JP2002064195A - 光電変換素子及びフォトセンサアレイ - Google Patents

光電変換素子及びフォトセンサアレイ

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JP2002064195A
JP2002064195A JP2000251182A JP2000251182A JP2002064195A JP 2002064195 A JP2002064195 A JP 2002064195A JP 2000251182 A JP2000251182 A JP 2000251182A JP 2000251182 A JP2000251182 A JP 2000251182A JP 2002064195 A JP2002064195 A JP 2002064195A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 検知可能領域の広がりの偏りを改善しつつ、
高いトランジスタ感度を実現することができる光電変換
素子、及び、該光電変換素子を複数配列し、受光感度の
分布範囲のバランスの良好なフォトセンサアレイを提供
する。 【解決手段】 ダブルゲート型フォトセンサPSAは、
円弧状のチャネル領域11bが形成される真円形状の半
導体層11Aと、各チャネル領域11b上に設けられた
ブロック絶縁膜14Aと、半導体層11Aに形成される
チャネル領域11bを挟んで対向するように、円弧状の
曲線形状を有して形成されたソース電極12及びドレイ
ン電極13と、チャネル領域11bに対向して設けられ
たトップゲート電極TG及びボトムゲート電極BGと、
を有して構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光電変換素子(フ
ォトセンサ)、及び、光電変換素子を2次元配列して構
成されるフォトセンサアレイに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、印刷物や写真、あるいは、指等の
微細な凹凸により指紋を読み取る2次元画像の読取装置
として、光電変換素子(フォトセンサ)をマトリクス状
に配列して構成されるフォトセンサアレイを有する構造
のものがある。このようなフォトセンサアレイとして、
一般に、単結晶シリコンからなるCCD(Charge Coupl
ed Device)等の固体撮像デバイスが用いられている
が、単結晶シリコンを用いているため、製造コストが著
しく高くなるという問題を有している。
【0003】また、CCDは、周知の通り、フォトダイ
オードやフォトセンサをマトリクス状に配列した構成を
有し、各フォトセンサの受光部に照射された光量に対応
して発生する電荷を、水平走査回路及び垂直走査回路に
より検出し、照射光の輝度を検知するものであるが、こ
のようなCCDを用いたフォトセンサシステムにおいて
は、走査された各フォトセンサを選択状態にするための
選択トランジスタを個別に設ける必要があるため、セン
サ画素の数が増大するにしたがってシステム自体が大型
化するという問題を有している。
【0004】そこで、近年、これらの問題を解決するた
めの構成として、フォトセンサ自体にフォトセンス機能
と選択トランジスタ機能とを持たせた、いわゆる、ダブ
ルゲート構造を有する薄膜トランジスタ(以下、「ダブ
ルゲート型フォトセンサ」という)をフォトセンサアレ
イに適用して、センサ画素の高密度化を図りつつ、シス
テムの小型化及び低製造コスト化を図る試みがなされて
いる。
【0005】ここで、ダブルゲート型フォトセンサ及び
ダブルゲート型フォトセンサを適用したフォトセンサア
レイについて説明する。図23は、ダブルゲート型フォ
トセンサを適用したフォトセンサアレイの平面構成を示
す概略図であり、図24は、ダブルゲート型フォトセン
サの平面構成及び断面構成を示す概略図である。なお、
図24(a)においては、便宜的にソース電極2(ソー
スラインSL)及びドレイン電極3(ドレインラインD
L)をハッチングで示す。
【0006】まず、ダブルゲート型フォトセンサを適用
したフォトセンサアレイについて説明すると、フォトセ
ンサアレイの平面構成は、たとえば、図23に示すよう
に、ダブルゲート型フォトセンサPS相互が、直交する
x、yの2方向にそれぞれ所定のピッチPspで格子(マ
トリクス)状に配置され、さらに、格子内部の素子間領
域Rpを通して、ガラス基板等の絶縁性基板面側(図面
背面側;詳しくは後述する)からの光がフォトセンサア
レイ上(図面前面側)に載置された被写体(検知対象
物)に照射されるように考慮されている。そのため、被
写体に十分な光を照射して、受光感度を向上させるため
には、素子間領域Rpを極力大きく確保する必要があ
る。
【0007】このようなフォトセンサアレイに適用され
るダブルゲート型フォトセンサPSは、図24(a)、
(b)に示すように、光が入射されると電子−正孔対が
生成される半導体層1と、半導体層1の両端部にそれぞ
れ設けられたnシリコン層7、8と、nシリコン層
7、8上に設けられ、半導体層1を励起する光に対して
遮光性を示すソース電極2及びドレイン電極3と、半導
体層1の直上に設けられたブロック絶縁膜4と、ソース
電極2及びドレイン電極3、ブロック絶縁膜4を覆う上
部(トップ)ゲート絶縁膜5と、上部ゲート絶縁膜5上
に設けられたトップゲート電極TGと、半導体層1の直
下に設けられた下部(ボトム)ゲート絶縁膜6と、下部
ゲート絶縁膜6下に設けられ、半導体層1を励起する光
に対して遮光性を示すボトムゲート電極BGと、を有し
て構成されている。そして、このような構成を有するダ
ブルゲート型フォトセンサは、ガラス基板等の透明な絶
縁性基板9上に形成されている。
【0008】ここで、トップゲート電極TG、ブロック
絶縁膜4、上部ゲート絶縁膜5、下部ゲート絶縁膜6、
トップゲート電極TG上に設けられる保護絶縁膜10
は、いずれも半導体層1を励起する光に対して透過率の
高い(透光性を示す)材質により構成され、一方、ソー
ス電極2、ドレイン電極3及びボトムゲート電極BG
は、いずれも半導体層1を励起する光に対して透過率の
極めて低い(遮光性を示す)材質により構成されてい
る。
【0009】したがって、ダブルゲート型フォトセンサ
PSの上方から入射(照射)される光hν(図24
(b)中の矢印)のみが、トップゲート電極TG及び透
明な上部ゲート絶縁膜5、ブロック絶縁膜4を透過し
て、半導体層1に入射する。そして、半導体層1には、
入射した光の量(入射光量)に応じて電子−正孔対が生
成され、この電荷に応じた電圧信号を検出することによ
り、被写体の明暗情報を読み取ることができる。なお、
ダブルゲート型フォトセンサの駆動制御方法について
は、具体的に後述する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うな2次元画像の読取装置への適用が検討されているダ
ブルゲート型フォトセンサやフォトセンサアレイにおい
ては、次のような問題点を有している。
【0011】(イ)図24に示したダブルゲート型フォ
トセンサPSの構成において、フォトセンサとしてのト
ランジスタ特性(トランジスタ感度または受光感度)
は、チャネル領域を規定する諸寸法、すなわち、半導体
層1のチャネル長Lとチャネル幅Wとの比に基づい
て設定される。具体的には、フォトセンサのトランジス
タ特性を決定する指標となるソース−ドレイン電流値I
dsは、一般に、次の式で表される。 Ids ∝ W/L (1) ここで、図24に示した構成においては、チャネル長L
は、チャネル長方向(図面左右方向)のブロック絶縁
膜4の長さに一致する。
【0012】また、ダブルゲート型フォトセンサPS
は、入射光量に応じて半導体層1内に生成される電荷
(キャリヤ)に基づいて流れる上記ドレイン電流Idsに
より、変位するドレイン電極3の電圧を読み取って画像
を認識するように構成されているので、被写体の画像を
高いコントラスト比で明確に認識するためには、被写体
のうち、暗い部分に位置するダブルゲート型フォトセン
サPSのドレイン電流Idsと、より明るい部分に位置す
るダブルゲート型フォトセンサPSのドレイン電流Ids
との差を大きくする必要がある。
【0013】ここで、上記(1)式に示したように、ダ
ブルゲート型フォトセンサPSのトランジスタ特性を決
定するソース−ドレイン電流値Idsは、半導体層1のチ
ャネル幅W及びチャネル長Lの比に基づいて決定さ
れるため、ダブルゲート型フォトセンサPSのトランジ
スタ特性(トランジスタ感度)を向上させるためには、
/L比をできるだけ大きく設計する方が望ましい
ことになる。
【0014】一方、ダブルゲート型フォトセンサPSに
高いトランジスタ特性を設定すると、W/L比が大
きくなるため、半導体層1の平面構造は、図24(a)
に示したように、必然的にチャネル幅Wが相対的に長
く、チャネル長Lが相対的に短い長方形形状にならざ
るを得ない。また、ダブルゲート型フォトセンサPS
は、半導体層1に入射された光のみを検知するので、図
24(b)に示したように、半導体層1のうち、遮光性
を示すソース電極2及びドレイン電極3により覆われて
いない部分のみが、上方から入射する光hνを検知する
ことになる。
【0015】したがって、図25に示すように、半導体
層1の光を入射できる領域(以下、「入射有効領域」と
いう)Ipの形状は、短辺の長さがチャネル長L
りも短いKとなり、長辺の長さがほぼWとなる略長
方形形状になる。ここで、短辺の長さKは、実質的に
チャネル長Lに大きく依存しているため、半導体層1
(または、入射有効領域Ip)に入射する光が完全拡
散光またはそれに近い光の場合、x方向から半導体層1
に入射する光の量は、y方向から半導体層1に入射する
光の量より小さくなり、光の入射方向に応じて偏りが顕
著になる。なお、図25においては、便宜的に入射有効
領域Ipを、ソース電極2及びドレイン電極3とは異
なるハッチングで示す。
【0016】つまり、このようなダブルゲート型フォト
センサPSにおいては、チャネル領域が設けられる半導
体層1の光を入射できる領域(入射有効領域Ip)の
形状が、y方向に顕著に長い長方形形状に設定されるこ
とになるため、図26に示すように、1つのダブルゲー
ト型フォトセンサPSが実質的に検知可能な保護絶縁膜
20の表面上の光の通過領域(以下、「検知可能領域」
という)Epは、長方形形状の入射有効領域Ipと実
質的に相似形を有する縦長の領域(図中斜線でハッチン
グした領域)となり、ダブルゲート型フォトセンサPS
のx方向については、所望の受光感度が得られる領域が
狭くなる。
【0017】そのため、ダブルゲート型フォトセンサP
Sのx、y方向における検知可能領域Epの広がり
(フォトセンサの受光感度の分布特性(検知感度特性)
に相当する)の偏りに起因して、読み取り画像に歪みが
生じ、被写体の明暗情報を正確に読み取ることができな
くなり、高いトランジスタ感度を実現しつつ、歪みを抑
制した良好な画像情報の読み取りを同時に実現すること
ができないという問題を有していた。なお、図26に示
した検知可能領域Epは、ダブルゲート型フォトセン
サPSの受光感度の分布範囲を模式的に示したものであ
って、厳密な分布範囲を示すものではない。
【0018】(ロ)図24に示したようなダブルゲート
型フォトセンサPSを、マトリクス状に配置し、図23
に示したようなフォトセンサアレイを構成した場合、マ
トリクスに対応する、直交するx、yの2方向以外の斜
め方向においては、光受光部となるダブルゲート型フォ
トセンサPS相互の離間距離が不均一となるため、x、
yの2方向に比較して画像情報の読み取り精度の劣化が
生じる。
【0019】すなわち、フォトセンサアレイにおけるダ
ブルゲート型フォトセンサPSの配置は、図23に示し
たように、ダブルゲート型フォトセンサPS相互が、直
交するx、yの2方向に対してのみ、均等な寸法(ピッ
チ)Pspだけ離間するように配置されているため、マト
リクスに対応するx、y方向に対して、斜め方向(0
°、90°、180°、270°以外の適当な角度;た
とえば、45°や60°方向)においては、ダブルゲー
ト型フォトセンサPS相互のピッチがx、y方向に対し
て増大して不均一となり(たとえば、45°の場合には
√2倍)、斜めにずれて載置された被写体に対して、均
一かつ高精度な読み取り動作を実現することができない
という問題を有していた。
【0020】(ハ)上述したようなダブルゲート型フォ
トセンサPSを適用したフォトセンサアレイを備えた2
次元画像の読取装置にあっては、たとえば、指紋のよう
な被写体(指等)の凹凸や明暗パターン等による照射光
の反射の違いを、可視光波長域の光hνが入射されると
励起するアモルファスシリコン(a−Si)からなる半
導体層1に生成されるキャリヤを利用して検出するもの
であるが、このキャリヤを蓄積するためのトップゲート
電極TGは、指のような被写体と半導体層1との間に介
在しているため、被写体から反射して入射し、半導体層
1を励起する波長域の光を透過する性質を有している必
要がある。そのため、トップゲート電極TGとして、I
TO(Indium-Tin-Oxide)のような透明電極が用いられ
ている。
【0021】ここで、行方向(x方向)に隣接して配置
されるダブルゲート型フォトセンサPSのトップゲート
電極TG同士は、図23に示すように、互いにトップゲ
ートラインTGLを介して接続された構成を有している
が、トップゲートラインTGL自体も上記トップゲート
電極TGと一体的にITO等の透明電極により形成され
ている。しかしながら、このITOは、配線層として一
般に利用されるクロム等の金属材料に比較して抵抗率が
高く、信号の伝搬遅延を生じやすいという問題を有して
いた。
【0022】そこで、このようなITOの高抵抗の問題
を解決するために、幅広の配線層からなるトップゲート
ラインTGLを形成して、配線断面積を大きくすること
により、配線抵抗の低減を図ることができるが、ITO
のような透明電極であっても、上記励起光(可視光)の
透過光量の減衰を生じるため、安易に厚くするとトップ
ゲートラインTGLが設けられた領域(x方向)に対す
るダブルゲート型フォトセンサPSの受光感度が低下し
て、受光感度の分布範囲のバランスが一層不均一になる
といった問題を有していた。
【0023】本発明は、上述した問題点を解決し、検知
可能領域の広がりの偏りを改善しつつ、高いトランジス
タ感度を実現することができる光電変換素子、及び、該
光電変換素子を複数配列し、受光感度の分布範囲のバラ
ンス(検知感度特性)の良好なフォトセンサアレイを提
供することを第1の目的とする。また、本発明は、上記
第1の目的を達成しつつ、信号の遅延を抑制して良好に
駆動することができるフォトセンサアレイを提供するこ
とを第2の目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の光電変換
素子は、励起光が入射されることにより、キャリヤを生
成するキャリヤ発生領域を有する半導体層と、前記キャ
リヤ発生領域の両端側に、それぞれ設けられたソース電
極及びドレイン電極と、前記半導体層の上方に設けられ
た第1ゲート電極と、前記半導体層の下方に設けられた
第2ゲート電極と、を備え、前記キャリヤ発生領域に入
射される前記励起光に対する検知感度特性が、全周方向
に略均一となるように設定されていることを特徴とす
る。
【0025】請求項1記載の発明によれば、ソース電極
及びドレイン電極により規定され、半導体層に形成され
るキャリヤ発生領域への励起光の入射により、光電変換
素子の検知感度特性を示す検知可能領域(受光感度の分
布範囲)の広がりが、全周方向に略均一になる範囲に設
定される。したがって、検知可能領域の広がりの特定方
向への偏りを改善して、歪みを抑制した良好な画像情報
の読み取り動作が可能な光電変換素子を実現することが
できる。
【0026】ここで、光電変換素子は、少なくとも、半
導体層に形成されるキャリヤ発生領域が、略円状の円弧
形状に形成されていることにより、キャリヤ発生領域に
生成されるキャリヤに応じて流れるドレイン電流値のパ
ラメータであるチャネル領域のW/L比を増大して、励
起光の入射量が微量な場合であっても、十分ドレイン電
流(ソース−ドレイン電流)を流して、良好な受光感度
を実現することができるとともに、検知可能領域の広が
りを良好に全周方向に略均一にすることができる。
【0027】また、光電変換素子の半導体層は、真円形
状、ドーナツ形状、略真円状の扇形状もしくは略円状の
円弧形状に形成されていてもよい。これにより、例え
ば、ソース電極及びドレイン電極を、半導体層の形状に
対応させて、相互に対向する円弧状の曲線形状を有する
ように配置することにより、チャネル領域のW/L比を
良好に増大しつつ、略円状の円弧形状を有するキャリヤ
発生領域を良好に形成することができる。
【0028】請求項8記載のフォトセンサアレイは、励
起光が入射されることにより、キャリヤを生成するキャ
リヤ発生領域を有する半導体層と、前記キャリヤ発生領
域の両端側に、それぞれ設けられたソース電極及びドレ
イン電極と、前記半導体層の上方に設けられた第1ゲー
ト電極と、前記半導体層の下方に設けられた第2ゲート
電極と、を各々備え、前記キャリヤ発生領域に入射され
る前記励起光に対する検知感度特性が、全周方向に略均
一となるように各々設定された複数の光電変換素子と、
前記複数の光電変換素子の前記第1ゲート電極相互を接
続する第1ゲートラインと、前記複数の光電変換素子の
前記第2ゲート電極相互を接続する第2ゲートライン
と、を有し、前記複数の光電変換素子が、前記第1ゲー
トライン及び前記第2ゲートラインを介して、基板上に
規則的に配置されていることを特徴とする。
【0029】請求項8記載の発明によれば、基板上に規
則的に配置される各光電変換素子が、全周方向に略均一
な検知可能領域(受光感度の分布範囲)を有しているの
で、検知可能領域の広がりの特定方向への偏りを改善し
て、歪みを抑制した良好な画像情報の読み取り動作が可
能なフォトセンサアレイを実現することができる。
【0030】上記フォトセンサアレイに適用される光電
変換素子は、少なくとも、半導体層に形成されるキャリ
ヤ発生領域が、略円状の円弧形状に形成されているもの
であってもよい。これにより、フォトセンサアレイにお
ける各光電変換素子に流れるドレイン電流値のパラメー
タであるチャネル領域のW/L比を増大して、励起光の
入射量が微量な場合であっても、良好な受光感度を実現
することができるとともに、各光電変換素子における検
知可能領域の広がりを良好に全周方向に略均一して、歪
みを抑制した良好な画像情報の読み取り動作を実現する
ことができる。
【0031】また、上記フォトセンサアレイに適用され
る光電変換素子は、少なくとも、半導体層に形成される
キャリヤ発生領域が、略円状の円弧形状に形成されてい
るものであってもよい。これにより、フォトセンサアレ
イを構成する各光電変換素子におけるチャネル領域のW
/L比を増大しつつ、検知可能領域の広がりを良好に全
周方向に略均一に設定することが可能なフォトセンサア
レイを提供することができる。
【0032】また、上記フォトセンサアレイに適用され
る光電変換素子は、半導体層が、真円形状、ドーナツ形
状、略真円状の扇形状もしくは略円状の円弧形状に形成
されているものであってもよい。これにより、例えば、
ソース電極及びドレイン電極を、半導体層の形状に対応
させて、相互に対向する円弧状の曲線形状を有するよう
に配置することにより、フォトセンサアレイを構成する
各光電変換素子におけるチャネル領域のW/L比を良好
に増大しつつ、略円状の円弧形状を有するキャリヤ発生
領域を良好に形成して、歪みを抑制した良好な画像情報
の読み取りが可能なフォトセンサアレイを提供すること
ができる。
【0033】また、上記フォトセンサアレイにおいて
は、複数の光電変換素子同士を接続する第1ゲートライ
ンが、励起光に対して透過性を示すとともに、光電変換
素子に対して、それぞれ対称な位置に配置された平行す
る複数の配線層により構成された領域を有するものであ
ってもよい。このような構成によれば、第1ゲートライ
ンが、光電変換素子に対して複数の配線層により対称な
位置関係で配置されているので、各光電変換素子の受光
感度の分布範囲のバランスを均等になるように設定する
ことができるとともに、ゲートラインの配線断面積を実
質的に増大させて配線抵抗を下げて、信号の伝搬遅延を
抑制することができ、良好な画像情報の読み取り動作を
行うことができる。
【0034】さらに、上記フォトセンサアレイにおい
て、複数の光電変換素子が、デルタ配列されていること
により、2次元的に隣接して配置された光電変換素子間
の距離を、略全周にわたってより均等にすることができ
るので、被写体の載置角度(方向)に応じて異なる受光
感度のバラツキを抑制して、被写体の載置角度に関わら
ず、良好な画像情報の読み取り動作を行うことができ
る。
【0035】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る光電変換素
子、フォトセンサアレイ及び2次元画像の読取装置の実
施の形態について詳しく説明する。まず、本発明に係る
画像読取装置に適用されるダブルゲート型フォトセンサ
について、図面を参照して説明する。
【0036】<第1の実施形態>図1は、本発明に係る
フォトセンサアレイに適用されるダブルゲート型フォト
センサの一構成例を示す概略構成図である。ここでは、
フォトセンサ部となる真円形状の半導体層を備え、該半
導体層に形成されるチャネル領域を円弧状に形成したダ
ブルゲート型フォトセンサの概略構成を示して具体的に
説明する。なお、図1(a)においては、図示の都合
上、便宜的にソース電極12(ソースラインSL)及び
ドレイン電極13(ドレインラインDL)をハッチング
で示す。
【0037】図1(a)、(b)に示すように、本実施
形態に係るダブルゲート型フォトセンサPSAは、可視
光に対して透過性(透光性)を示す絶縁性基板19上に
形成された単一のボトムゲート電極BGと、ボトムゲー
ト電極BG上及び絶縁性基板19上に設けられたボトム
ゲート絶縁膜16と、ボトムゲート電極BGに対向する
ボトムゲート絶縁膜16上に設けられ、かつ、可視光が
入射されると電子−正孔対を発生するアモルファスシリ
コン等からなる単一の真円形状の半導体層11Aと、半
導体層11A上に所定の形状を有して一体的に形成され
たブロック絶縁膜14Aと、真円形状の半導体層11A
の周縁領域に、ブロック絶縁膜14A上に一部が延在す
るように設けられたnシリコン層17と、真円形状の
半導体層11Aの略中央領域に、上記nシリコン層1
7と離間し、かつ、ブロック絶縁膜14A上に一部が延
在するように設けられたnシリコン層18と、少なく
ともnシリコン層17を覆うように設けられたドレイ
ン電極13と、少なくともnシリコン層18を覆うよ
うに設けられたソース電極12と、ボトムゲート絶縁膜
16上、ブロック絶縁膜14A上、ソース電極12上及
びドレイン電極13上の全域を覆うように形成されたト
ップゲート絶縁膜15と、トップゲート絶縁膜15上に
半導体層11Aに対向するように設けられた単一のトッ
プゲート電極TGと、トップゲート絶縁膜15上及びト
ップゲート電極TG上の全域を覆うように設けられた保
護絶縁膜20と、から構成されている。
【0038】次いで、上述したダブルゲート型フォトセ
ンサPSAにおける主要部の形状について、図面を参照
して詳しく説明する。図2〜図4は、本実施形態に係る
ダブルゲート型フォトセンサの各部の平面構成を示す図
であって、図2は、本実施形態に係るダブルゲート型フ
ォトセンサに適用される半導体層の平面構成を示す概略
図であり、図3は、本実施形態に係るダブルゲート型フ
ォトセンサに適用されるブロック絶縁膜の平面構成を示
す概略図であり、図4は、本実施形態に係るダブルゲー
ト型フォトセンサに適用されるnシリコン層の平面構
成を示す概略図である。なお、ここでは、各部の平面形
状を便宜的にハッチングで示し、図1(a)、(b)に
示した平面構成及び断面構成を適宜参照しながら説明す
る。
【0039】ダブルゲート型フォトセンサPSAに適用
される半導体層11Aは、図2に示すように、斜め格子
状にハッチングされている領域に、単一のアモルファス
シリコン層として真円形状に形成され、図1(a)に示
したソース電極12及びドレイン電極13に対して平面
的に重なる領域11aと、一体的に円弧形状に形成され
るブロック絶縁膜14A(後述する)に対して平面的に
重なるチャネル領域11bとを有している。ここで、半
導体層11Aに設けられるチャネル領域11bは、後述
するソース電極12及びドレイン電極13、ブロック絶
縁膜14Aの形状に対応して、円弧状に形成されてい
る。したがって、このチャネル領域11bのチャネル長
方向は、半導体層11Aの真円中心から外方に放射する
方向に設定される。また、ドレイン電極13は、半導体
層11Aの外周の略3/4を覆っている。
【0040】また、ダブルゲート型フォトセンサPSA
に適用されるブロック絶縁膜14Aは、図3に示すよう
に、上記半導体層11Aのチャネル領域11bを含む領
域上に、半導体層11Aの真円形状に対応して略ドーナ
ツ形状に形成されている。ここで、ブロック絶縁膜14
Aは、略全周方向の外縁部がドレイン電極13と部分的
かつ平面的に重なるように配置され、また、全周方向の
内縁部がソース電極12と部分的かつ平面的に重なるよ
うに配置されている。なお、ソース電極12とソースラ
インSLとの接続部の近傍領域においては、ブロック絶
縁膜14Aが半導体層11Aを完全に被覆するように形
成されている。
【0041】また、ダブルゲート型フォトセンサPSA
に適用されるnシリコン層17は、図4に示すよう
に、上記半導体層11Aの略全周の外縁部から一部が上
記ブロック絶縁膜14A上に延在するとともに、図1
(b)に示すように、半導体層11Aとドレイン電極1
3との間に介在して、ドレイン電極13と略全域で平面
的に重なるように円弧形状に形成されている。また、n
シリコン層18は、図4に示すように、上記半導体層
11Aと同心円形状を有して、ブロック絶縁膜14Aを
挟んでnシリコン層17と対向し、かつ、図1(b)
に示すように、ブロック絶縁膜14Aの開口部に露出す
る半導体層11A上から一部がブロック絶縁膜14A上
に延在するとともに、半導体層11Aとソース電極12
との間に介在して、ソース電極12と略全域で平面的に
重なるように配置されている。
【0042】さらに、ダブルゲート型フォトセンサPS
Aにおけるソース電極12は、図1(a)に示すよう
に、ダブルゲート型フォトセンサPSAをマトリクス状
に配置した場合(詳しくは、後述する)に、y方向(図
面上下方向)に延在するソースラインSLからx方向
(図面左右方向)に、対向するドレインラインDLに向
けて突出する接続部の先端に、真円形状に形成されてい
る。また、ドレイン電極13は、ダブルゲート型フォト
センサPSAのソースラインSLに対向して延在するド
レインラインDLから突出し、真円形状を有するソース
電極12に対向し、該ソース電極12を取り囲むように
円弧形状に形成されている。すなわち、ソース電極12
及びドレイン電極13は、半導体層11Aに形成される
チャネル領域11bを挟んで対向するように、円弧状の
曲線形状を有して形成されている。
【0043】なお、上述したダブルゲート型フォトセン
サPSAの各部の構成(図1〜図4)において、ブロッ
ク絶縁膜14A、トップゲート絶縁膜15、ボトムゲー
ト絶縁膜16、トップゲート電極21上に設けられた保
護絶縁膜20は、窒化シリコン等の透光性の絶縁膜から
なり、また、トップゲート電極TG及びトップゲートラ
インTGLa、TGLbは、上述したITO等の透光性
の導電性材料からなり、ともに可視光に対して高い透過
率を示す。一方、ソース電極12、ドレイン電極13、
ボトムゲート電極BG及びボトムゲートラインBGL
は、クロム、クロム合金、アルミ、アルミ合金等から選
択された可視光の透過を遮断する遮光性の材質により構
成されている。
【0044】次に、本実施形態に係るダブルゲート型フ
ォトセンサにおけるトランジスタ特性について、図面を
参照して説明する。図5は、本実施形態に係るダブルゲ
ート型フォトセンサにおける入射有効領域(キャリヤ発
生領域)を示す概略図であり、図6は、本実施形態に係
るダブルゲート型フォトセンサにおける励起光の入射有
効領域と検知可能領域の広がり(検知感度特性)との関
係を示す概略図である。
【0045】ダブルゲート型フォトセンサPSAにおい
て、光量に応じて流れるドレイン電流Idsは、上記
(1)式に示したように、(チャネル幅W)/(チャネ
ル長L)比に比例している。ここで、上述したダブルゲ
ート型フォトセンサPSAにおいて、図1、図3に示す
ように、ドレイン電流が流れるチャネル領域11bは、
各々円弧状の曲線形状を有して形成されたソース電極1
2及びドレイン電極13が対向して配置された半導体層
11Aに形成される略円弧状の領域に設定されている。
【0046】すなわち、ダブルゲート型フォトセンサP
SAのダブルゲート型フォトセンサのチャネル長は、対
向するソース電極12及びドレイン電極13に挟まれて
配置されたブロック絶縁膜14Aの幅寸法(ブロック絶
縁膜14Aの外周半径と内周半径の差分)L1に設定さ
れ、チャネル幅は、ソース電極12とドレイン電極13
が対向する円弧状の領域における円周方向の平均円弧寸
法W1に設定されているので、このダブルゲート型フォ
トセンサPSAに流れるドレイン電流Idsは、概ね次式
で表される。 Ids ∝ W1/L1 (2)
【0047】ここで、チャネル長L1及びチャネル幅W
1は、半導体層11A、ブロック絶縁膜14A、ソース
電極12及びドレイン電極13等の配置、形状寸法(具
体的には、真円形状及び円弧形状の半径又は直径)によ
り、簡易に設定変更することができるので、本実施形態
に係るダブルゲート型フォトセンサPSAのチャネル長
L1を、図24に示した従来構造のダブルゲート型フォ
トセンサPSのチャネル長と同等に設定し、かつ、ダブ
ルゲート型フォトセンサPSAのチャネル領域11bの
円弧形状の直径を、例えば、図24に示した従来構造の
ダブルゲート型フォトセンサPSのチャネル幅Wと同
等に設定することにより、チャネル領域11bの平均円
弧寸法(チャネル幅W1)を円弧形状に依存して、チャ
ネル幅W に比較し、概ね2倍(図1に示した約3π/
4の円弧の場合)〜3倍(約πの真円に近似する場合)
に設定することができるので、本実施形態に係るダブル
ゲート型フォトセンサPSAのドレイン電流Idsを、ダ
ブルゲート型フォトセンサPSの場合の2〜3倍に増大
することができ、明状態でのプリチャージ電圧を十分に
下げることができるとともに、明状態と暗状態における
コントラスト比が小さい被写体であっても、十分に検知
することができる。
【0048】一方、ダブルゲート型フォトセンサPSA
では、図5に示すように、ソース電極12及びドレイン
電極13は、可視光に対して不透明であるため、ダブル
ゲート型フォトセンサPSAの上方(図5の紙面手前
側)から光が入射された場合に、ダブルゲート型フォト
センサのトランジスタ特性を決定するドレイン電流Ids
に影響を及ぼすような正孔を発生させるキャリヤ発生領
域(入射有効領域)Ip は、対向するソース電極12
及びドレイン電極13の離間距離をほぼ幅(短辺)寸法
K1とし、チャネル領域11bの円周方向の平均円弧寸
法をほぼ長さ(長辺)寸法W1(図1(a)参照)とす
る円弧形状の領域に近似する。
【0049】また、上記入射有効領域Ipは、略円状
の円弧形状に形成されているため、図6に示すように、
保護絶縁膜20の表面において指等の被写体による反射
により入射有効領域Ipに入射される光が通過する光
の検知可能領域Epは、ダブルゲート型フォトセンサ
PSAの形成領域に対して、全周方向に略均一となる真
円に近い形状に設定される。ここで、図6に示した光の
検知可能領域Epは、チャネル領域11bを中心とし
て、所定の受光感度(トランジスタ特性)が得られる領
域を模式的に示したものであって、受光感度の分布範囲
(検知感度特性)を厳密に示すものではない。
【0050】したがって、本実施形態に係るダブルゲー
ト型フォトセンサPSAにおける検知可能領域Ep
は、図26に示した従来構造のダブルゲート型フォト
センサPSの検知可能領域Epに比較して、x、yの
いずれの方向から入射する光の受光感度とも略均一にな
り、2次元画像の読み取り動作における画像情報の歪み
が抑制される。
【0051】このように、本実施形態に係るダブルゲー
ト型フォトセンサPSAによれば、半導体層11Aを真
円形状に形成し、チャネル領域11bを円弧形状に形成
することにより、ドレイン電流Idsを規定する値(W1
/L1)を増大させることができるので、ダブルゲート
型フォトセンサPSAの受光感度を簡易に向上させるこ
とができ、被写体の明状態と暗状態におけるコントラス
ト比が小さい場合であっても、明確に判別できるデータ
Voutを出力することができるとともに、入射有効領域
(キャリヤ発生領域)Ipを略円状の円弧形状に形成
することができるので、検知可能領域Epの広がりを
全周方向に略均一に設定して、半導体層11Aに入射さ
れる光に対する受光感度の分布範囲の平面的なバランス
を均一化することができる。したがって、光の検知可能
領域Epの偏り(方向性)を改善しつつ、高いトラン
ジスタ感度を実現することができるので、本実施形態に
係るダブルゲート型フォトセンサPSAを、たとえば、
指紋読取装置等に適用した場合、被写体の画像情報(す
なわち、指紋)を、指の載置方向に影響されることな
く、感度良く読み取ることができ、認証精度を向上させ
ることができる。
【0052】また、上述したダブルゲート型フォトセン
サPSAによれば、受光感度が大幅に向上したことによ
り、図26に示した従来構造のダブルゲート型フォトセ
ンサPSに比較して、小さな(僅かな)入射光量であっ
ても、被写体の画像情報に含まれる明暗情報の読み取り
動作を良好に行うことができるので、2次元画像読取装
置に付設され、被写体に光を照射する面光源の照度を低
減(抑制)することができ、2次元画像読取装置の消費
電力を低減することができる。換言すれば、面光源の照
度を一定とした場合には、受光感度の向上に伴い光蓄積
時間を大幅に短縮することができ、2次元画像の読み取
り性能に優れた読取装置を提供することができる。な
お、2次元画像の読み取り動作については、詳しく後述
する。
【0053】また、受光感度が大幅に向上したことによ
り、図26に示した従来構造のダブルゲート型フォトセ
ンサPSの場合と同等の入射光量に対して、過度の光O
N電流が生じるため、このようなON電流を抑制する目
的で、トップゲート電極TG及びボトムゲート電極BG
に印加する駆動電圧を低下させて2次元画像の読み取り
動作を制御することができるので、駆動電圧の低減によ
って、ダブルゲート型フォトセンサの特性の経時的な劣
化を抑制し、フォトセンサアレイの信頼性(寿命)を長
く持続(延命)させることもできる。
【0054】さらに、本実施形態に係るダブルゲート型
フォトセンサPSAにおいては、従来のダブルゲート型
フォトセンサに比較して、W/L比を数倍に増大したチ
ャネル領域を単一のアモルファスシリコン層により構成
していることにより、個別の半導体層を離間して設ける
場合に比較して、ダブルゲート型フォトセンサ製造時の
フォトリソグラフィー工程において、パターニングの解
像限界を考慮する必要性が低くなるので、半導体層を容
易に微細形成することができ、ダブルゲート型フォトセ
ンサの小型化を図ることができる。したがって、フォト
センサアレイ及び2次元画像読取装置の小型化、あるい
は、同一サイズのフォトセンサアレイ及び2次元画像読
取装置において、高解像度による画像情報の読み取り動
作を実現することができる。
【0055】次に、上述したような構成を有するダブル
ゲート型フォトセンサをマトリクス状に配置して構成さ
れるフォトセンサアレイの構成例について、図面を参照
して説明する。図7は、図1に示したダブルゲート型フ
ォトセンサPSAをマトリクス状に配置したフォトセン
サアレイの平面構成図である。図7に示すように、本実
施形態に係るフォトセンサアレイ100においては、真
円形状に形成された半導体層を備え、該半導体層にフォ
トセンサ部となるキャリヤ発生領域を円弧状に形成した
ダブルゲート型フォトセンサPSAが、x、yの2方向
にマトリクス状に配置されている。
【0056】ここで、マトリクス状に配置されるダブル
ゲート型フォトセンサPSAが、互いに直交するx、y
の2方向(行、列方向)にそれぞれ所定のピッチPspで
等間隔に配置され、さらに、格子内部の素子間領域Rp
を通して、面光源140からの光が被写体に照射される
ように考慮されている。そのため、被写体に十分な量の
光を照射するためには、素子間領域Rpをできるだけ大
きく確保する方が望ましい。
【0057】また、フォトセンサアレイ100の行方向
に隣接して配置されるダブルゲート型フォトセンサPS
Aのトップゲート電極21同士は、互いに平面的に2本
に分岐されたトップゲートラインTGLa、TGLbに
より接続され、行方向に隣接して配置されるダブルゲー
ト型フォトセンサPSAのボトムゲート電極22同士
は、1本のボトムゲートラインにより接続された構成を
有している。ここで、トップゲートラインTGLa、T
GLbは、ダブルゲート型フォトセンサPSA間でボト
ムゲートラインBGLと平面的に重ならないように配置
されている。
【0058】また、列方向に隣接して配置されるダブル
ゲート型フォトセンサPSAのドレイン電極13同士
は、ドレインラインDLに接続され、列方向に隣接して
配置されるダブルゲート型フォトセンサPSAのソース
電極12同士は、ソースラインSLに接続されている。
ソースラインSLには、電圧Vss(たとえば、接地電
位)が供給されている。
【0059】ここで、2本のトップゲートラインTGL
a、TGLbとボトムゲートラインBGLの位置関係
は、隣接するダブルゲート型フォトセンサPSA間で、
トップゲートラインTGLa、TGLbが、y方向(列
方向)に互いに均等な位置関係かつ同等の配線幅、配線
厚で平面的に分岐して、平行に延在するように形成さ
れ、一方、ボトムゲートラインBGLが、ダブルゲート
型フォトセンサPSAの略中央を単一の細い配線層によ
りx方向(行方向)に延在するように形成されている。
すなわち、ボトムゲートラインBGLに対して、トップ
ゲートラインTGLa、TGLbが列方向の上下に略対
称な位置関係で配置形成されている。
【0060】このような構成により、ボトムゲートライ
ンBGLを軸として、トップゲートラインTGLaとト
ップゲートラインTGLbとが行方向に実質的に線対称
構造になるので、トップゲートラインTGLa側(上
側)からトップゲートラインTGLaを透過して半導体
層11Aに入射される励起光と、トップゲートラインT
GLb側(下側)からトップゲートラインTGLbを透
過して半導体層11Aに入射される励起光が同程度に減
衰されて、ダブルゲート型フォトセンサPSAの上側と
下側で入射光量のバランスが均一化される。
【0061】加えて、ダブルゲート型フォトセンサPS
A(または、半導体層11A)の中央からy方向に沿っ
た線を軸として、ソースラインSLとドレインラインD
Lが実質的に線対称構造になるので、ソースラインSL
側(右側)から半導体層11Aに入射される励起光と、
ドレインラインDL(左側)から半導体層11Aに入射
される励起光が同程度に遮光されて、ダブルゲート型フ
ォトセンサPSAの右側と左側で入射光量のバランスが
均一化される。
【0062】したがって、本実施形態に係るフォトセン
サアレイ100によれば、図6に示した検知可能領域E
pの広がりの偏りを均一化して、2次元画像の読み取
り時における歪みを抑制しつつ、高い受光感度を有する
フォトセンサ部を備えたフォトセンサアレイ及び2次元
画像読取装置を実現することができる。このとき、ダブ
ルゲート型フォトセンサPSAのトップゲート電極TG
相互を接続するトップゲートラインTGLa、TGLb
は、互いに平面的に分岐して、y方向に均等(対称)な
位置関係となるように配置形成されているので、幅広の
単一のトップゲートラインを偏った位置に配置形成した
場合に比較して、光の入射角度による受光感度のバラツ
キに影響を与えることがない。
【0063】また、このような構成により、トップゲー
ト電極21間が2本の配線層(トップゲートライン)に
より接続されることになるので、配線層1本当たりの断
面積を従来のフォトセンサアレイにおけるトップゲート
ラインと同等とした場合、配線断面積を2倍に増加させ
ることができ、抵抗率の高いITOにより形成されたト
ップゲートラインTGLa、TGLbの配線抵抗を半減
させて読み取り動作信号の伝搬遅延を改善し、より良好
な画像の読み取り動作を実現することができる。
【0064】また、隣接するダブルゲート型フォトセン
サPSA同士の間に配置されるトップゲートラインTG
La、TGLbとボトムゲートラインBGLとの平面的
な重なり(積層構造における上下層での重なり)がほと
んどないので、トップゲートラインTGLa、TGLb
とボトムゲートラインBGLとの間の寄生容量がほとん
ど生じないため、信号の伝搬遅延や電圧降下を一層抑制
することができる。
【0065】さらに、図1(b)に示したような積層構
造を有するダブルゲート型フォトセンサをフォトセンサ
アレイに適用した場合、積層構造の比較的上層に形成さ
れるトップゲートラインTGLa、TGLbが2本の配
線層により形成されているので、積層構造の上層ほど顕
著となる段差や、フォトリソグラフィー工程で障害とな
る塵等のパーティクルに起因して、一方のトップゲート
ライン(たとえば、TGLa)が断線した場合であって
も、他方のトップゲートライン(たとえば、TGLb)
によりトップゲート電極TG相互を電気的に接続するこ
とができ、読み取り動作信号の伝搬を補償して、信頼性
の高いフォトセンサアレイを提供することができる。
【0066】なお、本実施形態においては、トップゲー
トラインを2本に分岐した構成について説明したが、本
発明は、これに限定されるものではなく、トップゲート
ラインを2本より多くの複数本に分岐して形成した構成
とすることもできる。また、分岐して形成する対象とな
る配線層もトップゲートラインに限定されない。要する
に、フォトセンサアレイ及び2次元画像読取装置に適用
される他の配線層(たとえば、金属配線)に比較して配
線抵抗が大きい配線層に良好に適用できることはいうま
でもない。
【0067】次に、上述したダブルゲート型フォトセン
サを2次元配列して構成されるフォトセンサアレイを備
えた2次元画像の読取装置(フォトセンサシステム)に
ついて、図面を参照して説明する。図8は、図7に示し
たフォトセンサアレイ100を備えたフォトセンサシス
テムの概略構成図である。
【0068】図8に示すように、本実施形態に係るフォ
トセンサシステムは、大別して、多数のダブルゲート型
フォトセンサPSAを、たとえば、n行×m列のマトリ
クス状に配列したフォトセンサアレイ100と、行方向
に隣接するダブルゲート型フォトセンサPSA同士のト
ップゲート端子(トップゲート電極TG)及びボトムゲ
ート端子(ボトムゲート電極BG)をそれぞれ接続した
複数のトップゲートラインTGL(詳しくは、TGL
a、TGLb;以下、便宜的にTGLと記す)及び複数
のボトムゲートラインBGLと、トップゲートラインT
GL及びボトムゲートラインBGLに各々接続されたト
ップゲートドライバ110及びボトムゲートドライバ1
20と、各ダブルゲート型フォトセンサのドレイン端子
D(ドレイン電極13)を列方向に接続したドレインラ
インDLと、ドレインラインDLに接続された検出回路
(コラムスイッチ)131、プリチャージスイッチ13
2、増幅回路133からなるドレインドライバ130
と、ソース端子S(ソース電極12;詳しくは、12
a、12b)を列方向に接続し、電圧Vssが供給された
ソースラインSLと、フォトセンサアレイ100の背面
側に配置された面光源140と、を有して構成される。
ここで、電圧Vssは、ドレインラインDLにプリチャー
ジされる電圧と異なっていればよいが、接地電位が望ま
しい。
【0069】なお、上述したように、トップゲートライ
ンTGLは、トップゲート電極TGとともにITOで形
成され、ボトムゲートラインBGL、ドレインラインD
L並びにソースラインSLは、それぞれボトムゲート電
極22、ドレイン電極13、ソース電極12と同一の遮
光性の材料により一体的に形成されている。ここで、φ
tg及びφbgは、それぞれリセットパルスφT1、φT
2、…φTi、…φTn、及び、読み出しパルスφB
1、φB2、…φBi、…φBnを生成するための制御
信号、φpgは、プリチャージ電圧Vpgを印加するタイミ
ングを制御するプリチャージ信号である。
【0070】このような構成を有するフォトセンサシス
テムにおいて、トップゲートドライバ110からトップ
ゲートラインTGLを介して各ダブルゲート型フォトセ
ンサPSAのトップゲート電極TGに電圧を印加するこ
とによりフォトセンス機能が実現され、ボトムゲートド
ライバ120からボトムゲートラインBGLを介して各
ダブルゲート型フォトセンサPSAのボトムゲート電極
BGに電圧を印加し、ドレインラインDLを介して検出
信号を検出回路131に取り込んで、シリアルデータま
たはパラレルデータVoutとして出力することにより選
択読み出し機能が実現される。
【0071】次に、上述したフォトセンサシステムの駆
動制御方法について、図面を参照して説明する。図9
は、上述したフォトセンサシステムの駆動制御方法の一
例を示すタイミングチャートであり、図10は、ダブル
ゲート型フォトセンサの動作概念図であり、図11は、
フォトセンサシステムの出力電圧の光応答特性を示す図
である。図12は、フォトセンサシステムにおける指紋
の読取状態を示す要部断面図である。
【0072】まず、図12に示すように、指FNをフォ
トセンサシステムの保護絶縁膜20上に載置する。この
とき、指FNの指紋を形成する突部FNaは、保護絶縁
膜20と直接接するが、突部FNa間の溝部FNbは、
保護絶縁膜20と直接接することはなく、間に空気が介
在している。
【0073】指FNが絶縁膜20上に載置されると、フ
ォトセンサシステム100は、図9、図10(a)に示
すように、i番目の行のトップゲートラインTGLに信
号(リセットパルス;たとえばVtg=+15Vのハイレ
ベル)φTiを印加し、このときi番目の行のボトムゲ
ートラインBGLに0(V)の信号φTiを印加して、
各ダブルゲート型フォトセンサPSAの半導体層11A
及びブロック絶縁膜14Aにおける半導体層11Aとの
界面近傍に蓄積されているキャリヤ(ここでは、正孔)
を放出する(リセット期間Treset)リセット動作を行
う。
【0074】次いで、図12に示すようにダブルゲート
型フォトセンサPSの絶縁性基板(ガラス基板)19の
下方側に設けられた面光源140から可視光を含む波長
域の光がダブルゲート型フォトセンサPSA側に出射さ
れる。このとき、面光源140と半導体層11Aとの間
には、不透明のボトムゲート電極BGが介在しているの
で、出射光が直接半導体層11Aに入射することはほと
んどないが、素子間領域Rpにおける透明な絶縁性基板
19と透光性を示す絶縁膜15、16、20を透過した
光は、保護絶縁膜20上の指FNに照射される。
【0075】指FNに照射された光は、指FNの突部F
Naと保護絶縁膜20の界面や、指FNの表皮内で乱反
射し、この反射した光hνは、透光性を示す絶縁膜1
5、20及びトップゲート電極TGを介して、最も近接
するダブルゲート型フォトセンサPSAの半導体層11
Aに入射される。なお、絶縁膜15、16、20の屈折
率は1.8〜2.0程度、トップゲート電極TGの屈折
率は2.0〜2.2程度に設定されている。
【0076】これに対して、指FNの溝部FNbにおい
ては、溝部FNbで乱反射している間に空気中で減衰し
てしまい、最も近接しているダブルゲート型フォトセン
サPSAであっても、十分な量の光が半導体層11Aに
入射されない。すなわち、指FNの指紋パターンに応じ
た反射光の半導体層11Aへの入射量に応じて半導体層
11A内で生成し、蓄積されうるキャリヤの量が変位す
る。そして、図9、図10(b)に示すように、フォト
センサシステムは、トップゲートラインTGLにローレ
ベル(たとえばVtg=−15V)のバイアス電圧φTi
を印加することにより、リセット動作を終了し、キャリ
ヤ蓄積動作による光蓄積期間Taがスタートする光蓄積
動作を行う。
【0077】光蓄積期間Taにおいては、トップゲート
電極TG側から入射した光量に応じて半導体層11A
(詳しくは、チャネル領域11a、11b)で生成され
た電子−正孔対が生成され、半導体層11A及びブロッ
ク絶縁膜14Aにおける半導体層11Aとの界面近傍、
すなわちチャネル領域11a、11b周辺に正孔が蓄積
される。
【0078】そして、プリチャージ動作においては、図
9、図10(c)に示すように、光蓄積期間Taに並行
して、プリチャージ信号φpgに基づいてプリチャージス
イッチ132がONし、ドレインラインDLに所定の電
圧(プリチャージ電圧)Vpgを印加し、ドレイン電極1
3に電荷を保持させる(プリチャージ期間Tprch)。
【0079】次いで、読み出し動作においては、図9、
図10(d)に示すように、プリチャージ期間Tprchを
経過した後、選択モードの行のボトムゲートラインBG
Lにハイレベル(たとえばVbg=+10V)のバイアス
電圧(読み出し選択信号;以下、読み出しパルスとい
う)φBiを印加することにより、選択モードの行のダ
ブルゲート型フォトセンサPSAをON状態にする(読
み出し期間Tread)。
【0080】ここで、読み出し期間Treadにおいては、
チャネル領域に蓄積されたキャリヤ(正孔)がトップゲ
ート電極TGに印加された逆極性のVtg(−15V)を
緩和する方向に働くため、ボトムゲート電極BGのVbg
によりnチャネルが形成され、ドレイン電流に応じてド
レインラインDLの電圧(ドレインライン電圧)VD
は、図11(a)に示すように、プリチャージ電圧Vpg
から時間の経過とともに徐々に低下する傾向を示す。
【0081】すなわち、光蓄積期間Taにおける光蓄積
状態が暗状態で、チャネル領域にキャリヤ(正孔)が蓄
積されていない場合には、図10(e)、図11(a)
に示すように、トップゲート電極TGに負バイアスをか
けることによって、nチャネルを形成するためのボトム
ゲート電極BGの正バイアスが打ち消され、ダブルゲー
ト型フォトセンサPSAはOFF状態となり、ドレイン
電圧、すなわち、ドレインラインDLの電圧VDが、ほ
ぼそのまま保持されることになる。
【0082】一方、光蓄積状態が明状態の場合には、図
10(d)、図11(a)に示すように、チャネル領域
に入射光量に応じたキャリヤ(正孔)が捕獲されている
ため、トップゲート電極TGの負バイアスを打ち消すよ
うに作用し、この打ち消された分だけボトムゲート電極
BGの正バイアスによって、nチャネルが形成され、ダ
ブルゲート型フォトセンサPSはON状態となり、ドレ
イン電流Idsが流れる。そして、この入射光量に応じた
ON抵抗に従って、ドレインラインDLの電圧VDは、
低下することになる。
【0083】したがって、図11(a)に示したよう
に、ドレインラインDLの電圧VDの変化傾向は、トッ
プゲート電極TGへのリセットパルスφTiの印加によ
るリセット動作の終了時点から、ボトムゲート電極BG
に読み出しパルスφBiが印加されるまでの時間(光蓄
積期間Ta)に受光した光量に深く関連し、蓄積された
キャリヤが少ない場合には緩やかに低下する傾向を示
し、また、蓄積されたキャリヤが多い場合には急峻に低
下する傾向を示す。そのため、読み出し期間Treadがス
タートして、所定の時間経過後のドレインラインDLの
電圧VDを検出することにより、あるいは、所定のしき
い値電圧を基準にして、その電圧に至るまでの時間を検
出することにより、照射光の光量が換算される。
【0084】上述した一連の画像読み取り動作を1サイ
クルとして、(i+1)番目の行のダブルゲート型フォ
トセンサPSAにも同等の処理手順を繰り返すことによ
り、ダブルゲート型フォトセンサPSAを2次元のセン
サシステムとして動作させることができる。
【0085】なお、図9に示したタイミングチャートに
おいて、プリチャージ期間Tprchの経過後、図10
(f)、(g)に示すように、非選択モードでボトムゲ
ートラインBGLにローレベル(たとえばVbg=0V)
を印加した状態を継続すると、ダブルゲート型フォトセ
ンサPSAはOFF状態を持続し、図11(b)に示す
ように、ドレインラインDLの電圧VDは、プリチャー
ジ電圧Vpgを保持する。このように、ボトムゲートライ
ンBGLへの電圧の印加状態により、ダブルゲート型フ
ォトセンサPSAの読み出し状態を選択する選択機能が
実現される。光量に応じて減衰されたドレインラインD
Lの電圧VDは、再び検出回路131へ読み出され、増
幅回路133を経てVout電圧の信号として指紋等のパ
ターン認証回路へシリアルまたはパラレル出力される。
【0086】次に、本発明に係る画像読取装置に適用さ
れるダブルゲート型フォトセンサの他の構成例につい
て、図面を参照して説明する。なお、上述した実施形態
と同等の構成については、同一の符号を付して、その説
明を簡略化または省略する。 <第2の実施形態>図13は、本発明に係るフォトセン
サアレイに適用されるダブルゲート型フォトセンサの他
の構成例を示す概略構成図であり、図13(a)は、本
実施形態に係るダブルゲート型フォトセンサにおける半
導体層の平面構成図であり、図13(b)は、本実施形
態に係るダブルゲート型フォトセンサの概略断面図であ
る。また、図14は、本実施形態に係るダブルゲート型
フォトセンサに適用される半導体層の平面構成を示す概
略図であり、図15は、本実施形態に係るダブルゲート
型フォトセンサに適用されるブロック絶縁膜の平面構成
を示す概略図である。なお、ここでは、各部の平面形状
を便宜的にハッチングで示す。また、上述した実施形態
と同等の構成については、同一の符号を付して、その説
明を簡略化又は省略する。
【0087】上述した実施形態に示したダブルゲート型
フォトセンサPSAにおいては、真円形状を有する半導
体層11Aを備えた構成を示したが、本実施形態におい
ては、ダブルゲート型フォトセンサPSBが、ドーナツ
形状又はリング形状を有する半導体層を備え、該半導体
層に円弧状のチャネル領域を形成した構成を有してい
る。なお、以下に示す実施形態におけるダブルゲート型
フォトセンサPSBは、上述したダブルゲート型フォト
センサPSAと同じ駆動方法によりフォトセンス機能を
実現することができ、同等の作用効果を得ることができ
る。
【0088】図13(a)、(b)に示すように、本実
施形態に係るダブルゲート型フォトセンサPSBは、可
視光に対して透過性を示す絶縁性基板19上に形成され
た単一のボトムゲート電極BGと、ボトムゲート電極B
G上及び絶縁性基板19上に設けられたボトムゲート絶
縁膜16と、ボトムゲート電極BGに対向して設けら
れ、可視光が入射されると電子−正孔対を発生するアモ
ルファスシリコン等からなる単一のドーナツ形状又はリ
ング形状の半導体層11Bと、半導体層11B上に所定
の形状を有して一体的に形成されたブロック絶縁膜14
Bと、ドーナツ形状の半導体層11Bの周縁領域に、ブ
ロック絶縁膜14B上に一部が延在するように設けられ
たnシリコン層17と、ドーナツ形状の半導体層11
Bの略中央領域に、上記nシリコン層17と離間し、
かつ、ブロック絶縁膜14B上に一部が延在するように
設けられたnシリコン層18と、少なくともnシリ
コン層17を覆うように設けられたドレイン電極13
と、少なくともnシリコン層18を覆うように設けら
れたソース電極12と、ボトムゲート絶縁膜16上、ブ
ロック絶縁膜14B上、ソース電極12上及びドレイン
電極13上の全域を覆うように形成されたトップゲート
絶縁膜15と、トップゲート絶縁膜15上に半導体層1
1Bに対向するように設けられた単一のトップゲート電
極TGと、トップゲート絶縁膜15上及びトップゲート
電極TG上の全域を覆うように設けられた保護絶縁膜2
0と、から構成されている。
【0089】ここで、半導体層11Bは、図14に示す
ように、斜め格子状にハッチングされている領域にドー
ナツ形状又はリング形状に形成され、nシリコン層1
7及びnシリコン層18を介して、ソース電極12及
びドレイン電極13に対して平面的に重なる領域11c
と、ブロック絶縁膜14Bに対してそれぞれ平面的に重
なる領域(チャネル領域)11dとを有している。ま
た、ブロック絶縁膜14Bは、図15に示すように、上
記半導体層11Bのチャネル領域11dを含む領域上
に、半導体層11Bの形状に対応して略ドーナツ形状に
形成されている。
【0090】また、nシリコン層17は、図4に示し
た構成と同様に、上記半導体層11Bの略全周の外縁部
から一部が上記ブロック絶縁膜14B上に延在するとと
もに、図13(b)に示すように、半導体層11Bとド
レイン電極13との間に介在して、ドレイン電極13と
略全域で平面的に重なるように円弧形状に形成されてい
る。また、nシリコン層18は、図4に示した構成と
同様に、真円形状を有して、ブロック絶縁膜14Bを挟
んでnシリコン層17と対向し、かつ、図13(b)
に示すように、ブロック絶縁膜14Bの開口部に露出す
るボトムゲート絶縁膜16及び半導体層11B上から一
部がブロック絶縁膜14B上に延在するとともに、半導
体層11Bとソース電極12との間に介在して、ソース
電極12と略全域で平面的に重なるように配置されてい
る。
【0091】さらに、ソース電極12は、図1(a)に
示した構成と同様に、y方向(図面上下方向)に延在す
るソースラインSLからx方向(図面左右方向)に突出
する接続部の先端に、真円形状に形成されている。ま
た、ドレイン電極13は、ソースラインSLに対向して
延在するドレインラインDLから突出し、真円形状を有
するソース電極12に対向し、該ソース電極12を取り
囲むように円弧形状に形成されている。すなわち、ソー
ス電極12及びドレイン電極13は、半導体層11Bに
形成されるチャネル領域11dを挟んで対向するよう
に、円弧状の曲線形状を有して形成されている。また、
ドレイン電極13は、半導体層11Bの外周の略3/4
を覆っている。
【0092】このような構成を有するダブルゲート型フ
ォトセンサPSBにおいては、図5に示した場合と同様
に、キャリヤ発生領域(入射有効領域)Ipは、半導
体層11B、ブロック絶縁膜14B、ソース電極12及
びドレイン電極13の形状や配置に基づいて、ソース電
極12及びドレイン電極13の離間距離を幅寸法(図
1、図5に示したK1)とし、チャネル領域11dの円
周方向の平均円弧寸法(図1に示したW1)をほぼ長さ
寸法とする円弧形状の領域に設定される。また、上記入
射有効領域Ipにより設定される検知可能領域は、図
6に示した場合と同様に、ダブルゲート型フォトセンサ
PSBの形成領域に対して、全周方向に略均一となる真
円に近い形状に設定される(図6に示した検知可能領域
Ep)。
【0093】したがって、本実施形態に係るダブルゲー
ト型フォトセンサPSBによれば、半導体層11Bをド
ーナツ形状又はリング形状に形成し、チャネル領域11
dを円弧形状に形成することにより、(1)式又は
(2)式に示したドレイン電流Idsを規定するW/L比
を増大させることができるので、ダブルゲート型フォト
センサPSBの受光感度を簡易に向上させることができ
るとともに、入射有効領域(キャリヤ発生領域)Ip
を略円状の円弧形状に形成することができるので、受光
感度の分布範囲の平面的なバランスを全周方向に均一化
することができる。
【0094】<第3の実施形態>図16は、本発明に係
るフォトセンサアレイに適用されるダブルゲート型フォ
トセンサのさらに他の構成例を示す概略構成図であり、
図17は、本実施形態に係るダブルゲート型フォトセン
サに適用される半導体層の平面構成を示す概略図であ
り、図18は、本実施形態に係るダブルゲート型フォト
センサに適用されるブロック絶縁膜の平面構成を示す概
略図である。なお、ここでは、各部の平面形状を便宜的
にハッチングで示す。また、上述した実施形態と同等の
構成については、同一の符号を付して、その説明を簡略
化又は省略する。
【0095】上述した実施形態に示したダブルゲート型
フォトセンサPSA、PSBにおいては、真円形状又は
ドーナツ形状を有する半導体層11A、11Bを備えた
構成を示したが、本実施形態においては、ダブルゲート
型フォトセンサPSCが、扇形状を有する半導体層を備
え、該半導体層に円弧状のチャネル領域を形成した構成
を有している。なお、以下に示す実施形態におけるダブ
ルゲート型フォトセンサPSCは、上述したダブルゲー
ト型フォトセンサPSAと同じ駆動方法によりフォトセ
ンス機能を実現することができ、同等の作用効果を得る
ことができる。
【0096】図16(a)、(b)に示すように、本実
施形態に係るダブルゲート型フォトセンサPSCは、可
視光に対して透過性を示す絶縁性基板19上に形成され
た単一のボトムゲート電極BGと、ボトムゲート電極B
G上及び絶縁性基板19上に設けられたボトムゲート絶
縁膜16と、ボトムゲート電極BGに対向して設けら
れ、可視光が入射されると電子−正孔対を発生するアモ
ルファスシリコン等からなる単一の扇形状の半導体層1
1Cと、半導体層11C上に所定の形状を有して一体的
に形成されたブロック絶縁膜14Cと、扇形状の半導体
層11Cの周縁領域に、ブロック絶縁膜14C上に一部
が延在するように設けられたnシリコン層17を介し
て設けられたドレイン電極13と、半導体層11Cの扇
形状の中心点を含む領域に、上記nシリコン層17及
びドレイン電極13と離間し、かつ、ブロック絶縁膜1
4C上に一部が延在するように設けられたnシリコン
層18を介して設けられたソース電極12と、ボトムゲ
ート絶縁膜16上、ブロック絶縁膜14C上、ソース電
極12上及びドレイン電極13上の全域を覆うように形
成されたトップゲート絶縁膜15と、トップゲート絶縁
膜15上に半導体層11Cに対向するように設けられた
単一のトップゲート電極TGと、トップゲート絶縁膜1
5上及びトップゲート電極TG上の全域を覆うように設
けられた保護絶縁膜20と、から構成されている。
【0097】ここで、半導体層11Cは、図17に示す
ように、斜め格子状にハッチングされている領域に略真
円状の扇形状(例えば、3π/4の円弧を有する扇形
状)に形成され、nシリコン層17及びnシリコン
層18を介して、ソース電極12及びドレイン電極13
に対して平面的に重なる領域11eと、ブロック絶縁膜
14Cに対してそれぞれ平面的に重なる領域(チャネル
領域)11fとを有している。また、ブロック絶縁膜1
4Cは、図18に示すように、上記半導体層11Cのチ
ャネル領域11fを含む領域上に、半導体層11Cの形
状に対応して略円状の幅広の円弧形状に形成されてい
る。
【0098】なお、ソース電極12は、ソースラインS
Lからx方向(図面左右方向)に突出する接続部の先端
に、真円形状を有して形成されている。ここで、ソース
電極12は、図16(b)に示すように、ブロック絶縁
膜14Cを挟んでnシリコン層17と対向し、かつ、
ブロック絶縁膜14Cの円弧形状の中心点を含む領域に
露出する半導体層11C上から一部がブロック絶縁膜1
4C上に延在するnシリコン層18上に形成されてい
る。また、ドレイン電極13は、ドレインラインDLか
ら突出し、真円形状を有するソース電極12に対向し、
該ソース電極12を取り囲むように円弧形状を有して形
成されている。ここで、ドレイン電極13は、図16
(b)に示すように、上記半導体層11Cの円弧状の外
縁部から一部が上記ブロック絶縁膜14C上に延在する
シリコン層17上に形成されている。すなわち、ソ
ース電極12及びドレイン電極13は、半導体層11C
に形成されるチャネル領域11fを挟んで対向するよう
に、円弧状の曲線形状を有して形成されている。
【0099】このような構成を有するダブルゲート型フ
ォトセンサPSCにおいては、図5に示した場合と同様
に、キャリヤ発生領域(入射有効領域)Ipが円弧形
状の領域に設定される。これにより、ダブルゲート型フ
ォトセンサPSCにおける検知可能領域は、図6に示し
た場合と同様に、ダブルゲート型フォトセンサPSCの
形成領域に対して、全周方向に略均一となる真円に近い
形状に設定される(図6に示した検知可能領域E
p)。
【0100】したがって、本実施形態に係るダブルゲー
ト型フォトセンサPSCによれば、半導体層11Cを略
真円状の扇形状に形成し、チャネル領域11f及び入射
有効領域(キャリヤ発生領域)Ipを略円状の円弧形
状に形成することにより、ドレイン電流Idsを規定する
W/L比を増大させて、ダブルゲート型フォトセンサP
SCの受光感度を簡易に向上させることができるととも
に、受光感度の分布範囲の平面的なバランスを全周方向
に均一化することができる。
【0101】<第4の実施形態>図19は、本発明に係
るフォトセンサアレイに適用されるダブルゲート型フォ
トセンサのさらに他の構成例を示す概略構成図であり、
図20は、本実施形態に係るダブルゲート型フォトセン
サに適用される半導体層の平面構成を示す概略図であ
り、図21は、本実施形態に係るダブルゲート型フォト
センサに適用されるブロック絶縁膜の平面構成を示す概
略図である。なお、ここでは、各部の平面形状を便宜的
にハッチングで示す。また、上述した実施形態と同等の
構成については、同一の符号を付して、その説明を簡略
化又は省略する。
【0102】本実施形態においては、ダブルゲート型フ
ォトセンサPSDが、幅広の円弧形状を有する半導体層
を備え、該半導体層に円弧状のチャネル領域を形成した
構成を有している。なお、以下に示す実施形態における
ダブルゲート型フォトセンサPSDは、上述したダブル
ゲート型フォトセンサPSAと同じ駆動方法によりフォ
トセンス機能を実現することができ、同等の作用効果を
得ることができる。
【0103】図19(a)、(b)に示すように、本実
施形態に係るダブルゲート型フォトセンサPSDは、可
視光に対して透過性を示す絶縁性基板19上に形成され
た単一のボトムゲート電極BGと、ボトムゲート電極B
G上及び絶縁性基板19上に設けられたボトムゲート絶
縁膜16と、ボトムゲート電極BGに対向して設けら
れ、可視光が入射されると電子−正孔対を発生するアモ
ルファスシリコン等からなる単一の幅広の円弧形状の半
導体層11Dと、半導体層11D上に所定の形状を有し
て一体的に形成されたブロック絶縁膜14Dと、円弧形
状の半導体層11Dの周縁領域に、ブロック絶縁膜14
D上に一部が延在するように設けられたn シリコン層
17を介して設けられたドレイン電極13と、半導体層
11Dの円弧形状の中心点を含む領域に、上記nシリ
コン層17及びドレイン電極13と離間し、かつ、ブロ
ック絶縁膜14D上に一部が延在するように設けられた
シリコン層18を介して設けられたソース電極12
と、ボトムゲート絶縁膜16上、ブロック絶縁膜14D
上、ソース電極12上及びドレイン電極13上の全域を
覆うように形成されたトップゲート絶縁膜15と、トッ
プゲート絶縁膜15上に半導体層11Dに対向するよう
に設けられた単一のトップゲート電極TGと、トップゲ
ート絶縁膜15上及びトップゲート電極TG上の全域を
覆うように設けられた保護絶縁膜20と、から構成され
ている。
【0104】ここで、半導体層11Dは、図20に示す
ように、斜め格子状にハッチングされている領域に略円
状の幅広の円弧形状(例えば、3π/4の幅広の円弧形
状)に形成され、nシリコン層17及びnシリコン
層18を介して、ソース電極12及びドレイン電極13
に対して平面的に重なる領域11gと、ブロック絶縁膜
14Dに対してそれぞれ平面的に重なる領域(チャネル
領域)11hとを有している。また、ブロック絶縁膜1
4Dは、図21に示すように、上記半導体層11Dのチ
ャネル領域11hを含む領域上に、半導体層11Dの形
状に対応して略円状の幅広の円弧形状に形成されてい
る。
【0105】なお、ソース電極12は、ソースラインS
Lからx方向(図面左右方向)に突出する接続部の先端
に、真円形状を有して形成されている。ここで、ソース
電極12は、図19(b)に示すように、ブロック絶縁
膜14Dを挟んでnシリコン層17と対向し、かつ、
ブロック絶縁膜14Dの円弧形状の中心点を含む領域に
露出するボトムゲート絶縁膜16及び半導体層11D上
から一部がブロック絶縁膜14D上に延在するnシリ
コン層18上に形成されている。また、ドレイン電極1
3は、ドレインラインDLから突出し、真円形状を有す
るソース電極12に対向し、該ソース電極12を取り囲
むように円弧形状を有して形成されている。ここで、ド
レイン電極13は、図19(b)に示すように、上記半
導体層11Dの円弧状の外縁部から一部が上記ブロック
絶縁膜14D上に延在するnシリコン層17上に形成
されている。すなわち、ソース電極12及びドレイン電
極13は、半導体層11Dに形成されるチャネル領域1
1hを挟んで対向するように、円弧状の曲線形状を有し
て形成されている。
【0106】このような構成を有するダブルゲート型フ
ォトセンサPSDにおいては、図5に示した場合と同様
に、キャリヤ発生領域(入射有効領域)Ipが円弧形
状の領域に設定されることにより、図6に示した場合と
同様に、検知可能領域が、ダブルゲート型フォトセンサ
PSCの形成領域に対して、全周方向に略均一となる真
円に近い形状に設定される(図6に示した検知可能領域
Ep)。したがって、本実施形態に係るダブルゲート
型フォトセンサPSDによれば、半導体層11Dを略円
状の円弧形状に形成し、チャネル領域11f及び入射有
効領域(キャリヤ発生領域)Ipを略円状の円弧形状
に形成することにより、ドレイン電流Idsを規定するW
/L比を増大させて、ダブルゲート型フォトセンサPS
Dの受光感度を簡易に向上させることができるととも
に、受光感度の分布範囲の平面的なバランスを全周方向
に均一化することができる。
【0107】次に、本発明に係るフォトセンサアレイの
他の構成例について、図面を参照して説明する。図22
は、本発明に係るフォトセンサアレイの他の構成例を示
す概略構成図である。なお、図22においては、図示の
都合上、便宜的にソースラインSL(ソース電極)及び
ドレインラインDL(ドレイン電極)をハッチングで示
す。
【0108】上述した実施形態においては、ダブルゲー
ト型フォトセンサを直交するx、yの2方向にマトリク
ス状に配置したフォトセンサアレイ(図7)を示した
が、本実施形態に係るフォトセンサアレイ200は、図
22に示すように、各ダブルゲート型フォトセンサPS
Eが、2次元平面に連続して設定された一辺がPsaの正
三角形の各頂点位置に配置された、いわゆる、デルタ配
列構造を有している。ここで、ダブルゲート型フォトセ
ンサPSEは、上述した各実施形態に示したものを良好
に適用することができる。
【0109】ここで、本実施形態に係るフォトセンサア
レイ200と、上述した図7に示したフォトセンサアレ
イ100におけるダブルゲート型フォトセンサPSAの
配置と対比する。フォトセンサアレイ100におけるダ
ブルゲート型フォトセンサPSAは、x、yの直交する
2方向にのみ、均等な寸法(ピッチ)Pspだけ離間する
ように配置されているため、x、y方向に対して斜め方
向の角度θ(0°、90°、180°、270°以外の
適当な角度;たとえば、45°や60°方向)において
は、ダブルゲート型フォトセンサPS相互のピッチが
x、y方向に対して増大して不均一となり易く(たとえ
ば、互いにx方向またはy方向に対し45°の角度で斜
めに配置されるダブルゲート型フォトセンサPS間の距
離はピッチPspの√2倍)、斜め方向にずれて載置され
た被写体に対する読み取り精度が、載置状態がずれてい
ない正規の被写体の読み取り精度に比較して、劣化する
可能性があるという問題を有していた。
【0110】これに対して、本実施形態に係るフォトセ
ンサアレイ200においては、2次元平面に連続して設
定された各正三角形の各頂点位置にフォトセンサ部とな
るダブルゲート型フォトセンサPSEが配置されている
ので、x方向にピッチPsaで均等にダブルゲート型フォ
トセンサPSEが配置されるとともに、角度θが60
°、120°、240°、300°の各方向にも、ピッ
チPsaで均等にダブルゲート型フォトセンサPSEが配
置されることになるので、被写体の載置状態(角度)が
60°、120°、240°、300°方向にずれた場
合であっても、概ね0°のときと同程度の精度で読取動
作を行うことができる。
【0111】したがって、2次元平面上に配置される全
てのダブルゲート型フォトセンサPSEが、略全周方向
に対して均一な受光感度の分布範囲のバランス(検知可
能領域の拡がり)を有するとともに、略全周方向に対し
て等間隔なピッチPsaで配置されることになるので、読
み取り対象となる2次元画像(被写体)がx、y方向に
対して斜めに載置された場合であっても、画像読み取り
時の歪みを抑制しつつ、高い読み取り精度で正確に読み
取ることができる。
【0112】また、各ダブルゲート型フォトセンサPS
Eがデルタ配列されているので、x方向のピッチPsaを
図7に示したフォトセンサ部のピッチPspと同等に設定
した場合、y方向のピッチPsbは、次式により表され
る。 Psb=Psa×sin60° (3) このように、本実施形態に係るフォトセンサアレイ20
0おいては、上述した実施形態(図7)に比較して、y
方向のピッチPsbが、x方向のピッチPsa(=Psp)よ
りも短くなるため、フォトセンサアレイ100における
平面領域Mpを基準にすると、y方向に縮小された平面
領域Mcで、同数のダブルゲート型フォトセンサPSE
を配置することができ、2次元画像の読取装置の小型化
を図ることができる。これは換言すれば、フォトセンサ
アレイ200は、フォトセンサアレイ100と同等の平
面領域Mpに、1/sin60°倍(≒1.15倍)の数
のダブルゲート型フォトセンサPSCを配置することが
できることになるので、センサ素子の高密度化を図るこ
とができる。
【0113】なお、図22に示したフォトセンサアレイ
200においては、ダブルゲート型フォトセンサPSE
として、上述した各実施形態に示したものと同等の構成
を示したが、本発明は、これに限定されるものではな
い。したがって、上述した各実施形態に示したダブルゲ
ート型フォトセンサPSA〜PSD以外の他の構成を有
するダブルゲート型フォトセンサを適用してもよいこと
はいうまでもない。
【0114】以上説明したダブルゲート型フォトセンサ
及びフォトセンサアレイを、図12に示したような2次
元画像読取装置(図では、指紋読取装置)に適用するこ
とにより、フォトセンサアレイのガラス基板側に設けら
れた面光源140から、素子間領域の透明な絶縁膜を透
過して、指FN等の被写体に照射された光の反射光hν
が、マトリクス状に配置された各ダブルゲート型フォト
センサPSAに入射され、上述したように、読み取り時
の歪みを低減しつつ、高精度、かつ、短時間で被写体の
画像情報(明暗情報)の読み取りを実行することができ
る。また、上述したように、フォトセンサアレイにおけ
る受光感度を大幅に向上することができるので、相対的
に面光源140の照度を低減することができ、読取装置
の消費電力を削減することができる。
【0115】また、以上説明したダブルゲート型フォト
センサアレイ100、200においては、同一行におけ
るトップゲートラインが、隣接するダブルゲート型フォ
トセンサ間で互いに平面的に複数本(たとえば、2本の
トップゲートラインTGLa、TGLb)に分岐して、
かつ、均等な位置関係かつ略同等の配線幅で平行に延在
するように形成され、さらに、ダブルゲート型フォトセ
ンサの略中央を接続して延伸するボトムゲートラインB
GLに対して、列方向の上下に略対称な位置関係で配置
形成されている。
【0116】このような構成により、トップゲート電極
TG間が実質的に2本(複数本)の配線層により接続さ
れることになるので、配線断面積を増加させて、抵抗率
の高いITOにより形成されたトップゲートラインTG
La、TGLbの配線抵抗を低減し、読み取り動作信号
の伝搬遅延を抑制することができ、一層良好な画像の読
み取り動作を実現することができる。また、積層構造を
有するダブルゲート型フォトセンサの比較的上層に形成
されるトップゲートラインを、複数の配線層(101
a、TGLb)により形成することができるので、積層
構造に伴う段差やフォトリソグラフィー工程におけるパ
ーティクルに起因して、特定の配線層に断線が生じた場
合であっても、断線を生じていない残りの配線層により
トップゲート電極TG相互を電気的に接続することがで
き、読み取り動作信号の伝搬を補償して、信頼性の高い
フォトセンサアレイを提供することができる。
【0117】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、ソース電
極及びドレイン電極により規定され、半導体層に形成さ
れるキャリヤ発生領域への励起光の入射により、光電変
換素子の検知感度特性を示す検知可能領域(受光感度の
分布範囲)の広がりが、全周方向に略均一になる範囲に
設定される。したがって、検知可能領域の広がりの特定
方向への偏りを改善して、歪みを抑制した良好な画像情
報の読み取り動作が可能な光電変換素子を実現すること
ができる。
【0118】ここで、光電変換素子は、少なくとも、半
導体層に形成されるキャリヤ発生領域が、略円状の円弧
形状に形成されていることにより、キャリヤ発生領域に
生成されるキャリヤに応じて流れるドレイン電流値のパ
ラメータであるチャネル領域のW/L比を増大して、励
起光の入射量が微量な場合であっても、十分ドレイン電
流(ソース−ドレイン電流)を流して、良好な受光感度
を実現することができるとともに、検知可能領域の広が
りを良好に全周方向に略均一にすることができる。
【0119】また、光電変換素子の半導体層は、真円形
状、ドーナツ形状、略真円状の扇形状もしくは略円状の
円弧形状に形成されていてもよい。これにより、例え
ば、ソース電極及びドレイン電極を、半導体層の形状に
対応させて、相互に対向する円弧状の曲線形状を有する
ように配置することにより、チャネル領域のW/L比を
良好に増大しつつ、略円状の円弧形状を有するキャリヤ
発生領域を良好に形成することができる。
【0120】請求項8記載の発明によれば、基板上に規
則的に配置される各光電変換素子が、全周方向に略均一
な検知可能領域(受光感度の分布範囲)を有しているの
で、検知可能領域の広がりの特定方向への偏りを改善し
て、歪みを抑制した良好な画像情報の読み取り動作が可
能なフォトセンサアレイを実現することができる。
【0121】上記フォトセンサアレイに適用される光電
変換素子は、少なくとも、半導体層に形成されるキャリ
ヤ発生領域が、略円状の円弧形状に形成されているもの
であってもよい。これにより、フォトセンサアレイにお
ける各光電変換素子に流れるドレイン電流値のパラメー
タであるチャネル領域のW/L比を増大して、励起光の
入射量が微量な場合であっても、良好な受光感度を実現
することができるとともに、各光電変換素子における検
知可能領域の広がりを良好に全周方向に略均一して、歪
みを抑制した良好な画像情報の読み取り動作を実現する
ことができる。
【0122】また、上記フォトセンサアレイに適用され
る光電変換素子は、少なくとも、半導体層に形成される
キャリヤ発生領域が、略円状の円弧形状に形成されてい
るものであってもよい。これにより、フォトセンサアレ
イを構成する各光電変換素子におけるチャネル領域のW
/L比を増大しつつ、検知可能領域の広がりを良好に全
周方向に略均一に設定することが可能なフォトセンサア
レイを提供することができる。
【0123】また、上記フォトセンサアレイに適用され
る光電変換素子は、半導体層が、真円形状、ドーナツ形
状、略真円状の扇形状もしくは略円状の円弧形状に形成
されているものであってもよい。これにより、例えば、
ソース電極及びドレイン電極を、半導体層の形状に対応
させて、相互に対向する円弧状の曲線形状を有するよう
に配置することにより、フォトセンサアレイを構成する
各光電変換素子におけるチャネル領域のW/L比を良好
に増大しつつ、略円状の円弧形状を有するキャリヤ発生
領域を良好に形成して、歪みを抑制した良好な画像情報
の読み取りが可能なフォトセンサアレイを提供すること
ができる。
【0124】また、上記フォトセンサアレイにおいて
は、複数の光電変換素子同士を接続する第1ゲートライ
ンが、励起光に対して透過性を示すとともに、光電変換
素子に対して、それぞれ対称な位置に配置された平行す
る複数の配線層により構成された領域を有するものであ
ってもよい。このような構成によれば、第1ゲートライ
ンが、光電変換素子に対して複数の配線層により対称な
位置関係で配置されているので、各光電変換素子の受光
感度の分布範囲のバランスを均等になるように設定する
ことができるとともに、ゲートラインの配線断面積を実
質的に増大させて配線抵抗を下げて、信号の伝搬遅延を
抑制することができ、良好な画像情報の読み取り動作を
行うことができる。
【0125】さらに、上記フォトセンサアレイにおい
て、複数の光電変換素子が、デルタ配列されていること
により、2次元的に隣接して配置された光電変換素子間
の距離を、略全周にわたってより均等にすることができ
るので、被写体の載置角度(方向)に応じて異なる受光
感度のバラツキを抑制して、被写体の載置角度に関わら
ず、良好な画像情報の読み取り動作を行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るダブルゲート型フォトセンサの第
1の実施形態を示す概略構成図である。
【図2】第1の実施形態に係るダブルゲート型フォトセ
ンサに適用される半導体層の平面構成を示す概略図であ
る。
【図3】第1の実施形態に係るダブルゲート型フォトセ
ンサに適用されるブロック絶縁膜の平面構成を示す概略
図である。
【図4】第1の実施形態に係るダブルゲート型フォトセ
ンサに適用されるnシリコン層の平面構成を示す概略
図である。
【図5】第1の実施形態に係るダブルゲート型フォトセ
ンサにおける入射有効領域(キャリヤ発生領域)を示す
概略図である。
【図6】第1の実施形態に係る本実施形態に係るダブル
ゲート型フォトセンサにおける励起光の入射有効領域と
検知可能領域の広がりを示す概略図である。
【図7】第1の実施形態に係るダブルゲート型フォトセ
ンサをマトリクス状に配置したフォトセンサアレイの平
面構成図である。
【図8】本発明に係るフォトセンサアレイを備えたフォ
トセンサシステムの概略構成図である。
【図9】図8に示したフォトセンサシステムの駆動制御
方法の一例を示すタイミングチャートである。
【図10】本発明に係るダブルゲート型フォトセンサの
動作概念図である。
【図11】本発明に係るフォトセンサシステムの出力電
圧の光応答特性を示す図である。
【図12】本発明に係るフォトセンサシステムにおける
指紋の読取状態を示す要部断面図である。
【図13】本発明に係るダブルゲート型フォトセンサの
第2の実施形態を示す概略構成図である。
【図14】第2の実施形態に係るダブルゲート型フォト
センサに適用される半導体層の平面構成を示す概略図で
ある。
【図15】第2の実施形態に係るダブルゲート型フォト
センサに適用されるブロック絶縁膜の平面構成を示す概
略図である。
【図16】本発明に係るダブルゲート型フォトセンサの
第3の実施形態を示す概略構成図である。
【図17】第3の実施形態に係るダブルゲート型フォト
センサに適用される半導体層の平面構成を示す概略図で
ある。
【図18】第3の実施形態に係るダブルゲート型フォト
センサに適用されるブロック絶縁膜の平面構成を示す概
略図である。
【図19】本発明に係るダブルゲート型フォトセンサの
第4の実施形態を示す概略構成図である。
【図20】第4の実施形態に係るダブルゲート型フォト
センサに適用される半導体層の平面構成を示す概略図で
ある。
【図21】第4の実施形態に係るダブルゲート型フォト
センサに適用されるブロック絶縁膜の平面構成を示す概
略図である。
【図22】本発明に係るダブルゲート型フォトセンサを
デルタ配列構造で配置したフォトセンサアレイの平面構
成図である。
【図23】従来技術におけるダブルゲート型フォトセン
サをマトリクス状に配置したフォトセンサアレイの平面
構成図である。
【図24】従来技術におけるダブルゲート型フォトセン
サの平面構成及び断面構成を示す概略図である。
【図25】従来技術におけるダブルゲート型フォトセン
サにおける入射有効領域(キャリヤ発生領域)を示す概
略図である。
【図26】従来技術におけるダブルゲート型フォトセン
サにおける励起光の検知可能領域の広がりを示す概略図
である。
【符号の説明】
PSA〜PSE、PS ダブルゲート型フォトセンサ 11A〜11D 半導体層 11b、11d、11f、11h チャネル領域 12 ソース電極 13 ドレイン電極 14A〜14D ブロック絶縁膜 17、18 nシリコン層 19 絶縁性基板 TG トップゲート電極 BG ボトムゲート電極 TGLa、TGLb トップゲートライン BGL ボトムゲートライン SL ソースライン DL ドレインライン 100、200 フォトセンサアレイ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 31/10 H Fターム(参考) 4M118 AA10 AB01 BA05 CA11 CA19 CB06 FB03 FB09 FB13 5F049 MA11 MB05 NA01 NA18 NA19 NA20 RA02 SE09 SE11 5F110 AA30 BB10 EE03 EE04 EE06 EE07 EE24 EE30 FF03 GG02 GG15 GG23 HK03 HK04 HK06 HK09 HM02 HM04 HM12 NN02 NN24

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 励起光が入射されることにより、キャリ
    ヤを生成するキャリヤ発生領域を有する半導体層と、 前記キャリヤ発生領域の両端側に、それぞれ設けられた
    ソース電極及びドレイン電極と、 前記半導体層の上方に設けられた第1ゲート電極と、 前記半導体層の下方に設けられた第2ゲート電極と、を
    備え、 前記キャリヤ発生領域に入射される前記励起光に対する
    検知感度特性が、全周方向に略均一となるように設定さ
    れていることを特徴とする光電変換素子。
  2. 【請求項2】 少なくとも、前記半導体層に形成される
    前記キャリヤ発生領域が、略円状の円弧形状に形成され
    ていることを特徴とする請求項1記載の光電変換素子。
  3. 【請求項3】 前記半導体層は、真円形状に形成されて
    いることを特徴とする請求項1記載の光電変換素子。
  4. 【請求項4】 前記半導体層は、ドーナツ形状に形成さ
    れていることを特徴とする請求項1記載の光電変換素
    子。
  5. 【請求項5】 前記半導体層は、略真円状の扇形状に形
    成されていることを特徴とする請求項1記載の光電変換
    素子。
  6. 【請求項6】 前記半導体層は、略円状の円弧形状に形
    成されていることを特徴とする請求項1記載の光電変換
    素子。
  7. 【請求項7】 前記ソース電極及び前記ドレイン電極
    は、前記キャリヤ発生領域を挟んで相互に対向する円弧
    状の曲線形状を有していることを特徴とする請求項2記
    載の光電変換素子。
  8. 【請求項8】 励起光が入射されることにより、キャリ
    ヤを生成するキャリヤ発生領域を有する半導体層と、前
    記キャリヤ発生領域の両端側に、それぞれ設けられたソ
    ース電極及びドレイン電極と、前記半導体層の上方に設
    けられた第1ゲート電極と、前記半導体層の下方に設け
    られた第2ゲート電極と、を各々備え、前記キャリヤ発
    生領域に入射される前記励起光に対する検知感度特性
    が、全周方向に略均一となるように各々設定された複数
    の光電変換素子と、 前記複数の光電変換素子の前記第1ゲート電極相互を接
    続する第1ゲートラインと、 前記複数の光電変換素子の前記第2ゲート電極相互を接
    続する第2ゲートラインと、を有し、 前記複数の光電変換素子が、前記第1ゲートライン及び
    前記第2ゲートラインを介して、基板上に規則的に配置
    されていることを特徴とするフォトセンサアレイ。
  9. 【請求項9】 前記第1ゲートラインは、前記励起光に
    対して透過性を示すとともに、前記複数の光電変換素子
    に対して、それぞれ対称な位置に配置された平行する複
    数の配線層により構成された領域を有することを特徴と
    する請求項8に記載のフォトセンサアレイ。
  10. 【請求項10】 前記複数の光電変換素子は、デルタ配
    列されていることを特徴とする請求項8乃至9のいずれ
    かに記載のフォトセンサアレイ。
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