JP2002174006A - 屋 根 - Google Patents

屋 根

Info

Publication number
JP2002174006A
JP2002174006A JP2000374046A JP2000374046A JP2002174006A JP 2002174006 A JP2002174006 A JP 2002174006A JP 2000374046 A JP2000374046 A JP 2000374046A JP 2000374046 A JP2000374046 A JP 2000374046A JP 2002174006 A JP2002174006 A JP 2002174006A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
roof
ridge
plate
protruding
roofing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000374046A
Other languages
English (en)
Inventor
Motoyuki Suzuki
基之 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
MIZUKUWA SHOTEN KK
Original Assignee
MIZUKUWA SHOTEN KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by MIZUKUWA SHOTEN KK filed Critical MIZUKUWA SHOTEN KK
Priority to JP2000374046A priority Critical patent/JP2002174006A/ja
Priority to EP00981736A priority patent/EP1247920A4/en
Priority to CNB008172242A priority patent/CN1246555C/zh
Priority to US10/149,477 priority patent/US6955012B2/en
Priority to AU18905/01A priority patent/AU1890501A/en
Priority to PCT/JP2000/008882 priority patent/WO2001044598A1/ja
Publication of JP2002174006A publication Critical patent/JP2002174006A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Roof Covering Using Slabs Or Stiff Sheets (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 屋根の棟部分の施工作業を簡略化すると共
に、移設・取り外しを簡便化し、棟を介した空気換気を
可能とする。 【解決手段】 屋根板材10は、屋根板部材12の上面
から、第3突出板43、第2突出板42を突出して備え
る。垂木Nに固定された屋根板材10は、屋根の棟側に
おいて、棟包み120で覆われる。棟包み120は、そ
のスカート部123と裏面側突出板125を、棟包み下
面から突出して、屋根板材10における接合部材14L
間にそれぞれ入り込ませる。よって、棟包み120で覆
われた範囲では、軒げた側から棟側にかけて、棟包み1
20下面のスカート部123と屋根板部材12上面の第
3突出板43並びに棟包み120下面の裏面側突出板1
25が屋根勾配に沿ってこの順に交互に並んで対向す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、屋根頂上の棟から
軒げたにかけて屋根を葺く屋根葺材を棟の両側に屋根勾
配を付けて有する屋根に関する。
【0002】
【従来の技術】屋根葺きとしては、従来は瓦が主流であ
ったものの、近年では、金属板を利用した屋根葺材が瓦
に取って変わりつつある。こうした屋根葺材では、金属
板を利用したことで優れた耐久性を発揮できる。
【0003】ところで、屋根葺材を棟の両側に屋根勾配
を付けて配設した場合、その棟において雨仕舞いを必要
とする。葺材が瓦であれば、のし瓦、がんぶり瓦、鬼瓦
等の棟瓦を線材で下地材に留め付けつつしっくいで固定
して雨仕舞いをする。ところが、金属板等を利用した屋
根葺材では、屋根勾配に併せて屈曲した棟包みで屋根両
側の屋根葺材を棟側で屋根幅に亘って覆うことが一般に
なされている。
【0004】こうした棟包みでは、まず、屋根両側の屋
根葺材に棟側において笠木を屋根幅に亘って敷き設して
当該笠木を釘、ネジ等で野地板や垂木等の下地材に固定
する。この笠木固定の際には、笠木の下の屋根葺材を釘
やネジが貫通して、その下の下地材に達する。こうして
固定した笠木に棟包みを釘、ネジ等で固定していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の棟包み
では、その固定の際に数多くの釘やネジを用いるので、
その作業が繁雑であった。また、既設の棟包みや屋根葺
材を再利用する目的で取り外す際にあっては、固定済み
のネジや釘を総て取り外す必要もあり、この作業も煩雑
であった。更に、屋根葺材に釘等による貫通孔を空けら
れてしまうことから、次のような問題もあった。
【0006】棟包みと屋根葺材との間に雨が浸入する
と、この浸入雨水により貫通孔周辺に錆が発生して損傷
を来すことがある。よって、確実な雨仕舞いを図るため
には、設置済みの屋根葺材の様子に併せて棟包みを施工
現場にていわゆる現号合わせで追加工する必要があり、
煩雑であった。
【0007】この他、近年では住環境改善の上から、建
物内や天井裏の空気換気を所望されつつある。この空気
換気は屋根頂上の棟で起こすことが効率的であるもの
の、上記した雨仕舞いの要求から棟包みを空気換気に利
用することができず、建物壁に換気扇を取り付けること
などしかできなかった。
【0008】本発明は、上記した問題点を解決するため
になされ、屋根の棟部分の施工作業を簡略化すると共
に、移設・取り外しを簡便化し、棟を介した空気換気を
可能とすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
記した課題の少なくとも一部を解決するため、本発明の
屋根は、屋根頂上の棟から軒げたにかけて屋根を葺く屋
根葺材を棟の両側に屋根勾配を付けて有する屋根であっ
て、前記屋根葺材から上方に突出した凸条部を前記棟の
側から前記屋根勾配に沿って所定の長さで備えると共
に、前記凸条部を屋根幅方向に沿って複数列に並べて備
え、屋根両側の前記屋根葺材と前記凸条部を前記棟にお
いて屋根幅に亘って覆い屋根の棟外観を形成する棟包み
と、該棟包みが前記屋根葺材と前記凸条部を覆うよう前
記棟包みを屋根の棟木に固定する包固定部材とを備え、
前記棟包みは、その下面から突出し、隣り合う前記凸条
部と凸条部との間に入り込む凸条間突出板を備え、前記
屋根葺材は、その上面から突出し、前記棟包みが有する
前記凸条間突出板よりも屋根勾配上流側に、該凸条間突
出板と対向する葺材側突出板部を上面から突出して備
え、前記凸条間突出板と前記葺材側突出板部とは、隣り
合う前記凸条部と凸条部との間に形成される凹部に合致
した形状とされている、ことを特徴とする。
【0010】この場合、前記棟包みを、前記凸条間突出
板を前記屋根勾配に沿って複数備えるものとし、前記屋
根葺材を、前記葺材側突出板部を、前記屋根勾配に沿っ
て隣り合う前記凸条間突出板と凸条間突出板との間に入
り込ませているものとすることが好ましい。
【0011】本発明の屋根では、屋根両側の屋根葺材と
その上面から突出した凸条部を、屋根の棟外観を形成す
る棟包みで屋根幅に亘って覆い、この棟包みを包固定部
材で屋根の棟木に固定する。こうして屋根葺材と凸条部
を棟包みで覆うと、棟包みと屋根葺材との間では、棟包
み下面から突出した凸条間突出板が、屋根葺材の上面の
側において、隣り合う凸条部で形成される凹部に合致し
て入り込む。
【0012】この凸条間突出板よりも屋根勾配に沿った
上流側では、棟包み下面と屋根葺材上面との間隙におい
て、屋根葺材の上面から突出した葺材側突出板部が、屋
根葺材の上面の側で、隣り合う凸条部間の凹部に合致し
て入り込む。よって、棟包み下面と屋根葺材上面との間
隙では、棟包みで覆われた範囲において、軒げた側から
棟側にかけて、棟包み下面の凸条間突出板と屋根葺材上
面の葺材側突出板部が屋根勾配に沿ってこの順に並んで
対向することになる。棟包みが凸条間突出板を屋根勾配
に沿って複数備えるものである場合には、凸条間突出板
は屋根勾配に沿って複数あることから、棟包み下面と屋
根葺材上面との間隙では、隣り合う凸条部間の凹部に棟
包み下面の側から合致して入り込んだ複数の凸条間突出
板が屋根勾配に沿って並ぶことになる。そして、こうし
て並んだ棟包み下面の凸条間突出板の間では、屋根葺材
の上面から突出した葺材側突出板部が、屋根葺材の上面
の側において、隣り合う凸条部間の凹部に合致して入り
込む。凸条間突出板と葺材側突出板部がこうした位置関
係を採るので、棟包み下面の凸条間突出板と屋根葺材上
面の葺材側突出板部は、屋根葺材の上面側の隣り合う凸
条部間の凹部にそれぞれ合致して入り込んでいることか
ら、次のようにして雨水の浸入を阻むことができる。
【0013】屋根に降り注いだ雨は、棟包み上面に当た
って流れ落ち、棟包みで覆われていない領域の屋根葺材
並びに凸条部に達する。この雨は、屋根葺材並びに凸条
部に直接降り注いだ雨と一緒に屋根勾配に沿って軒げた
方向に流れ落ちる。雨がほぼ上方から降り注いだ場合
は、屋根勾配に逆らって棟側に流れることはないので、
本発明の屋根は、こうした雨に対しては当然に好適な雨
仕舞いを発揮する。
【0014】一方、台風等による強風を伴って降る雨
は、屋根勾配に逆らって棟側に流れようとするものの、
この雨は、棟包み下面と屋根葺材上面との間隙に屋根勾
配に沿って並んだ棟包み下面の凸条間突出板と屋根葺材
上面の葺材側突出板部で遮られる。詳しくは、屋根勾配
に逆らって棟側に流れようとする雨(以下、便宜上、こ
の雨を浸入雨水という)は、軒げた側の最初の凸条間突
出板でまず遮られる。
【0015】この凸条間突出板は棟包み下面から突出し
たものであるので、浸入雨水は、凸条間突出板先端と屋
根葺材との間から更に棟側に向けて流れる可能性もあ
る。しかし、こうして凸条間突出板を越えて棟側に流れ
ようとする浸入雨水の量は、凸条間突出板による遮蔽に
より減少する。そして、凸条間突出板を越えた浸入雨水
は、この凸条間突出板よりも上方で屋根葺材上面から突
出した葺材側突出板部で改めて遮られる。
【0016】凸条間突出板を越えた浸入雨水が屋根葺材
上面の葺材側突出板部を越えて更に棟側に向けて流れる
には、葺材側突出板部の先端を乗り越えるに足りる嵩を
必要とする。しかし、浸入雨水の量は、凸条間突出板を
越えて棟側に流れようとする時点で凸条間突出板により
遮られて減少して雨水嵩は少ない。このため、一つの凸
条間突出板を越えた浸入雨水が屋根勾配に沿ってこれよ
り上方の葺材側突出板部を越えて更に棟側に向けて流れ
ることは、起きがたい。しかも、軒げたの側から棟包み
下面の凸条間突出板と屋根葺材上面の葺材側突出板部が
屋根勾配に沿って交互に複数並んだものにあっては、上
記した浸入雨水の軒側への流れはより起きにくくなる。
更には、棟包み下面の凸条間突出板と屋根葺材上面の葺
材側突出板部のそれぞれは、屋根葺材の上面の隣り合う
凸条部間の凹部にそれぞれ合致して入り込んでいること
から、これら突出板による雨水遮蔽が効率的に起きるの
で、上記した浸入雨水の軒側への流れはより一層起きに
くくなる。これらの結果、強風を伴って多量の雨が降っ
た場合でも、本発明の屋根によればこれら雨に対しても
好適な雨仕舞いを確実に確保できる。特に、棟包みが凸
条間突出板を屋根勾配に沿って複数備え、屋根葺材が葺
材側突出板部を隣り合う凸条間突出板の間に入り込ませ
ているものにあっては、雨仕舞いをより一層確実なもの
とできる。
【0017】このように好適な雨仕舞いの機能を有する
本発明の屋根では、棟包みを包固定部材で屋根の棟木に
固定するに過ぎず、棟包み固定に際して屋根葺材を貫通
する釘やネジ等を用いない。よって、棟木固定をボルト
・ナット等の固定・係合が容易なものとすることで、棟
包み固定作業ばかりかその取り外し作業も簡略化するこ
とができる。特に、包固定部材を、棟包みを棟木の側に
引き寄せて固定するもの(例えば、長尺ボルトやナッ
ト)とすれば、棟木下面側から固定・取り外し作業を行
えるので、より一層これら作業を簡略化できる。
【0018】棟包み固定に際して屋根葺材を貫通する釘
やネジ等を用いないので、屋根葺材に釘等で貫通孔を空
けることがない。このため、貫通孔を空けたことに伴う
既述した錆発生・部材損傷等の不具合を回避できる。ま
た、好適な雨仕舞い機能と相まって、これら不具合をよ
り確実に回避できる。
【0019】この場合、凸条部の凸状形状は、矩形形状
の凸状であってもよく、台形形状や三角形状をした凸状
とすることもできる。また、半円形等の形状で凸となっ
た凸条部とすることもできる。
【0020】棟包みが有する最も棟木側の凸条間突出板
に着目した場合、上記の屋根葺材は、これよりも屋根勾
配上流側に、該凸条間突出板と対向する葺材側突出板部
を上面から突出させる。このため、棟包み下面と屋根葺
材上面との間隙において、屋根勾配に沿った上流側(即
ち、棟木側)に、屋根葺材上面から突出した上葺材側突
出板を位置させる。よって、棟木に近い側で、この上流
側突出板による浸入雨水遮蔽を図ると共に、この上流側
突出板の雨水乗り越えを起きがたくできる。この結果、
雨仕舞い機能をより高めることができる。
【0021】本発明の屋根において、凸条間突出板を、
その突出下端側に、屋根葺材の上面に沿った空気の通気
を可能とする下端通気部を有するものとし、葺材側突出
板部を、その突出上端側に、棟包みの下面に沿った空気
の通気を可能とする上端通気部を有するものとすること
もできる。この場合、凸条間突出板下端側に形成した切
欠や葺材側突出板部上端側に形成した切欠をそれぞれの
通気部とすることができる。或いは、凸条間突出板を、
その下端と屋根葺材上面との間に隙間ができるような突
出長さとしたり、葺材側突出板部を、その上端と棟包み
下面との間に隙間ができるような突出長さとして、これ
ら間隙をそれぞれの通気部とすることもできる。こうす
れば、棟包み下面と屋根葺材上面との間隙における凸条
間突出板下端の下端通気部と葺材側突出板部上端の上端
通気部を経て、外気と棟木周辺とを通気可能とする。よ
って、棟木周辺が建物内部と通気可能となる建物構造と
すれば、屋根頂上の棟を介して建物内や天井裏の空気換
気を図ることができ、住環境を改善できる。
【0022】上記した屋根葺材の凸条部は、棟包みで覆
われている範囲にあれば良いが、屋根葺材と同一長さの
ものとすることができる。こうすれば、凸条部を有する
屋根葺材の製造を簡略化できる利点がある。つまり、金
属や樹脂の押し出し成形手法により屋根葺材を凸条部と
共に容易に製造できる。また、屋根葺材と凸条部を共に
金属材とすれば、凸条部を曲げ加工で容易に形成するこ
とができる。
【0023】更に、本発明の屋根において、屋根葺材を
次のようにすることもできる。即ち、屋根葺材は、前記
棟木から前記軒げたにかけて設けられた野地板及び/ま
たは垂木の上面に屋根勾配に沿って配置される屋根板部
材と、該屋根板部材を前記野地板及び/または垂木から
離間して下支えする中空の支持部材と、前記凸条部とを
一体にして備える。こうすれば、屋根板部材で垂木やこ
の垂木に設けられた野地板を覆うようこの屋根板部材を
設置すると、支持部材は、野地板および垂木の側に位置
し、屋根板部材を野地板や垂木から離間して下支えす
る。これにより、屋根板部材は支持部材で下支えされて
野地板或いは垂木から離間しているので、野地板と屋根
板部材との間には、空気層ができる。また、支持部材の
中空部もこの空気層として機能する。こうした空間層
は、降雨時の雨滴の打音に関しては防音層として、また
環境変化に伴う屋根板部材の冷熱に関しては断熱層とし
て作用し、優れた防音、断熱効果を発揮する。しかも、
この空気層は、棟側において、棟包み下面と屋根葺材上
面との間隙に連通可能であることから、この空気層内の
空気も凸条間突出板下端の下端通気部と葺材側突出板部
上端の上端通気部を経て、外気と通気可能とする。従っ
て、夏季のように、日中において太陽からの放射で屋根
葺材全体が暖まり空気層内の空気が高い温度となる場合
であっても、夜間になってこの空気層内の高温空気を排
出換気できる。このため、屋根を通した建物内部の不用
意な高温化を回避できる。
【0024】また、凸条部の内部や、脚部と支持部材で
下支えされた屋根板部材と野地板及び/または垂木との
間隙に、ネット部を設けて、ネズミ等の小動物や昆虫の
浸入を防止することも好適である。
【0025】以上説明した棟包みや屋根葺材をはじめと
する各部材は、貫通孔を空けない等の理由で、その材料
に特段の制約を受けることはなく、材料選択の自由度が
高い。よって、軽量、安価、加工性に富む材料を選択す
ることが可能であり、各種金属、プラスチック、石膏ボ
ード、ガラス材などが利用できる。そして、屋根板部材
を金属製とすることで、耐久性や耐候性も発揮できる。
この場合、支持部材により形成される屋根板部材下面側
の空気層は、防音、断熱効果を有効に発揮させるため
に、50mmから150mmが好適である。
【0026】なお、屋根板部材と支持部材を有する屋根
葺材やこれを覆う棟包みは、金属により形成されている
ことが加工性、耐久性の観点から望ましく、特に鋼板、
純度の高い鉄、チタン、ステンレス、アルミなどが耐久
性の面からより好ましい。この場合、屋根葺材の屋根板
部材、支持部材や棟包みの板厚としては、いわゆるそり
や不用意な変形を回避する上から、或いは重量の観点か
ら、1.5mm〜5mmであればよい。また、押し出し
成型などにより屋根板部材と支持部材と凸条部を一体成
型して屋根葺材とすれば、耐久性がより一層向上する。
【0027】上記した屋根葺材を構成する屋根板材は、
複数個で屋根を縦葺きするものであってもよく、この場
合は、屋根板部材を、所定幅の板材により形成し、幅方
向両端部に、隣り合う屋根板部材同士を接合する接合部
材を備えるものとする。そして、この接合部材を、屋根
板部材の端部から突出し、屋根板材をその端部において
野地板や垂木から離間して下支えする脚部を備えるもの
とし、この脚部を支持部材と略同じ高さのものとするこ
とが好ましい。こうすれば、屋根板部材を支持部材によ
る下支えすることに加え、脚部により屋根板部材端部を
野地板や垂木に対して下支えできるので、屋根板部材の
そり等の変形を回避でき好ましい。
【0028】なお、屋根板部材の幅は、複数で屋根を縦
葺きする際の枚数を考えると、450mmないし120
0mmが好ましく、より好ましくは600mmから10
00mmである。このような寸法であれば、取り扱いの
上からも好ましい。
【0029】また、このように縦葺きする場合、接合部
材に雨水の浸入を抑制する雨水機構を設けることが好ま
しく、この雨水機構の一態様としては、次のようにする
ことができる。
【0030】即ち、屋根板部材の端部辺に断面略J字状
の雨水遮蔽部材を取り付け、この雨水遮蔽部材のうち、
その折り返し部とこれに対向する部分(対向部分)で、
屋根板部材の端部辺側に溝を形成する。また、対向部分
から上方に延びた雨水遮蔽部材の残りの部分(残部分)
により、この溝の側壁が屋根板部材の端部辺の側で延び
るよう、溝を屋根板部材から区画する。屋根板部材はこ
の雨水遮蔽部材を両端部辺側に回転対称に有するので、
一方の端部辺側では、上記の溝がその開口部を上にして
野地板或いは垂木の側に位置し、残部分が屋根板部材か
ら上方に突出する。また、他方の端部辺側では、上記の
溝がその開口部を下にして屋根板部材の上方に位置さ
せ、残部分が野地板或いは垂木の側に屋根板部材から下
方に突出する。そして、この各屋根板材を屋根に縦葺き
設置すると、両隣の屋根板部材の端部辺に形成された断
面略J字状の雨水遮蔽部材同士は、一方の屋根板部材の
端部接合箇所において開口部を上にした溝に、他方の屋
根板部材において当該部材から下方に突出した残部分が
上から入り込むように、また、他方の屋根板部材の端部
接合箇所において開口部を下にした溝が一方の屋根板部
材において上方に突出した残部分を覆い隠すように、嵌
合し、連結される。この連結状態では、一方の屋根板部
材の接合箇所において開口部を上にした溝では、その開
口部は、他方の屋根板部材とこの屋根板部材の雨水遮蔽
部材により塞がれる。
【0031】従って、屋根板部材端部の接合箇所では、
断面略J字状の雨水遮蔽部材が垂直方向に立設した状態
で係合することになり、この係合を形成する逆さまのJ
字状の雨水遮蔽部材により雨水の浸入が防止される。そ
して、雨水遮蔽部材がこのように立設した状態で、屋根
板部材および接合部材としての雨水遮蔽部材は、屋根の
傾斜に倣って傾斜することになる。このため、上記した
雨水遮蔽部材同士の係合部に僅かに雨水が浸入した場合
でも、他方のJ字状の接合部材が雨水を低所へと導く樋
の作用をし、野地板への雨水の浸入を確実に防止するこ
とができる。しかも、相互の接合箇所では互いのJ字状
の形状部分で嵌合しているのみであり、機械的に緊密な
固定機構を有していない。このため、屋根板部材の大き
さの変化、例えば経時変化や熱膨張変化などが発生して
も、この係合部分による形状変化の吸収が行われ、無用
な応力が蓄積されることを防止することが出来る。ま
た、施工後の屋根板材の回収も簡便となると共に、回収
後の屋根板材をそのまま再利用できる。更には、屋根葺
き施行現場での曲げ等の現場加工を必要とせず、より一
層作業性が高まる。
【0032】なお、接合部材(雨水遮蔽部材)は、屋根
板部材と同様に、金属により形成されていることが加工
性、耐久性の観点から望ましく、特に鋼板、純度の高い
鉄、チタン、ステンレス、アルミなどが耐久性の面から
より好ましい。この場合、接合部材(雨水遮蔽部材)に
ついても、その板厚をいわゆるそりや不用意な変形を回
避する上から、或いは重量の観点から、2mm〜4mm
とすればよく、屋根板部材と同一厚みとすればよい。
【0033】また、接合部材(雨水遮蔽部材)は、屋根
板部材に溶接して形成されていることが、生産性、耐久
性の面から好ましい。特に、防水性の面からはシームレ
ス溶接が好適である。また、屋根板部材を加工性に優れ
た金属により形成するならば、溶接に限らず、その端部
辺両側を折り曲げ加工して接合部材を形成してもよい。
また、押し出し成型などにより屋根板部材と接合部材
(雨水遮蔽部材)とを一体成型すれば、より一層の耐久
性、防水性が向上する。
【0034】また、雨水機構の他の態様としては、次の
ようにすることができる。
【0035】即ち、縦葺仕様の屋根板部材の一方端部辺
に、曲げ加工により上方に凸の前記凸条部を形成し、そ
の屋根板部材の他方端部辺に雨水遮蔽部材を備え、この
雨水遮蔽部材は、該屋根板部材の隣の屋根板部材が有す
る前記凸条部に入り込むよう上方に凸の内部凸条部と、
該内部凸条部に連続し下方に凸とされた下方側凸条部と
を曲げ加工により形成して備え、該下方側凸条部を形成
する端部側上昇辺部を前記隣り合う屋根板部材の下面に
接近させたものとする。
【0036】この雨水機構では、一の屋根板部材とその
隣の屋根板部材との葺き合わせ部分、即ち隣の屋根板部
材が有する凸条部の下方において、当該一の屋根板部材
の下方側凸条部が溝を形成し、当該一の屋根板部材の内
部凸条部は、隣の屋根板部材の凸条部内部を区画する。
この状態において、隣の屋根板部材の凸条部で一の屋根
板部材の下方側凸条部の溝は覆い隠されることから、下
方側凸条部の溝はその左右の屋根板部材から区画され、
その溝開口部は塞がれる。
【0037】従って、屋根板部材端部の葺き合わせ部分
(接合箇所)では、凸条部の内部において、内部凸条部
により雨水の浸入が防止される。そして、雨水遮蔽部材
が上記のように凸条部で覆われた状態で、屋根板部材お
よび接合部材としての雨水遮蔽部材は、屋根の傾斜に倣
って傾斜することになる。このため、凸条部の内部に雨
水が浸入した場合でも、この浸入雨水は内部凸条部で遮
られ、この内部凸条部を越えてしか下方側凸条部には達
しない。よって、下方側凸条部にまで浸入する雨水はそ
の量が僅かに過ぎないものとなると共に、その浸入雨水
は、下方側凸条部が雨水を低所へと導く樋の作用により
軒げた側に流れ落ちるので、雨水の浸入を確実に防止す
ることができる。しかも、相互の接合箇所では凸条部へ
の内部凸条部の入り込みが起きているのみであり、機械
的に緊密な固定機構を有していない。このため、屋根板
部材の大きさの変化、例えば経時変化や熱膨張変化など
が発生しても、この係合部分による形状変化の吸収が行
われ、無用な応力が蓄積されることを防止することが出
来る。また、施工後の屋根板材の回収も簡便となると共
に、回収後の屋根板材をそのまま再利用できる。更に
は、屋根葺き施行現場での曲げ等の現場加工を必要とせ
ず、より一層作業性が高まる。
【0038】
【発明の実施の形態】以上説明した本発明の構成及び作
用を一層明らかにするために、以下本発明の屋根につい
て、その実施の形態を説明する。図1は実施例の屋根1
00の全体構成を概略的に説明するための説明図であ
る。まずこの図1を用いて、全体構成を説明する。
【0039】図示するように、本実施例の屋根100
は、切妻式の屋根組YHを備え、この屋根組YHの棟両
側に所定の屋根勾配で左右の屋根葺材110L、110
Rを取り付け、屋根両側の屋根葺材110L、110R
を棟において棟包み120で覆って構成される。屋根葺
材110L、110Rは、屋根組YHにおける棟木MB
から軒げたNBにかけて屋根を葺く。棟包み120は、
屋根葺材110L、110Rを屋根幅に亘って覆い、屋
根の棟外観を形成する。屋根組YHは、棟木MBから軒
げたNBに亘って垂木Nを掛け渡し、棟木MB並びに垂
木Nを、もや、小屋ばり、小屋づか、妻げた等を用い
て、柱Hで支持する。以下、屋根葺材等について詳細に
説明する。
【0040】図2は屋根葺材110Lを複数の屋根板材
10で構成し、この屋根板材10により屋根を縦葺きす
る様子を説明する説明図、図3はこの屋根板材10の概
略斜視図、図4は屋根板材10の要部を平面視並びに正
面視して説明するための説明図、図5はこの屋根板材1
0が連結されている状態を示す概略斜視図、図6は屋根
の妻側に配設する屋根板材10Aの概略斜視図である。
屋根葺材110Rは、屋根葺材110Lと同一であり、
その葺き側が異なるに過ぎない。
【0041】これら図面に示すように、屋根板材10
は、長尺状で所定幅の板材により形成された屋根板部材
12と、屋根板部材12の両長辺に取り付けられる左右
の接合部材14R、14Lと、屋根板部材12の所定幅
の中央部から突設され、垂木Nに固定される固定部材1
6と、から構成されている。
【0042】図示するように、左側の接合部材14L
は、屋根板部材12と同一長さの長尺状で幅広の板材か
らなる脚部14a1と、折り曲げ形状の折返し部14b
1とを断面略J字状となるように組み上げた部材を、折
返し部14b1が外側となるように屋根板部材12の両
長辺に脚部14a1を略直角に取り付けたものである。
右側の接合部材14Rは上記の接合部材14Lと回転対
称の形状とされ、長尺状で幅広の脚部14a2と、折り
曲げ形状の折返し部14b2とを有する。この場合、接
合部材14Lにおける屋根板部材12下面から脚部14
a1下端までの高さH1は、接合部材14Rが脚部14
a2と折返し部14b2で形成する溝の屋根板部材12
下面からの溝深さH2とほぼ等しくされている。また、
接合部材14Lが脚部14a1と折返し部14b1で上
方に形成する溝の屋根板部材12上面からの溝深さH3
は、接合部材14Rにおける屋根板部材12上面から脚
部14a2上端までの高さH4とほぼ等しくされてい
る。
【0043】固定部材16は、略正方形状の中空の柱状
体から形成され、垂木Nに屋根勾配に沿って配設され
る。この固定部材16は、その外形寸法が接合部材14
Rの形成する溝深さH2と折返し部14b2の板厚の和
とほぼ等しくされている。このため、固定部材16は、
左右の接合部材14R、14Lと協同して、屋根板部材
12を垂木Nから離間して下支えする。なお、この固定
部材16は、屋根板材固定のための構成を有するが、そ
れについては後述する。
【0044】この様な形状の屋根板材10の幅Xは、例
えば延べ板鋼板の成形幅と等しくされており、長さYは
施工する屋根の長さに合わせて製造、加工され、施工現
場に搬入される。また、接合部材14Lの脚部14a1
の高さH1並びに接合部材14Rの溝深さH2は(図3
参照)、屋根板材10の幅Xに対して短寸であることが
好ましい。ここで、具体的数字を説明すると、本実施例
ではXが約900mm、Yが約4000mm、脚部14
a1の高さH1並びに接合部材14Rの溝深さH2が約
95mmである。また、また、接合部材14Lの溝深さ
H3並びに接合部材14Rにおける脚部14a2の高さ
H4は、約55mmとされている。なお、各部材の板厚
は、約5mmである。また、垂木Nに接する接合部材1
4Rの脚部14a2と折返し部14b2の繋ぎ部分は、
垂木Nにくい込まない程度であればよく、15mm〜4
5mm、本実施例では16mmとした。
【0045】本実施例の屋根板部材12と左右の接合部
材14R、14L並びに固定部材16は、軽量でありな
がら耐久性に優れた金属であるチタンによりそれぞれ構
成されており、相互はシームレス溶接により強固に連結
されている。なお、固定部材16は、屋根板部材12と
同一長さのものとするほか、屋根板部材12の長さ方向
に所定間隔、例えば約2000mm間隔で接着等の適宜
な工法により接合したものとすることもできる。もっと
も、固定部材16における一辺をなす基部分を屋根板部
材12と同じ金属とすれば、固定部材16の固定に溶接
等の簡便で強固な固定手法を採ることができるので、他
の辺については、カーボンファイバやグラスファイバ等
の短繊維材をフィラーとした複合材とすることもでき
る。このような複合材とするに当たっては、金属辺部分
を金型内にセットして樹脂成型するインサート成型等の
成型手法を用いればよい。
【0046】この他、屋根板材10は、長手方向の一端
側に、屋根板部材12の上面から突出した第1突出板4
1、第2突出板42、第3突出板43を有する。これら
各突出板は、屋根を葺いた場合に棟側に位置し、その高
さは、屋根板部材12上面からの接合部材14Lの突出
高さより約10mm低くされている。本実施例では、接
合部材14Lを屋根板部材12上面から約60mm突出
させ、第1〜第3の各突出板を約50mm突出させるよ
うにした。
【0047】この第1〜第3の各突出板は、屋根板部材
12の上面にシームレス溶接されており、接合部材14
Lとの接合・固定箇所で、L字形鋼44にて補強されて
いる。また、第1〜第3の各突出板の長さは次のように
されている。
【0048】屋根板材10を屋根葺きのために並べた場
合、図2や図5に示すように、一方の屋根板材10の接
合部材14Rが他方の接合部材14Lにその下端側から
入り込む。よって、第1〜第3の各突出板を左右の接合
部材14R、14Lの間に亘って、詳しくは、接合部材
14Lの脚部14a1から接合部材14Rの脚部14a
2の間に亘って設けると、接合部材14Rの側では、各
突出板と折返し部14b1が干渉する。このため、第1
〜第3の各突出板は、折返し部14b1との干渉を起こ
さない長さとされている。本実施例では、各突出板は、
接合部材14Rの脚部14a2から約10mmの間隙が
空くように、その長さが定められている。
【0049】また、屋根板材10は、図4に示すよう
に、接合部材14Lの折返し部14b1外側に、L字形
鋼からなる端部突出体45を有する。この端部突出体4
5は、脚部14a2側の第1〜第3の各突出板の上記間
隙を埋めるためのものであり、シームレス溶接により固
定されている。つまり、屋根板材10が後述するように
位置決めされると、端部突出体45は、第1〜第3の各
突出板に当接もしくは接近し、上記の間隙を塞ぐ。な
お、この間隙塞ぎを確実なものとするために、各突出板
と対向する側の端部突出体45の一面に、ゴム、エラス
トマー、軟質プラスチック等の弾性材をシール材として
接着することが好ましい。
【0050】このように構成された屋根板材10は、図
5に示すように、両隣の接合部材14R、14Lの脚部
14a1と折返し部14b2とを嵌合、連結し、垂木N
に載置され、屋根を縦葺きする。こうして葺かれた屋根
100では、接合部材14Lは、屋根板材10における
平板状の屋根板部材12から上方に突出した凸条部とな
り、屋根板部材12と同一長さで、棟の側から屋根勾配
に沿って軒げたNBから突出する。また、図示するよう
に、この接合部材14Lは、屋根幅方向に沿って多列に
並ぶことになる。
【0051】本実施例は、上記したように複数の屋根板
材10で屋根を縦葺きするものであるが、屋根の妻側で
は、その妻部における葺きの見栄えを高めるため、屋根
板材10Aを有する。図2および図6に示すように、こ
の屋根板材10Aは、屋根葺材110Lの右側に当たる
妻部に配設されるものであり、脚部14a1と折返し部
14b1とからなる接合部材14Lと固定部材16に加
え、妻側の垂木Nに載置される長方形状の中空の補助固
定部材17を有する。また、垂木Nを妻側端部から覆う
遮蔽部材18と垂木Nを抱え込むようにする遮蔽下端部
材19を有すると共に、上面には、接合部材14Lと同
じ高さで上方に突出した端部凸条体15を有する。屋根
の左側妻部では、この屋根板材10Aをミラー反転させ
た構成の屋根板材が用いられる。
【0052】この屋根板材10Aは、既述した屋根板材
10が定寸幅Xのものであるのに対し、不定寸法の幅X
0とされている。つまり、屋根の妻間の屋根幅YXは種
々多様であるので、屋根板材10Aの幅X0は、この屋
根幅YXと屋根板材10の幅Xから、葺き対象となる屋
根ごとに個別に定められる。
【0053】屋根葺材110Rは、上記した屋根板材1
0、10Aを用い、屋根葺材110Lとは屋根の葺き側
が異なるだけであり、構成において屋根葺材110Lと
異なるものではない。
【0054】次に、棟包み120について説明する。図
7は棟包み120を一部破断して示す概略斜視図、図8
は棟包み120と屋根板材10の固定の様子並びに棟包
み120と屋根板材10の位置関係を説明する説明図、
図9は図8における9−9線方向からの概略断面図であ
る。
【0055】棟包み120は、既述したように屋根の棟
外観を形成するものであることから、屋根勾配に適合し
た角度で屈曲形成された棟斜面板部121を備え、この
棟斜面板部121の両端(つまり、屋根における妻側)
を妻側遮蔽板122で塞いでいる。棟包み120は、棟
斜面板部121の斜面先端を屈曲したスカート部123
とし、このスカート部に複数の切欠124を有する。こ
の切欠124は、葺き完了後の屋根葺材110L、11
0Rにおける接合部材14Lのピッチに合わせて予め形
成されている。よって、切欠124両側のスカート部1
23は、葺き完了後において隣り合う接合部材14Lの
間に、入り込むことになる。また、棟包み120は、棟
斜面板部121の裏面に、上記のスカート部123とほ
ぼ同じ長さの裏面側突出板125をスカート部123に
並べて備える。この場合、裏面側突出板125は、図示
しない補強材と共にシームレス溶接等の手法で固定され
ている。また、スカート部123並びに裏面側突出板1
25は、その先端と屋根板材10の屋根板部材12上面
との間に、それぞれ間隙126、127が形成されるよ
う、その突出長さが調整されている。
【0056】また、棟包み120は、その頂上部裏面に
コの字状の形鋼からなるボルト保持部材128を備え、
当該保持部材で、棟木MBを貫通できる長さの長尺ボル
ト130を保持する。ボルト保持部材128は、補強材
129と共にシームレス溶接等の手法で固定されてい
る。なお、ボルト保持部材128並びに長尺ボルト13
0は、棟包み120を棟木MBの側に引っ張り固定する
に足りる数だけ、棟包み120の長手方向に沿って設け
られている(図7参照)。
【0057】次に、上記した屋根板材10と棟包み12
0の固定の様子について説明する。図2、図3或いは図
5に示すように、屋根板材10は、固定部材16が垂木
Nと重なるようにして、屋根勾配に沿って屋根組YHに
配置される。この固定部材16は、図8および図9に示
すように、垂木N上面に接触する底面部材16aに、垂
木Nから突出したボルト材20のシャフト部21が入り
込む固定用抜き穴30を有する。この固定用抜き穴30
は、固定部材16に所定ピッチで形成されており、この
ピッチに適合させてボルト材20が垂木Nおよび野地板
Njを貫通して配置される。また、固定用抜き穴30
は、シャフト部21の直径と略同一とされた幅の小径抜
き穴部31と、ボルト材20のボルトヘッドはもとより
球面ワッシャ23の直径より幅広の幅広形状部32と
を、小径抜き穴部31が屋根勾配に沿って上方側に位置
するよう、接合させた穴形状とされている。この場合、
幅広形状部32から小径抜き穴部31にかけては、徐々
に幅が狭くなるような穴形状とされている。そして、小
径抜き穴部31は、シャフト部21の直径と略同一の幅
を有することから、当該穴部にシャフト部21が入り込
むことで、シャフト部21、延いてはボルト材20に対
する位置決め部として機能する。
【0058】ボルト材20は、屋根板材10の葺き前に
垂木Nに次のようにして予め取り付けられる。まず、ボ
ルト材20を、割ワッシャ22と球面ワッシャ23をボ
ルトヘッド側に位置させた状態で、垂木Nの貫通孔24
に外側から差し込む。次いで、シャフト部21の雄ネジ
部分に、垂木裏側から平ワッシャ25を介在させてナッ
ト26を螺合する。このナット螺合に際しては、底面部
材16aの厚みtを越える距離だけボルト材20が上下
できるようにされる。
【0059】こうしてボルト材20の側の準備が完了す
ると、固定用抜き穴30の幅広形状部32が垂木Nから
突出したボルト材20のボルトヘッドと重なるように、
屋根板材10を垂木Nの上方に位置させる。この状態
で、屋根板材10を降ろして垂木Nに載置すると、ボル
ト材20は割ワッシャ22や球面ワッシャ23と共に幅
広形状部32に入り込むので、その後に、図中の矢印Y
Aで示すように屋根板材10を屋根勾配に沿って下方に
ずらす。こうすれば、幅広形状部32に入り込んでいた
ボルト材20のシャフト部21は固定用抜き穴30の小
径抜き穴部31の側に入り込み、この小径抜き穴部31
で位置決めされる。この屋根板材のずらしの際に、球面
ワッシャ23はその下端球面部を小径抜き穴部31の周
囲壁面並びに底面部材16aの上面に接触させるが、ボ
ルト材20の上記した上下動により、シャフト部21は
支障なく小径抜き穴部31に入り込む。よって、屋根板
部材12並びに屋根板材10にあっても垂木Nに対して
位置決めされる。なお、屋根板材10Aの補助固定部材
17についても、固定部材16と同様に固定用抜き穴3
0を形成するようにすることもできる。
【0060】その後は、垂木裏面側から、ナット26を
更に螺合してボルト材20を垂木側に引き寄せ、ボルト
材20により固定部材16、延いては屋根板材10を固
定する。これにより、屋根斜面の葺きが完了して、屋根
組YHには屋根葺材110L、110Rが固定されるこ
とになる。こうして葺かれた屋根板材10のそれぞれに
強風により浮き上げ力が作用しても、ボルト材20によ
る固定により、各屋根板材10の浮き上がりを確実に回
避できる。この屋根斜面の葺き完了後には、シャフト部
21のネジ部先端に、雌ネジ穴とこれと同心の有底孔を
有する木製袋ナット27を螺合する。
【0061】なお、屋根板材10は、順次葺かれてい
き、隣接している屋根板材10の相互間は、接合部材1
4で上記したように接合される。よって、この接合の際
には、ネジや溶接などの機械的な結合が不要である。
【0062】屋根両側における上記した屋根板材10の
葺きに続いては、棟包み120を取り付ける。まず、屋
根葺材110L、110Rの固定済みの屋根組YHの棟
まで棟包み120を持ち上げ、その棟包み120で棟木
MBを覆うようにする。この際、切欠124が屋根板材
10の接合部材14Lに重なるよう、また、スカート部
123が隣り合う接合部材14Lの間に位置するように
する。この状態で、棟包み120を棟木MBの側に降ろ
す。なお、切欠124とスカート部123が上記位置を
採るようにすることで、長尺ボルト130は、棟木MB
の貫通孔131に入り込むようにされている。
【0063】そうすると、図8に示すように、棟包み1
20のスカート部123と裏面側突出板125は、棟包
み下面から突出して、隣り合う接合部材14Lとの間に
それぞれ入り込み、屋根勾配に沿って上下に並ぶ。一
方、屋根板材10の屋根板部材12の側からは、屋根板
部材12上面から突出した第3突出板43が屋根勾配に
沿って並んだスカート部123と裏面側突出板125の
間に入り込む。この場合、図2ないし図8に示すよう
に、隣り合う接合部材14Lはその間を矩形状の凹部と
し、スカート部123と裏面側突出板125は共に長方
形状である。よって、スカート部123と裏面側突出板
125は、隣り合う接合部材14L間の凹部に合致し
て、棟包み120裏面側から入り込むことになり、間隙
126、127を残して、上記凹部を塞ぐ。このスカー
ト部123と裏面側突出板125の間に入り込んだ第3
突出板43は、端部突出体45(図4参照)と協同し
て、屋根板部材12上面において上記凹部を塞ぎ、棟包
み120裏面側に間隙43aを残す。これにより、棟包
み120下面と屋根葺材110L、110R上面との間
隙では、棟包み120で覆われた範囲において、軒げた
側から棟側にかけて、棟包み120下面のスカート部1
23と屋根板部材12上面の第3突出板43並びに棟包
み120下面の裏面側突出板125が屋根勾配に沿って
この順に交互に並んで対向することになる。
【0064】第1突出板41と第2突出板42は、裏面
側突出板125より屋根勾配に沿って上流に並ぶことに
なる。そして、この両突出板にあっても、それぞれの端
部突出体45(図4参照)と協同して上記凹部を塞ぎ、
棟包み120裏面側に間隙41a、42aを残す。
【0065】棟包み120がこうした位置関係を採る
と、上記した間隙126、127および間隙41a〜4
3aが確保された状態で、棟包み120は、多列の接合
部材14Lの上面で下支えされる。よって、この棟包み
120を、棟木MB下面でのナット132の螺合締め付
けにより、棟木MBに対して引っ張り固定する。これに
より、一切の葺き作業が完了する。
【0066】こうして葺かれた棟包み120や屋根葺材
110L、110R(詳しくは屋根板材10のそれぞ
れ)の取り外し、回収、移設(リサイクル)に際して
は、上記した葺き作業の逆の作業を行えばよい。つま
り、まず、総てのナット132をボルトから外し、棟包
み120を持ち上げて屋根組YHから取り外す。次い
で、それぞれの屋根板材10については、木製袋ナット
27の取り外し、ナット26の弛め作業を行い、その
後、屋根板材10を矢印YAの逆方向、即ち屋根勾配に
沿って上方にずらす。こうすると、ボルト材20と球面
ワッシャ23は幅広形状部32に位置するので、この状
態で屋根板材10を垂木Nから持ち上げればよい。
【0067】従って、以上説明した本実施例の屋根10
0は、その葺き作業に関連して次の利点を有する。 (1)屋根板材10を垂木Nに載置してずらせばよいこ
とから、簡便な施工により屋根葺きを行うことができ、
屋根葺きの施工作業と移設・取り外し作業を簡便化する
ことができる。しかも、隣接する屋根板材10の接合に
ネジやなどの機械的な結合が不要であることも相まっ
て、屋根葺きの施工作業等をより一層簡便なものとでき
る。
【0068】(2)ボルト材20による屋根板材10の
固定に際し、球面ワッシャ23を用いたので、屋根勾配
に沿って屋根板材10をずらす際に、この球面ワッシャ
23を固定用抜き穴30の穴周壁に引っかかりにくくす
る。よって、屋根板材10を支障無くずらすことがで
き、葺き作業が容易となる。 (3)棟包み120については、屋根両側の屋根板材1
0の葺き後に、棟まで持ち上げて長尺ボルト130とナ
ット132で締め付け固定すればよい。よって、ボルト
・ナットの締め付け・解除により、棟包み120の固定
作業ばかりかその取り外し作業も簡略化することができ
る。特に、長尺ボルト130により棟包み120を棟木
MBの側に引き寄せ固定するので、棟木下面側から棟包
み120の固定・取り外し作業を行える。このため、棟
包み120の固定・取り外し作業をより一層簡略化でき
る。
【0069】ここで、本実施例の屋根100が発揮する
雨仕舞いについて説明する。屋根に降り注いだ雨は、棟
包み120の棟斜面板部121に沿って屋根左右に流れ
落ち、棟包み120で覆われていない領域の屋根葺材1
10L、110Rに達する。この雨は、屋根葺材110
L、110Rに直接降り注いだ雨と一緒に屋根勾配に沿
って軒げた方向に流れ落ちる。強風を伴わずにほぼ上方
から降り注いだ雨は、屋根勾配に逆らって屋根板部材1
2上面を棟側に流れることはない。よって、棟包み12
0から雨を屋根葺材110L、110Rに流すことで、
こうした雨に対しては棟において当然に好適な雨仕舞い
を発揮する。
【0070】一方、台風等による強風を伴って降る雨
(強風雨)は、屋根勾配に逆らって屋根板部材12上面
を棟側に流れようとすることがある。この雨は、棟包み
120のスカート部123によりまず遮られ、棟側へ
は、スカート部123下端の間隙126を通って浸入す
るに過ぎず、この浸入雨水の量は僅かしかない。ところ
で、こうして間隙126を通った浸入雨水は、屋根勾配
に沿った重力を受けることから、自ずから屋根勾配に沿
って流れ落ちようとする。このため、間隙126を通っ
た浸入雨水がスカート部123より上流側で貯め置かれ
るような事態は起きがたい。
【0071】風が極端に強い場合は、屋根勾配に逆らっ
て流れるよう雨水に風が及ぼす力も大きくなるので、雨
水は、間隙126を通過後も、更に棟側に向けて流れる
可能性もある。しかし、こうしてスカート部123を越
えて棟側に流れようとする浸入雨水の量は、スカート部
123による遮蔽並びに上記の重力の作用により減少す
る。そして、スカート部123を越えた浸入雨水は、こ
のスカート部123よりも上方で屋根板部材12上面か
ら突出した第3突出板43で改めて遮られる。
【0072】スカート部123を越えた浸入雨水が屋根
板部材12上面の第3突出板43を越えて更に棟側に向
けて流れることは、現実的に起き得ない。つまり、第3
突出板43を浸入雨水が越えるには、第3突出板43の
先端を乗り越えるに足りる嵩で、第3突出板43の下方
に雨水が貯まり、更にこの雨水貯まりに浸入雨水が流れ
込む必要がある。しかし、浸入雨水の量は、既述したよ
うに、スカート部123を越えて棟側に流れようとする
時点で減少し、重力の作用もあることから、第3突出板
43の下方の雨水貯まりの雨水嵩は少ない。しかも、図
8に示すように、スカート部123と第3突出板43と
を離間させるほど、第3突出板43の下方において、第
3突出板43の先端を乗り越えるに足りる嵩で雨水が貯
まることは起きがたくなる。このため、屋根勾配に沿っ
て下方のスカート部123を越えた浸入雨水が、スカー
ト部123より上方の第3突出板43の先端を越えて更
に棟側に向けて流れることは、起きがたい。
【0073】更に、第3突出板43より上方側では、裏
面側突出板125と第2突出板42とが、スカート部1
23と第3突出板43と同一の関係を持って存在するこ
とから、第2突出板42の先端を越えて雨水が棟側に流
れることは皆無に等しい。しかも、棟包み120下面の
スカート部123並びに裏面側突出板125のそれぞれ
は、隣り合う接合部材14L間の凹部に合致して入り込
んで、この凹部を効果的に塞ぎ、第3突出板43と第2
突出板42にあっては、端部突出体45と協同で上記の
凹部を効果的に塞ぐ。よって、このことからも、上記し
た浸入雨水の軒側への流れはより一層起きにくくできる
ので、強風を伴って多量の雨が降った場合でも、棟にお
いては、この雨に対して好適な雨仕舞いを確実に確保で
きる。
【0074】また、棟包み120から屋根葺材110
L、110Rに流れ落ちた雨や、屋根葺材110L、1
10Rに直接降り注いだ雨にあっても、次のようにして
好適な雨仕舞いを発揮する。
【0075】図2並びに図5に示すように、左右の屋根
板材10とが相互に嵌合しているとき、相互の接合部材
14R、14Lにおいて、これらは機械的に結合されて
はおらず、僅かな間隙が生じている。しかし、この間隙
への雨水の浸入は皆無に等しく、屋根板材10の下方に
位置する垂木Nの側への防水はほぼ完全に達成される。
すなわち、接合部材14R、14Lの間隙から雨水が浸
入するためには、左側の屋根板材10の折返し部14b
1の高さH3を雨水が上って行かねばならず、不可能で
ある。たとえ、雨量が多く屋根板材10の屋根板部材1
2上に雨水の層が出来ようとも、屋根勾配の傾斜θで屋
根板材10は傾いており、雨水の層が高さH3を上回る
事態が発生する可能性はない。更に、何らかの原因でこ
の高さH3を越えて雨水が嵌合部に浸入したとしても、
右側の屋根板材10の折返し部14b2が高さH2、傾
斜θの雨樋として作用し、浸入した雨水を流し落とすこ
ととなるからである。しかも本実施例では、H3<H2
とされているので(図3参照)、雨水が高さH3の折り
返し部を越えても、この高さH3より深い折り返し部の
雨樋は高い排水作用を発揮でき、野地板側にはより一層
雨水は浸入しにくい。
【0076】更に、本実施例の屋根100によれば、次
の利点がある。棟包み120が有するスカート部123
と裏面側突出板125は、その下端で間隙126、12
7を形成する。この間隙126、127は、屋根板部材
12の上面に沿った空気の通気部として機能する。ま
た、屋根板材10の側の第1突出板41〜第3突出板4
3にあっても、その下端を空気の通気部として機能する
間隙41a〜43aを形成する。そして、本実施例で
は、屋根組YHに間隔を持って設けられた垂木N(図1
参照)に屋根板材10を中空の固定部材16で下支えし
て固定した。このため、固定部材16の中空部の空気と
屋根板材10下面の空気を、図8に矢印AT、ANで示
すように棟木MBの側に通気させることができ、この空
気を、間隙41a〜43a並びに間隙126、127を
経て大気中に通気可能とする。従って、屋根頂上の棟
(即ち、棟包み120の下面領域)を介して、建物内や
天井裏の空気換気を図ることができ、住環境を改善でき
る。具体的に説明すると、日差しの強い夏季では、日中
において太陽からの放射で屋根全体が暖まり固定部材1
6の中空部内空気や、屋根葺材110L、110R並び
に棟包み120の下面全域の空気が高い温度となる。し
かし、夜間になれば、この高温空気を図8の矢印AT、
ANで示すように排出換気できるので、屋根を通した建
物内部の不用意な高温化を回避できる。しかも、この高
温下回避に、電気エネルギを消費する換気扇やファンを
必要としないので、省エネ効果を得ることもできる。
【0077】また、屋根板材10を下支えするに当た
り、屋根板部材12下面からの接合部材14Rの突出高
さを固定部材16と同じとした。よって、接合部材14
Rと固定部材16の両者で屋根板材10を垂木Nに対し
て下支えできるので、この屋根板部材のそり等の変形を
回避でき好ましい。
【0078】ここで、変形例について説明する。図10
は棟包み120の変形例を説明するための説明図であ
る。この変形例の棟包み120は、図示するように、切
欠124の周縁に、ゴム、エラストマー、軟質プラスチ
ック等の弾性材をシール材135として装着して備え
る。こうすれば、次の利点がある。
【0079】既述したように屋根勾配に逆らった雨水の
流れは、接合部材14Lの上面でも起きる。しかし、棟
包み120は接合部材14Lによって支えられているこ
とから、棟包み120下面と接合部材14L上面の隙間
は狭い。よって、接合部材14Lの上面においては、屋
根勾配に逆らった雨水の浸入は起きがたく、現実的な問
題とはならないものの、台風等の暴風雨の際には接合部
材14L上面での上記雨水浸入が起き得る。しかし、上
記変形例の棟包み120によれば、シール材135によ
り、接合部材14L上面での上記雨水浸入を確実に回避
でき好ましい。
【0080】また、次のような変形も可能である。上記
したように屋根板材10は、接合部材14L、14Rに
より、その下面側への雨水浸入を起こさない。よって、
屋根組YHにおいて垂木Nに野地板Njを打ち付け、こ
の野地板Njに屋根板材10を固定するよう変形するこ
ともできる。図11は野地板Njに屋根板材10を載置
・固定する変形例を示す概略斜視図、図12はこの変形
例における屋根の妻側の屋根板材10Aの斜視図であ
る。
【0081】図示するように、野地板Njに載置する場
合であっても、屋根板材10自体の構成に変わりはな
い。妻側の屋根板材10Aにあっては、遮蔽部材18を
野地板Njの寸法に併せて垂下するようにすればよい。
この変形例にあっては、垂木Nと野地板Njを貫通する
ボルト材20にて、上記したように屋根板材を固定し
て、屋根を葺けばよい。
【0082】この変形例によれば、屋根板部材12は中
空の固定部材16で下支えされて野地板Njから離間し
ている。よって、屋根部分に敷き詰めて張られている野
地板Njと屋根板部材12との間に、固定部材16の中
空部を含む空気層を形成できる。このため、この空間層
により、降雨時の雨滴の打音に関しての防音機能や、ま
た環境変化に伴う屋根板部材の冷熱に関しての断熱機能
を効果的に発揮させることができる。
【0083】その他の変形例について説明する。図13
は屋根葺材110L、110Rを単板の屋根板材100
Aとした変形例を説明する説明図、図14はまた別の屋
根板材100Bを有する変形例を説明する説明図、図1
5は第2突出板42、第3突出板43の変形例を説明す
る説明である。
【0084】図13、図14に示すように、屋根板材1
00Aは、屋根幅に亘って凸条114Aを多列に備え、
この凸条114Aを屋根板材10における接合部材14
Lの替わりとする。そして、この変形例では、屋根板材
100Aは、棟包み120で覆われる範囲より幅広の単
板から形成されている。なお、屋根勾配に沿った下流に
は、凹凸のない平板状の図示しない葺き板を用いて屋根
が横葺きされている。屋根板材100Bでは、三角状に
突出した凸条114Bを多列に備え、この凸条114B
を屋根板材10における接合部材14Lの替わりとす
る。この屋根板材100Bによれば、次に利点がある。
【0085】既述したように屋根勾配に逆らった流れの
雨水が、凸条114Bの外郭面と三角状の切欠124の
開口周縁との隙間から上方に浸入した場合、この浸入雨
水は、凸条114Bの頂上部の側から両斜面に沿って流
れ、屋根板材100Bの平板上面に達する。そして、浸
入雨水は、屋根勾配に沿って屋根板材100Bの平板上
面上を流れ落ちる。よって、切欠124の開口周縁から
雨水の侵入が起きても、その浸入雨水を屋根勾配に逆ら
って上方に流さないようにできる。
【0086】図15に示す第2突出板42、第3突出板
43は、屋根板部材12の上面において突出固定されて
いるものの、図における右端側が下がるよう傾斜配置さ
れている。そして、端部突出体45については、第2、
第3の突出体の傾斜端において僅かな隙間を空けるよう
に配置されている。こうすれば、仮に第3突出板43や
第2突出板42の先端を越えて雨水が浸入し、この雨水
がこれら突出板の下端で止め置かれても、この雨水を第
2、第3の突出体の傾斜に沿って流し落とすことがで
き、好ましい。
【0087】次に、第2実施例について説明する。な
お、以下の説明に当たっては、上記の第1実施例と同一
の部材もしくは同一の作用を果たす部材については、第
1実施例で用いた符号をそのまま用いることとする。図
16は屋根葺材110Lを第2実施例の複数枚の屋根板
材310で構成し、この屋根板材310により屋根を縦
葺きする様子を説明する説明図、図17はこの屋根板材
310の概略斜視図、図18は屋根板材310の要部を
平面視並びに正面視して説明するための説明図、図19
はこの屋根板材310が連結されている状態を示す概略
斜視図である。この第2実施例にあっても屋根葺材11
0Rは、屋根葺材110Lと同一であり、その葺き側が
異なるに過ぎない。
【0088】これら図面に示すように、第2実施例で
も、屋根板材310は、長尺状の屋根板部材12の両長
辺に、左右の接合部材314R、314Lを備え、屋根
板部材12の中央部に、垂木Nに固定される固定部材1
6を備える。なお、この第2実施例では、垂木Nを隙間
なく並べた屋根組とされている。
【0089】図示するように、左側の接合部材314L
は、屋根板部材12の左端を、曲げ加工により上方に凸
とした凸条部として形成されており、外側端部には、平
板部315を有する。この平板部315は、隣の屋根板
部材12の上面に長辺方向に沿って重なるようにされて
いる。つまり、接合部材314Lの外側端部の曲げの際
にはその板厚分が考慮され、上記の平板部315が屋根
板部材12と重なったときに、両隣の屋根板部材12が
略同じ高さ位置となるようにされている。
【0090】右側の接合部材314Rは、隣の屋根板材
310が有する接合部材314L(凸条部)に入り込む
よう上方に凸とされた内部凸条部316と、この内部凸
条部316に連続して下方に凸とされた下方側凸条部3
17とを備え、下方側凸条部317の外側端部には、平
板部318を有する。内部凸条部316、下方側凸条部
317および平板部318は、接合部材314Lと同
様、曲げ加工にて形成される。この内部凸条部316
は、その上端上面が接合部材314Lの上端下面と重な
るよう、曲げ形成されている。つまり、内部凸条部31
6は、その突出高さH5(即ち、屋根板部材12上面か
ら内部凸条部316の上端上面までの高さH5)が屋根
板部材12上面から接合部材314Lの上端下面までの
高さH6と略一致するよう板厚分を考慮して形成されて
いる。また、下方側凸条部317を形成する端部側上昇
辺部317aは、隣り合う屋根板部材12の下面近傍ま
で立設し、これに続く平板部318が隣の屋根板部材1
2の下面に長辺方向に沿って重なるようにされている。
つまり、接合部材314Rにおける端部側上昇辺部31
7aと平板部318の曲げの際にはその板厚分が考慮さ
れ、上記の平板部318が屋根板部材12と重なったと
きに、両隣の屋根板部材12が略同じ高さ位置となるよ
うにされている。
【0091】なお、固定部材16は、その外形寸法が接
合部材314Rにおける下方側凸条部317の突出高さ
H7(即ち、屋根板部材12下面から下方側凸条部31
7の下端外面までの高さH7)とほぼ等しくされてい
る。このため、固定部材16は、左右の接合部材314
Rの下方側凸条部317と協同して、屋根板部材12を
垂木Nから離間して下支えする。
【0092】この第2実施例の屋根板材310にあって
も、その幅Xや長さYを既述したように定めた上で製造
・加工され、施工現場に搬入される。また、接合部材3
14Lの高さH6や幅並びに接合部材314Rの下方側
凸条部317で形成される溝深さについても、既述した
ように定められている。これらの部材の材料についても
既述した通りであるが、曲げ加工に適した金属鋼板が用
いられる。
【0093】この他、第2実施例の屋根板材310は、
屋根板部材12の棟側端面に、突出板341を有する。
この突出板341は、その下面が固定部材16や下方側
凸条部317の下面と一致するようにされ、接合部材3
14Lより高く突出し、図20に示すように、後述の棟
包み320の棟斜面板部321下面近くとなるようにさ
れている。本実施例では、接合部材314Lを屋根板部
材12上面から約60mm突出させ、突出板341を約
120mm突出させるようにした。この突出板341
は、屋根板部材12の棟側端面にシームレス溶接されて
おり、その接合・固定箇所で、図示しないL字形鋼等で
補強されている。
【0094】突出板341は、その上端に屋根板部材1
2とほぼ平行となる屈曲平板部342を備え、その長さ
は次のようにされている。
【0095】屋根板材310を屋根葺きのために並べた
場合、図16や図19に示すように、一方の屋根板材3
10の接合部材314Rが他方の接合部材314Lにそ
の下端側から入り込む。よって、突出板341にあって
も、第1実施例で説明したような部材同士の干渉を避け
るようその長さが調整されている。本実施例では、突出
板341は、隣の接合部材314Lの平板部315の端
面から約5mmの間隙が空くように、その長さが定めら
れている。なお、この間隙に、ゴム、エラストマー、軟
質プラスチック等の弾性材をシール材として接着するこ
とが好ましい。
【0096】突出板341は、屋根板部材12の棟側端
面に固定されていることから、屋根葺材110R、11
0Lの葺き完了状態では、図18(b)に示すように、
接合部材314Lの内部空間と、屋根板部材12下面と
垂木N上面の間の間隙(空間)とを、棟側で塞ぐ。突出
板341は、図示するように、こうして塞いだ空間と対
応する大きさ(形状)のネット部343、344を有す
るので、これら空間における通気を可能とすると共にこ
れら空間へのネズミ等の小動物や昆虫の浸入を、棟側で
防止する。
【0097】なお、この第2実施例でも、妻側における
葺きの見栄え向上のため、第1実施例と同様、中空の補
助固定部材17や垂木Nを覆う遮蔽部材18、垂木Nを
抱え込む遮蔽下端部材19を有する屋根板材(図示省
略)を用いる。
【0098】第2実施例の棟包み320は、図7に示し
た棟包み120とほぼ同様に構成され、屋根勾配に適合
した角度で屈曲形成された棟斜面板部321と、その両
端の妻側遮蔽板を有する。そして、この第2実施例の棟
包み320は、図20に示すように、棟斜面板部321
の斜面先端を屈曲したスカート部323とし、このスカ
ート部に、棟包み120と同様に葺き完了後の屋根葺材
110L、110Rにおける接合部材314Lのピッチ
に適合して形成された切欠を有する。よって、第2実施
例でも、切欠両側のスカート部323は、葺き完了後に
おいて隣り合う接合部材314Lの間に入り込むことに
なる。この場合、スカート部323は、その先端と屋根
板材310の屋根板部材12上面との間に、それぞれ間
隙326が形成されるよう、その突出長さが調整されて
いる。なお、屋根板材310と棟包み320の固定につ
いては、第1実施例と同様であり、屋根板部材接合の際
には、ネジや溶接などの機械的な結合が不要である点も
同様である。
【0099】葺き完了後は、図20に示すように、棟包
み320のスカート部323は、棟包み下面から突出し
て、隣り合う接合部材14Lとの間にその凹部形状に合
致して入り込む。この状態において、スカート部323
は、間隙326を残して、上記凹部を塞ぎ、突出板34
1は、屋根板部材12上面において上記凹部を塞ぐと共
に、棟包み320裏面側に間隙342aを残す。これに
より、棟包み320下面と屋根葺材110L、110R
上面との間隙では、棟包み320で覆われた範囲におい
て、軒げた側から棟側にかけて、棟包み320下面のス
カート部323と突出板341が屋根勾配に沿ってこの
順に並んで対向することになる。
【0100】棟包み320がこうした位置関係を採る
と、上記した間隙126および間隙342aが確保され
た状態で、棟包み320は、多列の接合部材314Lの
上面で下支えされる。よって、この棟包み320を、棟
木MB下面でのナット132の螺合締め付けにより、棟
木MBに対して引っ張り固定する。これにより、一切の
葺き作業が完了する。
【0101】こうして葺かれた棟包み320や屋根葺材
110L、110R(詳しくは屋根板材310のそれぞ
れ)にあっても、第1実施例と同様に、容易に取り外
し、回収、移設(リサイクル)が可能であり、以上説明
した第1実施例と同様の効果(1)〜(3)を奏するこ
とができる。
【0102】第2実施例についても、棟包み320下面
のスカート部323と突出板341が屋根勾配に沿った
上記の対向関係を有することから、浸入雨水に対しては
既述したような好適な雨仕舞いを発揮する。
【0103】また、棟包み120から屋根葺材110
L、110Rに流れ落ちた雨や、屋根葺材110L、1
10Rに直接降り注いだ雨にあっても、次のようにして
好適な雨仕舞いを発揮する。
【0104】図16並びに図19に示すように、左右の
屋根板材310とが相互に嵌合した接合部材314R、
314Lにあっても、第1実施例と同様に、次のように
して屋根板材310下方の垂木Nの側への防水はほぼ完
全に達成される。すなわち、接合部材314R、314
Lの間隙から雨水が浸入するためには、接合部材314
Lに入り込んだ内部凸条部316を越えて雨水が上って
行かねばならず、不可能である。たとえ、雨量が多く屋
根板材310の屋根板部材12上に雨水の層が出来よう
とも、屋根勾配の傾斜θで屋根板材310は傾いてお
り、雨水の層が内部凸条部316の突出高さを上回る事
態が継続して発生する可能性はない。更に、何らかの原
因でこの内部凸条部316の突出高さを越えて雨水が嵌
合部に浸入したとしても、内部凸条部316に連続した
下方側凸条部317が傾斜θの雨樋として作用し、浸入
した雨水を流し落とすこととなるからである。しかも、
この第2実施例でも、下方側凸条部317が形成する傾
斜θの雨樋の深さを内部凸条部316の突出高さより大
きくすることで、雨水が内部凸条部316を越えても、
この内部凸条部316の突出高さより深い折り返し部の
雨樋は高い排水作用を発揮するので、垂木側にはより一
層雨水は浸入しにくい。
【0105】また、この第2実施例によっても、間隙1
26、間隙342aを屋根板部材12の上面に沿った空
気の通気部として機能させるので、既述したように、建
物内や天井裏の空気換気の確保、住環境の改善等の効果
を奏することができる。
【0106】以上、本発明の実施形態を説明したが、本
発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、
本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々なる様態
で実施し得ることは勿論である。例えば、固定用抜き穴
30の形状は、図9に示したものに限られず、幅広形状
部32の部分を略三角形等の適宜形状にすることもでき
る。また、屋根板材10同士を接合する接合部材につい
ては、接合部材14のように雨水浸入回避を図った構造
を有するものに限られるものではない。更に、接合部材
14を有する屋根板材10を用い、本発明にいう凸条部
を離間した接合部材14で形成したが、台形状の凹凸が
繰り返された既存のいわゆるスレート屋根材をこの屋根
板材10に替えて用いることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の屋根100の全体構成を概略的に説明
するための説明図である。
【図2】屋根葺材110Lを複数の屋根板材10で構成
し、この屋根板材10により屋根を縦葺きする様子を説
明する説明図である。
【図3】この屋根板材10の概略斜視図である。
【図4】屋根板材10の要部を平面視並びに正面視して
説明するための説明図である。
【図5】この屋根板材10が連結されている状態を示す
概略斜視図である。
【図6】屋根の妻側に配設する屋根板材10Aの概略斜
視図である。
【図7】棟包み120を一部破断して示す概略斜視図で
ある。
【図8】棟包み120と屋根板材10の固定の様子並び
に棟包み120と屋根板材10の位置関係を説明する説
明図である。
【図9】図8における9−9線方向からの概略断面図で
ある。
【図10】棟包み120の変形例を説明するための説明
図である。
【図11】野地板Njに屋根板材10を載置・固定する
変形例を示す概略斜視図である。
【図12】この変形例における屋根の妻側の屋根板材1
0Aの斜視図である。
【図13】屋根葺材110L、110Rを単板の屋根板
材100Aとした変形例を説明する説明図である。
【図14】また別の屋根板材100Bを有する変形例を
説明する説明図である。
【図15】第2突出板42、第3突出板43の変形例を
説明する説明である。
【図16】屋根葺材110Lを第2実施例の複数枚の屋
根板材310で構成し、この屋根板材310により屋根
を縦葺きする様子を説明する説明図である。
【図17】この屋根板材310の概略斜視図である。
【図18】屋根板材310の要部を平面視並びに正面視
して説明するための説明図である。
【図19】この屋根板材310が連結されている状態を
示す概略斜視図である。
【図20】棟包み320と屋根板材310の固定の様子
並びに棟包み320と屋根板材310の位置関係を説明
する説明図である。
【符号の説明】
10…屋根板材 10A…屋根板材 12…屋根板部材 14…接合部材 14L…接合部材 14R…接合部材 14a1…脚部 14b1…折り返し部 14a2…脚部 14b2…折り返し部 15…端部凸条体 16…固定部材 16a…底面部材 17…補助固定部材 18…遮蔽部材 19…遮蔽下端部材 20…ボルト材 21…シャフト部 22…割ワッシャ 23…球面ワッシャ 24…貫通孔 25…平ワッシャ 26…ナット 27…木製袋ナット 30…固定用抜き穴 31…小径抜き穴部 32…幅広形状部 41…第1突出板 42…第2突出板 43…第3突出板 41a、42a、43a…間隙 45…端部突出体 100…屋根 100A…屋根板材 100B…屋根板材 110L…屋根葺材 110R…屋根葺材 114A…凸条 114B…凸条 120…棟包み 121…棟斜面板部 122…妻側遮蔽板 123…スカート部 124…切欠 125…裏面側突出板 126、127…間隙 128…ボルト保持部材 129…補強材 130…長尺ボルト 131…貫通孔 132…ナット 135…シール材 310…屋根板材 314R…接合部材 314L…接合部材 315…平板部 316…内部凸条部 317…下方側凸条部 318…平板部 317a…端部側上昇辺部 341…突出板 342…屈曲平板部 343…ネット部 320…棟包み 321…棟斜面板部 323…スカート部 326…間隙 342a…間隙 MB…棟木 N…垂木 Nj…野地板 YH…屋根組 NB…軒げた

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 屋根頂上の棟から軒げたにかけて屋根を
    葺く屋根葺材を棟の両側に屋根勾配を付けて有する屋根
    であって、 前記屋根葺材から上方に突出した凸条部を前記棟の側か
    ら前記屋根勾配に沿って所定の長さで備えると共に、前
    記凸条部を屋根幅方向に沿って複数列に並べて備え、 屋根両側の前記屋根葺材と前記凸条部を前記棟において
    屋根幅に亘って覆い屋根の棟外観を形成する棟包みと、
    該棟包みが前記屋根葺材と前記凸条部を覆うよう前記棟
    包みを屋根の棟木に固定する包固定部材とを備え、 前記棟包みは、その下面から突出し、隣り合う前記凸条
    部と凸条部との間に入り込む凸条間突出板を備え、 前記屋根葺材は、その上面から突出し、前記棟包みが有
    する前記凸条間突出板よりも屋根勾配上流側に、該凸条
    間突出板と対向する葺材側突出板部を上面から突出して
    備え、 前記凸条間突出板と前記葺材側突出板部とは、隣り合う
    前記凸条部と凸条部との間に形成される凹部に合致した
    形状とされている、 ことを特徴とする屋根。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の屋根であって、 前記棟包みは、前記凸条間突出板を前記屋根勾配に沿っ
    て複数備え、 前記屋根葺材は、前記葺材側突出板部を、前記屋根勾配
    に沿って隣り合う前記凸条間突出板と凸条間突出板との
    間に入り込ませている屋根。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の屋根であ
    って、 前記包固定部材は、前記棟包みを前記棟木の側に引き寄
    せて固定するものである屋根。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3いずれか記載の
    屋根であって、 前記凸条間突出板は、その突出下端側に、前記屋根葺材
    の上面に沿った空気の通気を可能とする下端通気部を有
    し、 前記葺材側突出板部は、その突出上端側に、前記棟包み
    の下面に沿った空気の通気を可能とする上端通気部を有
    する屋根。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4いずれか記載の
    屋根であって、 前記凸条部は、前記屋根葺材と同一長さとされている屋
    根。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし請求項5いずれか記載の
    屋根であって、 前記屋根葺材は、 ネズミ等の小動物や昆虫の浸入を防止するネット部を、
    前記凸条部の内部に有する屋根。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし請求項6いずれか記載の
    屋根であって、 前記屋根葺材は、 前記棟木から前記軒げたにかけて設けられた野地板及び
    /または垂木の上面に屋根勾配に沿って配置される屋根
    板部材と、該屋根板部材を前記野地板及び/または垂木
    から離間して下支えする中空の支持部材と、前記凸条部
    とを一体にして備える屋根。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の屋根であって、 前記屋根板部材は、 前記屋根を複数枚で縦葺きして覆うよう、所定幅の板材
    により形成され、幅方向両端部に、隣り合う屋根板部材
    同士を接合する接合部材を備え、 該接合部材は、 前記屋根板部材の端部から突出し、前記屋根板材をその
    端部において前記野地板及び/または垂木から離間して
    下支えする脚部を備え、該脚部を前記支持部材と略同じ
    高さのものとしている屋根。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の屋根であって、 前記屋根葺材は、 ネズミ等の小動物や昆虫の浸入を防止するネット部を、
    前記脚部と前記支持部材で下支えされた前記屋根板部材
    と前記野地板及び/または垂木との間隙に有する屋根。
JP2000374046A 1999-12-15 2000-12-08 屋 根 Pending JP2002174006A (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000374046A JP2002174006A (ja) 2000-12-08 2000-12-08 屋 根
EP00981736A EP1247920A4 (en) 1999-12-15 2000-12-14 ROOF AND ROOF PANEL MATERIAL
CNB008172242A CN1246555C (zh) 1999-12-15 2000-12-14 屋面板材
US10/149,477 US6955012B2 (en) 1999-12-15 2000-12-14 Roof and roof board material
AU18905/01A AU1890501A (en) 1999-12-15 2000-12-14 Roof and roof board material
PCT/JP2000/008882 WO2001044598A1 (fr) 1999-12-15 2000-12-14 Toit et materiau de panneau de toit

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000374046A JP2002174006A (ja) 2000-12-08 2000-12-08 屋 根

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002174006A true JP2002174006A (ja) 2002-06-21

Family

ID=18843318

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000374046A Pending JP2002174006A (ja) 1999-12-15 2000-12-08 屋 根

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002174006A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020133137A (ja) * 2019-02-14 2020-08-31 前田建設工業株式会社 屋根構造

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020133137A (ja) * 2019-02-14 2020-08-31 前田建設工業株式会社 屋根構造
JP7285649B2 (ja) 2019-02-14 2023-06-02 前田建設工業株式会社 屋根構造

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2001044598A1 (fr) Toit et materiau de panneau de toit
US6647675B1 (en) Hip and ridge attachment device
US6401412B1 (en) Metal roof system
US20090301021A1 (en) Interlocking panel system
JP2002174006A (ja) 屋 根
EP0395290A1 (en) Roof structure
JP4007786B2 (ja) 屋根
JP2002174007A (ja) 屋根板材
CN210508077U (zh) 屋面防水结构
JP3660520B2 (ja) 太陽エネルギー変換パネルを有する屋根構造とその施工方法
JP3494424B2 (ja) 太陽電池の取付け装置
JP4007785B2 (ja) 屋根板材
JP2553732Y2 (ja) 金属板横葺屋根棟部の換気構造
JP3533300B2 (ja) 太陽電池を融合した瓦棒屋根
AU707335B2 (en) Pergola support
KR100976970B1 (ko) 한옥(韓屋)의 기와지붕 구조 시공방법
JPH053623Y2 (ja)
JP6912195B2 (ja) 太陽光発電装置を備えた屋根構造
KR200187234Y1 (ko) 건물 지붕의 용마루 비막이구조
JPH0124267Y2 (ja)
US20080134604A1 (en) Roof ventilation system for tiled roof
JP3091183U (ja) 水平屋根構造
JPH0446013Y2 (ja)
JPH10169129A (ja) 太陽電池を設置した屋根
JP2598369B2 (ja) 建築物の屋根の棟構造