JP2002075865A - 赤外領域で透明な基板を用いた半導体装置の製法 - Google Patents

赤外領域で透明な基板を用いた半導体装置の製法

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JP2002075865A
JP2002075865A JP2000256726A JP2000256726A JP2002075865A JP 2002075865 A JP2002075865 A JP 2002075865A JP 2000256726 A JP2000256726 A JP 2000256726A JP 2000256726 A JP2000256726 A JP 2000256726A JP 2002075865 A JP2002075865 A JP 2002075865A
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Hiroya Iwata
拡也 岩田
Fonsu Paul
ポール・フォンス
Akimasa Yamada
昭政 山田
Koji Matsubara
浩司 松原
Sakae Niki
栄 仁木
Takeshi Nakahara
健 中原
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Rohm Co Ltd
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ZnO系化合物半導体の成長など、高温で処
理する場合でも、その処理をする際の基板温度を正確に
制御し、キャリア濃度などの諸特性が均一となるプロセ
スを行うことができる半導体装置の製法を提供する。 【解決手段】 たとえばサファイア基板からなる赤外領
域で透明な基板8表面に、ZnO系化合物半導体層9を
エピタキシャル成長するような高温で処理する工程を含
む場合に、基板8の裏面に赤外領域で不透明な材料から
なる薄膜8aを密着させて、基板8の表面側から、たと
えば熱放射温度計3により、温度を測定しながら、エピ
タキシャル成長などの処理をすることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は赤外領域で透明な基
板を用いて半導体層をエピタキシャル成長したり、スパ
ッタリングにより薄膜を形成したり、アニール処理を行
う場合に、基板温度を正確に測定し、正確な基板温度で
処理を行うことができる半導体装置の製法に関する。さ
らに詳しくは、サファイア基板などを用いてZnO系化
合物半導体やGaN系化合物半導体などをエピタキシャ
ル成長して、半導体発光素子を製造する場合などに、基
板温度を正確に測定しながら最適な温度により半導体層
をエピタキシャル成長することができる半導体装置の製
法に関する。
【0002】
【従来の技術】フルカラーディスプレーや、信号灯など
の光源に用いられる青色系(紫外から黄色の波長領域)
の発光ダイオード(以下、LEDという)や、室温で連
続発振する次世代の高精細DVD光源用の青色レーザ
(以下、LDという)は、最近サファイア基板上にGa
N系化合物半導体を積層することにより得られるように
なり脚光を浴びている。このようなGaN系化合物半導
体を用いた発光素子はサファイア基板が用いられ、その
サファイア基板上にGaN系半導体層がエピタキシャル
成長されている。また、ZnO系化合物半導体による青
色系の半導体発光素子も試みられているが、この場合も
サファイア基板などの赤外領域で透明な基板を用いてZ
nO系化合物半導体層を積層することが試みられてい
る。
【0003】この半導体層を積層する場合、図4(a)
に示されるように、たとえばインコネルなどからなる基
板ホルダー21上にサファイア基板などのウェハ22を
固定して、基板ホルダーの下側に設けられる図示しない
ヒータにより加熱して、表面側から基板22の温度を熱
放射温度計(パイロメータ)23などにより測定しなが
ら基板温度を所定温度にし、MBE(Molecular Beam E
pitaxy;分子線エピタキシー)法、またはMOCVD
(Metal Organic Chemical Vapor Deposition;有機金
属化学気相成長)法などにより成長する。この基板温度
は、熱電対を基板に接触させて測定するのが理想的であ
るが、プロセス中の基板は、全面に均一な処理が施され
ることが望ましいため、回転させながら行うことが普通
で、熱電対を接触させることができず、基板から放射さ
れる赤外線を検出して測定される。
【0004】しかし、サファイア基板など、これらの半
導体層を成長する基板は赤外領域の光に対して透明であ
るため、基板ホルダー21から放出される赤外線を測定
してしまうことになる。一方、基板ホルダー21のウェ
ハ22載置面は必ずしも平坦面ではなく、ウェハ22と
の接触が充分ではないと共に、固定の仕方によりその接
触状態が一定せず、実際の基板22温度と基板ホルダー
21の温度とは一致しない(差が数百℃に達する場合も
ある)し、その相関性もバラツクという問題がある。な
お、基板22の実際の温度と基板ホルダー21との温度
差については、Al-SiやAu-Siなどの合金、Al
などの単体金属の融点を用いて温度を校正する方法は用
いられているが、基板ホルダーとの接触状態および基板
ホルダー自身の温度ムラなどにより、いつも温度校正曲
線通りになるとは限らない。
【0005】さらに、MBE装置などでは、基板温度を
高くする必要のある場合があり、図4(b)に示される
ように、基板ホルダー21の中心部に孔21aを開け、
ヒータの熱を直接基板22の加熱に役立てるようにする
場合もあり、ヒータの赤外線が直接熱放射温度計23に
入るという場合もある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、たとえ
ば半導体層を成長する場合など、熱放射温度計により温
度を測定しながらプロセスを行う場合、熱放射温度計は
赤外線を利用しているため、基板が赤外領域に対して透
明な材料からなっていると、基板自身の温度を測定する
のではなく、その下側にある基板ホルダーの温度を測定
することになり、その基板ホルダーの温度と基板の温度
とが正確に対応付けられないと共に、基板ホルダーは熱
容量が大きいため温度ムラがあり、基板の正確な温度を
測定することができない。一方、たとえばZnO系化合
物半導体層を成長する場合に、そのキャリア濃度が成長
の際の温度により大きく変化し、一定のキャリア濃度の
半導体層を成長することができないという問題がある。
【0007】本発明はこのような問題を解決するために
なされたもので、サファイア基板などの赤外領域で透明
な材料からなる基板に、ZnO系化合物半導体の成長な
ど、高温で処理する場合でも、その処理をする際の基板
温度を正確に制御し、キャリア濃度などの諸特性が均一
となるようにプロセスを行うことができる赤外領域で透
明な基板を用いた半導体装置の製法を提供することを目
的とする。
【0008】本発明の他の目的は、とくにサファイアの
ような透明基板を用いて、ZnO系化合物やGaN系化
合物の半導体層を成長して製造する半導体発光素子の処
理温度を正確に制御し、発光特性を高品質に維持し得る
半導体発光素子の製法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明による赤外領域で
透明な基板を用いた半導体装置の製法は、赤外領域で透
明な基板表面に高温で処理する工程を含む場合に、前記
基板の裏面に赤外領域で不透明な材料からなる薄膜を密
着させて前記基板の表面側から温度を測定しながら前記
処理をすることを特徴とする。ここに「密着させて」と
は、基板の裏面に直接赤外領域で不透明な材料を蒸着な
どにより付着させたり、直接付着させないで金属箔など
を接触させることを意味する。
【0010】この方法を用いることにより、基板の表面
側から熱放射温度計により基板の温度を測定する場合
に、基板の裏面に密着させた赤外領域で不透明な材料に
より、基板ホルダーからの赤外線の照射を遮断し、基板
自身またはその裏面に密着される薄膜から放射される赤
外線により温度を測定することになる。この場合、薄膜
が基板裏面に直接蒸着などにより付着されておれば、基
板と薄膜とは一体になっており、基板と薄膜のいずれか
らの赤外線であっても殆ど同じ温度を示し、金属箔など
の薄膜に接触する状態でも、基板と密着していると共
に、薄膜の熱容量は非常に小さいため、基板と薄膜との
温度差は殆ど生じない。その結果、基板温度を非常に正
確に測定することができる。
【0011】具体的には、前記基板の裏面に金属材料を
蒸着することにより、前記赤外領域で不透明な薄膜を前
記基板の裏面に密着させたり、前記基板表面に高温で処
理する工程において、前記基板裏面に金属箔を敷いて前
記処理を行うことにより、処理工程での基板温度を正確
に測定することができる。
【0012】本発明の半導体発光素子の製法は、サファ
イア基板に化合物半導体層をエピタキシャル成長し、化
合物半導体からなる発光素子を製造する方法であって、
前記サファイア基板の裏面に赤外領域で不透明な材料を
密着させ、前記サファイア基板の表面側から前記サファ
イア基板の温度を測定しながら前記化合物半導体層をエ
ピタキシャル成長することにより発光層形成部を積層す
ることを特徴とする。
【0013】ここに化合物半導体とは、ZnO系化合物
半導体やGaN系化合物半導体などを意味し、ZnO系
化合物半導体とは、Znを含む酸化物を意味し、具体例
としてはZnOの他IIA族とZn、IIB族とZn、また
はIIA族およびIIB族とZnのそれぞれの酸化物などを
含み、GaN系化合物半導体とは、GaなどのIII族元
素とNを含むV族元素との化合物を意味する。
【0014】
【発明の実施の形態】つぎに、図面を参照しながら本発
明による赤外領域で透明な基板を用いた半導体装置の製
法について説明をする。本発明による半導体装置の製法
は、図1(a)にZnO系化合物半導体層を成長する一
例のMBE装置の概略図が示されるように、たとえばサ
ファイア基板からなる赤外領域で透明な基板8表面に、
ZnO系化合物半導体層9をエピタキシャル成長するよ
うな高温で処理する工程を含む場合に、基板8の裏面に
赤外領域で不透明な材料からなる薄膜8aを密着させ
て、基板8の表面側から、たとえば熱放射温度計3によ
り、温度を測定しながら、エピタキシャル成長などの処
理をすることを特徴とする。
【0015】図1に示される装置で、メインチャンバー
1は、通常のMBE装置のチャンバーで、超高真空を維
持できる円筒状の容器で、図示しない排気装置に接続さ
れている。そして、その内部に半導体層を成長させる基
板8を保持する基板ホルダー4が設けられ、ヒータ5に
より基板8を加熱できるようになっている。そして、基
板ホルダー4に保持される基板8と対向するように成長
する化合物半導体を構成する元素の材料(ソース源)
や、酸素などの気体の供給源とするプラズマ源からなる
セル群21〜23がそれぞれ設けられている。メインチ
ャンバー1には、基板8の出し入れをするロードロック
室6および予備室7が設けられている。ソース源21、
22は従来と同様の材料を供給するルツボなどからな
り、ルツボの周囲に図示しないヒータが設けられること
により材料源を蒸発できるようにすると共に、その正面
に図示しないシャッターが設けられ、その開閉により所
望の材料が基板8側に供給されるようになっている。ま
た、プラズマ源23は、たとえばマイクロ波によりプラ
ズマを発生させるECR(Electron Cyclotron Resonan
ce)またはRFが構成され、プラズマ励起された酸素や
チッ素が照射されるようになっている。
【0016】サファイア基板8は、その両面が研磨され
た後にその裏面に、たとえば電子ビーム蒸着装置を用い
て、たとえばTiからなる薄膜8aが50〜300nm
程度の厚さに設けられている。この薄膜8aは、基板ホ
ルダー4の熱をできるだけサファイア基板8に伝熱する
と共に、基板ホルダー4からの赤外線が直接熱放射温度
計3に入射しないように遮断するためのものである。そ
のため、熱伝導率が大きく、かつ、赤外領域で大きな吸
収係数を有する材料、すなわち金属薄膜が好ましい。こ
のような材料として、前述のTiの他に、Ta、W、A
u、Pt、Mo、Alなどを使用することができる。こ
れらの材料は、超高真空用装置部品の材料や、超LSI
用の材料として使用されているものであり、手に入れや
すいと共に、純度が高いため、意図しない不純物を極端
に嫌う半導体プロセスにとくに適している。前述のTi
は、反応性の高い金属であり、研磨されたサファイア基
板面に蒸着すると、特別な表面処理を施さなくても、強
固に付着するため、とくに好ましい。
【0017】この薄膜8aは、サファイア基板8の裏面
に直接蒸着されなくても、たとえばAlやTaなどの金
属箔を適当な大きさに切り取り、基板ホルダー4とサフ
ァイア基板8との間に敷いてもよい。金属箔は、たとえ
ば50〜1000nm程度の厚さで、非常に柔らかく、
基板ホルダー4上に金属箔を敷いて、その上にサファイ
ア基板8などのウェハを固定すれば、サファイア基板8
の裏面に密着する。このような状態でも、金属箔に伝わ
った熱は、金属箔全面に直ちに均一に伝わり、その金属
箔からサファイア基板8に伝熱し、サファイア基板8と
金属箔の温度はほぼ同程度の温度になる。一方、基板ホ
ルダー4からの赤外線、または基板ホルダー4に孔があ
り、ヒータ5から直接放射される赤外線は、金属箔によ
り遮断され、熱放射温度計により観測されることはな
い。その結果、サファイア基板の温度を正確に測定する
ことができる。
【0018】この装置で、裏面にTi膜8aを蒸着した
サファイアからなる基板8を基板ホルダー4に保持し
て、基板8上にZnのソース源21と励起酸素のプラズ
マ源23を用いて、たとえばアンドープのZnO層9
(図1(b)参照)を成長する。このとき、熱放射温度
計3により基板の温度を測定しながらヒータ5により基
板温度を所定の温度に設定する。そして、各ソース源お
よびプラズマ源21、23のシャッター(図示せず)を
開いて、アンドープでZnO系化合物半導体層を成長す
る。なお、図1(a)には、ソース源の一部のみが示さ
れているが、MgZnOやCdZnOなどを成長する際
には、MgやCdなどのソース源、また、p形にするに
は、さらにp形ドーパントとしてのNのプラズマ源など
が備えられ、必要なソース源のシャッターを開いて照射
することにより成長する。このアンドープのZnOを成
長した状態が図1(b)に示されている。
【0019】この方法により成長したアンドープのZn
O層について、ZnO化合物結晶薄膜品質の指標の一つ
であるアンドープ結晶層のキャリア濃度の再現性を、図
2に示す。すなわち、同じ条件で5ロット成長したアン
ドープのZnO層9のキャリア濃度を調べた結果、図2
に黒丸で示されるように、いずれのロットもほぼ一定の
キャリア濃度が得られた。図2には、従来のサファイア
基板8の裏面に薄膜8aを設けない状態で、5ロット同
様にアンドープのZnO層を成長したときのキャリア濃
度が白四角で示されている。図2から明らかなように、
従来の方法では、成長時の基板温度が一定しないことに
伴い、キャリア濃度が非常にばらついているが、本発明
によれば、キャリア濃度が非常に狭い範囲で一定してい
る。
【0020】前述の図2では、アンドープの半導体層の
キャリア濃度が示されていたが、n形層やp形層の不純
物をドーピングするときでも、同様にキャリア濃度の安
定性が得られた。すなわち、本発明によれば、基板温度
の測定が基板ホルダーの温度に影響を受けないで、サフ
ァイア基板の裏面に設けられる薄膜から放射される赤外
線の温度を測定することができ、しかも、薄膜は非常に
薄く、熱容量が小さいと共に熱伝導率が大きいため、サ
ファイア基板と殆ど同じ温度を維持しており、基板温度
を正確に制御することができる。ZnO系化合物半導体
のように、とくに成長温度によりキャリア濃度が変化し
やすい半導体層を成長する場合に効果が大きい。
【0021】さらに、従来の基板ホルダーとサファイア
基板との接触が不充分の場合には、サファイア基板の加
熱ムラが生じやすく、均一温度が得られ難いと共に、昇
温するのに時間がかかるという問題があったが、本発明
によれば、熱伝導のよい薄膜が設けられることにより、
基板ホルダーとの接触が全面で密着していなくても、部
分的に接触した部分から伝わる熱が即座に薄膜の全体に
均一に広がり、その薄膜から薄膜と密着したサファイア
基板に伝熱されるため、サファイア基板を均一に短時間
で加熱することができる。
【0022】つぎに、この方法を用いて半導体発光素子
を製造する例について説明をする。図3は、ZnO系化
合物半導体を用いた青色系(紫外から黄色の波長領域)
のLEDチップの例である。
【0023】このLEDを製造するには、たとえばMB
E装置内に裏面にTi薄膜11aを蒸着したサファイア
基板11をセッティングし、放射温度計により基板表面
の温度を測定して、350℃程度にし、Znおよび酸素
を照射し、表面が平坦なZnOからなる緩衝層12を
0.1μm程度成膜する。ついで、酸素照射を止めて、
基板温度が600℃程度になるように昇温する。基板温
度が600℃に達したところで、Znのソース源(セ
ル)のシャッターをあけ、再度Znを照射すると共に、
n形ドーパントのAlのシャッターもあけてn形のZn
Oからなるn形コンタクト層13を1.5μm程度成長
させる。ついで、Mgのシャッターもあけて、Mgy
1-yO(0≦y<1、たとえばy=0.15)からなる
n形のクラッド層14を2μm程度、Mgを止めて、C
dのシャッターをあけアンドープでCdxZn1-xO(0
≦x<1、たとえばx=0.08)からなる活性層15
を0.1μm程度、Cdを止めてMgのシャッターを再
び開け、さらにp形ドーパントとしてプラズマ励起チッ
素、緩衝剤としてAlのシャッターをそれぞれあけ、p
形MgyZn1-yO(0≦y<1、たとえばy=0.1
5)からなるp形のクラッド層16を2μm程度、さら
にMgを止めて成長を続け、p形ZnOからなるp形コ
ンタクト層17を1μm程度順次成長する。このn形ク
ラッド層14、活性層15およびp形クラッド層16に
より発光層形成部10を構成している。
【0024】その後、MBE装置よりエピタキシャル成
長がされたウェハを取り出し、スパッタ装置に入れて透
明性導電膜であるITO膜18を0.15μm程度の厚
さに設ける。その後、積層した半導体層の一部をRIE
法などのドライエッチングによりエッチングをしてn形
コンタクト層13を露出させ、基板11の裏面のTi膜
11aおよびサファイア基板11を研磨し、基板11の
厚さを100μm程度とする。そして、ITO膜18上
にNi/Alなどからなるp側電極20を、エッチング
により露出したn形コンタクト層13の表面にTi/A
uなどからなるn側電極19を、それぞれたとえばリフ
トオフ法による真空蒸着などにより形成する。その後ウ
ェハからチップ化することにより、図3に示されるLE
Dチップが得られる。
【0025】なお、この例では、発光層形成部10がダ
ブルヘテロ接合のLEDチップであったが、ヘテロ接合
またはホモ接合のpn接合構造などの他の接合構造でも
よい。また、LEDでなくてもLDであっても同様であ
る。この場合、たとえば活性層15はノンドープのCd
0.03Zn0.97O/Cd0.2Zn0.8Oからなるバリア層と
ウェル層とをそれぞれ5nmおよび4nmづつ交互に2
〜5層づつ積層した多重量子井戸構造により形成するこ
とが好ましい。また、活性層15が薄く充分に光を活性
層15内に閉じ込められない場合には、たとえばZnO
からなる光ガイド層が活性層の両側に設けられる。ま
た、ITO膜18からなる透明電極は不要で、直接p側
電極20をストライプ状にパターニングして形成した
り、半導体層の上部をメサ型形状にエッチングしたり、
電流狭窄層を埋め込むことにより、電流注入領域を画定
する構造に形成される。
【0026】本発明の半導体発光素子の製法によれば、
各半導体層に所望のキャリア濃度が得られ、駆動電圧が
一定で、安定した出力で発光効率の高いLEDが得られ
る。また、LDの場合でも、しきい電流値を下げること
ができ、発光特性の向上した半導体発光素子を得ること
ができる。
【0027】前述の例は、サファイア基板上にZnO系
化合物半導体層をMBE法により成長する例であった
が、MOCVD法でも同様に基板温度を正確に制御する
ことができる。また、ZnO系化合物半導体層に限ら
ず、GaN系化合物半導体層を成長する場合や、半導体
層の成長以外のアニール処理など、高温で処理を含む半
導体装置を製造する場合に適用できる。なお、基板はサ
ファイア基板に限らず、GaNなど、赤外領域で透明な
材料からなる場合に適用できる。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、赤外領域で透明な基板
の裏面に赤外領域で不透明な薄膜を密着させて、高温で
のプロセスを行うため、基板温度を熱放射温度計により
測定しながら制御する場合に、基板ホルダーや基板ホル
ダーに設けられる孔などの下に見えるヒータからの赤外
線を放射温度計により測定することはなく、非常に正確
な基板温度を測定して制御することができる。その結
果、非常に品質の優れたプロセスを行うことができ、と
くにZnO系化合物半導体を成長する場合に、キャリア
濃度を所望のキャリア濃度に設定することができ、発光
特性の優れた半導体発光素子が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるプロセスの一例のZnOを成長す
るMBE装置の概略図である。
【図2】本発明により成長したアンドープZnO層のキ
ャリア濃度のバラツキを従来の方法により成長したアン
ドープZnO層のキャリア濃度のバラツキと対比して示
す図である。
【図3】本発明の方法によりZnO系化合物半導体層を
成長したLEDチップの構造図である。
【図4】従来の基板温度を測定しながらプロセスを行う
例の説明図である。
【符号の説明】
3 熱放射温度計 8 基板 8a 薄膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ポール・フォンス 茨城県つくば市梅園1−1−4 通商産業 省 工業技術院電子技術総合研究所内 (72)発明者 山田 昭政 茨城県つくば市梅園1−1−4 通商産業 省 工業技術院電子技術総合研究所内 (72)発明者 松原 浩司 茨城県つくば市梅園1−1−4 通商産業 省 工業技術院電子技術総合研究所内 (72)発明者 仁木 栄 茨城県つくば市梅園1−1−4 通商産業 省 工業技術院電子技術総合研究所内 (72)発明者 中原 健 京都市右京区西院溝崎町21番地 ローム株 式会社内 Fターム(参考) 5F041 AA43 CA04 CA05 CA40 CA41 CA46 CA66 CA77 CA88 5F045 AA05 AB09 AB14 AB21 AB22 AF09 CA09 GB05 5F103 AA01 AA04 DD28 DD30 HH04 KK10 NN01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 赤外領域で透明な基板表面に高温で処理
    する工程を含む半導体装置の製法であって、前記基板の
    裏面に赤外領域で不透明な材料からなる薄膜を密着させ
    て前記基板の表面側から温度を測定しながら前記処理を
    することを特徴とする赤外領域で透明な基板を用いた半
    導体装置の製法。
  2. 【請求項2】 前記基板の裏面に金属材料を蒸着するこ
    とにより、前記赤外領域で不透明な薄膜を前記基板の裏
    面に密着させる請求項1記載の半導体装置の製法。
  3. 【請求項3】 前記基板表面に高温で処理する工程にお
    いて、前記基板裏面に金属箔を敷いて前記処理を行う請
    求項1記載の半導体装置の製法。
  4. 【請求項4】 サファイア基板に化合物半導体層をエピ
    タキシャル成長し、化合物半導体からなる発光素子を製
    造する方法であって、前記サファイア基板の裏面に赤外
    領域で不透明な材料を密着させ、前記サファイア基板の
    表面側から前記サファイア基板の温度を測定しながら前
    記化合物半導体層をエピタキシャル成長することにより
    発光層形成部を積層する半導体発光素子の製法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011181668A (ja) * 2010-03-01 2011-09-15 Stanley Electric Co Ltd ZnO系半導体素子の製造方法及びZnO系半導体素子
JP2013089953A (ja) * 2011-10-13 2013-05-13 Industrial Technology Research Institute 有機金属化学気相成長法および装置

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