JP3555497B2 - 食器乾燥機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、食器等の被乾燥物を乾燥する食器乾燥機に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
食器乾燥機は、例えば、内部に乾燥室を形成する本体と、乾燥室内に着脱自在に配置されて食器を保持する格子状の籠とを有している。この籠に食器を保持して、乾燥室内に入れ、そこに温風を吹き出して乾燥させる。
籠は、上部が開放された容器形状であり、この容器の各面は金属線材をほぼ平行に並べて格子状に形成されている。籠は、平面視で略長方形に形成され、その上部開口を形成する枠状の骨格線と、この骨格線の一対の短辺同士を結び容器の底面および一対の短側面を形成する縦線と、骨格線の一対の長辺同士を結び容器の底面および一対の長側面を形成する横線とを有している。籠には、食器を立てて保持するものがある。
【0003】
このような籠では、食器を安定して立てて保持でき、且つ安価なものが要望されている。さらに、より多くの食器を保持できればより好ましい。
例えば、従来の籠としては、その底面部を構成する金属線材に、茶碗に沿う湾曲状の係止部を形成し、この係止部がほぼ水平方向に張り出すようにしたものがある(特開平10−305002号公報参照)。しかしながら、係止部は略水平方向に張り出すので、茶碗の入れ方によっては茶碗を入れ難く、それに伴い茶碗を確実に係止し難い。その結果、茶碗を安定して保持するのが困難な場合があった。また、茶碗を入れ易くするために、スペース効率が低くなる傾向にある。
【0004】
また、従来の他の籠としては、茶碗の保持のために、線材を凹凸状に水平方向に沿って屈曲させた突起部を有するものがある(特開平8−280559号公報参照)。このような突起部では、茶碗の形状によっては、茶碗との引っ掛かりが少ない場合もあり、茶碗が安定して保持されない場合があった。
また、茶碗に限らず、食器が倒れ込むことを防止したい場合がある。また、食器と同時に布巾を乾燥させたいという要望もある。一方で、このような要望等は、常時その必要があるとは限らないことから、このような要望をかなえるために、食器の保持が邪魔されることや、籠のコストが高くなることは回避したい。
【0005】
例えば、このような要望をかなえる従来の食器乾燥機としては、食器を保持したり、布巾を乾燥できるような支持体を籠に取り付けるようにしたものがある(例えば、実公平7−22201号公報参照)。支持体は、一対の縦棒の一端同士を横棒で連結して略コ字形状とし、横棒に布巾をかけるようにしたものである。縦棒の他端に、籠に嵌まる凹部を形成した取付部が設けられている。また、取付部と反対側の縦棒の端部にも、嵌合孔からなる取付部が形成され、この嵌合孔を籠の底面に立設したピンに嵌め込み、縦棒を籠の底面に直立支持し、支持体の上述の取付部でコップを逆さにして支持できるようになっている。しかしながら、布巾の支持と、食器の支持とのために、別々の取付部が設けられるので、支持体の構造が複雑であった。また、籠の底面にピンを多数立設する必要があり、籠の構造も複雑化していた。
【0006】
また、上述のような茶碗等を安定して保持できることの他にも、籠の使い易さを向上することが要望されている。例えば、本体にセットするときの籠の向きが予め定められている場合には、籠の向きを誤ると、セットし直さなければならず、面倒である。また、籠と本体との間にがたつきがあると、籠を本体にセットする際や、籠を取り出す際に、籠が引きずられて、本体を傷つける場合がある。
【0007】
そこで、本発明の目的は、簡素な構造で本体に誤りなくセットできて、使い易い籠を備える食器乾燥機を提供することである
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の食器乾燥機は、本体の内部に形成された乾燥室内に、食器を保持する籠が設けられた食器乾燥機において、上記籠は、底面部およびこの底面部の周縁から立ち上がる側面部を有する主体部と、この主体部の側面部上端縁に籠とともに線材よりなり屈曲状に外方に向けて突出する突出部とを含み、この突出部は、乾燥室の入口寄りの位置となるように上記主体部の前寄りに設けられ、乾燥室は、その下方に位置するケースと、このケースの上方を覆う覆い部材とで囲われて、籠の主体部を収容する主室と、この主室の前寄りの左右側方に一対で設けられて上記突出部を収容する副室とを有して形成され、ケースの左右に立設された支持柱部に回動できるように支持された前蓋の閉じ状態とケースの支持柱部の前面とで、乾燥室内にある籠の突出部の近傍に配置されてこの突出部を収容する副室をなして入口近傍部分を形成する第1形成部材と、ケースの支持柱部が籠の主体部の通過を許容し、且つ籠の突出部の通過を阻止する進入阻止部材となる距離とされた所定間隔で入口の両側に配置されて、入口近傍部分を形成する一対の第2形成部材とを有しことを特徴とする。
【0009】
請求項1に記載の構成によれば、乾燥室内に適正な向きで籠を入れる際には、籠の突出部は入口寄りにあるので、第2形成部材にぶつかることなく、第1形成部材により形成される乾燥室の部分に収容される。また、例えば、前後の向きを逆にして籠を入れる場合には、突出部の位置が変化するので、第2形成部材にぶつかり、籠を入れることができなくなる。このように、乾燥室への籠の不適正な配置が突出部により未然に防止される。また、主体部から突出する突出部であれば、主体部の構造を簡素化できる。
例えば、籠が左右を逆にして配置されると、乾燥室の吹出口の近くに大皿が配置されることとなる場合、温風は大皿に邪魔されて、乾燥室内に行き渡り難くなることが想定される。しかし、籠の主体部に設けられた突出部により、籠が不適正な向きとなっているときには、籠は乾燥室内に進入を防止されるので、籠の不適正な配置が防止される。その結果、例えば、食器に風が当たり難くなることを防止できるので、乾燥効率が低下することを防止できる。
【0020】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、籠の突出部により、籠の簡素さを保ちつつ、籠を適正な向きで確実に配置できるので、例えば、食器に風が当たり難くなることを防止できる結果、乾燥効率が低下することを防止できる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を、添付図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態を示す食器乾燥機の概略構成の正面断面図である。図2は、図1に示す食器乾燥機の左側面断面図である。なお、各図には、左右方向を示す矢印Xと、前後方向を示す矢印Yとを必要に応じて図示した。
【0025】
食器乾燥機1は、内部に乾燥室3を形成する本体2と、乾燥室3内で被乾燥物としてのまな板や食器等を保持する保持部材としての籠4とを備えている。籠4は、本体2に着脱自在に設けられている。
本体2は、乾燥室3の下方に配置されるケース5と、ケース5の上面部51に載置されるシンク8と、ケース5の上方を覆う覆い部材としての後カバー61、上蓋62、および前蓋63とを有している。ケース5の上面部51の中央には、一段低い傾斜状の流し面54が形成され、排水性を良好にするための溝54a,54bおよび排水口54dが形成されている。流し面54の上に、シンク8が着脱自在に載せられている。シンク8は、上方に開放された容器状にステンレス鋼や樹脂材により形成され、その最低部に水抜き孔8aを有している。シンク8の左右には、ケース5の上面部51の支持柱部55がそれぞれ立設されている。
【0026】
上蓋62および前蓋63は、ケース5の支持柱部55に回動自在に支持され、左右方向に延びる回動中心軸回りに回動させることができる。また、後カバー61はケース5の後部に固定されている。ケース5の上面部51、後カバー61、上蓋62、および前蓋63とで囲まれた空間が、乾燥室3とされる。後カバー61、上蓋62、および前蓋63の各部を、図2に示すように、側面視で半円形状に並べると、乾燥室3を閉じることができる。また、上蓋62および前蓋63を後カバー61に入れ子状に重ね合わせると、乾燥室3の前方と上方とを開くことができる(図3参照)。
【0027】
ケース5内には、乾燥室3から排出される水を溜める水溜め容器65と、乾燥室3内に温風を吹き出させる温風発生装置7とが設けられている。
温風発生装置7は、モータ71で駆動されるファン72と、空気の温度を高めるヒータ73と、空気を吹出口70へ導く風路を形成するためにケース5と一体または別体に形成された風路区画部材74と、モータ71およびヒータ73への通電を制御するためのタイムスイッチ76等の電装品とを有している。吹出口70は、ケース5の右側の支持柱部55の根元近傍に、乾燥室3内に臨んで開口している。吹出口70は、温風を左向きに吹き出す。
【0028】
乾燥時には、籠4内に食器を保持し、籠4を乾燥室3内のシンク8の上に載置する。この状態で、乾燥室3が閉じられて、モータ71によりファン72が運転されると、空気は、ケース5の底板53にある吸込口53aから吸い込まれ、ヒータ73より温風とされた後、風路区画部材74に沿って略U字状に流れて、吹出口70から乾燥室3内に吹き出される。温風の一部は、吹出口70の近くに配置された食器に直接に吹きつけられる。また、温風の他の一部は、シンク8と籠4の底面部4dとの間にある隙間KSを通って籠4の下方から乾燥室3内に広がって、吹出口70から遠くに離れて配置された食器を乾燥させる。
【0029】
ところで、本発明では、籠4内に食器を安定して立てておくことができる。
以下、詳細に説明する。
籠4は、図3に示すように、上部に開放された容器状の主体部4cを有している。主体部4cは、食器を載せる底面部4dと、この底面部4dの周縁から立ち上がる側面部4eとにより構成され、この側面部4eの上端縁により上部開口が形成されている。籠4の底面部4dおよび側面部4eは、格子状に配置されたステンレス鋼製の複数の線材により形成されている。なお、籠4を、樹脂により格子状に形成してもよい。
【0030】
また、籠4の主体部4cには、底面部4dから下方に突出して形成された複数の脚4aと、底面部4dから下方に突出して形成されて乾燥室3内の所定位置にがたつきなく配置するための複数の位置決め部材4fと、主体部4cの外方に向けて突出して籠4を適正な向きに配置するための複数の突出部4gと、左右の上端縁にあって着脱する際に掴む把手4bとが設けられている。
【0031】
籠4の主体部4cは、図4の平面図に示すように、平面視で略長方形に形成されている。籠4の長手方向を本体の左右方向に沿わせて、籠4は乾燥室3内に配置される。
籠4は、所定の間隔を開けて並ぶ複数の並列線材としての横線401〜421(一部の横線は簡略化して図示されている。)と、これらの横線と直交する方向に延びる複数の交差線材としての縦線431〜440と、上部開口を形成する四角環状の骨格線451とを有している。
【0032】
横線401〜421は、互いに平行に、籠4の長手方向に並んでいる。例えば、横線401は、籠4の短側面に平行に延びて底面部4dを形成する水平部分401a(図6参照)と、この水平部分401aの両端から上方に向けて延びる垂設部分401b(図6参照)とを有し、垂設部分401bの上端部で骨格線451に溶接固定されている。他の各横線402〜421も、横線401と同様に構成されている。各横線401〜421は、例えば、直径1.5mmの単一の線材を曲げ加工して形成されている。
【0033】
縦線431,436,437は、籠4の長手方向に平行に延びて底面部4dを形成する水平部分(縦線431の水平部分431aを図5に図示)と、この水平部分の両端から上方に向けて廷びる垂設部分(縦線431の垂設部分431bを図5に図示)とを有し、垂設部分の上端部で骨格線451に溶接固定されている。各縦線431,436,437は、篭4の右端部から左端部にまで廷びている。また、各縦線432,434,435,438〜440は、籠4の左右方向の一部にだけ設けられ、上述の水平部分の一端に垂設部分を有する。また、縦線433は、水平部分のみを有する。前後の端部にある各縦線431,437は、例えば、横線よりも太い直径2mmの単一の線材を曲げ加工して形成されている。また、他の各縦線432〜436,438〜440は、横線と同じ、直径1.5mmの単一の線材でそれぞれ形成されている。
【0034】
骨格線451は、縦線よりも太い直径4mmの線材を曲げ加工により環状としたものである。
また、籠4には、大形の皿DLを立てて保持するための大皿立て部45と、中形の皿DMを立てて保持する中皿立て部44と、小形の皿DSを立てて保持する小皿立て部43と、茶碗DCを立てて保持する茶碗立て部41,42との各領域が設定されている。小皿立て部43、中皿立て部44、大皿立て部45は、この順に籠4の長手方向に沿って、右側から並んでいる。
【0035】
各皿立て部43〜45では、内部に食器を係止するための食器保持枠が設けられている。この食器保持枠は、互いに隣接する一対の横線と、互いに隣接する一対の縦線とにより、底面部4dで枠状に形成されている。
例えば、大皿立て部45は、横線419〜421と、縦線440,438とによる2組の食器保持枠を有している。中皿立て部44は、横線413〜419と、縦線431,434とによる6組の食器保持枠を有している。小皿立て部43は、横線407〜413と、縦線431,433とによる6組の食器保持枠を有している。
【0036】
各皿立て部43,44,45では、食器保持枠を形成する縦線に皿を載せて、横線に引っ掛けて保持する。また、横線の垂設部分同士の間にも皿の一部を引っ掛けて、皿を立ち姿勢で安定して保持でき(図6参照)、このとき、皿の食品を載せる面を平行にして、皿を籠4の長手方向に並んで配置している。
茶碗立て部41は、小皿立て部43に隣接して、その右側に設けられ、茶碗立て部42は、茶碗立て部41および小皿立て部43の後方に設けられている。茶碗立て部41,42は、底面部4dで互いに隣接する一対の横線同士の間に茶碗DCを保持する。この保持されている茶碗は、茶碗の内面となる凹湾曲面がほぼ水平方向に向く立ち姿勢とされている。茶碗立て部41,42での各横線401〜411は、湾曲状に同じ向きに突出する係止部4nをそれぞれ含んでいる。
【0037】
係止部4nは、平面視で左向きに突出している。係止部4nは、各横線が茶碗の凹湾曲面DC1(図7参照)に沿うように湾曲することにより構成され、その上に茶碗を安定して載せることができる。また、図7に示すように、各係止部4nが突出する向き(矢印U)は、各横線401〜421の並ぶ方向である水平方向(水平線HLを図示)に対して所定角度Kの上方への向きとされている。ここで、所定角度Kは、10度以上で、且つ20度以下となる角度とされている。
【0038】
茶碗の保持を説明する。例えば、茶碗立て部41の横線401と横線402との間の隙間では、この隙間に向かって突出する一方の横線401の係止部4nに、茶碗の凹湾曲面DC1を向けて、茶碗DCを横向きにする。そして、横向きの茶碗DCの下部DCKを、一対の横線401,402の係止部4n同士の間に差し込み、茶碗の下部DCKの内側面を、一方の横線401の係止部4nに引っ掛け、他方の横線402の係止部4nの上に、茶碗の下部DCKの外周面となる凸湾曲面DC2を載せる。このようにして茶碗を立ち姿勢で保持できる。
【0039】
また、茶碗立て部41,42は、前後に並び、茶碗立て部41に茶碗を6個、茶碗立て部42に8個保持できるようにして、食器の配置の自由度を高めている。というのは、茶碗立て部42は、小皿立て部43と前後に並ぶので、小皿立て部43に小皿を一杯に入れたとしても、8個全部の茶碗を保持できる。一方、小皿立て部43に小皿を一杯に入れたときには、茶碗立て部41に茶碗を一杯となる6個でなく4個しか入れられなくなる場合がある。このような場合に、茶碗立て部42を利用すればよい。
【0040】
また、茶碗立て部41,42と、各皿立て部43〜45とでは、横線同士が並ぶ間隔が等しくされている。その結果、籠4での横線同士の間隔は、全て等しく、例えば18mmとされている。また、この間隔は、従来の茶碗立て部の間隔に比べて狭くされ、同じ面積であれば、茶碗同士を接近させて配置でき、より多くの茶碗を収容することができる。
【0041】
また、本実施の形態の籠4は、乾燥室3内で所定の向きに配置される。このとき、吹出口70寄りの位置に各茶碗立て部41,42を配置し、茶碗立て部41よりも吹出口70から遠い位置に各皿立て部43〜45を配置している。また、各皿立て部は、吹出口70から遠ざかる程に、大形の皿を保持するように、上述のように並んでいる。また、茶碗立て部41,42は、茶碗の内側面となる凹湾曲面を吹出口70に向かうようにして、茶碗を保持する。これにより、温風を食器に確実に行きわたらせて、食器を効率よく乾燥させることができる。
【0042】
また、本実施の形態では、籠4に上述の突出部4gを設けて、籠4を乾燥室3内で所定の向きにだけ配置できるようにしている。
突出部4gは、主体部4cの左右側面部4eの上端縁に、籠4の前寄りに一対で設けられている。各突出部4gは、主体部4cから左右方向の外方に向けてそれぞれ突出している。各突出部4gは、単一の線材を屈曲状に形成したもので、側面部4eの各線材に溶接接合されている。各突出部4gは、籠4が適正な向きで乾燥室3内に配置されるときには、邪魔にならず、適正な向きと異った予め定められた向き、例えば、前後を逆にした向きでは、籠4が乾燥室3内に進入しようとするときには、本体2とぶつかることにより籠4の進入を禁止するように設けられている。
【0043】
また、突出部4gは、籠4を乾燥室3へ進入させる方向と交差する方向に突出しているので、乾燥室3への進入を防止し易い。また、突出部4gは、下方への突出を回避されているので、籠4をテーブル等に置いたときに邪魔にならない。突出部4gは、上方への突出を回避されているので、籠4に食器を入れるときに邪魔にならない。
【0044】
乾燥室3は、各突出部4gに対応して形成され、図4に示すように、籠4の主体部4cを収容する主室3aと、この主室3aの前寄り左右側方に一対で設けられて突出部4gを収容する副室3bとを有している。また、乾燥室3は、開成状態の入口近傍に、副室3bを形成する第1形成部材と、主室3aを挟んで所定間隔を開けて入口の両側に配置された一対の第2形成部材3cとを有し、これらの各形成部材は、一部を共用しつつ入口近傍部分を形成している。
【0045】
一対の第2形成部材3cは、主室3aを形成する部材と一体化され、支持柱部55の前面部分と、開成状態の前蓋63および上蓋62の側面部の前部端縁により構成されている。上述の所定間隔は、主室3aの左右方向の幅であり、籠4の主体部4cの左右方向の幅よりも広く、主体部4cだけの通過を許容する長さであり、且つ籠4の突出部4gの左右端部同士の左右方向に沿う間隔寸法よりも狭くされて、逆向きの籠4の主体部4cおよび突出部4gの通過を阻止する長さとされている。このように、一対の第2形成部材3cは、逆向きの籠4の進入を阻止する進入阻止部材とされている。
【0046】
また、副室3bは、閉じた状態で支持柱部55の前面と、前蓋63とにより形成され、開いた状態では、第1形成部材としての支持柱部55の前面により形成されている。
適正な向きの籠4では、突出部4gは前寄りにあるので、突出部4gは邪魔にならずに、籠4を乾燥室3内に進入できる。そして、主体部4cは主室3aに、そして、前蓋63および上蓋62を閉じると、突出部4gは副室3bに収容される。一方、左右方向を逆にした不適正な向きの籠4では、突出部4gが後方に配置され、籠4を乾燥室3に進入させようとすると、突出部4gと支持柱部55等の上述の進入阻止部材3cとがぶつかりあって、籠4を乾燥室3に入れることが未然に防止される。
【0047】
脚4aは、図5および図6に示すように、籠4の底面部4dの隅部の近傍となる4箇所に設けられている。脚4aは、籠4の底面部4dの前端および後端に配置された各縦線431,437に、屈曲状に一体に2カ所にそれぞれ形成されている。籠4を乾燥室3内に入れたときには、脚4aが、シンク8の上面の四隅に一段高く形成された座8eに載せられる。
【0048】
位置決め部材4fは、脚4aの形成された各縦線431,437に2箇所ずつと、籠4の左右方向の中央部に配置された横線411に2箇所とで、合計6筒所に設けられている。位置決め部材4fは、線材に一体に形成された屈曲部であり、この屈曲部は下方に向けて突出する。各縦線431,437の右側にある各位置決め部材4fは、本体のシンク8の右側の内側面に当接して、籠4の右方へのがたつきを防止する。また、各縦線431,437の左側にある各位置決め部材4fは、シンク8の左側の内側面に当接して、籠4の左方へのがたつきを防止する。また、横線411の前側にある位置決め部材4fは、シンク8の前側の内側面に当接し、また、横線411の後側にある位置決め部材4fは、シンク8の後側の内側面に当接して、籠4の前後方向へのがたつきをそれぞれ防止する。
【0049】
また、各位置決め部材4fの近傍では、各位置決め部材4fが形成された各縦線431,437および横線411と、これらの線材と交差する横線および縦線とは、接合をそれぞれ回避されている。例えば、横線411は、これと前端で交差する縦線431とは接合されていない。それゆえ、各位置決め部材4fは、それが形成されている各線材の曲げ弾性により、弾力的にシンク8に当接する。
【0050】
また、本食器乾燥機1では、図8に示すように、籠4に支持体9を着脱自在に取り付けて、布巾Fや食器を支持し、乾燥室3内で布巾を乾燥したり、食器の倒れ込みを防止できるようにすることができる。
支持体9は、籠4の長手側面となる対向する一対の上部端縁に沿う骨格線451の間に掛け渡されて、骨格線451に着脱自在に取り付けられる。
【0051】
支持体9は、図9に示すように、籠4の骨格線451に係合する係合部9cを一端に有する一対の腕部9bと、一対の腕部9bの他端同士を接続する長尺の載置部9aとを有している。支持体9の各部は、単一の線材を曲げ加工して一体に形成されている。
支持体9は、載置部9aを籠4の上方に配置する立設状態(図2および図8参照)と、載置部9aを籠4内に配置する垂下状態(図10参照)との何れかを選択して、乾燥室3内に収容して配置することができる。
【0052】
立設状態では、図8に示すように、載置部9aに布巾をかけて支持することで、支持体9を布巾掛けとして利用でき、乾燥室3内で食器とともに布巾を乾燥させることができる。また、複数の支持体9を取り付け、これらの支持体9に布巾を掛け渡すことで、長尺の布巾を乾燥させることができる。
垂下状態では、図10に示すように、腕部9bが、籠4の側面部4eにある隣接する横線の垂設部分同士の間に配置される。例えば、図10では、横線419の垂設部分と、腕部9bとが交差している。これにより、支持体9は、横線の並ぶ方向への移動を防止されるので、載置部9aに食器を沿わせて支持することで、食器が倒れ込むことを防止することができる。なお、支持体9を利用しない時には、係合部9cと骨格線451との係合を解除して、支持体9を取り外して、乾燥室3内を広く利用することができる。
【0053】
係合部9cは、立設状態と垂下状態との両状態でともに、籠4の骨格線451と係合する。係合部9cは、籠4の骨格線451を内部に嵌め入れる円環形状に形成され、その円環形状の一部が内部への出入口として切り欠かれて、略C字形状とされている。この出入口は、一対の係合部9cで、互いに反対側に向くように配置されている。また、係合部9cは、骨格線451の外周面に沿う内周面を有し、この内周面は、その中心から見てほぼ180度となるように形成されている。内周面は、腕部9b寄りの円弧状部分であって、立設状態で骨格線451と係合して支持する部分と、この部分と反対側の円弧状部分であって、垂下状態で骨格線451と係合して支持する部分とを含む。
【0054】
なお、一対の係合部9cは、互いに逆向きで設けられていたが、これには限定されない。例えば、係合部9cの出入口となる部分は、上向きや下向きに設けられてもよく、立設状態と下垂状態とで係合する部分がある形状であればよい。
このように本実施の形態によれば、図7に示すように、茶碗立て部41,42の係止部4nは、傾斜して上向きに突出するので、突出する方向から見たときに、底面部4dの上面、特に係止部4n同士の間に隙間を確保でき、この隙間を通じて傾斜の方向に沿って茶碗を入れ易い。
【0055】
また、傾斜して突出する係止部4nは、茶碗を立ち姿勢で安定して保持できる。というのは、茶碗を入れ易いので、確実に係止部4nに引っ掛けることができる。また、係止部4nの頂部は、上下方向に高くなるので、茶碗の重さは、茶碗を引っ掛ける方向に押し出す力として作用する結果、より確実に茶碗を引っ掛けることができる。
【0056】
また、換言すれば、係止部4n間の隙間を確保し易くて、茶碗を入れ易いことから、各横線同士の間隔を狭くしてより多くの茶碗を保持できる。
係止部4nは、並列線材を曲げた簡素な構造である。
特に、係止部4nの突出する所定角度Kは、10度以上、且つ20度以下の場合に、茶碗を安定して保持できて好ましく、特に、所定角度Kは、20度が好ましい。というのは、係止部4nの傾斜して突出する所定角度Kが10度未満であれば、茶碗を隙間に入れ難くなり、また、所定角度Kが10度〜20度であれば大きい程に、係止部4nと茶碗とは確実に係合でき、また、所定角度Kが20度を超えていれば、茶碗の内側面を引っ掛け難くなって安定して保持し難くなるからである。
【0057】
また、所定角度Kが20度以下であれば、係止部4nは底面部4dの上方への突出が少なくて済み、食器を載せる場合に邪魔にならない。また、茶碗立て部の係止部4nでは、コップ等を引っ掛けてがたつきなく安定して保持できる。
特に、係止部4nが突出する方向に凸湾曲する場合には、湾曲の内側に茶碗の外周面を沿わせて、より安定して保持できる。
【0058】
また、図4に示すように、皿立て部で各横線を等間隔で並べたので、厚みに応じて皿を横線間で分けて配置する必要がなく、気を使わずに済み、籠4を使い易い。
また、籠4を製作する際に、横線を位置決めして固定する作業が容易になるので、籠4を製作し易い。
【0059】
特に、底面部4dのほぼ全面の横線の間隔を等しくする場合には、より一層製作し易い。例えば、底面部4dの横線同士の間隔を、各皿立て部43,44,45と茶碗立て部41,42との間で等しくする場合である。この場合には、係止部4nが傾斜して突出しているにもかかわらず、籠4を製作し易く、本実施の形態の籠4では、全横線401〜421が等間隔で並んでいるので、製作がより一層容易である。
【0060】
また、底面部4dの横線同士の間隔を、各皿立て部43,44,45と茶碗立て部41,42との間で等しくする場合には、横線同士の間隔が異なる従来の場合に比べてより多くの茶碗を係止できる。というのは、従来の籠では、茶碗を入れ易くするために、皿立て部よりも横線の間隔を広くした部分が必要であった。これに対して、本発明の茶碗立て部では、茶碗を入れ易いので、皿立て部と横線の間隔を同じにできるからである。その結果、本発明の茶碗立て部41,42は、茶碗同士を互いに接近させて収容できるので、同じ面積で比較すると、従来に比べてより多くの茶碗を係止できる。
【0061】
また、各縦線431と437を各横線401〜421よりも太くしたので、籠4の剛性を高める結果、各横線同士の間隔を安定させ易く、また、茶碗をより一層安定して保持できる。また、前後の端部にある2本だけを太くしたので、線材の材料コストが上昇することを防止することができる。
ところで、本実施の形態の籠4では、多数の茶碗を立てて互いに接近させて収容している。このような場合、茶碗と吹出口70との相互の位置関係によっては茶碗の乾燥効率が大きく変化する場合がある。そこで、本実施の形態では、乾燥室3内で籠4を吹出口70に対して位置関係や向きを上述のように定めておき、効率よく乾燥できるようにしている。一方では、向きを誤って籠4を配置することも想定される。特に、籠4の主体部4cの平面形状が矩形の場合には、形状が簡素であるので、製作し易い一方で向きを誤り易いことも想定される。
【0062】
仮に、籠4が左右を逆にして配置される場合を考えると、吹出口70の近くに大皿が配置されることとなるので、温風は大皿に邪魔されて、乾燥室3内に行き渡り難くなることが想定される。
本実施の形態では、籠4の主体部4cに設けられた突出部4gにより、籠4が不適正な向きとなっているときには、籠4は乾燥室3内に進入を防止されるので、籠4の不適正な配置が防止される。その結果、例えば、食器に風が当たり難くなることを防止できるので、乾燥効率が低下することを防止できる。また、主体部4cから突出する突出部4gであれば、主体部4cの構造を簡素化でき、例えば、主体部4cの平面形状を製造し易い略長方形にできる。
【0063】
また、図5および図6に示すように、位置決め部材4fにより、乾燥室3内で籠4をがたつきなく配置できるので、例えば、籠4の脚4a部と乾燥室3の底部にあるシンク8とが擦れあうことが防止され、シンク8の傷つきが防止される。特に、籠4に食器を多く収容できる場合には、シンク8が傷つき易い虞があることから、傷付きを防止できて好ましい。
【0064】
また、位置決め部材4fは、弾力的に本体2のシンク8と当接するので、籠4に衝撃がかからず、食器を安定して保持するのに好ましい。
なお、位置決め部材4fは、籠4の底面部4dに設けられて、シンク8と当接していたが、これには限定されない。例えば、位置決め部材4fは、籠4の側面部4eから側方に突出してもよいし、この場合、乾燥室3を形成する本体2の各部材と当接してもよい。また、位置決め部材4fは、左右方向に4箇所、前後方向に2箇所に設けられていたが、各方向2箇所ずつでもよい。また、位置決め部材4fは、主体部4cから突出して設けられていたが、これには限定されず、例えば、主体部4cの一部がシンク8と当接してもよい。
【0065】
また、突出部4gは、単一の線材を屈曲した簡素な構造であり、しかも、籠4の引き出し用の把手と兼用している。また、位置決め部材4fや脚4aは、籠4の主体部4cを構成する線材を利用して形成している。このように、突出部4g、位置決め部材4f、脚4a等の各部は、線材や把手のような籠4の部材を利用したり、一体に形成することで構造を簡素化されているので、上述の各部を設ける場合であったとしても、籠4の構造の複雑化を防止することができる。
【0066】
また、図8および図10に示すように、支持体9を利用することで、必要に応じて、布巾を食器とともに乾燥させることができ、また、食器の倒れ込みを防止することができる。
特に、支持体9の係合部9cは、立設状態と垂下状態との両状態で共用されるので、支持体9の構造を簡素化でき、しかも、係合部9cは、籠4の骨格線451にそのまま係合できる結果、籠4の構造が複雑化することも防止できる。
【0067】
また、支持体9は、単一の線材を曲げ加工した簡素な構造である。このような構造の支持体9であれば、ユーザが線材の曲げ具合を変化させて、係合部9c同士の間隔を容易に調節することができ、その結果、支持体9を、前後方向と斜めに交差するように取り付けることも可能となる。また、支持体9の係合部9cは、骨格線451と嵌合することで骨格線451の延びる方向の任意の位置に取り付けることができる。このように、支持体9を取り付ける自由度が高いので、立設状態で、食器の邪魔にならずに布巾をかけることができる。また、取り付け自由度が高い支持体9であれば、垂下状態で籠4内の食器に確実に載置部9aを沿わせることができる結果、食器をより一層安定な状態で保持できて、確実に倒れ込みを防止できる。
【0068】
ところで、本実施の形態では、乾燥室3内での籠4と吹出口70との位置関係や向きを予め定めて、乾燥効率を高めるようにしている。また、食器をより一層効率よく、且つ迅速に乾燥できるように、吹出口70からの温風の温度が、吹出口70の近傍で、略100℃になるようにしている。
これに対して、従来の食器乾燥機では、吹出口から略80度の温風を、乾燥運転開始から乾燥運転終了直前まで継続して吹き出させていた。しかしながら、このように乾燥運転終了直前まで温風を吹きつけていると、乾燥運転終了直後では、シンク8、食器、籠4等の温度も高いままである。特に、温風の温度が略100℃と高い本実施の形態では、人が触るには熱過ぎる程の温度に籠4等がなることが想定される。そこで、本実施の形態では、不案内なユーザであっても乾燥運転終了直後に食器や籠4等を支障なく取り出すことができる食器乾燥機1を提供することを目的として、以下のように乾燥運転を行うようにしている。
【0069】
食器乾燥機1の温風発生装置7では、図1に示すように、モータ71およびヒータ73は、運転制御手段としてのタイムスイッチ76に接続されている。このタイムスイッチ76は、2つの回路を内蔵し、両回路は、ユーザがつまみ75を操作した時点でともに閉じられる。また、一方の回路は、つまみ75を操作することにより設定した運転時間の経過後に開かれ、他方の回路は、運転時間が経過する時点よりも所定時間前の時点で開かれるように構成されている。一方の回路にモータ71、他方の回路にヒータ73が接続され、タイムスイッチ76によりファン72およびヒータ73の運転を制御する。なお、上述のように乾燥運転を制御する構成としては、タイムスイッチ76の他、例えば、マイクロコンピュータ等を利用した制御回路等、公知の方法を利用することができる。
【0070】
図11に示すように、食器乾燥機1の乾燥運転は、ユーザがタイムスイッチ76のつまみ75を操作することを契機として開始され(タイミングt0)、乾燥運転時間(時間T1+時間T2)は、例えば60分に設定される。乾燥運転の開始後の第1の時間(時間T1)、ファン72およびヒータ73をともに運転して、空気を加熱しつつ吹き出させる。吹出口70からの温風の温度GAも上昇し、やがて、略100℃に達する。それに連れて、吹出口70の近傍にある食器や籠4等の温度GBも略100℃にまで上昇する。この状態で、上述の第1の時間T1が経過して、予め定める時点(タイミングt1)に到達するまで、効率よく乾燥が行われる。
【0071】
上述の予め定める時点、すなわち、乾燥運転終了の所定時間前、例えば、7分前になると、その後、第2の時間(時間T2、上述の所定時間)ヒータ73の運転を停止させ、且つファン72の運転を継続して、空気の加熱を回避しつつ空気を吹き出させる。この状態で、所定時間、乾燥運転が継続される。このときの吹き出される空気の温度GAは、例えば、機外の温度である常温へ下がる。常温の空気が吹きつけられることで、籠4等の温度も下げられる。また、乾燥運転の終了直前であれば、食器は、その時点までに温風に吹きつけられることにより、十分に温まっているので、常温の空気が所定時間送風される場合であっても、十分に乾燥される。
【0072】
そして、第2の時間が経過すると乾燥運転時間(時間T1+時間T2)に達し(タイミングt2)、ファン72の運転を停止させて乾燥運転を終了する。このとき、籠4等の温度は触れることのできる程度の温度TAに下がっている。
ここで、上述の所定時間T2は、以下のように設定されている。すなわち、吹出口70からの温風が吹きつけられると、籠4等の温度が上昇する。この温度の高くなった籠4等に、例えば、常温の空気を吹きつけることにより、籠4等の温度を人が触わることのできる温度TA、例えば、40℃以下に低下させることのできるような、常温の空気の送風時間として設定され、通常、第1の時間T1に比べて短い。吹出口70近傍の温風の温度が100℃の場合には、所定時間T2は略7分が好ましい。所定時間T2が7分よりも長い場合には、籠4等の温度はより低くできる一方、乾燥運転時間が長引くこととなる。また、所定時間T2が7分よりも短い場合には、籠4等の温度が十分に低下せず、籠4等に触れたときに熱く感じる場合がある。
【0073】
このように、第1の時間T1では送風と加熱とを行い、その後の第2の時間T2では加熱を停止して送風のみを行うようにするタイムスイッチ76を含む乾燥運転の制御手段を有している。これにより、第1の時間T1に温風が吹きつけられて高くなった食器や籠4等の温度GBを、第2の時間T2の送風により人が触っても支障のない温度TAに下げることができる。従って、不案内なユーザが使用する場合であっても、乾燥運転終了直後に籠4等を支障なく取り出して食器を使用することができる。なお、第2の時間では、ヒータ73およびモータ71の少なくとも一方への通電を断続させてもよく、例えば、ヒータ73への通電を断続させる場合には、温風の温度を低下させることができ、また、モータ71への通電を断続させる場合には、籠等が温風を吹きつけられる時間を短くできる結果、籠等の温度の低下に時間はかかるものの、同様の効果を得ることはできる。
【0074】
特に、第2の時間T2が乾燥運転終了直前に設定されている場合には、第1の時間T1に食器の温度を高く維持できるので、乾燥効率を高くでき、乾燥運転時間を短くすることができる。また、乾燥運転の終了直前に、食器の温度を送風により効率よく短時間で低下させることができる。
なお、上述の実施の形態では、食器乾燥機1の本体2のケース5とシンク8とは、別体で形成されて、シンク8はケース5の流し面54に着脱自在に載置されていたが、これには限定されない。例えば、ケース5とシンク8とは、別体で形成されて、互いに固定されてもよい。また、ケース5とシンク8とは一体に形成されてもよい。また、食器乾燥機1の乾燥室3は、前方に開放されるものであったが、上方のほぼ全体を開放するものでもよい。
【0075】
また、上述の実施の形態では、各横線の間隔は、全て等間隔で18mmとされていたが、例えば、等間隔で配置された横線同士の間に、その間を10mm以下の2つの部分に仕切るように、横線と平行な線材を設けてもよい。この場合には、横線同士の間隔は等しくしたままで、籠4の製造し易さを維持しつつ、一部の間隔を狭くして、多くの食器を収容することができる。
【0076】
また、縦線と横線は全て直交していたが、縦線には横線に対して斜めに交差するものが含まれていてもよい。例えば、図12に示す籠4では、縦線433を、各横線に対して斜め方向に交差させ、皿立て部を構成するために互いに隣接する縦線433,431同士の間隔を、吹出口70寄り程に狭くなるようにしている。また、縦線436も、同様に横線に対して斜めに交差し、皿立て部を構成するための縦線434との間隔が、吹出口70寄りで狭くなるように配置されている。これにより、縦線433,431と横線407〜413により形成される皿立て部43、および縦線436,434と横線412〜419により形成される皿立て部46では、保持できる食器を吹出口70寄りになる程に小さくできるので、吹出口70からの温風は、小さい皿から大きい皿へとスムーズに流れる結果、効率よく乾燥させることができる。
【0077】
また、茶碗立て部41,42の係止部4nの湾曲の大きさは全て等しくされていたが、異なるものが含まれてもよい。例えば、図13の籠4では、係止部4nの湾曲の曲率半径を、吹出口70寄りで小さくしている。茶碗立て部41では、(横線401の係止部4nの湾曲の半径)<(横線402の係止部4nの湾曲の半径)<…<(横線406の係止部4nの湾曲の半径)とされている。また、茶碗立て部42では、(横線404の係止部4nの湾曲の半径)<(横線405の係止部4nの湾曲の半径)<…<(横線411の係止部4nの湾曲の半径)とされている。この場合には、吹出口70寄りに小さい茶碗を載せることを、湾曲を異ならせることで、分かりやすく示すことができる。また、このように茶碗を配置する場合、吹出口70寄りに小さい茶碗が配置されるので、吹出口70からの温風は、小さい茶碗から大きい茶碗へとスムーズに流れる結果、効率よく乾燥させることができる。また、湾曲の大きさを、吹出口70からの距離に応じて異ならせる場合には、様々なサイズの茶碗をそのサイズに応じた係止部4nにより確実に安定して保持することができる。また、大形の茶碗の内側に、相対的に小形の茶碗が配置されるので、大形の茶碗の内側面に沿う温風により小形の茶碗の外側面をも効率よく乾燥させることができる。
【0078】
また、突出部4gは、図14の正面図および図15の平面図に示すように、籠4の左右側面の上下方向の中央部に設けられていてもよい。また、図15に示すように、突出部4gには、その根元部から後方に延びる位置決め部材4pが一体に形成されている。位置決め部材4pは、突出部4gと同様に籠4の左右側面に一対で設けられている。位置決め部材4pは、籠4の主体部4cの側面部4eに対して左右方向の外方に距離を開けて配置され、一対の位置決め部材4pは、乾燥室3の一対の第2形成部材3cの間を主体部4cとともに通ることができるように設けられている。位置決め部材4pは、乾燥室3の第2形成部材3cであるケース5の支持柱部55の乾燥室3内側になる側面に当接し、籠4を乾燥室3内で左右方向に偏りなく配置できるので、突出部4gを乾燥室3内に確実に収容できる結果、上蓋62と前蓋63とを支障なく閉じることができる。というのも、籠4が乾燥室3内で左右方向に偏っていると、上蓋62と前蓋63とを閉じようとしても、籠4の突出部4gが前蓋63の内面とぶつかることがあるからである。
【0079】
その他、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である食器乾燥機の概略構成を示す正面断面図である。
【図2】図1の食器乾燥機の左側面断面図であり、図3のA−A断面を示す。
【図3】図1の食器乾燥機の分解斜視図である。
【図4】図1に示す籠の平面図である。
【図5】図4に示す籠の正面図である。
【図6】図4に示す籠の右側面図である。
【図7】図5に示す籠の要部の正面断面図である。
【図8】図1に示す食器乾燥機で支持体を布巾掛けに利用する状態の斜視図である。
【図9】図8に示す支持体の正面図である。
【図10】図8に示す支持体を下垂状態としたときの右側面断面図である。
【図11】図1に示す食器乾燥機の運転のタイミングチャートであり、
【図12】本発明の他の実施の形態の籠の平面図である。
【図13】本発明の別の実施の形態の籠の平面図である。
【図14】本発明のまた別の実施の形態の籠の正面図である。
【図15】図14に示す籠の平面図である。
【符号の説明】
1 食器乾燥機
2 本体
3 乾燥室
3c 第2形成部材
4 籠
4c 主体部
4d 底面部
4e 側面部
4f 位置決め部材
4g 突出部
4n 係止部
9 支持体
9a 載置部
9b 腕部
9c 係合部
41,42 茶碗立て部
43 小皿立て部
44 中皿立て部
45 大皿立て部
55 支持柱部(第1形成部材)
401〜421 横線(並列線材)
431〜440 縦線(交差線材)

Claims (1)

  1. 本体の内部に形成された乾燥室内に、食器を保持する籠が設けられた食器乾燥機において、
    上記籠は、底面部およびこの底面部の周縁から立ち上がる側面部を有する主体部と、この主体部の側面部上端縁に籠とともに線材よりなり屈曲状に外方に向けて突出する突出部とを含み、
    この突出部は、乾燥室の入口寄りの位置となるように上記主体部の前寄りに設けられ、
    乾燥室は、その下方に位置するケースと、このケースの上方を覆う覆い部材とで囲われて、籠の主体部を収容する主室と、この主室の前寄りの左右側方に一対で設けられて上記突出部を収容する副室とを有して形成され、ケースの左右に立設された支持柱部に回動できるように支持された前蓋の閉じ状態とケースの支持柱部の前面とで、乾燥室内にある籠の突出部の近傍に配置されてこの突出部を収容する副室をなして入口近傍部分を形成する第1形成部材と、ケースの支持柱部が籠の主体部の通過を許容し、且つ籠の突出部の通過を阻止する進入阻止部材となる距離とされた所定間隔で入口の両側に配置されて、入口近傍部分を形成する一対の第2形成部材とを有し
    ことを特徴とする食器乾燥機。
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