JPH04321779A - 斜板型可変容量圧縮機 - Google Patents

斜板型可変容量圧縮機

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JPH04321779A
JPH04321779A JP3090595A JP9059591A JPH04321779A JP H04321779 A JPH04321779 A JP H04321779A JP 3090595 A JP3090595 A JP 3090595A JP 9059591 A JP9059591 A JP 9059591A JP H04321779 A JPH04321779 A JP H04321779A
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JP
Japan
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pressure
chamber
control
swash plate
compressor
Prior art date
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Application number
JP3090595A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhito Miyagawa
宮川 和仁
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Filing date
Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば車両空調用の冷
媒圧縮機として使用するのに適した斜板型可変容量圧縮
機に係り、特にその容量制御に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば自動車の空調装置は、動力源であ
る内燃機関の回転数が走行状態に応じて広範囲に変動す
るため、仮に冷媒圧縮機を機関直結で駆動すると、空調
需要と無関係に空調能力が変動するので、そのままでは
車室内を快適な状態に保つことができない。そこで従来
一般的には冷媒圧縮機と機関の出力軸との間に電磁クラ
ッチを挿入して、車室内の温度を概略一定に保つように
、冷媒圧縮機を断続駆動するようにしている。しかしな
がら、圧縮機を単に断続駆動するのでは、車室内の温度
が高低の変化を繰り返して略一定になるだけで、冷房能
力を微妙に調節して温度を完全に一定に保つことはでき
ない。
【0003】この問題を解決するため、冷媒圧縮機とし
て、吐出容量を無段階に変更することができる斜板型の
ものを用い、機関の回転数や熱負荷の変化に応じて冷媒
圧縮機の吐出容量を自由に変化させて対応することが考
えられた。特開平1−142276号公報には、このよ
うな空調装置に使用することができる圧縮機の従来例の
一つが記載されている。車両用空調装置におけるこの種
の斜板型可変容量圧縮機の吐出容量の制御方法としては
、従来から「内部制御方式」と呼ばれるものが知られて
いる。これは、圧縮機における吸入圧力が目標とする設
定値に等しくなるように、斜板の傾斜角度を無段階に変
更して斜板型可変容量圧縮機の吐出容量を制御するもの
である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、空調装置に
おいて最も適正な圧縮機吐出容量の制御は、エバポレー
タの能力が一定になるように制御すること、即ちエバポ
レータから吹き出す空気の温度を一定に保つことであっ
て、これはエバポレータから出る冷媒の圧力を略一定に
保つことによって達せられる。しかしながら、前述のよ
うに、車両用空調装置においては圧縮機の回転数が機関
の回転数と共に大幅に変動するし、エバポレータやコン
デンサの熱負荷も、車両がおかれる環境、条件等によっ
て広範囲に変化することから、それらに対応して冷媒の
流量の変化の幅も大きくなり、エバポレータの出口と圧
縮機の吸入口の間における冷媒の圧力損失(差圧)の大
きさも変動する結果、従来の斜板型可変容量圧縮機の「
内部制御方式」により圧縮機内部の吸入圧力を一定に保
つように制御しても、エバポレータの出口の冷媒圧力を
一定に保つことにはならない。
【0005】従って、前述のような従来の斜板型可変容
量圧縮機を使用した車両用空調装置を、従来の「内部制
御方式」によって制御すれば、この方式の制御特性が直
線的であることから、例えば、高熱負荷時に冷房能力が
不足する反面、中、低熱負荷高回転時に冷房能力が過多
となってエバポレータにフロスト付着の問題が生じたり
、低熱負荷低回転時に除湿能力が不足する等、互いに矛
盾する条件に対して充分に対応することができないとい
う問題が生じる。そこで本発明はこの問題に対処して、
斜板型可変容量圧縮機の「内部制御方式」を改良し、高
熱負荷時に対応し得る充分な大きさの最大冷房能力を確
保すると共に、中、低熱負荷高回転時においてはエバポ
レータフロストを防止し、更に、低熱負荷の低回転時等
における除湿(デミスト)能力をも確保するというよう
に、互いに矛盾した条件を同時に満足する制御特性を得
ることを、発明の解決課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は前記の課題を解
決するための手段として、傾斜角度を連続的に変更する
ことができる斜板と、前記斜板の周縁部に係合し吐出容
量制御のために変更されるストロークにおいて往復動す
るピストンと、前記ピストンを摺動可能に嵌合させて流
体を圧縮する作動室を形成するシリンダと、前記斜板の
傾斜角度を変更調節するために設けられる制御ピストン
と、前記制御ピストンを作動させる制御圧室と、前記制
御圧室へ制御圧力を供給するために設けられる制御弁と
、前記制御弁内に設けられ吸入室の圧力を制御信号とし
て取り入れるダイヤフラム室と、前記ダイヤフラム室と
吐出室とを結ぶ連通路と、前記連通路に設けられる絞り
部材と、前記吐出室と前記ダイヤフラム室の差圧が所定
値を越えたときに前記絞り部材の小孔を開くように設定
される弁体とを備えていることを特徴とする斜板型可変
容量圧縮機を提供する。
【0007】
【作用】本発明の斜板型可変容量圧縮機の圧縮機として
の基本的作動は従来のものと同様であって、制御圧室に
供給される制御圧力により斜板の傾斜角度が連続的に変
更され、シリンダに対するピストンの往復動のストロー
クが変化して、吐出容量が連続的に変化する。制御圧力
を発生する制御弁は、基本的には従来のものと同様に圧
縮機の吸入室の圧力を制御信号としてダイヤフラム室に
導いているが、本発明の特徴として、ダイヤフラム室と
圧縮機の吐出室を結ぶ連通路が設けられ、それに絞り部
材とその小孔を所定の差圧において開放する弁体を備え
ており、吐出室の圧力と、ダイヤフラム室に導かれてい
る吸入室の圧力に近い信号圧力との差圧が所定値を越え
る領域では、ダイヤフラム室に吐出室の圧力が導入され
、制御ピストンを作動させる制御圧力を高めるので、斜
板の傾斜角度が大きくなり、圧縮機の吐出容量が増大す
るように作動する。
【0008】
【実施例】図1は本発明の第1実施例の要部である制御
弁付近の構造を拡大して示したもので、これは、図2に
示すように基本的には従来のものと略同じ構成を有する
斜板型可変容量圧縮機の一部として設けられる。図2の
斜板型可変容量圧縮機100は軽合金製のハウジング1
0を有するが、このハウジング10は、数本の通しボル
ト11によって一体的に締結される4つの部分、即ち、
フロントハウジング12、リヤハウジング14、及びそ
れらの前後にあるフロントヘッド16、リヤヘッド18
の各部分からなっている。隣接する各部分の突き合わせ
面には、それぞれOリング等が設けられることによって
シールが施されている。なお、フロントハウジング12
とフロントヘッド16との間にはフロントサイドプレー
ト20が挟着されると共に、リヤハウジング14とリヤ
ヘッド18との間にはリヤサイドプレート22が挟着さ
れている。
【0009】フロントハウジング12とリヤハウジング
14の対応位置には、それぞれ数個ずつのシリンダ24
及び26が開口するように設けられており、それらの各
対毎に、それぞれ1個づつ両頭のピストン28が挿入さ
れて、それらが前後に駆動された時に拡縮して容積が変
化する作動室30(図はフロント側だけを示す)を形成
している。フロントヘッド16とリヤヘッド18の中に
は、それぞれ吸入室32、34、及び吐出室36、38
が形成されており、それらはフロントサイドプレート2
0及びリヤサイドプレート22の開口に設けられた吸入
弁40及び吐出弁42を介してそれぞれのシリンダ24
、26内の作動室30に通じるようになっている(図に
おいては、それらの一部だけを示している。)。なお、
吐出弁42には弁押さえ44が付設される。
【0010】一体化された斜板型圧縮機100のハウジ
ング10の中心を通るシャフト46がラジアルベアリン
グ48及び50によって、直接或いは間接に軸承され、
フロントヘッド12を貫通する部分はシール装置52に
よって軸封されている。フロントハウジング12とリヤ
ハウジング14の中間に形成された斜板室54の中にお
いて、シャフト46上を軸方向に移動することができる
ボールジョイント56によって傾斜角度可変に斜板58
が支持されており、斜板58と一体の腕60に設けられ
たピン62は、シャフト46と一体の膨大部分64に形
成された斜めのカム溝66に係合して案内されるように
なっている。膨大部分64の前部にはスラストベアリン
グ68がハウジング12との間に設けられて、シャフト
46を軸方向に支持している。斜板58の周縁部は、全
てのピストン28に形成された溝70の中に同時に挿入
され、各溝70の両側面に向き合って設けられた半球形
の窪みの中で回動可能に支持されている半球形のシュー
72によって、摺動可能に挟持されている。
【0011】ボールジョイント56には一体にフランジ
74とスリーブ76が形成されており、軸方向にはフラ
ンジ74に設けられたスラストベアリング78を介して
、また半径方向にはスリーブ76に設けられた前述のラ
ジアルベアリング50を介して、制御ピストン80と一
体のスリーブ82により支持されている。スリーブ82
はリアハウジング14に設けられた大径の中心孔84に
嵌合しており、また制御ピストン80はリアヘッド18
に設けられたシリンダ86に嵌合してシリンダ86内に
制御圧室88を形成しており、これらは軸方向に摺動す
ることによりボールジョイント56と斜板58の中心の
軸方向位置を移動させることができる。この軸方向位置
は、斜板58からボールジョイント56を介して伝達さ
れる軸方向力に対して、制御ピストン80の前面に作用
する吸入室34の吸入圧力Psと、後面に作用する制御
圧室88の制御圧力Pcとの差圧による軸方向力が釣り
合うことによって決まる。制御圧室88に作用する制御
圧力Pcは、後に詳しく述べる制御弁90によって調整
される。
【0012】斜板型可変容量圧縮機100の圧縮機とし
ての基本的な作動は、従来のものと略同じであって、そ
れが自動車の空調装置に使用されている場合、吸入室3
2、34は吸入側通路92、94と斜板室54を介して
、図示しない空調装置のエバポレータから低圧、低温の
冷媒の供給を受ける。シャフト46が自動車の走行用内
燃機関によって回転駆動され、斜板58が回転しながら
揺動運動をすると、各ピストン28はシリンダ24、2
6の中で往復運動をするが、作動室30が拡大するとき
に、吸入弁40が開いて吸入室32、34の冷媒が作動
室30内に吸入され、次いで作動室30が縮小するとき
に、吸入弁40が閉じると共に吐出弁42が開いて、作
動室30内で圧縮された高圧、高温の冷媒を吐出室36
、38へ送り出す。吐出室36、38は図示しない吐出
側通路を介して、図示しない空調装置のコンデンサに接
続される。斜板型可変容量圧縮機100による冷媒の吐
出容量は、制御弁90の後述のような作動により、制御
圧室88にもたらされる制御圧力Pcが変化することに
よって、斜板58の中心の軸方向位置及び傾斜角度が無
段階に変化して、ピストン28の往復動のストロークが
変更される結果として自由に変更され得る。
【0013】次に図1に拡大して示された第1実施例の
特徴とする構造を説明する。前述のようにリヤヘッド1
8には制御弁90が取り付けられているが、第1実施例
の制御弁90は、そのボデイ102の内部に弁室104
を有し、弁室104の中には球形の弁体106が挿入さ
れていると共に、上下には弁体106と協働する弁座口
108及び110が形成され、弁座口108は連通路1
12によって吸入室34に通じていると共に、弁座口1
10は連通路114によって吐出室38に通じている。 また、弁室104自体は、連通路116によって制御圧
室88に通じている。弁体106は比較的弱い圧縮スプ
リング118によって弁座口108に向かって付勢され
ている。弁体106を動かすためにボデイ102の上部
にはダイヤフラム120が設けられ、その下部にダイヤ
フラム室122を形成し、ダイヤフラム120の動きを
伝えるロッド124が弁体106に接触している。ダイ
ヤフラム室122には圧縮スプリング126が装着され
てロッド124とダイヤフラム120を押し上げている
と共に、上部の螺子蓋128によって圧縮力を調整され
る圧縮スプリング130がダイヤフラム120を下方へ
付勢している。ダイヤフラム室122は連通路132に
よって連通路112と合流して吸入室34に通じている
。なお、以上の構造は従来のこの種の制御弁と大差がな
い。
【0014】本発明の特徴に対応して、この実施例では
ダイヤフラム室122と吐出室38との間に連通路13
4が設けられ、吐出室38側の座ぐり部に直径1mm程
度の小孔136を有する絞り138がサークリップ14
0によって固定されている。更に、絞り138の小孔1
36を開閉する円錐形の弁体142が、所定の強さの圧
縮スプリング144によって付勢されて、常時は小孔1
36を閉鎖している。この圧縮スプリング144の強さ
と弁体142の形状は重要で、それらは例えば吐出室3
8にある圧縮された冷媒の圧力Pdとダイヤフラム室1
22にある冷媒の圧力Ps’ との差圧が8Kg/cm
2G以上になったとき、圧縮スプリング144の力に抗
して開弁するように設定されている。
【0015】斜板型可変容量圧縮機100は、図1、図
2の制御圧室88にある冷媒の圧力即ち、制御圧力Pc
を、空調装置における冷凍サイクルの熱負荷に応じて変
化させて、斜板58の傾斜角度とピストン28のストロ
ークを調節し、常に冷凍サイクルが必要とする最適の冷
媒吐出容量が得られるように適合させるものである。つ
まり、図1のダイヤフラム室122には斜板型可変容量
圧縮機100の吸入室にある冷媒の吸入圧力Psに近い
圧力Ps’ が導かれているから、熱負荷の増大によっ
て吸入圧力Psと共にそれに近い圧力Ps’ が高くな
れば、ダイヤフラム120を押し上げて弁体106の上
方への移動を許し、弁室104の圧力を吐出圧力Pdに
近づけて制御圧室88の圧力Pcを高め、制御ピストン
80を左方へ押しやって、斜板58の傾斜角度を増大し
、ピストン28のストロークを大きくして、吐出容量を
増加させるのである。その反対に熱負荷が減少すれば、
ダイヤフラム室122の圧力Ps’ が低くなって、結
果的に制御圧室88の圧力Pcが低くなり、斜板型可変
容量圧縮機100の吐出容量が減少する。その制御特性
(制御圧力Pcに対する吐出容量)は、図3に示すよう
に、略リニアな形になっている。また、ダイヤフラム室
122の圧力Ps’ に対する制御圧室88の圧力Pc
の関係は図4に示すようなものとなっている。
【0016】従って、本発明による斜板型可変容量圧縮
機100の稼働状態における制御特性(吐出容量可変状
態での吐出圧力Pdに対する安定な吸入圧力Psの関係
)は、吐出圧力Pdと吸入圧力Psの差圧(Pd−Ps
)が8Kg/cm2G以下のとき、弁体142が絞り1
38の小孔136を閉じて連通路134による冷媒の導
通を遮断しているために、ダイヤフラム室122の圧力
Ps’ は従来の制御弁と同じく吸入圧力Psに近い値
になる。
【0017】しかし、差圧(Pd−Ps)が8Kg/c
m2Gを越えたときは、従来例とは異なり、弁体142
が差圧に応じ図1中において右方へ動いて小孔136を
開くので、吐出室38からダイヤフラム室122に向か
って高圧の冷媒が少量だけ流れ込み、ダイヤフラム室1
22の圧力Ps’ が従来の制御弁よりも高い値まで上
昇する。その結果、ダイヤフラム120と弁体106が
上方へ移動し、弁座口106が閉じ気味となるのに反し
弁座口110が大きく開いて、吐出圧力Pdの影響で制
御圧力Pcが高くなり、図3の特性によって斜板型可変
容量圧縮機100の吐出容量が従来の場合よりも増大す
る。このときのダイヤフラム室122の圧力Ps’ に
対する制御圧力Pcの急な変化の様子が、図4において
は折れ曲がった実線によって示されている。そして、吐
出容量が増大することにより冷凍サイクルにおける吸入
圧力Psは低下し、図5に示すような変曲点を有する曲
線状の特性となる。
【0018】前述のように、空調装置において要求され
る最も適正な圧縮機の吐出容量制御とは、エバポレータ
の出口における冷媒圧力を常に一定に保つことであるか
ら、エバポレータの出口と圧縮機100の吸入室34と
の差圧が冷媒流量の増加に応じて大きくなることを考慮
すれば、吸入室34の圧力Psを検知圧力として適正な
容量制御を行う場合には、図6に例示するような変曲点
のある圧縮機制御特性にするのが良いということが理解
される。
【0019】従来の圧縮機制御特性では、ダイヤフラム
室122の圧力Ps’と圧縮機吸入圧力Psが常時同程
度の値であるため、吸入圧力Psと吐出圧力Pdとの関
係が単なる直線となり、図7に■■■として例示ような
ものになっていた。従って、直線■として示す制御特性
では、吐出圧力Pdが高い高熱負荷時には問題がないが
、吐出圧力Pdが低い低熱負荷時には吸入圧力Psが高
くなり、その結果、エバポレータ出口における冷媒の圧
力が高くなるため、冷房能力が低下し、ひいては窓の曇
り(デミスト不能)が発生する(斜線領域A)。また図
7中の直線■として示す制御特性では、逆に低熱負荷時
においては問題がないが、高熱負荷時には冷房能力が低
下してしまう(斜線領域B)。更に、直線■として示す
制御特性では、エバポレータ出口の冷媒圧力が過度に低
下して、エバポレータに霜が付くフロスト現象が発生す
る(斜線領域C)。吐出圧力Pdに対して吸入圧力Ps
が直線的に変化する制御特性によっていた従来の方式で
は、適正な容量制御が困難であったことが、このように
考えれば説明が付く。
【0020】本発明の第1実施例によれば、図8に示し
た変曲点を有する制御特性が得られるため、変曲点の冷
媒圧力を、対象とする空調装置に適合させて設定(例え
ば、Pd−Ps≒8Kg/cm2G、Pd=10Kg/
cm2G、Ps=2Kg/cm2Gのように)すれば、
略適正な圧縮機制御特性が得られる。いうまでもなく、
これらの数値は空調装置の型式によって異なることがあ
り得る値であって、実施に当たって対象とする空調装置
に適合する数値を見出す必要がある。また、弁体142
の形状は、円錐形に限らず、例えば球形であっても良い
。なお、弁体142が開弁位置にあるとき、吐出室38
にある高圧の冷媒が、ダイヤフラム室122と連通路1
32を通じて吸入室34へバイパスされ、それによって
圧縮機の運転効率が低下するという懸念があるが、第1
実施例の場合には小孔136の径が僅か1mm程度であ
るように、絞り138による圧縮された冷媒の洩れ量は
きわめて少量に過ぎないから、効率には殆ど影響がない
【0021】図1に示す第1実施例では、制御弁90と
して、弁室104に上下2つの弁座口108及び110
を有する3方制御弁を用いたが、図9に示す第2実施例
のように、弁座口108のみを有する2方制御弁を用い
ても、略同様な作用、効果が得られる。第2実施例は、
この点を除いて第1実施例と同じ構造を有する。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、従来の斜板型可変容量
圧縮機に使用されていた「内部制御方式」の欠点が改良
されて、高熱負荷時にはそれに対応し得る充分な大きさ
の最大冷房能力が確保されると共に、中、低熱負荷高回
転時においてはエバポレータフロストが防止され、更に
、低熱負荷の低回転時等における除湿(デミスト)能力
をも確保することができるというように、従来の斜板型
可変容量圧縮機の直線的な制御方式によっては達成され
ることがなかった互いに矛盾した条件を、同時に満足す
る制御特性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の要部を示す部分的拡大断
面図である。
【図2】本発明の斜板型可変容量圧縮機の実施例の全体
構成を示す縦断面図である。
【図3】斜板型可変容量圧縮機の一般的な作動特性を示
す線図である。
【図4】本発明の斜板型可変容量圧縮機の作動特性を示
す線図である。
【図5】本発明の斜板型可変容量圧縮機の作動特性を示
す線図である。
【図6】本発明の目標とする制御特性を示す線図である
【図7】従来例の問題点を説明する特性線図である。
【図8】本発明の効果を説明する特性線図である。
【図9】本発明の第2実施例の要部を示す部分的拡大断
面図である。
【符号の説明】
10…ハウジング 24、26…シリンダ 28…ピストン 32、34…吸入室 36、38…吐出室 58…斜板 80…制御ピストン 88…制御圧室 90…制御弁 100…斜板型可変容量圧縮機 104…弁室 106…弁体 108、110…弁座口 122…ダイヤフラム室 134…連通路 136…小孔 138…絞り 142…弁体 144…圧縮スプリング

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  傾斜角度を連続的に変更することがで
    きる斜板と、前記斜板の周縁部に係合し吐出容量制御の
    ために変更されるストロークにおいて往復動するピスト
    ンと、前記ピストンを摺動可能に嵌合させて流体を圧縮
    する作動室を形成するシリンダと、前記斜板の傾斜角度
    を変更調節するために設けられる制御ピストンと、前記
    制御ピストンを作動させる制御圧室と、前記制御圧室へ
    制御圧力を供給するために設けられる制御弁と、前記制
    御弁内に設けられ吸入室の圧力を制御信号として取り入
    れるダイヤフラム室と、前記ダイヤフラム室と吐出室と
    を結ぶ連通路と、前記連通路に設けられる絞り部材と、
    前記吐出室と前記ダイヤフラム室の差圧が所定値を越え
    たときに前記絞り部材の小孔を開くように設定される弁
    体とを備えていることを特徴とする斜板型可変容量圧縮
    機。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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