JPH04240784A - 紫外線発光素子 - Google Patents

紫外線発光素子

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JPH04240784A
JPH04240784A JP3060820A JP6082091A JPH04240784A JP H04240784 A JPH04240784 A JP H04240784A JP 3060820 A JP3060820 A JP 3060820A JP 6082091 A JP6082091 A JP 6082091A JP H04240784 A JPH04240784 A JP H04240784A
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JP
Japan
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layer
diamond
type
light
ultraviolet light
Prior art date
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Pending
Application number
JP3060820A
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English (en)
Inventor
Yoshiki Nishibayashi
良樹 西林
Hiroshi Shiomi
弘 塩見
Naoharu Fujimori
直治 藤森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は電圧の印加によって紫
外線領域で発光する発光素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近赤外線領域から可視光線の領域にかけ
ては半導体発光素子が揃いつつある。赤色、黄色、緑色
を発光する発光ダイオ−ド等は既に多く利用されている
。青色の発光ダイオ−ドも開発が進められている。これ
らより波長の短い紫外線領域の半導体発光素子は未だ存
在しない。
【0003】紫外線というのは13〜397nmの波長
の電磁波をいう。13〜200nmのものを遠紫外、2
00〜397nmのものを近紫外という。紫外線はエネ
ルギ−が高いので物質のイオン化を引き起こし、化学反
応を誘起する。医療用に用いられることもある。半導体
のリソグラフィの露光光源としても期待されている。
【0004】現在、紫外線を発生する手段として、■ガ
ス状原子の放電励起によるもの  (水銀灯、エキシマ
レ−ザ、蛍光灯) ■電子線などにより固体中の電子状態を励起するもの■
電子線のエネルギ−変化そのものを利用するもの  (
SR光) などがある。放電励起による紫外光は、蛍光灯に代表さ
れるように蛍光塗料に照射し可視光に変換して利用する
ものや、直接その光を医療用器具や散髪器具の殺菌用と
して利用するものがある。これらの装置による紫外光は
発光の面積は大きくパワ−は小さい。
【0005】SR光はビ−ム径が細く、パワ−が大きい
ので広い用途がある。しかし大型の設備を必要とし手軽
に利用できず学術研究に用いられるだけである。エキシ
マレ−ザはビ−ム径が細くてパワ−密度の大きい紫外光
を得ることができる。しかし装置が大型で運転に多量の
不活性ガスを必要とし使い易い光源ではない。
【0006】もしも紫外光をエネルギ−密度の高い微細
なスポット状にして利用できれば、高速応答の可能なレ
−ザ−プリンタ−や、高密度化された光記録用書き込み
読み出し用の光源として広い応用が開けることになろう
。そのためには大きい設備や装置を必要とするエキシマ
レ−ザやSRなどではなく、半導体素子で紫外線を発生
できるようにしなければならない。
【0007】しかし現在のところ簡易で大面積の紫外線
を発生する発光素子、紫外線発光ダイオ−ド、紫外線レ
−ザ−は実現していない。比較的簡単な装置で紫外線を
発生するものとして非線形光学効果を利用したSHG(
二次高調波発生)素子が提案されている。これは適当な
波長の可視光を発生させこれを非線形光学素子に通して
2倍の周波数の高調波として紫外線を得るものである。
【0008】半導体で紫外線を発生させるためにはバン
ドギャップの広い半導体が必要となる。このようなもの
としてc−BN(立方晶窒化ホウ素)を用いたp−n接
合の発光素子が報告されている。 Appl.Phys.Lett.,53,(1988)
,p962 さらにダイヤモンドを発光層として青色発光素子が提案
されている。特開平1−102893(H1.4.20
)である。これはダイヤモンドを発光層とするエレクト
ロルミネッセンス、または発光ダイオ−ド構造の固体素
子である。エレクトロルミネッセンス素子とする場合は
ダイヤモンド発光層を絶縁体で挟み絶縁体の両側から電
圧を印加する。発光ダイオ−ドとする場合は、電極/基
板/p型ダイヤモンド/電極というMIS構造、あるい
は電極/基板/p型ダイヤモンド/ノンド−プダイヤモ
ンド/電極というMIS構造になっている。
【0009】電極側から電子をp型ダイヤモンドに注入
すると電子と正孔が結合し発光する。間接遷移型である
ので、伝導帯の電子と、価電子帯の正孔がバンドギャッ
プを越えて結合するというのではない。注入された電子
が一旦ドナ−レベルに落ち、これがアクセプタに捕らえ
られていた正孔と再結合するのである。ドナ−レベル、
アクセプタレベルの差が、2.5eV〜3eV程度であ
るので青色の光がでるというのである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】水銀灯などは簡単に紫
外線を発生できるが微細でエネルギ−密度の大きいスポ
ット状のビ−ムを得る事はできない。SRは設備が巨大
であって利用が難しい。エキシマレ−ザも装置が大きく
運転も難しくて保守も繁雑である。固体素子であるSH
G素子は変換効率が低過ぎて実際には使えない。pn接
合を用いるc−BN素子は製造が難しい。大量生産やド
−ピング制御の容易な気相合成法では未だ作ることがで
きない。
【0011】前記特開昭1−102893はダイヤモン
ドを発光層として用いるものであるが、発光のエネルギ
−が低く、発光のピ−クが450nm(2.7eV)で
ある。つまり青色の光しか出ない。300nm以下の波
長の紫外線を発生することができない。これはp型層に
電子を注入しドナ−準位に捕獲させ、アクセプタ準位に
ある正孔と再結合させる事によって発光させるものであ
る。しかしながらこのドナ−準位とアクセプタ準位がバ
ンドギャップのかなり深いところに位置するので、ドナ
−・アクセプタ遷移のエネルギ−がダイヤモンド本来の
バンドギャップの5.5eVの値よりかなり小さくなる
。このために発光のエネルギ−が低くて紫外光が出ない
のである。このような従来技術の欠点を克服し大量生産
に向いた気相合成法により形成できるコンパクトな紫外
線発生固体素子を提供することが本発明の目的である。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の問題を解決するた
めに、本発明においてはダイヤモンドを発光層として発
光素子を構成する。ダイヤモンドは5.5eVの広いバ
ンドギャップを持っている。ダイヤモンドの良いところ
は気相合成法によって比較的大面積の欠陥の少ない薄膜
を形成できるということである。この点で同じワイドバ
ンドギャップ半導体であるc−BNと違う。ダイヤモン
ドは間接遷移型の半導体であるために発光素子に向いて
いないと考えられていた。このために前記特開平1−1
02893はドナ−・アクセプタ間遷移を使っている。 しかしそれではエネルギ−の高い紫外線を出すことがで
きない。
【0013】本発明者は間接遷移を使って発光させるこ
とを考えた。この場合はダイヤモンドのバンドギャップ
の5.5eVに近いエネルギ−の光を出すことができる
はずである。間接遷移というのはk空間で伝導帯の底部
と、価電子帯の頂部のkベクトルが合わないので遷移す
るためにホノン(phonon)の吸収発生を伴わなけ
ればならない。電子遷移とホノンの同時的な遷移が必要
なので遷移確率が低くそのため発光機構としては使えな
いと考えられているのである。
【0014】しかし実際に単位時間に発生するホトン(
photon)の量は電子、正孔、ホノンの存在密度に
遷移確率を乗じたものであるので、遷移確率が低くても
、電子、正孔の密度を上げてやればホトン発生を促すこ
とができる。このためには発光層に両側から高濃度の電
子と正孔を注入してやれば良いのである。
【0015】もうひとつ重要なことは発光層に欠陥や、
ドナ−準位やアクセプタ準位が少ないということである
。もしも欠陥が多いとこの欠陥に注入された電子や正孔
が捕獲され非発光遷移をしてしまう。これは熱になるだ
けで損失である。ドナ−準位、アクセプタ準位が多いと
やはり注入された電子や正孔がこれに捕獲され非発光遷
移や低いエネルギ−の光を出す発光遷移をする。これら
は紫外線を出すという目的からは望ましくないことであ
る。
【0016】そこで本発明の紫外線発光素子は、欠陥の
少ないノンド−プのダイヤモンド層を発光層としこれを
両側からp型半導体層、n型半導体層で挟み、p型層、
n型層に電極を付けたものとする。電極から電流を流す
と、p型層、n型層から中間の発光層に正孔、電子が大
量に注入される。発光層には欠陥準位やドナ−準位、ア
クセプタ準位が少ないのでこれらのキャリヤはそれぞれ
これらの準位に捕らえられることなく、価電子帯、伝導
帯に入る。そしてホノンの吸収発生を伴う間接遷移をし
てバンドギャップにほぼ等しいエネルギ−の光を発生す
る。ホノンは格子の熱振動なのであるからことさら注入
する必要がない。
【0017】発光層としてのダイヤモンドの両側のp型
半導体層、n型半導体層はダイヤモンドであるか、ダイ
ヤモンドよりもバンドギャップが広い半導体であるのが
望ましい。ダイヤモンドであれば格子整合がしやすく境
界での欠陥密度が少なくできる。正孔や電子の注入効率
が高いためにはバンドギャップがダイヤモンドより広い
ものが良い。そうでなければキャリヤが境界に溜りかな
りの高電圧を掛けなければキャリヤ注入ができないから
である。もっとも良いのはp型層がボロンド−プのダイ
ヤモンドで、n型層はダイヤモンド以外の半導体にする
ことである。この発光素子の発光層のダイヤモンドは欠
陥の非常に少ない高抵抗のダイヤモンドであってもよい
し、ボロンやリチウムのような不純物を微量添加したも
のであってもよい。但し欠陥が少ないという条件は必要
である。
【0018】あるいは薄いSiO2 のような絶縁層を
p型半導体層と発光層、あるいはn型層と発光層の間に
挟んだ構造であっても良い。絶縁体であるSiO2 の
バンドギャップはダイヤモンドのそれより広いので注入
したキャリヤをダイヤモンドの中に閉じ込めることがで
きる。絶縁体での電圧降下が大きいと電力損失が大きく
なるのでこれは十分薄くなくてはならない。
【0019】
【作用】ダイヤモンドはバンドギャップが5.5eVと
大きいので電子のバンド間遷移(間接遷移)を使えば紫
外線を発生することができる。本発明はこれを利用した
ものである。間接遷移であるから、電子、正孔、ホノン
が高濃度に存在しなければ遷移が起こり難いので、高密
度の電子、正孔を外部から注入する。ダイヤモンドはこ
のようにバンドギャップが広いため真性領域に相当する
温度領域はダイヤモンドが熱的に安定な1400℃以下
には存在しない。またダイヤモンドは化学的にも物理的
にも非常に安定である。よってダイヤモンドで作製した
デバイスは高温での動作が可能である。化学的に安定で
あるので耐環境性の優れたものとなる。
【0020】さらにダイヤモンドの熱伝導率は20W/
cmKで、Siの約20倍である。このため放熱性に優
れる。放熱性が良いのでダイヤモンドはSiのトランジ
スタやGaAs系レ−ザのヒ−トシンクに使われている
。このような特徴はダイヤモンドが高出力の発光素子と
して有利であることを示している。ダイヤモンドはデバ
イスそのものがヒ−トシンクに成りうるからである。
【0021】先ほど述べたように間接遷移型であるダイ
ヤモンドのバンドギャップ間の遷移を起こさせるために
はホノンの介在を必要とする。高温であればあるほどホ
ノン数が多いわけであるから高温の方が発光効率が高く
なる。だから高温状態(100〜200℃)においても
本発明のダイヤモンド素子は発光可能である。この点が
従来のGaAs系、その他の直接遷移型の発光素子と違
うところである。これらの素子は低温であれば有るほど
注入効率が高まり発光強度も大きくなる。
【0022】
【実施例】(実施例  1)  図1は本発明の実施例
に係るダイヤモンド発光素子の断面図を示す。これはI
b型単結晶ダイヤモンド基板1の上に、ボロン添加ダイ
ヤモンド膜2、ノンド−プダイヤモンド膜3、リン添加
ダイヤモンド膜4を成長させ、ボロン添加ダイヤモンド
膜2とリン添加ダイヤモンド膜4の上にTi電極5を形
成したものである。製法を述べる。■  単結晶ダイヤ
モンド基板1の上にp型の低抵抗層として高濃度にボロ
ンを添加したダイヤモンド膜2をマイクロ波プラズマC
VD法により成長させた。成長条件は以下の通りである
。 原料ガス メタン濃度( CH4 /H2 )         
 6%ボロン濃度(B2 H6 /CH4 )  30
0ppm圧力                   
               40Torrマイクロ
波パワ−                    4
00WB添加ダイヤモンド層の厚み         
 0.5μm
【0023】■  次に発光層としてのノ
ンド−プ高品質のダイヤモンド膜3をマイクロ波プラズ
マCVD法によって形成した。成長条件は以下の通りで
ある。 原料ガス メタン濃度(CH4 /H2 )        10
%酸素濃度  (O2 /H2 )         
   5%圧力                  
                40Torrマイク
ロ波パワ−                    
400Wノンド−プダイヤモンド膜厚        
  0.7μm
【0024】■  さらにその上にリン
を添加したn型のダイヤモンド膜4を、マイクロ波プラ
ズマCVD法で形成した。その条件は次のようである。 原料ガス メタン濃度(CH4 /H2 )          
6%リン濃度(PH3 /CH4 )        
50ppm圧力                  
                40Torrマイク
ロ波パワ−                    
400Wリン添加ダイヤモンド層膜厚        
  0.2μm
【0025】■  図1のようにノンド
−プダイヤモンド膜3とリン添加ダイヤモンド膜4の一
部をエッチングし、ボロン添加ダイヤモンド膜2とリン
添加ダイヤモンド膜4の上にTi電極5を電子ビ−ム蒸
着法により約0.2μmの厚さに形成した。
【0026】ボロン添加側の電極に負の50Vのバイア
スを印加すると発光層から微かな発光が確認された。素
子の端面からの発光を分光器で測定すると図2のような
紫外線の発光スペクトルを得た。横軸は波長(nm)、
縦軸は発光強度を任意目盛りで示す。260nmにピ−
クのある紫外線を発生していることが分かる。
【0027】(実施例  2)  図3に示すような発
光素子を作った。これはp型単結晶ダイヤモンド基板8
の上に、ボロン・リン同時添加ダイヤモンド膜7、リン
添加ダイヤモンド膜6を形成し基板8とリン添加ダイヤ
モンド膜6の上にTi電極5を付けたものである。製造
方法は次の通りである。■  p型単結晶ダイヤモンド
基板8の上に、マイクロ波プラズマCVD法によって、
ボロン・リン同時添加ダイヤモンド膜を成長させた。こ
れは発光層になる部分である。成長条件は以下の通りで
ある。 原料ガス メタン濃度(CH4 /H2 )          
6%ボロン濃度(B2 H6 /CH4 )    2
0ppmリン  濃度(PH3 /CH4 )    
  10ppm圧力                
                  40Torrマ
イクロ波パワ−                  
  400WB、P添加ダイヤモンド膜厚      
    0.7μm
【0028】■  その上にリン添
加ダイヤモンド膜をマイクロ波プラズマCVD法で形成
した。成長条件は次の通りである。 原料ガス メタン濃度  (CH4 /H2 )        
6%リン濃度  (PH3 /CH4 )      
50ppm  圧力                
                  40Torrマ
イクロ波パワ−                  
  400Wリン添加ダイヤモンド膜厚       
     0.2μm  ■  この後基板8の裏面、
リン添加ダイヤモンド膜6の上面にTi電極5、5を電
子ビ−ム蒸着法で形成した。
【0029】こうして本発明の紫外線発光素子ができた
ので、これらの電極に通電すると紫外線を含む青色、緑
色の光が発生した。この光を分光器で測定し発光スペク
トルを求めた。図4にこれを示す。400nmにピ−ク
を持つスペクトルである。発光の大部分は350〜45
0nmの光で、300nm以下の紫外線成分は少ないが
僅かに含まれている。これを図2のものと比較すると、
発光スペクトルの全体が長波長側に偏っていると言うこ
とが分かる。これは発光層であるダイヤモンド膜にボロ
ンやリンをド−プしているためにドナ−準位、アクセプ
タ準位が多くなり、エネルギ−の低いドナ−アクセプタ
間の電子遷移が増えたためと考えられる。しかしこれら
をド−プすると、ド−プしないものより発光効率が上が
る。発光層にn型の不純物であるリンとp型の不純物で
あるボロンを同時にド−プするのは両者が補償し有って
n型でもp型でもないようにしここで電子・正孔が発光
遷移をするためである。しかし不純物準位が多いのでバ
ンドギャップの遷移よりもドナ−アクセプタ間遷移の方
が優勢になっているのである。
【0030】(実施例  3)  図5に示すような発
光素子を作った。これは基板をシリコンとし発光層のダ
イヤモンドを単結晶ではなく粒状とするものである。単
結晶シリコン基板1の上に、粒状の高ボロンド−プダイ
ヤモンド層2、ノンド−プダイヤモンド層3、リンド−
プダイヤモンド層4を設けている。製造方法は次のよう
である。■  単結晶シリコン基板の上に、マイクロ波
プラズマCVD法によって、高濃度のボロンド−プのダ
イヤモンド層を形成した。条件は実施例1と同じである
。     原料ガス           メタン濃度(CH4 /H2 )
          6%          ボロン
濃度(B2 H6 /CH4 )  330ppm  
  圧力                     
               40Torr    
マイクロ波パワ−                 
     400W    Bド−プダイヤモンド膜厚
              0.5μm  ダイヤモ
ンドとシリコンの格子定数がかなり違うのでシリコン基
板の上のダイヤモンドは単結晶にならず粒状になる。
【0031】■  この上にノンド−プダイヤモンドを
以下の条件でマイクロ波プラズマCVD法で成長させた
。     原料ガス         メタン濃度(CH4 /H2 )  
        10%        酸素濃度(O
2 /H2 )                5%
    圧力                   
                 40Torr  
    マイクロ波パワ−             
         400W      ノンド−プダ
イヤモンド膜厚            0.7μm 
 これも当然単結晶にはならず多結晶になる。
【0032】■  さらにその上にリンド−プのダイヤ
モンド層を成長させた。     原料ガス         メタン濃度(CH4 /H2 )  
          6%        リン濃度(
PH3 /CH4 )          50ppm
      圧力                 
                   40Torr
        マイクロ波パワ−         
             400W    Pド−プ
ダイヤモンド膜厚              0.1
μm        ■  リンド−プダイヤモンド層
4の上にTi電極5、シリコン基板の下にド−タイト1
0を電極として設けた。
【0033】この発光素子に電流を流し側面への発光を
観測したところ図2と同じような発光スペクトルが得ら
れた。この例では発光層が多結晶のノンド−プダイヤモ
ンド層3となっている。ドナ−、アクセプタ準位が少な
いのでバンドギャップ遷移が優勢となり発光スペクトル
が紫外線側に偏るのである。
【0034】
【発明の効果】従来紫外線を発生するのは水銀灯、エキ
シマレ−ザ、SRなどで紫外線発光の為の装置が大きく
て運転経費もかかるか、そうでなければ微弱な紫外線し
か得られないものであった。固体素子で紫外線を発生す
るものは存在しなかった。本発明は電流注入という簡便
な手段で駆動される固体紫外線発光素子を初めて提供す
るものである。
【0035】ダイヤモンドは広いバンドギャップを持つ
が間接遷移型であるので発光素子には適さないと考えら
れてきた。発光素子とする試みがなされたとしても不純
物準位間の遷移を利用するもので紫外線を生ずることが
できなかった。本発明はダイヤモンドのバンドギャップ
間の遷移を利用し紫外線を発生している。このために発
光層であるダイヤモンド層の両側にp型層、n型層を設
け電流を流すことによって発光層に正孔、電子を流し込
みバンドギャップ間の遷移を促進しているのである。
【0036】本発明の紫外線素子は小型軽量な固体素子
であるため取り扱い容易で用途が広い。携帯が可能であ
る紫外線素子となる。また電流励起であるから内部変調
できるので任意の時間的変化をさせることができる。局
所発光はもちろん可能であるが、気相合成法で作ること
ができるので大面積の発光素子とすることも容易である
。アレイ状あるいは面上に並んだ発光素子として線発光
、面発光の紫外線光源とすることもできる。従って光メ
モリ用の書き込み読み出し光源、大面積照射光源、高速
応答可能なレ−ザプリンタの光源として用いることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る紫外線発光素子の縦断面
図。
【図2】図1の発光素子による発光スペクトル図。
【図3】本発明の第2の実施例に係る紫外線発光素子の
縦断面図。
【図4】図3の発光素子による発光スペクトル図。
【図5】本発明の第3の実施例にかかる紫外線発光素子
の縦断面図。 1  単結晶基板 2  ボロン添加ダイヤモンド膜 3  ノンド−プダイヤモンド膜 4  リン添加ダイヤモンド膜 5  チタン電極 6  リン添加ダイヤモンド膜 7  ボロンリン添加ダイヤモンド膜 8  p型単結晶基板

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  p型半導体層と、キャリヤ濃度の低い
    発光層としてのダイヤモンド層と、n型半導体層と、p
    型半導体層に設けられた電極と、n型半導体層に設けら
    れた電極とを含み、発光層としてのダイヤモンド層は気
    相合成法によって形成された低欠陥の単結晶膜あるいは
    単結晶粒の集まった膜よりなり、p型層、ダイヤモンド
    層、n型層に電流を流すことによって紫外線を発生する
    ようにしたことを特徴とする紫外線発光素子。
  2. 【請求項2】  Ib型単結晶ダイヤモンド基板上に、
    p型ダイヤモンド層、発光層としてのキャリヤ濃度の低
    いダイヤモンド層、n型ダイヤモンド層をエピタキシャ
    ル成長させ、p型ダイヤモンド層とn型ダイヤモンド層
    には電極を設け、p型層、発光層、n型層に電流を流す
    ことによってダイヤモンド発光層から紫外線を発生する
    ようにしたことを特徴とする紫外線発光素子。
  3. 【請求項3】  導電性および絶縁性基板の上に、p型
    半導体層、発光層としての多結晶ダイヤモンド層、n型
    半導体層、あるいは導電性および絶縁性基板の上に、n
    型半導体層、発光層としての多結晶ダイヤモンド層、p
    型半導体層を順に形成し、p型層、発光層、n型層に電
    流を流すことによって多結晶ダイヤモンド層で紫外線を
    発生するようにしたことを特徴とする紫外線発光素子。
  4. 【請求項4】  p型半導体層として、ボロンド−プの
    ダイヤモンド膜を用いていることを特徴とする請求項1
    に記載の紫外線発光素子。
  5. 【請求項5】  n型半導体層として、リンド−プのダ
    イヤモンド膜を用いていることを特徴とする請求項1に
    記載の紫外線発光素子。
  6. 【請求項6】  発光層としてのダイヤモンド層がボロ
    ンを添加したものであることを特徴とする請求項1、2
    あるいは3に記載の紫外線発光素子。
  7. 【請求項7】  発光層としてのダイヤモンド層がリン
    を添加したものであることを特徴とする請求項1、2あ
    るいは3に記載の紫外線発光素子。
  8. 【請求項8】  発光層としてのダイヤモンド層がリン
    およびボロンを添加したものであることを特徴とする請
    求項1、2あるいは3に記載の紫外線発光素子。
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