JP2002083424A - 光記録方法 - Google Patents

光記録方法

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JP2002083424A
JP2002083424A JP2001187371A JP2001187371A JP2002083424A JP 2002083424 A JP2002083424 A JP 2002083424A JP 2001187371 A JP2001187371 A JP 2001187371A JP 2001187371 A JP2001187371 A JP 2001187371A JP 2002083424 A JP2002083424 A JP 2002083424A
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Hiroyuki Arioka
博之 有岡
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TDK Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レーザービームの照射時間を変化させること
によって記録層に5段階以上のマルチレベル記録を行
う。 【解決手段】 光記録媒体10の記録層12には、グル
ーブ16内において仮想記録セル40が想定され、この
仮想記録セル40毎に、記録すべき情報に対応して、レ
ーザービームの照射時間を5段階以上に変調することに
より、5段階以上の異なる大きさの記録マーク48A〜
48Gを形成し、仮想記録セル40での光反射率を多段
階に変調して、再生時の読出しレーザービームの反射レ
ベルを5段階以上に変化させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録に供するデー
タに応じて、レーザービームの照射時間を多段階に切り
替えて光記録媒体に照射し、前記データをマルチレベル
記録する光記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の光記録媒体のような、再生信号の
長さ(反射信号変調部の長さ)を多段階に変えることに
よってデータを記録する方法に対して、再生信号の深さ
(反射信号の変調度)を多段階に切り替えることによ
り、同じ長さの各信号に複数のデータを記録する方法に
関する研究が数多くなされている。
【0003】この光記録方法によれば、単にピットの有
無による2値のデータを記録した場合と比較して、深さ
方向に複数のデータを記録できるため、一定の長さに割
り当てられる信号の量を増やすことができる。従って、
線記録密度を向上することができるため、ホログラフを
利用したものや、記録層を多層とした光記録方法が提案
されている。
【0004】ここでは反射率の深さ変動を用いる等によ
りデータを多段階に記録する場合を、マルチレベル記録
と呼ぶ。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このようなマルチレベ
ル記録において、記録密度を向上するには記録マークを
短くする必要がある。
【0006】しかしながら、記録・読み取りに使用する
レーザーが集光した時のビーム直径より記録マークを小
さくしようとする場合、マルチレベル記録は困難にな
る。
【0007】例えば、特開平10−134353号公報
には、マルチレベルの記録を行うためにレーザー光量を
調整する旨の記載がある。ここでは、光記録媒体が色素
膜や相変化膜の場合、記録部分と未記録部分での反射の
違いで再生信号を形成している。従って、特開平10−
134353号公報の方法では、未記録段階と記録段階
は記録有無の関係にあり、多段階の記録に向いていな
い。より具体的に言えば、相変化膜や色素膜では記録と
未記録の中間状態は存在しないのである。
【0008】これまで、色素膜や相変化膜を光記録媒体
としてレーザー光量を調整することで多段階のマルチレ
ベル記録が出来ていたのは、レーザーパワーの変化によ
って、主として記録マークの幅が変化していたからであ
る。
【0009】集光ビームは一般にガウシアン分布を成す
が、記録膜が色素膜や相変化膜の場合、ある閾値を超え
た部分で記録が行われる。レーザーパワーを変化させる
ことで、記録可能な集光ビームのスポットサイズが変化
し、記録マークの長さを変化させていたのである。
【0010】ところが、記録密度を上げるために記録マ
ーク長が集光ビーム径より短くなってくると、レーザー
パワーを変調してマーク幅を変化させる手法では多段
階、特に5段階以上のマルチレベル記録は困難になる。
つまり記録パワーを変化させることでは、再生時の反射
レベルを5段階以上に変化させることが困難になるので
ある。
【0011】一般に集光ビームの直径は Kλ/NA
(K:定数、λ:レーザー波長、NA:レンズの開口
数)であらわされる。CDで利用されるピックアップで
はλ=780nm、NA=0.45で直径は約1.6μ
mとなる。この場合、記録マーク長が1.6μm以下にな
った場合にはこれまでのレーザーパワーを変化させる方
法での5段階以上のマルチレベル記録は困難になる。
【0012】又、例えば特開平1−182846号公報
に開示されるように、記録層への入射光量をデジタル量
として与えた時に、記録層での反応物の吸光度がデジタ
ル量として変化する光記録媒体がある。
【0013】しかしながら、この光記録媒体は、レーザ
ー照射量(回数)に対する吸光度変化の絶対値が非常に
小さいことが推測され、未だ実用化に至っていない。
【0014】更に、特開昭61−211835号公報に
開示されるように、フォトクロミック材料に照射する照
射光の強度もしくは照射回数を変化させて異なる任意の
段階の発色濃度状態に記録するようにした光記録方法が
ある。
【0015】しかしながら、この光記録方法では、レー
ザー光を照射して読み取る際に発色濃度状態を5段階以
上に読み取ることができないという問題点がある。
【0016】本発明者は、記録マーク長が集光ビーム径
よりも短いような条件下でもレーザー照射時間を変化さ
せることで5段階以上のマルチレベル記録が可能になる
ことを発見した。さらに記録膜の材料としてはレーザー
照射での温度上昇に伴う未記録から記録への変化が急峻
な相変化材料よりも、変化が緩やかな色素材料の方が適
していることも発見した。
【0017】本発明は、上記のことを考慮し、一般に広
く実用化されているCD−Rのような光記録媒体を利用
し、多段階のマルチレベル記録を行い、良好な信号品質
を得ることを可能にする光記録方法を提供することを目
的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明者は、光記録媒体
について鋭意研究を重ね、これに多段階記録する記録方
法を見いだし、この記録方法によって、光記録媒体に、
5段階以上の高密度のマルチレベル記録を行うことが可
能であることを確認した。即ち、以下の本発明により上
記目的が達成可能となる。
【0019】(1)記録層とレーザービームの一方を他
方に対して一定方向に移動させつつレーザービームを記
録層に照射して、記録層に記録マークを形成することに
より情報を記録する光記録方法であって、前記記録層
に、前記移動方向に連続的に仮想記録セルを想定し、各
記仮想記録セル毎に、レーザービームの照射時間を5段
階以上に変調し、仮想記録セル内に形成される記録マー
クの大きさを変えて、仮想記録セルに対する面積比及び
記録マークの光透過率のうち少なくとも面積比による、
該仮想記録セル全体での光反射率を前記レーザービーム
照射時間に応じて変調して、情報を5段階以上のマルチ
レベル記録することを特徴とする光記録方法。
【0020】(2)前記記録層を、レーザービームのビ
ーム径を一定としたときの、照射時間に応じてのみ、記
録マークの大きさ及び光透過率のうち少なくとも大きさ
が変調される材料から構成し、レーザービームのビーム
径を一定にして照射することを特徴とする(1)の光記
録方法。
【0021】(3)前記仮想記録セルの単位長さを、最
大照射時間のレーザービーム照射により形成される記録
マークの長さと略等しく設定したことを特徴とする
(1)又は(2)の光記録方法。
【0022】(4)前記仮想記録セルを前記光記録媒体
におけるレーザービームガイド用のグルーブ内に設定
し、且つ、前記単位幅を前記グルーブの幅に一致させた
ことを特徴とする(1)、(2)又は(3)の光記録方
法。
【0023】(5)前記仮想記録セルにおける前記単位
長さを、前記読み取りレーザービームのビームウエスト
の直径以下に設定したことを特徴とする(1)乃至
(4)のいずれかの光記録方法。
【0024】(6)前記仮想記録セルとマルチレベル記
録済み部分の少なくとも一方に、マルチレベル光記録媒
体であることを示す特定情報を記録することを特徴とす
る(1)乃至(5)のいずれかの光記録方法。
【0025】この発明においては、記録マークが記録ビ
ーム径より小さくなった場合、記録レーザーのパワーで
はなくレーザーの照射時間を多段階に調整することで、
反射率を多段階にコントロールすることが出来るように
なった。つまり記録パワーを一定にした状態で、レーザ
ー照射時間を変調することで、記録マークの大きさを変
調し、一定の領域内での記録マークの面積比による光反
射率のレベルを多段階に変化させることによりマルチレ
ベルの記録が可能になった。
【0026】なお、ここで言う記録マークの大きさと
は、記録層を構成する材料が、レーザービームの照射に
よって分解変質し、その屈折率が変化する場合や、その
変化の厚さ方向の大小により光透過率が変化する場合
の、その変化量の大きさをいう。
【0027】さらにこの効果は5段階以上のマルチレベ
ル記録のときに顕著であった。
【0028】つまり4段階程度までであれば通常のレー
ザーパワーを変調する方法でもマルチレベルの記録が可
能であった。しかしながら5段階以上の高密度のマルチ
レベル記録を行う際にはレーザー照射時間をコントロー
ルすることが重要である。
【0029】この記録方法は、有機色素を用いた記録膜
を有する光記録媒体に特に有用であった。
【0030】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態の例を図
面を参照して詳細に説明する。
【0031】本発明の実施に用いる光記録媒体10は、
記録層12に色素を用いたCD−Rであり、透明基材か
らなる基板14と、この基板14の一方の面(図1にお
いて上面)に形成されたレーザービームガイド用のグル
ーブ16を覆って塗布された色素からなる前記記録層1
2と、この記録層12の上側にスパッタリング等によっ
て形成された金あるいは銀等の反射膜18と、この反射
膜18の外側を覆う保護層20とを含んで形成されてい
る。
【0032】前記記録層12に用いられる色素は、シア
ニン、メロシアニン、メチン系色素及びその誘導体、ベ
ンゼンチオール金属錯体、フタロシアニン色素、ナフタ
ロシアニン色素、アゾ色素等の有機色素である。
【0033】前記光記録媒体10へのマルチレベル記録
は、図2に示される光記録装置30によって実行され
る。
【0034】この光記録装置30はCD−Rレコーダで
あり、スピンドルサーボ31を介してスピンドルモータ
32により光記録媒体(ディスク)10を線速度一定の
条件で回転駆動させ、レーザー36からのレーザービー
ムによって光記録媒体(ディスク)10に、前述の如く
形成されている記録層12に情報を記録するものであ
る。
【0035】前記レーザー36は、記録すべき情報に応
じて、レーザードライバ38により、図1、図3に示さ
れる仮想記録セル(詳細後述)40の一つ当りのレーザ
ービーム照射時間、例えばレーザパルス数が制御される
ようになっている。
【0036】図2の符号42は、対物レンズ42A及び
ハーフミラー42Bを含む記録光学系である。対物レン
ズ42Aはフォーカストラッキングサーボ44によりレ
ーザービームが記録層12に集光するようにフォーカス
トラッキング制御される。又、対物レンズ42Aとハー
フミラー42Bとは、送りサーボ46によって、ディス
ク10の回転に同期してその内周側から外周側に所定速
度で移動制御される。
【0037】前記スピンドルサーボ31、レーザードラ
イバ38、フォーカストラッキングサーボ44、送りサ
ーボ46は制御装置50により制御される。記録層12
に記録すべきデータ(情報)は制御装置50に入力され
る。
【0038】次に、前記仮想記録セル40及びこの仮想
記録セル40に記録される記録マークについて説明す
る。
【0039】この仮想記録セルは光記録媒体の径方向の
単位幅及び回転方向の単位長さに規定されている。単位
幅は、レーザービームのビームウエスト直径以下とし、
ディスク10のトラックピッチやグループ幅など任意に
選択できる幅である。
【0040】この実施の形態の例の仮想記録セル40
は、図1に示されるように、前記グルーブ16内を、デ
ィスク10の回転方向即ち円周方向に、ビーム径(ビー
ムウエストの直径)Dより短い長さ(円周方向の長さ)
に、且つ、幅はクループ16と等しく規定して、円周方
向に連続的に想定したものであり、各仮想記録セル40
毎にレーザービームを照射することによって、図3に模
式的に例示された記録マーク48A〜48Gを、記録す
べき情報に応じて形成するようにされている。
【0041】ここで、前記レーザー36から出射される
レーザービームの、記録層12位置でのビーム径Dは、
前記仮想記録セル40よりも大きくされているが、記録
層12の材料を選択することによって、レーザービーム
の中心部に、レーザー照射時間に応じて、直径の異なる
記録マーク48A〜48Gを形成することができる(レ
ーザービームは円形であるが、光記録媒体10を回転さ
せながらレーザービームを照射するので、記録マークは
照射時間に応じて長円形となる)。
【0042】何故なら、フォーカシングされたレーザー
ビームは、一般にガウシアン分布をなすが、記録層12
においては、レーザービームの照射エネルギーがある閾
値を超えた部分のみで記録が行われるので、レーザービ
ームの照射時間を変化させることによって、記録層12
に記録可能なレーザービームのスポットサイズが変化
し、これにより例えば図3に示されるような7段階の記
録マーク48A〜48Gが形成可能となる。
【0043】この場合、記録マーク48A〜48Gの各
大きさは、仮想記録セル40に読み出しレーザービーム
を照射した時の反射光の光反射率が7段階になるように
設定する。前記光反射率は、記録マークが小さいほど大
きくなり、記録マークが形成されていない仮想記録セル
では最大反射率、最大の記録マーク48Gが形成されて
いる仮想記録セルでは最小反射率となる。
【0044】更に詳細には、前記光反射率は、各記録マ
ーク48A〜48Gの仮想記録セル40に対する面積比
及び記録マーク自体の光透過率を考慮して設定する。
【0045】記録マーク48A〜48G自体の光透過率
は、記録層12を構成する材料がレーザービームの照射
によって分解変質し、その屈折率が変化する場合や、記
録層12の厚さ方向の変化量によって異なる。形成され
た記録マーク部分の光透過率がゼロであれば、これを考
慮しなくてもよい。
【0046】上記実施の形態は光記録媒体10をCD−
Rであるディスクとしたものであるが、本発明はこれに
限定されるものでなく、実用化されている種々の構造の
ディスク、光記録媒体に一般に適用されるものである。
【0047】又、上記実施の形態の例において、記録層
12はシアニン等の有機色素を用いたものであるが、本
発明はこれに限定されるものでなく、レーザービームの
照射時間に対応して5段階以上に大きさの異なる記録マ
ークを形成できるものであれば、上記以外の有機色素で
あってもよい。
【0048】但し、上記のような有機色素を用いた場合
は、レーザービームの5段階以上の照射時間に対応し
て、確実に記録マークの大きさを変化して記録すること
ができた。
【0049】更に、上記実施の形態の例は、データ等の
情報が記録されていない光記録媒体10についてのもの
であるが、本発明はこれに限定されるものでなく、5段
階以上に情報をマルチレベル記録した光記録媒体にも適
用される。
【0050】更に又、上記光記録装置30によって記録
マークを形成する際に記録層12上に設定される仮想記
録セル40のサイズは、実施の形態の例に限定されるも
のではなく、レーザービームのビームウエスト径以下の
任意の長さとすることができれる。更にグルーブ16を
有しない光記録媒体においては、仮想記録セル40のサ
イズを任意に設定することができるが、レーザービーム
の最長照射時間のときの照射エネルギーが、記録層12
に変化を与える閾値を越えるときに形成される記録マー
クと略等しい長さに仮想記録セル40を設定するとよ
い。
【0051】又、前記レーザービームは、記録層12の
位置で円形とされているが、これは、図4に示されるよ
うに、例えば対物レンズ42Aに加えてビーム整形プリ
ズム42Cを用いて、ビーム形状が、光記録媒体10の
送り方向に短く、これと直交方向に長い長円形状あるい
は線状となるようにしてもよい。この場合は、記録マー
ク49が短くなるので仮想記録セルを更に短くすること
ができる。即ち記録密度を向上させることができる。
【0052】更に、この光記録媒体10では、図1にお
いて符号52で示されるように、あらかじめ、信号変調
の段数に合わせた数の反射率の異なる複数のピットを有
するか、又は当該光記録媒体の一部分にあらかじめ前述
のようにマルチレベル記録を行うことにより、これらの
複数のピット52及び/又はマルチレベル記録済み部分
の記録マーク54に当該光記録媒体を個別に識別する情
報、マルチレベル記録用光記録媒体であることを識別す
る情報、当該光記録媒体を記録再生するためのレーザー
ビームのパワーを決定するための情報等の特定情報を有
し、その特定情報を、当該光記録媒体再生及び/又は記
録時に読み込むことによって、マルチレベル記録用光記
録媒体であることを確実に識別したり、さらにそれらを
個別に識別したり、あらかじめ記録されているピットの
段数に応じてレーザービームのパワーの段数を決定した
りすることができるため、より確実なマルチレベル記録
再生を行うことができる。あるいは図1に符号56で示
されるように、レーザービームガイド用のグルーブを一
部分途切れさせるグルーブ中断部を設けることによって
も同様の効果をもたせることもでき。これらの方法は単
独で,あるいは組み合わせて利用することも可能であ
る。
【0053】
【実施例】以下に、本発明の実施例を示し、本発明を説
明する。
【0054】後述の実施例1〜3及び比較例1の条件は
次のとおりである。
【0055】光記録媒体10として記録層12に色素を
用いたCD−Rを使用して、マルチレベル記録の実験を
行った。
【0056】記録方法としては、CD−Rの記録評価に
使用されるパルステック製DDU(使用レーザー波長=
784nm)に、高周波信号発生器を接続して行った。
【0057】再生評価もDDUにデジタルオシロスコー
プを接続して行った。
【0058】マルチレベル記録は、ディスクを4.8m
/secの一定線速度で回転させながら、4MHzのク
ロック周波数でレーザービームの照射時間を6段階に変
化させて記録することにより記録を行い、再生は同じく
定線速度で回転させながら1mWのレーザービームを照
射して、その反射光量の差を検出することによって行な
った。
【0059】この場合、記録膜上での記録レーザービー
ムの直径は1.6μmとなる。仮想記録セル40のサイ
ズは、幅がグルーブと等しい0.35μm、長さは全長
4.8mのグルーブに400万の仮想記録セルを想定し
て、4.8m/4M=1.2μmとした。
【0060】
【実施例1】シアニン色素をフッ素化アルコールに溶解
して2%の有機色素記録層形成用塗布液を調製し、この
塗布液を表面にスパイラル状のプレグルーブ(トラック
ピッチ:1.6μm、プレグルーブ幅:0.35μm、
プレグルーブの深さ:0.18μm)が射出成形により
形成されたポリカーボネート樹脂(帝人化成(株)製:パ
ンライトAD5503)からなる直径120mm、1.
2mm厚の光透過性基板のプレグルーブ側表面に、回転
数200rpm〜5000rpmまで変化させながらス
ピンコート法により塗布し、プレグルーブ内の底部から
の厚さが約200nmの有機色素記録層を形成した。
【0061】なお、ここで使用した光透過性基板には、
この光記録媒体がマルチレベル記録に使用されることを
示す判別信号と、レーザービームのパワーに関する情報
信号をあらかじめ記録したものを用いた。
【0062】次に、有機色素記録層上にAgの光反射層
を約100nmの厚みとなるようにスパッタリング法に
より形成した。更に該光反射層上に紫外線硬化性樹脂
(大日本インキ化学工業(株):SD318)を回転数
300rpm〜4000rpmまで変化させながらスピ
ンコート法により塗布した。塗布後、塗膜の上方から高
圧水銀灯により紫外線を照射して層厚10μmの保護層
を形成した。
【0063】こうして得られた光記録媒体を用いて本発
明のマルチレベル記録を試みた。
【0064】記録時のレーザービームの照射時間はそれ
ぞれ、(1)50nsec、(2)80nsec、(3)110nsec、
(4)140nsec、(5)170nsec、(6)200nsecの6段
階で記録した。記録パワーは14mWで行った.記録時はそ
れぞれ単一の照射時間でディスク1周にわたって記録を
行った。
【0065】この様にして記録を行ったところ、6段階
のマルチレベル記録を行うことができた。また、この光
記録媒体がマルチレベル記録に使用されることを示す判
別信号と、レーザービームのパワーに関する情報の信号
を検出し、確認することができた。
【0066】さらに、このときの記録された信号のジッ
ター値をLe Croy製デジタルオシロLC−534
ELに取り込み測定したところ、良好な結果を得ること
ができた。
【0067】ジッター値は、有機色素記録膜へのレーザ
ービームの照射によって形成される記録マークの形状に
依存し、ジッター値が小さい方が、前記記録マークが確
実に形成されている。これは情報が確実に記録できてい
ることとなり、従って再生も確実に行うことができる。
【0068】今回用いたジッター値の測定機では、従来
の2値記録再生方法によって記録した場合を考慮する
と、ジッター値10%以下であれば良好な記録が行えた
ものと判断できる。
【0069】
【実施例2】フタロシアニン色素を用いた以外は、実施
例1と同様にして光記録媒体を作製し、こうして得られ
た光記録媒体を用いて実施例1と同様にマルチレベル記
録を試みた。その結果、マルチレベル記録を行うことが
できた。また、この光記録媒体がマルチレベル記録に使
用されることを示す判別信号と、レーザービームのパワ
ーに関する情報の信号を検出し、確認することができ
た。
【0070】さらに、このときの記録した信号のジッタ
ー値を同様にして測定したところ、良好な結果を得るこ
とができた。
【0071】
【実施例3】アゾ色素を用いた以外は、実施例1と同様
にして光記録媒体を作製し、こうして得られた光記録媒
体を用いて実施例1と同様にマルチレベル記録を試み
た。その結果、マルチレベル記録を行うことができた。
また、この光記録媒体がマルチレベル記録に使用される
ことを示す判別信号と、レーザービームのパワーに関す
る情報の信号を検出し、確認することができた。
【0072】さらに、このときの記録した信号のジッタ
ー値を同様にして測定したところ、良好な結果を得るこ
とができた。
【0073】
【比較例1】光記録媒体として相変化媒体であるCD−
RWを用いて、実施例1と同様にマルチレベル記録を試
みた。記録パワーは11mWであった。
【0074】さらに、このときの記録した信号のジッタ
ー値を同様にして測定したところ、各信号ともジッタ-
が悪いことがわかった。
【0075】以上の結果を表1に示す。
【0076】
【表1】
【0077】
【発明の効果】色素記録層を有する光記録媒体に、レー
ザービームを、その照射時間を5段階以上に変えて照射
し、記録に供するデータをマルチレベル記録する記録方
法により、有機色素記録層の反射率変化の深さ方向に5
段階以上にマルチレベル記録することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施に用いる光記録媒体の要部を示す
一部断面とした斜視図
【図2】同光記録媒体にレーザービームを用いて情報を
記録するための光記録装置を示すブロック図
【図3】同光記録装置により記録層に記録マークを形成
する際の、該記録マークと仮想記録セル及びその光反射
率との関係を示す模式図
【図4】仮想記録セルを照射するレーザービームを他の
形状とする場合を示す略示斜視図
【符号の説明】
10…光記録媒体 12…記録層 14…基板 16…グルーブ 18…反射膜 20…保護層 30…光記録装置 32…スピンドル 34…ディスク 36…レーザー 38…レーザードライバ 40…仮想記録セル 42…記録光学素 42A…対物レンズ 42B…ハーフミラー 42C…ビーム整形プリズム 44…フォーカスサーボ回路 46…送りサーボ回路 48A〜48G、49、54…記録マーク 52…ピット 56…グルーブ中断部 D…ビーム径

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】記録層とレーザービームの一方を他方に対
    して一定方向に移動させつつレーザービームを記録層に
    照射して、記録層に記録マークを形成することにより情
    報を記録する光記録方法であって、 前記記録層に、前記移動方向に連続的に仮想記録セルを
    想定し、各記仮想記録セル毎に、レーザービームの照射
    時間を5段階以上に変調し、仮想記録セル内に形成され
    る記録マークの大きさを変えて、仮想記録セルに対する
    面積比及び記録マークの光透過率のうち少なくとも面積
    比による、該仮想記録セル全体での光反射率を前記レー
    ザービーム照射時間に応じて変調して、情報を5段階以
    上のマルチレベル記録することを特徴とする光記録方
    法。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記記録層を、レーザ
    ービームのビーム径を一定としたときの、照射時間に応
    じてのみ、記録マークの大きさ及び光透過率のうち少な
    くとも大きさが変調される材料から構成し、レーザービ
    ームのビーム径を一定にして照射することを特徴とする
    光記録方法。
  3. 【請求項3】請求項1又は2において、前記仮想記録セ
    ルの単位長さを、最大照射時間のレーザービーム照射に
    より形成される記録マークの長さと略等しく設定したこ
    とを特徴とする光記録方法。
  4. 【請求項4】請求項1、2又は3において、前記仮想記
    録セルを前記光記録媒体におけるレーザービームガイド
    用のグルーブ内に設定し、且つ、前記単位幅を前記グル
    ーブの幅に一致させたことを特徴とする光記録方法。
  5. 【請求項5】請求項1乃至4のいずれかにおいて、前記
    仮想記録セルにおける前記単位長さを、前記読み取りレ
    ーザービームのビームウエストの直径以下に設定したこ
    とを特徴とする光記録方法。
  6. 【請求項6】請求項1乃至5のいずれかにおいて、前記
    仮想記録セルとマルチレベル記録済み部分の少なくとも
    一方に、マルチレベル光記録媒体であることを示す特定
    情報を記録することを特徴とする光記録方法。
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