JP2002069916A - 人工芝製運動場およびその施工方法 - Google Patents
人工芝製運動場およびその施工方法Info
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Abstract
れる硬質粒状物と弾性粒状物の各充填層のレベルを均一
化する。 【解決手段】 芝丈が30mm以上のロングパイル3内
に粒状物を充填するにあたって、充填層を下層4、中間
層5および上層6の3層に分けるとともに、中間層5を
弾性粒状物よりなる第1層51と硬質粒状物よりなる第
2層52の積層構造とする。
Description
よびその施工方法に関し、さらに詳しく言えば、パイル
間(芝目内)に硬質粒状物と弾性粒状物の2種類の粒状
物を充填してなる人工芝製運動場およびその施工技術に
関するものである。
や野球場などの各種運動競技場の表層材として、基布に
ナイロンやポリプロピレンなどの合成樹脂パイルを植設
した人工芝が広く使用されているが、多くの場合、例え
ばスライデング時における摩擦火傷の防止やプレー性の
面で適度な弾力性を得るために、その芝目内に粒状物を
充填するようにしている。
と、特開昭62−63701号公報には粒状物としてゴ
ムチップを充填した人工芝が提案されている(第1従来
例)。実公平1−6863号公報には下層をゴムチップ
とし、その上層を砂とした人工芝が提案されている(第
2従来例)。
砂とし、上層をゴムチップとした人工芝が提案されてい
る(第3従来例)。また、USP5958527号明細
書には下層が砂で、中間層が砂とゴムチップの混合物
で、上層がゴムチップからなる3層構造の人工芝が開示
されている(第4従来例)。
点の一つに、粒状物の重量により人工芝が押さえられる
ため、下地上に置き敷きするだけでよく施工が簡単に行
えることが挙げられるが、ゴムチップのみを充填した上
記第1従来例では、ゴムチップが軽いため人工芝の安定
性が損なわれ、シワが発生しやすくなる。特に、下地が
砕石で人工芝との摩擦係数が小さい場合にシワの発生が
顕著に現れる。
2従来例によると、ゴムチップが砂よりも軽いため、施
工時のブラッシングにより、また、使用中の衝撃などに
より、次第にゴムチップが上に上がってきてしまう。
上記第3従来例では、特に芝丈が30mm以上のロング
パイルの場合、下層に入れる砂のレベルを均一化するこ
とが困難となるため、そのレベルの不均一が上層のゴム
チップ厚みに直接的に反映され、均一な表面硬さの確保
が難しくなる。
層(ゴムチップ)との間に、砂とゴムチップの混合物か
らなる中間層を設けているため、下層と上層の各粒状物
が入り替わったりするおそれはないが、これにも次のよ
うな課題がある。
形成するにあたって、砂とゴムチップの混合物を散布
し、ブラシッシングによりパイルを掻き起こして芝目内
に充填するようにしているが、実際にやって見ると、ま
ず砂とゴムチップは比重の差により均一に混ぜ合わすこ
とが難しい。
る際に重い砂と軽いゴムチップとが分離する傾向が強
く、結果的に上記第3従来例と同じく下層側が不均一に
なりがちで、均一な表面硬さの確保が難しくなる。ま
た、あらかじめ砂とゴムチップを混ぜ合わせる作業が必
要となるため、その分、コストも高くなる。
丈(パイル長)が30mm以上のロングパイルであって
も、硬質粒状物と弾性粒状物の各充填層のレベルが均一
化された人工芝製運動場が得られる。また、本発明の施
工方法によれば、硬質粒状物と弾性粒状物の各粒状物の
充填が容易であり、人工芝内において硬質粒状物と弾性
粒状物の混合物からなる中間層を得ることができる。
m以上のパイルを植設した人工芝を下地上に敷設すると
ともに、上記パイル間に粒状物層を形成してなる人工芝
製運動場において、上記粒状物層は、上記基布側に位置
する下層、同下層上に位置する中間層および同中間層上
に位置する上層の3層を含み、上記下層がかさ比重1.
2以上の硬質粒状物により形成されており、上記中間層
は上記下層側に形成された弾性粒状物よりなる第1層お
よびその上に形成されたかさ比重1.2以上の硬質粒状
物よりなる第2層の積層物を繰り返し単位として同積層
物を少なくとも1層分含み、上記上層が弾性粒状物より
なる構成を採用している。
その下地との摩擦係数が0.7以下である場合、本発明
では人工芝の安定性を確保するため、上記下層を形成す
る硬質粒状物の充填重量を7kg/m2以上とする。ま
た、例えば上記下地がアスファルト下地で、その上に裏
止め材を有する人工芝を配置する場合など、上記人工芝
とその下地との摩擦係数が0.7を超える場合には、上
記下層を形成する硬質粒状物の充填重量は5kg/m2
以上でよい。
する硬質粒状物もしくは上記第2層を形成する硬質粒状
物の少なくともいずれか一方に、実際にプレーに供され
た別の砂入り人工芝製運動場から回収された目砂を用い
ることが好ましい。
もしくは上記上層を形成する弾性粒状物の少なくとも一
方に、使用済みタイヤなどの廃棄物ゴム製品の粉砕物で
あって、その粒度分布の中央値が0.2〜1.5mmで
あるものが好ましく採用される。
30mm以上のパイルを植設した人工芝を下地上に敷設
した後、上記パイル間に粒状物層を形成してなる人工芝
製運動場を構築するにあたって、上記基布側にかさ比重
1.2以上の硬質粒状物によりなる下層を形成する第1
工程と、上記下層上に弾性粒状物を充填した後、その上
にかさ比重1.2以上の硬質粒状物を充填して中間層を
形成する第2工程と、上記中間層上に弾性粒状物を充填
する第3工程とを含んでいることを特徴としている。
記弾性粒状物と上記硬質粒状物とを少なくとも1回ずつ
交互に散布し、かつ、それぞれの散布後にブラシ掛けし
て上記2種類の粒状物を人工芝内で混合させることも本
発明の特徴の一つであり、これによれば、弾性粒状物と
硬質粒状物とをあらかじめ混合しておく必要性がなくな
る。
を参照しながら説明する。図1は本発明による人工芝製
運動場の一部を模式的に示した断面図で、図2にはその
施工方法が工程順に図解されている。
からなる基布2を有し、この基布2にはナイロン繊維も
しくはポリプロピレン繊維などからなるパイル3が多数
植設されているが、本発明は、パイル長が30mm以上
のロングパイルのものに好ましく適用される。この実施
形態で、パイル3は50〜60mmの長さを有してい
る。
の層構成は下層4、中間層5および上層6の3層であ
る。下層4には、目砂などのかさ比重1.2以上の硬質
粒状物が用いられる。なお、下層4には他の粒状物が若
干含まれていてもよい。すなわち、下層4は実質的に硬
質粒状物から構成されていればよい。
はアスファルト・コンクリートなどであってよいが、人
工芝1と下地7との摩擦係数が0.7以下である場合に
は、安定性を確保するため、下層4を形成する硬質粒状
物の充填重量を1平方m当たり7kg以上とすることが
好ましい。また、上記摩擦係数が0.7を超える場合に
は、下層4を形成する硬質粒状物の充填重量は1平方m
当たり5kg以上でよい。
第2層52の積層物50を少なくとも1層分備えてい
る。この実施形態においては、中間層5は積層物50を
2層分備えているが、3層以上の積層物50から構成さ
れてもよい。すなわち、中間層5は積層物50を繰り返
し単位として、同積層物50を少なくとも1層分備えて
いればよい。
性粒状物からなり、下層4側に配置される。第2層52
は実質的に硬質粒状物(かさ比重1.2以上)からな
り、第1層51の上に配置される。第1層51に用いら
れる粒状物は100%弾性粒状物である必要はなく他の
粒状物が若干含まれてもよい。同様に、第2層52に用
いられる粒状物も100%硬質粒状物である必要はなく
他の粒状物が若干含まれてもよい。
粒状物からなり、運動場の表面に適度な滑り性と弾力性
を付与する。上層6内に砂などの硬質粒状物が多少含ま
れていたとしても、その硬質粒状物は自然に分離して下
方に落下し、弾性粒状物のみが上層6に残る。
る。まず、図2(a)のように、パイル3の長さが50
〜60mmである人工芝1を下地7上に敷き込み、その
パイル間の芝目内に硬質粒状物として、かさ比重が1.
5程度の目砂(珪砂;平均粒度0.3〜1.0mm)4
1を散布し、図2(b)のように、ブラシ掛けして厚さ
約10mmの下層4を形成する。
〜4mm程度となるようにし、これを3〜5回程度にわ
けて散布・ブラシ掛けを行なうことにより、目砂41を
パイル3の根元側に詰まるように効果的に充填すること
ができる。
性粒状物として、かさ比重が0.5程度のタイヤ粉砕ゴ
ムチップ(平均粒度0.5〜1.8mm)511を散布
し、ブラシ掛けして厚さ約5mmの弾性粒状物よりなる
第1層51を形成する。
1上にかさ比重が1.5程度の目砂(珪砂;平均粒度
0.3〜1.0mm)521を散布し、ブラシ掛けして
厚さ約5mmの硬質粒状物よりなる第2層52を形成す
る。
よび第2層をそれぞれ例えば1〜3mmとして交互に散
布・ブラシ掛けして、ゴムチップ511と目砂521の
積層物50を2層分以上形成してもよい。その場合、ブ
ラシ掛けの強さにより人工芝1内においてゴムチップ5
11と目砂521を混合させることもできる。
かさ比重が0.5程度のタイヤ粉砕ゴムチップ(平均粒
度0.5〜1.8mm)61を散布し、ブラシ掛けして
厚さ約10mmの弾性粒状物よりなる上層6を形成す
る。
的に硬質粒状物からなる下層4、弾性粒状物と硬質粒状
物の積層物からなる中間層5および実質的に弾性粒状物
からなる上層6の3層構成の粒状物層を有する人工芝製
運動場が構築される。
に弾性粒状物からなる第1層51と、実質的に硬質粒状
物からなる第2層を分けて形成したとしても、使用に伴
なってプレーヤーなどによる衝撃により、第1層51の
弾性粒状物と第2層の硬質粒状物とが混合することが予
測される。
をブラシ掛けして、第1層と混合させることも、当然に
本発明に含まれるばかりでなく、そのようにすることに
より、上記第4従来例のように、散布に先だって弾性粒
状物と硬質粒状物とを混合させる必要もなくなる。
芝丈が30mm以上のロングパイル内に粒状物を充填す
るにあたって、充填層を下層、中間層および上層の3層
に分けるとともに、中間層を弾性粒状物よりなる第1層
と硬質粒状物よりなる第2層の積層構造としたことによ
り、ロングパイル仕様の人工芝であっても、硬質粒状物
と弾性粒状物の各充填層のレベルが均一化された人工芝
製運動場が得られる。
状物と弾性粒状物の各粒状物の充填が容易であり、人工
芝内において硬質粒状物と弾性粒状物の混合物からなる
中間層を得ることができる。
に示した断面図。
Claims (5)
- 【請求項1】 基布に長さが30mm以上のパイルを植
設した人工芝を下地上に敷設するとともに、上記パイル
間に粒状物層を形成してなる人工芝製運動場において、 上記粒状物層は、上記基布側に位置する下層、同下層上
に位置する中間層および同中間層上に位置する上層の3
層を含み、上記下層がかさ比重1.2以上の硬質粒状物
により形成されており、上記中間層は上記下層側に形成
された弾性粒状物よりなる第1層およびその上に形成さ
れたかさ比重1.2以上の硬質粒状物よりなる第2層の
積層物を繰り返し単位として同積層物を少なくとも1層
分含み、上記上層が弾性粒状物よりなり、上記人工芝と
上記下地との摩擦係数が0.7以下である場合には、上
記下層を形成する硬質粒状物の充填重量を7kg/m2
以上とし、上記摩擦係数が0.7を超える場合には上記
充填重量を5kg/m2以上とすることを特徴とする人
工芝製運動場。 - 【請求項2】 上記下層を形成する硬質粒状物および/
または上記第2層を形成する硬質粒状物が、実際にプレ
ーに供された別の砂入り人工芝製運動場から回収された
目砂であることを特徴とする請求項1に記載の人工芝製
運動場。 - 【請求項3】 上記第1層を形成する弾性粒状物および
/または上記上層を形成する弾性粒状物が、使用済みタ
イヤなどの廃棄物ゴム製品の粉砕物であって、その粒度
分布の中央値が0.2〜1.5mmであることを特徴と
する請求項1または2に記載の人工芝製運動場。 - 【請求項4】 基布に長さが30mm以上のパイルを植
設した人工芝を下地上に敷設した後、上記パイル間に粒
状物層を形成してなる人工芝製運動場の施工方法におい
て、 上記基布側にかさ比重1.2以上の硬質粒状物によりな
る下層を形成する第1工程と、上記下層上に弾性粒状物
を充填した後、その上にかさ比重1.2以上の硬質粒状
物を充填して中間層を形成する第2工程と、上記中間層
上に弾性粒状物を充填する第3工程とを含むことを特徴
とする人工芝製運動場の施工方法。 - 【請求項5】 上記第2工程において、上記弾性粒状物
と上記硬質粒状物とを少なくとも1回ずつ交互に散布
し、かつ、それぞれの散布後にブラシ掛けして上記2種
類の粒状物を人工芝内で混合させることを特徴とする請
求項4に記載の人工芝製運動場の施工方法。
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