JP2002088982A - 屋根板材 - Google Patents

屋根板材

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JP2002088982A
JP2002088982A JP2000284586A JP2000284586A JP2002088982A JP 2002088982 A JP2002088982 A JP 2002088982A JP 2000284586 A JP2000284586 A JP 2000284586A JP 2000284586 A JP2000284586 A JP 2000284586A JP 2002088982 A JP2002088982 A JP 2002088982A
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roof
rafter
fixing
shingle
base plate
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Motoyuki Suzuki
基之 鈴木
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MIZUKUWA SHOTEN KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 屋根葺きの際の施工作業の簡略化と、移設・
取り外しが簡便な屋根板材を提供する。 【解決手段】 屋根板部材12を下支えする中空の固定
部材16は、垂木N上の野地板Njに接触する底面部材
16aに固定用抜き穴30を有する。固定用抜き穴30
は、シャフト部21の直径と略同一幅の小径抜き穴部3
1と、ボルト材20の球面ワッシャ23の直径より幅広
の幅広形状部32とを、小径抜き穴部31が屋根勾配に
沿って上方側に位置するよう、接合させた穴形状とされ
ている。屋根板材10を野地板Njに載置すると、ボル
ト材20は割ワッシャ22や球面ワッシャ23と共に幅
広形状部32に入り込むので、その後に、矢印YAで示
すように屋根板材10を屋根勾配に沿って下方にずら
す。こうすれば、幅広形状部32に入り込んでいたボル
ト材20のシャフト部21は、固定用抜き穴30の小径
抜き穴部31の側に入り込んで位置決めされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、断熱性、防音性に
優れた屋根葺きを簡単な施工により可能とし、また、取
り付け・取り外しを経た移設が可能な屋根板材に関す
る。
【0002】
【従来の技術】屋根葺きとしては、従来は瓦が主流であ
ったものの、近年では、金属板を利用した屋根板材が瓦
に取って変わりつつある。こうした屋根板材では、金属
板を利用したことで優れた耐久性を発揮できる。また、
上下の金属板間にウレタン等の断熱材をサンドイッチ状
に配設し、断熱性や防音性を高めることもなされている
(例えば、特開平9−125616号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の屋根板
材は、次のような課題を有しており、未だに瓦に代わる
地位を確立しているとは言い難いものであった。
【0004】瓦であれば、野地板にかわら棒を固定して
そのかわら棒に瓦を載せていくだけで、ほぼ屋根葺きが
完了する。ところが、屋根板材では、葺きに際し、特異
形状をしたつり子を設置したり、このつり子に係合させ
る特異形状の折り曲げ加工等を必要としていた。或い
は、上記公報で提案されているように、屋根板材自体
を、垂木にネジ・釘で固定して、屋根を葺く必要があっ
た。
【0005】このようにつり子を用いた場合には、曲げ
加工部との係合ができるようにつり子を固定する必要が
あり、用いるつり子の個数も比較的多いため、葺き作業
が繁雑であった。また、屋根板材を取り外す際にあって
は、つり子との係合を解く必要があるが、その係合箇所
は屋根板材自体で隠れてしまうため、係合を解いて屋根
板材を取り外す作業も繁雑であった。その一方、ネジ・
釘を用いた場合には、屋根板材が垂木からずれないよう
にして、ネジや釘を打ち付ける必要があり、やはり煩雑
であった。また、屋根板材の取り外しの際には、固定済
みのネジや釘を総て取り外す必要もあり、煩雑であっ
て。
【0006】本発明は、上記した問題点を解決するため
になされ、屋根葺きの際の施工作業の簡略化と、移設・
取り外しが簡便な屋根板材を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
記した課題を解決するため、本発明の屋根板材は、屋根
に葺かれ屋根外観をなす屋根板材において、板材から形
成された屋根板部材と、野地板及び/または垂木の上面
に屋根勾配に沿って配置され、前記屋根板部材を前記野
地板及び/または垂木から離間して下支えする中空の支
持部材とを一体にして備え、前記支持部材は、前記野地
板及び/または垂木に接触する底面に、前記野地板及び
/または垂木から突出した固定用部材が入り込む固定用
抜き穴を有し、該固定用抜き穴は、前記固定用部材に対
する位置決めとなる位置決め形状部と、前記固定用部材
より幅広の幅広形状部とを、前記位置決め形状部が前記
屋根勾配に沿って上方側に位置するよう、接合させた穴
形状とされている、ことを特徴とする。
【0008】本発明の屋根板材では、屋根板部材で垂木
やこの垂木に設けられた野地板を覆うようこの屋根板部
材を設置すると、支持部材は、野地板および垂木の側に
位置し、屋根板部材を野地板や垂木から離間して下支え
する。このように支持部材が下支えする場合、支持部材
底面の固定用抜き穴には、野地板または垂木或いはこの
両者から突出した固定用部材が入り込んでおり、この固
定用部材は、屋根勾配に沿って上方側において、固定用
抜き穴の位置決め形状部部分で位置決めされる。これに
より、野地板や垂木に対しても屋根板部材、延いては屋
根板材は位置決めされる。なお、通常、野地板は垂木の
上に張られるが、本発明のような屋根板材で屋根を葺く
場合には、野地板を張らずに垂木に屋根板材を直接設置
することもできる。
【0009】この場合、固定用抜き穴を単一の支持部材
に複数設け、固定用部材をこの複数の固定用抜き穴のピ
ッチに合わせて屋根勾配に沿って複数設けておけば、野
地板や垂木に対する屋根板部材並びに屋根板材の位置決
めは確実なのものとなる。また、固定用抜き穴を有する
支持部材を屋根勾配に沿って平行に複数設け、固定用部
材をこの複数の支持部材の間隔に合わせて複数設けて
も、野地板や垂木に対する屋根板部材並びに屋根板材の
位置決めは確実なのものとなる。
【0010】上記したように野地板や垂木に対して屋根
板部材並びに屋根板材を位置決めして、本発明の屋根板
材にて屋根を葺くには、まず、固定用抜き穴の幅広形状
部が野地板或いは垂木から突出した固定用部材と重なる
ように、屋根板材を野地板や垂木の上方に位置させる。
その状態で、屋根板材を降ろして野地板或いは垂木に載
置すると、固定用部材は幅広形状部に入り込むので、そ
の後に、屋根板材を屋根勾配に沿って下方にずらす。こ
うすれば、幅広形状部に入り込んでいた固定用部材は固
定用抜き穴の位置決め形状部の側に入り込み、この位置
決め形状部で位置決めされる。よって、屋根板部材並び
に屋根板材にあっても野地板や垂木に対して位置決めさ
れ、この状態で屋根葺きが完了する。
【0011】野地板や垂木から屋根板材を取り外すに
は、この逆に、屋根板材を屋根勾配に沿って上方にずら
して、固定用部材を幅広形状部に位置させ、この状態で
屋根板材を野地板或いは垂木から持ち上げればよい。従
って、上記した本発明の屋根板材によれば、屋根葺きの
施工作業と移設・取り外し作業を簡便化することができ
る。しかも、屋根板部材は支持部材で下支えされて野地
板或いは垂木から離間しているので、野地板と屋根板部
材との間には、空気層ができる。また、支持部材の中空
部もこの空気層として機能する。こうした空間層は、降
雨時の雨滴の打音に関しては防音層として、また環境変
化に伴う屋根板部材の冷熱に関しては断熱層として作用
し、優れた防音、断熱効果を発揮する。このため、屋根
板部材としての材料の選択に自由度が大きくなり、軽
量、安価、加工性に富む材料を選択することが可能とな
る。従って、屋根板材の材質としては各種の材料が適用
可能となり、各種金属、プラスチック、石膏ボード、ガ
ラス材などが利用できる。そして、屋根板部材を金属製
とすることで、耐久性や耐候性も発揮できる。この場
合、支持部材により形成される屋根板部材下面側の空気
層は、防音、断熱効果を有効に発揮させるために、50
mmから150mmが好適である。
【0012】なお、屋根板部材と支持部材は、金属によ
り形成されていることが加工性、耐久性の観点から望ま
しく、特に鋼板、純度の高い鉄、チタン、ステンレス、
アルミなどが耐久性の面からより好ましい。この場合、
屋根板部材と支持部材の板厚としては、いわゆるそりや
不用意な変形を回避する上から、或いは重量の観点か
ら、1.5mm〜5mmであればよい。また、押し出し
成型などにより屋根板部材と支持部材とを一体成型すれ
ば、耐久性がより一層向上する。
【0013】上記した屋根板材は、複数個で屋根を縦葺
きするものであってもよく、この場合は、屋根板部材
を、所定幅の板材により形成し、幅方向両端部に、隣り
合う屋根板部材同士を接合する接合部材を備えるものと
する。そして、この接合部材を、屋根板部材の端部から
突出し、屋根板材をその端部において野地板や垂木から
離間して下支えする脚部を備えるものとし、この脚部を
支持部材と略同じ高さのものとすることが好ましい。こ
うすれば、屋根板部材を支持部材による下支えすること
に加え、脚部により屋根板部材端部を野地板や垂木に対
して下支えできるので、屋根板部材のそり等の変形を回
避でき好ましい。
【0014】なお、屋根板部材の幅は、複数で屋根を縦
葺きする際の枚数を考えると、450mmないし120
0mmが好ましく、より好ましくは600mmから10
00mmである。このような寸法であれば、取り扱いの
上からも好ましい。
【0015】また、このように縦葺きする場合、接合部
材に雨水の進入を抑制する雨水機構を設けることが好ま
しく、この雨水機構の一態様としては、次のようにする
ことができる。
【0016】即ち、屋根板部材の端部辺に断面略J字状
の雨水遮蔽部材を取り付け、この雨水遮蔽部材のうち、
その折り返し部とこれに対向する部分(対向部分)で、
屋根板部材の端部辺側に溝を形成する。また、対向部分
から上方に延びた雨水遮蔽部材の残りの部分(残部分)
により、この溝の側壁が屋根板部材の端部辺の側で延び
るよう、溝を屋根板部材から区画する。屋根板部材はこ
の雨水遮蔽部材を両端部辺側に回転対称に有するので、
一方の端部辺側では、上記の溝がその開口部を上にして
野地板或いは垂木の側に位置し、残部分が屋根板部材か
ら上方に突出する。また、他方の端部辺側では、上記の
溝がその開口部を下にして屋根板部材の上方に位置さ
せ、残部分が野地板或いは垂木の側に屋根板部材から下
方に突出する。そして、この各屋根板材を屋根に縦葺き
設置すると、両隣の屋根板部材の端部辺に形成された断
面略J字状の雨水遮蔽部材同士は、一方の屋根板部材の
端部接合箇所において開口部を上にした溝に、他方の屋
根板部材において当該部材から下方に突出した残部分が
上から入り込むように、また、他方の屋根板部材の端部
接合箇所において開口部を下にした溝が一方の屋根板部
材において上方に突出した残部分を覆い隠すように、嵌
合し、連結される。この連結状態では、一方の屋根板部
材の接合箇所において開口部を上にした溝では、その開
口部は、他方の屋根板部材とこの屋根板部材の雨水遮蔽
部材により塞がれる。
【0017】従って、屋根板部材端部の接合箇所では、
断面略J字状の雨水遮蔽部材が垂直方向に立設した状態
で係合することになり、この係合を形成する逆さまのJ
字状の雨水遮蔽部材により雨水の浸入が防止される。そ
して、雨水遮蔽部材がこのように立設した状態で、屋根
板部材および接合部材としての雨水遮蔽部材は、屋根の
傾斜に倣って傾斜することになる。このため、上記した
雨水遮蔽部材同士の係合部に僅かに雨水が浸入した場合
でも、他方のJ字状の接合部材が雨水を低所へと導く樋
の作用をし、野地板への雨水の浸入を確実に防止するこ
とができる。しかも、相互の接合箇所では互いのJ字状
の形状部分で嵌合しているのみであり、機械的に緊密な
固定機構を有していない。このため、屋根板部材の大き
さの変化、例えば経時変化や熱膨張変化などが発生して
も、この係合部分による形状変化の吸収が行われ、無用
な応力が蓄積されることを防止することが出来る。ま
た、施工後の屋根板材の回収も簡便となると共に、回収
後の屋根板材をそのまま再利用できる。更には、屋根葺
き施行現場での曲げ等の現場加工を必要とせず、より一
層作業性が高まる。
【0018】なお、接合部材(雨水遮蔽部材)は、屋根
板部材と同様に、金属により形成されていることが加工
性、耐久性の観点から望ましく、特に鋼板、純度の高い
鉄、チタン、ステンレス、アルミなどが耐久性の面から
より好ましい。この場合、接合部材(雨水遮蔽部材)に
ついても、その板厚をいわゆるそりや不用意な変形を回
避する上から、或いは重量の観点から、2mm〜4mm
とすればよく、屋根板部材と同一厚みとすればよい。
【0019】また、接合部材(雨水遮蔽部材)は、屋根
板部材に溶接して形成されていることが、生産性、耐久
性の面から好ましい。特に、防水性の面からはシームレ
ス溶接が好適である。また、屋根板部材を加工性に優れ
た金属により形成するならば、溶接に限らず、その端部
辺両側を折り曲げ加工して接合部材を形成してもよい。
また、押し出し成型などにより屋根板部材と接合部材
(雨水遮蔽部材)とを一体成型すれば、より一層の耐久
性、防水性が向上する。
【0020】更に、屋根板材を固定するための固定用部
材を、前記野地板及び/または垂木の上面側に位置し、
前記野地板及び/または垂木の側が傾斜面或いは球面と
されたワッシャと、該ワッシャを前記野地板及び/また
は垂木と共に、ワッシャ上面側から貫通するシャフト材
と、該シャフト材を前記野地板及び/または垂木の下面
側から引っ張り固定する引っ張り部材とを有するものと
することができる。こうすれば、シャフト材を、固定用
抜き穴の位置決め形状部に入れ込むことで位置決めがで
き、また、傾斜面或いは球面とされたワッシャ下面で、
位置決め形状部の周囲を押さえることができる。よっ
て、強風により屋根板材に浮き上げ力が作用しても、野
地板や垂木からの屋根板材の浮き上がりを確実に回避で
きる。しかも、ワッシャ面が傾斜面或いは球面であるこ
とから、次の利点がある。
【0021】固定用部材(ワッシャ貫通のシャフト材)
が幅広形状部に入り込んだ状態で、屋根板部材は屋根勾
配に沿って下方にずらされる。これにより、固定用部材
(ワッシャ貫通のシャフト材)は位置決め形状部の側に
入り込むが、この際に、ワッシャは、そのワッシャ面が
傾斜面或いは球面であるために、固定用抜き穴の穴周壁
に引っかかりにくい。よって、屋根板部材を支障無くず
らすことができ、葺き作業が容易となる。
【0022】また、シャフト材をボルトとし、このシャ
フト材を野地板や垂木の下面側から引っ張り固定する引
っ張り部材をナットとすることもでき、こうすれば、ナ
ットの締め付けにより、容易にシャフト材を野地板や垂
木に固定できる。
【0023】更に、このナットをボルト端部と共に袋ナ
ットで覆うようにすれば、この袋ナットの意匠面を野地
板裏面の木目や模様と融合したものとすることで、意匠
性を高めることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以上説明した本発明の構成及び作
用を一層明らかにするために、以下本発明の屋根板材に
ついて、その実施の形態を説明する。図1は実施例であ
る屋根板材10を複数用いて屋根を縦葺きした様子を説
明する説明図、図2はこの屋根板材10の一部の斜視
図、図3はこの屋根板材10が連結されている状態を示
す概略斜視図、図4は屋根の妻側に配設する屋根板材1
0Aの一部の斜視図、図5は屋根板材10の固定の様子
を説明する説明図、図6は図5における6−6線方向か
らの概略断面図である。
【0025】これら図面に示すように、屋根板材10
は、長尺状で所定幅の板材により形成され野地板Njを
覆う屋根板部材12と、屋根板部材12の両長辺に取り
付けられる左右の接合部材14R、14Lと、屋根板部
材12の所定幅の中央部から突設され、野地板Njとそ
の下面の垂木Nに固定される固定部材16と、から構成
されている。
【0026】図示するように、左側の接合部材14L
は、屋根板部材12と同一長さの長尺状で幅広の板材か
らなる脚部14a1と、折り曲げ形状の折返し部14b
1とを断面略J字状となるように組み上げた部材を、折
返し部14b1が外側となるように屋根板部材12の両
長辺に脚部14a1を略直角に取り付けたものである。
右側の接合部材14Rは上記の接合部材14Lと回転対
称の形状とされ、長尺状で幅広の脚部14a2と、折り
曲げ形状の折返し部14b2とを有する。この場合、接
合部材14Lにおける屋根板部材12下面から脚部14
a1下端までの高さH1は、接合部材14Rが脚部14
a2と折返し部14b2で形成する溝の屋根板部材12
下面からの溝深さH2とほぼ等しくされている。また、
接合部材14Lが脚部14a1と折返し部14b1で上
方に形成する溝の屋根板部材12上面からの溝深さH3
は、接合部材14Rにおける屋根板部材12上面から脚
部14a2上端までの高さH4とほぼ等しくされてい
る。
【0027】固定部材16は、略正方形状の中空の柱状
体から形成され、野地板Njに屋根勾配に沿って配設さ
れる。この固定部材16は、その外形寸法が接合部材1
4Rので形成する溝深さH2と折返し部14b2の板厚
の和とほぼ等しくされている。このため、固定部材16
は、左右の接合部材14RLと協同して、屋根板部材1
2を野地板Njから離間して下支えする。なお、この固
定部材16は、屋根板材固定のための構成を有するが、
それについては後述する。
【0028】この様な形状の屋根板材10の幅Xは、例
えば延べ板鋼板の成形幅と等しくされており、長さYは
施工する屋根の長さに合わせて製造、加工され、施工現
場に搬入される。また、接合部材14Lの脚部14a1
の高さH1並びに接合部材14Rの溝深さH2は(図2
参照)、屋根板材10の幅Xに対して短寸であることが
好ましい。ここで、具体的数字を説明すると、本実施例
ではXが約900mm、Yが約4000mm、脚部14
a1の高さH1並びに接合部材14Rの溝深さH2が約
95mmである。また、また、接合部材14Lの溝深さ
H3並びに接合部材14Rにおける脚部14a2の高さ
H4は、約55mmとされている。なお、各部材の板厚
は、約5mmである。また、野地板Njに接する接合部
材14Rの脚部14a2と折返し部14b2の繋ぎ部分
は、野地板Njにくい込まない程度であればよく、15
mm〜45mm、本実施例では16mmとした。
【0029】本実施例の屋根板部材12と左右の接合部
材14RL並びに固定部材16は、軽量でありながら耐
久性に優れた金属であるチタンによりそれぞれ構成され
ており、相互はシームレス溶接により強固に連結されて
いる。なお、固定部材16は、屋根板部材12と同一長
さのものとするほか、屋根板部材12の長さ方向に所定
間隔、例えば約2000mm間隔で接着等の適宜な工法
により接合したものとすることもできる。もっとも、固
定部材16における一辺をなす基部分を屋根板部材12
と同じ金属とすれば、固定部材16の固定に溶接等の簡
便で強固な固定手法を採ることができるので、他の辺に
ついては、カーボンファイバやグラスファイバ等の短繊
維材をフィラーとした複合材とすることもできる。この
ような複合材とするに当たっては、金属辺部分を金型内
にセットして樹脂成型するインサート成型等の成型手法
を用いればよい。
【0030】このように構成された屋根板材10は、図
3に示すように、両隣の接合部材14RLの脚部14a
1と折返し部14b2とを嵌合、連結し、野地板Njに
載置され、屋根を縦葺きする。
【0031】本実施例は、上記したように複数の屋根板
材10で屋根を縦葺きするものであるが、屋根の妻側で
は、その妻部における葺きの見栄えを高めるため、屋根
板材10Aを有する。図1および図4に示すように、こ
の屋根板材10Aは、屋根の右側に当たる妻部に配設さ
れるものであり、脚部14a1と折返し部14b1とか
らなる接合部材14Lと固定部材16に加え、野地板N
jの妻側に長方形状の中空の補助固定部材17を有す
る。また、野地板Njを妻側端部から覆う遮蔽部材18
と野地板Njを抱え込むようにする遮蔽下端部材19有
する。屋根の左側妻部では、この屋根板材10Aをミラ
ー反転させた構成の屋根板材が用いられる。
【0032】この屋根板材10Aは、既述した屋根板材
10が定寸幅Xのものであるのに対し、不定寸法の幅X
0とされている。つまり、屋根の妻間の屋根幅YXは種
々多様であるので、屋根板材10Aの幅X0は、この屋
根幅YXと屋根板材10の幅Xから、葺き対象となる屋
根ごとに個別に定められる。
【0033】次に、上記した屋根板材10の野地板への
固定の様子について説明する。図1ないし図3に示すよ
うに、固定部材16は、垂木Nと野地板Njが重なった
ところにおいて、屋根勾配に沿って配置される。この固
定部材16は、図5および図6に示すように、固定部材
16は、垂木N上面の野地板Njに接触する底面部材1
6aに、垂木Nおよび野地板Njから突出したボルト材
20のシャフト部21が入り込む固定用抜き穴30を有
する。この固定用抜き穴30は、固定部材16に所定ピ
ッチで形成されており、このピッチに適合させてボルト
材20が垂木Nおよび野地板Njを貫通して配置され
る。また、固定用抜き穴30は、シャフト部21の直径
と略同一とされた幅の小径抜き穴部31と、ボルト材2
0のボルトヘッドはもとより球面ワッシャ23の直径よ
り幅広の幅広形状部32とを、小径抜き穴部31が屋根
勾配に沿って上方側に位置するよう、接合させた穴形状
とされている。この場合、幅広形状部32から小径抜き
穴部31にかけては、徐々に幅が狭くなるような穴形状
とされている。そして、小径抜き穴部31は、シャフト
部21の直径と略同一の幅を有することから、当該穴部
にシャフト部21が入り込むことで、シャフト部21、
延いてはボルト材20に対する位置決め部として機能す
る。
【0034】ボルト材20は、屋根板材10の葺き前に
垂木Nと野地板Njに次のようにして予め取り付けられ
る。まず、ボルト材20を、割ワッシャ22と球面ワッ
シャ23をボルトヘッド側に位置させた状態で、垂木N
と野地板Njの貫通孔24に外側から差し込む。次い
で、シャフト部21の雄ネジ部分に、野地板裏側から平
ワッシャ25を介在させてナット26を螺合する。この
ナット螺合に際しては、底面部材16aの厚みtを越え
る距離だけボルト材20が上下できるようにされる。
【0035】こうしてボルト材20の側の準備が完了す
ると、固定用抜き穴30の幅広形状部32が野地板Nj
から突出したボルト材20のボルトヘッドと重なるよう
に、屋根板材10を野地板Njの上方に位置させる。こ
の状態で、屋根板材10を降ろして野地板Njに載置す
ると、ボルト材20は割ワッシャ22や球面ワッシャ2
3と共に幅広形状部32に入り込むので、その後に、図
中の矢印YAで示すように屋根板材10を屋根勾配に沿
って下方にずらす。こうすれば、幅広形状部32に入り
込んでいたボルト材20のシャフト部21は固定用抜き
穴30の小径抜き穴部31の側に入り込み、この小径抜
き穴部31で位置決めされる。この屋根板材のずらしの
際に、球面ワッシャ23はその下端球面部を小径抜き穴
部31の周囲壁面並びに底面部材16aの上面に接触さ
せるが、ボルト材20の上記した上下動により、シャフ
ト部21は支障なく小径抜き穴部31に入り込む。よっ
て、屋根板部材12並びに屋根板材10にあっても垂木
Nと野地板Njに対して位置決めされる。なお、屋根板
材10Aの補助固定部材17についても、固定部材16
と同様に固定用抜き穴30を形成するようにすることも
できる。
【0036】その後は、垂木裏面側から、ナット26を
更に螺合してボルト材20を野地板側に引き寄せ、ボル
ト材20により固定部材16、延いては屋根板材10を
固定する。これにより、屋根葺きが完了し、屋根板材1
0のそれぞれに強風により浮き上げ力が作用しても、ボ
ルト材20による固定により、各屋根板材10の浮き上
がりを確実に回避できる。この葺き完了後には、シャフ
ト部21のネジ部先端に、雌ネジ穴とこれと同心の有底
孔を有する木製袋ナット27を螺合する。
【0037】なお、屋根板材10は、順次葺かれてい
き、隣接している屋根板材10の相互間は、接合部材1
4で上記したように接合される。よって、この接合の際
には、ネジや溶接などの機械的な結合が不要である。
【0038】しかも、施行済みの屋根板材10の取り外
し、回収、移設(リサイクル)に際しては、上記した葺
き作業の逆の作業を行えばよい。つまり、まず、木製袋
ナット27の取り外し、ナット26の弛め作業を行い、
その後、屋根板材10を矢印YAの逆方向、即ち屋根勾
配に沿って上方にずらす。こうすると、ボルト材20と
球面ワッシャ23は幅広形状部32に位置するので、こ
の状態で屋根板材10を野地板Njから持ち上げればよ
い。
【0039】従って、上記した屋根板材10によれば、
簡便な施工により屋根葺きを行うことができ屋根葺きの
施工作業と移設・取り外し作業を簡便化することができ
る。しかも、隣接する屋根板材10の接合にネジやなど
の機械的な結合が不要であることも相まって、屋根葺き
の施工作業等をより一層簡便なものとできる。また、屋
根板部材12は中空の固定部材16で下支えされて野地
板Njから離間している。よって、屋根部分に敷き詰め
て張られている野地板Njと屋根板部材12との間に、
空気層を形成できる。このため、この空間層により、降
雨時の雨滴の打音に関しての防音機能や、また環境変化
に伴う屋根板部材の冷熱に関しての断熱機能を効果的に
発揮させることができる。
【0040】更に、ボルト材20による固定に際し、球
面ワッシャ23を用いたので、屋根勾配に沿って屋根板
材10をずらす際に、この球面ワッシャ23を固定用抜
き穴30の穴周壁に引っかかりにくくする。よって、屋
根板材10を支障無くずらすことができ、葺き作業が容
易となる。
【0041】ここで、屋根葺き後の屋根板材10の防水
効果について説明する。図1並びに図3に示すように、
左右の屋根板材10とが相互に嵌合しているとき、相互
の接合部材14RLにおいて、これらは機械的に結合さ
れてはおらず、僅かな間隙が生じている。しかし、この
間隙への雨水の進入は皆無に等しく、屋根板材10の下
方に位置する野地板Njの防水はほぼ完全に達成され
る。すなわち、この間隙から雨水が進入するためには、
左側の屋根板材10の折返し部14b1の高さH3を雨
水が上って行かねばならず、不可能である。たとえ、雨
量が多く屋根板材10の屋根板部材12上に雨水の層が
出来ようとも、屋根勾配の傾斜θで屋根板材10は傾い
ており、雨水の層が高さH3を上回る事態が発生する可
能性はない。更に、何らかの原因でこの高さH3を越え
て雨水が嵌合部に進入したとしても、右側の屋根板材1
0の折返し部14b2が高さH2、傾斜θの雨樋として
作用し、進入した雨水を流し落とすこととなるからであ
る。しかも本実施例では、H3<H2とされているので
(図2参照)、雨水が高さH3の折り返し部を越えて
も、この高さH3より深い折り返し部の雨樋は高い排水
作用を発揮するので、野地板側にはより一層雨水は進入
しにくい。
【0042】ここで、変形例について説明する。上記し
たように屋根板材10は、その下面側への雨水進入を起
こさない。よって、屋根施工において野地板Njを省略
し、屋根板材10を垂木Nに直接固定するよう変形する
こともできる。図7は垂木Nに屋根板材10を直接載置
・固定する変形例を示す概略斜視図、図8はこの変形例
における屋根の妻側の屋根板材10Aの斜視図である。
【0043】図示するように、垂木Nに直接載置する場
合であっても、屋根板材10自体の構成に変わりはない
ものの、妻側の屋根板材10Aにあっては、遮蔽部材1
8を垂木Nの寸法に併せて垂下するようにすればよい。
この変形例にあっては、垂木Nを貫通するボルト材20
にて、上記したように屋根板材を固定して、屋根を葺け
ばよい。
【0044】以上、本発明の一実施形態を説明したが、
本発明はこうした実施例に何等限定されるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々なる
様態で実施し得ることは勿論である。例えば、固定用抜
き穴30の形状は、図6に示したものに限られず、幅広
形状部32の部分を略三角形等の適宜形状にすることも
できる。また、屋根板材10同士を接合する接合部材に
ついては、接合部材14のように雨水進入回避を図った
構造を有するものに限られるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例である屋根板材10を複数用いて屋根を
縦葺きした様子を説明する説明図である。
【図2】この屋根板材10の一部の斜視図である。
【図3】この屋根板材10が連結されている状態を示す
概略斜視図である。
【図4】屋根の妻側に配設する屋根板材10Aの一部の
斜視図である。
【図5】屋根板材10の固定の様子を説明する説明図で
ある。
【図6】図5における6−6線方向からの概略断面図で
ある。
【図7】垂木Nに屋根板材10を直接載置・固定する変
形例を示す概略斜視図である。
【図8】この変形例における屋根の妻側の屋根板材10
Aの斜視図である。
【符号の説明】
10…屋根板材 10A…屋根板材 12…屋根板部材 14,14L,14R…接合部材 14a1…脚部 14a2…脚部 14b1…折り返し部 14b2…折り返し部 16…固定部材 16a…底面部材 17…補助固定部材 18…遮蔽部材 20…ボルト材 21…シャフト部 22…割ワッシャ 23…球面ワッシャ 24…貫通孔 25…平ワッシャ 26…ナット 27…木製袋ナット 30…固定用抜き穴 31…小径抜き穴部 32…幅広形状部 N…野地板

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 屋根に葺かれ屋根外観をなす屋根板材に
    おいて、 板材から形成された屋根板部材と、 野地板及び/または垂木の上面に屋根勾配に沿って配置
    され、前記屋根板部材を前記野地板及び/または垂木か
    ら離間して下支えする中空の支持部材とを一体にして備
    え、 前記支持部材は、前記野地板及び/または垂木に接触す
    る底面に、前記野地板及び/または垂木から突出した固
    定用部材が入り込む固定用抜き穴を有し、 該固定用抜き穴は、 前記固定用部材に対する位置決めとなる位置決め形状部
    と、前記固定用部材より幅広の幅広形状部とを、前記位
    置決め形状部が前記屋根勾配に沿って上方側に位置する
    よう、接合させた穴形状とされている、 ことを特徴とする屋根板材。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の屋根板材であって、 前記屋根板部材は、 前記屋根を複数枚で縦葺きして覆うよう、所定幅の板材
    により形成され、幅方向両端部に、隣り合う屋根板部材
    同士を接合する接合部材を備え、 該接合部材は、 前記屋根板部材の端部から突出し、前記屋根板材をその
    端部において前記野地板及び/または垂木から離間して
    下支えする脚部を備え、該脚部を前記支持部材と略同じ
    高さのものとしている、屋根板材。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の屋根板材
    を固定するための前記固定用部材は、 前記野地板及び/または垂木の上面側に位置し、前記野
    地板及び/または垂木の側が傾斜面或いは球面とされた
    ワッシャと、 該ワッシャを前記野地板及び/または垂木と共に、ワッ
    シャ上面側から貫通するシャフト材と、 該シャフト材を前記野地板及び/または垂木の下面側か
    ら引っ張り固定する引っ張り部材とを有する、屋根板
    材。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の屋根板材であって、 前記シャフト材はボルトとされ、前記引っ張り部材はナ
    ットとされている、屋根板材。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の屋根板材であって、 前記ナットは、前記ボルト端部と共に、袋ナットで覆わ
    れている、屋根板材。
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