JP2002070628A - 内燃機関の排気温度推定装置 - Google Patents

内燃機関の排気温度推定装置

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JP2002070628A
JP2002070628A JP2000259229A JP2000259229A JP2002070628A JP 2002070628 A JP2002070628 A JP 2002070628A JP 2000259229 A JP2000259229 A JP 2000259229A JP 2000259229 A JP2000259229 A JP 2000259229A JP 2002070628 A JP2002070628 A JP 2002070628A
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impedance
air
fuel ratio
sensor
catalyst
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JP2000259229A
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Isamu Iizuka
勇 飯塚
Hirokazu Shimizu
博和 清水
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Hitachi Unisia Automotive Ltd
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Unisia Jecs Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】空燃比センサのインピーダンスに基づいて排気
温度を精度良く推定する。 【解決手段】触媒の前後に設けられた空燃比センサのヒ
ータへの通電を停止し、所定時間が経過してからセンサ
素子のインピーダンスを計測する(S1〜S3)。そし
て、下流側センサのインピーダンスReRiを関数fに
代入して上流側センサのインピーダンスを予測し、該予
測結果f(ReRi)と計測値FrRiとが一致する場
合には、計測値FrRiに基づいて排気温度を推定する
(S4→S5→S8)。一方、予測結果f(ReRi)
と計測値FrRiとが一致しない場合には、水温Tw,
負荷Tp,空燃比λ,始動後時間に応じた補正値βで計
測値FrRiを補正して排気温度を推定する(S4→S
6→S7→S8)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の排気温
度推定装置に関し、詳しくは、空燃比センサのセンサ素
子のインピーダンスから排気温度を推定する技術に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、排気管に設けられる空燃比セ
ンサのセンサ素子のインピーダンスが、排気温度に影響
されて変化することを利用し、前記インピーダンスの測
定結果から排気温度を推定することが行われていた(特
開平10−221182号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、空燃比
センサは、排気中に晒されるセンサ素子部が排気温度に
影響されて温度変化する一方、排気管に固定される基端
部は排気管や外気に熱を奪われる場合があり、係る基端
部の環境条件の影響を受けてセンサ素子部のインピーダ
ンスが変化し、インピーダンスから推定される排気温度
に誤差を生じることがあるという問題があった。
【0004】本発明は上記問題点に鑑みなされたもので
あり、センサ素子のインピーダンスから排気温度を推定
する構成において、センサ周囲の環境条件の変化があっ
ても推定精度を維持できるようにすることを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】そのため、請求項1記載
の発明は、排気管に触媒とその前後にそれぞれ空燃比セ
ンサを備えた内燃機関において、上流側のセンサ素子の
インピーダンスと、下流側のセンサ素子のインピーダン
スとの相関が、予め設定された相関に対応するときに、
上流側のセンサ素子のインピーダンスに基づいて排気温
度を推定する一方、前記予め設定された相関に対応しな
いときに、上流側のセンサ素子のインピーダンスを運転
条件に応じて補正して、この補正されたインピーダンス
に基づいて排気温度を推定する構成とした。
【0006】かかる構成によると、上流側の空燃比セン
サのインピーダンスと下流側の空燃比センサのインピー
ダンスとが、所期の相関になっているときには、環境条
件に大きく影響されることなく、上流側の空燃比センサ
のインピーダンスが排気温度を正しく示していると判断
する一方、前記所期の相関からずれているときには、イ
ンピーダンスがセンサ周囲の環境条件に大きく影響され
ているために、上下流間におけるインピーダンスの相関
が変化しているものと判断し、インピーダンスに補正を
加えて排気温度を推定させる。
【0007】請求項2記載の発明では、上流側のセンサ
素子のインピーダンスと、下流側のセンサ素子のインピ
ーダンスとの相関が、予め設定された第1の相関に対応
し、かつ、予め設定された第2の相関に対応するとき
に、上流側のセンサ素子のインピーダンスに基づいて排
気温度を推定し、前記第1の相関に対応し、かつ、前記
第2の相関に対応しないときに、下流側のセンサ素子の
インピーダンスに応じて設定される補正値で上流側のセ
ンサ素子のインピーダンスを補正し、該補正後のインピ
ーダンスに基づいて排気温度を推定する一方、前記第1
の相関に対応しないときに、上流側のセンサ素子のイン
ピーダンスを運転条件に応じて補正し、該補正後のイン
ピーダンスに基づいて排気温度を推定する構成とした。
【0008】かかる構成によると、上下流のセンサのイ
ンピーダンスが、第1の相関に合致する場合には、更
に、第2の相関に合致するか否かを判別し、第1の相関
には対応するものの、第2の相関に適合しない場合に
は、下流側のインピーダンスに基づいて補正値を設定
し、該補正値で上流側のインピーダンスを補正する。請
求項3記載の発明では、前記運転条件として、機関温
度,空燃比,始動後の経過時間,機関負荷のうちの少な
くとも1つを含む構成とした。
【0009】かかる構成によると、上流側のインピーダ
ンスと下流側のインピーダンスとの間の相関にずれがあ
る場合に、機関温度,空燃比,始動後の経過時間,機関
負荷の条件に応じてインピーダンスが本来の排気温度に
相関する値からずれている分を判断し、本来のインピー
ダンスに補正する。請求項4記載の発明では、前記空燃
比センサがセンサ素子を加熱するヒータを備える構成で
あって、前記ヒータへの通電を停止してから所定時間以
上経過してから計測されたインピーダンスに基づいて排
気温度の推定を行わせる構成とした。
【0010】かかる構成によると、ヒータによって空燃
比センサが加熱されている状態では、センサのインピー
ダンスがヒータ加熱の影響で排気温度とは無関係に変化
するので、ヒータへの通電を停止し、センサが排気温度
に対応する温度になってから、インピーダンスに基づく
排気温度の推定を行わせる。請求項5記載の発明では、
前記空燃比センサが、空燃比のリーン・リッチに応じた
電圧を発生するネルンストセル部と、該ネルンストセル
部により検出される空燃比のリーン・リッチに応じた方
向に所定の電圧が印加されて空燃比に応じて電流値が連
続的に変化するポンプセル部とを備え、前記ネルンスト
セル部に交流電圧を印加し、前記ネルンストセル部に流
れる電流値よりセンサ素子である前記ネルンストセル部
のインピーダンスを計測する構成とした。
【0011】かかる構成によると、空燃比のリーン・リ
ッチに応じた電圧を発生するネルンストセル部に交流電
圧を印加したときの電流値よりインピーダンスを計測す
る。
【0012】
【発明の効果】請求項1記載の発明によると、環境条件
によりインピーダンスが変化している状態を判定し、環
境条件が影響しているときに排気温度の推定に用いるイ
ンピーダンスを補正するので、インピーダンスに基づく
排気温度の推定精度を安定的に維持できるという効果が
ある。
【0013】請求項2記載の発明によると、インピーダ
ンスに基づく排気温度の推定精度を更に向上させること
ができるという効果がある。請求項3記載の発明による
と、排気管から奪われる空燃比センサの熱量に対応する
補正を精度良く施すことができるという効果がある。請
求項4記載の発明によると、ヒータ加熱の影響で排気温
度の推定精度が悪化することを回避できるという効果が
ある。
【0014】請求項5記載の発明によると、空燃比セン
サとして、空燃比をリニアに検出する広域型のセンサを
使用する場合に、センサ素子のインピーダンスを高精度
に計測することができるという効果がある。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を説明
する。図1は内燃機関のシステム構成図である。この図
1において、内燃機関1には、各気筒毎に燃料噴射弁3
が設けられ、各燃料噴射弁3の燃料噴射はコントロール
ユニット4により制御される。
【0016】尚、前記燃料噴射弁3は、吸気管2の各ブ
ランチ部に設けられ、吸気バルブの上流側に燃料を噴射
する構成の他、各気筒のシリンダ内に直接燃料を噴射す
る構成であっても良い。また、排気管5には、排気浄化
触媒7が介装される一方、前記触媒7の上流側に空燃比
センサ6が配設され、前記触媒7の下流側に空燃比セン
サ8が配設される。
【0017】前記コントロールユニット4は、吸気管2
の上流部に配設されたエアフローメータ9からの信号に
基づいて検出される吸入空気流量Qaと、クランク角セ
ンサ10からの信号に基づいて検出される機関回転速度
Neとから、理論空燃比相当の基本燃料噴射量Tp=K
×Qa/Ne(Kは定数)を演算し、これを目標当量比
TFBYA、前記上流側及び下流側の空燃比センサ6,7か
らの信号に基づき設定される空燃比フィードバック補正
係数α、水温センサ11で検出される冷却水温度Twに
基づき設定される増量補正係数COなどにより補正し
て、最終的な燃料噴射量Ti=Tp×TFBYA×CO×α
を演算し、このTiに対応するパルス幅の燃料噴射パル
スを、機関回転に同期して各燃料噴射弁3に出力する。
【0018】ここで、前記空燃比センサ6,8は、排気
中の酸素濃度に応じた信号を出力するもので、コントロ
ールユニット4は、空燃比センサ6,8からの信号に基
づいて、機関1の燃焼混合気の空燃比(当量比:空気過
剰率λの逆数)を検出し、これが目標当量比TFBYAとな
るように、空燃比フィードバック補正係数αを比例・積
分制御などにより増減設定することで、実際の当量比を
目標当量比TFBYAにフィードバック制御する。
【0019】前記空燃比センサ6,8としては、空燃比
を広域に検出できるいわゆる広域型空燃比センサを用い
ており、該広域型空燃比センサ6,8のセンサ素子構造
を図2に基づいて説明する。センサ素子の本体20は、
酸素イオン導電性を有するジルコニア等の固体電解質材
料で形成される多孔質層からなり、排気管5内に配置さ
れる。
【0020】本体20の内部には、図で下側から、ヒー
タ21、大気室22、ガス拡散室23が設けられる。前
記ヒータ21は、通電されることで発熱してセンサ素子
を加熱する。前記大気室22は、排気管5の外側で、基
準ガスである大気と連通するように形成される。
【0021】前記ガス拡散室23は、本体20の図で上
面側より形成した排気導入孔24により、γアルミナ等
で形成される多孔質の保護層25を介して、排気が導入
されるように形成される。ここで、大気室22とガス拡
散室23とを隔てる本体20を挟んで、大気室22側に
電極26Aを設け、ガス拡散室23側に電極26Bを設
けてあり、前記電極26A,26Bでネルンストセル部
26が構成される。
【0022】また、ガス拡散室23と排気雰囲気とを隔
てる本体20を挟んで、ガス拡散室23側に電極27B
を設け、排気雰囲気側の本体20の上壁に保護層28で
覆って電極27Aを設けてあり、前記電極27A,27
Bでポンプセル部27が構成される。前記ネルンストセ
ル部26は、ガス拡散室23内の酸素イオン濃度(酸素
分圧)と、大気室22内の酸素イオン濃度(酸素分圧)
との比に応じた電圧を発生し、該電圧を検出すること
で、空燃比が理論空燃比(λ=1)に対してリーンであ
るかリッチであるかを検出することができる。
【0023】ポンプセル部27は、前記電極27A,2
7B間に電圧が印加されると、ガス拡散室23内の酸素
イオンが移動して、電極27A,27B間に電流が流れ
る。そして、前記電極27A,27B間に流れる電流値
(限界電流値)Ipは、ガス拡散室23内の酸素イオン
濃度に影響されるので、電流値Ipを検出すれば、排気
の空燃比を検出することができる。
【0024】すなわち、図3(A)に示すように、ポン
プセル部27の電圧−電流特性は、空燃比に応じて変化
し、所定の電圧Vpを印加したときの電流値Ipより排
気の空燃比を検出することができる。また、ネルンスト
セル部27でのリーン・リッチの出力に基づいて、ポン
プセル部27に対する電圧の印加方向を反転させること
で、リーン領域とリッチ領域との両方の空燃比領域にお
いて、図3(B)に示すように、ポンプセル部27を流
れる電流値Ipに基づいて空燃比の検出が可能となる。
【0025】上記のような構造及び特性とを有する空燃
比センサ6,8において、ヒータ21への通電を制御す
るために、センサ素子(特にネルンストセル部26)に
高周波の交流電圧を印加して、そのインピーダンスが計
測される。図4は、空燃比センサ6,8のセンサ素子
(ネルンストセル部及びポンプセル部)及びセンサ素子
加熱用のヒータに対する制御回路を示している。
【0026】前記ネルンストセル部26には、インピー
ダンスの検出のため、前記コントロールユニット4に内
蔵されるマイコン30の制御の下に、交流電源31から
高周波の交流電圧(例えば周波数f=3KHz、振幅1.
75V)を印加し、これによりネルンストセル部26に流
れる電流値Isを電流検出用抵抗32と検出アンプ33
とにより電圧変換する。
【0027】前記検出アンプ33からの信号は、例えば
ハイパスフィルタと積分器とからなるインピーダンス検
出回路34に入力することで、交流成分のみを取出し
て、その振幅からインピーダンスRiを検出する。これ
により、ネルンストセル部26のインピーダンスRiを
計測することができる。また、検出アンプ33からの信
号は、ローパスフィルタ35に入力することで、直流成
分のみを取出して、酸素濃度に応じてネルンストセル部
26で発生する電圧を検出する。これにより、酸素濃度
のリーン・リッチを検出することができるポンプセル部
27には、マイコン30の制御の下に、直流電源36よ
り所定の電圧Vpを印加するが、印加方向はネルンスト
セル部26により検出される酸素濃度のリーン・リッチ
に応じて反転させ、これによりポンプセル部27に流れ
る電流Ipを電流検出用抵抗37と検出アンプ38とに
より電圧変換して検出する。これにより、空燃比を検出
することができる。
【0028】前記ヒータ21には、バッテリ電圧VBを
印加するが、通電回路中にスイッチング素子39を設け
てあり、このスイッチング素子39のON・OFFをマ
イコン30によりデューティ制御することにより、ヒー
タ21への通電量を制御することができる。図5のフロ
ーチャートは、前記インピーダンスの計測に基づき排気
温度を推定し、該推定された排気温度に基づきヒータ2
1の通電制御を行う処理を示す。
【0029】この図5のフローチャートにおいて、ステ
ップS1では、空燃比センサ6,8のヒータ21への通
電を停止する。ステップS2では、ヒータ21への通電
を停止してから所定時間(例えば2〜3秒)が経過した
か否かを判別し、所定時間が経過した時点で、空燃比セ
ンサの温度が略排気温度相当になっているものと推定し
てステップS3へ進む。
【0030】ステップS3では、各空燃比センサ6,8
のネルンストセル部26のインピーダンスを計測する。
ここでは、上流側の空燃比センサ6のインピーダンスを
FrRiとし、下流側の空燃比センサ8のインピーダン
スをReRiとする。ステップS4では、予め設定され
た、インピーダンスReRiを変数としてFrRiを算
出する関数fに、前記ステップS3で計測されたインピ
ーダンスReRiを代入し、この関数fに基づき算出さ
れたインピーダンスf(ReRi)と、実際に計測され
たインピーダンスFrRiとが略等しいか否かを判別す
る。
【0031】ステップS4で、前記関数fに基づき算出
されたインピーダンスf(ReRi)と計測値FrRi
とが略等しいと判別されたとき、換言すれば、上流側の
空燃比センサ6のインピーダンスFrRiと、下流側の
空燃比センサ8のインピーダンスReRiとの相関が、
予め設定された関数f(相関)に対応するときには、前
記計測されたインピーダンスFrRiが排気温度に相関
する値として計測されていると判断し、ステップS5へ
進んで、前記計測されたインピーダンスFrRiを排気
温度を推定するのに用いるインピーダンスRiにセット
する。
【0032】一方、前記関数fに基づき算出されたイン
ピーダンスf(ReRi)と計測値FrRiとが異なっ
ているとき、換言すれば、上流側の空燃比センサ6のイ
ンピーダンスFrRiと、下流側の空燃比センサ8のイ
ンピーダンスReRiとの相関が、予め設定された関数
f(相関)に対応しないときには、環境条件の影響があ
り、これによってインピーダンスFrRiと排気温度と
の相関が変化しているものと推定し、ステップS6へ進
む。
【0033】ステップS6では、冷却水温度Tw(機関
温度),基本燃料噴射量Tp(機関負荷),目標当量比
(目標空燃比),始動後の経過時間を変数とする関数g
によって、前記計測されたインピーダンスFrRiの補
正値βを設定する。即ち、上流側の空燃比センサ6のイ
ンピーダンスFrRiと、下流側の空燃比センサ8のイ
ンピーダンスReRiとの相関が、予め設定された関数
f(相関)に対応しないときには、例えば空燃比センサ
の熱が排気管などに奪われるなどして空燃比センサの温
度が排気温度相当値からずれ、これによってインピーダ
ンスの相関が本来の相関からずれたものと推定される。
【0034】そこで、前記ステップS6では、上流側の
空燃比センサ6のインピーダンスFrRiの環境条件に
よるずれを補正すべく、排気管からの吸熱状態に示す運
転条件である冷却水温度Tw(機関温度),基本燃料噴
射量Tp(機関負荷),目標当量比(目標空燃比),始
動後の経過時間に基づいて、空燃比センサの熱が奪われ
る条件であるときほど、インピーダンスReRiをより
小さく補正(推定排温をより高く補正)するように、補
正値βを設定する。
【0035】尚、負荷に基づく補正値βの設定において
は、負荷を代表するシリンダ吸入空気量の始動からの積
算値を求め、該積算値に基づいて補正値βを設定させる
ようにしても良い。また、補正値βを算出するための変
数として、上記冷却水温度Tw(機関温度),基本燃料
噴射量Tp(機関負荷),目標当量比(目標空燃比),
始動後の経過時間のうちの一部を用いる構成であっても
良い。
【0036】更に、空燃比センサの熱が外気に奪われる
ことに対応すべく、外気温度センサを設け、該外気温度
センサで検出される外気温度に応じて補正値βを設定す
る構成としても良い。ステップS6で補正値βを設定す
ると、ステップS7では、インピーダンスFrRiの計
測値に補正値βを加算した結果を、排気温度を推定する
のに用いるインピーダンスRiにセットする。
【0037】ステップS8では、予めインピーダンスR
iと排気温度との相関を記憶したテーブルを参照し、ス
テップS5又はステップS7で設定されたインピーダン
スRiに対応する排気温度を検索する。ステップS9で
は、前記ステップS8で求めた排気温度に応じて前記ス
イッチング素子39のデューティ制御値を決定し、ヒー
タ21への通電量を排気温度に応じた値とする。
【0038】尚、前記ステップS8で求めた排気温度に
応じて、触媒7の活性状態を判断することも可能であ
る。上記実施の形態では、空燃比センサとしてネルンス
トセル部及びポンプセル部を備えた広域型空燃比センサ
を用いる構成としたが、理論空燃比に対するリッチ・リ
ーンを検出するストイキセンサを用いる構成であっても
良く、空燃比センサの構成を限定するものではない。
【0039】図6のフローチャートは、インピーダンス
に基づく排気温度推定の第2の実施形態を示すものであ
る。図6のフローチャートにおいて、ステップS11〜
ステップS14では、前記ステップS1〜4と同様な処
理を行い、関数f(第1の相関)に基づき算出されたイ
ンピーダンスf(ReRi)と計測値FrRiとが異な
っているとき、換言すれば、上流側の空燃比センサ6の
インピーダンスFrRiと、下流側の空燃比センサ8の
インピーダンスReRiとの相関が、予め設定された関
数f(第1の相関)に対応しないときには、ステップS
15,ステップS16へ進む。
【0040】上記ステップS15では、前記ステップS
6と同様にして補正値βを設定し、ステップS16で
は、ステップS7と同様に、前記補正値βをインピーダ
ンスFrRiの計測値に加算し、該加算結果を、排気温
度を推定するのに用いるインピーダンスRiにセットす
る。一方、ステップS14で、関数f(第1の相関)に
基づき算出されたインピーダンスFrRiと計測値とが
略等しいと判別されたとき、換言すれば、上流側の空燃
比センサ6のインピーダンスFrRiと、下流側の空燃
比センサ8のインピーダンスReRiとの相関が、予め
設定された関数fに対応するときには、ステップS17
へ進む。
【0041】ステップS17では、予め設定された、イ
ンピーダンスReRiを変数としてFrRiを算出する
関数h(第2の相関)に、前記ステップS3で計測され
たインピーダンスReRiを代入してFrRiを算出
し、前記関数hに基づき算出されたインピーダンスh
(ReRi)と、実際に計測されたインピーダンスFr
Riとが略等しいか否かを判別する。
【0042】そして、前記関数hに基づき算出されたイ
ンピーダンスh(ReRi)と、実際に計測されたイン
ピーダンスFrRiとが略等しい場合には、ステップS
18へ進んで、計測されたインピーダンスFrRiを排
気温度を推定するのに用いるインピーダンスRiにその
ままセットする。一方、前記関数hに基づき算出された
インピーダンスh(ReRi)と、実際に計測されたイ
ンピーダンスFrRiとが等しくない場合には、ステッ
プS19へ進む。
【0043】ステップS19では、インピーダンスRe
Riを変数とする関数jに、計測されたインピーダンス
ReRiを代入して補正値γを算出し、次のステップS
20では、計測されたインピーダンスFrRiに前記補
正値γを加算した結果を、排気温度を推定するのに用い
るインピーダンスRiにセットする。上下流のセンサの
インピーダンスが、関数fで示される相関に合致する場
合には、環境条件の影響はないものと推定できるが、更
に、関数hで示される相関に合致しているか否かを判別
させることで、インピーダンスFrRiが排気温度に対
して所期の相関を示す状態であるか否か、換言すれば、
後述するステップS21で参照するインピーダンスRi
と排気温度との相関を記憶したテーブルに合致する状態
であるか否かを、下流側のインピーダンスReRiを基
準に判断して、前記所期の相関にのらない状態の場合に
は、インピーダンスFrRiを補正することで、前記テ
ーブルの参照で排気温度が正しく推定されるようにす
る。
【0044】ステップS21では、前記ステップS8と
同様に、予めインピーダンスRiと排気温度との相関を
記憶したテーブルを参照し、前記インピーダンスRiに
対応する排気温度を検索する。そして、ステップS22
では、前記推定された排気温度に基づいて、ヒータ21
への通電量の決定や、触媒7の活性判定などを行う。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態を示す内燃機関のシステム図。
【図2】空燃比センサのセンサ素子構造を示す図。
【図3】空燃比センサのセンサ素子の特性図。
【図4】空燃比センサのセンサ素子及びヒータに対する
制御回路図。
【図5】排気温度の推定及び推定結果に基づくヒータ制
御の第1実施形態を示すフローチャート。
【図6】排気温度の推定及び推定結果に基づくヒータ制
御の第2実施形態を示すフローチャート。
【符号の説明】
1…エンジン 4…コントロールユニット 6…上流側の空燃比センサ 7…排気浄化触媒 8…上流側の空燃比センサ 9…エアフローメータ 10…クランク角センサ 11…水温センサ 21…ヒータ 26…ネルンストセル部 27…ポンプセル部 30…マイコン 31…交流電源 34…インピーダンス検出回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 27/41 G01N 27/46 325Z

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】排気管の途中に触媒が介装されると共に、
    該触媒の前後にそれぞれ空燃比センサを備えた内燃機関
    において、 前記触媒上流側の空燃比センサのセンサ素子のインピー
    ダンスと、前記触媒下流側の空燃比センサのセンサ素子
    のインピーダンスとの相関が、予め設定された相関に対
    応するときに、前記触媒上流側の空燃比センサのセンサ
    素子のインピーダンスに基づいて排気温度を推定する一
    方、前記予め設定された相関に対応しないときに、前記
    触媒上流側の空燃比センサのセンサ素子のインピーダン
    スを運転条件に応じて補正し、該補正後のインピーダン
    スに基づいて排気温度を推定することを特徴とする内燃
    機関の排気温度推定装置。
  2. 【請求項2】排気管の途中に触媒が介装されると共に、
    該触媒の前後にそれぞれ空燃比センサを備えた内燃機関
    において、 前記触媒上流側の空燃比センサのセンサ素子のインピー
    ダンスと、前記触媒下流側の空燃比センサのセンサ素子
    のインピーダンスとの相関が、予め設定された第1の相
    関に対応し、かつ、予め設定された第2の相関に対応す
    るときに、前記触媒上流側の空燃比センサのセンサ素子
    のインピーダンスに基づいて排気温度を推定し、前記第
    1の相関に対応し、かつ、前記第2の相関に対応しない
    ときに、前記触媒下流側の空燃比センサのセンサ素子の
    インピーダンスに応じて設定される補正値で前記触媒上
    流側の空燃比センサのセンサ素子のインピーダンスを補
    正し、該補正後のインピーダンスに基づいて排気温度を
    推定する一方、前記第1の相関に対応しないときに、前
    記触媒上流側の空燃比センサのセンサ素子のインピーダ
    ンスを運転条件に応じて補正し、該補正後のインピーダ
    ンスに基づいて排気温度を推定することを特徴とする内
    燃機関の排気温度推定装置。
  3. 【請求項3】前記運転条件として、機関温度,空燃比,
    始動後の経過時間,機関負荷のうちの少なくとも1つを
    含むことを特徴とする請求項1又は2記載の内燃機関の
    排気温度推定装置。
  4. 【請求項4】前記空燃比センサがセンサ素子を加熱する
    ヒータを備える構成であって、前記ヒータへの通電を停
    止してから所定時間以上経過してから計測されたインピ
    ーダンスに基づいて排気温度の推定を行わせることを特
    徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の内燃機関
    の排気温度推定装置。
  5. 【請求項5】前記空燃比センサが、空燃比のリーン・リ
    ッチに応じた電圧を発生するネルンストセル部と、該ネ
    ルンストセル部により検出される空燃比のリーン・リッ
    チに応じた方向に所定の電圧が印加されて空燃比に応じ
    て電流値が連続的に変化するポンプセル部とを備え、 前記ネルンストセル部に交流電圧を印加し、前記ネルン
    ストセル部に流れる電流値よりセンサ素子である前記ネ
    ルンストセル部のインピーダンスを計測する構成である
    ことを特徴とする請求項1〜4いずれか1つに記載の内
    燃機関の排気温度推定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006071334A (ja) * 2004-08-31 2006-03-16 Honda Motor Co Ltd 車両の温度検出装置

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JP2006071334A (ja) * 2004-08-31 2006-03-16 Honda Motor Co Ltd 車両の温度検出装置

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