JP2002069763A - ピンツイスター式仮撚装置 - Google Patents

ピンツイスター式仮撚装置

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JP2002069763A
JP2002069763A JP2000255374A JP2000255374A JP2002069763A JP 2002069763 A JP2002069763 A JP 2002069763A JP 2000255374 A JP2000255374 A JP 2000255374A JP 2000255374 A JP2000255374 A JP 2000255374A JP 2002069763 A JP2002069763 A JP 2002069763A
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rotating shafts
rollers
rotary shaft
driven
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Soji Imaizumi
宗史 今泉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 糸条の仮撚加工において、二本の回転軸の回
転方向を変更することにより容易にS撚りとZ撚りの切
替えが行なえるピンツイスター式仮撚装置を提供するこ
とである。 【解決手段】 モータ8が組込まれた駆動回転軸2の回
転がベルト10を介して回転軸3に伝達されており、駆
動回転軸2を正逆回転することにより回転軸3も正逆回
転し、スピナ18が、スピナ18と一体の糸条導通管1
9と、一段目の一対のローラ13a及び二段目の一対の
ローラ13bとの摩擦力を介して正逆回転されるので、
スピナ18内を走行する糸条Yに方向の異なる撚りが付
与される。従って、駆動回転軸2の回転方向を変更する
ことによりS撚りとZ撚りの切替えが行なえる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走行する糸条に仮
撚りを付与するためのピンツイスター式仮撚装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】合成繊維に仮撚りを付与する装置は多々
知られているが、その内の一つとして、二本の回転軸そ
れぞれにローラを装着し、その間でスピナを回転させて
スピナ内を走行する糸条に仮撚りを付与するピンツイス
ター式仮撚装置がある。
【0003】一般に、ピンツイスター式仮撚装置は、図
10に示されるように、二本の回転軸50、51それぞ
れの長手軸心方向にローラ52が少なくとも二枚づつ円
周部を近接して装着され、その近接部にスピナ18が両
側のローラ52に接触して位置し、磁石53によって保
持されている。回転軸50は走行しているベルト54を
介して駆動され、他方の回転軸51は非駆動であり正逆
回転自在になっている。回転軸50がベルト54によっ
て矢印の方向に駆動されると、回転軸50側のローラ5
2がスピナ18をローラ52の近接部に押込む方向に回
転し、そのローラ52の回転が摩擦力を介してスピナ1
8に伝達され、次いでスピナ18の回転が摩擦力を介し
て他方のローラ52に伝達されることによりスピナ18
は回転しつつ保持されている。
【0004】二本の回転軸のうちの一方の駆動は、図1
0に示すように走行するベルトによって駆動したり、特
許第2657539号公報の実施例第3図のように一本
の回転軸にモータを備えて駆動する等の方法がとられて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、二本の回
転軸のうち、一方のみが駆動される構成では二本の回転
軸は一方向にしか回転させることができないという問題
がある。即ち、スピナが接触しているローラのうち、駆
動される側のローラにはスピナを駆動される側のローラ
と非駆動側のローラ間に押込む回転方向が必要であるの
に対し、前記駆動側のローラの回転がその回転方向とは
逆の場合、スピナが押出される回転方向となり、スピナ
とローラ間の接圧が消勢するのでスピナの保持状態が極
端に不安定となり糸条の仮撚りが不可能になるのであ
る。
【0006】上述で明らかなようにピンツイスター式仮
撚装置における仮撚加工において、撚り方向の異なる、
いわゆるS撚りとZ撚りの切替えを行なう場合、スピナ
の回転方向を変更しなければならないために、従来のピ
ンツイスター式仮撚装置では駆動手段を大幅に組替える
か、装置全体をそっくり取り替えなければならないため
に多大の手間が掛り仮撚加工効率が悪化することにな
る。
【0007】また、一方のみの回転軸の駆動のために、
スピナとスピナを介して回転する非駆動側のローラは従
動的な回転となり、スピナとローラ間に過多な滑りが生
じる。そのためにスピナに安定した回転が得られず糸条
に撚りムラが起こり、糸品質が悪化するという問題があ
る。
【0008】さらに、前記の滑りによってローラの摩耗
が早くなり寿命が短くなるのでローラの交換頻度が高く
なり不経済であるという問題がある。
【0009】ところで、一般には仮撚加工糸の品種及び
品質等によって仮撚加工速度を変えており、低速運転の
場合にはピンツイスター式仮撚装置が、また高速運転の
場合にはフリクション式三軸仮撚装置(以下「三軸仮撚
装置」という。)が使用されている。昨今、多種多様の
仮撚加工糸の需要が増加してきているのに伴ない、前記
両装置の兼用化が望まれている。
【0010】そこで本発明の課題とするところは、S撚
りとZ撚りの切替えが容易にでき、糸質が良好でかつ生
産効率の良いピンツイスター式仮撚装置を提供すること
にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに本発明によるピンツイスター式仮撚装置は、二本の
回転軸と、その回転軸それぞれに少なくとも二枚づつ装
着されたローラと、前記二本の回転軸の間に設けられた
磁石と、その磁石と前記ローラとに保持されながら回転
し、内部を走行する糸条に仮撚りを付与するスピナを備
え、前記二本の回転軸がそれぞれ駆動されるようにした
ことを特徴としており、二本の回転軸のうち、一方の回
転軸にモータを備え、他方の回転軸をベルトを介して駆
動させることにより、二本の回転軸が駆動されるように
したり、二本の回転軸それぞれにモータを備え、その二
本の回転軸を同期回転させることにより、二本の回転軸
が駆動されるようにしたりすることができる。
【0012】また、本発明のピンツイスター式仮撚装置
は、モータからベルトを介して駆動される複数の円板が
取り付けられた三本の回転軸を有する三軸仮撚装置にお
いて、その三本の回転軸のうちのいずれか二本の回転軸
を使用することもできる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
を用いて説明するが、本発明は、本発明の趣旨を越えな
い限り、何ら実施の形態に限定されるものではない。
【0014】図1は本発明の実施例1の概略正面図、図
2は図1の概略平面図であり、第一支持部材1に駆動回
転軸2と回転軸3が、第一支持部材1の略中央で仕切ら
れた二つの空洞部それぞれに所定の間隔をおいて略平行
に軸受4と軸受5を介して正逆回転自在に突設されてい
る。
【0015】そして、駆動回転軸2の軸受4と軸受5間
に回転子6が一体的に設けられると共に、駆動回転軸2
に対応する第一支持部材1の空洞壁面に回転子6に対応
して固定子7が一体的に設けられて成るモータ8が、ケ
ーブル27を介して正逆回転するよう制御盤(図示な
し)に接続されている。
【0016】駆動回転軸2と回転軸3の軸受5側端部に
プーリ9が取付けられており、その間にベルト10が張
架され、駆動回転軸2の回転が回転軸3に伝達されて、
回転軸3が駆動されるようになっている。
【0017】プーリ9とベルト10は、軸受5が嵌装さ
れた第二支持部材11によって包囲されており、第二支
持部材11はボルト20によって第一支持部材1に一体
的に連結されている。
【0018】プーリ9及びベルト10は歯付形状あるい
は平形状のいずれでも差し支えないが回転の伝達効率か
ら歯付のほうが好ましい。又、プーリ9は片側にフラン
ジ30を形成し、フランジ30がベルト10の幅に対し
て相反する位置になるよう取り付けるのが、プーリ9か
らのベルト10の離脱が防げるので好ましい。
【0019】図3は、実施例2の場合を示しており、実
施例2は、実施例1において、回転軸3にも駆動回転軸
2と同様のモータ8を備えたものであり、この二個のモ
ータ8が一対で正逆に同期回転するよう制御盤(図示せ
ず)に接続されている。即ち、二個のモータ8が一対で
正逆に同期回転することにより、駆動回転軸2と回転軸
3が駆動されることになる。モータ8の構成は実施例1
で述べているので省略する。
【0020】以下に、図1〜4を参照に、糸条Yへ仮撚
りを付与する仮撚部31を説明する。仮撚部31は実施
例1、実施例2共に同様の構成になっている。
【0021】軸受4側に突設されている駆動回転軸2と
回転軸3に押え部材28が嵌入され、第一支持部材1に
ボルト32によって固定されている。そして、駆動回転
軸2と回転軸3それぞれに、押え部材28側から駆動回
転軸2と回転軸3の先端に向って、カラー12、一段目
の一対のローラ13a、カラー14、二段目の一対のロ
ーラ13bが順に嵌入される。
【0022】そして、それらがカラー15を介してボル
ト16によって駆動回転軸2及び回転軸3にそれぞれ固
定される。
【0023】一段目の一対のローラ13aと二段目の一
対のローラ13bは、カラー12、14の長さが調節さ
れて駆動回転軸2及び回転軸3の長手軸心方向の所定の
位置に配置されると共に、一対のローラ13a、13b
それぞれのローラの外径が調節されて、それぞれ近接す
るローラ13a同士、13b同士の外周面間に所定の間
隙13cが設けられる。
【0024】又、図4に示されるように押え部材28に
は、駆動回転軸2と回転軸3の中間に位置して取付部材
28aが一体的に形成されており、この取付部材28a
に磁石17が一段目の一対のローラ13aと二段目の一
対のローラ13bの略中間に位置してボルト46によっ
て取り付けられる。
【0025】磁石17には、周知のスピナ18が磁石1
7の向かい側を開放され、磁石17と一定の距離をおい
て磁石17に引き寄せられる状態で正逆回転自在に支承
されている。そして、スピナ18の両端にスピナ18に
一体的に突出して形成された糸条導通管19が、一対の
ローラ13a、13bの外周面の間隙13c部でそれぞ
れ一対の両ローラの外周面に接触し、ローラから摩擦力
を介して回転することにより、スピナ18が回転する。
この糸条導通管19がロールへ正規に接触するよう、磁
石17の取付部材28aへの取付け部は長孔等により位
置調整ができるようにしておく。
【0026】このような構成によれば、実施例1におい
ては、モータ8が組込まれた駆動回転軸2の回転がベル
ト10を介して回転軸3に伝達されるので、駆動回転軸
2を正逆に回転すると、回転軸3も駆動回転軸2と同一
方向に回転し、実施例2においても、駆動回転軸2と回
転軸3が一対で正逆に同期回転するので、スピナ18
が、一段目の一対のローラ13a及び二段目の一対のロ
ーラ13bとスピナ18に一体の糸条導通管19との摩
擦力を介して正逆に回転する。その結果、スピナ18内
を走行する糸条Yに撚り方向の異なる、いわゆるS撚り
とZ撚りが付加される。
【0027】つまり、駆動回転軸2と回転軸3の両軸が
駆動されることにより、正逆いずれの回転方向において
もスピナ18には、一段目及び二段目の一対のローラ1
3a、13bのそれぞれ近接するローラの近接奥部に押
込まれる方向に接圧が働くのでスピナ18は安定して回
転する。
【0028】次に、実施例3として三軸仮撚装置におけ
るピンツイスター式仮撚装置を説明する。この場合、後
述するが三軸の駆動手段は何等変更する必要がない。
【0029】一般に、三軸仮撚装置は図7、図8に示さ
れるように、機枠26から所定の軸間距離を隔てて正三
角形をなすよう平行に離間して突設された三本の回転軸
21〜23のそれぞれに、三組の円板21a〜21b、
22a〜22c、23a〜23cと、それら円板間の回
転軸長手軸心方向の間隔を確保するカラー群24が嵌入
されてボルト25で固定されている。
【0030】そして、機枠26には、駆動手段が収納さ
れている。その駆動手段は次のとおりである。つまり、
図5に示されるように三本の回転軸21〜23が機枠2
6に軸受33、34を介して正逆回転自在に支持される
と共に、そのうちの何れか一本にモータ35が設けら
れ、三本の回転軸21〜23それぞれの下端部にプーリ
28が取り付けられてベルト29が張架され、三本の回
転軸21〜23が正逆に駆動されるようになっている。
【0031】以上のような三軸仮撚装置からピンツイス
ター式仮撚装置への転換は、まず、図7に示される三本
の回転軸21〜23のボルト25が解かれ、それぞれに
嵌入されている円板21a〜21b、22a〜22c、
23a〜23c及びカラー群24の全てのカラーが抜脱
される。
【0032】次に、図5、図6に示されるように、三本
の回転軸21〜23のうちの何れか二本の回転軸(本実
施例3では従動側の二本の回転軸22、23を選択して
いる。)それぞれに、三軸仮撚装置に既設の軸受押え部
材35に当接してカラー36が嵌入され、次に、一段目
の一対のローラ37a、カラー38、二段目の一対のロ
ーラ37bが順に嵌入される。そして、それらがカラー
39を介してボルト40によって回転軸22、23のそ
れぞれに固定される。
【0033】一段目の一対のローラ37aと二段目の一
対のローラ37bは、カラー36とカラー38の長さが
調節されて回転軸22、23の長手軸心方向の所定の位
置に配置されると共に、一対のローラ37a及び37b
それぞれのローラの外径が調節されて、それぞれ近接す
るローラ37a同士、37b同士の外周面間に所定の間
隙37cが設けられる。
【0034】また、図5、図6に示されるように、取付
板41が、機枠26から突設され糸道ガイド44が取付
けられた既設の取付棒43から一対のローラ37a同
士、37b同士の近接部近傍まで、途中、回転軸21を
回避してくの字状に形成され、その端部が取付棒43に
嵌入され取付棒43上を摺動して鉛直方向における一対
のローラ37aと37bの略中間の位置で止めねじ42
によって固定される。このとき、図示しないが、取付棒
43上の取付板41と機枠26の間にカラーを嵌入し
て、取付板41を前記所定位置に位置決めできるように
すると、取付板41の設置作業が容易にできる。
【0035】そして、取付板41の一対のローラ37
a、37b側に磁石17がボルト46によって取り付け
られ、磁石17に周知のスピナ18が設けられる。磁石
17、スピナ18及び一対のローラ37a、37b相互
の位置関係や設置要領については実施例1及び2と同様
であるので省略する。
【0036】又、取付板41と軸受押え部材35間に支
え棒45を介在せしめると、取付板41の磁石17取付
け側への撓みを防止することができる。
【0037】一方、一対のローラ37a、37bが装着
された二本の回転軸22、23の駆動は、前述の三軸仮
撚装置の駆動手段を何等変更することなくそのまま使用
することができる。すなわち、三本の回転軸21〜23
が正逆に回転駆動されるので当然ここで使用する二本の
回転軸22、23は正逆に回転駆動されることになる。
【0038】以上述べたように、三軸仮撚装置から二軸
駆動のピンツイスター式仮撚装置への置換は、三本の回
転軸21〜23の機枠26から突出している部分での作
業のみで可能となる。
【0039】実施例3では、三本の回転軸のうち一本に
モータが直結された三軸仮撚装置を使用しているが、モ
ータを外部に設け、回転伝達手段を介して三本の回転軸
を回転させたり、別途駆動源からの走行ベルトによって
三本の回転軸を回転させたりしている三軸仮撚装置の場
合でも実施例3の実施形態が可能である。
【0040】以上のような三軸仮撚装置を用いたピンツ
イスター式仮撚装置においても、仮撚部の構成は実施例
1及び2の場合と同様であり、かつ、二本の回転軸が駆
動されるので糸条へのS撚り、Z撚りの仮撚付与が可能
となる。
【0041】なお、元の三軸仮撚装置への復帰は、前述
の逆の手順で行なえばよいことはいうまでもない。
【0042】ところで、一軸駆動の従来からのピンツイ
スター式仮撚装置では、糸条に仮撚を付与するスピナ
が、駆動されるローラと非駆動ローラに接触して、その
摩擦力を介して回転しているためスピナとローラの間で
滑りが発生する。この滑りによってスピナの回転が不安
定になるので糸条の撚りが不均一になり糸品質に悪影響
が及ぶ。そこで、本発明において一軸駆動と二軸駆動の
場合のローラに対するスピナの滑り率を得る実験を試み
た。
【0043】実験は、モータ直結の回転軸を有する三軸
仮撚装置(下部駆動手段の三軸へのベルト張架の可否で
一軸、二軸駆動に転換可能)に、外径φ40のローラと
ローラに接触する部分がφ2のスピナを組み込み、ロー
ラとスピナの回転数測定にデジタルストロボスコープ
(SHIMPO製、DT-315、測定範囲:0〜33
000r.p.m.)を用い、駆動モータのインバータ周波数
を12.4〜23.5Hzまで調節して、ローラとスピ
ナの回転数を一軸駆動と二軸駆動の場合において測定し
た。
【0044】図9は、本実験によるローラ回転数(N
1)と、その回転数における実測スピナ回転数(N2)
を示したものであり、一軸駆動より二軸駆動の場合の方
が実測スピナ回転数(N2)が多く滑りが少ないことが
分る。
【0045】ここで、実験で使用したローラ(外径φ4
0)とスピナ(ローラとの接触部φ2)間での滑り率υ
(%)を求める。N3=ローラ回転数(N1)における
理論上のスピナ回転数(20×N1)とすると、 実測スピナ回転数(N2)=20×N3−20×N3×υ/100…… 式より υ(%)=(1−N2/N3)×100………………… となり、式より図9のローラの各回転数における一軸
駆動及び二軸駆動の場合の滑り率υ(%)の平均値を求
めると、一軸駆動の場合υ=6.249%、二軸駆動の
場合υ=5.134%が得られ、二軸駆動の場合の方が
小さい結果となった。
【0046】本実験では回転数測定器具の測定範囲が0
〜33000r.p.m.であるためそれ以下での実験に留ま
ったが、一軸駆動の場合と二軸駆動の場合のローラとス
ピナの滑りの傾向がつかめた。
【0047】実質、仮撚加工でのスピナの回転数は10
0万r.p.m.を越えるものであるから前記滑り率からして
もピンツイスター式仮撚装置を二軸駆動にすることによ
りローラとスピナの滑りは一軸駆動の場合より大きく減
少する。
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、二本の回転軸をそれぞ
れ駆動し、その回転方向を正逆に切替えることにより、
スピナの回転方向が二本の回転軸それぞれに装着されて
いるローラによって正逆に変更され、スピナの回転方向
の変更によって糸条の撚り方向が変更されるので、いわ
ゆるS撚りとZ撚りの切替えが二本の回転軸の回転方向
の切替えによって容易にできる。従って、駆動手段の組
替え、あるいは仮撚装置全体の取替の必要もないので、
生産性が格段に向上する。
【0049】また、一軸駆動に比べて、スピナのローラ
との滑りが減少するのでスピナの回転がより安定し、糸
条への撚りムラが起こらず良品質の仮撚加工糸が得られ
ると共に、前記滑りの減少によりローラの摩耗が少な
く、寿命が長くなるので、ローラの交換頻度が少なく経
済的利点が極めて高い。
【0050】さらに、二軸それぞれに駆動モータを備え
るようにすると、従来のベルト走行による駆動時に生じ
る騒音、振動等を格段に低減する効果を奏するので良好
な運転状態が確保できる。
【0051】また、三軸仮撚装置をピンツイスター式仮
撚装置へ転換できることにより、三軸仮撚装置をピンツ
イスター式仮撚装置に兼用できる。従って、仮撚加工糸
の品種及び品質等の切替えが一つの仮撚装置で行なえる
ので切替え時の停機時間が大幅に短縮され、生産効率が
格段に向上するという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1の場合の概略部分断面図で
ある。
【図2】 図1の概略平面図である。
【図3】 本発明の実施例2の場合の概略部分断面図で
ある。
【図4】 図1及び図3におけるI−I矢視図である。
【図5】 図6におけるII−II断面図である。
【図6】 実施例3の場合の概略平面図である。
【図7】 三軸仮撚装置を示す概略全体図である。
【図8】 図7における概略平面図である。
【図9】 ローラ回転数と、その回転数における実測ス
ピナ回転数を示したグラフである。
【図10】 従来のピンツイスター式仮撚装置の一駆動
手段を示す概略平面図である。
【符号の説明】
1 第一支持部材 2 駆動回転軸 3、21〜23、50、51 回転軸 8 モータ 9、28 プーリ 10、29 ベルト 11 第二支持部材 13a、13b、37a、37b、52 ローラ 17、53 磁石 18 スピナ 19 糸条導通管 28 押え部材 28a 取付部材 31 仮撚部 41 取付板

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二本の回転軸と、その回転軸それぞれに
    少なくとも二枚づつ装着されたローラと、前記二本の回
    転軸の間に設けられた磁石と、その磁石と前記ローラと
    に保持されながら回転し、内部を走行する糸条に仮撚り
    を付与するスピナを備え、前記二本の回転軸がそれぞれ
    駆動されるようにしたことを特徴とするピンツイスター
    式仮撚装置。
  2. 【請求項2】 二本の回転軸のうち、一方の回転軸にモ
    ータを備え、他方の回転軸をベルトを介して駆動させる
    ことにより、前記二本の回転軸が駆動されるようにした
    ことを特徴とする請求項1記載のピンツイスター式仮撚
    装置。
  3. 【請求項3】 二本の回転軸それぞれにモータを備え、
    その二本の回転軸を同期回転させることにより、前記二
    本の回転軸が駆動されるようにしたことを特徴とする請
    求項1記載のピンツイスター式仮撚装置。
  4. 【請求項4】 モータからベルトを介して駆動される
    複数の円板が取り付けられた三本の回転軸を有する三軸
    仮撚装置において、その三本の回転軸のうちのいずれか
    二本の回転軸を使用することを特徴とするピンツイスタ
    ー式仮撚装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7406818B2 (en) 2004-11-10 2008-08-05 Columbia Insurance Company Yarn manufacturing apparatus and method
EP3540104A1 (en) 2018-03-16 2019-09-18 TMT Machinery, Inc. Draw texturing machine
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