JP2002064402A - 非接触応答装置 - Google Patents
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Abstract
を向上させる。 【解決手段】 整流回路22は、アンテナ回路20で受
信した質問装置1のキャリア波から非接触応答装置2の
駆動用電力を得る。インピーダンス制御回路33は、質
問装置1からの質問を待つ待機状態になったとき、アン
テナ回路20のインピーダンスを変化させるインピーダ
ンス制御により、質問装置1からの受信電力量が質問デ
ータの認識に最低限必要な電力量となるよう受電効率を
低下させ、自装置に対する質問データを受信したとき、
インピーダンス制御により、受信電力量が応答波の生成
・送信に最低限必要な電力量となるよう受電効率を増大
させる。
Description
非接触状態で電力供給とデータ通信を行う質問装置と非
接触応答装置とからなる非接触通信システムに係り、特
に通信状態に応じて内部回路の特性を動的に変化させる
ことにより、電力伝送の効率を向上させることができる
非接触応答装置に関するものである。
ャリア等の携帯可搬電子データ担体を非接触応答装置と
して使用し、0.1MHz〜数10MHz程度のキャリ
ア周波数を用いた電磁誘導を利用して、非接触で非接触
応答装置へ電力を供給するとともに、キャリア波に変調
をかけることによりデータを重畳してデータ通信を行
う、非接触通信システムが盛んに検討され、商用化がす
すみつつある。このような非接触通信システムには、1
つの質問装置の電磁界によって複数の非接触応答装置が
同時に給電を受け、各非接触応答装置が動作可能なアク
ティブ状態をとることができ、質問装置は各非接触応答
装置と通信が可能であるという特徴がある。
は、その電磁界の出力特性が電波法等の法規により制限
を受け、また例えば、情報処理装置等電波障害自主規制
協議会、通称VCCIと呼ばれる協議会によって制定さ
れた「情報処理装置および電子事務機器等から発生する
妨害波の自主規制運用規程」などの自主規制運用規程に
よっても、種々の制限を受けている。このような制限に
より、質問装置の送信出力を低く設定する結果、非接触
応答装置が受信可能な電力も低く設定せざるを得なくな
り、非接触応答装置のデータ処理機能を抑える必要が生
じる。また、質問装置の送信出力を抑えなければならな
いため、非接触通信システムの特徴である、質問装置と
複数の非接触応答装置との通信機能を損なう結果となっ
ているのが実情である。
1つが、非接触応答装置の電力消費の特性である。電磁
誘導によって質問装置から給電を受けつつ安定したデー
タ通信の変復調を行うために、通常、非接触応答装置内
の電源回路は定電力設計がなされており、回路全体の動
作による内部信号ノイズを抑えるように設計されてい
る。非接触応答装置の内部の処理が簡単で消費電力が小
さい場合、電源回路は、余剰電力を抵抗成分で熱に変化
させる。その結果、非接触応答装置は、内部処理の状態
に関わらず、一定の電力を消費することになる。
装置の送信電磁界の中に入ってアクティブ状態をとれ
ば、質問装置との通信状態や内部の処理状態に関わら
ず、各々が一定の受信電力を確保しようとする。非接触
通信システムの電力消費の観点から見ると、ある時間に
おいては、質問装置と応答を行う装置は一つであって、
他の非接触応答装置は質問を待機する状態にしかすぎな
いため、エネルギー効率上、待機状態の非接触応答装置
の多大な電力消費は問題であった。
非接触通信システムでは、質問装置の送信電磁界内に入
った全ての非接触応答装置が、質問装置との通信状態や
内部の処理状態に関わらず、一定の電力を消費してしま
うという問題点があった。本発明は、上記課題を解決す
るためになされたもので、質問装置からの受信電力量の
効率的な制御を実現し、非接触通信システムにおける電
力消費の効率を向上させることができる非接触応答装置
を提供することを目的とする。
は、質問装置からのキャリア波を受信すると共に、前記
質問装置への応答波を送信するアンテナ回路(20,2
1)と、このアンテナ回路で受信した前記キャリア波か
ら自装置の駆動用電力を得る整流回路(22)と、前記
キャリア波から自装置に対する質問データを取得したと
き、この質問データに対する応答データを生成して、前
記アンテナ回路から応答波として送信させる内部ロジッ
ク回路(25)と、前記質問装置から見た自装置のイン
ピーダンスを変化させるインピーダンス制御回路(3
3)とを有し、このインピーダンス制御回路は、自装置
が前記質問装置からの質問データを待つ待機状態になっ
たとき、前記質問装置からの受信電力量が前記質問デー
タの認識に最低限必要な電力量PLとなるよう前記アン
テナ回路の受電効率を低下させ、自装置に対する前記質
問データを受信したとき、前記受信電力量が前記応答波
の生成・送信に最低限必要な電力量PH(PL<PH)
となるよう前記アンテナ回路の受電効率を増大させるよ
うにしたものである。このように、本発明では、非接触
応答装置が質問装置から電力供給を受けつつ質問装置と
通信する状態において、非接触応答装置が待機状態にな
ったとき、質問装置から見た自装置のインピーダンスを
変化させて受電効率を低下させ、質問装置からの受信電
力量をPLとし、非接触応答装置が質問装置からの質問
データを受信してコマンド処理状態になるとき、質問装
置から見た自装置のインピーダンスを変化させて受電効
率を増大させ、質問装置からの受信電力量をPHとする
ので、待機状態における非接触応答装置の電力消費量を
低減することができる。
として、前記インピーダンス制御回路は、自装置が前記
質問装置の送信電磁界領域内に入って前記質問装置から
の電力供給を受け始めたとき、前記内部ロジック回路に
よる初期化処理の前に、前記質問装置からの受信電力量
が前記初期化処理に最低限必要な電力量PH2(PL<
PH2≦PH)となるよう前記アンテナ回路の受電効率
を増大させるものである。このように、本発明では、非
接触応答装置の初期化処理において、質問装置から見た
自装置のインピーダンスを変化させて受電効率を増大さ
せ、質問装置からの受信電力量を電力量PH2とするの
で、初期化処理の際の電力消費量を適切な量に設定する
ことができる。また、本発明の非接触応答装置の1構成
例として、前記インピーダンス制御回路は、前記受信電
力量をPL,PH又はPH2にするとき、前記整流回路
の出力電圧を検出して、この出力電圧が前記PL,PH
又はPH2に対応する電圧設定値VL,VH又はVH2
(VL<VH2≦VH)となるよう前記自装置のインピ
ーダンス制御を行い、前記受信電力量を制御するもので
ある。これにより、本発明では、整流回路の出力電圧に
基づいて質問装置からの受信電力量を容易に制御するこ
とができる。
として、前記インピーダンス制御回路は、容量素子(C
v1〜Cvi)と電子スイッチ(S1〜Si)とを直列
に接続した容量切替回路を前記アンテナ回路と並列に複
数個配置した容量調整回路(31)と、整流回路の出力
電圧を検出する受信電力検出回路(29)と、前記整流
回路の出力電圧が所望の前記電圧設定値になるように、
前記容量調整回路の各電子スイッチの状態を決定するプ
ログラム回路(30)と、このプログラム回路の決定に
従って前記容量調整回路の各電子スイッチのオン/オフ
を制御するスイッチ制御回路(32)とを含むものであ
る。容量調整回路を設けることにより、質問装置から見
た自装置のインピーダンスを容易に変化させることがで
きる。また、本発明の非接触応答装置の1構成例とし
て、前記インピーダンス制御回路は、前記電子スイッチ
のスイッチングクロックを生成するスイッチングクロッ
ク生成回路(28)を含み、前記プログラム回路による
前記電子スイッチの状態決定と、前記スイッチ制御回路
による前記電子スイッチの制御と、前記受信電力検出回
路による前記整流回路の出力電圧検出とを1スイッチン
グクロック毎に繰り返し行うことにより、前記インピー
ダンスを段階的に変化させて、前記整流回路の出力電圧
を所望の前記電圧設定値に漸近させるものである。
として、前記プログラム回路は、前記整流回路の出力電
圧が所望の前記電圧設定値になったときに、前記電子ス
イッチの状態を固定し、前記インピーダンス制御を停止
したことを示すステータスを前記内部ロジック回路に出
力するものである。また、本発明の非接触応答装置の1
構成例として、前記内部ロジック回路は、前記初期化処
理が終了したことを示す通信ステータス、前記待機状態
になったことを示す通信ステータス又は自装置に対する
前記質問データを受信したことを示す通信ステータスを
前記プログラム回路に出力するものである。また、本発
明の非接触応答装置の1構成例において、前記容量切替
回路の個数は、3個以上100個以下である。また、本
発明の非接触応答装置の1構成例において、前記スイッ
チングクロックの周波数は、1kHz以上1MHz以下
である。また、本発明の非接触応答装置の1構成例とし
て、前記整流回路の後段に、シャント型レギュレータか
らなる定電圧回路を有するものである。また、本発明の
非接触応答装置の1構成例において、前記非接触応答装
置は、ICカードである。
路を搭載した非接触応答装置を用いて、伝送状態におい
てインピーダンス制御を動的に行い、非接触応答装置の
電力消費量を制御することを特徴とする。以下、本発明
の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の実施の形態となる非接触通信システムの
構成を示すブロック図である。
と非接触応答装置2とから構成される。質問装置1は、
非接触応答装置2への電力供給のためにデータ送信時以
外のときにも無変調のキャリア波を送信している。そし
て、質問装置1と非接触応答装置2は、データを送信す
るとき、キャリア波を変調してデータを重畳する。
するキャリア波発生回路10と、キャリア波発生回路1
0から出力された無変調のキャリア波または変調された
キャリア波を送信したり、非接触応答装置2から送信さ
れた応答波を受信したりするためのアンテナ11と、ア
ンテナ11の共振状態を得るための共振回路12とを有
している。なお、図1では、データの送信時にキャリア
波を変調する変調回路、非接触応答装置2からの応答波
を受信して復調する復調回路、非接触応答装置2へのデ
ータを生成したり、復調回路で復調されたデータを処理
したりする制御回路等の回路については記載を省略して
いる。アンテナ11と共振回路12はアンテナ回路を構
成している。
されたキャリア波を受信したり、応答波を送信したりす
るためのアンテナ20と、アンテナ20の共振状態を得
るための共振回路21と、アンテナ回路20,21で受
信されたキャリア波を整流して非接触応答装置2の各回
路駆動用の電力を得る整流回路22と、整流回路22の
出力電圧を定電圧化する定電圧回路23と、アンテナ回
路20,21で受信された変調されたキャリア波を復調
する復調回路24と、キャリア波から自装置に対する質
問データを取得したとき、この質問データに対する応答
データを生成して、アンテナ回路20,21から応答波
として送信させる内部ロジック回路25と、内部ロジッ
ク回路25から出力された応答データでキャリア波を変
調する変調回路26と、アンテナ回路20,21で受信
されたキャリア波からクロック成分を抽出してクロック
信号を生成するクロック生成回路27と、クロック生成
回路27によって生成されたクロック信号を基にスイッ
チングクロック信号を生成するスイッチングクロック生
成回路28と、整流回路22の出力電圧を検出すること
により非接触応答装置2の受信電力量を検出する受信電
力検出回路29と、受信電力検出回路29の検出結果と
所定のインピーダンス制御アルゴリズムに従って、質問
装置1から見た自装置のインピーダンスを変化させるイ
ンピーダンス制御を行い、非接触応答装置2の受信電力
量を制御するプログラム回路30と、容量素子と電子ス
イッチとを直列に接続した容量切替回路をアンテナ回路
20,21と並列に複数個配置した容量調整回路31
と、プログラム回路30の出力に応じて容量調整回路3
1の電子スイッチを制御するスイッチ制御回路32とを
有している。アンテナ20と共振回路21はアンテナ回
路を構成している。
と、ROM25bと、RAM25cと、不揮発メモリ2
5dとを有している。スイッチングクロック生成回路2
8、受信電力検出回路29、プログラム回路30、容量
調整回路31及びスイッチ制御回路32は、インピーダ
ンス制御回路33を構成している。
な構成を示すブロック図である。スイッチングクロック
生成回路28は、クロック生成回路27によって生成さ
れたクロック信号を分周してスイッチングクロック信号
を生成する分周回路28aからなる。受信電力検出回路
29は、1スイッチングクロック毎に整流回路22の出
力電圧の変動を検出して、検出結果をプログラム回路3
0に出力する受信電力変動検出部29aと、整流回路2
2の出力電圧を所定のしきい値と比較して比較結果をプ
ログラム回路30に出力する受信電力比較部29bとか
ら構成される。
回路30から出力されるスイッチングクロック信号に同
期して整流回路22の出力電圧をサンプルホールドする
サンプルホールド回路29a−1と、サンプルホールド
回路29a−1によって保持された1サンプル前の整流
回路22の出力電圧と現在の整流回路22の出力電圧と
を比較して、この比較結果をプログラム回路30に出力
するコンパレータ29a−2とを有している。
トトリガ29b−1と、この第1のシュミットトリガ2
9b−1としきい値が異なる第2のシュミットトリガ2
9b−2と、この第2のシュミットトリガ29b−2の
出力を論理反転させるインバータ29b−3と、シュミ
ットトリガ29b−1の出力とインバータ29b−3の
出力の論理和をとるOR回路29b−4とを有してい
る。
れる電力は、両者のインピーダンスの整合状態の関数と
なり、整合すると高効率で給電が行われ、整合がミスマ
ッチになると、電力が反射されるために、非接触応答装
置2が受ける電力は低下する。通常、アンテナ回路2
0,21のインピーダンスの制御は、受信電力を高める
ためのインピーダンス整合に用いるが、本発明において
は、非接触応答装置2の余分な消費電力を削減するため
に、逆にインピーダンス整合をミスマッチさせる制御に
も用いることを特徴とする。
通信の例として、非接触応答装置2が3つある場合を例
にとって本発明を説明する。図3は、質問装置1からの
質問と非接触応答装置2からの応答のタイミング、及び
その際の非接触応答装置2の受信電力量を時系列的に表
したタイミングチャート図である。
ーダンス制御回路33によって制御される。図3のPH
は非接触応答装置2が質問装置1からのコマンドを処理
するのに最低限必要な電力レベル、PLは非接触応答装
置2が質問装置1からコマンドを正常に受信してコマン
ドを認識するのに最低限必要な電力量に適当なマージン
を付加した電力レベルとする。
は、一般的には識別番号(以下、IDと略する)を用い
て、質問のコマンドフレームにIDを付加することによ
り、非接触応答装置2を一意に指定して行われる。非接
触応答装置2のIDは、質問装置1が非接触応答装置2
を認識する初期応答の手順に際して非接触応答装置2に
付与されるか、あるいは予め非接触応答装置2に付与さ
れている固有のIDであることが多いが、本発明はID
の付与方法にはこだわらない。ここでは、非接触応答装
置2−1,2−2,2−3に対して、それぞれID1,
ID2,ID3が対応するものとする。
の無変調のキャリア波を受信した場合、各非接触応答装
置2−1〜2−3の整流回路22は、このキャリア波を
全波整流し、定電圧回路23は、整流回路22から出力
された電圧を定電圧化する。また、クロック生成回路2
7は、キャリア波からクロック成分を抽出してクロック
信号を生成する。そして、復調回路24は、キャリア波
を復調する。ただし、ここでは無変調のキャリア波を復
調しているので、復調で得られるデータはない。
ジック回路25は、定電圧回路23から電力供給を受
け、クロック生成回路27から出力されたクロック信号
に同期して動作する。そして、インピーダンス制御回路
33は、質問装置1からの質問を受信する前段階(無変
調のキャリア波を受信している待機状態)では、インピ
ーダンス整合をミスマッチ状態にさせている。これによ
り、各非接触応答装置2−1〜2−3は、PLレベルの
消費電力で待機状態となっている。
質問Q−1,Q−2,Q−3が順に発せられ、それに付
加されるIDがそれぞれID1,ID3,ID2である
とすると、質問Q−1,Q−2,Q−3に対して、それ
ぞれ非接触応答装置2−1、非接触応答装置2−3、非
接触応答装置2−2が反応する。すなわち、質問装置1
の図示しない変調回路は、キャリア波発生回路10から
出力された無変調のキャリア波をIDが付加されたコマ
ンドで変調する。これにより、変調されたキャリア波
(質問波)が質問装置1のアンテナ回路11から送信さ
れる。
ジック回路25のCPU25aは、復調回路24によっ
て復調されたコマンドからIDを抽出して、抽出したI
Dと不揮発メモリ25dに予め記憶された自装置のID
とを比較し、抽出したIDが自装置のIDであるかどう
かを判定する。CPU25aは、抽出したIDが自装置
のIDである場合、復調装置24によって復調されたコ
マンドが自装置への質問であると認識する。質問装置1
からの質問を受信した場合、インピーダンス制御回路3
3は、インピーダンス整合を整合状態にさせる。これに
より、IDで指定された非接触応答装置2は、PHレベ
ルの消費電力となり、コマンド処理状態となる。
装置のIDである場合、質問装置1から送信された質問
(コマンド)に対する内部演算処理を行う。質問に対す
る内部演算処理としては、CPU25aもしくは図示し
ないコプロセッサによる演算、不揮発メモリ25dから
のデータ読み出し、不揮発メモリ25dへのデータ書き
込みもしくは消去、応答データの生成などがある。
ータを変調回路26に出力する。変調回路26は、キャ
リア波を応答データで変調する。これにより、変調され
たキャリア波(応答波)が非接触応答装置2のアンテナ
回路20,21から送信される。応答の返送後、インピ
ーダンス制御回路33は、インピーダンス整合をミスマ
ッチ状態にさせ、非接触応答装置2の消費電力をPHレ
ベルからPLレベルへと遷移させる。
いて、質問装置1は、質問Q−1,Q−2,Q−3を時
系列的に発する。そして、質問装置1は、各々の質問Q
−1〜Q−3に対する応答を受信するまでは、他の非接
触応答装置2への質問を発しないものとする。これによ
り、各非接触応答装置2−1〜2−3において、ある瞬
間に質問を受信して消費電力がPHレベルになるのは1
つしかなく、他の非接触応答装置2はPLレベルの待機
状態のままとなる。
ャリア波を受信してアクティブ状態にある全ての非接触
応答装置がPHレベルの状態を保持しようとしていた点
が本発明と異なる。したがって、本発明は、システム全
体で見た電力の分配効率を従来よりも向上させることが
できる。また、質問装置1から複数の非接触応答装置2
に対して質問を同時に発するようにすれば、従来よりも
多くの非接触応答装置2をコマンド処理状態にすること
ができる。これは、質問装置1の送信出力が規制値で制
限されている場合に、特に有効である。
個数を3としたが、これに限るものではなく、本発明の
原理上、他の個数でも差し支えないことは明白である。
また、電力消費量のPHレベル、PLレベルは、非接触
応答装置2内の内部回路の電力消費特性によって予め設
定できる性質の値である。ここで、整流回路22から見
た定電圧回路以降の回路全体の負荷が基本的には内部ロ
ジック回路25の動作状態に関わらず一定となるよう
な、シャントレギュレータなどの回路を定電圧回路23
に用いると、整流回路22の出力電圧をもって電力消費
量を評価することができ、PHレベル、PLレベルの制
御が容易に可能となる。
ータを用いても本発明を適用することは可能である。た
だし、内部ロジック回路25の動作に伴って整流回路2
2の出力電圧が変化するため、電圧設定値VH(電力消
費量がPHレベルのときの整流回路22の出力電圧)、
及び電圧設定値VL(PLレベルのときの整流回路22
の出力電圧)を、整流回路22の出力電圧変化分を考慮
して設定しなければならず、制御が難しくなる。
費量(質問装置1からの受信電力量)をそのまま評価検
出するよりも、電圧制御の方が容易なため、本実施の形
態においては、受信電力量を制御する具体的方法とし
て、整流回路22の出力電圧の制御を行うものとする。
すなわち、受信電力検出回路29で整流回路22の出力
電圧を検出して、この検出結果を基に受信電力量を制御
する。
給を受けつつ質問装置1と通信する状態においては、図
3に示すようなシーケンスの非接触通信システムが有用
であるが、最初に非接触応答装置2が質問装置1の送信
電磁界内に入って初期化され、質問装置1と初期応答を
行う場合には、受信電力が0の状態から開始されるた
め、必ずしも図3と同じ方法をとれるわけではない。
非接触応答装置2が質問装置1の送信電磁界内に入って
質問装置1からの電力供給を受け始めたとき、内部ロジ
ック回路25による初期化処理の前に、インピーダンス
制御により、質問装置1からの受信電力量が初期化処理
に最低限必要な電力量PH2となるよう受電効率を増大
させる。
を典型的な例を用いて順に説明する。非接触応答装置2
が質問装置1からのキャリア波を受けて給電を受け、整
流回路22の内部の平滑容量素子(不図示)が充電さ
れ、整流回路22の出力電圧が所定のしきい値を超える
と、内部ロジック回路25のリセットが働く。リセット
された内部ロジック回路25のCPU25aは、不揮発
メモリ25dより所定のデータ読み出しを行って、非接
触応答装置2の初期化処理を行う。
内部回路の多くが動作するものの、例えば暗号処理など
の電力を消費するプロセスを実行するわけでは無く、ま
た所定のルーチンが動作するだけのため電力マージンも
少なくて済むので、必ずしもPHレベルと同じ受信電力
量が必要とは限らない。このため、初期化処理に必要な
電力レベルPH2をPHと同等にする必要は無く、通常
はPH以下に設定可能である。
量が0の段階で質問装置1からの給電を受けたとき、イ
ンピーダンス制御回路33内のプログラム回路30は、
内部ロジック回路25による初期化処理が実行される前
に、受信電力量をPH2レベルにする。図4は初期化モ
ードにおける非接触応答装置の受信電力量を時系列的に
表したタイミングチャート図である。
は、質問装置1から初期応答のための質問コマンドを受
信して、初期応答処理を実行する。通常、質問装置1と
非接触応答装置2との間の初期応答処理は、複数の非接
触応答装置2の存在を想定して、衝突防止のためのプロ
セスを含むことが多いので、その迅速な処理速度を満た
すためには、初期化処理の完了時点から初期応答処理の
開始時点までの区間で受信電力量を下げることなく、P
H2レベルのまま保持、あるいはPHレベルへ変化させ
てもよい。
送信方法で非接触応答装置検出用のコマンドが送信され
る時間間隔は、特に他の伝送通信の処理がある場合は、
長くならざるを得ないため、初期化処理の完了時点から
初期応答処理の開始時点までの時間も、長くならざるを
得ない。
4に示すように、いったん受信電力量をPH2レベルか
らPLレベルまで落とした方がより好ましい。初期化応
答処理は図3で説明した通常の伝送モードと同様である
ので、初期化応答処理における受信電力量はPHレベル
で差し支えない。本発明において、これらを実際に制御
するには、前述の説明と同様、PH2レベルの制御を整
流回路22の出力電圧VH2によって行う。
をより詳細に説明する。図5は容量調整回路31の構成
を示す回路図である。容量調整回路31は、容量素子C
v(Cv1〜Cvi)と例えばトランジスタ等からなる
電子スイッチS(S1〜Si)とを直列に接続した容量
切替回路をアンテナ回路20,21と並列に複数個配置
したものである。
ンス制御アルゴリズムに従って容量調整回路31の各電
子スイッチSのオン/オフ状態を決定する。スイッチ制
御回路32は、プログラム回路30の決定を受けて、容
量調整回路31の電子スイッチSをオン/オフさせるた
めの制御信号CTLをスイッチングクロック生成回路2
8からのスイッチングクロック信号に同期して出力す
る。容量調整回路31の電子スイッチSは、制御信号C
TLに応じてオンまたはオフ状態となる。電子スイッチ
Sがオン/オフすることにより、アンテナ回路20,2
1と並列に挿入される容量値が変化するので、これによ
りインピーダンス整合の状態が変化する。
装置2は、プログラム回路30による電子スイッチSの
状態決定と、スイッチ制御回路32による電子スイッチ
Sの制御と、受信電力検出回路29による整流回路22
の出力電圧検出とを1スイッチングクロック毎に繰り返
し行うことにより、アンテナ回路20,21のインピー
ダンスを段階的に変化させて、整流回路22の出力電圧
を所望の電圧設定値に漸近させることを特徴とする。
容量素子C1が配置され、アンテナ20と直列に容量素
子C2が配置されている。素子数を減らすために、容量
素子C1もしくはC2の1つを取り除いて、この容量素
子を取り除いた箇所に容量調整回路31を挿入すること
も可能であるが、アンテナ回路20,21に近づくに従
って、電子スイッチSに印加される電圧が高くなり、電
子スイッチSの耐圧を上回る可能性が高くなる。したが
って、容量調整回路31は、共振回路21の後段に配す
ることが好ましい。
制御回路32による容量調整回路31のスイッチ制御
(インピーダンス制御)と整流回路22の出力電圧との
関係の1例を示す図である。ここでは、図5に示す容量
調整回路31において、容量素子Cvと電子スイッチS
とからなる容量切替回路の数を10個と仮定し、容量素
子CvにCv1〜Cv10、容量素子Cv1〜Cv10
と接続された電子スイッチSにそれぞれS1〜S10の
符号を付与するものとする。
する質問データを受信したことを示す、内部ロジック回
路25からの通信ステータスを受けて、整流回路22の
出力電圧をVLからVHに漸近させるプログラムを実行
させるものとする。さらに、図6の時刻t0において、
電子スイッチSはS1〜S3がオン状態になっていて、
整流回路22の出力電圧は電圧設定値VLの近傍で安定
している状態と仮定する。また、図6に示す時刻t0,
t1,t2,t3,t4,t5の間隔は、スイッチング
クロック信号の周期と等しい。
路30がプログラムに従って動作を開始すると、まず受
信電力検出回路29が整流回路22の出力電圧を検出し
て、その検出結果をプログラム回路30に出力する。プ
ログラム回路30は、まず時刻t1において容量調整回
路31の電子スイッチS4をオンさせるようスイッチ制
御回路32に指示を出す。この指示に応じて、スイッチ
制御回路32は、電子スイッチS4をオンさせる制御信
号CTLを出力する。
ンテナ回路20,21と並列に容量素子Cv4が付加さ
れてインピーダンスが変化し、図6のように整流回路2
2の出力電圧が上昇して、ある時間を経過した後に出力
電圧がほぼ安定化する。時刻t2において、受信電力検
出回路29は、整流回路22の出力電圧を検出し、出力
電圧が上昇して電圧設定値VHに近づいたことをプログ
ラム回路30に知らせる。
は、電子スイッチS4をオン状態に固定し、次の電子ス
イッチS5をオンさせるようスイッチ制御回路32に指
示を出し、スイッチ制御回路32は、電子スイッチS5
をオンさせる。時刻t3において、受信電力検出回路2
9は、整流回路22の出力電圧が上昇して電圧設定値V
Hに近づいたことをプログラム回路30に知らせる。
は、電子スイッチS5をオン状態に固定し、次の電子ス
イッチS6をオンさせるようスイッチ制御回路32に指
示を出す。以下、同様にして、受信電力検出回路29に
よる整流回路22の出力電圧検出とプログラム回路30
による電子スイッチ制御とを繰り返し、時刻t5におい
て、整流回路22の出力電圧が電圧設定値VHを超える
と、プログラム回路30は、ここで電子スイッチS1〜
S10の状態を現在の状態に固定し、インピーダンス制
御を停止する。
ク回路25に通知しなくても差し支えないが、インピー
ダンス制御を停止したことを示すステータスを内部ロジ
ック回路25に出力する方がより好ましい。このステー
タスを受けることにより、内部ロジック回路25は、十
分な電力供給を受けていると判断でき、動作不良を起こ
すことなく、処理を行うことができる。
Sの初期状態はノーマリーオフが好ましいのものの、ノ
ーマリーオンであっても差し支えない。この場合には、
電子スイッチSのオン/オフが、オフを優先して評価し
ていくことになる。また、容量調整回路31の各容量素
子Cvの値は共振回路21の容量素子C1,C2の値の
設定によっても影響を受けるが、通常は容量調整回路3
1全体として数pF〜数100pFの容量値を変化させ
ることができれば、機能上十分である。
2の出力電圧との関係の他の例を示す図である。図7の
例は、図6と逆に、整流回路22の出力電圧を電圧設定
値VHからVLに変化させる場合である。ここでは、時
刻t0において、電子スイッチS1〜S7がオン状態に
なっていると仮定する。図7の時刻t1において、まず
受信電力検出回路29が整流回路22の出力電圧を検出
して、その検出結果をプログラム回路30に出力する。
容量調整回路31の電子スイッチS7をオフさせるよう
スイッチ制御回路32に指示を出し、スイッチ制御回路
32は、電子スイッチS7をオフさせる制御信号CTL
を出力する。電子スイッチS7がオフ状態になると、ア
ンテナ回路20,21と並列に付加されていた容量素子
Cv7が外されてインピーダンスが変化し、図7のよう
に整流回路22の出力電圧が低下する。
は、整流回路22の出力電圧が低下して電圧設定値VL
に近づいたことをプログラム回路30に知らせる。この
通知を受けて、プログラム回路30は、次の電子スイッ
チS6をオフさせるようスイッチ制御回路32に指示を
出し、スイッチ制御回路32は、電子スイッチS6をオ
フさせる。
による整流回路22の出力電圧検出とプログラム回路3
0による電子スイッチ制御とを繰り返し、時刻t6にお
いて整流回路22の出力電圧が電圧設定値VLを下回っ
たとき、プログラム回路30は、直前にオフした電子ス
イッチS3をオン状態に戻す。そして、プログラム回路
30は、次の時刻t7で整流回路22の出力電圧が電圧
設定値VLを超えたことを確認した上で、インピーダン
ス制御を停止する。
量調整回路31内の容量切替回路の個数にもよるが、電
圧設定値VLを非接触応答装置2内の内部回路の動作限
界近傍に設定すると、電圧設定値VLを下回った段階で
動作不良を起こす可能性がある。そこで、電圧設定値V
Lを下回るステップを含む制御を行うよりも、より好ま
しくは、次に評価する電子スイッチSのオン/オフによ
る整流回路22の出力電圧低下分を予想して電圧設定値
VLを下回らない段階でインピーダンス制御を停止する
か、あるいは本来の電圧設定値VLに1つの電子スイッ
チ変化による出力電圧低下分以上のマージンを加えたV
L’という値を電圧設定値として、この電圧設定値V
L’を下回ったらインピーダンス制御を停止させるよう
にした方がよい。
インピーダンス制御を停止したことを示すステータスを
内部ロジック回路25に出力する方がより好ましい。こ
のステータスを受けることにより、内部ロジック回路2
5は、いわゆるスリープモードに入ったことを認識で
き、質問装置1から次に質問を受信したときに、インピ
ーダンス制御を要求する通信ステータスをプログラム回
路30に確実に出力することができる。
の出力電圧との関係の他の例を示す図である。図8の例
は、質問装置1と非接触応答装置2との距離が大きい等
の理由により、非接触応答装置2がインピーダンス制御
を行っても受信電力量が十分に得られない場合を示して
いる。受信電力量が十分でなく、整流回路22の出力電
圧が電圧設定値VHを下回る場合、図8に示すように、
インピーダンス制御によって整流回路22の出力電圧を
最大化した後に、周回動作を行うことになる。
1の電子スイッチSを順次オンしていったとき、容量値
が最適値を超えて整流回路22の出力電圧が逆に低下し
たとき、受信電力検出回路29が整流回路22の出力電
圧低下をステータスとしてプログラム回路30に通知
し、このステータスを受けてプログラム回路30が直前
にオンした電子スイッチS(図8の例では時刻t5でオ
ンした電子スイッチS)をオフにするためである。
も、整流回路22の出力電圧は電圧設定値VHに達しな
いので、プログラム回路30は、オフにした電子スイッ
チSを再びオンにする。したがって、上記周回動作が繰
り返されることになる。このような周回動作をそのまま
継続させても差し支えないが、質問装置1への通信や内
部ロジック回路25の処理を辛うじて行える場合もある
ため、周回動作を停止させて電源変動を抑えるほうがよ
り好ましい。
許容範囲をあらかじめ設定し、整流回路22の出力電圧
がこの電圧許容範囲内である場合に制御を停止する動作
停止手段をプログラム回路30に設けることで、周回動
作を停止させることができる。ただし、制御の停止後
に、質問装置1と非接触応答装置2との間の距離や角度
が変化したり、非接触応答装置2の内部回路の駆動に必
要な電力量が変化したりして、整流回路22の出力電圧
が変動する場合がある。よって、プログラム回路30
は、制御の停止後も、整流回路22の出力電圧の変動を
検知して、整流回路22の出力電圧が前記電圧許容範囲
を外れたときは、制御を再開するのがよい。
して信号を送信するなどして、送信電力が時間経過に伴
って等価的に変動する場合には、この変動に合わせて整
流回路22の出力電圧も変動する。したがって、プログ
ラム回路30に動作停止手段を設けたとき、整流回路2
2の出力電圧がVHまたはVLの近傍にある場合には、
送信電力の変動に伴って、制御動作の停止と再開とが繰
り返され、通信エラーを起こす可能性がある。
御動作を停止するときのしきい値と制御動作を再開する
ときのしきい値とを変えることで、通信エラーを防ぐこ
とができる。このような通信エラーの防止には、前述の
受信電力比較部29bを用いる。第1のシュミットトリ
ガ29b−1の2つのしきい値としては、整流回路22
の出力電圧が低下するときのしきい値としてVL−ΔV
2が設定され、整流回路22の出力電圧が上昇するとき
のしきい値としてVLが設定される。また、第2のシュ
ミットトリガ29b−2の2つのしきい値としては、整
流回路22の出力電圧が低下するときのしきい値として
VHが設定され、整流回路の出力電圧が上昇するときの
しきい値としてVH+ΔV1が設定される。
力X、シュミットトリガ29b−2の出力Y、インバー
タ29b−3の出力Z及びOR回路29b−4の出力O
UTと整流回路22の出力電圧との関係を示す図であ
る。図2のような回路構成とすることで、整流回路22
の出力電圧が下限値VL及び上限値VHの第1の電圧許
容範囲内に入った場合(VL<整流回路の出力電圧<V
H)、受信電力比較部29b(OR回路29b−4)の
出力OUTは「H」レベルから「L」レベルに変わり、
整流回路22の出力電圧が下限値VL−ΔV2及び上限
値VH+ΔV1の第2の電圧許容範囲から外れた場合
(整流回路22の出力電圧>VH+ΔV1または整流回
路22の出力電圧<VL−ΔV2)、受信電力比較部2
9bの出力OUTは「L」レベルから「H」レベルに変
わる。
電力比較部29bの出力OUTが「L」レベルに変わっ
たとき、制御動作を停止し、動作停止後に出力電圧比較
部29bの出力OUTが「H」レベルに変わったとき、
制御動作を再開する。上記ΔV1およびΔV2を、質問
装置1が振幅変調することで変動する整流回路22の出
力電圧の変動幅より大きくなるように適切に設定するこ
とで、整流回路22の出力電圧がVHまたはVLの近傍
で変動しても、制御動作の停止と再開とが繰り返される
ことがなくなる。
チSを高速にオンまたはオフし、その結果の整流回路2
2の出力電圧を評価してアンテナ回路20,21のイン
ピーダンス(質問装置1から見た非接触応答装置2のイ
ンピーダンス)を高速に調整することが特徴である。電
子スイッチSのスイッチング周期を指定するスイッチン
グクロック信号は、スイッチングクロック生成回路28
によって生成される。スイッチングクロック信号は、独
立した自立発振回路によって生成されるクロック信号で
もよいし、プログラム回路30に別途クロックが供給さ
れて、それからカウンタ等によって生成されるクロック
信号であっても差し支えない。
触応答装置2では、クロック生成回路27で生成される
内部クロック信号は、キャリア周波数を抽出し、場合に
よっては分周することで生成される。したがって、この
クロック信号を入力とし、分周してスイッチングクロッ
ク信号を生成する方が簡便でより好ましい。本実施の形
態では、図2に示すように、スイッチングクロック生成
回路28内の分周回路28aによってクロック信号を分
周してスイッチングクロック信号を生成している。
29による出力電圧検出の結果を踏まえて電子スイッチ
Sの制御を行うため、スイッチングクロック信号と同期
して動作することが望ましい。スイッチングクロック信
号の上限は、整流回路22に含まれる平滑容量素子の充
電に要する時間によって制限される。平滑容量素子が充
電に要する時間は、主として容量の値によって左右され
るので一概に言えないものの、概略1μs程度である。
周波数が1MHzを超えると、整流回路22内の平滑容
量素子が十分に充電しないうちに、受信電力検出回路2
9及びプログラム回路30による出力電圧評価のプロセ
スが始まることになるため、インピーダンス制御が不正
確になって好ましくない。また、逆にスイッチングクロ
ック信号が低速になると、インピーダンス制御に要する
時間が長くなって、応答のオーバーヘッドが長くなる。
近接型ICカードの場合で106〜212kbps、近
傍型ICカードの場合で6〜26kbpsである。応答
に対するオーバーヘッドは相対的なものであるため、シ
ステムの通信速度に応じてスイッチングクロック信号の
周波数の下限を決めればよいが、このような通信速度と
比較して著しく遅くなることは好ましくない。
の電圧状態になるまで繰り返し行われることも考慮する
と、スイッチングクロック信号の周波数は1kHz以上
であることが望ましい。そして、整流回路22内の平滑
容量素子の充電が終了したときに直ちに整流回路22の
出力電圧を評価することが好ましく、したがって100
kHz以上、500kHz以下がより好ましい。
の個数は、あまり少ないと、1つの電子スイッチSの状
態変化による整流回路22の出力電圧変化が大きくなっ
て動作が不安定になるという理由と、整流回路22の出
力電圧を電圧設定値VHに低下させるときにオーバーシ
ュートが生じて出力電圧が非接触応答装置2の各構成回
路の最低必要電圧を下回って動作不良を起こす危険性が
あるという理由と、図8のような周回動作を考慮すると
3個以上がよいという理由から、3個以上がよい。
なると、1つの電子スイッチSによる整流回路22の出
力電圧変化がノイズと同等レベルになって、最適化が困
難になるため、最大100個以下がよい。より好ましく
は5個以上、30個以下である。
電子非接触応答装置なら、どのようなものであっても差
し支えなく、RFタグ、携帯情報端末などにも利用でき
る。しかし、より有用な適用領域はICカードであり、
その中でも近接型ICカードおよび近傍型ICカードは
もっとも有用である。そこで、以降は、質問装置1をI
SO/IEC14443に記述されているタイプBのリ
ーダーライタとし、非接触応答装置2を同タイプBの近
接型ICカードとして、本実施の形態の非接触通信シス
テムをより詳細に説明する。
リズムを示すフローチャート図、図11はインピーダン
ス制御回路33によるインピーダンス制御の動作を示す
フローチャート図である。ここでは、容量調整回路31
内の容量切替回路の個数を20個とする。また、定電圧
回路23の出力電圧を2Vとし、電圧設定値VH2を6
V、VHを7V、VLを4Vとし、スイッチングクロッ
ク信号の周波数を333kHzとする。
応答装置(カード)2を固定するスロットがあり、そこ
に非接触応答装置2を挿入することで、質問装置1と非
接触応答装置2の相対的な位置関係が固定される。この
ような非接触通信システムを用いると、非接触応答装置
2を質問装置1のスロットに挿入したとき、受信電力量
が0の段階で質問装置1からの給電を受けることになる
ので、プログラム回路30は、初期化状態と認識して
(図10ステップ101)、インピーダンス制御を開始
し(ステップ102)、受信電力量をPH2レベルにす
る。
用いて説明すると、プログラム回路30は、ターゲット
とする電圧設定値VsをVH2とし(図11ステップ2
01)、現在の容量調整回路31の電子スイッチSの状
態を認識して(ステップ202)、スイッチングクロッ
ク信号の周期分待機する(ステップ203)。以上の動
作は、図4で説明したキャリア波受信時の動作に相当す
る。
22の出力電圧V(i)を検出する(ステップ20
4)。プログラム回路30は、スイッチングクロックの
周期分待機した後、受信電力検出回路29の検出結果に
基づいて、出力電圧V(i)が電圧設定値Vs以上で、
かつ電圧設定値Vsに電圧制御マージンαを加えた電圧
以下かどうかを判定する(ステップ205)。
グラム回路30は、インピーダンス制御を停止したこと
を示すステータスを内部ロジック回路25に出力し(ス
テップ216)、容量調整回路31の現在の電子スイッ
チSの状態を固定して(ステップ217)、インピーダ
ンス制御を停止する。
プログラム回路30は、次に制御する電子スイッチSを
選択して(ステップ206)、選択した電子スイッチS
をオンさせるようスイッチ制御回路32に指示を出す。
この指示に応じて、スイッチ制御回路32は、選択され
た電子スイッチSをオンさせる制御信号CTLを容量調
整回路31に出力する(ステップ207)。そして、プ
ログラム回路30は、スイッチングクロックの周期分待
機する(ステップ208)。
22の出力電圧V(i+n)を検出し(ステップ20
9)、スイッチングクロックの周期分待機したプログラ
ム回路30は、受信電力検出回路29の検出結果に基づ
いて、現在の出力電圧V(i+n)から1スイッチング
クロック前の出力電圧V(i)を引いた値が0以上かど
うかを判定する(ステップ210)。
合、プログラム回路30は、電圧設定値Vsから出力電
圧V(i+n)を引いた値が0以上かどうかを判定する
(ステップ211)。ステップ211において判定YE
Sの場合、プログラム回路30は、ステップ205に戻
る。すなわち、整流回路22の出力電圧が1スイッチン
グクロック前よりも上昇して、かつ出力電圧が電圧設定
値Vs=VH2に達していない場合には、ステップ20
5〜212の処理が繰り返されることになる。
場合、プログラム回路30は、電圧設定値Vsから出力
電圧V(i+n)を引いた値が0以上かどうかを判定す
る(ステップ213)。ステップ213においてNOの
場合、プログラム回路30は、ステップ212に進む。
の場合、プログラム回路30は、ステップ215でn=
n×(−1)を実行した後に、ステップ205に戻る。
ステップ215は、直前にオンした電子スイッチSをス
テップ206でオフにするための処理であり、図8にお
ける時刻t6の処理を実行するためのものである。
路22の出力電圧が電圧設定値Vs=VH2=6V以上
になると(図10ステップ103、図11ステップ20
5)、プログラム回路30は、インピーダンス制御を停
止して、容量調整回路31の現在の電子スイッチSの状
態を固定し(図10ステップ104、図11ステップ2
17)、インピーダンス制御を停止したことを示すステ
ータスを内部ロジック回路25に出力する(ステップ1
05)。
ック回路25のCPU25aからの通信ステータスを待
つ待機状態となる(ステップ106)。整流回路22の
出力電圧が0の状態から、6Vになるまでに本実施の形
態では200μs要した。
スを受けたCPU25aは、衝突防止プロトコルに対応
するために、不揮発メモリ25dの所定のアドレスか
ら、必要なデータを読み出して、所定のレジスタに格納
して、初期化処理を実行する。CPU25aは、初期化
処理の終了後、初期化処理が終了したことを示す通信ス
テータスをプログラム回路30に出力し、以後はアイド
ル状態となって、質問装置1からの質問を待つ待機状態
となる(ステップ107)。
たプログラム回路30は、インピーダンス制御を開始し
(ステップ108)、受信電力量をPLレベルにする。
すなわち、プログラム回路30は、整流回路22の出力
電圧が低下するように容量調整回路31の電子スイッチ
Sを制御し、出力電圧が電圧設定値Vs=VL=4Vを
下回らない範囲で設定値Vs付近になったとき(ステッ
プ109)、インピーダンス制御を停止して、容量調整
回路31の現在の電子スイッチSの状態を固定し(ステ
ップ110)、インピーダンス制御を停止したことを示
すステータスを内部ロジック回路25に出力する(ステ
ップ111)。
ック回路25からのステータスを待つ待機状態となる
(ステップ112)。整流回路22の出力電圧が6Vか
ら4Vに低下するまでに、本実施の形態では100μs
を要しなかった。
aは、復調回路24によって復調されたコマンドから抽
出したIDが自装置のIDである場合、前記コマンドが
自装置への質問であると認識して、質問に対する内部演
算処理を開始する前に、自装置への質問を受信したこと
を示す通信ステータスをプログラム回路30に出力する
(ステップ113)。
たプログラム回路30は、インピーダンス制御を開始し
(ステップ114)、受信電力量をPHレベルにする。
すなわち、プログラム回路30は、整流回路22の出力
電圧が上昇するように容量調整回路30の電子スイッチ
Sを制御し、出力電圧が電圧設定値Vs=VH=7V以
上、Vs+α以下の範囲で設定値Vs付近になったとき
(ステップ115)、インピーダンス制御を停止して、
容量調整回路31の現在の電子スイッチSの状態を固定
し(ステップ116)、インピーダンス制御を停止した
ことを示すステータスを内部ロジック回路25に出力す
る(ステップ117)。
ック回路25からのステータスを待つ待機状態となる
(ステップ118)。整流回路22の出力電圧が4Vか
ら7Vに上昇するのに要した時間は、100μs以内で
あった。プログラム回路30からのステータスを受けた
CPU25aは、質問に対する内部演算処理を開始し
て、応答波を質問装置1に送信した後、応答処理が終了
して待機状態になったことを示す通信ステータスをプロ
グラム回路30に出力する(ステップ119)。
ログラム回路30は、インピーダンス制御を開始し(ス
テップ120)、整流回路22の出力電圧が低下するよ
うに容量調整回路31の電子スイッチSを制御し、出力
電圧が電圧設定値Vs=VLを下回らない範囲で設定値
Vs付近になったとき(ステップ121)、インピーダ
ンス制御を停止して、容量調整回路31の現在の電子ス
イッチSの状態を固定し(ステップ122)、インピー
ダンス制御を停止したことを示すステータスを内部ロジ
ック回路25に出力する(ステップ123)。そして、
プログラム回路30は待機状態となる(ステップ12
4)。以後、ステップ113〜124の処理が繰り返さ
れる。
アトリビュートコマンドにより質問装置1からIDが付
与される。IDが付与された後は、通常の伝送モードと
なる。ICカードでは、アトリビュートを完了して、カ
ードがアクティブになってからを伝送モードと呼ぶが、
応答の高速性が要求されるのは、リクエスト信号に対す
る応答の部分だけであり、アトリビュートコマンドに対
する応答の時間的制限は、伝送モードと同等になるの
で、本発明の電力制御の観点からは、アトリビュート以
降においては伝送モードと同様な制御を行うことで差し
支えない。
置のインピーダンスを変化させるインピーダンス制御回
路を設け、このインピーダンス制御回路が、自装置が質
問装置からの質問データを待つ待機状態になったとき、
質問装置からの受信電力量が質問データの認識に最低限
必要な電力量PLとなるようアンテナ回路の受電効率を
低下させ、自装置に対する質問データを受信したとき、
受信電力量が応答波の生成・送信に最低限必要な電力量
PH(PL<PH)となるようアンテナ回路の受電効率
を増大させることにより、非接触応答装置の伝送モード
における電力消費量を適切な量に設定することができ、
待機状態における非接触応答装置の電力消費量を低減す
ることができるので、非接触通信システムにおける電力
消費の効率を向上させることができる。また、待機状態
における非接触応答装置の電力消費量を低減させる結
果、非接触応答装置の発熱を抑制することができる。ま
た、電力の分配を効率良く行えることから、質問装置か
ら複数の非接触応答装置に対して質問を同時に発するよ
うにすれば、従来よりも多くの非接触応答装置をコマン
ド処理状態にすることができる。
受け始めたとき、インピーダンス制御回路が、内部ロジ
ック回路による初期化処理の前に、質問装置からの受信
電力量が初期化処理に最低限必要な電力量PH2(PL
<PH2≦PH)となるようアンテナ回路の受電効率を
増大させることにより、非接触応答装置の初期化処理の
際の電力消費量を適切な量に設定することができ、非接
触通信システムにおける電力消費の効率を向上させるこ
とができる。
力量をPL,PH又はPH2にするとき、整流回路の出
力電圧を検出して、この出力電圧がPL,PH又はPH
2に対応する電圧設定値VL,VH又はVH2(VL<
VH2≦VH)となるよう自装置のインピーダンス制御
を行うことにより、整流回路の出力電圧に基づいて質問
装置からの受信電力量を検出することができ、インピー
ダンス制御回路による受信電力量の制御を容易に実現す
ることができる。
子と電子スイッチとを直列に接続した容量切替回路をア
ンテナ回路と並列に複数個配置した容量調整回路と、整
流回路の出力電圧を検出する受信電力検出回路と、整流
回路の出力電圧が所望の電圧設定値になるように、容量
調整回路の各電子スイッチの状態を決定するプログラム
回路と、このプログラム回路の決定に従って容量調整回
路の各電子スイッチのオン/オフを制御するスイッチ制
御回路とから構成することにより、質問装置から見た自
装置のインピーダンスを容易に変化させることができ、
インピーダンス制御を動的に行って、質問装置からの受
信電力量を制御するインピーダンス制御回路を容易に実
現することができる。
クを生成するスイッチングクロック生成回路をインピー
ダンス制御回路に設け、プログラム回路による電子スイ
ッチの状態決定と、スイッチ制御回路による電子スイッ
チの制御と、受信電力検出回路による整流回路の出力電
圧検出とを1スイッチングクロック毎に繰り返し行うこ
とにより、インピーダンスを段階的に変化させて、整流
回路の出力電圧を所望の電圧設定値に漸近させることに
より、整流回路の出力電圧を所望の電圧設定値に正確、
かつ容易に設定することができる。
電圧が所望の電圧設定値になったときに、電子スイッチ
の状態を固定し、インピーダンス制御を停止したことを
示すステータスを内部ロジック回路に出力することによ
り、内部ロジック回路は、受信電力量が現在の状態に必
要な電力量になったことを認識することができる。
をプログラム回路に出力することにより、プログラム回
路は、整流回路の出力電圧が通信ステータスに応じた電
圧設定値となるようインピーダンス制御を行うことがで
きる。すなわち、内部ロジック回路が、初期化処理が終
了したことを示す通信ステータス又は待機状態になった
ことを示す通信ステータスを出力することにより、プロ
グラム回路は、整流回路の出力電圧が初期化処理の終了
時点または待機状態にとって望ましい電圧設定値VLと
なるようインピーダンス制御を行うことができる。ま
た、内部ロジック回路が、自装置に対する質問データを
受信したことを示す通信ステータスを出力することによ
り、プログラム回路は、整流回路の出力電圧が応答波の
生成・送信にとって望ましい電圧設定値VHとなるよう
インピーダンス制御を行うことができる。
0個以下とすることにより、1つの電子スイッチの状態
変化による整流回路の出力電圧変化を適切な量にするこ
とができ、整流回路の出力電圧を低下させるときに出力
電圧が非接触応答装置の各回路の最低必要電圧を下回っ
て動作不良を起こすという危険性を回避することができ
る。
kHz以上1MHz以下とすることにより、質問装置か
ら見た自装置のインピーダンスを変化させるインピーダ
ンス制御とこれに付随する整流回路の出力電圧検出とを
正確に実行でき、かつインピーダンス制御に要する時間
を短くして、質問装置に応答を返すまでの時間を短くす
ることができる。
電圧回路を整流回路の後段に設けることにより、整流回
路から見た定電圧回路以降の回路全体の負荷が内部ロジ
ック回路の動作状態に関わらず一定となるので、整流回
路の出力電圧に基づいて質問装置からの受信電力量を検
出することができ、インピーダンス制御回路による受信
電力量の制御が容易となる。
ムの構成を示すブロック図である。
のインピーダンス制御回路の詳細な構成を示すブロック
図である。
置との通信及び非接触応答装置の受信電力量を時系列的
に表したタイミングチャート図である。
電力量を時系列的に表したタイミングチャート図であ
る。
の容量調整回路の構成を示す回路図である。
容量調整回路のスイッチ制御と整流回路の出力電圧との
関係の1例を示す図である。
容量調整回路のスイッチ制御と整流回路の出力電圧との
関係の他の例を示す図である。
容量調整回路のスイッチ制御と整流回路の出力電圧との
関係の他の例を示す図である。
路の出力と整流回路の出力電圧との関係を示す図であ
る。
フローチャート図である。
ンス制御の動作を示すフローチャート図である。
発生回路、11…アンテナ、12…共振回路、20…ア
ンテナ、21…共振回路、22…整流回路、23…定電
圧回路、24…復調回路、25…内部ロジック回路、2
6…変調回路、27…クロック生成回路、28…スイッ
チングクロック生成回路、29…受信電力検出回路、3
0…プログラム回路、31…容量調整回路、32…スイ
ッチ制御回路、33…インピーダンス制御回路、25a
…CPU、25b…ROM、25c…RAM、25d…
不揮発メモリ、28a…分周回路、29a…受信電力変
動検出部、29b…受信電力比較部、29a−1…サン
プルホールド回路、29a−2…コンパレータ、29b
−1、29b−2…シュミットトリガ、29b−3…イ
ンバータ、29b−4…OR回路、C1、C2、Cv1
〜Cvi…容量素子、S…電子スイッチ。
Claims (11)
- 【請求項1】 質問装置からのキャリア波を受信すると
共に前記質問装置への応答波を送信するアンテナ回路
と、このアンテナ回路で受信した前記キャリア波から自
装置の駆動用電力を得る整流回路と、前記キャリア波か
ら自装置に対する質問データを取得したとき、この質問
データに対する応答データを生成して、前記アンテナ回
路から応答波として送信させる内部ロジック回路とを備
え、電磁誘導を用いて非接触状態で前記質問装置から電
力供給を受けると共に前記質問装置との間でデータ通信
を行う非接触応答装置において、 前記質問装置から見た自装置のインピーダンスを変化さ
せるインピーダンス制御回路を有し、このインピーダン
ス制御回路は、自装置が前記質問装置からの質問データ
を待つ待機状態になったとき、前記質問装置からの受信
電力量が前記質問データの認識に最低限必要な電力量P
Lとなるよう前記アンテナ回路の受電効率を低下させ、
自装置に対する前記質問データを受信したとき、前記受
信電力量が前記応答波の生成・送信に最低限必要な電力
量PH(PL<PH)となるよう前記受電効率を増大さ
せることを特徴とする非接触応答装置。 - 【請求項2】 請求項1記載の非接触応答装置におい
て、 前記インピーダンス制御回路は、自装置が前記質問装置
の送信電磁界領域内に入って前記質問装置からの電力供
給を受け始めたとき、前記内部ロジック回路による初期
化処理の前に、前記質問装置からの受信電力量が前記初
期化処理に最低限必要な電力量PH2(PL<PH2≦
PH)となるよう前記アンテナ回路の受電効率を増大さ
せることを特徴とする非接触応答装置。 - 【請求項3】 請求項1又は2記載の非接触応答装置に
おいて、 前記インピーダンス制御回路は、前記受信電力量をP
L,PH又はPH2にするとき、前記整流回路の出力電
圧を検出して、この出力電圧が前記PL,PH又はPH
2に対応する電圧設定値VL,VH又はVH2(VL<
VH2≦VH)となるよう前記自装置のインピーダンス
制御を行い、前記受信電力量を制御することを特徴とす
る非接触応答装置。 - 【請求項4】 請求項3記載の非接触応答装置におい
て、 前記インピーダンス制御回路は、 容量素子と電子スイッチとを直列に接続した容量切替回
路を前記アンテナ回路と並列に複数個配置した容量調整
回路と、 前記整流回路の出力電圧を検出する受信電力検出回路
と、 前記整流回路の出力電圧が所望の前記電圧設定値になる
ように、前記容量調整回路の各電子スイッチの状態を決
定するプログラム回路と、 このプログラム回路の決定に従って前記容量調整回路の
各電子スイッチのオン/オフを制御するスイッチ制御回
路とを含むことを特徴とする非接触応答装置。 - 【請求項5】 請求項4記載の非接触応答装置におい
て、 前記インピーダンス制御回路は、前記電子スイッチのス
イッチングクロックを生成するスイッチングクロック生
成回路を含み、 前記プログラム回路による前記電子スイッチの状態決定
と、前記スイッチ制御回路による前記電子スイッチの制
御と、前記受信電力検出回路による前記整流回路の出力
電圧検出とを1スイッチングクロック毎に繰り返し行う
ことにより、前記インピーダンスを段階的に変化させ
て、前記整流回路の出力電圧を所望の前記電圧設定値に
漸近させることを特徴とする非接触応答装置。 - 【請求項6】 請求項4記載の非接触応答装置におい
て、 前記プログラム回路は、前記整流回路の出力電圧が所望
の前記電圧設定値になったときに、前記電子スイッチの
状態を固定し、前記インピーダンス制御を停止したこと
を示すステータスを前記内部ロジック回路に出力するこ
とを特徴とする非接触応答装置。 - 【請求項7】 請求項4記載の非接触応答装置におい
て、 前記内部ロジック回路は、前記初期化処理が終了したこ
とを示す通信ステータス、前記待機状態になったことを
示す通信ステータス又は自装置に対する前記質問データ
を受信したことを示す通信ステータスを前記プログラム
回路に出力することを特徴とする非接触応答装置。 - 【請求項8】 請求項4記載の非接触応答装置におい
て、 前記容量切替回路の個数は、3個以上100個以下であ
ることを特徴とする非接触応答装置。 - 【請求項9】 請求項5記載の非接触応答装置におい
て、 前記スイッチングクロックの周波数は、1kHz以上1
MHz以下であることを特徴とする非接触応答装置。 - 【請求項10】 請求項3記載の非接触応答装置におい
て、 前記整流回路の後段に、シャント型レギュレータからな
る定電圧回路を有することを特徴とする非接触応答装
置。 - 【請求項11】 請求項1記載の非接触応答装置におい
て、 前記非接触応答装置は、ICカードであることを特徴と
する非接触応答装置。
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