JP2002080277A - 誘電体磁器及びこれを用いた誘電体共振器 - Google Patents

誘電体磁器及びこれを用いた誘電体共振器

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JP2002080277A JP2000282287A JP2000282287A JP2002080277A JP 2002080277 A JP2002080277 A JP 2002080277A JP 2000282287 A JP2000282287 A JP 2000282287A JP 2000282287 A JP2000282287 A JP 2000282287A JP 2002080277 A JP2002080277 A JP 2002080277A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高周波領域で高εr、高Q値、かつ共振周波数
の温度係数τfが小さい誘電体磁器を得る。 【解決手段】金属元素として少なくとも稀土類元素(L
n)、Al、M(MはCaおよび/またはSr)、及び
Tiを含有する酸化物からなり、前記Alの少なくとも
一部がβ−Al23および/またはθ−Al23の結晶
相として存在する誘電体磁器とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マイクロ波、ミリ
波等の高周波領域において、高い比誘電率εr 、共振の
先鋭度Q値を有する誘電体磁器及び誘電体共振器に関
し、例えば前記高周波領域において使用される種々の共
振器用材料やMIC(Monolithic IC)用誘電体基板
材料、誘電体導波路用材料や積層型セラミックコンデン
サー等に使用される誘電体磁器及びこれを用いた誘電体
共振器に関する。
【0002】
【従来の技術】誘電体磁器は、マイクロ波やミリ波等の
高周波領域において、誘電体共振器、MIC用誘電体基
板や導波路等に広く利用されている。その要求される特
性としては、(1)誘電体中では伝搬する電磁波の波長
が(1/εr)1/2に短縮されるので、小型化の要求に
対して比誘電率が大きいこと、(2)高周波領域での誘
電損失が小さいこと、すなわち高Qであること、(3)
共振周波数の温度に対する変化が小さいこと、即ち比誘
電率εrの温度依存性が小さく且つ安定であること、以
上の3特性が主として挙げられる。
【0003】この様な誘電体磁器として、例えば特開平
4−118807にはCaO−TiO2−Nb25−M
O(MはZn、Mg、Co、Mn等)系からなる誘電体
磁器が示されている。しかし、この誘電体磁器では、1
GHzに換算した時のQ値が1600〜25000程度
と低く、共振周波数の温度係数τfが215〜835p
pm/℃程度と大きいため、Q値を向上させ、かつτf
を小さくするという課題があった。
【0004】そこで、本出願人は、LnAlCaTi系
の誘電体磁器(特開平6−76633号公報参照、Ln
は稀土類元素)、LnAlSrCaTi系の誘電体磁器
(特開平11−278927号参照)およびLnAlC
aSrBaTi系の誘電体磁器(特開平11−1062
55号参照)を提案した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、LnAlCa
Ti系誘電体磁器(特開平6−76633号公報参照、
Lnは稀土類元素)では、比誘電率εrが30〜47の
範囲においてQ値が20000〜58000であり、場
合によってはQ値が35000より小さくなるのでQ値
を向上させる必要があるという課題があった。
【0006】また、LnAlSrCaTi系の誘電体磁
器(特開平11−278927号参照)では比誘電率ε
rが30〜48の範囲においてQ値が20000〜75
000であり、同様に場合によってはQ値が35000
より小さくなるのでQ値を向上させる必要があるという
課題があった。
【0007】さらに、LnAlCaSrBaTi系の誘
電体磁器(特開平11−106255号参照)では、比
誘電率εrが31〜47でQ値が30000〜6800
0であり、同様に場合によってはQ値が35000より
小さくなるのでQ値を向上させる必要があるという課題
があった。
【0008】本発明は、上記事情に鑑みて完成されたも
ので、その目的は比誘電率εrが30〜48の範囲にお
いてQ値40000以上、特にεrが40以上の範囲に
おいてQ値が45000以上と高く、かつ比誘電率εr
の温度依存性が小さくかつ安定である誘電体磁器及び誘
電体共振器を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の誘電体磁器は、
金属元素として少なくとも稀土類元素(Ln)、Al、
M(MはCaおよび/またはSr)、及びTiを含有す
る酸化物からなり、前記Alの酸化物の少なくとも一部
がβ−Al23または/およびθ−Al23の結晶相と
して存在することを特徴とする。
【0010】また、前記稀土類元素(Ln)、Al、M
(MはCaおよび/またはSr)、及びTiを含有する
酸化物からなる結晶のうち、結晶系が六方晶および/ま
たは斜方晶である結晶が80体積%以上であることを特
徴とする。
【0011】さらに、金属元素としてMn、WおよびT
aのうち少なくとも1種を合計でMnO2、WO3および
Ta25換算で0.01〜3重量%含有することを特徴
とする。
【0012】また、前記β−Al23および/またはθ
−Al23を1/100000〜3体積%含有すること
を特徴とする。
【0013】また、前記誘電体磁器が、金属元素として
少なくとも稀土類元素(Ln)、Al、M(MはCaま
たは/およびSr)、及びTiを含有し、組成式を aLn2X・bAl23・cMO・dTiO2 (但し、3≦x≦4) と表したときa、b、c、dが、 0.056≦a≦0.214 0.056≦b≦0.214 0.286≦c≦0.500 0.230<d<0.470 a+b+c+d=1 を満足することを特徴とする。
【0014】さらに、本発明の誘電体共振器は、一対の
入出力端子間に上記誘電体磁器を配置し、電磁界結合に
より作動する誘電体共振器を構成したものである。
【0015】
【作用】本発明の誘電体磁器ではβ−Al23および/
またはθ−Al23の結晶相を含有させることによりQ
値を向上させることができる。
【0016】また、結晶系が六方晶および/または斜方
晶である結晶を80体積%以上とすることにより、Q値
を向上させることができる。
【0017】なお、本発明の誘電体磁器は、上記原料を
成形し、1630℃〜1680℃で5〜10時間保持し
た後、1630〜1300℃を310〜500℃/時間
で降温し、さらに1300〜1100℃を5〜100℃
/時間で降温し、さらにまた1100〜1050℃で2
0時間以上保持して焼成する工程を含む製造方法によ
り、β−Al23および/またはθ−Al23を生成さ
せ、結晶系が六方晶または/および斜方晶である結晶を
80体積%以上とすることにより高いQ値を得ることが
できる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明について以下に説明する。
【0019】本発明における誘電体磁器とは、未焼結体
を成形し、焼成して得られる焼結体のことを意味してい
る。そして、Q値を高くするためには、金属元素として
少なくとも稀土類元素(Ln)、Al、M(MはCaま
たは/およびSr)、及びTiを含有する酸化物からな
り、前記Alの酸化物の少なくとも一部がβ−Al23
および/またはθ−Al23の結晶相として存在するこ
とが重要である。
【0020】特に本発明の誘電体磁器はLnAlO
(X+3)/2(3≦x≦4)とMTiO3との固溶体からなる
ペロブスカイト型結晶を主結晶相とし、他の結晶相とし
てβ−Al23および/またはθ−Al23が存在する
ことが好ましい。
【0021】このように本発明の誘電体磁器はβ−Al
23および/またはθ−Al23を含有することによ
り、特に共振器用の誘電体磁器として優れた誘電特性を
得ることができる。
【0022】本発明の誘電体磁器においてQ値を高くす
ることができるのは、β−Al23および/またはθ−
Al23を含有させることによって焼結体中の酸素欠陥
が減少するためであると考えられる。
【0023】また、前記β−Al23および/またはθ
−Al23を1/100000〜3体積%含有すること
が重要である。これは前記β−Al23および/または
θ−Al23の含有量を1/100000〜3体積%含
有すると著しくQ値が向上するからである。さらにQ値
を高くするためには1/20000〜2体積%含有する
ことが好ましい。またさらにQ値を高くするためには1
/5000〜0.5体積%の範囲で含有することが特に
好ましい。
【0024】また、Q値を著しく高くするためには、β
−Al23とθ−Al23との平均結晶粒径は0.1〜
40μmが好ましく、特に好ましくはβ−Al23の平
均結晶粒径は0.1〜6μm、θ−Al23の平均結晶
粒径は3〜40μmである。また著しくQ値を高くする
ためには前記β−Al23の結晶の平均アスペクト比は
2〜30が好ましい。
【0025】また、前記稀土類元素(Ln)、Al、M
(MはCaおよび/またはSr)、及びTiを含有する
酸化物からなる結晶のうち、結晶系が六方晶および/ま
たは斜方晶である結晶が80体積%以上であることが重
要であり、これによってさらにQ値を向上させることが
できる。特にQ値を向上させるためには六方晶および/
または斜方晶である結晶が90体積%以上であることが
望ましい。本発明において、六方晶および/または斜方
晶である結晶の体積%が80体積%以上であるとQ値を
向上させることができる理由は、六方晶および斜方晶は
比較的対称性の高い結晶系であるため、六方晶および/
または斜方晶である結晶系を多く含有させることにより
Q値が向上すると考えられる。
【0026】前記稀土類元素(Ln)、Al、M(Mは
Caおよび/またはSr)、及びTiを含有する酸化物
からなる結晶のうち、結晶系が六方晶および斜方晶であ
る結晶であるとは、該結晶が六方晶および斜方晶いずれ
の結晶系をも満足するということである。例えば該結晶
は六方晶のLaAlO3と斜方晶のCaTiO3の結晶構
造を同時に満足する。
【0027】さらに、本発明の誘電体磁器は金属元素と
してMn、WおよびTaのうち少なくとも1種以上をM
nO2、WO3およびTa25換算で0.01〜3重量%
含有するものである。Mn、WおよびTaのうち少なく
とも1種以上をMnO2、WO3およびTa25換算で
0.01〜3重量%含有するのは、0.01〜3重量%
含有すると著しくQ値が向上するからである。Q値を高
くするためにはMn、WおよびTaのうち少なくとも1
種を全量中MnO2、WO3およびTa25換算で特に
0.02〜2重量%含有することが好ましく、さらにM
nをMnO2換算で0.02〜0.5重量%含有するこ
とが好ましい。
【0028】さらに、本発明における誘電体磁器は、金
属元素として少なくとも稀土類元素(Ln)、Al、M
(MはCaおよび/またはSr)、及びTiを含有し、
組成式を aLn2X・bAl23・cMO・dTiO2 (但し、3≦x≦4) と表したときa、b、c、dが、 0.056≦a≦0.214 0.056≦b≦0.214 0.286≦c≦0.500 0.230<d<0.470 a+b+c+d=1 を満足することが重要である。
【0029】本発明の誘電体磁器において、各成分のモ
ル比a、b、c、dを上記の範囲に限定した理由は以下
の通りである。
【0030】即ち、0.056≦a≦0.214とした
のは、0.056≦a≦0.214の場合、εrが大き
く、Q値が高く、共振周波数の温度係数τfの絶対値が
小さくなるからである。特に、0.078≦a≦0.1
166が好ましい。
【0031】0.056≦b≦0.214としたのは、
0.056≦b≦0.214の場合、εrが大きく、Q
値が高く、τfの絶対値が小さくなるからである。特
に、0.078≦b≦0.1166が好ましい。
【0032】0.286≦c≦0.500としたのは、
0.286≦c≦0.500の場合、εrが大きく、Q
値が高く、τfの絶対値が小さくなるからである。特
に、0.330≦c≦0.470が好ましい。
【0033】0.230<d<0.470としたのは、
0.230<d<0.470の場合、εrが大きく、Q
値が高く、τfの絶対値が小さくなるからである。特
に、0.340≦d≦0.45が好ましい。
【0034】本発明においてはQ値を高くするためには
0.75≦(b+d)/(a+c)≦1.25が好まし
い。さらにQ値を高くするためには0.85≦(b+
d)/(a+c)≦1.15であることが特に好まし
い。
【0035】ここで、本発明の誘電体磁器に含まれるβ
−Al23および/またはθ−Al 23からなる結晶の
存在、各結晶の結晶系の同定は、透過電子顕微鏡による
観察、制限視野電子回折像による解析およびエネルギ−
分散型X線分光分析(EDS分析)による測定、または
微小X線回折法などによる測定等により行う。本発明の
誘電体磁器に含まれるβ−Al23および/またはθ−
Al23からなる結晶の存在、および結晶系が六方晶お
よび/または斜方晶である結晶の体積%などを測定する
場合は、透過電子顕微鏡による観察、制限視野電子回折
像による解析およびエネルギ−分散型X線分光分析(E
DS分析)による測定が好ましい。
【0036】透過電子顕微鏡による観察、制限視野電子
回折像による解析およびEDS分析により、本発明の誘
電体磁器に含まれるβ−Al23および/またはθ−A
23からなる結晶の存在の確認、各結晶の結晶系の同
定等を行う場合は、例えば以下の(A)〜(G)の様に
行う。
【0037】(A)誘電体磁器の内部の結晶を倍率20
00〜8000倍程度で、5×10 -3〜5×10-2mm
2程度の面積を写真および制限視野回折像により観察
し、各結晶の電子回折像を解析し結晶構造を同定する。
【0038】(B)(A)で同定した結晶の結晶構造が
β−Al23および/またはθ−Al23である場合、
この結晶を本発明の誘電体磁器に含有するβ−Al23
および/またはθ−Al23とする。
【0039】(C)(A)で観察した結晶写真の総面積
に対する(B)で同定したβ−Al 23および/または
θ−Al23に該当する結晶の面積の割合を求め、この
割合をそれぞれβ−Al23および/またはθ−Al2
3の体積%とする。
【0040】(D)(B)で同定したβ−Al23およ
び/またはθ−Al23の平均結晶粒径Hdを、(C)
のβ−Al23および/またはθ−Al23に該当する
結晶の面積をβ−Al23および/またはθ−Al23
の結晶の数で割った値をAとして、Hd=2(A/π)
1/2により求める。
【0041】(E)β−Al23の結晶のアスペクト比
は結晶写真より求める。
【0042】(F)さらに、上記(A)で同定した各結
晶をEDS分析し、β−Al23および/またはθ−A
23である結晶は他の結晶に比べてAlが相対的に多
いかまたは/およびTiが相対的に少ない結晶であるこ
とを確認することができる。
【0043】(G)(A)で同定した結晶のうち、稀土
類元素(Ln)、Al、M(MはCaおよび/またはS
r)、及びTiを含有する酸化物からなる結晶の結晶構
造が六方晶および/または斜方晶である結晶の体積%を
求める。前記体積%は磁器が写っている写真の面積のう
ち、稀土類元素(Ln)、Al、M(MはCaおよび/
またはSr)、及びTiを含有する酸化物からなる結晶
の面積%を体積%と換算する。
【0044】なお、測定装置は例えばJEOL社の透過
型電子顕微鏡JEM2010FおよびNoran In
struments社のEDS分析装置Voyager
IVを用いる。また、上記(A)〜(F)の測定は焼結体
内部を測定する。また、β−Al23および/またはθ
−Al23からなる結晶は本発明の誘電体磁器に含まれ
る六方晶および/または斜方晶からなる結晶とは定義し
ない。
【0045】また、本発明の誘電体磁器に含まれる六方
晶および/または斜方晶の結晶は、例えば六方晶のLa
AlO3、AlNdO3、斜方晶のCaTiO3などのう
ち少なくとも1種以上で同定される。本発明の誘電体磁
器に含まれる六方晶および/または斜方晶の結晶系から
なる結晶が同時に立方晶の結晶系からなる結晶構造でも
同定される場合の結晶系は、六方晶および/または斜方
晶と定義する。例えば結晶系が立方晶であるSrTiO
3および/またはLaTiO3で同定され、かつ六方晶お
よび/または斜方晶でも同定される結晶は、六方晶およ
び/または斜方晶の結晶系からなる結晶とする。
【0046】また、本発明の試料に含まれる稀土類元素
(Ln)、Al、M(MはCaおよび/またはSr)、
及びTiを含有する酸化物からなる結晶のうち、結晶系
が六方晶および/または斜方晶以外の結晶系からなる結
晶は、結晶構造が不明であるか、または例えば正方晶の
SrLaAlO3、Sr4Ti310、Sr2TiO4、S
3Al27、SrLa2Ti1412、単斜晶のSrAl
24、Nd2Ti27、SrAl47、などの結晶構造
のうち少なくとも1種以上で同定される。
【0047】本発明の誘電体磁器中に含有するβ−Al
23および/またはθ−Al23は例えば、La23
11Al23、Nd23・11Al23、CaO・6A
23、SrO・6Al23などのうち少なくとも1種
からなる。また、本発明の誘電体磁器に含有するβ−A
23の結晶構造は例えばJCPDS−ICDDのN
o.10−0414のβ−Al23からなり、θ−Al
23の結晶構造はJCPDS−ICDDのNo.11−
0517のθ−Al23からなる。また、本発明の誘電
体磁器に含有するβ−Al23はβ′−Al23および
/またはβ″−Al23であっても良い。
【0048】本発明の誘電体磁器に含有される稀土類元
素(Ln)はY、La、Ce、Pr、Nd、Sm、E
u、Gd、Tb、Dy、Ho、ErおよびYbの酸化物
のうち少なくとも1種以上からなることが望ましい。Q
値を高くするためには稀土類元素はLa、Nd、Sm、
Eu、Gd、Dyのうち少なくとも1種以上からなるこ
とが好ましい。さらにQ値を高くするためには稀土類元
素はLa、Nd、Smのうち少なくとも1種以上からな
ることが特に望ましい。本発明においてQ値を高くする
ためには稀土類元素のうちLaが最も好ましい。
【0049】本発明の誘電体磁器の製造方法としては、
金属元素として少なくとも稀土類元素(Ln)、Al、
M(MはCaまたは/およびSr)、及びTiを含有す
る成形体を1630〜1680℃で5〜10時間焼成し
た後、1630〜1300℃を310〜500℃/時間
で降温し、さらに1300〜1100℃を5〜100℃
/時間で降温し、さらにまた1100〜1050℃で2
0時間以上保持する工程を含むことを特徴とする。この
製造方法を用いることにより、β−Al23および/ま
たはθ−Al23が生成してQ値を高くすることができ
る。また、上述の本発明の製造方法により、稀土類元素
(Ln)、Al、M(MはCaおよび/またはSr)、
及びTiを含有する酸化物からなる結晶のうち、結晶系
が六方晶および/または斜方晶である結晶を80体積%
以上とすることができ、その結果Q値を向上させること
ができる。
【0050】さらにQ値を高くするため、さらに105
0〜1000℃で20時間以上保持することが好まし
い。好ましくは、1630℃〜1680℃で6〜9時間
保持した後、1630〜1300℃を350〜450℃
/時間で降温し、さらに1300〜1100℃を8〜4
0℃/時間で降温し、さらにまた1100〜1050℃
で30時間以上保持して焼成する。また、本発明の製造
方法は、前記原料を所定形状に成形する前に前記原料を
1320〜1350℃で1〜10時間仮焼する工程を含
むことが好ましい。1320℃未満あるいは1350℃
よりも高い温度での仮焼では焼成工程でβ−Al23
よび/またはθ−Al23が十分生成しないため、Q値
の向上の効果が著しくないからである。
【0051】本発明の仮焼条件にすることにより焼成工
程でβ−Al23および/またはθ−Al23が十分生
成し、その結果Q値を著しく向上させることができる。
また、本発明の誘電体磁器の製造方法として、前記誘電
体磁器の出発原料にさらに金属元素としてMn、Wおよ
びTaのうち少なくとも1種をMnO2、WO3およびT
25換算で全量中0.01〜3重量%含有する原料を
前記の工程により製造することにより、さらにQ値の高
い誘電体磁器を得ることができる。
【0052】本発明の製造方法によりQ値を高くするこ
とができるのは、焼結過程、特に高温での保持とその後
の降温過程を本発明の製造方法に限定することにより、
β−Al23および/またはθ−Al23が生成すると
ともに焼結体中の酸素欠陥が減少するためであると考え
られる。また、Mn、WおよびTaをMnO2、WO3
よびTa25換算で0.01〜3重量%含有することに
よりさらに酸素欠陥が減少し、さらにQ値を高くするこ
とができると考えられる。
【0053】本発明の誘電体磁器の製造方法は具体的に
は、例えば以下の工程(1a)〜(5a)から成る。
【0054】(1a)出発原料として、高純度の稀土類
酸化物および酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、炭酸
ストロンチウムおよび酸化チタンの各粉末を用いて、所
望の割合となるように秤量後、純水を加え、混合原料の
平均粒径が2.0μm以下、望ましくは0.6〜1.4
μmとなるまで1〜100時間、ジルコニアボール等を
使用したボールミルにより湿式混合及び粉砕を行う。
【0055】(2a)この混合物を乾燥後、1320〜
1350℃で1〜10時間仮焼し、仮焼物を得る。
【0056】(3a)得られた仮焼物と、炭酸マンガン
(MnCO3)、酸化タングステン(WO3)および酸化
タンタル(Ta25)とを混合し、純水を加え、平均粒
径が2.0μm以下、望ましくは0.6〜1.4μmと
なるまで1〜100時間、ジルコニアボール等を使用し
たボールミルにより湿式混合及び粉砕を行う。
【0057】(4a)更に、3〜10重量%のバインダ
ーを加えてから脱水し、その後公知の例えばスプレード
ライ法等により造粒または整粒し、得られた造粒体又は
整粒粉体等を公知の成型法、例えば金型プレス法、冷間
静水圧プレス法、押し出し成形法等により任意の形状に
成形する。尚、造粒体又は整粒粉体等の形態は粉体等の
固体のみならず、スラリー等の固体、液体混合物でも良
い。この場合、液体は水以外の液体、例えばIPA(イ
ソプロピルアルコール)、メタノ−ル、エタノ−ル、ト
ルエン、アセトン等でも良い。
【0058】(5a)得られた成形体を1630℃〜1
680℃で5〜10時間保持した後、1630〜130
0℃を310〜500℃/時間で降温し、さらに130
0〜1100℃を5〜100℃/時間で降温し、さらに
また1100〜1050℃で20時間以上保持して焼成
し、本発明の誘電体磁器を得ることができる。また、さ
らに1050〜1000℃で20時間以上保持して本発
明の誘電体磁器を製造しても良い。
【0059】また、本発明の誘電体磁器の製造方法にお
いて、1630℃〜1680℃で5〜10時間保持する
のは1630℃未満あるいは1680℃より高い温度で
保持するとQ値が低下するからであり、1630〜13
00℃を310〜500℃/時間で降温するのは310
℃/時間未満あるいは500℃/時間より大きい降温速
度ではQ値が低下するからであり、さらに1300〜1
100℃を5〜100℃/時間で降温するのは5℃/時
間未満あるいは100℃/時間より大きい降温速度では
Q値が低下するからであり、さらにまた1100〜10
50℃で20時間以上保持して焼成するのは20時間未
満の保持ではQ値が低下するからである。またさらにQ
値を上げるため1050〜1000℃で20時間以上保
持するのは20時間未満の保持ではQ値が低下するから
である。また、1320〜1350℃で仮焼するのはQ
値を向上させるためである。
【0060】更に、本発明の誘電体磁器は、さらにZn
O、NiO、SnO2、Co34、ZrO2、LiC
3、Rb2CO3、Sc23、V25、CuO、Si
2、BaCO3、MgCO3、Cr23、B23、Ge
2、Sb25、Nb25、Ga2 3等を添加しても良
い。これらは、その添加成分にもよるが、εrや共振周
波数の温度係数τfの値の適正化などを目的として主成
分100重量部に対して合計5重量部以下の割合で添加
することができる。
【0061】また、本発明の誘電体磁器は、特に誘電体
共振器の誘電体磁器として最も好適に用いられる。図1
に、TEモ−ド型の誘電体共振器の概略図を示した。図
1の誘電体共振器は、金属ケース1内壁の相対する両側
に入力端子2及び出力端子3を設け、これらの入出力端
子2、3の間に上記誘電体磁器からなる誘電体磁器4を
配置して構成される。このようなTEモ−ド型誘電体共
振器は、入力端子2からマイクロ波が入力され、マイク
ロ波は誘電体磁器4と自由空間との境界の反射によって
誘電体磁器4内に閉じこめられ、特定の周波数で共振を
起こす。この信号が出力端子3と電磁界結合して出力さ
れる。
【0062】また、図示しないが、本発明の誘電体磁器
を、TEMモードを用いた同軸型共振器やストリップ線
路共振器、TMモードの誘電体磁器共振器、その他の共
振器に適用して良いことは勿論である。更には、入力端
子2及び出力端子3を誘電体磁器4に直接設けても誘電
体共振器を構成できる。
【0063】上記誘電体磁器4は、本発明の誘電体磁器
からなる所定形状の共振媒体であるが、その形状は直方
体、立方体、板状体、円板、円柱、多角柱、その他共振
が可能な立体形状であればよい。また、入力される高周
波信号の周波数は1〜500GHz程度であり、共振周
波数としては2GHz〜80GHz程度が実用上好まし
い。
【0064】尚、本発明は上記実施形態に限定されるも
のではなく、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変
更は何等差し支えない。
【0065】
【実施例】出発原料として高純度の稀土類酸化物、酸化
アルミニウム(Al23)、炭酸カルシウム(CaCO
3)、炭酸ストロンチウム(SrCO3)、酸化チタン
(TiO2)の各粉末を用いそれらを表1のモル比a、
b、c、dとなるように秤量後、純水を加え混合し、こ
の混合原料の平均粒径が2.0μm以下となるまで、ボ
ールミルにより約20時間湿式混合し、粉砕を行った。
この混合物を乾燥後、1330℃で2時間仮焼し、仮焼
物を得た。この仮焼物に炭酸マンガン(MnCO3)、
酸化タングステン(WO3)および酸化タンタル(Ta2
5)を表1の重量%となる様混合後、純水を加え、こ
の混合原料の平均粒径が2.0μm以下となるまで、ボ
ールミルにより約20時間湿式混合し、粉砕を行った。
【0066】更に、得られたスラリーに5重量%のバイ
ンダーを加え、スプレードライにより整粒した。得られ
た整粒粉体を約1ton/cm2の圧力で円板状に成形
後脱脂した。脱脂した成形体を大気中で1630℃〜1
680℃で5〜10時間保持した後、1630〜130
0℃を310〜500℃/時間で降温し、さらに130
0〜1100℃を5〜100℃/時間で降温し、さらに
また1100〜1050℃で30時間保持、1050〜
1000℃で30時間保持して焼成した。
【0067】そして、得られた焼結体の円板部(主面)
を平面研磨し、アセトン中で超音波洗浄し、150℃で
1時間乾燥した後、円柱共振器法により測定周波数3.
5〜4.5GHzで比誘電率εr、Q値、共振周波数の
温度係数τfを測定した。Q値は、マイクロ波誘電体に
おいて一般に成立する(Q値)×(測定周波数f)=
(一定)の関係から、1GHzでのQ値に換算した。共
振周波数の温度係数は、25℃の時の共振周波数を基準
にして、25〜85℃の温度係数τfを算出した。
【0068】また、焼結体をTechnoorg Li
nda製イオンシニング装置を用いて加工し、透過電子
顕微鏡による観察、制限視野電子回折像による解析およ
びEDS分析により、焼結体に含有するβ−Al23
よび/またはθ−Al23の体積%、結晶粒径、アスペ
クト比等、および結晶系が六方晶および/または斜方晶
である結晶の体積%などを下記(2a)〜(2f)の通
り測定した。
【0069】(2a)焼結体の内部の結晶を倍率500
0倍で、1×10-3mm2以上の面積を制限視野回折像
により観察し、30個以上の結晶について結晶構造の同
定およびEDS分析を行った。
【0070】(2b)(2a)のEDS分析においてA
lが他の結晶よりも相対的に多くかつTiが検出されな
かった結晶の制限視野電子回折像を解析し、結晶構造を
同定した。図2(a)および2(b)にAlが他の結晶
粒子よりも相対的に多くTiが検出されなかったβ−A
23の結晶粒子11およびθ−Al23の結晶粒子1
2の制限視野回折像の模式図の例を示した。また、各結
晶粒子11、12のEDS分析結果の模式図の例をそれ
ぞれ図4、5に示した。図4より結晶粒子11はAlを
主成分として、CaおよびLaを含有していることがわ
かる。また図5より結晶粒子12はAlを主成分とし
て、SrおよびLaを含有していることがわかる。なお
図4、5においてMoは試料補強板より検出されたもの
である。
【0071】(2c)(2b)で同定した結晶構造がJ
CPDS−ICDDのNo.10−0414のβ−Al
23および/またはJCPDS−ICDDのNo.11
−0517のθ−Al23に該当する結晶を、β−Al
23および/またはθ−Al 23とした。一例として図
2(a)の結晶粒子11の結晶構造を同定したところJ
CPDS−ICDDのNo.10−0414のβ−Al
23であることがわかった。この結果を図3(a)に模
式図として示した。図3(a)はJCPDS−ICDD
のNo.10−0414のβ−Al23の(h=−1、
k=1、l=0)面と同定されたことを示す。また図2
(b)の結晶粒子12の結晶構造を同定したところJC
PDS−ICDDのNo.11−0517のθ−Al2
3であることがわかった。この結果を図3(b)に示
した。図3(b)はJCPDS−ICDDのNo.11
−0517のθ−Al23の(h=−2、k=4、l=
−1)面と同定されたことを示す。
【0072】(2d)(2a)で観察した結晶写真の面
積に対する(2c)で同定したβ−Al23および/ま
たはθ−Al23に該当する結晶の面積の割合を求め、
この割合をβ−Al23および/またはθ−Al23
体積%とした。
【0073】(2e)β−Al23の結晶の平均アスペ
クト比は結晶写真より2〜8であった。
【0074】(2f)(2a)で同定した結晶のうち、
稀土類元素(Ln)、Al、M(MはCaおよび/また
はSr)、及びTiを含有する酸化物からなる結晶の結
晶構造が六方晶および/または斜方晶である結晶の体積
%を求めた。前記体積%は磁器が写っている写真の面積
のうち、稀土類元素(Ln)、Al、M(MはCaおよ
び/またはSr)、及びTiを含有する酸化物からなる
結晶の面積%を体積%とした。ただし、β−Al23
よびθ−Al23からなる結晶は六方晶または/および
斜方晶からなる結晶の体積%には含めなかった。
【0075】本発明の誘電体磁器試料に含まれる結晶系
が六方晶および/または斜方晶である結晶は、結晶構造
がJCPDS−ICDDのNo.31−0022の六方
晶LaAlO3、JCPDS−ICDDのNo.39−
0487の六方晶AlNdO3、JCPDS−ICDD
のNo.42−0423の斜方晶CaTiO3のうち少
なくとも1種以上で同定された。また、本発明の誘電体
磁器試料のうち結晶構造が六方晶LaAlO3で同定さ
れたもののいくつかは、結晶構造が立方晶SrTiO3
および/または立方晶LaTiO3でも同定された。ま
た、本発明の誘電体磁器試料のうち結晶構造が六方晶L
aAlO3で同定されたもののいくつかは、結晶構造が
斜方晶CaTiO3でも同定された。
【0076】また、本発明の試料に含まれる稀土類元素
(Ln)、Al、M(MはCaおよび/またはSr)、
及びTiを含有する酸化物からなる結晶のうち、結晶系
が六方晶および/または斜方晶以外の結晶系からなる結
晶は、結晶構造が不明であるか、または例えば正方晶の
SrLaAlO3、Sr4Ti310、Sr2TiO4、S
3Al27、SrLa2Ti1412、単斜晶のSrAl
24、Nd2Ti27、SrAl47などの結晶構造の
うち少なくとも1種以上で同定されたなお、測定装置は
JEOL社の透過型電子顕微鏡JEM2010Fおよび
Noran Instruments社のEDS分析装
置VoyagerIVを用いた。
【0077】これらの結果を表1〜3に示す。なお、表
1において例えば稀土類元素の比率が0.1Y・0.9
Laの試料はYとNdのモル比が0.1:0.9である
ことを表す。
【0078】表1〜3から明らかなように、β−Al2
3および/またはθ−Al23が存在する本発明の範
囲内のNo.1〜48は、比誘電率εrが30〜48、
1GHzに換算した時のQ値が40000以上、特にε
rが40以上の場合のQ値が45000以上と高く、τ
fが±30(ppm/℃)以内の優れた誘電特性が得ら
れた。
【0079】一方、β−Al23、θ−Al23を含ま
ない本発明の範囲外の誘電体磁器(No.49〜56)
は、εrが低いか、Q値が低いか、又はτfの絶対値が
30を超えていた。
【0080】
【表1】
【0081】
【表2】
【0082】
【表3】
【0083】
【発明の効果】本発明において、金属元素として少なく
とも稀土類元素(Ln)、Al、M(MはCaおよび/
またはSr)、及びTiを含有する酸化物からなり、前
記Alの酸化物の少なくとも一部がβ−Al23および
/またはθ−Al23の結晶相として存在することによ
り、高周波領域において高い比誘電率εr 及び高いQ値
を得ることができる。これにより、マイクロ波やミリ波
領域において使用される共振器用材料やMIC用誘電体
基板材料、誘電体導波路、誘電体アンテナ、その他の各
種電子部品等に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の誘電体共振器を示す断面図である。
【図2】(a)(b)は本発明の誘電体磁器の制限視野
電子回折像を示す写真の模式図である。
【図3】(a)(b)は図2の結晶粒子11、12の制
限視野電子回折像の解析結果を示す写真の模式図であ
る。
【図4】図2(a)の結晶粒子11のEDS分析結果の
模式図である。
【図5】図2(b)の結晶粒子12のEDS分析結果の
模式図である。
【符号の説明】
1:金属ケ−ス 2:入力端子 3:出力端子 4:誘電体磁器 11:結晶粒子 12:結晶粒子

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属元素として少なくとも稀土類元素(L
    n)、Al、M(MはCaおよび/またはSr)、及び
    Tiを含有する酸化物からなり、前記Alの酸化物の少
    なくとも一部がβ−Al23および/またはθ−Al2
    3の結晶相として存在することを特徴とする誘電体磁
    器。
  2. 【請求項2】前記稀土類元素(Ln)、Al、M(Mは
    Caおよび/またはSr)、及びTiを含有する酸化物
    からなる結晶のうち、結晶系が六方晶および/または斜
    方晶の結晶が80体積%以上であることを特徴とする請
    求項1記載の誘電体磁器。
  3. 【請求項3】金属元素としてMn、WおよびTaのうち
    少なくとも1種を合計でMnO2、WO3およびTa25
    換算で合計0.01〜3重量%含有することを特徴とす
    る請求項1、2のいずれかに記載の誘電体磁器。
  4. 【請求項4】上記β−Al23および/またはθ−Al
    23の結晶相を1/100000〜3体積%含有するこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の誘電体
    磁器。
  5. 【請求項5】金属元素として少なくとも稀土類元素(L
    n)、Al、M(MはCaおよび/またはSr)、及び
    Tiを含有し、組成式を aLn2X・bAl23・cMO・dTiO2 (但し、3≦x≦4) と表したときa、b、c、dが、 0.056≦a≦0.214 0.056≦b≦0.214 0.286≦c≦0.500 0.230<d<0.470 a+b+c+d=1 を満足することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに
    記載の誘電体磁器。
  6. 【請求項6】一対の入出力端子間に請求項1〜5のいず
    れかに記載の誘電体磁器を配置してなり、電磁界結合に
    より作動するようにしたことを特徴とする誘電体共振
    器。
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