JP2002304728A - 光記録媒体及び光記録方法 - Google Patents
光記録媒体及び光記録方法Info
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- JP2002304728A JP2002304728A JP2002095105A JP2002095105A JP2002304728A JP 2002304728 A JP2002304728 A JP 2002304728A JP 2002095105 A JP2002095105 A JP 2002095105A JP 2002095105 A JP2002095105 A JP 2002095105A JP 2002304728 A JP2002304728 A JP 2002304728A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ディスク状光記録媒体のグルーブ及びランド
の両方にレーザービームを照射することによって記録層
に5段階以上のマルチレベル記録を行う。 【解決手段】 ディスク状光記録媒体10は螺旋状又は
同心円状のランド17上及びその間のグルーブ16上に
記録層12を有し、グルーブ16上及びランド17上に
おいて複数の仮想記録セル40が連続して想定され、こ
の仮想記録セル40毎に、記録すべき情報に対応して、
レーザービームの照射時間を5段階以上に変調すること
により、5段階以上の異なる大きさの記録マーク48A
〜48Gを形成し、仮想記録セル40での光反射率を多
段階に変調して、再生時の読出しレーザービームの反射
レベルを5段階以上に変化させる。
の両方にレーザービームを照射することによって記録層
に5段階以上のマルチレベル記録を行う。 【解決手段】 ディスク状光記録媒体10は螺旋状又は
同心円状のランド17上及びその間のグルーブ16上に
記録層12を有し、グルーブ16上及びランド17上に
おいて複数の仮想記録セル40が連続して想定され、こ
の仮想記録セル40毎に、記録すべき情報に対応して、
レーザービームの照射時間を5段階以上に変調すること
により、5段階以上の異なる大きさの記録マーク48A
〜48Gを形成し、仮想記録セル40での光反射率を多
段階に変調して、再生時の読出しレーザービームの反射
レベルを5段階以上に変化させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録に供するデー
タに応じて、レーザービームの照射時間及び照射パワー
の少なくとも一方を多段階に切り替えて光記録媒体に照
射し、前記データをマルチレベル記録する光記録媒体及
び光記録方法に関する。
タに応じて、レーザービームの照射時間及び照射パワー
の少なくとも一方を多段階に切り替えて光記録媒体に照
射し、前記データをマルチレベル記録する光記録媒体及
び光記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の光記録媒体のような、再生信号の
長さ(反射信号変調部の長さ)を多段階に変えることに
よってデータを記録する方法に対して、再生信号の深さ
(反射信号の変調度)を多段階に切り替えることによ
り、同じ長さの各信号に複数のデータを記録する方法に
関する研究が数多くなされている。
長さ(反射信号変調部の長さ)を多段階に変えることに
よってデータを記録する方法に対して、再生信号の深さ
(反射信号の変調度)を多段階に切り替えることによ
り、同じ長さの各信号に複数のデータを記録する方法に
関する研究が数多くなされている。
【0003】この光記録方法によれば、単にピットの有
無による2値のデータを記録した場合と比較して、深さ
方向に複数のデータを記録できるため、一定の長さに割
り当てられる信号の量を増やすことができる。従って、
線記録密度を向上することができるため、ホログラフを
利用したものや、記録層を多層とした光記録方法が提案
されている。
無による2値のデータを記録した場合と比較して、深さ
方向に複数のデータを記録できるため、一定の長さに割
り当てられる信号の量を増やすことができる。従って、
線記録密度を向上することができるため、ホログラフを
利用したものや、記録層を多層とした光記録方法が提案
されている。
【0004】ここでは反射率の深さ変動を用いる等によ
りデータを多段階に記録する場合を、マルチレベル記録
と呼ぶ。
りデータを多段階に記録する場合を、マルチレベル記録
と呼ぶ。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このようなマルチレベ
ル記録において、記録密度を向上するには記録マークを
短くする必要がある。
ル記録において、記録密度を向上するには記録マークを
短くする必要がある。
【0006】しかしながら、記録・読み取りに使用する
レーザーが集光した時のビーム直径より記録マークを小
さくしようとする場合、マルチレベル記録は困難にな
る。
レーザーが集光した時のビーム直径より記録マークを小
さくしようとする場合、マルチレベル記録は困難にな
る。
【0007】例えば、特開平10−134353号公報
には、マルチレベルの記録を行うためにレーザー光量を
調整する旨の記載がある。ここでは、記録媒体が色素膜
や相変化膜の場合、記録部分と未記録部分での反射の違
いで再生信号を形成している。従って、特開平10−1
34353号公報の方法では、未記録段階と記録段階は
記録有無の関係にあり、多段階の記録に向いていない。
より具体的に言えば、相変化膜や色素膜では記録と未記
録の中間状態は存在しないのである。
には、マルチレベルの記録を行うためにレーザー光量を
調整する旨の記載がある。ここでは、記録媒体が色素膜
や相変化膜の場合、記録部分と未記録部分での反射の違
いで再生信号を形成している。従って、特開平10−1
34353号公報の方法では、未記録段階と記録段階は
記録有無の関係にあり、多段階の記録に向いていない。
より具体的に言えば、相変化膜や色素膜では記録と未記
録の中間状態は存在しないのである。
【0008】これまで、色素膜や相変化膜を記録媒体と
してレーザー光量を調整することで多段階のマルチレベ
ル記録が出来ていたのは、レーザーパワーの変化によっ
て、主として記録マークの幅が変化していたからであ
る。
してレーザー光量を調整することで多段階のマルチレベ
ル記録が出来ていたのは、レーザーパワーの変化によっ
て、主として記録マークの幅が変化していたからであ
る。
【0009】集光ビームは一般にガウシアン分布を成す
が、記録膜が色素膜や相変化膜の場合、ある閾値を超え
た部分で記録が行われる。レーザーパワーを変化させる
ことで、記録可能な集光ビームのスポットサイズが変化
し、記録マークの幅を変化させていたのである。
が、記録膜が色素膜や相変化膜の場合、ある閾値を超え
た部分で記録が行われる。レーザーパワーを変化させる
ことで、記録可能な集光ビームのスポットサイズが変化
し、記録マークの幅を変化させていたのである。
【0010】ところが、記録密度を上げるために記録マ
ーク長が集光ビーム径より短くなってくると、レーザー
パワーを変調してマーク幅を変化させる手法では多段
階、特に5段階以上のマルチレベル記録は困難になる。
つまり記録パワーを変化させることでは、再生時の反射
レベルを5段階以上に変化させることが困難になるので
ある。
ーク長が集光ビーム径より短くなってくると、レーザー
パワーを変調してマーク幅を変化させる手法では多段
階、特に5段階以上のマルチレベル記録は困難になる。
つまり記録パワーを変化させることでは、再生時の反射
レベルを5段階以上に変化させることが困難になるので
ある。
【0011】一般に集光ビームの直径は Kλ/NA
(K:定数、λ:レーザー波長、NA:レンズの開口
数)であらわされる。例えば、光記録媒体をCD(コン
パクトディスク)とした場合の該CDで利用されるピッ
クアップではλ=780nm、NA=0.45で直径は
約1.6μmとなる。この場合、記録マーク長が1.6
μm以下になった場合にはこれまでのレーザーパワーを
変化させる方法での5段階以上のマルチレベル記録は困
難になる。
(K:定数、λ:レーザー波長、NA:レンズの開口
数)であらわされる。例えば、光記録媒体をCD(コン
パクトディスク)とした場合の該CDで利用されるピッ
クアップではλ=780nm、NA=0.45で直径は
約1.6μmとなる。この場合、記録マーク長が1.6
μm以下になった場合にはこれまでのレーザーパワーを
変化させる方法での5段階以上のマルチレベル記録は困
難になる。
【0012】又、例えば特開平1−182846号公報
に開示されるように、記録層への入射光量をデジタル量
として与えた時に、記録層での反応物の吸光度がデジタ
ル量として変化する光記録媒体がある。
に開示されるように、記録層への入射光量をデジタル量
として与えた時に、記録層での反応物の吸光度がデジタ
ル量として変化する光記録媒体がある。
【0013】しかしながら、この光記録媒体は、レーザ
ー照射量(回数)に対する吸光度変化の絶対値が非常に
小さいことが推測され、未だ実用化に至っていない。
ー照射量(回数)に対する吸光度変化の絶対値が非常に
小さいことが推測され、未だ実用化に至っていない。
【0014】更に、特開昭61−211835号公報に
開示されるように、フォトクロミック材料に照射する照
射光の強度もしくは照射回数を変化させて異なる任意の
段階の発色濃度状態に記録するようにした光記録方法が
ある。
開示されるように、フォトクロミック材料に照射する照
射光の強度もしくは照射回数を変化させて異なる任意の
段階の発色濃度状態に記録するようにした光記録方法が
ある。
【0015】しかしながら、この光記録方法では、レー
ザー光を照射して読み取る際に発色濃度状態を5段階以
上に読み取ることができないという問題点がある。
ザー光を照射して読み取る際に発色濃度状態を5段階以
上に読み取ることができないという問題点がある。
【0016】一方、記録密度を向上させるために、ラン
ドとランドに挟まれたグルーブとの両方に記録マークを
形成するランドグルーブ記録という手段がある。
ドとランドに挟まれたグルーブとの両方に記録マークを
形成するランドグルーブ記録という手段がある。
【0017】このランドグルーブ記録は、記録領域が2
倍になるように思えるが、2値記録の場合は、グルーブ
に記録した信号が大きくなりランドにまではみ出して、
クロストーク等の悪影響が生じるので、実際は、記録密
度を大幅に向上させることが困難である。
倍になるように思えるが、2値記録の場合は、グルーブ
に記録した信号が大きくなりランドにまではみ出して、
クロストーク等の悪影響が生じるので、実際は、記録密
度を大幅に向上させることが困難である。
【0018】本発明は、上記のことを考慮し、一般に広
く実用化されているCD−R(追記型CD)、CD−R
W(書換型CD)のようなディスク形状であって、ラン
ドグルーブ記録により多段階のマルチレベル記録を行
い、良好な信号品質を得ることを可能にする光記録媒体
及び光記録方法を提供することを目的とする。更に、ビ
デオ映像記録用のみならず、コンピュータの外部記憶装
置用として利用できるマルチレベル光記録媒体、光記録
方法を提供することを目的とする。
く実用化されているCD−R(追記型CD)、CD−R
W(書換型CD)のようなディスク形状であって、ラン
ドグルーブ記録により多段階のマルチレベル記録を行
い、良好な信号品質を得ることを可能にする光記録媒体
及び光記録方法を提供することを目的とする。更に、ビ
デオ映像記録用のみならず、コンピュータの外部記憶装
置用として利用できるマルチレベル光記録媒体、光記録
方法を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明者は、光記録媒体
について鋭意研究を重ね、これに多段階記録する記録方
法を見出し、この記録方法によって、ディスク状の光記
録媒体に、ランドグルーブ記録により5段階以上の高密
度のマルチレベル記録を行うことが可能であることを確
認した。
について鋭意研究を重ね、これに多段階記録する記録方
法を見出し、この記録方法によって、ディスク状の光記
録媒体に、ランドグルーブ記録により5段階以上の高密
度のマルチレベル記録を行うことが可能であることを確
認した。
【0020】即ち、以下の本発明により上記目的が達成
可能となる。
可能となる。
【0021】(1)レーザービームガイド用のグルーブ
が、これと平行に設けられたランドに挟まれて、ディス
ク半径方向に一定ピッチの同心円状又は螺旋状に設けら
れていて、ディスク中心廻りに回転させつつ、レーザー
ビームを照射して記録層に記録マークを形成することに
より情報を記録し、且つ、この記録マークに読み取りレ
ーザービームを照射して記録した情報を読み取り可能な
ディスク形状の光記録媒体であって、前記記録層を、前
記グルーブ上及びランド上に形成し、このグルーブ上及
びランド上の前記記録層にディスク回転方向の単位長さ
及びこれと直交する方向の単位幅に規定された仮想記録
セルを、前記ディスク回転方向に連続して複数設定して
なり、前記仮想記録セルにおける前記記録層は、レーザ
ービームの照射時間及び照射パワーの少なくとも一方の
5段階以上の変調に対応して大きさの異なる記録マーク
の形成が可能であり、これにより記録マークの仮想記録
セルに対する面積比及び光透過率のうち少なくとも面積
比に基づく光反射率を変調して情報の5段階以上のマル
チレベル記録ができるようにされたことを特徴とする光
記録媒体。
が、これと平行に設けられたランドに挟まれて、ディス
ク半径方向に一定ピッチの同心円状又は螺旋状に設けら
れていて、ディスク中心廻りに回転させつつ、レーザー
ビームを照射して記録層に記録マークを形成することに
より情報を記録し、且つ、この記録マークに読み取りレ
ーザービームを照射して記録した情報を読み取り可能な
ディスク形状の光記録媒体であって、前記記録層を、前
記グルーブ上及びランド上に形成し、このグルーブ上及
びランド上の前記記録層にディスク回転方向の単位長さ
及びこれと直交する方向の単位幅に規定された仮想記録
セルを、前記ディスク回転方向に連続して複数設定して
なり、前記仮想記録セルにおける前記記録層は、レーザ
ービームの照射時間及び照射パワーの少なくとも一方の
5段階以上の変調に対応して大きさの異なる記録マーク
の形成が可能であり、これにより記録マークの仮想記録
セルに対する面積比及び光透過率のうち少なくとも面積
比に基づく光反射率を変調して情報の5段階以上のマル
チレベル記録ができるようにされたことを特徴とする光
記録媒体。
【0022】(2)前記仮想記録セルの単位長さが、最
大照射時間のレーザービーム照射により形成される記録
マークの長さと略等しく設定されたことを特徴とする
(1)の光記録媒体。
大照射時間のレーザービーム照射により形成される記録
マークの長さと略等しく設定されたことを特徴とする
(1)の光記録媒体。
【0023】(3)前記グルーブ内に設定された前記仮
想記録セルは前記単位幅が前記グルーブ幅に略等しく設
定されたことを特徴とする(1)又は(2)の光記録媒
体。
想記録セルは前記単位幅が前記グルーブ幅に略等しく設
定されたことを特徴とする(1)又は(2)の光記録媒
体。
【0024】(4)前記ランド上に設けられた仮想記録
セルは、前記単位幅が、該ランドの幅に略等しく設定さ
れたことを特徴とする(1)乃至(3)のいずれかの光
記録媒体。
セルは、前記単位幅が、該ランドの幅に略等しく設定さ
れたことを特徴とする(1)乃至(3)のいずれかの光
記録媒体。
【0025】(5)前記仮想記録セルにおける前記単位
長さが、前記読み取りレーザービームのビームウエスト
の直径以下とされたことを特徴とする(1)乃至(4)
のいずれかの光記録媒体。
長さが、前記読み取りレーザービームのビームウエスト
の直径以下とされたことを特徴とする(1)乃至(4)
のいずれかの光記録媒体。
【0026】(6)前記グルーブ及びランドの両方に記
録可能なこと、及び、マルチレベル記録媒体であること
の情報の少なくとも一方が、グルーブウォブル、ランド
プレピット、サンプルサーボを含む予信号記録部の少な
くとも一部に予め記録されていることを特徴とする
(1)乃至(5)のいずれかの光記録媒体。
録可能なこと、及び、マルチレベル記録媒体であること
の情報の少なくとも一方が、グルーブウォブル、ランド
プレピット、サンプルサーボを含む予信号記録部の少な
くとも一部に予め記録されていることを特徴とする
(1)乃至(5)のいずれかの光記録媒体。
【0027】(7)レーザービームガイド用のグルーブ
が、これと平行に設けられたランドに挟まれて、ディス
ク半径方向に一定ピッチの同心円状又は螺旋状に設けら
れていて、前記グルーブ及びランド上に記録層を有する
ディスク形状の光記録媒体を回転させつつレーザービー
ムを前記記録層に照射して、記録層に記録マークを形成
することにより情報を記録する光記録方法であって、前
記グルーブ及びランド上の記録層に、ディスク回転方向
の単位長さ及びこれと直交する方向の単位幅に規定され
た仮想記録セルを、ディスク回転方向に連続して複数想
定し、且つ、前記各仮想記録セル毎に、レーザービーム
の照射時間及び照射パワーの少なくとも一方を5段階以
上に変調し、仮想記録セル内に形成される記録マークの
大きさを変えて、仮想記録セルに対する面積比及び記録
マークの光透過率のうち少なくとも面積比による、該仮
想記録セル全体での光反射率を変調して、情報を5段階
以上のマルチレベル記録することを特徴とする光記録方
法。
が、これと平行に設けられたランドに挟まれて、ディス
ク半径方向に一定ピッチの同心円状又は螺旋状に設けら
れていて、前記グルーブ及びランド上に記録層を有する
ディスク形状の光記録媒体を回転させつつレーザービー
ムを前記記録層に照射して、記録層に記録マークを形成
することにより情報を記録する光記録方法であって、前
記グルーブ及びランド上の記録層に、ディスク回転方向
の単位長さ及びこれと直交する方向の単位幅に規定され
た仮想記録セルを、ディスク回転方向に連続して複数想
定し、且つ、前記各仮想記録セル毎に、レーザービーム
の照射時間及び照射パワーの少なくとも一方を5段階以
上に変調し、仮想記録セル内に形成される記録マークの
大きさを変えて、仮想記録セルに対する面積比及び記録
マークの光透過率のうち少なくとも面積比による、該仮
想記録セル全体での光反射率を変調して、情報を5段階
以上のマルチレベル記録することを特徴とする光記録方
法。
【0028】この発明においては、レーザーの照射時間
及び照射パワーの少なくとも一方を多段階に調整するこ
とで、反射率を多段階にコントロールすることが出来る
ようになった。つまり、レーザー照射時間及び照射パワ
ーを変調することで、記録マークの大きさを変調し、一
定の領域(仮想記録セル)内での記録マークの面積比に
よる光反射率のレベルを多段階に変化させることにより
マルチレベルの記録が可能になった。又、このとき、仮
想記録セルのディスク半径方向の単位幅は若干広くなる
ものの、ランドグルーブ記録によって、記録密度を向上
させることができるようになった。
及び照射パワーの少なくとも一方を多段階に調整するこ
とで、反射率を多段階にコントロールすることが出来る
ようになった。つまり、レーザー照射時間及び照射パワ
ーを変調することで、記録マークの大きさを変調し、一
定の領域(仮想記録セル)内での記録マークの面積比に
よる光反射率のレベルを多段階に変化させることにより
マルチレベルの記録が可能になった。又、このとき、仮
想記録セルのディスク半径方向の単位幅は若干広くなる
ものの、ランドグルーブ記録によって、記録密度を向上
させることができるようになった。
【0029】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態の例を図
面を参照して詳細に説明する。
面を参照して詳細に説明する。
【0030】本発明の実施の形態の例に係るディスク形
状の光記録媒体10は、記録層12に色素を用いたCD
−R又は相変化材料を用いたCD−RWであり、透明基
材からなる基板14と、この基板14の一方の面(図1
において上面)に設けられたレーザービームガイド用の
グルーブ16及びこれと平行のランド17を覆って形成
される前記記録層12と、この記録層12の上側にスパ
ッタリング等によって形成された金あるいは銀等の反射
膜18と、この反射膜18の外側を覆う保護層20とを
含んで形成されている。
状の光記録媒体10は、記録層12に色素を用いたCD
−R又は相変化材料を用いたCD−RWであり、透明基
材からなる基板14と、この基板14の一方の面(図1
において上面)に設けられたレーザービームガイド用の
グルーブ16及びこれと平行のランド17を覆って形成
される前記記録層12と、この記録層12の上側にスパ
ッタリング等によって形成された金あるいは銀等の反射
膜18と、この反射膜18の外側を覆う保護層20とを
含んで形成されている。
【0031】光記録媒体10がCD−RWの場合は、グ
ルーブ16及びランドを覆って、少なくとも成膜によっ
て形成された下部保護層(誘電体層)、相変化材料から
なる記録層、上部保護層(誘電体層)、光反射層を含
み、更にこれを覆うように保護層20とを含んでいる。
ルーブ16及びランドを覆って、少なくとも成膜によっ
て形成された下部保護層(誘電体層)、相変化材料から
なる記録層、上部保護層(誘電体層)、光反射層を含
み、更にこれを覆うように保護層20とを含んでいる。
【0032】前記グルーブ16はディスク形状中心廻り
に螺旋状又は同心円状に連続的に、且つ、ディスク半径
方向には等ピッチで形成され、又、半径方向に隣接する
グルーブ16間には、これと平行に、螺旋状又は同心円
状に連続する前記ランド17が形成されている。
に螺旋状又は同心円状に連続的に、且つ、ディスク半径
方向には等ピッチで形成され、又、半径方向に隣接する
グルーブ16間には、これと平行に、螺旋状又は同心円
状に連続する前記ランド17が形成されている。
【0033】前記記録層12に用いられる色素は、シア
ニン、メロシアニン、メチン系色素及びその誘導体、ベ
ンゼンチオール金属錯体、フタロシアニン色素、ナフタ
ロシアニン色素、アゾ色素等の有機色素であり、相変化
材料の場合はGeSbTe系、AgInSbTe系など
が一般的である。
ニン、メロシアニン、メチン系色素及びその誘導体、ベ
ンゼンチオール金属錯体、フタロシアニン色素、ナフタ
ロシアニン色素、アゾ色素等の有機色素であり、相変化
材料の場合はGeSbTe系、AgInSbTe系など
が一般的である。
【0034】前記光記録媒体10へのマルチレベル記録
は、図2に示される光記録装置30によって実行され
る。
は、図2に示される光記録装置30によって実行され
る。
【0035】この光記録装置30はCD−R/RWレコ
ーダであり、スピンドルサーボ31を介してスピンドル
モータ32により光記録媒体(ディスク)10を線速度
一定又は角速度一定の条件で回転駆動させ、レーザー3
6からのレーザービームによって光記録媒体(ディス
ク)10に、前述の如く形成されている記録層12に情
報を記録するものである。
ーダであり、スピンドルサーボ31を介してスピンドル
モータ32により光記録媒体(ディスク)10を線速度
一定又は角速度一定の条件で回転駆動させ、レーザー3
6からのレーザービームによって光記録媒体(ディス
ク)10に、前述の如く形成されている記録層12に情
報を記録するものである。
【0036】前記レーザー36は、記録すべき情報(デ
ータ)に応じて、レーザードライバ38により、図1、
図3に示される仮想記録セル(詳細後述)40の一つ当
りのレーザービーム照射時間、例えばレーザーパルス
数、又はレーザービーム照射パワー、例えばレーザーパ
ルス高さあるいは密度が制御されるようになっている。
ータ)に応じて、レーザードライバ38により、図1、
図3に示される仮想記録セル(詳細後述)40の一つ当
りのレーザービーム照射時間、例えばレーザーパルス
数、又はレーザービーム照射パワー、例えばレーザーパ
ルス高さあるいは密度が制御されるようになっている。
【0037】図2の符号42は、対物レンズ42A及び
ハーフミラー42Bを含む記録光学系である。対物レン
ズ42Aはフォーカストラッキングサーボ44によりレ
ーザービームが記録層12に集光するようにフォーカス
トラッキング制御される。又、対物レンズ42Aとハー
フミラー42Bとは、送りサーボ46によって、ディス
ク10の回転に同期してその内周側から外周側に所定速
度で移動制御される。
ハーフミラー42Bを含む記録光学系である。対物レン
ズ42Aはフォーカストラッキングサーボ44によりレ
ーザービームが記録層12に集光するようにフォーカス
トラッキング制御される。又、対物レンズ42Aとハー
フミラー42Bとは、送りサーボ46によって、ディス
ク10の回転に同期してその内周側から外周側に所定速
度で移動制御される。
【0038】前記スピンドルサーボ31、レーザードラ
イバ38、フォーカストラッキングサーボ44、送りサ
ーボ46は制御装置50により制御される。記録層12
に記録すべきデータ(情報)は制御装置50に入力され
る。
イバ38、フォーカストラッキングサーボ44、送りサ
ーボ46は制御装置50により制御される。記録層12
に記録すべきデータ(情報)は制御装置50に入力され
る。
【0039】次に、前記仮想記録セル40及びこの仮想
記録セル40に記録される記録マークについて説明す
る。
記録セル40に記録される記録マークについて説明す
る。
【0040】この仮想記録セル40は記録媒体の径方向
の単位幅及び回転方向の単位長さに規定されている。単
位幅は、最内周部分でレーザービームのビームウエスト
直径以下とし、ディスク10のトラックピッチやグルー
プ幅など任意に選択できる幅である。
の単位幅及び回転方向の単位長さに規定されている。単
位幅は、最内周部分でレーザービームのビームウエスト
直径以下とし、ディスク10のトラックピッチやグルー
プ幅など任意に選択できる幅である。
【0041】具体的には、この実施の形態の例の仮想記
録セル40は、図1に示されるように、前記グルーブ1
6及びランド17に沿って、前記記録層12上に、ディ
スク10の回転方向即ち円周方向には単位長さで、且
つ、幅はグルーブ16及びランド17とそれぞれ略等し
く規定して、複数個を螺旋状又は同心円状に連続して想
定したものである。
録セル40は、図1に示されるように、前記グルーブ1
6及びランド17に沿って、前記記録層12上に、ディ
スク10の回転方向即ち円周方向には単位長さで、且
つ、幅はグルーブ16及びランド17とそれぞれ略等し
く規定して、複数個を螺旋状又は同心円状に連続して想
定したものである。
【0042】このような仮想記録セル40毎にレーザー
ビームを照射することによって、図3に模式的に例示さ
れた記録マーク48A〜48Gを、記録すべき情報に応
じて形成できる。
ビームを照射することによって、図3に模式的に例示さ
れた記録マーク48A〜48Gを、記録すべき情報に応
じて形成できる。
【0043】ここで、前記レーザー36から出射される
レーザービームの、記録層12位置でのビーム径Dは、
前記仮想記録セル40の幅よりも大きくされているが、
記録層12の材料を選択することによって、レーザービ
ームの中心部に、レーザー照射時間又は照射パワーに応
じて、直径の異なる記録マーク48A〜48Gを形成す
ることができる(レーザービームは円形であるが、光記
録媒体10を回転させながらレーザービームを照射する
ので、記録マークは照射時間に応じて長円形となる)。
レーザービームの、記録層12位置でのビーム径Dは、
前記仮想記録セル40の幅よりも大きくされているが、
記録層12の材料を選択することによって、レーザービ
ームの中心部に、レーザー照射時間又は照射パワーに応
じて、直径の異なる記録マーク48A〜48Gを形成す
ることができる(レーザービームは円形であるが、光記
録媒体10を回転させながらレーザービームを照射する
ので、記録マークは照射時間に応じて長円形となる)。
【0044】何故なら、フォーカシングされたレーザー
ビームは、一般にガウシアン分布をなすが、記録層12
においては、レーザービームの照射エネルギーがある閾
値を超えた部分のみで記録が行われるので、レーザービ
ームの照射時間又は照射パワーを変化させることによっ
て、記録層12に記録可能なレーザービームのスポット
サイズが変化し、これにより例えば図3に示されるよう
な7段階の記録マーク48A〜48Gが形成可能とな
る。
ビームは、一般にガウシアン分布をなすが、記録層12
においては、レーザービームの照射エネルギーがある閾
値を超えた部分のみで記録が行われるので、レーザービ
ームの照射時間又は照射パワーを変化させることによっ
て、記録層12に記録可能なレーザービームのスポット
サイズが変化し、これにより例えば図3に示されるよう
な7段階の記録マーク48A〜48Gが形成可能とな
る。
【0045】この場合、記録マーク48A〜48Gの各
大きさは、仮想記録セル40に読み出しレーザービーム
を照射した時の反射光の光反射率が7段階になるように
設定する。前記光反射率は、記録マークが小さいほど大
きくなり、記録マークが形成されていない仮想記録セル
では最大反射率、最大の記録マーク48Gが形成されて
いる仮想記録セルでは最小反射率となる。
大きさは、仮想記録セル40に読み出しレーザービーム
を照射した時の反射光の光反射率が7段階になるように
設定する。前記光反射率は、記録マークが小さいほど大
きくなり、記録マークが形成されていない仮想記録セル
では最大反射率、最大の記録マーク48Gが形成されて
いる仮想記録セルでは最小反射率となる。
【0046】更に詳細には、前記光反射率は、各記録マ
ーク48A〜48Gの仮想記録セル40に対する面積比
及び記録マーク自体の光透過率を考慮して設定する。
ーク48A〜48Gの仮想記録セル40に対する面積比
及び記録マーク自体の光透過率を考慮して設定する。
【0047】記録マーク48A〜48G自体の光透過率
は、記録層12を構成する材料がレーザービームの照射
によって分解変質したり結晶状態が変わることにより、
その屈折率が変化する場合や、記録層12の厚さ方向の
変化量によって異なる。形成された記録マーク部分の光
透過率がゼロであれば、これを考慮しなくてもよい。
は、記録層12を構成する材料がレーザービームの照射
によって分解変質したり結晶状態が変わることにより、
その屈折率が変化する場合や、記録層12の厚さ方向の
変化量によって異なる。形成された記録マーク部分の光
透過率がゼロであれば、これを考慮しなくてもよい。
【0048】前述のように、仮想記録セル40は、グル
ーブ16上とランド17上の両方に設定されているが、
色素記録層の場合、記録層12の厚さが、グルーブ16
上と比較してランド17上で薄くなっている。
ーブ16上とランド17上の両方に設定されているが、
色素記録層の場合、記録層12の厚さが、グルーブ16
上と比較してランド17上で薄くなっている。
【0049】従って、レーザービームの基準照射時間又
は基準照射パワーは、グルーブ16での記録時とランド
17での記録時とで相違させるのが好ましい。
は基準照射パワーは、グルーブ16での記録時とランド
17での記録時とで相違させるのが好ましい。
【0050】なお、記録層12の厚さが充分あり、レー
ザービームの同一の照射時間又はパワーに対して形成さ
れる記録マークの大きさ、光透過率の差が小さければ、
上記のような基準照射時間又はパワーを相違させる必要
がない。
ザービームの同一の照射時間又はパワーに対して形成さ
れる記録マークの大きさ、光透過率の差が小さければ、
上記のような基準照射時間又はパワーを相違させる必要
がない。
【0051】仮想記録セル40の単位長さは、レーザー
ビームの最長照射時間のときに、照射エネルギーが、記
録層12に変化を与える閾値を超えるときに形成される
記録マークと略等しい長さに仮想記録セル40を設定す
るとよい。
ビームの最長照射時間のときに、照射エネルギーが、記
録層12に変化を与える閾値を超えるときに形成される
記録マークと略等しい長さに仮想記録セル40を設定す
るとよい。
【0052】更に、次に説明するように、レーザービー
ムの、仮想記録セル40の長さ方向の寸法を小さくする
ことができる場合は、記録媒体10におけるディスク半
径方向最も外側位置での仮想記録セル40の単位長さ
を、レーザービームのビームウエスト径以下とすること
ができる。
ムの、仮想記録セル40の長さ方向の寸法を小さくする
ことができる場合は、記録媒体10におけるディスク半
径方向最も外側位置での仮想記録セル40の単位長さ
を、レーザービームのビームウエスト径以下とすること
ができる。
【0053】前記レーザービームは、記録層12の位置
で円形とされているが、これは、図4に示されるよう
に、例えば対物レンズ42Aに加えてビーム整形プリズ
ム42Cあるいはアパーチャ(図示省略)を用いて、ビ
ーム形状が、記録媒体10の送り方向に短く、これと直
交方向に長い長円形状あるいは線状となるようにしても
よい。この場合は、記録マーク49が短くなるので仮想
記録セルを更に短くすることができる。即ち記録密度を
向上させることができる。
で円形とされているが、これは、図4に示されるよう
に、例えば対物レンズ42Aに加えてビーム整形プリズ
ム42Cあるいはアパーチャ(図示省略)を用いて、ビ
ーム形状が、記録媒体10の送り方向に短く、これと直
交方向に長い長円形状あるいは線状となるようにしても
よい。この場合は、記録マーク49が短くなるので仮想
記録セルを更に短くすることができる。即ち記録密度を
向上させることができる。
【0054】上記実施の形態は光記録媒体10をCD−
Rであるディスクとしたものであるが、本発明はこれに
限定されるものでなく、他の光記録媒体に一般に適用さ
れるものである。
Rであるディスクとしたものであるが、本発明はこれに
限定されるものでなく、他の光記録媒体に一般に適用さ
れるものである。
【0055】又、上記実施の形態の例において、記録層
12はシアニン等の有機色素を用いたもの又は相変化材
料を用いたものであるが、本発明はこれに限定されるも
のでなく、レーザービームの照射時間に対応して5段階
以上に大きさの異なる記録マークを形成できるものであ
れば、上記以外の記録層であってもよい。
12はシアニン等の有機色素を用いたもの又は相変化材
料を用いたものであるが、本発明はこれに限定されるも
のでなく、レーザービームの照射時間に対応して5段階
以上に大きさの異なる記録マークを形成できるものであ
れば、上記以外の記録層であってもよい。
【0056】但し、上記のような有機色素を用いた場合
は、レーザービームの5段階以上の照射時間に対応し
て、確実に記録マークの大きさを変化して記録すること
ができた。
は、レーザービームの5段階以上の照射時間に対応し
て、確実に記録マークの大きさを変化して記録すること
ができた。
【0057】更に、上記実施の形態の例は、データ等の
情報が記録されていない光記録媒体10についてのもの
であるが、本発明はこれに限定されるものでなく、5段
階以上に情報をマルチレベル記録した再生専用光記録媒
体にも適用される。
情報が記録されていない光記録媒体10についてのもの
であるが、本発明はこれに限定されるものでなく、5段
階以上に情報をマルチレベル記録した再生専用光記録媒
体にも適用される。
【0058】更に、この光記録媒体10では、予信号記
録部(詳細後述)に当該記録媒体を個別に識別する情
報、マルチレベル記録用光記録媒体であること及び/又
はランドグルーブ記録用の光記録媒体であることを識別
する情報、当該記録媒体を記録再生するためのレーザー
ビームのパワーを決定するための情報等の特定情報を有
し、その特定情報を、当該光記録媒体再生及び/又は記
録時に読み込むことによって、マルチレベル記録用光記
録媒体であることを確実に識別したり、さらにそれらを
個別に識別したり、あらかじめ記録されているピットの
段数に応じてレーザービームのパワーの段数を決定した
りすることができるため、より確実なマルチレベル記録
再生を行うことができる。前記予信号記録部としては、
後述のようにウォブル、ランドプレピット、サンプルサ
ーボを単独で、あるいは組み合わせて利用する。但し、
本発明ではランドも記録領域とするため、好ましくはラ
ンドプレピットは用いない方がよい。
録部(詳細後述)に当該記録媒体を個別に識別する情
報、マルチレベル記録用光記録媒体であること及び/又
はランドグルーブ記録用の光記録媒体であることを識別
する情報、当該記録媒体を記録再生するためのレーザー
ビームのパワーを決定するための情報等の特定情報を有
し、その特定情報を、当該光記録媒体再生及び/又は記
録時に読み込むことによって、マルチレベル記録用光記
録媒体であることを確実に識別したり、さらにそれらを
個別に識別したり、あらかじめ記録されているピットの
段数に応じてレーザービームのパワーの段数を決定した
りすることができるため、より確実なマルチレベル記録
再生を行うことができる。前記予信号記録部としては、
後述のようにウォブル、ランドプレピット、サンプルサ
ーボを単独で、あるいは組み合わせて利用する。但し、
本発明ではランドも記録領域とするため、好ましくはラ
ンドプレピットは用いない方がよい。
【0059】サンプルサーボは、あらかじめ、信号変調
の段数に合わせた数の反射率の異なる複数のピットを有
するか、又は当該光記録媒体の一部分にあらかじめ前述
のようにマルチレベル記録をしたマルチレベル記録済み
部分の記録マーク54のことである。
の段数に合わせた数の反射率の異なる複数のピットを有
するか、又は当該光記録媒体の一部分にあらかじめ前述
のようにマルチレベル記録をしたマルチレベル記録済み
部分の記録マーク54のことである。
【0060】通常、CD−R/RWやDVD−R/RW
用の媒体は、記録グルーブを蛇行(ウォブル)させるこ
とで信号を入れてある。この信号はアドレス信号と呼ば
れ、記録装置はこの信号を読むことで記録ヘッドを決め
られた位置へ移動することが可能になる。
用の媒体は、記録グルーブを蛇行(ウォブル)させるこ
とで信号を入れてある。この信号はアドレス信号と呼ば
れ、記録装置はこの信号を読むことで記録ヘッドを決め
られた位置へ移動することが可能になる。
【0061】例えばCD−R/RWの場合、このアドレ
ス信号には、位置を時間に置き換えた分・秒のタイムコ
ードが記録されている。記録装置は、このタイムコード
を読み取って、ヘッドをリードイン部分に移動し、各種
データを読み込むことが可能になる。
ス信号には、位置を時間に置き換えた分・秒のタイムコ
ードが記録されている。記録装置は、このタイムコード
を読み取って、ヘッドをリードイン部分に移動し、各種
データを読み込むことが可能になる。
【0062】この発明のマルチレベル光記録媒体は、C
D−R/RWに適用されるような記録装置で使用(記録
・再生)する場合、ウォブルによるアドレス信号を採用
することが出来る。ただし、通常のCD−R/RWのタ
イムコードと異なる、番地コードなどの信号方式を採用
する。通常の記録装置では、CD−R/RWと異なるア
ドレス信号を読めず、ヘッドを所定位置に移動すること
が出来ない(この場合、マルチレベル記録光媒体は記録
装置から排出される)。
D−R/RWに適用されるような記録装置で使用(記録
・再生)する場合、ウォブルによるアドレス信号を採用
することが出来る。ただし、通常のCD−R/RWのタ
イムコードと異なる、番地コードなどの信号方式を採用
する。通常の記録装置では、CD−R/RWと異なるア
ドレス信号を読めず、ヘッドを所定位置に移動すること
が出来ない(この場合、マルチレベル記録光媒体は記録
装置から排出される)。
【0063】一方、マルチレベル記録に対応した記録装
置は、この特殊なアドレスを認識可能に設定しておけ
ば、ヘッドをリードイン部分に移動して信号を読み出す
ことが可能となる。
置は、この特殊なアドレスを認識可能に設定しておけ
ば、ヘッドをリードイン部分に移動して信号を読み出す
ことが可能となる。
【0064】つまり、マルチレベル光記録媒体では、通
常と異なるアドレスを採用することによって、他の光記
録媒体との区別を可能にしてある。
常と異なるアドレスを採用することによって、他の光記
録媒体との区別を可能にしてある。
【0065】上記ウォブルを利用する記録は、例えば図
1において符号56Aで示されるウォブル、あるいは、
図5に示されるように、光記録媒体10のリードインエ
リア102におけるグルーブ104A〜104Cのウォ
ブルを変調することにより行う。
1において符号56Aで示されるウォブル、あるいは、
図5に示されるように、光記録媒体10のリードインエ
リア102におけるグルーブ104A〜104Cのウォ
ブルを変調することにより行う。
【0066】具体的には、図6に示されるように、ウォ
ブルの振幅Wbを変えることなく、各グルーブ104
A、104B、104Cのウォブル周期TA、TB、TC
を変える。例えば、図5に示されるユーザーエリア10
6におけるグルーブ16のウォブル周期TOを基本周期
とし、これより長いウォブル周期TBは「1」、短いウ
ォブル周期TA、TCは「0」を示す2値信号にのせて、
上記各種情報を記録しておく。従って、例えば、ウォブ
ル周期が上記のように、光記録媒体の内周側から
「0」、「1」、「0」のときに、この光記録媒体10
がマルチレベル記録用であることを示すようにする。
ブルの振幅Wbを変えることなく、各グルーブ104
A、104B、104Cのウォブル周期TA、TB、TC
を変える。例えば、図5に示されるユーザーエリア10
6におけるグルーブ16のウォブル周期TOを基本周期
とし、これより長いウォブル周期TBは「1」、短いウ
ォブル周期TA、TCは「0」を示す2値信号にのせて、
上記各種情報を記録しておく。従って、例えば、ウォブ
ル周期が上記のように、光記録媒体の内周側から
「0」、「1」、「0」のときに、この光記録媒体10
がマルチレベル記録用であることを示すようにする。
【0067】又、上記のような予め決められた情報を、
記録開始位置情報として、これに基づき、ユーザーエリ
ア106の所定位置から記録開始となるようにしてお
く。これは、仮想記録セル40の開始位置の情報にもな
る。
記録開始位置情報として、これに基づき、ユーザーエリ
ア106の所定位置から記録開始となるようにしてお
く。これは、仮想記録セル40の開始位置の情報にもな
る。
【0068】又、上記各種情報の他の記録方法の例とし
て、図5に示されるように、上記の各種情報を、各グル
ーブ16の間のランド17に形成されたランドプレピッ
ト17Aに載せて、例えば、ランドプレピット間の周期
が短い場合は「1」、長い場合は「0」として2値記録
する。
て、図5に示されるように、上記の各種情報を、各グル
ーブ16の間のランド17に形成されたランドプレピッ
ト17Aに載せて、例えば、ランドプレピット間の周期
が短い場合は「1」、長い場合は「0」として2値記録
する。
【0069】更に他の例として、図8あるいは図1に符
号56で示されるように、グルーブ16を途切れさせ
て、途切れたグルーブの長さ、例えば短い場合は
「1」、長い場合は、「0」を示すようにする。
号56で示されるように、グルーブ16を途切れさせ
て、途切れたグルーブの長さ、例えば短い場合は
「1」、長い場合は、「0」を示すようにする。
【0070】上記図5、7、8に示された情報記録手段
による情報は、従来の2値記録型の再生装置によっても
読み取ることができるようにすることによって、このマ
ルチレベル光記録媒体を、誤って2値記録型の再生及び
/又は記録装置に装填しても、これが、マルチレベル型
であることが容易に判明する。
による情報は、従来の2値記録型の再生装置によっても
読み取ることができるようにすることによって、このマ
ルチレベル光記録媒体を、誤って2値記録型の再生及び
/又は記録装置に装填しても、これが、マルチレベル型
であることが容易に判明する。
【0071】更に、上記の各種情報は、例えば、図9に
示されるように、リードインエリア102に予めマルチ
レベル記録しておくことができる。この場合、図9にお
いて、最初の5個の仮想記録セル401〜405の記録
マークにより、マルチレベル記録媒体であること及びマ
ルチレベル記録の段数、次の5個の仮想記録セル406
〜410の記録マークにより記録又は再生のための推奨
レーザーパワーをそれぞれ記録しておくこと等が可能で
ある。
示されるように、リードインエリア102に予めマルチ
レベル記録しておくことができる。この場合、図9にお
いて、最初の5個の仮想記録セル401〜405の記録
マークにより、マルチレベル記録媒体であること及びマ
ルチレベル記録の段数、次の5個の仮想記録セル406
〜410の記録マークにより記録又は再生のための推奨
レーザーパワーをそれぞれ記録しておくこと等が可能で
ある。
【0072】
【実施例】以下に、本発明の実施例を比較例とともに示
し、本発明を説明する。
し、本発明を説明する。
【0073】ここでは、記録媒体10として記録層12
に相変化材料を用いたCD−RW及び色素を用いたCD
−Rを使用し、記録時間を変調して8段階のマルチレベ
ル記録の実験を行った。
に相変化材料を用いたCD−RW及び色素を用いたCD
−Rを使用し、記録時間を変調して8段階のマルチレベ
ル記録の実験を行った。
【0074】実験の結果を表1に示す。ここで、SDR
とは、マルチレベルの各段階における反射率とダイナミ
ックレンジから求められる、各段階における信号のばら
つきのことである。L/Gはランドグルーブ記録、Gは
グルーブのみの記録をそれぞれ示す。本発明者の実験に
よると、このSDRの値が2%以下であることが好まし
く、そうすることで良好な再生信号を得ることができ
る。ストロークの目標値は30%以下である。
とは、マルチレベルの各段階における反射率とダイナミ
ックレンジから求められる、各段階における信号のばら
つきのことである。L/Gはランドグルーブ記録、Gは
グルーブのみの記録をそれぞれ示す。本発明者の実験に
よると、このSDRの値が2%以下であることが好まし
く、そうすることで良好な再生信号を得ることができ
る。ストロークの目標値は30%以下である。
【0075】
【表1】
【0076】
【発明の効果】グルーブ及びランドに記録層を有するデ
ィスク形状の光記録媒体に、レーザービームを、その照
射時間又は照射パワーを5段階以上に変えて照射し、前
記グルーブ及びランドの両方に、記録に供するデータを
マルチレベル記録する記録方法により、記録層の反射率
変化の深さ方向に5段階以上にマルチレベル記録するこ
とが可能となった。
ィスク形状の光記録媒体に、レーザービームを、その照
射時間又は照射パワーを5段階以上に変えて照射し、前
記グルーブ及びランドの両方に、記録に供するデータを
マルチレベル記録する記録方法により、記録層の反射率
変化の深さ方向に5段階以上にマルチレベル記録するこ
とが可能となった。
【図1】本発明の実施の形態の例に係る光記録媒体の要
部を示す一部断面とした斜視図
部を示す一部断面とした斜視図
【図2】同光記録媒体にレーザービームを用いて情報を
記録するための光記録装置を示すブロック図
記録するための光記録装置を示すブロック図
【図3】同光記録装置により記録層に記録マークを形成
する際の、該記録マークと仮想記録セル及びその光反射
率との関係を示す模式図
する際の、該記録マークと仮想記録セル及びその光反射
率との関係を示す模式図
【図4】仮想記録セルを照射するレーザービームを他の
形状とする場合を示す略示斜視図
形状とする場合を示す略示斜視図
【図5】本発明の光記録媒体における予め各種情報を記
録したウォブルを拡大して示す模式図
録したウォブルを拡大して示す模式図
【図6】同ウォブルのウォブル周期と2値信号との関係
を示す線図
を示す線図
【図7】本発明の光記録媒体における各種情報を記録し
たランドプレピットと2値信号との関係を示す模式図
たランドプレピットと2値信号との関係を示す模式図
【図8】本発明の光記録媒体における各種情報を記録し
て途切れたグルーブの長さと2値信号との関係を示す模
式図
て途切れたグルーブの長さと2値信号との関係を示す模
式図
【図9】本発明の光記録媒体における各種情報を記録し
た仮想記録セルと記録マークを示す模式図
た仮想記録セルと記録マークを示す模式図
10…光記録媒体 12…記録層 14…基板 16、104A〜104C…グルーブ 17…ランド 17A…ランドプレピット 18…反射膜 20…保護層 30…光記録装置 31…スピンドルサーボ 32…スピンドル 36…レーザー 38…レーザードライバ 40、401〜410…仮想記録セル 42…記録光学系 42A…対物レンズ 42B…ハーフミラー 42C…ビーム整形用プリズム 44…フォーカスサーボ回路 46…送りサーボ回路 48A〜48G、49、54…記録マーク 50…制御装置 52…ピット 56…グルーブ中断部 56A…ウォブル D…ビーム径
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 洞井 高志 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内 (72)発明者 大槻 史朗 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内 Fターム(参考) 5D029 JA04 JB11 JC02 5D090 AA01 BB03 BB04 CC01 FF12 KK03 5D119 AA22 BA01 BB02 BB04 DA01 EB04 HA48 HA59 JA07
Claims (7)
- 【請求項1】レーザービームガイド用のグルーブが、こ
れと平行に設けられたランドに挟まれて、ディスク半径
方向に一定ピッチの同心円状又は螺旋状に設けられてい
て、ディスク中心廻りに回転させつつ、レーザービーム
を照射して記録層に記録マークを形成することにより情
報を記録し、且つ、この記録マークに読み取りレーザー
ビームを照射して記録した情報を読み取り可能なディス
ク形状の光記録媒体であって、前記記録層を、前記グル
ーブ上及びランド上に形成し、このグルーブ上及びラン
ド上の前記記録層にディスク回転方向の単位長さ及びこ
れと直交する方向の単位幅に規定された仮想記録セル
を、前記ディスク回転方向に連続して複数設定してな
り、前記仮想記録セルにおける前記記録層は、レーザー
ビームの照射時間及び照射パワーの少なくとも一方の5
段階以上の変調に対応して大きさの異なる記録マークの
形成が可能であり、これにより記録マークの仮想記録セ
ルに対する面積比及び光透過率のうち少なくとも面積比
に基づく光反射率を変調して情報の5段階以上のマルチ
レベル記録ができるようにされたことを特徴とする光記
録媒体。 - 【請求項2】請求項1において、前記仮想記録セルの単
位長さが、最大照射時間のレーザービーム照射により形
成される記録マークの長さと略等しく設定されたことを
特徴とする光記録媒体。 - 【請求項3】請求項1又は2において、前記グルーブ内
に設定された前記仮想記録セルは前記単位幅が前記グル
ーブ幅に略等しく設定されたことを特徴とする光記録媒
体。 - 【請求項4】請求項1乃至3のいずれかにおいて、前記
ランド上に設けられた仮想記録セルは、前記単位幅が、
該ランドの幅に略等しく設定されたことを特徴とする光
記録媒体。 - 【請求項5】請求項1乃至4のいずれかにおいて、前記
仮想記録セルにおける前記単位長さが、前記読み取りレ
ーザービームのビームウエストの直径以下とされたこと
を特徴とする光記録媒体。 - 【請求項6】請求項1乃至5のいずれかにおいて、前記
グルーブ及びランドの両方に記録可能なこと、及び、マ
ルチレベル記録媒体であることの情報の少なくとも一方
が、グルーブウォブル、ランドプレピット、サンプルサ
ーボを含む予信号記録部の少なくとも一部に予め記録さ
れていることを特徴とする光記録媒体。 - 【請求項7】レーザービームガイド用のグルーブが、こ
れと平行に設けられたランドに挟まれて、ディスク半径
方向に一定ピッチの同心円状又は螺旋状に設けられてい
て、前記グルーブ及びランド上に記録層を有するディス
ク形状の光記録媒体を回転させつつレーザービームを前
記記録層に照射して、記録層に記録マークを形成するこ
とにより情報を記録する光記録方法であって、前記グル
ーブ及びランド上の記録層に、ディスク回転方向の単位
長さ及びこれと直交する方向の単位幅に規定された仮想
記録セルを、ディスク回転方向に連続して複数想定し、
且つ、前記各仮想記録セル毎に、レーザービームの照射
時間及び照射パワーの少なくとも一方を5段階以上に変
調し、仮想記録セル内に形成される記録マークの大きさ
を変えて、仮想記録セルに対する面積比及び記録マーク
の光透過率のうち少なくとも面積比による、該仮想記録
セル全体での光反射率を変調して、情報を5段階以上の
マルチレベル記録することを特徴とする光記録方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US27975201P | 2001-03-30 | 2001-03-30 | |
US60/279752 | 2001-03-30 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002304728A true JP2002304728A (ja) | 2002-10-18 |
Family
ID=23070296
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002095105A Pending JP2002304728A (ja) | 2001-03-30 | 2002-03-29 | 光記録媒体及び光記録方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002304728A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7167439B2 (en) | 2001-12-11 | 2007-01-23 | Tdk Corporation | Multilevel optical recording medium with calibration signals |
JP2015008027A (ja) * | 2013-06-25 | 2015-01-15 | 特定非営利活動法人 日本ビデオアルバム協会 | 記録媒体および記録媒体の製造方法 |
-
2002
- 2002-03-29 JP JP2002095105A patent/JP2002304728A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7167439B2 (en) | 2001-12-11 | 2007-01-23 | Tdk Corporation | Multilevel optical recording medium with calibration signals |
JP2015008027A (ja) * | 2013-06-25 | 2015-01-15 | 特定非営利活動法人 日本ビデオアルバム協会 | 記録媒体および記録媒体の製造方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20051115 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20060307 |