JP2002094015A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents
半導体装置およびその製造方法Info
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Abstract
置およびその製造方法を提供する。 【解決手段】 半導体装置100は、キャパシタ30を
有する。キャパシタ30は、下部電極32と、誘電体膜
34と、上部電極36とを有する。キャパシタ30の少
なくとも上において、AlOXを主成分とするバリヤ層
50が設けられている。バリヤ層50は、TiOX、Z
rOX、HfOX、SiOXおよびVOXの中から選択され
る少なくとも1種を含む。
Description
その製造方法に関し、特に、キャパシタを有する半導体
装置およびその製造方法に関する。
(たとえば強誘電体メモリ(FeRAM))が提案され
ている。強誘電体膜は、自発分極を有し、また、高誘電
率を有するなどの特徴がある。
誘電体膜を形成した後、層間絶縁層の形成工程やドライ
エッチング工程などにおいて、強誘電体膜が水素雰囲気
下に曝されることがある。強誘電体膜は、一般に金属酸
化物からなる。このため、強誘電体膜が水素に曝される
と、強誘電体膜を構成する酸素がこの水素により還元さ
れる。これにより、強誘電体膜がダメージを受けること
になる。たとえば、強誘電体膜がSBT(SrBi2T
a2O9)からなる場合には、SBTが水素によって還元
されると、粒界部において金属Biが生じ、上部電極と
下部電極とが短絡することになる。
技術として、強誘電体膜を覆うようにして、バリヤ層
(水素ブロッキング層)を形成する技術が提案されてい
る。このバリヤ層は、キャパシタを覆うようにして形成
される。
れている。AlOXは、水素が強誘電体膜と接触しない
ように、水素をブロックする能力に長けている。しか
し、AlOXは、反応性イオンエッチングをし難いとい
う難点がある。つまり、AlOXはサファイアに代表さ
れるように安定な物質であるため、AlOXは反応性イ
オンエッチングの際に、エッチャントと反応し難く、微
細加工が困難である。また、反応が生じても、反応生成
物が種々の層(たとえばレジスト層)の側壁に堆積して
しまう。反応生成物が種々の層の側壁に堆積すると、パ
ーティクルの発生、バリヤ層の形状不良につながる。
力が大きく、剥離し易い。
加工がし易いバリヤ層を有する半導体装置およびその製
造方法を提供することにある。
半導体装置は、キャパシタを有する半導体装置であっ
て、前記キャパシタは、第1の電極と、第2の電極と、
該第1の電極と該第2の電極との間に設けられた誘電体
膜とを有し、前記キャパシタの少なくとも上において、
AlOXを主成分とするバリヤ層が設けられ、前記バリ
ヤ層は、TiOX、ZrOX、HfOX、SiOXおよびV
OXの中から選択される少なくとも1種を含む。
に、酸化物は完全に化学量論組成になることは無く、少
なからず酸素欠損を生じるため数値化せずにxで表し
た。なお、「x」は、種類が異なる金属酸化物同士にお
いて同一の数値であってもよいし、または、異なった数
値であってもよい。
OX、ZrOX、HfOX、SiOXおよびVOXの中から
選択される少なくとも1種を含む。これにより、バリヤ
層のエッチングの際、バリヤ層とエッチャントとの反応
性が向上する。このため、バリヤ層のエッチングが容易
になり、微細加工を行うことができるという利点があ
る。その結果、微細な加工を行う必要のある高集積化に
適している。
ことにより、バリヤ層がAlOXのみからなる場合に比
べて、バリヤ層の膜応力を低くすることができるという
利点もある。バリヤ層の膜応力を低くなると、バリヤ層
は剥離し難くなるという効果が奏される。
ことができる。 (1)前記バリヤ層は、前記キャパシタの上にのみ設け
られている態様である。 (2)前記バリヤ層は、さらに、前記キャパシタの側方
において設けられている態様である。
に対するTi、Zr、Hf、SiおよびVの原子数の総
和の比(Ti、Zr、Hf、SiおよびVの原子数の総
和/Alの原子数)は、後述の理由で、0.05〜0.
50であることが好ましい。
体膜であることができる。
を有し、前記トランジスタと、前記キャパシタとで、メ
モリ装置を構成していることができる。
たはDRAMであることができる。
シタを有する半導体装置の製造方法であって、前記キャ
パシタは、第1の電極と、第2の電極と、該第1の電極
と該第2の電極との間に設けられた誘電体膜とを有し、
(a)前記キャパシタを形成する工程、および(b)前
記工程(a)の後において、前記キャパシタを覆うバリ
ヤ層を形成する工程を含む、半導体装置の製造方法であ
って、前記バリヤ層は、AlOXを主成分とし、かつ前
記バリヤ層は、TiOX、ZrOX、HfOX、SiOXお
よびVOXの中から選択される少なくとも1種を含む。
いては、前記バリヤ層は、TiOX、ZrOX、Hf
OX、SiOXおよびVOXの中から選択される少なくと
も1種を含む。このため、前記バリヤ層をエッチングす
る際において、バリヤ層とエッチャントとの反応性が向
上する。その結果、バリヤ層を容易にエッチングするこ
とができるため、微細加工を行うことができる。その結
果、微細な加工を行う必要のある高集積化に適してい
る。
法は、キャパシタを有する半導体装置の製造方法であっ
て、前記キャパシタは、第1の電極と、第2の電極と、
該第1の電極と該第2の電極との間に設けられた誘電体
膜とを有し、(h)前記第1の電極を形成する工程、
(i)前記第1の電極の上に、前記誘電体膜を形成する
工程、(j)前記誘電体膜の上に、前記第2の電極を形
成する工程、(k)前記第2の電極の上に、バリヤ層を
形成する工程および(l)前記バリヤ層、前記第2の電
極、前記誘電体膜および前記第1の電極を選択的に除去
して、前記キャパシタを形成する工程を含む、半導体装
置の製造方法であって、前記バリヤ層は、AlOXを主
成分とし、かつ前記バリヤ層は、TiOX、ZrOX、H
fOX、SiOXおよびVOXの中から選択される少なく
とも1種を含む。
いては、前記バリヤ層は、TiOX、ZrOX、Hf
OX、SiOXおよびVOXの中から選択される少なくと
も1種を含む。このため、本発明の第1の半導体装置の
製造方法と同様の作用効果を奏することができる。
誘電体膜や第2の電極を保護する機能を有する。
D法またはレーザアブレーション法により行われること
ができる。これらの方法によれば、緻密な膜を有するバ
リヤ層を形成しやすく、さらに、被覆性が良好である。
は、半導体装置と同様のものをとることができる。
を有し、前記トランジスタと、前記キャパシタとで、メ
モリ装置を構成している場合にも、本発明の半導体装置
の製造方法を適用することができる。メモリ装置の具体
例は、半導体装置と同様である。
について図面を参照しながら説明する。
いて説明する。本実施の形態においては、半導体装置と
して、強誘電体メモリ装置の例を示す。図1は、第1の
実施の形態に係る強誘電体メモリ装置を模式的に示す断
面図である。
トランジスタ20と、キャパシタ30とを有する。
スタ」という)20は半導体基板10の上に形成され、
かつ、トランジスタ20の形成領域は素子分離領域12
によって画定されている。トランジスタ20は、ゲート
絶縁層22と、ゲート電極24と、ソース/ドレイン領
域26とを有する。半導体基板10の上には、トランジ
スタ20を覆うようにして、第1の層間絶縁層40が形
成されている。
の上に形成されている。キャパシタ30は、下部電極3
2、強誘電体膜34および上部電極36が順次積層し
て、構成されている。
リヤ層50が形成されている。バリヤ層50は、キャパ
シタ30の上面および側面を覆っている。バリヤ層50
は、水素をブロックして、強誘電体膜34が水素と接触
するのを防止する機能を有する。すなわち、バリヤ層5
0は、強誘電体膜34が水素によって還元されるのを防
止する機能を有する。また、バリヤ層50は、キャパシ
タ30の側面に形成されていることから、強誘電体膜3
4の構成物質が第2の層間絶縁層60に拡散するのを防
止する機能も有する。バリヤ層50は、第1の層間絶縁
層40の上にも形成されている。バリヤ層50の上に
は、第2の層間絶縁層60が形成されている。
て、第1のスルーホール70が形成されている。また、
第2の層間絶縁層60、バリヤ層50および第1の層間
絶縁層40を貫通するようにして、第2のスルーホール
72および第3のスルーホール74が形成されている。
第1〜第3のスルーホール70,72,74内には、そ
れぞれ、第1〜第3のコンタクト層80,82,84が
形成されている。また、第2の層間絶縁層60の上に
は、第1のコンタクト層80と第2のコンタクト層84
とを接続するための局所配線層90が形成されている。
また、第2の層間絶縁層60の上には、第3のコンタク
ト層84と電気的に接続されているビット配線層92が
形成されている。
する。バリヤ層50は、AlOXを主体とする材質から
なる。また、バリヤ層50は、TiOX,ZrOX,Hf
OX、SiOXおよびVOXの中から選択される少なくと
も1種を含む。この少なくともいずれかの金属酸化物が
添加されていることにより、エッチングの際、バリヤ層
50がエッチャントと反応しやすくなる。バリヤ層50
がエッチャントと反応しやすくなったことにより、バリ
ヤ層50を容易にエッチングすることができる。その結
果、このバリヤ層50は、微細な加工を行う必要がある
微細化に好適である。また、バリヤ層50がエッチャン
トと反応しやすくなったため、エッチングによって生じ
た反応生成物が種々の層のサイドに堆積し難くなる。こ
のため、パーティクルの発生、バリヤ層50の形状不良
の発生を抑えることができる。また、上記の金属酸化物
が添加されていることにより、バリヤ層がAlOXのみ
からなる場合に比べて、バリヤ層50の膜応力を低くす
ることができるという利点もある。バリヤ層50の膜応
力を低くなると、バリヤ層50が剥離し難くなるという
効果が奏される。
するTi、Zr、Hf、SiおよびVの原子数の総和の
比(Ti、Zr、Hf、SiおよびVの原子数の総和/
Alの原子数)は、好ましくは0.05〜0.50、さ
らに好ましくは0.05〜0.20である。その比が
0.05未満であると、バリヤ層50のエッチングを容
易に行えない傾向にある。また、その比が0.50を超
えると、バリヤ層50の緻密性が劣るようになり、バリ
ヤ層50が水素をブロックする機能を発揮し難い傾向に
ある。
エッチング特性を向上させる効果の他に、バリヤ層50
の密着性を高める効果を有する。一般に、金属酸化物を
添加すると、バリヤ層50の緻密性は低下する。しか
し、本願の金属酸化物を添加すると、大きく緻密性を低
下させず、かつ、バリヤ層50の機能を損なうことな
く、バリヤ層50のエッチング特性を向上させることが
できる。また、同時に、バリヤ層50の応力緩和を図る
ことができる。
態に係る半導体装置の製造方法について説明する。図2
〜図3は、第1の実施の形態に係る半導体装置の製造工
程を模式的に示す断面図である。
板10の上に、素子分離領域12を形成する。素子分離
領域12の形成方法は、たとえば、トレンチ法、LOC
OS法を挙げることができる。次に、素子分離領域12
によって画定された領域において、公知の方法により、
メモリトランジスタ20を形成する。
により、第1の層間絶縁層40を形成する。その後、必
要に応じて、第1の層間絶縁層40を平坦化する。第1
の層間絶縁層40の平坦化は、たとえば、CMP法によ
り行うことができる。
間絶縁層40の上に、下部電極32を形成する。下部電
極32の材質としては、特に限定されないが、たとえば
Ir,IrOy,Pt,Ru,RuOy,SrRuOy,
LaSrCoOyを挙げることができる。下部電極32
は、たとえばスパッタリング法により形成することがで
きる。下部電極32の厚さは、たとえば100〜200
nmである。
4を形成する。強誘電体膜34の材質としては、PZT
(PbZrZTi1-ZO3)、SBT(SrBi2Ta
2O9)を挙げることができる。強誘電体膜34の形成方
法は、たとえば、ゾルゲル材料やMOD材料を用いたス
ピンコート法やディッピング法、スパッタ法、MOCV
D法、レーザアブレーション法を挙げることができる。
強誘電体膜34の厚さは、たとえば50〜150nmで
ある。
6を形成する。上部電極36の材質および形成方法は、
下部電極32で説明したものを適用することができる。
上部電極36の厚さは、たとえば100〜200nmで
ある。
フィ技術を利用して、下部電極32、強誘電体膜34お
よび上部電極36を選択的にエッチングする。こうし
て、第1の層間絶縁層40の上に、キャパシタ30が形
成される。
間絶縁層40およびキャパシタ30の上に、本発明に係
るバリヤ層50を形成する。バリヤ層50は、上記の半
導体装置の項で説明した構成を有する。バリヤ層50の
形成方法は、たとえばスパッタ法、CVD法、レーザア
ブレーション法を挙げることができる。バリヤ層50の
厚さは、膜応力などを考慮して規定され、たとえば10
〜100nm、好ましくは20〜50nmである。
方法により、第2の層間絶縁層60を形成する。第2の
層間絶縁層の厚さは、たとえば400〜800nmであ
る。
をする。リカバリーアニールは、酸素雰囲気下で行うこ
とができる。リカバリーアニールの温度条件は、強誘電
体膜34がPZTからなる場合、たとえば400〜65
0℃、好ましくは500〜600℃である。また、強誘
電体膜34がSBTからなる場合、たとえば500〜7
00℃、好ましくは600〜650℃である。リカバリ
ーアニールの時間は、温度条件を考慮して規定され、た
とえば0.5〜3時間である。リカバリーアニールをす
ることで、強誘電体膜34の特性を向上させることがで
きる。
フィ技術を利用して、第2の層間絶縁層60、バリヤ層
50および第1の層間絶縁層40を選択的にエッチング
する。こうして、第1〜第3のスルーホール70,7
2,74が形成される。第1のスルーホール70は、上
部電極36の上面を露出している。第2および第3のス
ルーホール72,74は、ソース/ドレイン領域26の
上面を露出している。この工程において、バリヤ層50
は、半導体装置の工程で説明した構成を有するため、エ
ッチングされ易い。また、バリヤ層50のエッチングに
おいて発生した反応生成物が種々の層のサイドに堆積し
難くなっている。このため、パーティクルの発生、バリ
ヤ層の形状不良が抑えられている。
ルーホール70,72,74内に、第1〜第3のコンタ
クト層80,82,84を形成する。第1〜第3のコン
タクト層80,82,84は、たとえば、第1〜第3の
スルーホール70,72,74を充填する導電層を全面
に形成し、その導電層をエッチバックすることにより形
成される。次に、第2の層間絶縁層60の上に、公知の
方法により局所配線層90およびビット配線層92を形
成する。こうして、実施の形態に係る強誘電体メモリ装
置100が形成される。
が可能である。水素雰囲気中で、加熱処理によりトラン
ジスタの劣化の回復工程を行う場合には、バリヤ層50
は、この工程に影響を及ぼさない態様で形成される。つ
まり、トランジスタ20が形成された領域の上の第1の
層間絶縁層40上にバリヤ層50が形成されないよう
に、バリヤ層50がパターニングされる。具体的には、
バリヤ層50は、キャパシタ30の上および側面のみ形
成される。バリヤ層50が第1の層間絶縁層40と第2
の層間絶縁層60との間に形成されていると、水素がバ
リヤ層50によってブロックされてトランジスタ20が
形成されている領域まで侵入するのが難しくなるためで
ある。この場合、バリヤ層50は、第2の層間絶縁層6
0を形成する前にパターニングされる。
置を説明する。第2の実施の形態においては、半導体装
置の例として、強誘電体メモリ装置を示す。図4は、強
誘電体メモリ装置を模式的に示す断面図である。
置200は、バリヤ層150が形成されている領域の点
で、第1の実施の形態と異なる。すなわち、第2の実施
の形態においては、バリヤ層150は、上部電極36の
上にのみ形成されている。これ以外のバリヤ層150の
構成は、第1の実施の形態と同様である。
であるため、同一の機能を有する部分には同一の符号を
付し、その詳細な説明を省略する。
施の形態に係る半導体装置の製造方法を説明する。図5
は、第2の実施の形態に係るメモリ装置の製造工程を模
式的に示す断面図である。
で、第1の実施の形態と同様にして形成する。次に、上
部電極36上にバリヤ層150を形成する。バリヤ層1
50は、第1の実施の形態と同様にして形成することが
できる。
フィ技術を利用して、バリヤ層150、上部電極36、
強誘電体膜34および下部電極32を選択的にエッチン
グする。この際、バリヤ層150は、エッチング工程に
おける強誘電体膜34のダメージを抑える効果を有す
る。
により、強誘電体メモリ装置を完成させることができ
る。
方法は、第1の実施の形態と同様の作用効果を奏するこ
とができる。
合としない場合とで、種々の特性においてどのような差
が生じるか調べた。
合と、添加しない場合とで、バリヤ層の膜応力がどのよ
うな異なるか調べた。図6は、バリヤ層の成膜温度と、
バリヤ層の膜応力との関係を示すグラフである。AlO
XにZrOXを添加した場合における、Alの原子数に対
するZrの原子数の比(Zrの原子数/Alの原子数)
は、0.10であった。バリヤ層の形成は、ヘリコン型
スパッタ法によりArとO2との混合ガスを用い、真空
度2×10-3Torr(0.26Pa)で行った。な
お、ArにO2を加えた理由は、酸素欠損を抑制するた
めである。ヘリコン型スパッタ装置を用い、通常のスパ
ッタ装置より低い圧力でバリヤ層を形成したのは、より
緻密な膜を得るためである。バリヤ層の態様は、キャパ
シタの上面および側面を覆う態様とした。膜応力は、薄
膜ストレス評価装置(テンコール社製 FLX290
8)により測定した。
にZrOXが添加されていない場合におけるデータであ
る。◇,〇は、AlOXにZrOXが添加されている場合
におけるデータである。◆,◇は、バリヤ層の厚さが2
0nmである場合におけるデータである。●,〇は、バ
リヤ層の厚さが50nmである場合におけるデータであ
る。また、図6における膜応力においては、引っ張り方
向の膜応力を正とした。
び50nmの双方において、AlO XにZrOXを添加す
ると、膜応力が低減することがわかった。
金属酸化物を添加した場合と、しない場合とで、Qsw
においてどのような違いがあるか調べた。
び側面を覆う態様とした。バリヤ層の厚さは、20nm
とした。バリヤ層の形成は、膜応力の項で説明した方法
と同様の方法により行った。キャパシタを構成する強誘
電体膜は、SBTからなる。強誘電体膜は、MOD原料
(高純度化学(株)製)をスピンコート法によりに塗布
し、結晶化温度650〜700℃の条件下でMOD原料
を結晶化させて得られた。強誘電体膜の厚さは、150
nmであった。バリヤ層の上に、TEOS−CVD法に
より、酸化シリコン層からなる層間絶縁層を形成した。
層間絶縁層を形成した後、酸素雰囲気中で700℃で3
0分間のリカバリーアニールを1度行った。
するかを示した表である。
各添加物質の金属の原子数の比(添加物質の金属の原子
数/Alの原子数)をいう。Qswの単位は、μC/c
m2である。Qswの評価は、RT6000(ラジアン
ト社(株)製)により行った。この時の測定に用いたサ
ンプルは、トランジスタが形成されていない、キャパシ
タのみのダミーサンプルであった。キャパシタサイズ
は、□5μm(1辺が5μmの正方形)で、10,00
0個並列に配した。
ント、ファティーグ、ウエハー面内、ロット間のバラツ
キなどを考慮すると、10μC/cm2以上であること
が好ましいとされている。表1から添加比が0.55以
上であると、Qswは、いずれの添加物質においても、
10μC/cm2を下回っている。このため、添加比
は、0.05〜0.50の範囲内にあることが好ましい
といえる。また、添加比が0.05および0.10の場
合は、すべての金属酸化物において、金属酸化物を添加
していない場合に比べて、Qswが向上している。これ
は、金属酸化物を添加することにより、バリヤ層の膜応
力が緩和され、キャパシタの歪みが軽減されたためと考
えられる。
Qswを測定した。測定結果を表2に示す。
合に比べて、Qswの値が低下していることがわかる。
これは、バリヤ層の厚さが20nmの場合に比べて、大
きな膜応力が発生したためと考えられる。
リーク電流は、10-7〜10-8A/cm2の範囲内に収
まっていた。
を形成後に、バリヤ層、上部電極、強誘電体膜および下
部電極をエッチングしてキャパシタを形成した場合と、
バリヤ層を形成する前に上部電極、強誘電体膜および下
部電極をエッチングしてキャパシタを形成した場合と
で、Qswにおいてどのような差が生じるか調べた。な
お、キャパシタサイズは、□100μm(1辺が100
μmの正方形)とした。また、それぞれの場合におい
て、キャパシタ形成のためのエッチング後、レジスト層
をアッシング除去し、残さ物を除去する工程を行った。
加された材質からなる。Alの原子数に対するTiの原
子数の比(Ti/Al)は、0.10とした。バリヤ層
の厚さは、50nmとした。バリヤ層の形成は、膜応力
の項で説明した方法と同様の方法により行った。
Tからなる。強誘電体膜は、Qswの項で説明した方法
と同様の方法により形成した。なお、強誘電体膜の厚さ
は、150nmとした。
電極、強誘電体膜および下部電極をエッチングした場合
は、Qswは、13μC/cm2であった。一方、バリ
ヤ層を形成する前に上部電極、強誘電体膜および下部電
極をエッチングした場合は、Qswは、8μC/cm2
であった。これにより、バリヤ層を形成した後に、上部
電極、強誘電体膜および下部電極をエッチングすると、
Qswが向上することがわかる。これは、エッチング工
程、レジスト層をアッシング除去する工程およびエッチ
ング後の残さ物を除去する工程において、バリヤ層が、
キャパシタを保護したためと考えられる。
バリヤ層、上部電極、強誘電体膜および下部電極をエッ
チングしてキャパシタを形成した場合において、そのキ
ャパシタの形成後に、リカバリーアニールを施した。そ
うしたところ、Qswは、15μC/cm2となった
(リカバリーアニールを施す前は13μC/cm2)。
すなわち、リカバリーアニールを施すことにより、さら
に、キャパシタの特性が向上することがわかった。
Qswの項で説明したのと同様の方法で測定された。ま
た、Qswは、キャパシタに直接プローバを接触させて
測定された。
の程度抑えることができるか調べた。
のとおりである。キャパシタにおける強誘電体は、PZ
Tからなる。強誘電体膜は、ゾルゲル原料(三菱マテリ
アル(株)製)を、結晶化温度550〜600℃の条件
下で結晶化させて得られた。強誘電体膜の厚さは、12
0nmであった。
に形成した。バリヤ層の形成は、ヘリコン型スパッタ法
によりArとO2との混合ガスを用い、真空度2×10
-3torr(0.26Pa)で行った。バリヤ層を形成
した後、700℃で30分加熱した。バリヤ層に添加し
た金属酸化物は、ZrOXであり、その添加比(金属酸
化物の金属の原子数/Alの原子数)は、0.10であ
った。バリヤ層の上に酸化シリコンからなる層間絶縁層
を形成した。層間絶縁層を形成した後、酸素雰囲気中で
700℃で30分間のリカバリーアニールを1度行っ
た。
MSで評価した。そうしたところ、バリヤ層において、
Pbの拡散を抑制していた。すなわち、Pbの層間絶縁
層への拡散を抑制していた。
は、リカバリーアニールは、一般的に、600℃前後で
行われる。しかし、本実験では、量産のマージンを考慮
して、700℃でリカバリーアニールを行っている。つ
まり、本願のバリヤ層は、通常より高い温度でリカバリ
ーアニールを行っても、Pbの拡散を抑制できることが
わかった。
限定されず、本発明の要旨を超えない範囲で種々の変更
が可能である。
強誘電体メモリ装置におけるキャパシタに適用した。し
かし、バリヤ層は、DRAMにおけるキャパシタに適用
してもよい。この場合、誘電体膜は、キャパシタの大容
量化を図る観点から、BSTのような高誘電率の常誘電
体からなることができる。
らず、この他のキャパシタにおいても、バリヤ層を適用
することができる。
模式的に示す断面図である。
を模式的に示す断面図である。
を模式的に示す断面図である。
模式的に示す断面図である。
を模式的に示す断面図である。
関係を示すグラフである。
Claims (16)
- 【請求項1】 キャパシタを有する半導体装置であっ
て、 前記キャパシタは、第1の電極と、第2の電極と、該第
1の電極と該第2の電極との間に設けられた誘電体膜と
を有し、 前記キャパシタの少なくとも上において、AlOXを主
成分とするバリヤ層が設けられ、 前記バリヤ層は、TiOX、ZrOX、HfOX、SiOX
およびVOXの中から選択される少なくとも1種を含
む、半導体装置。 - 【請求項2】 請求項1において、 前記バリヤ層は、前記キャパシタの上にのみ設けられて
いる、半導体装置。 - 【請求項3】 請求項1において、 前記バリヤ層は、さらに、前記キャパシタの側方におい
て設けられている、半導体装置。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかにおいて、 前記バリヤ層において、前記Alの原子数に対するT
i、Zr、Hf、SiおよびVの原子数の総和の比は、
0.05〜0.50である、半導体装置。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかにおいて、 前記誘電体膜は、強誘電体膜または常誘電体膜である、
半導体装置。 - 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかにおいて、 前記半導体装置は、さらに、トランジスタを有し、 前記トランジスタと、前記キャパシタとで、メモリ装置
を構成している、半導体装置。 - 【請求項7】 請求項6において、 前記メモリ装置は、強誘電体メモリ装置である、半導体
装置。 - 【請求項8】 請求項6において、 前記メモリ装置は、DRAMである、半導体装置。
- 【請求項9】 キャパシタを有する半導体装置の製造方
法であって、 前記キャパシタは、第1の電極と、第2の電極と、該第
1の電極と該第2の電極との間に設けられた誘電体膜と
を有し、(a)前記キャパシタを形成する工程、および
(b)前記工程(a)の後において、前記キャパシタを
覆うバリヤ層を形成する工程を含む、半導体装置の製造
方法であって、 前記バリヤ層は、AlOXを主成分とし、かつ前記バリ
ヤ層は、TiOX、ZrOX、HfOX、SiOXおよびV
OXの中から選択される少なくとも1種を含む、半導体
装置の製造方法。 - 【請求項10】 キャパシタを有する半導体装置の製造
方法であって、 前記キャパシタは、第1の電極と、第2の電極と、該第
1の電極と該第2の電極との間に設けられた誘電体膜と
を有し、(h)前記第1の電極を形成する工程、(i)
前記第1の電極の上に、前記誘電体膜を形成する工程、
(j)前記誘電体膜の上に、前記第2の電極を形成する
工程、(k)前記第2の電極の上に、バリヤ層を形成す
る工程および(l)前記バリヤ層、前記第2の電極、前
記誘電体膜および前記第1の電極を選択的に除去して、
前記キャパシタを形成する工程を含む、半導体装置の製
造方法であって、 前記バリヤ層は、AlOXを主成分とし、かつ前記バリ
ヤ層は、TiOX、ZrOX、HfOX、SiOXおよびV
OXの中から選択される少なくとも1種を含む、半導体
装置の製造方法。 - 【請求項11】 請求項9または10において、 前記バリヤ層の形成は、スパッタ法、CVD法またはレ
ーザアブレーション法により行われる、半導体装置の製
造方法。 - 【請求項12】 請求項9〜11のいずれかにおいて、 前記バリヤ層において、前記Alの原子数に対するT
i、Zr、Hf、SiおよびVの原子数の総和の比は、
0.05〜0.50である、半導体装置の製造方法。 - 【請求項13】 請求項9〜12のいずれかにおいて、 前記誘電体膜は、強誘電体膜または常誘電体膜である、
半導体装置の製造方法。 - 【請求項14】 請求項9〜13のいずれかにおいて、 前記半導体装置は、さらに、トランジスタを有し、 前記トランジスタと、前記キャパシタとで、メモリ装置
を構成している、半導体装置の製造方法。 - 【請求項15】 請求項14において、 前記メモリ装置は、強誘電体メモリ装置である、半導体
装置の製造方法。 - 【請求項16】 請求項14において、 前記メモリ装置は、DRAMである、半導体装置の製造
方法。
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JP2005183843A (ja) * | 2003-12-22 | 2005-07-07 | Fujitsu Ltd | 半導体装置の製造方法 |
JP2006210436A (ja) * | 2005-01-25 | 2006-08-10 | Oki Electric Ind Co Ltd | 強誘電体キャパシタの製造方法 |
US7763500B2 (en) | 2005-08-05 | 2010-07-27 | Elpida Memory, Inc. | Method for manufacturing semiconductor storage device comprising a slow cooling step |
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