JP2015119842A - 消臭用薬液散布装置及び消臭用薬液散布方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】畜舎での家畜等の糞尿による悪臭を消臭することができる消臭装置及び消臭方法を提供すること。
【解決手段】
ミネラルを含む薬液を上水道水で所定濃度に希釈して希釈液を生成する希釈手段11と、希釈液を複数の畜舎に送液する送液手段12と、希釈液を畜舎内上部から床部に小雨状にして散布する散布手段13と、希釈手段11、送液手段12及び散布手段13を制御する制御する制御手段14と、を配設し、制御手段14は、希釈手段11で希釈液を生成し、送液手段12を介して散布手段13を駆動して畜舎内に散布するように制御することを特徴とする消臭用薬液散布装置10及び消臭用薬液散布方法である。
【選択図】図1

Description

本発明は、消臭用薬液散布装置及び消臭用薬液散布方法、詳しくは、畜舎や施設内の糞尿等による悪臭に対して消臭用希釈液を自動散布することで消臭可能とする技術に関する。
一般に、畜舎等での牛や豚等の糞尿による悪臭は、近隣への悪臭公害だけでなく、畜舎内の家畜にも健康被害等を及ぼす重大な問題となっている。
すなわち、牛や豚等の家畜は、畜舎内の悪臭により食欲不振を起こし、また、健康を保持できずに病気にかかりやすくなるため、搾乳牛や肉用牛としての成長が遅くなることによって、畜舎での家畜育成の運用効率が低下する問題となっていた。この運用効率の低下は、家畜育成のビジネス上にも大きく影響を与えるものであった。
また、食欲不振のため未消化飼料が増え、その未消化飼料が期限物であり、期限経過後に廃棄処分となるために新しい飼料の購入などが嵩み、かえって、飼料代が増す問題を有していた。
さらに、畜舎内には糞尿によってハエ等の虫が多く発生し、家畜の衛生管理を良くするために殺虫剤等を必要とするため、これを購入する費用が必要であった。また、殺虫剤の代わりに、又はそれに加えて送風扇を必要とし、これを設置する設置費用を必要としていた。
このような、畜舎内の悪臭に対しては微生物を用いて糞尿等による有機性廃棄物を分解することで予防している。
例えば、特許文献1には、微生物を用いた消臭対策が開示されている。すなわち、特許文献1には、排気ファン等を用いて、施設内から施設外へ向かう気流を形成し、その気流を複数のフィルターに順に通過させ、フィルターに形成された生物膜によって粉塵・臭気成分(アンモニアなど)を吸着させ、かつ、定着した有用微生物がそれらを徐々に分解等することにより除塵と脱臭を行う除塵・脱臭システムが開示されている。
特開2006−341249号公報
ところが、前記特許文献1に記載の消臭対策は、微生物自体を目で確認してもその量を一目で判断できないので、消臭のために必要とする微生物の量をコントロールすることが困難であった。
しかも、温度や地域によって消臭のために必要とする微生物が異なるため、前記のように目で見えない微生物の量をよりコントロールするのが困難であった。
また、脱臭剤の設置に関しては、脱臭剤が消耗品であり、それを取り換え作業が必要であるため人為的な管理を必要としていた。
さらに、畜舎毎に脱臭剤を設置するため、その畜舎毎に脱臭剤の消耗度等を管理する必要があり、その管理に労力を要していた。
そこで、出願人は、アンモニア臭等を消臭可能とするミネラルを含む薬液を使用し、これを上水道水で所定濃度に希釈した希釈液を自動散布して畜舎内を消臭することにより、畜舎内の消臭対策を定量化して実施できると共に消臭システムの管理を遠隔制御することで労力を低減できることを知見し、この発明を完成させた。
この発明は、前記課題を解決するためになされたもので、自動制御によって希釈液を散布することにより畜舎や施設内での家畜等の糞尿による悪臭を確実に消臭することができる消臭装置及び消臭方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、薬液を散布することにより畜舎内を消臭する薬液散布装置であって、薬液散布装置は、ミネラルを含む薬液を上水道水で所定濃度に希釈して希釈液を生成する希釈手段と、希釈液を複数の畜舎に送液する送液手段と、希釈液を畜舎内上部から床部に小雨状にして散布する散布手段と、希釈手段、送液手段及び散布手段を制御する制御する制御手段と、を備え、制御手段は、希釈手段で希釈液を生成すると共に送液手段を駆動することにより希釈液を圧送することで散布手段によって畜舎内に散布するように制御することを特徴とする消臭用薬液散布装置である。
請求項2に記載の発明は、前記散布手段は、制御手段での自動制御により所定時間毎に所定量散布することを特徴とする請求項1に記載の消臭用薬液散布装置である。
請求項3に記載の発明は、ミネラルを含む薬液にはキトサンを含有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の消臭用薬液散布装置である。
請求項4に記載の発明は、ミネラルを含む薬液を上水道水で所定濃度に希釈した希釈液を生成し、希釈液をポンプにより複数の畜舎に送液し、希釈液を小雨状にして各畜舎の上部から床部に散布することを特徴とする消臭用薬液散布方法である。
請求項5に記載の発明は、前記希釈液の散布は、自動制御により所定時間毎に所定量実施することを特徴とする請求項4に記載の消臭用薬液散布方法である。
請求項6に記載の発明は、ミネラルを含む薬液にはキトサンを含有することを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の消臭用薬液散布方法である。
請求項1及び請求項4に記載の発明によれば、ミネラルを含む薬液を上水道水で希釈した希釈液を畜舎内上部から床部に上方から小雨にして散布するので、畜舎内にまん延している糞尿のアンモニア臭等を散布した小雨が取り込んで床部に落とす効果を有する。
しかも、希釈液には、水溶性キトサン等のミネラルを含むので、ミネラルがアンモニア等の臭いを分解する効果を有する。
さらに、薬液を散布することでアンモニア臭や硫化水素臭等を床部に配設した敷料・床材に落とすことができ、これによって所定時間経過後に堆肥が形成される効果を有する。
また、ミネラルを含む薬液(例えばミネラル水)を上水道で希釈した希釈液を使用するため、広範囲に散布しても元となるミネラルを含む薬液の量が少量で済むので、コストをかけずに消臭対策ができる効果を有する。さらに、ミネラルを含む薬液を上水道水で希釈した希釈液(例えば希釈水)が無色無透明であり取扱いが容易である。
したがって、畜舎内を消臭することで、牛や豚等の家畜が元気になることにより、食欲旺盛となって飼料が購入した分だけ消費されるため、食べ残した飼料はほとんど消化され、無駄な飼料代が低減する。また、成長が早くなってその畜舎や施設で飼う家畜の育成回転率も向上する効果を有する。
さらに、畜舎内を消臭することで、ハエ等の害虫が少なくなり、殺虫剤の購入費用や送風扇の設置費用が少なくて済む。また、前記のように、健康・元気な家畜が育成されることで搾乳牛や肉用牛としての価値を高めることができ、畜産ビジネスの運用を向上させる効果を有する。
請求項2及び請求項5に記載の発明によれば、散布手段は所定時間毎に所定量散布できるように制御可能としているので、季節、地域や畜舎の大きさに応じて散布量や散布時間を設定して散布時間・散布量を定量化できる効果を有する。
また、散布する薬液の量や散布時間等を定量化できるため、自動散布するミネラルを含む薬液を必要の分だけ準備すればよく、使用コストを試算できる効果を有する。
このように散布時間を定量化できるので、従来のような微生物を使用したシステムではできなかった人為的な管理をあまり必要としない効果を有する。
請求項3及び請求項6に記載の発明によれば、薬液内のミネラルにはキトサンを含有するので、畜舎内に散布する希釈液に含まれるキトサンが糞尿等のアンモニア臭等を分解することにより畜舎内を消臭できる効果を有する。
消臭用薬液散布装置の構造を示したブロック図である。 消臭用薬液散布装置のユニットの設置状態を示した説明図である。 畜舎内に希釈液を散布する状態を示した説明図である。 散布の時間帯を説明した説明図である。 消臭用薬液散布方法の制御フローを示したフローチャートである。
以下、本実施形態における消臭用薬液散布装置10について図1を参照して説明する。
(消臭用薬液散布装置の全体構造)
まず、消臭用薬液散布装置10の全体構造について図1を参照して説明する。
図1は、本実施形態における消臭用薬液散布装置10の全体構成を示したブロック図である。
図1に示すように、消臭用薬液散布装置10は、ミネラルを含む薬液を上水道水で所定濃度に希釈して希釈液を生成する希釈手段11と、希釈液を複数の畜舎28に送液する送液手段12と、希釈液を畜舎28の床部に上方から小雨状に散布する散布手段13と、希釈手段11、送液手段12及び散布手段13を制御する制御する制御手段14と、を有する。
(希釈手段の構造)
希釈手段11は、ミネラルを含む薬液(後述するミネラル水)を、上水道水で例えば略数千倍に希釈して希釈液(希釈水)を生成するものである。
希釈手段11は、図1に示すように、薬液を貯水する薬液用タンク15と、薬液を上水道水で希釈する希釈液用タンク16と、薬液用タンク15から希釈液用タンク16に配水する薬液供給管17と、上水道水供給管18を有する。
薬液用タンク15は、希釈液に比べて少量の薬液を貯水するものである。すなわち、薬液用タンク15は、密閉容器内で薬液を一時的に収納可能に構成しており、収納可能とする薬液の量を検出する電極式レベルセンサ19をその内部に設けている。
希釈液用タンク16は、前記薬液用タンク15よりタンク容量が大きいものを使用する。希釈液用タンク16内にも、前記薬液用タンク15と同様に、収納される水の量を検出する電極式レベルセンサ20をその内部に設けている。
薬液用タンク15には、薬液送水用ポンプ21を連設し、そのポンプと希釈用タンクとの間に薬液供給管17を配設している。
また、希釈液用タンク16には、上水道水が供給するための上水道水供給管18が連設されている。上水道水供給管18上には供給管用電動弁33が設けられている。
このように構成することにより、希釈液用タンク16には、薬液送水用ポンプ21により薬液用タンク15から薬液が薬液供給管17を通して供給される。また、希釈液用タンク16には、上水道水供給管18を通して上水道水が供給される。
そして、希釈液用タンク16内において、少量の薬液と多量の上水道水が混合されることにより、薬液を上水道水で希釈した希釈液が生成される。
(送液手段の構造)
次に、送液手段12について説明する。
送液手段12は、希釈液圧送ポンプ22とメイン供給管23と複数の分岐管とからなる。
希釈液用タンク16には、その近傍に希釈液圧送ポンプ22を配設し、その希釈液圧送ポンプ22にメイン供給管23が連設される。
メイン供給管23上には配水管用電動弁34が配設されている。
希釈液圧送ポンプ22は、その下流側に連設する散布管に対して圧力を高めて希釈液を供給するものである。このため、メイン供給管23上に圧力ゲージ35を設けている。
メイン供給管23の下流側は、複数の畜舎28に対応するように複数の分岐管で構成しており、本実施形態では、5つの分岐管(第1分岐管24a〜第5分岐管24e)で構成している。各分岐管上には、第1電動弁25a〜第5電動弁25eが配設されている。図1に示すように、各分岐管は後述する各畜舎28a〜28e内の複数の散布管(第1散布管26a〜第5散布管26e)にそれぞれ連設されている。
以上の希釈手段11及び送液手段12は、装置ユニット27内に配設されている。
すなわち、図1の枠線内に示すように、装置ユニット27内には、薬液用タンク15、薬液送水用ポンプ21、希釈液用タンク16、希釈液圧送ポンプ22、メイン供給管23、第1分岐管24a〜第5分岐管24e等がまとめて収納されている。
図2は、消臭用薬液散布装置10の装置ユニット27の設置状態を示した説明図である。
図2に示すように、装置ユニット27は、畜舎や施設の外部壁面等に沿って設置することができる。
このように、制御手段14である装置ユニット27を畜舎28の散布場所内ではなく例えば外部壁面に設置している。
これは、畜舎28内での薬液散布制御を遠隔操作できるテレメトリー(遠隔測定法)システムを構築したものである。
(制御手段の構造)
また、装置ユニット27内には、制御手段14となる制御盤29を設けている。
制御手段14は、制御盤29上にCPU(Central Processing Unit)やRAMを備えたコンピュータ装置を有するものであり、薬液用タンク15、薬液送水用ポンプ21、希釈液用タンク16、希釈液圧送ポンプ22、供給管用電動弁33、第1電動弁25a〜第5電動弁25eとそれぞれ電気的に接続されており、これらを駆動する制御を行う。
制御盤29は電源系30(例えば200V電源)を備えており、その電源系30は、薬液送水用ポンプ21、希釈液圧送ポンプ22、各電動弁(供給管用電動弁33、第1電動弁25a〜第5電動弁25e)に電気を供給している。
(散布手段の構造)
次に、散布手段13について説明する。
散布手段13は、各畜舎28内に散布するための散布管とスプレーノズル32からなる。
散布管(第1散布管26a〜第5散布管26e)は、細長のステンレス鋼管で構成し、畜舎28の床部に配設する敷料31・床材から所定高さを有する箇所、例えば、畜舎28の天井部分の梁部分に沿ってその先端側を延伸して構成する。散布管(第1散布管26a〜第5散布管26e)の基端側は、前記装置ユニット27内の分岐管(第1分岐管24a〜第5分岐管24e)に連設されている。
その延伸した散布管(第1散布管26a〜第5散布管26e)上にスプレーノズル32,32,32・・・が所定間隔を有して複数配設されている。スプレーノズル32,32,32・・・は、畜舎28の敷料31等の床部に向かって畜舎上部から水を散布するものである。
なお、スプレーノズル32,32,32・・・は、畜舎28の天井部に配設することで、散布管(第1散布管26a〜第5散布管26e)内の圧力水を畜舎28の敷料31(オガクズ、モミガラ、稲わら等の敷材)の全面に満遍なく放水できるものを使用するのが好ましい。
(散布方法の説明)
次に、散布の方法について説明する。本実施形態では、牛舎や豚舎等の畜舎28内に散布する。
図3は、畜舎28内の散布の状態を説明する説明図である。
まず、薬液用タンク15内に薬液を充填する。
ここで、本実施形態における薬液の具体的な成分は表1の以下の通りである。
Figure 2015119842
本実施形態における薬液はミネラル水を使用するものであり、使用するミネラル水には水溶性キトサンを含有している。水溶性キトサンは抗菌・消臭する機能を有する。この水溶性キトサンを含有するミネラル水を上水道水で希釈して散布することで、糞尿に含まれるアンモニア臭や硫化水素臭等を消臭することができる。
また、ミネラル水は、堆肥を形成するときの促進剤として硝酸性及び亜硝酸性窒素等の物質を含有している。さらに、薬液は、通常のミネラルウォータと同様の物質(コバルト、ルビジウム等)を含有している。
なお、本実施形態における薬液は、アンモニア臭等を消臭する物質としてキトサンを含有しているが、これに限られず他の消臭機能を有する物質を含有した薬液を使用してもよい。
制御手段14は薬液送水用ポンプ21を駆動するように制御する。これにより、薬液用タンク15に充填された薬液が薬液供給管17を通して希釈液用タンク16に送水される。
また、制御手段14は供給管用電動弁33を開放して上水道水供給管18を通して上水道水を希釈液圧送ポンプ22によって送水される。
そして、希釈液用タンク16内では少量の薬液が多量の上水道水で所定濃度に希釈される。
本実施形態では、例えば、50ccの薬液から50リットルの1000倍に希釈した希釈液が希釈液用タンク16内で生成される。
次に、制御手段14は、希釈液圧送ポンプ22を駆動するように制御する。ポンプへの制御は畜舎28に散布する散布時間の到達時に行う。希釈液圧送ポンプ22を駆動制御することで、メイン配水管を通して希釈液用タンク16に充填された水を各分岐管(第1分岐管24a〜第5分岐管24e)に供給する。
そして、制御手段14は、各分岐管(第1分岐管24a〜第5分岐管24e)上のうちのある電動弁(第1電動弁25a〜第5電動弁25e)を駆動させて開放する。開放することにより、図3に示すように、ある畜舎28の散布管(第1散布管26a〜第5散布管26e)に希釈液が供給され、スプレーノズル32,32,32・・・から希釈液が放水される。
このとき、前記希釈液圧送ポンプ22は、散布管(第1散布管26a〜第5散布管26e)に圧力を高めて希釈液を供給するようにしている。このように散布管内の希釈液の圧力を高めることでスプレーノズル32,32,32・・・から勢いよく希釈液を放出するようにしている。
そして、希釈液を畜舎28内の悪臭を取り込みながら小雨のようにして敷料31に散布するように構成している。
スプレーノズルは、糞尿を排出する牛や家畜に希釈液が直接当たるように噴射方向を調節可能に構成してもよい。これにより、糞尿を消臭すると共に家畜の体を洗浄することになり、洗浄することで家畜が健康・元気になる効果を有する。
例えば、制御手段が第1電動弁25aを駆動して所定時間(例えば2〜3分)経過後、その駆動を停止させる。このように、第1畜舎28aへの薬液の散布を完了させる。
この後、次の畜舎(第2畜舎28b)に散布するための薬液を希釈する工程から散布するまでの前記第1畜舎28aへの散布と同じ工程を繰り返す。以下、第3畜舎28cへの散布、第4畜舎への散布28d、第5畜舎28eへの散布を自動制御により行う。
図4は、一日の散布スケジュールを示した説明図である。
例えば、図4に示すように、各畜舎28a〜28eへの散布時間を、10時、12時、14時、16時の時間帯にそれぞれ設定し、設定した各時間帯において、各畜舎28a〜28eでの散布時間を2〜3分としてこれを複数回(例えば3回)繰り返す。
散布は、1mあたり1000倍の希釈液を50ccの量で小雨状にして行う。したがって、1回あたりの散布する希釈液はコップ1杯にも満たない量でよく、したがって薬液の量を多く使用せずに済む。また、散布する希釈液の量も少ないので早期に乾燥して通常の状態とあまり変わらない。
散布は、全ての畜舎28a〜28eに同時に散布するのではなく、畜舎毎に散布するのが好ましい。畜舎毎に散布することで、希釈液用タンク16には1つの畜舎内に散布する量の希釈液を充填すればよいことになる。
したがって、希釈液用タンク16のタンク容量をコンパクトにして装置ユニット27内に収納できる効果を有する。
本発明では、散布は、霧式又は小雨式の両方の散布方式を適用可能としているが、霧式であると外からの風により敷料31に落ちずに壁材に付着するので、畜舎28の上部から床部の敷料31等に確実に落とすために、霧式より水滴の大きい小雨にすることが好ましい。したがって、散布用ノズルはそのようなスプレーノズル32を採用している。
このように、希釈液を上部から床材への小雨による散布方式としているので、小雨の水滴が糞尿の臭い等の分子を取り込みながら敷料31に落下させる効果が考えられる。
また、小雨は薬液を希釈した希釈液であるので、この希釈液がアンモニア臭を分解するキトサンを含有しているので、糞尿による消臭効果を有する。
しかも、希釈液を敷料31に散布した後は、敷料31中の糞尿と混合し、これらが所定時間を経て堆肥となる。
すなわち、家畜の糞尿等は、通常では所定時間を経て堆肥化することができるが、本発明では消臭した状態で堆肥化が可能である。
本発明は、制御手段14によって自動的に散布するものである。すなわち、散布は、制御手段14で自動的に所定時間毎に所定量の希釈液を散布するようにCPUに格納されたプログラムにより制御されている。
例えば、畜舎28の数や面積と散布時間とを設定することで、後はプログラムにより自動散布が可能になる。
制御手段14でのプログラムによる自動散布の方法は以下の通りである。図5は、本発明の消臭用薬液散布方法の制御方法を示したフロー図である。
まず、制御手段14は、薬液タンク内のレベルセンサを用いて薬液用タンク15内の薬液の充填量をチェックする(ステップS101)。
次いで、薬液用タンク15内の薬液の量が所定量満たしているか否かを判断する。
もし、所定量に充填されていない場合には(ステップS102のNo)、作業者等に薬液を薬液用タンク15内に充填させるように警告を発する等をする。
所定量に充填されている場合には(ステップS102のYes)、上水道水供給電動弁を開放して、上水道水を希釈液用タンク16に充填すると共に、薬液用ポンプを駆動させ薬液を希釈液用タンク16内に充填させる(ステップS103)。
次に、制御手段14は、時間をCPUによりカウントし(ステップS104)、散布時間であるか否かを判断する(ステップS105)。
散布時間でない場合(ステップS105のNo)には、散布時間になるまでそのまま時間をカウントする。
そして、散布時間であることを検出した場合(ステップS105のYes)には、希釈液圧送ポンプ22を駆動するようにする(ステップS106)。
さらに、ある畜舎28a〜28eの散布管の電動弁(第1電動弁25a〜第5電動弁25e)を駆動・開放して(ステップS107)、散布管に希釈液を供給し、散布管上のスプレーノズル32から希釈液を放出させる。
また、制御手段14は、各電動弁を駆動して各畜舎28a〜28e内に散布するように制御する。
この後、制御手段14は、散布時間終了であるか否かをCPUの時間のカウントにより判断し(ステップS108)、散布終了時間でない場合(ステップS108のNo)、そのまま希釈液圧送ポンプ22と電動弁を駆動した状態に保持する。散布終了時間である場合(ステップS108のYes)、すべてのポンプや電動弁の駆動を停止する(ステップS109)。以上のようにして制御フローを完了させる。
なお、前記制御フローは例示であり、制御内容及び方法は適宜変更可能としている。
このように、自動的に畜舎28内に希釈液を散布するので、人手を必要とせずに消臭対策をすることができる。
すなわち、畜舎28外でわずかな時間で管理(薬液の補充等の管理)すれば、ほとんど自動的に散布するので略完全無人化することができる。
また、具体的な自動散布は、図1に示すテレメータ等を使用して管理したり、有線・無線等を使用することで別の場所に設置したサーバー上で管理したりすることができる。
このようにして、本発明は、遠隔操作による自動散布とするテレメトリー(遠隔測定法)システムを構築できるものである。
また、消臭の手順、すなわち、薬液を希釈した希釈液を生成し、その希釈液を畜舎28に散布するまでの手順が一元化確立しており、その手順を機械化(前記のように自動散布)することもできるし、マニュアル化(人手が介在して散布)することもできる。
以下、実験例の結果を示す。
実験では、薬液を所定濃度で希釈し、希釈した水を牛舎内上部(床上約2m付近)から敷料31に向けて散布した。
そして、消臭対策前と消臭対策後とでアンモニア濃度を測定した。対策前では牛舎内のアンモニア濃度は20ppmであったが、対策後では1ppmまで低減した。すなわち、19ppmのアンモニア濃度が低下する改善が見られた。
また、以上のような散布工程を数日間行うことにより、畜舎28内の糞尿等による消臭の効果が人の嗅覚でもはっきりと効果があることがわかった。
しかも、敷料31等に水と共にアンモニア臭等の分子が落下・付着し、これらが時間を経ることにより堆肥を形成できる効果があった。
また、消臭対策をすることで、牛や豚等の家畜について、臭いによる健康被害を低減することができ、食欲不振を解決できるので飼料の食べ残しが少なくなり、さらに無駄な飼料代を低減することができた。
Figure 2015119842
そのような健康改善を表2に示す。
表2に示すように、乳房炎罹患や子牛罹患は消臭前では散見されていたが、消臭対策後ではほとんど0になった。
すなわち、罹患率や死亡率が激減する結果を得た。また。餌代の費用も低減し、補充購入費用も0になった。また、敷料も糞尿の消臭が消えることで敷料31(オガクズ)等を交換する費用を低減することができた。販売用牛としての単価の上昇がみられた。
このように、糞尿による悪臭が消滅することにより、畜舎28内の家畜が元気・健康となり、病気・事故が減少し、病気の治療代が減少する等の効果を有する。
また、餌をよく食べることになり、未消化の飼料が減少する効果を有する。さらに、堆肥販売も達成することができ、その完成堆肥での大腸菌は確認されなかった。
前記家畜等の健康を向上させることに加えて畜舎28内での牛等の育成の回転率を向上させる効果を有する。
すなわち、畜舎28内で病気をせずに肉牛や乳牛として成長するので、畜舎28内で飼育する家畜の育成の回転率が向上できる効果を有する。
Figure 2015119842
次に、本発明の経営改善効果について説明する。
表3は、本発明を導入した経営改善効果を示した表である。表3の結果により従来ではハエ等の殺虫剤を必要としていたが、畜舎28内が消臭されるために殺虫剤の購入代金が不要になる。
また、従来では虫対策として送風扇を畜舎28内配設していたが、ハエ等が存在しなくなるのでその分の稼働費用が少なくて済む(6月〜8月は夏季のために稼働率が上昇)。また、敷料等の購入費用を抑制することができた。さらに、無償飼料を導入することで飼料代の削減が実現できた。
さらに、従来では微生物の効果が目で明確に見えるものではなく、コスト試算のために定量化して把握できるものではなかったが、本発明では、畜舎28の面積に応じて散布量を計算することで定量化してコスト試算することができる。
これにより、最低限必要とする薬液の量を把握することができ、消臭対策のためのコスト試算が簡単になる。
本願発明では畜舎28内での家畜の糞尿の消臭について説明したが、畜舎28に限られず、堆肥センター、複合施設等、施設の種類に関係なく本発明に係る消臭装置を設置可能に構成している。
本発明に係る消臭用薬液散布装置10は、例えば、食品残渣や有機汚泥物処理施設にも適用することができる。
すなわち、地域や場所に関係なく、自動散布により消臭対策が行えるシステムとして導入することが可能である。
また、本発明は、牛舎や豚舎等の家畜の種類に関係なく畜舎28内への散布が可能である。
以上、本発明の実施の形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
10 消臭用薬液散布装置
11 希釈手段
12 送液手段
13 散布手段
14 制御手段
15 薬液用タンク
16 希釈液用タンク
17 薬液供給管
18 上水道水供給管
19 電極式レベルセンサ
20 電極式レベルセンサ
21 供給管用電動弁
22 希釈液圧送ポンプ
23 メイン供給管
24a〜24e 第1分岐管〜第5分岐管
25a〜25e 第1電動弁〜第5電動弁
26a〜26e 第1散布管〜第5散布管
27 装置ユニット
28 畜舎
28a〜26e 第1畜舎〜第5畜舎
29 制御盤
30 電源系
31 敷料・床材
32 スプレーノズル

Claims (6)

  1. 薬液を散布することにより畜舎内を消臭する薬液散布装置であって、
    薬液散布装置は、ミネラルを含む薬液を上水道水で所定濃度に希釈して希釈液を生成する希釈手段と、
    希釈液を複数の畜舎に送液する送液手段と、
    希釈液を畜舎内上部から床部に小雨状にして散布する散布手段と、
    希釈手段、送液手段及び散布手段を制御する制御する制御手段と、を備え、
    制御手段は、希釈手段で希釈液を生成すると共に送液手段を駆動することにより希釈液を圧送することで散布手段によって畜舎内に散布するように制御することを特徴とする消臭用薬液散布装置。
  2. 前記散布手段は、制御手段での自動制御により所定時間毎に所定量散布することを特徴とする請求項1に記載の消臭用薬液散布装置。
  3. ミネラルを含む薬液にはキトサンを含有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の消臭用薬液散布装置。
  4. ミネラルを含む薬液を上水道水で所定濃度に希釈した希釈液を生成し、
    希釈液をポンプにより複数の畜舎に送液し、
    希釈液を小雨状にして各畜舎の上部から床部に散布することを特徴とする消臭用薬液散布方法。
  5. 前記希釈液の散布は、自動制御により所定時間毎に所定量実施することを特徴とする請求項4に記載の消臭用薬液散布方法。
  6. ミネラルを含む薬液にはキトサンを含有することを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の消臭用薬液散布方法。
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