JP2002068803A - 無機質板状体の製造方法 - Google Patents

無機質板状体の製造方法

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JP2002068803A JP2000261163A JP2000261163A JP2002068803A JP 2002068803 A JP2002068803 A JP 2002068803A JP 2000261163 A JP2000261163 A JP 2000261163A JP 2000261163 A JP2000261163 A JP 2000261163A JP 2002068803 A JP2002068803 A JP 2002068803A
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Shigeru Morishita
滋 森下
Kazushi Nanba
一志 南葉
Hidetsugu Ito
英嗣 伊藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 所定の耐熱性、耐水性を保持しつつ、靭性、
耐衝撃性、釘保持力および防火性に優れた無機質板状体
の製造方法を提供することにある。 【解決手段】 熱硬化性樹脂を主成分とし、熱可塑性樹
脂を副成分とするポリマーアロイの結合剤と、無機繊維
および無機粉体を主成分とする板状体構成要素とを混
合,成形する。ついで、加熱乾燥工程で前記結合剤を硬
化させて結合力を発現させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は無機質板状体の製造
方法、特に、熱硬化性樹脂を主成分とし、熱可塑性樹脂
を副成分とするとともに、これらをポリマーアロイ化し
た結合剤を用いた無機質板状体の製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】従来、無
機繊維および無機粉体を主成分とする板状体構成要素
と、有機質の結合剤とを混合し、加熱硬化して無機質板
状体を成形する方法がある。前記結合剤に熱硬化性樹脂
を用いると、耐水性、耐熱性に優れた無機質板状体が得
られる。しかし、一般に熱硬化性樹脂は硬質であるの
で、これだけを使用した無機質板状体は粘りが無く、耐
衝撃性に劣ると共に、釘保持力が弱いという短所を有す
る。
【0003】一方、結合剤として熱可塑性樹脂を用いる
と、一般に熱可塑性樹脂は柔軟な樹脂であるので、粘り
強く、耐衝撃性に優れ、釘保持力が大きい無機質板状体
が得られる。しかし、熱可塑性樹脂だけを使用した無機
質板状体は耐熱性、耐水性が低いという短所を有する。
【0004】このため、前述の2種類の樹脂が有する長
所を組み合せるべく、熱硬化性樹脂をベースにして熱可
塑性樹脂の粘り強さを備えた樹脂を得ようとすると、熱
可塑性樹脂を多量に添加する必要がある。この結果、不
必要な熱可塑性樹脂の短所が発現しやすくなるだけでな
く、添加される有機成分の総量が増加し、防火性が低下
する。
【0005】本発明の目的は、前記問題点に鑑み、所定
の耐熱性、耐水性を保持しつつ、靭性、耐衝撃性、釘保
持力および防火性に優れた無機質板状体の製造方法を提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる無機質板
状体の製造方法は、前記目的を達成すべく、熱硬化性樹
脂を主成分とし、熱可塑性樹脂を副成分とするポリマー
アロイの結合剤と、無機繊維および無機粉体を主成分と
する板状体構成要素とを混合,成形し、加熱乾燥工程で
前記結合剤を硬化させて結合力を発現させる工程からな
るものである。
【0007】本発明によれば、結合剤として熱硬化性樹
脂を主成分とし、熱可塑性樹脂を副成分とするポリマー
アロイを用いるので、熱硬化性樹脂が部分的に熱可塑性
樹脂で結合されている。このため、加熱乾燥工程で主成
分の熱硬化性樹脂が硬化して結合剤としての実用強度、
耐水性、耐熱性を保持しつつ、熱可塑性樹脂が部分的に
柔らかさを発現して粘りのある結合剤が得られる。この
結果、前述の結合剤を用いることにより、無機繊維およ
び無機粉体を主成分とする硬く脆い板状体構成要素で形
成されていても、靭性、衝撃強度,釘保持力を向上させ
た無機質板状体が得られる。
【0008】他の無機質板状体の製造方法としては、熱
硬化性樹脂固形物および熱可塑性樹脂を混合粉砕し、熱
硬化性樹脂粉体の表面に熱可塑性樹脂を二次凝集の形で
付着させたポリマーアロイ前駆体の結合剤と、無機繊維
および無機粉体を主成分とする板状体構成要素とを混
合,成形し、加熱乾燥工程で前記結合剤をポリマーアロ
イとし、硬化させて結合力を発現させる工程からなるも
のである。
【0009】別の無機質板状体の製造方法としては、熱
硬化性樹脂固形物の表面に液状の熱可塑性樹脂を塗布し
て乾燥させた後、粉砕して得たポリマーアロイ前駆体の
結合剤と、無機繊維および無機粉体を主成分とする板状
体構成要素とを混合,成形し、加熱乾燥工程で前記結合
剤をポリマーアロイとし、硬化させて結合力を発現させ
る工程からなるものである。
【0010】前述の発明によれば、結合剤として熱硬化
性樹脂固形物と、熱可塑性樹脂とを混合粉砕して熱硬化
性樹脂粉体の表面に熱可塑性樹脂が二次凝集の形で付着
したポリマーアロイ前駆体、または、熱硬化性樹脂固形
物の表面に、液状の熱可塑性樹脂を塗布し乾燥させた後
に粉砕したポリマーアロイ前駆体を用いる。このため、
前述の製造方法によれば、ポリマーアロイになるまで予
め十分に混合する必要がなく、固形物同士をある程度ま
で均一に粉砕,混合し、あるいは、液体を塗布した固形
物を粉砕するだけでよいので、ポリマーアロイを作る手
間が省ける。特に、Tg(ガラス転移点)の低い熱可塑
性樹脂を用いた場合、熱可塑性樹脂は柔らかい樹脂であ
るので、固形物同士を粉砕,混合するには一方が柔らか
すぎて粉砕し難い。しかし、熱硬化性樹脂固形物に液状
の熱可塑性樹脂を塗布すれば、硬い熱硬化性樹脂を粉砕
するだけでよいので、容易にポリマーアロイ前駆体が得
られる。
【0011】前記結合剤は、熱硬化性樹脂100重量部
に対して熱可塑性樹脂0.5ないし20重量部を添加,
混合したものであってもよい。
【0012】本発明の製造方法によれば、結合剤として
熱硬化性樹脂100重量部に対して熱可塑性樹脂0.5
〜20重量部を添加,混合している。このため、従来の
ポリマーアロイに比べ、副成分の添加量が少なくできる
ので、樹脂が柔らかくなりすぎることがなく、耐水性、
耐熱性をも保持できる。さらに、添加する結合剤の総量
をも減らすことができるので、防火上の点でも好ましい
という効果がある。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明にかかる製造方法は、ポリ
マーアロイ化した結合剤、あるいは、ポリマーアロイ前
駆体化した結合剤と、板状体構成要素と、を混合して混
合物を得た後、この混合物を加熱,圧締して成形でき
る。これらは以下の実施例に示すように単層構造の板状
体であってもよく、あるいは、二層以上の複層構造を有
していてもよい。特に、表裏層を引っ張り強度の大きい
繊維材料で構成し、芯層の密度を低くした三層構造とす
ることにより、軽量で実用強度を備えた無機質板状体が
得られる。
【0014】結合剤は、後述する前記板状体構成要素を
結合するために添加するものであり、主成分の熱硬化性
樹脂と副成分の熱可塑性樹脂とからなるポリマーアロ
イ、または、両者を混合したポリマーアロイ前駆体が挙
げられる。
【0015】本願のポリマーアロイは、熱硬化性樹脂に
熱可塑性樹脂の可塑性を付与した樹脂であり、基本的に
は固形樹脂同士をアロイ化して得られるが、いずれか一
方が液状樹脂であってもよい。前記熱硬化性樹脂は、粉
体バインダーとして製造可能なものが好ましい。例え
ば、フェノール樹脂(レゾールタイプ、ノボラックタイ
プ及びその混合物)、ユリア樹脂、メラミン樹脂、エポ
キシ樹脂の他、それらへのユリア、メラミン、エポキシ
等導入等の変成品が挙げられる。
【0016】前記熱可塑性樹脂としては、ガラス転移温
度がマイナス50ないしプラス100℃の樹脂が好まし
く、例えば、エチレン酢酸ビニル(EVA)、酢酸ビニ
ル、アクリルスチレン、ポリビニルアルコール(PV
A)、ブチラール化PVA等のPVA各種誘導体、ポリ
オレフィン、塩化ビニル、アクリルスチレン樹脂等が挙
げられる。さらに、他の副成分としては、例えば、デン
プン、不飽和ポリエテスル樹脂、アマニ油等が挙げられ
る。
【0017】主成分の熱硬化性樹脂と副成分の熱可塑性
樹脂との混合比率は、熱硬化性樹脂100重量部に対し
て副成分の熱可塑性樹脂の割合が0.1ないし30重量
部、特に、0.5ないし10重量部を添加することが好
ましい。熱可塑性樹脂の添加量が0.1重量部未満であ
ると、熱可塑性樹脂の性質が殆ど発現しないからであ
る。また、熱可塑性樹脂の添加量が30重量部を越える
と、熱可塑性樹脂の柔らかい性質、耐水性に劣る性質が
強く発現しすぎる傾向にあるからである。
【0018】ポリマーアロイの製造方法としては、例え
ば、熱硬化性樹脂の合成時に熱可塑性樹脂を添加して混
練し、ポリマーアロイとする。そして、このポリマーア
ロイを固化させた後、所望の粒度まで粉砕する。粉砕作
業は平均粒度が30μm以下となるまで行うのが好まし
い。平均粒度が30μmを越えると、ポリマーアロイを
結合剤として使用する際の均一分散性が低下するからで
ある。
【0019】また、ポリマーアロイ前駆体の製造方法と
しては、例えば、ペレット状、スティック状、粒状の熱
硬化性樹脂の表面に、熱可塑性樹脂溶液もしくは溶解物
を塗布,乾燥させた後、所望の粒度まで粉砕する方法が
ある。あるいは、前述のペレット状、スティック状、粒
状の熱硬化性樹脂に、ペレット状、スティック状、粒状
の熱可塑性樹脂を混合した後、所望の粒度まで粉砕して
もよい。なお、前述の粉砕作業を行う場合には、温度上
昇によって樹脂が溶融しないように冷却しながら行うこ
とが好ましい。
【0020】板状体構成要素は、板状体を構成する主要
材料及び副材料からなり、両者が無機材料であれば、そ
の形状は問わず、例えば、無機繊維,無機粉体および無
機発泡体が挙げられる。前記無機繊維としては、ロック
ウール、スラグウール、グラスウール、セラミックファ
イバー等の無機繊維が挙げられる。なお、前記無機繊維
の補強材として木質繊維、合成繊維(ポリプロピレン,
ポリエステル,ビニロン等)、あるいは、植物繊維
(麻、亜麻等)を少量添加してもよい。前記無機粉体と
しては、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、珪砂、
スラグ等が挙げられる。前記無機発泡体としては、パー
ライト、黒曜石発泡体、シラス発泡体、ガラス発泡体等
が挙げられる。そして、板状体構成要素における無機繊
維、無機粉体および無機発泡体の混合比率は、特に限定
するものではなく、必要に応じて適宜選択できる。
【0021】前記板状体構成要素と前記結合剤との混合
比率は、必要に応じて適宜選択できるが、板状体構成要
素90重量部に対して前記結合剤10重量部、特に、5
重量部ないし30重量部を添加,混合すること好まし
い。5重量部未満でであると、得られる無機質板状体の
強度が弱くなるからであり、30重量部を越えると、難
燃性の点で問題点があるからである。
【0022】前記板状体構成要素および前記結合剤の混
合方法は既存の方法から適宜選択でき、例えば、ミキサ
ーで混合する方法が挙げられる。
【0023】無機質板状体のプレス成形は、既存の熱圧
プレスから適宜選択でき、プレス温度、プレス時間は必
要に応じて選択できる。
【0024】
【実施例】(実施例1)板状体構成要素の無機発泡体と
して平均粒径50μm、比重0.1のシラス発泡体50
重量部、無機粉体として炭酸カルシウム37重量部、お
よび、ポリプロピレン繊維1重量部に、結合剤としてポ
リマーアロイ樹脂12重量部を添加し、ミキサーで混合
して混合物を得た。前記ポリマーアロイ樹脂12重量部
は、粉体フェノール100重量部に対してエチレン酢酸
ビニル(EVA)3重量部を添加してポリマーアロイ化
したものであり、粉体フェノール11.65重量部、エ
チレン酢酸ビニル0.35重量部の割合で含有してい
る。
【0025】ついで、前記混合物をプレス台上に散布し
て厚さ50mmに堆積させた。さらに、温度180℃、
圧力30kg/cm2の熱圧プレスで20分間加熱圧締
し、厚さ9mm、比重0.55の板状体を得、これをサ
ンプルとした。そして、前記サンプルの常態における曲
げ強度、曲げヤング率、および、釘側面抵抗を測定し
た。釘側面抵抗は、図1に示すように、巾75mm、長
さ100mmに切断したサンプル1に、端面から12m
mの位置に釘2を打ち込んだ後、3mm/minの割合
で前記サンプル1を試験機の治具3,4で引っ張り、測
定した破壊荷重である。同様に、前記サンプルの吸水状
態における曲げ強度、および、釘側面抵抗を測定した。
前述の測定結果を図2に示す。なお、吸水状態のサンプ
ルは、水温20℃の恒温水槽で24時間吸水させて得
た。
【0026】(実施例2)結合剤として、粉体フェノー
ル100重量部に対してエチレン酢酸ビニル(EVA)
1重量部を添加し、ポリマーアロイ化したポリマーアロ
イ樹脂12重量部を使用した点を除き、他は前述の実施
例1と同様な操作で同一比重、同一形状のサンプルを得
た。そして、実施例1と同一条件で測定を行った。測定
結果を図2に示す。
【0027】(実施例3)結合剤として、粉体フェノー
ル100重量部に対してエチレン酢酸ビニル(EVA)
3重量部を添加,混合して得たポリマーアロイ前駆体1
2重量部を使用した点を除き、他は前述の実施例1と同
様な操作で同一比重、同一形状のサンプルを得た。そし
て、実施例1と同一条件で測定を行った。測定結果を図
2に示す。
【0028】(比較例1)結合剤として粉末フェノール
12重量部を使用した点を除き、他は前述の実施例1と
同様な操作で同一比重、同一形状のサンプルを得た。そ
して、実施例1と同一条件で測定を行った。測定結果を
図2に示す。
【0029】(比較例2)結合剤として粉末フェノール
11.65重量部、PVA0.35重量部を使用した点
を除き、他は前述の実施例1と同様な操作で同一比重、
同一形状のサンプルを得た。そして、実施例1と同一条
件で測定を行った。測定結果を図2に示す。
【0030】(比較例3)結合剤として粉末フェノール
9重量部、PVA3重量部を使用した点を除き、他は前
述の実施例1と同様な操作で同一比重、同一形状のサン
プルを得た。そして、実施例1と同一条件で測定を行っ
た。測定結果を図2に示す。
【0031】図2に基づき、実施例1,2,3と、熱硬
化性樹脂のみを使用した比較例1とを比較すると、実施
例1,2,3は比較例1よりも常態の曲げ強度において
明らかに強く、吸水状態の曲げ強度においても若干強い
ことが判明した。また、実施例1,2,3は比較例1よ
りも曲げヤング率が若干小さく、曲がり易くなっている
が、釘側面抵抗値は常態、吸水状態のいずれの場合にお
いて比較例1よりも大きい。これは、柔軟性のある熱可
塑性樹脂を付加し、かつ、ポリマーアロイ化することに
より、実施例1,2,3のサンプルに粘りが発現し、脆
さが改善されたためであると考えられる。特に、吸水曲
げ強度については耐水性のある熱硬化性樹脂の影響が強
い。
【0032】実施例1,2,3と、同一成分でポリマー
アロイ化していない樹脂を使用した比較例2とを比較す
ると、実施例1,2,3は比較例2よりも常態の曲げ強
度において明らかに強く、吸水状態の曲げ強度において
も若干強いことが判明した。また、実施例1,2,3は
比較例1よりも曲げヤング率が若干小さく、曲がり易く
なっているが、釘側面抵抗値は常態、吸水状態のいずれ
の場合において比較例2よりも大きい。これは、前述の
説明と同様、実施例1,2,3のサンプルに粘りが発現
し、脆さが改善されたためであると考えられる。したが
って、熱可塑性樹脂を添加しても、ポリマーアロイ化し
なければ、熱可塑性樹脂の性質が効果的に発現しないこ
とが判った。
【0033】実施例1,2,3と、熱可塑性樹脂の添加
比率を高め、かつ、ポリマーアロイ化していない樹脂を
使用した比較例3とを比較すると、実施例1,2,3
は、比較例3に比し、常態において同等の曲げ強度を有
するが、吸水状態においては著しく大きな曲げ強度を有
することが判った。また、実施例1,2,3は比較例3
よりも曲げヤング率が大きく、曲がりにくくなっている
が、釘側面抵抗値は常態において同等であり、吸水状態
の場合には比較例3よりも著しく大きい。したがって、
比較例3は熱可塑性樹脂の配合が多く、熱可塑性樹脂の
性質を発現し、脆さは改善されているものの、欠点であ
る耐水性の悪さが顕著に現れていることが判った。
【0034】以上の結果より、熱硬化性樹脂に少量の熱
可塑性樹脂を添加し、かつ、ポリマーアロイあるいはポ
リマーアロイ前駆体とすることにより、熱可塑性樹脂の
粘り強さを効果的に発現できることが明白となった。
【0035】
【発明の効果】本発明の無機質板状体の製造方法によれ
ば、結合剤として熱硬化性樹脂を主成分とし、熱可塑性
樹脂を副成分とするポリマーアロイを用いるので、熱硬
化性樹脂が部分的に熱可塑性樹脂で結合されている。こ
のため、加熱乾燥工程で主成分の熱硬化性樹脂が硬化し
て結合剤としての実用強度、耐水性、耐熱性を保持しつ
つ、熱可塑性樹脂が部分的に柔らかさを発現して粘りの
ある結合剤が得られる。この結果、前述の結合剤を用い
ることにより、無機質板状体が無機繊維および無機粉体
を主成分とする硬く脆い板状体構成要素からなるもので
あっても、靭性、衝撃強度,釘保持力を向上させた無機
質板状体を得られるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる実施例,比較例にかかる釘側
面抵抗試験の試験方法を示す斜視図である。
【図2】 実施例,比較例の測定結果を示す図表であ
る。
【符号の説明】
1…サンプル、2…釘、3,4…治具。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C04B 14:16 C04B 14:16 16:06 16:06 Z 14:28) 14:28) B29K 101:10 B29K 101:10 103:04 103:04 B29L 7:00 B29L 7:00 C04B 111:28 C04B 111:28 111:30 111:30 (72)発明者 伊藤 英嗣 富山県東砺波郡井波町井波1番地の1 大 建工業株式会社内 Fターム(参考) 4F204 AA36 AB08 AB16 AB25 AG01 FA01 FB01 FB22 FF01 FH06 FN13 FN17

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱硬化性樹脂を主成分とし、熱可塑性樹
    脂を副成分とするポリマーアロイの結合剤と、無機繊維
    および無機粉体を主成分とする板状体構成要素とを混
    合,成形し、加熱乾燥工程で前記結合剤を硬化させて結
    合力を発現させることを特徴とする無機質板状体の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 熱硬化性樹脂固形物および熱可塑性樹脂
    を混合粉砕し、熱硬化性樹脂粉体の表面に熱可塑性樹脂
    を二次凝集の形で付着させたポリマーアロイ前駆体の結
    合剤と、無機繊維および無機粉体を主成分とする板状体
    構成要素とを混合,成形し、加熱乾燥工程で前記結合剤
    をポリマーアロイとし、硬化させて結合力を発現させる
    ことを特徴とする無機質板状体の製造方法。
  3. 【請求項3】 熱硬化性樹脂固形物の表面に液状の熱可
    塑性樹脂を塗布して乾燥させた後、粉砕して得たポリマ
    ーアロイ前駆体の結合剤と、無機繊維および無機粉体を
    主成分とする板状体構成要素とを混合,成形し、加熱乾
    燥工程で前記結合剤をポリマーアロイとし、硬化させて
    結合力を発現させることを特徴とする無機質板状体の製
    造方法。
  4. 【請求項4】 結合剤が、熱硬化性樹脂100重量部に
    対して熱可塑性樹脂0.5ないし20重量部を添加,混
    合したことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1
    項に記載の無機質板状体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004065912A (ja) * 2002-08-05 2004-03-04 Biotech One Inc 外用骨固定材およびその製造方法
JP2010272368A (ja) * 2009-05-21 2010-12-02 Toyota Motor Corp 固体電解質電池の製造方法

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