JP2002082296A - マルチビーム書込み光学系およびこれを用いた画像形成装置 - Google Patents

マルチビーム書込み光学系およびこれを用いた画像形成装置

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JP2002082296A JP2000272542A JP2000272542A JP2002082296A JP 2002082296 A JP2002082296 A JP 2002082296A JP 2000272542 A JP2000272542 A JP 2000272542A JP 2000272542 A JP2000272542 A JP 2000272542A JP 2002082296 A JP2002082296 A JP 2002082296A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 変換光学系を使って所望の配列間隔を持つ光
源像を形成するとともに、変換光学系を複数枚の光学素
子で構成することで、良好な光源像を得ることができ、
変換光学系で適正な縮率を付与し走査光学系への負荷が
低減でき高性能を実現できるマルチビーム書込み光学系
およびこれを用いた画像形成装置を得る。 【解決手段】 平面上に配置され近接した複数の発光光
源を物体とし、所望の配置関係が得られるように各光源
の像を平面40上に作成し、この平面40上の像を光源
として書込み走査光学系に使用する。複数の発光光源は
複数の光学素子からなり、物体側と像側がともにテレセ
ントリックである変換光学系30を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マルチビーム書込
み光学系およびこれを用いた画像形成装置に関するもの
で、高速で高密度の画像を書込みあるいは形成すること
ができるデジタル複写機、ファクシミリ、レーザビーム
プリンタ等の光走査装置として適用可能なものである。
【0002】
【従来の技術】書込み光学系に用いられる光走査装置に
おいて、書込み速度を上げる手段として、光偏向手段と
しての回転多面鏡の回転速度を上げる方法がある。しか
し、この方法では、モータの耐久性や多面鏡の材質など
が問題になり、書込み速度を上げるには限界がある。多
面鏡の回転速度を上げることなく書込み速度を上げるに
は、一度に複数の光ビームで走査するようにしたマルチ
ビーム書込み光学系を用いるのが効果的である。
【0003】一度に複数の光ビームで走査するために、
互いに直交する二つの入射面をもつ偏光プリズムを用
い、互いに直交する方向から二つのレーザ光を入射させ
て合成し出射させるようにしたものがある。この方式は
広く用いられており、多くの特許出願がなされている。
特開平9−230260号公報記載のものはそのひとつ
である。しかしながら、この方式によれば、偏光プリズ
ムや1/2波長板など高価な光学部品を必要とするとい
う難点があるほか、温度の変化で性能が低下するとか、
3個以上のレーザ光を合成しようとすると性能がますま
す低下し、光量も低下するため、3個以上のレーザ光を
合成することは難しいというような問題もある。
【0004】また、特開平9−43523号公報に記載
されているように、平行六面体の偏光プリズムを用い、
同じ方向から二つのレーザ光を入射させ合成する方式も
ある。この方式によれば、温度変化による性能低下を大
幅に改善することができるが、偏光プリズムを使用する
ため高価になるという難点がある。
【0005】その他、二つのレーザ光を互いに交差する
方向から入射し合成する方式に関し多数の特許出願があ
る。この方式によれば、合成光学部品を使用しないため
低コストであるという利点がある。しかし、設計性能の
低下が避けられず、三つ以上のレーザ光を合成する有効
な方法が見つかっていない。複数のレーザ光を交差する
方向から入射させる方式と、偏光プリズムを使用する方
式とを組み合わせることによって四つのレーザ光を合成
する方法も多数出願されている。5個以上のレーザ光を
合成するアイデアもあるが、ハーフミラーを使う必要が
あって、光量が低下し、ハーフミラーを使うことの副作
用が大きい。
【0006】アレイ光源方式に関しても多数出願されて
いる。このアレイ光源方式に関しては、数10μmのピ
ッチで、2〜4個の発光光源が並ぶものが開発され実用
化されている。この方式によれば、走査光学系の性能低
下が少なく、良好な特性を得るのが容易であるという利
点がある。しかし、製造上の都合、例えば発熱の相互干
渉などがあるため、発光光源の配列ピッチを100μm
程度にせざるを得ないことがある。このような場合に
は、アレイ光源全体を傾けるなどの工夫をすることで、
副走査方向の所定のビームピッチを得ることができ、実
用に供することができる。しかし、アレイ光源を傾ける
ことの副作用、すなわち、書込光学系に制約が加わると
いう難点がある。また、特殊用途にしか用いられず生産
数が少なく、高価であるという難点がある。
【0007】マルチビーム走査光学系においては、所定
の副走査方向ビームピッチをもたらす複数光源の副走査
方向の配列間隔をどのように設定するかが大きな課題に
なる。例えば、書込み密度が1200dpiであれば、
被走査面上でのビームピッチは、1inch/1200
=25.4mm/1200=21.17μmとなる。現
在、比較的製造し易い780nm波長で、14μmの狭
ピッチ半導体レーザアレイが実用化されている。この半
導体レーザアレイを使用するときの書込み光学系は、副
走査方向の結像倍率:βsを、βs=21.17/14
=1.51として、像面で必要な所定のビームピッチを
得ている。レーザ光を偏向面近傍で副走査方向にのみ集
束させて主走査方向に長い線状に結像させ、面倒れ補正
光学系を構成する場合、 βs=βf*βr ここで、βf:回転多面鏡前側光学系の副走査方向の結
像倍率 βr:回転多面鏡後側光学系(=走査光学系)の副走査
方向の結像倍率 で表され、さらに Fcpl:カップリング光学系の焦点距離 Fcyl:シリンダレンズの焦点距離 としたとき、 βr=−Fcyl/Fcpl で表される。
【0008】高密度化のためにβsは小さいほど望まし
いが、ここで一般的な数値例を使って、光源の配列ピッ
チ14μmを21.17μmに結像する様子を説明す
る。Fcplは大きいほどよいが、開口数(NA.)を
同じにしたとき、Fcplを大きくするとレンズ径が大
きくなりコストアップとなる。Fcylは小さいほどよ
いが、偏向反射面との間に防音ガラス等を配置し、か
つ、メカニズム相互間の干渉を避けるために一定量以上
のスペースが必要で、Fcpl=20mm、Fcyl=
50mmのとき、βf=−2.5となり、上記諸式よ
り、βr=−0.6となる。一方、回転多面鏡後側光学
系(=走査光学系)には最終光学素子と像面間にプロセ
ス部材を配置するためのスペースを確保することが要求
される。上記スペースの確保と走査光学系の縮小化は相
反する条件であり、その両立が困難である。2400d
piではビームピッチが10.58μmで、βr=−
0.3となり、最終光学素子を像面近傍に配置せざるを
えなくなる。
【0009】加えて次のような事情がある。上記半導体
レーザアレイ(走査光学系を含む)と書込み光学系の組
合せを、異なる書込み密度の機種に使用することができ
ない。回転多面鏡前側光学系の選択で調整する余地はあ
るが限界がある。2400dpiとの一部供用を想定す
ると、半導体レーザアレイのピッチを7μmとするか、
結像倍率を0.76Xとするか、または両者の組合せが
必要になるが、それぞれ現在の製造技術では不可能であ
り、走査光学系への負荷が大きく高性能化が困難である
とか、コストアップを招く、などの問題を生じることに
なる。
【0010】さらに、波長によっては100μm程度の
広いピッチの半導体レーザアレイのみが製造可能である
という事情があるため、走査光学系は極端な縮小系にす
る必要があり、必要な性能を得るのが困難である。しか
し、広いピッチの半導体レーザアレイは、狭ピッチ半導
体レーザアレイよりも低コストになる可能性があり、広
いピッチの半導体レーザアレイを利用することができれ
ば有利である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上のような
従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、平面上に配
置された複数の発光光源を物体とし、変換光学系を使っ
て所望の配列間隔を持つ光源像を形成するとともに、変
換光学系を複数枚の光学素子で構成することで、良好な
光源像を得ることができるマルチビーム書込み光学系お
よびこれを用いた画像形成装置を提供することを目的と
する。本発明はまた、発光光源と光源像はともに光軸と
平行な方向に指向性を持つことが望ましく、変換光学系
の物体側および像側の双方をほぼテレセントリックと
し、発光光源の像(2次光源)を光源として走査光学系
に使用するとき、変換光学系で適正な縮率を付与し走査
光学系への負荷が低減でき高性能を実現できるマルチビ
ーム書込み光学系およびこれを用いた画像形成装置を提
供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
平面上に配置され近接した複数の発光光源を物体とし、
所望の配置関係が得られるように上記各光源の像を平面
上に作成する変換光学系を有し、この光源の像を光源と
して書込み走査光学系に使用するマルチビーム書込み光
学系であって、上記変換光学系は複数の光学素子からな
り、物体側と像側がともにテレセントリックであること
を特徴とする。変換光学系を変更するだけで、同じ発光
光源と走査光学系の組合せを、書込密度の異なる機種に
採用することができる。
【0013】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、平面上に配置され近接した複数の発光光源
は、平面上で直線上に配置され等間隔で発光する半導体
レーザアレイであることを特徴とする。複数の発光光源
として、発光部が等間隔で直線上に形成されている2〜
4程度の多チャンネル(多発光光源)半導体レーザアレ
イの既製品を使うことができる。さらに高速高密度用と
して、8チャンネルあるいは16チャンネル品が実現す
ればこれらを使用することができる。
【0014】請求項3記載の発明は、請求項1又は2記
載の発明において、平面上に配置され近接した複数の発
光光源は、平面上で等間隔で複数列上にあり、複数の列
相互間では所定の位置の差を有して配置されていること
を特徴とする。発光光源をn列に配置し、列相互で1/
nづつずらすことで、一方向に射影したときのピッチを
1/nとすることができる。同時に変換光学系の結像倍
率の緩和をもたらすので、性能、サイズ、コストの面で
有利である。
【0015】請求項4記載の発明は、請求項1から3の
何れかに記載の発明において、変換光学系は縮小レンズ
系であり、レンズ系の内部に光束を規制する手段を有す
るとともに、変換光学系の倍率:Mが、 −1/1.25≦M≦−1/20 であることを特徴とする。下限値を越え、−1の領域で
は、発光光源部を回転し、副走査方向の配列間隔を小さ
くすることで、変換光学系なしで対応ができる。上限を
こえると、変換レンズ系の縮率が大きくなり、良好な光
学像を得るには変換光学系が複雑になるなどの副作用が
発生する。
【0016】請求項5記載の発明は、請求項1から3の
何れかに記載の発明において、変換光学系は、物体側か
ら順に配置された正のパワーの前群、絞り、正のパワー
の後群で構成され、前群の前側焦点に発光光源が配置さ
れるとともに、前群の後側焦点と絞りと後群の前側焦点
とがほぼ同一の位置にあり、 1/20≦Fr/Ff≦1/1.25 ただし、Fr:前群の焦点距離 Ff:後群の焦点距離 であることを特徴とする。請求項4記載の発明と同じ縮
率の範囲を実現することができる。さらに、変換光学系
を前群と後群に機能を分割しているので、前群又は後群
の一方を交換することで、縮率の変更が可能である。
【0017】請求項6記載の発明は、請求項1から5の
何れかに記載の発明において、複数の発光光源は、副走
査方向に所定の間隔で直線上に配列されたものが、変換
光学系の光軸を中心に回転して配置されていることを特
徴とする。変換光学系の縮率を緩和することができ、性
能、サイズ、コスト等が有利になる
【0018】請求項7記載の発明は、請求項6記載の発
明において、変換光学系は着脱可能であり、複数の発光
光源は光軸方向への移動が可能であって、変換光学系を
除去するとともに、複数の発光光源を像の位置へ移動す
ることにより、副走査方向の走査密度を2種類に変更可
能としたことを特徴とする。例えば、M=−0.5と
し、2400dpiとなるよう条件設定をしておけば、
変換光学系を除去し、発光光源を像面位置移動すること
で、1200dpiの書込密度を実現することができ
る。
【0019】請求項8記載の発明は、請求項6記載の発
明において、変換光学系は着脱可能であり、複数の発光
光源は光軸方向への移動が可能であって、変換光学系を
除去するとともに、複数の発光光源を像の位置へ移動さ
せた態様にすること、および、変換光学系の物体側と像
側を光軸上で反転して取付けた態様にすることで、副走
査方向の走査密度を3種類に変更可能としたことを特徴
とする。副走査方向の走査密度を3種類に変更できる。
例えば、M=−0.5とし、2400dpiとなるよう
条件設定をしておけば、変換光学系を除去し、発光光源
を像面位置移動することで、1200dpiの書込密度
を実現することができ、さらに、変換光学系の物体側と
像側を光軸上で反転してM=−2とすることにより、6
00dpiの副走査ピッチも得ることができる。
【0020】請求項9記載の発明は、請求項1から8の
何れかに記載のマルチビーム書込み光学系によって像担
持体上を走査し、像担持体上に静電潜像を形成するよう
にした画像形成装置に関する。請求項1から8の何れか
に記載のマルチビーム書込み光学系によって走査され、
静電潜像が形成された像担持体は、これに電子写真プロ
セスを実行することにより、静電潜像がトナーによって
顕在化され、トナー像を転写紙に転写することによっ
て、転写紙に可視画像画像が形成される。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
にかかるマルチビーム書込み光学系およびこれを用いた
画像形成装置の実施の形態について説明する。図3にお
いて、符号10は発光光源面を、90は被走査面を示
す。発光光源面10と被走査面90との間には、発光光
源面10側から順に、変換光学系30、発光光源面10
の像(以下「2次光源面」という)40、コリメートレ
ンズ50、シリンダレンズ60、回転多面鏡の偏向反射
面70、結像光学系80が配置されている。これら各コ
リメートレンズ50以後の光学部品の配置順序自体は従
来の書込み光学系における各光学部品の配置順序と同じ
である。
【0022】発光光源面10は、所定の間隔をもって平
面上に配置され、かつ、互いに近接して配置された複数
の発光体からなる。ここでは、平面上で直線上に配置さ
れ等間隔で発光する半導体レーザアレイで発光光源面1
0が構成されている。さらに、発光光源面10は、平面
上で等間隔に、かつ、複数列をなして配列されていて、
複数の列相互間では所定の位置の差を有して配置され、
半導体レーザで構成することができる。
【0023】発光光源面10に配置される半導体レーザ
アレイから出射した各光ビームは、変換光学系30によ
って所定の平面に集束され、この平面上に各半導体レー
ザアレイからの光ビームが各光源像を結ぶことによっ
て、2次光源面40が形成される。2次光源面40から
の光ビームは、コリメートレンズ50で平行光束とさ
れ、さらに、シリンダレンズ60により副走査方向(図
3の紙面方向)にのみ集束されて、偏向反射面70の近
傍に主走査方向(図3の紙面に対して直交する方向)に
長い線像が結ばれる。この線像は結像光学系80によっ
て被走査面90に光スポットとして結像される。偏向反
射面70と被走査面90とは、結像光学系80に関して
共役関係になり、偏向反射面70の面倒れ補正光学系を
構成している。光路を示す線のうち、実線は発光光源か
らの光束がビームスポットを作る様子を示しており、破
線はビームピッチを表すための主光線の様子をそれぞれ
示している。
【0024】面倒れ補正光学系を構成するに際し、コリ
メートレンズ50の出射光が平行光束のとき、回転多面
鏡前側光学系の倍率βfは、コリメートレンズ50とシ
リンダレンズ60との焦点距離の比で表すことができ
る。回転多面鏡の偏向反射面70と被走査面90とは結
像光学系80に関して共役関係となり、結像光学系80
の倍率をβrとしたとき、副走査方向の結像倍率βs
は、 βs=βf*βr となり、変換光学系30の縮率Mは、 M=25.4/(PsO*D*βs) ここで、PsO:発光光源10の副走査方向の配列ピッ
チ D:dpi となる。
【0025】複数の偏向反射面70を有する回転多面鏡
が回転駆動されることにより、光ビームは一定の角度範
囲で偏向され、被走査面90上において光スポットが主
走査方向に走査される。結像光学系80はfθ機能を有
していて、偏向反射面70によって等角度的に偏向され
る光ビームを、被走査面90上において等速度的に走査
させるようになっている。
【0026】このように、本発明においては、平面上に
配置され近接した複数の発光光源面10を物体として、
所望の配置関係が得られるように上記各光源の像を平面
上に作成して、これを2次光源面40とする変換光学系
30を用いることが特徴になっている。そこで次に、変
換光学系30の具体例について説明する。
【0027】図1に示す変換光学系30の例は、物体側
すなわち複数の発光光源面10側から順に配置された、
正のパワーを持つ前群レンズ31、絞り32、正のパワ
ーを持つ後群レンズ33で構成されたものである。所定
の間隔を持つ複数の発光光源を有する発光光源面10が
前群の前側焦点位置に配置されている。そのため、各光
源から出射される光ビームの主光線は光軸に平行にな
り、前群レンズ31を射出後、周辺光束は主光線と平行
の光路を作る。前群レンズ31の後側焦点と絞り32、
及び後群レンズ33の前側焦点とをほぼ同一位置に設定
することによって、物体側すなわち発光光源面10側
と、像側すなわち2次光源面40側が、ともにテレセン
トリックになっており、発散角の指向性が光軸と平行に
保たれるようになっている。
【0028】上記絞り32は、変換光学系30を構成す
るレンズ系の内部に設けられた光束規制手段であって、
必ずしも、他の部材とは別部材の絞り32として用いる
必要はない。例えば、前群レンズ31又は後群レンズ3
3の押え部材を絞り部材として兼用させることもでき
る。あるいは、上記レンズの平押し部に遮光処理を施し
てこれを絞り部材として機能させてもよい。
【0029】図1に示す変換光学系30の例において、
前群レンズ31の焦点距離をFf、後群レンズ33の焦
点距離をFrとしたとき、 1/20≦Fr/Ff≦1/1.25 に設定されている。上記変換光学系30は縮小レンズ系
を実現することができる。従って、半導体レーザアレイ
からなる発光光源面10の配列ピッチが大きくても、2
次光源面40での光源像のピッチを小さくすることがで
きる。さらに、変換光学系30を前群レンズ31と後群
レンズ33に機能を分割しているので、前群レンズ31
又は後群レンズ33の一方を交換することで、縮率の変
更が可能である。
【0030】図2に示す変換光学系30の例は、変換光
学系30を縮小レンズ系とするとともに、レンズ系の内
部に、図1に示す例における絞り32に代えて光束を規
制する手段34を設けたものである。光束を規制する手
段34は負のパワーを持つレンズで、レンズコバの部分
すなわち外周に断面V字状の周溝35が形成されてい
て、この周溝35の形成によって光束が規制されるよう
になっている。光束を規制する手段34は前群レンズ3
1と後群レンズ33との間に配置されている。この変換
光学系30は縮小レンズ系を構成している。
【0031】図2に示す変換光学系30の倍率:Mは、 −1/1.25≦M≦−1/20 に設定されている。下限値を越え、−1の領域では、発
光光源面10を回転し、副走査方向の配列間隔を小さく
することで、変換光学系なしで対応ができる。下限値以
内でも回転だけで対応するときには、回転角度が35°
を越えると発散角の指向特性の変化が大きく、高性能を
実現できない場合がある。上限値は広ピッチの半導体レ
ーザアレイや、汎用性があり低コストな光学部品を用
い、2400dpiというような高密度を実現すること
ができる。上限をこえると、変換レンズ系の縮率が大き
く副作用が発生する。
【0032】図1、図2に示す例において、変換光学系
30は着脱可能とし、複数の発光光源面10は光軸方向
へ移動可能にするとよい。このようにしておけば、変換
光学系30を除去し、かつ、発光光源面10を2次光源
面40の位置まで移動させることにより、副走査方向の
走査密度を2種類に変更することができる。例えば、倍
率M=−0.5の変換光学系30を装着したときの書込
み密度が2400dpiとなるように条件設定をしてお
けば、変換光学系30を除去し、発光光源面10を2次
光源面40の位置まで像面位置移動することで、120
0dpiの書込密度を実現することができる。
【0033】さらに、変換光学系30は着脱可能とし、
複数の発光光源面10は光軸方向へ移動可能とすること
に加え、変換光学系30を物体側と像側を光軸上で反転
して装着することを可能にしておけば、副走査方向の走
査密度を3種類に変更することができる。例えば、倍率
M=−0.5の変換光学系30を装着したときの書込み
密度が2400dpiとなるよう条件設定をしておけ
ば、変換光学系を除去し、発光光源を像面位置移動する
ことで、1200dpiの書込密度を実現することがで
き、さらに、変換光学系30の物体側と像側を光軸上で
反転してM=−2とすることにより、600dpiの副
走査ピッチも得ることができる。
【0034】本発明にかかるマルチビーム書込み光学系
は、デジタル複写機や、ファクシミリ、レーザープリン
タなどの画像形成装置として用いることができる。すな
わち、図3に示す被走査面90を感光体などの像担持体
の表面とし、均一に帯電された像担持体表面を、画像信
号で変調されたマルチビームにより走査しながら、像担
持体表面に静電潜像を形成する。静電潜像は、トナーに
よる現像、転写紙への転写、転写紙への定着、像担持体
のクリーニング、という一連の電子写真プロセスを実行
することにより、転写紙上に所定の画像を形成すること
ができる。
【0035】なお、半導体レーザの発光光束は基本的に
は単一波長であるため、変換光学系30の色収差につい
ては触れなかった。複数の半導体レーザ相互の発光波長
差、温度変化に対する波長依存性などから、変換光学系
に色収差補正を導入したとしても、本発明の要旨を変更
するものではなく、本発明の技術的範囲に属する。
【0036】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、平面上に
形成された発光光源の像を光源(2次光源)として書込
むようにしたため、2次光源のピッチすなわち走査光学
系の光源のピッチを任意に決めることができ、走査光学
系の制約、負荷が少なく、高い性能を得ることができ
る。また、変換光学系を変更するだけで、同じ発光光源
と走査光学系の組合せを、書込密度の異なる機種に採用
することができる。さらに、発光光源の像(2次光源)
はほぼテレセントリックに形成されるため、書込み光学
系の光軸に平行に指向性を設定することができ、光量利
用効率がよく、設計に自由度をもたらすことができる。
【0037】変換光学系により、書込み密度に応じた副
走査ビームピッチを得ることができるため、汎用性のあ
る光学部品や、低コストの広ピッチ半導体レーザアレイ
を使用することができる。
【0038】請求項6記載の発明によれば、発光光源を
変換光学系の光軸を中心に回転させることにより、複数
の発光光源の、副走査方向の間隔を狭くすることができ
るため、変換光学系の縮率を緩和することができ、変換
光学系を簡易化、小型化、低コスト化、かつ、高性能化
することができる。
【0039】請求項7および請求項8記載の発明によれ
ば、副走査方向の書込み密度を、2通りあるいは3通り
に変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるマルチビーム書込み光学系およ
びこれを用いた画像形成装置の実施形態を示す光学配置
図である。
【図2】上記実施形態に適用することができる変換光学
系の一例を示す光学配置図である。
【図3】上記実施形態に適用することができる変換光学
系の別の例を示す光学配置図である。
【符号の説明】
10 発光光源面 30 変換光学系 31 前群レンズ 32 絞り 33 後群レンズ 34 光束を規制する手段 40 光源の像面 50 コリメートレンズ 60 シリンダレンズ 70 偏向反射面 80 結像光学系 90 被走査面

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平面上に配置され近接した複数の発光光
    源を物体とし、所望の配置関係が得られるように上記各
    光源の像を平面上に作成する変換光学系を有し、この光
    源の像を光源として書込み走査光学系に使用するマルチ
    ビーム書込み光学系であって、 上記変換光学系は複数の光学素子からなり、物体側と像
    側がともにテレセントリックであることを特徴とするマ
    ルチビーム書込み光学系。
  2. 【請求項2】 平面上に配置され近接した複数の発光光
    源は、平面上で直線上に配置され等間隔で発光する半導
    体レーザアレイである請求項1記載のマルチビーム書込
    み光学系。
  3. 【請求項3】 平面上に配置され近接した複数の発光光
    源は、平面上で等間隔で複数列上にあり、複数の列相互
    間では所定の位置の差を有して配置されている請求項1
    または2記載のマルチビーム書込み光学系。
  4. 【請求項4】 変換光学系は縮小レンズ系であり、レン
    ズ系の内部に光束を規制する手段を有するとともに、変
    換光学系の倍率:Mが、 −1/1.25≦M≦−1/20 である請求項1から3の何れかに記載のマルチビーム書
    込み光学系。
  5. 【請求項5】 変換光学系は、物体側から順に正のパワ
    ーの前群、絞り、正のパワーの後群で構成され、前群の
    前側焦点に発光光源が配置されるとともに、前群の後側
    焦点と絞りと後群の前側焦点とがほぼ同一の位置にあ
    り、 1/20≦Fr/Ff≦1/1.25 ただし、Fr:前群の焦点距離 Ff:後群の焦点距離 である請求項1から3の何れかに記載のマルチビーム書
    込み光学系。
  6. 【請求項6】 複数の発光光源は、副走査方向に所定の
    間隔で直線上に配列されたものが、変換光学系の光軸を
    中心に回転して配置されている請求項1から5の何れか
    に記載のマルチビーム書込み光学系。
  7. 【請求項7】 変換光学系は着脱可能であり、複数の発
    光光源は光軸方向への移動が可能であって、変換光学系
    を除去するとともに、複数の発光光源を像の位置へ移動
    させた態様にすることにより、副走査方向の走査密度を
    2種類に変更可能とした請求項6記載のマルチビーム書
    込み光学系。
  8. 【請求項8】 変換光学系は着脱可能であり、複数の発
    光光源は光軸方向への移動が可能であって、変換光学系
    を除去するとともに、複数の発光光源を像の位置へ移動
    させた態様にし、あるいは、変換光学系の物体側と像側
    を光軸上で反転して取付けた態様にすることで、副走査
    方向の走査密度を3種類に変更可能とした請求項6記載
    のマルチビーム書込み光学系。
  9. 【請求項9】 請求項1から8の何れかに記載のマルチ
    ビーム書込み光学系によって像担持体上を走査し、像担
    持体上に静電潜像を形成するようにした画像形成装置。
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