JP2001184648A - 光記録方法及び光記録媒体 - Google Patents

光記録方法及び光記録媒体

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JP2001184648A
JP2001184648A JP2000312879A JP2000312879A JP2001184648A JP 2001184648 A JP2001184648 A JP 2001184648A JP 2000312879 A JP2000312879 A JP 2000312879A JP 2000312879 A JP2000312879 A JP 2000312879A JP 2001184648 A JP2001184648 A JP 2001184648A
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recording
laser beam
optical recording
irradiation power
recording medium
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Application number
JP2000312879A
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Hiroyuki Arioka
博之 有岡
Kazuki Suzawa
和樹 須沢
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TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マルチレベル記録に適した光記録方法及び光
記録媒体を得る。 【手段】 光透過性基板14上に記録層12を有する光
記録媒体10に対してレーザービームの照射によりデー
タを記録する光記録方法であって、記録層12に、移動
方向Sの任意の単位長さH、且つ単位記録マーク48が
記録可能とされる仮想記録セル40を、移動方向Sに連
続的に規定し、更に、複数の仮想記録セル40に対し
て、単位時間でのレーザービーム照射パワーを5段階以
上に切り換え最大照射パワーELと最小照射パワーES
の比が、0.05<ES/EL<0.5の関係を満たす
状態でレーザービームを照射して、大きさの異なる複数
の記録マーク48A〜48Gを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録に供するデー
タに応じて、レーザービームの照射パワーを多段階に切
り替えて光記録媒体に照射し、照射パワーに対応する記
録マークを形成して前記データをマルチレベル記録する
光記録方法及び光記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の光記録媒体のような、記録マーク
の長さ(反射信号変調部の長さ)を多段階に変えること
によってデータを記録する方法に対して、記録マークの
深さ(反射信号の変調度)を多段階に切り替えることに
より、同じ長さの領域に複数のデータを記録する方法に
関する研究が数多くなされている。
【0003】この光記録方法によれば、単にピットの有
無による2値のデータを記録した場合と比較して、深さ
方向に複数のデータを記録できるため、一定の長さに割
り当てられる信号の量を増やすことができる。従って、
線記録密度を向上することができるため、ホログラフを
利用したものや、記録層を多層とした光記録方法が提案
されている。
【0004】ここでは反射率の深さ変動を用いる等によ
りデータを多段階に記録する場合を、マルチレベル記録
と呼ぶ。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このようなマルチレベ
ル記録において、記録密度を向上するには記録マークを
短くする必要がある。
【0006】しかしながら、記録・読み取りに使用する
レーザービームが集光した時のビーム直径より記録マー
クを小さくしようとする場合、マルチレベル記録は困難
になる。
【0007】例えば、特開平10−134353号公報
には、マルチレベルの記録を行うためにレーザービーム
光量を調整する旨の記載がある。ここでは、記録媒体が
色素膜や相変化膜の場合、記録部分と未記録部分での反
射の違いで再生信号を形成している。従って、特開平1
0−134353号公報の方法では、未記録段階と記録
段階は記録有り無しの関係にあり、多段階の記録に向い
ていない。より具体的に言えば、相変化膜や色素膜では
記録と未記録の中間状態は存在しないのである。
【0008】又、例えば特開平1−182846号公報
に開示されるように、記録層への入射光量をデジタル量
として与えた時に、記録層での反応物の吸光度がデジタ
ル量として変化する光記録媒体がある。
【0009】しかしながら、この光記録媒体は、レーザ
ービーム照射量(回数)に対する吸光度変化の絶対値が
非常に小さいことが推測され、未だ実用化に至っていな
い。
【0010】更に、特開昭61−211835号公報に
開示されるように、フォトクロミック材料に照射する照
射光の強度もしくは照射回数を変化させて異なる任意の
段階の発色濃度状態に記録するようにした光記録方法が
ある。
【0011】しかしながら、この光記録方法では、レー
ザービーム光を照射して読み取る際に発色濃度状態を5
段階以上に読み取ることができないという問題点があ
る。
【0012】以上の問題は、レーザービームの照射パワ
ー設定、記録媒体の特性等のあらゆる要素が複雑に絡み
合った結果であると考えるが、本発明者の知る限りその
原因は現在明らかにされておらず、高密度のマルチレベ
ル記録はその記録媒体及び記録方法を含めて達成されて
いないのが実情である。
【0013】本発明者は、記録マーク長が集光ビーム径
よりも短いような条件下でもレーザービーム照射パワー
を変化させることで5段階以上のマルチレベル記録が可
能な方法を発見した。さらに記録膜の材料としてはレー
ザービーム照射での温度上昇に伴う未記録から記録への
変化が急峻な相変化材料よりも、変化が緩やかな色素材
料の方が適していることも発見した。
【0014】本発明は、上記のことを考慮し、一般に広
く実用化されているCD−Rのような光記録媒体を利用
し、多段階のマルチレベル記録を行い、良好な信号品質
を得ることを可能にする光記録方法及び光記録媒体を提
供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者は、有機色素記
録層を有する光記録媒体を用いたマルチレベル記録方法
について鋭意研究を重ねた結果、記録時のレーザービー
ムの照射パワーを5段階以上変えてマルチレベル記録す
る場合、記録時のレーザービームの照射パワーが大きい
部分でも、記録時のレーザービームの照射パワーが小さ
い部分と比較して遜色ない、ほぼ均一な記録マークエリ
アを有するマルチレベル記録が可能な記録方法を見いだ
した。これは、それぞれの記録時のレーザービーム照射
パワーにおけるデューティー比を制御することによって
達成されるものである。
【0016】デューティー比は、記録によって形成され
るピットの単位記録時間に対する照射するレーザービー
ムの照射パワーの比で、例えば、深さ方向に10の深さ
のピットを形成するために、7の照射パワーの記録信号
を出力することで形成する場合、デューティー比は70
%であるということになる。このときの記録層に対し
て、デューティー比100%で記録すればピットの長さ
は10より深くなってしまう。
【0017】本発明者は、光記録媒体について鋭意研究
を重ね、記録マークの周囲の光反射率が高い領域まで含
めた一定の面積の仮想記録領域全体の光反射率を多段階
に変調する記録方法を見いだし、この記録方法によっ
て、光記録媒体に、5段階以上の高密度のマルチレベル
記録を行うことが可能であることを確認した。即ち、以
下の本発明により上記目的が達成可能となる。
【0018】(1)光透過性基板上に記録層を有する光
記録媒体に、記録に供するデータに応じて、レーザービ
ームの照射パワーを5段階以上に切り換えて前記レーザ
ービームを照射することでマルチレベル記録する時の、
レーザービームの最大照射パワーにおけるデューティー
比(P1)と最小照射パワーにおけるデューティー比
(P2)との関係(T)が、式(1)を満たすことを特
徴とする光記録方法。
【0019】0.5<T<0.9 (1) (ここで、T=P1/P2
【0020】(2)光透過性基板上に記録層を有する光
記録媒体に対してレーザービームの照射によりデータを
記録する光記録方法であって、前記記録層に、前記レー
ザービームとの相対的移動方向の任意の単位長さ及びこ
れと直交する方向の任意の単位幅で設定され、且つ単位
記録マークが記録可能とされる仮想記録セルを、前記移
動方向に連続的に規定し、更に、複数の前記仮想記録セ
ルに対して、レーザーの照射パワーを5段階以上に切り
換え、且つ、各仮想記録セルについて単位時間に照射す
る5段階以上のレーザー照射パワーの中の最大照射パワ
ーELと最小照射パワーESとの比が、式(2)の関係
を満たすような状態で前記レーザービームを照射して、
大きさ及び光透過率のうち少なくとも一方が異なる複数
の記録マークを形成するようにしたことを特徴とする光
記録方法。
【0021】0.05<ES/EL<0.5 (2)
【0022】(3)前記レーザービームの照射により形
成される大きさの異なる前記複数の記録マークの中に、
読み取りレーザーの集光ビームの直径以下の長さとなる
記録マークが含まれるようにしたことを特徴とする光記
録方法。
【0023】(4)前記光記録媒体の記録層が主として
有機色素からなることを特徴とする(1)の光記録方
法。
【0024】(5)光透過性基板上に記録層を有する光
記録媒体であって、前記記録層が、有機色素を含んで構
成されていると共に、(1)〜(4)のいずれかに記載
の光記録方法によって前記記録マークを形成可能とされ
ていることを特徴とする光記録媒体。
【0025】本発明では、記録に供するデータによって
変わる信号を、変調信号発生器からレーザービームの照
射パワーを5段階以上に変えるという内容の変調信号と
して光変調器に送り、この光変調機を通して5段階以上
に照射パワーを変えたレーザービームを当該光記録媒体
に照射することにより記録を行う。こうすることで、一
定長さの記録部分に、深さ方向に5段階以上の情報が記
録され、再生時に照射するレーザービームの反射光量も
5段階以上に変化させることが可能となる。
【0026】しかし、深い記録マークを形成するため
に、浅い記録マークの形成と比較して、照射するレーザ
ービームの照射パワーを極端に大きくすると、記録マー
クエリアが広がってしまい、逆にレーザービームの照射
パワーを小さくすると十分な深さの記録が行えなくなっ
てしまう。このことを考慮して、照射するレーザービー
ムのデューティー比を、最大照射パワーの時と最小照射
パワーの時、即ち深い記録マークを形成する時と浅い記
録マークを形成する時とで検討し、上記関係式(1)を
導き出したものである。
【0027】この関係式において、0.9以上となる場
合は、最大照射パワーのデューティー比が大きすぎる
か、又は最小照射パワーのデューティー比が小さすぎる
場合が考えられるが、前者の場合は記録マークエリアの
広がりによる記録信号の悪化によって情報の再生が正常
に行われず、後者の場合は深さ方向への記録が十分に行
われず、同様に情報の再生が正常に行われない場合があ
る。また、0.5以下の場合は、最大記録パワーのデュ
ーティー比が小さすぎるか、又は最小照射パワーのデュ
ーティー比が大きすぎる場合が考えられるが、前者の場
合は深さ方向への記録が十分に行われないことにより情
報の再生が正常に行われず、後者の場合は記録マークエ
リアの広がりによる記録信号の悪化によって、同様に情
報の再生が正常に行われない場合がある。
【0028】又、この発明においては、記録層に仮想記
録セルを仮定し、その仮想記録セル全体の光反射率を読
み取るので、記録マークがレーザービーム径より小さく
なった場合でも、レーザービームの照射パワーを多段階
に調整することで、反射率を多段階にコントロールする
ことが出来るようになった。つまり読み取りの対象とな
るセルを一定にした状態で、レーザービーム照射パワー
を変調することで、記録マークの大きさ及び光透過率の
少なくとも一方を変調し、記録マークを含む一定の領域
(仮想セル)全体での光反射率のレベルを多段階に変化
させることによりマルチレベルの記録が可能になった。
【0029】さらにこの効果は5段階以上のマルチレベ
ル記録のときに顕著であった。
【0030】つまり4段階程度までであれば通常の記録
マークの長さを変調する方法でもマルチレベルの記録が
可能であった。しかしながら5段階以上の高密度のマル
チレベル記録を行う際には仮想セル全体の光反射率をコ
ントロールすることが重要である。
【0031】しかし、単にレーザービームの照射パワー
を変調させることによって記録マークを形成することの
みでは、その記録マークを確実に読み取ることが出来な
い場合があることが判明した。そこで、本発明者の更な
る解析の結果、最大照射パワーと最小照射パワーとの比
を上記関係式(2)の範囲内に納めれば、その読み取り
精度が大幅に高められることを見出した。なお、この最
小照射パワーは、5段階以上に設定する反射率における
最高反射率を得るのに必要な照射パワーであり、又最大
照射パワーは、最低反射率を得るのに必要となる照射パ
ワーである。
【0032】例えば、仮想記録セルの反射率を大きく低
下させる記録マークを形成するために、記録用のレーザ
ービームの照射パワーを極端に大きくすると、反射率の
高い記録マークの形成と比較して、記録マークエリアが
広がり過ぎてしまい信号品質が劣化する。逆に、反射率
の高い仮想記録セルとするためにレーザービームの照射
パワーを極端に短くすると十分な深さの記録が行えなく
なってしまう。
【0033】5段階以上のマルチレベル記録を行うため
には、ある程度の照射パワー領域(最小照射パワー〜最
大照射パワー)が必要となる。このことを考慮して、照
射するレーザービームの最小照射パワーと最大照射パワ
ーとの比を上記関係式(2)の範囲内に設定することに
よって照射照射パワーに一種の制約を課し、過度に大き
い照射パワーや過度に小さい照射パワーとなることを抑
制しようとするものである。つまり、仮想記録セルの最
小反射率の時と最大反射率の時とで検討しなければなら
ない条件を追加し、その記録精度を高めることを想定し
ている。
【0034】この関係式(2)において0.05以下と
なる場合は、最大照射パワーが大きすぎる、あるいは最
小照射パワーが小さすぎるとの結論を容易に導き出すこ
とができる。前者の場合は反射率の低い仮想記録セル
(の記録マーク)の信号品質の悪化によって情報の再生
が正常に行われず、後者の場合は反射率の高い仮想記録
セル(の記録マーク)の記録が不十分となって、情報の
再生が正常に行われない。
【0035】又、この関係式(2)において0.5以上
の場合は、最大照射パワーが小さすぎる、あるいは最小
照射パワーが大きすぎるとの結論を容易に導き出すこと
が出来る。前者の場合は反射率の低い仮想セル(の記録
マーク)の記録が不十分となって、情報の再生が正常に
行われず、後者の場合は反射率の低い仮想記録セル(の
記録マーク)の信号品質の悪化によって情報の再生が正
常に行われない。
【0036】即ち、この関係式(2)を利用すれば極め
て合理的に記録パワーを設定(修正)することが出来る
ようになる。
【0037】以上に示した本発明の光記録方法では、マ
ルチレベル記録の際の信号特性を良好にすることが出
来、更に照射パワーを変化させるので、その分だけ、記
録マークを小さくすることが出来るようになる。具体的
には、レーザービームの照射パワーを5段階以上に切り
換えて形成される記録マークの一部に読み取りレーザー
の集光ビームの直径以下の長さの記録マークが含まれる
ようにする事が好ましい。このようにすれば、従来と比
較して飛躍的に記録密度を高めることが出来る。
【0038】なお、上記関係式(2)の範囲内で特に好
ましくは0.04<ES/EL<0.6に設定し、更に
0.05<ES/EL<0.5が望ましい。なお、記録
媒体の特性が異なることによって上記関係式(2)の比
の値が異なる。又、同一の記録媒体であっても、レーザ
ービーム照射時間が異なることにより、上記関係式
(2)の比の値が異なる場合もある。従って、記録媒体
の特性やレーザービームパワーを適宜考慮して、上記の
関係式が満たされるようにすることが好ましい。
【0039】例えば、記録媒体の特性に着目してみる
と、5段階以上の反射率となるように各仮想記録セルに
記録マークを形成する場合、その中で、最高反射率とな
る仮想記録セルと、最低反射率となる仮想記録セルが存
在する。レーザー照射による照射パワーは最高反射率の
仮想記録セルに対するものが最も小さく、最低反射率の
仮想記録セルに対するものが最も大きい。ここで、記録
層に、照射パワーに対する反射率の変化(低下)が大き
い媒体、つまり短時間で容易に記録できる媒体を用いる
と、その最小照射パワーと最大照射パワーとが近接する
結果、関係式(2)の値は大きくなる。これが上記関係
式(2)の0.5以上となる記録媒体は、結局、照射パ
ワーによる反射率の制御が困難になってしまったり、記
録マークが大きくなりすぎてしまって多値記録媒体に向
かない。
【0040】逆に照射パワーに対して反射率の変化(低
下)が小さな媒体を用いると、関係式(2)の値は小さ
くなる。これが0.05以下になる記録媒体は、データ
検出が困難な微小記録マークを含んでいる可能性が高
く、やはり多値記録媒体に向かない。
【0041】この結果、本発明の光記録方法には「光記
録媒体の選別」という意義を含んでいる。これは、上記
関係式(2)を満たすためには、記録媒体と記録方法の
両立が必要となるからであり、両立された時点で本発明
が実現され、実際にデータの検出精度が高められる。
【0042】又、上記発明に係る光記録方法によって記
録可能とされた光記録媒体は、それ自体の特性がマルチ
レベル記録に適しているものであり、上記目的を達成で
きるものである。その際の記録層は、有機色素を含んで
構成されるようにすることが好ましく、本発明者によっ
て、実際に5段階以上のマルチレベル記録が達成される
ことが確認されている。
【0043】なお、本発明は次のように構成してもよ
い。
【0044】(6)前記仮想記録セル内に形成される記
録マークの大きさを変えて、仮想記録セルに対する面積
比及び記録マークの光透過率のうち少なくとも面積比に
よる、該仮想記録セル全体での光反射率を、前記レーザ
ービームの照射パワーに応じて変調して、情報を5段階
以上のマルチレベル記録することを特徴とする、(2)
又は(3)の光記録方法。
【0045】(7)前記記録層を、レーザービームのビ
ーム径を一定としたときの、照射パワーに応じてのみ、
記録マークの大きさ、光透過率のうち少なくとも大きさ
が変調される材料から構成し、レーザービームのビーム
径を一定にして照射することを特徴とする(6)の光記
録方法。
【0046】(8)前記仮想記録セルの単位長さが、前
記最大照射パワーのレーザービーム照射により形成され
る記録マークの長さと略等しく設定されたことを特徴と
する(5)の光記録媒体。
【0047】(9)前記記録層に沿って、レーザービー
ムガイド用のグルーブが設けられ、前記仮想記録セルは
前記グルーブ内に設定され、且つ、前記単位幅は前記グ
ルーブの幅に一致されたことを特徴とする(5)又は
(8)の光記録媒体。
【0048】(10)前記記録層の一部に、予め情報を
マルチレベル記録済みであることを特徴とする(5)、
(8)又は(9)の光記録媒体。
【0049】(11)前記仮想記録セルとマルチレベル
記録済み部分の少なくとも一方に、マルチレベル記録媒
体であることを示す特定情報が記録されていることを特
徴とする(5)、(8)又は(9)の光記録媒体。
【0050】(12)前記記録層に沿って、レーザービ
ームガイド用のグルーブが設けられ、このグルーブが、
一部で途切れていることを特徴とする(5)、(8)乃
至(10)のいずれかの光記録媒体。
【0051】
【発明の実施の形態】本発明に適用可能な光透過性基板
は、従来の光記録媒体に用いられている各種の材料から
任意に選択することができる。例えばポリカーボネート
樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、エポキシ樹脂、
アモルファスポリオレフィン樹脂およびポリエステル樹
脂などが適用可能であるが、耐湿性、寸法安定性および
価格などの点からポリカーボネート樹脂が好ましい。こ
の光透過性基板上には、トラッキング用溝またはアドレ
ス信号等の情報を表わす凹凸(プレグルーブやピット)
が形成されていることが好ましく、この凹凸は、ポリカ
ーボネート樹脂等の樹脂材料を射出成形、あるいは押出
成形することによって、母型(スタンパー)の凹凸を転
写することによって得ることができる。
【0052】この凹凸情報には、当該光記録媒体の記録
再生を、より適切に行うための種々情報が含まれてい
る。これらの情報は、光透過性基板を形成する際に、上
記スタンパーからその情報を転写し、深さの異なる複数
のピットを形成することであらかじめ記録される場合
や、または当該光記録媒体が作製された後にマルチレベ
ル記録を行うことで、その情報を記録することが可能で
ある。上記の種々情報としては、当該光記録媒体である
ことを個別に認識するためのID情報や、当該光記録媒
体がマルチレベル記録用の光記録媒体であることを識別
するための光記録媒体種類識別情報、当該記録媒体を記
録再生するためのレーザービームのパワーを決定するた
めの情報等の記録再生に必要な情報、更には、マルチレ
ベル記録された内容の時間情報や、その情報が当該光記
録媒体のどこにあってどの様な内容が記録されているの
かを表すアドレス情報、目次情報等があり、当該光記録
媒体の記録時及び/又は再生時にこれらの情報を利用す
ることができる。なおこれらの情報は、ディスク状媒体
の場合、最内周近傍や最外周近傍またはディスク上に一
定の規則に従って複数設けるなどすればよい。
【0053】前記光透過性基板上に有機色素記録層が設
けられる。有機色素記録層は、シアニン系色素、スクア
リリウム系色素、クロコニウム系色素、アントラキノン
系色素、含金属アゾ色素、フタロシアニン系色素、ナフ
タロシアニン系色素等が適用可能である。
【0054】有機色素塗布液用の溶剤としては、酢酸ブ
チル、セロソルブアセテートなどのエステル類;メチル
エチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケ
トンなどのケトン類;ジクロルメタン、1,2−ジクロ
ルエタン、クロロホルムなどの塩素化炭化水素類;ジメ
チルホルムアミドなどのアミド;シクロヘキサンなどの
炭化水素類;テトラヒドロフラン、エチルエーテル、ジ
オキサンなどのエーテル類;エタノール、n−プロパノ
ール、イソプロパノール、n−ブタノール、ジアセトン
アルコールなどのアルコール類;2,2,3,3−テト
ラフルオロプロパノールなどのフッ素系溶剤;エチレン
グリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモ
ノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエ
ーテルなどのグリコールエーテル類などが使用可能で、
これらの溶剤を、使用する有機色素の溶解性等を考慮し
て単独または混合して使用することができる。塗布液中
には更に一重項酸素クエンチャー、酸化防止剤、UV吸
収剤、可塑剤、潤滑剤など各種の添加剤を目的に応じて
添加してもよい。
【0055】このようにして調製される有機色素塗布液
の濃度は一般に0.01〜10重量%、好ましくは0.
1〜5重量%である。塗布方法としては、スプレー法、
スピンコート法、ディップ法、ロールコート法、ブレー
ドコート法、ドクターロール法、スクリーン印刷法など
を挙げることができるが、なかでもスピンコート法が好
ましく、一般的に乾燥後の有機色素記録層の厚みが20
〜500nm程度になるように形成する。
【0056】上記有機色素記録層上に光反射層を設ける
が、光反射層の材料である光反射性物質は、レーザービ
ーム光に対する反射率が高い物質が好ましく、その例と
して、Au、Ag、Cu、Al、Ni、Pd、Pb、P
t、Cr、Ni、Pt等の元素があげられ、これらを単
独又は合金として用い、スパッタリング法や真空蒸着法
によって形成する。光反射層の厚みは、一般的には10
〜800nmで、好ましくは50〜300nmである。
【0057】光反射層の上には、有機色素記録層や光反
射層等を物理的および化学的に保護する目的で保護層を
設ける。この保護層は、光透過性基板の、有機色素記録
層が設けられていない側にも耐傷性、耐湿性を高める目
的で設けてもよい。保護層には一般的に紫外線硬化性樹
脂が広く用いられており、そのままもしくは適当な溶剤
に溶解して塗布液を調製したのち、この塗布液を塗布
し、紫外線を照射して硬化させることによって形成す
る。これらの塗布液中には、更に帯電防止剤、酸化防止
剤、紫外線吸収剤等の各種添加剤を目的に応じて添加し
てもよい。保護層の層厚は0.1〜100μm程度であ
る。
【0058】本発明に用いる光記録媒体は、上記の構成
からなる単板タイプの光記録媒体であってもよいが、あ
るいは更に上記構成を有する二枚の光記録媒体を保護層
が内側となるように向い合わせ、接着剤等を用いて接合
することにより、貼り合せタイプの光記録媒体とするこ
ともでき、二枚の光記録媒体のうち、少なくとも一方に
上記構成を有する光記録媒体を用いて、接合することに
よって得られる貼り合わせタイプの光記録媒体とするこ
ともできる。
【0059】このようにして得られる光記録媒体への記
録方法は、例えば、記録光として770〜790nmの
範囲の波長や630〜660nmの範囲の波長を有する
半導体レーザービームを用い、光記録媒体を定線速度ま
たは定角速度にて回転させながら、有機色素記録層にそ
れに適したレーザービームを照射することで有機色素が
変質することによって行われ、再生方法は、有機色素が
変質した部分とそうでない部分との光の反射光量の差を
読みとることで行われる。
【0060】本発明では、さらに、記録に供するデータ
によって変わる入力信号を、変調信号発生器により5段
階以上の変調信号に変換し、この変調信号を光変調器に
送り、この光変調器を通してレーザービームのパワーを
5段階以上に変化させて当該光記録媒体に照射すること
により記録を行う。こうすることで、一定長さの記録部
分に、深さ方向に5段階以上の情報がマルチレベル記録
され、再生時に照射するレーザービームによって得られ
る反射光量も5段階以上に変化させることが可能とな
る。即ちマルチレベル記録された光記録媒体を定線速度
又は定角速度で回転させながら、記録時のレーザービー
ムの照射パワーよりも小さな照射パワー、好ましくは1
mW以下のレーザービームを照射して、その反射光を検
出することによって再生することができるため、単位長
さあたりの情報量、更には単位面積あたりの情報量が飛
躍的に増加する。
【0061】更に、当該光記録媒体では、あらかじめ、
レーザービームの照射パワーの段数に合わせた数の深さ
の複数のピットを有するか、又は当該光記録媒体の一部
分にあらかじめマルチレベル記録を行うことにより、こ
れらの複数のピット及び/又はマルチレベル記録済み部
分に当該記録媒体を個別に識別する情報、マルチレベル
記録用光記録媒体であることを識別する情報、当該記録
媒体を記録再生するためのレーザービームの照射パワー
を決定するための情報等の特定情報を有し、その特定情
報を、当該光記録媒体再生及び/又は記録時に読み込む
ことによって、マルチレベル記録用光記録媒体であるこ
とを確実に識別したり、さらにそれらを個別に識別した
り、あらかじめ記録されているピットの段数に応じてレ
ーザービームの照射パワーの段数を決定したりすること
ができるため、より確実なマルチレベル記録再生を行う
ことができる。
【0062】以下本発明の更に具体的な実施の形態の例
を図面を参照して詳細に説明する。
【0063】本発明の実施の形態の例に係る光記録方法
が適用される光記録媒体(ディスク)10は、記録層1
2に色素を用いたCD−Rであり、透明基材からなる基
板14と、この基板14の一方の面(図1において上
面)に形成されたレーザービームガイド用のグルーブ1
6を覆って塗布された色素からなる前記記録層12と、
この記録層12の上側にスパッタリング等によって形成
された金あるいは銀等の反射膜18と、この反射膜18
の外側を覆う保護層20とを含んで形成されている。
【0064】前記記録層12に用いられる色素は、シア
ニン、メロシアニン、メチン系色素及びその誘導体、ベ
ンゼンチオール金属錯体、フタロシアニン色素、ナフタ
ロシアニン色素、アゾ色素等の有機色素である。
【0065】前記光記録媒体10へのマルチレベル記録
は、図2に示される光記録装置30によって実行され
る。
【0066】この光記録装置30はCD−Rレコーダで
あり、スピンドルサーボ31を介してスピンドルモータ
32により光記録媒体(ディスク)10を線速度一定の
条件で回転駆動させ、レーザー36からのレーザービー
ムによって光記録媒体(ディスク)10に情報を記録す
るものである。
【0067】前記レーザ36は、記録すべき情報に応じ
て、レーザードライバ38により、図1、図3に示され
る仮想記録セル(詳細後述)40の一つ当りのレーザー
ビーム照射パワーが電気的に制御されるようになってい
る。なお、レーザービームの照射パワーの制御(変調)
は、電圧変調などの電気的な制御の他に、偏光素子、音
響光学変調器、電気光学変調器等の変調器41を利用し
てもよい。
【0068】図2の符号42は、対物レンズ42A及び
ハーフミラー42Bを含む記録光学系である。対物レン
ズ42Aはフォーカストラッキングサーボ44によりレ
ーザービームがディスク10の記録層12に集光するよ
うにフォーカストラッキング制御される。又、対物レン
ズ42Aとハーフミラー42Bとは、送りサーボ46に
よって、ディスク10の回転に同期してその内周側から
外周側に所定速度で移動制御される。
【0069】前記スピンドルサーボ31、レーザードラ
イバ38、フォーカストラッキングサーボ44、送りサ
ーボ46は、制御装置50により制御される。記録層1
2に記録すべきデータ(情報)は制御装置50に入力さ
れる。
【0070】次に、前記仮想記録セル40の説明を含め
ながら光記録方法について詳細に説明する。
【0071】この仮想記録セル40は記録媒体の径方向
の単位幅及び回転方向の単位長さに規定されている。単
位幅は、レーザービームのビームウエスト直径以下と
し、ディスク10のトラックピッチやグループ幅など任
意に選択できる幅である。
【0072】この実施の形態の例の仮想記録セル40
は、図1に示されるように、前記グルーブ16内を、デ
ィスク10の回転方向即ち円周方向に、ビーム径(ビー
ムウエストの直径)Dより短い長さ(円周方向の長さ)
に、且つ、幅はクループ16と等しく規定して、円周方
向に連続的に想定したものであり、各仮想記録セル40
毎にレーザービームを照射することによって、図3に模
式的に例示された記録マーク48A〜48Gを、記録す
べき情報に応じて形成するようにされている。
【0073】ここで、前記レーザ36から出射されるレ
ーザービームの、記録層12位置でのビーム径Dは、前
記仮想記録セル40よりも大きくされているが、記録層
12の材料を選択することによって、レーザービームの
中心部に、レーザービーム照射パワーに応じて、直径の
異なる光透過率変調領域、即ち記録マーク48A〜48
Gを形成することができる。ここで、レーザービームは
円形であるが、光記録媒体10を回転させながらレーザ
ービームを照射するので、レーザービームの円形中心が
照射時間分だけ仮想記録セル40内で相対移動すること
によって長円形となり、又、その径方向の幅がレーザー
ビームの照射パワーに応じて大きくなる。
【0074】何故なら、フォーカシングされたレーザー
ビームは、一般にその光強度がガウシアン分布をなす
が、記録層12においては、レーザービームの照射エネ
ルギーがある閾値を超えた部分のみで記録が行われるの
で、レーザービームの照射パワーを変化させることによ
って、記録層12に記録可能なレーザービームのスポッ
トサイズが変化し、これにより例えば図3に示されるよ
うな7段階の記録マーク48A〜48Gが形成可能とな
る。但し、各記録マーク48A〜48G内での光透過率
は均一ではなく、一般的に中心ほど低くなる。
【0075】この場合、レーザービームにおける照射エ
ネルギーの閾値を超える範囲の大きさ、即ち記録マーク
48A〜48Gの各大きさとその光透過率は、仮想記録
セル40に読み出しレーザービームを照射した時の仮想
記録セル40内の記録マーク及びその周囲の未記録部分
を含む全体での反射光の光反射率が7段階になるように
設定する。前記光反射率は、記録マークが小さいほど大
きくなり、記録マークが形成されていない仮想記録セル
では最大反射率、最大の記録マーク48Gが形成されて
いる仮想記録セルでは最小反射率となる。
【0076】更に詳細には、前記光反射率は、各記録マ
ーク48A〜48Gの仮想記録セル40に対する面積比
及び記録マーク自体の光透過率を考慮して設定する。
【0077】記録マーク48A〜48G自体の光透過率
は、記録層12を構成する材料がレーザービームの照射
によって分解変質し、その屈折率が変化する場合や、記
録層12の厚さ方向の変化量によって異なる。形成され
た記録マーク部分の光透過率がゼロであれば、これを考
慮しなくてもよい。
【0078】ここでは更に、7段階のレーザービーム照
射パワーにおける最大照射パワーEL(これは記録マー
ク48G形成の際の値である)と最小照射パワーES
(これは記録マーク48A形成の際の値である)の比
を、0.05<ES/EL<0.5(・・・関係式
(1))の関係が満たされるように設定している。この
結果、読み取りの際の信号特性を良好にすることが出来
る。従って図3に示されるように、その分だけ記録マー
クを小さくすることが出来るようになり、読み取りレー
ザーの集光ビームの直径D以下の長さの記録マーク(こ
こでは総ての記録マーク48A〜48G)を形成したと
しても十分にデータ読み取りが可能となっている。
【0079】なお、本実施の形態の例では総ての記録マ
ークを集光ビームの直径D以下にする場合を示したが、
本発明ではそれに限定されず、記録マークの一部だけが
直径D以下となる場合や、又総ての記録マークが集光ビ
ーム直径D以上となる場合も含んでいる。
【0080】ここでは、記録時のレーザービーム照射パ
ワーを変調させることによって記録マークを形成するこ
とのみでは、その記録マークを確実に読み取ることが出
来ない場合が存在する。しかし、本光記録方法では、最
小記録パワーESと最大記録パワーELとの比を上記関
係式(1)の範囲内に納めているので、その読み取り精
度が大幅に高められている。
【0081】5段階以上のマルチレベル記録を行うため
には、ある程度の照射パワー領域(最小照射パワーES
〜最大照射パワーEL)を設定する必要がある。その際
に、最小照射パワーと最大照射パワーとの比を所定範囲
内に設定するように一種の制約が与えられているため、
過度に大きい照射パワーや過度に小さい照射パワーとな
ることが抑制されるようになっている。即ち、この関係
式(1)によって極めて合理的に記録パワーが設定(修
正)されている。
【0082】このように設定したことで、仮想記録セル
40に対して、すでに説明したように、照射時間は一定
として、レーザービームの照射パワーを5段階以上(上
記例では7段階)に切り換えてマルチレベル記録可能と
なっており、特に、マルチレベル記録の記録マーク48
A〜48Gの長さが、読み取りレーザーの集光ビームウ
ェストの直径D以下となるようにしても確実にデータ検
出が可能となる。
【0083】この結果、集光ビームウエスト以下となる
極めて小さな記録マークを、5段階以上に反射率が異な
るようにして生成が可能となっていることから、高い密
度の記録が可能な光記録媒体が得られる。
【0084】又上記発明においては、前記光記録媒体の
前記記録層が有機色素成分を含んで構成される事が好ま
しい。実際に、後述の実施例において説明するように、
有機色素成分の反応によって記録マークを生成する方法
によって上記のマルチレベル記録が達成されている。
【0085】又この光記録方法はディスク10の選別と
いう意味合いも含んでいる。これは、上記関係式(1)
を満たすためには、光記録媒体10と記録方法の両立が
必要となるからである。従って、この関係式(1)が実
現されているディスク10は、マルチレベル記録に適し
ているといえる。
【0086】又、上記実施の形態の例において、記録層
12はシアニン等の有機色素を用いたものであるが、本
発明はこれに限定されるものでなく、上記の関係式
(1)を満たす特性のものであれば十分であり、上記以
外の有機色素あるいは無機色素であってもよく、又その
他の材料を適宜用いても構わない。但し、上記のような
有機色素を用いた場合は、レーザービームの5段階以上
の照射時間に対応して、確実に記録マークの大きさを変
化させて記録でき、極めて高い精度で読みとることがで
きた。
【0087】更に、上記実施の形態の例は、データ等の
情報が記録されていない未記録領域を含む光記録媒体1
0についてのものであるが、本発明はこれに限定される
ものでなく、5段階以上に情報がマルチレベル記録され
ている光記録媒体にも適用される。
【0088】更に又、上記光記録装置30によって記録
マークを形成する際に記録層12上に設定される仮想記
録セル40のサイズは、実施の形態の例に限定されるも
のではない。特に、レーザービームのビームウエスト径
を更に小さく絞ることができれば、長さはグルーブ16
の幅と等しくするのが最もよい。その一方で、8段階等
の更なる多段階に記録マークを記録する場合には、レー
ザービームウエスト以上に設定しても構わない。その場
合、ある一部の記録マークは、ビームウエスト以上の大
きさにすることができる。勿論、グルーブ16を有しな
い光記録媒体においても本発明を適用可能である。
【0089】なお本実施の形態の例では、上記のように
光記録媒体10をCD−Rであるディスクとして構成し
たものを示したが、本発明はこれに限定されるものでな
く、他の光記録媒体に一般に適用されるものである。
【0090】又、前記レーザービームは、記録層12の
位置でほぼ円形とされているが、これは、図4に示され
るように、例えば対物レンズ42Aに加えてシリンドリ
カルレンズ42Cを用いて、ビーム形状が、記録媒体1
0の送り方向に短く、これと直交方向に長い長円形状あ
るいは線状となるようにしてもよい。この場合は、記録
マーク49が短くなるので仮想記録セルを更に短くする
ことができる。即ち記録密度を向上させることができ
る。
【0091】更に、この光記録媒体10では、図1にお
いて符号52で示されるように、あらかじめ、信号変調
の段数に合わせた数の反射率の異なる複数のピットを有
するようにしてもよく、又は当該光記録媒体の一部分に
あらかじめ本発明の光記録方法によるマルチレベル記録
を行っても良い。これらの複数のピット52及び/又は
マルチレベル記録済み部分の記録マーク54には、当該
記録媒体を個別に識別する情報、マルチレベル記録用光
記録媒体であることを識別する情報、当該記録媒体を記
録再生するためのレーザービームの推奨記録パワーを決
定するための情報等の特定情報を記録しておいてもよ
い。その特定情報は、当該光記録媒体再生及び/又は記
録時に読み込むことによって、マルチレベル記録用光記
録媒体であることを確実に識別したり、さらにそれらを
個別に識別したり、あらかじめ記録されているピットの
段数に応じてレーザービームの照射パワーを決定したり
することができ、より確実なマルチレベル記録・再生を
行うことができる。
【0092】あるいは図1に符号56で示されるよう
に、レーザービームガイド用のグルーブを一部分途切れ
させるグルーブ中断部を設けることによっても同様の効
果をもたせることもできる。これらの方法は単独で、あ
るいは組み合わせて利用することも可能である。
【0093】
【実施例】以下に、本発明の実施例を示し、本発明を説
明する。
【0094】
【実施例1】シアニン色素をフッ素化アルコールに溶解
して2%の記録層形成用塗布液を調製し、この塗布液を
表面にスパイラル状のプレグルーブ(トラックピッチ:
1.6μm、プレグルーブ幅:0.35μm、プレグル
ーブの深さ:0.18μm)が射出成型により形成され
たポリカーボネート(帝人化成(株)製:パンライトAD
5503)からなる直径120mm、1.2mm厚の光
透過性基板のプレグルーブ側表面に、回転数200rp
m〜5000rpmまで変化させながらスピンコート法
により塗布し、プレグルーブ内の底部からの厚さが約2
00nmの有機色素記録層を形成した。なお、ここで使
用した光透過性基板には、この光記録媒体がマルチレベ
ル記録に使用されることを示す判別信号と、レーザービ
ーム照射パワーに関する情報信号をあらかじめ記録した
ものを用いた。
【0095】次に、有機色素記録層上にAgを約100
nmスパッタリングして光反射層を形成した。更に光反
射層上に紫外線硬化性樹脂(大日本インキ化学工業
(株):SD318)を回転数300rpm〜4000
rpmまで変化させながらスピンコート法により塗布し
た。塗布後、塗膜の上方から高圧水銀灯により紫外線を
照射して層厚10μmの保護層を形成した。
【0096】こうして得られた光記録媒体を用いてマル
チレベル記録を行った。マルチレベル記録は、定線速度
で回転させた光記録媒体に、レーザービームを、その照
射パワーを6段階に変化させて記録を行い、再生は同じ
く定線速度で回転させながら1mWでレーザービームを
照射して、その反射光を検出することによって再生し
た。用いた記録・評価機はパルステック社製のDDU
(記録波長:784nm)で、記録時のレーザービーム
照射パワーをそれぞれ、(1)4.0mW、(2)4.
5mW、(3)5.0mW、(4)5.4mW、(5)
5.8mW、(6)6.2mWの6段階で記録した。な
お、このときの記録線速度は1.2m/s、記録信号は
700kHzとし、記録時のデューティー比はそれぞれ
(1)80.0%、(2)76.4%、(3)72.7
%、(4)69.8%、(5)66.9%、(6)6
4.0%とした。
【0097】この様にして記録を行い、記録された信号
のジッター値を横河電気(株)製の評価機(TA32
0)を用いて測定したところ、記録時のレーザービーム
照射パワーの違いによる変動は小さく良好であった。ま
た、このときのレーザービームの、最大記録パワーのデ
ューティー比と最小記録パワーのデューティー比との関
係(T)は0.8であった。
【0098】
【実施例2】実施例1と同様にして光記録媒体を作製
し、マルチレベル記録を行った。マルチレベル記録は、
定線速度で回転させた光記録媒体に、レーザービームの
照射パワーを6段階に変化させて記録を行い、再生は同
じく定線速度で回転させながら1mWでレーザービーム
を照射して、その反射光を検出することによって再生し
た。用いた記録・評価機はパルステック社製のDDU
(記録波長:784nm)で、記録時のレーザービーム
照射パワーをそれぞれ、(1)4.0mW、(2)4.
5mW、(3)5.0mW、(4)5.4mW、(5)
5.8mW、(6)6.2mWの6段階で記録した。な
お、このときの記録線速度は1.2m/s、記録信号は
700kHzとし、記録時のデューティー比はそれぞ
れ、(1)90.0%、(2)81.8%、(3)7
3.6%、(4)67.1%、(5)60.5%、
(6)54.0%とした。
【0099】この様にして記録を行い、記録された信号
のジッター値を横河電気(株)製の評価機(TA32
0)を用いて測定したところ、記録時のレーザービーム
照射パワーの違いによる変動は小さく良好であった。ま
た、このときのレーザービームの最大記録パワーのデュ
ーティー比と最小記録パワーのデューティー比との関係
(T)は0.6であった。
【0100】なお、この実施例1、2及び次の比較例
1、2で用いたジッター値の評価機では、従来の2値記
録再生方法によって記録した場合を考慮すると、ジッタ
ー値が35%以下であれば良好な記録が行えたものと判
断できる。
【0101】
【比較例1】実施例1と同様にして光記録媒体を作製
し、マルチレベル記録を行った。マルチレベル記録は、
定線速度で回転させた光記録媒体に、レーザービームの
照射パワーを6段階に変化させて記録を行い、再生は同
じく定線速度で回転させながら1mWでレーザービーム
光を照射して、その反射光を検出することによって再生
した。用いた記録・評価機はパルステック社製のDDU
(記録波長:784nm)で、記録時のレーザービーム
照射パワーをそれぞれ、(1)4.0mW、(2)4.
5mW、(3)5.0mW、(4)5.4mW、(5)
5.8mW、(6)6.2mWの6段階で記録した。な
お、このときの記録線速度は1.2m/s、記録信号は
700kHzとし、記録時のデューティー比は一律に7
0%とした。
【0102】この様にして記録を行い、記録された信号
のジッター値を横河電気(株)製の評価機(TA32
0)を用いて測定したところ、記録時のレーザービーム
照射パワーの違いによる変動が大きく、記録時のレーザ
ービーム照射パワーの大きいときのジッター値が悪化し
た。また、このときのレーザービームの、最大照射パワ
ーのデューティー比と最小照射パワーのデューティー比
との関係(T)は1.0であった。
【0103】
【比較例2】実施例1と同様にして光記録媒体を作製
し、マルチレベル記録を行った。マルチレベル記録は、
定線速度で回転させた光記録媒体に、レーザービームの
照射パワーを6段階に変化させて記録を行い、再生は同
じく定線速度で回転させながら1mWでレーザービーム
光を照射して、その反射光を検出することによって再生
した。用いた記録・評価機はパルステック社製のDDU
(記録波長:784nm)で、記録時のレーザービーム
照射パワーをそれぞれ、(1)4.0mW、(2)4.
5mW、(3)5.0mW、(4)5.4mW、(5)
5.8mW、(6)6.2mWの6段階で記録した。な
お、このときの記録線速度は1.2m/s、記録信号は
700kHzとし、記録時のデューティー比はそれぞ
れ、(1)100.0%、(2)86.4%、(3)7
2.7%、(4)61.8%、(5)50.9%、
(6)40.0%とした。
【0104】この様にして記録を行い、記録された信号
のジッター値を横河電気(株)製の評価機(TA32
0)を用いて測定したところ、記録時のレーザービーム
照射パワーの違いによる変動が大きく、記録時のレーザ
ービーム照射パワーの大きいときのジッター値が悪化し
た。また、このときのレーザービームの、最大照射パワ
ーのデューティー比と最小照射パワーのデューティー比
との関係(T)は0.4であった。
【0105】実施例1、2及び比較例1、2の結果を表
1に示す。
【0106】
【表1】
【0107】次に、記録媒体として記録層に色素を用い
たCD−Rを使用して、マルチレベル記録の実験を行っ
た実施例3〜5及び比較例3〜5について説明する。
【0108】記録方法としては、CD−Rの記録評価に
使用されるパルステック製DDU(使用レーザー波長=
784nm)に、高周波信号発生器及び音響光学変調器
を接続して行った。再生評価もDDUにデジタルオシロ
スコープを接続して行った。
【0109】マルチレベル記録は、ディスクを4.8m
/secの一定線速度で回転させながら、4MHzのク
ロック周波数レーザービームの照射パワーを6段階に変
化させて記録を行い、再生は同じく定線速度で回転させ
ながら1mWのレーザービームを照射して、仮想記録セ
ル毎の反射光量の差を検出することによって行なった。
【0110】この場合、記録膜上での記録レーザービー
ムの直径は1.6μmとなる。仮想記録セル40のサイ
ズは、幅がグルーブと等しい0.35μm、長さは全長
4.8mのグルーブに400万の仮想記録セルを想定し
て、4.8m/4M=1.2μmとした。
【0111】さらに、このときの再生された信号のジッ
ター値を「Le Croy製デジタルオシロスコープL
C−534EL」に取り込んで測定した。ジッター値
は、記録層へのレーザービームの照射によって形成され
る記録マークの形状に依存し、ジッター値が小さければ
小さいほど、前記記録マークが確実に形成されているこ
とを意味している。これは情報が確実に記録できている
ことと同義であり、従って、再生も確実に行うことがで
きる。
【0112】実施例3〜5及び比較例3〜5で用いたジ
ッター値の測定機では、従来の2値記録再生方法によっ
て記録した場合を考慮すると、ジッター値10%以下で
あれば良好な記録が行えたものと判断できる。
【0113】以下に各実施例3〜5及び比較例3〜5に
ついてを具体的に示す。
【0114】
【実施例3】シアニン色素を塗布溶媒となるフッ素化ア
ルコールに溶解して2%の記録層形成用の色素溶液を調
製し、この溶液を、表面にスパイラル状のプレグルーブ
(トラックピッチ:1.6μm、プレグルーブ幅:0.
35μm、プレグルーブの深さ:0.18μm)が射出
成型により形成されたポリカーボネート(帝人化成(株)
製:パンライトAD5503)からなる直径120m
m、1.2mm厚の光透過性基板のプレグルーブ側表面
に、回転数200rpm〜5000rpmまで変化させ
ながらスピンコート法により塗布し、プレグルーブ内の
底部からの厚さが約200nmとなる有機色素記録層を
形成した。なお、ここで使用した光透過性基板には、こ
の光記録媒体がマルチレベル記録に使用されることを示
す判別信号と、レーザービーム照射パワーに関する情報
信号をあらかじめ記録したものを用いた。
【0115】次に、有機色素記録層上にAgを約100
nmの厚さでスパッタリングして光反射層を形成した。
更に光反射層上に紫外線硬化性樹脂(大日本インキ化学
工業(株):SD318)を回転数300rpm〜40
00rpmまで変化させながらスピンコート法により塗
布した。塗布後、塗膜の上方から高圧水銀灯により紫外
線を照射して層厚10μmの保護層を形成した。
【0116】こうして得られた光記録媒体を用いてマル
チレベル記録を行った。マルチレベル記録は、定線速度
で回転させた光記録媒体に、レーザービームの照射パワ
ーを6段階に変化させて記録を行い、再生は同じく定線
速度で回転させながら1mWでレーザービームを照射し
て、その反射光を検出することによって再生した。用い
た記録・評価機はパルステック社製のDDU(記録波
長:784nm)で、記録時のレーザービーム照射パワ
ーを最大で14mWに設定した。
【0117】記録時のレーザービームの照射パワーは、
それぞれ、(1)3.5mW、(2)5.6mW、
(3)7.7mW、(4)9.8mW、(5)11.9
mW、(6)14mWの6段階で記録した。記録時はそ
れぞれの照射パワー毎に単一の信号をディスク1周にわ
たって記録を行った。
【0118】ここで、最小照射パワーESは(1)3.
5mWであり最大照射パワーELは(6)14mWとな
る。従って、比(ES/EL)は0.250となってお
り上記関係式(1)を満たしている。このディスクで
は、6段階のマルチレベル記録が達成されており、その
記録データを確実に読みとることができた。なお、この
媒体における上記(1)〜(6)記録マークのジッター
値を下記の表に示すが、総ての記録マークにおいて10
%以下の良好な評価が得られていることがわかる。
【0119】
【実施例4】実施例3と同様にして光記録媒体を作製し
た。
【0120】マルチレベル記録の際の記録線速度は4.
8m/sであり、記録のクロック周波数は4MHzと
し、レーザービームの照射パワーはそれぞれ(1)5.
8mW、(2)7.3mW、(3)8.7mW、(4)
10.1mW、(5)11.5mW、(6)13mWと
した。なお、それぞれの単一信号をディスク1周にわた
って記録した。
【0121】ここで、最小照射パワーESは(1)5.
8mWであり、最大照射パワーELは(6)13mWで
ある。従って、比(ES/EL)は0.446となって
おり上記関係式(1)を満たしている。このディスクで
は、6段階のマルチレベル記録が達成されており、その
記録データを確実に読みとることができた。なお、この
媒体における上記(1)〜(6)記録マークのジッター
値を下記の表に示すが、総ての記録マークにおいて10
%以下の良好な評価が得られていることがわかる。
【0122】
【実施例5】実施例3と同様にして光記録媒体を作製し
た。
【0123】マルチレベル記録の際の記録線速度は4.
8m/sであり、記録のクロック周波数は4MHzと
し、レーザービームの照射パワーはそれぞれ(1)1m
W、(2)4mW、(3)6.6mW、(4)9.4m
W、(5)12.2mW、(6)15mWとした。な
お、それぞれの単一信号をディスク1周にわたって記録
した。
【0124】ここで、最小照射パワーESは(1)1m
Wであり、最大照射パワーELは(6)15mWであ
る。従って、比(ES/EL)は0.066となってお
り上記関係式(1)を満たしている。このディスクで
は、6段階のマルチレベル記録が達成されており、その
記録データを確実に読みとることができた。なお、この
媒体における上記(1)〜(6)記録マークのジッター
値を下記の表に示すが、総ての記録マークにおいて10
%以下の良好な評価が得られていることがわかる。
【0125】
【比較例3】実施例3と同様にして光記録媒体を作製し
た。
【0126】マルチレベル記録時の記録線速度は4.8
m/sであり、記録のクロック周波数は4MHzとし、
レーザービーム照射パワーはそれぞれ(1)0.6m
W、(2)4.1mW、(3)7.0mW、(4)1
0.6mW、(5)14.0mW、(6)17mWとし
た。なお、それぞれの単一信号をディスク1周にわたっ
て記録した。
【0127】ここで、最小記録パワーESは(1)0.
6mWであり、最大記録パワーELは(6)17mWで
ある。従って、比(ES/EL)は0.035となって
おり上記関係式(1)を満たしておらず、このディスク
では、6段階のマルチレベル記録の記録データを確実に
読みとることができなかった。なお、この媒体における
上記(1)〜(6)の記録マークのジッター値を下記の
表に示すが、総ての記録マークにおいて10%を越えて
おり、十分な評価が得られていないことがわかる。
【0128】
【比較例4】実施例3と同様にして光記録媒体を作製し
た。
【0129】マルチレベル記録時の記録線速度は4.8
m/sであり、記録のクロック周波数は4MHzとし、
レーザービーム照射パワーはそれぞれ(1)6.5m
W、(2)7.6mW、(3)8.7mW、(4)9.
8mW、(5)10.9mW、(6)12mWとした。
なお、それぞれの単一信号をディスク1周にわたって記
録した。
【0130】ここで、最小照射パワーESは(1)6.
5mWであり、最大照射パワーELは(6)12mWで
ある。従って、比(ES/EL)は0.542となって
おり上記関係式(1)を満たしておらず、このディスク
では、6段階のマルチレベル記録の記録データを確実に
読みとることができなかった。なお、この媒体における
上記(1)〜(6)の記録マークのジッター値を下記の
表に示すが、大部分の記録マークにおいて10%を越え
ており、十分な評価が得られていないことがわかる。
【0131】
【比較例5】記録媒体としてCD−RWを使用して、マ
ルチレベル記録を行った。
【0132】このCD−RWは、記録層として、有機色
素ではなくAg−In−Sb−Teを含んで構成される
相変化膜が形成されており、この相変化膜が結晶質(ク
リスタル)と非結晶質(アモルファス)との間で物理的
転移することで光透過率が変化し、データが記録される
ものである。
【0133】このCD−RWでは、記録時の記録線速度
は4.8m/sであり、記録のクロック周波数は4MH
zとし、レーザービーム照射パワーはそれぞれ(1)
8.5mW、(2)9.2mW、(3)9.9mW、
(4)10.6mW、(5)11.3mW、(6)12
mWとした。なお、それぞれの単一信号をディスク1周
にわたって記録した。
【0134】ここで、最小照射パワーESは(1)8.
5mWであり、最大照射パワーELは(6)12mWで
ある。従って、比(ES/EL)は0.708となって
おり上記関係式(1)を満たしていない。このCD−R
Wでは、6段階のマルチレベル記録の記録データを確実
に読みとることができなかった。なお、この媒体におけ
る上記(1)〜(6)の記録マークのジッター値を下記
の表に示すが、総ての記録マークにおいて10%を越え
ており、更に、比較例4(ES/EL=0.542)よ
りも悪い評価となっていることがわかる。
【0135】
【表2】
【0136】
【発明の効果】本発明に係る光記録方法及び光記録媒体
によれば、記録に供するデータに応じてマルチレベルに
記録することが出来、更にその記録マークからの読み取
り信号の特性を良好にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の例に係る光記録媒体の要
部を示す一部断面とした斜視図
【図2】同光記録媒体にレーザービームを用いて情報を
記録するための光記録装置を示すブロック図
【図3】同光記録装置により記録層に記録マークを形成
する際の、該記録マークと仮想記録セル及びその光反射
率との関係を示す模式図
【図4】仮想記録セルを照射するレーザービームを他の
形状とする場合を示す略示斜視図
【符号の説明】
10…光記録媒体 12…記録層 14…基板 16…グルーブ 18…反射膜 20…保護層 30…光記録装置 32…スピンドル 36…レーザー 38…レーザードライバ 40…仮想記録セル 41…変調器 42…記録光学系 42A…対物レンズ 42B…ハーフミラー 42C…シリンドリカルレンズ 44…フォーカスサーボ回路 46…送りサーボ回路 48A〜48G、49、54…記録マーク 52…ピット 56…グルーブ中断部 D…ビーム

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光透過性基板上に記録層を有する光記録媒
    体に、記録に供するデータに応じて、レーザービームの
    照射パワーを5段階以上に切り換えて前記レーザービー
    ムを照射することでマルチレベル記録する時の、レーザ
    ービームの最大照射パワーにおけるデューティー比(P
    1)と最小照射パワーにおけるデューティー比(P2)と
    の関係T=P1/P2が、0.5<T<0.9を満たすこ
    とを特徴とする光記録方法。
  2. 【請求項2】光透過性基板上に記録層を有する光記録媒
    体に対してレーザービームの照射によりデータを記録す
    る光記録方法であって、 前記記録層に、前記レーザービームとの相対的移動方向
    の任意の単位長さ及びこれと直交する方向の任意の単位
    幅で設定され、且つ単位記録マークが記録可能とされる
    仮想記録セルを、前記移動方向に連続的に規定し、更
    に、 複数の前記仮想記録セルに対して、記録に供するレーザ
    ービームの照射パワーを5段階以上に切り換え、且つ、
    各仮想記録セルについて単位時間に照射する該5段階以
    上の照射パワーの中の最大照射パワーELと最小照射パ
    ワーESとの比が、0.05<ES/EL<0.5の関
    係を満たすような状態で前記レーザービームを照射し
    て、大きさ及び光透過率のうち少なくとも一方が異なる
    複数の記録マークを形成するようにしたことを特徴とす
    る光記録方法。
  3. 【請求項3】請求項1又2において、 前記レーザービームの照射により形成される大きさの異
    なる前記複数の記録マークの中に、読み取りレーザーの
    集光ビームの直径以下の長さとなる記録マークが含まれ
    るようにしたことを特徴とする光記録方法。
  4. 【請求項4】請求項1、2又は3において前記光記録媒
    体の記録層が主として有機色素からなることを特徴とす
    る光記録方法。
  5. 【請求項5】光透過性基板上に記録層を有する光記録媒
    体であって、 前記記録層が、有機色素を含んで構成されていると共
    に、請求項1、2又は3に記載の光記録方法によって前
    記記録マークを形成可能とされていることを特徴とする
    光記録媒体。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7042824B2 (en) * 2000-10-10 2006-05-09 Tdk Corporation Optical multi-level recording medium and optical multi-level recording method
US7102969B2 (en) 2001-09-12 2006-09-05 Tdk Corporation Multi-level optical recording medium reproducing method and reproducing device
US7167439B2 (en) 2001-12-11 2007-01-23 Tdk Corporation Multilevel optical recording medium with calibration signals
US7221637B2 (en) 2001-06-05 2007-05-22 Tdk Corporation Multi-level optical recording medium, multi-level recording method, and multi-level reproduction method

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