JP2002078388A - 電動アクチュエータの状態報知方法及び電動アクチュエータ - Google Patents

電動アクチュエータの状態報知方法及び電動アクチュエータ

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JP2002078388A
JP2002078388A JP2000258531A JP2000258531A JP2002078388A JP 2002078388 A JP2002078388 A JP 2002078388A JP 2000258531 A JP2000258531 A JP 2000258531A JP 2000258531 A JP2000258531 A JP 2000258531A JP 2002078388 A JP2002078388 A JP 2002078388A
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moving body
outside
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JP2000258531A
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Kazuaki Serizawa
一明 芹沢
Tadashi Yoshikawa
正 吉川
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Howa Machinery Ltd
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Howa Machinery Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 動作状態を外部に通報できる簡易かつ安価な
電動アクチュエータの提供。 【解決手段】 パルスモータ7へはオープンループでパ
ルスが出力されるので、移動体14の実位置とパルスカ
ウンタ35のカウント値の整合性がくずれると、パルス
カウンタ35のカウント値をもって移動体14の現在位
置とすることができない。そのため、移動体14の実位
置(後退端位置または前進端位置)とパルスカウンタ3
5の許容カウント値との整合性が崩れたことが判別され
ると、マイクロコンピュータ32から、共振指令がドラ
イバ31に出力される。この共振指令により、パルスモ
ータ7は正逆に細かく回転して、電動アクチュエータ1
自体を共振させ、その共振音で自体の異常を外部に報知
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、駆動モータで適
宜の伝達機構を介してワークその他の被搬送物を移送す
るための移動体を移動させるようにした電動アクチュエ
ータに関し、特に、そのアクチュエータの動作状態を外
部に報知する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】前記のような電動アクチュエータとし
て、従来、駆動モータの回転で送りねじ機構の送りねじ
軸を回転させて、送りねじ軸が螺合しているめねじナッ
トが一体に固着されたスライドテーブル(移動体)を往
復移動させるもの、あるいは、駆動モータで回転するピ
ニオンを固定のラックに噛み合わせてスライドテーブル
を移動させるもの、送りねじ機構に代えて、パルスモー
タで周回するタイミングベルトをスライドテーブルに連
結してタイミングベルトの周回でスライドテーブルを往
復移動させるようにしたもの(実公平7−27072
号、実公昭60−21144号、実公平4−13071
号、実公平4−48914号)などが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】こうした電動アクチュ
エータでは、駆動モータ制御のためのコントローラが付
随しており、コントローラには、電動アクチュエータ自
体の異常等の状態を知らせるための報知装置が備えてあ
る。報知装置は例えば、駆動モータのトルクを検知し
て、過大なトルクが発生したときにそれを作業者に報知
する等の機能を果たすが、従来では、電動アクチュエー
タの異常などの動作状態を、報知ランプの点灯や、ブザ
ーやスピーカによる報知音により外部へ報知していた。
このように、電動アクチュエータの動作状態の報知のた
めに、報知ランプやブザー、スピーカを専用に設けた場
合、専用の動作回路が必要となる。この発明の課題は、
報知ランプやブザー、スピーカに依らず、外部へ電動ア
クチュエータの動作状態を報知できるようにすることに
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記課題解決のため、本
願では、駆動モータにより移動体を駆動する電動アクチ
ュエータにおいて、電動アクチュエータの動作状態を検
知する検知手段によって外部へ報知すべき動作状態を検
知すると、アクチュエータに通常とは異なる動作をさせ
ることで、動作状態を外部に報知するようにしたことを
特徴とする(請求項1)。これによれば、アクチュエー
タ自体が本来持っている動作部材(移動体、駆動モー
タ)、外部への信号出力手段の動作を、通常と違えるこ
とで発現してくる動作形態からアクチュエータの動作状
態を外部に報知できるので、報知ランプやブザー、スピ
ーカとこれらの動作回路に代えてこの構成を採用するこ
とで、機器構成を簡易とし、コストダウンに寄与でき
る。
【0005】具体的には、駆動モータの回転指令を制御
してアクチュエータに通常と異なる動作をさせて、動作
状態を外部に報知するようにしたことを特徴とする(請
求項2)。一層具体的には、電動アクチュエータ自体が
共振するように駆動モータを正逆転させ、その共振によ
る振動音により動作状態を外部に報知するようにした
(請求項3)。電動アクチュエータ自体を共振させるこ
とで、音量が大きくなり好ましい。報知用のブザーやス
ピーカを備えているものに適用すれば、それらの音響と
ミックスされて、一層大きな音量にでき、騒音の大きな
製造現場においても、状態報知を確実とする。また、報
知ランプを備えているものに適用すれば、報知ランプが
目視できない位置にあっても、作業者の聴覚に訴えるこ
とができる。複数の動作状態の夫々に応じて、振動音の
断続パターンを違えて各動作状態を区別するようにする
といくつかの動作状態を判別できてなお、好ましい(請
求項4)。振動音を発生している間は、駆動モータは報
知動作なので、移動体を送ることができない。それゆ
え、電動アクチュエータが稼動している最中での異常検
出時に振動音を発生させたままであると、移動体が止ま
ってしまうので、装置の稼動率が下がる。そのため、こ
のような稼動開始後の状態表示時においては振動音を一
定時間発生した後、通常運転状態に戻るようにすると、
装置が止まらず動作しつづけるので稼働率の低下を最小
にできて好ましい(請求項5)。異常検出後の、報知動
作は、一定時間間隔で繰り返し行うことにより、外部へ
の報知機会が増え、作業者が聞き逃すことが防止できて
好ましい。
【0006】また、駆動モータの制御で移動体の移動パ
ターンを変化させて動作状態を外部に報知するようにし
てもよい(請求項6)。具体的には、移動体の移動パタ
ーンを、低速、高速移動が繰り返される移動パターンと
して、電動アクチュエータが通常と異なる状態であるこ
とを表現する(請求項7)。作業者は、目視により移動
体がひっかかるようにぎこちなく動くことをみて、電動
アクチュエータが通常と異なる状態であることを認知で
きる。この場合も、移動体は動作し続けるので、稼動状
態が維持される。報知ランプを備えているものに適用す
れば、報知ランプが取付けの関係で目視できない位置に
あっても、移動体の移動で動作状態を知ることができ
る。
【0007】また、本願では、電動アクチュエータの動
作で出力される出力信号の出力タイミングを変化させる
ことで電動アクチュエータの状態を外部に報知すること
を特徴とする(請求項8)。具体的には、電動アクチュ
エータの移動体が所定の位置に到達したときに発生され
る到達信号の出力タイミングを一定時間遅延させて出力
し、その到達信号の出力を待って動作する他の装置の動
作開始を遅延させることで、動作状態を外部に報知する
(請求項9)。本来なら、移動体の到達により、その到
達に速やかに連動すべき他の装置が、タイミングがずれ
て(遅れて)動作を始めるので、見ている作業者に対し
て、動作が通常と異なっているとの認識を与えることが
できる。
【0008】また本願電動アクチュエータは、駆動モー
タと、その駆動モータにより移動する移動体と、駆動モ
ータを制御する制御装置とを備えた電動アクチュエータ
において、電動アクチュエータの動作状態を検知する検
知手段を備え、その検知手段により、電動アクチュエー
タに関する外部に報知すべき動作状態を検知したとき、
電動アクチュエータに通常と異なる動作を指令する状態
報知指令手段を設けたことを特徴とする(請求項1
0)。状態報知指令手段は、駆動モータの回転を通常と
異なる回転とするモータ回転指令手段である(請求項1
1)。モータ回転指令手段は、電動アクチュエータを共
振させるように駆動モータを正逆回転させる共振指令を
出力する手段である(請求項12)。駆動モータへの共
振指令は、一定時間出力され、その後、通常の駆動モー
タ回転指令に戻るようにするとよい。また、モータ回転
指令手段は、駆動モータの回転を遅速に繰り返し変化さ
せる遅速回転指令手段である(請求項13)。上述のモ
ータ回転指令手段は、複数の動作状態に対応して異なる
回転パターンのモータ回転指令を出力するように構成さ
れている(請求項14)。
【0009】更に本願電動アクチュエータは、駆動モー
タと、その駆動モータにより移動する移動体と、駆動モ
ータを制御する制御装置と、移動体が所定の位置に到達
したときに到達信号を出力する出力手段を備えた電動ア
クチュエータにおいて、電動アクチュエータの動作状態
を検知する検知手段を備え、その検知手段により、電動
アクチュエータに関する外部に報知すべき動作状態を検
知すると、出力手段から出力される到達信号を通常と異
なるタイミングで出力させる出力タイミング変化手段を
備えていることを特徴とする(請求項15)。出力タイ
ミング変化手段は、通常の出力タイミングに対して、到
達信号を遅延出力させる遅延指令手段である(請求項1
6)。これらの電動アクチュエータでは、ブザーや報知
ランプなどの報知専用機器の有無に係わらず、電動アク
チュエータが本来備えている駆動モータや移動体、ある
いは、信号出力手段の動作を、通常と違うように制御し
て状態を外部に報知できる。
【0010】
【発明の実施の形態】図1に示す電動アクチュエータ1
において、上向き開口の凹状断面のボディ(ケーシン
グ)2内には、前後一対のプーリ3,4が回転自在に軸
支されている。プーリ3,4間には周回ベルト5が周回
可能に巻回されている。周回ベルト5は、プーリ3,4
との間でスベリの少ない形式のベルト、例えば歯付きベ
ルトやプーリとの間で磁気吸着される磁性材料性可撓ベ
ルト等が使用される。後側(図1で左側のもの)のプー
リ3と同軸一体に、従動プーリ6が設けてある。ボディ
2の長手後部(図1で左端部)には、側面に駆動モータ
としてのパルスモータ7が取り付けてある。パルスモー
タ7のモータ軸8に駆動プーリ9が一体に取り付けてあ
る。駆動プーリ9と前記従動プーリ6との間に、駆動ベ
ルト10が巻回されている。この駆動ベルト10もプー
リ6,9との間でのスベリの少ない歯付きベルトなどが
使用される。ボディ2の幅方向左右側壁11,12の上
面には、ボディ2に沿う方向の直線案内レール13,1
3が取り付けてある。移動体14は、ボディ2の開口外
側に位置する外部移動部15の上面が被取付物を取付
け、あるいは、ワークを載置する面16となっており、
外部移動部15から下方に(ボディ2の内方に)駆動伝
達部17を一体に備えている。外部移動部15の下面
(レール対向面)には案内子18が取り付けてあり、案
内子18は、前記直線案内レール13,13に長手(前
後)方向に案内されている。この直線案内レール13,
13と案内子18とは、周知の直線転動案内機構(リニ
アガイド)を構成している。駆動伝達部17には、前記
周回ベルト5の上側ベルト部分5aが一体に連結されて
いる。以上の構成により、パルスモータ7の正逆回転で
周回ベルト5が正逆移動し、これにより移動体14が案
内レール13に案内されて前後に往復直線移動すること
になる。移動体14の前後端部分の下面には、後退端側
と前進端側の位置検出片19,20が夫々下方に突設さ
れている。後退端位置Aと前進端位置Bとに移動体14
が位置したとき、各位置A,Bに対応した前記各位置検
出片19,20と対向してこれを検出する位置に、後退
端位置検出センサ21と、前進端位置検出センサ22と
が、ボディ2の内側に取り付けてある。
【0011】次に、この電動アクチュエータ1の制御装
置30について説明する。制御装置30は、パルスモー
タ7への電力(駆動パルス)を制御する動力制御手段と
してのドライバ31と、そのドライバ31へ指令を与え
る演算制御手段としてのマイクロコンピュータ32とを
含む。マイクロコンピュータ32は、周知のように演算
処理部33と記憶部34とを含んでいる。記憶部34に
は、後述の制御プログラムがメモリされていると共に、
パルスモータ7に対する出力パルスを加算、減算して、
そのパルスカウント値をもって移動体14の現在位置と
するパルスカウンタ35を備えている。また、後退端位
置Aに移動体14がある時の許容パルスカウント範囲と
前進端位置Bに移動体14がある時の許容パルスカウン
ト範囲とが予め設定される後退端パルス値範囲記憶部3
6と前進端パルス値範囲記憶部37とが設けてある。後
退端の許容パルスカウント範囲は、移動体14を後退端
近傍の図示しないストッパに当接させてその状態をパル
ス値=0とし、そこから、所定パルスだけ前進端方向に
前進した、例えば2〜5パルスのパルス値範囲に設定さ
れており、そのパルス値範囲内のときに、後退端位置検
出センサ21が移動体14の検出片19を検出するよう
な位置関係に後退端位置検出センサ21が取り付けてあ
る。前進端の許容パルスカウント範囲は、移動体14が
前記後退端位置Aから前進端位置Bに移動するのに必要
なパルス数(例えばnパルス)を、前記後退端の許容パ
ルスカウント範囲の値に加算したもので、n+2〜n+
5パルスのパルス値範囲に設定されており、そのパルス
値範囲内のときに、前進端位置検出センサ22が移動体
14の検出片20を検出するような位置関係に前進端位
置検出センサ22が取り付けてある。
【0012】マイクロコンピュータ32には、前進端位
置検出センサ22と後退端位置検出センサ21が接続さ
れ、それらからの検出片検出信号が入力されるようにな
っている。またマイクロコンピュータ32からは、ドラ
イバ31に対する指令信号が出力されるようになってい
る。さらに、マイクロコンピュータ32は、後退端、前
進端位置A、Bの移動体14に対応して設けてあるハン
ドリングロボット40,41と信号線で接続され、移動
体14が後退端に到達したことが検知されると後退端到
達信号を出力し、その後退端到達信号により、後退端位
置Aの移動体14にワークWを載置させるように後退端
側ロボット40が動作するようになっている。また、移
動体14が前進端に位置したことが検知されると前進端
到達信号を出力し、その前進端到達信号により、前進端
位置Bの移動体14からワークWをピックアップするよ
うに前進端側ロボット41が動作するようになってい
る。
【0013】また、記憶部34の共振パターン記憶部4
2には、制御プログラム中で使用する電動アクチュエー
タ1の状態を外部に表現するために、電動アクチュエー
タ1に通常と異なる動作をさせるための共振音発生パタ
ーンが予め記憶されている。共振音発生パターンは、パ
ルスモータ7に正逆パルスを細かく指令することで、移
動体14を前後に細かく振動させ、電動アクチュエータ
1の有する固有の振動数に共振させて大きな音量を発生
するように設定されている。ここでは、後述するよう
に、電動アクチュエータの異なる状態を報知するため
に、複数(2つ)の音響パターンを発生できるように、
共振音を断続的に発生させる共振音断続発生パターン
(図4(a))と共振音連続発生パターン(図4
(b))の2種類のパルス発生パターンが用意されてい
る。
【0014】図3に示す制御プログラムの各制御ステッ
プは、夫々機能実現手段を構成している。電動アクチュ
エータ1に電源を投入すると、ステップ1(電動アクチ
ュエータの動作状態を検知する第1の検知手段としての
制御装置(メモリ)チェック手段)でマイクロコンピュ
ータ32内の記憶部34のチェックを行い、その異常が
ないことを確認すると、ステップ4(往復移動指令ステ
ップ)による通常動作において、移動体14は前進端位
置Bと後退端位置Aとの間で往復運動を行う。その動作
中、ステップ5(後退端検出手段)で後退端位置検出セ
ンサ21が検出片19を検出して移動体14が後退端位
置Aにあることを検知する。後退端位置検出センサ21
がONであると、パルスカウンタ35のカウント値をチ
ェックし(ステップ6:後退端カウント値チェック手
段)、そのカウント値が後退端の許容パルスカウント範
囲内にあると、移動体14が正しく後退端に到達し、そ
の到達に至るまでの動作中に、プーリ3,4とベルト5
との間での滑りなどがなく、正しいパルス値範囲内に収
まっているから、電動アクチュエータ1の動作は正常と
判断され、ステップ7(到達信号出力手段)で後退端到
達信号を直ちに出力する。ステップ5とステップ6は、
電動アクチュエータ1の動作状態を検知する第2の検知
手段を構成している。後退端到達信号により、後退端側
ロボット40が動作し、後退端位置Aに位置した移動体
14にワークWを載置する。そして、ワークWを載置さ
れた移動体14は、前進端に向けて移動する。
【0015】一方、ステップ1において、マイクロコン
ピュータ34内のメモリに異常が検出されると、この異
常は外部に報知すべき異常であるから、ステップ2(第
1のモータ回転指令手段:第1の共振指令出力手段)に
より第1の共振指令がドライバ31に出力される。第1
の共振指令は、図4(a)の共振音断続発生パターンと
なるモータ回転指令であり、この指令により、パルスモ
ータ7は正逆に細かく回転して、電動アクチュエータ1
自体を断続して共振させ、その共振音で自体の異常を外
部に伝達する。これにより作業者は、後述の第2の共振
音とは区別された共振音を聞き取ることができ、メモリ
チェック結果に何らかの異常があったことを認知でき
る。電動アクチュエータ1は、稼動前に検出された異常
を報知した状態のまま、作業者により復旧されるまで待
機する(ステップ3)。
【0016】往復動作中、ステップ5で後退端位置検出
センサ21がONでないと、前進端位置検出センサ22
がONでないかチェックし(ステップ9)、パルスカウ
ンタ35内のパルスカウント値が前進端の許容パルスカ
ウント範囲内であるか判別し(ステップ10)、ステッ
プ9,10をクリヤーすると、前進端到達信号をステッ
プ11(到達信号出力手段)で直ちに出力する。この前
進端到達信号を受けて、前進端側ロボット41はワーク
Wを移動体14からピックアップする。ステップ9とス
テップ10によって、電動アクチュエータ1の動作を検
知する第3の検知手段が構成されている。
【0017】移動体14が前進端にも後退端にもないス
トローク中間位置を移動しているとき、ステップ13
(稼働中の異常信号の有無検出手段)で稼動後に異常が
検知されたかどうかチェックする。稼動後に異常信号が
検知されていなければ、ステップ4に戻る。
【0018】往復移動動作中に、移動体14に予期しな
い外力などが作用し、その結果、ベルト5とプーリ3,
4との間にスベリ等が発生すると、本来なら、後退端と
前進端との間では、パルスモータ7に対して出力される
べきパルス値は、この実施例では”n”パルスであるは
ずなのに、前記すべり等により、後退端と前進端との間
を移動させるときに、それ以上のパルス数を出力しない
と後退端から前進端(あるいはその逆)に到達できず、
後退端(または前進端)で対応するセンサ21,22が
移動体14を検知してONとなったときの、パルスカウ
ンタ35内のパルスカウント値が、予め設定してある前
進端(後退端)の許容パルスカウント範囲を外れること
となる。パルスモータ7へのパルス出力は、ドライバ3
1からオープンループでパルスを出力するのみであっ
て、フィードバックしていないから、このように移動体
14の実位置とパルスカウンタ35のカウント値の整合
性がくずれると、パルスカウンタ35のカウント値をも
って移動体14の現在位置とすることができなくなり、
電動アクチュエータ1としては”異常”状態となる。こ
の状態は、電動アクチュエータとしては、外部に報知す
べき状態である。
【0019】そのため、そのように移動体14の実位置
とパルスカウンタ35のカウント値との整合性が崩れた
ことが判別されると、ステップ8あるいは、ステップ1
2(第2のモータ回転指令手段:第2の共振指令出力手
段)において、第2の共振指令がドライバ31に出力さ
れると共に、稼動後に異常が検出されたことを異常信号
として記憶部34に記憶しておく。第2の共振指令は、
図4(b)の共振音連続発生パターンとなるモータ回転
指令であり、この指令により、パルスモータ7は正逆に
細かく回転して、電動アクチュエータ1自体を連続して
共振させ、その共振音で自体の異常を外部に伝達する。
この連続共振音発生により、作業者は、電動アクチュエ
ータ1において、移動体14の実位置とパルスカウンタ
35内のカウント値の整合性が崩れている状態を認識で
きる。
【0020】電動アクチュエータ1が稼動開始した後、
発信される第2の共振指令は、ステップ8(ステップ1
2、あるいは後述のステップ15)で一定時間(数秒か
ら数十秒)出力されると、夫々次のステップに移行して
通常動作にもどる。このように、稼動後に検知された異
常により自体の異常を外部に報知したのち、そこで動作
を完全に停止して作業者を待つ、ということをせず、次
の動作に移るようにしてあるので、電動アクチュエータ
1を含む機械システム全体を完全停止させてしまうこと
がなく、稼動率の大幅な低下を防止できる。ステップ8
(12)を経た後に往復動作を続けている状態におい
て、前進端と後退端との間の移動途中では、ステップ1
3で異常信号があることが判別される。第2の共振指令
の出力と同時にカウント開始する図示しないタイマの設
定時間が経過しているかどうかがステップ14(報知時
間到来判別手段)で判別され、一定時間が経過していれ
ば、ステップ15で第2の共振指令を一定時間出力す
る。前述の報知時間間隔を設定するタイマは、ステップ
8,12,15の何れのステップにおいてもカウント開
始する。従って、ステップ8またはステップ12で、一
旦、稼動後の異常が検知されると、それ以後は、ステッ
プ15により往復動作途中で一定時間毎に第2の共振指
令による報知動作が繰り返されるため、作業者に報知す
る機会が増え、作業者が共振音を聞き逃すことが防止さ
れる。作業者により異常が復旧されると、異常信号はリ
セットされる。
【0021】図3におけるステップ8,12に代えて、
図5に示すステップ8−1、ステップ12−1のような
出力タイミング変化手段として例示する遅延指令手段を
設けても良い。遅延指令手段は、ステップ5,6(ある
いはステップ9,10)をクリヤしたときには直ちに出
される到達信号を、所定時間だけ遅れて出力させるもの
である。これによれば、前進端(あるいは後退端)で移
動体14が検出されているにもかかわらず、パルスカウ
ンタのパルスカウント値がその位置に対応した許容範囲
内にないときには、後退端(あるいは前進端)で移動体
14が止まっても、すぐに到達信号が出力されない。そ
のため、後退端側ロボット(前進端側ロボット)40,
41が移動体14の停止動作に対して遅れて動作開始す
るようになる。このロボット動作の開始遅れが発生する
ことにより、作業者は、「機器間の連繋がおかしい」こ
とを認識でき、電動アクチュエータ1の異常を認知する
ことができる。ステップ8−1,12−1で遅延指令が
出されると共に、異常信号が記憶され、ステップ14の
タイマがカウント開始することは言うまでもない。
【0022】更に、マイクロコンピュータ32の記憶部
34に、通常時に移動体14を移動させるときの通常速
度パターン(図6(a))と、異常時に移動体14を遅
速に移動させる遅速移動パターン(図6(b))とを予
め記憶させておき、図3のステップ8,12の共振指令
手段に代えて遅速回転指令手段としての遅速回転指令ス
テップを設け、移動体の移動速度パターンを変えるよう
にしてあっても良い。この遅速回転指令は、パルスモー
タ7へのパルス発生間隔を制御して、パルスモータ7の
回転速度を制御するもので、正常時には、前述の速度パ
ターン(図6(a))に従うように、移動端での停止か
ら加速して、高速移動へ移行し、他の移動端近傍までそ
の高速で移動し、その後、他の移動端に向けて減速する
という速度パターンで移動体14を移動させるのに対し
て、電動アクチュエータ1の異常が検知されて遅速回転
指令が出されると、それ以後の移動体14の移動速度パ
ターンが図6(b)に示すように、高速と低速が繰り返
される移動パターンに置き換えられる。そのため、作業
者は、移動体14がこのような速度制御によりぎこちな
く動作していることにより、電動アクチュエータ1に異
常があることを認識することになる。この場合でも、電
動アクチュエータ1の動作は完全には停止しないから、
稼動率の大幅な低下を防止できる。
【0023】以上の説明では、パルスモータを利用した
電動アクチュエータで生じる異常状態を外部へ報知する
例で説明したが、駆動モータとしてはパルスモータに限
られないので、別の形式の電動モータでは、例えば、モ
ータ負荷を検知して過負荷が検知されたときに、外部に
共振音で知らせるようにしてもよい。また、電動モータ
への電力の欠相を検知するようにし、これを外部に報知
するようにしてあってもよい。また、上記実施形態で
は、外部への報知は本願発明に係る構成、即ち、電動ア
クチュエータの本来持っている部材の動作を通常と変え
ることによってのみ報知し、これと並行して報知ランプ
やブザー、スピーカでは行っていない例で説明したが、
本願は、報知ランプを有する電動アクチュエータ、ブザ
ーやスピーカで報知音を発する電動アクチュエータにも
適用できる。報知ランプを備えているものに適用するこ
とにより、報知ランプの取り付け位置によっては、機械
装置に電動アクチュエータを組み込んだ場合、報知ラン
プが作業者の目の届かない位置となって動作状態を認識
できなくなる不都合を安価に回避できる。報知用のブザ
ー、スピーカを備えているものに適用することにより、
大きな騒音にも消されない報知音を外部に発信できる。
【0024】
【発明の効果】以上のように本願発明では、電動アクチ
ュエータ自体が本来持っている動作部材(移動体、駆動
モータ)、外部への信号出力手段の動作を、通常と違え
ることで発現してくる動作形態からアクチュエータの動
作状態を外部に報知できるので、報知ランプやブザー、
スピーカとこれらの動作回路に代えてこの構成を採用す
ることで、機器構成を簡易とし、コストダウンに寄与す
ることができる。また、本願では、電動アクチュエータ
自体を共振させることで、音量が大きくなり作業者の注
意を引き付けることができる。また、電動アクチュエー
タが稼動した後の状態報知のために振動音を一定時間発
生した後、通常運転状態に戻るようにするなど、稼動後
における報知動作後も電動アクチュエータを稼動状態と
したので、装置が止まらず動作しつづけ、稼働率が大幅
に下がることを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願電動アクチュエータの全体構成図である。
【図2】図1のII−II線断面拡大図である。
【図3】制御プログラムのフローチャートである。
【図4】共振音発生パターンを示すパルス波形図であ
る。
【図5】制御プログラムの他の例である。
【図6】移動体の速度線図である。
【符号の説明】
1 電動アクチュエータ 5 周回ベルト 7 パルスモータ(駆動モータ) 14 移動体 21 後退端位置検出センサ 22 前進端位置検出センサ 30 制御装置

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動モータにより移動体を駆動する電動
    アクチュエータにおいて、電動アクチュエータの動作状
    態を検知する検知手段によって外部へ報知すべき動作状
    態を検知すると、アクチュエータに通常とは異なる動作
    をさせることで、動作状態を外部に報知するようにした
    ことを特徴とする電動アクチュエータの状態報知方法。
  2. 【請求項2】 駆動モータの回転指令を制御してアクチ
    ュエータに通常と異なる動作をさせて、動作状態を外部
    に報知するようにしたことを特徴とする請求項1記載の
    電動アクチュエータの状態報知方法。
  3. 【請求項3】 電動アクチュエータ自体が共振するよう
    に駆動モータを正逆転させ、その共振による振動音によ
    り動作状態を外部に報知するようにしたことを特徴とす
    る請求項2記載の電動アクチュエータの状態報知方法。
  4. 【請求項4】 複数の動作状態の夫々に応じて、振動音
    の断続パターンを違えて各動作状態を区別するようにし
    たことを特徴とする請求項3記載の電動アクチュエータ
    の状態報知方法。
  5. 【請求項5】 振動音を一定時間発生した後、通常運転
    状態に戻ることを特徴とする請求項3または4記載の電
    動アクチュエータの状態報知方法。
  6. 【請求項6】 移動体の移動パターンを変化させて動作
    状態を外部に報知することを特徴とする請求項2記載の
    電動アクチュエータの状態報知方法。
  7. 【請求項7】 移動体の移動パターンを、低速、高速移
    動が繰り返される移動パターンとして、電動アクチュエ
    ータが通常と異なる状態であることを表現することを特
    徴とする請求項6記載の電動アクチュエータの状態報知
    方法。
  8. 【請求項8】 電動アクチュエータの動作で出力される
    出力信号の出力タイミングを変化させることで電動アク
    チュエータの状態を外部に報知することを特徴とする請
    求項1記載の電動アクチュエータの状態報知方法。
  9. 【請求項9】 電動アクチュエータの移動体が所定の位
    置に到達したときに発生される到達信号の出力タイミン
    グを一定時間遅延させて出力し、その到達信号の出力を
    待って動作する他の装置の動作開始を遅延させること
    で、動作状態を外部に報知することを特徴とする請求項
    8記載の電動アクチュエータの状態報知方法。
  10. 【請求項10】 駆動モータと、その駆動モータにより
    移動する移動体と、駆動モータを制御する制御装置とを
    備えた電動アクチュエータにおいて、電動アクチュエー
    タの動作状態を検知する検知手段を備え、その検知手段
    により、電動アクチュエータに関する外部に報知すべき
    動作状態を検知したとき、電動アクチュエータに通常と
    異なる動作を指令する状態報知指令手段を設けたことを
    特徴とする電動アクチュエータ。
  11. 【請求項11】 状態報知指令手段は、駆動モータの回
    転を通常と異なる回転とするモータ回転指令手段である
    ことを特徴とする請求項10記載の電動アクチュエー
    タ。
  12. 【請求項12】 モータ回転指令手段は、電動アクチュ
    エータを共振させるように駆動モータを正逆回転させる
    共振指令を出力する手段であることを特徴とする請求項
    11記載の電動アクチュエータ。
  13. 【請求項13】 モータ回転指令手段は、駆動モータの
    回転を遅速に繰り返し変化させる遅速回転指令手段であ
    ることを特徴とする請求項11記載の電動アクチュエー
    タ。
  14. 【請求項14】 モータ回転指令手段は、複数の動作状
    態に対応して異なる回転パターンのモータ回転指令を出
    力するように構成されている請求項11〜13の何れか
    に記載の電動アクチュエータ。
  15. 【請求項15】 駆動モータと、その駆動モータにより
    移動する移動体と、駆動モータを制御する制御装置と、
    移動体が所定の位置に到達したときに到達信号を出力す
    る出力手段を備えた電動アクチュエータにおいて、電動
    アクチュエータの動作状態を検知する検知手段を備え、
    その検知手段により、電動アクチュエータに関する外部
    に報知すべき動作状態を検知すると、出力手段から出力
    される到達信号を通常と異なるタイミングで出力させる
    出力タイミング変化手段を備えていることを特徴とする
    電動アクチュエータ。
  16. 【請求項16】 出力タイミング変化手段は、通常の出
    力タイミングに対して、到達信号を遅延出力させる遅延
    指令手段であることを特徴とする請求項15記載の電動
    アクチュエータ。
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