JP2002061571A - 容量可変型斜板式圧縮機 - Google Patents

容量可変型斜板式圧縮機

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JP2002061571A
JP2002061571A JP2000247407A JP2000247407A JP2002061571A JP 2002061571 A JP2002061571 A JP 2002061571A JP 2000247407 A JP2000247407 A JP 2000247407A JP 2000247407 A JP2000247407 A JP 2000247407A JP 2002061571 A JP2002061571 A JP 2002061571A
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pressure
refrigerant
swash plate
chamber
valve
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JP2000247407A
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Shunji Muta
俊二 牟田
Sakae Hayashi
栄 林
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Valeo Thermal Systems Japan Corp
Original Assignee
Zexel Valeo Climate Control Corp
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2309/00Gas cycle refrigeration machines
    • F25B2309/06Compression machines, plants or systems characterised by the refrigerant being carbon dioxide
    • F25B2309/061Compression machines, plants or systems characterised by the refrigerant being carbon dioxide with cycle highest pressure above the supercritical pressure
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B9/00Compression machines, plants or systems, in which the refrigerant is air or other gas of low boiling point
    • F25B9/002Compression machines, plants or systems, in which the refrigerant is air or other gas of low boiling point characterised by the refrigerant
    • F25B9/008Compression machines, plants or systems, in which the refrigerant is air or other gas of low boiling point characterised by the refrigerant the refrigerant being carbon dioxide

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  • Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷媒として二酸化炭素が用いられる冷凍サイ
クルを構成する圧縮機の内部制御で、冷凍サイクルの高
圧側圧力が当該冷凍サイクルの設計圧力を超えるまで異
常に高くなるのを防止する。 【解決手段】 シリンダブロック11に高圧室33から
クランク室14にかけて貫通した連通路45を設け、こ
の連通路45にリリーフ弁46を配設し、このリリーフ
弁46を、高圧室33内の冷媒圧力が冷凍サイクルの設
計圧力(保証圧力)を超えるまでに高くなった場合に開
くような構造にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、冷媒として二酸
化炭素(以下CO2 )が用いられる冷凍サイクルを構成
する圧縮機に関し、特に冷凍サイクルの高圧側圧力が当
該冷凍サイクルの設計圧力(保証圧力)を超えるまで異
常に高くなるのを防止するための構造に関する。
【0002】
【従来の技術】近年において、フロンの代替冷媒として
CO2 を用いた冷凍サイクルが注目されているが、フロ
ンサイクルにおいては、サイクル内の平均冷媒圧力が約
1. 5MPa(パスカル)程度であるのに対し、CO2
サイクルにおいては、最高圧力が10数MPaにもなる
ことが知られている。
【0003】このような高圧な冷媒が循環するCO2
イクルを外気温・室内温度が高い等の高い負荷状態で動
作させた場合には、このCO2 サイクルを構成する圧縮
機もフルストローク状態で稼働する関係上、圧縮機から
吐出されるCO2 冷媒の圧力がCO2 サイクルの設計圧
力(保証圧力)を超えることがある。
【0004】このため、従来においては、CO2 サイク
ルの高圧側冷媒の圧力がCO2 サイクルの設計圧力(保
証圧力)を超えるのを回避するために、高圧スイッチ、
リリーフ弁又はバーストディスクを冷媒圧力の制御手段
としてCO2 サイクルの経路上に配置することが考えら
れてきた。
【0005】一方で、本願出願人は、圧縮機の高圧室が
異常に高くなったときにおける悪影響を防止するため
に、実開平5−21182号公報に示すような構成の揺
動板式圧縮機の保護装置について既に開発している。こ
の揺動板式圧縮機の保護装置を上記公開公報に基づいて
説明すると、吐出室10の高圧冷媒をクランク室6に導
く貫通孔20をバルブシート固定用のセンターボルト1
4に形成してこの貫通孔20にニードル弁24を配し、
かかるニードル弁24をコイルバネ25で付勢してい
る。そして、前記ニードル弁24内に高圧室内の冷媒を
常時クランク室16にリークするための高圧案内路27
を設けている。また、このニードル弁24の開放時にそ
のニードル弁上流の冷媒を逃がす逃がし孔28a乃至2
8dをセンターボルト14の径方向に設けている。更
に、圧縮機の高圧室が異常高圧になってとニードル弁2
4が変位した場合に、前記逃がし孔28a乃至28dか
ら流出した冷媒をクランク室6側にリークする中心孔3
b、逃がし通路29a乃至29dを設けている。
【0006】これによって、高圧室の圧力が異常に高く
ない場合、ニードル弁がコイルバネの付勢力により閉
じ、ニードル弁の高圧案内路を通じて高圧室の冷媒ガス
がクランク室にリークされてブローバイパスガス昇圧機
能を補う一方で、高圧室の圧力が異常に高くなった場
合、ニードル弁がコイルばねの付勢力に抗して開き、高
圧室からセンターボルトの貫通孔に入り込んだ冷媒の大
部分は逃がし孔から逃がし通路を経てクランク室に逃げ
ることとなる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
ように、高圧スイッチ、リリーフ弁又はバーストディス
クを冷媒圧力の制御手段としてCO2 サイクルの経路上
に配置するのでは、高圧スイッチは高価であるためその
採用は空調装置全体の製造コストの上昇を招くという不
都合があり、また、CO2 サイクルの経路上に配置され
たリリーフ弁やバーストデイスクはCO2 冷媒を大気中
に開放するためCO2 サイクル内の冷媒量が減少し、冷
凍能力の低下を招く等の不具合があった。
【0008】また、本願出願人が開発した揺動板式圧縮
機の保護装置では、常時ブローバイガスの昇圧機能を補
充するために高圧室の冷媒ガスがクランク室にリークさ
れることから、揺動板式圧縮機を用いる冷凍サイクルの
冷媒として高圧のCO2 を使用するときには、リークさ
れる冷媒量が多量となってクランク室内が次第に高圧化
してしまい圧力制御が不安定化するという不具合を有す
る。そして、同上の揺動板式圧縮機の保護装置では、高
圧室の圧力が異常に高くなった場合、ニードル弁がコイ
ルばねの付勢力に抗して開き、高圧室からセンターボル
トの貫通孔に入り込んだ冷媒の大部分は逃がし孔から逃
がし通路を経てクランク室に逃げるという複雑な経路を
採るので、高圧室の圧力の異常上昇に対し迅速に対応す
ることができないという不都合も有する。
【0009】そこで、この発明においては、冷媒として
二酸化炭素が用いられる冷凍サイクルを構成する圧縮機
として用いる場合に、冷凍サイクルの高圧側の冷媒が設
計圧力(保証圧力)を超えて高圧になるのを、簡易な構
造で外気に冷媒を放出することなく、迅速に対応するこ
とが可能であり、このような構成を採ることによって圧
力制御が不安定になることもない容量可変型斜板式圧縮
機を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】しかして、この発明に係
る容量可変型斜板式圧縮機は、シリンダブロック、前記
シリンダブロック内に回転自在に設けられる駆動軸、こ
の駆動軸に支持され当該該駆動軸の軸方向に対し前後に
揺動する斜板、前記シリンダブロック内に設けられ、前
記駆動軸と平行な複数のシリンダボア、このシリンダボ
アに摺動自在に配され、前記回転斜板の揺動に伴って前
記シリンダボア内を往復動する複数のピストン、前記シ
リンダボアとピストンとによって画成される圧縮室、前
記ピストンの反圧縮室側に形成されるクランク室、前記
ピストンの吸入過程において前記圧縮室と連通する低圧
室、前記ピストンの吐出過程において前記圧縮室と連通
する高圧室を少なくとも備えた容量可変型斜板式圧縮機
において、前記シリンダブロックに前記高圧室から前記
クランク室にかけて貫通した連通路を設け、この連通路
にリリーフ弁を配設し、このリリーフ弁を前記高圧室内
の冷媒圧力が所定値を超えて高くなった場合に開くよう
にしたことを特徴としている(請求項1)。
【0011】以上のような構成とすることにより、冷凍
サイクルの高圧側ひいては圧縮機の高圧室内の冷媒圧力
が異常に上昇した場合に、リリーフ弁が開かれて高圧室
内からクランク室に連通路を介して冷媒が放出されるの
で、クランク室内の圧力が上昇してピストンのシリンダ
ボア内のストロークが小さくなり、冷凍サイクルの高圧
側の冷媒圧力の上昇を抑制することができる。また、冷
媒を外気に開放せずクランク室内に放出されるので、冷
凍サイクルの封入冷媒量が減少して冷凍サイクルの性能
を低下させることがない。
【0012】そして、前記リリーフ弁は、連通路のクラ
ンク室側部位が他の部位よりも拡径されて形成された弁
座と、連通路の弁座に着座する弁体と、この弁体を着座
方向に付勢する付勢手段とで構成されたものとなってい
る(請求項2)。また、この容量可変型斜板式圧縮機
は、少なくとも放熱器、膨張手段、蒸発器、アキュムレ
ータと適宜配管結合され、冷媒として二酸化炭素が用い
られる冷凍サイクルを構成する(請求項3)。
【0013】これにより、リリーフ弁に対し、連通路の
高圧室側の圧力が異常に上昇した場合に初めて弁体が付
勢手段に抗してリリーフ弁が開き、高圧室内からクラン
ク室に連通路を介して高圧冷媒が放出されるので、弁の
開閉に電子制御などの複雑な制御を必要とせず、圧縮機
の製造コストの上昇を抑制することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面により説明する。
【0015】この圧縮機1は、冷媒としてCO2 を使用
したCO2 サイクルに用いられるものである。すなわ
ち、この圧縮機1は、冷媒を超臨界領域まで圧縮する容
量可変型圧縮機であって特に回転斜板式と称されるもの
で、図1に示されるように、超臨界領域まで圧縮された
気相冷媒の温度を低下させる放熱器2と、この放熱器2
から流出した高圧の気相冷媒が通過する高圧側熱交換器
3及び前記圧縮機1に吸引される低圧の気相冷媒が通過
する低圧側熱交換器4からなり、前記高圧の気相冷媒と
前記低圧の気相冷媒との間で熱交換を行う内部熱交換器
5と、前記高圧側熱交換器3を通過した気相冷媒の圧力
を膨張させて気液混合領域まで低下させる膨張弁6と、
この膨張弁6を通過して気液混合状態となった冷媒を蒸
発ささせる蒸発器7と、この蒸発器7で蒸発した冷媒を
気液分離すると共に余剰冷媒を収納するアキュムレータ
8と少なくとも適宜配管結合されて冷凍サイクル9を構
成している。この冷凍サイクル9の高圧側経路9aは、
圧縮機1から高圧側熱交換器3を介して膨張弁6まで
で、低圧側経路9bは膨張弁6からエバポレータ7、ア
キュムレータ8、低圧側熱交換器4を介して圧縮機1ま
でである。
【0016】この圧縮機1の概略構成の一例が図2に示
されており、この圧縮機1は、有底筒状のフロントブロ
ック10と、このフロントブロック10の開口端に固定
されたシリンダブロック11と、このシリンダブロック
11の他端にバルブプレート13を挟んで固定されたリ
アブロック12とで構成されている。そして、このフロ
ントブロック10とシリンダブロック11の一端とに囲
まれることによってクランク室14が画成されている。
【0017】また、駆動軸15が、上記フロントブロッ
ク10及びシリンダブロック11にベアリング16、1
7、18を介して回転自在に支持されており、この駆動
軸15は、図示しない走行用エンジンとベルト、プーリ
及び電磁クラッチを介して接続され、電磁クラッチが投
入された時に、前記エンジンの回転が伝達されて回転す
るものである。そして、この駆動軸15に対し、フロン
トブロック10にスラストベアリング19を介して回転
自在に維持されて後述する回転斜板22への動力伝達を
成す回転部材20が固定されていると共に、回転斜板2
1が回動・揺動自在に駆動軸15に支持されている。
【0018】前記回転斜板21は、前記回転部材19と
はリンク機構22を介して連結されており、動力伝達用
の回転部材20との間に介在するコイルバネ等の弾性部
材23とその反対側に配された弾性機構24とにより両
側から押圧されて配されて、駆動軸15の軸方向への移
動を許すようになっている。
【0019】前記シリンダブロック11は、前記駆動軸
15の周囲に所定の間隔を空けて複数のシリンダボア2
5が形成されており、このシリンダボア25は、前記駆
動軸15の軸方向に平行な円筒状のもので、各々に前記
回転斜板21に一端が保持されたピストン26が摺動自
在に挿入され、このピストン26の挿入側と反対側の端
部27は球体状をなしている。
【0020】そして、このピストン26の端部27と前
記回転斜板21との間にはシュー28が配されている。
このシュー28は、前記端部27側において湾曲した凹
面部29が形成され、この凹面部29に前記端部27が
摺動可能に収納される。シュー28の凹面部29が形成
された側と反対側の面は、前記回転斜板21のピストン
側面のうち径方向先端部分において、この回転斜板21
が如何なる状況下で回転しても常時接しているものであ
る。
【0021】これに対し、リアブロック12は、バルブ
プレート13との間に低圧室30と高圧室33とが形成
され、ピストン26が吸入行程にある場合には、吸入弁
31が開かれて、バルブプレート13に形成された吸入
孔32を介して低圧室30から冷媒を吸い込み、また、
ピストン26が吐出行程にある場合には、吐出弁34が
開かれて、バルブプレート13に形成された吐出孔35
を介して高圧室33に高圧の冷媒が吐出されるものであ
る。そして、この低圧室30と高圧室33とは、リアブ
ロック12に形成された吸入口36又は吐出口37にそ
れぞれ連通している。
【0022】また、この圧縮機1には、冷媒の容量可変
手段を構成する圧力制御弁38がリアブロック12に形
成された制御弁挿入孔39に挿入固定されている。この
圧力制御弁38は、リアブロック12に形成された連通
により、クランク室14内の圧力制御を適宜行ってい
る。
【0023】以上のような構成によれば、駆動軸15が
回転すると前記回転斜板21が所定の傾斜を有して回転
するので、前記回転斜板21の端部は前記駆動軸15の
軸方向に所定の幅で揺動する。これによって、この回転
斜板21の径方向先端部分においてシュー28を介して
固定されたピストン26は、前記駆動軸15の軸方向に
往復動して、シリンダボア25内に画成された圧縮室4
0の容量を変化させ、前記低圧室30から吸入弁31を
有する吸入孔32を介して冷媒を吸入し、吐出弁34を
有する吐出孔35を介して圧縮された冷媒を高圧室33
に吐出するものである。
【0024】また、この圧縮機1の吐出容量は、ピスト
ン26のストロークによって決定され、このストローク
は、ピストン26の前面にかかる圧力、いわゆる圧縮室
40の圧力と、ピストン26の背面にかかる圧力、いわ
ゆるクランク室14内の圧力との差圧によって決定され
る。具体的には、クランク室14内の圧力を高くすれ
ば、圧縮室40とクランク室14との差圧が小さくなる
ので、ピストン26のストロークは小さくなって吐出容
量が小さくなり、クランク室14内の圧力を低くすれ
ば、圧縮室40とクランク室14との差圧が大きくなる
ので、ピストン26のストロークが大きくなって吐出容
量が大きくなるものである。
【0025】そして、この発明に係る実施形態では、図
2及び図3に示されるように、高圧室33とクランク室
14とを連通する連通路45が、バルブプレート13、
吸入弁31及びシリンダブロック11にわたって下方に
傾斜して形成されており、この連通路45には高圧室3
3からクランク室14へ必要に応じて高圧冷媒ガスを放
出するためのリリーフ弁46が配設されている。
【0026】このリリーフ弁46は、連通路45のクラ
ンク室14側部位についての高圧室33側部位よりも徐
々に拡径して形成されたテーパー状の弁座47と、この
弁座47に着座して前記連通路45を閉塞する球状の弁
体48と、弁体48を弁座47の閉塞方向に押圧するコ
イルバネ49と、コイルバネ49の反弁体側に配されて
コイルバネ49を保持するブロック体50とで構成され
ている。ブロック体50は連通路45のクランク室14
側開口から螺合されて前記コイルバネ49を連通路45
内に収納しており、このブロック体50には細い貫通孔
51が形成されている。
【0027】そして、高圧室33内の冷媒圧力が冷凍サ
イクル9の設計圧力(保証圧力)の近傍にまで異常に上
昇していない場合には、コイルバネ49の付勢力によっ
て弁体48が弁座47に着座して連通路45を閉塞し、
高圧室33からクランク室14に冷媒がリークされるこ
とはない。また、高圧室33内の冷媒圧力が冷凍サイク
ル9の設計圧力(保証圧力)の近傍にまで異常に上昇し
た場合には、図3に示されるように、弁体48がコイル
バネ49の付勢力に抗してクランク室14側に可動する
ことにより、弁座47から離れて連通路45が開放さ
れ、高圧室33からクランク室14に連通路45、貫通
孔51を介して冷媒が放出される。
【0028】このため、クランク室14内の圧力も上昇
し、その結果としてピストン26のストロークを小さく
させることができる。これにより、圧縮機1から吐出さ
れる冷媒量が減少するので、冷凍サイクルの高圧側9a
の圧力がその設計圧力(保証圧力)を超えるまでに上昇
してしまうのを防止することができる。しかも、駆動軸
15内、ベアリング17、18など複雑な経路を経ない
で高圧室33からクランク室14に直接的に冷媒が放出
されるので、冷凍サイクルの高圧側圧力の異常上昇に対
し素早く反応し、冷媒を迅速に放出させることができ
る。
【0029】その一方で、冷凍サイクルの高圧側9aひ
いては圧縮機1の高圧室33内の圧力が設計圧力(保証
圧力)を超えない場合には、リリーフ弁46は閉じた状
態にあり、高圧室33からクランク室14に冷媒が放出
されず、一般的な冷媒吐出量制御が行われる。
【0030】そして、このような構成の圧縮機1を冷媒
としてCO2 を用いる冷凍サイクル9に使用する場合に
は、当該サイクル9内の冷媒圧力がフロンサイクル等に
比し非常に高い関係上、高負荷状態で圧縮機1を稼動さ
せた場合には容易かつ急激に冷凍サイクル9の設計圧力
(保証圧力)を超えるほどに異常に高圧側圧力が上昇し
てしまうので、冷凍サイクルの高圧側9aの圧力の異常
上昇に迅速に反応することができることは、より優れた
作用効果となる。
【0031】最後に、これまで圧縮機1の種類を回転斜
板式圧縮機として説明してきたが、本発明は、この回転
斜板式圧縮機に限定されず、斜板が回動せず駆動軸の軸
方向前後に揺動のみをするワブル式若しくは揺動斜板式
の圧縮機と称される圧縮機1についても用いることがで
きる。
【0032】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、冷凍
サイクルの高圧側ひいては圧縮機の高圧室内の冷媒圧力
が異常に上昇した場合に、リリーフ弁が開かれて高圧室
内からクランク室に連通路を介して冷媒を放出するよう
にしたので、クランク室内の圧力が上昇してピストンの
ストロークが小さくなり、圧縮機からの冷媒吐出量が減
少して冷凍サイクルの高圧側の冷媒圧力の上昇を抑制す
ることができる。また、冷媒を外気に開放せずクランク
室内に放出するので、冷凍サイクルの封入冷媒量が減少
して冷凍サイクルの性能を低下させることがない。そし
て、従来例として示した構成のように冷媒を高圧室内か
らクランク室に常時リークさせていないため、クランク
室内圧力が必要以上に高くならずクランク室内の圧力制
御を行う上で妨げとならない。
【0033】そして、この発明によれば、前記リリーフ
弁に対し、連通路の高圧室側の圧力が異常に上昇した場
合に初めて弁体が付勢手段に抗して開かれることによっ
て、冷凍サイクルの高圧側ひいては高圧室内の圧力が異
常に上昇すると、リリーフ弁が開き、高圧室内からクラ
ンク室に連通路を介して冷媒が放出されるので、電子制
御などの複雑な制御を必要とせず、圧縮機の製造コスト
の上昇を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明に係る容量可変型斜板式圧縮
機が用いられる冷媒としてCO 2 を使用した冷凍サイク
ルの概略構成を示す説明図である。
【図2】図2は、同上の容量可変型斜板式圧縮機の全体
を側方から見た状態を示す断面図である。
【図3】図3は、同上の容量可変型斜板式圧縮機に用い
られるリリーフ弁について冷凍サイクルの高圧側圧力の
異常上昇によって開かれた状態を示す要部拡大断面図で
ある。
【符号の説明】
1 圧縮機 2 放熱器 3 高圧側熱交換器 4 低圧側熱交換器 5 内部熱交換器 6 膨張弁 7 蒸発器 8 アキュムレータ 9 冷凍サイクル 9a 冷凍サイクルの高圧側 11 シリンダブロック 14 シリンダ室 15 駆動軸 21 斜板 25 シリンダボア 26 ピストン 28 シュー 30 低圧室 33 高圧室 40 圧縮室 45 連通路 46 リリーフ弁 47 弁座 48 弁体 49 コイルバネ 50 ブロック体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林 栄 埼玉県大里郡江南町大字千代字東原39番地 株式会社ゼクセルヴァレオクライメート コントロール内 Fターム(参考) 3H076 AA06 BB21 BB28 CC12 CC20 CC28 CC42

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダブロック、前記シリンダブロッ
    ク内に回転自在に設けられる駆動軸、この駆動軸に支持
    され当該該駆動軸の軸方向に対し前後に揺動する斜板、
    前記シリンダブロック内に設けられ、前記駆動軸と平行
    な複数のシリンダボア、このシリンダボアに摺動自在に
    配され、前記回転斜板の揺動に伴って前記シリンダボア
    内を往復動する複数のピストン、前記シリンダボアとピ
    ストンとによって画成される圧縮室、前記ピストンの反
    圧縮室側に形成されるクランク室、前記ピストンの吸入
    過程において前記圧縮室と連通する低圧室、前記ピスト
    ンの吐出過程において前記圧縮室と連通する高圧室を少
    なくとも備えた容量可変型斜板式圧縮機において、 前記シリンダブロックに前記高圧室から前記クランク室
    にかけて貫通した連通路を設け、この連通路にリリーフ
    弁を配設し、このリリーフ弁を前記高圧室内の冷媒圧力
    が所定値を超えて高くなった場合に開くようにしたこと
    を特徴とする容量可変型斜板式圧縮機。
  2. 【請求項2】 前記リリーフ弁は、連通路のクランク室
    側部位が他の部位よりも拡径されて形成された弁座と、
    連通路の弁座に着座する弁体と、この弁体を着座方向に
    付勢する付勢手段とで構成されたことを特徴とする請求
    項1に記載の容量可変型斜板式圧縮機。
  3. 【請求項3】 少なくとも放熱器、膨張手段、蒸発器、
    アキュムレータと適宜配管結合され、冷媒として二酸化
    炭素が用いられる冷凍サイクルを構成することを特徴と
    する請求項1又は2に記載の容量可変型斜板式圧縮機。
JP2000247407A 2000-08-17 2000-08-17 容量可変型斜板式圧縮機 Pending JP2002061571A (ja)

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