JP2002085537A - 液状消臭剤組成物およびその使用方法 - Google Patents

液状消臭剤組成物およびその使用方法

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JP2002085537A JP2000286673A JP2000286673A JP2002085537A JP 2002085537 A JP2002085537 A JP 2002085537A JP 2000286673 A JP2000286673 A JP 2000286673A JP 2000286673 A JP2000286673 A JP 2000286673A JP 2002085537 A JP2002085537 A JP 2002085537A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 設備コスト及び操業コストが低く、かつ、悪
臭、特に硫黄系悪臭成分及び窒素系悪臭成分、を効果的
に低減することが可能な、液状消臭剤組成物の提供。 【解決手段】 塩化鉄(III)、塩化マンガン(I
I)、塩化コバルト(II)、及び塩化ニッケル(I
I)からなる群から選択される少なくとも1種以上を含
んでなる、3d遷移金属のハロゲン化物塩を含有する水
溶液から実質的になる、液状消臭剤組成物。本発明にお
ける3d遷移金属のハロゲン化物塩としては、水溶液中
で電離するものであれば特に限定されず、種々のものが
使用可能であるが、電離度が高いもの(例えば塩化物や
臭化物)が優れた消臭効果が得られる点で好ましく、よ
り好ましくは溶液中で完全に電離する強電解質である。
なお、3d遷移金属とは、3d殻が充たされる21Sc
29Cuの遷移金属をいい、第一遷移元素系列とも呼
ばれるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の背景】発明の分野 本発明は、硫黄系悪臭成分(硫化水素、メチルメルカプ
タン、硫化メチル、二硫化メチル等)、窒素系悪臭成分
(アンモニア、トリメチルアミン等)等に由来する悪臭
を低減する液状消臭剤組成物に関するものであり、例え
ば畜舎、特に家畜および/または家畜排泄物、の消臭に
好適に使用されるものである。
【0002】背景技術 近年、畜産経営の急激な大規模化が進む一方で、郊外に
おける宅地化も進んでいる。このため、地域住民から畜
産経営に起因する苦情が多く発生している。その中で
も、悪臭に関する苦情が最も多いのが実情である。
【0003】このような畜産事業所内の悪臭を低減する
方法としては、一旦発生した悪臭ガスを活性炭やゼオラ
イト等により吸着除去したり、あるいは悪臭源である排
水を活性汚泥法等により処理したりする方法が一般的に
採用されている。
【0004】しかしながら、これらの方法は、家畜およ
びその排泄物に消臭剤を直接散布して悪臭の発生源その
ものを絶つものではないため、その処理能力には限度が
あるし、設備および操業コストも高くつくという問題が
あった。
【0005】
【発明の概要】本発明者らは、今般、悪臭の発生源(例
えば家畜およびその排泄物)に3d遷移金属のハロゲン
化物塩を含有する水溶液を散布することにより、悪臭、
特に硫黄系悪臭成分(硫化水素、メチルメルカプタン、
硫化メチル、二硫化メチル等)、窒素系悪臭成分(アン
モニア、トリメチルアミン等)等に由来する悪臭、を効
果的に低減できることを知見した。
【0006】したがって、本発明は、設備コストおよび
操業コストが低く、かつ、悪臭、特に硫黄系悪臭成分お
よび窒素系悪臭成分、を効果的に低減することが可能
な、液状消臭剤組成物を提供することを目的としてい
る。
【0007】上記目的を達成するために、本発明は、3
d遷移金属のハロゲン化物塩を含有する水溶液から実質
的になることを特徴とする、液状消臭剤組成物を提供す
る。
【0008】また、本発明は、液状消臭剤組成物を霧状
に噴霧することを特徴とする、液状消臭剤組成物の使用
方法を提供する。
【0009】
【発明の具体的説明】以下、本発明の液状消臭剤組成物
およびその製造方法について具体的に説明する。
【0010】液状消臭剤組成物 本発明の液状消臭剤組成物は、3d遷移金属のハロゲン
化物塩を含有する水溶液から実質的になるものである。
【0011】本発明における3d遷移金属のハロゲン化
物塩としては、水溶液中で電離するものであれば特に限
定されず、種々のものが使用可能であるが、電離度が高
いもの(例えば塩化物や臭化物)が優れた消臭効果が得
られる点で好ましく、より好ましくは溶液中で完全に電
離する強電解質である。なお、3d遷移金属とは、3d
殻が充たされる21Sc〜29Cuの遷移金属をいい、第一
遷移元素系列とも呼ばれるものである。
【0012】本発明の液状消臭剤組成物においては、悪
臭の発生源(例えば家畜およびその排泄物)に3d遷移
金属のハロゲン化物塩を含有する水溶液を散布すること
により、悪臭、特に硫黄系悪臭成分(硫化水素、メチル
メルカプタン、硫化メチル、二硫化メチル等)、窒素系
悪臭成分(アンモニア、トリメチルアミン等)等に由来
する悪臭、を効果的に低減する。
【0013】理論に拘束されるつもりはないが、本発明
における消臭作用は、以下のようなメカニズムにより発
現するものと考えられる。まず、硫黄系悪臭成分につい
ては、a)HSが3d遷移金属イオンと硫化物を形成
することにより除去されるとともに、b)ポリスルフィ
ドが金属イオン(M)と、M またはMII
(n=2〜6)を形成することにより、あるいはさら
にこれらが最終的にHSにまで分解されて金属イオン
と硫化物を形成することにより、除去される。一方、窒
素系悪臭成分のアンモニアについては、3d遷移金属イ
オンとアンミン錯体[M(NH2+または[M
(NH3+を形成することで除去される。トリ
メチルアミンについても同様の錯形成が考えられる。こ
のようにして、硫黄系悪臭成分および窒素系悪臭成分が
除去されるものと考えられるが、本発明の液状消臭剤組
成物はこれらの悪臭成分以外にも、種々の悪臭成分の低
減にも効果を発揮しうるものである。例えば、低級脂肪
酸系悪臭成分(例えば、ノルマル酪酸、イソ吉草酸)に
対しても、含有金属イオン(特にストロンチウム)が塩
または錯塩を形成することにより、消臭効果が発揮され
る。
【0014】本発明の好ましい態様によれば、3d遷移
金属のハロゲン化物塩が、塩化鉄(III)、塩化マンガ
ン(II)、塩化コバルト(II)、塩化ニッケル(II)、
およびこれらの組合せを含んでなるのが好ましく、より
好ましくは、塩化鉄(III)、塩化マンガン(II)、な
らびに塩化コバルト(II)および/もしくは塩化ニッケ
ル(II)を含んでなる。
【0015】本発明の好ましい態様によれば、アルカリ
金属のハロゲン化物塩および/またはアルカリ土類金属
のハロゲン化物塩をさらに含有してなるのが好ましく、
より好ましくはアルカリ金属のハロゲン化物塩およびア
ルカリ土類金属のハロゲン化物塩の両方を含有してな
る。これにより、pHを中性近傍(好ましくはpHが6
〜8、より好ましくは6.5〜7.5)に保持しやすく
して、3d遷移金属イオンの消臭作用を向上させる。ま
た、アルカリ金属イオン/アルカリ土類金属イオン
(M)自体もポリスルフィドと、M またはMII
(n=2〜6)を形成することにより、あるいはさ
らにこれらが最終的にHSにまで分解されて金属イオ
ンと硫化物を形成することにより、何らかの消臭作用を
発揮するものと考えられる。すなわち、多種多様の悪臭
成分に対して、消臭効果を効率良く発揮させることがで
きる。
【0016】本発明におけるアルカリ金属のハロゲン化
物塩は、特に限定されないが、好ましい例としては、塩
化ナトリウム、塩化カリウム、塩化リチウム、臭化カリ
ウム、およびそれらの組合せが挙げられ、より好ましく
はこれらの全部を含んでなるものが挙げられる。
【0017】本発明におけるアルカリ土類金属のハロゲ
ン化物塩としては、特に限定されないが、好ましい例と
しては、塩化バリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシ
ウム、塩化ストロンチウム、およびこれらの組合せが挙
げられ、より好ましくはこれらの全部を含んでなるもの
が挙げられる。
【0018】本発明の好ましい態様によれば、本発明の
液状消臭剤組成物は、pHが6〜8であるのが好まし
く、より好ましくは6.5〜7.5、さらに好ましくは
6.8〜7.2である。
【0019】また、本発明の液状消臭剤組成物の濃度
は、適用しようとする用途およびその際の使用方法等に
応じて適宜決定すればよく、特に限定されるものではな
い。本発明の好ましい態様によれば、イオン強度が3以
上である。これにより、液状消臭剤組成物を濃縮液とし
て得られるので保管、運搬等の取り扱いにおいて有利と
なる。例えば、家畜に直接散布する場合、濃縮液として
調合しておき、使用時に安全な範囲まで希釈して用いる
ことができる。また、本発明の別の好ましい態様によれ
ば、イオン強度が0.5以下である。これにより、液状
消臭剤組成物を原液のまま使用するだけで十分な消臭効
果を効率良く発揮させるとともに、生態系(例えば家
畜)および環境等への負荷を少なくすることができる。
【0020】製造方法 本発明の液状消臭剤組成物は、配合成分の種類に応じた
適切な方法によって製造すればよく、製法は特に限定さ
れるものではない。例えば、アルカリ金属イオン、アル
カリ土類金属イオンおよび3d遷移金属イオンを含有成
分とする場合、次の方法により行なうことができる。ま
ず、アルカリ金属ハロゲン化物を第1の容器に投入し、
アルカリ土類金属ハロゲン化物および3d遷移金属ハロ
ゲン化物を第2の容器に投入し、約90℃以上に加熱さ
れた熱湯を、第1の容器および第2の容器に、6:4〜
8:2の体積比となるように注入して、攪拌する。その
後、第1の容器内の水溶液と、第2の容器内の水溶液と
を混合し、再び攪拌する。これを常温まで放冷すると本
発明の液状消臭剤組成物が得られる。
【0021】用途 工場、事業場から悪臭物質が排出される形態には、以下
に示されるような種々の形態があるが、本発明の液状消
臭剤組成物はこれらのいずれにも好ましく利用すること
ができる。
【0022】i)畜舎などのように特定の煙突がなく、
その事業場の敷地全体から悪臭物質が排出される場合、 ii)化学工場などのように煙突、その他の気体排出施設
から悪臭原因物が排出される場合、 iii)化製場などのように悪臭物質が排出水に含まれ
て、事業場の外に排出され気体蒸散する場合。
【0023】これらの中でも、i)の畜舎に使用するの
が、本発明の主な消臭対象である硫黄系悪臭成分および
窒素系悪臭成分の両方を多く発生する場所であるととも
に、家畜およびその排泄物に直接作用させることができ
る点から特に好ましい。また、本発明の消臭剤組成物は
人畜に対して無害な成分で構成されているので、家畜お
よびその家畜排泄物の消臭に特に適している。このよう
な畜舎としては、牛舎、豚舎、鶏舎等が挙げられる。ま
た、iii)の排水の消臭に使用されるのも好ましい。こ
の場合には、悪臭成分を沈殿させることができるので、
排水処理がしやすいという利点もある。
【0024】本発明の液状消臭剤組成物は、上記用途に
限定されるものではなく、家庭用および公共用(例えば
家庭用トイレ、公衆トイレ)も含めた広範囲の消臭用途
に使用することが可能である。
【0025】使用方法 本発明の液状消臭剤組成物の使用方法は、悪臭の発生源
や悪臭雰囲気に対して消臭剤を直接散布もしくは混合等
により介在させるものであれば特に限定されるものでは
なく、公知の種々の方法により行うことができる。
【0026】本発明の好ましい態様によれば、液状消臭
剤組成物を霧状に噴霧することにより散布を行うのが消
臭作用が効率良く発揮されるので好ましい。また、この
霧状噴霧の際の圧力が1.5気圧以上であるのが好まし
く、より好ましくは1.5〜3.5気圧、さらに好まし
くは2.0〜2.5気圧である。これにより、消臭効果
をより一層向上させることができる。また、本発明の好
ましい態様によれば、液状消臭剤組成物の散布に際し、
液状消臭剤組成物を希釈して、組成物のイオン強度を
0.5以下にする工程を含んでなる。
【0027】このように本発明の消臭剤組成物は、消臭
しようとする対象に直接散布するという簡便な方法によ
り優れた消臭効果を得ることができるため、設備コスト
および操業コストを最小限に抑えることができるという
利点がある。
【0028】
【実施例】以下、本発明について具体的実施例に基づい
てさらに詳しく説明するが、本発明はこれに限定される
ものではない。
【0029】実施例1 実施例1は、本発明の液状消臭剤組成物をウインドウレ
ス養豚舎(収容豚数;約4000頭、敷地面積2800
)内の消臭に使用した例である。
【0030】(1)液状消臭剤組成物の調製 まず、(a)3d遷移金属のハロゲン化物塩として、塩
化コバルト8g、および塩化マンガン7gを、(b)ア
ルカリ金属のハロゲン化物塩として、塩化ナトリウム6
0g、塩化カリウム20g、塩化リチウム5g、および
臭化カリウム10gを、(c)アルカリ土類金属のハロ
ゲン化物塩として、塩化バリウム15g、塩化カルシウ
ム15g、塩化マグネシウム20g、および塩化ストロ
ンチウム10g、を用意した。
【0031】次に、上記アルカリ金属ハロゲン化物塩
(b)を容器Iに、3d遷移金属元素ハロゲン化物
(a)およびアルカリ土類金属ハロゲン化物塩(c)を
別の容器IIに分配した。この両容器に対して、約90℃
以上の熱湯を、容器Iに700ml、容器IIに300m
l注入して、素早く攪拌した。これら容器Iおよび容器
IIの内容物を同時に、さらなる別の容器IIIに移し、再
び攪拌した。これを、常温で自然に冷却して、本発明の
液状消臭剤組成物を得た。なお、得られた液状消臭剤組
成物のpHを測定したところ、6.8〜7.2の範囲内
であり、イオン強度は3.29であった。
【0032】(2)消臭試験 まず、養豚舎内の臭気成分の初期濃度を、悪臭防止法
(昭和47年、環告第9号、別表第2)に準拠して測定
した。具体的には、i)窒素系臭気成分として、アンモ
ニアおよびトリメチルアミンを、ii)硫黄系臭気成分と
して、硫化水素およびメチルメルカプタンを、iii)低
級脂肪酸成分として、ノルマル酪酸およびイソ吉草酸
を、以下のようにして測定した。結果を表1に示す。
【0033】a)アンモニアの測定;試料をほう酸溶液
に吸収させ、アンモニアを捕集した。この捕集溶液に発
色液を加え、分光光度計を用いて波長640nm付近の
吸光度を測定することにより、アンモニア濃度を算出し
た。
【0034】b)トリメチルアミンの測定;試料を硫酸
溶液に吸収させ、トリメチルアミンを捕集した。この捕
集溶液を水酸化カリウム溶液が入った分解瓶に入れ、分
解瓶から発生したトリメチルアミンを液体酸素で冷却し
た試料濃縮管に低温濃縮した後、試料濃縮管を水素炎イ
オン化検出器を備えたガスクロマトグラフ(GC)に接
続し、試料濃縮管を加熱してカラムに導入しトリメチル
アミンを分析した。
【0035】c)硫化水素およびメチルメルカプタンの
測定;試料採取袋に採取した試料を液体酸素で冷却した
試料濃縮管に通し、硫黄化合物を低温濃縮した。炎光光
度検出器(FPD)を備えたガスクロマトグラフ(G
C)に試料濃縮管を接続し、試料濃縮管を加熱して硫黄
化合物をカラムに導入し分析した。
【0036】d)ノルマル酪酸およびイソ吉草酸の測
;試料を常温で水酸化ストロンチウムを被覆したガラ
スビーズを充填した試料捕集管に通し、ノルマル酪酸お
よびイソ吉草酸を捕集した。水素炎イオン化検出器を備
えたガスクロマトグラフ(GC)に試料捕集管を接続
し、ギ酸を注入した後試料捕集管を加熱して、ノルマル
酪酸およびイソ吉草酸をカラムに導入して分析した。
【0037】次に、本発明の液状消臭剤組成物を用いて
養豚舎の消臭を行った。まず、液状消臭剤組成物60L
を水で2000Lに希釈して、1日分の希釈液を得た。
すなわち、豚50kg当たりの1日の希釈液散布量が
0.5Lとなるようにした。得られた希釈液のイオン強
度は0.1であった。この希釈液を1日につき12回、
定期的に養豚舎内全域に散布した。1回ごとの散布は、
養豚舎の天井に配設されたスプリンクラーから、3分間
噴出させることにより行った。このような散布を、60
日間継続した。そして、養豚舎内の臭気成分の濃度を上
記a)〜d)にしたがい測定した。
【0038】(3)試験結果 上記(2)で行った消臭試験の結果を以下の表1に示
す。
【0039】 表 1 臭気成分 初期濃度 60日間継続使用後 (ppm) (ppm) (窒素系臭気成分) アンモニア 8.5 2.5 トリメチルアミン 0.002 検出不能※ (硫黄系臭気成分) 硫化水素 0.016 0.03 メチルメルカプタン 0.42 0.003 (低級脂肪酸成分) ノルマル酪酸 0.25 0.13 イソ吉草酸 0.065 0.012 ※0.005ppm未満 表1から分かるように、窒素系臭気成分、硫黄系臭気成
分、および低級脂肪酸成分のいずれにおいても、優れた
低減効果が認められる。すなわち、優れた消臭効果が発
現されたことを示している。
【0040】ただし、表1の結果を検討するにあたり、
以下の点に留意すべきである。すなわち、i)日数の経
過に伴って豚が成育して、1日当たりの糞尿の排出量が
多くなっていく点、ii)1〜24日目はシャワー状の散
布(霧状ではない)を行い、25〜60日目は2.2気
圧の水圧をかけて霧状の噴霧を行った点、iii)60日
目に消臭剤の散布が終了したにも関わらず、諸般の事情
から78日目に測定を行わざるを得ず、その空白期間内
にも排泄物の排出およびそれによる臭気成分の増加が生
じてしまっている点である。このような点を考慮すれ
ば、実際の消臭の程度は、上記表1の結果よりもはるか
に優れたものであると推察される。
【0041】実施例2 実施例2は、本発明の液状消臭剤組成物を製紙汚泥の脱
水処理排水の消臭に使用した例である。
【0042】(1)液状消臭剤組成物の調製 実施例1と同様にして、液状消臭剤組成物を調製した。
【0043】(2)消臭試験 処理排水110mLに液状消臭剤組成物1.1mLを添
加した後、密閉した状態で室温で放置した。1時間後
0.45μmのフィルターを用いて濾過し、この濾液を
試料とした。
【0044】得られた試料について、悪臭防止法(昭和
47年、環告第9号、別表第2)に準拠して、硫化水
素、メチルメルカプタン、硫化メチル、および二硫化メ
チルの測定を行った。具体的には、試料採取袋に採取し
た試料を液体酸素で冷却した試料濃縮管に通し、硫黄化
合物を低温濃縮した。炎光光度検出器(FPD)を備え
たガスクロマトグラフ(GC)に試料濃縮管を接続し、
試料濃縮管を加熱して硫黄化合物をカラムに導入し分析
した。結果を表2に示す。
【0045】比較例1 液状消臭剤組成物を添加しなかったこと以外は、実施例
2と同様にして、試料の調製および測定を行った。結果
を表2に示す。
【0046】実施例3 排水100mLに液状消臭剤組成物10mLを添加した
こと以外は、実施例2と同様にして、試料の調製および
測定を行った。結果を表2に示す。
【0047】比較例2 液状消臭剤組成物を添加しなかったこと以外は、実施例
3と同様にして、試料の調製および測定を行った。結果
を表2に示す。
【0048】 表 2 硫化水素 メチルメルカ 硫化メチル 二硫化メチル プタン 排水原液 12.8 0.665 0.04 N,D 実施例2 1.04 0.019 N,D N,D 比較例1 3.84 0.103 0.01 N,D 実施例3 N,D N,D N,D N,D 比較例2 2.29 0.065 0.01 N,D 定量下限値 0.001 0.001 0.01 0.02 ※単位;mg/L、 N,D;定量下限値未満
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C080 AA06 AA07 BB02 BB04 CC02 CC03 CC04 CC05 CC07 CC08 CC09 CC13 HH03 KK06 MM02 4D059 AA08 BK03 DA01 DA02 DA07 DA09 DA21 DA24 EB05 EB08 EB12

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】3d遷移金属のハロゲン化物塩を含有する
    水溶液から実質的になることを特徴とする、液状消臭剤
    組成物。
  2. 【請求項2】前記3d遷移金属のハロゲン化物塩が、塩
    化鉄(III)、塩化マンガン(II)、塩化コバルト(I
    I)、および塩化ニッケル(II)からなる群から選択さ
    れる少なくとも1種以上を含んでなる、請求項1に記載
    の液状消臭剤組成物。
  3. 【請求項3】前記3d遷移金属のハロゲン化物塩が、塩
    化マンガン(II)、ならびに塩化コバルト(II)および
    /もしくは塩化ニッケル(II)を含んでなる、請求項2
    に記載の液状消臭剤組成物。
  4. 【請求項4】アルカリ金属のハロゲン化物塩および/ま
    たはアルカリ土類金属のハロゲン化物塩をさらに含有し
    てなる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の液状消臭
    剤組成物。
  5. 【請求項5】アルカリ金属のハロゲン化物塩およびアル
    カリ土類金属のハロゲン化物塩の両方を含有してなる、
    請求項4に記載の液状消臭剤組成物。
  6. 【請求項6】前記アルカリ金属のハロゲン化物塩が、塩
    化ナトリウム、塩化カリウム、塩化リチウム、および臭
    化カリウムを含んでなる、請求項4または5に記載の液
    状消臭剤組成物。
  7. 【請求項7】前記アルカリ土類金属のハロゲン化物塩
    が、塩化バリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウ
    ム、および塩化ストロンチウムを含んでなる、請求項4
    〜6のいずれか一項に記載の液状消臭剤組成物。
  8. 【請求項8】pHが6〜8の範囲内である、請求項1〜
    7のいずれか一項に記載の液状消臭剤組成物。
  9. 【請求項9】イオン強度が3以上である、請求項1〜8
    のいずれか一項に記載の液状消臭剤組成物。
  10. 【請求項10】イオン強度が0.5以下である、請求項
    1〜8のいずれか一項に記載の液状消臭剤組成物。
  11. 【請求項11】畜舎の消臭に使用されるものである、請
    求項1〜10のいずれか一項に記載の液状消臭剤組成
    物。
  12. 【請求項12】家畜および/または家畜排泄物の消臭に
    使用されるものである、請求項1〜11のいずれか一項
    に記載の液状消臭剤組成物。
  13. 【請求項13】排水の消臭に使用されるものである、請
    求項1〜12のいずれか一項に記載の液状消臭剤組成
    物。
  14. 【請求項14】請求項1〜13のいずれか一項に記載の
    液状消臭剤組成物を霧状に噴霧することを特徴とする、
    液状消臭剤組成物の使用方法。
  15. 【請求項15】前記液状消臭剤組成物の噴霧の際の水圧
    が、1.5気圧以上である、請求項14に記載の使用方
    法。
  16. 【請求項16】前記液状消臭剤組成物の散布に際し、前
    記液状消臭剤組成物を希釈して、該組成物のイオン強度
    を0.5以下にする工程を含んでなる、請求項14また
    は15に記載の使用方法。
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