JP2002066131A - キャラクタ移動制御方法、記録媒体、ゲーム装置 - Google Patents

キャラクタ移動制御方法、記録媒体、ゲーム装置

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JP2002066131A
JP2002066131A JP2000266898A JP2000266898A JP2002066131A JP 2002066131 A JP2002066131 A JP 2002066131A JP 2000266898 A JP2000266898 A JP 2000266898A JP 2000266898 A JP2000266898 A JP 2000266898A JP 2002066131 A JP2002066131 A JP 2002066131A
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智一 竹田
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    • A63SPORTS; GAMES; AMUSEMENTS
    • A63FCARD, BOARD, OR ROULETTE GAMES; INDOOR GAMES USING SMALL MOVING PLAYING BODIES; VIDEO GAMES; GAMES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • A63F2300/00Features of games using an electronically generated display having two or more dimensions, e.g. on a television screen, showing representations related to the game
    • A63F2300/60Methods for processing data by generating or executing the game program
    • A63F2300/66Methods for processing data by generating or executing the game program for rendering three dimensional images
    • A63F2300/6623Methods for processing data by generating or executing the game program for rendering three dimensional images for animating a group of characters

Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数のゲームキャラクタの移動操作性の向上
及び信号処理部の負担の軽減を図ることができるキャラ
クタ移動制御方法を提供する。 【解決手段】 十字方向ボタンセットの下ボタンが押下
されると、リーダーFは停止し各兵士はリーダーF
の元に集結する(B)。下ボタンを離す(十字方向ボタ
ンセットのいずれのボタンも押下されない)と、再度敵
兵士と戦闘との戦闘を再開する(A)。十字方向ボタン
セットの上左右ボタンが押下されると、押下されたボタ
ンの方向にリーダーFを含む兵士が集団で移動する。
一つのボタン操作で方向と動作開始の指示を同時に指定
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はキャラクタ移動制御
方法、記録媒体、ゲーム装置に係り、特に、方向を指示
するための第1ボタン乃至第4ボタンを有する入力装置
を操作して仮想空間上に表現された複数のゲームキャラ
クタの移動を制御するキャラクタ移動制御方法、該方法
を記録した記録媒体及びゲーム装置に関する。
【0002】
【従来の技術】広く普及している家庭用ゲーム装置は、
ゲーム装置本体に、コントローラパッド等の入力装置
と、ゲーム内容を表示するテレビモニタと、を接続して
構成されている。プレイヤはCD−ROM等の記録媒体
をゲーム装置本体に挿入してゲームプログラムをゲーム
装置本体の記憶メモリにロードさせ、入力装置のボタン
を操作することによりゲームを楽しむことができる。一
般にこのような入力装置には、右側に選択や情報入力用
の「△」「○」「×」「□」等のボタンが配置されてお
り、左側に方向操作用に上下左右の各ボタンで構成され
た十字方向ボタンセットが配置されている。
【0003】ところで従来、複数のゲームキャラクタ
を、入力装置を操作することにより、仮想空間上で移動
や戦闘をさせるゲームソフトが発売されている。例え
ば、ファミリーコンピュータ(任天堂(株))用として
は、1985年にアスキー社から発売された「ボコスカ
ウォーズ」、1988年にアイレム社から発売された
「ナポレオン戦記」、コンピュータ用(NEC(株)P
C−88X1用)としては、1988年に呉ソフトウエ
ア工房社から発売された「シルバーゴースト」等が知ら
れている。これらのゲームソフトは、移動・戦闘中にプ
レイヤの入力待ちをせずリアルタイムにゲームが進行す
るリアルタイムシミュレーションゲームであり、入力操
作中は敵キャラクタが攻撃しないターン制ゲームとは異
なりいつでも敵キャラクタが攻撃してくるので、プレイ
ヤは実際の戦闘に疑似する緊迫感や戦術感を味わうこと
ができる。このようなゲームソフトでは、例えば、入力
装置の左側の十字方向ボタンセットの上ボタンを押下し
続けることにより仮想空間上の上方向にキャラクタの集
団全体を移動させることができる。
【0004】なお、本発明に関連する技術として、特許
第2502473号には、コントローラパッドの上下左
右に配置された4つのボタンの物理的配置関係を利用し
て、上下左右のボタンを野球ゲームの1塁〜3塁及び本
塁(いわゆるダイヤモンド)上の4つのベースに対応さ
せ、何れかのボタンを押すことで対応する塁を指定する
ことができる発明が開示されている。この発明によれ
ば、どのボタンがどの塁に対応しているかが明瞭であり
ボタンと塁との関係を覚える必要がないので、操作性の
向上を図ることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のリアルタイムシミュレーションゲームでは、拡
散(離散)したゲームキャラクタを仮想空間上のある領
域に集めようとすると、右側の○ボタンで対象キャラク
タを指定し、十字方向ボタンセットでキャラクタ毎に方
向を指示しなければならない、という煩雑な操作を行わ
なければならなかった。また、従来のゲームキャラクタ
の移動制御では、十字方向ボタンセットの各ボタンには
キャラクタやキャラクタの集団をその方向に移動させる
意味しか有さず、特に、配置上プレイヤに最も近い下ボ
タンには拡散したゲームキャラクタを集結させるという
意味は有してはいなかった。更に、リアルタイムシミュ
レーションゲームでは、入力装置操作中にも敵キャラク
タが攻撃してくるので、これに対処するためにプレイヤ
による十字方向ボタンセットの操作・扱いが激しくなり
スイッチの寿命を短縮させてしまうと共に、十字方向ボ
タンセットからの信号を処理する信号処理部での負担も
大きくなっていた。
【0006】本発明は上記事案に鑑み、複数のゲームキ
ャラクタの移動操作性の向上及び信号処理部の負担の軽
減を図ることができるキャラクタ移動制御方法、該方法
を記録した記録媒体及びゲーム装置を提供することを課
題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の第1の態様では、入力装置の方向を指示す
るための第1ボタン乃至第4ボタンのいずれのボタンも
押下されないときに、複数のゲームキャラクタを特定の
ゲームキャラクタ又は特定の第1領域から離散するよう
に移動させ、第1ボタンが押下されたときに、ゲームキ
ャラクタを特定のゲームキャラクタ又は特定の第2領域
の近傍に集結するように移動させる。本態様によれば、
仮想空間上で特定のゲームキャラクタ又は特定の第1領
域から離散した後特定のゲームキャラクタ又は特定の第
2領域に向かう方向がそれぞれ異なる複数のゲームキャ
ラクタに対し、第1ボタンによる一つのボタン操作で各
方向と動作開始の指示を同時に指定することができるの
で、複数のゲームキャラクタの移動に対して操作性の向
上を図ることができると共に、信号処理部での負担の軽
減を図ることができる。
【0008】この場合において、第2ボタン乃至第4ボ
タンのいずれかが押下されたときに、該ボタンで指示さ
れた指示方向に複数のゲームキャラクタを集団で移動さ
せるようにすれば、複数のゲームキャラクタの集団を指
定することなく第2ボタン乃至第4ボタンを本来の方向
を指示するためのボタンとして使用して当該集団を移動
させることができるので、上述した離散・集結に加え、
集団の移動操作性を向上させることができる。また、入
力装置が上下左右で構成された十字方向ボタンセットを
備えており、第1ボタンを下ボタンとし、第2ボタン乃
至第4ボタンを上左右ボタンとすれば、特定のゲームキ
ャラクタはプレイヤ自身を表しており、十字方向ボタン
セットの下ボタンはその物理的配設位置からプレイヤの
元に集結するという感覚と一致しているので、下ボタン
は特定のゲームキャラクタへの集結用ボタンであること
が分かり易く、上左右ボタンは十字方向ボタンの本来の
方向指示用ボタンとして用いることができる。
【0009】また、本発明の第2の態様は、上述した第
1態様のキャラクタ移動制御方法を記録したゲーム装置
及び/又はコンピュータ読取可能な記録媒体である。本
態様によれば、記録媒体に記録されたキャラクタ移動制
御方法をゲーム装置又はコンピュータに読み取らせるこ
とにより、ゲーム装置又はコンピュータ上で第1態様の
キャラクタ移動制御方法の実施が可能となる。
【0010】そして、本発明の第3の態様では、方向を
指示するための第1ボタン乃至第4ボタンを有する入力
装置を操作して仮想空間上に表現された複数のゲームキ
ャラクタの移動を制御するキャラクタ移動制御プログラ
ムを記憶部に記憶可能なゲーム装置において、判断手段
により第1ボタン乃至第4ボタンが押下されたか否かが
判断され、第1ボタン乃至第4ボタンのいずれもが押下
されなかったと判断したときに、第1移動制御手段によ
りゲームキャラクタを特定のゲームキャラクタ又は特定
の第1領域から離散するように移動制御され、第1ボタ
ンが押下されたと判断したときに、第2移動制御手段に
よりゲームキャラクタを前記特定のゲームキャラクタ又
は特定の第2領域の近傍に集結するように移動制御さ
れ、第2ボタン乃至第4ボタンのいずれかが押下された
ときに、第3移動制御手段により該ボタンで指示された
指示方向にキャラクタを集団で移動制御される。本態様
によれば、特定のゲームキャラクタ又は特定の第1領域
から離散した後特定のゲームキャラクタ又は特定の第2
領域に向かう方向がそれぞれ異なる複数のゲームキャラ
クタに対し、一つのボタン操作で各方向と動作開始の指
示を同時に指定することができると共に、第2ボタン乃
至第4ボタンを本来の方向を指示するためのボタンとし
て使用して当該集団を移動させることができるので、複
数のゲームキャラクタに対して操作性の向上と信号処理
部での負担が軽減されたゲーム装置を実現することがで
きる。
【0011】なお、上記態様において、特定のゲームキ
ャラクタ又は特定の第1領域としては、例えば、ヒーロ
ーキャラクタや仮想空間上の中央等のように予め設定さ
れていても、又はプレイヤにより指定されるようにして
もよく、特定の第2領域は、第1領域と同じであっても
異なっていてもよく、更に、第1領域及び第2領域は点
であってもよい。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明を家
庭用ビデオゲーム装置に適用した実施の形態について説
明する。
【0013】(構成)図1に示すように、本実施形態の
家庭用ビデオゲーム装置10は、ゲーム装置本体2に、
入力装置3、スピーカ5を内蔵したテレビモニタ4及び
入力装置3が接続されている。ゲーム装置本体2は、C
D−ROM等の記録媒体1を装着可能な媒体読取部(図
3参照)を有している。この媒体読取部に記録媒体を装
着することにより記録媒体1に記録されたゲームプログ
ラムやゲームデータが自動的にゲーム装置本体2内の記
憶メモリにロードされる。
【0014】図2に示すように、入力装置3には、集団
戦闘ゲーム等のゲームを開始するためのスタートボタン
30やゲームキャラクタを操作したり、ゲーム装置本体
2からの選択問い合わせに応答するための□ボタン3
1、△ボタン32、○ボタン33、×ボタン34、及
び、上ボタン35、右ボタン36、左ボタン37、下ボ
タン38で構成される十字方向ボタンセット等の種々の
ボタンが配置されている。
【0015】図3に示すように、ゲーム装置本体2は装
置全体の制御を行う、判断手段、第1移動制御手段〜第
3移動制御手段としてのCPUブロック20を備えてい
る。CPUブロック20は、ゲーム装置本体2内の各部
とのデータ転送を主に制御するSCU(System Control
Unit)、中央演算処理装置として高速クロックで作動
するCPU、ゲーム装置本体2の基本制御動作が記憶さ
れたROM、CPUのワークエリアとして働くと共に記
録媒体1に記録されたゲームプログラム及び種々のデー
タを一時的に記憶するRAM及びこれらを接続する内部
バスで構成されている。
【0016】SCU20には外部バス25が接続されて
いる。外部バス25は、コントローラパッド等の入力装
置3からの入力を受信してCPUブロック20へ入力情
報を転送する入力受信部21、図示しないサブCPUを
備え記録媒体1に記録されたゲームプログラムを読み取
りCPUブロック20へ転送するCD−ROMドライブ
等の媒体読取部22、図示しないサブCPU及びVRA
Mを備えCPUブロック20から転送された情報に従っ
て画像を描画する画像処理部23、及び、図示しないサ
ブCPUを備え、例えば、バックミュージックや軽騎兵
の足音等の音響を処理する音響処理部24、に接続され
ている。また、入力受信部21は入力装置3に、画像処
理部23はテレビモニタ4に、音響処理部24はテレビ
モニタ4に内蔵されたスピーカ5にそれぞれ接続されて
いる。
【0017】(動作)次に、本実施形態の家庭用ビデオ
ゲーム装置10の動作についてフローチャートを参照し
て、プレイヤの部隊(以下、部隊Fという。)に属する
ゲームキャラクタとしての兵士とコンピュータ(CPU
ブロック20)側の部隊(以下、部隊Eという。)に属
する兵士とが戦闘する場合について説明する。なお、ゲ
ーム装置本体2には既に記録媒体1が挿入されゲームプ
ログラム、ゲームデータがCPUブロック20内のRA
Mに格納され、初期設定処理がなされているものとす
る。また、説明を簡単にするために、以下のフローチャ
ートにおいては、プレイヤの部隊Fの動作を中心に記載
して、コンピュータの部隊Eについても同様の処理がな
されるものとしてその記載を省略した。
【0018】図4に示すように、CPUブロック20内
のCPUは、部隊Fと部隊Eとに属するそれぞれの兵士
を交戦させるための戦闘ルーチンを実行する。この戦闘
ルーチンでは、まず、ステップ102で、図2に示した
スタートボタン30が押下されるまで待機する。ステッ
プ102での判断が肯定されると、次のステップ104
において、部隊F(及び部隊E)のフォーメーション
(隊形)を設定するためのフォーメーション設定処理サ
ブルーチンが実行される。
【0019】図5に示すように、このフォーメーション
設定処理サブルーチンでは、ステップ202において、
表1に示すように、歩兵系、弓系及び騎馬系の3つの兵
科の中から1つをプレイヤに選択させるために、これら
の兵科名を含むアイコンをテレビモニタ4に表示するた
めの兵科選択表示を行い、次のステップ204でプレイ
ヤが選択するまで待機する。
【0020】
【表1】
【0021】プレイヤが上述したいずれかの兵科を選択
すると、ステップ206において、その兵科に対応する
兵種、すなわち、表1に示すように、プレイヤが歩兵系
を選択した場合には歩兵及び槍兵、弓系を選択した場合
には短弓兵及び弩兵、騎馬系を選択した場合には軽騎
兵、槍騎兵、狩猟騎兵および象兵のアイコンを表示して
それらの中から1つをプレイヤに選択させるために、当
該兵種をテレビモニタ4に表示する兵種選択表示を行
い、次のステップ208でプレイヤが選択するまで待機
する。プレイヤがいずれかの兵種を選択すると、ステッ
プ210で、その兵種に対応するデフォルト値を取り込
んでRAMに格納する。
【0022】次のステップ212では、図17(A)〜
(E)に示すように、細長、四角、三角、ダイヤ、V字
のフォーメーションの中から1つをプレイヤに選択させ
るために、当該フォーメーションのアイコンをテレビモ
ニタ4に表示する隊形選択表示を行い、ステップ214
でプレイヤがいずれかのフォーメーションを選択するま
で待機する。プレイヤがいずれかのフォーメーションを
選択すると、次のステップ216において、そのフォー
メーションのデフォルト値を取り込む。
【0023】なお、以上のステップ210、216で
は、上述したように、コンピュータ側も同時に部隊Eの
兵種、フォーメーションを選択している。以下、便宜的
に、プレイヤが部隊Fに兵科「歩兵系」、兵種「歩
兵」、フォーメーション「三角」を、コンピュータが部
隊Eに兵科「歩兵系」、兵種「歩兵」、フォーメーショ
ン「細長」を選択したものとして説明する。
【0024】次にステップ218では、予め設定された
数(例えば、100人)の兵士に兵士を識別するための
兵士番号を割り振り、ステップ216で選択されたフォ
ーメーションのデフォルト値に従って、部隊E及び部隊
Fに属する全兵士の整列位置をそれぞれ演算(又は決
定)してRAMに格納する。次にステップ220では、
部隊F(及び部隊E)に属する兵士の中から特定のゲー
ムキャラクタとしてのリーダーを自動的に設定してRA
Mにこの設定情報を格納する。このリーダー設定では、
隊形のほぼ中央の任意の兵士がリーダーとして選択さ
れ、その兵士に対し兵士番号の他にリーダーであること
を識別する識別情報をRAMに格納する。
【0025】次のステップ222では、部隊F(及び部
隊E)に属する各兵士の攻撃力及び防御力を表す攻撃値
及び防御値(以下、攻撃値、防御値を攻撃力、防御力と
識別しないで一律に攻撃力、防御力という。)を演算
し、テレビモニタ4に当該攻撃力の偏在を表示するため
に各兵士の色補正値を演算する隊形強度演算サブルーチ
ンが呼び出される。
【0026】図6に示すように、隊形強度演算サブルー
チンでは、ステップ302で、全兵士について支援兵士
のカウント処理が終了したか否かを判断し、否定判断さ
れたときは、ステップ304において対象兵士の位置を
読み出し、次のステップ306で対象兵士を除く全兵士
の処理が終了したかを判断する。ステップ306で否定
判断されたときは次のステップ308へ進み、肯定判断
されたときはステップ302へ戻る。すなわち、ステッ
プ302〜ステップ306では、図18に示すように、
対象兵士の番号の若い順に、当該対象兵士を除く全兵士
について順に処理がなされる(部隊Eについても同
じ。)。
【0027】次のステップ308では、他の兵士の位置
を読み出して、ステップ310において、対象兵士の支
援領域内に他の兵士が存在するか否かを判断し、否定判
断のときはステップ306へ戻り、肯定判断のときは次
のステップ312において他の兵士の支援兵士数Nのカ
ウンタを1インクリメントしてステップ306へ戻る。
すなわち、ステップ306〜ステップ312では、図1
9(A)に示すように、対象兵士をF1とすると、その
位置は上述したステップ304で既に取得しており、ス
テップ308で他の兵士F2の位置を読み出し、ステッ
プ310で、下表1に示すように、兵種「歩兵」の場合
には3次元仮想空間上で横4m×縦8mの所定領域とし
ての支援領域A1内に、他の兵士F2が存在するか否か
を判断し、他の兵士であるF2が存在しているので、ス
テップ312において、対象兵士F1が他の兵士F2を
支援可能なキャラクタとして、他の兵士F2の支援兵士
数Nのカウンタを1インクリメントして、ステップ30
6に戻り、次にステップ306において、次の他の兵士
F3について同様に処理して他の兵士F3の支援兵士数
Nのカウンタを1インクリメントし、ステップ218で
設定された数の他の兵士まで、同様の処理を行う。従っ
て、ステップ302〜312では、図19(B)に示す
ように、対象兵士F1の支援領域A1内に他の兵士F
2、F3、F4が存在するので、これらの他の兵士は対
象兵士F1の支援を受けられるものとして支援兵士数N
のカウンタがそれぞれ1ずつインクリメントされ、対象
兵士F2の支援領域A2内には他の兵士F3が存在する
ので他の兵士F3は支援兵士数Nのカウンタが1インク
リメントされる(累積される)。同様の累積についての
処理がステップ218で設定された数の他の兵士(図1
8ではF100)まで行われる。
【0028】次にステップ302で肯定判断されたとき
は、ステップ314において、色補正値の演算を全兵士
について処理したか否かを判断し、否定判断のときは、
ステップ316において、支援兵士数Nが無制限に大き
くなり、対象兵士が人の攻撃力、防御力として考えられ
る最大の力を超えないように、支援兵士数Nが表1に示
す最大支援兵士数Nmaxを超えるか否かを判断し、否
定判断のときはステップ320に進み、肯定判断のとき
は、ステップ318において、支援兵士数Nを表1の最
大支援兵士数Nmax(本例では、15)としてステッ
プ320に進む。なお、本例の歩兵や短弓兵では支援兵
士数Nは0≦N≦15の値をとる。
【0029】次のステップ320では、対象兵士Fnの
攻撃力Aを下式(1)により演算する。なお、基礎攻撃
力αは下表2に示す通り、本例の場合には50である。
【0030】
【数1】
【0031】
【表2】
【0032】次のステップ322では、対象兵士Fnの
防御力Dを下式(2)により演算する。なお、基礎防御
力βは表2に示す通り、本例の場合には50である。
【0033】
【数2】
【0034】次にステップ324では、対象兵士の攻撃
力の強弱をテレビモニタ4上に表示するために、対象兵
士の色補正値を支援兵士数N(色補正値=支援兵士数
N)として演算しRAMに格納して、ステップ314へ
戻る。ステップ314での判断が肯定されたときは、全
ての兵士の処理が済んだので、隊形強度演算サブルーチ
ンを終了して図5のステップ224へ進み、ステップ2
18、220及び324でそれぞれRAMに格納した兵
種の各兵士の位置データ、リーダーの識別及びゲームキ
ャラクタ情報(転送初回のみ)及び色補正値を画像処理
部23へ転送して、隊形設定処理サブルーチンを終了し
て、図4のステップ106に進む。この隊形設定処理に
より、画像処理部23は、その兵種(歩兵や短弓兵)を
位置データに従って描画すると共に、リーダーには他の
兵士と異なる鎧等の防具を着せたキャラクタを整列状態
で描画する。
【0035】ここで、画像処理部23の図示しないサブ
CPUが実行する色補正処理、及び、上述した色補正値
の意味について説明する。本実施形態では、画像が映画
並となるように、対象兵士を形成する画像の各ドットが
RGB(赤、緑、青)各256階調でテレビモニタ4上
に表される。今、そのうちの1ドットがR=150、G
=200、B=170であり、色補正値が7の場合を想
定すると、当該サブCPUは、RGBの理論上の各最大
階調255に対して、色補正すべき各最大階調を240
(ただし、当該1ドットのRGBが240を超えるとき
はその超えた値)とし、Rについて150+(240−
150)×7/15=192、Gについて200+(2
40−200)×7/15=219、Bについて170
+(240−170)×7/15=203、を演算し
て、得られた各RGBの階調をそのドットの色とする色
補正処理を行う。従って、色補正値、換言すれば、攻撃
力Aの値が大きいほど、当該ドットは「白」に近づくこ
ととなる。しかしながら、最大階調を255とすると真
白となり背景との関係で兵士の存在を識別することがで
きなくなる場合があることから、最大階調を240に設
定している。当該サブCPUは、対象兵士を形成する全
てのドットについてこの色補正処理を行い、更に、全兵
士についても同様に行う。なお、色補正処理の演算式や
色補正すべき各最大階調等のデータは、初期設定処理の
時点でCPUブロック20から画像処理部23へ転送さ
れている。このため、図20に示すように、16段階
(支援兵士数N=0の場合も含む。)で白に近づく(白
く光って見える)こととなり、図21に示すように、キ
ャラクタの整列位置でプレイヤが攻撃力Aの値の大きい
兵士をディスプレイ4上で見ると、陣形全体のうち攻撃
力の強弱箇所の偏在を認識できることとなる。
【0036】次に、図4のステップ106では、テレビ
モニタ4の垂直帰線周期と一致した、1/60秒(1
6.6ミリ秒)に一度の周期で呼び出される垂直帰線割
込が発生したか否かを判定する。ステップ106で否定
判定がなされると、次のステップ106において、入力
受信部21から転送された入力情報に対する処理を行う
ためのメイン処理サブルーチンを実行して、ステップ1
12へ進む。図7に示すように、このメイン処理サブル
ーチンでは、ステップ352〜ステップ358におい
て、十字方向ボタンセットの下ボタン38、上ボタン3
5、左ボタン37、右ボタン36が押下されたときに、
それぞれ十字方向ボタンフラグFBを0、1、2、3と
し、いずれの十字方向ボタンセットのボタンも押下され
ないときは、十字方向ボタンフラグFBを4としてステ
ップ112へ進むものである。
【0037】一方、図4のステップ106で肯定判定が
なされると、次のステップ110において、部隊Fと部
隊Eとを戦闘させるための戦闘処理サブルーチンが実行
される。
【0038】図8に示すように、戦闘処理サブルーチン
では、ステップ502において、ステップ108で入力
受信部21から転送された十字方向ボタンフラグFBの
値を取得し、次にステップ504において、全兵士の処
理が済んだか否かを判断し、否定判断のときは、次のス
テップ506で対象兵士がリーダーか否かを判断し、肯
定判断のときは、次のステップ508において十字方向
ボタンフラグFBが0か否かを判断する。ステップ50
8での判断が肯定されたときは、ステップ514へ進
み、否定されたときは、ステップ510で十字方向ボタ
ンフラグFBが4か否かを判断し、否定判断のとき、す
なわち、十字方向ボタンフラグFBが1、2又は3のと
きはステップ513へ進み、肯定判断のときはステップ
512へ進む。
【0039】ステップ513では、図9に示すように、
部隊Fの兵士が集団で移動する集団移動サブルーチンが
実行される。この集団移動サブルーチンでは、ステップ
404において、処理対象がリーダーか否かを判断す
る。肯定判断のときは、次のステップ408において、
図8のステップ502で取得した十字方向ボタンフラグ
FBの値に応じて、介入加速度を演算してRAMに格納
する。この介入加速度の演算では、十字方向ボタンフラ
グFBの値に応じて初期設定処理でRAMに格納された
所定の加速度を読み出す。介入加速度は、十字方向ボタ
ンフラグFB=1のとき(上ボタン35が押下されたと
き)、FB=2のとき(左ボタン37が押下されたと
き)、FB=3のとき(右ボタン36が押下されたと
き)、それぞれ(x,y,z)方向の加速度(3次元仮
想空間上の単位:m/sec)(αx,αy,αz)
で、例えば、(0,10,0)、(−10,0,0)、
(10,0,0)に設定されている。
【0040】次にステップ410では、他の味方の兵士
との接触・衝突回避を目的として一定距離以上離れよう
とするために発生する加速度を演算する近距離加速度演
算を行う。この近距離加速度演算では、まず、初期設定
処理でRAMに格納した近距離知覚角度及び近距離知覚
半径を読み出す。ここに、近距離知覚角度とは、兵士の
現在の顔の向きで見える近傍の視界の角度をいい、本例
では190度が設定されている。また、近距離知覚半径
とは、近距離知覚角度で兵士が見える近傍の距離をい
い、本例では3mが設定されている。
【0041】次に、前回の垂直帰線割込処理時(1/6
0秒前)にRAMに格納した他の兵士の位置を読み出
し、他の兵士が近距離知覚角度及び近距離知覚半径で画
定される近距離領域内にいるか否かを判断する。他の兵
士がいる場合には、その兵士との距離を求め、その距離
に対応する反発力を求める。上述したように、近距離で
は他の兵士との接触・衝突回避を目的としているので、
他の兵士が近接しているときは急激にその兵士から離れ
るようにすることが望ましいことから、図22に示すよ
うに、縦軸に反発力、横軸に味方兵士との距離をとった
ときに、距離と反発力の関係は、例えば2次関数のよう
に、他の兵士との距離が小さい場合には急激に反発力が
増加するように変化するものとして演算する。従って、
距離が0の場合の反発力は、例えば、100m/sec
と大きな値をとり、距離が近距離知覚半径に等しい場
合は、反発力は0m/secとなる。求めた反発力を
兵士の質量で除算した加速度とみなし、当該他の兵士か
ら対象兵士(この場合はリーダー)に向かうベクトル
と、の積を、各成分αx、αy、αz毎に求め、これを
近距離加速度とする。そして、更に別の味方兵士が近距
離領域内いるか否かを判断し、いる場合には同様にして
反発力を求め、求めた反発力から加速度を求め、先に求
めた近距離加速度に各成分x,y,zごとに加算して近
距離加速度(αx,αy,αz)としてRAMに格納し
てステップ414に進む。一方、他の兵士が近距離領域
内にいない場合には、距離が近距離知覚半径に等しい場
合と同様に、反発力は0であるので、近距離加速度(α
x,αy,αz)=(0,0,0)として、RAMに格
納してステップ414へ進む。
【0042】ステップ414では、ステップ408、4
10でRAMに格納した介入加速度及び近距離加速度を
読み出して、各成分x,y,zごとに加算して総和加速
度を求め、次のステップ416において、最新速度及び
最新位置を演算しRAMに格納し、集団移動サブルーチ
ンを終了して図8のステップ504へ戻る。ここで、現
在の時間をt、経過時間をδt、速度V(Vt+δt:時刻
t+δtにおける速度、Vt:時刻tにおける速度)、加速
度をα(αt:時刻tにおける加速度)、位置をP(Pt
+δt:時刻t+δtにおける位置、Pt:時刻tにおける位
置)とすると、最新速度及び最新位置は次式(3)に示
すオイラー法を用いた運動方程式によりx,y,z成分
毎に得ることができる。なお、前回の速度及び位置はR
AMに格納されており、経過時間δは1/60秒で既知
である。
【0043】
【数3】
【0044】一方、ステップ404で否定判断されたと
きは、ステップ420において、上述したステップ41
0と同様に、近距離加速度を演算してRAMに格納し、
次のステップ422で、近傍の兵士と同じ速度で移動し
ようとするために発生する加速度を求める中距離加速度
演算を行う。この中距離加速度演算では、初期設定処理
でRAMに格納した中距離知覚角度及び中距離知覚半径
を読み出す。ここに、中距離知覚角度とは、兵士の現在
の顔の向きで見える中距離の視界の角度をいい、本例で
は近距離知覚角度より小さい170度が設定されてい
る。また、中距離知覚半径とは、中距離知覚角度で兵士
が見える距離をいい、本例では近距離知覚距離より大き
い7mがデフォルト値とされている。次に、前回(1/
60秒前に)RAMに記憶した他の兵士の位置を読み出
し、他の兵士が中距離知覚角度及び中距離知覚半径で画
定される中距離領域内にいるか否かを判断する。
【0045】中距離領域内に他の兵士がいない場合に
は、最大速度(例えば、5m/sec)でリーダーを追
跡させるために、まず、リーダーへの方向ベクトル
(x,y,z)を求める。ここに、方向ベクトルとは、
大きさ(長さ)について意味を持たない単位ベクトル
で、方向だけが意味を持つベクトル(x,y,z)をい
う。リーダーへの方向ベクトル(x,y,z)は、リー
ダーの位置から自己の位置の差を求め、単位ベクトル化
することにより得ることができる。次に、下式(4)に
より加速度を演算してRAMに格納する。なお、式
(4)(式(5)においても同じ。)において、速度同
一化時間とは、移動速度から加速度を求めるときに使用
される時間パラメータをいい、本例では0.1秒に設定
されている。
【0046】
【数4】
【0047】一方、中距離領域内に他の兵士がいる場合
には、次式(5)により中距離領域内にいる他の兵士の
平均速度に合わせようとする加速度を演算しRAMに格
納してステップ424へ進む。
【0048】
【数5】
【0049】次のステップ424では、ステップ42
0、422で格納した近距離加速度及び中距離加速度を
読み出して、各成分x,y,zごとに加算して総和加速
度を求め、次のステップ426において、上述した式
(3)により現在の速度及び位置演算してRAMに格納
し、集団移動サブルーチンを終了して図8のステップ5
04へ戻る。
【0050】図8のステップ512では、対象兵士の状
態(状態フラグFLのデフォルト値)に応じて処理を行
う状態処理サブルーチンが呼び出される。十字方向ボタ
ンフラグFBが4のときに、下表3に示すように、部隊
F(及び部隊E)の各兵士は種々の状態を採るが、初期
設定処理での各兵士の状態フラグは策敵とされている。
【0051】
【表3】
【0052】図10に示すように、この状態処理サブル
ーチンでは、ステップ602〜610において、状態フ
ラグFLがそれぞれ策敵、接近、攻撃、防御、その他か
否かを判断し、それぞれ肯定されたときには、ステップ
612〜620で、策敵処理、接近処理、攻撃処理、防
御処理、別処理のサブルーチンを実行して状態処理サブ
ルーチンを終了し、図8のステップ504へ戻る。
【0053】図11に示すように、策敵処理サブルーチ
ンでは、ステップ632において、上述した式(4)に
おいてリーダーを敵リーダーとすることにより方向加速
度を演算してRAMに格納する。次にステップ634で
前回の速度及び位置を読み出し、ステップ636におい
て対象兵士(この場合はリーダー)の視野範囲(上述し
た中距離領域と同じ。)内に敵兵士が存在するか否か
を、前回の敵の位置情報を読み出して判定する。肯定判
断のときは、次のステップ638において、敵兵士の状
態フラグを参照して策敵状態か否かを判断することによ
り非戦闘中か否かを判定し、肯定判定のときは、ステッ
プ640において最も近い敵を戦闘対象として選択し、
次のステップ642で対象兵士及び敵兵士の状態フラグ
FLを共に接近としてマッチングを行って、ステップ6
44へ進む。一方、ステップ636、638での判断
(判定)が否定されたときも同様にステップ644へ進
む。
【0054】ステップ644では、対象兵士の近距離加
速度を上記と同様にして演算し、この近距離加速度と、
ステップ632でRAMに格納した方向加速度を読み出
して、それぞれx,y,z成分毎に加算した総和加速度
(αx,αy,αz)を演算し、次のステップ646に
おいて、上述した式(3)により、最新速度及び最新位
置を演算しRAMに格納して、策敵処理サブルーチンを
終了する。
【0055】図12に示すように、接近処理サブルーチ
ンでは、ステップ650において、上述した式(4)に
おいてリーダーを戦闘対象の敵兵士とすることにより接
近加速度を演算してRAMに格納する。次にステップ6
52で前回の速度及び位置を読み出し、ステップ654
で敵兵士との距離を演算し、次のステップ656におい
て、その距離が初期設定処理でRAMに格納された設定
距離より小さいか否かを判断する。この設定距離は兵種
により種々異なっている。例えば、歩兵の場合には2
m、槍兵の場合には3m、短弓兵の場合には100mと
されている。ステップ656での判断が否定された場合
には、次にステップ658において、そのまま敵兵士に
向かって進むか減速するかを判断するために速度を維持
する速度距離内か否かを判断する。この速度距離も兵種
によって種々異なっており、本例の歩兵の場合には、上
述した近距離領域と同じとされている。ステップ658
で否定判断されたときはステップ662へ進み、肯定判
断されたときは、次のステップ660で敵兵士に向かう
速度を落とすための減速加速度(例えば、−2m/se
)を初期設定処理時に格納したRAMから読み出し
てRAMに格納する。
【0056】ステップ662では、対象兵士の近距離加
速度を上記と同様にして演算し、この近距離加速度と、
ステップ650、660でRAMに格納した接近加速
度、減速加速度を読み出して、それぞれx,y,z成分
毎に加算した総和加速度(αx,αy,αz)を演算
し、次のステップ664において、式(3)により、最
新速度及び最新位置を演算しRAMに格納して、接近処
理サブルーチンを終了する。
【0057】一方、ステップ656での判断が肯定され
たときは、ステップ666において対象兵士の最新速度
を0とし、次のステップ668で、式(3)により、最
新速度及び最新位置を演算しRAMに格納し、次のステ
ップ670において、乱数を取得することにより乱数が
奇数の場合には、対象兵士の状態フラグFLを攻撃、当
該対象兵士の敵兵士の状態フラグを防御とし、乱数が偶
数の場合には対象兵士及び敵兵士の状態フラグを逆とし
て、接近処理サブルーチンを終了する。
【0058】図13に示すように、攻撃処理サブルーチ
ンでは、ステップ682で攻撃モーションの描画処理を
画像処理部23に指示し、次のステップ684で攻撃モ
ーションが終了したか否かを判断するために攻撃モーシ
ョンカウンタAmが30か否かを判断することにより、
攻撃モーションに要する時間、攻撃モーションカウンタ
Am×垂直帰線割込時間1/60秒=0.5秒が経過し
たか否かを判定する。否定判断のときは、攻撃モーショ
ン中なので、攻撃モーションを続行するためにステップ
708で防御カウンタAmの値を1インクリメントして
攻撃処理サブルーチンを終了し、肯定判断のときは、次
のステップ686で攻撃モーションカウンタAmの値を
クリアする(0とする)。
【0059】ステップ688では、戦闘対象である敵兵
士の前回RAMに格納した防御力Dを読み出して、次の
ステップ690で所定数値範囲内の乱数値を取得する。
次にステップ692では、乱数値が防御値より大きいか
否かを判断することにより、敵兵士に対する攻撃が成功
したか否かを判定する。否定判断のときはステップ70
4へ進み、肯定判断のときは、ステップ700におい
て、敵兵士の体力Hpから15を除算する。なお、戦闘
処理サブルーチンに入る前の各兵士の体力Hpの値は1
00とされており、武器による差異を表すために、例え
ば、弓系の兵士の攻撃が成功した場合には101が除算
され、騎馬系の兵士の攻撃が成功した場合には50が除
算される。次のステップ702では、敵兵士の体力Hp
が0より小さいか否かを判断し、肯定判断のときは、ス
テップ706において、対象兵士の状態フラグFLを策
敵とし、敵兵士の状態フラグFLを死亡として、攻撃処
理サブルーチンを終了する。一方、否定判断のときは、
攻守を変えるために、対象兵士の状態フラグFLを防御
とし、敵兵士の状態フラグFLを攻撃として、攻撃処理
サブルーチンを終了する。
【0060】図14に示すように、防御処理サブルーチ
ンでは、ステップ712で防御モーションの描画処理を
画像処理部23に指示し、次のステップ714で防御モ
ーションが終了したか否かを判断するために防御モーシ
ョンカウンタDmの値が30か否かを判断することによ
り、防御モーションに要する時間、0.5秒が経過した
か否かを判定する。否定判断のときは、防御モーション
中なので、防御モーションを続行するためにステップ7
18で防御モーションカウンタDmを1インクリメント
して攻撃処理サブルーチンを終了し、肯定判断のとき
は、次のステップ716で防御モーションカウンタDm
の値をクリアする。
【0061】図10のステップ620の別処理では、対
峙(停止して敵兵士と見合う状態)、崩落(騎馬系の兵
士が馬や象から転落する状態)、逃走(敵兵士とは反対
側に逃げる状態)等の種々の処理がなされる。
【0062】図8のステップ514では、攻撃力A及び
防御力Dを高めるために待機(停止)するための待機処
理サブルーチンが実行される。図15に示すように、こ
の待機処理サブルーチンでは、ステップ720で、対象
兵士の最新速度を0としてRAMに格納し、次のステッ
プ724で前回の位置を最新位置としてRAMに格納す
る。
【0063】一方、図8のステップ506で否定判断さ
れたときは、次のステップ516において、十字方向ボ
タンフラグFBが0か否かを判断する。ステップ516
での判断が肯定されたときは、ステップ522へ進み、
否定されたときは、ステップ518において十字方向ボ
タンフラグFBが4か否かを判断し、肯定判定のときは
ステップ520に進み、否定判断のときはステップ51
9へ進む。
【0064】ステップ520では、ステップ512と同
様に、状態処理サブルーチンが呼び出され、ステップ5
19では、ステップ513と同様に、状態処理サブルー
チンが呼び出される。ステップ522では、リーダーの
周りに集結し隊形を立て直すための集結処理サブルーチ
ンが実行される。
【0065】図16に示すように、この集結処理サブル
ーチンでは、ステップ732で前回のリーダーの位置並
びに対象兵士の位置及び速度をRAMから呼び出し、次
のステップ734において、上述した式(4)によりリ
ーダー近傍に集結するための集結加速度を演算しRAM
に格納する。次にステップ736で、対象兵士の近距離
加速度を上記と同様にして演算し、この近距離加速度
と、ステップ734でRAMに格納した集結加速度を読
み出して、それぞれx,y,z成分毎に加算した総和加
速度(αx,αy,αz)を演算し、ステップ738に
おいて、上記式(3)により、x,y,z成分毎に最新
速度及び最新位置を演算してRAMに格納し、図8のス
テップ504へ戻る。
【0066】一方、図8のステップ504で肯定判断さ
れたときは、次のステップ524において隊形強度サブ
ルーチンを呼び出し、図5のステップ222と同様に、
攻撃力A、防御力D及び色補正値を演算し、ステップ5
26で、各兵士の位置データ及び色補正値を画像処理部
23へ転送して、戦闘処理サブルーチンを終了して、図
4のステップ112に進む。このような処理は垂直帰線
割込(1/60秒)毎に行われるので、テレビモニタ4
上には戦闘状態での攻撃力Aの変化が刻々と変化してい
く様子が表される。
【0067】ここで、図8に示した戦闘処理サブルーチ
ンについてまとめると、図23に示すように、部隊Fの
リーダーFは、プレイヤが下ボタン38により停止命
令を出さない限り(十字方向ボタンフラグFB=0)、
敵部隊Eのリーダーのいる矢印FA方向に移動するが、
リーダーFの所定範囲内に非交戦中の敵兵士(例え
ば、E78)がいるとその敵兵士と戦闘をしながら最終
的に部隊Eのリーダーと対戦することとなる(十字方向
ボタンフラグFB=4)。
【0068】一方、部隊Fに属する兵士は、リーダーF
が部隊Eのリーダーに向かって前進中には、図24
(A)に示すように、リーダーFが目指す部隊Eのリ
ーダーに向かって前進するが、前進状態では敵兵士を策
敵して戦闘することとなるので、時間の経過により徐々
に拡散(離散)し、整列状態でのフォーメーションが崩
れて行くこととなる(十字方向ボタンフラグFB=
4)。従って支援兵士数Nが少なくなり攻撃力A、防御
力Dは小さくなる。これに対し、プレイヤの下ボタン3
8による介入があると(十字方向ボタンフラグFB=
0)、図24(B)に示すように、敵部隊Eに属する兵
士との戦闘をとり止めてリーダーFのもとに集結する
こととなるので、兵士の攻撃力A、防御力Dが大きくな
ると共に、隊形の強弱箇所をテレビモニタ4に表示され
た白く光る箇所で認識することができることとなる。
【0069】更に、上ボタン35、左ボタン37、右ボ
タン36が押下されると、換言すれば、十字方向ボタン
フラグFBが1〜3のときは、敵部隊Eに属する兵士に
は目もくれず集団で指示された方向に移動することとな
る。
【0070】次に、図4のステップ112では、リーダ
ーの状態フラグFLが死亡か否かを判断することによ
り、リーダーが死亡したか否かを判断し、肯定判断のと
きはステップ116へ進み、否定判断のときは、次のス
テップ114において、初期設定処理で予め定められた
整列位置に整列させる整列命令が出されたか否かを判断
する。この命令は入力装置3の十字方向ボタンセット以
外のボタン(例えば、×ボタン34)を操作することに
より出され、ステップ108のメイン処理でCPUブロ
ック20に取り込まれる。ステップ114で否定判断さ
れたときは、ステップ106へ戻り、肯定判断されたと
きは、ステップ116において終了処理を行う。この終
了処理では、ステップ112で肯定判断されたときは、
リーダーが死亡した部隊の兵士は敗走する画像を画像処
理部23に描画させ、ステップ114で肯定判断された
ときは、生存兵士を初期設定処理で予め定められた整列
位置に整列させて隊列を組み直す画像を画像処理部23
に描画させて、戦闘ルーチンを終了する。
【0071】以上のように、本実施形態では、下ボタン
38を押下すると、部隊Fの離散した各兵士がリーダー
の元に集結し、下ボタン38を離すと各兵士は再び敵を
求めて戦闘を開始し、再び下ボタン38を押下すると、
リーダーの元に集結するので、プレイヤはリーダーの立
場となり、戦闘ゲームを自動車のオートマチック車の動
作のような感覚で楽しむことができる。
【0072】また、十字方向ボタンセットの下ボタン3
8は、図2に示したように、その物理的配設位置からプ
レイヤの元に集結するという感覚と一致しているので、
下ボタン38が集結用ボタンであることが観念的に分か
り易い。この点、上述したように、特許2502473
号ではダイヤモンド状に配置された4つのボタンの物理
的位置を利用してそのボタンと塁との対応関係を分かり
易くしたものであるが、本発明では上下左右の方向指定
という十字方向ボタンセットの持つ本来的意味を利用し
てボタンと命令との対応概念を分かり易くしたものであ
る。
【0073】更に、本実施形態では、リアルタイムシミ
ュレーションゲームで、後ろ側に進むことは戦闘途中で
退避する場合を除いて極めて希であり使われることの少
ない十字方向ボタンセットの下ボタン38を除いて、上
左右ボタン35、37、36の持つ方向指定機能を利用
して複数のキャラクタの集団移動をさせるようにしたの
で、十字方向ボタンセットの方向指定機能を損なうこと
なく集団移動を容易に実現することができる。
【0074】このように、本実施形態では、部隊Fに属
する兵士がリーダーから離散した後、リーダーに向かう
方向がそれぞれ異なる各兵士に対し、下ボタン38の単
一操作で各方向と動作開始の指示を同時に指定すること
ができるので、多数の兵士の移動に対して操作性の向上
を図ることができる。従って、リアルタイムシミュレー
ションゲームにプレイヤが熱中しても、十字方向ボタン
セットの扱いが粗雑とならず、信号量も従来のリアルタ
イムシミュレーションゲームに比べ少なくなるので、入
力受信部21、バス25、CPUブロック20内のSC
U等の信号処理部での負担の軽減も図ることができる。
【0075】なお、本実施形態では、戦闘ゲームを例に
とって説明したが、本発明は戦闘ゲームに限らず、例え
ば、魚が餌に集まってくる釣りゲーム、動物に餌を与え
て飼育する飼育ゲーム、空母に戦闘機が離着陸する母艦
型ゲーム等集合・離散に関連する種々のゲームに適用可
能である。また、本実施形態では、プレイヤが直接操作
可能なゲームキャラクタとしてのリーダーを登場させ
て、離散した兵士がリーダーに向かって集結する例で説
明したが、特にゲーム上の仮想空間を3次元で考えた場
合、リーダーを登場させず、プレイヤ自身がそのゲーム
の3次元仮想空間に登場しているものとして疑似体験す
るゲームにおいて本発明を適用する場合は、テレビモニ
タに描画される画像はプレイヤがその空間にいたとした
場合のプレイヤの視界であるので、下ボタン押下による
プレイヤ自らの指揮により、まさに魚や兵士等の集団キ
ャラクタがプレイヤの元に寄ってくるが如く表現するこ
とができる。
【0076】また、本実施形態ではゲームプログラムを
記録した記録媒体1を媒体読取部22で読み取ることに
よりRAMへプログラムを転送するようにしたが、媒体
記録部22を備えずROMにゲームプログラムを記憶し
てこのROMからゲームプログラムを読み出すようにし
てもよい。このようにすれば、ゲーム専用機とすること
ができる。更に、本実施形態では、記録媒体としてCD
−ROMを使用する例で説明したが、CPUブロック2
0のRAMにロード可能なROMカートリッジや大容量
のフロッピー(登録商標)ディスク、マグネットオプテ
ィカルディスク等であっても、これらの媒体読取部を備
えていれば本発明を適用することができることはいうま
でもない。
【0077】そして、本実施形態では、種々の設定値、
計算式を一例として示したが、本発明はこれらに限られ
ることなく、上述した特許請求の範囲において種々の変
形が可能であることは当業者にとって論を待たない。
【0078】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
仮想空間上で特定のゲームキャラクタ又は特定の第1領
域から離散した後特定のゲームキャラクタ又は特定の第
2領域に向かう方向がそれぞれ異なる複数のゲームキャ
ラクタに対し、第1ボタンによる一つのボタン操作で各
方向と動作開始の指示を同時に指定することができるの
で、複数のゲームキャラクタの移動に対して操作性の向
上を図ることができると共に、信号処理部での負担の軽
減を図ることができる、という効果を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】家庭用ゲーム装置の接続態様を示す概略斜視図
である。
【図2】家庭用ゲーム装置に使用される入力装置の平面
図である。
【図3】本発明を適用した実施形態のゲーム装置本体の
構成を示す概略ブロック図である。
【図4】実施形態の戦闘ルーチンを示すフローチャート
である。
【図5】戦闘ルーチンのステップ104の詳細を示すフ
ォーメーション設定処理サブルーチンのフローチャート
である。
【図6】フォーメーション設定処理サブルーチンのステ
ップ222、及び戦闘処理サブルーチンのステップ52
4の詳細を示す隊形強度演算サブルーチンである。
【図7】戦闘ルーチンのステップ108の詳細を示すメ
イン処理サブルーチンのフローチャートである。
【図8】戦闘ルーチンのステップ110の詳細を示す戦
闘処理サブルーチンのフローチャートである。
【図9】集団移動サブルーチンのステップ513、51
9の詳細を示す移動処理サブルーチンのフローチャート
である。
【図10】戦闘処理サブルーチンのステップ512及び
520の詳細を示す状態処理サブルーチンのフローチャ
ートである。
【図11】状態処理サブルーチンのステップ612の詳
細を示す策敵処理サブルーチンのフローチャートであ
る。
【図12】状態処理サブルーチンのステップ614の詳
細を示す接近処理サブルーチンのフローチャートであ
る。
【図13】状態処理サブルーチンのステップ616の詳
細を示す攻撃処理サブルーチンのフローチャートであ
る。
【図14】状態処理サブルーチンのステップ618の詳
細を示す防御処理サブルーチンのフローチャートであ
る。
【図15】戦闘処理サブルーチンのステップ514の詳
細を示す待機処理サブルーチンのフローチャートであ
る。
【図16】戦闘処理サブルーチンのステップ522の詳
細を示す集結処理サブルーチンのフローチャートであ
る。
【図17】図16は部隊E及び部隊Fが採りうるフォー
メーションの説明図であり、(A)〜(E)はそれぞ
れ、細長、四角、三角、ダイヤ、V字フォーメーション
を示している。
【図18】隊形強度演算サブルーチンのステップ302
〜ステップ306の対象兵士及び対象兵士を除く兵士の
処理手順を説明するための説明図である。
【図19】隊形強度演算サブルーチンのステップ302
〜ステップ312の演算内容を説明するための説明図で
あり、(A)はステップ306〜ステップ312での演
算の概念を示し、(B)はステップ302〜ステップ3
12全体での演算の概念を示す。
【図20】各兵士の攻撃力、防御力の大きさの段階を説
明する説明図である。
【図21】フォーメーションが形成されときの各兵士の
攻撃力及び部隊の攻撃力の強弱箇所の偏在を示すテレビ
モニタに表示された画面の説明図である。
【図22】味方兵士との距離と反発力との関係を説明す
るための説明図である。
【図23】戦闘時におけるリーダーの動きを説明するた
めの説明図である。
【図24】戦闘時における兵士の動きを説明するための
説明図であり、(A)は十字方向ボタンセットのいずれ
のボタンも押下されていないときの各兵士の動きを示
し、(B)は十字方向ボタンセットの下ボタンが押下さ
れたときの各兵士の動きを示す。
【符号の説明】
1 記録媒体 2 ゲーム装置本体 3 入力装置 4 テレビモニタ 20 CPUブロック(判断手段、第1乃至第3移動制
御手段)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 方向を指示するための第1ボタン乃至第
    4ボタンを有する入力装置を操作して仮想空間上に表現
    された複数のゲームキャラクタの移動を制御するキャラ
    クタ移動制御方法であって、前記ボタンのいずれもが押
    下なされないときに、前記ゲームキャラクタを特定のゲ
    ームキャラクタ又は特定の第1領域から離散するように
    移動させ、前記第1ボタンが押下されたときに、前記ゲ
    ームキャラクタを前記特定のゲームキャラクタ又は特定
    の第2領域の近傍に集結するように移動させることを特
    徴とするキャラクタ移動制御方法。
  2. 【請求項2】 前記第2ボタン乃至第4ボタンのいずれ
    かが押下されたときに、該ボタンで指示された指示方向
    に前記ゲームキャラクタを集団で移動させることを特徴
    とする請求項1に記載のキャラクタ移動制御方法。
  3. 【請求項3】 前記入力装置は上下左右ボタンで構成さ
    れた十字方向ボタンセットを備えており、前記第1ボタ
    ンは前記下ボタンであり、前記第2ボタン乃至第4ボタ
    ンは前記上左右ボタンであることを特徴とする請求項1
    又は請求項2に記載のキャラクタ移動制御方法。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に
    記載のキャラクタ移動制御方法を記録したゲーム装置及
    び/又はコンピュータ読取可能な記録媒体。
  5. 【請求項5】 方向を指示するための第1ボタン乃至第
    4ボタンを有する入力装置を操作して仮想空間上に表現
    された複数のゲームキャラクタの移動を制御するキャラ
    クタ移動制御プログラムを記憶部に記憶可能なゲーム装
    置において、 前記第1ボタン乃至第4ボタンが押下されたか否かを判
    断する判断手段と、 前記ボタンのいずれもが押下されなかったと判断したと
    きに、前記ゲームキャラクタを特定のゲームキャラクタ
    又は特定の第1領域から離散するように移動制御する第
    1移動制御手段と、 前記第1ボタンが押下されたと判断したときに、前記ゲ
    ームキャラクタを前記特定のゲームキャラクタ又は特定
    の第2領域の近傍に集結するように移動制御する第2移
    動制御手段と、 前記第2乃至第4ボタンのいずれかが押下されたとき
    に、該ボタンで指示された指示方向に前記キャラクタを
    集団で移動制御する第3移動制御手段と、を備えたこと
    を特徴とするゲーム装置。
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