JP2002068668A - クレーンにおける風速表示装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 クレーンにおける風速表示装置を視認性が良
く、且つ、安価に構成できるようにする。 【解決手段】 本発明は風速検知器１０及びオペレータ
キャブ内に設置されている過負荷防止装置１１を有する
クレーンであって、前記風速検知器１０による検出値は
電気信号に変換されて前記過負荷防止装置１１に入力さ
れ、該過負荷防止装置１１の演算部１１ｃにて前記電気
信号を風速に演算し、該風速を前記過負荷防止装置と一
体に設けられている表示部１１ａに表示するように構成
されたクレーンにおける風速表示装置を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明はクレーンにおける
風速表示装置に関するものであり、特に、風速検知器に
よって検出した風速をオペレータキャブ内に設置されて
いる過負荷防止装置と一体の表示部に表示するように構
成されたクレーンにおける風速表示装置に関するもので
ある。

【０００２】

【従来の技術】従来の此種クレーンにおける風速表示装
置を図３に従って説明する。図において１はクレーンの
ブーム上端部に取り付けられている風速検知器であり、
２は表示装置部演算装置を示す。該表示装置部演算装置
２はオペレータキャブ内に設置されており、前記風速検
知器１によって検出された風速は風速検知器１側で電気
信号に変換されて前記表示装置部演算装置２に入力され
る。該表示装置部演算装置２は前記入力された信号を演
算して該表示装置部演算装置２の表示部に風速を表示す
るように構成されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記従来のクレーンに
おける風速表示装置は、風速検知器の検出値をオペレー
タキャブ内に設置されている表示装置部演算装置内に入
力し、該表示装置部演算装置にて前記検出値を演算して
該表示装置部演算装置の表示部に風速を表示している。

【０００４】このように、前記表示装置部演算装置は風
速信号を演算して風速を算定する演算部と該演算部と一
体の表示部とから成り、そして、之をオペレータキャブ
内に設置してある。

【０００５】然るに、該オペレータキャブ内には、別途
過負荷防止装置が設置されている。該過負荷防止装置
は、図２に示すように張力検出器及びブーム角度検出器
によって検出された検出値が電気信号に変換され、そし
て、該信号が該過負荷防止装置へ入力され、該過負荷防
止装置にて前記入力信号を演算してブームの傾き、或い
は張力等を算出し、クレーンの状態を表示部に表示する
と共にクレーンの安全対策を講じるように構成されてい
るのである。

【０００６】即ち、該オペレータキャブ内には風速検知
器によって検出した風速を演算して表示する表示装置部
演算装置と、前記過負荷防止装置の双方が共存してお
り、従って、該オペレータキャブ内のスペースが狭くな
り、且つ、部品点数が多くコスト高の要因となってい
る。

【０００７】そこで、オペレータキャブ内のスペースを
可及的に大きくすると共に、コストを低減できるクレー
ンにおける風速表示装置を得るために解決せられるべき
技術的課題が生じてくるのであり、本発明は該課題を解
決することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために提案せられたものであり、風速検知器及びオ
ペレータキャブ内に設置されている過負荷防止装置を有
するクレーンであって、前記風速検知器による検出値は
電気信号に変換されて前記過負荷防止装置に入力され、
該過負荷防止装置の演算部にて前記電気信号を風速に演
算し、該風速を前記過負荷防止装置と一体に設けられて
いる表示部に表示するように構成されたクレーンにおけ
る風速表示装置を提供するものである。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
１及び図２に従って詳述する。図に於いて、１０は例え
ばクレーンのブーム（図示せず）上端部に取り付けられ
る風速検知器である。該風速検知器１０は風速を検出
し、該検出された風速は電気信号に変換されて過負荷防
止装置１１に入力される。該過負荷防止装置１１は表示
部１１ａと一体に形成されており、且つ、記憶部１１ｂ
並びに演算部１１ｃ等から成るコントローラ及び張力検
出器１２並びにブーム角度検出器１３等から成る。

【００１０】而して、該張力検出器１２及びブーム角度
検出器１３は図２に示すように、地震時又は強風時に於
けるブームの方向等、ブームの状態を検知してクレーン
に不測の事故等が生じないように、前記過負荷防止装置
１１によってクレーンの過負荷を防止するように構成さ
れて成るものである。

【００１１】尚、図中符号１４はクレーンの各機能の切
換弁である。該切換弁１４は前記風速検知器１０によっ
て検知した風速が、風によるブームに与える力を演算し
て予め設定されたクレーンの安全限界値を越えたとき
に、前記コントローラからの停止指令信号により該切換
弁１４が切換ってクレーンの各機能を自動的に停止する
ことができるように構成されている。

【００１２】そこで、図２のフローチャートを参照して
本発明の一実施の形態を説明する。ステップに於い
て、前記風速検知器１０によって検出した風力は電気信
号に変換され、そして、該信号はオペレータキャブ内に
設置されている過負荷防止装置１１の演算部１１ｃに入
力される。該演算部１１ｃは入力された前記信号を演算
して風速を算出し、更に、該過負荷防止装置１１と一体
に設けられている表示部１１ａに該風速を表示する（ス
テップ）。

【００１３】斯くの如く、本発明のクレーンにおける風
速表示装置はオペレータキャブ内に設置され、且つ、最
も視認性の高い個所に設置されており、而も、風速の表
示部１１ａは該過負荷防止装置に一体に形成されている
ので、オペレータは気象状況を把握し易く、従って、安
全に作業を実施することができるのである。

【００１４】尚、本発明は、本発明の精神を逸脱しない
限り種々の改変を為すことができ、そして、本発明が該
改変されたものに及ぶことは当然である。

【００１５】

【発明の効果】本発明は上記一実施の形態にて詳述した
ように、風速検知器によって検出した風速は、オペレー
タキャブ内の最も視認性の高い位置に設置されている過
負荷防止装置に取り込まれ、そして、該風速が該過負荷
防止装置と一体に形成された表示部に表示されるのでオ
ペレータは気象状況を把握し易く、従って、安全に作業
を実施できる。更に、従来の風速検知器の表示装置部演
算装置自体が不要となるので部品点数が削減され、コス
トダウンにも寄与できると共にオペレータキャブ内のス
ペースも大きくとれるようになる等、正に著大なる効果
を奏する発明である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施の形態を示し、風速表示装置の
ブロック図。

【図２】本発明の作動手順を示すフローチャート。

【図３】従来例の風速表示装置のブロック図。

【符号の説明】

１０ 風速検知器 １１ 過負荷防止装置 １１ａ 表示部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 風速検知器及びオペレータキャブ内に設
   置されている過負荷防止装置を有するクレーンであっ
   て、前記風速検知器による検出値は電気信号に変換され
   て前記過負荷防止装置に入力され、該過負荷防止装置の
   演算部にて前記電気信号を風速に演算し、該風速を前記
   過負荷防止装置と一体に設けられている表示部に表示す
   るように構成されたことを特徴とするクレーンにおける
   風速表示装置。