JP4293716B2 - マルチビーム書込み光学系およびこれを用いた画像形成装置 - Google Patents

マルチビーム書込み光学系およびこれを用いた画像形成装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マルチビーム書込み光学系およびこれを用いた画像形成装置に関するもので、高速で高密度の画像を書込みあるいは形成することができるデジタル複写機、ファクシミリ、レーザビームプリンタ等の光走査装置として適用可能なものである。
【0002】
【従来の技術】
書込み光学系に用いられる光走査装置において、書込み速度を上げる手段として、光偏向手段としての回転多面鏡の回転速度を上げる方法がある。しかし、この方法では、モータの耐久性や多面鏡の材質などが問題になり、書込み速度を上げるには限界がある。多面鏡の回転速度を上げることなく書込み速度を上げるには、一度に複数の光ビームで走査するようにしたマルチビーム書込み光学系を用いるのが効果的である。
【0003】
一度に複数の光ビームで走査するために、互いに直交する二つの入射面をもつ偏光プリズムを用い、互いに直交する方向から二つのレーザ光を入射させて合成し出射させるようにしたものがある。この方式は広く用いられており、多くの特許出願がなされている。特開平9−230260号公報記載のものはそのひとつである。
しかしながら、この方式によれば、偏光プリズムや1/2波長板など高価な光学部品を必要とするという難点があるほか、温度の変化で性能が低下するとか、3個以上のレーザ光を合成しようとすると性能がますます低下し、光量も低下するため、3個以上のレーザ光を合成することは難しいというような問題もある。
【0004】
また、特開平9−43523号公報に記載されているように、平行六面体の偏光プリズムを用い、同じ方向から二つのレーザ光を入射させ合成する方式もある。
この方式によれば、温度変化による性能低下を大幅に改善することができるが、偏光プリズムを使用するため高価になるという難点がある。
【0005】
その他、二つのレーザ光を互いに交差する方向から入射し合成する方式に関し多数の特許出願がある。この方式によれば、合成光学部品を使用しないため低コストであるという利点がある。
しかし、設計性能の低下が避けられず、三つ以上のレーザ光を合成する有効な方法が見つかっていない。
複数のレーザ光を交差する方向から入射させる方式と、偏光プリズムを使用する方式とを組み合わせることによって四つのレーザ光を合成する方法も多数出願されている。
5個以上のレーザ光を合成するアイデアもあるが、ハーフミラーを使う必要があって、光量が低下し、ハーフミラーを使うことの副作用が大きい。
【0006】
アレイ光源方式に関しても多数出願されている。このアレイ光源方式に関しては、数10μmのピッチで、2〜4個の発光光源が並ぶものが開発され実用化されている。この方式によれば、走査光学系の性能低下が少なく、良好な特性を得るのが容易であるという利点がある。
しかし、製造上の都合、例えば発熱の相互干渉などがあるため、発光光源の配列ピッチを100μm程度にせざるを得ないことがある。
このような場合には、アレイ光源全体を傾けるなどの工夫をすることで、副走査方向の所定のビームピッチを得ることができ、実用に供することができる。しかし、アレイ光源を傾けることの副作用、すなわち、書込光学系に制約が加わるという難点がある。また、特殊用途にしか用いられず生産数が少なく、高価であるという難点がある。
【0007】
マルチビーム走査光学系においては、所定の副走査方向ビームピッチをもたらす複数光源の副走査方向の配列間隔をどのように設定するかが大きな課題になる。例えば、書込み密度が1200dpiであれば、被走査面上でのビームピッチは、1inch/1200=25.4mm/1200=21.17μmとなる。現在、比較的製造し易い780nm波長で、14μmの狭ピッチ半導体レーザアレイが実用化されている。この半導体レーザアレイを使用するときの書込み光学系は、副走査方向の結像倍率:βsを、βs=21.17/14=1.51として、像面で必要な所定のビームピッチを得ている。レーザ光を偏向面近傍で副走査方向にのみ集束させて主走査方向に長い線状に結像させ、面倒れ補正光学系を構成する場合、
βs=βf*βr
ここで、βf:回転多面鏡前側光学系の副走査方向の結像倍率
βr:回転多面鏡後側光学系(=走査光学系)の副走査方向の結像倍率
で表され、さらに
Fcpl:カップリング光学系の焦点距離
Fcyl:シリンダレンズの焦点距離
としたとき、
βr=−Fcyl/Fcpl
で表される。
【0008】
高密度化のためにβsは小さいほど望ましいが、ここで一般的な数値例を使って、光源の配列ピッチ14μmを21.17μmに結像する様子を説明する。
Fcplは大きいほどよいが、開口数(NA.)を同じにしたとき、Fcplを大きくするとレンズ径が大きくなりコストアップとなる。Fcylは小さいほどよいが、偏向反射面との間に防音ガラス等を配置し、かつ、メカニズム相互間の干渉を避けるために一定量以上のスペースが必要で、Fcpl=20mm、Fcyl=50mmのとき、βf=−2.5となり、上記諸式より、βr=−0.6となる。一方、回転多面鏡後側光学系(=走査光学系)には最終光学素子と像面間にプロセス部材を配置するためのスペースを確保することが要求される。上記スペースの確保と走査光学系の縮小化は相反する条件であり、その両立が困難である。
2400dpiではビームピッチが10.58μmで、βr=−0.3となり、最終光学素子を像面近傍に配置せざるをえなくなる。
【0009】
加えて次のような事情がある。上記半導体レーザアレイ(走査光学系を含む)と書込み光学系の組合せを、異なる書込み密度の機種に使用することができない。回転多面鏡前側光学系の選択で調整する余地はあるが限界がある。2400dpiとの一部供用を想定すると、半導体レーザアレイのピッチを7μmとするか、結像倍率を0.76Xとするか、または両者の組合せが必要になるが、それぞれ現在の製造技術では不可能であり、走査光学系への負荷が大きく高性能化が困難であるとか、コストアップを招く、などの問題を生じることになる。
【0010】
さらに、波長によっては100μm程度の広いピッチの半導体レーザアレイのみが製造可能であるという事情があるため、走査光学系は極端な縮小系にする必要があり、必要な性能を得るのが困難である。しかし、広いピッチの半導体レーザアレイは、狭ピッチ半導体レーザアレイよりも低コストになる可能性があり、広いピッチの半導体レーザアレイを利用することができれば有利である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は以上のような従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、平面上に配置された複数の発光光源を物体とし、変換光学系を使って所望の配列間隔を持つ光源像を形成するとともに、変換光学系を複数枚の光学素子で構成することで、良好な光源像を得ることができるマルチビーム書込み光学系およびこれを用いた画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明はまた、発光光源と光源像はともに光軸と平行な方向に指向性を持つことが望ましく、変換光学系の物体側および像側の双方をほぼテレセントリックとし、発光光源の像(2次光源)を光源として走査光学系に使用するとき、変換光学系で適正な縮率を付与し走査光学系への負荷が低減でき高性能を実現できるマルチビーム書込み光学系およびこれを用いた画像形成装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、平面上に配置され近接した複数の発光光源を物体とし、所望の配置関係が得られるように上記各光源の像を平面上に作成する変換光学系を有し、この光源の像を光源として書込み走査光学系に使用するマルチビーム書込み光学系であって、上記変換光学系は複数の光学素子からなり、物体側と像側がともにテレセントリックであり、変換光学系は着脱可能であり、複数の発光光源は光軸方向への移動が可能であって、変換光学系を除去するとともに、複数の発光光源を像の位置へ移動させた態様にすることにより、副走査方向の走査密度を2種類に変更可能としたことを特徴とする。
変換光学系を変更するだけで、同じ発光光源と走査光学系の組合せを、書込密度の異なる機種に採用することができる。
請求項2記載の発明は、変換光学系は着脱可能であり、複数の発光光源は光軸方向への移動が可能であって、変換光学系を除去するとともに、複数の発光光源を像の位置へ移動させた態様にし、あるいは、変換光学系の物体側と像側を光軸上で反転して取付けた態様にすることで、副走査方向の走査密度を3種類に変更可能としたことを特徴とする。
【0013】
請求項記載の発明は、請求項1または2記載の発明において、平面上に配置され近接した複数の発光光源は、平面上で直線上に配置され等間隔で発光する半導体レーザアレイであることを特徴とする。
複数の発光光源として、発光部が等間隔で直線上に形成されている2〜4程度の多チャンネル(多発光光源)半導体レーザアレイの既製品を使うことができる。さらに高速高密度用として、8チャンネルあるいは16チャンネル品が実現すればこれらを使用することができる。
【0014】
請求項記載の発明は、請求項1又は2記載の発明において、平面上に配置され近接した複数の発光光源は、平面上で等間隔で複数列上にあり、複数の列相互間では所定の位置の差を有して配置されていることを特徴とする。
発光光源をn列に配置し、列相互で1/nづつずらすことで、一方向に射影したときのピッチを1/nとすることができる。同時に変換光学系の結像倍率の緩和をもたらすので、性能、サイズ、コストの面で有利である。
【0015】
請求項記載の発明は、請求項1からの何れかに記載の発明において、変換光学系は縮小レンズ系であり、レンズ系の内部に光束を規制する手段を有するとともに、変換光学系の倍率:Mが、
−1/1.25≦M≦−1/20
であることを特徴とする。
下限値を越え、−1の領域では、発光光源部を回転し、副走査方向の配列間隔を小さくすることで、変換光学系なしで対応ができる。上限をこえると、変換レンズ系の縮率が大きくなり、良好な光学像を得るには変換光学系が複雑になるなどの副作用が発生する。
【0016】
請求項記載の発明は、請求項1からの何れかに記載の発明において、変換光学系は、物体側から順に配置された正のパワーの前群、絞り、正のパワーの後群で構成され、前群の前側焦点に発光光源が配置されるとともに、前群の後側焦点と絞りと後群の前側焦点とがほぼ同一の位置にあり、
1/20≦Fr/Ff≦1/1.25
ただし、Fr:前群の焦点距離
Ff:後群の焦点距離
であることを特徴とする。
請求項記載の発明と同じ縮率の範囲を実現することができる。さらに、変換光学系を前群と後群に機能を分割しているので、前群又は後群の一方を交換することで、縮率の変更が可能である。
【0017】
請求項記載の発明は、請求項1からの何れかに記載の発明において、複数の発光光源は、副走査方向に所定の間隔で直線上に配列されたものが、変換光学系の光軸を中心に回転して配置されていることを特徴とする。
変換光学系の縮率を緩和することができ、性能、サイズ、コスト等が有利になる。
【0020】
請求項記載の発明は、請求項1からの何れかに記載のマルチビーム書込み光学系によって像担持体上を走査し、像担持体上に静電潜像を形成するようにした画像形成装置に関する。
請求項1からの何れかに記載のマルチビーム書込み光学系によって走査され、静電潜像が形成された像担持体は、これに電子写真プロセスを実行することにより、静電潜像がトナーによって顕在化され、トナー像を転写紙に転写することによって、転写紙に可視画像が形成される。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明にかかるマルチビーム書込み光学系およびこれを用いた画像形成装置の実施の形態について説明する。
図3において、符号10は発光光源面を、90は被走査面を示す。発光光源面10と被走査面90との間には、発光光源面10側から順に、変換光学系30、発光光源面10の像(以下「2次光源面」という)40、コリメートレンズ50、シリンダレンズ60、回転多面鏡の偏向反射面70、結像光学系80が配置されている。これら各コリメートレンズ50以後の光学部品の配置順序自体は従来の書込み光学系における各光学部品の配置順序と同じである。
【0022】
発光光源面10は、所定の間隔をもって平面上に配置され、かつ、互いに近接して配置された複数の発光体からなる。ここでは、平面上で直線上に配置され等間隔で発光する半導体レーザアレイで発光光源面10が構成されている。さらに、発光光源面10は、平面上で等間隔に、かつ、複数列をなして配列されていて、複数の列相互間では所定の位置の差を有して配置され、半導体レーザで構成することができる。
【0023】
発光光源面10に配置される半導体レーザアレイから出射した各光ビームは、変換光学系30によって所定の平面に集束され、この平面上に各半導体レーザアレイからの光ビームが各光源像を結ぶことによって、2次光源面40が形成される。2次光源面40からの光ビームは、コリメートレンズ50で平行光束とされ、さらに、シリンダレンズ60により副走査方向(図3の紙面方向)にのみ集束されて、偏向反射面70の近傍に主走査方向(図3の紙面に対して直交する方向)に長い線像が結ばれる。この線像は結像光学系80によって被走査面90に光スポットとして結像される。偏向反射面70と被走査面90とは、結像光学系80に関して共役関係になり、偏向反射面70の面倒れ補正光学系を構成している。光路を示す線のうち、実線は発光光源からの光束がビームスポットを作る様子を示しており、破線はビームピッチを表すための主光線の様子をそれぞれ示している。
【0024】
面倒れ補正光学系を構成するに際し、コリメートレンズ50の出射光が平行光束のとき、回転多面鏡前側光学系の倍率βfは、コリメートレンズ50とシリンダレンズ60との焦点距離の比で表すことができる。回転多面鏡の偏向反射面70と被走査面90とは結像光学系80に関して共役関係となり、結像光学系80の倍率をβrとしたとき、副走査方向の結像倍率βsは、
βs=βf*βr
となり、変換光学系30の縮率Mは、
M=25.4/(PsO*D*βs)
ここで、PsO:発光光源10の副走査方向の配列ピッチ
D:dpi
となる。
【0025】
複数の偏向反射面70を有する回転多面鏡が回転駆動されることにより、光ビームは一定の角度範囲で偏向され、被走査面90上において光スポットが主走査方向に走査される。結像光学系80はfθ機能を有していて、偏向反射面70によって等角度的に偏向される光ビームを、被走査面90上において等速度的に走査させるようになっている。
【0026】
このように、本発明においては、平面上に配置され近接した複数の発光光源面10を物体として、所望の配置関係が得られるように上記各光源の像を平面上に作成して、これを2次光源面40とする変換光学系30を用いることが特徴になっている。そこで次に、変換光学系30の具体例について説明する。
【0027】
図1に示す変換光学系30の例は、物体側すなわち複数の発光光源面10側から順に配置された、正のパワーを持つ前群レンズ31、絞り32、正のパワーを持つ後群レンズ33で構成されたものである。所定の間隔を持つ複数の発光光源を有する発光光源面10が前群の前側焦点位置に配置されている。そのため、各光源から出射される光ビームの主光線は光軸に平行になり、前群レンズ31を射出後、周辺光束は主光線と平行の光路を作る。前群レンズ31の後側焦点と絞り32、及び後群レンズ33の前側焦点とをほぼ同一位置に設定することによって、物体側すなわち発光光源面10側と、像側すなわち2次光源面40側が、ともにテレセントリックになっており、発散角の指向性が光軸と平行に保たれるようになっている。
【0028】
上記絞り32は、変換光学系30を構成するレンズ系の内部に設けられた光束規制手段であって、必ずしも、他の部材とは別部材の絞り32として用いる必要はない。例えば、前群レンズ31又は後群レンズ33の押え部材を絞り部材として兼用させることもできる。あるいは、上記レンズの平押し部に遮光処理を施してこれを絞り部材として機能させてもよい。
【0029】
図1に示す変換光学系30の例において、前群レンズ31の焦点距離をFf、後群レンズ33の焦点距離をFrとしたとき、
1/20≦Fr/Ff≦1/1.25
に設定されている。
上記変換光学系30は縮小レンズ系を実現することができる。従って、半導体レーザアレイからなる発光光源面10の配列ピッチが大きくても、2次光源面40での光源像のピッチを小さくすることができる。さらに、変換光学系30を前群レンズ31と後群レンズ33に機能を分割しているので、前群レンズ31又は後群レンズ33の一方を交換することで、縮率の変更が可能である。
【0030】
図2に示す変換光学系30の例は、変換光学系30を縮小レンズ系とするとともに、レンズ系の内部に、図1に示す例における絞り32に代えて光束を規制する手段34を設けたものである。光束を規制する手段34は負のパワーを持つレンズで、レンズコバの部分すなわち外周に断面V字状の周溝35が形成されていて、この周溝35の形成によって光束が規制されるようになっている。光束を規制する手段34は前群レンズ31と後群レンズ33との間に配置されている。この変換光学系30は縮小レンズ系を構成している。
【0031】
図2に示す変換光学系30の倍率:Mは、
−1/1.25≦M≦−1/20
に設定されている。
下限値を越え、−1の領域では、発光光源面10を回転し、副走査方向の配列間隔を小さくすることで、変換光学系なしで対応ができる。下限値以内でも回転だけで対応するときには、回転角度が35°を越えると発散角の指向特性の変化が大きく、高性能を実現できない場合がある。上限値は広ピッチの半導体レーザアレイや、汎用性があり低コストな光学部品を用い、2400dpiというような高密度を実現することができる。上限をこえると、変換レンズ系の縮率が大きく副作用が発生する。
【0032】
図1、図2に示す例において、変換光学系30は着脱可能とし、複数の発光光源面10は光軸方向へ移動可能にするとよい。このようにしておけば、変換光学系30を除去し、かつ、発光光源面10を2次光源面40の位置まで移動させることにより、副走査方向の走査密度を2種類に変更することができる。例えば、倍率M=−0.5の変換光学系30を装着したときの書込み密度が2400dpiとなるように条件設定をしておけば、変換光学系30を除去し、発光光源面10を2次光源面40の位置まで像面位置移動することで、1200dpiの書込密度を実現することができる。
【0033】
さらに、変換光学系30は着脱可能とし、複数の発光光源面10は光軸方向へ移動可能とすることに加え、変換光学系30を物体側と像側を光軸上で反転して装着することを可能にしておけば、副走査方向の走査密度を3種類に変更することができる。例えば、倍率M=−0.5の変換光学系30を装着したときの書込み密度が2400dpiとなるよう条件設定をしておけば、変換光学系を除去し、発光光源を像面位置移動することで、1200dpiの書込密度を実現することができ、さらに、変換光学系30の物体側と像側を光軸上で反転してM=−2とすることにより、600dpiの副走査ピッチも得ることができる。
【0034】
本発明にかかるマルチビーム書込み光学系は、デジタル複写機や、ファクシミリ、レーザープリンタなどの画像形成装置として用いることができる。すなわち、図3に示す被走査面90を感光体などの像担持体の表面とし、均一に帯電された像担持体表面を、画像信号で変調されたマルチビームにより走査しながら、像担持体表面に静電潜像を形成する。静電潜像は、トナーによる現像、転写紙への転写、転写紙への定着、像担持体のクリーニング、という一連の電子写真プロセスを実行することにより、転写紙上に所定の画像を形成することができる。
【0035】
なお、半導体レーザの発光光束は基本的には単一波長であるため、変換光学系30の色収差については触れなかった。複数の半導体レーザ相互の発光波長差、温度変化に対する波長依存性などから、変換光学系に色収差補正を導入したとしても、本発明の要旨を変更するものではなく、本発明の技術的範囲に属する。
【0036】
【発明の効果】
請求項1および2記載の発明によれば、平面上に形成された発光光源の像を光源(2次光源)として書込むようにしたため、2次光源のピッチすなわち走査光学系の光源のピッチを任意に決めることができ、走査光学系の制約、負荷が少なく、高い性能を得ることができる。また、変換光学系を変更するだけで、同じ発光光源と走査光学系の組合せを、書込密度の異なる機種に採用することができる。さらに、発光光源の像(2次光源)はほぼテレセントリックに形成されるため、書込み光学系の光軸に平行に指向性を設定することができ、光量利用効率がよく、設計に自由度をもたらすことができる。
また、副走査方向の書込み密度を、2通りあるいは3通りに変更することができる。
【0037】
変換光学系により、書込み密度に応じた副走査ビームピッチを得ることができるため、汎用性のある光学部品や、低コストの広ピッチ半導体レーザアレイを使用することができる。
【0038】
請求項記載の発明によれば、発光光源を変換光学系の光軸を中心に回転させることにより、複数の発光光源の、副走査方向の間隔を狭くすることができるため、変換光学系の縮率を緩和することができ、変換光学系を簡易化、小型化、低コスト化、かつ、高性能化することができる。
【0039】
請求項7および請求項8記載の発明によれば、副走査方向の書込み密度を、2通りあるいは3通りに変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるマルチビーム書込み光学系およびこれを用いた画像形成装置の実施形態を示す光学配置図である。
【図2】上記実施形態に適用することができる変換光学系の一例を示す光学配置図である。
【図3】上記実施形態に適用することができる変換光学系の別の例を示す光学配置図である。
【符号の説明】
10 発光光源面
30 変換光学系
31 前群レンズ
32 絞り
33 後群レンズ
34 光束を規制する手段
40 光源の像面
50 コリメートレンズ
60 シリンダレンズ
70 偏向反射面
80 結像光学系
90 被走査面

Claims (8)

  1. 平面上に配置され近接した複数の発光光源を物体とし、所望の配置関係が得られるように上記各光源の像を平面上に作成する変換光学系を有し、この光源の像を光源として書込み走査光学系に使用するマルチビーム書込み光学系であって、
    上記変換光学系は複数の光学素子からなり、物体側と像側がともにテレセントリックであり、
    変換光学系は着脱可能であり、複数の発光光源は光軸方向への移動が可能であって、変換光学系を除去するとともに、複数の発光光源を像の位置へ移動させた態様にすることにより、副走査方向の走査密度を2種類に変更可能としたマルチビーム書込み光学系。
  2. 平面上に配置され近接した複数の発光光源を物体とし、所望の配置関係が得られるように上記各光源の像を平面上に作成する変換光学系を有し、この光源の像を光源として書込み走査光学系に使用するマルチビーム書込み光学系であって、
    上記変換光学系は複数の光学素子からなり、物体側と像側がともにテレセントリックであり、
    変換光学系は着脱可能であり、複数の発光光源は光軸方向への移動が可能であって、変換光学系を除去するとともに、複数の発光光源を像の位置へ移動させた態様にし、あるいは、変換光学系の物体側と像側を光軸上で反転して取付けた態様にすることで、副走査方向の走査密度を3種類に変更可能としたマルチビーム書込み光学系。
  3. 平面上に配置され近接した複数の発光光源は、平面上で直線上に配置され等間隔で発光する半導体レーザアレイである請求項1または2記載のマルチビーム書込み光学系。
  4. 平面上に配置され近接した複数の発光光源は、平面上で等間隔で複数列上にあり、複数の列相互間では所定の位置の差を有して配置されている請求項1または2記載のマルチビーム書込み光学系。
  5. 変換光学系は縮小レンズ系であり、レンズ系の内部に光束を規制する手段を有するとともに、変換光学系の倍率:Mが、
    −1/1.25≦M≦−1/20
    である請求項1からの何れかに記載のマルチビーム書込み光学系。
  6. 変換光学系は、物体側から順に正のパワーの前群、絞り、正のパワーの後群で構成され、前群の前側焦点に発光光源が配置されるとともに、前群の後側焦点と絞りと後群の前側焦点とがほぼ同一の位置にあり
    1/20≦Fr/Ff≦1/1.25
    ただし、Fr:前群の焦点距離
    Ff:後群の焦点距離
    である請求項1からの何れかに記載のマルチビーム書込み光学系。
  7. 複数の発光光源は、副走査方向に所定の間隔で直線上に配列されたものが、変換光学系の光軸を中心に回転して配置されている請求項1からの何れかに記載のマルチビーム書込み光学系。
  8. 請求項1から7の何れかに記載のマルチビーム書込み光学系によって像担持体上を走査し、像担持体上に静電潜像を形成するようにした画像形成装置
JP2000272542A 2000-09-08 2000-09-08 マルチビーム書込み光学系およびこれを用いた画像形成装置 Expired - Fee Related JP4293716B2 (ja)

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