JP2002072189A - 分割配向用透明導電膜及びこれを用いた液晶表示装置 - Google Patents

分割配向用透明導電膜及びこれを用いた液晶表示装置

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JP2002072189A
JP2002072189A JP2000253482A JP2000253482A JP2002072189A JP 2002072189 A JP2002072189 A JP 2002072189A JP 2000253482 A JP2000253482 A JP 2000253482A JP 2000253482 A JP2000253482 A JP 2000253482A JP 2002072189 A JP2002072189 A JP 2002072189A
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liquid crystal
resin
transparent conductive
conductive film
film
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Application number
JP2000253482A
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English (en)
Inventor
Kenichi Kawabe
憲一 川辺
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Toray Industries Inc
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 広視野角で生産性に優れ、表示不良のない液
晶表示装置を提供する。 【解決手段】 基板上に、3原色からなる着色層と、ブ
ラックマトリックスと該3原色からなる着色層上に液晶
の配向方向を規制する絶縁パターンと該絶縁パターン上
を含めて基板全面にわたって透明導電膜が積層されてお
り、前記絶縁パターン上の透明導電膜と絶縁パターン外
の透明導電膜が断線されていることを特徴とするカラー
フィルター。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、分割配向透明導電
膜及びこれを用いた液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置の大画面化やモニタ用途へ
の展開に伴い視野角の拡大が求められている。液晶分子
の傾きが一方向だけであると液晶分子が傾いた方向にお
いて視野角の非対称性が大きく、かつ視野角が小さくな
る。分割配向とは液晶表示装置の1画素内を複数の領域
に分け、各領域で液晶分子の傾きを変える技術である。
分割配向技術としてはフォトリソグラフィーを利用して
液晶配向膜のラビングの向きが異なる領域を1画素内に
作る技術が知られているが、工程が多いフォトリソグラ
フィーを採用することによる生産性の低下やフォトリソ
グラフィーで使用する現像液や剥離液で先に形成した液
晶配向膜がダメージを受ける問題があった。
【0003】一方、液晶表示方式として電圧無印加のと
きに液晶分子長軸が基板表面に対して垂直に配向してお
り、電圧印加で液晶長軸が基板面と平行方向に倒れる垂
直配向方式が提案されている。また、垂直配向方式の分
割配向技術として特開平10−333170号公報に示
すようなフリンジフィールドの形成による多重領域垂直
配向方式がある。すなわち、ITO電極をパターニング
することによりフリンジフィールドを形成させる。液晶
分子は電圧印加すると電場の傾きに従って自発的に多重
配向構造をとる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のフォトリソ法に
よるITO電極のパターニングではレジストとITOの
現像液が違うため工程数が多くなり生産性を低下させ
た。またエッチングの際に現像液や剥離液で先に形成し
た透明保護膜がダメージを受ける問題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明者等は種々の材料と加工方法を検討した結果、
以下の構成により形成される逆テーパー有する絶縁パタ
ーン上に透明電極をスパッターリングすることにより液
晶表示装置が良好な表示特性と広視野角を示すことを見
いだし、本発明に到達したものである。
【0006】本発明の目的は以下の構成により達成され
る。
【0007】1)基板上に、3原色からなる着色層と該
着色層上に液晶の配向方向を規制する絶縁パターンと該
絶縁パターン上を含めて基板全面にわたって透明導電膜
が積層されており、前記絶縁パターン上の透明導電膜と
絶縁パターン外の透明導電膜が断線されていることを特
徴とするカラーフィルター。
【0008】2)絶縁パターンが逆テーパー形状である
ことを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルター。
【0009】3)請求項1または2記載のカラーフィル
ターを用いたことを特徴とする液晶表示装置
【0010】
【発明の実施の形態】本発明のカラーフィルターに用い
られる基板としては、とくに限定されるものではな、石
英ガラス、ホウケイ酸ガラス、アルミノケイ酸塩ガラ
ス、表面をシリカコートしたソーダライムガラスなどの
無機ガラス類、プラスチックのフィルム、または、シー
ト等が用いられる。また、反射型液晶表示装置のカラー
フィルターをとしては、金属板などの不透明基板を採用
することも可能である。
【0011】この透明基板上に必要に応じてブラックマ
トリックスが設けられる。ブラックマトリックスは画素
間の遮光領域であり、液晶表示装置のコントラスト向上
などの役割を果たすものであるが、微細なパターンから
なる金属薄膜またはこれらの金属の部分酸化膜との積層
により形成されることが多い。金属としては、Cr,N
i、Alなどが使用される。金属薄膜の形成方法として
は、スパッタ法や真空蒸着法などが広く用いられてい
る。また、微細なパターンについては、金属薄膜上に、
フォトリソグラフィ法によりフォトレジストのパターン
を形成した後、このレジストパターンをエッチングマス
クとして金属薄膜のエッチングを行うことにより得られ
る。
【0012】またブラックマトリックスとして遮光剤を
樹脂中に分散した樹脂ブラックマトリックスを使用して
もよい。樹脂ブラックマトリックスに使用する遮光剤と
しては、カーボンブラックや、酸化チタン、酸化窒素チ
タン、四酸化鉄などの金属酸化物粉、金属酸窒化物、金
属硫化物粉や、金属粉の他に、青、赤、緑色などの顔料
混合物などを用いることができる。この中でも、特にカ
ーボンブラックは、遮光性に優れており、好ましい。遮
光剤としてカーボンブラックを使用する場合、色調を無
彩色とするため、カーボンブラックの補色の顔料を混合
することが好ましい。補色用の顔料としては、青色顔
料、および、紫色顔料を、それぞれ単独で、あるいは、
両者を混合して使用することができる。
【0013】遮光剤として、カーボンブラックとカーボ
ンブラックに対して補色の顔料を用いた場合には、高い
遮光性を得るために、遮光剤中にしめるカーボンブラッ
クの割合を、50重量%以上にするのが好ましく、より好
ましくは60重量%以上、さらに好ましくは70重量%以上
である。
【0014】一方、樹脂ブラックマトリックスに使用さ
れる樹脂としては、塗膜の耐熱性、耐光性、耐溶剤性か
らみて、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ポリイミド
系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリオ
レフィン系樹脂を使用することが好ましい。樹脂ブラッ
クマトリックスは、樹脂ブラックマトリックス用黒色ペ
ーストを基板上に塗布し、乾燥後、パターニングして形
成される。黒色ペーストを塗布する方法としては、ディ
ップ法、ロールコーター法、スピナー法、ダイコーティ
ング法、ワイヤーバーコーティング法などが好適に用い
られ、乾燥、加熱(セミキュア)が行われる。セミキュ
ア条件としては、使用する樹脂、溶剤などにより異なる
が、通常、40〜200℃で1〜60分間加熱することが一般
的である。
【0015】このようにして得られた黒色ペースト被膜
は、樹脂が非感光性である場合には、そのままか、ある
い、酸素遮断膜を形成した後に、露光、現像を行うこと
により、パターニングを行う。その後、必要に応じて、
フォトレジスト膜、あるいは、酸素遮断膜を除去し、そ
の後、加熱乾燥(本キュア)する。本キュア条件は使用
する樹脂などの種類により異なるが、通常、150〜300℃
で1〜60分間加熱することが一般的である。また、これ
以外にも、転写法、印刷法、電着法、インクジェット法
などで、樹脂ブラックマトリックスを形成してもよい。
【0016】樹脂ブラックマトリックスの膜厚は好まし
くは0.5〜2.0μm、より好ましくは0.8〜1.5μmである。
膜厚が0.5μmより薄い場合には、遮光性が不充分とな
り、また、膜厚が2.0μmより厚い場合には、カラーフィ
ルター表面の平坦性が不良となる。樹脂ブラックマトリ
ックスの遮光性は、OD値(透過率の逆数の常用対数)
で表されるが、液晶表示装置の表示品位を向上させるた
めには好ましくは、1.6以上であり、より好ましくは2.0
以上である。また、樹脂ブラックマトリックスの膜厚の
好適な範囲を前述したが、OD値の上限は、これとの関
係で定められたものである。
【0017】樹脂ブラックマトリクス間には、通常、2
0〜200μm×20〜300μmの開口部が設けられ
るが、この開口部を少なくとも被覆するように3原色の
それぞれの着色層が複数配列される。すなわち、1つの
開口部は、3原色のいずれか1つの着色層により被覆さ
れ、各色の着色層が複数配列される。また、ブラックマ
トリクスとして、着色層を重ねたものを使用しても良
い。この場合、ブラックマトリクスを形成する工程を省
略することができるため、好ましい。
【0018】本発明のカラーフィルターにおける3原色
からなる着色層については、色素を樹脂中に分散したも
のを用いることができる。色素は3原色を表すために適
当なものを組み合わせて使用することができる。使用で
きる色素としては、赤、橙、黄、緑、青、紫などの顔料
や染料が挙げられるが、これらに限定されない。また、
樹脂としては、塗膜の耐熱性、耐光性、耐溶剤性からみ
て、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ポリイミド系樹
脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリオレフ
ィン系樹脂を使用することが好ましい。
【0019】着色層を形成する方法としては、樹脂ブラ
ックマトリクスと同様の方法が採用できる。基板上に第
1色目の着色層のパターンを形成した後に、同様の操作
を繰り返し、第2色目、第3色目の着色パターンを形成
する。本発明のカラーフィルターにおいては、透明導電
膜形成前に透明保護膜を形成することが好ましい。透明
保護膜の形成は、スペーサー高さの制御、カラーフィル
ターからの不純物しみ出しの防止、カラーフィルター表
面平坦化の観点から有利である。
【0020】透明保護膜としては、アクリル樹脂、エポ
キシ変性のアクリル樹脂、エポキシ樹脂、シロキサンポ
リマー、シリコーンポリイミド、ベンゾシクロブテン樹
脂などを使用することができるが、平坦化特性に優れる
という観点から、エポキシ変性のアクリル樹脂や、エポ
キシ樹脂を使用することが好ましく、また、不純物成分
の遮断性に優れるという観点から、シロキサンポリマ
ー、シリコーンポリイミドを使用することが好ましい。
また、平坦化特性と不純物の遮断性を両立させるために
は、シロキサン結合を有するエポキシ変性のアクリル樹
脂、シロキサン結合を有するエポキシ樹脂、シロキサン
結合を有するベンゾシクロブテン樹脂を使用することが
好ましい。
【0021】透明保護膜の厚さは0.02μmから3μ
mであることが好ましい。0.02μmよりも薄い場合
は、不純物成分の遮断性が充分でないだけでなく、平坦
化も充分でない。該透明保護膜が3μmよりも厚い場合
は、不純物成分の遮断性の点では良好であるが、該透明
保護膜が乾燥して生成したパーティクルが生産収率を低
下させたりするので好ましくない。該透明保護膜の厚さ
は、0.03μmから2μmの範囲であることがさらに
好ましく、0.04μmから1.5μmの範囲であるこ
とが最も好ましい。
【0022】液晶表示装置の表示状態の視野角特性の問
題を解決するために、垂直配向(VA)型の液晶を利用
し、分割配向を行う方法が提案されている。この方法に
おいては分割配向を行うためにカラーフィルター上に突
起もしくは透明導電膜にスリットが形成される。
【0023】本発明のカラーフィルターにおいては、透
明保護膜を形成後、分割配向を行うための透明導電膜用
スリットとして逆テーパー形状を有する絶縁パターンを
形成することを特徴とする。
【0024】逆テーパー幅は2〜30μmの範囲にあること
が好ましい。逆テーパー幅が2μmより小さいと配向規制
力が不充分となり、また、逆テーパー内部は表示領域と
して使えないため、逆テーパー幅が30μmより大きいと
表示品位が低下する。また逆テーパーのピッチについて
もとくに限定はないが、1画素のピッチよりも小さくす
ることが好ましい。また逆テーパーの高さは2〜30μmが
好ましい。さらに好ましくは5〜15μmが好ましい。また
ここでいう逆テーパーの目的は即ち透明導電膜を絶縁す
ることである。透明導電膜の絶縁は次のように行う。即
ち逆テーパー形成後、スパッタリングによりすることで
容易に形成される。
【0025】本発明において、逆テーパーを構成する樹
脂としては、ポリイミド系樹脂、エポキシ系樹脂、アク
リル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポ
リオレフィン系樹脂等の感光性又は非感光性のものが好
ましく用いられるが、逆テーパーを構成するフィラーを
溶解せしめる性質を有するものでなければこれらに限ら
れるものではない。
【0026】感光性の樹脂としては、光分解型樹脂、光
架橋型樹脂、光重合型樹脂などのタイプがあり、特に、
エチレン不飽和結合を有するモノマー、オリゴマー又は
ポリマーと紫外線によりラジカルを発生する開始剤とを
含む感光性組成物、感光性ポリアミック酸組成物等が好
適に用いられる。
【0027】非感光性の樹脂としては、上記の各種ポリ
マーなどで現像処理が可能なものが好ましく用いられる
が、透明導電層の製膜工程や液晶表示装置の製造工程で
かかる熱に耐えられるような耐熱性を有する樹脂が好ま
しく、また、液晶表示装置の製造工程で使用される有機
溶剤への耐性を持つ樹脂が好ましく、中でもポリイミド
系樹脂が特に好ましい。
【0028】逆テーパーに遮光性が要求される際には、
カーボンブラック、チタンブラック(TiNxOy:た
だし、0≦x<1.5、0.1<y<1.8)、酸化マ
ンガン、四酸化鉄、などの金属酸化物粉、金属硫化物
粉、金属粉を用いることができる。この中でも、カーボ
ンブラックは遮光性に優れており、特に好ましい。逆テ
ーパーに遮光性と絶縁性が要求される際には、酸化アル
ミニウム、チタンブラック、酸化鉄などの絶縁性無機粒
子や表面に樹脂を被覆したカーボンブラックを用いても
よい。
【0029】本発明の逆テーパーをカラーフィルター
上、及びこれに対向する電極基板上に形成する方法とし
ては、まず逆テーパー用ペーストを該基板上に、塗布、
乾燥した後に、パターニングを行う。逆テーパー用ペー
ストを塗布する方法としては、ディップ法、ロールコー
ター法、スピナー法、ダイコーティング法、ワイヤバー
コーティング法などが好適に用いられ、この後、オーブ
ンやホットプレートを用いて加熱乾燥(セミキュア)を
行う。セミキュア条件は、使用する樹脂、溶媒、ペース
ト塗布量により異なるが、通常60〜200℃で1〜6
0分加熱することが好ましい。
【0030】このようにして得られた逆テーパー用ペー
スト被膜は、樹脂が非感光性の樹脂である場合は、その
上にフォトレジスト膜を形成した後に、また、樹脂が感
光性の樹脂である場合は、そのままかあるいは酸素遮断
膜を形成した後に、露光し、過剰に現像し、逆テーパー
を形成させる。必要に応じて、フォトレジスト膜または
酸素遮断膜を除去し、また、加熱乾燥(本キュア)す
る。本キュア条件は、前駆体からポリイミド系樹脂を得
る場合には、塗布量により若干異なるが、通常200〜
300℃で1〜60分加熱するのが一般的である。アク
リル系樹脂の場合には、本キュア条件は、通常150〜
300℃で1〜60分加熱するのが一般的である。以上
のプロセスにより、基板表面に逆テーパーが形成され
る。
【0031】逆テーパーの高さは0.5μm〜6μmで
あることが好ましい。テーパー高さが0.5μm未満で
あると分割配向の効果が十分でなく、一方、突起高さが
6μm超であると1回のフォトリソグラフィーによる突
起形成が難しくなる他、液晶注入の妨げになる。分割配
向用突起の高さは0.6μm〜3μmの範囲がさらに好
ましい。
【0032】該逆テーパーはカラーフィルター側と対向
する電極基板とで一対になっている必要があるので断面
が逆台形のストライプ状でカラーフィルター側と対向す
る電極基板とで交互に配置されていることが特に好まし
い。本発明の逆テーパーの体積抵抗値は107 Ωcm以
上であることが好ましい。突起の体積抵抗値が107 Ω
cm未満であると、液晶に十分な電圧が印可されず表示
不良を引き起こすので好ましくない。該体積抵抗値は1
9 Ωcm以上であることがさらに好ましい。
【0033】本発明の逆テーパーはこの上に透明導電膜
が形成されることから、高い耐熱性、耐溶剤性が要求さ
れる。また、0.1μm以下の薄い液晶配向膜を介して
液晶と該突起とが隣接することから、イオン性不純物の
溶出が少なく、また優れた電気特性が要求される。本発
明の突起を構成する樹脂としては上記の条件を備えたポ
リイミド系樹脂、アクリル系樹脂が好ましい。
【0034】本発明のカラーフィルターにおいては、逆
テーパー型絶縁パターンの形成後に透明導電膜が形成さ
れる。透明導電膜としてはITOなどの酸化物薄膜が採
用され、通常0.1μm程度のITO膜がスパッタリング
法や真空蒸着法などで作製されるが、製法上、該透明導
電膜は着色層上だけではなく、絶縁パターン上にも形成
される。ここで該絶縁パターン上の透明導電膜とパター
ン外上の透明導電膜とは連続ではなく電気的に導通して
いない。
【0035】本発明のカラーフィルターの製造方法は、
基板上に3原色からなる着色層上に逆テーパー型絶縁パ
ターンを形成後、透明導電膜を形成することで該透明導
電膜に液晶の配向方向を規制するスリットを形成するこ
とを特徴とする。
【0036】本発明のカラーフィルターの製造方法を図
1を用いて以下に説明するが、本発明はこれに限定され
るものではない。無アルカリガラス1の上に黒色ペース
トを用いて、ブラックマトリクス2を形成する。ブラッ
クマトリクス2の開口部を埋めるように青着色層3を形
成する。同様にして赤着色層4、緑着色層5をブラック
マトリクス2の開口部を埋めるように形成する。次に透
明保護膜6を形成する。その後、逆テーパー型絶縁パタ
ーン7を形成し、透明導電膜8をスパッタリングするこ
とで本発明のカラーフィルターが完成する。
【0037】本発明のカラーフィルター、及び、その製
造方法は、基板上にTFTなどの駆動素子や信号配線を
配置したアレイ基板上にカラーフィルターを形成したカ
ラーフィルターオンアレイについても有効である。本発
明のカラーフィルターは、パソコン、ワードプロセッサ
ー、エンジニアリング・ワークステーション、ナビゲー
ションシステム、液晶テレビなどの液晶表示装置に好適
に使用することができる。
【0038】
【実施例】以下に、実施例により、本発明をさらに具体
的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。 実施例1 以下の工程によりカラーフィルターを作製した。
【0039】(樹脂ブラックマトリクス層の作製)温度
計、乾燥窒素導入口、温水・冷却水による加熱・冷却装
置、および、攪拌装置を付した20Lの反応釜に、γ−
ブチロラクトン 16644.1g、4,4’−ジアミ
ノジフェニルエーテル 600.7g、3,3’−ジア
ミノジフェニルスルホン 670.2g、ビス−3−
(アミノプロピル)テトラメチルシロキサン 74.6
gを投入し、釜を30℃に加熱した。30分後、3,
3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無
水物 644.4g、ピロメリット酸二無水物 64
1.3g、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカル
ボン酸二無水物 294.2gを投入し、釜を58℃に
加熱した。3時間後、無水マレイン酸 11.8gを添
加し、58℃でさらに1時間加熱することにより、ポリ
アミック酸のNMP溶液(a1)を得た。カーボンブラ
ック 4.6g、ポリアミック酸溶液(a1) 24.
0g、N−メチルピロリドン 61.4gをガラスビー
ズ 90gとともにホモジナイザーを用い、7000r
pmで30分間分散処理後、ガラスビーズを濾過により
除去し、カーボンブラックミルベースを得た。また、ピ
グメントブルー15:6 2.2g、ポリアミック酸溶
液(a1)24.0g、N−メチルピロリドン 63.
8gをガラスビーズ 90gとともにホモジナイザーを
用い、7000rpmで30分間分散処理後、ガラスビ
ーズを濾過により除去し、青顔料ミルベースを得た。得
られた両ミルベースを全量混合することにより、樹脂ブ
ラックマトリクス用ペーストを得た。樹脂ブラックマト
リクス用ぺーストを無アルカリガラス基板(厚さ0.7
mm)上にスピンコートし、50℃で10分間、90℃
で10分間、110℃で20分間オーブンを用いて空気
中で加熱乾燥して、膜厚1.3μmのポリイミド前駆体
着色膜を得た。この膜上にポジ型フォトレジスト(東京
応化社製OFPR−800)を塗布し、80℃で20分
間加熱乾燥して膜厚1μmのレジスト膜を得た。キヤノ
ン(株)製紫外線露光機PLA−501Fを用い、クロ
ム製のフォトマスクを介して、波長365nmでの強度
が50mJ/cm2の紫外線を照射した。露光後、テト
ラメチルアンモニウムハイドロオキサイドの2.38w
t%の水溶液からなる現像液に浸漬し、フォトレジスト
およびポリイミド前駆体着色被膜の現像を同時に行っ
た。エッチング後、不要となったフォトレジスト層をメ
チルセロソルブアセテートで剥離した。さらにこのよう
にして得られたポリイミド前駆体着色被膜を窒素雰囲気
中で300℃で30分間熱処理し、膜厚1.0μmのポ
リイミド着色パターン被膜を得た。
【0040】(着色層の作製)次に、赤、緑、青の顔料
として、それぞれ、ピグメントレッド177、ピグメン
トグリーン36、ピグメントブルー15:6を用意し、
ポリアミック酸溶液(a1)と混合分散し、赤、青、緑
の3種類の着色ペーストを得た。得られた青赤ペースト
を樹脂ブラックマトリクス基板上にスピンコートし、5
0℃で10分間、90℃で10分間、110℃で20分
間オーブンを用いて空気中で加熱乾燥して、膜厚2.3
μmのポリイミド前駆体着色膜を得た。この膜上にポジ
型フォトレジスト(東京応化社製OFPR−800)を
塗布し、80℃で20分間加熱乾燥して膜厚1.1μm
のレジスト膜を得た。キヤノン(株)製紫外線露光機P
LA−501Fを用い、クロム製のフォトマスクを介し
て、波長365nmでの強度が50mJ/cm2の紫外
線を照射した。露光後、テトラメチルアンモニウムハイ
ドロオキサイドの2.38wt%の水溶液からなる現像
液に浸漬し、フォトレジストおよびポリイミド前駆体着
色被膜の現像を同時に行った。エッチング後、不要とな
ったフォトレジスト層をメチルセロソルブアセテートで
剥離した。さらに、このようにして得られたポリイミド
前駆体着色被膜を窒素雰囲気中で300℃で30分間熱
処理し、膜厚1.2μmのポリイミド青色パターン被膜
を得た。その後、同様にして、緑ペースト、赤ペースト
のパターンを形成し、赤、緑、青の3原色を有するカラ
ーフィルターを得た。緑着色層、赤着色層の膜厚は両者
とも1.2μmとした。
【0041】(透明保護膜層の作製)トリメリット酸
65.05gをγ−ブチロラクトン 280gに溶解し
た後に、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン 7
4.95gを添加し、120℃で2時間加熱することに
より、溶液(a2)を得た。溶液(a2) 13.39
gと、ビスフェノールA型エポキシ化合物(エポキシ当
量180〜190) 3.03gと、ジエチレングリコ
ールジメチルエーテル3.03gとを混合して、室温
(約23℃)で、2時間攪拌することにより、樹脂溶液
組成物(a3)を得た。樹脂溶液組成物(a3)を前記
カラーフィルターにスピンコートし、100℃で5分、
260℃で30分加熱することにより、厚さ0.5μm
の透明保護膜とした。
【0042】(逆テーパー型絶縁パターンの作製)1,
4−ブタンジオ−ル−ビス(3−アミノプロピル)エ−
テル163.4g(0.80モル)、4,4´−ジアミ
ノジフェニルエーテル120.2g(0.60モル)、
3,3´−ジアミノジフェニルスルフォン124.1g
(0.50モル)および1,3−ビス(3−アミノプロ
ピル)テトラメチルジシロキサン24.9g(0.10
モル)をN−メチル−2−ピロリドン1944gおよび
γ−ブチロラクトン1944gとともに仕込み、これを
攪拌しながら3,3´,4,4´−ベンゾフェノンテト
ラカルボン酸二無水物315.8g(0.98モル)お
よびピロメリット酸二無水物218.0g(1.00モ
ル)を添加し、83℃で3時間反応させた後、無水マレ
イン酸3.92g(0.04モル)を加えてさらに83
℃で3時間反応させた。このようにして、濃度20重量
%、粘度1.3ポイズのポリイミド前駆体溶液2を得
た。下記の組成を有する突起用ペーストをホモジナイザ
ーを用いて7000rpmで30分間分散し、ガラスビ
ーズを濾過して、突起用ペーストを調製した。
【0043】[突起用ペースト] 硫酸バリウム(BF−20、堺化学工業(株)製):4
5.0部 ポリイミド前駆体溶液2:142.5部 N−メチル−2−ピロリドン:115.0部 γ−ブチロラクトン:115.0部 3−メチル−3−メトキシブタノールアセテート:6
3.8部 ガラスビーズ:481.3部 このペーストを孔径1.0μmのフィルタ−で濾過しコ
−テイング塗液を調製した。この塗液を前記カラ−フィ
ルター上にスピンコ−タで塗布し、145℃熱風乾燥機
中で20分間セミキュアして1.8μmの塗膜を形成さ
せた。この後、ポジ型フォトレジストを塗布して90℃
で10分間乾燥した。フォトレジストの膜厚は1.5μ
mとした。キヤノン(株)製露光機PLA−501Fを
用い、フォトマスクを介して露光した。次に、テトラメ
チルアンモニウムヒドロキシドを2重量%含んだ23℃
の水溶液を現像液に用い、基板を現像液にディップさ
せ、同時に10cm幅を5秒で1往復するように基板を
揺動させて、フォトレジストの現像とポリイミド前駆体
のエッチングとを過剰に行うことで逆テーパー形状を形
成させた。現像時間は80秒とした。フォトレジストを
メチルセルソルブで剥離し、次いで250℃で30分間
キュアして厚さ1.5μmの分割配向用の逆テーパー型
絶縁パターンを形成した。ストライプ状の逆テーパー型
絶縁パターンは断面の下辺が12μm、上辺が15μm
の逆台形とした。また、突起下辺の面内バラツキは12
±1μmの範囲内であり、欠けや断線は見られず良好で
あった。ストライプ状突起は図2に示したように1画素
の長辺を二分する位置に1画素おきに配置し、カラーフ
ィルターの表示部全体を貫いている。絶縁パターンのの
体積抵抗は1013Ωcmであった。
【0044】(透明導電膜層の作製)スパッタリング法
により、透明保護膜上にITOを製膜した。膜厚が14
00オングストロームで、表面抵抗が15Ω/□のIT
O層が得られた。これにより、絶縁パターン上とパター
ン外上で導通のない、液晶の配向方向を規制するスリッ
トを作製した。以上の工程により、図1に示す構造のカ
ラーフィルターを作製した。
【0045】(液晶表示装置の作製)得られたカラーフ
ィルターに垂直配向膜を設けた後、エポキシ樹脂系シー
ル剤を用いてTFTアレイ基板と貼り合わせた。次い
で、VA型液晶をカラーフィルターとTFTアレイ基板
の間に注入した。その後、液晶注入口を紫外線硬化樹脂
で封止した。得られた液晶表示装置においては、表示部
全体にわたって均一なセルギャップが保持されているた
め、ムラなどのない良好な表示品質が得られた。また、
カラーフィルターの透明導電層とTFTアレイ基板上の
導通などの発生もなかった。さらに、斜めからみても表
示色の変化がほとんどなく、表示の視野角依存性が低か
った。
【0046】
【発明の効果】本発明の液晶表示装置は液晶の分割配向
用突起を有しているので表示品位に優れるとともに広視
野角を達成できる。さらに、透明導電膜のスリットを容
易に形成できるため、生産性に優れ表示不良のない液晶
表示装置が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の分割配向用突起を有するカラーフィル
ター基板の断面図の一例である。
【符号の説明】
1:ガラス基板 2:ブラックマトリックス 3:青着色層 4:赤着色層 5:緑着色層 6:透明保護層 7:分割配向用突起 8:透明導電層 9:液晶層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に、3原色からなる着色層と、ブ
    ラックマトリックスと該3原色からなる着色層上に液晶
    の配向方向を規制する絶縁パターンと該絶縁パターン上
    を含めて基板全面にわたって透明導電膜が積層されてお
    り、前記絶縁パターン上の透明導電膜と絶縁パターン外
    の透明導電膜が断線されていることを特徴とするカラー
    フィルター。
  2. 【請求項2】 絶縁パターンが逆テーパー形状であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルター。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のカラーフィルタ
    ーを用いたことを特徴とする液晶表示装置
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