JP2002089440A - 片側斜板式圧縮機 - Google Patents

片側斜板式圧縮機

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JP2002089440A
JP2002089440A JP2001209873A JP2001209873A JP2002089440A JP 2002089440 A JP2002089440 A JP 2002089440A JP 2001209873 A JP2001209873 A JP 2001209873A JP 2001209873 A JP2001209873 A JP 2001209873A JP 2002089440 A JP2002089440 A JP 2002089440A
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piston
sided
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JP2001209873A
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Hideki Mizutani
秀樹 水谷
Manabu Sugiura
学 杉浦
Kiyohiro Yamada
清宏 山田
Masahiro Kawaguchi
真広 川口
Takayuki Kato
崇行 加藤
Takahiro Sugioka
隆弘 杉岡
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Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyota Industries Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】斜板用基材上に摺動性を向上させる被膜が形成
された斜板を採用している場合において、その被膜の摩
耗を防止でき、ひいてはより一層優れた耐久性を発揮可
能な片側斜板式圧縮機を提供する。 【解決手段】斜板8は、鉄系材料からなる斜板用基材1
8aと、この斜板用基材18aのピストン6側である後
面に少なくとも形成され、鉄系材料との摺動性を向上さ
せる被膜18b、18cとからなる。各シュー9a、9
bは鉄系材料より比重の小さいアルミ系材料からなるシ
ュー用基材19aと、このシュー用基材19aの表面に
形成され、摺動性を向上させる被膜19b、19cとか
らなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、車両用空調システ
ム等に用いられる片側斜板式圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】車両用空調システムに用いられる冷凍回
路には、冷媒ガスを圧縮するための圧縮機が組み込まれ
ている。この圧縮機には、容量固定型のものの他、容量
可変型のものがある。より詳しく言えば、容量固定型圧
縮機には片側斜板式のものの他、両頭斜板式のもの等が
ある。容量可変型圧縮機にも片側斜板式のものの他、両
頭斜板式のもの等がある。
【0003】これら圧縮機のうち、一般的な容量固定型
又は容量可変型の片側斜板式圧縮機は、ハウジングの内
部にシリンダボア、クランク室、吸入室及び吐出室が区
画形成され、各シリンダボア内には単頭のピストンが往
復動可能に収容されている。また、ハウジングに回転可
能に支承された駆動軸はエンジン等の外部駆動源により
駆動されるようになっており、駆動軸に対しては同期回
転可能に斜板が支承されている。この斜板の前後にはピ
ストンを従動させる一対のシューが設けられている。
【0004】ここで、ピストンが斜板の前後一方にのみ
ヘッドを有する単頭ピストンであるため、これは片側斜
板式圧縮機である。また、斜板が駆動軸に対して一定の
傾角で設けられているならば、それは容量固定型片側斜
板式圧縮機である。また、駆動軸に対して傾角が変位可
能に斜板が設けられ、制御弁によりクランク室内の圧力
を調整することにより傾角を変位させて吐出容量が調整
可能であるならば、それは容量可変型片側斜板式圧縮機
である。
【0005】かかる片側斜板式圧縮機では、外部駆動源
により駆動軸が駆動されれば、斜板が同期回転すること
から、シューを介してピストンがシリンダボア内を往復
動する。これにより、シリンダボアはピストンのヘッド
との間に圧縮室を形成することから、この圧縮室が吸入
行程にあるときには、その圧縮室に冷凍回路の蒸発器と
接続された吸入室から低圧の冷媒ガスが吸入され、圧縮
室が圧縮行程にあるときには、その圧縮室から高圧の冷
媒ガスが吐出室に吐出されることとなる。かかる吐出室
は冷凍回路の凝縮器に接続され、冷凍回路が車両用空調
システムとして車両の空調に供されることとなる。この
間、この片側斜板式圧縮機では、冷媒ガス中に含有させ
たミスト状の潤滑油により、斜板とシューとの間等の摺
接部位の摺動性を確保することとしている。
【0006】また、特開平10−68380号公報に
は、ピストンがアルミニウム系材料で形成され、斜板が
鉄系材料で形成された容量可変型片側斜板式圧縮機が開
示されている。
【0007】この容量可変型片側斜板式圧縮機では、斜
板の材料をピストンのそれより比重が大きなものとして
いるため、傾角を減少させる方向に作用する斜板の遠心
力が大きくなる。このため、この容量可変型片側斜板式
圧縮機では、傾角を増加させる方向に作用するピストン
の慣性力による高速制御性の低下を防止することが可能
である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の片
側斜板式圧縮機では、容量固定型のものであれ、また容
量可変型のものであれ、シューの比重により、過酷な条
件下で斜板が摩耗されやすく、耐久性が必ずしも十分で
ない。特に、例えば鉄系材料からなる斜板用基材と、こ
の斜板用基材のピストン側である後面に少なくとも形成
された摺動性を向上させるニッケル−ボロンめっき等の
被膜とからなる斜板を採用している場合、シューの比重
により、過酷な条件下でその被膜が摩耗されやすく、耐
久性が必ずしも十分でない。
【0009】すなわち、片側斜板式圧縮機では、図7に
示すように、対をなすシュー92a、92bが周方向で
斜板91に対して摺動しており、かかるシュー92a、
92bのうち後面側に設けられるもの92bは、回転角
度に応じてある荷重で斜板91に押し付けられる。この
際、後面側のシュー92bには、圧縮室内の圧力とクラ
ンク室内の圧力との差圧に基づく差圧力と、シュー92
bの自重に基づく慣性力とが作用しており、これら差圧
力と慣性力との合力がその荷重となる。差圧力はシュー
92bの比重で相違がないものの、慣性力はシュー92
bの比重で相違を生じるため、後面側のシュー92bが
斜板91に押し付けられる荷重はシュー92bの比重に
より相違することとなる。この荷重は、回転角度により
変化し、図6に示すように、上死点Tと下死点Uとの間
のある角度範囲αの始期においてその荷重が0又はマイ
ナス(後方向き)になった時、後面側のシュー92bが
斜板91から離反し、角度範囲αの終期においてその荷
重がプラス(前方向き)になった時、後面側のシュー9
2bが斜板91に衝突することとなる。ここで、シュー
92bが斜板91に衝突する際のエネルギーEは、シュ
ー92bの質量をm、シュー92bの速度をvとした場
合、
【0010】
【数1】
【0011】であるから、シュー92bの質量によりエ
ネルギーEに大小を生じることとなる。
【0012】このため、比重の大きなJISのSUJ2
等の鉄系材料でシュー92bを主として構成すると、シ
ュー92bの質量が大きく、斜板91の表面との間で摩
耗を引き起こす。特に、斜板用基材上に摺動性を向上さ
せる被膜が形成された斜板91を採用している場合に
は、その被膜が摩耗されやすいこととなる。
【0013】本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされ
たものであって、斜板の摩耗、特に斜板用基材上の被膜
の摩耗を防止でき、ひいては優れた耐久性を発揮可能な
片側斜板式圧縮機を提供することを解決すべき課題とし
ている。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の片側斜板式圧縮
機は、内部にシリンダボア、クランク室、吸入室及び吐
出室を区画形成するハウジングと、各該シリンダボア内
に往復動可能に収容された単頭のピストンと、外部駆動
源により駆動され、該ハウジングに回転可能に支承され
た駆動軸と、該駆動軸に対して同期回転可能に支承され
た斜板と、該斜板の前後で対をなし、該ピストンを従動
させるシューとを備えた片側斜板式圧縮機において、
【0015】前記斜板は、第1金属による斜板用基材か
らなり、各前記シューのうち該斜板用基材の前記ピスト
ン側である後面側に少なくとも設けられているものは、
該第1金属より比重の小さい第2金属又は樹脂で主とし
て構成されていることを特徴とする。
【0016】この片側斜板式圧縮機では、斜板が鉄系材
料等の第1金属による斜板用基材からなっていても、後
面側のシューが第1金属より比重の小さい第2金属又は
樹脂で主として構成されているため、斜板に衝突する際
のエネルギーが小さく、斜板が摩耗され難い。このた
め、この片側斜板式圧縮機では優れた耐久性を発揮する
ことができる。
【0017】また、本発明の片側斜板式圧縮機は、内部
にシリンダボア、クランク室、吸入室及び吐出室を区画
形成するハウジングと、各該シリンダボア内に往復動可
能に収容された単頭のピストンと、外部駆動源により駆
動され、該ハウジングに回転可能に支承された駆動軸
と、該駆動軸に対して同期回転可能に支承された斜板
と、該斜板の前後で対をなし、該ピストンを従動させる
シューとを備えた片側斜板式圧縮機において、
【0018】前記斜板は、第1金属からなる斜板用基材
と、該斜板用基材の前記ピストン側である後面に少なく
とも形成され、該第1金属との摺動性を向上させる被膜
とからなり、各前記シューのうち少なくとも該後面側に
設けられるものは該第1金属より比重の小さい第2金属
又は樹脂で主として構成されていることを特徴とする。
【0019】この片側斜板式圧縮機では、斜板が鉄系材
料等の第1金属からなる斜板用基材とニッケル−ボロン
めっき等の被膜とからなっていても、後面側のシューが
第1金属より比重の小さい第2金属又は樹脂で主として
構成されているため、斜板に衝突する際のエネルギーが
小さく、斜板用基材上の被膜が摩耗され難い。このた
め、この片側斜板式圧縮機では優れた耐久性を発揮する
ことができる。
【0020】斜板用基材は第1金属からなる。第1金属
としては、鉄系材料(鉄及び鉄を最も多く含む鉄合金を
いう。以下、同様。)、銅系材料(銅及び銅を最も多く
含む銅合金をいう。以下、同様。)、ニッケル系材料
(ニッケル及びニッケルを最も多く含むニッケル合金を
いう。以下、同様。)、モリブデン系材料(モリブデン
及びモリブデンを最も多く含むモリブデン合金をいう。
以下、同様。)等の比重が大きく、強度に優れた金属を
採用することができる。
【0021】被膜は斜板用基材のピストン側である後面
に少なくとも形成される。被膜する斜板用基材には焼入
れ硬化等を施しておくことが好ましい。この被膜として
は、以下の(1)〜(8)のものを採用することができ
る。すなわち、(1)銅系材料、アルミニウム系材料
(アルミニウム及びアルミニウムを最も多く含むアルミ
ニウム合金をいう。以下、同様。)等の摺動性を向上さ
せ得る金属の溶射層、(2)銅系材料、アルミニウム系
材料等の摺動性を向上させ得る金属の焼結層、(3)ポ
リアミドイミド(PAI)、ポリイミド(PI)、ポリ
エーテルエーテルケトン(PEEK)等の130°C以
上での耐熱性を有する樹脂中に二硫化モリブデン(Mo
2)、グラファイト、二硫化タングステン(WS2)、
窒化硼素(BN)、ポリテトラフルオロエチレン(PT
FE)等の固体潤滑剤を分散させてなるコーティング
層、(4)錫めっき、ニッケル−リンめっき、ニッケル
−ボロンめっき、ニッケル−リン−ボロンめっき、ニッ
ケル−リン−ボロン−タングステンめっき、ニッケル−
リン−ボロン−タングステン−クロムめっき、硬質クロ
ムめっき等の摺動性を向上させ得る金属のめっき層、
(5)窒化チタン(TiN)、窒化クロム(CrN)、
チタン−アルミ−ナイトライド(TiAlN)等の摺動
性を向上させ得る材料を化学蒸着(CVD)又は物理蒸
着(PVD)してなるイオンプレーティング層、(6)
ダイヤモンドライクカーボン(DLC)等からなる層、
(7)セラミックコート、(8)アルマイトである。斜
板用基材の前面に被膜を形成しない場合、その前面には
焼入れ硬化等を施しておくことが好ましい。
【0022】後面側のシューを主として構成し得る第2
金属は第1金属より比重の小さいものである。この第2
金属としては、アルミニウム系材料、チタン系材料(チ
タン及びチタンを最も多く含むチタン合金をいう。以
下、同様。)、マグネシウム系材料(マグネシウム及び
マグネシウムを最も多く含むマグネシウム合金をいう。
以下、同様。)等を採用することができる。後面側のシ
ューをアルミニウム系材料で主として構成する場合、ア
ルミニウム系材料として、JISの4032のアルミニ
ウム材料(Siが10〜13%)A2014、A201
7、またJISのADS12等のダイカスト材を用いる
とよい。
【0023】また、後面側のシューを主として構成し得
る樹脂も第1金属より比重の小さいものである。この樹
脂としては、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテ
ルエーテルケトン(PEEK)、フェノール樹脂(P
F)、エポキシ樹脂(EP)、ポリフェニレンスルフィ
ド(PPS)等の130°C以上での耐熱性を有するも
のを採用することができる。後面側のシューを樹脂で主
として構成する場合、耐摩耗性を向上させるため、また
熱膨張係数を小さくするため、カーボン繊維やガラス繊
維等を分散させることもできる。
【0024】斜板用基材からなる斜板を採用する場合、
第2軽金属又は樹脂で主として構成された各シューを採
用することが好ましい。つまり、後面側のシューと同一
のものを前面側のシューとして採用することが好まし
い。こうであれば、シューの製造コストの低廉化を実現
できる。また、これにより前面側のシュー及び後面側の
シューが好適にバランスする。
【0025】また、斜板用基材上に摺動性を向上させる
被膜が形成された斜板を採用する場合、斜板用基材とこ
の斜板用基材の前後面に形成された被膜とからなる斜板
を採用するとともに、第2軽金属又は樹脂で主として構
成された各シューを採用することが好ましい。つまり、
斜板用基材の後面と同一の被膜を前面にもつ斜板を採用
し、後面側のシューと同一のものを前面側のシューとし
て採用することが好ましい。こうであれば、斜板及びシ
ューの製造コストの低廉化を実現できる。また、片側斜
板式圧縮機が容量固定型のものであれ、また容量可変型
のものであれ、過酷な条件下、斜板用基材の前面に形成
された被膜の摩耗も防止することができ、優れた耐久性
を発揮できる。
【0026】すなわち、片側斜板式圧縮機では、前後面
を問わず、斜板用基材上に被膜を形成した斜板が採用さ
れ得る。また、図7に示すように、斜板91の下死点に
位置する前面側のシュー92aには、その重心Gにシュ
ー92aの自重に基づく慣性力F1が軸方向に作用す
る。このため、シュー92aには斜板91の前面側縁部
A回りにモーメントを生じ、シュー92aは、ピストン
93の前方側のシュー座との間隙により、斜板91の前
面に対して微小角度θだけ傾斜することとなる。これに
より、シュー92aには、重心Gからの慣性力F1と、
正規の位置よりΔだけ斜板91の外周側にずれた前面側
縁部Aにおいて垂直に働く垂直抗力F2と、それらの合
力の反力としての力F3とが働く。つまりシュー92a
は、それがピストン93の前方側のシュー座と接する位
置Bにおいて力F3を受けることになる。慣性力F1は
シュー92aの比重及び駆動軸の回転数で相違を生じる
ため、垂直抗力F2もシュー92aの比重及び駆動軸の
回転数により相違することとなる。このため、比重の大
きなJISのSUJ2等の鉄系材料でシュー92aを主
として構成すると、シュー92aの質量が大きく、特に
前面側縁部Aにおいて斜板用基材上の被膜が摩耗されや
すいこととなる。これに対し、比重の小さな第2金属又
は樹脂でシュー92aを主として構成すると、シュー9
2aの質量が小さく、斜板用基材上の被膜が摩耗され難
い。このため、この片側斜板式圧縮機では、より一層優
れた耐久性を発揮することができる。
【0027】シューは、第2金属又は樹脂からなるシュ
ー用基材と、このシュー用基材の表面に形成され、摺動
性を向上させる被膜とからなることができる。この被膜
としては、上記の(1)〜(8)のもののうち、斜板用
基材に形成する被膜と異なるものを採用することができ
る。かかる被膜は、斜板と摺接する平面部と、ピストン
と摺接する球面部とで同一であってもよく、異なってい
てもよい。また、シュー用基材の平面部又は球面部に被
膜を形成しない場合、その平面部又は球面部には焼入れ
硬化等を施しておくことが好ましい。
【0028】シューを第2金属又は樹脂で主として構成
している場合、連続気泡を有する形で第2金属又は樹脂
によりシューを形成し、気泡に潤滑油を含浸させてもよ
い。こうであれば、斜板とシューとの間及びシューとピ
ストンのシュー座との間の摺接部位の摺動性を確保する
ことができる。
【0029】ピストンは、第1金属より比重の小さい第
3金属又は樹脂で主として構成されていることが好まし
い。この第3金属としては、アルミニウム系材料、チタ
ン系材料、マグネシウム系材料等を採用することができ
る。ピストンをアルミニウム系材料で主として構成する
場合、アルミニウム系材料として、JISの4032の
アルミニウム材料(Siが10〜13%)A2014、
A2017、またJISのADS12等のダイカスト材
を用いるとよい。
【0030】また、ピストンを主として構成し得る樹脂
も第1金属より比重の小さいものである。この樹脂とし
ては、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルエー
テルケトン(PEEK)、フェノール樹脂(PF)、エ
ポキシ樹脂(EP)、ポリフェニレンスルフィド(PP
S)等の130°C以上での耐熱性を有するものを採用
することができる。ピストンを樹脂で主として構成する
場合、耐摩耗性を向上させるため、また熱膨張係数を小
さくするため、カーボン繊維やガラス繊維等を分散させ
ることもできる。
【0031】ピストンは、第3金属又は樹脂からなるピ
ストン用基材と、このピストン用基材の表面に形成さ
れ、摺動性を向上させる被膜とからなることができる。
この被膜としては、上記の(1)〜(8)のもののう
ち、シュー用基材に形成する被膜と異なるものを採用す
ることができる。ピストン用基材に被膜を形成しない場
合には焼入れ硬化等を施しておくことが好ましい。
【0032】本発明の片側斜板式圧縮機は、斜板が駆動
軸に対して傾角変位可能に設けられ、制御弁によりクラ
ンク室内の圧力を調整することにより傾角を変位させて
吐出容量が調整可能である容量可変型である場合に特に
有効である。この容量可変型片側斜板式圧縮機では、斜
板の斜板用基材がシューやピストンのそれより比重が大
きなものとしているため、傾角を減少させる方向に作用
する斜板の遠心力が大きくなる。このため、この容量可
変型片側斜板式圧縮機では、傾角を増加させる方向に作
用するシューやピストンの慣性力による高速制御性の低
下を防止することが可能である。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した実施形
態を図面を参照しつつ説明する。
【0034】実施形態の容量可変型片側斜板式圧縮機
(以下、単に圧縮機という。)は、図1に示すように、
シリンダブロック1の前端にフロントハウジング2が結
合され、シリンダブロック1及びフロントハウジング2
内にクランク室2aが形成されている。シリンダブロッ
ク1の後端には吸入弁、弁板、吐出弁及びリテーナから
なる弁機構3を介してリアハウジング4が結合され、リ
アハウジング4内には吸入室4a及び吐出室4bが形成
されている。吸入室4aは図示しない蒸発器に接続さ
れ、蒸発器は図示しない膨張弁を介して図示しない凝縮
器に接続され、凝縮器が吐出室4bに接続されている。
【0035】フロントハウジング2及びシリンダブロッ
ク1には軸受装置2b、1bを介して駆動軸5が回転可
能に支承されている。シリンダブロック1には駆動軸5
の軸線と平行に複数個のシリンダボア1aが形成され、
各シリンダボア1a内には単頭のピストン6が往復動可
能に収容されている。
【0036】駆動軸5にはフロントハウジング2との間
に軸受装置2cを介してクランク室2a内で回転可能に
ロータ7が固着され、ロータ7には一対のヒンジ機構K
を介して斜板8が揺動可能に設けられている。斜板8に
は貫通孔8aが貫設されており、貫通孔8a内には斜板
8の揺動を許容しつつ駆動軸5が挿通されている。斜板
8には前後で対をなすシュー9a、9bが設けられ、各
対のシュー9a、9bにピストン6が係留されている。
【0037】また、リアハウジング4内には吸入室4
a、吐出室4b及びクランク室2aと接続された制御弁
10が収容されている。かかる制御弁10によりクラン
ク室2a内の圧力を調整することにより斜板8の傾角を
変位させて吐出容量が調整可能になっている。
【0038】上記実施形態の圧縮機において、表1及び
表2に示すように、試験例1〜16として、斜板8、シ
ュー9a、9b及びピストン6の構成を変化させた。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】ここで、銅溶射とは銅系材料として鉛青銅
を用いた溶射層である。銅焼結も銅系材料として鉛青銅
を用いた焼結層である。樹脂コートとはPAI中にMo
2とグラファイトとを分散させてなるコーティング層
である。記号+は左の被膜の上に更に右の被膜を形成し
ていることを示す。アルミ溶射とはアルミニウム系材料
としてAl−Si合金を用いた溶射層である。図2に示
すように、斜板用基材18aの鉄系材料はFCD700
であり、銅系材料は鉛青銅である。また、TiN層とは
TiNを物理蒸着(PVD)してなるイオンプレーティ
ング層である。シュー用基材19aのアルミ系材料(ア
ルミニウム系材料)はA4032系合金である。含油発
泡樹脂とは例えばフェノール樹脂を連続気泡を有するよ
うに発泡させて成形し、気泡に潤滑油を含浸させたもの
である。さらに、ピストン用基材16aのアルミ系材料
はAl−Si合金、例えばA4032、ADC12であ
る。
【0042】試験例1〜12の圧縮機では、斜板8は、
鉄系材料又は銅系材料からなる斜板用基材18aと、こ
の斜板用基材18aの前面に形成された銅溶射、銅溶射
+樹脂コート、アルミ溶射+樹脂コート、樹脂コート又
は錫めっきからなる被膜18bと、斜板用基材18aの
後面に形成された銅溶射、銅溶射+樹脂コート、アルミ
溶射+樹脂コート、樹脂コート又は錫めっきからなる被
膜18cとからなる。
【0043】また、前面側及び後面側のシュー9a、9
bは、アルミ系材料からなるシュー用基材19aと、こ
のシュー用基材19aの平面部に形成されたNi−P−
B−Wめっき、DLC又はTiN層からなる被膜19b
と、シュー用基材19aの球面部に形成されたNi−P
−B−Wめっき、DLC又はTiN層からなる被膜19
cとからなる。また、前面側及び後面側のシュー9a、
9bは潤滑油を含浸させた発泡樹脂からなる。
【0044】さらに、ピストン6は、アルミ系材料から
なるピストン用基材16aと、このピストン用基材16
aのシュー座に形成された錫めっきからなる被膜16b
とからなる。
【0045】このため、試験例1〜12の圧縮機では、
シュー9a、9bが斜板8に衝突する際のエネルギーが
小さく、かつシュー9a、9bの質量が小さいため、斜
板用基材18a上の被膜18b、18cが摩耗され難
い。このため、この圧縮機では、より一層優れた耐久性
を発揮することができる。
【0046】また、試験例1〜12の圧縮機では、斜板
8の斜板用基材18aがシュー9a、9bやピストン6
のそれより比重が大きなものであるため、傾角を減少さ
せる方向に作用する斜板8の遠心力が大きくなる。この
ため、これらの圧縮機では、傾角を増加させる方向に作
用するシュー9a、9bやピストン6の慣性力による高
速制御性の低下を防止することが可能である。
【0047】さらに、シュー9a、9bに潤滑油を含浸
させた圧縮機では、斜板8とシュー9a、9bとの間及
びシュー9a、9bとピストン6のシュー座との間の摺
接部位の摺動性を確保しやすい。
【0048】なお、試験例13〜16の圧縮機において
は、斜板8が被膜18b、18cを有していないため、
斜板用基材18a自体の摩耗の防止が図られているとと
もに、他の作用効果を発揮することができる。また、こ
れらの圧縮機では、斜板8に被膜18b、18cを形成
する必要がないことから、製造コストの面で有利であ
り、かつ作業性でも利点がある。
【0049】表1及び表2に示した試験例1〜16は一
例に過ぎず、当然その他の組合せも可能である。
【0050】(評価1)発明者らの実機試験によれば、
SUJ2でシュー9a、9bを構成した比較例の圧縮機
の回転角度(°)と荷重(N)との関係は図3(A)に
示すようになる。また、JISA4032系のアルミ材
料でシュー用基材19aを構成し、このシュー用基材1
9aにNi−Pめっきからなる被膜19b、19cを形
成し、これらからなるシュー9a、9bを採用した実施
例の圧縮機の回転角度(°)と荷重(N)との関係は図
3(B)に示すようになる。なお、他の条件は、上記実
施形態の圧縮機において、比較例の圧縮機と実施例の圧
縮機とで同一である。
【0051】図3(A)及び(B)では、SUJ2の比
重が約7.8であり、AHSの比重が約2.7であるこ
とから、実施例の圧縮機では、後面側のシュー9bに作
用する慣性力が比較例の圧縮機に比して(7.8/2.
7)の逆数倍、つまり約1/2.9倍になっている。こ
のため、比較例の圧縮機は、実施例の圧縮機よりも、大
きな荷重で斜板8が作用し、斜板用基材18a上の被膜
18cが摩耗されやすいことがわかる。
【0052】なお、比較例の圧縮機において荷重が0又
はマイナスとなる角度範囲αFより、実施例の圧縮機に
おいて荷重が0又はマイナスとなる角度範囲αAの方が
狭いこともわかる。このため、実施例の圧縮機では、比
較例の圧縮機よりも、後面側のシュー9bが斜板8から
離反している時間が短いこともわかる。
【0053】(評価2)また、発明者らの試験結果によ
れば、比較例の圧縮機と実施例の圧縮機とについての回
転数と垂直抗力F2との関係は図4に示すようになる。
【0054】図4においても、SUJ2の比重が約7.
8であり、AHSの比重が約2.7であることから、実
施例の圧縮機では、前面側のシュー9aに作用する垂直
抗力F2が比較例の圧縮機に比して(7.8/2.7)
の逆数倍、つまり約1/2.9倍になっている。このた
め、実施例の圧縮機は、比較例の圧縮機に比して、回転
数にかかわらず、垂直抗力F2が小さく、斜板用基材1
8a上の被膜18bが摩耗され難いことがわかる。
【0055】(評価3)さらに、発明者らの試験結果に
よれば、比較例の圧縮機と実施例の圧縮機とについての
制御可能回転数が図5に示すようになる。ここでは、実
施例の圧縮機において、斜板8が傾角を変動(ハンチン
グ)しない限界の回転数を制御可能回転数Nとし、比較
例の圧縮機の制御可能回転数をNとの比で示している。
【0056】図5より、実施例の圧縮機は、比較例の圧
縮機に比し、1.2倍の高速制御性を奏することがわか
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の容量可変型片側斜板式圧縮機の断面
図である。
【図2】試験例1〜12の容量可変型片側斜板式圧縮機
の要部拡大断面図である。
【図3】評価1に係り、実施例及び比較例の容量可変型
片側斜板式圧縮機の回転角度と荷重との関係を示すグラ
フである。
【図4】評価2に係り、実施例及び比較例の容量可変型
片側斜板式圧縮機の回転数と垂直抗力との関係を示すグ
ラフである。
【図5】評価3に係り、実施例及び比較例の容量可変型
片側斜板式圧縮機の制御可能回転数を比較するグラフで
ある。
【図6】一般的な容量可変型片側斜板式圧縮機に係り、
斜板を軸方向後方から見た模式平面図である。
【図7】一般的な容量可変型片側斜板式圧縮機に係り、
斜板、シュー及びピストンの要部拡大説明図である。
【符号の説明】
1a…シリンダボア 2a…クランク室 4a…吸入室 4b…吐出室 1、2、4…ハウジング(1…シリンダブロック、2…
フロントハウジング、4…リアハウジング) 6…ピストン 5…駆動軸 8…斜板 9a、9b…シュー 18a…斜板用基材 18b、18c…被膜 19a…シュー用基材 19b、19c…被膜 16a…ピストン用基材 16b…被膜 10…制御弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 清宏 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 (72)発明者 川口 真広 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 (72)発明者 加藤 崇行 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 (72)発明者 杉岡 隆弘 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 Fターム(参考) 3H076 AA06 BB26 CC12 CC20 CC33 CC34

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部にシリンダボア、クランク室、吸入室
    及び吐出室を区画形成するハウジングと、各該シリンダ
    ボア内に往復動可能に収容された単頭のピストンと、外
    部駆動源により駆動され、該ハウジングに回転可能に支
    承された駆動軸と、該駆動軸に対して同期回転可能に支
    承された斜板と、該斜板の前後で対をなし、該ピストン
    を従動させるシューとを備えた片側斜板式圧縮機におい
    て、 前記斜板は、第1金属による斜板用基材からなり、各前
    記シューのうち該斜板用基材の前記ピストン側である後
    面側に少なくとも設けられているものは、該第1金属よ
    り比重の小さい第2金属又は樹脂で主として構成されて
    いることを特徴とする片側斜板式圧縮機。
  2. 【請求項2】各シューは第2金属又は樹脂で主として構
    成されていることを特徴とする請求項1記載の片側斜板
    式圧縮機。
  3. 【請求項3】内部にシリンダボア、クランク室、吸入室
    及び吐出室を区画形成するハウジングと、各該シリンダ
    ボア内に往復動可能に収容された単頭のピストンと、外
    部駆動源により駆動され、該ハウジングに回転可能に支
    承された駆動軸と、該駆動軸に対して同期回転可能に支
    承された斜板と、該斜板の前後で対をなし、該ピストン
    を従動させるシューとを備えた片側斜板式圧縮機におい
    て、 前記斜板は、第1金属からなる斜板用基材と、該斜板用
    基材の前記ピストン側である後面に少なくとも形成さ
    れ、該第1金属との摺動性を向上させる被膜とからな
    り、各前記シューのうち少なくとも該後面側に設けられ
    るものは該第1金属より比重の小さい第2金属又は樹脂
    で主として構成されていることを特徴とする片側斜板式
    圧縮機。
  4. 【請求項4】斜板は、斜板用基材と、該斜板用基材の前
    後面に形成された被膜とからなり、各シューは第2金属
    又は樹脂で主として構成されていることを特徴とする請
    求項3記載の片側斜板式圧縮機。
  5. 【請求項5】シューは、第2金属又は樹脂からなるシュ
    ー用基材と、該シュー用基材の表面に形成され、摺動性
    を向上させる被膜とからなることを特徴とする請求項
    1、2、3又は4記載の片側斜板式圧縮機。
  6. 【請求項6】シューは潤滑油を含浸していることを特徴
    とする請求項1、2、3、4又は5記載の片側斜板式圧
    縮機。
  7. 【請求項7】ピストンは、第1金属より比重の小さい第
    3金属又は樹脂で主として構成されていることを特徴と
    する請求項1、2、3、4、5又は6記載の片側斜板式
    圧縮機。
  8. 【請求項8】ピストンは、第3金属又は樹脂からなるピ
    ストン用基材と、該ピストン用基材の表面に形成され、
    摺動性を向上させる被膜とからなることを特徴とする請
    求項7記載の片側斜板式圧縮機。
  9. 【請求項9】斜板は駆動軸に対して傾角変位可能に設け
    られ、制御弁によりクランク室内の圧力を調整すること
    により該傾角を変位させて吐出容量が調整可能であるこ
    とを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7又は
    8記載の片側斜板式圧縮機。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003104653A1 (ja) * 2002-06-06 2003-12-18 株式会社ゼクセルヴァレオクライメートコントロール 可変容量コンプレッサ
JP2008514890A (ja) * 2004-09-29 2008-05-08 フェデラル−モーグル コーポレイション 高誘電率流体接合ガスケット
JP2008215176A (ja) * 2007-03-02 2008-09-18 Toyota Industries Corp 斜板式圧縮機用シューおよびそれが配設された斜板式圧縮機
WO2009157267A1 (ja) * 2008-06-25 2009-12-30 株式会社 豊田自動織機 ピストン式圧縮機におけるシュー

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