JP2002085317A - 食器洗い乾燥機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 下段の籠体に食器を入れる際に上段の籠体が
妨げとならず、上段の籠体の面積を大きく確保できる。
食器籠の向きにかかわらず残菜フィルタの取り出しを容
易に行う。 【解決手段】 流し台１０のシンク１１の左右いずれか
一側方に配置される食器洗い乾燥機１である。上段の籠
体４は下段の籠体５の上方部の片側半分に寄せて設けら
れる。下段の籠体５の下面部５ａの対角位置の２つの隅
部５ｂ，５ｃには、対をなす跳ね上げ自在な補助籠６が
それぞれ設けられる。上段の籠体４を洗浄槽２内のシン
ク１１から離れた奥側Ｇに寄せて配置でき且つ対をなす
補助籠６のいずれか一方を残菜フィルタ８の上方に配置
できるように食器籠３の向きを左右に反転自在とした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、流し台のシンクの
左右いずれか一側方に設置される食器洗い乾燥機に関
し、詳しくは洗浄槽内に配置される食器籠の構造に関す
るものである。

【０００２】

【従来の技術】流し台１０に設置される食器洗い乾燥機
１は、図１０に示すようにシンク１１の左隣り、或いは
図１１に示すようにシンク１１の右隣りのいずれかに設
けられており、上面が開口した洗浄槽２を前方Ａにスラ
イド自在に引き出し、洗浄槽２の左右どちらかから食器
７を食器籠３内に配置できるようにしてある。図中の３
０はカウンターである。洗浄槽２は通常、幅寸法Ｌが４
５ｃｍ程度の平面視長方形状に形成されている。食器籠
３は、下段の籠体５と上段の籠体４とで構成されてい
る。上段の籠体４は跳ね上げ自在とされ、洗浄槽２の奥
行き方向Ｅに沿って設けられている。この上段の籠体４
を跳ね上げて食器７を下段の籠体５内に配置した後に、
上段の籠体４を倒すことで、上段の籠体４内にも食器７
を配置できるようにしてある。食器籠３の下方には、洗
浄槽２の１つの隅部２ｂに寄せて残菜を捕集するための
残菜フィルタ８が設けられており、一方、下段の籠体５
の下面部の一部分には跳ね上げ自在な補助籠６が設けら
れており、補助籠６を跳ね上げることによって下段の籠
体５の下面部の一部分が開放され、この部分から残菜フ
ィルタ８を取り出して手入れできる構造となっている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが従来では、下
段の籠体５に設けた補助籠６が残菜フィルタ８の上方に
対向するように食器籠３の向きを決めなければならない
ため以下の不都合がある。つまり図１１のように、洗浄
槽２がシンク１１の右隣りにあるときに補助籠６を残菜
フィルタ８の上方に位置させると、上段の籠体４が使用
者５０から見て洗浄槽２の手前側Ｈに位置し、上段の籠
体４を跳ね上げて下段の籠体５内に食器を入れる際に、
上段の籠体４が邪魔になって食器が入れにくくなったり
上段の籠体４が倒れたりするという煩わしさがある。な
お、図１１において、上段の籠体４を使用者５０から見
て洗浄槽２の奥側Ｇに位置するように食器籠３を左右に
反転させると、食器は配置しやすくなるが、補助籠６の
位置が変わって残菜フィルタ８の上方に対向しなくなる
ため、運転終了後に残菜フィルタ８を手入れする際に
は、食器籠３全体を洗浄槽２から一旦取り出した後に残
菜フィルタ８を取り出す必要が生じ、残菜フィルタ８の
手入れに手間がかかるという別の問題が生じる。

【０００４】なお図１２に示すように、上段の籠体４を
洗浄槽２の幅方向Ｄに設けることも考えられるが、洗浄
槽２の幅寸法Ｌは４５ｃｍ程度と短いために、上段の籠
体４の食器を置く面積が狭くなるという問題がある。こ
の場合、図１２の一点鎖線Ｎで示すように、上段の籠体
４の面積を大きくすると、上段の籠体４を跳ね上げたと
きに図１２の２点鎖線Ｎ´で示すように、上段の籠体４
が洗浄槽２からはみ出してしまうという問題が生じる。
また、上段の籠体４のはみ出しを防ぐ対策として、上段
の籠体４を例えば２段折りにすると、上段の籠体４の構
造が複雑化してコストアップを招いたり、食器のレイア
ウトがしにくくなるといった別の問題が生じる。

【０００５】本発明は、上記の従来例の問題点に鑑みて
発明したものであって、その目的とするところは、下段
の籠体に食器を入れる際に上段の籠体が妨げとならず、
しかも上段の籠体の面積を大きく確保でき、さらに食器
籠を左右に反転して設置した場合でも残菜フィルタの取
り出しを容易に行うことができ、使い勝手の良好な食器
洗い乾燥機を提供するにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明にあっては、流し台１０のシンク１１の左右い
ずれか一側方に、上面が開口した洗浄槽２が引き出し自
在に設置され、洗浄槽２の上面開口２ａから出し入れさ
れる食器籠３が下段の籠体５と跳ね上げ自在な上段の籠
体４とで構成され、食器籠３の下方には洗浄槽２の１つ
の隅部２ｂに寄せて残菜を捕集するための残菜フィルタ
８が配置されている食器洗い乾燥機であって、上段の籠
体４は下段の籠体５の上方部の片側半分に寄せて設けら
れる共に、下段の籠体５の下面部５ａの対角位置の２つ
の隅部５ｂ，５ｃには、対をなす跳ね上げ自在な補助籠
６がそれぞれ設けられ、上段の籠体４を洗浄槽２内のシ
ンク１１から離れた奥側Ｇに寄せて配置でき且つ対をな
す補助籠６のいずれか一方を残菜フィルタ８の上方に配
置できるように食器籠３の向きを左右に反転自在として
成ることを特徴としており、このように構成すること
で、洗浄槽２がシンク１１の左右どちらに位置していて
も、食器籠３の向きを反転させるだけで、上段の籠体４
を洗浄槽２内のシンク１１から離れた奥側Ｇに寄せて配
置できるので、下段の籠体５内に食器を入れ易くなると
共に、上記のように食器籠３を左右に反転させても、い
ずれか一方の補助籠６が残菜フィルタ８の上方に位置す
ることで、一方の補助籠６を跳ね上げて残菜フィルタ８
を取り出すことができ、運転終了後の残菜フィルタ８の
手入れが容易となる。

【０００７】また本発明にあっては、流し台１０のシン
ク１１の左右いずれか一側方に、上面が開口した洗浄槽
２が引き出し自在に設置され、洗浄槽２の上面開口２ａ
から出し入れされる食器籠３の下方には洗浄槽２の１つ
の隅部２ｂに寄せて残菜を捕集するための残菜フィルタ
８が配置されている食器洗い乾燥機であって、食器籠３
は残菜フィルタ８の上方に対向配置される補助籠６と、
補助籠６に隣接配置される籠体５とを備え、補助籠６
は、籠体５と対向する一辺側に設けた回転軸Ｍ回りに跳
ね上げ自在とされ、補助籠６を水平に倒した状態では補
助籠６に設けた食器保持片２９が籠体５に設けた食器保
持片３０と略平行に配置されると共に、補助籠６を跳ね
上げた状態では補助籠６の食器保持片２９が籠体５の食
器保持片３０に対して非平行となり且つ食器保持片２
９，３０同士が互いに位置ずれするように、補助籠６の
回転軸Ｍを籠体５の一辺５ｃに対して傾斜させて成るこ
とを特徴としており、このように構成することで、補助
籠６を水平に倒して、籠体５の食器保持片３０に食器を
入れる際の食器の向きと同じ向きでしかも同じ配列で、
別の食器を補助籠６の食器保持片２９に入れることがで
き、食器が入れ易くなるものであり、また、残菜フィル
タ８を取り出す際には、補助籠６を跳ね上げると、補助
籠６の回転軸Ｍの傾斜によって補助籠６の食器保持片２
９が籠体５の食器保持片３０から位置ずれすることで、
食器保持片２９，３０同士が当たるのを防止でき、これ
により、補助籠６の跳ね上げ角度θを大きくできるの
で、残菜フィルタ８が取り出し易くなり、運転終了後の
残菜フィルタ８の手入れがきわめて容易となる。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、本発明を添付図面に示す実
施形態に基づいて説明する。

【０００９】本例の食器洗い乾燥機１は、図１〜図３に
示すように、上面が開口した洗浄槽２内に食器７を入れ
る食器籠３が出し入れ自在に配置されると共に、洗浄槽
２内には洗浄ノズル１３から洗浄水が供給されるように
なっている。その他に、図示省略した洗浄、排水のため
のポンプ、給水のための電磁弁、加熱のためのヒータ
ー、乾燥のためのファン、上記各部品を制御する制御ボ
ックスを実装する制御基板等を備えている。

【００１０】上記洗浄槽２は、流し台１０のシンク１１
の左右いずれか一側方に隣接して設置されている。ここ
で図１〜図３はシンク１１の左隣りに設置した場合を示
し、図４、図５はシンク１１の右隣りに設置した場合を
示している。いずれの場合も、流し台１０の前方Ａにス
ライド自在に引き出される引出し１２内に洗浄槽２が組
み込まれている。洗浄槽２の形状は、従来と同様、幅寸
法が４５ｃｍ程度の平面視長方形状に形成されている。

【００１１】食器籠３は、図１〜図３に示すように、洗
浄槽２の上面開口２ａから出し入れ自在とされ、下段の
籠体５と跳ね上げ自在な上段の籠体４とが一体に構成さ
れている。各籠体４，５は、いずれも複数の線状体を組
み合わせて構成されている。上段の籠体４は、下段の籠
体５の上方部の幅方向Ｄ（図１）の片側半分に寄せて且
つ奥行き方向Ｅの略全長に亘って配置されており、その
上面には比較的小さいコップなどの食器７を並べて保持
するための複数の食器保持片２１（図３）が設けられて
いる。

【００１２】下段の籠体５の下面部５ａには、図３に示
すように、幅方向Ｄの片側半分には、小皿を並べて配置
するための背の低い食器保持片１５が櫛状に立設されて
おり、他の片側半分には、大皿を並べて配置するための
背の高い食器保持片１６が櫛状に立設されている。図１
の例では、背の低い食器保持片１５が奥行き方向Ｅに３
列、第２の食器保持片１６が奥行き方向Ｅに２列それぞ
れ配設されているが、その配列数及び配列位置は特に限
定されるものではない。

【００１３】前記背の低い食器保持片１５の上端部に
は、図３、図５に示すように、上段の籠体４を上方Ｂに
跳ね上げ自在に支持するための回動支持部が設けられて
いる。この回動支持部は下段の籠体５の前端側に位置す
る上支持片１７ａ及び下支持片１７ｂ（図３）と、下段
の籠体５の後端側に位置する上支持片１８ａ及び下支持
片１８ｂ（図５）とからなる。一方、上段の籠体４の前
後両端には側面視略Ｌ字状をした一対の屈曲部１８，１
９が設けられており、屈曲部１８，１９の各下端部が下
支持片１７ｂ、１８ｂに対してそれぞれ回動自在に取着
されていると共に、屈曲部１８，１９の各上端部は、上
支持片１７ａ、１８ａに対してそれぞれ接離自在に当接
している。そして、上段の籠体４を下支持片１７ｂ，１
８ｂを中心に上方Ｂに跳ね上げ、下支持片１７ｂ，１８
ｂを通る鉛直線Ｆ（図３）よりも外側（図３の左側）に
重心移動させることによって、上段の籠体４が跳ね上げ
た状態で保持されるようになり、また上段の籠体４を下
方Ｃに倒して上支持片１７ａ，１８ａに当てることによ
って、上段の籠体４がやや傾斜姿勢で保持されるように
なっている。

【００１４】食器籠３の下方には、洗浄槽２の底面の１
つの隅部２ｂに寄せて設けられる残菜フィルタ８が配置
されている。残菜フィルタ８は食器７の洗浄時に出る残
菜を捕集するためのものであり、取り出しを容易にする
ために取手部８ａが設けられている。

【００１５】残菜フィルタ８を取り出すために、図１に
示すように、下段の籠体５の下面部５ａにおける対角位
置の２つの隅部５ｂ，５ｃには、対をなす跳ね上げ自在
な補助籠６がそれぞれ設けられている。各補助籠６は、
それぞれ、残菜フィルタ８を取り出すことができる大き
さを有しており、補助籠６を跳ね上げることで残菜フィ
ルタ８が取り出し可能となっている。そして、食器籠３
の向きは左右に１８０°反転自在とされ、いずれの向き
の場合でも上段の籠体４が洗浄槽２内のシンク１１から
離れた奥側Ｇに寄せて配置され且つ対をなす補助籠６の
いずれか一方が残菜フィルタ８の上方に配置されるよう
になっている。

【００１６】ここで、上記対をなす補助籠６，６は、同
じ構造をしており、いずれも複数の線状体を組み合わせ
て構成されている。以下、一方の補助籠６について説明
する。図６、図７に示すように、補助籠６は下段の籠体
５の１つの隅部５ｂに設けた略四角穴形状のフィルタ取
り出し用開口部２２に開閉自在に取り付けられている。
本例では補助籠６は、側面視略Ｌ字状の長尺補助部材２
３と、長尺補助部材２３と平行に配置される短尺補助部
材２４と、両補助部材２３，２４に対して交差する方向
に延びる連結部材２５とが一体に接続されている。長尺
補助部材２３及び短尺補助部材２４の各基端部には、そ
れぞれ、折り曲げ部２６が設けられている。各折り曲げ
部２６は、フィルタ取り出し用開口部２２の左右両側の
内辺２２ａから突設された左右一対の回動支持部２７に
それぞれ回動自在に取着されており、これにより補助籠
６は回動支持部２７を中心としてフィルタ取り出し用開
口部２２を覆う位置から覆わない位置まで回転自在とさ
れ、補助籠６を開くことによって残菜フィルタ８をフィ
ルタ取り出し用開口部２２から取り出し可能となってい
る。なお、長尺補助部材２３の先端には取手部２８が設
けられており、連結部材２５には、上向きの櫛状の食器
保持片２９が複数突設されている。

【００１７】しかして、洗浄槽２がシンク１１の左隣り
（図１）或いは右隣り（図４）のどちらに位置していて
も、食器籠３の向きを左右に１８０°反転させるだけ
で、上段の籠体４を使用者５０から見てシンク１１から
離れた奥側Ｇに寄せて配置できるようになるので、下段
の籠体５内に食器を入れ易くなる。また、上記のように
食器籠３を左右に反転させても、下段の籠体５の下面部
５ａの対角位置に設けた２つの補助籠６の一方が残菜フ
ィルタ８の上方に位置するようになるので、一方の補助
籠６を跳ね上げて残菜フィルタ８を取り出すことができ
るようになり、従って、運転終了後の残菜フィルタ８の
手入れが容易となる。つまり従来のように食器籠３全体
を洗浄槽２から一旦取り出したりする必要がないので、
使い勝手が良好となる。そのうえ、下段の籠体５は、そ
の下面部５ａの対角位置に対をなす補助籠６，６を対称
的に配置するという簡単な構造で済むので、下段の籠体
５の構造が複雑とならず、各補助籠６にも食器７を効率
良く配置できるようになる。

【００１８】さらに、上段の籠体４は洗浄槽２の奥行き
方向Ｅに沿って設けられているので、上段の籠体４の面
積を大きく確保でき、これにより食器７を置く面積を広
げながら、上段の籠体４を下段の籠体５との一体型で安
価に構成することができるという利点もある。

【００１９】また、残菜フィルタ８の上方を覆う補助籠
６の跳ね上げ角度θを大きくするために、本発明では、
図６、図８に示すように、下段の籠体５（以下、「籠体
５）と称する。）の一辺５ｃに対して補助籠６の回転軸
Ｍを傾斜させている。ここでは、補助籠６に設けた一対
の折り曲げ部２６を一対の回動支持部２７にそれぞれ回
動自在に引掛けて支持しており、補助籠６の引掛け位置
を斜めにずらすことによって、回転軸Ｍを傾斜させてい
る。これにより、補助籠６を水平に倒した状態では、図
６に示すように、補助籠６に設けた複数の食器保持片２
９が籠体５に設けた複数の食器保持片３０とそれぞれ略
平行に配置されるようになり、これによって、籠体５の
食器保持片３０に食器を入れる際の食器の向きと同じ向
きでしかも同じ配列で、別の食器を補助籠６の食器保持
片２９に入れることができ、食器が入れ易くなる。さら
に、補助籠６を跳ね上げると補助籠６が斜め方向に移動
して、図８に示すように、補助籠６の各食器保持片２９
が籠体５の各食器保持片３０に対してそれぞれ非平行と
なり且つ各食器保持片２９，３０同士が互いに位置ずれ
するようになる。これにより、図８、図９に示すよう
に、補助籠６の各食器保持片２９が籠体５の各食器保持
片３０相互間にそれぞれ挿入されて、食器保持片２９，
３０同士が当たるのを防止できるようになり、結果とし
て、補助籠６の跳ね上げ角度θ（図９）が大きくなって
残菜フィルタ８が取り出し易くなり、食器籠３全体を洗
浄槽２から取り出すことなく、残菜フィルタ８の手入れ
を一層容易に行うことができる。

【００２０】ところで、線状体からなる補助籠６に設け
た一対の折り曲げ部２６を一対の回動支持部２７に回動
自在に引掛けて支持する構造において、回動支持部２７
と折り曲げ部２６との間に遊びをもたせるようにすれ
ば、補助籠６を跳ね上げたときに補助籠６を上記遊びの
分だけ横方向或いは斜め方向にずれ動かすことができ
て、残菜フィルタ８を取り出し易くなるが、このように
すると補助籠６にがたつきが発生して、食器を補助籠６
に入れにくくなる。特に、遊びの範囲内でしか補助籠６
をずらすことができないため、補助籠６の回避範囲が狭
く、残菜フィルタ８が取り出し難くなるなど、使い勝手
が悪くなるという問題がある。そこで、本発明のよう
に、補助籠６の回転軸Ｍを傾斜させるだけで、補助籠６
を大きく跳ね上げることができ、結果として残菜フィル
タ８が取り出し易くなると共に、回動支持部２７と折り
曲げ部２６との間に遊びがなくなることで、補助籠６の
がたつきを防止できる。しかも補助籠６を水平に倒した
ときには、補助籠６は略同じ元の位置に戻るようにな
り、食器が一層入れ易くなり、使い勝手が一段と向上す
る。

【００２１】なお、上記補助籠６の回転軸Ｍの傾斜方向
は図６、図８の場合とは逆方向に傾斜させてもよいもの
であり、要するに補助籠６を跳ね上げたときに洗浄槽２
の内側壁に補助籠６が当たらないように傾斜させればよ
いものである。

【００２２】

【発明の効果】上述のように請求項１記載の発明にあっ
ては、流し台のシンクの左右いずれか一側方に、上面が
開口した洗浄槽が引き出し自在に設置され、洗浄槽の上
面開口から出し入れされる食器籠が下段の籠体と跳ね上
げ自在な上段の籠体とで構成され、食器籠の下方には洗
浄槽の１つの隅部に寄せて残菜を捕集するための残菜フ
ィルタが配置されている食器洗い乾燥機であって、上段
の籠体は下段の籠体の上方部の片側半分に寄せて設けら
れる共に、下段の籠体の下面部の対角位置の２つの隅部
には、対をなす跳ね上げ自在な補助籠がそれぞれ設けら
れ、上段の籠体を洗浄槽内のシンクから離れた奥側に寄
せて配置でき且つ対をなす補助籠のいずれか一方を残菜
フィルタの上方に配置できるように食器籠の向きを左右
に反転自在として成るので、洗浄槽がシンクの左右どち
らに位置していても、食器籠の向きを左右に反転させる
だけで、上段の籠体を洗浄槽内のシンクから離れた奥側
に寄せて配置できるようになる。従って、下段の籠体内
に食器を入れる際に、跳ね上げられた上段の籠体が邪魔
にならず、食器の出し入れが容易となり、従来のように
上段の籠体に手が触れたり、上段の籠体が倒れるという
煩わしさを解消できるものである。また上記のように食
器籠を左右に反転させても、いずれか一方の補助籠が残
菜フィルタの上方に位置するようになるので、上段の籠
体の上方に位置している補助籠を跳ね上げて残菜フィル
タを取り出すことができるので、運転終了後の残菜フィ
ルタの手入れが容易となる。そのうえ、対をなす補助籠
を下段の籠体の下面部の対角位置の２つの隅部にそれぞ
れ配置するという簡単な構造であるので、食器籠の構造
を複雑化させることなく、使い勝手を向上させることが
できるという効果がある。

【００２３】また請求項２記載の発明にあっては、流し
台のシンクの左右いずれか一側方に、上面が開口した洗
浄槽が引き出し自在に設置され、洗浄槽の上面開口から
出し入れされる食器籠の下方には洗浄槽の１つの隅部に
寄せて残菜を捕集するための残菜フィルタが配置されて
いる食器洗い乾燥機であって、食器籠は残菜フィルタの
上方に対向配置される補助籠と、補助籠に隣接配置され
る籠体とを備え、補助籠は、籠体と対向する一辺側に設
けた回転軸回りに跳ね上げ自在とされ、補助籠を水平に
倒した状態では補助籠に設けた食器保持片が籠体に設け
た食器保持片と略平行に配置されると共に、補助籠を跳
ね上げた状態では補助籠の食器保持片が籠体の食器保持
片に対して非平行となり且つ食器保持片同士が互いに位
置ずれするように、補助籠の回転軸を籠体の一辺に対し
て傾斜させて成るので、補助籠を水平に倒して、籠体の
食器保持片に食器を入れる際の食器の向きと同じ向きで
しかも同じ配列で、別の食器を補助籠の食器保持片に入
れることができ、食器が入れ易くなると共に、残菜フィ
ルタを取り出す際には、補助籠を跳ね上げると、補助籠
の回転軸の傾斜によって補助籠の食器保持片が籠体の食
器保持片から位置ずれすることで、食器保持片同士が当
たるのを防止でき、これにより、補助籠の跳ね上げ角度
を大きくできるので、残菜フィルタが取り出しが一層容
易となり、運転終了後の残菜フィルタの手入れがし易く
なり、使い勝手を向上させることができるという効果が
ある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施形態の一例を示し、洗浄槽をシン
クの右隣りに設置した場合の平面図である。

【図２】図１の側面断面図である。

【図３】図１の正面断面図である。

【図４】同上の洗浄槽をシンクの左隣りに設置した場合
の平面図である。

【図５】図４の正面断面図である。

【図６】同上の補助籠を説明する平面図である。

【図７】図６の側面図である。

【図８】同上の補助籠を跳ね上げた状態の平面図であ
る。

【図９】図８の側面図である。

【図１０】従来の洗浄槽をシンクの右隣りに設置した場
合の平面図である。

【図１１】従来の洗浄槽をシンクの左隣りに設置した場
合の平面図である。

【図１２】従来の上段の籠体を洗浄槽の幅方向に配置し
た場合の説明図である。

【符号の説明】

１ 食器洗い乾燥機 ２ 洗浄槽 ２ａ 上面開口 ２ｂ 隅部 ３ 食器籠 ４ 上段の籠体 ５ 下段の籠体 ５ａ 下面部 ５ｂ，５ｃ 隅部 ５ｃ 籠体の一辺 ６ 補助籠 ７ 食器 ８ 残菜フィルタ １０ 流し台 １１ シンク ２９ 補助籠の食器保持片 ３０ 籠体の食器保持片 Ａ 前方 Ｍ 回転軸

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 流し台のシンクの左右いずれか一側方
   に、上面が開口した洗浄槽が引き出し自在に設置され、
   洗浄槽の上面開口から出し入れされる食器籠が下段の籠
   体と跳ね上げ自在な上段の籠体とで構成され、食器籠の
   下方には洗浄槽の１つの隅部に寄せて残菜を捕集するた
   めの残菜フィルタが配置されている食器洗い乾燥機であ
   って、上段の籠体は下段の籠体の上方部の片側半分に寄
   せて設けられる共に、下段の籠体の下面部の対角位置の
   ２つの隅部には、対をなす跳ね上げ自在な補助籠がそれ
   ぞれ設けられ、上段の籠体を洗浄槽内のシンクから離れ
   た奥側に寄せて配置でき且つ対をなす補助籠のいずれか
   一方を残菜フィルタの上方に配置できるように食器籠の
   向きを左右に反転自在として成ることを特徴とする食器
   洗い乾燥機。
2. 【請求項２】 流し台のシンクの左右いずれか一側方
   に、上面が開口した洗浄槽が引き出し自在に設置され、
   洗浄槽の上面開口から出し入れされる食器籠の下方には
   洗浄槽の１つの隅部に寄せて残菜を捕集するための残菜
   フィルタが配置されている食器洗い乾燥機であって、食
   器籠は残菜フィルタの上方に対向配置される補助籠と、
   補助籠に隣接配置される籠体とを備え、補助籠は、籠体
   と対向する一辺側に設けた回転軸回りに跳ね上げ自在と
   され、補助籠を水平に倒した状態では補助籠に設けた食
   器保持片が籠体に設けた食器保持片と略平行に配置され
   ると共に、補助籠を跳ね上げた状態では補助籠の食器保
   持片が籠体の食器保持片に対して非平行となり且つ食器
   保持片同士が互いに位置ずれするように、補助籠の回転
   軸を籠体の一辺に対して傾斜させて成ることを特徴とす
   る食器洗い乾燥機。