JP2002079443A - 偏向ヨーク用フェライトコア及びその表面研磨装置と砥石 - Google Patents

偏向ヨーク用フェライトコア及びその表面研磨装置と砥石

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JP2002079443A
JP2002079443A JP2000269075A JP2000269075A JP2002079443A JP 2002079443 A JP2002079443 A JP 2002079443A JP 2000269075 A JP2000269075 A JP 2000269075A JP 2000269075 A JP2000269075 A JP 2000269075A JP 2002079443 A JP2002079443 A JP 2002079443A
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ferrite core
core
grindstone
polishing
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Hitoshi Iwatani
仁志 岩谷
Minoru Anpo
実 安保
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TDK Corp
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J9/00Apparatus or processes specially adapted for the manufacture, installation, removal, maintenance of electric discharge tubes, discharge lamps, or parts thereof; Recovery of material from discharge tubes or lamps
    • H01J9/236Manufacture of magnetic deflecting devices for cathode-ray tubes
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B24GRINDING; POLISHING
    • B24BMACHINES, DEVICES, OR PROCESSES FOR GRINDING OR POLISHING; DRESSING OR CONDITIONING OF ABRADING SURFACES; FEEDING OF GRINDING, POLISHING, OR LAPPING AGENTS
    • B24B5/00Machines or devices designed for grinding surfaces of revolution on work, including those which also grind adjacent plane surfaces; Accessories therefor
    • B24B5/02Machines or devices designed for grinding surfaces of revolution on work, including those which also grind adjacent plane surfaces; Accessories therefor involving centres or chucks for holding work
    • B24B5/06Machines or devices designed for grinding surfaces of revolution on work, including those which also grind adjacent plane surfaces; Accessories therefor involving centres or chucks for holding work for grinding cylindrical surfaces internally

Abstract

(57)【要約】 【課題】 偏向ヨーク用フェライトコアの製造過程にお
いて、加工精度を高めながら作業の繁雑さを生じること
なく、研磨作業の時間短縮を実現し、前記フェライトコ
アを所定の形状に、正確に仕上げることができる表面研
磨装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 偏向ヨーク用フェライトコアの表面研磨
装置において、上端部から下端部にかけて径大となるよ
うな略ラッパ形状のフェライトコアの孔部内壁面と下端
部外壁面を研磨する表面研磨装置であって、前記フェラ
イトコアの孔部内壁面と下端部外壁面に接触する砥面が
一体形成された砥石を用いて、これら孔部内壁面と下端
部外壁面を同時研磨する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はブラウン管の電子ビ
ームを偏向する偏向ヨークに用いるフェライトコアを製
造するに当り、焼成されたフェライトコアの表面を研磨
して所定の形状に仕上げるための表面研磨装置と、この
表面研磨装置により研磨されたフェライトコアに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】カラーテレビやディスプレイモニタ等に
用いられるブラウン管は、高品位の画質が求められ、高
い解像度を得るために偏向された電子ビームの位置精度
を向上させる必要がある。これらは偏向ヨーク用コアの
特性によるところが大きく、これに適していることから
該コアの材料としてフェライトが用いられてきた。フェ
ライトコアの製造は、フェライト原料の粉末を成型した
後に焼成する工程で行われるが、成型後に焼成すると熱
収縮によって体積が約60%に減少する。そのため、焼
成後コアの寸法をそろえるために研削、研磨作業が必要
になる。
【0003】偏向ヨーク用フェライトコアを焼成してか
ら、前記コアの表面研磨について、特開平1−2837
40号公報に開示されているコア小径部を治具で固定
し、コア中心孔の内壁面を研磨する発明や、特開平1−
319226号公報に開示されているコア中心孔に治具
を挿入して固定し、コア外径を研磨する発明などが開発
された
【0004】これらの発明は、いずれもコア中心孔内壁
面とコア外壁面を別々の工程で研磨するものであった。
以下、フェライトコアの研磨について従来の工程を、図
9(A)、(B)及び図10を用いて説明する。図9
(A)は偏向ヨーク用フェライトコア1の断面図であ
り、砥石3を該コア1の中心孔1aに挿入し、砥石3に
よって中心孔1aの内壁面1bを研磨する状態を表して
いる。ここでは図示されないが、コア1及び砥石3は各
々の回転軸に備える電動機で回転駆動される。この2つ
の回転軸は平行な位置関係にあり、コア1の内壁面1b
を研磨する作業は、コア1と砥石3をともに回転させ、
前記2つの回転軸を平行に保ちながら相互の間隔を変化
させ、砥石3の外側を内壁面1bに接するようにして中
心孔1aを研磨する。
【0005】次に、図9(B)に示すようにしてコア1
の外壁面1cを研磨する場合は、前記説明と同様にコア
1と砥石4を図示されない電動機で各々回転させ、コア
1と砥石4の回転軸を平行に保ちながら、相互の間隔を
変化させて砥石4の外側をコア1の外壁面1cに接する
ようにしてコア1の外壁を研磨する。このようにコア内
面と外面を個別的に研磨することは時間を要するので、
同時に実行しようとすれば、相互間の同期を図らなけれ
ばならず、作業の煩雑さを招いてしまう。
【0006】また、以上説明した研磨作業を同時に行う
ようにしたものとして図10に示すものが考えられる。
コア1の中心孔1aを研磨する砥石3´は電動機5で回
転駆動され、コア1の外壁面1cを研磨する砥石4´は
電動機6によって回転駆動される。このように構成する
とコア1の外壁面1cと内壁面1bとを同時に研磨する
ことができるので作業時間の短縮は可能だが、駆動部分
の数に変わりがないため、やはり研磨操作の煩雑さを軽
減することはできず、また、熟練を要するという問題が
あった。
【0007】以上のように、偏向ヨーク用フェライトコ
アの製造工程において、コア内壁面と外壁面の研磨工程
を別々とすると、コア中心孔とコア外径の中心軸にずれ
が生じてしまう。また、別々の工程として行うため、加
工時間にも時間がかかり、生産効率が悪くなる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、偏向ヨー
ク用フェライトコアの製造過程において、偏向ヨーク用
フェライトコアの内壁面と外壁面を同時に接触するよう
に一体形成した砥石を用いることで、加工精度を高めな
がら作業の繁雑さを生じることなく、研磨作業の時間短
縮を実現し、偏向ヨーク用フェライトコアの外壁面、及
び中心孔の内壁面を所定の形状に、正確に仕上げること
ができる表面研磨装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
偏向ヨーク用フェライトコアの表面研磨装置において、
上端部から下端部にかけて径大となるような略ラッパ形
状のフェライトコアの孔部内壁面と下端部外壁面を研磨
する表面研磨装置であって、前記フェライトコアの孔部
内壁面と下端部外壁面に接触する砥面が一体形成された
砥石を用いて、これら孔部内壁面と下端部外壁面を同時
研磨することを特徴とする。
【0010】請求項2に係る発明は、前記フェライトコ
アの上端部を係止する係止手段と、前記砥石を保持する
保持手段とを有し、前記フェライトコアの下端部に前記
砥石を接触させて前記係止手段及び、又は前記保持手段
を回転駆動する手段を有することを特徴とする請求項1
の発明に係るものである。
【0011】請求項3に係る発明は、上端部から下端部
にかけて径大となるような略ラッパ形状のフェライトコ
アの孔部内壁面と下端部外壁面を研磨する砥石であっ
て、前記フェライトコアの孔部と相似形状を有する内壁
面に接触する内壁面用砥面と、前記フェライトコアの底
壁面と下端部外壁面とに亘って接触する外壁面用砥面が
一体形成されていることを特徴とする。
【0012】請求項4に係る発明は、前記砥石は、上端
部から下端部にかけて径大となる柱状突出部と、この柱
状突出部の下端部を連結する盤状座面部と、この盤状座
面部の外周面に沿って前記柱状突出部の周囲に突出する
外周突出部とが一体形成されたことを特徴とする請求項
3の発明に係るものである。
【0013】請求項5に係る発明は、前記盤状座面部に
設けられた外周突出部の内壁面と外壁面との間には、複
数の溝を設けられていることを特徴とする請求項3及び
請求項4の発明に係るものである。
【0014】請求項6に係る発明は、前記柱状突出部側
面には、複数のらせん状溝部を形成したことを特徴とす
る請求項3乃至請求項5の発明に係るものである。
【0015】請求項7に係る発明は、上端部から下端部
にかけて径大となるような略ラッパ形状のフェライトコ
アであって、前記フェライトコアの孔部内壁面と下端部
外壁面に接触する砥面が一体形成された砥石を用いて、
前記孔部内壁面と下端部外壁面とを同時に研磨したこと
を特徴とするものである。
【0016】請求項8に係る発明は、前記フェライトコ
アは、前記孔部内壁面と下端部外壁面とは同軸度が0.
03mm以下であることを特徴とする請求項7の発明に
係るものである。
【0017】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)図1は偏向ヨー
ク用フェライトコア1の斜視図である。コア1は一端
(上端部)に小径部1dが、他端(下端部)に大径部1
eが形成されている。また、コア1は小径部1dから大
径部1eへむけて外壁を徐々に大きくして、滑らかに前
記小径部1dと大径部1eとを結合する結合部1fを有
し、フェライト原料により小径部1dと、大径部1e
と、結合部1fとを一体成型して構成される。コア1に
は中心孔1aが設けられており、小径部1dと大径部1
eとの間を貫通している。中心孔1aは内径が小径部1
dから大径部1eにむけて徐々に大きくなり、略ラッパ
形状に滑らかな3次元曲面に形成されている。フェライ
ト原料にはMg−Mn−Zn系やMn−Zn系等があ
り、これらの粉末を(1)秤量、(2)混合、(3)造
粒、(4)仮焼、(5)粉砕、(6)造粒、(7)成
形、(8)焼成、(9)仕上げ、(10)倉入れのよう
な工程でフェライトコアが製造される。(8)焼成の工
程で体積が収縮したフェライトコアは1つ1つ寸法や形
状が異なり、ブラウン管の偏向特性にも大きな差異が生
じる。フェライトコアの寸法及び形状を揃えるために
(9)仕上げとして研削及び研磨作業を行う必要があ
り、本発明の表面研磨装置は前記コア1の大径部1e
(下端部)の外壁面1c(及び底壁面1g)、及び中心
孔1aの内壁面1bを同時に研削及び研磨するものであ
る。また、前記小径部1dの外径を均一にすることでコ
ア1側面に直線部分を設け、研磨装置に係止し易くして
いる。この直線部分は、係止強度の確保(例えば5mm
以上)のためやコア1の特性に悪影響を与えないため
に、コア1の高さ(上端部・小径部1dから下端部・大
径部1eまでの距離)の1/10以上1/2未満程度の
長さを有する。
【0018】図2及び図3は、本発明で使用される砥石
2の形状を説明するためのものであり、図2は砥石2の
斜視図、図3(A)は砥石2の平面図、図3(B)は縦
断面図を示す。砥石2は盤状座面を成す円盤状の底端部
2cと、この底端部2c外周に形成された外周突出部2
dと、底端部2c中心部から上界に長く突出する柱状突
出部2eと、が一体的に形成されており、外周突出部2
dの内壁面はコア1の外壁面1c研磨用砥面2aとな
り、柱状突出部2e外周(円柱側面に該当する部位)が
コア1の内壁面1b研磨用砥面2bとなる。図3(A)
に示すように底端部2cと、柱状突出部2eと、外周突
出部2dとは同一の円心になっており、柱状突出部2e
の周囲を外周突出部2dが囲んでいる。また、前記底端
部2c表面にもコア1の底壁面1gを研磨する砥面が設
けられている。
【0019】前記柱状突出部2eの形状は、柱状突出部
2eの上端面2fの外径は、前記コア1の小径部1d側
中心孔1aの径より小さく、底端部2cへ向けて徐々に
外径が大きくなる。柱状突出部2eは、図3(B)の断
面図に示すように砥面2bの断面は滑らかな曲線となっ
ており、この曲線は中心孔1aの径が、コア1の小径部
1dから大径部1eにむけて徐々に大きくなる形状と相
似する。また、前記外周突起部2dの内壁面である砥面
2aの内径は、コア1の大径部1eの外径より大きい。
【0020】図4は本発明の実施の形態を示す断面を含
む概略図であり、偏向ヨーク用フェライトコア1の小径
部1dを係止手段10に係止し、前記コア1を研磨する
ように砥石2を接した状態を示す構成図であり、また、
コア1、砥石2、及び係止手段10を断面図として表し
ている。電動機5は砥石2を回転軸5aに取付け、偏心
しないように回転駆動する。保持手段13に保持された
電動機11は係止手段10を回転軸11aに取付け、偏
心しないように回転駆動する。係止手段10に係止され
たコア1の回転軸XX´と、砥石2の回転軸YY´の2
つの回転軸を平行に保ちながら相互の間隔を変更し、コ
ア1と砥石2をそれぞれ、あるいは、一方を回転させて
接触させ研磨を行う。
【0021】砥石2は電動機5と共に、あるいは図示さ
れない電動機5の回転駆動を伝達する伝達手段で連結し
た状態で、保持手段12によって保持される。この保持
手段12は砥石2を保持した状態で、係止手段10に係
止されたコア1と砥石2が接触する位置から完全に離れ
る位置まで移動可能である。また、保持手段12は、砥
石2を移動してコア1との距離、接触する位置等を、研
磨作業の進行に伴って調整する移動手段12aを備え
る。この移動手段12aは、研磨が進むにつれて移動さ
せた砥石2の移動距離を掌握するためにダイヤルメータ
等を備える。保持手段12による保持は、砥石2の回転
軸YY´とコア1の回転軸XX´との平行を保つもので
あり、移動手段12aによる砥石2の微調整において
も、この2つの回転軸の平行状態は保たれる。前記保持
手段12、及び保持手段13は回転軸XX´と回転軸Y
Y´とが一直線になるように、あるいは、調整により一
直線にすることが可能なように台座14に設置される。
【0022】なお、回転軸XX´は係止手段10に係止
したコア1の回転軸であり、また、回転軸YY´は砥石
2の回転軸である。図4に例示したものは電動機5、及
び電動機11の回転軸(回転中心)が前記回転軸XX
´、YY´とそれぞれ同一であるが、ここで図示されな
い回転駆動を伝達する伝達手段を用いることで電動機
5、及び電動機11の保持位置やその保持手段等は他の
形態でもよい。前記係止手段10は、前記コア1の小径
部1dの外周を複数方向から係止部10bで挟みこむよ
うにして係止する。
【0023】研磨作業はコア1、及び砥石2ともに、あ
るいは、いずれか一方を回転させて行う。両方とも回転
させる場合は、研磨作業の時間を短縮しながら、研磨仕
上がりを良好なものとするためにコア1の回転速度は砥
石2の回転速度より遅い状態で行う。コア1は所定の形
状、寸法となるように研削、研磨するため、常に所定の
位置に固定して回転させ、砥石2を移動させる。コア1
の研磨を始める前に、例えば回転軸XX´と回転軸YY
´が一直線上になるような、基準となる位置を移動手段
12aに設定しておき、研磨作業の進行に伴い、砥石2
を移動したとき、前記基準とした位置からの移動量を、
それぞれ回転軸方向の移動量、及び垂直方向の移動量と
して電気的に、あるいは機械的に移動手段12aのダイ
アルメータ等で読取る。このようにして得た移動量に基
づいて、手動の場合は作業者が、自動(マイコン制御
等)の場合は移動量を示す電気信号によって移動手段1
2aを制御して砥石2を移動し、コア1が所定の形状、
寸法となるように研削、研磨を行い、偏向ヨーク用コア
を形成する。
【0024】コア1の研磨作業は、図4に示した台座1
4の所定の位置に保持手段12と保持手段13とを設置
すると、砥石2の砥面2bとコア1の内壁面1bが接触
し、同時に外周突出部2dの砥面2aと外壁面1cとが
接触する状態で行う。このとき、研磨前のコア1の形状
や寸法によっては砥石2が接触できない場合がある。そ
のため、場合によっては、研磨の開始時に、コア1の回
転軸XX´と砥石2の回転軸YY´との相互の間隔を垂
直方向に調整し、研削、研磨の進行に伴い所定の間隔と
なるように砥石2を移動していく。
【0025】図5は研磨を開始する場合の、コア1と砥
石2の断面図を示したものであり、図5(A)のよう
に、コア1の回転軸XX´と砥石2の回転軸YY´とを
一直線上に揃えて、コア1の大径部1e側から徐々に砥
石2を近付けて研磨作業を開始する。このように、双方
の回転軸を一直線に合わせて砥石2の柱状突出部2eを
コア1の中心孔1aに挿入させていくと、図5(B)の
ようにコア1の底壁面1gと砥石2の底端部2c表面の
砥面とが接触し、まず、コア1の底壁面1gが研磨され
る。
【0026】コア1の底壁面1gの研磨を進行させ、砥
石2を更にコア1へ接近させて所定の位置まで移動させ
たならば、砥石2の移動を停止させ、図6に示すコア1
と砥石2の断面図のように、コア1の回転軸XX´と砥
石2の回転軸YY´の平行を保ちながら、砥石2を垂直
に下方(あるいは上方)へ徐々に移動させる。砥石2の
砥面2aがコア1の外壁面1cに接触するようになり、
また、砥石2の柱状突出部2eの砥面2bとコア1の内
壁面1bとが接触し、砥石2はコア1の内壁面1bと外
壁面1cとを同時に研磨を行うようになる。砥石2の下
方(あるいは上方)への移動距離を制御することで、コ
ア1の中心孔1a、及び大径部1eの形状を所定のもの
に研磨することができる。
【0027】また、図6断面図に示すように柱状突出部
2eが有する曲面は、中心孔1aの径を、小径部1dか
ら大径部1eにむけて徐々に大きくなるように研磨を行
うので、前記説明のように中心孔1aの内径は滑らかな
3次曲面に仕上げられる。
【0028】(実施の形態2)次に本発明に係る実施の
形態2について説明する。図7は、砥石20の斜視図で
ある。本実施の形態2は砥石2の形状が異なる他は、前
記第1の実施の形態と同様であり、その構成やコア1の
研磨作業等は図2ないし図6を用いて説明したものと同
様である。図7の砥石20は、前記実施の形態1で説明
した図2の砥石2の外周突出部2dに、複数の溝20g
を回転軸YY´の回転中心から放射状に設けたものであ
る。溝20gは、外周突出部20dの内壁面である砥面
20aから外壁面20hの間を貫通し、外周突出部20
dの上面20iから柱状突出部20eを設けた底端部2
0cの上面とほぼ同じ程度までの深さを有する。
【0029】図7の砥石20を、図4に示したように回
転させてコア1を研磨すると、溝20gを通じて、各砥
面への研磨剤(洗浄水)等の供給が容易になるので、砥
石20への負荷が減少し、砥石20の摩耗が減るうえ
に、中心孔1aや外壁面1cの研磨屑、研磨剤(洗浄
水)等が遠心力によって溝20gから排出され、コア1
の仕上がりを良好なものにする。この排出を良好にする
ため、図7に例示したものに限定されず、溝20gをス
パイラル状としたり、溝の数、形状、及び深さ等を変化
させて実施してもよい。
【0030】(実施の形態3)また、前記実施の形態2
で説明したように、外周突出部20dに、研磨屑、研磨
剤(洗浄水)等を排出する溝を設けたように、柱状突出
部の砥面にスパイラル状に溝を設けた砥石30を図8の
概略図に示す。図8(A)は回転軸YY´と直交する砥
石30の平面図であり、図8(B)は砥石30の斜視図
である。砥石30は溝30gを複数備えた他は、前記実
施の形態1で説明した図2の砥石2と同一の形状をして
おり、本実施の形態3は、構成やコア1の研磨作業等は
図2ないし図7を用いて説明したものと同様である。
【0031】図8(A)、及び図8(B)に示す砥石3
0の有する溝30gは、上端面30f外周から柱状突出
部30eの砥面30bと底端部30cの表面を経て、外
周突出部30dの砥面30aから外壁面30nへ貫通し
ており、上端面30f外周から外壁面30nへ向けてら
せん(スパイラル)状に延設されている。
【0032】砥石30を用いて、図4の構成、及び配置
でコア1の研磨を行うと、各砥面への研磨剤(洗浄水)
等の供給が容易になるとともに、内壁面1b、及び外壁
面1cの研磨屑や研磨剤(洗浄水)等は、研磨作業に砥
石30の回転遠心力によって溝30gの凹部に集めら
れ、外壁面30nへ向かって移動して砥石30外部に排
出される。
【0033】以上の説明のように溝30gを構成するこ
とで、研磨する柱状突出部30eと内壁面1b、及び外
周突出部30dと外壁面1cのそれぞれ接触している部
位に、充分な研磨剤(洗浄水)を供給する事で研磨負荷
が低減できるうえに、研磨屑や余剰な研磨剤(洗浄水)
等を残さずに研磨作業を行うことができるので、砥石3
0の摩耗が減るうえに、研磨仕上がりをより良好にする
ことができる。
【0034】なお、図8では溝30gを4か所設けた砥
石30を例示しているが、溝の数、形状、砥石30の回
転方向との関係による溝30gの延設する方向等は、前
記説明と同様な作用効果を得られるものであれば、ここ
で例示したものに限定されない。
【0035】以上の説明のように、砥石によってコア1
の中心孔1aの内壁面1b(内径)と外壁面1c(外
壁)を同時に研磨することができる。また、柱状突出部
と外周突出部とは移動手段12aによる移動量が同一な
ため、コア1の内壁面1bと外壁面1cのいずれか一か
所だけが研磨過多、あるいは不足するようなことがな
い。これは、コア1の内壁面1bと外壁面1cの2か所
の研磨量、及び研磨後の形状を、砥石の形状、寸法、及
び研磨作業時の保持位置の移動量によって同時に設定す
ることができるものである。
【0036】また、図11に示す図表は、本発明の砥石
を用いて、コア中心孔と外径を同時に研磨したフェライ
トコアのサンプルについて、コア中心孔とコア外径の同
軸度を計測した値を記載したものである。サンプル数7
個について、前記同軸度は最小0.01mm、最大0.
03mmであり、平均は0.019mmであった。比較
例として従来技術のコア中心孔とコア外径を別々な砥石
で研磨したフェライトコアの同軸度を示すと、サンプル
数9個の比較例は最小値0.05mm、最大値0.12
mmであり、平均値は0.083mmであった。本発明
の砥石を用いた場合の最大値0.03mm(最も同軸度
の悪い場合)と、比較例の最小値0.05mm(最も同
軸度の良い場合)を比べてみてもわかるように、本発明
による砥石によって研磨すると、フェライトコアの同軸
度は格段に良好になる。このように本発明は、偏向ヨー
ク用フェライトコアの加工精度を格段に向上させなが
ら、同時にコアの2か所を研磨することで研磨時間を半
減させることができる。
【0037】
【発明の効果】一つの砥石を回転して、偏向ヨーク用フ
ェライトコアの孔の内壁面と外壁面を同時に研磨するこ
とで、前記コアの孔の中心とコア外壁の中心が一致し、
同軸度を保ちながら2か所の研磨を行うことができる。
【0038】また、一つの砥石で偏向ヨーク用フェライ
トコアの内壁面(内径)と外壁面(外壁)を同時に研磨
するので、いずれか一方の研磨量を調整するだけで、前
記コアの所定の仕上がり寸法となるように研削、研磨す
ることができる。
【0039】また、一つの砥石で複数か所の研磨を行う
ので、砥石を回転駆動する電動機は1台で研磨作業を行
うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による表面研磨装置で研磨する偏向ヨー
ク用フェライトコアを示す斜視図である。
【図2】実施の形態1の砥石の形状を示す斜視図であ
る。
【図3】実施の形態1の砥石の形状を示す概略図であ
る。
【図4】実施の形態1の表面研磨装置を示す構成図であ
る。
【図5】実施の形態1の研磨状態を示す断面図である。
【図6】実施の形態1の研磨状態を示す断面図である。
【図7】実施の形態2の砥石を示す斜視図である。
【図8】実施の形態3の砥石を示す概略図である。
【図9】従来の表面研摩装置を使用した場合の研摩作業
を示す説明図である。
【図10】従来の表面研摩装置を使用した場合の研摩作
業を示す説明図である。
【図11】本発明による砥石によって研磨されたフェラ
イトコアの同軸度を示す図表である。
【符号の説明】
1 コア 2、3、4、20、30、 砥石 5、6、11 電動機 10 係止手段 12、13 保持手段

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上端部から下端部にかけて径大となるよ
    うな略ラッパ形状のフェライトコアの孔部内壁面と下端
    部外壁面を研磨する表面研磨装置であって、 前記フェライトコアの孔部内壁面と下端部外壁面に接触
    する砥面が一体形成された砥石を用いて、これら孔部内
    壁面と下端部外壁面を同時研磨することを特徴とする偏
    向ヨーク用フェライトコアの表面研磨装置。
  2. 【請求項2】 前記フェライトコアの上端部を係止する
    係止手段と、前記砥石を保持する保持手段とを有し、前
    記フェライトコアの下端部に前記砥石を接触させて前記
    係止手段及び、又は前記保持手段を回転駆動する手段を
    有することを特徴とする請求項1に記載の偏向ヨーク用
    フェライトコアの表面研磨装置。
  3. 【請求項3】 上端部から下端部にかけて径大となるよ
    うな略ラッパ形状のフェライトコアの孔部内壁面と下端
    部外壁面を研磨する砥石であって、 前記フェライトコアの孔部と相似形状を有する内壁面に
    接触する内壁面用砥面と、前記フェライトコアの底壁面
    と下端部外壁面とに亘って接触する外壁面用砥面が一体
    形成されていることを特徴とする砥石。
  4. 【請求項4】 前記砥石は、上端部から下端部にかけて
    径大となる柱状突出部と、この柱状突出部の下端部を連
    結する盤状座面部と、この盤状座面部の外周面に沿って
    前記柱状突出部の周囲に突出する外周突出部とが一体形
    成されたことを特徴とする請求項3に記載の砥石。
  5. 【請求項5】 前記盤状座面部に設けられた外周突出部
    の内壁面と外壁面との間には、複数の溝を設けられてい
    ることを特徴とする請求項3及び請求項4に記載の砥
    石。
  6. 【請求項6】 前記柱状突出部側面には、複数のらせん
    状溝部を形成したことを特徴とする請求項3乃至請求項
    5に記載の砥石。
  7. 【請求項7】 上端部から下端部にかけて径大となるよ
    うな略ラッパ形状のフェライトコアであって、 前記フェライトコアの孔部内壁面と下端部外壁面に接触
    する砥面が一体形成された砥石を用いて、前記孔部内壁
    面と下端部外壁面とを同時に研磨したことを特徴とする
    偏向ヨーク用フェライトコア。
  8. 【請求項8】 前記フェライトコアは、前記孔部内壁面
    と下端部外壁面とは同軸度が0.03mm以下であるこ
    とを特徴とする請求項7に記載の偏向ヨーク用フェライ
    トコア。
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