JP2002076217A - 放熱装置 - Google Patents

放熱装置

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JP2002076217A JP2000261141A JP2000261141A JP2002076217A JP 2002076217 A JP2002076217 A JP 2002076217A JP 2000261141 A JP2000261141 A JP 2000261141A JP 2000261141 A JP2000261141 A JP 2000261141A JP 2002076217 A JP2002076217 A JP 2002076217A
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Ichiro Aoki
一郎 青木
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Toho Tenax Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】携帯電話機のプリント基板38上に搭載されて
いるCPU39や半導体メモリ40のような半導体素子
が発生する熱を効果的に放熱させるようにした放熱装置
を提供することを目的とする。 【解決手段】ほぼ平行に集束された炭素繊維46を引揃
えた束から成り、一方の切断端に樹脂固定部47を形成
し、このような樹脂固定部47が形成されている炭素繊
維46の束をプリント基板38上のCPU39に接触さ
せるとともに、炭素繊維46の他方の切断端をリヤキャ
ビネット12の内側に接合された放熱板48に弾性的に
圧接させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は放熱装置に係り、と
くに携帯情報端末の回路基板上に実装された回路素子の
放熱に用いて好適な放熱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】各種の電子回路部品は、その中を電流が
通過するために、ジュール熱によって発熱を起す。例え
ばパワートランジスタやサイリスタのような大容量の電
流が流れる回路部品においては、その発熱量も膨大であ
るために、フィンを有するアルミニウム製のヒートシン
ク上に実装されるようになっており、発生した熱をヒー
トシンクを介して大気中に放出している。
【0003】これに対してノートパソコンのような小型
の電子機器の場合には、回路基板上にマウントされてい
るCPU(Central Processing U
nit、中央処理装置)等の各種の半導体素子がその動
作に伴って発熱を生ずる。このような半導体素子の放熱
を行なうために、例えば特開2000−20171号公
報に開示されているように、携帯情報端末の液晶パネル
にサーモサイフォンを組合わせ、発熱体であるCPUの
熱をヒートパイプからサーモサイフォンを介して放熱板
に伝達するようにしている。ここで放熱板は液晶表示パ
ネルに設けられている蓋体の外側に露出しているため
に、放熱板の全面積を有効に使った放熱を実現してい
る。
【0004】また特開2000−151164号公報に
は、本体ケース内にあるICチップと表示部にある放熱
板を炭素繊維で熱的に接続することにより、途中に熱接
触部を使わずに熱伝導することができ、熱的ロスが少な
くなり効率の良い熱伝導が行なわれるようにした電子機
器の放熱装置が開示されている。ここで伝熱部材は炭素
繊維から構成されているので軽量であり、従来のヒート
パイプを使用する場合に比べて電子機器の軽量化が実現
できる。さらに伝熱束は紐状に形成され、他の電気ケー
ブルと同様に折曲げることが可能になるため、部品間等
の僅かな隙間でも配置可能となり、実装効率を向上する
ことができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ノートパソコン以外に
も、電子手帳や携帯電話機、あるいは携帯オーディオ等
の小型電子機器にもCPUが搭載され、コンピュータ機
能が付加されるようになっている。そしてとくにCPU
は他の回路素子よりも発熱が多いために、何等かの放熱
手段を設けておくことが好ましい。ところが携帯電話機
や電子手帳のような小型の機器においては、大きな面積
を必要とする放熱板を有する特開2000−20171
号公報に開示されているような放熱装置を採用すること
ができない。
【0006】特開2000−151164号公報に開示
されている電子機器の放熱装置は、炭素繊維を引揃えて
紐状にして用いているが、とくに発熱部と接触する部分
においては炭素繊維がその側面あるいは外周面に接して
いる。一般に炭素繊維は異方性熱伝導性を有し、その軸
線方向の熱伝導率が高いものの、軸線方向と直角方向、
すなわち半径方向の熱伝導率は極めて低いという特徴を
有している。従って発熱部に対して側面が接するように
炭素繊維を接触させると、発熱部から炭素繊維内へ熱が
十分に伝達することができず、放熱効果において劣るこ
とになる。
【0007】しかるに製品の小型化に伴って、回路基板
上にマウントされるCPU等の半導体素子についても、
効率的に放熱するようにした放熱装置を用いることが必
要になっている。とくに携帯電話機については、人体に
直接接触するために、放熱に方向性をもたせる必要があ
り、キャビネットの所定の部位から発生した熱を大気中
に放出しなければならない。
【0008】本発明はこのような問題点に鑑みてなされ
たものであって、大きなスペースを必要とせず、効果的
に放熱を行なうようにした放熱装置を提供することを目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本願の主要な発明は、ほ
ぼ平行に集束された異方性熱伝導性繊維束から成り、少
なくとも一方の切断端側が有機材料によって固化され、
固化された前記一方の切断端が発熱部材の表面に対して
ほぼ直角に接するとともに、他方の切断端が放熱面に接
することを特徴とする放熱装置に関するものである。
【0010】ここで前記他方の切断端側が有機材料によ
って固化された状態で放熱面に接するようにすればよ
い。また前記異方性熱伝導性繊維束が繊維の長さ方向の
ほぼ全長に亘って有機材料によって固化されるようにす
ることが好適である。
【0011】また前記発熱部材が回路基板上に実装され
た半導体素子、とくにCPUであって、このような半導
体素子やCPUを効果的に放熱するようにした放熱装置
に適用されてよい。また発熱部材が携帯情報端末の回路
基板上に実装された回路素子であって、このような回路
素子を効率的に放熱するようにした放熱装置に用いられ
てよい。
【0012】また前記異方性熱伝導性繊維は炭素繊維ま
たは延伸された金属繊維の連続繊維であってよく、この
ような異方性熱伝導性繊維のとくに軸線方向の高い熱伝
導率を有効に利用して放熱装置を構成することができ
る。
【0013】本件出願の好ましい態様は、炭素繊維また
は金属繊維から成る放熱装置に関するものである。炭素
繊維や金属繊維はその繊維の長さ方向に沿った電導性と
熱伝導性とに優れているために、繊維の切断端の端面を
発熱体の表面に直接接触させることによって、効率よく
繊維の他方の切断端側から放熱することが可能になる。
また炭素繊維や金属繊維はフレキシブルであるために、
任意の長さにするとともに所定の位置に引回すことによ
って、所望の位置に熱を放熱することが可能になる。
【0014】本願発明の大きな特徴は、炭素繊維や延伸
された金属繊維が有する異方性熱伝導性を利用するもの
である。例えば炭素繊維の場合には、その軸線方向の熱
伝導率が80W/mk以上の値を有するのに対して、軸
線方向と直角方向の熱伝導率は1.5〜5W/mkの値
を有している。すなわち炭素繊維はその軸線方向とそれ
に対して直角方向との熱伝導率が大きく相違し、軸線方
向に高い熱伝導率を有している。従ってこのような性質
を利用し、軸線方向に熱を伝達させるようにすると、高
い放熱性が得られる。これに対して軸線方向と直角方向
には熱伝導率が悪いので、繊維束が熱伝導を起す際に周
囲に熱を放散させることがなく、効率良く所望の部位に
的確に熱を導くことが可能になる。
【0015】このような異方性熱伝導性は、必ずしも炭
素繊維のみならず、金属繊維、とくに延伸された金属繊
維も有している。金属繊維の場合における異方性熱伝導
性は、延伸比率が高いほど顕著である。従って炭素繊維
に代えて高延伸の金属繊維を用いてもほぼ同様の目的を
達することが可能になる。
【0016】またここで異方性熱伝導性を有する炭素繊
維あるいは金属繊維として、その単繊維の直径が5〜8
μm程度の繊維径のものを用いると、単繊維の直径が細
いので薄くてしかも柔軟性がある放熱部材を作製するこ
とが可能になる。そしてこのようにフレキシブルな部材
によって、所望の部位に効率的に熱を伝導させて放熱を
行なうことが可能になる。
【0017】引揃えられた炭素繊維あるいは金属繊維の
束の一方の切断端をその断面に接するように回路基板上
のCPU等の発熱体の表面に接触させる。このときに繊
維束の一方の端部を樹脂によって結合硬化させた樹脂固
定部とし、このような樹脂固定部を発熱体の表面に接触
させるようにしてよい。これに対して繊維束の他端は成
形加工し易いように繊維が流動するような半硬化状態と
し、あるいはまた熱可塑性樹脂等によるコーティングを
施しておく。繊維束の発熱体との接触側切断端部は、発
熱体の形状と同一形状であることが望ましい。また放熱
面側が平面状であることが多いことから、接触部以外の
部分では、同じく平面状であることが省スペースの点で
有効である。また機器外への最終的な熱の放出は、炭素
繊維や金属繊維等の繊維束よりも放熱性に優れた放熱板
等を用いることが好ましい。
【0018】このような放熱装置は、電子手帳、携帯電
話機、携帯オーディオ等のようなCPUが搭載された小
型電子機器であることが好ましい。そしてこのような電
子機器の上記の放熱装置をCPU等の半導体素子の表面
に配置し、このような放熱装置の他端側の放熱端を機器
の任意の部位に向って屈曲させ、あるいは配置するよう
にしてよい。
【0019】
【発明の実施の形態】以下本発明を図示の実施の形態に
よって説明する。この実施の形態は携帯電話機の回路基
板上に搭載されたCPUを含む半導体素子の放熱装置に
用いたものである。
【0020】図1に示すように携帯電話機はその外筐が
フロントキャビネット11とリヤキャビネット12とか
ら構成され、これらを互いに接合するようにしている。
そしてフロントキャビネット11の内側にはその上部に
円形の凹部16が形成されるとともに、この円形の凹部
16によってスピーカ17を受入れるようにしている。
【0021】さらにフロントキャビネット11には矩形
の透明窓18を備え、この透明窓18に液晶表示パネル
19を装着するようにしている。またフロントキャビネ
ット11の上端側の端部には円弧状切欠き20が形成さ
れ、この切欠き20にロッドアンテナ21を組込むよう
にしている。
【0022】上記フロントキャビネット11の透明窓1
8よりも下側の位置には複数の機能キー孔25および複
数の数字キー孔26が形成されている。そしてこれらの
キー孔25、26を閉塞するように内側にゴムキーシー
ト28が装着されるようになっている。ゴムキーシート
28は上記機能キー孔25に整合される機能キー29
と、数字キー孔26に整合される数字キー30とを備え
ている。また上記ゴムキーシート28の下側であってフ
ロントキャビネット11の下側の位置にはマイクロホン
33が取付けられるようになっている。
【0023】フロントキャビネット11とリヤキャビネ
ット12との内側にはプリント基板38が組込まれるよ
うになっている。プリント基板38上にはCPU39や
半導体メモリ40、あるいはその他各種のチップ部品4
1が搭載され、これによって所定の電子回路が形成され
ている。またプリント基板38の下面であって上記ゴム
キーシート28と対応する部分には接点パターンが形成
され、機能キー29あるいは数字キー30を操作する
と、対応する接点パターンが短絡されるようになってい
る。
【0024】上記プリント基板38上のCPU39およ
び半導体メモリ40は放熱ユニット45によって放熱さ
れるようになっている。すなわちこれらの素子39、4
0の上部には、これらの素子とほぼ同じ大きさの放熱ユ
ニット45が搭載され、その先端側の部分がリヤキャビ
ネット12の内表面に接し、これによってCPU39や
半導体メモリ40が発生する熱をリヤキャビネット12
側に逃がすようにしている。
【0025】放熱ユニット45はとくに図2および図3
に示すように、多数の炭素繊維46を引揃えて配列した
ものであって、これらの炭素繊維46の一端が樹脂固定
部47によって固定されている。そして樹脂固定部47
によって固定された放熱ユニット45の一方の切断端が
CPU39の上面に接している。これに対して放熱ユニ
ット45の樹脂固定部47によって固定された部分とは
反対側の切断端は、炭素繊維46が自由になっており、
とくに図3に示すように、リヤキャビネット12の内表
面に接合されている銅板から成る放熱板48に弾性的に
圧接している。
【0026】炭素繊維46は導電性を有するとともに、
比較的高い熱伝導率を有している。とくに繊維の軸線方
向の熱伝導率が良好であるために、樹脂固定部47によ
って固定された炭素繊維46の一方の切断端をCPU3
9の上面に接触させることによって、CPU39で発生
した熱をこの放熱ユニット45によって効果的に逃がす
ことが可能になる。炭素繊維46内を軸線方向に流動す
る熱は、リヤキャビネット12の内側に接合されている
薄い銅板から成る放熱板48に伝えられ、この放熱板4
8からリヤキャビネット12へ流動し、このリヤキャビ
ネット12を通して大気中に放熱が行なわれる。
【0027】ここでとくに炭素繊維46としては、その
太さが5〜8μm程度の値の連続繊維が用いられる。こ
のような炭素繊維46は、その軸線方向の熱伝導率が8
0W/mk以上の値を有しているのに対し、その軸線方
向と直角方向の熱伝導率が1.5〜5W/mkの値を有
しており、異方性熱伝導性繊維を構成している。そして
ここではとくに炭素繊維46の軸線方向の高い熱伝導率
を有効に利用して放熱を行なうようにするものである。
【0028】このように本実施の形態の放熱装置は、プ
リント基板38上に搭載されたCPU39や半導体メモ
リ40で発生した熱を効果的に逃がすようにしたもので
ある。とくに携帯電話機の内部の狭い空間内の隙間を有
効に利用して配されている放熱ユニット45によってこ
れらの半導体素子39、40が発生する熱を効果的に放
熱することが可能になる。とくに炭素繊維46の上端側
の自由になっているばらばらの部分がそれ自身の弾性復
元力によって放熱板48に接触するために、炭素繊維4
0の他方の切断端と放熱板48との間の熱の伝動が確実
に行なわれるようになる。
【0029】図4および図5はこのような放熱ユニット
45を製造する方法を示している。図4に示すガラス板
51の表面にポリエチレンテレフタレートあるいはポリ
プロピレン等の熱可塑性樹脂の融体を所定の厚さに塗布
する。そしてこのような状態で押え53によって保持さ
れかつ押えられた炭素繊維46の束を静かにガラス板5
1の上面に置く。するとガラス板51の表面に塗布され
ている樹脂の融体52が炭素繊維46の切断端の部分で
あって所定の長さの部分に浸透する。そして樹脂の融体
52が固化すると、炭素繊維46の一方の切断端に樹脂
固定部47が形成される。なお炭素繊維46の長さは、
樹脂固定部47を形成した後に長さを揃えるようにして
もよい。
【0030】このようにして一端に樹脂固定部47が形
成された炭素繊維46の束を図5に示すように逆様に
し、樹脂固定部47の部分を切断線55に沿って切断す
ることによって、多数の放熱ユニット45が得られる。
従ってこのような放熱ユニット45を図2および図3に
示すようにプリント基板38上の半導体素子39、40
と組合わせることによって、放熱装置が成立する。
【0031】次に別の実施の形態を図6によって説明す
る。この実施の形態は炭素繊維46の長さが比較的長く
なっており、しかもその一方の切断端は樹脂固定部47
になっている。またこの炭素繊維46の他方の切断端は
樹脂固定部58になっている。そして他方の切断端58
がキャビネット12にモールドによって結合されたアル
モミニウム製の放熱板48に接触するようになってい
る。
【0032】なお炭素繊維46は導電性を有するため
に、短絡事故を防止するために回路基板38上のチップ
部品41の上面に絶縁シート59を装着し、これによっ
て短絡事故を防止している。また炭素繊維46の長さ方
向の中間部分を絶縁フィルム60によって束ねた状態で
被覆している。なお短絡事故防止のために、繊維束のほ
ぼ全長に亘って塩化ビニール樹脂、ポリプロピレン樹脂
等の材料によって炭素繊維46の外周面をコーティング
してもよい。
【0033】このような放熱装置によれば、発熱するC
PU39と放熱板48との間の距離が離れている場合で
あってしかもその向きが互いに異なる場合でああって
も、効果的に放熱を行なうことが可能になる。すなわち
炭素繊維46はフレキシブルであるために、任意の位置
まで引回すことによって、所望の位置に配された放熱板
48によって放熱を行なうことが可能になる。
【0034】図7および図8はさらに別の実施の形態を
示している。この実施の形態は炭素繊維46が比較的長
くなっており、しかもこのような炭素繊維46の束を予
め所定の形状にエポキシ樹脂によって半硬化状態で成形
するようにしている。そしてこのように成形された放熱
ユニット45を図8に示すように回路基板38上のCP
U39とキャビネット12の放熱板48との間に介装す
るようにしている。
【0035】このような構造によれば、放熱ユニット4
5の形状を取付け位置に合わせた形状とすることが可能
になる。そしてその形状で反応させることにより固定さ
れる。従ってこのような樹脂の取付け後における反応固
定によって放熱ユニット45それ自体が絶縁性を有する
ようになるために、高い放熱性を有しながらしかも短絡
事故の発生の恐れがない。また放熱ユニット45が取付
け位置の形状にならう性質を有しているために、組立て
が容易になる利点がある。
【0036】以上本発明を図示の実施の形態によって説
明したが、本発明は上記実施の形態によって限定される
ことなく、本願に包含される発明の技術的範囲に基いて
各種の変更が可能である。例えば上記実施の形態は炭素
繊維によって放熱装置を構成しているが、炭素繊維に代
えて延伸されたステンレス鋼や銅から成る金属繊維の束
を用いて放熱装置を組立てるようにしてもよい。またこ
のような放熱装置は、各種の発熱部材あるいは発熱体の
放熱に広く適用可能であって、必ずしも携帯情報端末の
半導体素子の放熱に限定されるものではない。
【0037】
【発明の効果】本願の主要な発明は、ほぼ平行に集束さ
れた異方性熱伝導性繊維束から成り、少なくとも一方の
切断端側が有機材料によって固化され、固化された一方
の切断端が発熱部材の表面に対してほぼ直角に接すると
ともに、他方の切断端が放熱面に接するようにしたこと
を特徴とする放熱装置に関するものである。
【0038】従ってこのような放熱装置によれば、発熱
部材が発生する熱を多数の異方性熱伝導性繊維の束を通
して放熱面から放熱することが可能になる。ここで異方
性熱伝導性繊維は、その軸線方向の熱伝導率がそれに対
して直角方向の熱伝導率よりもはるかに高い値を有して
いるために、このような軸線方向の高い熱伝導率を有効
に利用して放熱を行なうことが可能になる。
【0039】とくに一方の切断端側において発熱部材に
対して異方性熱伝導性繊維がほぼ直角に接するために、
発熱部材からの熱が異方性熱伝導性繊維内に容易に導入
され、異方性熱伝導性繊維の軸線方向の高い熱伝導率を
有効に利用して所望の部位に熱を導いて放熱を行なうこ
とが可能になる。
【0040】また固化された一方の切断端が発熱部材の
表面に接するとともに他方の切断端側が同じく有機材料
によって固化された状態で放熱面に接するようにした構
成によれば、発熱部材から発生する熱を有機材料によっ
て固化された一方の切断端を通して束状の繊維の内部に
導くとともに、固化された他方の切断端を通して放熱面
から放熱を行なうことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施の形態に係る放熱装置を備える携帯電話
機の分解斜視図である。
【図2】CPUの放熱装置を示す分解斜視図である。
【図3】同放熱装置の組立て断面図である。
【図4】炭素繊維の束に樹脂固定部を形成する工程を示
す縦断面図である。
【図5】個々の放熱ユニットに切断する動作を示す斜視
図である。
【図6】別の実施の形態の放熱装置の縦断面図である。
【図7】さらに別の実施の形態の放熱装置の外観斜視図
である。
【図8】同放熱装置の縦断面図である。
【符号の説明】
11‥‥フロントキャビネット、12‥‥リヤキャビネ
ット、16‥‥円形の凹部、17‥‥スピーカ、18‥
‥透明窓、19‥‥液晶表示パネル、20‥‥円弧状切
欠き、21‥‥ロッドアンテナ、25‥‥機能キー孔、
26‥‥数字キー孔、28‥‥ゴムキーシート、29‥
‥機能キー、30‥‥数字キー、33‥‥マイクロホ
ン、38‥‥プリント基板、39‥‥CPU、40‥‥
半導体メモリ、41‥‥チップ部品、45‥‥放熱ユニ
ット、46‥‥炭素繊維、47‥‥樹脂固定部、48‥
‥放熱板(銅板)、51‥‥ガラス板、52‥‥樹脂の
融体、53‥‥押え、55‥‥切断線、58‥‥樹脂固
定部、59‥‥絶縁シート、60‥‥絶縁フィルム

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ほぼ平行に集束された異方性熱伝導性繊維
    束から成り、少なくとも一方の切断端側が有機材料によ
    って固化され、 固化された前記一方の切断端が発熱部材の表面に対して
    ほぼ直角に接するとともに、他方の切断端が放熱面に接
    することを特徴とする放熱装置。
  2. 【請求項2】前記他方の切断端側が有機材料によって固
    化された状態で放熱面に接することを特徴とする請求項
    1に記載の放熱装置。
  3. 【請求項3】前記異方性熱伝導性繊維束が繊維の長さ方
    向のほぼ全長に亘って有機材料によって固化されている
    ことを特徴とする請求項1または請求項2の何れかに記
    載の放熱装置。
  4. 【請求項4】前記発熱部材が回路基板上に実装された半
    導体素子であることを特徴とする請求項1〜請求項3の
    何れかに記載の放熱装置。
  5. 【請求項5】前記発熱部材が回路基板上に実装されたC
    PUであることを特徴とする請求項1〜請求項4の何れ
    かに記載の放熱装置。
  6. 【請求項6】前記発熱部材が携帯情報端末の回路基板上
    に実装された回路素子であることを特徴とする請求項1
    〜請求項5の何れかに記載の放熱装置。
  7. 【請求項7】前記異方性熱伝導性繊維が炭素繊維または
    延伸された金属繊維の連続繊維であることを特徴とする
    請求項1〜請求項6の何れかに記載の放熱装置。
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