JP2002076634A - 配線基板およびこれを用いた電子部品モジュール - Google Patents

配線基板およびこれを用いた電子部品モジュール

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JP2002076634A JP2000255960A JP2000255960A JP2002076634A JP 2002076634 A JP2002076634 A JP 2002076634A JP 2000255960 A JP2000255960 A JP 2000255960A JP 2000255960 A JP2000255960 A JP 2000255960A JP 2002076634 A JP2002076634 A JP 2002076634A
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wiring conductor
hole
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conductor
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Hideaki Maniwa
秀明 馬庭
Isamu Kirikihira
勇 桐木平
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Kyocera Corp
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  • Production Of Multi-Layered Print Wiring Board (AREA)
  • Manufacturing Of Printed Wiring (AREA)
  • Wire Bonding (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 配線導体層や貫通孔の細密化が進み貫通孔の
径がより小さくなった場合、貫通導体と配線導体層との
接続部で剥離が発生して断線してしまう。 【解決手段】 絶縁基板1上に複数の絶縁層2が積層さ
れ、絶縁基板1および絶縁層2の表面に配線導体層3が
形成されるとともに、この配線導体層3間を絶縁層2に
形成された貫通孔4の側面および底面に導体膜5a・5
bを被着して成る貫通導体5により電気的に接続して成
る配線基板6であって、配線導体層3は、貫通孔4の底
面において、その占有面積が導体膜5bの占有面積より
小さくかつその表面に凹部Aが形成されていることを特
徴とする配線基板6である。貫通孔4底面に形成される
導体膜5bの一部が配線導体層3の表面の凹部Aに充填
され導体膜5bと配線導体層3との接続をアンカー効果
により強固なものとすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、絶縁層に形成した
貫通導体により配線導体層を電気的に接続した配線基板
およびこれを用いた電子部品モジュールに関するもので
あり、特に、配線導体層の密度が高くなり貫通導体の径
が小さくなった場合においても、良好な接続信頼性およ
び電気特性が得られる配線基板およびこれを用いた電子
部品モジュールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、現在の電子機器は、移動体通信
機器に代表されるように小型・薄型・軽量・高性能・高
機能・高品質・高信頼性が要求されており、このような
電子機器に搭載される電子部品モジュールも小型・高密
度化が要求されるようになってきている。そのため、電
子部品モジュールを構成する配線基板にも小型化・薄型
化が求められ、それを実現するために配線導体層の幅を
細くするとともにその間隔を狭くし、さらに配線導体層
の多層化・配線導体層間を接続する貫通導体の小径化に
より高密度配線化が図られている。このような高密度配
線が可能な配線基板として、ビルドアップ法を採用して
製作された配線基板が知られている。ビルドアップ法と
は、例えば、ガラス繊維やアラミド繊維等の補強材に耐
熱性や耐薬品性を有するエポキシ樹脂に代表される熱硬
化性樹脂を含浸させて複合化した絶縁基板上に、間に配
線導体層を挟んでエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂から成
る接着材を塗布して接着材層を形成するとともに接着材
層を加熱硬化させた後、配線導体層上部の接着材層にレ
ーザで径が100〜200μm程度の貫通孔を穿設し、しかる
後、接着材層表面を化学粗化し、さらに無電解銅めっき
法および電解銅めっき法を用いて貫通孔側面および貫通
孔底面の配線導体層上に導体膜を被着して貫通導体を形
成するとともに絶縁層表面に貫通導体と接続する配線導
体層を形成し、さらに、このような絶縁層と貫通導体お
よび配線導体層の形成を複数回繰り返すことにより配線
基板を製作する方法である。
【0003】なお、一般に、貫通孔底面の導体膜との配
線導体層の接続領域は、その面積が貫通孔底面の導体膜
との接続信頼性を良好となすために貫通孔底面の面積よ
りも大きなものとなっており、配線導体層間の間隔は貫
通導体の径や貫通孔底面の導体膜との配線導体層の接続
領域の面積の大きさにより決められていた。
【0004】近年、技術開発の進歩により配線導体層の
幅および間隔はますます縮小する傾向にあり、貫通孔の
径や貫通孔底面の導体膜との配線導体層の接続領域の面
積もより小さなものが求められてきている。しかしなが
ら、貫通孔の径を小さくしていくと、貫通孔底面の導体
膜と配線導体層との接続面積が貫通孔の径の2乗に比例
して急激に小さくなるために、貫通導体と配線導体層と
の接続強度を十分に保つことが困難となり、その結果、
配線基板への電子部品の実装時の熱履歴等により熱膨張
係数の異なる絶縁層と配線導体層や貫通導体との間に応
力が発生し、この応力によって貫通孔底面の導体膜と配
線導体層との間で剥離が発生し、断線してしまうという
問題点を有していた。
【0005】このような問題点を解決するために、配線
導体層表面に第二銅錯体と有機酸とを含有するエッチン
グ液により粗化して粗化面を形成し、この粗化面を介し
て貫通孔底面の導体膜と配線導体層とを接続する多層プ
リント板が提案されている(特開2000−124617)。この
多層プリント板によれば、貫通孔底面の導体膜と配線導
体層とを粗化面を介して接続することにより両者の接続
面積を増加させて接続強度を増加させ、その結果、高い
接続信頼性が得られるというものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記多
層プリント基板は、配線導体層や貫通孔の細密化がさら
に進み貫通孔の径が100μmよりも小さくなった場合に
は、エッチング液により粗化した粗化面を介しての貫通
孔底面の導体膜と配線導体層との接続では、両者を強固
に接続することが困難となる傾向にあり、その結果、温
度サイクル試験(TCT)等の耐熱疲労性試験におい
て、熱膨張係数の異なる絶縁層と配線導体層や貫通導体
との間に大きな応力が発生した場合、この大きな応力に
よって貫通孔底面の導体膜と配線導体層との間で剥離が
発生して断線してしまうという問題点を有していた。
【0007】本発明はかかる従来技術の問題点に鑑み案
出されたものであり、その目的は貫通孔の径を細密化し
ても温度サイクル試験(TCT)等の耐熱疲労性試験に
おいて断線の発生しない接続信頼性に優れた配線基板お
よびこれを用いた電子部品モジュールを提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の配線基板は、絶
縁基板上に複数の絶縁層が積層され、絶縁基板および絶
縁層の表面に配線導体層が形成されるとともに、この配
線導体層間を絶縁層に形成された貫通孔の側面および底
面に導体膜を被着して成る貫通導体により電気的に接続
して成る配線基板であって、配線導体層は、貫通孔の底
面において、その占有面積が導体膜の占有面積より小さ
くかつその表面に凹部が形成されていることを特徴とす
るものである。
【0009】また、本発明の配線基板は、上記構成にお
いて、配線導体層の凹部の深さが配線導体層の厚みの1
/3以上であることを特徴とするものである。
【0010】さらに、本発明の配線基板は、上記構成に
おいて、配線導体層の凹部が5〜20μmの大きさの穴で
あることを特徴とするものである。
【0011】また、本発明の配線基板は、上記構成にお
いて、配線導体層の凹部が5〜20μmの幅の溝であるこ
とを特徴とするものである。
【0012】本発明の電子部品モジュールは、上記の配
線基板表面に形成された配線導体層と電子部品の各電極
とを導体バンプを介して電気的に接続して成ることを特
徴とするものである。
【0013】本発明の配線基板によれば、貫通孔底面に
おいて配線導体層の表面に凹部を形成したことから、貫
通孔底面に形成される導体膜の一部が配線導体層の表面
の凹部に充填され導体膜と配線導体層との接続をアンカ
ー効果により強固なものとすることができ、貫通孔の径
を小さくして導体膜と配線導体層との接続面積を小さく
したとしても、電子部品の実装時の熱履歴等により熱膨
張係数の異なる絶縁層と配線導体層や貫通導体との間に
発生する応力によって貫通孔底面の導体膜と配線導体層
との間で剥離を生じることはなく、その結果、接続信頼
性に優れた配線基板とすることができる。また、貫通孔
底面において配線導体層の占有面積を貫通孔の底面に形
成する導体膜の占有面積より小さくしたことから、配線
導体層の幅をより細くすることができ、その結果、高密
度配線が可能な配線基板とすることができる。
【0014】また、本発明の配線基板によれば、配線導
体層表面の凹部の深さを配線導体層の厚みの1/3以上
としたことから、導体膜と配線導体層との接続のアンカ
ー効果が大きなものとなり両者の接続をより強固なもの
とすることができ、温度サイクル試験(TCT)等の耐
熱疲労性試験において熱膨張係数の異なる絶縁層と配線
導体層や貫通導体との間に大きな応力が発生したとして
も、この大きな応力を有効に分散することができ、その
結果、この応力によって貫通孔底面の導体膜と配線導体
層との間で剥離が発生することはなく、良好な接続信頼
性を有する配線基板とすることができる。
【0015】さらに、本発明の配線基板によれば、配線
導体層表面の凹部を5〜20μmの大きさの穴あるいは5
〜20μmの幅の溝としたことから、貫通孔底面の導体膜
を形成する際にそれらの凹部にめっき液が確実に浸透
し、貫通孔底面の導体膜と配線導体層との接合が強固な
ものとなり、その結果、より接続信頼性に優れた配線基
板とすることができる。
【0016】また、本発明の電子部品モジュールによれ
ば、上記の配線基板表面に形成された配線導体層に電子
部品の各電極を導体バンプを介して電気的に接続したこ
とから、小型・高密度で、かつ温度サイクル試験(TC
T)等の耐熱疲労性試験において断線の発生しない接続
信頼性の良好な電子部品モジュールとすることができ
る。
【0017】
【発明の実施の形態】次に、本発明の配線基板およびこ
れを用いた電子部品モジュールを添付の図面に基づいて
詳細に説明する。
【0018】図1は、本発明の配線基板に半導体素子等
の電子部品を搭載して成る電子部品モジュールの実施の
形態の一例を示す要部断面図である。この図において、
1は絶縁基板、2は絶縁層、3は配線導体層、4は貫通
孔、5は貫通導体であり、主にこれらで本発明の配線基
板6が構成される。また、7は導体バンプ、8は電子部
品であり、主に配線基板6と導体バンプ7と電子部品8
とで本発明の電子部品モジュール9が構成される。
【0019】なお、本例では、配線導体層3は、絶縁基
板1の表面に被着形成され銅・ニッケル・金等の薄膜か
ら成る配線導体層3aと、絶縁層2の各表面にめっきに
より銅・ニッケル・金等の金属を被着形成して成る配線
導体層3bとから構成されている。また、貫通導体5は
貫通孔4の側面に被着形成された側面の導体膜5aと底
面に被着形成された底面の導体膜5bとから構成されて
いる。
【0020】絶縁基板1は、例えばガラスクロス−エポ
キシ樹脂やガラスクロス−ビスマレイミドトリアジン樹
脂・ガラスクロス−ポリフェニレンエーテル樹脂・アラ
ミド繊維−エポキシ樹脂等の樹脂材料から成り、絶縁層
2の支持体として機能する。なお、本例では絶縁基板1
の表裏両面に被着形成した銅・ニッケル・金等の薄膜か
ら成る配線導体層3aを、ドリル等で穿設したスルーホ
ール10の内部に形成したスルーホール導体11により電気
的に接続した例を示している。また、通常であればスル
ーホール10の内部は絶縁基板1を構成するエポキシ樹脂
やエポキシアクリレート樹脂・ビスマレイミドトリアジ
ン樹脂等の樹脂により充填されている。
【0021】また、配線導体層3aを形成する材料とし
ては、電気抵抗値が低く安価な銅が好ましく、また、配
線導体層3aの厚みは、高速の信号を伝達させるという
観点からは3μm以上であることが好ましく、配線導体
層3aを絶縁基板1に被着形成する際に配線導体層3a
に大きな応力を残留させず、配線導体層3aが絶縁基板
1から剥離しにくいものとするためには50μm以下とし
ておくことが好ましい。
【0022】絶縁基板1の表裏両面には、配線導体層3
aを間に挟んで絶縁層2が被着形成されており、この絶
縁層2は、配線基板6に搭載される半導体素子等の電子
部品8を支持する支持部材として機能する。
【0023】絶縁層2は、例えばエポキシアクリレート
やエポキシ変性ポリブタジエン等の感光性樹脂とエポキ
シ樹脂やビスマレイミドトリアジン樹脂等の熱硬化性樹
脂との混合物から成っており、電気絶縁性と後述する貫
通孔の穿設性の観点からは、感光性樹脂と熱硬化性樹脂
との重量比を80:20〜50:50の範囲とすることが好まし
い。
【0024】また、絶縁層2は、その強度を高めるため
に酸化珪素や酸化アルミニウム・窒化アルミニウム・炭
化珪素・チタン酸カルシウム・酸化チタン・ゼオライト
等の無機質フィラーを含有している。
【0025】なお、無機質フィラーとしては、通常は平
均粒径が20μm以下、貫通孔の穿設性の観点からは平均
粒径が10μm以下、さらに無機質フィラーの充填性の観
点からは平均粒径が7μm以下の略球状の微粒子が好適
には用いられる。また、絶縁層2の無機質フィラー含有
量は、樹脂混合物に対して5〜20重量%の範囲が好まし
く、5重量%より少ないと絶縁層2の平坦性が悪くなる
傾向があり、また、20重量%を超えると絶縁層2の感光
性が低下し貫通孔4の穿設性が悪くなる傾向がある。従
って、無機質フィラーの含有量は、樹脂混合物に対して
5〜20重量%の範囲が好ましい。
【0026】このような絶縁層2は、例えばエポキシア
クリレートとエポキシ樹脂・酸化珪素に溶剤等を添加し
た混合物を混練して液状ワニスを得、この液状ワニスを
をロールコータにより絶縁基板1の表裏表面に間に配線
導体層3aを挟んで同時に塗布し、60〜100℃の温度で3
0分〜数時間乾燥した後に露光と現像によって貫通孔4
を配線導体層3a上に形成し、しかる後UV光を照射す
るとともに150〜200℃の温度で数時間加熱硬化すること
により形成される。
【0027】貫通孔4は、例えば、絶縁層2を乾燥後、
絶縁層2の配線導体層3aの上部にガラスマスク上から
露光機で数100mj/cm2のUV光を照射し、さらに
炭酸ナトリウム溶液で現像することにより、配線導体層
3aの上部に形成される。また、絶縁層2を加熱硬化
後、炭酸ガスレーザやYAGレーザ・UVレーザ等の従
来周知のレーザを用いて貫通孔4を穿設してもよい。
【0028】なお、絶縁層2の厚みは自由に設定するこ
とができるが、絶縁性の観点からは20μm以上、配線基
板6の薄型化の観点からは100μm以下の範囲の厚みが
好ましい。
【0029】また、貫通孔4内部にはめっきにより銅・
ニッケル・金等の金属が被着されて側面の導体膜5aと
底面の導体膜5bとから成る貫通導体5が形成され、同
時に、絶縁層2の表面には貫通導体5と電気的に接続す
る配線導体層3bが貫通導体5と一体的に被着形成され
る。
【0030】さらに、このような絶縁層2の上面に、上
記と同じ工程を繰り返し行い、内部に側面の導体膜5a
と底面の導体膜5bとから成る貫通導体5および表面に
配線導体層3bが形成された絶縁層2を複数層積層する
ことにより本発明の配線基板6が形成される。
【0031】本発明の配線基板6においては、配線導体
層3a・3bは、図2に貫通導体5と配線導体3a・3
bとの接続部を配線導体3a・3bの長さ方向から見た
要部拡大断面図で示すように、貫通孔4の底面におい
て、その占有面積が貫通孔5底面の導体膜5bの占有面
積より小さくかつその表面に凹部Aが形成されているこ
とが重要である。
【0032】本発明の配線基板6では、貫通孔4底面に
おいて配線導体層3a・3bの表面に凹部Aを形成した
ことから、貫通孔4底面に形成される導体膜5bの一部
が配線導体層3a・3bの表面の凹部Aに充填され、導
体膜5bと配線導体層3a・3bとの接続をアンカー効
果により強固なものとすることができ、貫通孔4の径を
小さくして導体膜5bと配線導体層3a・3bとの接続
面積を小さくしたとしても、電子部品8の実装時の熱履
歴等により熱膨張係数の異なる絶縁層2と配線導体層3
a・3bや貫通導体5との間に発生する応力によって貫
通孔4底面の導体膜5bと配線導体層3a・3bとの間
で剥離を生じることはなく、その結果、接続信頼性に優
れた配線基板6とすることができる。また、貫通孔4底
面において配線導体層3a・3bの占有面積を貫通孔4
の底面に形成する導体膜5bの占有面積より小さくした
ことから、配線導体層3a・3bの幅をより細くするこ
とができるとともに配線導体層3a・3b間の間隔を狭
くすることができ、その結果、高密度配線が可能な配線
基板6とすることができる。
【0033】このような貫通導体5は、まず、絶縁層2
の表面および貫通孔4内部を過マンガン酸塩類水溶液等
の粗化液に浸漬して粗化した後、無電解めっきの触媒と
成る例えばパラジウムの水溶液中に浸漬して絶縁層2表
面と貫通孔4内部に触媒を被着させ、しかる後、硫酸銅
・ロッセル塩・ホルマリン・EDTAナトリウム塩・安
定剤等から成る無電解めっき液に約30分間浸漬して数μ
mの無電解銅めっき膜を析出させ、次に、絶縁層2の表
面に感光性ドライフィルムレジストをラミネートし露光
と現像により配線導体層3bと成る所定の配線パターン
を形成し、さらに、硫酸・硫酸銅5水和物・塩素・光沢
剤等から成る電解めっき液に数A/dm2の電流を印加
しながら数時間浸漬することにより貫通孔4内部に形成
される。
【0034】さらに水酸化ナトリウムで感光性ドライフ
ィルムレジストを剥離し、しかる後、硫酸・過酸化水素
水溶液でめっき膜表面をエッチングすることにより、配
線導体層3bが絶縁層2の表面に形成される。
【0035】また、貫通孔4底面の配線導体層3a・3
b表面の凹部Aは、絶縁基体1や絶縁層2の表面に配線
導体層3a・3bをそれぞれ形成した後、感光性ドライ
フィルムレジストを配線導体層3a・3b表面にラミネ
ートし、次に、配線導体層3a・3bの貫通孔4の底面
部となる箇所の略中央部に露光と現像により孔状または
溝状の開口を形成し、しかる後、硫酸と過酸化水素水溶
液とから成るエッチング液で上記開口部の配線導体層3
a・3bをエッチングし、最後に、水酸化ナトリウムで
感光性レジストフィルムを剥離することにより形成され
る。
【0036】なお、配線導体層3bの厚みは、配線導体
層3aの厚みと同様に、高速の信号を伝達させるという
観点からは3μm以上であることが好ましく、配線導体
層3bを絶縁層2に被着形成させる際に配線導体層3b
に大きな応力を残留させず、配線導体層3bが絶縁層2
から剥離しにくいものとするためには、50μm以下とし
ておくことが好ましい。
【0037】また、貫通導体5および配線導体層3b
は、その材料として銅やニッケル・金等の一般にめっき
に使用される金属材料が用いられるが、電気抵抗値が低
く、安価な銅が好ましい。
【0038】なお、本発明の配線基板6では、配線導体
層3a・3b表面の凹部Aの深さを配線導体層3a・3
bの厚みの1/3以上とすることが好ましい。配線導体
層3a表面の凹部Aの深さが配線導体層3a・3bの厚
みの1/3未満であると、貫通孔4底面の導体膜5bと
配線導体層3a・3bとの接続のアンカー効果が十分に
得られなくなる傾向があり、温度サイクル試験(TC
T)等の耐熱疲労性試験において熱膨張係数の異なる絶
縁層2と配線導体層3a・3bや貫通導体5との間に大
きな応力が発生した際にこの大きな応力を有効に分散す
ることができず、この応力によって貫通孔4底面の導体
膜5bと配線導体層3a・3bとの間で剥離が発生して
しまう傾向がある。従って、配線導体層3a・3b表面
の凹部Aの深さを配線導体層3a・3bの厚みの1/3
以上とすることが好ましい。
【0039】また、本発明の配線基板6では、配線導体
層3a・3b表面の凹部Aを5〜20μmの大きさの穴あ
るいは5〜20μmの幅の溝とすることにより、貫通孔4
底面の導体膜5bを形成する際にそれらの凹部Aにめっ
き液が確実に浸透し、貫通孔4底面の導体膜5bと配線
導体層3a・3bとの接合が強固なものとなり、その結
果、さらに接続信頼性に優れた配線基板6とすることが
できる。配線導体層3a・3b表面の凹部Aの穴の大き
さおよび溝の幅が5μmよりも小さいと、貫通孔4底面
の導体膜5bを形成する際に凹部Aにめっき液が確実に
浸透できなくなる傾向があり、また、20μmを超えると
貫通孔4底面の導体膜5bと配線導体層3a・3bとの
接続のアンカー効果が十分に得られなくなる傾向があ
る。従って、配線導体層3a・3b表面の凹部Aを5〜
20μmの大きさの穴あるいは5〜20μmの幅の溝とする
ことが好ましい。
【0040】かくして本発明の配線基板6によれば、温
度サイクル試験(TCT)等の耐熱疲労性の良好な配線
基板6とすることができる。
【0041】なお、本発明の配線基板6は上述の実施例
に限定されるものではなく、本要旨を逸脱しない範囲で
あれば種々の変更は可能であり、例えば配線基板6は、
そのの貫通導体5が貫通孔4の側面および底面に導体膜
5a・5bを被着したものだけではなく、貫通孔4を導
体で充填した貫通導体を併用したものであっても良い。
【0042】また、本発明の電子部品モジュール9は、
配線基板6表面に露出した配線導体層と電子部品8の各
電極とを導体バンプ7を介して電気的に接続することに
よって形成される。
【0043】導体バンプ7は、貫通導体5と電子部品8
の各電極とを電気的に接続する作用を成し、配線基板6
の表面に露出した配線導体層3b上に半田等の金属によ
り形成されている。
【0044】なお、配線導体層3bがニッケル・金から
成る場合以外は、絶縁層2表面に露出した配線導体層3
bの表面にニッケル・金等の良導電性で耐蝕性に優れた
金属をめっき法により1〜20μmに厚みに被着させてお
くと、露出した配線導体層3bの酸化腐蝕を有効に防止
することができるとともに配線導体層3bと導体バンプ
7との接続を良好と成すことができる。従って、配線導
体層3bと導体バンプ7との接続を良好と成すために
は、配線導体層3bの露出した表面にニッケル・金等を
めっき法により1〜20μmの厚みに被着させておくこと
が好ましい。
【0045】このような導体バンプ7は、金や鉛−錫・
錫−亜鉛・錫−銀−ビスマス等の合金の導電材料から成
り、例えば導電材料が鉛−錫から成る半田の場合、鉛−
錫から成るぺーストを露出した配線導体層3bにスクリ
ーン印刷法によって印刷、あるいは鉛−錫から成る半田
ボールを露出した配線導体層3b上に載置した後、リフ
ロー炉を通すことによって露出した配線導体層3b上に
半球状に固着形成される。しかる後、電子部品8を導体
バンプ7上に載置し、リフロー炉を通すことによって配
線導体層3bと電子部品8の各回路とが電気的に接続さ
れる。なお、電子部品8と配線基板6表層との間に、熱
硬化性樹脂とフィラーとから成るアンダーフィル材12を
注入することによって、導体バンプ7が保護されるとと
もに電子部品8が配線基板6に強固に固着される。
【0046】かくして本発明の電子部品モジュール9に
よれば、上記の配線基板6表面に形成された配線導体層
3bと電子部品8の各電極とを導体バンプ7を介して電
気的に接続することにより電子部品8を配線基板6に実
装したことから、小型・高密度で温度サイクル試験(T
CT)等の耐熱疲労性が良好な接続信頼性の高い電子部
品モジュール9とすることができる。
【0047】なお、本発明の電子部品モジュール9は上
述の実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を
逸脱しない範囲であれば種々の変更は可能であり、例え
ば本例では、電子部品モジュール9に搭載される電子部
品8として半導体素子の例を示したが、抵抗器・キャパ
シタ・圧電素子等の電子部品を搭載しても良い。
【0048】
【実施例】本発明の電子部品を搭載した配線基板を用い
た電子部品モジュールの特性を評価するために、以下の
ような配線基板とそれを用いた電子部品モジュールを製
作した。
【0049】(実施例1)絶縁基板1上の厚さが20μm
で幅が40μmの配線導体層3aの表面に深さが10μmで
穴径が20μmの凹部Aを形成した後、絶縁基板1および
配線導体層3aの表面に、感光性樹脂と熱硬化性樹脂と
からなる液状ワニスを30μmの厚さにロールコータによ
り塗布するとともに乾燥し、さらに800mJ/cm2の
UV光で露光し現像することによって配線導体層3aの
上部に径が50μmの貫通孔4を形成後、150℃の温度で
1時間加熱硬化することにより絶縁層2を形成した。し
かる後、絶縁層2表面と貫通孔4の側面および底面に過
マンガン酸カリウム水溶液で粗化処理を行い、さらに、
無電解めっきの触媒と成るパラジウムの水溶液中に浸漬
して絶縁層2表面と貫通孔4の側面および底面に触媒を
被着させ、その後、硫酸銅・ロッセル塩・ホルマリン・
EDTAナトリウム塩・安定剤等から成る無電解めっき
液に30分間浸漬して2μmの無電解銅めっき膜を析出さ
せた。次に、絶縁層2の表面に感光性ドライフィルムレ
ジストをラミネートし露光と現像により配線導体層3b
と成る所定パターンを形成し、その後、1A/dm2の
電流を印加しながら硫酸・硫酸銅5水和物・塩素・光沢
剤等から成る電解液めっき液に1時間浸漬することによ
り貫通孔4内に銅を被着し貫通導体5を形成した。そし
て最後に、水酸化ナトリウムで感光性ドライフィルムレ
ジストを剥離し、さらに、硫酸・過酸化水素水溶液等で
エッチングすることにより厚みが20μmの配線導体層3
bを形成した。なお、配線導体層3bと絶縁層2の密着
強度を高めるために、150℃の温度で1時間熱処理を行
った。さらに、配線導体層3bの表面に部分エッチング
によって深さが10μmで穴径が20μmの凹部Aを形成し
た。
【0050】その後、上記の絶縁層2と配線導体層3b
と貫通導体5の形成を3回繰返して配線基板6を製作
後、その表面にソルダーレジストを被着形成し、さら
に、露出した配線導体層にめっき法により3μmのニッ
ケル層と0.1μmの金層を被着してサンプル用の配線基
板Aを得た。
【0051】さらに、配線基板A表面の露出した配線導
体層上に、鉛−錫(含有比率85/15重量%)から成る半
田ぺーストをスクリーン印刷法によって印刷した後、温
度が260℃のリフロー炉を通して半球状の導体バンプ7
を形成した。しかる後、導体バンプ7上に電子部品8を
搭載載置し、温度が260℃のリフロー炉を通すことによ
って両者を電気的に接続し、さらに電子部品8と配線基
板6表層との間にアンダーフィル材を注入して信頼性試
験用のサンプルの電子部品モジュールAを得た。
【0052】このサンプルの信頼性試験項目は、温度サ
イクル試験(TCT)で、試験では電子部品モジュール
Aのクラック・膨れ・剥がれ等の外観と抵抗値変化率の
値で評価を行なった。TCT試験は気相冷熱試験機を用
い、サンプルを温度が−60℃および150℃の気相中に各3
0分間放置しこれを1サイクルとして3000サイクルの条
件で行い、抵抗値変化率は、試験前の抵抗値と試験後の
抵抗値とを測定して計算により算出した。
【0053】本発明のサンプルである電子部品モジュー
ルAは、TCT3000サイクル後でも貫通孔4底面の導体
と配線導体層3a・3bとの接続部にクラックが生ずる
ことはなく、また、抵抗値変化率は5%と低い値とな
り、接続信頼性に優れた電子部品モジュールであること
が判った。
【0054】(実施例2)絶縁基板1上の厚さが18μm
で幅が35μmの配線導体層3aの表面に深さが10μmで
溝幅が20μmの凹部Aを形成した後、絶縁基板1および
配線導体層3aの表面に、感光性樹脂と熱硬化性樹脂と
からなる液状ワニスを25μmの厚さにロールコータによ
り塗布するとともに乾燥し、さらに750mJ/cm2の
UV光で露光し現像することによって配線導体層3aの
上部に径が45μmの貫通孔4を形成後、150℃の温度で
1時間加熱硬化することにより絶縁層2を形成した。し
かる後、絶縁層2表面と貫通孔4の側面および底面に過
マンガン酸カリウム水溶液で粗化処理を行い、さらに、
無電解めっきの触媒と成るパラジウムの水溶液中に浸漬
して絶縁層2表面と貫通孔4の側面および底面に触媒を
被着させ、その後、硫酸銅・ロッセル塩・ホルマリン・
EDTAナトリウム塩・安定剤等から成る無電解めっき
液に30分間浸漬して2μmの無電解銅めっき膜を析出さ
せた。次に、絶縁層2の表面に感光性ドライフィルムレ
ジストをラミネートし露光と現像により配線導体層3b
と成る所定パターンを形成し、その後、1A/dm2の
電流を印加しながら硫酸・硫酸銅5水和物・塩素・光沢
剤等から成る電解液めっき液に1時間浸漬することによ
り貫通孔4内に銅を被着し貫通導体5を形成した。そし
て最後に、水酸化ナトリウムで感光性ドライフィルムレ
ジストを剥離し、さらに、硫酸・過酸化水素水溶液等で
エッチングすることにより厚みが18μmの配線導体層3
bを形成した。なお、配線導体層3bと絶縁層2の密着
強度を高めるために、150℃の温度で1時間熱処理を行
った。さらに、配線導体層3bの表面に部分エッチング
によって深さが10μmで溝幅が20μmの凹部Aを形成し
た。
【0055】その後、上記の絶縁層2と配線導体層3b
と貫通導体5の形成を3回繰返して配線基板6を製作
後、その表面にソルダーレジストを被着形成し、さら
に、露出した配線導体層にめっき法により3μmのニッ
ケル層と0.1μmの金層を被着してサンプル用の配線基
板Bを得た。
【0056】さらに、配線基板B表面の露出した配線導
体層上に、鉛−錫(含有比率85/15重量%)から成る半
田ぺーストをスクリーン印刷法によって印刷した後、温
度が260℃のリフロー炉を通して半球状の導体バンプ7
を形成した。しかる後、導体バンプ7上に電子部品8を
搭載載置し、温度が260℃のリフロー炉を通すことによ
って両者を電気的に接続し、さらに電子部品8と配線基
板6表層との間に、アンダーフィル材を注入して信頼性
試験用のサンプルの電子部品モジュールBを得た。
【0057】電子部品モジュールBの信頼性試験・評価
も電子部品モジュールAと同様の内容で実施した。その
結果、電子部品モジュールBは、TCT3000サイクル後
でも貫通孔4底面の導体と配線導体層3a・3bとの接
続部にクラックが生ずることはなく、また、抵抗値変化
率は8%と低い値となり、接続信頼性に優れた電子部品
モジュールであることが判った。
【0058】(配線基板の比較例)絶縁基板上の厚さが
20μmで幅が75μmの配線導体層および絶縁基板表面
に、感光性樹脂と熱硬化性樹脂とからなる液状ワニスを
30μmの厚さにロールコータにより塗布するとともに乾
燥し、さらに800mJ/cm2のUV光で露光し現像す
ることによって配線導体層の上部に径が50μmの貫通孔
を形成後、150℃の温度で1時間加熱硬化することによ
り絶縁層を形成した。しかる後、絶縁層表面と貫通孔の
側面および底面に過マンガン酸カリウム水溶液で粗化処
理を行い、さらに、無電解めっきの触媒と成るパラジウ
ムの水溶液中に浸漬して絶縁層表面と貫通孔の側面およ
び底面に触媒を被着させ、その後、硫酸銅・ロッセル塩
・ホルマリン・EDTAナトリウム塩・安定剤等から成
る無電解めっき液に30分間浸漬して2μmの無電解銅め
っき膜を析出させた。次に、絶縁層の表面に感光性ドラ
イフィルムレジストをラミネートし露光と現像により配
線導体層と成る所定パターンを形成し、その後、1A/
dm2の電流を印加しながら硫酸・硫酸銅5水和物・塩
素・光沢剤等から成る電解液めっき液に1時間浸漬する
ことにより貫通孔内に銅を被着し貫通導体を形成した。
そして最後に、水酸化ナトリウムで感光性ドライフィル
ムレジストを剥離し、さらに、硫酸・過酸化水素水溶液
等でエッチングすることにより厚みが20μmの配線導体
層を形成した。なお、配線導体層と絶縁層の密着強度を
高めるために、150℃の温度で1時間熱処理を行った。
【0059】その後、上記の絶縁層と配線導体層と貫通
導体の形成を3回繰返して配線基板を製作後、その表面
にソルダーレジストを被着形成し、さらに、露出した配
線導体層にめっき法により3μmのニッケル層と0.1μ
mの金層を被着してサンプル用の配線基板Cを得た。
【0060】さらに、配線基板C表面の露出した配線導
体層上に、鉛−錫(含有比率85/15重量%)から成る半
田ぺーストをスクリーン印刷法によって印刷した後、温
度が260℃のリフロー炉を通して半球状の導体バンプを
形成した。しかる後、導体バンプ上に電子部品を搭載載
置し、温度が260℃のリフロー炉を通すことによって両
者を電気的に接続し、さらに電子部品と配線基板表層と
の間に、アンダーフィル材を注入して比較用サンプルの
電子部品モジュールCを得た。
【0061】電子部品モジュールCの信頼性試験・評価
も電子部品モジュールCと同様の内容で実施した。その
結果、電子部品モジュールCは、TCT2000サイクル後
で貫通孔底面の導体と配線導体層との接続部にクラック
が発生し、断線してしまった。
【0062】
【発明の効果】本発明の配線基板によれば、貫通孔底面
において配線導体層の表面に凹部を形成したことから、
貫通孔底面に形成される導体膜の一部が配線導体層の表
面の凹部に充填され導体膜と配線導体層との接続をアン
カー効果により強固なものとすることができ、貫通孔の
径を小さくして導体膜と配線導体層との接続面積を小さ
くしたとしても、電子部品の実装時の熱履歴等により熱
膨張係数の異なる絶縁層と配線導体層や貫通導体との間
に発生する応力によって貫通孔底面の導体膜と配線導体
層との間で剥離を生じることはなく、その結果、接続信
頼性に優れた配線基板とすることができる。また、貫通
孔底面において配線導体層の占有面積を貫通孔の底面に
形成する導体膜の占有面積より小さくしたことから、配
線導体層の幅をより細くすることができ、その結果、高
密度配線が可能な配線基板とすることができる。
【0063】また、本発明の配線基板によれば、配線導
体層表面の凹部の深さを配線導体層の厚みの1/3以上
としたことから、導体膜と配線導体層との接続のアンカ
ー効果が大きなものとなり両者の接続をより強固なもの
とすることができ、温度サイクル試験(TCT)等の耐
熱疲労性試験において熱膨張係数の異なる絶縁層と配線
導体層や貫通導体との間に大きな応力が発生したとして
も、この大きな応力を有効に分散することができ、その
結果、この応力によって貫通孔底面の導体膜と配線導体
層との間で剥離が発生することはなく、良好な接続信頼
性を有する配線基板とすることができる。
【0064】さらに、本発明の配線基板によれば、配線
導体層表面の凹部を5〜20μmの大きさの穴あるいは5
〜20μmの幅の溝としたことから、貫通孔底面の導体膜
を形成する際にそれらの凹部にめっき液が確実に浸透
し、貫通孔底面の導体膜と配線導体層との接合が強固な
ものとなり、その結果、より接続信頼性に優れた配線基
板とすることができる。
【0065】また、本発明の電子部品モジュールによれ
ば、上記の配線基板表面に形成された配線導体層に電子
部品の各電極を導体バンプを介して電気的に接続したこ
とから、小型・高密度で、かつ温度サイクル試験(TC
T)等の耐熱疲労性試験において断線の発生しない接続
信頼性の良好な電子部品モジュールとすることができ
る。
【0066】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の配線基板に電子部品として半導体素子
を搭載した場合の電子部品モジュールの一例を示す要部
断面図である。
【図2】図1に示す電子部品モジュールの貫通導体と配
線導体との接続部を配線導体の長さ方向から見た場合の
要部拡大断面図である。
【符号の説明】
1・・・・・・・・・・・・絶縁基板 2・・・・・・・・・・・・絶縁層 3・3a・3b・・・・・・・・配線導体層 4・・・・・・・・・・・・貫通孔 5・・・・・・・・・・・・貫通導体 5a・・・・・・・・・・・貫通導体(側面の導体膜) 5b・・・・・・・・・・・貫通導体(底面の導体膜) 6・・・・・・・・・・・・配線基板 7・・・・・・・・・・・・導体バンプ 8・・・・・・・・・・・・電子部品 9・・・・・・・・・・・・電子部品モジュール A・・・・・・・・・・・・凹部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05K 3/18 H01L 23/12 N Fターム(参考) 5E343 AA02 AA15 AA17 BB08 BB23 BB24 BB44 BB71 CC71 DD32 DD33 EE42 FF16 GG04 GG08 5E346 AA06 AA12 AA15 AA32 AA35 AA43 AA51 BB11 BB15 BB16 CC04 CC09 CC32 DD03 DD25 DD33 DD44 EE06 EE33 EE38 FF07 FF15 FF45 GG15 GG17 GG18 GG25 GG27 GG28 HH11 HH26 5F044 KK07 LL01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁基板上に複数の絶縁層が積層され、
    前記絶縁基板および前記絶縁層の表面に配線導体層が形
    成されるとともに、該配線導体層間を前記絶縁層に形成
    された貫通孔の側面および底面に導体膜を被着して成る
    貫通導体により電気的に接続して成る配線基板であっ
    て、前記配線導体層は、前記貫通孔の底面において、そ
    の占有面積が前記導体膜の占有面積より小さくかつその
    表面に凹部が形成されていることを特徴とする配線基
    板。
  2. 【請求項2】 前記凹部は、その深さが前記配線導体層
    の厚さの1/3以上であることを特徴とする請求項1記
    載の配線基板。
  3. 【請求項3】 前記凹部は、大きさが5〜20μmの穴
    であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の
    配線基板。
  4. 【請求項4】 前記凹部は、幅が5〜20μmの溝であ
    ることを特徴とする請求項1または請求項2記載の配線
    基板。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載
    の配線基板に電子部品を実装して成る電子部品モジュー
    ルであって、前記配線基板表面に形成された前記配線導
    体層と前記電子部品の各電極とを導体バンプを介して電
    気的に接続して成ることを特徴とする電子部品モジュー
    ル。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009290020A (ja) * 2008-05-29 2009-12-10 Toshiba Corp フレキシブルプリント配線板、同配線板のシールド加工方法および電子機器
JP2015119195A (ja) * 2015-02-03 2015-06-25 新光電気工業株式会社 配線基板及びその製造方法
JP2017017048A (ja) * 2015-06-26 2017-01-19 新光電気工業株式会社 配線基板、半導体装置及び配線基板の製造方法

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