JP2002076517A - 半導体レーザ素子及びその作製方法 - Google Patents

半導体レーザ素子及びその作製方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 しきい値電流が低い、狭ストライプ型の内部
電流狭窄構造を有するGaAs系半導体レーザ素子を提
供する。 【解決手段】 本半導体レーザ素子10は、発光波長6
00〜1650nm帯の半導体レーザ素子であって、半
導体基板12として、底面が(100)面14aと、側
面が(111)A面14bの凹部14を(100)面に
備えるGaAs基板を有する。レーザ素子は、凹部14
に沿ってGaAs基板上に、n−GaAsバッファ層1
6、n−AlGaAsクラッド層18を有し、電流狭窄
構造として、クラッド層18の(100)面に形成さ
れ、Nを殆ど含まない膜厚20nmのAlAs(N)層
20と、(111)A面14bに形成され、N含有率が
高く、As含有率が低いAlN(As)層22とを備え
る。レーザ素子は、AlAs(N)層及びAlN(A
s)層に沿って、更に、SCH−MQW24、p−Al
GaAsクラッド層26、及びクラッド層26の凹部の
底面(100)面に沿って設けられた幅2μmのp−G
aAsコンタクト層28を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体レーザ素子
及びその作製方法に関し、更に詳細には、GaAs基板
上にAlAs(N)層とAl(As)N層との組み合わ
せによる内部電流狭窄構造を有する半導体レーザ素子、
特に発光波長0.6μmから1.65μmの帯域の半導
体レーザ素子として最適な半導体レーザ素子及びその作
製方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、GaAs基板上に形成した、発光
波長980nm帯の狭ストライプ型半導体レーザ素子の
分野では、活性層上に形成されたストライプ状リッジに
電流注入領域を有するリッジ導波路型半導体レーザ素子
が、作製が容易であり、動作信頼性も高いという理由か
ら、代表的に用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、リッジ導波路
型半導体レーザ素子は、埋め込み型ストライプ半導体レ
ーザ素子、つまり内部電流狭窄構造を有する半導体レー
ザ素子に比べて、しきい値電流が高くなるという問題点
があった。リッジ導波路型半導体レーザ素子のしきい値
電流が埋め込み型ストライプ半導体レーザ素子に比べて
高くなる原因は、通常、リッジ下部の幅が2μmから3
μm程度の狭い幅であっても、活性層の位置では、リッ
ジ上部の電流注入領域から注入された電流が拡散して、
リッジ下部の1.5倍程度に、つまり電流注入領域の幅
が3μmから5μm程度に広がることに起因している。
ここで、埋め込み型ストライプ半導体レーザ素子とは、
活性層を有する2重ヘテロ構造をエッチングしてメサ状
に形成し、次いでメサの両側を電流狭窄層で埋め込んだ
構造の半導体レーザを言う。特に、屈折率の小さい化合
物半導体層で埋め込んだ内部電流狭窄構造を有する半導
体レーザ素子は、屈折率導波路型半導体レーザ素子とし
て分類され、安定した単一モードの横モード発振を持続
することができるので、光通信分野の光源として最適と
考えられている。
【0004】そこで、本発明の目的は、このような実情
に鑑み、しきい値電流が低い、狭ストライプ型の内部電
流狭窄構造を有するGaAs系半導体レーザ素子を提供
することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、AlAsN
層は、N含有率が高くなるにつれて、電気絶縁性が増大
するという現象と、1999年春季応用物理学会予稿集
の29p−T−6に発表されている「GaInNAs/
GaAs量子井戸構造のMOVPE成長における基板オ
フ角の効果」に関する研究とに注目した。1999年春
季応用物理学会予稿集29p−T−6によれば、GaA
s基板の基板面をA方向にオフした場合、オフ角を増加
させるにつれ、基板面に成長させたGaInNAs層の
PL波長は長波長にシフトする、つまり、GaInNA
s層のN含有率が増加する。そこで、Nを含むGaNA
s層、又はAlAsN層をGaAs基板上に成長させる
場合、通常、GaAs基板の(100)面上に成長させ
ているが、本発明者は、(100)面と(111)A面
方向に傾斜した面を有するGaAs基板を用いることに
より、Nの取り込み量を変化させ、N含有率が低く、A
s含有率が高く、電気絶縁性が低いAlAs(N)層を
(100)面上に、N含有率の高く、As含有率が低
く、電気絶縁性が高いAl(As)N層を(111)A
面上に成膜することにより、電流狭窄構造を形成するこ
とを着想した。そして、本発明者は、この着想を実験的
に確認して、本発明を発明するに至った。
【0006】上記目的を達成するために、本発明に係る
半導体レーザ素子は、底面として設けられた(100)
面と、(100)面の両縁からそれぞれ側面として斜め
上方に向かう(N11)A面(N;整数)とからなる凹
部を(100)面に有する段差基板として形成されたG
aAs基板と、GaAs基板上に直接、又はGaAs基
板上に化合物半導体層を介して、GaAs基板の(10
0)面上に形成されたAlAs(N)層と、(N11)
A面に形成され、AlAs(N)層よりN含有率が高
く、As含有率が低いAl(As)N層とからなるAl
AsN電流狭窄構造とを備えていることを特徴としてい
る。
【0007】実用的には、(N11)A面(N;整数)
のNが1であって、(100)面上にはAlAs(N)
層が形成され、段差基板の(111)A面上にはAl
(As)N層が形成されている。
【0008】本発明の好適な実施態様では、半導体レー
ザ素子の活性層を、GaInP、AlGaInP、Al
GaAs、GaAs、GaInAs、GaInAsS
b、GaInNAs及びGaInNAsSbのいずれか
で形成することにより、発光波長0.6μmから1.6
5μmの帯域の半導体レーザ素子を作製することができ
る。
【0009】本発明に係る半導体レーザ素子では、凹部
の(100)面には低N含有率の低電気絶縁性のAlA
sN層が形成されているので、注入電流が(100)面
を通過して流れるものの、(N11)A面、例えば(1
11)A面には、高N含有率、低As含有率の高電気絶
縁性のAlN(As)層が形成されているいるので、注
入電流は(111)A面に阻まれて流れない。この結
果、狭い、例えば2μm幅の平坦な(100)面領域と
(111)A面領域の組み合わせは、内部電流狭窄構造
を構成するので、活性層を内部電流狭窄構造に近接して
配置することにより、(100)面領域にのみ電流が流
れて、余分な漏れ電流が(100)面領域以外に流れな
くなるので、しきい値電流は、埋め込みヘテロ型ストラ
イプ半導体レーザ素子と同程度に小さくなる。つまり、
本発明では、凹部の(100)面の幅が電流注入領域の
幅に相当し、凹部の(100)面の幅を狭くして、狭ス
トライプ型半導体レーザ素子を形成することにより、し
きい値電流を低下させることができる。好適には、凹部
の(100)面の幅は2μm以下であり、(N11)A
面の下端と上端との高低差は、2μm以上である。
【0010】また、AlNは、AlAsに比べて、バン
ドギャップが大きく、屈折率が小さい。凹部を有するG
aAs基板上に凹部に沿ってGaInAs活性層を形成
し、凹部に存在するGaInAs活性層をAlAs
(N)層で囲むような形にすることにより、屈折率が小
さい層でGaInAs活性層を囲んだ屈折率導波路型半
導体レーザ素子となる。これにより、横モードを安定な
単一モードで発振する半導体レーザ素子を実現してい
る。
【0011】本発明に係る半導体レーザの作製方法は、
AlAs(N)層とAl(As)N層との組み合わせに
よる電流狭窄構造を有する半導体レーザ素子の作製方法
であって、底面として設けられた(100)面と、(1
00)面の両縁からそれぞれ側面として斜め上方に向か
う(N11)A面(N;整数)とからなる凹部をGaA
s基板の(100)面に形成する工程と、GaAs基板
上に直接、又はGaAs基板上に化合物半導体層を介し
て、クラッキングしたAH3 を照射しつつ、ラジカル窒
素及びアルミニウム原子を同時に照射して、(100)
面上にAlAs(N)層を成膜し、(N11)A面上に
AlAs(N)層よりN含有率が高く、As含有率が低
いAl(As)N層を成膜する工程とを備えていること
を特徴としている。
【0012】本発明方法に係る半導体レーザ素子の作製
方法では、埋め込みヘテロ型半導体レーザ素子の場合の
ように、半導体レーザ素子の作製プロセス中に、活性層
をエッチングすることにより活性層を大気に晒すという
ようなことがないので、活性層を酸化させないというメ
リットがあり、高信頼性の半導体レーザ素子を実現する
ことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、添付図面を参照し、実施
形態例を挙げて本発明の実施の形態を具体的かつ詳細に
説明する。半導体レーザ素子の実施形態例 本実施形態例は、本発明に係る半導体レーザ素子の実施
形態の一例であって、図1は本実施形態例の半導体レー
ザ素子の構成を示す断面図である。本実施形態例の半導
体レーザ素子10は、発光波長980nm帯の半導体レ
ーザ素子であって、半導体基板12として、底面として
設けられた(100)面14aと、(100)面14a
の両縁からそれぞれ側面として斜め上方に向かう(11
1)A面14bとからなる凹部14を(100)面に備
える80μm程度の板厚のGaAs基板を有する。(1
00)面14aの幅は2μm、(111)A面14bの
下端と上端との高低差は2μm、凹部のピッチは250
μmである。
【0014】半導体レーザ素子10は、GaAs基板1
2上に、凹部14に沿って、膜厚0.3μmで、キャリ
ア濃度が1×1018cm-3のn−GaAsバッファ層1
6、及び、膜厚1.5μmで、キャリア濃度が1×10
18cm-3のn−Al0.3Ga0 .7Asクラッド層18を有
する。また、半導体レーザ素子10は、電流狭窄構造と
して、n−AlGaAsクラッド層18の(100)面
に形成され、Nを殆ど含まない膜厚20nmのAlAs
(N)層20と、(111)A面に形成され、N含有率
が高く、As含有率が低いAlN(As)層22とを備
えている。AlN(As)層22は、Nを選択的に取り
込み、その結果、逆にAsを殆ど含んでいない。
【0015】半導体レーザ素子10は、AlAs(N)
層20及びAlN(As)層22に沿って、更に、膜厚
0.1μmのGaAs光閉じ込め層、Ga0.8In0.2
s量子井戸活性層、及び膜厚0.1μmのGaAs光閉
じ込め層からなるSCH−MQW24、キャリア濃度が
1×1018cm-3で膜厚1.5μmのp−Al0.3Ga
0.7Asクラッド層26、及びp−AlGaAsクラッ
ド層26の凹部の底面(100)面に沿って設けられた
幅2μmの、キャリア濃度が3×1019cm-3で膜厚
0.2μmのp−GaAsコンタクト層28を備えてい
る。また、半導体レーザ素子10は、p側電極30とし
て、p−GaAsコンタクト層28及びp−AlGaA
sクラッド層26上にTi/Pt/Auの積層金属膜
を、n型電極32としてGaAs基板12の裏面にAu
GeNi/Auの積層金属膜を備えている。半導体レー
ザ素子10の共振器長は、300μmであって、レーザ
前端面はas−cleave、レーザ後端面はPCVD
によりHRコーテイングが施されている。
【0016】n−AlGaAsクラッド層18の凹部の
(100)面に電気絶縁性の低いAlAs(N)層20
が形成されているので、注入電流が流れるが、一方、
(111)A面には電気絶縁性の高いAl(As)N層
22が形成されているために、電流が流れない。この結
果、AlAs(N)層20及びAlN(As)層22上
に形成されているSCH−MQW24では、凹部底の平
坦な2μm幅の活性層領域にのみ電流が流れ、それ以外
の領域には余分な漏れ電流が流れなくなる。よって、し
きい値電流が、埋め込み型の狭ストライプ型半導体レー
ザ素子と同じ程度に低くなる。また、AlNは、AlA
sに比べて、バンドギャップが大きいため、屈折率もA
lNの方が小さくなる。図1のような構成の半導体レー
ザ素子10は、凹部のGaInAs活性層が屈折率の低
いAlN(As)層22で囲まれているので、活性層が
屈折率の低い層で囲まれた屈折率導波路型半導体レーザ
素子となる。これにより、横モードも安定な単一モード
が得られる。
【0017】半導体レーザ素子の作製方法の実施形態例 本実施形態例は、本発明に係る半導体レーザ素子の作製
方法を上述の半導体レーザ素子10の作製に適用した実
施形態の一例であって、図2(a)から(c)及び図3
(d)から(e)は、それぞれ、本実施形態例の方法に
従って半導体レーザ素子を作製する際の工程毎の断面図
である。まず、n−GaAs基板12にフォトリソグラ
フィ処理及びエッチング加工を施して、図2(a)に示
すように、底面として(100)面14aと、(10
0)面14aの両縁からそれぞれ斜め上方に向かう側面
として(111)A面14bとからなる凹部14を(1
00)面に形成する。凹部のピッチは長手方向に250
μmとし、凹部の平坦底面である(100)面14aの
幅は2μmとし、凹部の高さ方向の段差、即ち(11
1)A面14bの下端と上端との差は2μmとする。
【0018】次いで、GaAs基板12をガスソースM
BE成長装置に搬入し、サーマルクリーニングの後、エ
ピタキシャル成長を行う。先ず、図2(b)に示すよう
に、キャリア濃度が1×1018cm-3のn−GaAsバ
ッファ層16を膜厚0.3μmで、続いて、キャリア濃
度が1×1018cm-3のn−Al0.3Ga0.7Asクラッ
ド層18を膜厚1.5μmで成長させる。
【0019】次に、以下の成長プロセス条件で、n−A
lGaAsクラッド層18に形成された凹部に沿って、
クラッキングしたAsH3を照射しつつ、ラジカル窒素
及びアルミニウム原子を同時に照射することにより、図
2(c)に示すように、(100)面にはNを殆ど含ま
ないAlAs(N)層20を成膜し、(111)A斜面
にはNを選択的に取り込み、その結果、Asを殆ど含ま
ないAlN(As)層22を成膜する。平坦底面に成膜
するNを殆ど含まないAlAs(N)層の膜厚は、3n
m以上200nm以下、例えば20nmであるように成
長プロセス条件を制御する。
【0020】成長プロセス条件 成長方法 :ガスソースMBE法 AsH3の分圧 :5×10-5Torr ラジカル窒素の分圧 :6×10-6Torr アルミニウム原子の分圧 4×10-7Torr 成長温度 450℃
【0021】続いて、図3(d)に示すように、AlA
s(N)層20及びAl(As)N層22上に、膜厚
0.1μmのGaAs光閉じ込め層、Ga0.8In0.2
s量子井戸活性層、及び膜厚0.1μmのGaAs光閉
じ込め層からなるSCH−MQW24、キャリア濃度が
1×1018cm-3で膜厚1.5μmのp−Al0.3Ga0
.7Asクラッド層26、及びキャリア濃度が3×1019
cm-3で膜厚0.2μmのp−GaAsコンタクト層2
8を、順次、成長させる。次いで、図3(e)に示すよ
うに、フォトリソグラフィ処理とエッチング加工によ
り、p−AlGaAsクラッド層26の凹部の2μm幅
の平坦底面上にのみ、p−GaAsコンタクト層28を
残す。次いで、図1に示すように、p−GaAsコンタ
クト層28及びp−AlGaAsクラッド層26上にT
i/Pt/Auの積層金属膜を蒸着して、p側電極30
を形成する。更に、GaAs基板12の裏面を研磨して
80μm程度の板厚に調整した後、AuGeNi/Au
の積層金属膜を蒸着して、n側電極32を形成する。
【0022】ストライプ方向に共振器長を、例えば30
0μmで構成し、レーザ前端面をas−cleave、
レーザ後端面をPCVDによりHRコーテイングする。
その後、凹部を中心として、250μmピッチで半導体
レーザチップを切り出すことにより、半導体レーザ素子
を作製することができる。
【0023】(100)面にはNを殆ど含まないAlA
s(N)層が形成されているので、注入電流が(10
0)面を通過して流れる一方、(111)A面には電気
絶縁性の高いAl(As)N層22が形成されているの
で、電流が(111)A面を通過して流れない。従っ
て、本実施形態例の方法で作製した半導体レーザ素子で
は、平坦な2μm幅の活性層領域のみ電流が流れ、余分
な漏れ電流が流れなくなるので、しきい値電流が小さ
い。
【0024】また、AlAsに比べてAlNはバンドギ
ャップが大きいため、屈折率もAlNの方が小さくな
る。よって、本実施形態例の方法で作製した半導体レー
ザ素子10は、凹部のGaInAs活性層を屈折率の低
いAl(As)N層22で囲んだ屈折率導波路型半導体
レーザ素子となるので、横モードも安定な単一モードが
得られる。このように、本実施形態例の方法によれば、
GaAs基板上に屈折率導波型/内部電流狭窄型の半導
体レーザ素子を容易に作製することができる。更には、
本実施形態例の半導体レーザ素子の作製方法では、埋め
込みヘテロ型半導体レーザ素子の場合のように、半導体
レーザ素子の作製プロセス中に、活性層をエッチングす
ることにより活性層を大気に晒すというようなことがな
いので、活性層を酸化させないというメリットがあり、
高信頼性の半導体レーザ素子を実現することができる。
【0025】実施形態例では、980nm帯レーザの例
を示したが、活性層の材料をGaInP、AlGaIn
P、GaAs、AlGaAs、GaInAs、GaIn
AsSb、GaInNAs、GaInNAsSbとし
て、クラッド層と光閉じ込め層をそれぞれの活性層に適
応した材料とすることにより、波長600〜1650n
m帯の波長域をカバーできる。この際、AlAsNの電
流狭窄技術を実施形態例と同様に使うことができる。ま
た、本実施形態例では、ガスソースMBE法による成長
例を示したが、MBE、CBE、MOCVD法でも良
い。
【0026】
【発明の効果】本発明の半導体レーザ素子は、GaAs
基板の(100)面上に形成された導電性のAlAs
(N)層と、(N11)A面に形成され、AlAs
(N)層よりN含有率が高く、従って電気絶縁性の高い
Al(As)N層とからなるAlAsN電流狭窄構造と
を備えている。本発明は、凹部の(100)面の幅を狭
くすることにより、注入電流の広がりを防止して、しき
い値電流を低下させることができるので、しきい値電流
が低い、狭ストライプ型の内部電流狭窄構造を有するG
aAs系半導体レーザ素子を実現している。また、本発
明に係る半導体レーザ素子は、凹部のGaInAs活性
層を屈折率の低いAl(As)N層22で囲むことによ
り、屈折率導波路型半導体レーザ素子の構成と同じ構成
を有するので、横モードも安定な単一モードが得られ
る。本発明方法によれば、GaAs基板上に屈折率導波
型/内部電流狭窄型の半導体レーザ素子を容易に作製す
ることができ、しかも、埋め込みヘテロ型半導体レーザ
素子の場合のように、半導体レーザ素子の作製プロセス
中に、活性層をエッチングすることにより活性層を大気
に晒すというようなことがないので、活性層を酸化させ
ないというメリットがあり、動作の高信頼性を実現する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例の半導体レーザ素子の構成を示す断
面図である。
【図2】図2(a)から(c)は、それぞれ、実施形態
例の方法に従って半導体レーザ素子を作製する際の工程
毎の断面図である。
【図3】図3(d)から(e)は、それぞれ、図2
(c)に続いて、実施形態例の方法に従って半導体レー
ザ素子を作製する際の工程毎の断面図である。
【符号の説明】
10 実施形態例の半導体レーザ素子 12 GaAs基板 14 凹部 14a (100)面 14b (111)A面 16 n−GaAsバッファ層 18 n−Al0.3Ga0.7Asクラッド層 20 AlAs(N)層 22 AlN(As)層 24 SCH−MQW 26 p−Al0.3Ga0.7Asクラッド層 28 p−GaAsコンタクト層 30 p側電極 32 n型電極

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 底面として設けられた(100)面と、
    (100)面の両縁からそれぞれ側面として斜め上方に
    向かう(N11)A面(N;整数)とからなる凹部を
    (100)面に有する段差基板として形成されたGaA
    s基板と、 GaAs基板上に直接、又はGaAs基板上に化合物半
    導体層を介して、GaAs基板の(100)面上に形成
    されたAlAs(N)層と、(N11)A面に形成さ
    れ、AlAs(N)層よりN含有率が高く、As含有率
    が低いAl(As)N層とからなるAlAsN電流狭窄
    構造とを備えていることを特徴とする半導体レーザ素
    子。
  2. 【請求項2】 (N11)A面(N;整数)のNが1で
    あって、(100)面上にはAlAs(N)層が形成さ
    れ、段差基板の(111)A面上にはAl(As)N層
    が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の半
    導体レーザ素子。
  3. 【請求項3】 凹部の(100)面の幅は2μm以下で
    あり、(N11)A面の下端と上端との高低差は2μm
    以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の半
    導体レーザ素子。
  4. 【請求項4】 半導体レーザ素子の活性層が、GaIn
    P、AlGaInP、AlGaAs、GaAs、GaI
    nAs、GaInAsSb、GaInNAs及びGaI
    nNAsSbのいずれかで形成されていることを特徴と
    する請求項1に記載の半導体レーザ素子。
  5. 【請求項5】 AlAs(N)層とAl(As)N層と
    の組み合わせによる電流狭窄構造を有する半導体レーザ
    素子の作製方法であって、 底面として設けられた(100)面と、(100)面の
    両縁からそれぞれ側面として斜め上方に向かう(N1
    1)A面(N;整数)とからなる凹部をGaAs基板の
    (100)面に形成する工程と、 GaAs基板上に直接、又はGaAs基板上に化合物半
    導体層を介して、クラッキングしたAH3 を照射しつ
    つ、ラジカル窒素及びアルミニウム原子を同時に照射し
    て、(100)面上にAlAs(N)層を成膜し、(N
    11)A面上にAlAs(N)層よりN含有率が高く、
    As含有率が低いAl(As)N層を成膜する工程とを
    備えていることを特徴とする半導体レーザ素子の作製方
    法。
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