JP2002079829A - 空気清浄装置 - Google Patents

空気清浄装置

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JP2002079829A
JP2002079829A JP2000270105A JP2000270105A JP2002079829A JP 2002079829 A JP2002079829 A JP 2002079829A JP 2000270105 A JP2000270105 A JP 2000270105A JP 2000270105 A JP2000270105 A JP 2000270105A JP 2002079829 A JP2002079829 A JP 2002079829A
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JP
Japan
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dust particles
dust
unit
discharge
charging
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Application number
JP2000270105A
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English (en)
Inventor
Mamoru Seiji
護 政氏
Toshio Tsubakida
敏雄 椿田
Yoshihide Gunji
佳英 郡司
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Valeo Thermal Systems Japan Corp
Original Assignee
Zexel Valeo Climate Control Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 集塵部の集塵能力を変えることなく集塵部を
通過して下流側へ放出される粉塵粒子の付着に起因する
汚れを低減することができる空気清浄装置を提供する。 【解決手段】 上流側に配された粉塵粒子を帯電させる
荷電部16と、この荷電部16よりも下流側に位置して
帯電された粉塵粒子を捕集する集塵部17とを備え、荷
電部16にプラス放電を生じさせるプラス放電部とマイ
ナス放電を生じさせるマイナス放電部とを設ける。集塵
部17で補足しきれなかったプラスの電荷を有する粉塵
粒子とマイナスの電荷を有する粉塵粒子とが集塵部17
の下流側で接触することによって中和することとなるの
で、帯電した粉塵粒子を低減させることができ、粉塵粒
子の他部品への付着が起こりにくくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、車両用空調装置等の
空調ダクト内に組み込まれて空気を清浄するための空気
清浄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車室内などの空気浄化の目的で利用され
る空気清浄装置としては、粉塵粒子(塵埃)を帯電させ
る荷電部(アイオナイザ)と帯電した粉塵粒子を吸着捕
集する集塵部(コレクタ)とを備えた二段荷電式の電気
集塵器を用いることが有効である。
【0003】従来、このような空気清浄装置としては、
例えば図7に示されるように、荷電部Aを、高電圧電源
Bの正極側に接続されたイオン化線Cとこのイオン化線
Cに対抗して配置されると共に高電圧電源Bの負極側
(GND側)に接続される対抗極Dとによって構成し、
集塵部Eを、低電圧電源Fの正極側に接続されたコレク
タ陽極Gとこのコレクタ陽極Gに対抗して配置されると
共に低電圧電源Fの負極側(GND側)に接続されるコ
レクタ陰極Hとによって構成するものや、図8に示され
るように、荷電部Aを図7と同様に構成し、集塵部Eを
エレクトレットフィルタIによって構成するものなどが
考えられている。このような構成においては、荷電部A
においてプラス放電を行い、ここを通過する粉塵粒子
(塵埃)をプラスに帯電させ、このプラスに帯電した粉
塵粒子を集塵部Eのコレクタ陰極H又はエレクトレット
フィルタIによって吸着捕集するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、荷電部
で帯電された粉塵粒子は、下流側の集塵部で100%捕
集されるわけではなく、一部は集塵部を通過して車室内
へ放出されてしまう。この放出される粉塵粒子は、荷電
部によって帯電していることから、インストールメント
パネル等の車室内の内装部品に付着しやすくなってお
り、これら内装部品に付着して汚したりするという問題
点がある。このような問題点に対処するために集塵部の
集塵能力を高めることも考えられるが、集塵部の構成自
体が複雑になったり、集塵部の製造コストが増大した
り、また通風抵抗が増大するなどの不都合が生じる。
【0005】そこで、この発明においては、集塵部の集
塵能力を変えることなく、即ち、既存の集塵部の構造を
維持したまま、集塵部を通過して放出される粉塵粒子の
付着に起因する汚れを低減することができる空気清浄装
置を提供することを課題としている。
【0006】
【課題を達成するための手段】しかして、この発明に係
る空気清浄装置は、通過する粉塵粒子を帯電させる荷電
部と、この荷電部よりも下流側に配されて前記帯電され
た粉塵粒子を捕集する集塵部とを備えてなる空気清浄装
置において、前記荷電部に、プラス放電を生じさせて前
記通過する粉塵粒子をプラスに帯電させるプラス放電部
とマイナス放電を生じさせて前記通過する粉塵粒子をマ
イナスに帯電させるマイナス放電部とを設けたことを特
徴としている(請求項1)。
【0007】したがって、荷電部を通過する粉塵粒子
は、その一部がプラス放電部によってプラスに帯電さ
れ、他がマイナス放電部によってマイナスに帯電された
後に下流側の集塵部へ供給されることとなる。そして、
この集塵部では、プラスに帯電された粉塵粒子もマイナ
スに帯電された粉塵粒子も従来と同程度の集塵能力をも
って捕集されることとなるが、捕集しきれなかったプラ
スの電荷を有する粉塵粒子とマイナスの電荷を有する粉
塵粒子とは、集塵部の下流側で接触した際に中和するこ
ととなる。このため、粉塵粒子が集塵部で捕集しきれな
かった場合でも集塵部の下流側において中和されること
となるので、粉塵粒子の他部品への付着を誘発しにくく
することが可能となる。
【0008】上記荷電部は、1つのユニットで構成し、
この1つのユニット内にプラス放電部とマイナス放電部
とを設けるようにしても、2分割された荷電ユニットに
よって構成し、一方の荷電ユニットにプラス放電部を設
け、他方の荷電ユニットにマイナス放電部を設けるよう
にしてもよい(請求項2)。
【0009】また、プラス放電部とマイナス放電部と
は、異なる電源から直流電圧をそれぞれ付与するように
しても(請求項3)、また、共通の電源によって直流電
圧を付与するようにしてもよい(請求項4)。
【0010】さらに、集塵部を通過した粉塵粒子の中和
を促進するために、プラス放電によって帯電された粉塵
粒子の荷電量とマイナス放電によって帯電された粉塵粒
子の荷電量とをほぼ等しくするように放電電流を調整す
るようにするとよい(請求項5)。
【0011】
【実施の形態】以下、この発明を図面により説明する。
図1において、空気清浄装置を例えば車両用空調装置に
施設した場合が示され、車両用空調装置1は、空調ダク
ト2の最上流側にインテークドア切換装置3が設けら
れ、このインテークドア切換装置3は内気入口4と外気
入口5とが分かれた部分にインテークドア6が配置さ
れ、このインテークドア6をアクチュエータにより操作
して空調ダクト2内に導入する空気を内気と外気とに選
択できるようになっている。
【0012】送風機7は、空調ダクト2内に空気を吸い
込んで下流側に送風するもので、この送風機7の後流側
にはエバポレータ8とヒータコア9とが設けられてい
る。
【0013】エバポレータ8は、図示しないコンプレッ
サ、コンデンサ、リキッドタンク及びエクスパンション
バルブと共に配管結合されて冷房サイクルを構成してお
り、送風機7から送られた空気を冷却するようになって
いる。また、ヒータコア9は、エンジンの冷却水が循環
してここを通過する空気を加熱するようになっている。
このヒータコア9の手前にはエアミックスドア10が設
けられており、このエアミックスドア10の開度をアク
チュエータで調節することで、ヒータコア9を通過する
空気とヒータコア9をバイパスする空気との量が変えら
れ、その結果、吹出空気の温度が制御されるようになっ
ている。
【0014】また、前記空調ダクト2の下流側は、デフ
ロスト吹出口11、ベント吹出口12及びヒート吹出口
13に分かれて車室に開口し、その分かれた部分にモー
ドドア14a,14bが設けられ、このモードドア14
a,14bをアクチュエータで操作することにより所望
の吹出モードが得られるようになっている。
【0015】そして、前記送風機7とエバポレータ8と
の間には、空気清浄装置15が配置されている。この空
気清浄装置15は、図2及び図3に示されるように、荷
電部(アイオナイザー)16とその下流側に配された集
塵部17とを有して構成されている。
【0016】荷電部16は、線状のイオン化線18と、
このイオン化線18に対向するよう交互に配置されたプ
レート状の対抗極19とを備えているもので、イオン化
線18から対抗極19に生じるコロナ放電によってこれ
らイオン化線18と対抗極19との間を通過する粉塵粒
子を帯電するようになっている。ここで、粉塵粒子はイ
オン化線18に付与された電圧の極性に帯電されるもの
で、イオン化線に正極性の直流電圧を付与した場合に
は、イオン化線18と対抗極19との間にプラス放電が
生じてここを通過する粉塵粒子がプラスに帯電され、イ
オン化線18に負極性の直流電圧を付与した場合には、
イオン化線18と対抗極19との間にマイナス放電が生
じてここを通過する粉塵粒子がマイナスに帯電されるよ
うになっている。
【0017】この構成例においては、荷電部16の下半
分の一群のイオン化線18に高電圧電源(4〜5KV)
20の正極が接続されると共に荷電部16の下半分の一
群の対抗極19に高電圧電源20の負極(GND)が接
続され、荷電部16の下半分をプラス放電が生じるプラ
ス放電部としている。また、荷電部16の上半分の一群
のイオン化線18に高電圧電源20の負極(GND)が
接続されると共に荷電部16の上半分の一群の対抗極1
9に高電圧電源20の正極が接続され、荷電部16の上
半分をマイナス放電が生じるマイナス放電部としてい
る。したがって、荷電部16の下半分を通過する粉塵粒
子はプラスに帯電され、荷電部の上半分を通過する粉塵
粒子はマイナスに帯電されるようになっている。
【0018】これに対して、集塵部17は、低電圧電源
(高電圧電源20の約半分の電圧)21の正極に接続さ
れたプレート状のコレクタ陽極22と、前記低電圧電源
21の負極(GND)に接続されたプレート状のコレク
タ陰極23とを交互に配置して構成されており、帯電さ
れた粉塵粒子がコレクタ陽極22とコレクタ陰極23と
の間を通過しようとする際にこれら粉塵粒子を吸着捕集
するようになっている。即ち、通過しようとする粉塵粒
子がプラスに帯電されていれば、コレクタ陰極23に吸
着捕集され、マイナスに帯電していれば、コレクタ陽極
22に吸着捕集されることとなる。
【0019】上述の構成において、荷電部16の下半分
においては、イオン化線18と対抗極19との間でプラ
ス放電が生じ、上流から送られてくる空気中の粉塵粒子
は、これらイオン化線18と対抗極19との間を通過す
る際にプラスに帯電され、このプラスに帯電された粉塵
粒子は、下流の集塵部17のコレクタ陰極23で捕集さ
れることとなる。また、荷電部16の上半分において
は、イオン化線18と対抗極19との間でマイナス放電
が生じ、上流から送られてくる空気中の粉塵粒子は、こ
れらイオン化線18と対抗極19との間を通過する際に
マイナスに帯電され、このマイナスに帯電された粉塵粒
子は、下流の集塵部17のコレクタ陽極22で捕集され
ることとなる。
【0020】この際、集塵部17(コレクタ陽極22、
コレクタ陰極23)においては、ここを通過する帯電し
た粉塵粒子の全てを吸着できるわけではないが、集塵部
17で捕集されなかったプラスに帯電した粉塵粒子とマ
イナスに帯電した粉塵粒子は、エバポレータ8やヒータ
コア9を通過する際に、又は、ヒータコア9の下流側に
おいてエアミックスされる際に互いに接触して中和され
ることとなり、吹出口から車室内に放出される際には、
帯電した粉塵粒子を低減又は無くすことができるように
なる。よって、集塵部17で捕集しきれずに車室内へ放
出された粉塵粒子は車室内の内装部品に付着されにくく
なり、集塵部17の集塵能力を変更することなく車室内
の内装部品の汚れを誘発または助長することを避けるこ
とが可能となる。
【0021】また、上述の構成のように、荷電部16の
下側の一群のイオン化線18と対抗極19をプラス放電
部とし、上側の一群のイオン化線18と対抗極19をマ
イナス放電部としたので、荷電部16から集塵部17へ
至るまでの途中で、プラスに帯電された粉塵粒子とマイ
ナスに帯電された粉塵粒子とが接触して中和し、そのた
めに集塵部17で捕集できなくなる不都合を極力なくす
ことができる利点も有している。
【0022】図4に空気清浄装置15の他の構成例が示
され、この空気清浄装置15の荷電部16は、高電圧電
源25に接続された荷電部(アイオナイザー)16と、
その下流側に配された集塵部17とを有して構成されて
いる。
【0023】荷電部16は、線状のイオン化線18と、
このイオン化線18に対向するよう交互に配置されたプ
レート状の対抗極19とを備えているもので、この例に
おいても、下半分をプラス放電が生じるプラス放電部と
し、上半分をマイナス放電が生じるマイナス放電部とし
ている。即ち、高電圧電源25を、正極性の直流電圧を
付与する端子と負極性の直流電圧を付与する端子とGN
D端子とを有して構成し、荷電部16の下半分の一群の
イオン化線を正極性の直流電圧を付与する端子に接続す
ると共にこれに対抗する一群の対抗極19をグランド
(GND端子)に接続してイオン化線18と対抗極19
との間にプラス放電を生ぜしめ、ここを通過する粉塵粒
子をプラスに帯電するようにしている。また、上半分の
一群のイオン化線18を負極性の直流電圧を付与する端
子に接続すると共にこれに対抗する一群の対抗極19を
グランド(GND端子)に接続してイオン化線18と対
抗極19との間を通過する粉塵粒子をマイナスに帯電す
るようにしている。
【0024】また、高電圧電源25は、下半分の一群の
イオン化線(プラス放電部のイオン化線)に供給される
放電電流と上半分の一群のイオン化線(マイナス放電部
のイオン化線)に供給される放電電流とを調節できるよ
うになっており、プラスに帯電する粉塵粒子の荷電量と
マイナスに帯電する粉塵粒子の荷電量とを等しくするよ
うに放電電流が調節されるようになっている。
【0025】さらに、この例において集塵部17は、エ
レクトレット化した高分子繊維からなるプリーツ状に形
成されたエレクトレットフィルタ26によって構成さ
れ、このエレクトレットフィルタ26を通過しようとす
るプラス又はマイナスに帯電された粉塵粒子を吸着捕集
するようになっている。
【0026】このような構成においても、荷電部16の
下半分においては、イオン化線18と対抗極19との間
でプラス放電が生じ、上流から送られてくる空気中の粉
塵粒子は、これらイオン化線18と対抗極19との間を
通過する際にプラスに帯電され、このプラスに帯電され
た粉塵粒子は、下流のエレクトレットフィルタ26で吸
着捕集されることとなる。また、荷電部16の上半分に
おいては、イオン化線18と対抗極19との間でマイナ
ス放電が生じ、上流から送られてくる空気中の粉塵粒子
は、これらイオン化線18と対抗極19との間を通過す
る際にマイナスに帯電され、このマイナスに帯電された
粉塵粒子は、下流のエレクトレットフィルタ26で吸着
捕集されることとなる。
【0027】この際、エレクトレットフィルタ16で捕
集しきれずに通過したプラスに帯電されている粉塵粒子
とマイナスに帯電されている粉塵粒子は、エバポレータ
8やヒータコア9を通過する際に、又は、ヒータコア9
の下流側においてエアミックスされる際に互いに接触し
て中和されることとなり、吹出口から車室内に放出され
る際には、帯電した粉塵粒子を低減又は無くすことがで
きるようになる。よって、集塵部17で捕集しきれずに
車室内へ放出された粉塵粒子は車室内の内装部品に付着
されにくくなり、集塵部17の集塵能力を変更すること
なく車室内の内装部品の汚れを誘発または助長すること
を避けることが可能となる。
【0028】また、この構成例においては、正極性の直
流電圧と負極性の直流電圧とが同一の高電圧電源ユニッ
トから印加されるようになっているので、空気清浄装置
15の組付け容易性、コンパクト化を図ることが可能と
なる。しかも、上述の構成のように、荷電部16の下側
の一群のイオン化線18と対抗極19をプラス放電部と
し、上側の一群のイオン化線18と対抗極19をマイナ
ス放電部としたので、荷電部16から集塵部17へ至る
までの途中で、プラスに帯電された粉塵粒子とマイナス
に帯電された粉塵粒子とが接触して中和し、そのために
集塵部17で捕集できなくなる不都合を極力なくすこと
ができる利点も有している。
【0029】さらに、この例においては、プラスに帯電
する粉塵粒子の荷電量とマイナスに帯電する粉塵粒子の
荷電量とを等しくなるよう、下半分の一群のイオン化線
(プラス放電部のイオン化線)に供給される放電電流と
上半分の一群のイオン化線(マイナス放電部のイオン化
線)に供給される放電電流とが調節されるので、集塵部
17(エレクトレットフィルタ26)を通過した粉塵粒
子の中和の促進を図ることが可能となる。
【0030】尚、図3に示す構成において、集塵部17
を低電圧電源21に接続されたコレクタ陽極22とコレ
クタ陰極23とによって構成するようにしたが、図4に
示されるように、エレクトレットフィルタで構成するよ
うにしてもよい。また、図4に示す構成において、集塵
部17をエレクトレットフィルタ26で構成するように
したが、図3に示されるように、低電圧電源に接続され
たコレクタ陽極とコレクタ陰極とによって構成するよう
にしてもよい。
【0031】図5に空気清浄装置15の更に他の例が示
され、この空気清浄装置15は、荷電部(アイオナイザ
ー)16と、その下流側に配された集塵部17とを有し
て構成されている点において前述までの構成と同様であ
るが、荷電部16が上下に2分割された荷電ユニット1
6a,16bによって構成され、一方の荷電ユニット1
6aにプラス放電部を設け、他方の荷電ユニット16b
にマイナス放電部を設けて構成されていることに特徴が
ある。
【0032】即ち、上側の荷電ユニット16aにおいて
は、図6(a)に示されるように、線状のイオン化線1
8aと、このイオン化線18aに対向するよう交互に配
置されたプレート状の対抗極19aとによってプラス放
電部を構成し、この荷電ユニット16aの全てのイオン
化線18aに高電圧電源20aによって正極性の直流電
圧を付与し、全ての対抗極19aをグランド(GND端
子)に接続してイオン化線18aと対抗極19aとの間
にプラス放電を生ぜしめ、ここを通過する粉塵粒子をプ
ラスに帯電するようにしている。また、下側の荷電ユニ
ット16bにおいては、図6(b)に示されるように、
線状のイオン化線18bと、このイオン化線18bに対
向するよう交互に配置されたプレート状の対抗極19b
とによってマイナス放電部を構成し、この荷電ユニット
16bの全ての対抗極19bに高電圧電源20bによっ
て正極性の直流電圧を付与し、全てのイオン化線18b
をグランド(GND端子)に接続してイオン化線18b
と対抗極19bとの間にマイナス放電を生ぜしめ、ここ
を通過する粉塵粒子をマイナスに帯電するようにしてい
る。
【0033】また、集塵部17は、それぞれの荷電ユニ
ットごとに分離せずに両荷電ユニット16a,16bの
下流側を覆うように設けられるものであってもよいが、
図6に示されるように、上側の荷電ユニット16aに対
応する集塵ユニット17aと、下側の荷電ユニット16
bに対応する集塵ユニット17bとを別々に設け、それ
ぞれの集塵ユニット17a,17bを、図3で示す集塵
部と同様に構成してもよい。即ち、上側の集塵ユニット
17aにおいては、図6(a)に示されるように、低電
圧電源(高電圧電源20aの約半分の電圧)21aの正
極に接続されたプレート状のコレクタ陽極22aと、低
電圧電源21aの負極(GND)に接続されたプレート
状のコレクタ陰極23aとを交互に配置し、また、下側
の集塵ユニット17aにおいては、図6(b)に示され
るように、低電圧電源(高電圧電源20bの約半分の電
圧)21bの正極に接続されたプレート状のコレクタ陽
極22bと、低電圧電源21bの負極(GND)に接続
されたプレート状のコレクタ陰極23bとを交互に配置
して構成するようにしてもよい。
【0034】したがって、このような構成においては、
上側の荷電ユニット16aによって、イオン化線18a
と対抗極19aとの間でプラス放電が生じることから、
上流から送られてくる空気中の粉塵粒子はこのイオン化
線18aと対抗極19aとの間を通過する際にプラスに
帯電され、このプラスに帯電された粉塵粒子は下流の上
側の集塵ユニット17aのコレクタ陰極23aで吸着捕
集されることとなる。また、下側の荷電ユニット16b
によってイオン化線18bと対抗極19bとの間でマイ
ナス放電が生じることから、上流から送られてくる空気
中の粉塵粒子はこのイオン化線18aと対抗極19aと
の間を通過する際にマイナスに帯電され、このマイナス
に帯電された粉塵粒子は下流の下側の集塵ユニット17
bのコレクタ陽極22bで吸着捕集されることとなる。
【0035】この際、集塵部17のいずれの集塵ユニッ
ト17a,17bにおいても、ここを通過する帯電した
粉塵粒子の全てを捕集できるわけではないが、上側の集
塵ユニット17aで捕集されなかったプラスに帯電した
粉塵粒子と下側の集塵ユニット17bで捕集されなかっ
たマイナスに帯電した粉塵粒子は、エバポレータ8やヒ
ータコア9を通過する際に、又は、ヒータコア9の下流
側においてエアミックスされる際に互いに接触して中和
されることとなり、吹出口から車室内に放出される際に
は、帯電した粉塵粒子を低減又は無くすことができるよ
うになる。よって、集塵部17で捕集しきれずに車室内
へ放出された粉塵粒子は車室内の内装部品に付着されに
くくなり、集塵部17の集塵能力を変更することなく車
室内の内装部品の汚れを誘発または助長することを避け
ることが可能となる。
【0036】また、上述の構成のように、上側の荷電ユ
ニット16aをプラス放電部とし、下側の荷電ユニット
16bをマイナス放電部としたので、荷電部16から集
塵部17へ至るまでの途中で、プラスに帯電された粉塵
粒子とマイナスに帯電された粉塵粒子とがぶつかり合っ
て中和し、そのために集塵部17で捕集できなくなる不
都合を極力なくすことができる利点も有している。
【0037】尚、図6の構成においては、それぞれの荷
電ユニット16a,16bとそれぞれの集塵ユニット1
7a,17bに別々に電圧電源を設けるようにした例を
示したが、空気清浄装置15の組付け容易性、コンパク
ト化などを図るために、高電圧電源を上側と下側の荷電
ユニット16a,16bで共通にしても、低電圧電源を
上側と下側の荷電ユニット17a,17bで共通にして
もよい。また、全電圧電源を1つにまとめて共通化して
もよい。
【0038】さらに、上述の図6の構成においては、集
塵部17を低電圧電源21a,21bに接続されたコレ
クタ陽極22a,22bとコレクタ陰極23a,23b
とによって構成するようにしたが、図4に示されるよう
なエレクトレットフィルタで代替するようにしてもよ
い。また、2分割されたそれぞれの荷電ユニット16
a,16bに対し、図3や図4に示されるようなプラス
放電部とマイナス放電部とをそれぞれ設けるように構成
してもよい。
【0039】
【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、
上流側に配された粉塵粒子を帯電させる荷電部と、この
荷電部よりも下流側に配されて帯電された前記粉塵粒子
を捕集する集塵部とを備える空気清浄装置において、荷
電部にプラス放電を生じさせるプラス放電部とマイナス
放電を生じさせるマイナス放電部とを設けたので、集塵
部で捕集しきれなかったプラスに帯電された粉塵粒子と
マイナスに帯電された粉塵粒子とを集塵部の下流側で接
触した際に中和させることができ、このため、集塵部の
集塵能力を変えることなく、即ち、既存の集塵部の構造
を維持したまま、粉塵粒子の他部品への付着による汚れ
を誘発しにくくすることができる。
【0040】特に、荷電部を2分割した荷電ユニットに
よって構成し、一方の荷電ユニットにプラス放電部を設
け、他方の荷電ユニットにマイナス放電部を設けるよう
にすれば、粉塵粒子が集塵部へ到達される前に中和され
てしまう不都合を最小限にとどめることが可能となる。
【0041】また、プラス放電部とマイナス放電部と
は、異なる電源から直流電圧をそれぞれ付与するように
すれば、プラス放電部とマイナス放電部とを個別に設計
しやすくなるが、共通の電源によって直流電圧を付与す
るようにすれば、空気清浄装置のコンパクト化を図るこ
とが可能となる。
【0042】さらに、プラス放電によって帯電された粉
塵粒子の荷電量とマイナス放電によって帯電された粉塵
粒子の荷電量とをほぼ等しくするように放電電流を調整
するようにすれば、集塵部を通過した粉塵粒子の中和を
促進することが可能となり、集塵部を通過した粉塵粒子
の他部品への付着を一層誘発しにくくすることが可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明に係る空気清浄装置を車両用
空調装置に利用した場合の実施例を示す構成図である。
【図2】図2は、空気清浄装置の外観を示す斜視図であ
る。
【図3】図3は、図2に係る空気清浄装置の構成例を示
す図である。
【図4】図4は、図2に係る空気清浄装置の他の構成例
を示す図である。
【図5】図5は、2分割されたユニットで構成される空
気清浄装置の外観を示す斜視図である。
【図6】図6は、図5に係る空気清浄装置の構成例を示
す図である。
【図7】図7は、従来の空気清浄装置の構成を示す図で
ある。
【図8】図8は、従来の空気清浄装置の他の構成を示す
図である。
【符号の説明】
15 空気清浄装置 16 荷電部 16a 荷電ユニット 16b 荷電ユニット 17 集塵部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F24F 1/00 H01T 23/00 H01T 23/00 F24F 1/00 371B (72)発明者 椿田 敏雄 埼玉県大里郡江南町大字千代字東原39番地 株式会社ゼクセルヴァレオクライメート コントロール内 (72)発明者 郡司 佳英 埼玉県大里郡江南町大字千代字東原39番地 株式会社ゼクセルヴァレオクライメート コントロール内 Fターム(参考) 3L051 BA01 BB00 BC01 BC10 4D054 AA12 BA02 BA06 BB30 CA20

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通過する粉塵粒子を帯電させる荷電部
    と、この荷電部よりも下流側に配されて前記帯電された
    粉塵粒子を捕集する集塵部とを備えてなる空気清浄装置
    において、 前記荷電部に、プラス放電を生じさせて前記通過する粉
    塵粒子をプラスに帯電させるプラス放電部とマイナス放
    電を生じさせて前記通過する粉塵粒子をマイナスに帯電
    させるマイナス放電部とを設けたことを特徴とする空気
    清浄装置。
  2. 【請求項2】 前記荷電部は、2分割された荷電ユニッ
    トによって構成され、一方の荷電ユニットに前記プラス
    放電部を設け、他方の荷電ユニットにマイナス放電部を
    設けたことを特徴とする請求項1記載の空気清浄装置。
  3. 【請求項3】 前記プラス放電部と前記マイナス放電部
    は、異なる電源によって直流電圧がそれぞれ付与される
    ものである請求項1記載の空気清浄装置。
  4. 【請求項4】 前記プラス放電部と前記マイナス放電部
    は、共通の電源によって直流電圧が付与されるものであ
    る請求項1記載の空気清浄装置。
  5. 【請求項5】 前記プラス放電によって帯電された粉塵
    粒子の荷電量と前記マイナス放電によって帯電された粉
    塵粒子の荷電量とをほぼ等しくするように放電電流が調
    整されることを特徴とする請求項1記載の空気清浄装
    置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003090554A (ja) * 2001-09-19 2003-03-28 Fujitsu General Ltd 空気調和機
JP2004210275A (ja) * 2003-01-06 2004-07-29 Valeo Climatisation ブロワとフィルタ手段を具備する空調機の制御方法
WO2010038872A1 (ja) * 2008-10-03 2010-04-08 ミドリ安全株式会社 電気集塵装置及び電気集塵システム

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