JP2002068943A - テストステロン−5α−リダクターゼ阻害剤及び該阻害剤を含有する育毛剤 - Google Patents

テストステロン−5α−リダクターゼ阻害剤及び該阻害剤を含有する育毛剤

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JP2002068943A
JP2002068943A JP2000260992A JP2000260992A JP2002068943A JP 2002068943 A JP2002068943 A JP 2002068943A JP 2000260992 A JP2000260992 A JP 2000260992A JP 2000260992 A JP2000260992 A JP 2000260992A JP 2002068943 A JP2002068943 A JP 2002068943A
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Naotaka Fujitani
直貴 藤谷
Masako Hori
昌子 堀
Yuji Yamaguchi
祐司 山口
Hiroyuki Takenaka
裕行 竹中
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Micro Algae Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 微細藻類から抽出されたテストステロン-5α
-リダクターゼ阻害剤及び該阻害剤を含有する育毛剤を
提供する。 【解決手段】 藍藻綱ネンジュモク目のノーストック属
及びユレモ目のオシラトリア属又はスピルリナ属、紅藻
綱チノリモ目のポルフィリディウム属又はロドソルス
属、緑藻綱クロロコックム目のクロレラ属及びオオヒゲ
マワリ目のデュナリエラ属及びホシミドロ目のミカヅキ
モ属、ハプト藻綱イソクリシス目のプリュウロクリシス
属及びプリムネシウム目のフェオキスティス属、ユーグ
レナ藻綱ユーグレナ目のユーグレナ属に属する微細藻類
の抽出物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はテストステロン-5α
-リダクターゼ阻害剤、殊に微細藻類の抽出物であるテ
ストステロン-5α-リダクターゼ阻害剤及び該阻害剤を
含有する育毛剤に係る。
【0002】
【従来の技術】男性型脱毛症や円形脱毛症は男性ホルモ
ンが代謝系に大量に蓄積し、男性ホルモン作用が増大す
ることに起因するものであることが従来から知られてい
る。特に毛根、皮脂腺等の器官におけるこの男性ホルモ
ンの本体は、これらの標的器官においてテストステロン
がテストステロン-5α-リダクターゼにより還元される
ことにより生成する 5α-ジヒドロテストステロンであ
る。即ち、精巣や副腎において生合成され分泌されたテ
ストステロンは血流により皮脂腺に到達し、皮脂腺細胞
中のテストステロン-5α-リダクターゼによって5α-ジ
ヒドロテストステロンに変換されるのである。この 5α
-リダクターゼは細胞内の男性ホルモンレセプターと結
合して核に作用し、皮脂腺細胞の増殖を促す。換言すれ
ば、男性ホルモンを活性化して毛髪の発育を阻害すると
されている、テストステロンから 5α-ジヒドロテスト
ステロンへの還元を阻害、即ちテストステロン-5α-リ
ダクターゼの活性を阻害すれば男性型脱毛症や円形脱毛
症の発生を予防乃至低減し得るものと考えられている。
【0003】従来から育毛乃至養毛料として血流促進
剤、細胞活性促進剤、抗炎症剤、保湿柔軟剤等が使用さ
れているが効果の高さ、副作用等の面から、満足すべき
ものは得られていないのが実情である。
【0004】現在、藻類由来のテストステロン-5α-リ
ダクターゼ阻害剤としてはカジメ、アオアサオ、オオバ
モク、イワヒド、イシゲ及びアミモヨウに属する海藻の
抽出物が報告されている (特開平 7 - 278003 号公
報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題乃至発明の目的】従っ
て、本発明が解決しようとする課題乃至発明の目的は、
従来報告されていない微細藻類からの抽出物を有効成分
としており安全性に優れたテストステロン-5α-リダク
ターゼ阻害剤及び該阻害剤を含有する育毛剤を提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決し目的を達成するための手段】本発明者等
は、上記の課題を解決し目的を達成するために種々の微
細藻類について鋭意検討を重ねた結果、藍藻綱 (Cyanop
hyceae) ネンジュモ目 (Nostocales) のノーストック属
(Nostoc) 又はユレモ目 (Oscillatoriales) のオシラ
トリア属 (Oscillatoria) 又はスピルリナ属 (Spirulin
a)、紅藻綱 (Rhodophyceae)チノリモ目 (Porphyridiale
s) のポリフィリディウム属 (Porphyridium) 又はロド
ソルス属 (Rhodosorus)、緑藻綱 (Chlorophyceae) クロ
ロコックム目 (Chlorococcales) のクロレラ属 (Chlore
lla) 及びオオヒゲマワリ目 (Volvocales) のデュナリ
エラ属 (Dunaliella) 及びホシミドロ目 (Zygnematale
s) のミカヅキモ属 (Closteriumu)、ハプト藻綱 (Hapto
phyceae) イソクリシス目 (Isochrysidales) のプリュ
ウロクリシス属 (Pleurochrysis) 及びプリムネシウム
目 (Prymnesidales) のフェオキィスティス属 (Phaeocy
stis) 及びユーグレナ藻綱 (Euglenophyceae) ユーグレ
ナ目 (Euglenales) のユーグレナ属 (Euglena) に属す
る微細藻類の抽出物がテストステロン-5α-リダクター
ゼ阻害活性作用を有していることを見い出して本発明を
完成するに至った。
【0007】ノーストック属に属する藻類としては N.
flagelliforme、N. commune、N.linckia、N. muscorum
及び N. verrucosum を例示することができ、オシラト
リア属に属する藻類としては O. neglecta、O. chalybe
a 及び O. curviceps を例示することができ、スピルリ
ナ属に属する藻類としては S. platensis、S. major、
S. maxima 及び S. subsalsa を例示することができ、
ポリフィリディウム属に属する藻類としては P. purpur
eum、P. marinus 及び P. aerugineum を例示すること
ができ、ロドソルス属に属する藻類としては R. marinu
m、R. maculata及び R. violacea を例示することがで
き、クロレラ属に属する藻類としては C. pvrenoidos
a、C. fusca、C. vurgaris、C. saccharophila、C. ell
ipsoidea、S. fusca 及び S. actus を例示することが
でき、デュナリエラ属に属する藻類としては D. salina
及び D. tertiolecta を例示することができ、ミカヅ
キモ属に属する藻類としては C. ehrenbergii、C. acer
osum 及び C. moniliferumを例示することができ、プリ
ュウロクリシス属に属する藻類としては P. carterae
及び P. haptonemafera を例示することができ、フェオ
キィスティス属に属する藻類としては P. pouchetii を
例示することができ、ユーグレナ属に属する藻類として
は E. gracilis を例示することができる。
【0008】微細藻類は培養により増殖させて使用する
のが好ましい。藻類は光合成を行って自らのエネルギー
としているために、培養は光照射の下に藻類培養用の培
地を用い、通常の培養方法により行うことができる。但
し、藻類によって培養方法が若干異なるために最適条件
を設定する必要がある。既述の藻類の内で代表的なもの
について具体的な培養条件を述べれば下記の通りであ
る。
【0009】培養方法 1 : O. neglecta 及び N. flage
lliforme の培養培地は淡水性藍藻類を培養する場合に
用いられているものであれば格別な制限はなく、例えば
Modified Detmer medium を用いることができる。即
ち、蒸留水 1000ml に対してKNO3 1g、MgSO4・7H2O 250
mg、K2HPO4 250mg、NaCl 100mg 及びCaCl2・2H2O 10mg
を添加した溶液を調製し、該溶液に FeSO4・7H2O 2.0g/
lを含有する金属イオン溶液 1ml と、H3BO3 286mg/l、
MnSO4・7H2O 250mg/l、ZnSO4・7H2O 22.2mg/l、CuSO4
5H2O 7.9mg/l 及び Na2MoO4・2H2O 2.1mg/l を含有する
微量元素混合溶液1ml を添加した後に、pH を 9.0 に調
整したものが培地として使用される。O.neglecta の培
養は細胞濃度が 0.05 - 0.1g/l となるように上記の培
地に接種し、2 リットル容のガラス製扁平フラスコを用
いて行われる。培養期間は 7 - 10日間が適当であり、
培養は炭酸ガスを 5% 濃度となるように混合した空気を
適当な通気手段により導入する好気的条件下において且
つ植物育成用蛍光灯を光源として照度を 142 - 284μmo
lm-2s-1 (光合成有効量子束密度) に設定し、連続光照
射下で行うのが好ましい。培養温度は 20 - 25℃ であ
り、23℃ 付近が望ましい。N. flagelliforme は陸生で
あり液体培地を用いる培養は困難であるために、上記の
培地に寒天を 1.5 重量% 添加した培地を用いる。即
ち、蒸留水 1000mlに対して KNO3 1g、MgSO4・7H2O 250
mg、K2HPO4 250mg、NaCl 100mg 及びCaCl2・2H2O 10mg
を添加した溶液を調製し、該溶液に FeSO4・7H2O 2.0
g/lを含有する金属イオン溶液 1ml と、H3BO3 286mg/
l、MnSO4・7H2O250mg/l、ZnSO4・7H2O 22.2mg/l、CuSO4
・5H2O 7.9mg/l 及び Na2MoO4・2H2O 2.1mg/l を含有す
る微量元素混合溶液 1ml を添加した後に、pH を 9.0
に調整し、これに寒天を 15g/l の割合で添加したもの
が培地として使用される。この寒天培地をシャーレ (90
mmφ x 15mm) に約 10ml 流し込み、固まった処に N. f
lagelliforme を接種して培養する。尚、この藻類は他
の藻類と比較して増殖速度が遅いために、培養は20 - 3
0 日間継続して行う必要がある。培養は明期16 時間及
び暗期 8時間のサイクルとし、植物育成用蛍光灯を光源
として照度を 14.2 - 28.4μmolm-2s-1 の条件に設定す
るのが好ましい。培養温度は 20 - 25℃ であり、23℃
付近が望ましい。
【0010】培養方法 2 : S. plantensis の培養培地
は一般的な淡水性藍藻類を培養する場合に用いられてい
るものであれば格別な制限はなく、例えば SOT medium
を用いることができる。即ち、蒸留水 1000ml に対し
て NaNO3 2.5g、K2SO4 1.0g、K2HPO4 500mg、NaCl 1.0
g、MgSO4・7H2O 200mg、CaCl2・2H2O 40mg、FeSO4・7H2
O 10mg、Na2EDTA・2H2O 80mg 及び NaHCO3 を添加した
溶液を調製し、該溶液にH3BO3 286mg/l、MnSO4・7H2O 2
50mg/l、ZnSO4・7H2O 22.2mg/l、CuSO4・5H2O7.9mg/l
及び Na2MoO4・2H2O 2.1mg/l を含有する微量元素混合
溶液 1ml を添加したものが培地として使用される。S.
platensis の培養は細胞濃度が 0.05 - 0.1g/l となる
ように上記の培地に接種し、2 リットル容のガラス製扁
平フラスコを用いて行われる。培養期間は 7 - 10 日間
が適当であり、培養は炭酸ガスを 5% 濃度となるように
混合した空気を適当な通気手段により導入する好気的条
件下において且つ植物育成用蛍光灯を光源として照度を
142 - 284μmolm-2s-1 に設定し、連続光照射下で行う
のが好ましい。培養温度は 20 - 25℃ であり、23℃付
近が望ましい。
【0011】培養方法 3 : P. purpureum の培養培地は
一般的な海産性紅藻類を培養する場合に用いられている
ものであれば格別な制限はなく、例えば新鮮な濾過海水
1000ml に対して KNO3 1.0g、KH2PO4 70mg、FeCl3・6H2
O 2.8mg 及びNa2EDTA 19mgを添加した溶液を調製し、該
溶液にZnSO4・7H2O 40mg/l、H3BO3 600mg/l、CaCl2・2H
2O 2.0mg/l、CuSO4・5H2O 58.6mg/l、MnCl2・4H2O 629m
g/l、l 及び (NH4)6Mo7O2 ・4H2O 370mg/l を含有する
微量元素混合溶液 1ml を添加したものが培地として使
用される。該培地にP. purpureum の細胞数が 10 - 20
x 104 cells/mlとなるように接種し、2 リットル容のガ
ラス製扁平フラスコを用いて培養した。培養期間は 5 -
7 日間が適当であり、培養は空気を適当な通気手段に
より導入する好気的条件下において且つ植物育成用蛍光
灯を光源として照度を 85.2 -113.6μmolm-2s-1 に設定
し、連続光照射下で行うのが好ましい。培養温度は 20-
25℃ であり、23℃ 付近が望ましい。
【0012】培養方法 4 : R. marinus の培養培地は一
般的な海産性紅藻類を培養する場合に用いられているも
のであれば格別な制限はなく、例えば Modified Koch m
ediumを用いることができる。即ち、新鮮な濾過海水100
0ml に対して KNO30.75g、KH 2PO4 25mg、MgSO4・7H2O 2
0mg クエン酸アンモニウム鉄 2.5mg及び二トリロ三酢酸
10mg を添加することにより調製することができる。培
養はR. marinus の細胞数が 5 - 7 x 104 cells/ml と
なるように接種し、2 リットル容のガラス製扁平フラス
コを用いて行われる。培養期間は 7 - 10 日間が適当で
あり、培養は空気を適当な通気手段により導入する好気
的条件下において且つ植物育成用蛍光灯を光源として照
度を 85.2 - 113.6μmolm-2s-1 に設定し、連続光照射
下で行うのが好ましい。培養温度は 20 - 25℃ であ
り、23℃ 付近が望ましい。
【0013】培養方法 5 : C. pyrenoidosa の培養培地
は一般的な淡水性緑藻類を培養する場合に用いられてい
るものであれば格別な制限はなく、例えば MC mediumを
用いることができる。即ち、蒸留水1000ml に対して KN
O3 1.25g、MgSO4・7H2O 1.25g 及び KH2PO4 1.25g を添
加した溶液を調製し、該溶液に FeSO4・7H2O 2.0g/lを
含有する金属イオン溶液 1ml と、H3BO3 286mg/l、MnSO
4・7H2O 250mg/l、ZnSO4・7H2O 22.2mg/l、CuSO4・5H2O
7.9mg/l 及びNa2MoO4・2H2O 2.1mg/l を含有する微量
元素混合溶液 1ml を添加したものが培地として使用さ
れる。尚、培養は既述の培養方法 2 に準じて行うこと
ができる。
【0014】培養方法 6 : D. salina の培養培地は一
般的な海産性緑藻類を培養する場合に用いられているも
のであれば格別な制限はないが、塩濃度は 2M に設定す
る。即ち、新鮮な濾過海水1000ml に対して NaCl 116.8
g、KNO3 80mg、MgSO4 ・7H20 1.23g、KH2PO4 30mg 及び Na
HCO3 420mg を添加した溶液を調製し、該溶液にCuSO4
5H2O 19.6mg/l、ZnSO4・7H2O 44mg/l、CoCl2・6H2O 20m
g/l、MnCl2・4H2O 360mg/l、Na2MoO4 ・2H2O 12.6mg/l
及び Fe-EDA 10g/l を含有する微量元素混合溶液 1ml
を添加したものが培地として使用される。尚、培養は既
述の培養方法 2に準じて行うことができる。
【0015】培養方法 7 : C. ehrenbergii の培養培地
は一般的な淡水性緑藻類を培養する場合に用いられてい
るものであれば格別な制限はなく、例えば C medium
を用いることができる。即ち、蒸留水 1000ml に対して
Ca(NO3)2.・4H2O 0.15g、KNO3 0.1g、MgSO4・7H2O 0.0
4g、β-Na2 glycerophysphate 0.05g 及び Tris hydrok
isirumethyl aminomethane 0.5g を添加した溶液を調製
し、該溶液にFeCl3・6H2O 196mg/l、MnCl2・4H2O 36mg/
l、ZnCl2 10.5mg/l、CoCl2・6H2O 4mg/l、Na2MoO4・2H2
O 2.5mg/l 及び Na2-EDA 1g/l を含有する微量元素混合
溶液 1mlとチアミン塩酸塩 10mg/l、シアノコバラミン
0.1mg/l 及びビオチン 0.1mg/lを含有するビタミン混合
溶液 1ml を添加した後に、pH を 7.5 に調整したもの
が培地として使用される。培養は C. shrenbergii の細
胞数が 100 - 200 cells/ml となるように上記の培地に
接種し、500ml容角型培養を用いて行われる。培養期間
は 10 - 14 日間が適当であり、植物育成用蛍光灯を光
源として照度を 20- 60μmolm-2s-1 に設定し、明期 16
時間及び暗期 8 時間のサイクルが好ましい。培養温度
は 22 - 25℃ であり、23℃ 付近が望ましい。
【0016】培養方法 8 : P. carterae 及び P. pouch
etii の培養培地は一般的な海産性ハプト藻類を培養す
る場合に用いられているものであれば格別な制限はな
く、例えば Eppley's mediumを用いることができる。即
ち、新鮮な濾過海水1000ml に対して KNO3 50.5mg 及び
KH2PO4 8.7mg を添加した溶液に、CuSO4・5H2O 19.6m
g/l、ZnSO4・5H2O 44mg/l、CoCl2・6H2O 20mg/l、MnCl2
・4H2O 360mg/l、Na2MoO4 ・2H2O 12.6mg/l 及び Fe-ED
A 10g/l を含有する微量元素混合溶液 1ml を添加し、
次いでチアミン塩酸塩 200mg/l、ビオチン 1mg/l 及び
シアノコバラミン0.2mg/l を含有するビタミン混合溶液
1ml を添加することにより培地を調製する。培養はP.
carterae 及び P. pouchetii の細胞数が 10 - 20 x 10
5 cells/ml となるように接種し、2 リットル容のガラ
ス製扁平フラスコを用いて行われる。培養期間は 5 - 7
日間が適当であり、培養は空気を適当な通気手段によ
り導入する好気的条件下において且つ植物育成用蛍光灯
を光源として照度を 85.2- 142μmolm-2s-1 に設定し、
連続光照射下で行うのが好ましい。培養温度は 20- 25
℃ であり、23℃ 付近が望ましい。
【0017】培養方法 9 : E. gracilis の培養培地は
一般的なユーグレナ藻類を培養する場合に用いられてい
るものであれば格別な制限はなく、例えば Hutner Eug
lenamedium を用いることができる。即ち、蒸留水 1000
ml に対して KH2PO4 20mgMgSO4・7H2O 25mg、酢酸ナト
リウム 400mg、クエン酸カリウム40mg、ポリペプトン 6
00mg、酵母エキス 400mg、ビタミン B12 0.5μg 及び
チアミン塩酸塩 0.4mg を添加した溶液を調製し、該溶
液にH3BO3 286mg/l、MnSO4・7H2O 250mg/l、ZnSO4・7H2
O 22.2mg/l、CuSO4・5H2O 7.9mg/l 及びNa2MoO4・2H2O
2.0mg/l を含有する微量元素混合溶液 1ml を添加した
ものが培地として使用される。培養は既述の培養方法 2
に準じて行われる。
【0018】抽出溶媒としては水、エタノール又は1,3-
ブチレングリコールの単独溶液又は混合溶液を用いるこ
とができる。抽出は室温下でも加熱下においても実施す
ることができる。本発明によるテストステロン-5α-リ
ダクターゼ阻害剤は溶媒を含有する抽出物の状態であっ
ても、例えば凍結乾燥等の手段により溶媒を除去した状
態であっても差し支えはない。例えば、上記の阻害性物
質は下記の要領により微細藻類から抽出される。(1) 培
養した藻体を収穫し、藻体濃度が 1 - 70% となるよう
に水を添加し、室温 - 90℃ の温度において約 1 - 24
時間抽出し、次いで濾過し、必要に応じて凍結乾燥させ
る。(2) 藻体濃度が 1 - 70% となるように10 - 80% エ
タノールを添加し、室温 - 90℃ において約 1 - 24 時
間抽出し、次いで濾過し、必要に応じて凍結乾燥させ
る。(3) 藻体濃度が 1 - 80% 1,3-ブチレングリコール
を添加し、室温 - 90℃ の温度において 1 - 96 時間抽
出し、次いで濾過し、必要に応じて凍結乾燥させる。本
発明において使用される微細藻類の何れからもテストス
テロン-5α-リダクターゼ阻害活性を有する物質を抽出
することができる。従って、1 種類又は複数種類の微細
藻類を用いて抽出を行うこともでき、又本発明による抗
酸化剤は個々の微細藻類抽出物の混合物であることもで
きる。
【0019】本発明による育毛剤は上記のようにして得
た微細藻類抽出物を自体周知の基材に配合することによ
り調製することができ、形態としてはへアートニック、
ヘアークリーム、ヘアーリキッド、ヘアーローション、
ポマード、ヘアーシャンプー、ヘアーリンス等であるこ
とができる。
【0020】
【発明の実施の形態】次に製造例、試験例及び処方例に
関連して本発明を更に詳細に且つ具体的に説明する。製造例 1 各種微細藻類の乾燥物 100g に対して水を 3300g 添加
し、90℃ に加熱して 3時間抽出し、次いで濾過し、濾
液を凍結乾燥することにより抽出物を得た。抽出物の収
量は後記の表 1 に示されている通りであった。
【0021】製造例 2 各種微細藻類の乾燥物 100g に対して50% エタノールを
1000g 添加し、90℃において還流抽出器により 3 時間
抽出し、次いで濾過し、濾液を減圧下にて濃縮し、更に
凍結乾燥することにより抽出物を得た。これらの場合の
抽出物の収量は下記の表 1 に示されている。
【0022】
【表1】
【0023】試験例 1 (テストステロン-5α-リダクタ
ーゼ阻害作用) SD 系雄性ラットの肝臓から抽出したテストステロン-5
α-リダクターゼを用い、次の反応系における条件下で
阻害活性を測定する。即ち、テストステロン3..0mol を
プロピレングリコール10 滴により溶解し、Tris-HCl 緩
衝液 (pH 7.2) 5ml を添加し、更に NADPH 5mg 及びテ
ストステロン-5α-リダクターゼ液 1ml を添加し37℃
において 30 分間反応させる。次いで CHCl3 を添加し
て反応を停止させ、ガスクロマトグラフィーにより代謝
産物を定量する。尚、検体即ち製造例1 及び 2 におい
て得られた微細藻類抽出物の反応系への添加はテストス
テロンの滴下後に行い、抽出溶媒を留去した後に反応さ
せる。
【0024】微細藻類抽出物を添加しなかったコントロ
ール区の反応率を 100% (阻害率 :0%) とし、微細藻類
抽出物を添加した場合の反応量と比較して、次式により
阻害率を求める。 阻害率 (%) = [1 - (b'/a')/(b/a)] x 100 a : コントロールに関するテストステロンのピーク面
積、 b : コントロールに関するジヒドロテストステロンの
ピーク面積、 a' : 検体を添加した場合のテストステロンのピーク面
積及び b': 検体を添加した場合のジヒドロテストステロンのピ
ーク面積
【0025】核微細藻類抽出物の阻害率から50% 阻害濃
度 (IC50) を算出した結果は下記の表 2 に示されてい
る通りであり、藍藻綱ネンジュモ目の N. flagelliform
e 及びユレモ目の O. neglecta 及び S. platensis、紅
藻綱チノリモ目の P. purpureum 及び R. marinus、緑
藻綱クロロコックム目の C. pvenoidosa 及びオオヒゲ
マワリ目の D. salina 及びホシミドロ目の C. ehrenbe
rgii、ハプト藻綱イソクリシス目の P. carterae 及び
プリムネシウム目の P. poucetii、ユーグレナ藻綱ユー
グレナ目の E. gracilis の抽出物にテストステロン-5
α-リダクターゼ阻害活性が認められた。
【0026】
【表2】
【0027】処方例 1 (ヘアートニック) 下記の成分 1 - 7 を混合して、常法により所望のヘア
ートニックを調製した。 成 分 重量% (1) エタノール 50.0 (2) ポリオキシエチレン (60) 硬化ヒマシ油 1.0 (3) 1,3-ブチレングリコール 1.5 (4) グリセリン 2.0 (5) ノーストックのエタノール抽出物 1.0 (6) 防腐剤 適量 (7) 精製水 残部 (全体量を 100.0 とする)
【0028】処方例 2 (ヘアークリーム) 下記の成分 1 - 7及び 8 - 11 をそれぞれ 80℃ に加
温して固形物を溶解させた後に、成分 8 - 11 を成分 1
- 7 に添加して撹拌することにより乳化させ、次いで
撹拌しながら冷却することにより均一になして所望のヘ
アークリームを調製した。 成 分 重量% (1) ステアリン酸 4.0 (2) セタノール 6.0 (3) スクワラン 7.0 (4) ミリスチン酸イソプロピル 4.0 (5) ワセリン 1.0 (6) モノステアリン酸ソルビタン 1.5 (7) モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン 1.0 (8) グリセリン 5.0 (9) 防腐剤 適量 (10) ノーストックのエタノール抽出物 1.0 (11) 精製水 残部 (全体量を 100.0 とする)
【0029】試験例 2 (使用試験) 薄毛症又は脱毛症のボランティア 10 名に処方例 1 に
よるヘアートニックを与え、朝と夜における洗髪後に該
へアートニックを 1 回当り2ml を振り掛け、次いで頭
皮を充分にマッサージする方法で試験を行った。コント
ロールには微細藻類抽出物を含有していない点のみにお
いて異なる処方のものを用いた。試験期間は 3 ケ 月間
であり、評価は次の基準でアンケート調査により行っ
た。
【0030】養毛乃至育毛効果 有効 : 産毛が非常に多く生じた、 やや有効 : 産毛が若干生じた、 無効 : 試験前と変化なし毛髪感触改善効果 有効 : 毛髪の艶、張り及び滑らかさが増し、櫛通
りが非常に良好になった やや有効 : 毛髪の艶、張り及び滑らかさが若干増し、
櫛通りが良好になった、 無効 : 試験前と変化なし
【0031】試験結果は下記の表 3 及び 4 に示されて
いる通りであり、処方例 1 によるヘアートニックは養
毛乃至育毛効果及び毛髪感触改善効果を有することが判
明した。
【0032】
【表3】
【0033】
【表4】
【0034】
【発明の効果】本発明によるテストステロン-5α-リダ
クターゼ阻害剤は天然物である微細藻類の抽出物であ
り、従って使用安全性が高い。この阻害剤を含有する本
発明による育毛剤は養毛・育毛効果のみならず毛髪感触
改善効果を有している。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年9月11日(2000.9.1
1)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 テストステロン-5α-リダクターゼ阻
害剤及び該阻害剤を含有する育毛剤
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はテストステロン-5α
-リダクターゼ阻害剤、殊に微細藻類の抽出物であるテ
ストステロン-5α-リダクターゼ阻害剤及び該阻害剤を
含有する育毛剤に係る。
【0002】
【従来の技術】男性型脱毛症や円形脱毛症は男性ホルモ
ンが代謝系に大量に蓄積し、男性ホルモン作用が増大す
ることに起因するものであることが従来から知られてい
る。特に毛根、皮脂腺等の器官におけるこの男性ホルモ
ンの本体は、これらの標的器官においてテストステロン
がテストステロン-5α-リダクターゼにより還元される
ことにより生成する 5α-ジヒドロテストステロンであ
る。即ち、精巣や副腎において生合成され分泌されたテ
ストステロンは血流により皮脂腺に到達し、皮脂腺細胞
中のテストステロン-5α-リダクターゼによって5α-ジ
ヒドロテストステロンに変換されるのである。この 5α
-リダクターゼは細胞内の男性ホルモンレセプターと結
合して核に作用し、皮脂腺細胞の増殖を促す。換言すれ
ば、男性ホルモンを活性化して毛髪の発育を阻害すると
されている、テストステロンから 5α-ジヒドロテスト
ステロンへの還元を阻害、即ちテストステロン-5α-リ
ダクターゼの活性を阻害すれば男性型脱毛症や円形脱毛
症の発生を予防乃至低減し得るものと考えられている。
【0003】従来から育毛乃至養毛料として血流促進
剤、細胞活性促進剤、抗炎症剤、保湿柔軟剤等が使用さ
れているが効果の高さ、副作用等の面から、満足すべき
ものは得られていないのが実情である。
【0004】現在、藻類由来のテストステロン-5α-リ
ダクターゼ阻害剤としてはカジメ、アオアサオ、オオバ
モク、イワヒド、イシゲ及びアミモヨウに属する海藻の
抽出物が報告されている (特開平 7 - 278003 号公
報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題乃至発明の目的】従っ
て、本発明が解決しようとする課題乃至発明の目的は、
従来報告されていない微細藻類からの抽出物を有効成分
としており安全性に優れたテストステロン-5α-リダク
ターゼ阻害剤及び該阻害剤を含有する育毛剤を提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決し目的を達成するための手段】本発明者等
は、上記の課題を解決し目的を達成するために種々の微
細藻類について鋭意検討を重ねた結果、藍藻綱 (Cyanop
hyceae) ネンジュモ目 (Nostocales) のノーストック属
(Nostoc) 又はユレモ目 (Oscillatoriales) のオシラ
トリア属 (Oscillatoria) 又はスピルリナ属 (Spirulin
a)、紅藻綱 (Rhodophyceae)チノリモ目 (Porphyridiale
s) のポルフィリディウム属 (Porphyridium) 又はロド
ソルス属(Rhodosorus)、緑藻綱 (Chlorophyceae) クロ
ロコックム目 (Chlorococcales) のクロレラ属 (Chlore
lla) 及びオオヒゲマワリ目 (Volvocales) のデュナリ
エラ属 (Dunaliella) 及びホシミドロ目 (Zygnematale
s) のミカヅキモ属(Closteriumu)、ハプト藻綱 (Haptop
hyceae) イソクリシス目 (Isochrysidales) のプリュウ
ロクリシス属 (Pleurochrysis) 及びプリムネシウム目
(Prymnesiales) のフェオキィスティス属 (Phaeocysti
s) 及びユーグレナ藻綱 (Euglenophyceae) ユーグレナ
目 (Euglenales) のユーグレナ属 (Euglena) に属する
微細藻類の抽出物がテストステロン-5α-リダクターゼ
阻害活性作用を有していることを見い出して本発明を完
成するに至った。
【0007】ノーストック属に属する藻類としては N.
flagelliformeN. communeN.linckiaN. muscorum
及び N. verrucosum を例示することができ、オシラト
リア属に属する藻類としては O. neglectaO. chalybe
a 及び O. curviceps を例示することができ、スピルリ
ナ属に属する藻類としては S. platensisS. major
S. maxima 及び S. subsalsa を例示することができ、
ポリフィリディウム属に属する藻類としては P. purpur
eumP. marinus 及び P. aerugineum を例示すること
ができ、ロドソルス属に属する藻類としては R. marinu
mR. maculata及び R. violacea を例示することがで
き、クロレラ属に属する藻類としては C. pvrenoidos
aC. fuscaC. vurgarisC. saccharophilaC. ell
ipsoideaS. fusca 及び S. actus を例示することが
でき、デュナリエラ属に属する藻類としては D. salina
及び D. tertiolecta を例示することができ、ミカヅ
キモ属に属する藻類としては C. ehrenbergiiC. acer
osum 及び C. moniliferumを例示することができ、プリ
ュウロクリシス属に属する藻類としては P. carterae
及び P. haptonemafera を例示することができ、フェオ
キィスティス属に属する藻類としては P. pouchetii
例示することができ、ユーグレナ属に属する藻類として
E. gracilis を例示することができる。
【0008】微細藻類は培養により増殖させて使用する
のが好ましい。藻類は光合成を行って自らのエネルギー
としているために、培養は光照射の下に藻類培養用の培
地を用い、通常の培養方法により行うことができる。但
し、藻類によって培養方法が若干異なるために最適条件
を設定する必要がある。既述の藻類の内で代表的なもの
について具体的な培養条件を述べれば下記の通りであ
る。
【0009】培養方法 1 : O. neglecta 及び N. flage
lliforme の培養培地は淡水性藍藻類を培養する場合に
用いられているものであれば格別な制限はなく、例えば
Modified Detmer medium を用いることができる。即
ち、蒸留水 1000ml に対してKNO3 1g、MgSO4・7H2O 250
mg、K2HPO4 250mg、NaCl 100mg 及びCaCl2・2H2O 10mg
を添加した溶液を調製し、該溶液に FeSO4・7H2O 2.0g/
lを含有する金属イオン溶液 1ml と、H3BO3 286mg/l、
MnSO4・7H2O 250mg/l、ZnSO4・7H2O 22.2mg/l、CuSO4
5H2O 7.9mg/l 及び Na2MoO4・2H2O 2.1mg/l を含有する
微量元素混合溶液 1ml を添加した後に、pH を 9.0 に
調整したものが培地として使用される。O. neglecta
培養は細胞濃度が 0.05 - 0.1g/l となるように上記の
培地に接種し、2 リットル容のガラス製扁平フラスコを
用いて行われる。培養期間は 7 -10 日間が適当であ
り、培養は炭酸ガスを 5% 濃度となるように混合した空
気を適当な通気手段により導入する好気的条件下におい
て且つ植物育成用蛍光灯を光源として照度を 142 - 284
μmolm-2s-1 (光合成有効量子束密度) に設定し、連続
光照射下で行うのが好ましい。培養温度は 20 - 25℃
であり、23℃ 付近が望ましい。N. flagelliforme は陸
生であり液体培地を用いる培養は困難であるために、上
記の培地に寒天を 1.5 重量% 添加した培地を用いる。
即ち、蒸留水 1000ml に対して KNO3 1g、MgSO4・7H2O
250mg、K2HPO4 250mg、NaCl 100mg 及びCaCl2・2H2O 10
mg を添加した溶液を調製し、該溶液に FeSO4・7H2O 2.
0 g/lを含有する金属イオン溶液 1ml と、H3BO3 286m
g/l、MnSO4・7H2O250mg/l、ZnSO4・7H2O 22.2mg/l、CuS
O4・5H2O 7.9mg/l 及び Na2MoO4・2H2O 2.1mg/l を含有
する微量元素混合溶液 1ml を添加した後に、pH を 9.0
に調整し、これに寒天を 15g/l の割合で添加したもの
が培地として使用される。この寒天培地をシャーレ (90
mmφ x 15mm) に約 10ml 流し込み、固まった処に N. f
lagelliforme を接種して培養する。尚、この藻類は他
の藻類と比較して増殖速度が遅いために、培養は20 - 3
0 日間継続して行う必要がある。培養は明期16 時間及
び暗期 8時間のサイクルとし、植物育成用蛍光灯を光源
として照度を 14.2- 28.4μmolm-2s-1 の条件に設定す
るのが好ましい。培養温度は 20 - 25℃ であり、23℃
付近が望ましい。
【0010】培養方法 2 : S. plantensis の培養培地
は一般的な淡水性藍藻類を培養する場合に用いられてい
るものであれば格別な制限はなく、例えば SOT medium
を用いることができる。即ち、蒸留水 1000ml に対し
て NaNO3 2.5g、K2SO4 1.0g、K2HPO4 500mg、NaCl 1.0
g、MgSO4・7H2O 200mg、CaCl2・2H2O 40mg、FeSO4・7H2
O 10mg、Na2EDTA・2H2O 80mg 及び NaHCO3 を添加した
溶液を調製し、該溶液にH3BO3 286mg/l、MnSO4・7H2O 2
50mg/l、ZnSO4・7H2O 22.2mg/l、CuSO4・5H2O7.9mg/l
及び Na2MoO4・2H2O 2.1mg/l を含有する微量元素混合
溶液 1ml を添加したものが培地として使用される。S.
platensis の培養は細胞濃度が 0.05 - 0.1g/l となる
ように上記の培地に接種し、2 リットル容のガラス製扁
平フラスコを用いて行われる。培養期間は 7 - 10 日間
が適当であり、培養は炭酸ガスを 5% 濃度となるように
混合した空気を適当な通気手段により導入する好気的条
件下において且つ植物育成用蛍光灯を光源として照度を
142 - 284μmolm-2s-1 に設定し、連続光照射下で行う
のが好ましい。培養温度は 20 - 25℃ であり、23℃付
近が望ましい。
【0011】培養方法 3 : P. purpureum の培養培地は
一般的な海産性紅藻類を培養する場合に用いられている
ものであれば格別な制限はなく、例えば新鮮な濾過海水
1000ml に対して KNO3 1.0g、KH2PO4 70mg、FeCl3・6H2
O 2.8mg 及びNa2EDTA 19mg を添加した溶液を調製し、
該溶液にZnSO4・7H2O 40mg/l、H3BO3 600mg/l、CaCl2
2H2O 2.0mg/l、CuSO4・5H2O 58.6mg/l、MnCl2・4H2O 62
9mg/l、l 及び (NH4)6Mo7O2 ・4H2O 370mg/l を含有す
る微量元素混合溶液 1ml を添加したものが培地として
使用される。該培地にP. purpureum の細胞数が 10 - 2
0x 104 cells/ml となるように接種し、2 リットル容の
ガラス製扁平フラスコを用いて培養した。培養期間は 5
- 7 日間が適当であり、培養は空気を適当な通気手段
により導入する好気的条件下において且つ植物育成用蛍
光灯を光源として照度を 85.2 - 113.6μmolm-2s-1
設定し、連続光照射下で行うのが好ましい。培養温度は
20 - 25℃ であり、23℃ 付近が望ましい。
【0012】培養方法 4 : R. marinus の培養培地は一
般的な海産性紅藻類を培養する場合に用いられているも
のであれば格別な制限はなく、例えば Modified Koch m
ediumを用いることができる。即ち、新鮮な濾過海水100
0ml に対して KNO30.75g、KH 2PO4 25mg、MgSO4・7H2O 2
0mg クエン酸アンモニウム鉄 2.5mg及び二トリロ三酢酸
10mg を添加することにより調製することができる。培
養はR. marinus の細胞数が 5 - 7 x 104 cells/ml と
なるように接種し、2 リットル容のガラス製扁平フラス
コを用いて行われる。培養期間は 7 - 10 日間が適当で
あり、培養は空気を適当な通気手段により導入する好気
的条件下において且つ植物育成用蛍光灯を光源として照
度を 85.2 - 113.6μmolm-2s-1 に設定し、連続光照射
下で行うのが好ましい。培養温度は 20 - 25℃ であ
り、23℃ 付近が望ましい。
【0013】培養方法 5 : C. pyrenoidosa の培養培地
は一般的な淡水性緑藻類を培養する場合に用いられてい
るものであれば格別な制限はなく、例えば MC mediumを
用いることができる。即ち、蒸留水1000ml に対して KN
O3 1.25g、MgSO4・7H2O 1.25g 及び KH2PO4 1.25g を添
加した溶液を調製し、該溶液に FeSO4・7H2O 2.0g/lを
含有する金属イオン溶液 1ml と、H3BO3 286mg/l、MnSO
4・7H2O 250mg/l、ZnSO4・7H2O 22.2mg/l、CuSO4・5H2O
7.9mg/l 及びNa2MoO4・2H2O 2.1mg/l を含有する微量
元素混合溶液 1ml を添加したものが培地として使用さ
れる。尚、培養は既述の培養方法 2 に準じて行うこと
ができる。
【0014】培養方法 6 : D. salina の培養培地は一
般的な海産性緑藻類を培養する場合に用いられているも
のであれば格別な制限はないが、塩濃度は 2M に設定す
る。即ち、新鮮な濾過海水1000ml に対して NaCl 116.8
g、KNO3 80mg、MgSO4 ・7H20 1.23g、KH2PO4 30mg 及び Na
HCO3 420mg を添加した溶液を調製し、該溶液にCuSO4
5H2O 19.6mg/l、ZnSO4・7H2O 44mg/l、CoCl2・6H2O 20m
g/l、MnCl2・4H2O 360mg/l、Na2MoO4 ・2H2O 12.6mg/l
及び Fe-EDA 10g/l を含有する微量元素混合溶液 1ml
を添加したものが培地として使用される。尚、培養は既
述の培養方法 2に準じて行うことができる。
【0015】培養方法 7 : C. ehrenbergii の培養培地
は一般的な淡水性緑藻類を培養する場合に用いられてい
るものであれば格別な制限はなく、例えば C medium
を用いることができる。即ち、蒸留水 1000ml に対して
Ca(NO3)2.・4H2O 0.15g、KNO3 0.1g、MgSO4・7H2O 0.0
4g、β-Na2 glycerophysphate 0.05g 及び Tris hydrok
isirumethyl aminomethane 0.5g を添加した溶液を調製
し、該溶液にFeCl3・6H2O 196mg/l、MnCl2・4H2O 36mg/
l、ZnCl2 10.5mg/l、CoCl2・6H2O 4mg/l、Na2MoO4・2H2
O 2.5mg/l 及び Na2-EDA 1g/l を含有する微量元素混合
溶液 1mlとチアミン塩酸塩 10mg/l、シアノコバラミン
0.1mg/l 及びビオチン 0.1mg/lを含有するビタミン混合
溶液 1ml を添加した後に、pH を 7.5 に調整したもの
が培地として使用される。培養は C. shrenbergii の細
胞数が 100 - 200 cells/ml となるように上記の培地に
接種し、500ml容角型培養を用いて行われる。培養期間
は 10 - 14 日間が適当であり、植物育成用蛍光灯を光
源として照度を20 - 60μmolm-2s-1 に設定し、明期 16
時間及び暗期 8 時間のサイクルが好ましい。培養温度
は 22 - 25℃ であり、23℃ 付近が望ましい。
【0016】培養方法 8 : P. carterae 及び P. pouch
etii の培養培地は一般的な海産性ハプト藻類を培養す
る場合に用いられているものであれば格別な制限はな
く、例えば Eppley's mediumを用いることができる。即
ち、新鮮な濾過海水1000ml に対して KNO3 50.5mg 及び
KH2PO4 8.7mg を添加した溶液に、CuSO4・5H2O 19.6m
g/l、ZnSO4・5H2O 44mg/l、CoCl2・6H2O 20mg/l、MnCl2
・4H2O 360mg/l、Na2MoO4 ・2H2O 12.6mg/l 及び Fe-ED
A 10g/l を含有する微量元素混合溶液 1ml を添加し、
次いでチアミン塩酸塩 200mg/l、ビオチン 1mg/l 及び
シアノコバラミン0.2mg/l を含有するビタミン混合溶液
1ml を添加することにより培地を調製する。培養はP.
carterae 及び P. pouchetii の細胞数が 10 - 20 x 10
5 cells/ml となるように接種し、2 リットル容のガラ
ス製扁平フラスコを用いて行われる。培養期間は 5 - 7
日間が適当であり、培養は空気を適当な通気手段によ
り導入する好気的条件下において且つ植物育成用蛍光灯
を光源として照度を 85.2 -142μmolm-2s-1 に設定し、
連続光照射下で行うのが好ましい。培養温度は 20 -25
℃ であり、23℃ 付近が望ましい。
【0017】培養方法 9 : E. gracilis の培養培地は
一般的なユーグレナ藻類を培養する場合に用いられてい
るものであれば格別な制限はなく、例えば Hutner Eug
lenamedium を用いることができる。即ち、蒸留水 1000
ml に対して KH2PO4 20mgMgSO4・7H2O 25mg、酢酸ナト
リウム 400mg、クエン酸カリウム 40mg、ポリペプトン
600mg、酵母エキス 400mg、ビタミン B12 0.5μg 及び
チアミン塩酸塩0.4mg を添加した溶液を調製し、該溶
液にH3BO3 286mg/l、MnSO4・7H2O 250mg/l、ZnSO4・7H2
O 22.2mg/l、CuSO4・5H2O 7.9mg/l 及びNa2MoO4・2H2O
2.0mg/l を含有する微量元素混合溶液 1ml を添加した
ものが培地として使用される。培養は既述の培養方法 2
に準じて行われる。
【0018】抽出溶媒としては水、エタノール又は1,3-
ブチレングリコールの単独溶液又は混合溶液を用いるこ
とができる。抽出は室温下でも加熱下においても実施す
ることができる。本発明によるテストステロン-5α-リ
ダクターゼ阻害剤は溶媒を含有する抽出物の状態であっ
ても、例えば凍結乾燥等の手段により溶媒を除去した状
態であっても差し支えはない。例えば、上記の阻害性物
質は下記の要領により微細藻類から抽出される。(1) 培
養した藻体を収穫し、藻体濃度が 1 - 70% となるよう
に水を添加し、室温 - 90℃ の温度において約 1 - 24
時間抽出し、次いで濾過し、必要に応じて凍結乾燥させ
る。(2) 藻体濃度が 1 - 70% となるように10 - 80% エ
タノールを添加し、室温 - 90℃ において約 1 - 24 時
間抽出し、次いで濾過し、必要に応じて凍結乾燥させ
る。(3) 藻体濃度が 1 - 80% 1,3-ブチレングリコール
を添加し、室温 - 90℃ の温度において 1 - 96 時間抽
出し、次いで濾過し、必要に応じて凍結乾燥させる。本
発明において使用される微細藻類の何れからもテストス
テロン-5α-リダクターゼ阻害活性を有する物質を抽出
することができる。従って、1 種類又は複数種類の微細
藻類を用いて抽出を行うこともでき、又本発明による抗
酸化剤は個々の微細藻類抽出物の混合物であることもで
きる。
【0019】本発明による育毛剤は上記のようにして得
た微細藻類抽出物を自体周知の基材に配合することによ
り調製することができ、形態としてはへアートニック、
ヘアークリーム、ヘアーリキッド、ヘアーローション、
ポマード、ヘアーシャンプー、ヘアーリンス等であるこ
とができる。
【0020】
【発明の実施の形態】次に製造例、試験例及び処方例に
関連して本発明を更に詳細に且つ具体的に説明する。製造例 1 各種微細藻類の乾燥物 100g に対して水を 3300g 添加
し、90℃ に加熱して 3時間抽出し、次いで濾過し、濾
液を凍結乾燥することにより抽出物を得た。抽出物の収
量は後記の表 1 に示されている通りであった。
【0021】製造例 2 各種微細藻類の乾燥物 100g に対して50% エタノールを
1000g 添加し、90℃において還流抽出器により 3 時間
抽出し、次いで濾過し、濾液を減圧下にて濃縮し、更に
凍結乾燥することにより抽出物を得た。これらの場合の
抽出物の収量は下記の表 1 に示されている。
【0022】
【表1】
【0023】試験例 1 (テストステロン-5α-リダクタ
ーゼ阻害作用) SD 系雄性ラットの肝臓から抽出したテストステロン-5
α-リダクターゼを用い、次の反応系における条件下で
阻害活性を測定する。即ち、テストステロン3..0mol を
プロピレングリコール10 滴により溶解し、Tris-HCl 緩
衝液 (pH 7.2) 5ml を添加し、更に NADPH 5mg 及びテ
ストステロン-5α-リダクターゼ液 1ml を添加し37℃
において 30 分間反応させる。次いで CHCl3 を添加し
て反応を停止させ、ガスクロマトグラフィーにより代謝
産物を定量する。尚、検体即ち製造例1 及び 2 におい
て得られた微細藻類抽出物の反応系への添加はテストス
テロンの滴下後に行い、抽出溶媒を留去した後に反応さ
せる。
【0024】微細藻類抽出物を添加しなかったコントロ
ール区の反応率を 100% (阻害率 :0%) とし、微細藻類
抽出物を添加した場合の反応量と比較して、次式により
阻害率を求める。 阻害率 (%) = [1 - (b'/a')/(b/a)] x 100 a : コントロールに関するテストステロンのピーク面
積、 b : コントロールに関するジヒドロテストステロンの
ピーク面積、 a' : 検体を添加した場合のテストステロンのピーク面
積及び b': 検体を添加した場合のジヒドロテストステロンのピ
ーク面積
【0025】核微細藻類抽出物の阻害率から50% 阻害濃
度 (IC50) を算出した結果は下記の表 2 に示されてい
る通りであり、藍藻綱ネンジュモ目の N. flagelliform
e 及びユレモ目の O. neglecta 及び S. platensis、紅
藻綱チノリモ目の P. purpureum 及びR. marinus、緑藻
綱クロロコックム目の C. pvenoidosa 及びオオヒゲマ
ワリ目の D. salina 及びホシミドロ目の C. ehrenberg
ii、ハプト藻綱イソクリシス目の P. carterae 及びプ
リムネシウム目の P. poucetii、ユーグレナ藻綱ユーグ
レナ目の E. gracilis の抽出物にテストステロン-5α-
リダクターゼ阻害活性が認められた。
【0026】
【表2】
【0027】処方例 1 (ヘアートニック) 下記の成分 1 - 7 を混合して、常法により所望のヘア
ートニックを調製した。 成 分 重量% (1) エタノール 50.0 (2) ポリオキシエチレン (60) 硬化ヒマシ油 1.0 (3) 1,3-ブチレングリコール 1.5 (4) グリセリン 2.0 (5) ノーストックのエタノール抽出物 1.0 (6) 防腐剤 適量 (7) 精製水 残部 (全体量を 100.0 とする)
【0028】処方例 2 (ヘアークリーム) 下記の成分 1 - 7及び 8 - 11 をそれぞれ 80℃ に加
温して固形物を溶解させた後に、成分 8 - 11 を成分 1
- 7 に添加して撹拌することにより乳化させ、次いで
撹拌しながら冷却することにより均一になして所望のヘ
アークリームを調製した。 成 分 重量% (1) ステアリン酸 4.0 (2) セタノール 6.0 (3) スクワラン 7.0 (4) ミリスチン酸イソプロピル 4.0 (5) ワセリン 1.0 (6) モノステアリン酸ソルビタン 1.5 (7) モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン 1.0 (8) グリセリン 5.0 (9) 防腐剤 適量 (10) ノーストックのエタノール抽出物 1.0 (11) 精製水 残部 (全体量を 100.0 とする)
【0029】試験例 2 (使用試験) 薄毛症又は脱毛症のボランティア 10 名に処方例 1 に
よるヘアートニックを与え、朝と夜における洗髪後に該
へアートニックを 1 回当り2ml を振り掛け、次いで頭
皮を充分にマッサージする方法で試験を行った。コント
ロールには微細藻類抽出物を含有していない点のみにお
いて異なる処方のものを用いた。試験期間は 3 ケ 月間
であり、評価は次の基準でアンケート調査により行っ
た。
【0030】養毛乃至育毛効果 有効 : 産毛が非常に多く生じた、 やや有効 : 産毛が若干生じた、 無効 : 試験前と変化なし毛髪感触改善効果 有効 : 毛髪の艶、張り及び滑らかさが増し、櫛通
りが非常に良好になった やや有効 : 毛髪の艶、張り及び滑らかさが若干増し、
櫛通りが良好になった、 無効 : 試験前と変化なし
【0031】試験結果は下記の表 3 及び 4 に示されて
いる通りであり、処方例 1 によるヘアートニックは養
毛乃至育毛効果及び毛髪感触改善効果を有することが判
明した。
【0032】
【表3】
【0033】
【表4】
【0034】
【発明の効果】本発明によるテストステロン-5α-リダ
クターゼ阻害剤は天然物である微細藻類の抽出物であ
り、従って使用安全性が高い。この阻害剤を含有する本
発明による育毛剤は養毛・育毛効果のみならず毛髪感触
改善効果を有している。 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年9月28日(2000.9.2
8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】
【従来の技術】男性型脱毛症や円形脱毛症は男性ホルモ
ンが代謝系に大量に蓄積し、男性ホルモン作用が増大す
ることに起因するものであることが従来から知られてい
る。特に毛根、皮脂腺等の器官におけるこの男性ホルモ
ンの本体は、これらの標的器官においてテストステロン
がテストステロン-5α-リダクターゼにより還元される
ことにより生成する 5α-ジヒドロテストステロンであ
る。即ち、精巣や副腎において生合成され分泌されたテ
ストステロンは血流により皮脂腺に到達し、皮脂腺細胞
中のテストステロン-5α-リダクターゼによって5α-ジ
ヒドロテストステロンに変換されるのである。この 5α
-ジヒドロテストステロンは細胞内の男性ホルモンレセ
プターと結合して核に作用し、皮脂腺細胞の増殖を促
す。換言すれば、男性ホルモンを活性化して毛髪の発育
を阻害するとされている、テストステロンから 5α-ジ
ヒドロテストステロンへの還元を阻害、即ちテストステ
ロン-5α-リダクターゼの活性を阻害すれば男性型脱毛
症や円形脱毛症の発生を予防乃至低減し得るものと考え
られている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山口 祐司 岐阜県岐阜市曙町4−15 MAC総合研究 所 内 (72)発明者 竹中 裕行 岐阜県岐阜市曙町4−15 MAC総合研究 所 内 Fターム(参考) 4C083 AA111 AA112 AC012 AC022 AC072 AC102 AC122 AC242 AC352 AC432 AC442 CC32 CC37 DD23 DD31 EE22 FF01 FF05 4C088 AA12 AA16 BA09 BA10 CA05 CA06 CA07 MA63 ZA92 ZC20

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 藍藻綱 (Cyanophyceae) ネンジュモ目
    (Nostocales) のノーストック属 (Nostoc) 又はユレモ
    目 (Oscillatoriales) のオシラトリア属 (Oscillatori
    a) 又はスピルリナ属 (Spirulina)、紅藻綱 (Rhodophyc
    eae) チノリモ目 (Porphyridiales) のポルフィリディ
    ウム属 (Porphyridium) 又はロドソルス属(Rhodosoru
    s)、緑藻綱 (Chlorophyceae) クロロコックム目 (Chlor
    ococcales)のクロレラ属 (Chlorella) 及びオオヒゲマ
    ワリ目 (Volvocales) のデュナリエラ属 (Dunaliella)
    及びホシミドロ目 (Zygnematales) のミカヅキモ属 (Cl
    osteriumu)、ハプト藻綱 (Haptophyceae) イソクリシス
    目 (Isochrysidales) のプリュウロクリシス属 (Pleuro
    chrysis) 及びプリムネシウム目 (Prymnesiales) のフ
    ェオキィスティス属 (Phaeocystis) 及びユーグレナ藻
    綱 (Euglenophyceae)ユーグレナ目 (Euglenales) のユ
    ーグレナ属 (Euglena) に属する微細藻類の抽出物を少
    なくとも 1 種類含有していることを特徴とする、テス
    トステロン-5α-リダクターゼ阻害剤。
  2. 【請求項2】 水、エタノール、メタノール、1,3-ブチ
    レングリコール、プロピレングリコール、アセトン、グ
    リセリン、ポリプロピレングリコールの少なくとも1 種
    類の物質により抽出された抽出物であることを特徴とす
    る、請求項 1に記載のテストステロン-5α-リダクター
    ゼ阻害剤。
  3. 【請求項3】 請求項 1 に記載の抽出物を含有してい
    ることを特徴とする、育毛剤。
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