JP2002067082A - 転写インモールド成形体 - Google Patents

転写インモールド成形体

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JP2002067082A
JP2002067082A JP2000254501A JP2000254501A JP2002067082A JP 2002067082 A JP2002067082 A JP 2002067082A JP 2000254501 A JP2000254501 A JP 2000254501A JP 2000254501 A JP2000254501 A JP 2000254501A JP 2002067082 A JP2002067082 A JP 2002067082A
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Tetsuo Ishikawa
鉄雄 石川
Noboru Fujita
登 藤田
Tomoyuki Soma
友行 相馬
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、光輝性で深みがありメタリック感に
優れたファション性の高い外観が求められる家庭電気製
品や化粧用品等に好適な生産性の高い転写インモールド
成形体を提供する。 【解決手段】樹脂成形と同時に成形品の表面に転写層を
転写することにより絵柄層を形成してなる転写インモ−
ルド成形体において、該転写層の構成が少なくとも反射
層と光透過屈折層、絵柄層を有する転写インモールド成
形体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、携帯情報通信機
器、家庭電気製品、化粧用品、日用雑貨等の本体やその
パーツ又は加飾物に適した転写インモールド成形体に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、電気製品や化粧用品,日用雑貨等
の樹脂成形部品に図柄を絵付けする方法としては、
(1)樹脂インモールド成形体に塗装し、焼付け乾燥す
る、(2)樹脂インモールド成形体を水槽に浮かべてあ
る柄インキ層に押し付けて図柄を成形体表面に転写しク
リヤー塗装する、(3)インモールド成形により一体成
形加工した後にクリヤー塗装する、(4)等がある。
【0003】また、インモールド成形による加飾方法
は、樹脂成形品の表面をパール調やメタリック調にする
為に、樹脂材料にマイカ系やアルミニウム系等の光輝材
を混入して射出成形した光輝性成形体は家庭電気製品の
本体やパーツ、或いは化粧品容器や日用雑貨等に利用さ
れている。特開昭56−57406号公報には少量のパ
ールエッセンス(光輝材)を混入した透明な合成樹脂か
ら得られた成形体の裏側面に不透明被膜を塗布したパー
ル装飾体の開示がある。特開2000−153566号
公報には光輝材を混入した合成樹脂材料を用いて射出成
形方法により凹凸面を有する光輝層を形成し、前記光輝
層に前記凹凸面を被覆する表面が滑らかな透明樹脂層を
一体成形した光輝性成形物の開示がある。
【0004】しかし、該光輝性成形体はその表面に光輝
材が露出して光沢や光沢の深みに乏しく、成形の際に光
輝材が偏在し所望のパール調やメタリック調が得られず
外観に立体感がなく、平面的で光輝性、高級感に乏しい
こと、フローマークやウェルドラインが出やすく成形品
の外観を損なう等の課題がある。
【0005】また、ベースフィルムに図柄層を有する転
写層を成形金型内に挟み込んだ後、金型キャビティ内に
樹脂を射出充填させ、冷却して樹脂成形品を得ると同時
に、成形品表面に転写層を接着させた後、ベースフィル
ムを剥離して樹脂成形品表面に転写層を転写して装飾を
行う転写インモールド成形法が提案されている。特開2
000−158479号公報には、熱可塑性の基体フィ
ルムを一構成層として有する加飾フィルムと、キャビテ
イ面に微細凹凸を有する射出成型金型とを用い、該微細
凹凸が写し取られたベースフィルムが成型品の表面に接
着一体化してフィルムインサート成形品を得た後、フィ
ルムインサート成形品のベースフィルムを、ベースフィ
ルムの熱変形温度以上に加熱するフィルムインサート成
形品の製造方法の開示がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
(1)の方法は微細な幾何学模様の転写は非常に困難で
あり、多色意匠になる程塗装工程が増す。(2)の水圧
転写法は非常に工程が多い。(3)の方法はインモール
ド成形後にクリヤー塗装工程が必要である。この他のイ
ンサート方式はベースフィルムごと成形するため、成形
後にトリミングが必要である。
【0007】このため、インサート成形品はコスト高と
なり、家庭電気製品や日用雑貨等の光輝性を有し装飾性
が求められる部分や、美観を重視する化粧品容器等の商
品価値を高めることができずそれらの分野への適用の障
害となっている。
【0008】更に光輝性成形体については、厚みを有す
る透明樹脂の成形体を用いればパール調の深みが得られ
るが、パールエッセンスの配合量が少量のために濃密な
光輝性やメタリック感の付与が難しい。パールエッセン
スの配合量を多くすると、パールエッセンスによる反射
光線が有効に視覚されず、光沢に深みがなくなる。ま
た、透明樹脂成形体の裏側面に不透明塗料を塗布する工
程が必要であり、塗装作業のやりにくい凹凸のある光輝
性成形物に適した手段ではない。
【0009】本発明の目的は、光輝性で深みがありメタ
リック感、ファション性に優れた外観が求められる携帯
用情報機器、化粧用品や家庭電気製品のパーツに好適な
転写インモールド成形体を提供する。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は以下のと
おりである。 (1) 樹脂成形と同時にインモールド成形品の表面に
転写層を転写インモールドにより絵柄層が形成され、該
転写層が反射層と光透過屈折層、絵柄層を有する構成か
らなる転写インモールド成形体である。
【0011】前記の転写層が少なくとも絵柄層のレンズ
拡大効果を有する層を含み立体意匠感を有すること、前
記の反射層がメタル蒸着或いはメタル粒子、パール粒子
分散インク層を有すること、前記の光透過屈折層が透明
樹脂に1.0〜20μmのガラス粒子、プラスチックビ
ーズ、フレークの少なくとも1種を分散配合してなるこ
とが好ましい。 (2) 透明樹脂成形品と転写層を有する転写インモー
ルド成形体であって、該転写層の構成が少なくとも反射
層と光透過屈折層、絵柄層を有し、該透明樹脂成形品は
光透過モールド層を有するインモールド成形体である。
【0012】前記の透明樹脂成形品は反転写側に凹凸部
を設け、該凹凸面の一部の周縁にアールをつけた文字
や、図柄,模様からなる凸面を前記凹凸面よりも高く刻
設し、前記凸面に転写や印刷による加飾層を形成してな
ることが好ましく、透明樹脂成形品の表面側主面が転写
層で覆われていないことが好ましい。
【0013】また、前記の少なくとも透明樹脂成形品の
1部又は全面が光透過モールド層を介して転写層で覆わ
れていること、或いはモールド層と転写層が積層されて
なる転写インモールド成形体であって、前記転写層が少
なくともベースフィルムの片側主面に、剥離層、柄層、
接着層が積層されていること、前記転写層が少なくとも
ベースフィルムの片側主面に、剥離層、保護層、柄層、
接着層が積層されていることが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の転写インモールド成形体
は、樹脂インモールド成形と同時にインモールド成形体
の表面又は裏面に、図柄を転写絵付けする転写インモー
ルド成形により製造される。すなわち、ベースフィルム
の表面に反射層、光透過屈折層、絵柄層、接着層等を有
する転写層を成形金型内に挟み込み、金型キャビティ内
に樹脂を射出充填させ、冷却して樹脂成形品を得るのと
同時に、該成形品表面にベースフィルムを接着又は密着
させた後、該ベースフィルムを剥離して被転写物面に図
柄を転写して装飾する。
【0015】図4は本発明の転写インモールド成形体の
射出成形機の構成を示す概念図である。21は固定金
型、22は移動金型、23は固定金型に装設したコア
部、24は移動金型に装設したキャビテイ部で構成され
たインモールド金型である。一方、a,a'はインモール
ドフィルムの送り装置であり、aは送り部、a'は巻き
取り部、cはインモールドフィルムの位置決めセンター
である。25はベースフィルム、26はベースフィルム
25に印刷された転写層である。a,a'は移動金型2
2に連結されており、移動金型24と同じ軌道で動く。
【0016】次に、bはサンドイッチ成形射出ユニット
であり、27はスクリュウ、28はシリンダー、29は
射出ノズル、30はコア層用樹脂、31はスキン層用樹
脂である。
【0017】本発明の一例として、転写インモールドに
よる転写インモールドサンドイッチ成形体について説明
する。
【0018】図5は転写インモールドサンドイッチ成形
の工程を示す。図5の(1)は金型開の工程である。
【0019】移動金型22が開の位置にあり、転写層2
6が印刷されたベースフィルム25が送り込まれ定位置
に位置決めされる。一方、射出ユニットは固定金型21
に射出ノズル29がタッチされ、スキン層用樹脂31、
コア層用樹脂30の射出スタンバイにある工程である。
【0020】次に、図5の(2)の工程で金型閉めをお
こない、スキン層用樹脂31、コア層用樹脂30をコア
部33からキャビテイ34に射出される。ベースフィル
ム35はスキン層用樹脂31、コア層用樹脂30の樹脂
層により、キャビテイ34に圧着されるとともにスキン
層樹脂31と転写層32が熱融着され、冷却サイクルに
入る。
【0021】次に、図5の(3)の工程である金型開き
の工程へ進み、転写層とサンドイッチ成形の記のプを複
合化した目的の転写インモールサンドイッチ成形体12が
得られる。
【0022】図6はフィルムにインモールドサンドイッ
チ成形の工程を示す。 図6の(1)は金型開工程、図
6の(2)は金型閉め・射出工程、図6の(3)は金型
開・製品取りだし工程である。 図5の工程との相違は
金型内に送入されるフィルムが転写層6、印刷ベースフ
ィルム5からインモールドフィルム6であって、インモ
ールドフィルム6で被覆されたフィルムインモールドサ
ンドイッチ成形体が得られる。インモールドフィルム6
はスキン層用樹脂11と熱融着する構成となっており、
加飾やインモールドフィルム6の材質特有の機能を複合
化した成形体を製造できる。
【0023】図1は、本発明の転写インモールド成形体
の断面の構成を示す。
【0024】図1(1)は、フィルム層がベースフィル
ム10の片側主面の表面に剥離層11を有し、該剥離層
11を介してスキン層とコア層とから構成されるサンド
イッチ成形体の前記(1)の構成のと接している。そし
て、該サンドイッチ成形体はトップコート層(保護層)
4及び接着層1、光輝層2からなるスキン層と、テクス
チユア層(絵柄層15を含む)5及び屈折クリヤー層3
からなるコア層とから構成される転写フィルムインモー
ルド成形体である。図1(2)は前記(1)の構成の絵
柄層15がテクスチユア層(絵柄層15を含む)5の表
面に形成された構成であり、図1(3)は、前記(2)
の構成のトップコート層(保護層)4の内部にビーズが
含まれている構成である。
【0025】図2は本発明の別の転写インモールド成形
体の断面の構成図である。図2は、モールド(品)の表
面の少なくとも1部がサンドイッチ成形体で覆われてな
る転写インモールドサンドイッチ成形体の断面である。
該成形体のスキン層は接着層1及びトップコート層(保
護層)4から構成され、コア層の屈折クリヤー層3には
トップコート層(保護層)4の内側表面にメタル蒸着層
12が形成され、接着層1の表面にはビーズ8を有する
層が形成されている構成である。
【0026】図2(2)は、前記(1)の構成の中のメ
タル蒸着層12が少なくとも1層以上積層(カラークリ
アーの濃淡を付ける等で奥行きの深い色彩表示ができ
る)されたことに特徴がある。
【0027】図3は本発明の別の転写インモールドサン
ドイッチ成形体の断面の構成図である。
【0028】図3(1)は保護層4の表面に絵柄層15
が形成され、それを覆うように集光樹脂層14が形成さ
れ、該集光樹脂層14の表面に反射層13とバック層
7、接着層1が形成されている。図3(2)は別の応用
例であって、保護層4とバック層7の間にクリアー層3
を介在させた構成である。
【0029】本発明は、光輝材を混入した合成樹脂材料
を用いて射出成形方法により凹凸面を有する光輝層を形
成し、前記光輝層に前記凹凸面を被覆する表面が滑な透
明樹脂層を一体に形成し手なることが好ましい形態であ
る。光輝層の成形時における凹凸による溶融樹脂の流れ
の変化によって、光輝材がランダムな向きに配置されて
形成され、光輝層は光を多方向に乱反射する。この光輝
材の乱反射と光輝層の凹凸面による乱反射とによる相乗
効果により光輝度を高め、透明層により深みのある固有
の光輝感を顕現できる。
【0030】また、凹凸面に周縁にアールをつけた文字
や,図柄,模様からなる凸面を前記凹凸面よりも高く刻
設し、前記凸面に転写や印刷による加飾層を形成して透
明樹脂層の下に位置させた構成とすることにより、立体
感のある文字や図柄,模様が凹凸面から浮き上がって視
覚させることができる。
【0031】また、透明樹脂層に有機系及び無機系の粒
状物を混入して透明樹脂層の光を複雑に屈折させ、変調
な視覚の光輝面とすることができる。
【0032】図1に示した光輝層2は光輝材を混入した
合成樹脂材料を用いて射出成形することにより得られ
る。また、光輝層2に凹凸面を形成し該凹凸面を被覆す
る表面が滑な透明樹脂層を一体に形成した二層の合成樹
脂成形物であってもよい。そして、二層の一体成形物は
射出成形方法による周知のインサート成形、又は二色成
形で得られる。
【0033】光輝層2を形成する合成樹脂材料として
は、ポリスチレン,アクリルニトリルブタジエンスチレ
ン,アクリルニトリルスチレン,ポリエチレンテレフタ
レート,ポリカーボネート,ポリメチルメタアクリレー
ト,ポリプロピレン,ポリエチレン、等が使用され、混
入される光輝材としてはアルミ系,マイカ系のものが使
用され、アルミ系の光輝材が好ましい。そして、合成樹
脂材料は所望により適宜所望色に着色されたものを使用
することが好ましい。
【0034】光輝層2の凹凸面は、凹凸を有する金型内
に上記の溶融合成樹脂を射出すると、金型内の凹凸によ
って凹凸面2を形成する溶融樹脂は乱流し、その流れの
変化によって光輝材がランダムな向きに配置される。
【0035】従って、光輝層2への入射光はランダムな
向きの光輝材1によって多方向に乱反射されるととも
に、凹凸面2による乱反射とによる相乗効果により、変
化のある光輝度の高い光輝面を形成する。
【0036】また、光輝層2の光輝材がランダムに配置
されるので、光輝性成形物にボスや穴を設けた場合(図
示省略)、光輝層2に現れるフローマークやウェルドラ
インの顕現が抑制される。
【0037】また、上記の凹凸面2の凹凸の高低や凹凸
の形状,大きさを変えることにより、光の反射のパター
ンの多様化が図れる。
【0038】トップコート層(透明樹脂層)4は、透明
樹脂層を形成する金型に上記の光輝層2を移行して光輝
層2の表面側に溶融透明樹脂を射出し、光輝層2の凹凸
面を被覆して表面を滑に一体に形成したものである。
【0039】透明樹脂層4の厚みは、透明性を失うこと
のない程度に僅かに着色された着色透明層としても良
い。
【0040】透明樹脂層4の合成樹脂材料は、透明度の
高いポリスチレン,アクリルニトリルスチレン,ポリカ
ーボネート,ポリメチルメタアクリレートが好ましく、
光輝層2を形成する合成樹脂材料と相溶性のある合成樹
脂材料を選択することが好ましい。光輝層2と相溶性の
ない合成樹脂材料を用いる場合には、アンダーカット等
の結合手段により光輝層2と透明樹脂層4とを一体に保
持することが好ましい。
【0041】屈折クリアー層3は、ポリスチレン,アク
リルニトリルブタジエンスチレン,アクリルニトリルス
チレン,ポリエチレンテレフタレート,ポリカーボネー
ト,ポリメチルメタアクリレート,ポリプロピレン,ポ
リエチレン等が使用できる。
【0042】以上のように本実施は、光輝材による乱反
射と光輝層2に形成した凹凸面2による乱反射とによる
相乗効果により光輝度が高く、所定の厚みの透明樹脂層
4により深みのある固有の光輝感を有する合成樹脂製成
形物が得られる。
【0043】そして、周知のインサート成形や二色成形
による射出成形方法で容易に成形できる物であるので安
価に提供できるうえに、光輝性成形物の表面が滑である
ので拭いにより汚れの掃除も簡単にできる。
【0044】従って、多くの家庭用機器や理美容機器,
住宅用照明機器,パーソナル情報機器,環境設備型機
器,化粧用品や化粧容器等のように、手で触れる部分の
多い製品の光輝性の加飾が求められる部材として好適で
あり、新しい感覚の光輝性加飾によりこれらの製品の訴
求力を高めることができる。
【0045】図2は本発明の別の転写インモールド成形
体の断面を示す。本発明に係る光輝性成形物の第ニの実
施の形態を示しており、基本的には既述した実施の形態
と同一であり、微細な耐熱性のプラスチックビーズ,硝
子ビーズ等の装飾性を付加する透明性の粒状物8を透明
樹脂層4を均一に混入した構成となっている。
【0046】この実施の形態による光輝性成形物によれ
ば、透明樹脂層4を透過する光は透明性の粒状物8によ
って複雑に屈折し、光の乱反射を更に増幅させる。
【0047】従って、単純な透明樹脂層4の物とは異な
る変調で新味な視覚の光輝面が形成され、商品の新たな
訴求性を醸し出すことができる。
【0048】本実施の形態は、基本的には先の実施の形
態と同様に、光輝材1を混入した合成樹脂材料を用いて
射出成形方法により成形した凹凸面2を有する光輝層3
に、凹凸面2を被覆する表面が滑な透明樹脂層4を一体
に形成した二層の合成樹脂成形物である。そして、凹凸
面2に、周縁5にアールをつけた文字や,図柄,模様を
構成する凸面6を前記凹凸面2よりも高く刻設し、転写
や印刷による手段を用いて凸面6にそのアールの周縁5
に及ぶ加飾層7を形成し、凸面6を透明樹脂層4の下に
位置させた構成となっている。
【0049】この実施の形態による光輝性成形物によれ
ば、転写箔や印刷インキで美麗に加飾された文字や図
柄,模様が深みのある光輝性の凹凸面2から立体感を伴
って浮き上がっているように視覚される。
【0050】従って、形成された文字や図柄,模様に固
有の訴求力があり、凸面6を商品名や製品の模様として
デザイン形成することにより、商品価値を上げることが
できる。
【0051】本発明に係る転写インモールド成形体は、
転写層の一部であるハードコート層を硬化性樹脂にする
ことにより表面の耐傷つき性を向上させたものであるか
ら、従来では後工程のクリヤー塗装が必須要件となって
いたがこれを省略することができる。また、剥離層に、
紫外線吸収剤やWAX剤を添加した樹脂をもちいること
により、さらに耐候性と表面の耐傷つき性を著しく向上
させることができる。
【0052】また、本発明の別の形態としては、厚さ2
5〜50μmの剥離性を有するポリエステル系樹脂から
なるベースフィルム上に、熱硬化性のアクリル樹脂から
なり、更に紫外線吸収剤とWAX剤が添加された厚さ2
〜3μmのハードコート層、アクリル樹脂からなる厚さ
1〜2μmのアンカー層、アクリルビニル共重合体樹脂
からなる厚さ1〜2μmの着色層、アクリル樹脂,スチ
レン樹脂などのバインダーを用いた厚さ1〜2μmの接
着層からなる転写層を形成し転写層を得る。そして、上
記転写層を成形用金型内に送り込み、射出成形した後、
ベースフィルムを剥離することにより、前記樹脂成形体
の表面にインモールド成形加工により一体成形し、且つ
表面に転写層を付着させた樹脂成形部品を得た。
【0053】
【発明の効果】本発明の転写インモールド成形体は、以
下の効果を奏する。
【0054】表面が滑な透明層により深みのある固有の
光輝感を付与できる。また、フローマークやウェルドラ
インによる外観障害を抑制できる。
【0055】従って、従来の製品に比較して訴求力が高
く、商品価値を高めることができる。
【0056】また、射出成形方法で簡単に成形できるの
で、安価であるうえに、表面が滑で清掃性に優れてお
り、多くの家庭用品や工業用品に利用できる。
【0057】凸面に美麗に加飾された文字や図柄,模様
が、深みのある光輝性の凹凸面から立体感を伴って浮き
上がって視覚されるので、凸面を商品名や製品の模様と
してデザインすることにより、製品を個性化し、更に訴
求性を向上できる。
【0058】光の乱反射が更に増幅されて変調でき新味
な視覚の光輝面が形成され、新しい感覚のデザインを形
成することが可能であり、新しい訴求力のある商品開発
の可能性が広がる。
【0059】本発明の転写インモールド成形体は優れた
耐摩耗性,耐候性を有し、携帯情報通信機器、家庭電気
製品等の耐候性、耐湿性の厳しい条件下で優れた耐久性
を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の転写インモールド成形体の断面
図である。
【図2】図2は本発明の転写インモールド成形体の別の
断面図である。
【図3】図3は本発明の転写インモールド成形体の別の
断面図である。
【図4】図4は本発明の転写インモールド成形用の射出
成形金型部の断面図である。
【図5】図5は本発明の転写インモールド成形体の射出
成形プロセスを示す。
【図6】図6は本発明の転写インモールド成形体の射出
成形プロセスを示す。
【符号の説明】
1…接着層、2…光輝層、3…屈折クリヤー層、3
(a)一次クリヤー層、3(b)…二次クリヤー層、4
…トップコート層(保護層)、5…テクスチユア層(絵
柄層)、6…ビーズ、7…バック層、8…透明性の粒状
物、10…ベースフィルム、11…剥離層、13…反射
層、14…集光樹脂層、15…絵柄層、21…固定金
型、22…移動金型、23…コア部、24…キャビテイ部
で構成されたインモールド金型、a,a'…インモールド
フィルムの送り装置(a:送り部、a':巻き取り部、
cはインモールドフィルムの位置決めセンター)、25
…ベースフィルム、26…転写層、bはサンドイッチ成
形射出ユニット、27…スクリュウ、28…シリンダー、
29…射出ノズル、30…コア層用樹脂、31…スキン
層用樹脂、33…スプール、34…フィルムインモール
ドサンドイッチ成形体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29L 31:34 B29L 31:34 (72)発明者 相馬 友行 茨城県日立市東多賀町一丁目1番1号 株 式会社日立多賀エレクトロニクス内 Fターム(参考) 4F100 AB01A AB10 AC05 AG00B AK01B AK04 AK07 AK12 AK25 AK42 AK45 AK74 AR00A AR00B AR00C AR00D AT00E BA02 BA05 BA07 BA10C BA10E CC00A DD01E DD03E DE01A DE01B DE02B DE04B DE05B EC042 EH362 EH66A EH662 GB48 HB00 HB00C HB00E JK09 JL09 JN01B JN01D JN06A JN08B JN18B YY00B 4F206 AD03 AD05 AD10 AD20 AF10 AG03 AH33 AH51 AH71 JA07 JB19 JF05 JL02

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インモールド成形品の表面に転写層を転写
    インモールドすることにより絵柄層が形成された転写イ
    ンモ−ルド成形体において、該転写層が反射層と光透過
    屈折層と絵柄層を有することを特徴とする転写インモー
    ルド成形体。
  2. 【請求項2】請求項1において、転写層が少なくとも絵
    柄層のレンズ拡大効果を有する層を含み、立体意匠感を
    有することを特徴とする転写インモールド成形体。
  3. 【請求項3】請求項1において、反射層がメタル蒸着或
    いはメタル粒子、パール粒子のいずれかの分散インク層
    を有することを特徴とする転写インモールド成形体。
  4. 【請求項4】請求項1において、光透過屈折層が透明樹
    脂に1.0〜20μmのガラス粒子、プラスチックビー
    ズ、フレークの少なくとも1種を分散配合してなること
    を特徴とする転写インモールド成形体。
  5. 【請求項5】透明樹脂成形品の表面に転写層を有する転
    写インモールド成形体であって、該透明樹脂成形品は光
    透過モールド層を有し、該転写層が反射層と光透過屈折
    層と絵柄層を有することを特徴とする転写インモールド
    成形体。
  6. 【請求項6】請求項5において、透明樹脂成形品は片側
    主面の表面に転写層を有し、他の片側主面の表面に凹凸
    部を設け、該凹凸面の一部の周縁にアールをつけた文字
    や、図柄,模様からなる凸面を前記凹凸面よりも高く刻
    設し、前記凸面に転写や印刷による加飾層を形成してな
    ることを特徴とする転写インモールド成形体。
  7. 【請求項7】請求項5において、光透過モールド層の表
    面側主面が転写層で覆われていないことを特徴とする転
    写インモールド成形体。
  8. 【請求項8】請求項5において、少なくとも透明樹脂成
    形品の1部又は全面が光透過モールド層を介して転写層
    で覆われていることを特徴とする転写インモールド成形
    体。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005535484A (ja) * 2002-08-10 2005-11-24 レオナード クルツ ゲーエムベーハー ウント コンパニー カーゲー 一部を構造化したインモールド可能な多層フィルム
JP2012206501A (ja) * 2011-03-16 2012-10-25 Panasonic Corp インモールド成形品、インモールド成形用フィルム、およびインモールド成形品の製造方法

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