JP2002080417A - ビス{(アリールフルオロアルキル)アリール}フルオロアルカン誘導体 - Google Patents

ビス{(アリールフルオロアルキル)アリール}フルオロアルカン誘導体

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JP2002080417A
JP2002080417A JP2000273741A JP2000273741A JP2002080417A JP 2002080417 A JP2002080417 A JP 2002080417A JP 2000273741 A JP2000273741 A JP 2000273741A JP 2000273741 A JP2000273741 A JP 2000273741A JP 2002080417 A JP2002080417 A JP 2002080417A
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琢也 荒瀬
Tsukasa Moriya
司 森谷
Yoshinori Hori
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 種々の有機化合物またはポリマーの中間体で
あるビス{(アリールフルオロアルキル)アリール}フ
ルオロアルカン誘導体を提供する。 【解決手段】 一般式1、例えば式59 のビス{(アリールフルオロアルキル)アリール}フル
オロアルカン誘導体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、種々の有機化合物
またはポリマー(例えば、ポリエステル、ポリカーボネ
ート、ポリホルマール、ポリエーテル、ポリアミド、ポ
リケトン、ポリベンゾイミダゾール、ポリベンゾオキサ
ゾール、ポリベンゾチアゾール、ポリイミド、ポリアゾ
メチン、ポリアゾール、ポリシロキサンなど)において
重要な中間体またはモノマーであるビス{(アリールフ
ルオロアルキル)アリール}フルオロアルカン誘導体、
その製造方法およびそれを用いた有機化合物またはポリ
マーに関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】ビスアリ
ールフルオロアルカン誘導体は種々の有機化合物または
ポリマーの重要な中間体であることが知られている(Or
ganofluorine Chemistry, Principlesand Commercial A
pplications, Banks, R. E., Smart, B. E., Tatlow,
J. C.,Eds,; Plenum: New York, 1994; pp413-429.;フ
ッ素ポリマーの開発と用途展開,高薄一弘,株式会社技
術情報協会,pp211-234;最新耐熱性高分子,三田達,
株式会社総合技術センター,pp14-39;ふっ素樹脂ハン
ドブック,里川孝臣,日刊工業新聞社,pp545-610;Flu
oropolymers 1, Synthesis, Gareth Hougham,Patrick
E. Cassidy, Ken Johns, and Theodore Davidson, Kluw
er Academic/Plenum Publishers, 1999; pp127-150)。
しかしながら、この中間体からなる種々の有機化合物ま
たはポリマーは耐熱性、耐油性、耐水耐湿性、低吸水
性、耐溶剤性、耐薬品性、耐汚染性、耐プラズマ性、電
気絶縁性、耐腐食性、溶媒溶解性(成形加工性)、低誘
電率化、低屈折率化に対して必ずしも十分ではなく、今
後さらに発展した高性能な材料としていくためには、現
在の化合物よりもより一層高い耐熱性、耐油性、耐水耐
湿性、低吸水性、耐溶剤性、耐薬品性、耐汚染性、耐プ
ラズマ性、電気絶縁性、耐腐食性、溶媒溶解性(成形加
工性)、低誘電率化、低屈折率化が要求されることは必
至である。
【0003】本発明の目的は、ビスアリールフルオロア
ルカン誘導体を中間体またはモノマーとして合成される
有機化合物またはポリマー(例えば、ポリエステル、ポ
リカーボネート、ポリホルマール、ポリエーテル、ポリ
アミド、ポリケトン、ポリベンゾイミダゾール、ポリベ
ンゾオキサゾール、ポリベンゾチアゾール、ポリイミ
ド、ポリアゾメチン、ポリアゾール、ポリシロキサンな
ど)における耐熱性、耐油性、耐水耐湿性、低吸水性、
耐溶剤性、耐薬品性、耐汚染性、耐プラズマ性、電気絶
縁性、耐腐食性、溶媒溶解性(成形加工性)、低誘電率
化、低屈折率化をより一層高め、従来技術の問題点を解
決するために、新規なビス{(アリールフルオロアルキ
ル)アリール}フルオロアルカン誘導体を提供すること
にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】一般に、有機化合物また
はポリマーにフッ素を導入すると、耐熱性、耐油性、耐
水耐湿性、低吸水性、耐溶剤性、耐薬品性、耐汚染性、
耐プラズマ性、電気絶縁性、耐腐食性、溶媒溶解性(成
形加工性)、低誘電率化、低屈折率化が改善されるとい
うことは周知の事実である(Organofluorine Chemistr
y, Principles and Commercial Applications, Banks,
R. E., Smart, B. E., Tatlow, J. C., Eds,; Plenum:
New York, 1994; pp413-429.;フッ素ポリマーの開発と
用途展開,高薄一弘,株式会社技術情報協会,pp211-23
4;最新耐熱性高分子,三田達,株式会社総合技術セン
ター,pp14-39;ふっ素樹脂ハンドブック,里川孝臣,
日刊工業新聞社,pp545-610;Fluoropolymers 1, Synth
esis, Gareth Hougham, Patrick E. Cassidy, Ken John
s, and Theodore Davidson, Kluwer Academic/Plenum P
ublishers, 1999; pp127-150;Fluoropolymers 2, Prop
erties, Gareth Hougham, Patrick E. Cassidy, Ken Jo
hns, and Theodore Davidson, Kluwer Academic/Plenum
Publishers, 1999; pp305-350)。
【0005】本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、ビ
スアリールフルオロアルカン誘導体を中間体とする有機
化合物またはポリマーにおける耐熱性、耐油性、耐水耐
湿性、低吸水性、耐溶剤性、耐薬品性、耐汚染性、耐プ
ラズマ性、電気絶縁性、耐腐食性、溶媒溶解性(成形加
工性)、低誘電率化、低屈折率化を改善するためには、
より多くのフッ素原子を導入すればよく、そのために
は、中間体であるビスアリールフルオロアルカン誘導体
の段階で、アリールフルオロアルキル基をビスアリール
フルオロアルカン誘導体の2つのアリール基にそれぞれ
1つずつ導入し、ビス{(アリールフルオロアルキル)
アリール}フルオロアルカン誘導体とする方法が、優れ
ていることを見い出し、本発明を完成させた。
【0006】すなわち、本発明は、下記に示すとおりの
ビス{(アリールフルオロアルキル)アリール}フルオ
ロアルカン誘導体およびそれを用いて得られるポリマー
を提供するものである。 項1. 一般式(1)
【0007】
【化3】
【0008】(式中、Xは、
【0009】
【化4】
【0010】である。Rf1、Rf2、Rf3およびRf4は、同一
または異なって、炭素数1〜10個のペルフルオロアル
キル基であり、直鎖状または分枝鎖状の鎖状構造でも環
状構造でもよい。また、このRf1およびRf2、またはRf3
およびRf4は、これらが結合する炭素原子と共に互いに
結合して炭素数3〜8個のフルオロシクロアルキルを形
成してもよい。R1およびR2は、同一または異なって、水
素原子、ハロゲン原子、水酸基、メルカプト基、ニトロ
基、置換基を有することのあるアミノ基、置換基を有す
ることのある炭素数1〜10個のアルキル基またはカル
ボキシル基である。また、このR1およびR2は、互いに結
合して-CO-O-CO-基を形成してもよい。R3、R 4およびR5
は、同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、水
酸基、炭素数1〜10個のアルコキシ基、フェノキシ
基、炭素数1〜12個のアシルオキシ基、置換基を有す
ることのある炭素数1〜10個のアルキル基または置換
基を有することのある炭素数6〜12個のアリール基で
ある。)で表されるビス{(アリールフルオロアルキ
ル)アリール}フルオロアルカン誘導体。 項2. R1が水酸基であり、R2が水素原子である項1に
記載の化合物。 項3. R1が水酸基であり、R2がニトロ基である項1に
記載の化合物。 項4. R1が水酸基であり、R2がアミノ基である項1に
記載の化合物。 項5. R1がメチル基であり、R2が水素原子である項1
に記載の化合物。 項6. R1およびR2がメチル基である項1に記載の化合
物。 項7. R1がカルボキシル基であり、R2が水素原子であ
る項1に記載の化合物。 項8. R1およびR2がカルボキシル基である項1に記載
の化合物。 項9. R1およびR2が互いに結合して-CO-O-CO-基を形
成する項1に記載の化合物。 項10. R1が置換基を有することのあるアミノ基であ
り、R2が水素原子である項1に記載の化合物。 項11. R1およびR2が置換基を有することのあるアミ
ノ基である項1に記載の化合物。 項12. R1が置換基を有することのあるアミノ基であ
り、R2がメルカプト基である項1に記載の化合物。 項13. Rf1、Rf2、Rf3およびRf4がトリフルオロメチ
ル基である項1〜12のいずれかに記載の化合物。 項14. 項1〜13のいずれかに記載の化合物をモノ
マーとして少なくとも1種含むポリマー。
【0011】
【発明の実施の形態】炭素数1〜10個のペルフルオロ
アルキル基としては、直鎖または分枝鎖状の鎖状構造ま
たは環状構造のペルフルオロアルキル基が挙げられ、ト
リフルオロメチル、ペンタフルオロエチル、n-ヘプタフ
ルオロプロピル、ヘプタフルオロイソプロピル、n-ノナ
フルオロブチル、ノナフルオロイソブチル、sec-ノナフ
ルオロブチル、tert-ノナフルオロブチル、ウンデカフ
ルオロペンチル、ノナフルオロシクロペンチル、トリデ
カフルオロヘキシル、ウンデカフルオロシクロヘキシ
ル、ペンタデカフルオロヘプチル、トリデカフルオロシ
クロヘキシルメチル、ヘプタデカフルオロオクチル、ノ
ナデカフルオロノニル、ヘンエイコサフルオロデシル基
などのペルフルオロアルキル基が挙げられる。Rf1とR
f2、またはRf3とRf4が、これらが結合する炭素原子と共
に互いに結合してフルオロシクロアルキルを形成するも
のとしては、Rf1、Rf2、Rf3およびRf4がテトラフルオロ
エチレン、ヘキサフルオロトリメチレン、オクタフルオ
ロテトラメチレン、デカフルオロペンタメチレン、ドデ
カフルオロヘキサメチレン、オクタフルオロメチルトリ
メチレン、デカフルオロジメチルトリメチレン、ドデカ
フルオロメチルペンタメチレン、テトラデカフルオロジ
メチルペンタメチレン基であるものなどが挙げられる。
【0012】置換基を有することのあるアミノ基におけ
る置換基としては、炭素数1〜10個のアルキル基また
は炭素数6〜12個のアリール基が挙げられる。置換基
を有することのあるアミノ基としては、アミノ、メチル
アミノ、フェニルアミノ、ベンジルアミノ基などのアミ
ノ基が例示される。
【0013】置換基を有することのある炭素数1〜10
個のアルキル基としては、直鎖または分枝鎖状の鎖状構
造または環状構造のアルキル基、直鎖または分枝鎖状の
鎖状構造または環状構造のハロアルキル基、直鎖または
分枝鎖状の鎖状構造または環状構造のアルコキシアルキ
ル基が挙げられる。直鎖または分枝鎖状の鎖状構造また
は環状構造のアルキル基としては、メチル、エチル、プ
ロピル、イソプロピル、ブチル、tert-ブチル、ペンチ
ル、へプチル、オクチル、ノニル、デシル、シクロプロ
ピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチ
ル、アミル基などのアルキル基が挙げられる。直鎖また
は分枝鎖状の鎖状構造または環状構造のハロアルキル基
としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、
ブチル、tert-ブチル、ペンチル、へプチル、オクチ
ル、ノニル、デシル、シクロプロピル、シクロペンチ
ル、シクロヘキシル、シクロヘプチル基などのアルキル
基の水素原子が、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨ
ウ素原子などで置換されたハロアルキル基が挙げられ
る。直鎖または分枝鎖状の鎖状構造または環状構造のア
ルコキシアルキル基としては、メトキシメチル、メトキ
シエチル、メトキシプロピル、メトキシブチル、エトキ
シメチル、エトキシエチル、エトキシプロピル、プロポ
キシエチル、t-ブトキシメチル、ベンジルオキシメチ
ル、2,2,2-トリクロロエトキシメチル、テトラヒドロピ
ラニル、テトラヒドロフラニル、1-エトキシエチル、1-
メチル-1-メトキシエチル、1-(イソプロポキシ)エチル
などのアルコキシアルキル基が挙げられる。
【0014】置換基を有することのある炭素数6〜12
個のアリール基としては、フェニル、ナフチル、ビフェ
ニル、p-クロロフェニル、ベンジル、ニトロベンジル、
シアノベンジル、ハロベンジル基などのアリール基が挙
げられる。
【0015】本発明における一般式(1)で表されるビ
ス{(アリールフルオロアルキル)アリール}フルオロ
アルカン誘導体は、幾何異性体を示したものではなく、
下記の一般式(A)の化合物と一般式(B)の化合物が
存在する場合、その両方を示すものである。
【0016】
【化5】
【0017】本発明におけるビス{(アリールフルオロ
アルキル)アリール}フルオロアルカン誘導体を以下に
例示する(化合物1〜56)が、これらに限定されるも
のではない。
【0018】
【化6】
【0019】
【化7】
【0020】
【化8】
【0021】
【化9】
【0022】
【化10】
【0023】
【化11】
【0024】一般式(1)で表されるビス{(アリール
フルオロアルキル)アリール}フルオロアルカン誘導体
の製造方法としては、R1が水酸基でR2が水素原子の場合
(化合物1、19、23、25、27、30、33、3
4、35、37、39、45、49、55)は、下記の
式(2)で示されるように、R1が水酸基でR2が水素原子
である対応するビスアリールフルオロアルカン誘導体と
対応するアリールフルオロアルカノールを、酸共存下に
反応させればよい。
【0025】
【化12】
【0026】一般式(1)で表されるビス{(アリール
フルオロアルキル)アリール}フルオロアルカン誘導体
におけるR1が水酸基でR2がニトロ基の場合(化合物2)
は、下記の式(3)で示されるように、R1が水酸基でR2
が水素原子であるビス{(アリールフルオロアルキル)
アリール}フルオロアルカン誘導体をニトロ化すること
により得られる。
【0027】
【化13】
【0028】一般式(1)で表されるビス{(アリール
フルオロアルキル)アリール}フルオロアルカン誘導体
におけるR1が水酸基でR2がアミノ基の場合(化合物3、
20、24、28、31、36、38、40、46、5
0、56)は、下記の式(4)で示されるように、R1
水酸基でR2がニトロ基であるビス{(アリールフルオロ
アルキル)アリール}フルオロアルカン誘導体のニトロ
基を還元することにより得られる。
【0029】
【化14】
【0030】一般式(1)で表されるビス{(アリール
フルオロアルキル)アリール}フルオロアルカン誘導体
におけるR1がメチル基でR2が水素原子の場合(化合物
4)は、下記の式(5)で示されるように、R1がメチル
基でR2が水素原子である対応するビスアリールフルオロ
アルカン誘導体と対応するアリールフルオロアルカノー
ルを、酸共存下に反応させればよい。
【0031】
【化15】
【0032】一般式(1)で表されるビス{(アリール
フルオロアルキル)アリール}フルオロアルカン誘導体
におけるR1がカルボキシル基でR2が水素原子の場合(化
合物6、43、52)は、下記の式(6)で示されるよ
うに、R1がメチル基でR2が水素原子であるビス{(アリ
ールフルオロアルキル)アリール}フルオロアルカン誘
導体のメチル基を酸化することにより得られる。
【0033】
【化16】
【0034】一般式(1)で表されるビス{(アリール
フルオロアルキル)アリール}フルオロアルカン誘導体
におけるR1およびR2がともにメチル基の場合(化合物
5)は、下記の式(7)で示されるように、R1およびR2
がともにメチル基である対応するビスアリールフルオロ
アルカン誘導体と対応するアリールフルオロアルカノー
ルを、酸共存下に反応させればよい。
【0035】
【化17】
【0036】一般式(1)で表されるビス{(アリール
フルオロアルキル)アリール}フルオロアルカン誘導体
におけるR1およびR2がともにカルボキシル基の場合(化
合物7、48)は、下記の式(8)で示されるように、
R1およびR2がともにメチル基である対応するビス{(ア
リールフルオロアルキル)アリール}フルオロアルカン
誘導体のメチル基を酸化することにより得られる。
【0037】
【化18】
【0038】一般式(1)で表されるビス{(アリール
フルオロアルキル)アリール}フルオロアルカン誘導体
におけるR1およびR2が互いに結合して-CO-O-CO-基を形
成する場合(化合物8、22、32、44、53)は、
下記の式(9)で示されるように、R1およびR2がともに
カルボキシル基である対応するビス{(アリールフルオ
ロアルキル)アリール}フルオロアルカン誘導体を脱水
することにより得られる。
【0039】
【化19】
【0040】一般式(1)で表されるビス{(アリール
フルオロアルキル)アリール}フルオロアルカン誘導体
におけるR1がアミノ基でR2が水素原子の場合(化合物
9、21、26、29、41、47、51)は、下記の
式(10)で示されるように、R1がカルボキシル基でR2
が水素原子である対応するビス{(アリールフルオロア
ルキル)アリール}フルオロアルカン誘導体のカルボキ
シル基をアミド化し、加熱して転位を起こさせ、加水分
解することにより得られる。R1のアミノ基が置換基を有
する場合(化合物11、13、14)は、しかるべき有
機化学の手法を用いて、対応する置換基を導入すること
ができる。
【0041】
【化20】
【0042】一般式(1)で表されるビス{(アリール
フルオロアルキル)アリール}フルオロアルカン誘導体
におけるR1およびR2がともにアミノ基の場合(化合物1
0、42)は、下記の式(11)で示されるように、R1
がアミノ基でR2が水素原子である対応するビス{(アリ
ールフルオロアルキル)アリール}フルオロアルカン誘
導体のアミノ基をアシル化し、ニトロ化した後、加水分
解し、さらにニトロ基を還元することにより得られる。
R1、R2のアミノ基のいずれかが置換基を有する場合、ま
たはR1およびR2のアミノ基がともに置換基を有する場合
(化合物12、15、16、17、18、54)は、し
かるべき有機化学の手法を用いて、対応する置換基を導
入することができる。
【0043】
【化21】
【0044】上記の式(2)に示す反応において用いら
れるビスアリールフルオロアルカン誘導体としては、例
えば、
【0045】
【化22】
【0046】などを例示することができる。
【0047】上記の式(5)に示す反応において用いら
れるビスアリールフルオロアルカン誘導体としては、例
えば、
【0048】
【化23】
【0049】などを例示することができる。
【0050】上記の式(7)に示す反応において用いら
れるビスアリールフルオロアルカン誘導体としては、例
えば、
【0051】
【化24】
【0052】などを例示することができる。
【0053】上記の式(2)、(5)および(7)に示
す反応において用いられるアリールフルオロアルカノー
ルとしては、例えば、ヘキサフルオロ−2−フェニルイ
ソプロパノール、ヘキサフルオロ−2−(4−メチルフ
ェニル)イソプロパノール、ヘキサフルオロ−2−(4
−エチルフェニル)イソプロパノール、ヘキサフルオロ
−2−(3,4−ジメチルフェニル)イソプロパノー
ル、ヘキサフルオロ−2−(3,4,5−トリメチルフ
ェニル)イソプロパノール、ヘキサフルオロ−2−(4
−メトキシフェニル)イソプロパノール、ヘキサフルオ
ロ−2−(4−フェノキシフェニル)イソプロパノー
ル、ヘキサフルオロ−2−(4−アセトキシフェニル)
イソプロパノール、ヘキサフルオロ−2−(4−ヒドロ
キシフェニル)イソプロパノール、ヘキサフルオロ−2
−(4−フルオロフェニル)イソプロパノール、ヘキサ
フルオロ−2−(4−クロロフェニル)イソプロパノー
ル、ヘキサフルオロ−2−(4−ブロモフェニル)イソ
プロパノール、ヘキサフルオロ−2−(3,5−ジフル
オロフェニル)イソプロパノール、ヘキサフルオロ−2
−(3,5−ジクロロフェニル)イソプロパノール、
【0054】
【化25】
【0055】などを例示することができる。
【0056】上記の式(2)、(5)および(7)に示
す反応において用いられる酸としては、例えば、硫酸、
硝酸、リン酸、ポリリン酸、フッ化水素、フッ酸、塩
酸、臭化水素、沃化水素、次亜塩素酸、亜塩素酸、塩素
酸、過塩素酸、過臭素酸、過沃素酸等のハロゲン化水素
またはハロゲン化水素酸、次亜ハロゲン酸、亜ハロゲン
酸、ハロゲン酸、または過ハロゲン酸:フルオロスルホ
ン酸、クロロスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンス
ルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ジフルオロ
メタンスルホン酸、トリクロロメタンスルホン酸、パー
フルオロブタンスルホン酸、パーフルオロオクタンスル
ホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ニ
トロベンゼンスルホン酸等のスルホン酸またはポリスチ
レンスルホン酸、フッ素化スルホン酸樹脂(Nafion-H)
等のポリマー担持スルホン酸:ギ酸、酢酸、プロピオン
酸、クロル酢酸、ブロム酢酸、ジクロル酢酸、トリクロ
ル酢酸、トリフルオロ酢酸、グリコール酸、乳酸、安息
香酸、シュウ酸、コハク酸等のカルボン酸:SO3、BF3
BCl3、B(OCH3)3、B(OCOCH3)3、AlCl3、AlBr3、SbF3、Sb
Cl3、SbF5、PF3、PF5、AsF3、AsCl3、AsF5、TiCl4、NbF
5、TaF5等のルイス酸またはそのエーテル等との錯体:H
BF4、HPF6、HAsF6、HSbF6、HSbCl6等のルイス酸とハロ
ゲン化水素とからなる酸またはこれらのエーテル等との
錯体:またはこれらの2種以上の混合物を例示すること
ができる。またここで使用する酸は、さまざまな担体に
担持されていてもよい。担体としては、SiO2、メチル化
SiO2、Al 2O3、Al2O3-WB、MoO3、ThO2、Cr2O3、SiO2-Al2
O3、SiO2-TiO2、SiO2-ZrO2、TiO2-ZrO2、Al2O3-B2O3、S
iO2-WO3、SiO2-NH4F、HSO3Cl-Al2O3、HF-NH4-Y、HF-Al2
O3、NH4F-SiO2-Al2O3、AlF3-Al2O3、Ru-F-Al2O3、F-Al2
O3、KF-Al2O3、AlPO4、AlF 3、ボーキサイト、カオリ
ン、活性炭、グラファイト、Pt-グラファイト、イオン
交換樹脂、金属硫酸塩、塩化物、Alなどの金属、Al-M
g、Ni-Moなどの合金、ポリスチレンなどのポリマーなど
が挙げられる。
【0057】酸の量としては、触媒量から大過剰であ
り、反応溶媒として用いることもできる。その他の溶媒
は用いない方が好ましいが、必要とあれば、酸との配位
力の低い溶媒を用いることが好ましい。例えば、クロロ
ホルム、ジクロロメタン、クロロメタン、四塩化炭素、
クロロエタン、ジクロロエタン、トリクロロエタン、テ
トラクロロエタン、トリクロロトリフルオロエタン、テ
トラフルオロエタン、クロロトリフルオロエタン、パー
フルオロペンタン、パーフルオロヘキサン、パーフルオ
ロオクタンなどのハロゲン化炭化水素が挙げられる。
【0058】反応温度は、20〜250℃の範囲内であ
ればよく、好ましくは60〜150℃である。
【0059】ニトロ化反応(上記の式(3)、(11))、
ニトロ基のアミノ基への還元反応(上記の式(4)、(1
1))、メチル基のカルボキシル基への酸化反応(上記
の式(6)、(8))、ジカルボキシル基の脱水縮合反応
(上記の式(9))、カルボキシル基のアミド化反応(上
記の式(10))、アルカリハイポハライトによるアミド
基の転位を伴うアミノ基への分解反応(上記の式(1
0))、アミノ基のアシル化反応(上記の式(11))、
加水分解反応(上記の式(11))は、すべて公知の方法
であり、通常の有機化学的手法を用いて、実施すること
ができる。公知の方法としては、例えば、Organofluori
ne Chemistry, Principles and Commercial Applicatio
ns, Banks, R. E., Smart, B. E., Tatlow, J. C., Ed
s,; Plenum: NewYork, 1994; pp413-429.;A. L. Rusan
ov, T.A. Stadnik, K. Mullen, RussianChemical Revie
ws 1999, 68, 685;EP0311028A2で示された
方法が、挙げられる。
【0060】ビス{(アリールフルオロアルキル)アリ
ール}フルオロアルカン誘導体は、通常のカラムクロマ
トグラフィー、蒸留または再結晶、活性炭などの吸着剤
を用いる方法、あるいはこれらの方法を組み合わせるこ
とにより、精製することができる。
【0061】一般式(1)で表されるビス{(アリール
フルオロアルキル)アリール}フルオロアルカン誘導体
を用いて得られるポリマーとしては、例えば、ポリエス
テル、ポリカーボネート、ポリホルマール、ポリエーテ
ル、ポリアミド、ポリケトン、ポリベンゾイミダゾー
ル、ポリベンゾオキサゾール、ポリベンゾチアゾール、
ポリイミド、ポリアゾメチン、ポリアゾール、ポリシロ
キサンなどが挙げられる。
【0062】以下に各々のポリマーを例示するが、これ
らのポリマーに限定されるものではない。
【0063】例えば、ポリエステルであれば、
【0064】
【化26】
【0065】などを例示することができる。
【0066】一般式(1)で表されるビス{(アリール
フルオロアルキル)アリール}フルオロアルカン誘導体
におけるR1が水酸基でR2が水素原子の場合、またはその
逆の場合には、ポリエステルを得ることができる。ポリ
エステルを製造するには、例えば、下記式に示すよう
に、アルカリ水溶液に溶解したビス{(アリールフルオ
ロアルキル)アリール}フルオロアルカン誘導体(ビス
フェノール)と、塩化メチレンのような水に不溶な有機
溶媒に溶解したジカルボン酸クロリドとの2相系を、第
4アンモニウム塩のような相間移動触媒の存在下に、室
温内外で撹拌することにより得ることができる。
【0067】
【化27】
【0068】なお、上記式において-Y-は、
【0069】
【化28】
【0070】を示す[ビス{(アリールフルオロアルキ
ル)アリール}フルオロアルカン誘導体としてR1が水酸
基でR2が水素原子のものを用いた場合]。
【0071】ジカルボン酸クロリドは、例えば、ジカル
ボン酸やジカルボン酸無水物と塩化チオニルとを反応さ
せることにより得ることができる。
【0072】ジカルボン酸クロリドを形成するジカルボ
ン酸、ジカルボン酸無水物としては、マレイン酸、無水
マレイン酸、フマル酸、フタル酸、無水フタル酸、イソ
フタル酸、
【0073】
【化29】
【0074】などを例示することができる。
【0075】また、一般式(1)で表されるビス{(ア
リールフルオロアルキル)アリール}フルオロアルカン
誘導体におけるR1がカルボキシル基でR2が水素原子の場
合、またはその逆の場合にも、ポリエステルを得ること
ができる。ポリエステルを製造するには、例えば、下記
式に示すように、アルカリ水溶液に溶解したグリコール
やビスフェノールなどと、塩化メチレンのような水に不
溶な有機溶媒に溶解したビス{(アリールフルオロアル
キル)アリール}フルオロアルカン誘導体のジカルボン
酸クロリドとの2相系を、第4アンモニウム塩のような
相間移動触媒の存在下に、室温内外で撹拌することによ
り得ることができる。
【0076】
【化30】
【0077】グリコールとしては、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、プロピレングリコール(1,
2)、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール(1,
3)などを例示することができる。
【0078】ビスフェノールとしては、
【0079】
【化31】
【0080】などを例示することができる。
【0081】ビス{(アリールフルオロアルキル)アリ
ール}フルオロアルカン誘導体のジカルボン酸クロリド
は、例えば、R1またはR2がカルボキシル基のビス{(ア
リールフルオロアルキル)アリール}フルオロアルカン
誘導体と塩化チオニルとを反応させることにより得るこ
とができる。
【0082】次に、例えば、ポリカーボネートであれ
ば、
【0083】
【化32】
【0084】などを例示することができる。
【0085】一般式(1)で表されるビス{(アリール
フルオロアルキル)アリール}フルオロアルカン誘導体
におけるR1が水酸基でR2が水素原子の場合、またはその
逆の場合には、ポリカーボネートを得ることができる。
ポリカーボネートを製造するには、例えば、下記式に示
すように、アルカリ水溶液に溶解したビス{(アリール
フルオロアルキル)アリール}フルオロアルカン誘導体
(ビスフェノール)と、塩化メチレンのような水に不溶
な有機溶媒に溶解したジホスゲン(トリクロロメチルク
ロロホルマート)との2相系を、第4アンモニウム塩の
ような相間移動触媒の存在下に、撹拌することにより得
ることができる。
【0086】
【化33】
【0087】次に、例えば、ポリホルマールであれば、
【0088】
【化34】
【0089】などを例示することができる。
【0090】一般式(1)で表されるビス{(アリール
フルオロアルキル)アリール}フルオロアルカン誘導体
におけるR1が水酸基でR2が水素原子の場合、またはその
逆の場合には、ポリホルマールを得ることができる。ポ
リホルマールを製造するには、例えば、下記式に示すよ
うに、水酸化カリウムのようなアルカリの存在下、NM
P(N-メチルピロリドン)のような極性溶媒中で、ビス
{(アリールフルオロアルキル)アリール}フルオロア
ルカン誘導体(ビスフェノール)とジクロロメタンを反
応させることにより得ることができる。
【0091】
【化35】
【0092】次に、例えば、ポリエーテルであれば、
【0093】
【化36】
【0094】などを例示することができる。
【0095】一般式(1)で表されるビス{(アリール
フルオロアルキル)アリール}フルオロアルカン誘導体
におけるR1が水酸基でR2が水素原子の場合、またはその
逆の場合には、ポリエーテルを得ることができる。ポリ
エーテルを製造するには、例えば、下記式に示すよう
に、ビス{(アリールフルオロアルキル)アリール}フ
ルオロアルカン誘導体(ビスフェノール)のアルカリ金
属塩と、電子吸引性基によって活性化された芳香族ジハ
ライドを、極性溶媒中で加熱し、重縮合させることによ
り得ることができる。
【0096】
【化37】
【0097】芳香族ジハライドとしては、
【0098】
【化38】
【0099】などを例示することができる。
【0100】次に、例えば、ポリアミドであれば、
【0101】
【化39】
【0102】などを例示することができる。
【0103】一般式(1)で表されるビス{(アリール
フルオロアルキル)アリール}フルオロアルカン誘導体
におけるR1がカルボキシル基でR2が水素原子の場合、ま
たはその逆の場合には、ポリアミドを得ることができ
る。ポリアミドを製造するには、例えば、下記式に示す
ように、NMPやHMPA(ヘキサメチルホスホルアミ
ド)などのアミド系溶媒中で、ビス{(アリールフルオ
ロアルキル)アリール}フルオロアルカン誘導体のジカ
ルボン酸クロリドとジアミンを撹拌混合することにより
得ることができる。
【0104】
【化40】
【0105】ジアミンとしては、
【0106】
【化41】
【0107】などを例示することができる。
【0108】また、一般式(1)で表されるビス{(ア
リールフルオロアルキル)アリール}フルオロアルカン
誘導体におけるR1がアミノ基でR2が水素原子の場合、ま
たはその逆の場合にも、ポリアミドを得ることができ
る。ポリアミドを製造するには、例えば、NMPやHM
PA(ヘキサメチルホスホルアミド)などのアミド系溶
媒中で、ビス{(アリールフルオロアルキル)アリー
ル}フルオロアルカン誘導体(ジアミン)とジカルボン
酸クロリドを撹拌混合することにより得ることができ
る。
【0109】ジカルボン酸クロリドとしては、ポリエス
テルの製造で上記したものを例示することができる。
【0110】次に、例えば、ポリケトンであれば、
【0111】
【化42】
【0112】などを例示することができる。
【0113】一般式(1)で表されるビス{(アリール
フルオロアルキル)アリール}フルオロアルカン誘導体
におけるR1がカルボキシル基でR2が水素原子の場合、ま
たはその逆の場合には、ポリケトンを得ることができ
る。ポリケトンを製造するには、例えば、下記式に示す
ように、ビス{(アリールフルオロアルキル)アリー
ル}フルオロアルカン誘導体(ジカルボン酸)とジフェ
ニル化合物を、ポリリン酸中で加熱することにより得る
ことができる。
【0114】
【化43】
【0115】上記式において、-Z-としては、-O-、-CO
-、-S-、-SO2-を例示することができる。
【0116】次に、例えば、ポリベンゾイミダゾールで
あれば、
【0117】
【化44】
【0118】などを例示することができる。
【0119】一般式(1)で表されるビス{(アリール
フルオロアルキル)アリール}フルオロアルカン誘導体
におけるR1がカルボキシル基でR2が水素原子の場合、ま
たはその逆の場合には、ポリベンゾイミダゾールを得る
ことができる。ポリベンゾイミダゾールを製造するに
は、例えば、下記式に示すように、ビス{(アリールフ
ルオロアルキル)アリール}フルオロアルカン誘導体
(ジカルボン酸)とテトラアミンを、ポリリン酸中で加
熱することにより得ることができる。
【0120】
【化45】
【0121】テトラアミンとしては、
【0122】
【化46】
【0123】などを例示することができる。
【0124】また、一般式(1)で表されるビス{(ア
リールフルオロアルキル)アリール}フルオロアルカン
誘導体におけるR1およびR2がともにアミノ基の場合に
も、ポリベンゾイミダゾールを得ることができる。ポリ
ベンゾイミダゾールを製造するには、例えば、ビス
{(アリールフルオロアルキル)アリール}フルオロア
ルカン誘導体(テトラアミン)とジカルボン酸を、ポリ
リン酸中で加熱することにより得ることができる。
【0125】ジカルボン酸としては、ポリエステルの製
造で上記したものを例示することができる。
【0126】次に、例えば、ポリベンゾオキサゾールで
あれば、
【0127】
【化47】
【0128】などを例示することができる。
【0129】一般式(1)で表されるビス{(アリール
フルオロアルキル)アリール}フルオロアルカン誘導体
におけるR1がカルボキシル基でR2が水素原子の場合、ま
たはその逆の場合には、ポリベンゾオキサゾールを得る
ことができる。ポリベンゾオキサゾールを製造するに
は、例えば、下記式に示すように、ビス{(アリールフ
ルオロアルキル)アリール}フルオロアルカン誘導体の
ジカルボン酸クロリドとビス(o-アミノフェノール)
を、NMPのような極性溶媒中で反応させ、ポリヒドロ
キシアミドを生成させた後、高温下で脱水環化させるこ
とにより得ることができる。
【0130】
【化48】
【0131】ビス(o-アミノフェノール)としては、
【0132】
【化49】
【0133】などを例示することができる。
【0134】また、一般式(1)で表されるビス{(ア
リールフルオロアルキル)アリール}フルオロアルカン
誘導体におけるR1がアミノ基でR2が水酸基の場合、また
はその逆の場合にも、ポリベンゾオキサゾールを得るこ
とができる。ポリベンゾオキサゾールを製造するには、
例えば、ビス{(アリールフルオロアルキル)アリー
ル}フルオロアルカン誘導体とジカルボン酸クロリド
を、NMPのような極性溶媒中で反応させ、ポリヒドロ
キシアミドを生成させた後、高温下で脱水環化させるこ
とにより得ることができる。
【0135】ジカルボン酸クロリドとしては、ポリエス
テルの製造で上記したものを例示することができる。
【0136】次に、例えば、ポリベンゾチアゾールであ
れば、
【0137】
【化50】
【0138】などを例示することができる。
【0139】一般式(1)で表されるビス{(アリール
フルオロアルキル)アリール}フルオロアルカン誘導体
におけるR1がカルボキシル基でR2が水素原子の場合、ま
たはその逆の場合には、ポリベンゾチアゾールを得るこ
とができる。ポリベンゾチアゾールを製造するには、例
えば、下記式に示すように、ビス{(アリールフルオロ
アルキル)アリール}フルオロアルカン誘導体(ジカル
ボン酸)とビス(o-アミノベンゼンチオール)を、ポリ
リン酸中で加熱することにより得ることができる。
【0140】
【化51】
【0141】ビス(o-アミノベンゼンチオール)として
は、
【0142】
【化52】
【0143】などを例示することができる。
【0144】また、一般式(1)で表されるビス{(ア
リールフルオロアルキル)アリール}フルオロアルカン
誘導体におけるR1がアミノ基でR2がメルカプト基の場
合、またはその逆の場合にも、ポリベンゾチアゾールを
得ることができる。ポリベンゾチアゾールを製造するに
は、例えば、ビス{(アリールフルオロアルキル)アリ
ール}フルオロアルカン誘導体とジカルボン酸を、ポリ
リン酸中で加熱することにより得ることができる。
【0145】ジカルボン酸としては、ポリエステルの製
造で上記したものを例示することができる。
【0146】次に、例えば、ポリイミドであれば、
【0147】
【化53】
【0148】などを例示することができる。
【0149】一般式(1)で表されるビス{(アリール
フルオロアルキル)アリール}フルオロアルカン誘導体
におけるR1がアミノ基でR2が水素原子の場合、またはそ
の逆の場合には、ポリイミドを得ることができる。ポリ
イミドを製造するには、例えば、下記式に示すように、
ビス{(アリールフルオロアルキル)アリール}フルオ
ロアルカン誘導体(ジアミン)とテトラカルボン酸二無
水物を、DMAc(N,N-ジメチルアセトアミド)のよう
なアミド系溶媒中で撹拌混合することにより、ポリアミ
ド酸を生成させ、それを300℃程度に加熱して脱水環
化させることにより得ることができる。
【0150】
【化54】
【0151】テトラカルボン酸二無水物としては、
【0152】
【化55】
【0153】などを例示することができる。
【0154】次に、例えば、ポリアゾメチンであれば、
【0155】
【化56】
【0156】などを例示することができる。
【0157】次に、例えば、ポリシロキサンであれば、
【0158】
【化57】
【0159】などを例示することができる。
【0160】上記のポリマーは、種々の特性を改善する
ため、例えば、2種以上の本願発明化合物をモノマーと
して用いてコポリマーとするほか、ブロック化やグラフ
ト化することができる。また、種々の添加剤を添加した
り、他のポリマーとブレンドすることもできる。
【0161】これらのポリマーを合成するにあたって
は、公知の方法(Organofluorine Chemistry, Principl
es and Commercial Applications, Banks, R. E., Smar
t, B.E., Tatlow, J. C., Eds,; Plenum: New York, 19
94; pp413-429.;フッ素ポリマーの開発と用途展開,高
薄一弘,株式会社技術情報協会,pp211-234;最新耐熱
性高分子,三田達,株式会社総合技術センター,pp14-3
9;ふっ素樹脂ハンドブック,里川孝臣,日刊工業新聞
社,pp545-610;Fluoropolymers 1, Synthesis,Gareth
Hougham, Patrick E. Cassidy, Ken Johns, and Theodo
re Davidson, Kluwer Academic/Plenum Publishers, 19
99; pp127-150)を用いることができる。
【0162】これらのポリマーの用途としては、例え
ば、電子材料(層間絶縁膜、プリント基板、電線の絶縁
材、LSIの表面保護膜、コネクター、スイッチ)、光学
用途(光ファイバー、光学接着剤)、航空機部品、自動
車部品、記録媒体基板、耐熱接着剤、耐熱摺動材、機械
部品、電気部品、配管材料、塗料、レジスト材料などを
挙げることができるが、これらに制限されるものではな
い。
【0163】さらに、一般式(1)で表されるビス
{(アリールフルオロアルキル)アリール}フルオロア
ルカン誘導体は、フッ素ゴムの加硫に使用される加硫剤
として、用いることもできる。加硫されたフッ素ゴムと
しては、例えば、
【0164】
【化58】
【0165】などを例示することができる。
【0166】また、本願発明のビス{(アリールフルオ
ロアルキル)アリール}フルオロアルカン誘導体は、ポ
リマーの架橋剤として用いることができる。
【0167】一般式(1)で表されるビス{(アリール
フルオロアルキル)アリール}フルオロアルカン誘導体
におけるR1が水酸基でR2が水素原子の場合、またはその
逆の場合には、フッ素ゴムの架橋剤として用いることが
できる。架橋法を例示すると、VDF系生フッ素ゴム
に、架橋剤としてビス{(アリールフルオロアルキル)
アリール}フルオロアルカン誘導体(ビスフェノー
ル)、架橋促進剤として4級ホスホニウム塩または4級
アンモニウム塩などの塩基性化合物、受酸剤としてCa
(OH)2やMgOなどの金属水酸化物または金属酸化
物を混練し、140〜260℃に加熱することにより架
橋させることができる。これらは、熱と塩基性化合物に
より、フッ素ゴムの分子鎖から脱HFを行わせて不飽和
部位をつくり出し、そこへビス{(アリールフルオロア
ルキル)アリール}フルオロアルカン誘導体(ビスフェ
ノール)を付加させることにより分子架橋を行うもので
ある。
【0168】また、ポリマー内の末端や側鎖に架橋性基
としてカルボキシル基および/またはアルコキシカルボ
ニル基を有する含フッ素エラストマー(生フッ素ゴム)
の場合(WO00/29479)、一般式(1)で表されるビス
{(アリールフルオロアルキル)アリール}フルオロア
ルカン誘導体において、R1およびR2がアミノ基のもの、
R1とR2がアミノ基と水酸基のもの、R1とR2がアミノ基と
メルカプト基のもの、R1とR2が水酸基と水素原子のも
の、またはR1とR2がアミノ基と水素原子のものを混合
し、加熱することにより、含フッ素エラストマーを架橋
することができる。
【0169】
【発明の効果】本発明は、よりフッ素含量の高い重要な
中間体またはモノマーである新規有用なビス{(アリー
ルフルオロアルキル)アリール }フルオロアルカン誘
導体を提供する。これらのモノマーを用いて、より耐熱
性、耐油性、耐水耐湿性、低吸水性、耐溶剤性、耐薬品
性、耐汚染性、耐プラズマ性、電気絶縁性、耐腐食性、
溶媒溶解性(成形加工性)、低誘電率化、低屈折率化に
優れたポリマーを提供することができる。
【0170】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例によってなんら限定
されるものではない。
【0171】実施例1 2,2-ビス{3-(ヘキサフルオロ
-2'-フェニルイソプロピル)-4-ヒドロキシフェニル}
ヘキサフルオロプロパンの合成
【0172】
【化59】
【0173】−50℃に冷却したトリフルオロメタンス
ルホン酸17.9g(119mmol)に、2,2-ビス(4-ヒ
ドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン[ビスフェ
ノールAF]2.90g(8.63mmol)、次いでヘキ
サフルオロ-2-フェニルイソプロパノール16.0g
(65.5mmol)を加え、120℃で12時間撹拌し
た。
【0174】反応終了後、−40℃に冷却した反応混合
物を、炭酸水素ナトリウム20gと水500mlと酢酸エ
チル100mlの混合物へ注ぎ、有機層を分離した。水層
を酢酸エチル50mlで2回抽出し、有機層を合わせて、
飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄し
た。硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去し
た。
【0175】残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=10:3)に付し
て2,2-ビス{3-(ヘキサフルオロ-2'-フェニルイソプロ
ピル)-4-ヒドロキシフェニル}ヘキサフルオロプロパ
ンを3.85g(収率56.6%)得た。その分析結果
を以下に示す。 IR(KBr)cm-1:3548,1617,1514,1256,1207,1170,1138,101
7,1009,964,712.1 H-NMR(CDCl3;TMS)δ:4.7(s,2H,OH),6.9(d,J=8.8Hz,2H,
ArH),7.4-7.6(m,12H,Ar-H),7.7(bs,2H,Ar-H).19 F-NMR(CDCl3;CFCl3)δ:-64.9(s,6F),-64.0(s,12F). High Mass : 788.10257(実測値); 788.10149(C33H
18F18O2に対する計算値)。
【0176】実施例2 2,2-ビス{3-(ヘキサフルオロ
-2'-フェニルイソプロピル)-4-ヒドロキシ-5-ニトロフ
ェニル}ヘキサフルオロプロパンの合成
【0177】
【化60】
【0178】2,2-ビス{3-(ヘキサフルオロ-2'-フェニ
ルイソプロピル)-4-ヒドロキシフェニル}ヘキサフル
オロプロパン0.50g(0.64mmol)を酢酸3.5
mlに溶解し、室温撹拌下、60%硝酸0.3mlを加え
た。60℃で3時間撹拌後、水50mlで希釈して、ジク
ロロメタン50mlで2回抽出した。有機層を合わせて飽
和食塩水で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥して、減
圧濃縮した。
【0179】残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=5:2)に付し
て、2,2-ビス{3-(ヘキサフルオロ-2'-フェニルイソプ
ロピル)-4-ヒドロキシ-5-ニトロフェニル}ヘキサフル
オロプロパン0.30g(収率53.9%)を融点85
〜89℃の黄色結晶として得た。その分析結果を以下に
示す。 IR(KBr)cm-1:3440,1630,1559,1479,1425,1336,1255,120
6,1174,1135,1032,987,961,761,706.1 H-NMR(CDCl3;TMS)δ:7.2-7.5(m,10H,Ar-H),7.8(bd,J=
2.0Hz,2H,Ar-H),8.4(bd,J=2.4Hz,2H,Ar-H),11.5(bs,2H,
OH).19 F-NMR(CDCl3;CFCl3)δ:-65.0(s,6F),-63.2(s,12F). High Mass : 878.07265(実測値); 878.07209(C33H
16F18N2O6に対する計算値)。
【0180】実施例3 2,2-ビス{5-アミノ-3-(ヘキ
サフルオロ-2'-フェニルイソプロピル)-4-ヒドロキシ
フェニル}ヘキサフルオロプロパンの合成
【0181】
【化61】
【0182】2,2-ビス{3-(ヘキサフルオロ-2'-フェニ
ルイソプロピル)-4-ヒドロキシ-5-ニトロフェニル}ヘ
キサフルオロプロパン0.25g(0.28mmol)をメ
タノール5mlに溶解し、アルゴン雰囲気下で10%パラ
ジウム/炭素0.11gを加えた後、常圧水素雰囲気下
で、13時間室温撹拌を行った。雰囲気を窒素に代えて
から反応混合物をセライト濾過し、次いでメタノールで
洗浄した。濾液および洗浄液を合わせて、減圧濃縮した
後の残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開
溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=3:2)に付して、2,2-ビ
ス{5-アミノ-3-(ヘキサフルオロ-2'-フェニルイソプ
ロピル)-4-ヒドロキシフェニル}ヘキサフルオロプロ
パン0.13g(収率55.8%)を白色固体として得
た。その分析結果を以下に示す。 IR(KBr)cm-1:3523,1614,1506,1455,1261,1247,1233,120
5,1162,1136,1040,959,936,763,716.1 H-NMR(CDCl3;TMS)δ:3.8(bs,3H,NH2およびOH),6.9(bs,
2H,Ar-H),7.1(bs,2H,Ar-H),7.3-7.7(m,10H,Ar-H).19 F-NMR(CDCl3;CFCl3)δ:-64.4(s,6F),-64.0(s,12F). High Mass : 818.12555(実測値); 818.12374(C33H
20F18N2O2に対する計算値)。
【0183】実施例4 ポリベンゾオキサゾールの合成 2,2-ビス(4-カルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロ
パン18.1gをクロロホルム30mlに溶解し、DMF
0.3gと塩化チオニル16.5gを入れ、3時間還流
させた。冷却後、減圧によりクロロホルムと過剰の塩化
チオニルを留去し、2,2-ビス(4-クロロカルボキシフェ
ニル)ヘキサフルオロプロパン16gを得た。
【0184】実施例3で得られた2,2-ビス{5-アミノ-3
-(ヘキサフルオロ-2'-フェニルイソプロピル)-4-ヒド
ロキシフェニル}ヘキサフルオロプロパン8.2gをN
MP20mlに溶解させ、ピリジン1.1gを加え、系内
を窒素で置換した。NMP10mlに2,2-ビス(4-クロロ
カルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン4.3g
を溶解させたものを、氷冷下で30分かけて滴下した。
滴下終了後、室温まで戻し、15時間撹拌した。反応終
了後、水:IPA=200ml:40mlの混合溶媒に投入
し、撹拌後、沈殿物を濾過した。得られた固体を同混合
溶媒240mlで洗浄後、さらに水800mlで洗浄した
後、乾燥し、ポリヒドロキシアミド10.0gを得た。
得られたポリヒドロキシアミド2gをNMP18gに溶
解させ、アルミニウム板上に塗布した。室温で1時間乾
燥させた後、350℃で1時間焼成し、ポリベンゾオキ
サゾールを得た。
【0185】
【化62】
【0186】得られた塗膜の一部をとりIR測定を行っ
たところ、1650cm-1のアミド由来のピークは消失
し、1050cm-1のオキサゾール由来のピークが生じて
いることを確認した。
【0187】また、塗膜の一部をとり熱分析を行ったと
ころ、窒素雰囲気下で10℃/分で昇温したとき、10
%重量減となる温度は470℃であった。
【0188】さらに、LCR法により1MHzでの塗膜の
誘電率測定を行ったところ、2.5であった。
【0189】比較例1 実施例4の2,2-ビス{5-アミノ-3-(ヘキサフルオロ-2'
-フェニルイソプロピル)-4-ヒドロキシフェニル}ヘキ
サフルオロプロパン8.2gを2,2-ビス(3-アミノ-4-
ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン3.7g
に変えた以外は実施例4と同様にしてポリベンゾオキサ
ゾールを得て、実施例4と同様にして誘電率測定を行っ
たところ、2.7であった。
【0190】実施例5 下記の表1に記載されている配合組成で、ゴム練りロー
ルを用いて、生フッ素ゴムおよび加硫剤[実施例1で得
られた2,2-ビス{3-(ヘキサフルオロ-2'-フェニルイソ
プロピル)-4-ヒドロキシフェニル}ヘキサフルオロプ
ロパン]を、均一となるように混練した。約1時間放置
した後、さらに、水酸化カルシウム、酸化マグネシウム
およびMTカーボンを混練し、コンパウンドを作製し
た。なお、生フッ素ゴムは、WO96/17876の実施例1に記
載の方法により作製した共重合体(VDF/HFP=7
6.3モル/23.7モル)である。 [表1] 生フッ素ゴム 100重量部 (VDF/HFP 二元共重合体) 加硫剤 5重量部 酸化マグネシウム 3重量部 MTカーボン 30重量部水酸化カルシウム 6重量部 得られたコンパウンド80gを、予め170℃に加熱し
た100トンシート用プレスにセットして、60Kg/cm2
の圧力にて15分間成形して、機械特性測定用試料を作
製した。
【0191】また、予め、170℃に加熱した50トン
プレスにP24 O−リング金型をセットし、O−リン
グ3個につきコンパウンド10gを金型に入れ、100
Kg/cm2の圧力にて15分間成形して、圧縮永久歪測定用
試料を作製した。
【0192】次に、予め、230℃に加熱した電気炉
に、上記の各試料を棚板に並べた状態で入れ、230℃
にて24時間、オーブン加硫をおこなった(二次加
硫)。
【0193】得られた試料の機械特性と圧縮永久歪を、
以下の測定法により測定した。 [機械特性測定]テンシロン引張試験機を用い、JIS 4
号ダンベルサンプルを引張速度500mm/分、標点間距離20
mmにて測定した。 [圧縮永久歪測定]上記で成形したO−リングを、25
%圧縮した状態で、200℃×72時間または230℃×72時間
放置し、圧縮前と比べてどれだけ復元したかを求めた。
【0194】測定結果を表2に示す。これより、実施例
1で得られた2,2-ビス{3-(ヘキサフルオロ-2'-フェニ
ルイソプロピル)-4-ヒドロキシフェニル}ヘキサフル
オロプロパンを加硫剤として用いたフッ素ゴムは優れた
特性を示し、2,2-ビス{3-(ヘキサフルオロ-2'-フェニ
ルイソプロピル)-4-ヒドロキシフェニル}ヘキサフル
オロプロパンは、優れた架橋剤であることがわかる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07C 215/80 C07C 215/80 4J043 // C08G 63/682 C08G 63/682 64/04 64/04 65/40 65/40 67/00 67/00 69/42 69/42 73/10 73/10 73/18 73/18 73/22 73/22 75/32 75/32 (72)発明者 石原 寿美 茨城県つくば市御幸が丘3番地 ダイキン 工業株式会社内 (72)発明者 荒瀬 琢也 大阪府摂津市西一津屋1番1号 ダイキン 工業株式会社淀川製作所内 (72)発明者 森谷 司 大阪府摂津市西一津屋1番1号 ダイキン 工業株式会社淀川製作所内 (72)発明者 堀 義憲 大阪府摂津市西一津屋1番1号 ダイキン 工業株式会社淀川製作所内 Fターム(参考) 4H006 AA01 AB46 BJ50 BM10 BM71 BN30 BU46 FC52 FE13 FE71 FE74 4J001 DA01 DB01 DC14 EB44 EB65 EC44 EC45 EC46 EC54 EC66 EC67 EC68 EC75 GA11 4J005 AA24 4J029 AA02 AA03 AA09 AB07 AC01 BB12B BB15B BG04Y BG08Y CB11B CB12B CG12Y CG15Y HC05B 4J030 BA34 4J043 PA02 PA04 PC136 PC146 QB35 QB39 QB41 RA42 RA57 SA06 TA14 UA132 UA451 UA561 UA591 UB052

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 (式中、Xは、 【化2】 である。Rf1、Rf2、Rf3およびRf4は、同一または異なっ
    て、炭素数1〜10個のペルフルオロアルキル基であ
    り、直鎖状または分枝鎖状の鎖状構造でも環状構造でも
    よい。また、このRf1およびRf2、またはRf3およびRf
    4は、これらが結合する炭素原子と共に互いに結合して
    炭素数3〜8個のフルオロシクロアルキルを形成しても
    よい。R1およびR2は、同一または異なって、水素原子、
    ハロゲン原子、水酸基、メルカプト基、ニトロ基、置換
    基を有することのあるアミノ基、置換基を有することの
    ある炭素数1〜10個のアルキル基またはカルボキシル
    基である。また、このR1およびR2は、互いに結合して-C
    O-O-CO-基を形成してもよい。R3、R 4およびR5は、同一
    または異なって、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、炭
    素数1〜10個のアルコキシ基、フェノキシ基、炭素数
    1〜12個のアシルオキシ基、置換基を有することのあ
    る炭素数1〜10個のアルキル基または置換基を有する
    ことのある炭素数6〜12個のアリール基である。)で
    表されるビス{(アリールフルオロアルキル)アリー
    ル}フルオロアルカン誘導体。
  2. 【請求項2】 R1が水酸基であり、R2が水素原子である
    請求項1に記載の化合物。
  3. 【請求項3】 R1が水酸基であり、R2がニトロ基である
    請求項1に記載の化合物。
  4. 【請求項4】 R1が水酸基であり、R2がアミノ基である
    請求項1に記載の化合物。
  5. 【請求項5】 R1がメチル基であり、R2が水素原子であ
    る請求項1に記載の化合物。
  6. 【請求項6】 R1およびR2がメチル基である請求項1に
    記載の化合物。
  7. 【請求項7】 R1がカルボキシル基であり、R2が水素原
    子である請求項1に記載の化合物。
  8. 【請求項8】 R1およびR2がカルボキシル基である請求
    項1に記載の化合物。
  9. 【請求項9】 R1およびR2が互いに結合して-CO-O-CO-
    基を形成する請求項1に記載の化合物。
  10. 【請求項10】 R1が置換基を有することのあるアミノ
    基であり、R2が水素原子である請求項1に記載の化合
    物。
  11. 【請求項11】 R1およびR2が置換基を有することのあ
    るアミノ基である請求項1に記載の化合物。
  12. 【請求項12】 R1が置換基を有することのあるアミノ
    基であり、R2がメルカプト基である請求項1に記載の化
    合物。
  13. 【請求項13】 Rf1、Rf2、Rf3およびRf4がトリフルオ
    ロメチル基である請求項1〜12のいずれかに記載の化
    合物。
  14. 【請求項14】 請求項1〜13のいずれかに記載の化
    合物をモノマーとして少なくとも1種含むポリマー。
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