JP3587012B2 - クラッチレス圧縮機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、斜板を収容するクランク室内の圧力と吸入圧とのピストンを介した差に応じて斜板の傾角を制御し、圧力供給通路を介して吐出圧領域の圧力をクランク室に供給すると共に、放圧通路を介してクランク室の圧力を吸入圧領域に放出してクランク室内の調圧を行なうクラッチレス圧縮機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種のクラッチレス圧縮機が特開平3−37378号公報、特開平7−127566号公報に開示されている。この種のクラッチレス圧縮機では冷房不要時の吐出容量の多少及び外部冷媒回路上の蒸発器におけるフロスト発生が問題になる。冷房不要の場合あるいはフロスト発生のおそれがある場合には外部冷媒回路上の冷媒循環が止められる。
【0003】
特開平3−37378号公報の圧縮機では外部冷媒回路から吸入室への冷媒ガス流入を止めることによって外部冷媒回路上の冷媒循環停止を達成している。特開平3−37378号公報の圧縮機では、外部冷媒回路から圧縮機内への冷媒ガス流入の停止は電磁開閉弁を閉状態にすることによって行われる。しかし、電磁開閉弁の開から閉への瞬間的な切り換えは短時間で圧縮機におけるトルクの大きな変動をもたらすために好ましくない。
【0004】
特開平7−127566号公報の圧縮機では、圧縮機内から外部冷媒回路へ至る冷媒通路上に吐出開閉弁が介在されている。吐出開閉弁は吐出圧と吸入圧との差が設定値以下になると閉状態となり、圧縮機内から外部冷媒回路への吐出が止められる。吐出圧と吸入圧との差圧減少及び差圧増大は緩慢であり、吐出室から外部冷媒回路へ流出する冷媒ガスの通過断面積の増減は緩やかである。従って、圧縮機におけるトルクが短時間で急激に変動することはない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
吐出圧と吸入圧とは吐出開閉弁の筒状の弁体を介して対抗するが、吐出圧と吸入圧との圧力差が大きい場合には吐出冷媒ガスが筒状の弁体の周面に沿って吸入圧領域へ洩れてしまう。このような洩れは外部冷媒回路上の冷凍効率の低下をもたらす。
【0006】
本発明は、冷凍効率の低下をもたらすことなくトルク変動の抑制及びフロスト防止を達成し得るクラッチレス圧縮機を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そのために本発明では、ハウジング内にシリンダボア、吐出室及びクランク室を形成し、同シリンダボア内にピストンを収容し、クランク室内に斜板を収容し、クランク室内の圧力と吸入圧との前記ピストンを介した差に応じて斜板の傾角を制御し、圧力供給通路を介して吐出圧領域の圧力をクランク室に供給すると共に、放圧通路を介してクランク室の圧力を吸入圧領域に放出してクランク室内の調圧を行なうクラッチレス圧縮機において、
前記斜板の最小傾角を規定する最小傾角規定手段と、前記吐出室から外部冷媒回路に至る冷媒通路と、前記冷媒通路に存在し、冷媒通路の前後の差圧に応じてその開度を変更し、斜板の最小傾角時には閉状態となる吐出開閉手段と、前記冷媒通路上の吐出開閉手段よりも吐出室側に存在し、シリンダボアから吐出室への冷媒ガスの吐出により起こる脈動を低減する消音室とを備え、互いに接合された端面をそれぞれ有する一対の形成壁を前記ハウジングに設け、該形成壁によって前記消音室を構成し、少なくとも一方の形成壁内に、その端面に開口された収容室を形成し、該収容室内に前記吐出開閉手段を収容したクラッチレス圧縮機を構成した。
【0008】
斜板傾角が最小傾角付近における吐出圧は低圧であり、この低圧状態における前記冷媒通路上の吐出開閉手段の前後の差圧は小さい。前記冷媒通路上の吐出開閉手段の前後の差圧の増減は緩慢である。従って、圧縮機内から外部冷媒回路へ流出する冷媒ガスの通過断面積の変化は緩慢であり、圧縮機におけるトルクが短時間で急激に変動することはない。吐出冷媒ガスは前記冷媒通路を吐出開閉手段の上流から下流へと通るだけであり、前記冷媒通路から他の領域へのガス洩れはない。従って、外部冷媒回路における冷凍効率が低下することはない
【0009】
請求項の発明では、前記斜板の傾動に基づいて外部冷媒回路から前記吸入圧領域へ冷媒ガスを導入不能な閉位置と導入可能な開位置とに切り換え移動される遮断体を備えたクラッチレス圧縮機を構成した。
【0010】
斜板傾角が最小傾角になると遮断体が閉位置に配置され、外部冷媒回路における冷媒循環が停止する。斜板傾角が最小傾角から増大すると、冷媒循環が再開される。
【0011】
請求項の発明では、前記冷媒通路を遮断する位置と開放する位置とに切り換え配置される弁体と、前記冷媒通路を遮断する方向へ弁体を付勢するばね部材とからなる逆止弁を前記吐出開閉手段として用いた。
【0012】
逆止弁の上流側の圧力が逆止弁の下流側の圧力と前記ばね部材のばね力との和を上回ると冷媒通路が開き、逆止弁の上流側の圧力が逆止弁の下流側の圧力と前記ばね部材のばね力との和を下回ると冷媒通路が閉じる。
【0013】
請求項4の発明では、逆止弁は、一端が開口された筒状をなして弁体及びばね部材収容されるケーシングと、該ケーシングの開口端に嵌合される嵌合部材とをさらに有し、同逆止弁は弁体、ばね部材、ケーシング及び嵌合部材によって組み立てられた一体品である。
【0014】
逆止弁は、弁体、ばね部材、ケーシング及び嵌合部材を組み立てて一体品とした状態で、所定の個所に組み込まれる。
【0015】
請求項5の発明では、逆止弁の嵌合部材にはフランジが形成され、同フランジは両形成壁の端面間で狭持される。
【0016】
フランジが両形成壁の端面間で狭持された逆止弁は、収容室内において固定的に配置される。
請求項6の発明では、前記ケーシングは、その内部を冷媒通路の凝縮器側に連通させるための透孔を有し、前記嵌合部材は、ケーシングの内部を冷媒通路の圧縮機内部側に連通させるための弁孔と、弁体と対向する内端面とを有し、前記弁体は冷媒通路を遮断すべく、嵌合部材の内端面に当接して弁孔を閉塞し、同弁孔と透孔とのケーシングの内部を介した連通を遮断する。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に関連する技術としての参考例1を図1〜図7に基づいて説明する。
【0018】
図1に示すようにシリンダブロック11の前端にはフロントハウジング12が接合されている。シリンダブロック11の後端にはリヤハウジング13がバルブプレート14、弁形成プレート15,16及びリテーナ形成プレート17を介して接合固定されている。一体化されたシリンダブロック11、フロントハウジング12及びリヤハウジング13が、圧縮機のハウジングを構成する。クランク室121を形成するフロントハウジング12とシリンダブロック11との間には回転軸18が回転可能に架設支持されている。回転軸18の前端はクランク室121から外部へ突出しており、この突出端部にはプーリ19が止着されている。プーリ19はベルト20を介して車両エンジンEに作動連結されている。プーリ19はアンギュラベアリング21を介してフロントハウジング12に支持されている。フロントハウジング12はプーリ19に作用するスラスト方向の荷重及びラジアル方向の荷重の両方をアンギュラベアリング21を介して受け止める。
【0019】
回転軸18には回転支持体22が止着されていると共に、斜板23が回転軸18の軸線方向へスライド可能かつ傾動可能に支持されている。図2及び図4に示すように斜板23には連結片24,25が止着されている。連結片24,25には一対のガイドピン26,27が止着されている。ガイドピン26,27の先端部にはガイド球261,271が形成されている。回転支持体22には支持アーム221が突設されており、支持アーム221には一対のガイド孔222,223が形成されている。ガイド球261,271はガイド孔222,223にスライド可能に嵌入されている。支持アーム221と一対のガイドピン26,27との連係により斜板23が回転軸18の軸線方向へ傾動可能かつ回転軸18と一体的に回転可能である。斜板23の傾動は、ガイド孔222,223とガイド球261,271とのスライドガイド関係、回転軸18のスライド支持作用により案内される。斜板23の半径中心部がシリンダブロック11側へ移動すると、斜板23の傾角が減少する。
【0020】
回転支持体22と斜板23との間には傾角減少ばね28が介在されている。傾角減少ばね28は斜板23の傾角を減少する方向へ斜板23を付勢する。
図1及び図4に示すようにシリンダブロック11の中心部には収容孔29が回転軸18の軸線方向に貫設されている。収容孔29内には筒状の遮断体30がスライド可能に収容されている。遮断体30と収容孔29の端面との間には吸入通路開放ばね31が介在されている。吸入通路開放ばね31は遮断体30を斜板23側へ付勢している。
【0021】
遮断体30の筒内には回転軸18の後端部が挿入されている。遮断体30の内周面にはラジアルベアリング32が嵌入支持されている。ラジアルベアリング32は回転軸18に対してスライド可能である。ラジアルベアリング32は遮断体30の内周面に取りつけられたサークリップ33によって遮断体30の筒内からの抜けを阻止されている。回転軸18の後端部はラジアルベアリング32及び遮断体30を介して収容孔29の周面で支持される。
【0022】
リヤハウジング13の中心部には吸入通路34が形成されている。吸入通路34は遮断体30の移動経路となる回転軸18の延長線上にある。吸入通路34は収容孔29に連通しており、収容孔29側の吸入通路34の開口の周囲には位置決め面35が形成されている。位置決め面35は弁形成プレート15上である。遮断体30の先端面は位置決め面35に当接可能である。遮断体30の先端面が位置決め面35に当接することにより遮断体30が斜板23から離間する方向への移動を規制される。
【0023】
斜板23と遮断体30との間の回転軸18上にはスラストベアリング36が回転軸18上をスライド可能に支持されている。スラストベアリング36は吸入通路開放ばね31のばね力によって常に斜板23と遮断体30との間に挟み込まれている。
【0024】
斜板23が遮断体30側へ移動するに伴い、斜板23の傾動がスラストベアリング36を介して遮断体30に伝達する。この傾動伝達により遮断体30が吸入通路開放ばね31のばね力に抗して位置決め面35側へ移動し、遮断体30が位置決め面35に当接する。斜板23の回転はスラストベアリング36の存在によって遮断体30への伝達を阻止される。
【0025】
シリンダブロック11に貫設されたシリンダボア111内には片頭ピストン37が収容されている。斜板23の回転運動はシュー38を介して片頭ピストン37の前後往復揺動に変換され、片頭ピストン37がシリンダボア111内を前後動する。
【0026】
図1及び図3に示すようにリヤハウジング13内には吸入室131及び吐出室132が区画形成されている。バルブプレート14上には吸入ポート141及び吐出ポート142が形成されている。弁形成プレート15上には吸入弁151が形成されており、弁形成プレート16上には吐出弁161が形成されている。吸入室131内の冷媒ガスは片頭ピストン37の復動動作により吸入ポート141から吸入弁151を押し退けてシリンダボア111内へ流入する。シリンダボア111内へ流入した冷媒ガスは片頭ピストン37の往動動作により吐出ポート142から吐出弁161を押し退けて吐出室132へ吐出される。吐出弁161はリテーナ形成プレート17上のリテーナ171に当接して開度規制される。
【0027】
回転支持体22とフロントハウジング12との間にはスラストベアリング39が介在されている。スラストベアリング39はシリンダボア111から片頭ピストン37、シュー38、斜板23、連結片24,25及びガイドピン26,27を介して回転支持体22に作用する圧縮反力を受け止める。
【0028】
吸入室131は通口143を介して収容孔29に連通している。遮断体30が位置決め面35に当接すると、通口143は吸入通路34から遮断される。
回転軸18内には通路40が形成されている。通路40はクランク室121と遮断体30の筒内とを連通している。図1及び図5に示すように遮断体30の周面には放圧通口301が貫設されている。放圧通口301は遮断体30の筒内と収容孔29とを連通している。
【0029】
吸入室131へ冷媒ガスを導入する吸入通路34と、吐出室132から冷媒ガスを排出する冷媒通路133とは外部冷媒回路45で接続されている。外部冷媒回路45上には凝縮器46、膨張弁47及び蒸発器48が介在されている。膨張弁47は蒸発器48の出口側のガス温度の変動に応じて冷媒流量を制御する温度式自動膨張弁である。
【0030】
冷媒通路133上には逆止弁52が介在されている。吐出開閉手段となる逆止弁52は、冷媒通路133内にスライド可能に収容されて弁孔134を開閉する筒状の弁体521と、サークリップ53と弁体521との間に介在されたばね部材54とからなる。ばね部材54は弁孔134を閉じる方向へ弁体521を付勢する。弁孔134とサークリップ53との間の冷媒通路133の側部には迂回路135が接続形成されている。迂回路135は冷媒通路133の一部である。筒状の弁体521の周面には通口522が貫設されている。弁体521が図1及び図5の開位置にあるときには、吐出室132内の冷媒ガスが弁孔134、迂回路135、通口522及び弁体521の筒内を経由して外部冷媒回路45へ流出する。弁体521が図6及び図7の閉位置にあるときには弁孔134が遮断され、吐出室132内の冷媒ガスが外部冷媒回路45へ流出することはない。
【0031】
図1及び図5に示すように吐出室132とクランク室121とは圧力供給通路41で接続されている。圧力供給通路41上には容量制御弁42が介在されている。容量制御弁42内のベローズ51には吸入通路34内の冷媒ガス圧が作用しており、吸入通路34内の冷媒ガス圧は冷房負荷を反映している。ベローズ51には弁体44が接続されており、弁体44は弁孔421を開閉する。容量制御弁42のソレノイド43は制御コンピュータCの励消磁制御を受ける。制御コンピュータCは空調装置作動スイッチ50のONによってソレノイド43を励磁する。又、制御コンピュータCは空調装置作動スイッチ50のOFFによってソレノイド43を消磁する。
【0032】
図5及び図6の状態では容量制御弁42のソレノイド43が励磁状態にある。この励磁状態において冷房負荷が高いとき、即ち吸入通路34内の冷媒ガス圧が高め目のときにはベローズ51が収縮し、弁体44が弁孔421を閉じる割合が大きくなる。すると、吐出室132から圧力供給通路41を経由してクランク室121へ供給される吐出冷媒ガス量が少なくなり、かつクランク室121内の冷媒ガスが通路40、遮断体30の筒内、放圧通口301、収容孔29、通口143からなる放圧通路を介して吸入室131に流出する。従って、クランク室121内の圧力が低下する。この圧力低下により斜板23の傾角が図5に示すように大きくなる。斜板23の最大傾角は回転支持体22の傾角規制突部224と斜板23との当接によって規制される。斜板23の傾角は最大傾角に保持され、吐出容量は最大となる。
【0033】
前記励磁状態において冷房負荷が低いとき、即ち吸入通路34内の冷媒ガス圧が低め目のときにはベローズ51が伸長し、弁体44が弁孔421を閉じる割合が少なくなる。すると、吐出室132から圧力供給通路41を経由してクランク室121へ供給される吐出冷媒ガス量が多くなり、クランク室121内の圧力が上昇する。この圧力上昇により斜板23の傾角が図6に示すように小さくなる。容量制御弁42のソレノイド43を消磁すれば図7に示すように弁体44が弁孔421から最も離れ、斜板23の傾角が最小になる。
【0034】
斜板23の傾角が最小傾角になると、遮断体30が位置決め面35に当接する。遮断体30が位置決め面35に当接したときには吸入通路34が遮断される。斜板23の傾動に連動する遮断体30は吸入通路34の通過断面積を徐々に減らしてゆく。この緩慢な通過断面積変化による絞り作用が吸入通路34から吸入室131への冷媒ガス流入量を徐々に減少させる。そのため、吸入室131から圧縮室113内へ吸入される冷媒ガス量も徐々に減少してゆき、吐出容量が徐々に減少してゆく。従って、吐出圧が徐々に減少してゆき、圧縮機における負荷トルクが短時間で大きく変動することはない。その結果、最大吐出容量から最小吐出容量に到る間のクラッチレス圧縮機における負荷トルクの変動が緩慢になり、負荷トルクの変動による衝撃が緩和される。
【0035】
図6及び図7に示すように遮断体30が位置決め面35に当接すると、吸入通路34における通過断面積が零となり、外部冷媒回路45から吸入室131への冷媒ガス流入が阻止される。即ち、外部冷媒回路45における冷媒循環が停止する。従って、斜板23の最小傾角は、遮断体30と位置決め面35との当接によって規制される。斜板23、遮断体30及び位置決め面35は冷媒循環停止手段を構成し、位置決め面35、遮断体30及びスラストベアリング36が最小傾角規定手段を構成する。
【0036】
斜板23の最小傾角は0°よりも僅かに大きい。この最小傾角状態は遮断体30が吸入通路34と収容孔29との連通を遮断する閉位置に配置されたときにもたらされる。遮断体30は前記閉位置とこの位置から離間した開位置とへ斜板23に連動して切り換え配置される。
【0037】
斜板23の最小傾角は0°ではないため、斜板傾角が最小の状態においてもシリンダボア111から吐出室132への吐出は行われている。シリンダボア111から吐出室132へ吐出された冷媒ガスは圧力供給通路41を通ってクランク室121へ流入する。クランク室121内の冷媒ガスは通路40及び放圧通口301という放圧通路を通って吸入室131へ流入し、吸入室131内の冷媒ガスはシリンダボア111内へ吸入されて吐出室132へ吐出される。即ち、斜板傾角が最小状態では、吐出圧領域である吐出室132、圧力供給通路41、クランク室121、通路40、放圧通口301、吸入圧領域である収容孔29、吸入圧領域である吸入室131、シリンダボア111を経由する循環通路が圧縮機内にできている。そして、吐出室132、クランク室121及び吸入室131の間では圧力差が生じている。従って、冷媒ガスが前記循環通路を循環し、冷媒ガスと共に流動する潤滑油が圧縮機内を潤滑する。
【0038】
斜板傾角が最小状態における吐出圧は低く、このときの冷媒通路133における逆止弁52の上流側の圧力が逆止弁52の下流側の圧力とばね部材54のばね力との和を下回るようにばね部材54のばね力が設定してある。従って、斜板23の傾角が最小になったときには弁体521が弁孔134を閉じる。
【0039】
図6あるいは図7の状態から斜板23の傾角が増大した場合、遮断体30が位置決め面35から離間する。遮断体30の離間に伴い、吸入通路34における通過断面積が緩慢に増大してゆき、吸入通路34から吸入室131への冷媒ガス流入量は徐々に増えていく。従って、吸入室131からシリンダボア111内へ吸入される冷媒ガス量も徐々に増大してゆき、吐出容量が徐々に増大してゆく。そのため、吐出圧が徐々に増大してゆき、圧縮機における負荷トルクが短時間で大きく変動することはない。その結果、最小吐出容量から最大吐出容量に到る間のクラッチレス圧縮機における負荷トルクの変動が緩慢になり、負荷トルクの変動による衝撃が緩和される。
【0040】
斜板23の傾角が最小傾角から増大すると吐出圧が増大し、冷媒通路133における逆止弁52の上流側の圧力が逆止弁52の下流側の圧力とばね部材54のばね力との和を上回る。従って、斜板23の傾角が最小傾角よりも大きいときには弁孔134が開き、吐出室132内の冷媒ガスが外部冷媒回路45へ流出する。
【0041】
車両エンジンEが停止すれば圧縮機の運転も停止、即ち斜板23の回転も停止し、容量制御弁42が消磁される。容量制御弁42の消磁により斜板23の傾角は最小傾角となる。圧縮機の運転停止状態が続けば圧縮機内の圧力が均一化するが、斜板23の傾角は傾角減少ばね28のばね力によって小さい傾角に保持される。従って、車両エンジンEの起動によって圧縮機の運転が開始されると、斜板23は負荷トルクの最も少ない最小傾角状態から回転開始し、圧縮機の起動時のショックも殆どない。
【0042】
以上のような参考例1では以下の効果が得られる。
(1-1)冷媒通路133上に介在された逆止弁52はその前後の差圧に応じて開閉する。逆止弁52によって開閉される冷媒通路133は吐出室132と外部冷媒回路45とを接続するのみであり、吐出室132が冷媒通路133を介して圧縮機内の吸入圧領域に接続する構成とはなっていない。従って、吐出室132内の冷媒ガスが冷媒通路133を経由して圧縮機内の吸入圧領域へ洩れることはなく、外部冷媒回路45における冷凍効率が逆止弁52の存在によって低下することはない。このような効果は、特開平7−127566号公報の圧縮機におけるような吐出圧と吸入圧との差圧に応じて冷媒通路の開閉を行なう構成とは異なる構成によって得られる。
【0043】
(1-2)特開平7−127566号公報の圧縮機におけるような吐出圧と吸入圧との差圧に応じて冷媒通路の開閉を行なう構成では、吸入圧領域が通路を介して冷媒通路の途中に接続することになる。このような通路構成は簡素ではなく、製作が面倒である。参考例1では冷媒通路133の途中に別の通路が接続することはなく、通路構成は簡素であり、製作が容易である。
【0044】
(1−3)外部冷媒回路45上の熱交換器である凝縮器46、蒸発器48に比べると、圧縮機は温まり難く、冷め易いという特性がある。このような特性のために圧縮機の運転停止中では外部冷媒回路45中の冷媒が圧縮機内へ流入し易い。圧縮機の運転停止中に外部冷媒回路45から圧縮機内へ流入した冷媒は圧縮機内で液化し、圧縮機内には液冷媒が溜まる。このような液冷媒の溜まり状態では冷媒と共に流動する潤滑が希釈されると共に、圧縮機内の潤滑必要部位が液冷媒によって洗われる。そのため、長時間の圧縮機運転停止後に圧縮機を起動すると、潤滑必要部位が摩耗、焼き付きを起こすおそれがある。
【0045】
しかし、参考例1では斜板傾角が最小傾角のときには外部冷媒回路45から吐出室132への冷媒流入が逆止弁52により阻止され、外部冷媒回路45から吸入室131への冷媒流入が遮断体30により阻止される。従って、圧縮機内における液冷媒の溜まりによる圧縮機内の摩耗、焼き付きのおそれはない。
【0046】
(1−4)斜板23の傾角が最小傾角にあるときには、容量制御弁42の弁体44が弁孔421を開いており、圧縮機内には吐出室132、圧力供給通路41、クランク室121、通路40、吸入室131、シリンダボア111を経由する循環経路ができている。そのため、斜板23の傾角が最小傾角に移行したときに外部冷媒回路45から吐出室132へ冷媒ガスが逆流すれば、クランク室121内の圧力が前記逆流のない場合に比して高くなる。続いて斜板23が最小傾角から増大するとき、即ち容量復帰するときには、クランク室121内の圧力が低いほど容量復帰は早くなる。逆止弁52による逆流防止作用は前記容量復帰を早める役割を果たす。
【0047】
次に、図8〜図10の参考例2を説明する。参考例1と同じ構成部には同じ符号が付してある。
圧力供給通路41上には電磁開閉弁62が介在されている。電磁開閉弁62のソレノイド63の励磁により弁体64が弁孔621を閉鎖する。ソレノイド63が消磁すれば弁体64が弁孔621を開く。即ち、電磁開閉弁62は吐出室132とクランク室121とを接続する圧力供給通路41を開閉する。
【0048】
蒸発器48の近傍には温度センサ49が設置されている。温度センサ49は蒸発器48における温度を検出し、この検出温度情報が制御コンピュータCに送られる。電磁開閉弁62のソレノイド63は制御コンピュータCの励消磁制御を受ける。制御コンピュータCは温度センサ49から得られる検出温度情報に基づいてソレノイド63を励消磁制御する。制御コンピュータCは空調装置作動スイッチ50のON状態のもとに検出温度が設定温度以下になるとソレノイド63の消磁を指令する。この設定温度以下の温度は蒸発器48においてフロストが発生しそうな状況を反映する。又、制御コンピュータCは空調装置作動スイッチ50のOFFによってソレノイド63を消磁する。
【0049】
ソレノイド63が励磁状態にあると、圧力供給通路41は閉じられている。従って、吐出室132からクランク室121への高圧冷媒ガスの供給は行われない。この状態ではクランク室121内の冷媒ガスが通路40及び放圧通口301を介して吸入室131に流出するばかりであり、クランク室121内の圧力は吸入室131内の低圧力、即ち吸入圧に近づいていく。そのため、斜板23は最大傾角に保持され、吐出容量は最大となる。
【0050】
冷房負荷が小さくなった状態で斜板23が最大傾角を維持して吐出作用が行われると、蒸発器48における温度がフロスト発生をもたらす温度に近づくように低下してゆく。温度センサ49は蒸発器48における検出温度情報を制御コンピュータCに送っており、検出温度が設定温度以下になると制御コンピュータCはソレノイド63の消磁を指令する。ソレノイド63が消磁されると圧力供給通路41が開き、吐出室132とクランク室121とが連通する。従って、吐出室132内の高圧冷媒ガスが圧力供給通路41を介してクランク室121へ供給され、クランク室121内の圧力が高くなる。クランク室121内の圧力上昇により斜板23の傾角が最小傾角へ移行する。又、空調装置作動スイッチ50のOFF信号に基づいて制御コンピュータCがソレノイド63を消磁し、この消磁により斜板23が最小傾角へ移行する。
【0051】
シリンダブロック11の周面及びフロントハウジング12の周面には消音室55が形成されている。消音室55を形成する形成壁113はシリンダブロック11に一体形成されており、消音室55を形成する形成壁122はフロントハウジング12に一体形成されている。消音室55内には筒状のオイルセパレータ56が収容されている。オイルセパレータ56はシリンダブロック11に一体形成されている。消音室55と吐出室132とは吐出通路57を介して連通している。消音室55は絞り通路123を介してクランク室121に連通している。
【0052】
シリンダボア111から吐出室132へ吐出された冷媒ガスは吐出通路57から消音室55へ吐出し、消音室55は吐出脈動を低減する。この吐出冷媒ガスは図8に矢印Pで示すように筒状のオイルセパレータ56の周囲を旋回する。この旋回流はオイルセパレータ56の筒内の冷媒通路561の入口側の弁孔562に向かい、この弁孔562から冷媒通路561に入る。
【0053】
冷媒通路561内には逆止弁58が収容されている。逆止弁58は、冷媒通路561内にスライド可能に収容されて弁孔562を開閉する筒状の弁体59と、サークリップ60と弁体59との間に介在されたばね部材61とからなる。ばね部材61は弁孔562を閉じる方向へ弁体59を付勢する。図10に示すように、弁体59の周面には複数の通口591が形成されている。逆止弁58は、参考例1と同じ機能を備えている。
【0054】
冷媒通路561内に入った冷媒ガスは、弁体59を押し退けて通口591、弁体59の筒内を経由して外部冷媒回路45へ出てゆく。オイルセパレータ56の周囲を旋回する冷媒ガス中のミスト状潤滑油は遠心作用によって冷媒ガス中から分離される。従って、冷媒ガス中の油が冷媒ガスと共に圧縮機外部へ流出することが抑制される。遠心作用によって分離された潤滑油は絞り通路123からクランク室121へ供給され、消音室55内で回収された油がクランク室121内の潤滑必要部位の潤滑に供される。
【0055】
参考例2では以下の効果が得られる。
(2-1)参考例1と同じ効果が得られる。
(2-2)オイルセパレータ56内の冷媒通路561上に逆止弁58を介在した構成は、逆止弁58を収容するための冷媒通路の構成の簡素化に寄与する。
【0056】
(2-3)逆止弁58の採用では参考例1の迂回路135が不要となり、冷媒通路の構成が参考例1よりも簡素になる。
次に、本発明を具体化した図11(a)及び図11(b)に係る実施の形態を説明する。参考例1と同じ構成部には同じ符号が付してある。
【0057】
消音室65は、シリンダブロック11の周面及びフロントハウジング12の周面に形成されている。消音室65を形成する形成壁113はシリンダブロック11に一体形成されており、同じく消音室65を形成する形成壁122はフロントハウジング12に一体形成されている。吐出通路114は、消音室65を吐出室132に連通させている。形成壁113は冷媒通路67を備えている。この冷媒通路67は、逆止弁68を収容するための収容室671及び外部冷媒回路45に接続された吐出口672を有している。収容室671は、形成壁113における形成壁122との接合端面に開口し、且つ水平方向に延びている。吐出口672は、形成壁113の上面に開口し、且つ垂直方向に延びている。形成壁122は、消音室65を収容室671に連通させるための連通路69を備えている。
【0058】
逆止弁68は、ケーシング70、弁体71、ばね部材72及び嵌合部材73より構成され、それら複数の部品によって組み立てられた一体品として構成されている。ケーシング70は、一方の端が閉塞された筒状をなしている。一方の端が閉塞された筒状をなす弁体71は、ケーシング70内にその軸線方向へ摺動可能に配置されている。ばね部材72は、弁体71をケーシング70の開口端へ向かって付勢している。嵌合部材73は、ケーシング70の開口端に嵌合固定され、その内端面が弁体71に当接可能である。フランジ73aは嵌合部材73の外端の周囲に形成されている。収容室671の開口端には、フランジ73aと係合可能な段差部67aが形成されている。
【0059】
フランジ73aが段差部67aに係合するように逆止弁68が収容室671内に挿入された状態で、フランジ73aが形成壁113と形成壁122との接合端面間に狭持されることにより、逆止弁69が収容室671内に固定的に配置される。弁孔73bは、通路69をケーシング70の内部に連通させるために、嵌合部材73に形成されている。複数の透孔70aはケーシング70の周壁に形成されている。
【0060】
この実施形態の逆止弁68も、上記参考例1及びにおける逆止弁52,58と同じ機能を備えている。すなわち、圧縮機が最小の吐出容量で運転されるときには、図11(a)に示すように、弁体71が嵌合部材73の内端面に当接して弁孔73bを閉塞する。従って、冷媒通路67の圧縮機内部側である弁孔73bと、凝縮器46側である透孔70aとのケーシング70の内部を介した連通、つまり、同冷媒通路67の連通が遮断される。
【0061】
圧縮機が最小の吐出容量より大きい吐出容量で運転されるときには、図11(b)に示すように、弁体71が消音室65内の圧力によって弁孔73bを開放し、冷媒通路67を開放する。従って、消音室65内の冷媒ガスが、図11(b)に矢印で示すように、通路69、弁孔73b、ケーシング70の内部、透孔70a及び吐出口672を介して外部冷媒回路45へ流出する。
【0062】
実施の形態では、次のような効果が得られる。
(3-1)逆止弁68を収容室671内に設置する場合には、予め一体品として構成された同逆止弁68を収容室671内に挿入するだけでよいので、収容室671に対する逆止弁68の組み付け作業が簡単になる。
【0063】
(3-2)逆止弁68が複数の部品によって組み立てられた一体品として構成されている。従って、逆止弁の構成要素の一部が圧縮機のハウジングに形成されている参考例1及び2と比較して、逆止弁68を構成する各部品を容易且つ高精度に加工することができる。例えば、本実施形態においては、弁体71が嵌合部材73の内端面に当接して弁孔73bを閉塞し、冷媒通路67を遮断する構成である。従って、同嵌合部材73の内端面を、容易且つ高精度に加工することができ、その結果、弁体71による弁孔73bの閉塞時におけるシール性能が向上される。
【0064】
(3−3)収容室671は形成壁113内に形成され、同形成壁113の接合端面で開口されてる。逆止弁68は同収容室671内に収容されている。そして、逆止弁68は、形成壁113に接合された形成壁122の接合端面との当接により、収容室671からの抜けが規制される。つまり、消音室65を形成する形成壁113及び形成壁122の接合を利用して、その接合と同時に逆止弁68の収容室671からの抜けをも規制できるようにしており、同規制のために専用の部材を組み込む必要がない。従って、構成部品点数や組み付け工程数を低減できる。
【0065】
(3−4)逆止弁68は、フランジ73aが形成壁113と形成壁122との接合端面間で狭持されることにより、収容室671内で固定的に配置される。従って、冷媒の圧力でケーシング70や嵌合部材73がその軸線方向へ移動せず、弁体71の動作が安定される。その結果、逆止弁68の信頼性、ひいては圧縮機の信頼性が高められる。
【0066】
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、例えば、特開平7−310654号公報に開示されるようにクランク室から吸入室に至る放圧通路上に電磁開閉弁を介在したクラッチレス圧縮機にも適用できる。
【0067】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明のクラッチレス圧縮機では、圧縮機内から凝縮器に至る冷媒通路上でこの冷媒通路の前後の差圧に応じて開閉する吐出開閉手段を介在したので、冷凍効率の低下をもたらすことなくトルク変動の抑制及びフロスト防止を達成し得る。また、消音室は一対の形成壁によって構成され、該形成壁は接合端面に開口する収容室を設け、この収容室に吐出開閉手段を収容するように構成されているため、一対の形成壁の接合を利用して吐出開閉手段の収容室からの抜けを規制することができる。したがって、吐出開閉手段の抜けを規制のための専用部材を組み込む必要がなく、構成部品点数や組み付け工程数を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】参考例1を示す圧縮機全体の側断面図。
【図2】図1のA−A線断面図。
【図3】図1のB−B線断面図。
【図4】斜板傾角が最小状態にある圧縮機全体の側断面図。
【図5】ソレノイドが励磁状態にあり、逆止弁が開状態にある要部拡大側断面図。
【図6】ソレノイドが励磁状態にあり、逆止弁が閉状態にある要部拡大側断面図。
【図7】ソレノイドが消磁状態にあり、逆止弁が閉状態にある要部拡大側断面図。
【図8】参考例2を示す圧縮機全体の側断面図。
【図9】逆止弁が閉状態にある要部拡大断面図。
【図10】逆止弁の斜視図。
【図11】実施の形態を示し、(a)は逆止弁が閉状態にある要部拡大側断面図、(b)は逆止弁が開状態にある要部拡大側断面図。
【符号の説明】
67…冷媒通路、68…吐出開閉手段としての逆止弁、65…消音室、113,122…形成壁、671…収容室、30…遮断体、71…弁体(逆止弁を構成する)、72…ばね部材(逆止弁を構成する)、70…ケーシング(逆止弁を構成する)、73…嵌合部材(逆止弁を構成する)、73a…フランジ(嵌合部材を構成する)、70a…透孔(ケーシングに構成される)、73b…弁孔(嵌合部材に構成される)

Claims (6)

  1. ハウジング内にシリンダボア、吐出室及びクランク室を形成し、同シリンダボア内にピストンを収容し、クランク室内に斜板を収容し、クランク室内の圧力と吸入圧との前記ピストンを介した差に応じて斜板の傾角を制御し、圧力供給通路を介して吐出圧領域の圧力をクランク室に供給すると共に、放圧通路を介してクランク室の圧力を吸入圧領域に放出してクランク室内の調圧を行なうクラッチレス圧縮機において、
    前記斜板の最小傾角を規定する最小傾角規定手段と、
    前記吐出室から外部冷媒回路に至る冷媒通路と、
    前記冷媒通路上に存在し、冷媒通路の前後の差圧に応じてその開度を変更し、斜板の最小傾角時には閉状態となる吐出開閉手段と、
    前記冷媒通路上の吐出開閉手段よりも吐出室側に存在し、シリンダボアから吐出室への冷媒ガスの吐出により起こる脈動を低減する消音室と
    を備え、互いに接合された端面をそれぞれ有する一対の形成壁を前記ハウジングに設け、該形成壁によって前記消音室を構成し、少なくとも一方の形成壁内に、その端面に開口された収容室を形成し、該収容室内に前記吐出開閉手段を収容したクラッチレス圧縮機。
  2. 前記斜板の傾動に基づいて外部冷媒回路から前記吸入圧領域へ冷媒ガスを導入不能な閉位置と導入可能な開位置とに切り換え移動される遮断体を備えている請求項1に記載のクラッチレス圧縮機。
  3. 前記吐出開閉手段は、前記冷媒通路を遮断する位置と開放する位置とに切り換え配置される弁体と、前記冷媒通路を遮断する方向へ弁体を付勢するばね部材とからなる逆止弁である請求項1及び請求項2のいずれか1項に記載のクラッチレス圧縮機。
  4. 前記逆止弁は、一端が開口された筒状をなして弁体及びばね部材収容されるケーシングと、該ケーシングの開口端に嵌合される嵌合部材とをさらに有し、同逆止弁は弁体、ばね部材、ケーシング及び嵌合部材によって組み立てられた一体品である請求項3に記載のクラッチレス圧縮機。
  5. 前記逆止弁の前記嵌合部材にはフランジが形成され、同フランジは両形成壁の端面間で狭持される請求項4に記載のクラッチレス圧縮機。
  6. 記ケーシングは、その内部を冷媒通路の凝縮器側に連通させるための透孔を有し、前記嵌合部材は、ケーシングの内部を冷媒通路の圧縮機内部側に連通させるための弁孔と、弁体と対向する内端面とを有し、前記弁体は冷媒通路を遮断すべく、嵌合部材の内端面に当接して弁孔を閉塞し、同弁孔と透孔とのケーシングの内部を介した連通を遮断する請求項4又は5に記載のクラッチレス圧縮機。
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