JP2002080765A - インクジェット記録用金属キレート色素及びこれを用いた水系インクジェット記録液 - Google Patents

インクジェット記録用金属キレート色素及びこれを用いた水系インクジェット記録液

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JP2002080765A
JP2002080765A JP2000390195A JP2000390195A JP2002080765A JP 2002080765 A JP2002080765 A JP 2002080765A JP 2000390195 A JP2000390195 A JP 2000390195A JP 2000390195 A JP2000390195 A JP 2000390195A JP 2002080765 A JP2002080765 A JP 2002080765A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクジェット記録用の水溶性色素として使
用した場合、色調の鮮明性、耐光性、室内変褪色性、溶
解性、保存安定性などが良好な色素を提供する。 【解決手段】 下記一般式(1)で表されるアゾ系化合
物と、金属元素から形成される水溶性アゾ金属キレート
化合物であることを特徴とするインクジェット記録用金
属キレート色素。 【化1】 (式中、一般式(1)は分子内に少なくとも1個以上の
親水性基を有するアゾ系化合物であり、X1 は少なくと
も1つの5〜7員環の複素環を形成するのに必要な複数
個の原子を表すが、X1 を含む複素環はピリジン環以外
の複素環である。X1 を含む複素環は複素環上に置換基
を有していてもよく、複素環上の置換基がさらに縮合し
て縮合環を形成してもよい。X1 を含む縮合複素環は置
換されていても良い。Ar1 はキレート化基を有するナ
フチル基を表す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインクジェット記録
用水溶性色素及びこれを用いた水系インクジェット記録
液に関するものである。詳しくは、特にインクジェット
記録に適した水溶性アゾ金属キレート化合物からなる金
属キレート色素及びこれを用いた水系インクジェット記
録液に関するものである。
【0002】
【従来の技術】直接染料や酸性染料等の水溶性染料を含
む記録液の液滴を微小な吐出オリフィスから飛翔させて
記録を行う、いわゆるインクジェット記録方法が実用化
されている。この記録液に関しては、電子写真用紙のP
PC(プレイン ペーパー コピア)用紙、ファンホー
ルド紙(コンピューター等の連続用紙)等の一般事務用
に汎用される記録紙に対する定着が速く、しかも印字物
の印字品位が良好であること、即ち印字ににじみがなく
輪郭がはっきりしていることが要求されると共に、記録
液としての保存時の安定性も優れていることが必要であ
り、従って使用できる溶剤が著しく制限される。
【0003】記録液用の染料に関しては、上記のような
限られた溶剤に対して充分な溶解性を有すると共に、記
録液として長期間保存した場合にも安定であり、また印
字された画像の彩度及び濃度が高く、しかも耐水性、耐
光性、室内変褪色性に優れていること等が要求されてい
る。一方、インクジェット記録方法において、フルカラ
ー画像を形成するには、イエロー(Y)、マゼンタ
(M)、シアン(C)の3原色、或いはこれにブラック
(Bk)を加えた4色のインクを使用し、各々のインク
の吐出量を制御することにより、被記録材上で、これら
の色が混色されて画像を形成する。更に、フルカラー画
像の形成に際しては、色の違いだけでなく、色の濃淡も
表現する必要がある。濃淡部は、通常、色素濃度の異な
る2種以上のインクを用いて形成される。
【0004】しかし、従来のインクジェット用色素に関
しては、光照射による画像の褪色、即ち耐光性が乏しい
ことが問題となっており、とりわけ、色素濃度の低いイ
ンクを用いる淡色部の耐光性が低いことが問題であり、
これ等多くの要求を同時に満足するインクジェット用色
素が求められていた。特に、従来、記録液に使用されて
いるマゼンタ色素においては、市販の染料である金属を
含有しない直接染料(C.I.DR−227)や酸性染
料(C.I.AR−249)が用いられてきた。(尚
「C.I.」は「カラーインデックス」を示し、「A
R」は「アシッドレッド」を示し、「DR」は「ダイレ
クトレッド」を示す。) 直接染料は、色調が不鮮明であり、逆に色調の鮮明な酸
性染料は耐光性が劣る傾向にある。又、従来より、含金
属アゾ系の色素は耐光性は良好であるが、色調がくす
み、不鮮明であり、色調と耐光性の両者を満足するイン
クジェット用色素の開発が望まれていた。
【0005】特開昭57−42775号公報には、4位
にアゾ基のついた5−ヒドロキシピラゾールアゾ染料、
又はその銅、ニッケル又はコバルトの錯塩染料を少なく
とも1種使用することを特徴とするインクジェット印刷
用水性インキが開示されている。しかし、ここに記載さ
れた染料は、ピラゾール環のアゾ基に対する結合位置
が、本願一般式(1)とは異なっている。特開平10−
259331号公報には、ベンゼンアゾ化合物とニッケ
ル、コバルト、クロム又は銅から選ばれる少なくとも1
種の金属から形成される水溶性金属錯体を含有すること
を特徴とする水系インクジェット記録液が開示されてい
る。しかし、ここに記載された金属錯体は、ナフタレン
環をもたないという点で、本願一般式(1)とは異なっ
ている。
【0006】特開平11−140367号公報には、多
価金属イオンを配位する、4−ヒドロキシ−3−(2´
−ピリジルアゾ)−1−(スルホ置換)ナフタレンのマ
ゼンタ染料リガンドとインクベヒクルを含むインク組成
物が開示されている。しかし、本願一般式(1)はピリ
ジン環をもたないアゾ系化合物であるという点で異なっ
ている。これら公知文献に記載された色素は、インクジ
ェット記録用色素に要求される色調の鮮明性、耐光性、
室内変褪色性、溶解性、保存安定性等の性質が必ずしも
十分満足し得るものではない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、インクジェ
ット記録用として、普通紙に記録した場合にも印字品位
が良好であると共に、記録画像の色調が鮮明で濃度が高
く、耐光性に優れており、室内変褪色が少なく、また色
素の溶解性あるいは長期間保存した場合の安定性が良好
であるインクジェット記録用水溶性色素及びこれを用い
た水系インクジェット記録液を提供することを目的とす
るものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは特定のアゾ
系化合物と金属元素とのアゾキレート化合物である水溶
性色素を使用することにより上記目的を達成した。即ち
本発明の要旨は、下記一般式(1)で表されるアゾ系化
合物と、金属元素から形成される水溶性アゾ金属キレー
ト化合物であるインクジェット記録用金属キレート色
素、及びこの金属キレート色素から選ばれる少なくとも
1種の色素と水性媒体とを含有する水系インクジェット
記録液、に存する。
【0009】
【化9】
【0010】(式中、一般式(1)は分子内に少なくと
も1個以上の親水性基を有するアゾ系化合物であり、X
1 は少なくとも1つの5〜7員環の複素環を形成するの
に必要な複数個の原子を表すが、X1 を含む複素環はピ
リジン環以外の複素環である。X1 を含む複素環は複素
環上に置換基を有していてもよく、複素環上の置換基が
さらに縮合して縮合環を形成してもよい。X1 を含む複
素環は置換されていても良い。Ar1 は下記一般式
(2)〜(4)で表されるナフチル基を表す。Y1 はキ
レート化基を表し、Z1 は互いに異なっても良い任意の
置換基を表し、aは0〜6の整数を表す。)
【0011】
【化10】
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の金属キレート色素は、前記一般式(1)で表さ
れるアゾ系化合物と、金属元素から形成される水溶性の
アゾ金属キレート化合物である。X1 は、少なくとも1
つの5〜7員環の複素環を形成するのに必要な複数個の
原子を表すが、X1 を含む複素環は、ピリジン環以外の
複素環である。X1 を含む複素環は、好ましくはイミダ
ゾール環、ピラゾール環、イソオキサゾール環、チアゾ
ール環、チアジアゾール環、ピリダジン環、ピリミジン
環、ピラジン環、ベンゾチアゾール環、ベンズオキサゾ
ール環、またはベンズイミダゾール環等である。中で
も、X1 を含む複素環がイミダゾール環、ピラゾール
環、チアゾール環、チアジアゾール環であるのが好まし
い。
【0013】X1 を含む複素環は複素環上に1個以上の
置換基を有していてもよく、複素環上の置換基がさらに
縮合して縮合環を形成してもよい。その場合、複素環上
の置換基は各々独立に、置換されていてもよいアルキル
基(例えばメチル基、エチル基等の炭素数1〜6のアル
キル基、カルボキシメチル基、カルボキシエチル基、ト
リフルオロメチル基等)、置換されていてもよいアリー
ル基(好ましくは炭素数6〜10のアリール基、例えば
フェニル基、ナフチル基等)、置換されていてもよいア
ラルキル基(ベンジル基等、好ましくは総炭素数7〜1
0のもの)、置換されていてもよいアリル基(例えばビ
ニル基、2−プロペニル基等)、置換されていてもよい
アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜6のアルコキシ
基、例えば、メトキシ基、エトキシ基等)、置換されて
いてもよいアリールオキシ基(例えば、フェノキシ基
等)、置換されていてもよいアシルオキシ基(好ましく
はアセチルオキシ基等の炭素数2〜7のアルカノイルオ
キシ基、ベンゾイルオキシ基等)、置換されていてもよ
いアルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜7の
アルコキシカルボニル基、例えばメトキシカルボニル
基、エトキシカルボニル基等)、置換されていてもよい
アリールオキシカルボニル基(例えばフェノキシカルボ
ニル基、ナフチルオキシカルボニル基等)、置換されて
いてもよいカルバモイル基、置換されていてもよいアシ
ル基(例えばアセチル基等の炭素数2〜10のアシル基
等)、カルボキシル基、水酸基、シアノ基、置換されて
いてもよいアシルアミノ基(例えばアセチルアミノ基等
の炭素数2〜7のアルカノイルアミノ基、ベンゾイルア
ミノ基等)、ニトロ基、ハロゲン原子(例えば塩素原
子、臭素原子、フッ素原子等)、ホスホノ基、スルホ
基、メルカプト基、置換されていてもよいアルキルチオ
基(例えばメチルチオ基、エチルチオ基等の炭素数1〜
6のアルキルチオ基)、置換されていてもよいアルキル
スルホキシ基(例えばメチルスルホキシ基、エチルスル
ホキシ基等の炭素数1〜6のアルキルスルホキシ基
等)、置換されていてもよいアルキルスルホニル基(例
えばメチルスルホニル基、エチルスルホニル基等の炭素
数1〜6のアルキルスルホニル基等)、またはチオシア
ナト基から選ばれるのが好ましい。
【0014】中でも、一般式(1)において、X1 を含
む複素環が下記一般式(5)〜(8)で表される金属キ
レート色素であるのが好ましい。
【0015】
【化11】
【0016】(式中、R1 は互いに異なっていても良
く、置換されていてもよいアルキル基、置換されていて
もよいアリール基、置換されていてもよいアラルキル
基、置換されていてもよいアルコキシ基、置換されてい
てもよいアリールオキシ基、置換されていてもよいアシ
ルオキシ基、置換されていてもよいアルコキシカルボニ
ル基、置換されていてもよいアリールオキシカルボニル
基、カルボキシル基、置換されていてもよいカルバモイ
ル基、水酸基、置換されていてもよいアシル基、シアノ
基、置換されていてもよいアシルアミノ基、ニトロ基、
ハロゲン原子、スルホ基、メルカプト基、置換されてい
てもよいアルキルチオ基、及びチオシアナト基から選ば
れる基であり、R1 はさらにイミダゾール環とともに縮
合環を形成していても良い。cは0〜2の整数を表す。
2 は水素原子、置換されていてもよいアルキル基、置
換されていてもよいアリール基、または置換されていて
もよいアリル基を表す。) 中でも、R1 が置換されていてもよいアルコキシカルボ
ニル基、カルボキシル基、またはシアノ基である場合が
好ましく、R2 が水素原子または置換されていてもよい
アルキル基である場合が好ましい。最も好ましくは、c
が2であり、2個のR1 がともにシアノ基であり、かつ
2 が水素原子または置換されていてもよいアルキル基
である場合である。
【0017】
【化12】
【0018】(式中、R3 は互いに異なっていても良
く、置換されていてもよいアルキル基、置換されていて
もよいアリール基、置換されていてもよいアラルキル
基、置換されていてもよいアルコキシカルボニル基、置
換されていてもよいアリールオキシカルボニル基、カル
ボキシル基、置換されていてもよいカルバモイル基、水
酸基、シアノ基、またはスルホ基を表す。dは0〜2の
整数を表す。R4 は水素原子、置換されていてもよいア
ルキル基、または置換されていてもよいアリール基を表
す。)
【0019】
【化13】
【0020】(式中、R5 は互いに異なっていても良
く、置換されていてもよいアルキル基、置換されていて
もよいアリール基、置換されていてもよいアラルキル
基、置換されていてもよいアルコキシ基、置換されてい
てもよいアリールオキシ基、置換されていてもよいアシ
ルオキシ基、置換されていてもよいアルコキシカルボニ
ル基、置換されていてもよいアリールオキシカルボニル
基、カルボキシル基、水酸基、置換されていてもよいア
シル基、シアノ基、置換されていてもよいアシルアミノ
基、ニトロ基、ハロゲン原子、スルホ基、置換されてい
てもよいアルキルチオ基、または置換されていてもよい
アリールチオ基を表し、R5 はさらにチアゾール環とと
もに縮合環を形成していても良い。eは0〜2の整数を
表す。) 好ましくはR5 が置換されていてもよいアルキル基であ
る場合、e=0でR5が無い場合、あるいはR5 がチア
ゾール環とともに縮合環を形成している場合が望まし
い。
【0021】
【化14】
【0022】(式中、R6 は水素原子、置換されていて
もよいアルキル基、置換されていてもよいアリール基、
置換されていてもよいアラルキル基、メルカプト基、置
換されていてもよいアルキルチオ基、置換されていても
よいアルキルスルホキシ基、または置換されていてもよ
いアルキルスルホニル基を表す。) R6 は好ましくは水素原子、または置換されていてもよ
いアルキル基であるのが望ましい。
【0023】前記一般式(5)〜(8)で表される複素
環のうち、好ましくは一般式(5)で表されるイミダゾ
ール環であるのが望ましい。また、一般式(1)におけ
るAr1 は、一般式(2)〜(4)で表されるナフチル
基であり、Y1 はキレート化基を表す。Y1 は、好まし
くは水酸基、カルボキシル基、置換されていてもよいア
ミノ基(例えばアミノ基、メチルアミノ基、ビス(2−
ヒドロキシエチル)アミノ基等)、スルホ基、カルバモ
イル基、置換されていてもよいアルコキシ基(例えばメ
トキシ基、カルボニル基、2−ヒドロキシエトキシ基
等)、置換されていてもよいアルキルチオ基(例えばメ
チルチオ基、2−ヒドロキシエチルチオ基等)、置換さ
れていてもよいアルキルスルホニルアミノ基(例えばメ
チルスルホニルアミノ基等)、または置換されていても
良いアリールスルホニルアミノ基(例えばベンゼンスル
ホニルアミノ基等)である。Y1 が水酸基である場合が
さらに好ましい。
【0024】前記一般式(2)〜(4)におけるZ1
各々独立に、置換されていてもよいアルコキシ基(例え
ばメトキシ基、エトキシ基等の炭素数1〜6のアルコキ
シ基等)、置換されていてもよいアリールオキシ基(例
えばフェノキシ基等)、置換されていてもよいアシルオ
キシ基(例えばアセチルオキシ基等の炭素数2〜7のア
ルカノイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等)、置換さ
れていてもよいアルコキシカルボニル基(例えばメトキ
シカルボニル基、エトキシカルボニル基等の炭素数2〜
7のアルコキシカルボニル基等)、置換されていてもよ
いアリールオキシカルボニル基(例えばフェノキシカル
ボニル基、ナフチルオキシカルボニル基等)、カルボキ
シル基、置換されていてもよいカルバモイル基(例えば
カルバモイル基、置換されていてもよいカルボキシアニ
リド基(3−スルホカルボキシアニリド基等)、水酸
基、置換されていてもよいアミノ基(例えばアミノ基、
メチルアミノ基等の炭素数1〜6のアルキルアミノ基
等)、ウレイド基、置換されていてもよいアシルアミノ
基(例えばアセチルアミノ基等の炭素数2〜7のアルカ
ノイルアミノ基、ベンゾイルアミノ基等)、置換されて
いてもよいアルキルスルホニルアミノ基(例えばメチル
スルホニルアミノ基等の炭素数1〜6のアルキルスルホ
ニルアミノ基等)、置換されていてもよいアリールスル
ホニルアミノ基(例えばフェニルスルホニルアミノ基、
4−メチルフェニルスルホニルアミノ基等)、ホスホノ
基、スルホ基、及び置換されていてもよいスルファモイ
ル基(例えばスルファモイル基、N,N-ビス(カルボ
キシメチル)スルファモイル基等)から選ばれる基であ
るのが好ましい。aは0〜6の整数を表す。
【0025】Z1 は、好ましくはカルボキシル基、置換
されていてもよいカルバモイル基、スルホ基または置換
されていてもよいスルファモイル基である。aは1〜3
が、さらに好ましくは1〜2が望ましい。また、一般式
(2)〜(4)で表されるナフチル基のうち、一般式
(2)または(4)が好ましい。中でも下記一般式
(4′)でナフチル基であるのが最も好ましい。
【0026】
【化15】
【0027】(式中、R2''はスルホ基、または置換さ
れていてもよいスルファモイル基を表す) 一般式(1)で表されるアゾ系化合物は、分子内に親水
性基を少なくとも1個以上有する化合物である。かかる
親水性基としては、例えばスルホ基、カルボキシル基、
水酸基、アミノ基、ホスホノ基等が挙げられるが、これ
らの中でスルホ基又はカルボキシル基が好ましい。さら
に好ましくは、一般式(1)で表わされるアゾ系化合物
は分子内に1〜3個のスルホ基又はカルボキシル基を有
する化合物であるのが好ましい。
【0028】本発明において一般式(1)で表されるア
ゾ系化合物とキレート化合物を形成する金属としては、
例えば銀(I)、アルミニウム(III)、金(III)、セ
リウム(III、IV)、コバルト(II、III)、クロム(II
I)、銅(I、II)、ユウロピウム(III)、鉄(II、II
I)、ガリウム(III)、ゲルマニウム(IV) 、インジウム
(III)、ランタン(III)、マンガン(II)、ニッケル
(II)、パラジウム(II)、白金(II、IV)、ロジウム
(II、III)、ルテニウム(II、III 、IV)、スカンジウ
ム(III)、ケイ素(IV)、サマリウム(III)、チタン
(IV)、ウラン(IV)、亜鉛(II)、ジルコニウム(I
V)等が挙げられる。さらに好ましくはニッケル(I
I)、道(II)であり、最も好ましくはニッケル(II)
である。
【0029】好ましくはニッケル(II)、コバルト(I
I、III)、銅(II)が挙げられる。金属錯体の製造に用
いる金属塩の陰イオンとしてはCl- 、Br- 、CH3
COO- 、SO4 2-等の一価または二価の陰イオンが挙
げられる。本発明で使用される色素は遊離酸型のまま使
用してもよいが製造時、塩型で得られた場合はそのまま
使用してもよいし、所望の塩型に変換してもよい。また
酸基の一部が塩型のものであってもよく、塩型の色素と
遊離酸型の色素が混在していてもよい。このような塩型
の例としてNa、Li、K等のアルカリ金属の塩、アル
キル基もしくはヒドロキシアルキル基で置換されていて
もよいアンモニウムの塩、又は有機アミンの塩があげら
れる。有機アミンの例として、低級アルキルアミン、ヒ
ドロキシ置換低級アルキルアミン、カルボキシ置換低級
アルキルアミン及び炭素数2〜4のアルキレンイミン単
位を2〜10個有するポリアミン等があげられる。これ
らの塩型の場合、その種類は1種類に限られず複数種混
在していてもよい。
【0030】また、本発明で使用する色素の構造におい
て、その1分子中に酸基が複数個含まれる場合は、その
複数の酸基は塩型あるいは酸型であり互いに異なるもの
であってもよい。これ等の色素の具体例としては、例え
ば以下の表−1から表−6に示す構造の色素が挙げられ
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
【表3】
【0034】
【表4】
【0035】
【表5】
【0036】
【表6】
【0037】
【表7】
【0038】
【表8】
【0039】
【表9】
【0040】
【表10】
【0041】
【表11】
【0042】
【表12】
【0043】
【表13】
【0044】
【表14】
【0045】
【表15】
【0046】
【表16】
【0047】
【表17】
【0048】
【表18】
【0049】
【表19】
【0050】
【表20】
【0051】
【表21】
【0052】
【表22】
【0053】
【表23】
【0054】
【表24】
【0055】
【表25】
【0056】
【表26】
【0057】本発明の水溶性色素であるアゾ金属キレー
ト化合物は一般式(1)で表されるアゾ化合物と金属化
合物から製造することができる。一般式(1)で表され
るアゾ化合物は、公知の方法に従って得られる。 (A法)ジアゾ化カップリング法
【0058】
【化16】
【0059】をジアゾ化し、H−Ar1 とカップリング
させる方法。あるいは(B法)ヒドラジノ化合物を1,
2−ナフトキノン誘導体と縮合させる方法
【0060】
【化17】
【0061】で得られる。得られた一般式(1)のアゾ
色素と金属化合物(例えばNiCl2 ・6H2 O、CuCl2・2H2
Oなど)とを反応させることにより本発明化合物である
水溶性のアゾ金属キレート化合物を製造することができ
る。記録液中における前記一般式(1)のアゾ系化合物
と金属とのアゾキレート化合物である水溶性色素の含有
量としては、濃色インクは記録液全量に対して合計で
0.5〜5重量%、特に2〜4.5重量%程度が好まし
い。淡色インクを使用する場合には、色素の含有量とし
ては0.1〜2重量%、好ましくは0.1〜1.5重量
%程度が好ましい。
【0062】また、本発明に用いられる水性媒体として
は、水及び水溶性有機溶剤として、例えばエチレングリ
コール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、
ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリ
エチレングリコール(重量平均分子量約190〜40
0)、グリセリン、N−メチルピロリドン、N−エチル
ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、チオ
ジエタノール、ジメチルスルホキシド、エチレングリコ
ールモノアリルエーテル、エチレングリコールモノメチ
ルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテ
ル、2−ピロリドン、スルホラン、エチルアルコール、
イソプロパノール等を含有しているのが好ましい。これ
等の水溶性有機溶剤は、通常記録液の全量に対して1〜
45重量%の範囲で使用される。一方、水は記録液の全
量に対して50〜95重量%の範囲で使用される。
【0063】本発明の記録液に、その全量に対して0.
1〜10重量%、好ましくは0.5〜5重量%の尿素、
チオ尿素、ビウレット、セミカルバジドから選ばれる化
合物を添加したり、又0.001〜5重量%の界面活性
剤を添加することによって、印字後の速乾性及び印字品
位をより一層改良することができる。
【0064】
【実施例】以下、本発明を実施例について更に詳細に説
明するが、本発明はその要旨を越えない限りこれ等の実
施例に限定されるものではない。 (ジアゾ化カップリング例1)水206ml、35%塩
酸20ml、2−アミノ−4,5−ジシアノイミダゾー
ル10.0gの溶液を冷却し、5〜10℃にて亜硝酸ナ
トリウム5.5gを水12mlに溶解した水溶液を加え
ジアゾ化した。
【0065】スルファミン酸で過剰の亜硝酸ナトリウム
を分解しジアゾ液を得た。2−ナフトール−3,6−ジ
スルホン酸二ナトリウム27.5gを水284mlに溶
解させ、0〜5℃にてNaOH水溶液でpHを8.0〜
9.0に調整しながら先のジアゾ液を滴下した。生じた
固形分を濾取、水洗、乾燥して下記構造式(L1)に示
す色素34.1gを得た。
【0066】
【化18】
【0067】(実施例1) ニッケルキレート色素の調製 構造式(L1)のアゾ色素3.0gに水45mlを加
え、NaOH水溶液でpH10.0に調整し溶解させ
た。塩化ニッケル(II)6水和物0.72g/水7ml
の溶液を15〜25℃で滴下した。反応中、NaOH水
溶液でpHを9.0〜10.0に調整した。塩化ナトリ
ウム1.0gを加え固形分を濾取した。得られたウェッ
トケーキに水45mlを加え50〜55℃まで加熱して
溶解させ、濾過した。
【0068】得られた濾液にイソプロピルアルコール1
30mlを加え、析出物を濾取、乾燥して表−1、N
o.1−5のニッケルキレート化合物1.1gを得た。
得られたニッケルキレート色素の最大吸収波長(水中)
は529.0nmであった。 (実施例2) 銅キレート色素の調製 構造式(L1)のアゾ色素10.0gに水300mlを
加え、NaOH水溶液でpH10.0に調整し、溶解さ
せた。次に塩化銅(II)2水和物1.73g/水33m
lの溶液を滴下した。反応中、NaOH水溶液でpHを
9.0〜10.0に調整した。塩化ナトリウム20gを
加え、固形分を濾取した。得られたウェットケーキを水
に溶解させ、イソプロピルアルコールを加えて、析出物
を濾取、乾燥して表−1、No1−6の銅キレート色素
5.0gを得た。得られた銅キレート色素の最大吸収波
長(水中)は544.0nmであった。 (実施例3〜19) ニッケルキレート色素の調製 実施例1と同様の方法にて表−1のNo.1−9、N
o.1−10、No.1−14、No.1−15、N
o.1−34、No.1−36、No.1−38、N
o.1−44、No.1−45、No.1−46、No.1
−48、No.1−51、No.1−52、No.1−53、
表−5のNo.5−5、No.5−8、表−6のNo.
6−8のニッケルキレート色素を製造した。
【0069】これらのキレート色素の水中における最大
吸収波長を測定した。各々の実施例で用いたキレート色
素及びその水中における最大吸収波長を下記の表−7に
示す。
【0070】
【表27】
【0071】またNo.1−34のマススペクトルはエレ
クトロスプレーイオン法によって、磁場型マススペクト
ル(JEOL社製 JMS−700)で測定した。主ピ
ーク、m/e=791を観測し、これはNo.1−34の
金属:アゾ系化合物=1:2錯体(分子量 792 58
Ni)と一致した。 (実施例20) 銅キレート色素の調製 実施例2と同様の方法にて表−1のNo.1−35の銅
キレート色素を製造した。
【0072】得られた銅キレート色素の最大吸収波長
(水中)は549.5nmであった。 (ジアゾ化カップリング例2)2−アミノチアゾール硫
酸塩2.96gに酢酸40ml、n−プロピオン酸15
mlを添加し、−5℃に冷却した。0〜−5℃で撹拌
下、ニトロシル硫酸(43.8%)6.4gを添加、撹
拌してジアゾ液を得た。2−ナフトール−3,6−ジス
ルホン酸二ナトリウム7.0gを氷水300mlに溶解
した中に先に得たジアゾ液を添加した。5℃以下で20
%NaOH水溶液を添加し、pH3に中和、カップリン
グさせた。塩化ナトリウム40gを添加し、固形分を濾
取した。
【0073】得られたウェットケーキを水に再分散し
(容量、200ml)、NaOH水溶液でpHを9.0
に調整し、イソプロピルアルコール300mlを加え、
析出した色素を濾取、水/イソプロピルアルコール=1
/1の混合物で洗浄、乾燥して下記構造式(L2)のア
ゾ色素7.48gを得た。
【0074】
【化19】
【0075】(実施例21) ニッケルキレート色素の調製 構造式(L2)の色素、1.53gに水40mlを加
え、NaOH水溶液でpH10.0に調整し溶解させ
た。次に塩化ニッケル(II)6水和物0.792gの水
溶液を滴下した。反応中、酢酸でpHを5.0〜6.0
に調整し、撹拌した。原料消失後、イソプロピルアルコ
ール80ml中に反応液を加え、析出色素を濾取、水/
イソプロピルアルコール=1/2の混合物で洗浄、乾燥
して表−3、No.3−1のニッケルキレート色素1.
63gを得た。
【0076】得られたニッケルキレート色素の最大吸収
波長(水中)は545.5nmであった。 (実施例22〜29) ニッケルキレート色素の調製 実施例21と同様にして表−2のNo.2−6、表−3
のNo.3−12、表−4のNo.4−1、No.4−
2、No.4−15、表−5のNo.5−1、No.5
−2、No.5−3のニッケルキレート色素を製造し
た。
【0077】得られたニッケルキレート色素の水中にお
ける最大吸収波長を測定した。各々実施例で用いたキレ
ート色素及びその水中における最大吸収波長を下記の表
−8に示す。
【0078】
【表28】
【0079】(実施例30) 記録液の調製 ジエチレングリコール10重量部、ジエチレングリコー
ルモノブチルエーテル3重量部、実施例1で得た前記N
o.1−5のニッケルキレート色素3.0重量部、に水
を加え、水酸化ナトリウム水溶液でpHを9に調整して
全量を100重量部とした。この組成物を充分に混合し
て溶解し、孔径1μmのテフロン(登録商標)フィルタ
ーで加圧濾過した後、真空ポンプ及び超音波洗浄機で脱
気処理して記録液を調製した。
【0080】得られた記録液を使用し、インクジェット
プリンター(商品名PM−750C、セイコーエプソン
社製品)を用いて、電子写真用紙(商品名4024紙、
ゼロックス社製品)、スーパーファイン専用紙(商品名
MJA4SP1、セイコーエプソン社製)、スーパーフ
ァイン専用光沢紙(商品名MJA4SP3、セイコーエ
プソン社製)、専用フォトプリント紙(商品名PMA4
SP1、セイコーエプソン社製)に各々インクジェット
記録を行い、得られた印字物の彩度を、マクベス濃度計
(グレタグマクベスSPM50、マクベス社製)にて測
定し、C*値の形で定量化した。ここで、C*値は画像
の彩度の高さや低さを表す数値であり、数値が大きいほ
ど、彩度が高いことを意味する。専用フォトプリント紙
の場合、上記測定により、C*値は77.8との良好な
結果を得た。また下記(a)〜(c)の方法による諸評
価を行った。 (a)記録画像の耐光性:キセノンフェードメーター
(アトラス社製)を用い、記録紙に照射エネルギー15
0〜160KJ/m2で80時間照射し、その前後の変
退色の度合いを、マクベス濃度計(グレタグマクベスS
PM50、マクベス社製)にて測定し、△E値の形で定
量化した。ここで、△E値は、変退色度合いを表す数値
であり、数値が大きければ、変退色度合いが大きく、す
なわち、その画像の光堅牢性が低いことを表す。専用フ
ォトプリント紙の場合、上記測定により、△E値は2.
1との良好な結果を得た。 (b)記録画像の室内変退色性(耐オゾン性):遮光さ
れたオゾン濃度3ppmの槽内に印字物を湿度50〜6
0%の環境下で2時間放置し、その前後の変退色の度合
いを、マクベス濃度計(グレタグマクベスSPM50、
マクベス社製)にて測定し、△E値の形で定量化した。
専用フォトプリント紙の場合、上記測定により、△E値
は11.2との良好な結果を得た。 (c)記録液の保存安定性:記録液をテフロン(登録商
標)製容器に密閉し、5℃及び60℃で1ケ月間保存し
た後の変化を調べたところ、不溶物の析出は認められな
かった。 (実施例31〜39) 記録液の調製 実施例30において用いた色素の代わりに、実施例2、
3、5、7、8、12、13、14、15で製造したア
ゾ金属キレート化合物を用いた以外は実施例30と同様
に記録液を調製し、実施例30と同様に印字を行い、得
られた印字物の彩度を測定したところ、専用フォトプリ
ント紙の場合、表−9に示すように、良好な結果を得
た。
【0081】また実施例30と同様に(a)〜(c)の
方法による諸評価を行ったところ、専用フォトプリント
紙の場合、表−9に示すように、いずれも良好な結果が
得られた。 (比較例1)実施例30において用いた色素の代わり
に、特開平11-140367の実施例1として記載された下記
式で表わされる比較色素a
【0082】
【化20】
【0083】を用いた以外は実施例30と同様に記録液
を調整し、実施例30と同様に印字を行った。得られた
印字物の彩度を測定した。また実施例30と同様に
(a)〜(c)の方法による諸評価を行ったところ、専
用フォトプリント紙の場合、表−9に示すような結果と
なった。特開平11−140367号公報の実施例1の
色素は、ピリジン環を有するアゾ金属キレート化合物で
あり、本願に比べて室内変退色性が著しく劣っているこ
とがわかる。
【0084】(比較例2)実施例30において用いた色
素の代わりに、特開平10−259331号公報の範囲
に含まれる色素として、下記構造式で表わされる比較色
素b
【0085】
【化21】
【0086】のNi(II)錯体を用いた以外は実施例3
0と同様に記録液を調整し、実施例と同様に印字を行
い、得られた印字物の彩度を測定した。また実施例30
と同様に(a)〜(c)の方法による諸評価を行ったと
ころ、専用フォトプリント紙の場合、表−9に示す結果
となった。比較例2で用いたアゾ金属キレート化合物
は、ベンゼン環を有するものであり、ナフタレン環を有
する本願に比べて、彩度の点で大きく劣ることがわか
る。
【0087】
【表29】
【0088】
【発明の効果】本発明の色素は水溶解性に優れ、これを
用いた記録液は、水系インクジェット記録用として、普
通紙・専用紙に記録した場合、鮮明な記録物を得ること
ができ、その印字濃度及び耐光性、室内変褪色性が優れ
ている他、記録液としての保存安定性も良好である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09B 45/22 C09B 45/22 (72)発明者 茅野 智裕 神奈川県横浜市青葉区鴨志田町1000番地 三菱化学株式会社横浜総合研究所内 Fターム(参考) 2H086 BA56 4J039 BC40 BE01 CA06 EA14 EA29 EA35 EA42 EA44 GA24

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)で表されるアゾ系化合
    物と、金属元素から形成される水溶性アゾ金属キレート
    化合物であることを特徴とするインクジェット記録用金
    属キレート色素。 【化1】 (式中、一般式(1)は分子内に少なくとも1個以上の
    親水性基を有するアゾ系化合物であり、X1 は少なくと
    も1つの5〜7員環の複素環を形成するのに必要な複数
    個の原子を表すが、X1 を含む複素環はピリジン環以外
    の複素環である。X1 を含む複素環は複素環上に置換基
    を有していてもよく、複素環上の置換基がさらに縮合し
    て縮合環を形成してもよい。X1 を含む縮合複素環は置
    換されていても良い。Ar1 は下記一般式(2)〜
    (4)で表されるナフチル基を表す。Y 1 はキレート化
    基を表し、Z1 は互いに異なっても良い任意の置換基を
    表し、aは0〜6の整数を表す。) 【化2】
  2. 【請求項2】 一般式(1)において、X1 を含む複素
    環が、イミダゾール環、ピラゾール環、イソオキサゾー
    ル環、チアゾール環、チアジアゾール環、ピリダジン
    環、ピリミジン環、ピラジン環、ベンゾチアゾール環、
    ベンズオキサゾール環、またはベンズイミダゾール環で
    あることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット
    記録用金属キレート色素。
  3. 【請求項3】 一般式(1)において、X1 を含む複素
    環は1個以上の置換基を有していても良く、複素環上の
    置換基は各々独立に、置換されていてもよいアルキル
    基、置換されていてもよいアリール基、置換されていて
    もよいアラルキル基、置換されていてもよいアリル基、
    置換されていてもよいアルコキシ基、置換されていても
    よいアリールオキシ基、置換されていてもよいアシルオ
    キシ基、置換されていてもよいアルコキシカルボニル
    基、置換されていてもよいアリールオキシカルボニル
    基、置換されていてもよいカルバモイル基、置換されて
    いてもよいアシル基、カルボキシル基、水酸基、シアノ
    基、置換されていてもよいアシルアミノ基、ニトロ基、
    ハロゲン原子、ホスホノ基、スルホ基、メルカプト基、
    置換されていてもよいアルキルチオ基、置換されていて
    もよいアルキルスルホキシ基、置換されていてもよいア
    ルキルスルホニル基、及びチオシアナト基から選ばれる
    基であることを特徴とする請求項1〜2に記載のインク
    ジェット記録用金属キレート色素。
  4. 【請求項4】 前記一般式(2)〜(4)において、Y
    1 は、水酸基、カルボキシル基、置換されていてもよい
    アミノ基、スルホ基、カルバモイル基、置換されていて
    もよいアルコキシ基、置換されていてもよいアルキルチ
    オ基、置換されていてもよいアルキルスルホニルアミノ
    基、または置換されていても良いアリールスルホニルア
    ミノ基であることを特徴とする請求項1〜3に記載のイ
    ンクジェット記録用金属キレート色素。
  5. 【請求項5】 前記一般式(2)〜(4)において、Z
    1 は各々独立に、置換されていてもよいアルコキシ基、
    置換されていてもよいアリールオキシ基、置換されてい
    てもよいアシルオキシ基、置換されていてもよいアルコ
    キシカルボニル基、置換されていてもよいアリールオキ
    シカルボニル基、カルボキシル基、置換されていてもよ
    いカルバモイル基、水酸基、置換されていてもよいアミ
    ノ基、ウレイド基、置換されていてもよいアシルアミノ
    基、置換されていてもよいアルキルスルホニルアミノ
    基、置換されていてもよいアリールスルホニルアミノ
    基、ホスホノ基、スルホ基、及び置換されていてもよい
    スルファモイル基から選ばれる基であることを特徴とす
    る請求項1〜4に記載のインクジェット記録用金属キレ
    ート色素。
  6. 【請求項6】一般式(1)において、X1 を含む複素環
    が下記一般式(5)で表されることを特徴とする請求項
    1〜5に記載のインクジェット記録用金属キレート色
    素。 【化3】 (式中、R1 は互いに異なっていても良く、置換されて
    いてもよいアルキル基、置換されていてもよいアリール
    基、置換されていてもよいアラルキル基、置換されてい
    てもよいアルコキシ基、置換されていてもよいアリール
    オキシ基、置換されていてもよいアシルオキシ基、置換
    されていてもよいアルコキシカルボニル基、置換されて
    いてもよいアリールオキシカルボニル基、カルボキシル
    基、置換されていてもよいカルバモイル基、水酸基、置
    換されていてもよいアシル基、シアノ基、置換されてい
    てもよいアシルアミノ基、ニトロ基、ハロゲン原子、ス
    ルホ基、メルカプト基、置換されていてもよいアルキル
    チオ基、及びチオシアナト基から選ばれる基であり、R
    1 はさらにイミダゾール環とともに縮合環を形成してい
    ても良い。cは0〜2の整数を表す。R2 は水素原子、
    置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよ
    いアリール基、または置換されていてもよいアリル基を
    表す。)
  7. 【請求項7】 一般式(5)が、下記一般式(5′)で
    あることを特徴とする請求項6に記載のインクジェット
    記録用金属キレート色素。 【化4】 (式中、R2′は水素原子または置換されていてもよい
    アルキル基を表す)
  8. 【請求項8】 Ar1が下記一般式(4′)で表され
    ることを特徴とする請求項7に記載のインクジェット記
    録用金属キレート色素 【化5】 (式中、R2''はスルホ基、または置換されていてもよ
    いスルファモイル基を表す)
  9. 【請求項9】 一般式(1)において、X1 を含む複素
    環が下記一般式(6)で表されることを特徴とする請求
    項1〜5に記載のインクジェット記録用金属キレート色
    素。 【化6】 (式中、R3 は互いに異なっていても良く、置換されて
    いてもよいアルキル基、置換されていてもよいアリール
    基、置換されていてもよいアラルキル基、置換されてい
    てもよいアルコキシカルボニル基、置換されていてもよ
    いアリールオキシカルボニル基、カルボキシル基、置換
    されていてもよいカルバモイル基、水酸基、シアノ基、
    またはスルホ基を表す。dは0〜2の整数を表す。R4
    は水素原子、置換されていてもよいアルキル基、または
    置換されていてもよいアリール基を表す。)
  10. 【請求項10】 一般式(1)において、X1 を含む複
    素環が、下記一般式(7)で表されることを特徴とする
    請求項1〜5に記載のインクジェット記録用金属キレー
    ト色素。 【化7】 (式中、R5 は互いに異なっていても良く、置換されて
    いてもよいアルキル基、置換されていてもよいアリール
    基、置換されていてもよいアラルキル基、置換されてい
    てもよいアルコキシ基、置換されていてもよいアリール
    オキシ基、置換されていてもよいアシルオキシ基、置換
    されていてもよいアルコキシカルボニル基、置換されて
    いてもよいアリールオキシカルボニル基、カルボキシル
    基、水酸基、置換されていてもよいアシル基、シアノ
    基、置換されていてもよいアシルアミノ基、ニトロ基、
    ハロゲン原子、スルホ基、置換されていてもよいアルキ
    ルチオ基、または置換されていてもよいアリールチオ基
    を表し、R5 はさらにチアゾール環とともに縮合環を形
    成していても良い。eは0〜2の整数を表す。)
  11. 【請求項11】 一般式(1)において、X1 を含む複
    素環が、下記一般式(8)で表されることを特徴とする
    請求項1〜5に記載のインクジェット記録用金属キレー
    ト色素。 【化8】 (式中、R6 は水素原子、置換されていてもよいアルキ
    ル基、置換されていてもよいアリール基、置換されてい
    てもよいアラルキル基、メルカプト基、置換されていて
    もよいアルキルチオ基、置換されていてもよいアルキル
    スルホキシ基、または置換されていてもよいアルキルス
    ルホニル基を表す。)
  12. 【請求項12】 水溶性アゾ金属キレート化合物はニッ
    ケル、銅またはコバルトから選ばれる金属元素から形成
    される水溶性アゾ金属キレート化合物であることを特徴
    とする請求項1〜10に記載のインクジェット記録用金
    属キレート色素。
  13. 【請求項13】 水性媒体と、請求項1〜10に記載の
    金属キレート色素を少なくとも1種以上含有することを
    特徴とする水系インクジェット記録液。
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