JPH10205446A - クラッチレス圧縮機 - Google Patents

クラッチレス圧縮機

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JPH10205446A
JPH10205446A JP9041079A JP4107997A JPH10205446A JP H10205446 A JPH10205446 A JP H10205446A JP 9041079 A JP9041079 A JP 9041079A JP 4107997 A JP4107997 A JP 4107997A JP H10205446 A JPH10205446 A JP H10205446A
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pressure
refrigerant
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chamber
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Masahiro Kawaguchi
真広 川口
Masanori Sonobe
正法 園部
Takeshi Mizufuji
健 水藤
Tetsuhiko Fukanuma
哲彦 深沼
Hiroyuki Nagai
宏幸 永井
Yoshihiro Makino
善洋 牧野
Shintaro Miura
慎太郎 三浦
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Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F05INDEXING SCHEMES RELATING TO ENGINES OR PUMPS IN VARIOUS SUBCLASSES OF CLASSES F01-F04
    • F05BINDEXING SCHEME RELATING TO WIND, SPRING, WEIGHT, INERTIA OR LIKE MOTORS, TO MACHINES OR ENGINES FOR LIQUIDS COVERED BY SUBCLASSES F03B, F03D AND F03G
    • F05B2230/00Manufacture
    • F05B2230/40Heat treatment
    • F05B2230/41Hardening; Annealing

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  • Compressor (AREA)
  • Check Valves (AREA)
  • Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】冷凍効率の低下をもたらすことなくトルク変動
の抑制及びフロスト防止を達成し得るクラッチレス圧縮
機を提供する。 【解決手段】吐出室132から外部冷媒回路45へ冷媒
を排出する冷媒通路133上には逆止弁52が介在され
ている。ばね部材54は弁孔134を閉じる方向へ弁体
521を付勢する。弁体521が図1の開位置にあると
きには、吐出室132内の冷媒ガスが弁孔134、迂回
路112、通口522及び弁体521の筒内を経由して
外部冷媒回路45へ流出する。遮断体30が位置決め面
35に当接するという斜板23の傾角が最小となったと
き、逆止弁52が閉じ、吐出室132内の冷媒ガスが外
部冷媒回路45へ流出することはない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、斜板を収容するク
ランク室内の圧力と吸入圧とのピストンを介した差に応
じて斜板の傾角を制御し、圧力供給通路を介して吐出圧
領域の圧力をクランク室に供給すると共に、放圧通路を
介してクランク室の圧力を吸入圧領域に放出してクラン
ク室内の調圧を行なうクラッチレス圧縮機に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】この種のクラッチレス圧縮機が特開平3
−37378号公報、特開平7−127566号公報に
開示されている。この種のクラッチレス圧縮機では冷房
不要時の吐出容量の多少及び外部冷媒回路上の蒸発器に
おけるフロスト発生が問題になる。冷房不要の場合ある
いはフロスト発生のおそれがある場合には外部冷媒回路
上の冷媒循環が止められる。
【0003】特開平3−37378号公報の圧縮機では
外部冷媒回路から吸入室への冷媒ガス流入を止めること
によって外部冷媒回路上の冷媒循環停止を達成してい
る。特開平3−37378号公報の圧縮機では、外部冷
媒回路から圧縮機内への冷媒ガス流入の停止は電磁開閉
弁を閉状態にすることによって行われる。しかし、電磁
開閉弁の開から閉への瞬間的な切り換えは短時間で圧縮
機におけるトルクの大きな変動をもたらすために好まし
くない。
【0004】特開平7−127566号公報の圧縮機で
は、圧縮機内から外部冷媒回路へ至る冷媒通路上に吐出
開閉弁が介在されている。吐出開閉弁は吐出圧と吸入圧
との差が設定値以下になると閉状態となり、圧縮機内か
ら外部冷媒回路への吐出が止められる。吐出圧と吸入圧
との差圧減少及び差圧増大は緩慢であり、吐出室から外
部冷媒回路へ流出する冷媒ガスの通過断面積の増減は緩
やかである。従って、圧縮機におけるトルクが短時間で
急激に変動することはない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】吐出圧と吸入圧とは吐
出開閉弁の筒状の弁体を介して対抗するが、吐出圧と吸
入圧との圧力差が大きい場合には吐出冷媒ガスが筒状の
弁体の周面に沿って吸入圧領域へ洩れてしまう。このよ
うな洩れは外部冷媒回路上の冷凍効率の低下をもたら
す。
【0006】本発明は、冷凍効率の低下をもたらすこと
なくトルク変動の抑制及びフロスト防止を達成し得るク
ラッチレス圧縮機を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】そのために本発明では、
ハウジング内にシリンダボア及びクランク室を形成し、
同シリンダボア内にピストンを収容し、クランク室内に
斜板を収容し、クランク室内の圧力と吸入圧との前記ピ
ストンを介した差に応じて斜板の傾角を制御し、圧力供
給通路を介して吐出圧領域の圧力をクランク室に供給す
ると共に、放圧通路を介してクランク室の圧力を吸入圧
領域に放出してクランク室内の調圧を行なうクラッチレ
ス圧縮機を対象とし、請求項1の発明では、零ではない
吐出容量をもたらすように斜板の最小傾角を規定する最
小傾角規定手段と、圧縮機内から凝縮器に至る冷媒通路
上でこの冷媒通路の前後の差圧に応じて開閉する吐出開
閉手段とを備えたクラッチレス圧縮機を構成した。
【0008】請求項2の発明では、圧縮機内の吐出圧領
域から外部冷媒回路に至る冷媒通路上に前記吐出開閉手
段を配設した。斜板傾角が最小傾角付近における吐出圧
は低圧であり、この低圧状態における前記冷媒通路上の
吐出開閉手段の前後の差圧は小さい。前記冷媒通路上の
吐出開閉手段の前後の差圧の増減は緩慢である。従っ
て、圧縮機内から外部冷媒回路へ流出する冷媒ガスの通
過断面積の変化は緩慢であり、圧縮機におけるトルクが
短時間で急激に変動することはない。吐出冷媒ガスは前
記冷媒通路を吐出開閉手段の上流から下流へと通るだけ
であり、前記冷媒通路から他の領域へのガス洩れはな
い。従って、外部冷媒回路における冷凍効率が低下する
ことはない。
【0009】請求項3の発明では、前記斜板の傾動に基
づいて外部冷媒回路から前記吸入圧領域へ冷媒ガスを導
入不能な閉位置と導入可能な開位置とに切り換え移動さ
れる遮断体を備えたクラッチレス圧縮機を構成した。
【0010】斜板傾角が最小傾角になると遮断体が閉位
置に配置され、外部冷媒回路における冷媒循環が停止す
る。斜板傾角が最小傾角から増大すると、冷媒循環が再
開される。
【0011】請求項4の発明では、前記冷媒通路を遮断
する位置と開放する位置とに切り換え配置される弁体
と、前記冷媒通路を遮断する方向へ弁体を付勢するばね
部材とからなる逆止弁を前記吐出開閉手段として用い
た。
【0012】逆止弁の上流側の圧力が逆止弁の下流側の
圧力と前記ばね部材のばね力との和を上回ると冷媒通路
が開き、逆止弁の上流側の圧力が逆止弁の下流側の圧力
と前記ばね部材のばね力との和を下回ると冷媒通路が閉
じる。
【0013】請求項5の発明では、前記逆止弁は、弁体
及びばね部材を収容するための収容部材を有し、同逆止
弁は弁体、ばね部材及び収容部材によって組み立てられ
た一体品である。
【0014】逆止弁は、弁体、ばね部材及び収容部材を
組み立てて一体品とした状態で、所定の個所に組み込ま
れる。請求項6の発明では、前記ハウジングに設けら
れ、互いに接合された端面をそれぞれ有する一対の形成
壁と、少なくとも一方の形成壁内に形成され、その端面
で開口された収容室とを備え、前記逆止弁は同収容室内
に収容される。
【0015】収容室内に収容された逆止弁は、両形成壁
の接合により同収容室内からの抜けが規制される。請求
項7の発明では、逆止弁にはフランジが形成され、同フ
ランジは両形成壁の端面間で狭持される。
【0016】フランジが両形成壁の端面間で狭持された
逆止弁は、収容室内において固定的に配置される。請求
項8の発明では、前記収容部材は、開放端を有する筒状
のケーシングと、同ケーシングの開放端に嵌合された嵌
合部材とを含み、前記ケーシングは、その内部を冷媒通
路の凝縮器側に連通させるための透孔を有し、前記嵌合
部材は、ケーシングの内部を冷媒通路の圧縮機内部側に
連通させるための弁孔と、弁体と対向する内端面とを有
し、前記弁体は冷媒通路を遮断すべく、嵌合部材の内端
面に当接して弁孔を閉塞し、同弁孔と透孔とのケーシン
グの内部を介した連通を遮断する。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した第1の
実施の形態を図1〜図7に基づいて説明する。
【0018】図1に示すようにシリンダブロック11の
前端にはフロントハウジング12が接合されている。シ
リンダブロック11の後端にはリヤハウジング13がバ
ルブプレート14、弁形成プレート15,16及びリテ
ーナ形成プレート17を介して接合固定されている。一
体化されたシリンダブロック11、フロントハウジング
12及びリヤハウジング13が、圧縮機のハウジングを
構成する。クランク室121を形成するフロントハウジ
ング12とシリンダブロック11との間には回転軸18
が回転可能に架設支持されている。回転軸18の前端は
クランク室121から外部へ突出しており、この突出端
部にはプーリ19が止着されている。プーリ19はベル
ト20を介して車両エンジンEに作動連結されている。
プーリ19はアンギュラベアリング21を介してフロン
トハウジング12に支持されている。フロントハウジン
グ12はプーリ19に作用するスラスト方向の荷重及び
ラジアル方向の荷重の両方をアンギュラベアリング21
を介して受け止める。
【0019】回転軸18には回転支持体22が止着され
ていると共に、斜板23が回転軸18の軸線方向へスラ
イド可能かつ傾動可能に支持されている。図2及び図4
に示すように斜板23には連結片24,25が止着され
ている。連結片24,25には一対のガイドピン26,
27が止着されている。ガイドピン26,27の先端部
にはガイド球261,271が形成されている。回転支
持体22には支持アーム221が突設されており、支持
アーム221には一対のガイド孔222,223が形成
されている。ガイド球261,271はガイド孔22
2,223にスライド可能に嵌入されている。支持アー
ム221と一対のガイドピン26,27との連係により
斜板23が回転軸18の軸線方向へ傾動可能かつ回転軸
18と一体的に回転可能である。斜板23の傾動は、ガ
イド孔222,223とガイド球261,271とのス
ライドガイド関係、回転軸18のスライド支持作用によ
り案内される。斜板23の半径中心部がシリンダブロッ
ク11側へ移動すると、斜板23の傾角が減少する。
【0020】回転支持体22と斜板23との間には傾角
減少ばね28が介在されている。傾角減少ばね28は斜
板23の傾角を減少する方向へ斜板23を付勢する。図
1及び図4に示すようにシリンダブロック11の中心部
には収容孔29が回転軸18の軸線方向に貫設されてい
る。収容孔29内には筒状の遮断体30がスライド可能
に収容されている。遮断体30と収容孔29の端面との
間には吸入通路開放ばね31が介在されている。吸入通
路開放ばね31は遮断体30を斜板23側へ付勢してい
る。
【0021】遮断体30の筒内には回転軸18の後端部
が挿入されている。遮断体30の内周面にはラジアルベ
アリング32が嵌入支持されている。ラジアルベアリン
グ32は回転軸18に対してスライド可能である。ラジ
アルベアリング32は遮断体30の内周面に取りつけら
れたサークリップ33によって遮断体30の筒内からの
抜けを阻止されている。回転軸18の後端部はラジアル
ベアリング32及び遮断体30を介して収容孔29の周
面で支持される。
【0022】リヤハウジング13の中心部には吸入通路
34が形成されている。吸入通路34は遮断体30の移
動経路となる回転軸18の延長線上にある。吸入通路3
4は収容孔29に連通しており、収容孔29側の吸入通
路34の開口の周囲には位置決め面35が形成されてい
る。位置決め面35は弁形成プレート15上である。遮
断体30の先端面は位置決め面35に当接可能である。
遮断体30の先端面が位置決め面35に当接することに
より遮断体30が斜板23から離間する方向への移動を
規制される。
【0023】斜板23と遮断体30との間の回転軸18
上にはスラストベアリング36が回転軸18上をスライ
ド可能に支持されている。スラストベアリング36は吸
入通路開放ばね31のばね力によって常に斜板23と遮
断体30との間に挟み込まれている。
【0024】斜板23が遮断体30側へ移動するに伴
い、斜板23の傾動がスラストベアリング36を介して
遮断体30に伝達する。この傾動伝達により遮断体30
が吸入通路開放ばね31のばね力に抗して位置決め面3
5側へ移動し、遮断体30が位置決め面35に当接す
る。斜板23の回転はスラストベアリング36の存在に
よって遮断体30への伝達を阻止される。
【0025】シリンダブロック11に貫設されたシリン
ダボア111内には片頭ピストン37が収容されてい
る。斜板23の回転運動はシュー38を介して片頭ピス
トン37の前後往復揺動に変換され、片頭ピストン37
がシリンダボア111内を前後動する。
【0026】図1及び図3に示すようにリヤハウジング
13内には吸入室131及び吐出室132が区画形成さ
れている。バルブプレート14上には吸入ポート141
及び吐出ポート142が形成されている。弁形成プレー
ト15上には吸入弁151が形成されており、弁形成プ
レート16上には吐出弁161が形成されている。吸入
室131内の冷媒ガスは片頭ピストン37の復動動作に
より吸入ポート141から吸入弁151を押し退けてシ
リンダボア111内へ流入する。シリンダボア111内
へ流入した冷媒ガスは片頭ピストン37の往動動作によ
り吐出ポート142から吐出弁161を押し退けて吐出
室132へ吐出される。吐出弁161はリテーナ形成プ
レート17上のリテーナ171に当接して開度規制され
る。
【0027】回転支持体22とフロントハウジング12
との間にはスラストベアリング39が介在されている。
スラストベアリング39はシリンダボア111から片頭
ピストン37、シュー38、斜板23、連結片24,2
5及びガイドピン26,27を介して回転支持体22に
作用する圧縮反力を受け止める。
【0028】吸入室131は通口143を介して収容孔
29に連通している。遮断体30が位置決め面35に当
接すると、通口143は吸入通路34から遮断される。
回転軸18内には通路40が形成されている。通路40
はクランク室121と遮断体30の筒内とを連通してい
る。図1及び図5に示すように遮断体30の周面には放
圧通口301が貫設されている。放圧通口301は遮断
体30の筒内と収容孔29とを連通している。
【0029】吸入室131へ冷媒ガスを導入する吸入通
路34と、吐出室132から冷媒ガスを排出する冷媒通
路133とは外部冷媒回路45で接続されている。外部
冷媒回路45上には凝縮器46、膨張弁47及び蒸発器
48が介在されている。膨張弁47は蒸発器48の出口
側のガス温度の変動に応じて冷媒流量を制御する温度式
自動膨張弁である。
【0030】冷媒通路133上には逆止弁52が介在さ
れている。吐出開閉手段となる逆止弁52は、冷媒通路
133内にスライド可能に収容されて弁孔134を開閉
する筒状の弁体521と、サークリップ53と弁体52
1との間に介在されたばね部材54とからなる。ばね部
材54は弁孔134を閉じる方向へ弁体521を付勢す
る。弁孔134とサークリップ53との間の冷媒通路1
33の側部には迂回路135が接続形成されている。迂
回路135は冷媒通路133の一部である。筒状の弁体
521の周面には通口522が貫設されている。弁体5
21が図1及び図5の開位置にあるときには、吐出室1
32内の冷媒ガスが弁孔134、迂回路135、通口5
22及び弁体521の筒内を経由して外部冷媒回路45
へ流出する。弁体521が図6及び図7の閉位置にある
ときには弁孔134が遮断され、吐出室132内の冷媒
ガスが外部冷媒回路45へ流出することはない。
【0031】図1及び図5に示すように吐出室132と
クランク室121とは圧力供給通路41で接続されてい
る。圧力供給通路41上には容量制御弁42が介在され
ている。容量制御弁42内のベローズ51には吸入通路
34内の冷媒ガス圧が作用しており、吸入通路34内の
冷媒ガス圧は冷房負荷を反映している。ベローズ51に
は弁体44が接続されており、弁体44は弁孔421を
開閉する。容量制御弁42のソレノイド43は制御コン
ピュータCの励消磁制御を受ける。制御コンピュータC
は空調装置作動スイッチ50のONによってソレノイド
43を励磁する。又、制御コンピュータCは空調装置作
動スイッチ50のOFFによってソレノイド43を消磁
する。
【0032】図5及び図6の状態では容量制御弁42の
ソレノイド43が励磁状態にある。この励磁状態におい
て冷房負荷が高いとき、即ち吸入通路34内の冷媒ガス
圧が高め目のときにはベローズ51が収縮し、弁体44
が弁孔421を閉じる割合が大きくなる。すると、吐出
室132から圧力供給通路41を経由してクランク室1
21へ供給される吐出冷媒ガス量が少なくなり、かつク
ランク室121内の冷媒ガスが通路40、遮断体30の
筒内、放圧通口301、収容孔29、通口143からな
る放圧通路を介して吸入室131に流出する。従って、
クランク室121内の圧力が低下する。この圧力低下に
より斜板23の傾角が図5に示すように大きくなる。斜
板23の最大傾角は回転支持体22の傾角規制突部22
4と斜板23との当接によって規制される。斜板23の
傾角は最大傾角に保持され、吐出容量は最大となる。
【0033】前記励磁状態において冷房負荷が低いと
き、即ち吸入通路34内の冷媒ガス圧が低め目のときに
はベローズ51が伸長し、弁体44が弁孔421を閉じ
る割合が少なくなる。すると、吐出室132から圧力供
給通路41を経由してクランク室121へ供給される吐
出冷媒ガス量が多くなり、クランク室121内の圧力が
上昇する。この圧力上昇により斜板23の傾角が図6に
示すように小さくなる。容量制御弁42のソレノイド4
3を消磁すれば図7に示すように弁体44が弁孔421
から最も離れ、斜板23の傾角が最小になる。
【0034】斜板23の傾角が最小傾角になると、遮断
体30が位置決め面35に当接する。遮断体30が位置
決め面35に当接したときには吸入通路34が遮断され
る。斜板23の傾動に連動する遮断体30は吸入通路3
4の通過断面積を徐々に減らしてゆく。この緩慢な通過
断面積変化による絞り作用が吸入通路34から吸入室1
31への冷媒ガス流入量を徐々に減少させる。そのた
め、吸入室131から圧縮室113内へ吸入される冷媒
ガス量も徐々に減少してゆき、吐出容量が徐々に減少し
てゆく。従って、吐出圧が徐々に減少してゆき、圧縮機
における負荷トルクが短時間で大きく変動することはな
い。その結果、最大吐出容量から最小吐出容量に到る間
のクラッチレス圧縮機における負荷トルクの変動が緩慢
になり、負荷トルクの変動による衝撃が緩和される。
【0035】図6及び図7に示すように遮断体30が位
置決め面35に当接すると、吸入通路34における通過
断面積が零となり、外部冷媒回路45から吸入室131
への冷媒ガス流入が阻止される。即ち、外部冷媒回路4
5における冷媒循環が停止する。従って、斜板23の最
小傾角は、遮断体30と位置決め面35との当接によっ
て規制される。斜板23、遮断体30及び位置決め面3
5は冷媒循環停止手段を構成し、位置決め面35、遮断
体30及びスラストベアリング36が最小傾角規定手段
を構成する。
【0036】斜板23の最小傾角は0°よりも僅かに大
きい。この最小傾角状態は遮断体30が吸入通路34と
収容孔29との連通を遮断する閉位置に配置されたとき
にもたらされる。遮断体30は前記閉位置とこの位置か
ら離間した開位置とへ斜板23に連動して切り換え配置
される。
【0037】斜板23の最小傾角は0°ではないため、
斜板傾角が最小の状態においてもシリンダボア111か
ら吐出室132への吐出は行われている。シリンダボア
111から吐出室132へ吐出された冷媒ガスは圧力供
給通路41を通ってクランク室121へ流入する。クラ
ンク室121内の冷媒ガスは通路40及び放圧通口30
1という放圧通路を通って吸入室131へ流入し、吸入
室131内の冷媒ガスはシリンダボア111内へ吸入さ
れて吐出室132へ吐出される。即ち、斜板傾角が最小
状態では、吐出圧領域である吐出室132、圧力供給通
路41、クランク室121、通路40、放圧通口30
1、吸入圧領域である収容孔29、吸入圧領域である吸
入室131、シリンダボア111を経由する循環通路が
圧縮機内にできている。そして、吐出室132、クラン
ク室121及び吸入室131の間では圧力差が生じてい
る。従って、冷媒ガスが前記循環通路を循環し、冷媒ガ
スと共に流動する潤滑油が圧縮機内を潤滑する。
【0038】斜板傾角が最小状態における吐出圧は低
く、このときの冷媒通路133における逆止弁52の上
流側の圧力が逆止弁52の下流側の圧力とばね部材54
のばね力との和を下回るようにばね部材54のばね力が
設定してある。従って、斜板23の傾角が最小になった
ときには弁体521が弁孔134を閉じる。
【0039】図6あるいは図7の状態から斜板23の傾
角が増大した場合、遮断体30が位置決め面35から離
間する。遮断体30の離間に伴い、吸入通路34におけ
る通過断面積が緩慢に増大してゆき、吸入通路34から
吸入室131への冷媒ガス流入量は徐々に増えていく。
従って、吸入室131からシリンダボア111内へ吸入
される冷媒ガス量も徐々に増大してゆき、吐出容量が徐
々に増大してゆく。そのため、吐出圧が徐々に増大して
ゆき、圧縮機における負荷トルクが短時間で大きく変動
することはない。その結果、最小吐出容量から最大吐出
容量に到る間のクラッチレス圧縮機における負荷トルク
の変動が緩慢になり、負荷トルクの変動による衝撃が緩
和される。
【0040】斜板23の傾角が最小傾角から増大すると
吐出圧が増大し、冷媒通路133における逆止弁52の
上流側の圧力が逆止弁52の下流側の圧力とばね部材5
4のばね力との和を上回る。従って、斜板23の傾角が
最小傾角よりも大きいときには弁孔134が開き、吐出
室132内の冷媒ガスが外部冷媒回路45へ流出する。
【0041】車両エンジンEが停止すれば圧縮機の運転
も停止、即ち斜板23の回転も停止し、容量制御弁42
が消磁される。容量制御弁42の消磁により斜板23の
傾角は最小傾角となる。圧縮機の運転停止状態が続けば
圧縮機内の圧力が均一化するが、斜板23の傾角は傾角
減少ばね28のばね力によって小さい傾角に保持され
る。従って、車両エンジンEの起動によって圧縮機の運
転が開始されると、斜板23は負荷トルクの最も少ない
最小傾角状態から回転開始し、圧縮機の起動時のショッ
クも殆どない。
【0042】以上のような容量可変動作を行なうクラッ
チレス圧縮機に本発明を適用した第1の実施の形態では
以下の効果が得られる。 (1-1)冷媒通路133上に介在された逆止弁52はそ
の前後の差圧に応じて開閉する。逆止弁52によって開
閉される冷媒通路133は吐出室132と外部冷媒回路
45とを接続するのみであり、吐出室132が冷媒通路
133を介して圧縮機内の吸入圧領域に接続する構成と
はなっていない。従って、吐出室132内の冷媒ガスが
冷媒通路133を経由して圧縮機内の吸入圧領域へ洩れ
ることはなく、外部冷媒回路45における冷凍効率が逆
止弁52の存在によって低下することはない。このよう
な効果は、特開平7−127566号公報の圧縮機にお
けるような吐出圧と吸入圧との差圧に応じて冷媒通路の
開閉を行なう構成とは異なる構成によって得られる。
【0043】(1-2)特開平7−127566号公報の
圧縮機におけるような吐出圧と吸入圧との差圧に応じて
冷媒通路の開閉を行なう構成では、吸入圧領域が通路を
介して冷媒通路の途中に接続することになる。このよう
な通路構成は簡素ではなく、製作が面倒である。本実施
の形態では冷媒通路133の途中に別の通路が接続する
ことはなく、通路構成は簡素であり、製作が容易であ
る。
【0044】(1-3)外部冷媒回路45上の熱交換器で
ある凝縮器46、蒸発器48に比べると、圧縮機は温ま
り難く、冷め易いという特性がある。このような特性の
ために圧縮機の運転停止中では外部冷媒回路45中の冷
媒が圧縮機内へ流入し易い。圧縮機の運転停止中に外部
冷媒回路45から圧縮機内へ流入した冷媒は圧縮機内で
液化し、圧縮機内には液冷媒が溜まる。このような液冷
媒の溜まり状態では冷媒と共に流動する潤滑が希釈され
ると共に、圧縮機内の潤滑必要部位が液冷媒によって洗
われる。そのため、長時間の圧縮機運転停止後に圧縮機
を起動すると、潤滑必要部位が摩耗、焼き付きを起こす
おそれがある。
【0045】しかし、本実施の形態では斜板傾角が最小
傾角のときには外部冷媒回路45から吐出室132への
冷媒流入が逆止弁52により阻止され、外部冷媒回路4
5から吸入室131への冷媒流入が遮断体30により阻
止される。従って、圧縮機内における液冷媒の溜まりに
よる圧縮機内の摩耗、焼き付きのおそれはない。
【0046】(1-4)斜板23の傾角が最小傾角にある
ときには、容量制御弁42の弁体44が弁孔421を開
いており、圧縮機内には吐出室132、圧力供給通路4
1、クランク室121、通路40、吸入室131、シリ
ンダボア111を経由する循環経路ができている。その
ため、斜板23の傾角が最小傾角に移行したときに外部
冷媒回路45から吐出室132へ冷媒ガスが逆流すれ
ば、クランク室121内の圧力が前記逆流のない場合に
比して高くなる。続いて斜板23が最小傾角から増大す
るとき、即ち容量復帰するときには、クランク室121
内の圧力が低いほど容量復帰は早くなる。逆止弁52に
よる逆流防止作用は前記容量復帰を早める役割を果た
す。
【0047】次に、図8〜図10の第2の実施の形態を
説明する。第1の実施の形態と同じ構成部には同じ符号
が付してある。圧力供給通路41上には電磁開閉弁62
が介在されている。電磁開閉弁62のソレノイド63の
励磁により弁体64が弁孔621を閉鎖する。ソレノイ
ド63が消磁すれば弁体64が弁孔621を開く。即
ち、電磁開閉弁62は吐出室132とクランク室121
とを接続する圧力供給通路41を開閉する。
【0048】蒸発器48の近傍には温度センサ49が設
置されている。温度センサ49は蒸発器48における温
度を検出し、この検出温度情報が制御コンピュータCに
送られる。電磁開閉弁62のソレノイド63は制御コン
ピュータCの励消磁制御を受ける。制御コンピュータC
は温度センサ49から得られる検出温度情報に基づいて
ソレノイド63を励消磁制御する。制御コンピュータC
は空調装置作動スイッチ50のON状態のもとに検出温
度が設定温度以下になるとソレノイド63の消磁を指令
する。この設定温度以下の温度は蒸発器48においてフ
ロストが発生しそうな状況を反映する。又、制御コンピ
ュータCは空調装置作動スイッチ50のOFFによって
ソレノイド63を消磁する。
【0049】ソレノイド63が励磁状態にあると、圧力
供給通路41は閉じられている。従って、吐出室132
からクランク室121への高圧冷媒ガスの供給は行われ
ない。この状態ではクランク室121内の冷媒ガスが通
路40及び放圧通口301を介して吸入室131に流出
するばかりであり、クランク室121内の圧力は吸入室
131内の低圧力、即ち吸入圧に近づいていく。そのた
め、斜板23は最大傾角に保持され、吐出容量は最大と
なる。
【0050】冷房負荷が小さくなった状態で斜板23が
最大傾角を維持して吐出作用が行われると、蒸発器48
における温度がフロスト発生をもたらす温度に近づくよ
うに低下してゆく。温度センサ49は蒸発器48におけ
る検出温度情報を制御コンピュータCに送っており、検
出温度が設定温度以下になると制御コンピュータCはソ
レノイド63の消磁を指令する。ソレノイド63が消磁
されると圧力供給通路41が開き、吐出室132とクラ
ンク室121とが連通する。従って、吐出室132内の
高圧冷媒ガスが圧力供給通路41を介してクランク室1
21へ供給され、クランク室121内の圧力が高くな
る。クランク室121内の圧力上昇により斜板23の傾
角が最小傾角へ移行する。又、空調装置作動スイッチ5
0のOFF信号に基づいて制御コンピュータCがソレノ
イド63を消磁し、この消磁により斜板23が最小傾角
へ移行する。
【0051】シリンダブロック11の周面及びフロント
ハウジング12の周面には消音室55が形成されてい
る。消音室55を形成する形成壁113はシリンダブロ
ック11に一体形成されており、消音室55を形成する
形成壁122はフロントハウジング12に一体形成され
ている。消音室55内には筒状のオイルセパレータ56
が収容されている。オイルセパレータ56はシリンダブ
ロック11に一体形成されている。消音室55と吐出室
132とは吐出通路57を介して連通している。消音室
55は絞り通路123を介してクランク室121に連通
している。
【0052】シリンダボア111から吐出室132へ吐
出された冷媒ガスは吐出通路57から消音室55へ吐出
し、消音室55は吐出脈動を低減する。この吐出冷媒ガ
スは図8に矢印Pで示すように筒状のオイルセパレータ
56の周囲を旋回する。この旋回流はオイルセパレータ
56の筒内の冷媒通路561の入口側の弁孔562に向
かい、この弁孔562から冷媒通路561に入る。
【0053】冷媒通路561内には逆止弁58が収容さ
れている。逆止弁58は、冷媒通路561内にスライド
可能に収容されて弁孔562を開閉する筒状の弁体59
と、サークリップ60と弁体59との間に介在されたば
ね部材61とからなる。ばね部材61は弁孔562を閉
じる方向へ弁体59を付勢する。図10に示すように、
弁体59の周面には複数の通口591が形成されてい
る。逆止弁58は、第1の実施の形態と同じ機能を備え
ている。
【0054】冷媒通路561内に入った冷媒ガスは、弁
体59を押し退けて通口591、弁体59の筒内を経由
して外部冷媒回路45へ出てゆく。オイルセパレータ5
6の周囲を旋回する冷媒ガス中のミスト状潤滑油は遠心
作用によって冷媒ガス中から分離される。従って、冷媒
ガス中の油が冷媒ガスと共に圧縮機外部へ流出すること
が抑制される。遠心作用によって分離された潤滑油は絞
り通路123からクランク室121へ供給され、消音室
55内で回収された油がクランク室121内の潤滑必要
部位の潤滑に供される。
【0055】第2の実施の形態では以下の効果が得られ
る。 (2-1)第1の実施の形態と同じ効果が得られる。 (2-2)オイルセパレータ56内の冷媒通路561上に
逆止弁58を介在した構成は、逆止弁58を収容するた
めの冷媒通路の構成の簡素化に寄与する。
【0056】(2-3)逆止弁58の採用では第1の実施
の形態の迂回路135が不要となり、冷媒通路の構成が
第1の実施の形態よりも簡素になる。 次に、図11(a)及び図11(b)の第3の実施の形
態を説明する。第1の実施の形態と同じ構成部には同じ
符号が付してある。
【0057】消音室65は、シリンダブロック11の周
面及びフロントハウジング12の周面に形成されてい
る。消音室65を形成する形成壁113はシリンダブロ
ック11に一体形成されており、同じく消音室65を形
成する形成壁122はフロントハウジング12に一体形
成されている。吐出通路114は、消音室65を吐出室
132に連通させている。形成壁113は冷媒通路67
を備えている。この冷媒通路67は、逆止弁68を収容
するための収容室671及び外部冷媒回路45に接続さ
れた吐出口672を有している。収容室671は、形成
壁113における形成壁122との接合端面に開口し、
且つ水平方向に延びている。吐出口672は、形成壁1
13の上面に開口し、且つ垂直方向に延びている。形成
壁122は、消音室65を収容室671に連通させるた
めの連通路69を備えている。
【0058】逆止弁68は、ケーシング70、弁体7
1、ばね部材72及び嵌合部材73より構成され、それ
ら複数の部品によって組み立てられた一体品として構成
されている。ケーシング70は、一方の端が閉塞された
筒状をなしている。一方の端が閉塞された筒状をなす弁
体71は、ケーシング70内にその軸線方向へ摺動可能
に配置されている。ばね部材72は、弁体71をケーシ
ング70の開口端へ向かって付勢している。嵌合部材7
3は、ケーシング70の開口端に嵌合固定され、その内
端面が弁体71に当接可能である。フランジ73aは嵌
合部材73の外端の周囲に形成されている。収容室67
1の開口端には、フランジ73aと係合可能な段差部6
7aが形成されている。
【0059】フランジ73aが段差部67aに係合する
ように逆止弁68が収容室671内に挿入された状態
で、フランジ73aが形成壁113と形成壁122との
接合端面間に狭持されることにより、逆止弁69が収容
室671内に固定的に配置される。弁孔73bは、通路
69をケーシング70の内部に連通させるために、嵌合
部材73に形成されている。複数の透孔70aはケーシ
ング70の周壁に形成されている。
【0060】この実施形態の逆止弁68も、上記第1及
び第2実施形態における逆止弁52,58と同じ機能を
備えている。すなわち、圧縮機が最小の吐出容量で運転
されるときには、図11(a)に示すように、弁体71
が嵌合部材73の内端面に当接して弁孔73bを閉塞す
る。従って、冷媒通路67の圧縮機内部側である弁孔7
3bと、凝縮器46側である透孔70aとのケーシング
70の内部を介した連通、つまり、同冷媒通路67の連
通が遮断される。
【0061】圧縮機が最小の吐出容量より大きい吐出容
量で運転されるときには、図11(b)に示すように、
弁体71が消音室65内の圧力によって弁孔73bを開
放し、冷媒通路67を開放する。従って、消音室65内
の冷媒ガスが、図11(b)に矢印で示すように、通路
69、弁孔73b、ケーシング70の内部、透孔70a
及び吐出口672を介して外部冷媒回路45へ流出す
る。
【0062】第3の実施の形態では、次のような効果が
得られる。 (3-1)逆止弁68を収容室671内に設置する場合に
は、予め一体品として構成された同逆止弁68を収容室
671内に挿入するだけでよいので、収容室671に対
する逆止弁68の組み付け作業が簡単になる。
【0063】(3-2)逆止弁68が複数の部品によって
組み立てられた一体品として構成されている。従って、
逆止弁の構成要素の一部が圧縮機のハウジングに形成さ
れている第1の実施の形態及び第2の実施の形態と比較
して、逆止弁68を構成する各部品を容易且つ高精度に
加工することができる。例えば、本実施形態において
は、弁体71が嵌合部材73の内端面に当接して弁孔7
3bを閉塞し、冷媒通路67を遮断する構成である。従
って、同嵌合部材73の内端面を、容易且つ高精度に加
工することができ、その結果、弁体71による弁孔73
bの閉塞時におけるシール性能が向上される。
【0064】(3-3)収容室671は形成壁113内に
形成され、同形成壁113の接合端面で開口されてる。
逆止弁68は同収容室671内に収容されている。そし
て、逆止弁68は、形成壁113に接合された形成壁1
22の接合端面との当接により、収容室671からの抜
けが規制される。つまり、消音室65を形成する形成壁
113及び形成壁122の接合を利用して、その接合と
同時に逆止弁68の収容室671からの抜けをも規制で
きるようにしており、同規制のために専用の部材を組み
込む必要がない。従って、構成部品点数や組み付け工程
数を低減できる。
【0065】(3-4)逆止弁68は、フランジ73aが
形成壁113と形成壁122との接合端面間で狭持され
ることにより、収容室671内で固定的に配置される。
従って、冷媒の圧力でケーシング70や嵌合部材73が
その軸線方向へ移動せず、弁体71の動作が安定され
る。その結果、逆止弁68の信頼性、ひいては圧縮機の
信頼性が高められる。
【0066】なお、本発明は前記実施の形態に限定され
るものではなく、例えば、特開平7−310654号公
報に開示されるようにクランク室から吸入室に至る放圧
通路上に電磁開閉弁を介在したクラッチレス圧縮機にも
適用できる。
【0067】
【発明の効果】以上詳述したように本発明のクラッチレ
ス圧縮機では、圧縮機内から凝縮器に至る冷媒通路上で
この冷媒通路の前後の差圧に応じて開閉する吐出開閉手
段を介在したので、冷凍効率の低下をもたらすことなく
トルク変動の抑制及びフロスト防止を達成し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態を示す圧縮機全体の側断面
図。
【図2】図1のA−A線断面図。
【図3】図1のB−B線断面図。
【図4】斜板傾角が最小状態にある圧縮機全体の側断面
図。
【図5】ソレノイドが励磁状態にあり、逆止弁が開状態
にある要部拡大側断面図。
【図6】ソレノイドが励磁状態にあり、逆止弁が閉状態
にある要部拡大側断面図。
【図7】ソレノイドが消磁状態にあり、逆止弁が閉状態
にある要部拡大側断面図。
【図8】第2の実施の形態を示す圧縮機全体の側断面
図。
【図9】逆止弁が閉状態にある要部拡大断面図。
【図10】逆止弁の斜視図。
【図11】第3の実施の形態を示し、(a)は逆止弁が
閉状態にある要部拡大側断面図。、(b)は逆止弁が開
状態にある要部拡大側断面図。
【符号の説明】
133…冷媒通路、30…遮断体、52,58…吐出開
閉手段となる逆止弁、54,61…ばね部材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 深沼 哲彦 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 (72)発明者 永井 宏幸 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 (72)発明者 牧野 善洋 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 (72)発明者 三浦 慎太郎 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハウジング内にシリンダボア及びクランク
    室を形成し、同シリンダボア内にピストンを収容し、ク
    ランク室内に斜板を収容し、クランク室内の圧力と吸入
    圧との前記ピストンを介した差に応じて斜板の傾角を制
    御し、圧力供給通路を介して吐出圧領域の圧力をクラン
    ク室に供給すると共に、放圧通路を介してクランク室の
    圧力を吸入圧領域に放出してクランク室内の調圧を行な
    うクラッチレス圧縮機において、 零ではない吐出容量をもたらすように斜板の最小傾角を
    規定する最小傾角規定手段と、 圧縮機内部から凝縮器に至る冷媒通路上でこの冷媒通路
    の前後の差圧に応じて開閉する吐出開閉手段とを備えた
    クラッチレス圧縮機。
  2. 【請求項2】前記吐出開閉手段は、圧縮機内部の吐出圧
    領域から外部冷媒回路に至る冷媒通路上に配設した請求
    項1に記載のクラッチレス圧縮機。
  3. 【請求項3】前記斜板の傾動に基づいて外部冷媒回路か
    ら前記吸入圧領域へ冷媒ガスを導入不能な閉位置と導入
    可能な開位置とに切り換え移動される遮断体を備えてい
    る請求項1及び請求項2のいずれか1項に記載のクラッ
    チレス圧縮機。
  4. 【請求項4】前記吐出開閉手段は、前記冷媒通路を遮断
    する位置と開放する位置とに切り換え配置される弁体
    と、前記冷媒通路を遮断する方向へ弁体を付勢するばね
    部材とからなる逆止弁である請求項1乃至請求項3のい
    ずれか1項に記載のクラッチレス圧縮機。
  5. 【請求項5】前記逆止弁は、弁体及びばね部材を収容す
    るための収容部材を有し、同逆止弁は弁体、ばね部材及
    び収容部材によって組み立てられた一体品である請求項
    4に記載のクラッチレス圧縮機。
  6. 【請求項6】前記ハウジングに設けられ、互いに接合さ
    れた端面をそれぞれ有する一対の形成壁と、少なくとも
    一方の形成壁内に形成され、その端面で開口された収容
    室とを備え、前記逆止弁は同収容室内に収容される請求
    項5に記載のクラッチレス圧縮機。
  7. 【請求項7】前記逆止弁にはフランジが形成され、同フ
    ランジは両形成壁の端面間で狭持される請求項6に記載
    のクラッチレス圧縮機。
  8. 【請求項8】前記収容部材は、開放端を有する筒状のケ
    ーシングと、同ケーシングの開放端に嵌合された嵌合部
    材とを含み、前記ケーシングは、その内部を冷媒通路の
    凝縮器側に連通させるための透孔を有し、前記嵌合部材
    は、ケーシングの内部を冷媒通路の圧縮機内部側に連通
    させるための弁孔と、弁体と対向する内端面とを有し、
    前記弁体は冷媒通路を遮断すべく、嵌合部材の内端面に
    当接して弁孔を閉塞し、同弁孔と透孔とのケーシングの
    内部を介した連通を遮断する請求項5乃至請求項7のい
    ずれか1項に記載のクラッチレス圧縮機。
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