JP2002095806A - 遊技機 - Google Patents

遊技機

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JP2002095806A
JP2002095806A JP2000289379A JP2000289379A JP2002095806A JP 2002095806 A JP2002095806 A JP 2002095806A JP 2000289379 A JP2000289379 A JP 2000289379A JP 2000289379 A JP2000289379 A JP 2000289379A JP 2002095806 A JP2002095806 A JP 2002095806A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 遊技制御手段の発射制御の負担を軽減し、異
常発生時の適正な発射制御を実現することが可能な遊技
機を提供する。 【解決手段】 払出に関する異常が発生すると、主基板
側より異常の内容を示す払出制御コマンドが出力され
る。払出制御用CPUは、確定コマンドバッファ領域中
に満タン状態通知コマンドがあれば、賞球および貸し球
について払出停止状態に設定するとともに、球発射禁止
状態に設定する。そして、払出制御用CPUは、そのあ
と満タン解消通知コマンドを受信すると、払出停止状態
を解除するとともに、球発射禁止状態を解除する。よっ
て、主基板側の制御負担を増大させることなく適正な発
射制御を実現することが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遊技者の操作に応
じて遊技領域へ遊技媒体を発射して遊技が行われるパチ
ンコ遊技機、コイン遊技機等の遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】遊技機として、遊技球などの遊技媒体を
発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けら
れている入賞口などの入賞領域に遊技媒体が入賞する
と、所定個の賞球等の価値が遊技者に払い出されるもの
がある。遊技媒体の払出しは払出機構によって行われ
る。
【0003】払出機構は、一般に、払出制御基板に搭載
された賞球制御手段によって制御される。遊技の進行は
主基板に搭載された遊技制御手段によって制御されるの
で、入賞にもとづく賞球個数は、遊技制御手段によって
決定され、払出制御基板に送信される。
【0004】また、遊技者は、遊技媒体を借り出し、借
り出した遊技媒体および入賞に応じて払い出された遊技
媒体を用いて遊技を行う。その際、遊技者からの遊技媒
体貸し要求はカードユニット等の貸出要求処理装置で一
旦受け付けられ、遊技機の貸出制御手段は貸出要求処理
装置と通信することによって遊技者からの貸出要求を受
け付ける。遊技機は、遊技者からの貸出要求に応じて遊
技媒体を貸し出すのであるが、賞球制御手段と貸出制御
手段とは一体化された払出制御手段で構成されているこ
とが多い。また、一般に、払出制御手段は払出制御マイ
クロコンピュータを含む構成とされる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】遊技媒体が欠乏したこ
とが検出された場合などの遊技媒体の払出に支障を来た
す異常が発生した場合には、遊技媒体の払出を停止する
などの対応が取られる。また、遊技媒体の払出に支障を
来たす異常が発生すると、その異常原因に応じて、遊技
媒体の発射を継続させてもよい場合と継続させることが
好ましくない場合とがあるが、そのような判断を遊技制
御基板で行うと、遊技制御基板の制御負担が大きくなっ
てしまう。従って、遊技媒体の払出に支障を来たすよう
な異常の発生時に、適正な払出や発射に関する制御を遊
技制御基板における負荷を増大させずに行うことが困難
であるという課題があった。
【0006】そこで、本発明は、遊技制御手段の発射制
御の負担を軽減し、異常発生時の適正な発射制御を実現
することが可能な遊技機を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明による遊技機は、
遊技領域に遊技媒体を発射して遊技が行われる遊技機で
あって、遊技の進行を制御する遊技制御手段と、遊技媒
体の払出しを行う払出手段(例えば、賞球払出装置97
A、貸し球払出装置97C。なお、払出手段は賞球およ
び貸し球で共通の払出装置であるとしてもよい)と、払
出手段による遊技媒体の払出に関わる制御と、遊技媒体
の発射に関わる制御とを実行可能な払出制御手段を備
え、遊技制御手段は、遊技機に関する異常の発生を検出
した場合に、払出制御手段に異常の種類に応じたコマン
ドデータ(コマンドデータの構成は、例えばMODEデ
ータおよびEXTデータで構成されていても、何れか一
方で構成されていてもよく、また各データを複数持つも
のであってもよいし、例えばMODEデータやEXTデ
ータ以外のデータから構成されるものなどのようなデー
タであってもよい。)を出力し、払出制御手段は、受信
したコマンドデータにもとづく異常の種類に応じて払出
手段を制御するとともに遊技媒体の発射を停止させるか
否かの判定を行い、判定の結果に応じて遊技媒体の発射
を停止させることを特徴とするものである。
【0008】遊技制御手段は、異常の解消を検出した場
合に、異常の解消を示すコマンドデータを払出制御手段
に出力し、払出制御手段は、発射停止状態に制御してい
る場合には、発射停止状態へ制御した原因である異常の
解消を示すコマンドデータの受信に応じて発射停止状態
を解除することを特徴とするように構成されていてもよ
い。
【0009】遊技者の所定の遊技にもとづく遊技媒体の
入賞を検出する入賞検出手段(例えば、始動口スイッチ
17)を備え、遊技制御手段は、異常の発生の検出にも
とづき、異常の種類に応じたコマンドデータを出力した
あとであっても、入賞検出手段からの入賞検出に応じて
払出すべき遊技媒体数を特定するためのコマンドデータ
を払出制御手段に出力することが可能なことを特徴とす
るように構成されていてもよい。
【0010】払出制御手段は、受信したコマンドデータ
にもとづく異常の種類に応じて払出しを停止している場
合であっても、遊技制御手段が出力した遊技媒体の払出
数を特定可能なコマンドデータを受信することが可能な
ことを特徴とするように構成されていてもよい。
【0011】払出制御手段は、複数のコマンドデータを
同時期に格納可能なバッファエリアを有し、受信したコ
マンドデータをバッファエリアに格納するように構成さ
れていてもよい。
【0012】払出制御手段は、所定周期で発生するタイ
マ割込に応じて遊技媒体の払出に関わる定期割込処理を
実行するとともに、コマンドデータの取込を示す取込信
号の受信にもとづいて発生するコマンド受信割込に応じ
てコマンド受信割込(例えば、特定レジスタの値が所定
値になったことに応じて発生する割込)に応じてコマン
ド受信処理を実行し、定期割込処理よりもコマンド受信
処理を優先して行うことが好ましい。
【0013】払出手段により払い出された遊技媒体を貯
留する貯留手段と、貯留手段の貯留状態を検出するため
の貯留状態検出手段とを備え、遊技制御手段は、貯留状
態検出手段が貯留手段において遊技媒体が満タン状態に
あることを検出した場合に、払出制御手段に満タン状態
を示すコマンドデータを出力し、払出制御手段は、満タ
ン状態を示すコマンドデータの受信に応じて、払出手段
による払出を停止するとともに、遊技媒体の発射を停止
するように構成されていてもよい。
【0014】払出手段に遊技媒体を供給するための供給
経路(例えば、払出球通路186a,186b,186
c)と、供給経路における遊技媒体の欠乏を検出するこ
とが可能な遊技媒体欠乏検出手段(例えば、球切れスイ
ッチ187a,187b,187c)とを備え、遊技制
御手段は、遊技媒体欠乏検出手段が遊技媒体の欠乏を検
出した場合に、払出制御手段に遊技媒体の欠乏を示すコ
マンドデータを出力し、払出制御手段は、遊技媒体の欠
乏を示すコマンドデータの受信に応じて、払出手段によ
る払出を停止するが、遊技媒体の発射は停止しないこと
を特徴とするように構成されていてもよい。なお、供給
経路と遊技媒体欠乏検出手段の数は、いくつであっても
よい。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチン
コ遊技機の全体の構成について説明する。図1はパチン
コ遊技機1を正面からみた正面図である。なお、ここで
は、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発
明はパチンコ遊技機に限られず、例えばコイン遊技機や
スロット機等であってもよい。
【0016】図1に示すように、パチンコ遊技機1は、
額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠
2の下部表面には打球供給皿3がある。打球供給皿3の
下部には、打球供給皿3からあふれた貯留球を貯留する
余剰球受皿4と打球を発射する打球操作ハンドル(操作
ノブ)5が設けられている。ガラス扉枠2の後方には、
遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。また、遊技
盤6の前面には遊技領域7が設けられている。なお、図
1には現れないが、打球供給皿3の上面側には、カード
ユニット50を介した球貸しのための度数表示LED、
球貸しスイッチおよび返却スイッチが設けられている。
【0017】遊技領域7の中央付近には、複数種類の図
柄を可変表示するための可変表示部9と7セグメントL
EDによる可変表示器10とを含む可変表示装置8が設
けられている。また、可変表示器10の下部には、4個
のLEDからなる通過記憶表示器(普通図柄用記憶表示
器)41が設けられている。この実施の形態では、可変
表示部9には、「左」、「中」、「右」の3つの図柄表
示エリアがある。可変表示装置8の側部には、打球を導
く通過ゲート11が設けられている。通過ゲート11を
通過した打球は、球出口13を経て始動入賞口14の方
に導かれる。通過ゲート11と球出口13との間の通路
には、通過ゲート11を通過した打球を検出するゲート
スイッチ12がある。また、始動入賞口14に入った入
賞球は、遊技盤6の背面に導かれ、始動口スイッチ17
によって検出される。また、始動入賞口14の下部には
開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられている。
可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態
とされる。
【0018】可変入賞球装置15の下部には、特定遊技
状態(大当り状態)においてソレノイド21によって開
状態とされる開閉板20が設けられている。この実施の
形態では、開閉板20が大入賞口を開閉する手段とな
る。開閉板20から遊技盤6の背面に導かれた入賞球の
うち一方(Vゾーン)に入った入賞球はV入賞スイッチ
22で検出される。また、開閉板20からの入賞球はカ
ウントスイッチ23で検出される。可変表示装置8の下
部には、始動入賞口14に入った入賞球数を表示する4
個の表示部を有する始動入賞記憶表示器18が設けられ
ている。この例では、4個を上限として、始動入賞があ
る毎に、始動入賞記憶表示器18は点灯している表示部
を1つずつ増やす。そして、可変表示部9の可変表示が
開始される毎に、点灯している表示部を1つ減らす。
【0019】遊技盤6には、複数の入賞口19,24が
設けられ、遊技球のそれぞれの入賞口19,24への入
賞は、対応して設けられている入賞口スイッチ19a,
24aによって検出される。遊技領域7の左右周辺に
は、遊技中に点滅表示される装飾ランプ25が設けら
れ、下部には、入賞しなかった打球を吸収するアウト口
26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、
効果音を発する2つのスピーカ27が設けられている。
遊技領域7の外周には、遊技効果LED28aおよび遊
技効果ランプ28b,28cが設けられている。
【0020】そして、この例では、一方のスピーカ27
の近傍に、景品球払出時に点灯する賞球ランプ51が設
けられ、他方のスピーカ27の近傍に、補給球が切れた
ときに点灯する球切れランプ52が設けられている。さ
らに、図1には、パチンコ遊技台1に隣接して設置さ
れ、プリペイドカードが挿入されることによって球貸し
を可能にするカードユニット50も示されている。
【0021】カードユニット50には、使用可能状態で
あるか否かを示す使用可表示ランプ151、カード内に
記録された残額情報に端数(100円未満の数)が存在
する場合にその端数を打球供給皿3の近傍に設けられる
度数表示LEDに表示させるための端数表示スイッチ1
52、カードユニット50がいずれの側のパチンコ遊技
機1に対応しているのかを示す連結台方向表示器15
3、カードユニット50内にカードが投入されているこ
とを示すカード投入表示ランプ154、記録媒体として
のカードが挿入されるカード挿入口155、およびカー
ド挿入口155の裏面に設けられているカードリーダラ
イタの機構を点検する場合にカードユニット50を解放
するためのカードユニット錠156が設けられている。
【0022】打球発射装置から発射された打球は、打球
レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7
を下りてくる。打球が通過ゲート11を通ってゲートス
イッチ12で検出されると、可変表示器10の表示数字
が連続的に変化する状態になる。また、打球が始動入賞
口14に入り始動口スイッチ17で検出されると、図柄
の変動を開始できる状態であれば、可変表示部9内の図
柄が回転を始める。図柄の変動を開始できる状態でなけ
れば、始動入賞記憶を1増やす。
【0023】可変表示部9内の画像の回転は、一定時間
が経過したときに停止する。停止時の画像の組み合わせ
が大当り図柄の組み合わせであると、大当り遊技状態に
移行する。すなわち、開閉板20が、一定時間経過する
まで、または、所定個数(例えば10個)の打球が入賞
するまで開放する。そして、開閉板20の開放中に打球
が特定入賞領域に入賞しV入賞スイッチ22で検出され
ると、継続権が発生し開閉板20の開放が再度行われ
る。継続権の発生は、所定回数(例えば15ラウンド)
許容される。
【0024】停止時の可変表示部9内の画像の組み合わ
せが確率変動を伴う大当り図柄の組み合わせである場合
には、次に大当りとなる確率が高くなる。すなわち、高
確率状態という遊技者にとってさらに有利な状態とな
る。また、可変表示器10における停止図柄が所定の図
柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所
定時間だけ開状態になる。さらに、高確率状態では、可
変表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が
高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と
開放回数が高められる。
【0025】次に、パチンコ遊技機1の裏面に配置され
ている各基板について説明する。図2に示すように、パ
チンコ遊技機1の裏面では、枠体2A内の機構板の上部
に球貯留タンク38が設けられ、パチンコ遊技機1が遊
技機設置島に設置された状態でその上方から遊技球が球
貯留タンク38に供給される。球貯留タンク38内の遊
技球は、誘導樋39を通って球払出機構(図示せず)に
至る。
【0026】遊技機裏面側では、可変表示部9を制御す
る可変表示制御ユニット29、遊技制御用マイクロコン
ピュータ等が搭載された遊技制御基板(主基板)31が
設置されている。また、球払出制御を行う払出制御用マ
イクロコンピュータ等が搭載された払出制御基板37、
およびモータの回転力を利用して打球を遊技領域7に発
射する打球発射装置が設置されている。さらに、装飾ラ
ンプ25、遊技効果LED28a、遊技効果ランプ28
b,28c、賞球ランプ51および球切れランプ52に
信号を送るためのランプ制御基板35、スピーカ27か
らの音声発生を制御するための音声制御基板70および
打球発射装置を制御するための発射制御基板91も設け
られている。なお、払出制御基板37には、エラー表示
用LED374も搭載されている。
【0027】さらに、DC30V、DC21V、DC1
2VおよびDC5Vを作成する電源回路が搭載された電
源基板910が設けられ、上方には、各種情報を遊技機
外部に出力するための各端子を備えたターミナル基板1
60が設置されている。ターミナル基板160には、少
なくとも、後述する球切れ検出スイッチ167の出力を
導入して外部出力するための球切れ用端子、賞球個数信
号を外部出力するための賞球用端子および球貸し個数信
号を外部出力するための球貸し用端子が設けられてい
る。また、中央付近には、主基板31からの各種情報を
遊技機外部に出力するための各端子を備えた情報端子盤
(外部情報出力装置)34が設置されている。なお、図
2には、ランプ制御基板35および音声制御基板70か
らの信号を、枠側に設けられている遊技効果LED28
a、遊技効果ランプ28b,28c、賞球ランプ51お
よび球切れランプ52に供給するための電飾中継基板A
77および度数表示LED等を搭載した残高表示基板7
4が示されているが、信号中継の必要に応じて他の中継
基板も設けられる。
【0028】また、図3はパチンコ遊技機1の機構板を
背面からみた背面図である。球貯留タンク38に貯留さ
れた玉は誘導樋39を通り、球払出機構97に至る。球
払出機構97から払い出された遊技球は、連絡口45を
通ってパチンコ遊技機1の前面に設けられている打球供
給皿3に供給される。連絡口45の側方には、パチンコ
遊技機1の前面に設けられている余剰玉受皿4に連通す
る余剰玉通路46が形成されている。入賞にもとづく景
品球が多数払い出されて打球供給皿3が満杯になり、つ
いには遊技球が連絡口45に到達した後さらに遊技球が
払い出されると遊技球は、余剰玉通路46を経て余剰玉
受皿4に導かれる。さらに遊技球が払い出されると、感
知レバー47が満タンスイッチ48を押圧して満タンス
イッチ48がオンする。その状態では、球払出機構97
内の賞球払出装置(図示せず)のステッピングモータの
回転が停止して賞球払出装置の動作が停止するとともに
打球発射装置34の駆動も停止する。
【0029】次に、機構板36に設置されている中間ベ
ースユニットの構成について説明する。中間ベースユニ
ットには、球払出機構97およびその上部の球通過経路
が設けられる。この実施の形態では、球払出機構97に
おいて、賞球払出装置と球貸し払出装置とが独立して設
けられている。図4は、賞球払出装置およびその上部の
球通過経路の構成を示す構成図である。
【0030】中間ベースユニットの上部では、賞球経路
となる通路体184Aが設置されている。そして、通路
体184Aの下部に賞球払出装置97Aが固定されてい
る。通路体184Aは、カーブ樋174(図3参照)に
よって流下方向を左右方向に変換された2列の遊技球を
流下させる払出球通路186a,186bを有する。す
なわち、本例では、2条の賞球払出経路(払出球通路1
86a,186b)が設けられた構成としている。な
お、3条以上の賞球払出経路を設ける構成としてもよ
い。
【0031】払出球通路186a,186bの上流側に
は、球切れスイッチ187a,187bが設置されてい
る。球切れスイッチ187a,187bは、払出球通路
186a,186b内の遊技球の有無を検出するもので
あって、例えば球切れスイッチ187aおよび球切れス
イッチ187bの両方が遊技球を検出しなくなると賞球
払出装置97Aにおける賞球モータ(図4において図示
せず)の回転を停止して賞球払出が不動化される。な
お、球切れスイッチ187aまたは球切れスイッチ18
7bのうちの何れか一方が遊技球を検出しなくなったこ
とを条件として、賞球モータの回転を停止するようにし
てもよい。
【0032】なお、球切れスイッチ187a,187b
は、払出球通路186a,186bに27〜28個程度
の遊技球が存在することを検出できるような位置に係止
片188A,188Bによって係止されている。すなわ
ち、球切れスイッチ187a,187bは、賞球の一単
位の最大払出量(この実施の形態では15個)以上が確
保されていることが確認できるような位置に設置されて
いる。
【0033】通路体184Aの中央部は、内部を流下す
る遊技球の球圧を弱めるように、左右に湾曲する形状に
形成されている。通路体184Aは中間ベースユニット
に固定されるが、中間ベースユニットに設けられている
係止突片185Aによって通路体184Aの位置合わせ
を行えるようになっている。
【0034】通路体184Aの下方には、賞球払出装置
97Aに遊技球を供給するとともに故障時等には賞球払
出装置97Aへの遊技球の供給を停止する球止め装置1
90Aが設けられている。球止め装置190Aの下方に
設置される賞球払出装置97Aは、直方体状のケース1
98Aの内部に収納されている。ケース198Aの左右
4箇所には突部が設けられている。各突部が中間ベース
ユニットに設けられている位置決め突片に係った状態
で、中間ベースユニットの下部に設けられている弾性係
合片にケース198Aの下端がはめ込まれる。
【0035】図5は賞球払出装置97Aの分解斜視図で
ある。賞球払出装置97Aの構成および作用について図
5を参照して説明する。この実施形態における賞球払出
装置97Aは、ステッピングモータ(賞球モータ)28
9Aがスクリュー288を回転させることによりパチン
コ玉を1個ずつ払い出す。
【0036】図5に示すように、賞球払出装置97A
は、2つのケース198a,198bを有する。それぞ
れのケース198a,198bの左右2箇所に、賞球払
出装置97Aの設置位置上部に設けられた位置決め突片
に当接される係合突部280が設けられている。また、
それぞれのケース198a,198bには、球供給路2
81a,281bが形成されている。球供給路281
a,281bは湾曲面282a,282bを有し、湾曲
面282a,282bの終端の下方には、球送り水平路
284a,284bが形成されている。さらに、球送り
水平路284a,284bの終端に球排出路283a,
283bが形成されている。
【0037】球供給路281a,281b、球送り水平
路284a,284b、球排出路283a,283b
は、ケース198a,198bをそれぞれ前後に区画す
る区画壁295a,295bの前方に形成されている。
また、区画壁295a,295bの前方において、球圧
緩衝部材285がケース198a,198b間に挟み込
まれる。球圧緩衝部材285は、賞球払出装置97Aに
供給される遊技球を左右側方に振り分けて球供給路28
1a,281bに誘導する。
【0038】また、球圧緩衝部材285の下部には、発
光素子(LED)286と受光素子(図示せず)とによ
る賞球モータ位置センサが設けられている。発光素子2
86と受光素子とは、所定の間隔をあけて設けられてい
る。そして、この間隔内に、スクリュー288の先端が
挿入されるようになっている。なお、球圧緩衝部材28
5は、ケース198a,198bが張り合わされたとき
に、完全にその内部に収納固定される。
【0039】球送り水平路284a,284bには、賞
球モータ289Aによって回転させられるスクリュー2
88が配置されている。賞球モータ289Aはモータ固
定板290に固定され、モータ固定板290は、区画壁
295a,295bの後方に形成される固定溝291
a,291bにはめ込まれる。その状態で払出モータ2
89のモータ軸が区画壁295a,295bの前方に突
出するので、その突出の前方にスクリュー288が固定
される。スクリュー288の外周には、賞球モータ28
9Aの回転によって球送り水平路284a,284bに
載置された遊技球を前方に移動させるための螺旋突起2
88aが設けられている。
【0040】そして、スクリュー288の先端には、発
光素子286を収納するように凹部が形成され、その凹
部の外周には、2つの切欠部292が互いに180度離
れて形成されている。従って、スクリュー288が1回
転する間に、発光素子286からの光は、切欠部292
を介して受光素子で2回検出される。
【0041】つまり、発光素子286と受光素子とによ
る賞球モータ位置センサは、スクリュー288を定位置
で停止するためのものであり、かつ、賞球払出動作が行
われた旨を検出するものである。なお、発光素子28
6、受光素子および賞球モータ289Aからの配線は、
まとめられてケース198a,198bの後部下方に形
成された引出穴から外部に引き出されコネクタに結線さ
れる。
【0042】遊技球が球送り水平路284a,284b
に載置された状態において、賞球モータ289Aが回転
すると、スクリュー288の螺旋突起288aによっ
て、遊技球は、球送り水平路284a,284b上を前
方に向かって移動する。そして、遂には、球送り水平路
284a,284bの終端から球排出路283a,28
3bに落下する。このとき、左右の球送り水平路284
a,284bからの落下は交互に行われる。すなわち、
スクリュー288が半回転する毎に一方から1個の遊技
球が落下する。従って、1個の遊技球が落下する毎に、
発光素子286からの光が受光素子によって検出され
る。
【0043】図4に示すように、賞球払出装置97Aの
下方には、近接スイッチによる賞球カウントスイッチ3
01Aが設けられている。払出制御手段は、賞球カウン
トスイッチ301Aの検出出力から、払い出された賞球
数を把握することができる。
【0044】なお、この実施の形態では、電気的駆動源
の駆動によって遊技球を払い出す球払出装置として、ス
テッピングモータの回転によって遊技球が払い出される
賞球払出装置97Aを用いることにするが、その他の駆
動源によって遊技球を送り出す構造の球払出装置を用い
てもよいし、電気的駆動源の駆動によってストッパを外
し遊技球の自重によって払出しがなされる構造の払出装
置を用いてもよい。
【0045】図6は、球貸し払出装置およびその上部の
球通過経路の構成を示す構成図である。貸し球経路とな
る通路体184Cの下部に貸し球払出装置97Bが固定
されている。通路体184Bは、1列の遊技球を流下さ
せる払出球通路186cを有する。払出球通路186c
の上流側には、球切れスイッチ187cが設置されてい
る。球切れスイッチ187cは、払出球通路186c内
の遊技球の有無を検出するものであり、球切れスイッチ
187cが遊技球を検出しなくなると貸し球払出装置9
7Bにおける球貸しソレノイド(図6において図示せ
ず)の駆動を停止して貸し球の払出が不動化される。
【0046】なお、球切れスイッチ187cは、払出球
通路186cに27〜28個程度の遊技球が存在するこ
とを検出できるような位置に係止片188Cによって係
止されている。すなわち、球切れスイッチ187cは、
球貸しの一単位の最大払出量(この実施の形態では25
個)以上が確保されていることが確認できるような位置
に設置されている。
【0047】通路体184Cの中央部は、内部を流下す
る遊技球の球圧を弱めるように、左右に湾曲する形状に
形成されている。通路体184Cは中間ベースユニット
に固定されるが、中間ベースユニットに設けられている
係止突片185Cによって通路体184Cの位置合わせ
を行うことも可能である。なお、貸し球払出装置97C
は、賞球払出装置97Aの横に設置されていても、賞球
払出装置97Aの下あるいは上に設置されていてもよい
し、設置スペースが不足する場合には、賞球払出装置9
7Aに重ねられるように設置されていてもよい。
【0048】通路体184Cの下方には、貸し球払出装
置97Cに遊技球を供給するとともに故障時等には貸し
球払出装置97Cへの遊技球の供給を停止する球止め装
置190Cが設けられている。球止め装置190Cの下
方に設置される貸し球払出装置97Cは、直方体状のケ
ース198Cの内部に収納されている。
【0049】図7および図8は、機構板36の下部ベー
スユニットに設置されている貸し球払出装置97Cの構
成を示す断面図である。図7は貸し球が停留している状
態を示し、図8は停留されていた貸し球が開放された状
態を示す。貸し球払出装置97Cは、取付ベース116
に集約して形成される。従って、貸し球払出装置97C
は、容易に機構板36の下部ベースユニットに取り付け
られる。また、取付ベース116の周囲には補強リブ1
17が形成され、全体の剛性が強化されている。取付ベ
ース116の下部側方から中央を経由して上部側方にか
け、屈曲する貸し球流下路120が形成されている。そ
して、貸し球流下路120の屈曲部よりやや下方に貸し
球通過部122が係止爪123によって固定されてい
る。貸し球通過部122は、その前方部に遊技球が通過
する通過穴が形成されている。
【0050】また、貸し球通過部122の通過穴を挟む
ように第1球係止部材124と第2球係止部材130と
が、それぞれ支軸125,131を中心にして揺動自在
に支えられている。第1球係止部材124の後端は、リ
ンク杆126を介して球貸しソレノイド127のプラン
ジャ128に連結されている。球貸しソレノイド127
は、取付ベース116から突出している係止爪によって
着脱自在に装着される。また、プランジャ128の周囲
にはスプリング129が設けられプランジャ128を下
方に向けて常に付勢している。
【0051】第1球係止部材124の先端側の上部には
球止部124aが形成され、その下部に第2球係止部材
130と係合する係合片124bが形成されている。第
2球係止部材130の前方上部には球止部130aが形
成され、その中ほどに係合片124bに係合する係合凹
部130bが形成されている。
【0052】次に、図7および図8を参照して貸し球払
出装置97Cの動作を説明する。球貸しソレノイド12
7がオフである通常の状態では、図7に示すように、第
1球係止部124の球止部124aは貸し球流下路12
0内に進入せず、第2球係止部130の球止部130a
が、貸し球流下路120における貸し球通過部122の
下方に突出した状態になっている。そのような状態で貸
出要求がなされて貸し球が流下路120に流入すると、
先頭の貸し球P1は、貸し球通過部122に形成されて
いる通過穴に入った状態で球止部130aによって停留
される。
【0053】なお、先頭の入賞球P1が球止部130a
で停留しているときに後続の遊技球が流入すると全ての
遊技球の球圧が球止部130aにかかるが、その荷重
は、球止部130aのほぼ真下に位置する支軸131で
受け止められる。よって、係合凹部130bと係合片1
24bとの係合による第1球係止部材124への負荷が
減少する。これによって、プランジャ128がスプリン
グ129の付勢力に抗して上昇することがない。すなわ
ち、多数の入賞球の荷重によって第1球係止部材124
および第2球係止部130が規定外の動きをすることは
なく、確実に貸し球は1個ずつ処理される。
【0054】遊技球が貸し球通過部122に形成されて
いる通過穴に入った状態で球止部130aによって停留
されると、払出制御用CPU371から球貸しソレノイ
ド127に駆動信号が送られて球貸しソレノイド127
を所定時間オンする。球貸しソレノイド127がオンす
ると、図8に示すように、球止部124aが貸し球流下
路120内に進入する。よって、次の入賞球P2の貸し
球通過部122の通過穴への進入が阻止されるととも
に、球止部130aが貸し球流下路120から退避す
る。従って、先頭の貸し球P1が開放されて流下する。
そして、所定時間が経過して球貸しソレノイド127が
オフすると、図7に示された状態に戻り、次の貸し球の
払出動作が行われる。なお、貸し球払出装置97Cの下
方に設けられている球貸しカウントスイッチ301B
(図7および図8において図示せず)によって開放され
た貸し球が検知されると、球貸しカウントスイッチ30
1Bは、貸し球を1個払出したことを通知するために、
払出制御基板37の入力ポート372bに検出信号を送
る。
【0055】以上のように、貸し球払出装置97Cは、
貸し球を一時停留して1個ずつ払い出すが、停留期間を
短く設定すれば素早く排出することが可能となる。な
お、貸し球払出装置97Cを賞球払出装置97Aと同様
に払出モータの回転により払出を行う構成としてもよ
く、逆に、賞球払出装置97Aを貸し球払出装置97C
と同様に払出ソレノイドの駆動により払出を行う構成と
してもよい。
【0056】払出機構を図9に示すように構成すること
もできる。図9に示す構成例では、球切れスイッチ18
7cと貸し球払出装置97Cとの間の距離は、球切れス
イッチ187a,187bと賞球払出装置97Aとの間
の距離よりも長い。そして、例えば、球切れスイッチ1
87cは、払出球通路186cに27〜28個程度の遊
技球が存在することを検出できるような位置に係止さ
れ、球切れスイッチ187a,187bは、払出球通路
186a,186bに17〜18個程度の遊技球が存在
することを検出できるような位置に係止される。すなわ
ち、賞球用の球切れが検知されるときの残り数と、球貸
し用の球切れが検知されるときの残り数とは異なってい
る。それぞれの一単位の遊技球数は異なっているので、
それぞれの残り数を異ならせるように払出機構を構成す
ることは合理的である。さらに、貸し球払出装置97C
は、賞球払出装置97Aの下に位置するように設置され
ている。
【0057】なお、その他の構成は、図4および図6に
示された構成と同じである。また、貸し球払出装置97
Cは、賞球払出装置97Aの横や上に設置されていても
よいし、設置スペースが不足する場合には、賞球払出装
置97Aに重ねられるように設置されていてもよい。
【0058】図10は、主基板31における回路構成の
一例を示すブロック図である。なお、図10には、払出
制御基板37、ランプ制御基板35、音制御基板70、
発射制御基板91および表示制御基板80も示されてい
る。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技
機1を制御する基本回路53と、ゲートスイッチ12、
始動口スイッチ17、V入賞スイッチ22、カウントス
イッチ23、入賞口スイッチ19a,24a、および賞
球カウントスイッチ301Aからの信号を基本回路53
に与えるスイッチ回路58と、可変入賞球装置15を開
閉するソレノイド16および開閉板20を開閉するソレ
ノイド21等を基本回路53からの指令に従って駆動す
るソレノイド回路59とが搭載されている。
【0059】また、基本回路53から与えられるデータ
に従って、大当りの発生を示す大当り情報、可変表示部
9の画像表示開始に利用された始動入賞球の個数を示す
有効始動情報、確率変動が生じたことを示す確変情報等
をホール管理コンピュータ等のホストコンピュータに対
して出力する情報出力回路64を含む。
【0060】基本回路53は、ゲーム制御用のプログラ
ム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用さ
れる記憶手段の一例であるRAM55、プログラムに従
って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部5
7を含む。この実施の形態では、ROM54,RAM5
5はCPU56に内蔵されている。すなわち、CPU5
6は、1チップマイクロコンピュータである。なお、1
チップマイクロコンピュータは、少なくともRAM55
が内蔵されていればよく、ROM54およびI/Oポー
ト部57は外付けであっても内蔵されていてもよい。ま
た、I/Oポート部57は、マイクロコンピュータにお
ける情報入出力可能な端子である。
【0061】さらに、主基板31には、電源投入時に基
本回路53をリセットするためのシステムリセット回路
65と、基本回路53から与えられるアドレス信号をデ
コードしてI/Oポート部57のうちのいずれかのI/
Oポートを選択するための信号を出力するアドレスデコ
ード回路67とが設けられている。なお、球払出装置9
7から主基板31に入力されるスイッチ情報もあるが、
図10ではそれらは省略されている。
【0062】遊技球を打撃して発射する打球発射装置は
発射制御基板91上の回路によって制御される駆動モー
タ94で駆動される。そして、駆動モータ94の駆動力
は、操作ノブ5の操作量に従って調整される。すなわ
ち、発射制御基板91上の回路によって、操作ノブ5の
操作量に応じた速度で打球が発射されるように制御され
る。
【0063】なお、この実施の形態では、ランプ制御基
板35に搭載されているランプ制御手段が、遊技盤に設
けられている始動記憶表示器18、ゲート通過記憶表示
器41および装飾ランプ25の表示制御を行うととも
に、枠側に設けられている遊技効果ランプ・LED28
a,28b,28c、賞球ランプ51および球切れラン
プ52の表示制御を行う。また、特別図柄を可変表示す
る可変表示部9および普通図柄を可変表示する可変表示
器10の表示制御は、表示制御基板80に搭載されてい
る表示制御手段によって行われる。
【0064】図11は、払出制御基板37および球払出
装置97の構成要素などの払出に関連する構成要素を示
すブロック図である。図11に示すように、満タンスイ
ッチ48からの検出信号は、中継基板71を介して主基
板31のI/Oポート57に入力される。満タンスイッ
チ48は、余剰球受皿4の満タンを検出するスイッチで
ある。また、球切れスイッチ187a,187bおよび
球切れスイッチ187cからの検出信号も、中継基板7
2および中継基板71を介して主基板31のI/Oポー
ト57に入力される。なお、ここでは、払出機構の構成
は、図4に示されたような賞球払出機構と図6に示され
たような球貸し機構とが独立して設けられている構成で
あり、さらに図4に示されたような賞球払出機構が2条
の払出経路を有している構成であるものとする。
【0065】主基板31のCPU56は、本例では、球
切れスイッチ187aまたは187bの何れかからの検
出信号が球切れ状態を示している場合、球切れスイッチ
187aおよび187bからの検出信号が球切れ状態を
示している場合、球切れスイッチ187cからの検出信
号が球切れ状態を示している場合、満タンスイッチ48
からの検出信号が満タン状態を示している場合のそれぞ
れの異常について、その異常原因を通知するために払出
制御コマンドを送出する。このような払出制御コマンド
を受信すると、払出制御基板37の払出制御用CPU3
71は、球払出処理を停止したり遊技球の発射を停止す
るなど、受信した払出制御コマンドが示す異常原因に応
じた処理を行う。
【0066】この実施の形態では、球切れスイッチ18
7a,187bの検出信号が主基板31のみに入力さ
れ、払出制御基板37に必要な払出制御コマンドが送信
されるようにしているが、払出制御基板37のみに入力
されるようにしてもよく、主基板31および払出制御基
板37の両方に入力されるようにしてもよい。また、こ
の実施の形態では、球切れスイッチ187cの検出信号
についても主基板31のみに入力され、払出制御基板3
7に必要な払出制御コマンドが送信されるようにしてい
るが、払出制御基板37のみに入力されるようにして
も、主基板31および払出制御基板37の両方に入力さ
れるようにしてもよい。
【0067】さらに、賞球カウントスイッチ301Aか
らの検出信号も、中継基板72および中継基板71を介
して主基板31のI/Oポート57に入力される。賞球
カウントスイッチ301Aは、賞球払出装置97Aの下
部に設けられ、実際に払い出された賞球払出球を検出す
る。
【0068】入賞があると、払出制御基板37には、主
基板31の出力ポート(ポート0,1)570,571
から賞球個数を示す払出制御コマンドが入力される。出
力ポート(出力ポート1)571は8ビットのデータを
出力し、出力ポート570は1ビットのストローブ信号
(INT信号)を出力する。賞球個数を示す払出制御コ
マンドは、入力バッファ回路373Aを介してI/Oポ
ート372aに入力される。INT信号は、入力バッフ
ァ回路373Bを介して払出制御用CPU371の割込
端子に入力されている。払出制御用CPU371は、I
/Oポート372aを介して払出制御コマンドを入力
し、払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動し
て賞球払出を行う。なお、この実施の形態では、払出制
御用CPU371は、1チップマイクロコンピュータで
あり、少なくともRAMが内蔵されている。
【0069】また、主基板31において、出力ポート5
70,571の外側にバッファ回路620,68Aが設
けられている。バッファ回路620,68Aとして、例
えば、汎用のCMOS−ICである74HC250,7
4HC14が用いられる。このような構成によれば、外
部から主基板31の内部に入力される信号が阻止される
ので、払出制御基板37から主基板31に信号が与えら
れる可能性がある信号ラインをさらに確実になくすこと
ができる。なお、バッファ回路620,68Aの出力側
にノイズフィルタを設けてもよい。
【0070】払出制御用CPU371は、出力ポート3
72gおよび情報出力回路377を介して、貸し球数を
示す球貸し個数信号をターミナル基板160に出力し、
ブザー駆動信号をブザー基板75に出力する。ブザー基
板75にはブザーが搭載されている。さらに、出力ポー
ト372eを介して、エラー表示用LED374にエラ
ー信号を出力する。
【0071】さらに、払出制御基板37の入力ポート3
72bには、中継基板72を介して、賞球カウントスイ
ッチ301Aおよび球貸しカウントスイッチ301Bか
らの検出信号が入力される。球貸しカウントスイッチ3
01Bは、貸し球払出装置97Cの下部に設けられ、実
際に払い出された貸し球を検出する。払出制御基板37
からの賞球モータ289Aへの駆動信号は、出力ポート
372cおよび中継基板72を介して賞球モータ289
Aに伝えられる。また、払出制御基板37からの球貸し
ソレノイド127への駆動信号は、出力ポート372c
および中継基板72を介して球貸しソレノイド127に
伝えられる。
【0072】カードユニット50には、カードユニット
制御用マイクロコンピュータが搭載されている。また、
カードユニット50には、端数表示スイッチ152、連
結台方向表示器153、カード投入表示ランプ154お
よびカード挿入口155が設けられている(図1参
照)。残高表示基板74には、打球供給皿3の近傍に設
けられている度数表示LED、球貸しスイッチおよび返
却スイッチが接続される。
【0073】残高表示基板74からカードユニット50
には、遊技者の操作に応じて、球貸しスイッチ信号およ
び返却スイッチ信号が払出制御基板37を介して与えら
れる。また、カードユニット50から残高表示基板74
には、プリペイドカードの残高を示すカード残高表示信
号および球貸し可表示信号が払出制御基板37を介して
与えられる。カードユニット50と払出制御基板37の
間では、接続信号(VL信号)、ユニット操作信号(B
RDY信号)、球貸し要求信号(BRQ信号)、球貸し
完了信号(EXS信号)およびパチンコ機動作信号(P
RDY信号)がI/Oポート372fを介してやりとり
される。
【0074】パチンコ遊技機1の電源が投入されると、
払出制御基板37の払出制御用CPU371は、カード
ユニット50にPRDY信号を出力する。また、カード
ユニット制御用マイクロコンピュータは、VL信号を出
力する。払出制御用CPU371は、VL信号の入力状
態により接続状態/未接続状態を判定する。カードユニ
ット50においてカードが受け付けられ、球貸しスイッ
チが操作され球貸しスイッチ信号が入力されると、カー
ドユニット制御用マイクロコンピュータは、払出制御基
板37にBRDY信号を出力する。この時点から所定の
遅延時間が経過すると、カードユニット制御用マイクロ
コンピュータは、払出制御基板37にBRQ信号を出力
する。そして、払出制御基板37の払出制御用CPU3
71は、カードユニット50に対するEXS信号を立ち
上げ、カードユニット50からのBRQ信号の立ち下が
りを検出すると、払出モータ289を駆動し、所定個の
貸し球を遊技者に払い出す。このとき、振分用ソレノイ
ド310は駆動状態とされている。すなわち、球振分部
材311を球貸し側に向ける。そして、払出が完了した
ら、払出制御用CPU371は、カードユニット50に
対するEXS信号を立ち下げる。その後、カードユニッ
ト50からのBRDY信号がオン状態でなければ、賞球
払出制御を実行する。
【0075】以上のように、カードユニット50からの
信号は、カードユニット50に直接接続されている払出
制御基板37に入力される構成になっている。従って、
球貸し制御に関して、カードユニット50から主基板3
1に信号が入力されることはなく、主基板31の基本回
路53にカードユニット50の側から不正に信号が入力
される余地はない。
【0076】また、プリペイドカードの残高を示すカー
ド残高表示信号および球貸し可表示信号は、払出制御用
CPU371を介さずに残高表示基板74に伝達され
る。残高表示基板74から送出される球貸しスイッチ信
号および返却スイッチ信号も、払出制御用CPU371
を介さずにカードユニット50に伝達される。
【0077】なお、この実施の形態ではカードユニット
50が設けられている場合を例にするが、コイン投入に
応じてその金額に応じた遊技球を貸し出す場合にも本発
明を適用できる。また、この実施の形態では遊技球を貸
し出す場合を例にしているが、得点が加算されるもので
あっても本発明を適用できる。
【0078】また、上述したように、払出制御基板3
7、表示制御基板80、ランプ制御基板35および音声
制御基板70にコマンドを送出するために、主基板31
の出力ポート(出力ポート0)570からINT信号が
各電気部品制御基板に出力される。この場合、例えば、
出力ポート570は8ビット構成であって、ビット0が
払出制御基板37へのINT信号、ビット1が表示制御
基板80へのINT信号、ビット2がランプ制御基板3
5へのINT信号、ビット3が音声制御基板70へのI
NT信号の出力用に用いられる。
【0079】図12は、払出制御基板37および打球発
射を制御する制御手段が搭載されている発射制御基板9
1を示すブロック図である。図12に示すように、発射
制御信号が、払出制御基板37における出力ポート37
2dから発射制御基板91に出力される。発射制御基板
91において、払出制御基板37からの発射制御信号
は、バッファ回路815を介してモータ駆動回路813
に入力する。
【0080】モータ駆動回路813は、例えば、遊技球
を発射する球打ち動作および次の遊技球を発射する準備
である復旧・球補給動作の各期間における駆動モータ9
4の回転速度を制御する電圧を発生する。球打ち動作期
間では、操作ノブ5に対する回転操作角に対応して徐々
に増加する電圧を発生し、復旧・球補給動作期間では、
あらかじめ定められた所定の電圧を発生する。
【0081】タッチセンサ回路93は、操作ノブ5に取
り付けられた人体検出用の電極に人体が接触している
間、発射許可信号をモータ駆動回路813に出力する。
また、モータ駆動回路813には、払出制御基板37か
らの発射制御信号が与えられる。モータ駆動回路813
は、発射制御信号および発射許可信号がオンすると、球
打ち動作期間および復旧・球補給動作期間のシーケンス
動作の切り替えを制御するとともに、駆動モータ94の
駆動に必要な駆動パターン信号および駆動電圧切替信号
を発生する。
【0082】この実施の形態では、上述したように、払
出制御基板37の払出制御用CPU371は、主基板3
1より払出制御コマンドを受信すると、球払出処理を停
止したり遊技球の発射を停止するなど、受信した払出制
御コマンドが示す異常原因に応じた処理を行う。なお、
CPU56は、球切れスイッチ187aまたは187b
の何れかからの検出信号が球切れ状態を示している場
合、球切れスイッチ187aおよび187bからの検出
信号が球切れ状態を示している場合、球切れスイッチ1
87cからの検出信号が球切れ状態を示している場合、
満タンスイッチ48からの検出信号が満タン状態を示し
ている場合のそれぞれの異常に限らず、他の異常が発生
した場合についても払出制御コマンドを送出するように
してもよい。この場合も、払出制御用CPU371は、
受信した払出制御コマンドが示す異常内容に応じて球払
出処理を停止したり遊技球の発射を停止するなどの処理
を実行する。
【0083】他の異常が発生した場合としては、例え
ば、各種スイッチの検出のための線路が断線短絡した場
合(カウントスイッチ短絡が発生した場合)、大当り状
態において開閉板20は開放しているのに所定の開放時
間(例えば、29.5秒)内に開閉板20からの入賞球
をカウントスイッチ23が1個も検出しなかった場合
(ノーカウントエラーが発生した場合)、大当り状態で
ないのにカウントスイッチ23が遊技球を検出した場合
(不正入賞が発生した場合)、本例ではV入賞スイッチ
22が検出した遊技球がカウントスイッチ23でも検出
される構造となっているが、V入賞スイッチ22が遊技
球を検出したあと所定期間が経過しているのにカウント
スイッチ23が遊技球を検出しない場合(V未検出が発
生した場合)、例えば停電などによって各電気部品制御
基板に供給されている供給電圧が低下した場合(電断が
発生した場合)、例えば1個の始動入賞球を別の位置で
それぞれ検出する2つのスイッチが同時にオンした場合
(不正電波を検知した場合)などが挙げられる。従っ
て、CPU56は、上記各種の異常の発生に応じて上記
の異常を通知するための払出制御コマンドを送出する。
なお、電断の発生に応じて主基板31が払出制御コマン
ドを出力する必要がある場合としては、例えば主基板3
1や電源基板910のみによって電源監視が行われ、払
出制御基板37においては電源監視が行われない構成と
されている場合である。以上のような異常発生時は、払
出制御基板37は、払出を停止するとともに、発射を禁
止し、遊技不能な状態とする。
【0084】この場合、払出制御用CPU371は、主
基板31からカウントスイッチ短絡の発生を通知するカ
ウントスイッチ短絡コマンドを受信すると、例えば払出
停止状態に制御するとともに、発射制御基板91への発
射制御信号出力を停止して駆動モータ94を停止させ、
球発射禁止状態に設定するようにすればよい。また、主
基板31からノーカウントエラーの発生を通知するノー
カウントエラーコマンドを受信した場合、主基板31か
ら不正入賞の発生を通知する不正入賞コマンドを受信し
た場合、主基板31からV未検出の発生を通知するV未
検出コマンドを受信した場合、主基板31から電断の発
生を通知する電源断コマンドを受信した場合、あるい
は、主基板31から不正電波の検知を通知する不正電波
検知コマンドを受信した場合のいずれも、払出制御用C
PU371は、例えば払出停止状態に制御するととも
に、発射制御基板91への発射制御信号出力を停止して
駆動モータ94を停止させ、球発射禁止状態に設定する
ようにすればよい。なお、払出制御基板37で電源監視
を行う構成とされている場合には、払出制御用CPU3
71は、例えば電源の監視をしている電源基板910か
らの電源断信号の入力に応じて、発射制御基板91への
発射制御信号出力を停止して駆動モータ94を停止さ
せ、球発射禁止状態に設定するようにしてもよい。上述
した異常の発生原因およびその対応は一例である。
【0085】次に遊技機の動作について説明する。図1
3は、主基板31におけるCPU56が実行するメイン
処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源
が投入され、CPU56が起動すると、メイン処理にお
いて、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
【0086】初期設定処理において、CPU56は、ま
ず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込
モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタ
ックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定す
る(ステップS3)。そして、内蔵デバイスレジスタの
初期化を行う(ステップS4)。また、内蔵デバイス
(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)お
よびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化(ステッ
プS5)を行った後、RAMをアクセス可能状態に設定
する(ステップS6)。
【0087】この実施の形態で用いられるCPU56
は、I/Oポート(PIO)およびタイマ/カウンタ回
路(CTC)も内蔵している。また、CTCは、2本の
外部クロック/タイマトリガ入力CLK/TRG2,3
と2本のタイマ出力ZC/TO0,1を備えている。
【0088】この実施の形態で用いられているCPU5
6には、マスク可能な割込(INT)のモードとして以
下の3種類のモードが用意されている。なお、マスク可
能な割込が発生すると、CPU56は、自動的に割込禁
止状態に設定するとともに、プログラムカウンタの内容
をスタックにセーブする。
【0089】割込モード0:割込要求を行った内蔵デバ
イスがRST命令(1バイト)またはCALL命令(3
バイト)をCPUの内部データバス上に送出する。よっ
て、CPU56は、RST命令に対応したアドレスまた
はCALL命令で指定されるアドレスの命令を実行す
る。リセット時に、CPU56は自動的に割込モード0
になる。よって、割込モード1または割込モード2に設
定したい場合には、初期設定処理において、割込モード
1または割込モード2に設定するための処理を行う必要
がある。
【0090】割込モード1:割込が受け付けられると、
常に0038(h)番地に飛ぶモードである。
【0091】割込モード2:CPU56の特定レジスタ
(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力
する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成
されるアドレスが、割込番地を示すモードである。すな
わち、割込番地は、上位アドレスが特定レジスタの値と
され下位アドレスが割込ベクタとされた2バイトで示さ
れるアドレスである。従って、任意の(飛び飛びではあ
るが)偶数番地に割込処理を設置することができる。各
内蔵デバイスは割込要求を行うときに割込ベクタを送出
する機能を有している。
【0092】よって、割込モード2に設定されると、各
内蔵デバイスからの割込要求を容易に処理することが可
能になり、また、プログラムにおける任意の位置に割込
処理を設置することが可能になる。さらに、割込モード
1とは異なり、割込発生要因毎のそれぞれの割込処理を
用意しておくことも容易である。上述したように、この
実施の形態では、初期設定処理のステップS2におい
て、CPU56は割込モード2に設定される。
【0093】そして、電源断時にバックアップRAM領
域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の
停電発生NMI処理)が行われたか否か確認する(ステ
ップS7)。この実施の形態では、不測の電源断が生じ
た場合には、バックアップRAM領域のデータを保護す
るための処理が行われている。そのような保護処理が行
われていた場合をバックアップありとする。バックアッ
プなしを確認したら、CPU56は初期化処理を実行す
る。
【0094】この実施の形態では、バックアップRAM
領域にバックアップデータがあるか否かは、電源断時に
バックアップRAM領域に設定されるバックアップフラ
グの状態によって確認される。この例では、図14に示
すように、バックアップフラグ領域に「55H」が設定
されていればバックアップあり(オン状態)を意味し、
「55H」以外の値が設定されていればバックアップな
し(オフ状態)を意味する。
【0095】バックアップありを確認したら、CPU5
6は、バックアップRAM領域のデータチェック(この
例ではパリティチェック)を行う。不測の電源断が生じ
た後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデ
ータは保存されていたはずであるから、チェック結果は
正常になる。チェック結果が正常でない場合には、内部
状態を電源断時の状態に戻すことができないので、停電
復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行
する。
【0096】チェック結果が正常であれば(ステップS
8)、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と表示制
御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電源断時の状
態に戻すための遊技状態復旧処理を行う(ステップS
9)。そして、バックアップRAM領域に保存されてい
たPC(プログラムカウンタ)の退避値がPCに設定さ
れ、そのアドレスに復帰する。
【0097】初期化処理では、CPU56は、まず、R
AMクリア処理を行う(ステップS11)。また、所定
の作業領域(例えば、普通図柄判定用乱数カウンタ、普
通図柄判定用バッファ、特別図柄左中右図柄バッファ、
払出コマンド格納ポインタなど)に初期値を設定する初
期値設定処理も行われる。さらに、サブ基板(ランプ制
御基板35、払出制御基板37、音声制御基板70、図
柄制御基板80)を初期化するための処理を実行する
(ステップS13)。サブ基板を初期化する処理とは、
例えば初期設定コマンドを送出する処理である。
【0098】そして、2ms毎に定期的にタイマ割込が
かかるようにCPU56に設けられているCTCのレジ
スタの設定が行われる(ステップS14)。すなわち、
初期値として2msに相当する値が所定のレジスタ(時
間定数レジスタ)に設定される。そして、初期設定処理
のステップS1において割込禁止とされているので、初
期化処理を終える前に割込が許可される(ステップS1
5)。
【0099】この実施の形態では、CPU56の内蔵C
TCが繰り返しタイマ割込を発生するように設定され
る。この実施の形態では、繰り返し周期は2msに設定
される。そして、タイマ割込が発生すると、図15に示
すように、CPU56は、例えばタイマ割込が発生した
ことを示すタイマ割込フラグをセットする(ステップS
12)。
【0100】初期化処理の実行(ステップS11〜S1
5)が完了すると、メイン処理で、タイマ割込が発生し
たか否かの監視(ステップS17)の確認が行われるル
ープ処理に移行する。なお、ループ内では、表示用乱数
更新処理(ステップS16)も実行される。
【0101】CPU56は、ステップS17において、
タイマ割込が発生したことを認識すると、ステップS2
1〜S31の遊技制御処理を実行する。遊技制御処理に
おいて、CPU56は、まず、スイッチ回路58を介し
て、ゲートセンサ12、始動口センサ17、カウントセ
ンサ23および入賞口スイッチ19a,19b,24
a,24b等のスイッチの状態を入力し、それらの状態
判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
【0102】次いで、パチンコ遊技機1の内部に備えら
れている自己診断機能によって種々の異常診断処理が行
われ、その結果に応じて必要ならば警報が発せられる
(エラー処理:ステップS22)。
【0103】次に、遊技制御に用いられる大当り判定用
の乱数等の各判定用乱数を示す各カウンタを更新する処
理を行う(ステップS23)。CPU56は、さらに、
停止図柄の種類を決定する乱数等の表示用乱数を更新す
る処理を行う(ステップS24)。
【0104】さらに、CPU56は、特別図柄プロセス
処理を行う(ステップS25)。特別図柄プロセス制御
では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序
で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当
する処理が選び出されて実行される。そして、特別図柄
プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更
新される。また、普通図柄プロセス処理を行う(ステッ
プS26)。普通図柄プロセス処理では、7セグメント
LEDによる可変表示器10を所定の順序で制御するた
めの普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選
び出されて実行される。そして、普通図柄プロセスフラ
グの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
【0105】次いで、CPU56は、特別図柄に関する
表示制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定して
表示制御コマンドを送出する処理を行う(特別図柄コマ
ンド制御処理:ステップS27)。また、普通図柄に関
する表示制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定
して表示制御コマンドを送出する処理を行う(普通図柄
コマンド制御処理:ステップS28)。
【0106】さらに、CPU56は、例えばホール管理
用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確
率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う
(ステップS29)。
【0107】また、CPU56は、所定の条件が成立し
たときにソレノイド回路59に駆動指令を行う(ステッ
プS30)。ソレノイド回路59は、駆動指令に応じて
ソレノイド16,21を駆動し、可変入賞球装置15ま
たは開閉板20を開状態または閉状態とする。
【0108】そして、CPU56は、各入賞口への入賞
を検出するためのスイッチ17,23,19a,19
b,24a,24bの検出出力にもとづく賞球数の設定
などを行う賞球処理を実行する(ステップS31)。具
体的には、入賞検出に応じて払出制御基板37に払出制
御コマンドを出力する。払出制御基板37に搭載されて
いる払出制御用CPU371は、払出制御コマンドに応
じて球払出装置97を駆動する。
【0109】以上の制御によって、この実施の形態で
は、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。
なお、この実施の形態では、タイマ割込処理では例えば
割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなさ
れ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるが、
タイマ割込処理で遊技制御処理を実行してもよい。
【0110】また、メイン処理には遊技制御処理に移行
すべきか否かを判定する処理が含まれ、CPU56の内
部タイマが定期的に発生するタイマ割込にもとづくタイ
マ割込処理で遊技制御処理に移行すべきか否かを判定す
るためのフラグがセット等がなされるので、遊技制御処
理の全てが確実に実行される。つまり、遊技制御処理の
全てが実行されるまでは、次回の遊技制御処理に移行す
べきか否かの判定が行われないので、遊技制御処理中の
全ての各処理が実行完了することは保証されている。
【0111】以上に説明したように、この実施の形態で
は、CTCやPIOを内蔵するCPU56に対して、初
期設定処理で割込モード2が設定される。従って、内蔵
CTCを用いた定期的なタイマ割込処理を容易に実現で
きる。また、タイマ割込処理をプログラム上の任意の位
置に設置できる。また、内蔵PIOを用いたスイッチ検
出処理等を容易に割込処理で実現できる。その結果、プ
ログラム構成が簡略化され、プログラム開発工数が低減
する等の効果を得ることができる。
【0112】次に、遊技制御手段から各電気部品制御手
段に対する制御コマンドの送出方式について説明してお
く。図16は、主基板31から他の電気部品制御基板に
送出される制御コマンドのコマンド形態の一例を示す説
明図である。この実施の形態では、制御コマンドは2バ
イト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分
類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を
表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず
「1」とされ、EXTデータの先頭ビット(ビット7)
は必ず「0」とされる。なお、図16に示されたコマン
ド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよ
い。
【0113】図17は、遊技制御基板から他の各電気部
品制御基板に対する制御コマンドを構成する8ビットの
制御信号とINT信号(ストローブ信号)との関係を示
すタイミング図である。図17に示すように、MODE
またはEXTのデータが出力ポートに出力されてから、
所定期間が経過すると、CPU56は、データ出力を示
す信号であるINT信号をオン状態にする。また、そこ
から所定期間が経過するとINT信号をオフ状態にす
る。
【0114】図18は、払出制御コマンドの内容の一例
を示す説明図である。図18に示された例において、M
ODE=FF(H),EXT=00(H)のコマンドF
F00(H)は、払出球通路186aまたは186bの
何れか一方が球切れ状態となったことを通知するための
払出制御コマンドである。MODE=FF(H),EX
T=01(H)のコマンドFF01(H)は、払出球通
路186aおよび186bの両方が球切れ状態となった
ことを通知するための払出制御コマンドである。MOD
E=FF(H),EXT=02(H)のコマンドFF0
2(H)は、払出球通路186aおよび186bの球切
れ状態が解消したことを通知するための払出制御コマン
ドである。MODE=FF(H),EXT=03(H)
のコマンドFF03(H)は、下皿満タンを検出したこ
とを通知するための払出制御コマンドである。MODE
=FF(H),EXT=04(H)のコマンドFF04
(H)は、下皿満タン状態が解消したことを通知するた
めの払出制御コマンドである。MODE=FF(H),
EXT=05(H)のコマンドFF05(H)は、払出
球通路186cが球切れ状態となったことを通知するた
めの払出制御コマンドである。MODE=FF(H),
EXT=06(H)のコマンドFF06(H)は、払出
球通路186cの球切れ状態が解消したことを通知する
ための払出制御コマンドである。また、MODE=F0
(H)のコマンドF0XX(H)は、賞球個数を指定す
る払出制御コマンドである。EXTである「XX」が払
出個数を示す。
【0115】払出制御手段は、主基板31の遊技制御手
段からFF00(H)の払出制御コマンドを受信する
と、払出球経路186aまたは払出球経路186bのう
ちの片側が球切れであることを認識することができ、そ
の様な状況に応じた払出制御(例えば、片側の遊技球が
欠乏していることによる球圧の低下によって払出処理が
不安定になることに対応して、賞球モータ289Aの回
転速度を遅くしてゆっくり払出すように制御すること
や、予定動作期間の賞球モータ289Aの回転終了後に
払出予定数の賞球が全て払い出されたか否か確認し、払
出残数があれば払出すように制御することなど)が可能
となる。
【0116】また、この実施の形態では、主基板31の
遊技制御手段からFF01(H)の払出制御コマンドを
受信すると賞球を停止する状態となり、FF02(H)
の払出制御コマンドを受信すると賞球払出ができる状態
になる。また、主基板31の遊技制御手段からFF03
(H)の払出制御コマンドを受信すると賞球および球貸
しを停止する状態となり、FF04(H)の払出制御コ
マンドを受信すると賞球および球貸しができる状態とな
り、FF05(H)の払出制御コマンドを受信すると球
貸しを停止する状態となり、FF06(H)の払出制御
コマンドを受信すると球貸しができる状態になる。さら
に、賞球個数を指定する払出制御コマンドを受信する
と、受信したコマンドで指定された個数に応じた賞球払
出制御を行う。
【0117】なお、例えば賞球払出装置を払出球通路1
86a,186b毎に設ける構成とした場合など、球切
れが発生した経路に応じた制御を行うことが可能な場合
には、何れの払出球通路186a,186bが球切れと
なったのか(球切れスイッチ187aまたは球切れスイ
ッチ187bのうちのどちらが遊技球を検出しなくなっ
たのか)を、払出制御コマンドを用いて払出制御基板3
7側に通知するようにしてもよい。
【0118】なお、払出制御コマンドは、払出制御手段
が認識可能に1回だけ送出される。認識可能とは、この
例では、INT信号がオン状態になることであり、認識
可能に1回だけ送出されるとは、この例では、払出制御
信号の1バイト目および2バイト目のそれぞれに応じて
INT信号が1回だけオン状態になることである。
【0119】図19は、図13に示された遊技制御処理
におけるスイッチ処理(ステップS21)の賞球制御に
関連する部分を示すフローチャートである。スイッチ処
理において、CPU56は、球切れスイッチ187aに
よって賞球用の球切れを検出すると、球切れスイッチ1
87bによって賞球用の球切れが検出されない場合には
片側球切れ状態フラグをセットし(ステップS121,
S122,S124)、球切れスイッチ187bによっ
ても賞球用の球切れが検出された場合には両側球切れ状
態フラグをセットする(ステップS121,S122,
S125)。一方、CPU56は、球切れスイッチ18
7aによって賞球用の球切れが検出されなければ、球切
れスイッチ187bによって賞球用の球切れが検出され
た場合には片側球切れ状態フラグをセットし(ステップ
S121,S123,S124)、球切れスイッチ18
7bによっても賞球用の球切れが検出されない場合には
片側球切れ状態フラグおよび両側球切れ状態フラグをリ
セットする(ステップS121,S123,S12
6)。すなわち、本例では、左右2条の払出球通路18
6a,186bのうちの何れかについて貯留されている
遊技球が不足すると、片側球切れ状態フラグがセットさ
れる。また、2条の払出球通路186a,186bの両
方について貯留されている遊技球が不足すると、両側球
切れ状態フラグがセットされる。さらに、2条の払出球
通路186a,186bの両方について所定個以上の遊
技球が貯留されていることが検出された場合に、片側球
切れ状態フラグおよび両側球切れ状態フラグがリセット
される。
【0120】なお、例えば賞球払出装置を払出球通路1
86a,186b毎に設ける構成とした場合など、球切
れが発生した経路に応じた制御を行うことが可能な構成
とする場合には、何れの払出球通路186a,186b
が球切れとなったのか(球切れスイッチ187aまたは
球切れスイッチ187bのうちのどちらが遊技球を検出
しなくなったのか)が識別可能となるようなフラグを用
いるようにしてもよい。すなわち、払出球経路186a
のみが球切れ状態となった場合には(ステップS122
のN)左側球切れフラグをセットするようにし、払出球
経路186bのみが球切れ状態となった場合には(ステ
ップS123のY)右側球切れフラグをセットするよう
にしておけばよい。
【0121】次に、球切れスイッチ187cによって球
貸し用の遊技球についての球切れを検出すると、貸出球
切れ状態フラグをセットする(ステップS127,S1
28)。また、球切れスイッチ187cによって球貸し
用の球切れでないことを検出すると貸出球切れ状態フラ
グをリセットする(ステップS127,S129)。
【0122】次いで、満タンスイッチ48によって下皿
満タンを検出すると満タンフラグをセットする(ステッ
プS130,S131)。また、満タンスイッチ48に
よって下皿満タンでないことを検出すると満タンフラグ
をリセットする(ステップS130,S132)。
【0123】さらに、カウントスイッチ23がオンした
ことを検出すると、15個カウンタを+1し(ステップ
S133,S134)、入賞口スイッチ19a,24a
のいずれかがオンしたことを検出すると、10個カウン
タを+1し(ステップS135,S136)、始動口ス
イッチ17がオンしたことを検出すると6個カウンタを
+1する(ステップS137,S138)。
【0124】なお、この実施の形態では、大入賞口を経
た入賞については15個の賞球を払出し、始動入賞口1
4を経た入賞については6個の賞球を払出し、その他の
入賞口19,24および入賞球装置を経た入賞について
は10個の賞球を払い出すとする。15個カウンタは大
入賞口への入賞数を計数するためのカウンタであり、1
0個カウンタは普通入賞口への入賞数を計数するための
カウンタであり、6個カウンタは始動入賞口への入賞数
を計数するためのカウンタである。
【0125】図20〜図23は、図13に示された遊技
制御処理における入賞球信号処理(ステップS31)の
一例を示すフローチャートである。この例では、入賞球
信号処理において、CPU56は、満タン通知状態であ
るか否か確認する(ステップS201)。満タン通知状
態は、払出制御基板37に対して満タン状態通知のコマ
ンドを送出した後の状態である。満タン通知状態である
場合(ステップS201のY)は、CPU56は、上述
した満タンフラグがオフであるか否かを確認する(ステ
ップS202)。オフであれば、CPU56は、満タン
状態解消通知に関するコマンド送信テーブルの設定を行
う(ステップS203)。コマンド送信テーブルについ
ては後で詳しく説明する。
【0126】ステップS202にてオフでなければ、ま
たはステップS201にて満タン状態でなければ、CP
U56は、両側球切れ通知状態であるか否か確認する
(ステップS204)。両側球切れ通知状態は、払出制
御基板37に対して両側球切れ状態通知のコマンドを送
出した後の状態である。両側球切れ通知状態である場合
(ステップS204のY)は、CPU56は、上述した
両側球切れ状態フラグがオフであるか否かを確認する
(ステップS205)。オフであれば、CPU56は、
賞球球切れ解消通知に関するコマンド送信テーブルの設
定を行う(ステップS206)。
【0127】ステップS205にてオフでなければ、ま
たはステップS204にて両側球切れ通知状態でなけれ
ば、CPU56は、片側球切れ通知状態が否か確認する
(ステップS207)。片側球切れ通知状態は、払出制
御基板37に対して片側球切れ状態通知のコマンドを送
出した後の状態である。片側球切れ通知状態である場合
(ステップS207のY)は、CPU56は、上述した
片側球切れ状態フラグがオフであるか否かを確認する
(ステップS208)。オフであれば、CPU56は、
賞球球切れ解消通知に関するコマンド送信テーブルの設
定を行う(ステップS206)。
【0128】ステップS208にてオフでなければ、ま
たはステップS207にて片側球切れ通知状態でなけれ
ば、CPU56は、貸出球切れ通知状態であるか否か確
認する(ステップS209)。貸出球切れ通知状態は、
払出制御基板37に対して貸出球切れ状態通知のコマン
ドを送出した後の状態である。貸出球切れ通知状態であ
る場合(ステップS209のY)は、CPU56は、上
述した貸出球切れ状態フラグがオフであるか否かを確認
する(ステップS210)。オフであれば、CPU56
は、貸出球切れ解消通知に関するコマンド送信テーブル
の設定を行う(ステップS211)。ステップS210
にてオフでなければ、またはステップS209にて貸出
球切れ通知状態でなければ、図21に示す処理に移行す
る。
【0129】図21に示す処理において、CPU56
は、満タンフラグがオンしたことを確認すると、満タン
状態通知に関するコマンド送信テーブルの設定を行う
(ステップS212a,S212b)。また、CPU5
6は、両側球切れ状態フラグがオンしたことを確認する
と両側球切れ状態通知に関するコマンド送信テーブルの
設定を行い(ステップS213a,S213b)、片側
球切れ状態フラグがオンしたことを確認すると片側球切
れ状態通知に関するコマンド送信テーブルの設定を行い
(ステップS214a,S214b)、貸出球切れ状態
フラグがオンしたことを確認すると貸出球切れ状態通知
に関するコマンド送信テーブルの設定を行う(ステップ
S215a,S215b)。どのフラグもオンしておら
ずコマンド送信テーブルの設定を行わない場合には、図
22に示す処理に移行する。
【0130】なお、図21では、全てのフラグについて
確認する構成としたが、すでに設定されている状態にか
かわるフラグについては確認しないようにしてもよい。
例えば、上述したステップS202のNを経由して図2
1の処理がされる場合には、すでに満タンフラグがオン
であることは確認されていることから、満タンフラグの
状態は確認しないようにする。以上のように、異常検出
時は当該異常が発生した旨のコマンドを少なくとも賞球
個数コマンドに優先して出力する。従って、払出制御基
板37は、異常発生時における処理を優先して実行でき
る。
【0131】また、上述の処理においては、全てのフラ
グについて確認し、フラグの状態に応じてそれぞれコマ
ンド送信テーブルの設定を行う構成としたが、異常発生
原因について優先順位を与えておき、優先度の高い異常
を示すコマンドに関してだけコマンド送信テーブルの設
定をするようにして、優先度の高い異常を示すコマンド
だけを送信するようにしてもよい。すでに設定されてい
る状態にかかわるフラグについては確認しないようにし
てもよい。優先順位は、例えば異常にもとづく影響度の
高い順として、満タン状態、両側球切れ状態または貸出
球切れ状態、片側球切れ状態の順番に設定するなどのよ
うにすればよい。また、この場合、すべての異常発生に
関する判定を行うようにしてもよいが、優先度の高い順
に判定を行い、異常発生が検出された場合には、その後
の優先度の低いものについては異常発生の判定を行わな
いようにしてもよい。
【0132】次いで、CPU56は、入賞に応じた賞球
個数に関する払出制御コマンドをコマンド送信テーブル
に設定する制御を行う。まず、15個カウンタの値をチ
ェックする(ステップS221)。上述したように、1
5個カウンタは、遊技球が大入賞口に入賞してカウント
スイッチ23がオンするとカウントアップされる。15
個カウンタの値が0でない場合には、15個の賞球個数
指示に関するコマンド送信テーブルの設定を行う(ステ
ップS222)。また、15個カウンタの値を−1する
(ステップS223)。さらに、払出指令個数累積値に
15を加算する(ステップS224)。また、賞球個数
指示に関するコマンドを格納するバッファのアドレスを
示す書込ポインタが更新される。
【0133】15個カウンタの値が0であれば、10個
カウンタの値をチェックする(ステップS225)。上
述したように、10個カウンタは、遊技球が入賞口に入
賞して入賞口スイッチ19a,24aがオンするとカウ
ントアップされる。10個カウンタの値が0でない場合
には、10個の賞球個数指示に関するコマンド送信テー
ブルの設定を行う(ステップS226)。また、10個
カウンタの値を−1する(ステップS227)。さら
に、払出指令個数累積値に10を加算する(ステップS
228)。また、賞球個数指示に関するコマンドを格納
するバッファのアドレスを示す書込ポインタが更新され
る。
【0134】10個カウンタの値が0であれば、6個カ
ウンタの値をチェックする(ステップS231)。上述
したように、6個カウンタは、遊技球が始動入賞口に入
賞して始動口スイッチ17がオンするとカウントアップ
される。6個カウンタの値が0でない場合には、6個の
賞球個数指示に関するコマンド送信テーブルの設定を行
う(ステップS232)。また、6個カウンタの値を−
1する(ステップS233)。さらに、払出指令個数累
積値に6を加算する(ステップS234)。また、賞球
個数指示に関するコマンドを格納するバッファのアドレ
スを示す書込ポインタが更新される。
【0135】以上にようにして、遊技制御手段から払出
制御基板37に払出制御コマンドを出力しようとすると
きに、コマンド送信テーブルの設定が行われる。そし
て、コマンド送信テーブルの設定が行われたときには、
賞球払出中フラグをオンする(ステップS235)。ま
た、賞球払出中フラグをオンしているときには、ステッ
プS242に移行する(ステップS236)。
【0136】次いで、CPU56は、賞球カウントスイ
ッチ301Aがオンするのを待つ(ステップS24
2)。賞球カウントスイッチ301Aのオンを検出する
と、賞球カウントスイッチ301Aのオフを待ち(ステ
ップS243)、オフしたら払出指令累積個数を−1す
る(ステップS244)。また、賞球個数信号出力処理
サブルーチンを起動する(ステップS245)。そし
て、タイマT2を起動する(ステップS246)。
【0137】払い出された賞球は1個ずつ賞球カウント
スイッチ301Aを通過するが、以上のように、賞球カ
ウントスイッチ301Aのオンおよびオフを検出するこ
とによって遊技球の通過が確実に検出される。そして、
遊技球の通過が検出された場合には、1個の賞球があっ
たとして、払出指令累積個数が−1される。
【0138】なお、払出制御コマンド送出時に加算され
賞球カウントスイッチ301Aがオンすると−1される
払出指令個数累積値が、タイマT2のタイムアウト時に
0になっていないと、賞球過多または賞球不足が生じて
いると判定される。従って、タイマT2は、賞球カウン
トスイッチ301Aの出力がオンした後オフする度に起
動または再スタートされる。
【0139】ステップS242において賞球カウントス
イッチ301Aがオンしていなければ、タイマT2が動
作中か否か確認する(ステップS247)。タイマT2
が動作中であれば、CPU56は、タイマT2がタイム
アウトしたか否か確認する(ステップS250)。タイ
ムアウトしていなければ処理を終了する。
【0140】タイマT2の値(起動時からタイムアウト
するまでの時間)は、正常に払出が行われている場合に
は払出周期(賞球カウントスイッチ301Aがオンして
から次にオンするまでの期間)よりも長く設定されてい
る。従って、正常に払出が行われているときには、最後
の払出を除いて、タイマT2がタイムアウトするよりも
前に、次の賞球カウントスイッチ301Aのオン(ステ
ップS242)が発生する。すなわち、正常に払出が行
われているときには、タイマT2は、最後の払出が行わ
れた後に初めてタイムアウトする。
【0141】なお、連続払出(ある入賞に対する賞球払
出と次の入賞に対する賞球払出とが連続して行われるこ
と)における賞球払出間にインターバル時間が設けられ
る場合もあるが、その場合には、タイマT2の値は、イ
ンターバル時間よりも長く設定される。すなわち、連続
払出が行われるときには、やはり、最後の払出が行われ
た後に初めてタイムアウトする。
【0142】ステップS250において、タイマT2が
タイムアウトすると、CPU56は、払出指令個数累積
値が0になっているか否か確認する(ステップS25
1)。後述する補正払出が行われたときには、補正個数
記憶値が0になっているか否か確認する。払出指令個数
累積値は、入賞があったときに賞球数分だけ加算され賞
球があったことを検出する賞球カウントスイッチ301
Aのオンによって−1されているので、正常に払出が完
了した場合には値は0である。従って、値が0である場
合には、賞球払出フラグをオフして処理を終了する(ス
テップS252)。
【0143】タイマT2がタイムアウトしたときに払出
指令個数累積値または補正個数記憶値が0になっていな
い場合には、賞球過多または賞球不足が生じている。そ
こで、払出指令個数累積値または補正個数記憶値が0に
なっていなかった場合には、CPU56は、値の正負を
チェックする(ステップS253)。値が正である場
合、すなわち払出不足と判断される場合には、補正すべ
き個数補正個数記憶値に設定するとともに(ステップS
255)、補正個数に関するコマンド送信テーブルをセ
ットする(ステップS256)。
【0144】なお、この実施の形態では、払出球経路1
86aまたは払出球経路186bの何れかが球切れ状態
であるときに払出処理が実行された場合には、詳細は後
述するが、払出制御基板37側で払出不足か否かが判定
されて補正動作がなされるため、ステップS256の補
正個数に関するコマンド送信テーブルをセットする処理
は不要である。なお、払出球経路186aまたは払出球
経路186bの何れかが球切れ状態であるときであって
も、払出制御基板37側の判定を行うことなく、上述の
ように主基板31側で判定して補正個数に関するコマン
ド送信テーブルをセットするようにしてもよい。
【0145】図24(A)は、上述したコマンド送信テ
ーブルの一構成例を示す説明図である。1つのコマンド
送信テーブルは3バイトで構成され、1バイト目にはI
NTデータが設定される。また、2バイト目のコマンド
データ1には、払出制御コマンドの1バイト目のMOD
Eデータが設定される。そして、3バイト目のコマンド
データ2には、払出制御コマンドの2バイト目のEXT
データが設定される。
【0146】なお、EXTデータそのものがコマンドデ
ータ2の領域に設定されてもよいが、コマンドデータ2
には、EXTデータが格納されているテーブルのアドレ
スを指定するためのデータが設定されるようにしてもよ
い。この実施の形態では、コマンドデータ2のビット7
(ワークエリア参照ビット)が0あれば、コマンドデー
タ2にEXTデータそのものが設定されていることを示
す。なお、そのようなEXTデータはビット7が0であ
るデータである。また、ワークエリア参照ビットが1あ
れば、他の7ビットが、EXTデータが格納されている
テーブルのアドレスを指定するためのオフセットである
ことを示す。
【0147】この実施の形態では複数のコマンド送信テ
ーブルが用意され、使用すべきコマンド送信テーブルは
ポインタで指定される。また、賞球個数を指示するコマ
ンドの格納領域として複数のコマンドデータを格納可能
な領域が用意されている。これらのコマンド格納領域に
は、書込ポインタを更新しながらコマンドデータを格納
し、読出ポインタを更新しながらコマンドデータを読出
し出力するリングバッファとして構成されている。この
ような賞球個数コマンドの格納領域を複数備えるため、
同時入賞が発生した場合にもこれら入賞検出にもとづく
コマンドの格納および出力を行うことができる。従っ
て、CPU56は、入賞球信号処理において、書込ポイ
ンタが指しているコマンド送信テーブルに、INTデー
タ、コマンドデータ1およびコマンドデータ2を設定す
る。そして、書込ポインタの値を更新する。1つのコマ
ンド送信テーブルは3バイト構成であるから、具体的に
は、書込ポインタ値は+3される。また、賞球コマンド
だけをリングバッファに格納する構成としたが、前述の
各種異常検出がされるごとに異常の検出を示すコマンド
を順次リングバッファに格納するようにしてもよい。さ
らに、各種異常の解消が検出されるごとに異常の解消を
示すコマンドを順次リングバッファに格納するようにし
てもよい。
【0148】なお、複数のコマンド送信テーブルが設け
られているので、1回の処理について、1つの払出制御
コマンドに関するコマンド送信テーブル設定処理を行う
ことも、複数のコマンド送信テーブル設定処理を行うこ
ともできる。例えば、複数の入賞が15個カウンタ、1
0個カウンタおよび6個カウンタに記憶されている場合
に、1回の入賞球信号処理で、複数のコマンド送信テー
ブル設定処理を行ってもよい。
【0149】また、ここでは、払出制御コマンドについ
て説明するが、表示制御コマンド、ランプ制御コマンド
および音声制御コマンドを送出するときにも、図24
(A)に示すようなコマンド送信テーブルに、INTデ
ータ、コマンドデータ1およびコマンドデータ2が設定
される。その際にも、書込ポインタが指しているコマン
ド送信テーブルに、INTデータ、コマンドデータ1お
よびコマンドデータ2が設定される。
【0150】図24(B)INTデータの一構成例を示
す説明図である。INTデータにおけるビット0は、払
出制御基板37に払出制御コマンドを送出すべきか否か
を示す。ビット0が「1」であるならば、払出制御コマ
ンドを送出すべきことを示す。従って、CPU56は、
入賞球信号処理において、INTデータに「01
(H)」を設定する。
【0151】なお、INTデータのビット1,2,3
は、それぞれ、表示制御コマンド、ランプ制御コマン
ド、音声制御コマンドを送出すべきか否かを示すビット
であり、CPU56は、それらのコマンドを送出すべき
タイミングになったら、特別図柄プロセス処理等で、ポ
インタが指しているコマンド送信テーブルに、INTデ
ータ、コマンドデータ1およびコマンドデータ2を設定
する。それらのコマンドを送出するときには、INTデ
ータの該当ビットが「1」に設定され、コマンドデータ
1およびコマンドデータ2にMODEデータおよびEX
Tデータが設定される。
【0152】図25は、図13に示された遊技制御処理
におけるコマンド制御処理(ステップS27)の処理例
を示すフローチャートである。コマンド制御処理は、コ
マンド出力処理とINT信号出力処理とを含む処理であ
る。コマンド制御処理において、CPU56は、まず、
コマンド送信テーブルのアドレス(読出ポインタの内
容)をスタック等に退避する(ステップS401)。そ
して、読出ポインタが指していたコマンド送信テーブル
のINTデータを引数1にロードする(ステップS40
2)。引数1は、後述するコマンド送信処理に対する入
力情報になる。また、コマンド送信テーブルを指すアド
レスを+1する(ステップS403)。従って、コマン
ド送信テーブルを指すアドレスは、コマンドデータ1の
アドレスに一致する。
【0153】そこで、CPU56は、コマンドデータ1
を読み出して引数2に設定する(ステップS404)。
引数2も、後述するコマンド送信処理に対する入力情報
になる。そして、コマンド送信処理ルーチンをコールす
る(ステップS405)。
【0154】図26は、コマンド送信ルーチンを示すフ
ローチャートである。コマンド送信ルーチンにおいて、
CPU56は、まず、引数1に設定されているデータす
なわちINTデータを、比較値として決められているワ
ークエリアに設定する(ステップS421)。次いで、
送信回数=4を、処理数として決められているワークエ
リアに設定する(ステップS422)。そして、払出制
御信号を出力するためのポート1(出力ポート571)
のアドレスをIOアドレスにセットする(ステップS4
23)。
【0155】次に、CPU56は、比較値を1ビット右
にシフトする(ステップS424)。シフト処理の結
果、キャリービットが1になったか否か確認する(ステ
ップS425)。キャリービットが1になったというこ
とは、INTデータにおける最も右側のビットが「1」
であったことを意味する。この実施の形態では4回のシ
フト処理が行われるのであるが、例えば、払出制御コマ
ンドを送出すべきことが指定されているときには、最初
のシフト処理でキャリービットが1になる。
【0156】キャリービットが1になった場合には、引
数2に設定されているデータ、この場合にはコマンドデ
ータ1(すなわちMODEデータ)を、IOアドレスと
して設定されているアドレスに出力する(ステップS4
26)。最初のシフト処理が行われたときにはIOアド
レスにポート1(出力ポート571)のアドレスが設定
されているので、結局、払出制御コマンドのMODEデ
ータがポート1に出力される。
【0157】次いで、CPU56は、IOアドレスを1
加算するとともに(ステップS427)、処理数を1減
算する(ステップS428)。加算前にポート1を示し
ていた場合には、IOアドレスに対する加算処理によっ
て、IOアドレスにはポート2(出力ポート572)の
アドレスが設定される。ポート2(出力ポート572)
は、表示制御コマンドを出力するためのポートである。
そして、CPU56は、処理数の値を確認し(ステップ
S429)、値が0になっていなければ、ステップS4
24に戻る。ステップS424で再度シフト処理が行わ
れる。
【0158】2回目のシフト処理ではINTデータにお
けるビット1の値が押し出され、ビット1の値に応じて
キャリーフラグが「1」または「0」になる。従って、
表示制御コマンドを送出すべきことが指定されているか
否かのチェックが行われる。同様に、3回目および4回
目のシフト処理によって、ランプ制御コマンドおよび音
声制御コマンドを送出すべきことが指定されているか否
かのチェックが行われる。このように、それぞれのシフ
ト処理が行われるときに、IOアドレスには、シフト処
理によってチェックされるコマンド(払出制御コマン
ド、表示制御コマンド、ランプ制御コマンド、音声制御
コマンド)に対応したIOアドレスが設定されている。
よって、キャリーフラグが「1」になったときには、対
応する出力ポート(ポート1〜ポート4)に制御コマン
ドが送出される。すなわち、1つの共通モジュールで、
各電気部品制御手段に対する制御コマンドの送出処理を
行うことができる。
【0159】また、このように、シフト処理のみによっ
てどの電気部品制御手段に対して制御コマンドを出力す
べきかが判定されるので、いずれの電気部品制御手段に
対して制御コマンドを出力すべきか判定する処理が簡略
化されている。
【0160】次に、CPU56は、シフト処理開始前の
INTデータが格納されている引数1の内容を読み出し
(ステップS430)、読み出したデータをポート0
(出力ポート570)に出力する(ステップS43
1)。INTデータでは、ステップS421〜S429
の処理で出力された制御コマンド(払出制御コマンド、
表示制御コマンド、ランプ制御コマンド、音声制御コマ
ンド)に応じたINT信号の出力ビットに対応したビッ
トが「1」になっている。従って、ポート1〜ポート4
のいずれかに出力された制御コマンド(払出制御コマン
ド、表示制御コマンド、ランプ制御コマンド、音声制御
コマンド)に対応したINT信号がオン状態になる。
【0161】次いで、CPU56は、ウェイトカウンタ
に所定値を設定し(ステップS432)、その値が0に
なるまで1ずつ減算する(ステップS433,S43
4)。ウェイトカウンタの値が0になると、クリアデー
タ(00)を設定して(ステップS435)、そのデー
タをポート0に出力する(ステップS436)。よっ
て、INT信号はオフ状態になる。そして、ウェイトカ
ウンタに所定値を設定し(ステップS432)、その値
が0になるまで1ずつ減算する(ステップS438,S
439)。
【0162】従って、ステップS437でウェイトカウ
ンタに設定される値は、制御コマンド受信対象となる全
ての電気部品制御手段が確実にコマンド受信処理を行う
のに十分な期間になるような値である。また、ウェイト
カウンタに設定される値は、ステップS421〜S42
9の処理に要する時間よりも長くなるような値である。
【0163】以上のようにして、制御コマンドの1バイ
ト目のMODEデータが送出される。そこで、CPU5
6は、図25に示すステップS406で、コマンド送信
テーブルを指す値を1加算する。従って、3バイト目の
コマンドデータ2の領域が指定される。CPU56は、
指し示されたコマンドデータ2の内容を引数2にロード
する(ステップS407)。また、コマンドデータ2の
ビット7(ワークエリア参照ビット)の値が「0」であ
るか否か確認する(ステップS409)。0でなけれ
ば、コマンド拡張データアドレステーブルの先頭アドレ
スをポインタにセットし(ステップS409)、そのポ
インタにコマンドデータ2のビット6〜ビット0の値を
加算してアドレスを算出する(ステップS410)。そ
して、そのアドレスが指すエリアのデータを引数2にロ
ードする(ステップS411)。
【0164】コマンド拡張データアドレステーブルに
は、電気部品制御手段に送出されうるEXTデータが順
次設定されている。よって、以上の処理によって、ワー
クエリア参照ビットの値が「1」であれば、コマンドデ
ータ2の内容に応じたコマンド拡張データアドレステー
ブル内のEXTデータが引数2にロードされ、ワークエ
リア参照ビットの値が「0」であれば、コマンドデータ
2の内容がそのまま引数2にロードされる。なお、コマ
ンド拡張データアドレステーブルからEXTデータが読
み出される場合でも、そのデータのビット7は「0」で
ある。
【0165】次に、CPU56は、コマンド送信ルーチ
ンをコールする(ステップS412)。従って、MOD
Eデータの送出の場合と同様のタイミングでEXTデー
タが送出される。その後、CPU56は、コマンド送信
テーブルのアドレスを復帰し(ステップS413)、コ
マンド送信テーブルを指す読出ポインタの値を更新する
(ステップS414)。1つのコマンド送信テーブルは
3バイト構成であるから、具体的には、読出ポインタの
値は+3される。
【0166】以上のようにして、2バイト構成の払出制
御コマンドが払出制御基板37に送出される。なお、図
25に示されたコマンド制御処理は、他の制御コマンド
(表示制御コマンド、ランプ制御コマンド、音声制御コ
マンド)を送出する際にも用いられる。各電気部品制御
手段ではINT信号の立ち下がりを検出すると制御コマ
ンドの取り込み処理を開始するのであるが、いずれの電
気部品制御手段についても、取り込み処理が完了する前
に遊技制御手段からの新たな信号が信号線に出力される
ことはない。すなわち、各電気部品制御手段において、
確実なコマンド受信処理が行われる。なお、各電気部品
制御手段は、INT信号の立ち上がりで制御コマンドの
取り込み処理を開始してもよい。また、INT信号の極
性を図21に示された場合と逆にしてもよい。
【0167】また、この実施の形態では、複数のコマン
ド送信テーブルがリングバッファとして用いられ、図2
5に示すコマンド制御処理では、読出ポインタが指して
いるコマンド送信テーブルを対象としてコマンド出力制
御が行われ、コマンド送信テーブルにデータを設定する
処理、例えば、図20などに示す入賞球信号処理では、
書込ポインタが指すコマンド送信テーブルを対象として
コマンド設定処理が行われる。従って、同時に複数のコ
マンド送出要求が発生しても、それらの要求にもとづく
コマンド出力処理は問題なく実行される。
【0168】さらに、この実施の形態では、賞球や球貸
しの払出停止状態となっているか否かにかかわらず、入
賞球信号処理(図22参照)によりコマンド送信テーブ
ルに賞球個数指定に関するデータが設定され、図25に
示すコマンド制御処理によりコマンド送信テーブルを対
象としてコマンド出力制御が行われる。従って、賞球や
球貸しの払出停止状態となっている場合であっても、賞
球個数指定に関する払出制御コマンドなどの制御コマン
ドが確実に出力される。よって、主基板31側で制御コ
マンドに関する各種情報を長時間(払出停止の間)保持
しておく必要がなくなり、主基板31のRAM55の記
憶容量の低減を図ることができる。
【0169】次に、払出制御手段において受信した払出
制御コマンドの示す異常内容に応じた払出や発射の停止
あるいは停止解除が行われる場合の例について説明す
る。
【0170】払出制御用CPU371のCLK/TRG
2端子には、主基板31からのINT信号が接続されて
いる。CLK/TRG2端子にクロック信号が入力され
ると、払出制御用CPU371に内蔵されているタイマ
カウンタレジスタCLK/TRG2の値がダウンカウン
トされる。そして、レジスタ値が0になると割込が発生
する。従って、タイマカウンタレジスタCLK/TRG
2の初期値を「1」に設定しておけば、INT信号の入
力に応じて割込が発生することになる。
【0171】図27は、払出制御用CPU371が実行
するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に
対して電源が投入され払出制御用CPU371が起動す
ると、メイン処理において、払出制御用CPU371
は、まず、必要な初期設定を行う。すなわち、払出制御
用CPU371は、割込禁止に設定する(ステップS7
01)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ス
テップS702)、スタックポインタにスタックポイン
タ指定アドレスを設定する(ステップS703)。ま
た、払出制御用CPU371は、内蔵デバイスレジスタ
の初期化を行い(ステップS704)、CTCおよびP
IOの初期化(ステップS705)を行った後に、RA
Mをアクセス可能状態に設定する(ステップS70
6)。
【0172】この実施の形態では、内蔵CTCのうちの
一つのチャネルがタイマモードで使用される。従って、
ステップS704の内蔵デバイスレジスタの設定処理お
よびステップS705の処理において、使用するチャネ
ルをタイマモードに設定するためのレジスタ設定、割込
発生を許可するためのレジスタ設定および割込ベクタを
設定するためのレジスタ設定が行われる。そして、その
チャネルによる割込がタイマ割込として用いられる。タ
イマ割込を例えば2ms毎に発生させたい場合は、初期
値として2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定
数レジスタ)に設定される。
【0173】なお、タイマモードに設定されたチャネル
(この実施の形態ではチャネル3)に設定される割込ベ
クタは、タイマ割込処理の先頭番地に相当するものであ
る。具体的は、Iレジスタに設定された値と割込ベクタ
とでタイマ割込処理の先頭番地が特定される。タイマ割
込処理ではタイマ割込フラグがセットされ、メイン処理
でタイマ割込フラグがセットされていることが検知され
ると、払出制御処理が実行される。すなわち、タイマ割
込処理では、電気部品制御処理の一例である払出制御処
理を実行するための設定がなされる。
【0174】また、内蔵CTCのうちの他の一つのチャ
ネル(この実施の形態ではチャネル2)が、遊技制御手
段からの払出制御コマンド受信のための割込発生用のチ
ャネルとして用いられ、そのチャネルがカウンタモード
で使用される。従って、ステップS704の内蔵デバイ
スレジスタの設定処理およびステップS705の処理に
おいて、使用するチャネルをカウンタモードに設定する
ためのレジスタ設定、割込発生を許可するためのレジス
タ設定および割込ベクタを設定するためのレジスタ設定
が行われる。
【0175】カウンタモードに設定されたチャネル(チ
ャネル2)に設定される割込ベクタは、後述するコマン
ド受信割込処理の先頭番地に相当するものである。具体
的は、Iレジスタに設定された値と割込ベクタとでコマ
ンド受信割込処理の先頭番地が特定される。
【0176】この実施の形態では、払出制御用CPU3
71でも割込モード2が設定される。従って、内蔵CT
Cのカウントアップにもとづく割込処理を使用すること
ができる。また、CTCが送出した割込ベクタに応じた
割込処理開始番地を設定することができる。
【0177】CTCのチャネル2(CH2)のカウント
アップにもとづく割込は、上述したタイマカウンタレジ
スタCLK/TRG2の値が「0」になったときに発生
する割込である。従って、例えばステップS705にお
いて、特定レジスタとしてのタイマカウンタレジスタC
LK/TRG2に初期値「1」が設定される。また、C
TCのチャネル3(CH3)のカウントアップにもとづ
く割込は、CPUの内部クロック(システムクロック)
をカウントダウンしてレジスタ値が「0」になったら発
生する割込であり、後述する2msタイマ割込として用
いられる。具体的には、CH3のレジスタ値はシステム
クロックの1/256周期で減算される。ステップS7
05において、CH3のレジスタには、初期値として2
msに相当する値が設定される。
【0178】CTCのCH2のカウントアップにもとづ
く割込は、CH3のカウントアップにもとづく割込より
も優先順位が高い。従って、同時にカウントアップが生
じた場合に、CH2のカウントアップにもとづく割込、
すなわち、コマンド受信割込処理の実行契機となる割込
の方が優先される。
【0179】そして、払出制御用CPU371は、払出
制御用のバックアップRAM領域にバックアップデータ
が存在しているか否かの確認を行う(ステップS70
7)。すなわち、例えば、主基板31のCPU56の処
理と同様に、電源断時にセットされるバックアップフラ
グがセット状態になっているか否かによって、バックア
ップデータが存在しているか否か確認する。バックアッ
プフラグがセット状態になっている場合には、バックア
ップデータありと判断する。
【0180】バックアップありを確認したら、払出制御
用CPU371は、バックアップRAM領域のデータチ
ェック(この例ではパリティチェック)を行う。不測の
電源断が生じた後に復旧した場合には、バックアップR
AM領域のデータは保存されていたはずであるから、チ
ェック結果は正常になる。チェック結果が正常でない場
合には、内部状態を電源断時の状態に戻すことができな
いので、停電復旧時でない電源投入時に実行される初期
化処理を実行する。
【0181】チェック結果が正常であれば(ステップS
708)、払出制御用CPU371は、内部状態を電源
断時の状態に戻すための払出状態復旧処理を行う(ステ
ップS709)。そして、バックアップRAM領域に保
存されていたPC(プログラムカウンタ)の指すアドレ
スに復帰する。
【0182】初期化処理では、払出制御用CPU371
は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS71
1)。そして、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかる
ように払出制御用CPU371に設けられているCTC
のレジスタの設定が行われる(ステップS712)。す
なわち、初期値として2msに相当する値が所定のレジ
スタ(時間定数レジスタ)に設定される。そして、初期
設定処理のステップS701において割込禁止とされて
いるので、初期化処理を終える前に割込が許可される
(ステップS713)。
【0183】この実施の形態では、払出制御用CPU3
71の内蔵CTCが繰り返しタイマ割込を発生するよう
に設定される。この実施の形態では、繰り返し周期は2
msに設定される。そして、タイマ割込が発生すると、
図28に示すように、払出制御用CPU371は、例え
ばタイマ割込が発生したことを示すタイマ割込フラグを
セットする(ステップS721)。なお、図28には割
込を許可することも明示されているが(ステップS72
0)、2msタイマ割込処理では、最初に割込許可状態
に設定される。すなわち、2msタイマ割込処理中には
割込許可状態になってので、INT信号の入力にもとづ
く払出制御コマンド受信処理を優先して実行することが
できる。
【0184】払出制御用CPU371は、ステップS7
24において、タイマ割込フラグがセットされたことを
検出するとステップS751以降の払出制御処理を実行
する。以上の制御によって、この実施の形態では、払出
制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、こ
の実施の形態では、タイマ割込処理ではフラグセットの
みがなされ、払出制御処理はメイン処理において実行さ
れるが、タイマ割込処理で払出制御処理を実行してもよ
い。
【0185】払出制御処理において、払出制御用CPU
371は、まず、中継基板72を介して入力ポート37
2bに入力される賞球カウントスイッチ301A、球貸
しカウントスイッチ301Bがオンしたか否かを判定す
る(スイッチ処理:ステップS751)。
【0186】次に、払出制御用CPU371は、センサ
(例えば、払出モータ289の回転数を検出するモータ
位置センサ)からの信号入力状態を確認してセンサの状
態を判定する等の処理を行う(入力判定処理:ステップ
S752)。払出制御用CPU371は、さらに、受信
した払出制御コマンドを解析し、解析結果に応じた処理
を実行する(コマンド解析実行処理:ステップS75
3)。
【0187】次いで、払出制御用CPU371は、主基
板31から受信した払出制御コマンドの内容に応じて、
払出停止状態の設定や解除を行う(ステップS75
4)。なお、この実施の形態では、払出制御用CPU3
71は、主基板31から受信した払出制御コマンドの内
容に応じて、発射制御基板91への発射制御信号出力を
停止して駆動モータ94を停止させることで球発射禁止
状態に設定したり、発射制御基板91への発射制御信号
出力を開始して駆動モータ94を動作可能状態にするこ
とで球発射禁止状態の解除を行う。また、プリペイドカ
ードユニット制御処理を行う(ステップS755)。
【0188】次いで、払出制御用CPU371は、球貸
し要求に応じて貸し球を払い出す制御を行う(ステップ
S756)。このとき、払出制御用CPU371は、振
分ソレノイド310によって球振分部材311を球貸し
側に設定する。
【0189】さらに、払出制御用CPU371は、総合
個数記憶に格納された個数の賞球を払い出す賞球制御処
理を行う(ステップS757)。このとき、払出制御用
CPU371は、振分ソレノイド310によって球振分
部材311を賞球側に設定する。そして、出力ポート3
72cおよび中継基板72を介して球払出装置97の払
出機構部分における払出モータ289に対して駆動信号
を出力し、所定の回転数分払出モータ289を回転させ
る払出モータ制御処理を行う(ステップS758)。
【0190】なお、この実施の形態では、払出モータ2
89としてステッピングモータが用いられ、それらを制
御するために1−2相励磁方式が用いられる。従って、
具体的には、払出モータ制御処理において、8種類の励
磁パターンデータが繰り返し払出モータ289に出力さ
れる。また、この実施の形態では、各励磁パターンデー
タが4msずつ出力される。
【0191】次いで、エラー検出処理が行われ、その結
果に応じてエラー表示LED374に所定の表示を行う
(エラー処理:ステップS759)。
【0192】図29は、払出制御用CPU371が内蔵
するRAMの使用例を示す説明図である。この例では、
バックアップRAM領域に、総合個数記憶(例えば2バ
イト)と貸し球個数記憶とがそれぞれ形成されている。
総合個数記憶は、主基板31の側から指示された賞球払
出個数の総数を記憶するものである。貸し球個数記憶
は、未払出の球貸し個数を記憶するものである。なお、
賞球払出個数の総数でなく、主基板31の側から指示さ
れた賞球払出個数の所定単位数毎(例えば、6個、10
個、15個)に区分けして記憶するようにしてもよい。
【0193】また、図29に示すように、この例では、
払出制御用CPU371が内蔵するRAMのバックアッ
プRAM領域に、払出残数記憶が形成されている。払出
残数記憶は、1回の払出動作で払い出される遊技媒体の
個数(払出予定数)のうち、未だ払い出されていない遊
技媒体の個数を記憶するものである。
【0194】図30は、主基板31から受信した払出制
御コマンドを格納するための受信バッファの一構成例を
示す説明図である。この例では、2バイト構成の払出制
御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式の受信
バッファが用いられる。従って、受信バッファは、確定
コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成さ
れる。そして、受信したコマンドをどの領域に格納する
のかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コ
マンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。
【0195】図31は、割込処理による払出制御コマン
ド受信処理を示すフローチャートである。主基板31か
らの払出制御用のINT信号は払出制御用CPU371
のCLK/TRG2端子に入力されている。よって、主
基板31からのINT信号がオン状態になると、初期値
として「1」が設定されていたタイマカウンタレジスタ
CLK/TRG2の値が0になって払出制御用CPU3
71において割込がかかる。そして、図31に示す払出
制御コマンドの受信処理が開始される。なお、払出制御
コマンド受信処理の開始番地は、内蔵CTCから出力さ
れる割込ベクタとIレジスタに設定された値とで決定さ
れる番地である。また、タイマカウンタレジスタCLK
/TRG2の値が0になると、その値は自動的に初期値
(この例では「1」)に戻される。
【0196】払出制御コマンドの受信処理において、払
出制御用CPU371は、まず、各レジスタをスタック
に退避する(ステップS850)。なお、割込が発生す
るとCPU371は自動的に割込禁止状態に設定する
が、自動的に割込禁止状態にならないCPUを用いてい
る場合には、ステップS850の処理の実行前に割込禁
止命令(DI命令)を発行することが好ましい。次い
で、払出制御コマンドデータの入力に割り当てられてい
る入力ポート372aからデータを読み込む(ステップ
S851)。そして、2バイト構成の払出制御コマンド
のうちの1バイト目であるか否か確認する(ステップS
852)。1バイト目であるか否かは、受信したコマン
ドの先頭ビットが「1」であるか否かによって確認され
る。先頭ビットが「1」であるのは、2バイト構成であ
る払出制御コマンドのうちのMODEバイト(1バイト
目)のはずである(図16参照)。そこで、払出制御用
CPU371は、先頭ビットが「1」であれば、有効な
1バイト目を受信したとして、受信したコマンドを受信
バッファ領域におけるコマンド受信個数カウンタが示す
確定コマンドバッファに格納する(ステップS85
3)。
【0197】払出制御コマンドのうちの1バイト目でな
ければ、1バイト目を既に受信したか否か確認する(ス
テップS854)。既に受信したか否かは、受信バッフ
ァ(確定コマンドバッファ)に有効なデータが設定され
ているか否かによって確認される。
【0198】1バイト目を既に受信している場合には、
受信した1バイトのうちの先頭ビットが「0」であるか
否か確認する。そして、先頭ビットが「0」であれば、
有効な2バイト目を受信したとして、受信したコマンド
を、受信バッファ領域におけるコマンド受信個数カウン
タ+1が示す確定コマンドバッファに格納する(ステッ
プS855)。先頭ビットが「0」であるのは、2バイ
ト構成である払出制御コマンドのうちのEXTバイト
(2バイト目)のはずである(図16参照)。なお、ス
テップS854における確認結果が1バイト目を既に受
信したである場合には、2バイト目として受信したデー
タのうちの先頭ビットが「0」でなければ処理を終了す
る。
【0199】ステップS855において、2バイト目の
コマンドデータを格納すると、コマンド受信個数カウン
タに2を加算する(ステップS856)。そして、コマ
ンド受信カウンタが12以上であるか否か確認し(ステ
ップS857)、12以上であればコマンド受信個数カ
ウンタをクリアする(ステップS858)。その後、退
避されていたレジスタを復帰し(ステップS859)、
割込許可に設定する(ステップS859)。
【0200】コマンド受信割込処理中は割込禁止状態に
なっている。上述したように、2msタイマ割込処理中
は割込許可状態になっているので、2msタイマ割込中
にコマンド受信割込が発生した場合には、コマンド受信
割込処理が優先して実行される。また、コマンド受信割
込処理中に2msタイマ割込が発生しても、その割込処
理は待たされる。このように、この実施の形態では、主
基板31からのコマンド受信処理の処理優先度が高くな
っている。また、コマンド受信処理中には他の割込処理
が実行されないので、コマンド受信処理に要する最長時
間は決まる。
【0201】また、賞球や貸し球の払出停止状態である
か否か、および球発射禁止状態であるか否かを確認する
ことなくコマンド受信割込処理が実行されるため、払出
停止などの状態であっても、主基板31より入力した払
出制御コマンドが確実に受信され、受信バッファ領域に
おけるコマンド受信個数カウンタにもとづく所定の確定
コマンドバッファに確実に格納される。従って、払出制
御用CPU371は、払出停止などの状態であっても、
入力した例えば賞球個数指定に関する払出制御コマンド
を確実に記憶するように制御することができ、図32に
示す後述する処理によって払出制御コマンドに示されて
いる払出個数をバックアップRAM領域(総合個数記
憶)に加算する処理を確実に実行することが可能とな
る。
【0202】また、払出制御コマンドは2バイト構成で
あって、1バイト目(MODE)と2バイト目(EX
T)とは、受信側で直ちに区別可能に構成されている。
すなわち、先頭ビットによって、MODEとしてのデー
タを受信したのかEXTとしてのデータを受信したのか
を、受信側において直ちに検出できる。よって、上述し
たように、適正なデータを受信したのか否かを容易に判
定することができる。
【0203】図32は、ステップS753のコマンド解
析実行処理の一例を示すフローチャートである。コマン
ド解析実行処理において、払出制御用CPU371は、
確定コマンドバッファ領域中に受信コマンドがあるか否
かの確認を行う(ステップS753a)。受信コマンド
があれば、受信した払出制御コマンドが払出個数指示コ
マンドであるか否かの確認を行う(ステップS753
b)。なお、確定コマンドバッファ領域中に複数の受信
コマンドがある場合には、受信した払出制御コマンドが
払出個数指示コマンドであるか否かの確認は、最も前に
受信された受信された受信コマンドについて行われる。
【0204】受信した払出制御コマンドが払出個数指示
コマンドであれば、払出個数指示コマンドで指示された
個数を総合個数記憶に加算する(ステップS753
c)。すなわち、払出制御用CPU371は、主基板3
1のCPU56から送られた払出個数指示コマンドに含
まれる賞球数をバックアップRAM領域(総合個数記
憶)に記憶する。
【0205】なお、払出制御用CPU371は、必要な
らば、コマンド受信個数カウンタの減算や確定コマンド
バッファ領域における受信コマンドシフト処理を行う。
【0206】図33は、ステップS754の払出停止状
態設定処理の一例を示すフローチャートである。本例で
は、払出停止状態の設定や解除の他、受信コマンドが示
す異常原因の内容に応じて球発射禁止状態の設定や解除
の処理も実行される。払出停止状態設定処理において、
払出制御用CPU371は、確定コマンドバッファ領域
中に受信コマンドがあるか否かの確認を行う(ステップ
S754a)。確定コマンドバッファ領域中に受信コマ
ンドがあれば、受信した払出制御コマンドが満タン状態
通知コマンドであるか否かの確認を行う(ステップS7
54b)。満タン状態通知コマンドであれば、払出制御
用CPU371は、賞球および貸し球について払出停止
状態に設定するとともに(ステップS754c)、球発
射禁止状態に設定する(ステップS754d)。
【0207】この実施の形態では、払出停止状態に設定
する場合には、あわせて球発射禁止状態に設定するよう
にしている。下皿満タンの発生原因は、遊技者が球抜き
をしないことにあるので、遊技者への報知(球抜きを促
すための報知)を兼ねるために遊技球の発射を禁止して
遊技を停止させることが好ましい。また、この実施の形
態では、払出停止中であっても賞球個数コマンドを受信
した場合には、未払出の賞球の個数としての総数記憶と
して加算記憶し続ける。従って、球発射可能状態として
おくと、例えば払出停止中に記憶可能な賞球個数の上限
を超えてしまい、入賞に応じた個数の賞球が払い出され
ずに遊技者に不利益を与えてしまうなどの不都合を生じ
るおそれがある。よって、本例では、球発射禁止状態に
設定するようにして、異常の発生原因に応じた適正な発
射制御を行うことが実現されている。
【0208】ステップS754bで受信コマンドが満タ
ン状態通知コマンドでないことを確認すると、払出制御
用CPU371は、受信した払出制御コマンドが両側球
切れ状態通知コマンドであるか否かの確認を行う(ステ
ップS754e)。両側球切れ状態通知コマンドであれ
ば、賞球払出停止状態に設定する(ステップS754
f)。両側球切れ状態通知コマンドでもなければ、受信
した払出制御コマンドが片側球切れ状態通知コマンドで
あるか否かの確認を行う(ステップS754g)。片側
球切れ状態通知コマンドであれば、本例では、1回の払
出動作によって払い出される賞球個数の払出が完了した
か否かの確認が可能な状態となるための設定を行う(ス
テップS754h)。片側球切れ状態通知コマンドでも
なければ、受信した払出制御コマンドが貸出球切れ状態
通知コマンドであるか否かの確認を行う(ステップS7
54i)。貸出球切れ状態通知コマンドであれば、球貸
し停止状態に設定する(ステップS754j)。
【0209】この実施の形態では、賞球払出停止状態に
設定する場合、払出完了確認可能状態に設定する場合、
および球貸し停止状態に設定する場合の何れについて
も、球発射禁止状態とはしない。賞球や貸し球の欠乏
は、一般的に遊技店側などが原因となって発生するもの
であり、遊技者が回避するための対応をとることはでき
ない。従って、遊技球の欠乏によって遊技を停止させる
ことが好ましくない。このように、異常の発生原因に応
じた適正な発射制御を行うことが実現されている。
【0210】ステップS754iにて受信した払出制御
コマンドが貸出球切れ通知コマンドでないことを確認す
ると、払出制御用CPU371は、受信した払出制御コ
マンドが満タン解消通知コマンドであるか否かの確認を
行う(ステップS754k)。満タン解消通知コマンド
であれば、払出停止状態を解除するとともに(ステップ
S754l)、球発射禁止状態を解除する(ステップS
754m)。
【0211】この実施の形態では、異常が発生したとき
に球発射禁止状態に設定されている場合には、そのあと
異常が解消したときに球発射禁止状態を解除するように
している。従って、異常の解消に応じて速やかに遊技を
再開することが可能となる。
【0212】ステップS754kにて満タン解消通知コ
マンドでなければ、受信した払出制御コマンドが賞球球
切れ解消通知コマンドであるか否かの確認を行う(ステ
ップS754n)。賞球球切れ解消通知コマンドであれ
ば、賞球払出停止状態(払出完了確認可能状態を含む)
を解除する(ステップS754o)。賞球球切れ解消通
知コマンドでなければ、受信した払出制御コマンドが貸
出球切れ解消通知コマンドであるか否かの確認を行う
(ステップS754p)。貸出球切れ解消通知コマンド
であれば、球貸し停止状態を解除する(ステップS75
4q)。
【0213】図34は、ステップS751のスイッチ処
理の一例を示すフローチャートである。スイッチ処理に
おいて、払出制御用CPU371は、賞球カウントスイ
ッチ301Aがオン状態を示しているか否か確認する
(ステップS751a)。オン状態を示していれば、払
出制御用CPU371は、賞球カウントスイッチオンカ
ウンタを+1する(ステップS751b)。賞球カウン
トスイッチオンカウンタは、賞球カウントスイッチ30
1Aのオン状態を検出した回数を計数するためのカウン
タである。
【0214】そして、賞球カウントスイッチオンカウン
タの値をチェックし、その値が250になっていれば
(ステップS751c)、賞球球詰まりフラグをセット
する(ステップS751d)。つまり、賞球カウントス
イッチ301Aのオン状態が長期間継続した場合に賞球
球詰まりフラグがセットされる。
【0215】また、賞球カウントスイッチオンカウンタ
の値が2になったときには(ステップS751e)、確
実に賞球カウントスイッチ301Aがオンした判断し、
賞球カウントスイッチオンフラグをセットする(ステッ
プS751f)。
【0216】ステップS751aにおいて賞球カウント
スイッチ301Aがオン状態でないことが確認される
と、払出制御用CPU371は、賞球カウントスイッチ
オンフラグをリセットするとともに(ステップS751
h)、賞球カウントスイッチオンカウンタをクリアする
(ステップS751i)。そして、球貸しカウントスイ
ッチ301Bがオン状態を示しているか否か確認する
(ステップS751j)。オン状態を示していれば、払
出制御用CPU371は、球貸しカウントスイッチオン
カウンタを+1する(ステップS751k)。球貸しカ
ウントスイッチオンカウンタは、球貸しカウントスイッ
チ301Bのオン状態を検出した回数を計数するための
カウンタである。
【0217】そして、球貸しカウントスイッチオンカウ
ンタの値をチェックし、その値が250になっていれば
(ステップS751l)、貸し球詰まりフラグをセット
する(ステップS751m)。つまり、球貸しカウント
スイッチ301Bのオン状態が長期間継続した場合に貸
し球球詰まりフラグがセットされる。
【0218】また、球貸しカウントスイッチオンカウン
タの値が2になったときには(ステップS751n)、
確実に球貸しカウントスイッチ301Bがオンした判断
し、球貸しカウントスイッチオンフラグをセットする
(ステップS751o)。
【0219】ステップS751jにおいて球貸しカウン
トスイッチ301Bがオン状態でないことが確認される
と、払出制御用CPU371は、球貸しカウントスイッ
チオンフラグをリセットするとともに(ステップS75
1p)球貸しカウントスイッチオンカウンタをクリアす
る(ステップS751q)。
【0220】図35は、ステップS756の球貸し制御
処理の一例を示すフローチャートである。なお、この実
施の形態では、連続的な払出数の最大値を貸し球の一単
位(例えば25個)とするが、連続的な払出数の最大値
は他の数であってもよい。
【0221】球貸し制御処理において、払出制御用CP
U371は、球貸し停止中であるか否かを確認する(ス
テップS501)。なお、球貸し停止中であるか否か
は、ステップS754cまたはステップS754jで設
定される球貸し禁止フラグによって確認される。
【0222】球貸し停止中でなければ、払出制御用CP
U371は、貸し球払出中であるか否かの確認を行い
(ステップS511)、貸し球払出中であれば、ステッ
プS518の処理に移行する。なお、貸し球払出中であ
るか否かは、後述する球貸し処理中フラグの状態によっ
て判断される。貸し球払出中でなければ、払出制御用C
PU371は、カードユニット50から球貸し要求があ
ったか否かを確認する(ステップS512)。要求があ
れば、球貸し処理中フラグをオンするとともに(ステッ
プS513)、25(球貸し一単位数:ここでは100
円分)をバックアップRAM領域の貸し球個数記憶に設
定する(ステップS514)。そして、払出制御用CP
U371は、EXS信号をオンする(ステップS51
5)。また、球貸ソレノイド127の駆動を開始する
(ステップS516)。
【0223】なお、球貸ソレノイド127の駆動を開始
するのは、厳密には、カードユニット50が受付を認識
したことを示すためにBRQ信号をOFFとしてからで
ある。なお、球貸し禁止フラグおよび球貸し処理中フラ
グはバックアップRAM領域に設定される。
【0224】ステップS518において、払出制御用C
PU371は、貸し球通過待ち時間中であるか否かの確
認を行う(ステップS518)。貸し球通過待ち時間中
でなければ、後述する球貸しカウントスイッチチェック
処理を行う(ステップS520)。
【0225】次いで、払出制御用CPU371は、球貸
しソレノイド127の駆動を終了すべきか(一単位の払
出動作が終了したか)否かの確認を行う(ステップS5
21)。具体的には、所定個数の払出に対応したオン/
オフ動作が完了したか否かを確認する。所定個数の払出
に対応したオン/オフ動作が完了した場合には、払出制
御用CPU371は、球貸しソレノイド127の駆動を
停止し(ステップS522)、貸し球通過待ち時間の設
定を行う(ステップS523)。
【0226】ステップS518で貸し球通過待ち時間中
であれば、払出制御用CPU371は、後述する球貸し
カウントスイッチチェック処理を行うとともに(ステッ
プS524)、貸し球通過待ち時間が終了したか否かの
確認を行う(ステップS525)。貸し球通過待ち時間
は、最後の払出球が球貸しソレノイド127によって払
い出されてから球貸しカウントスイッチ301Bを通過
するまでの時間である。
【0227】貸し球通過待ち時間の終了を確認すると、
一単位の貸し球は全て払い出された状態であるので、カ
ードユニット50に対して次の球貸し要求の受付が可能
になったことを示すためにEXS信号をオフにする(ス
テップS526)。また、球貸し処理中フラグをオフす
る(ステップS527)。なお、貸し球通過待ち時間が
経過するまでに最後の払出球が球貸しカウントスイッチ
301Bを通過しなかった場合には、球貸し経路エラー
とされる。
【0228】なお、球貸し要求の受付を示すEXS信号
をオフにした後、所定期間内に再び球貸し要求信号であ
るBRQ信号がオンしたら、球貸しソレノイド127を
オフせずに球貸し処理を続行するようにしてもよい。す
なわち、所定単位(この例では100円単位)毎に球貸
し処理を行うのではなく、球貸し処理を連続して実行す
るように構成することもできる。
【0229】貸し球個数記憶の内容は、遊技機の電源が
断しても、所定期間電源基板910のバックアップ電源
によって保存される。従って、所定期間中に電源が回復
すると、払出制御用CPU371は、貸し球個数記憶の
内容にもとづいて球貸し処理を継続することができる。
【0230】図36は、ステップS520およびS52
4で実行される球貸しカウントスイッチチェック処理を
示すフローチャートである。球貸しカウントスイッチチ
ェック処理は、球貸しカウントスイッチ301Bの状態
を監視して、貸し球個数記憶を減算する処理である。
【0231】球貸しカウントスイッチチェック処理にお
いて、払出制御用CPU371は、まず、球貸しカウン
トスイッチON待ちフラグがセットされているか否か確
認する(ステップS811)。球貸しカウントスイッチ
ON待ちフラグがセットされていれば、球貸しカウント
スイッチオンフラグがオン状態になるのを待つ(ステッ
プS812)。なお、球貸しカウントスイッチオンフラ
グは、図34に示されたスイッチ処理におけるステップ
S751oでセットされる。球貸しカウントスイッチオ
ンフラグがオン状態になる前にタイマT11がタイムア
ウトすると球貸し経路エラーフラグをセットする(ステ
ップS817,S818)。球貸しカウントスイッチ3
01Bがオンすると、タイマT11を停止して(ステッ
プS813)、球貸しカウントスイッチON待ちフラグ
をリセットする(ステップS814)。なお、タイマT
11は、球貸しカウントスイッチ301Bが所定期間内
にオンするか否かを確認するためのタイマである。
【0232】球貸しカウントスイッチ301Bがオンし
た場合には、球貸しカウントスイッチ301Bがオフす
ることを確認するために、オフを待つ状態であることを
示す球貸しカウントスイッチOFF待ちフラグをセット
する(ステップS815)。
【0233】従って、払出制御用CPU371は、球貸
しカウントスイッチOFF待ちフラグがオンしていれば
(ステップS821)、球貸しカウントスイッチオンフ
ラグがオフするのを待つ(ステップS824)。球貸し
カウントスイッチオンフラグがオフすると、球貸しカウ
ントスイッチOFF待ちフラグをリセットする(ステッ
プS825)。そして、1個の遊技球が払い出されたこ
とが検出されたとして、一時計数カウンタを+1する
(ステップS826)。次いで、貸し球個数記憶を−1
する(ステップS828)。
【0234】ステップS821で、球貸しカウントスイ
ッチOFF待ちフラグもオンしていないことを確認した
ら、タイマT11をスタートするとともに(ステップS
822)、球貸しカウントスイッチON待ちフラグをセ
ットする(ステップS823)。
【0235】図37および図38は、ステップS758
の賞球制御処理の一例を示すフローチャートである。な
お、この例では、連続的な払出数の最大値を貸し球の一
単位と同数(例えば25個)とするが、連続的な払出数
の最大値は他の数であってもよい。
【0236】賞球制御処理において、払出制御用CPU
371は、貸し球払出中であるか否か確認する(ステッ
プS531)。貸し球払出中であるか否かは、球貸し処
理中フラグの状態によって判断される。貸し球払出中で
なければ賞球の払出中であるか否か確認し(ステップS
532)、賞球の払出中であれば図38に示す賞球中の
処理に移行する。賞球の払出中であるか否かは、後述す
る賞球処理中フラグの状態によって判断される。
【0237】貸し球払出中でも賞球払出中でもなけれ
ば、払出制御用CPU371は、払出停止中であるか否
かを確認する(ステップS532a)。払出し停止状態
であれば以後の処理を行わない。すなわち、賞球の払出
処理が開始される前の段階で、払出球経路186aおよ
び186b両方が球切れ状態となったとき、または下皿
満タンとなったときには、賞球の払出処理を開始しな
い。一方、賞球の払出処理が開始される前の段階で、払
出球経路186aまたは186bの何れかが球切れ状態
となったときであっても、他の条件が満たされていれば
賞球の払出処理が開始される。なお、払出停止中か否か
は、ステップS754cまたはステップS754fで設
定される賞球払出禁止フラグによって確認される。
【0238】払出し停止状態でなければ、払出制御用C
PU371は、カードユニット50からの球貸し準備要
求があるか否か確認する(ステップS533)。球貸し
準備要求があるか否かは、カードユニット50から入力
されるBRDY信号のオン(要求あり)またはオフ(要
求なし)を確認することによって行われる。
【0239】カードユニット50からの球貸し準備要求
がなければ、払出制御用CPU371は、総合個数記憶
に格納されている賞球数(未払出の賞球数)が0でない
か否か確認する(ステップS534)。総合個数記憶に
格納されている賞球数が0でなければ、賞球制御用CP
U371は、賞球処理中フラグをオンし(ステップS5
35)、総合個数記憶の値が25以上であるか否か確認
する(ステップS536)。なお、賞球払出禁止フラグ
および賞球処理中フラグは、バックアップRAM領域に
設定される。
【0240】総合個数記憶に格納されている賞球数が2
5以上であると、払出制御用CPU371は、25個分
の遊技球を払い出すまで賞球モータ289Aを回転させ
るように賞球モータ289Aに対して駆動信号を出力す
るために25個払出動作の設定を行う(ステップS53
7)。総合個数記憶に格納されている賞球数が25以上
でなければ、払出制御用CPU371は、総合個数記憶
に格納されている全ての遊技球を払い出すまで賞球モー
タ289Aを回転させるように駆動信号を出力するため
に、全個数払出動作の設定を行う(ステップS53
8)。
【0241】すなわち、この実施の形態では、払出制御
用CPU371が、ステップS537またはステップS
538において、遊技球の払出予定数(例えば25個)
を払い出すまで賞球モータ289Aを回転させるため
に、賞球モータ289Aに動作させる期間である予定動
作期間を設定する。なお、例えば払出球経路186aま
たは186bの何れかが球切れ状態となっているときに
は、賞球モータ289Aの回転速度が通常の速度よりも
遅くなるように駆動制御を行うようにし、賞球モータ2
89Aの予定動作期間を通常よりも長く設定するように
してもよい。具体的には、例えばステップS759の賞
球モータ制御処理において所定のフラグ(例えば、ステ
ップS754hでセットされる払出確認フラグ)がセッ
トされていれば、例えば8ms(通常時の4msよりも
遅い値)ずつ各励磁パターンデータが繰り返し賞球モー
タ289Aに出力されるように制御するなどのようにし
て、その遅延させる速度に応じて適当な賞球モータ28
9Aの予定動作期間を定めるようにすればよい。
【0242】また、この実施の形態では、払出個数の上
限値を25個として払出を行っているが、払出制御コマ
ンドに示された賞球個数別に払出を行う構成としてもよ
い。この場合、例えば払出制御基板37側で主基板31
側から通知された払出制御コマンドに示される払出個数
別に払出個数を記憶しておくようにし、払出制御用CP
U371が記憶されている払出個数のうちの払出を実行
する個数を上限値として払出動作の設定を行うようにす
ればよい。例えば、払出制御基板37側で賞球個数10
個、15個がそれぞれ1つずつ記憶されている場合であ
って、このうちの10個の払出を行う場合には、払出制
御用CPU371は、10個分の遊技球を払い出すまで
賞球モータ289Aを回転させるように賞球モータ28
9Aに対して駆動信号を出力するために、10個払出動
作の設定を行う。
【0243】次いで、払出制御用CPU371は、払出
球経路186aまたは186bの何れか一方が球切れ状
態となっているか否か確認する(ステップS539)。
払出球経路186aまたは186bの何れか一方が球切
れ状態となっているか否かは、この実施の形態ではステ
ップS754hでセットされる払出確認フラグによって
確認される。払出球経路186aまたは186bの何れ
か一方が球切れ状態であれば、払出制御用CPU371
は、払出確認実行フラグをオンし(ステップS54
0)、バックアップRAM領域の払出残数記憶に賞球の
払出予定数を格納する(ステップS541)。すなわ
ち、ステップS536の判断において、総合個数記憶に
格納されている賞球数が25以上であった場合には、バ
ックアップRAM領域の払出残数記憶に25が格納され
る。一方、ステップS536の判断において、総合個数
記憶に格納されている賞球数が25以上でなかった場合
には、バックアップRAM領域の払出残数記憶に全個数
に相当する値が格納される。
【0244】ステップS539の判断において払出球経
路186aまたは186bの何れか一方が球切れ状態と
なっていなければ、あるいはステップS541にてバッ
クアップRAM領域の払出残数記憶に賞球の払出予定数
が格納されると、払出制御用CPU371は、賞球モー
タ289Aをオンする(ステップS542)。そして、
図38に示す賞球制御処理における賞球払出中の処理に
移行する。
【0245】図38は、払出制御用CPU371による
払出制御処理における賞球中の処理の一例を示すフロー
チャートである。賞球中の処理において、払出制御用C
PU371は、賞球払出禁止フラグによって払出停止中
であるか否かの確認を行う(ステップS543)。払出
停止中であれば、賞球モータ289Aをオフし、賞球処
理中フラグをオフする(ステップS544,S54
5)。すなわち、この実施の形態では、払出球経路18
6aおよび186b両方が球切れ状態となったとき、ま
たは下皿満タンとなったときには、即時に払出を停止す
る。払出停止中でなければ、払出制御用CPU371
は、賞球通過待ち時間中であるか否かの確認を行う(ス
テップS546)。
【0246】賞球通過待ち時間中でなければ、払出制御
用CPU371は、賞球用センサ(賞球モータ位置セン
サ)のチェックを行い(ステップS549)、また、後
述する賞球カウントスイッチチェック処理を行う(ステ
ップS550)。
【0247】そして、払出制御用CPU371は、賞球
モータ289Aの駆動を終了すべきか(25個または2
5個未満の所定の個数の払出動作が終了したか)否かの
確認を行う(ステップS551)。具体的には、所定個
数の払出に対応した回転が完了したか否かを確認する。
所定個数の払出に対応した回転は、賞球モータ位置セン
サの出力によって監視される。所定個数の払出に対応し
た回転が完了(予定動作期間の終了)した場合には、払
出制御用CPU371は、賞球モータ289Aの駆動を
停止し(ステップS552)、賞球通過待ち時間の設定
を行う(ステップS553)。賞球通過待ち時間は、最
後の払出球が賞球モータ289Aによって払い出されて
から賞球カウントスイッチ301Aを通過するまでの時
間である。
【0248】ステップS543において、賞球通過待ち
時間中であれば、払出制御用CPU371は、後述する
賞球カウントスイッチチェック処理を行い(ステップS
554)、賞球通過待ち時間が終了したか否かの確認を
行う(ステップS555)。賞球通過待ち時間が終了し
た時点は、ステップS537またはステップS538で
設定された賞球が全て払い出された状態である。なお、
賞球通過待ち時間が経過するまでに最後の払出球が賞球
カウントスイッチ301Aを通過しなかった場合には、
賞球経路エラーとされる。
【0249】賞球通過待ち時間が終了すると、本例では
払出確認実行フラグがセットされているか否か確認する
(ステップS557)。払出確認実行フラグがセットさ
れていれば、払出制御用CPU371は、バックアップ
RAM領域の払出残数記憶の格納値が0であるか否か確
認する(ステップS558)。払出残数記憶の格納値が
0でなければ、未払出の賞球が残っているため、残りの
賞球を払い出すための補正動作を実行する。なお、遊技
球の供給が不安定になっていることが有り得るので、通
常時よりも遅い回転速度で賞球モータ289Aを駆動さ
せて補正動作を実行するようにしてもよい。補正動作に
おいて、払出制御用CPU371は、賞球モータ289
Aに対して駆動信号を出力することで、払出残数記憶の
格納値に相当する個数(払出残数)の遊技球を払い出す
まで賞球モータ289Aを回転させるように、払出残数
の払出動作の設定を行う(ステップS560)。そし
て、払出制御用CPU371は、払出制御用CPU37
1は、賞球モータ289Aをオンする(ステップS56
1)。従って、未払出の賞球について上述した払出処理
が再度行われる。
【0250】なお、払出球経路186aまたは186b
の何れか一方が球切れ状態となった場合であっても、主
基板31から払出制御コマンドが送出されない構成とす
る場合には、ステップS557の判断は不要である。こ
の場合、払出制御基板37は、球切れ状態か否かとは関
係なく、予定動作期間経過後に予定払出数を全て払い出
したか否か判定し、払出残数がある場合に補正動作を実
行するようにすればよい。
【0251】ステップS557で払出確認実行フラグが
セットされていなければ、払出制御用CPU371は、
補正動作を実行する必要がないため、賞球処理中フラグ
をオフする(ステップS562)。またステップS55
8で払出残数記憶の格納値が0でなければ、払出制御用
CPU371は、払出予定数の全ての賞球が払い出され
ているため、払出確認実行フラグをオフし(ステップS
559)、賞球処理中フラグをオフする(ステップS5
62)。
【0252】このように、この実施の形態では、賞球の
払出動作が開始される前の段階で払出球経路186aま
たは186bの何れか一方が球切れ状態となっている場
合(払出確認実行フラグがセットされている場合)に
は、払出予定数の賞球の全てが払い出されるまで補正動
作が繰り返し実行される。従って、賞球の払出動作が開
始される前の段階で払出球経路186aまたは186b
の何れか一方が球切れ状態となっている場合であって
も、常に切りよく賞球が払い出される。
【0253】なお、この実施の形態では、ステップS5
31の判断によって球貸しが賞球処理よりも優先される
ことになるが、賞球処理が球貸しに優先するようにして
もよい。また、球貸し中には賞球処理が待たされるが、
貸し球払出装置と賞球払出装置とは独立して設けられて
いるので、球貸し処理と賞球処理とが同時に実行可能で
あるように制御してもよい。
【0254】以上説明したように、賞球の払出処理が開
始される前の段階で払出球経路186aまたは186b
の何れか一方が球切れ状態となった場合に、払出予定数
の払出動作終了後に払出が完了したか否か確認し、完了
していない場合に補正動作を行う構成としたことで、一
方の経路が球切れ状態であることによる賞球モータ28
9Aに対する球圧の低下などによって払出不足(賞球モ
ータ289Aの駆動期間に応じた個数の遊技球が払い出
されないことによる払出不足)が発生したときであって
も、補正動作によって確実に全ての払出予定数の遊技球
を払出すことができる。従って、一方の経路が球切れ状
態となっていても、適切な払出処理を実行することがで
き、遊技媒体の欠乏状態に応じた適切な払出制御を実行
することができる。
【0255】また、上述したように、賞球払出中であっ
ても払出停止中か否か確認する構成としたことで、払出
球経路186aおよび186b両方が球切れ状態となっ
たときには即時に払出処理を停止することができる。従
って、遊技の状況に応じた適切な制御を行うことが可能
となる。
【0256】さらに、上述したように、賞球の球切れが
検出された場合と貸し球の球切れが検出された場合とで
異なる払出制御コマンドを用いて情報伝達を行い、払出
球経路186cが球切れ状態となったか否かとは無関係
に賞球の払出を行う構成としているので、貸し球の欠乏
によって賞球の払出が停止されてしまうことを防止する
ことができる。従って、遊技の状況に応じた適切な制御
を行うことが可能となる。
【0257】なお、上述した実施の形態では、賞球の払
出処理が開始される前の段階で払出球経路186aまた
は186bの何れか一方が球切れ状態となった場合に
は、払出予定数の払出動作終了後に払出が完了したか否
か確認して、完了していない場合に補正動作を行う構成
としていたが、例えば賞球の払出を実行しないように構
成してもよく、また通常の払出を継続して行うようにし
てもよい。賞球の払出を実行しない構成とする場合に
は、賞球の払出処理が開始される前の段階で、払出球経
路186aまたは186bの何れかが球切れ状態となっ
ているとき(球切れスイッチ187aまたは球切れスイ
ッチ187bの何れかが賞球の欠乏を検知していると
き)に、例えば上述した払出球経路186aおよび18
6bの両方が球切れ状態となったときの処理と同様の処
理を行うようにすればよい(この場合、払出球経路18
6aおよび186bの両方が球切れ状態となったときに
は何らの処理も行われない)。通常の払出を継続して行
う構成とする場合には、払出球経路186aまたは18
6bの何れかが球切れ状態となっているときであって
も、何らの処理も行わない(すなわち、払出制御コマン
ドの出力などの処理が行われない)ようにすればよい。
【0258】また、上述した実施の形態では、払出予定
数の払出動作終了後に未払出しの遊技球があると判断し
た場合には、全ての払出予定数の遊技球が払い出される
まで補正動作を繰返し行う構成としていたが、例えば補
正動作の繰返し数の上限を定めるようにしてもよい。こ
の場合、所定の繰返し数の補正動作が終了したにもかか
わらず未払出しの遊技球がある場合には、例えばエラー
表示をするなどの処理を行うようにすればよい。
【0259】また、上述した実施の形態では、払出球経
路186aおよび186b両方が球切れ状態となったと
きには即時に払出処理を停止する構成としていたが、払
出予定数の払出を行ったあとに停止させるようにしても
よい。この場合、ステップS543の確認を行わない構
成とすればよい。
【0260】図39は、ステップS550およびS55
4で実行される賞球カウントスイッチチェック処理の例
を示すフローチャートである。賞球カウントスイッチチ
ェック処理は、賞球カウントスイッチ301Aの状態を
監視して、総合個数記憶を減算する処理である。
【0261】賞球カウントスイッチチェック処理におい
て、払出制御用CPU371は、まず、賞球カウントス
イッチON待ちフラグがセットされているか否か確認す
る(ステップS831)。賞球カウントスイッチON待
ちフラグがセットされていれば、賞球カウントスイッチ
オンフラグがオン状態になるのを待つ(ステップS83
2)。なお、賞球カウントスイッチオンフラグは、図3
4に示されたスイッチ処理におけるステップS751f
でセットされる。賞球カウントスイッチオンフラグがオ
ン状態になる前にタイマT12がタイムアウトすると賞
球経路エラーフラグをセットする(ステップS837,
S838)。賞球カウントスイッチ301Aがオンする
と、タイマT12を停止して(ステップS833)、賞
球カウントスイッチON待ちフラグをリセットする(ス
テップS834)。タイマT12は、賞球カウントスイ
ッチ301Aが所定期間内にオンするか否かを確認する
ためのタイマである。
【0262】賞球カウントスイッチ301Aがオンした
場合には、賞球カウントスイッチ301Aがオフするこ
とを確認するために、オフを待つ状態であることを示す
賞球カウントスイッチOFF待ちフラグをセットする
(ステップS835)。
【0263】従って、払出制御用CPU371は、賞球
カウントスイッチOFF待ちフラグがオンしていれば
(ステップS841)、賞球カウントスイッチオンフラ
グがオフするのを待つ(ステップS844)。賞球カウ
ントスイッチオンフラグがオフすると、賞球カウントス
イッチOFF待ちフラグをリセットする(ステップS8
45)。そして、払出残数記憶を−1するとともに(ス
テップS846)、総合個数記憶を−1する(ステップ
S848)。
【0264】ステップS841で、賞球カウントスイッ
チOFF待ちフラグもオンしていないことを確認した
ら、タイマT12をスタートするとともに(ステップS
842)、賞球カウントスイッチON待ちフラグをセッ
トする(ステップS843)。
【0265】なお、払出制御用CPU371は、主基板
31から指示された賞球個数を賞球個数記憶で総数とし
て管理したが、賞球数毎(例えば15個、10個、6
個)に管理してもよい。例えば、賞球数毎に対応した個
数カウンタを設け、払出個数指定コマンドを受信する
と、そのコマンドで指定された個数に対応する個数カウ
ンタを+1する。そして、個数カウンタに対応した賞球
払出が行われると、その個数カウンタを−1する(この
場合、払出制御処理にて減算処理を行うようにする)。
その場合にも、各個数カウンタはバックアップRAM領
域に形成される。よって、遊技機の電源が断しても、所
定期間中に電源が回復すれば、払出制御用CPU371
は、各個数カウンタの内容にもとづいて賞球払出処理を
継続することができる。
【0266】以上説明したように、下皿満タンや、払出
球経路186a,186bなどの球切れなどの異常が発
生した場合、およびその異常が解消した場合に、主基板
31から払出制御基板37に対して異常の内容を通知す
るようにしたことで、異常内容を示す払出制御コマンド
を受信した払出制御基板37が異常に応じて払出停止や
球発射停止などの対応をとることができるため、発生し
た異常内容に応じた適正な払出制御および発射制御を実
行することが可能となる。
【0267】また、上述したように、主基板31が異常
の内容を示す払出制御コマンドを送出し、払出制御コマ
ンドを受信した払出制御基板37側で異常内容に応じて
払出停止状態とするか否か、球発射禁止状態とするか否
かなどの判断を行うように構成したことで、払出制御や
球発射制御に関する主基板31の制御負担を軽減するこ
とができる。
【0268】なお、上記の実施の形態では、異常の解消
を示すコマンドを、異常の原因別にそれぞれ設ける構成
としていたが、異常の解消を示すコマンドは1つであっ
てもよい。この場合、何らかの異常が発生したあと、発
生した異常のすべてが解消されたときに異常の解消を示
すコマンドを出力する構成とすればよい。
【0269】また、上記の実施の形態において説明した
異常原因と、異常原因にもとづく制限内容(発射禁止、
払出停止)との関係は一例であり、どのような対応関係
であってもよい。例えば、全ての異常原因について、異
常の発生に応じて発射禁止および払出停止に制御する構
成としてもよい。
【0270】また、上記の実施の形態における異常原因
は一例であって、例えばガラス窓枠2が開放されたこと
や、打球供給皿3の扉が開放されたことを異常原因とし
てもよい。この場合、ガラス窓枠2の開放や、打球供給
皿3の扉の開放に応じて、発射禁止状態に制御するよう
にすればよい。
【0271】また、上記の実施の形態では、主として賞
球の払出における処理について説明したが、例えば貸し
球の払出経路を複数設ける構成として、貸し球の払出処
理においても同様の処理を行うように構成してもよい。
また、払出経路の数は一例であり、いくつで構成されて
いてもよい。
【0272】また、上記の実施の形態では、払出制御手
段における払出制御用CPU371が賞球払出装置97
Aおよび貸し球払出装置97Cを制御する構成としてい
たが、賞球払出装置97Aを制御する手段と、貸し球払
出装置97Cを制御する手段とを別の制御手段としても
よい。この場合、例えば払出制御用CPU371が賞球
払出装置97Aの制御を行い、貸し球払出装置97Cの
制御を行う球貸し制御手段を設けるようにすればよい。
このように賞球に関わる部分と球貸しに関わる部分とを
分離した構成とすれば、例えば現金機と呼ばれる球貸し
機構および球貸し制御手段が搭載されていない遊技機で
あっても、別個に構成されている球貸しに関わる部分を
取り去るだけで適用することが可能となる。
【0273】上記の各実施の形態のパチンコ遊技機1
は、始動入賞にもとづいて可変表示部9に可変表示され
る特別図柄の停止図柄が所定の図柄の組み合わせになる
と所定の遊技価値が遊技者に付与可能になる第1種パチ
ンコ遊技機であったが、始動入賞にもとづいて開放する
電動役物の所定領域への入賞があると所定の遊技価値が
遊技者に付与可能になる第2種パチンコ遊技機や、始動
入賞にもとづいて可変表示される図柄の停止図柄が所定
の図柄の組み合わせになると開放する所定の電動役物へ
の入賞があると所定の権利が発生または継続する第3種
パチンコ遊技機であっても、本発明を適用できる。
【0274】さらに、パチンコ遊技機に限られず、玉や
コイン等を発射して遊技を行うものであれば本発明を適
用することができる。
【0275】
【発明の効果】以上のように、請求項1に記載の本発明
によれば、遊技機を、遊技制御手段が、遊技機に関する
異常の発生を検出した場合に、払出制御手段に異常の種
類に応じたコマンドデータを出力し、払出制御手段が、
受信したコマンドデータにもとづく異常の種類に応じて
払出手段を制御するとともに遊技媒体の発射を停止させ
るか否かの判定を行い、判定の結果に応じて遊技媒体の
発射を停止させることを特徴とするので、払出制御手段
がコマンドデータの内容に応じて払出停止や発射停止な
どの対応をとることができ、遊技制御手段の制御負担を
増加させてしまうことなく、発生した異常内容に応じた
適正な払出制御および発射制御を実行することが可能と
なるという効果がある。
【0276】請求項2に記載の発明によれば、遊技制御
手段が、異常の解消を検出した場合に、異常の解消を示
すコマンドデータを払出制御手段に出力し、払出制御手
段が、発射停止状態に制御している場合には、発射停止
状態へ制御した原因である異常の解消を示すコマンドデ
ータの受信に応じて発射停止状態を解除するようにした
ので、異常が解消されたことに応じて払出および発射を
再開することができる。
【0277】請求項3に記載の発明によれば、遊技制御
手段が、異常の発生の検出にもとづき、異常の種類に応
じたコマンドデータを出力したあとであっても、入賞検
出手段からの入賞検出に応じて払出すべき遊技媒体数を
特定するためのコマンドデータを払出制御手段に出力す
るように構成されているので、遊技制御手段側でコマン
ドデータを長時間保持しておく必要がなく、遊技制御手
段側の記憶容量の低減を図ることができる。
【0278】請求項4に記載の発明によれば、払出制御
手段が、受信したコマンドデータにもとづく異常の種類
に応じて払出しを停止している場合であっても、遊技制
御手段が出力した遊技媒体の払出数を特定可能なコマン
ドデータを受信することが可能な構成とされているの
で、払出停止中に入力したコマンドデータを確実に受信
することができるため、入賞に応じた払出数を確実に把
握することができ、遊技者の利益を保護することができ
る。
【0279】請求項5に記載の発明によれば、払出制御
手段が、複数のコマンドデータを同時期に格納可能なバ
ッファエリアを有し、受信したコマンドデータをバッフ
ァエリアに格納することを特徴としているので、遊技制
御手段から入力したコマンドデータの上書きを防止する
ことができるとともに迅速かつ確実に受信することがで
き、コマンドデータの取りこぼしを防止することができ
る。
【0280】請求項6に記載の発明によれば、払出制御
手段が、所定周期で発生するタイマ割込に応じて遊技媒
体の払出に関わる定期割込処理を実行するとともに、コ
マンドデータの取込を示す取込信号の受信にもとづいて
発生するコマンド受信割込に応じてコマンド受信処理を
実行し、定期割込処理よりもコマンド受信処理を優先し
て行うようにしているので、コマンドデータを受信する
ための処理が優先して実行され、遊技制御手段から入力
したコマンドデータを確実に受信することができる。
【0281】請求項7に記載の発明によれば、遊技制御
手段が、貯留状態検出手段が貯留手段において遊技媒体
が満タン状態にあることを検出した場合に、払出制御手
段に満タン状態を示すコマンドデータを出力し、払出制
御手段が、満タン状態を示すコマンドデータの受信に応
じて、払出手段による払出を停止するとともに、遊技媒
体の発射を停止するようにしているので、遊技者に対し
て遊技媒体が満タン状態にあることを報知することがで
き、例えば球抜きなどの満タン解消のための操作を促す
ことができる。
【0282】請求項8に記載の発明によれば、遊技制御
手段が、遊技媒体欠乏検出手段が遊技媒体の欠乏を検出
した場合に、払出制御手段に遊技媒体の欠乏を示すコマ
ンドデータを出力し、払出制御手段が、遊技媒体の欠乏
を示すコマンドデータの受信に応じて、払出手段による
払出を停止するが、遊技媒体の発射は停止しないように
構成されているので、遊技を中断させることなく遊技媒
体の空切りを防止することができ、適正な払出および発
射制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 パチンコ遊技機を正面からみた正面図であ
る。
【図2】 パチンコ遊技機の裏面に設けられている各基
板を示す説明図である。
【図3】 パチンコ遊技機の機構板を背面からみた背面
図である。
【図4】 賞球払出装置およびその上部の球通過経路の
構成を示す構成図である。
【図5】 賞球払出装置の分解斜視図である。
【図6】 貸し球払出装置およびその上部の球通過経路
の構成を示す構成図である。
【図7】 貸し球払出装置の貸し球が停留している状態
を示す断面図である。
【図8】 貸し球払出装置の停留されていた貸し球が開
放された状態を示す断面図である。
【図9】 賞球払出装置および貸し球払出装置の他の構
成例を示す構成図である。
【図10】 遊技制御基板(主基板)の回路構成を示す
ブロック図である。
【図11】 払出制御基板および球払出装置の構成要素
などの賞球に関連する構成要素を示すブロック図であ
る。
【図12】 発射制御基板の回路構成例を示すブロック
図である。
【図13】 主基板におけるCPUが実行するメイン処
理を示すフローチャートである。
【図14】 バックアップフラグと遊技状態復旧処理を
実行するか否かとの関係の一例を示す説明図である。
【図15】 2msタイマ割込処理を示すフローチャー
トである。
【図16】 制御コマンドのコマンド形態の一例を示す
説明図である。
【図17】 制御コマンドを構成する8ビットの制御信
号とINT信号との関係を示すタイミング図である。
【図18】 払出制御コマンドの内容の一例を示す説明
図である。
【図19】 スイッチ処理を示すフローチャートであ
る。
【図20】 入賞球信号処理を示すフローチャートであ
る。
【図21】 入賞球信号処理を示すフローチャートであ
る。
【図22】 入賞球信号処理を示すフローチャートであ
る。
【図23】 入賞球信号処理を示すフローチャートであ
る。
【図24】 コマンド送信テーブルの構成を示す説明図
である。
【図25】 コマンド制御処理を示すフローチャートで
ある。
【図26】 コマンド送信処理を示すフローチャートで
ある。
【図27】 払出制御用CPUが実行するメイン処理の
例を示すフローチャートである。
【図28】 2msタイマ割込処理を示すフローチャー
トである。
【図29】 払出制御手段におけるRAMの一構成例を
示す説明図である。
【図30】 受信バッファの一構成例を示す説明図であ
る。
【図31】 払出制御用CPUのコマンド受信処理の例
を示すフローチャートである。
【図32】 コマンド解析実行処理の例を示すフローチ
ャートである。
【図33】 払出停止状態設定処理の例を示すフローチ
ャートである。
【図34】 スイッチ処理の例を示すフローチャートで
ある。
【図35】 球貸し制御処理の例を示すフローチャート
である。
【図36】 球貸しカウントスイッチチェック処理の例
を示すフローチャートである。
【図37】 賞球制御処理の例を示すフローチャートで
ある。
【図38】 賞球制御処理の例を示すフローチャートで
ある。
【図39】 賞球カウントスイッチチェック処理の例を
示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 パチンコ遊技機 31 主基板 37 払出制御基板 53 基本回路 56 CPU 91 発射制御基板 97A 賞球払出装置 97C 貸し球払出装置 186a,186b 払出球経路(賞球用) 186c 払出球経路(貸し球用) 187a,187b 球切れスイッチ(賞球用) 187c 球切れスイッチ(貸し球用) 371 払出制御用CPU

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遊技領域に遊技媒体を発射して遊技が行
    われる遊技機であって、 遊技の進行を制御する遊技制御手段と、遊技媒体の払出
    しを行う払出手段と、前記払出手段による遊技媒体の払
    出に関わる制御と、遊技媒体の発射に関わる制御とを実
    行可能な払出制御手段を備え、 前記遊技制御手段は、遊技機に関する異常の発生を検出
    した場合に、前記払出制御手段に異常の種類に応じたコ
    マンドデータを出力し、 前記払出制御手段は、受信したコマンドデータにもとづ
    く異常の種類に応じて前記払出手段を制御するとともに
    遊技媒体の発射を停止させるか否かの判定を行い、前記
    判定の結果に応じて遊技媒体の発射を停止させることを
    特徴とする遊技機。
  2. 【請求項2】 遊技制御手段は、異常の解消を検出した
    場合に、異常の解消を示すコマンドデータを払出制御手
    段に出力し、 払出制御手段は、発射停止状態に制御している場合に
    は、発射停止状態へ制御した原因である異常の解消を示
    すコマンドデータの受信に応じて発射停止状態を解除す
    ることを特徴とする請求項1記載の遊技機。
  3. 【請求項3】 遊技者の所定の遊技にもとづく遊技媒体
    の入賞を検出する入賞検出手段を備え、 前記遊技制御手段は、異常の発生の検出にもとづき、異
    常の種類に応じたコマンドデータを出力したあとであっ
    ても、前記入賞検出手段からの入賞検出に応じて払出す
    べき遊技媒体数を特定するためのコマンドデータを払出
    制御手段に出力することが可能なことを特徴とする請求
    項1または請求項2記載の遊技機。
  4. 【請求項4】 払出制御手段は、受信したコマンドデー
    タにもとづく異常の種類に応じて払出しを停止している
    場合であっても、遊技制御手段が出力した遊技媒体の払
    出数を特定可能なコマンドデータを受信することが可能
    なことを特徴とする請求項3記載の遊技機。
  5. 【請求項5】 払出制御手段は、複数のコマンドデータ
    を同時期に格納可能なバッファエリアを有し、受信した
    コマンドデータを前記バッファエリアに格納することを
    特徴とする請求項1ないし請求項4記載の遊技機。
  6. 【請求項6】 払出制御手段は、所定周期で発生するタ
    イマ割込に応じて遊技媒体の払出に関わる定期割込処理
    を実行するとともに、コマンドデータの取込を示す取込
    信号の受信にもとづいて発生するコマンド受信割込に応
    じてコマンド受信処理を実行し、定期割込処理よりもコ
    マンド受信処理を優先して行うことを特徴とする請求項
    1ないし請求項5記載の遊技機。
  7. 【請求項7】 払出手段により払い出された遊技媒体を
    貯留する貯留手段と、前記貯留手段の貯留状態を検出す
    るための貯留状態検出手段とを備え、 遊技制御手段は、前記貯留状態検出手段が前記貯留手段
    において遊技媒体が満タン状態にあることを検出した場
    合に、払出制御手段に満タン状態を示すコマンドデータ
    を出力し、 前記払出制御手段は、満タン状態を示すコマンドデータ
    の受信に応じて、払出手段による払出を停止するととも
    に、遊技媒体の発射を停止することを特徴とする請求項
    1ないし請求項6記載の遊技機。
  8. 【請求項8】 払出手段に遊技媒体を供給するための供
    給経路と、前記供給経路における遊技媒体の欠乏を検出
    することが可能な遊技媒体欠乏検出手段とを備え、 遊技制御手段は、前記遊技媒体欠乏検出手段が遊技媒体
    の欠乏を検出した場合に、払出制御手段に遊技媒体の欠
    乏を示すコマンドデータを出力し、 前記払出制御手段は、遊技媒体の欠乏を示すコマンドデ
    ータの受信に応じて、前記払出手段による払出を停止す
    るが、遊技媒体の発射は停止しないことを特徴とする請
    求項1ないし請求項7記載の遊技機。
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