JP2002086408A - 集合木材 - Google Patents

集合木材

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JP2002086408A
JP2002086408A JP2000278266A JP2000278266A JP2002086408A JP 2002086408 A JP2002086408 A JP 2002086408A JP 2000278266 A JP2000278266 A JP 2000278266A JP 2000278266 A JP2000278266 A JP 2000278266A JP 2002086408 A JP2002086408 A JP 2002086408A
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lumber
ridge
steam
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Hideaki Sugino
秀明 杉野
Mitsuhiko Tanahashi
光彦 棚橋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の木材を接合して圧縮したときの接合が
十分で、接合強度を向上させることができる集合木材を
提供する。 【解決手段】 複数の木材12には長さ方向に沿って各
木材12が互いに噛み合うように嵌合凸条13及び嵌合
凹条14が設けられている。そして、各木材12の対向
する嵌合凸条13と嵌合凹条14が噛み合わされた後に
軟化処理を行うか又は軟化処理を行った後に各木材12
の対向する嵌合凸条13と嵌合凹条14が噛み合わされ
る。その状態で圧縮成形装置により一方向又は二方向に
圧縮成形され、次いで水蒸気によって固定化処理を行わ
れる。このようにして目的とする集合木材11が得られ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、複数の木材を集
合させて圧縮することにより形成され、例えば建築物の
梁や柱或いは椅子やテーブルとして使用される集合木材
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の集合木材としては、本発明者ら
が先に提案した特開平9−99409号公報に記載の技
術が知られている。この公報には、長さ方向と直交する
方向に沿って溝部が形成された複数の各木材における各
溝部が相互に整合するように、各木材を積層するととも
に各溝部内に補強木材を挿嵌した状態で軟化処理を行っ
た後、所定の圧縮率で圧縮成形及び固定化処理を施した
集合木材が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、圧縮成形に
よる木材の変形は、木材の軟化状態、個体差など様々な
要因に基づいて影響を受けることから、いつも一定であ
るとは限らない。そのため、長さ方向と直交する方向に
補強木材を挿嵌し、長さ方向には単に複数の木材を積層
した状態で圧縮するだけでは集合木材内の木材同士が十
分に接合しなかったり、接合強度が不足したりするとい
う問題があった。
【0004】この発明は、以上のような従来技術に存在
する問題点に着目してなされたものである。その目的と
するところは、複数の木材を接合して圧縮したときの接
合が十分で、接合強度を向上させることができる集合木
材を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の発明の集合木材は、複数の木材
の長さ方向に沿って各木材が互いに噛み合うように嵌合
凸部及び嵌合凹部を設け、各木材の対向する嵌合凸部と
嵌合凹部を噛み合わせた後に軟化処理を行うか又は軟化
処理を行った後に各木材の対向する嵌合凸部と嵌合凹部
を噛み合わせ、その状態で圧縮成形を行うことにより、
噛み合わせ部分を変形させて各木材を接合させるように
構成したものである。
【0006】請求項2に記載の発明の集合木材は、複数
の木材の木口面に各木材が互いに噛み合うように嵌合凸
部及び嵌合凹部を設け、各木材の対向する嵌合凸部と嵌
合凹部を噛み合わせた後に軟化処理を行うか又は軟化処
理を行った後に各木材の対向する嵌合凸部と嵌合凹部を
噛み合わせ、その状態で圧縮成形を行うことにより、噛
み合わせ部分を変形させて各木材を接合させるように構
成したものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、この発明を具体化した実施
形態について図面に基づき詳細に説明する。図1に示す
ように、集合木材11は、複数本(本実施形態の集合木
材11では4本)の原木となる木材12の互いに対向す
る面に設けられた嵌合凸部としての嵌合凸条13と嵌合
凹部としての嵌合凹条14を噛み合わせた状態で、上下
方向に圧縮することにより形成されている。その圧縮率
は50%、つまり上下方向の長さが元の長さの2分の1
になっている。なお、木材12は杉、檜等の成育過程で
除去された丸太状の間伐材を四角柱状に形成してなるも
のである。
【0008】図2に示すように、各木材12は断面ほぼ
正方形状をなし、それぞれ隣接する2面には長さ方向に
延びる嵌合凸条13と嵌合凹条14が一定の深さで形成
されている。図3に示すように、4本の木材12が2本
ずつ左右及び上下に重ね合わされ、互いに対向する面の
嵌合凸条13と嵌合凹条14とが噛み合わされて集合原
材15が形成される。この集合原材15は断面がほぼ正
方形状になっている。そして、集合原材15が図4に示
す圧縮成形装置16により上下方向及び左右方向の少な
くとも一方の方向に圧縮され、噛み合わせ部分が変形さ
れて各木材12が接合され、目的とする集合木材11が
形成される。
【0009】次に、圧縮成形装置16について説明す
る。図4に示すように、圧縮成形装置16は、四角筒状
に形成された圧力容器17(紙面に垂直な方向に長く形
成されている)を備えており、かかる圧力容器17の上
壁18及び左右両壁19、20にはそれぞれロッド挿通
孔21、22、23が穿設されている。
【0010】ロッド挿通孔21には、圧力容器17の外
方の一端にプレスシリンダ24が連結されるとともに、
圧力容器17の内方の他端にプレス金型25が取り付け
られたプレスロッド26がスライド可能に挿通されてい
る。これにより、前記集合原材15の加圧圧縮を行なう
際に、上壁18のロッド挿通孔21に挿通されたプレス
ロッド26はプレスシリンダ24により下方に移動さ
れ、このプレスロッド26の移動に伴ってプレス金型2
5が集合原材15の上方より加圧される。また、プレス
金型25には多数の蒸気孔25aが形成されており、各
蒸気孔25aからは後述する軟化処理(水蒸気処理)の
際に水蒸気が通過されて下方に配置された集合原材15
に噴射されるようになっている。
【0011】また、圧力容器17の左壁19及び右壁2
0に穿設されたロッド挿通孔22,23には、前記プレ
スロッド26と同様に、圧力容器17の外側で一端にプ
レスシリンダ24が連結されるとともに、圧力容器17
の内側で他端にプレス金型27が取り付けられたプレス
ロッド28がスライド可能に挿通されている。これらの
プレス金型27には、前記プレス金型25と同様、多数
の蒸気孔27aが形成されており、各蒸気孔27aから
は水蒸気処理の際に水蒸気が通過されて集合原材15に
噴射されるようになっている。
【0012】また、圧力容器17内の下方位置には支持
金型29が固定されており、かかる支持金型29上には
加圧圧縮される集合原材15が載置される。さらに、か
かる支持金型29には、前記各プレス金型25、27と
同様、多数の蒸気孔29aが透設されており、各蒸気孔
29aからは水蒸気処理の際に水蒸気が通過されて集合
原材15に噴射される。
【0013】前記左右のプレス金型27の内側には、図
示しないスライド機構を介してプレス金型27の内壁に
沿って上下方向に配設され、左右のプレス金型27と共
に左右方向及び上下方向にスライド移動可能なスライド
プレス金型30が配設されている。これらの各スライド
プレス金型30は、前記支持金型29上に集合原材15
が載置されたとき、集合原材15を側方から保持する働
きをする。また、各スライドプレス金型30には、前記
各プレス金型25等と同様、それぞれ多数の蒸気孔30
aがプレス金型27の蒸気孔27aと連通するように形
成されている。
【0014】また、圧力容器17の左壁19及び右壁2
0の上方位置には多数のノズル31(図4には1つのノ
ズル31のみを示す)が圧力容器17の長手方向に沿っ
て設けられている。各ノズル31からは、図示しない水
蒸気噴射装置を介して水蒸気処理時に集合原材15の表
面に水蒸気が噴射される。
【0015】前記のように構成される各プレスシリンダ
24から各プレスロッド26、28に及ぼされる圧力は
集合原材15の圧縮率に従って変更され、例えば圧縮率
50%では1.5MPa(15kgf/cm2)、圧縮
率30%では1.0MPa(10kgf/cm2)程度
の圧力が必要である。圧縮率は得られる集合木材11の
品質や製造の容易性などの点から、20〜60%が好ま
しく、40〜50%がさらに好ましい。
【0016】水蒸気噴射装置を介して各ノズル31から
噴射される水蒸気の水蒸気圧は0.5MPa(5kgf
/cm2)以上に設定されており、また、加熱温度は8
0℃乃至220℃の範囲に設定されている。また、圧縮
成形装置16には、図示しない真空ポンプが付設されて
おり、かかる真空ポンプは、集合原材15から集合木材
11を成形する際に、前処理として装置内及び集合原材
15の脱気処理を行うのに使用される。
【0017】次に、圧縮成形装置16を用いた集合木材
11の製造方法について説明する。集合木材11を製造
するには、先ず図2に示すように、4本の各木材12に
形成された複数の嵌合凸条13と嵌合凹条14を互いに
嵌合させて各木材12をその水平方向及び垂直方向に積
層する。これにより、図3に示す集合原材15が得られ
る。続いて、図4に示すように、前記のように構成され
た集合原材15を圧縮成形装置16内に配置し、軟化処
理、圧縮成形及び固定化処理を行う。
【0018】すなわち、集合原材15を圧力容器17内
で支持金型29上に積層載置し、左右に位置する各プレ
ス金型27と各スライドプレス金型30との協働により
集合原材15を左右から保持する。この後、真空ポンプ
を10分間作動させて圧力容器17内を減圧する。これ
により、各木材12を含む集合原材15の脱気処理が行
われる。このように脱気処理が行われた後、水蒸気噴射
装置から水蒸気が各ノズル31を介して集合原材15に
噴射される。
【0019】このように噴射された水蒸気は、各プレス
金型25、27の蒸気孔25a、27a、支持金型29
の蒸気孔29a及び各スライドプレス金型30の蒸気孔
30aを通過し、集合原材15の表面に到達する。この
軟化処理としての水蒸気処理は、120℃〜150℃
で、20分〜60分間の条件で行われ、この水蒸気処理
により集合原材15の各木材12は軟化される。
【0020】このように各木材12が軟化された後、集
合原材15は加圧圧縮工程で圧縮率50%まで圧縮され
る。この加圧圧縮工程においては、先ず、上方のプレス
シリンダ24によりプレスロッド26が下方へ加圧移動
され、これによりプレス金型25が集合原材15を上方
から所定の圧力をもって加圧圧縮する。このとき、集合
原材15における各木材12は軟化状態にあるので、各
プレス金型25、支持金型29及びスライドプレス金型
30との協働により、プレス金型25を介して圧縮され
る。また、各スライドプレス金型30は、プレス金型2
5の加圧状態に同期して下方に移動され、最終的に各プ
レス金型27の内側面に当接される。そして、図5に示
すように、プレス金型25は、圧縮率に従って所定量移
動した時点で上下方向の圧縮を終了し、停止する。これ
により、集合原材15を構成する各木材12は圧縮集合
される。このとき、嵌合凸条13と嵌合凹条14の噛み
合わせ部分は変形され、各木材12が十分な強度をもっ
て接合される。
【0021】さらに、加圧圧縮工程が終了した後、集合
原材15は図5に示す状態に保持されたまま、固定化処
理が行われる。固定化処理は、前記と同様に、各ノズル
31から水蒸気を集合原材15の表面に噴射することに
より行われる。このように水蒸気を集合原材15に噴射
することにより、各木材12はその形状を永久に保持す
るように固定化される。このとき、固定化処理は、16
0〜180℃で20〜30分の条件で行われることが望
ましい。かかる固定化処理を行って冷却した後に目的と
する図1に示すような集合木材11が得られる。
【0022】このようにして製造された集合木材11で
は、各木材12における嵌合凸条13と嵌合凹条14と
の嵌合が圧縮によって確実なものとなり、これにより各
木材12相互は、圧縮成形が終了した時点で、嵌合凸条
13と嵌合凹条14との嵌合を介して、一体に連結固着
され、十分な強度を発揮することができる。また、得ら
れた集合木材11では、従来の集合木材11におけるよ
うに接着剤は全く使用されておらず、各木材12相互を
結着するための接着剤は不要となり、接着剤中に含有さ
れる有機溶剤により健康衛生を阻害されることなく、取
扱いが容易で、かつ低いコストで十分な強度を有する集
合木材11が得られる。なお、実際に家屋における柱や
梁、或いは造作材の芯材等として使用される場合には、
集合木材11における各4面に化粧板等を貼り付ける等
して使用してもよく、必要な長さに切って使用してもよ
い。
【0023】また、図示しないが、原材となる複数の木
材12の木口面に各木材12が互いに噛み合うように嵌
合凸部13及び嵌合凹部14を設けてもよい。そして、
各木材12の木口面で対向する嵌合凸部13と嵌合凹部
14を噛み合わせた後に軟化処理を行うか又は軟化処理
を行った後に各木材12の対向する嵌合凸部13と嵌合
凹部14を噛み合わせ、その状態で圧縮成形を行うこと
により集合木材11を製造してもよい。
【0024】以上の実施形態により発揮される効果につ
いて以下にまとめて説明する。 ・ 実施形態で説明した集合木材11は、複数の木材1
2の長さ方向に各木材12が互いに噛み合うように嵌合
凸条13及び嵌合凹条14を設け、それら嵌合凸条13
と嵌合凹条14とが予め噛み合った状態で圧縮されて形
成される。しかも、圧縮の際には軟化処理が行われてい
る。このため、得られる集合木材11は、複数の木材1
2間の接合が十分で、その接合強度を向上させることが
できる。
【0025】・ また、集合木材11は複数の木材12
の木口面に嵌合凸条13及び嵌合凹条14を設け、それ
ら嵌合凸条13と嵌合凹条14とが予め噛み合った状態
で圧縮されて形成される。このため、得られる集合木材
11は木口面における接合が十分で、その接合強度を向
上させることができる。
【0026】・ 木材12を断面四角形状をなす角材と
し、各角材の隣接する二面に嵌合凸条13及び嵌合凹条
14を設けることにより、4本の角材の嵌合凸条13及
び嵌合凹条14を有する二面をそれぞれ嵌合させ、その
状態で圧縮成形を行うことにより集合木材11が形成さ
れる。この場合、角材には二面に同様の嵌合凸条13及
び嵌合凹条14を形成すればよいので、構成を簡単にで
き、製造コストの低減を図ることができる。
【0027】・ 木材12の嵌合凸条13を先端ほど幅
狭にし、嵌合凹条14を嵌合凸条13に対応して先端ほ
ど幅広になるように各々テーパ状に形成した場合、嵌合
凸条13及び嵌合凹条14の成形が容易であるととも
に、嵌合凸条13と嵌合凹条14の噛み合わせが容易で
ある。
【0028】
【実施例】(実施例1〜4及び対照例1〜4)以下に、
前記実施形態を具体化した実施例について説明する。
【0029】図6(a)、(b)に示すように、杉材か
ら形成された木材(原材)12として2種類の四角板状
をなすものを用意した。そして、これら原材12を30
00rpmで回転するカッターをその側面が通過するよ
うに3m/分の速度で移動させて切削し、嵌合凸条13
及び嵌合凹条14を形成して試験片32を得た。各試験
片32の嵌合凸条13及び嵌合凹条14の形状は、図7
(a)に示すように、細長い二等辺三角形状のものと、
図7(b)に示すように、細長い台形状のものとがある
(いずれも、いわゆるフィンガージョイント形状)。す
なわち、嵌合凸条13は先端ほど幅狭になり、嵌合凹条
14は嵌合凸条13に対応して先端ほど幅広になるよう
に各々テーパ状に形成されている。図6(a)では嵌合
凸条13及び嵌合凹条14が試験片32の柾目面に形成
され、図6(b)では嵌合凸条13及び嵌合凹条14が
試験片32の板目面に形成されている。
【0030】次に、図8(a)に示すように、一対の試
験片32を水平方向に並べてその柾目面に形成された嵌
合凸条13と嵌合凹条14とを油圧プレス機を用いて腕
力では剥がれない程度に噛み合わせた。また、図8
(b)に示すように、一対の試験片32を垂直方向に並
べてその板目面に形成された嵌合凸条13と嵌合凹条1
4とを油圧プレス機を用いて腕力では剥がれない程度に
噛み合わせた。
【0031】そして、噛み合わせた試験片32(集合原
材15)を前記図4に示す圧縮成形装置16の圧力容器
11内に配置し、圧力容器11内を真空状態にした。そ
の状態でノズル27から水蒸気を噴射し、120℃で2
0分間にわたって試験片32を軟化した。続いて、プレ
ス金型16を下降させて試験片32を上下方向に圧縮し
た。その後、ノズル27から水蒸気を噴射し、170℃
で30分の間圧縮接合部の固定を行った。次いで、圧力
容器11内の蒸気を排出し、冷却した。そして、乾燥後
に試験片32の接合強度を測定した。
【0032】接合強度の測定は、JIS Z 2101
−1994「木材の試験方法」割裂試験の項目に従って行
った。試験片32の形状は図9に示すものとした。図
中、33は接合面(割裂面)を示し、矢印は引張る方向
を示す。試験片32を作製する際には接合面と強度測定
の割裂面とができるだけ一致するようにした。また、比
較例として杉未圧縮材及び接合のない圧縮材の試験片も
同時に作製した。そして、JIS Z 2101の割裂
試験の方法で試験片の接合強度を測定した。接合強度は
下記式に基づいて算出した。
【0033】c=Pm/b ここで、cは接合強度(N/mm)、Pmは最大荷重
(N)、bは割裂面の幅(mm) また、測定条件は次に示す条件で行った。
【0034】試験環境: 温度20℃、湿度65%、 試験片の状態: 上記の標準状態で48時間以上放置 試験機: 島津製作所製の万能試験機でクロスヘッドの
移動速度が2mm/分各実施例及び対照例の条件を表1
に示し、それらについて得られた接合強度を表2に示
す。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】 表2に示したように、図8(a)の接合及び圧縮形態で
行った実施例1及び2では、未圧縮材で接合しない対照
例2に近い接合強度が得られた。また、図8(b)の接
合及び圧縮形態で行った実施例3及び4では、未圧縮材
で接合しない対照例4に比べて低い接合強度となった。
【0037】なお、前記実施形態の構成を次のように変
更して具体化してもよい。 ・ 図10(a)に示すように、二点鎖線の丸太材34
から四角柱状の木材(原材)12を切り出す場合、その
四隅部には丸太材34の表面が露出するように切り出し
てもよい。また、嵌合凸条13及び嵌合凹条14が設け
られていない他の二辺全体を丸太材34の表面がそのま
ま露出するように(二点鎖線の状態に)構成してもよ
い。これらの場合、圧縮成形装置16による圧縮後に得
られる集合木材11は、四隅部がプレス金型25によっ
て圧縮されて綺麗な四角柱状となる。
【0038】・ 図10(b)に示すように、嵌合凸条
13を先端ほど幅広になる三角柱状の突条とし、嵌合凹
条14をその嵌合凸条13が嵌合するように蟻溝状に形
成してもよい。そして、一方の木材12の嵌合凸条13
と他方の木材12の嵌合凹条14を側方から嵌め合わせ
る。このようにした場合、嵌合凸条13と嵌合凹条14
の嵌合後に両木材12が離間するのを確実に防止するこ
とができる。
【0039】・ 木材12の嵌合凸条13と嵌合凹条1
4を波形状に形成したり、嵌合凸条13と嵌合凹条14
の高さ又は深さを適宜設定したり、嵌合凸条13と嵌合
凹条14の間隔を両端側ほど狭くなるように形成した
り、木材12の長さ方向に延びる嵌合凸条13と嵌合凹
条14を所定の間隔をおいて間欠的に形成してもよい。
【0040】・ 木材12の嵌合凸条13と嵌合凹条1
4の接合面に接着剤を塗布してから両者を噛み合わせて
もよい。また、前記実施形態より把握される技術的思想
について以下に記載する。
【0041】・ 前記嵌合凸部と嵌合凹部は複数設けら
れている請求項1又は請求項2に記載の集合木材。この
ように構成した場合、木材同士の結合をより強固なもの
にすることができる。
【0042】・ 前記軟化処理は、水蒸気を噴射するこ
とにより行われるものである請求項1又は請求項2に記
載の集合木材。このように構成した場合、木材を容易か
つ速やかに軟化させることができる。
【0043】・ 前記圧縮成形の後に水蒸気を噴射する
固定化処理を行うことにより得られるものである請求項
1又は請求項2に記載の集合木材。このように構成した
場合、圧縮成形後の形状を確実に固定化することができ
る。
【0044】・ 前記木材は断面四角形状をなす角材で
あり、各角材の隣接する二面に前記嵌合凸部及び嵌合凹
部を設けた請求項1に記載の集合木材。このように構成
した場合、角材には二面に同様の嵌合凸条及び嵌合凹条
を形成すればよいので、構成を簡単にでき、製造コスト
の低減を図ることができる。
【0045】・ 前記嵌合凸部は先端ほど幅狭になり、
嵌合凹部は嵌合凸部に対応して先端ほど幅広になるよう
に各々テーパ状に形成されている請求項1又は請求項2
に記載の集合木材。このように構成した場合、嵌合凸条
及び嵌合凹条の成形が容易であるとともに、嵌合凸条と
嵌合凹条の噛み合わせが容易である。
【0046】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれば
次のような効果が発揮される。請求項1に記載の発明の
集合木材によれば、複数の木材を接合して圧縮したとき
の接合が十分で、接合強度を向上させることができる。
【0047】請求項2に記載の発明の集合木材によれ
ば、木口面における接合が十分で、その接合強度を向上
させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施形態における集合木材を示す
部分斜視図。
【図2】 4本の木材を噛み合わせる前の状態を示す分
解斜視図。
【図3】 4本の木材を噛み合わせた後の集合原材を示
す部分斜視図。
【図4】 集合原材を圧縮するための圧縮成形装置を示
す断面図。
【図5】 圧縮成形装置の作用を示す断面図。
【図6】 (a)及び(b)は、木材の試験片を示す斜
視図。
【図7】 (a)及び(b)は試験片の嵌合凸部及び嵌
合凹部を示す部分分解正面図。
【図8】 (a)及び(b)は、木材の試験片を噛み合
わせた状態を示す斜視図。
【図9】 木材の試験片の割裂試験の状態を示す正面
図。
【図10】 (a)は丸太材から原材を切り出す状態の
別例を示す正面図及び(b)は木材の嵌合凸部と嵌合凹
部を示す部分分解正面図。
【符号の説明】
11…集合木材、12…木材、13…嵌合凸部としての
嵌合凸条、14…嵌合凹部としての嵌合凹条、16…圧
縮成形装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B27M 3/00 B27M 3/00 E Fターム(参考) 2B230 AA15 AA22 BA04 BA18 EA19 EB06 EB13 EB29 EC02 2B250 AA02 AA13 BA01 CA01 DA04 EA04 FA15 FA21 FA31

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の木材の長さ方向に沿って各木材が
    互いに噛み合うように嵌合凸部及び嵌合凹部を設け、各
    木材の対向する嵌合凸部と嵌合凹部を噛み合わせた後に
    軟化処理を行うか又は軟化処理を行った後に各木材の対
    向する嵌合凸部と嵌合凹部を噛み合わせ、その状態で圧
    縮成形を行うことにより、噛み合わせ部分を変形させて
    各木材を接合させるように構成した集合木材。
  2. 【請求項2】 複数の木材の木口面に各木材が互いに噛
    み合うように嵌合凸部及び嵌合凹部を設け、各木材の対
    向する嵌合凸部と嵌合凹部を噛み合わせた後に軟化処理
    を行うか又は軟化処理を行った後に各木材の対向する嵌
    合凸部と嵌合凹部を噛み合わせ、その状態で圧縮成形を
    行うことにより、噛み合わせ部分を変形させて各木材を
    接合させるように構成した集合木材。
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