JP2641477B2 - 可変容量式斜板型圧縮機 - Google Patents

可変容量式斜板型圧縮機

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JP2641477B2
JP2641477B2 JP63046746A JP4674688A JP2641477B2 JP 2641477 B2 JP2641477 B2 JP 2641477B2 JP 63046746 A JP63046746 A JP 63046746A JP 4674688 A JP4674688 A JP 4674688A JP 2641477 B2 JP2641477 B2 JP 2641477B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は斜板型圧縮機に関し、例えば自動車用空調装
置の冷媒圧縮機として用いて有効である。
〔発明の背景〕
本発明者らは、さきに第2図に示すような斜板型圧縮
機を提案した。これはシャフト1に対して斜板の回転中
心位置を支持する支持部3をシャフト1の軸方向に変位
可能にしたものである。
この第2図図示圧縮機によれば、斜板2の傾斜角と回
転中心位置とを連動させて変位させることができる。そ
の結果、ピストン4の一面側に形成された第1作動室5
は、斜板2の傾斜角にかかわらず、流体の吸入圧縮がで
きる位置まで前進可能である。一方、ピストン4の他面
側に形成された第2作動室6においては、デッドボリュ
ームが増加し、斜板の傾斜角がある程度以下になった場
合には、実質的に圧縮を行わないこととなる。
このように、第2図図示の斜板型圧縮機では、第1作
動室5、第2作動室6が双方とも最大容量で作動する最
大吐出容量時から第1作動室5のみが小容量で作動する
最小吐出容量時まで圧縮機の吐出容量を連続的に可変制
御可能である。
第3図は第2図図示圧縮機における第2作動室6内の
冷媒の圧力変化を示す図である。横軸に斜板回転角度を
とり、縦軸には冷媒圧力を示す。冷媒圧力の最大圧は吐
出圧Pdであり、一方冷媒圧力の最小は吸入圧Psである。
この吐出圧Pdおよび吸入圧Psは圧縮機が用いられる冷凍
サイクルより要求される能力に応じて定まることにな
る。また第3図中実線A,B,C,Dは第2作動室6内の圧力
変化と吐出容量との関係を示したものである。実線Aは
第2作動室6が最大容量で容積変化を行う状態である。
すなわち、ピストン4が第2作動室6内をフルストロー
クで往復移動した状態を示す。この実線Aで示すよう
に、第2作動室が最大容量で吸入圧縮作用を行う際に
は、第2作動室6内の圧力は吸入圧Psから吐出圧Pdまで
変動することになる。
斜板2の傾斜角が減少し、かつ斜板2の回転中心位置
が第2図中右方向に多少変位した状態(第3図中実線B
の状態)では第2作動室6内では冷媒圧力の増加割合が
減少する。
そして、斜板2の傾斜角がさらに減少し、第2作動室
6内でのデッドボリュームが大きくなった状態では、第
3図中実線Cのような圧力変動となる。この状態では、
第2作動室6内の冷媒は吐出圧Pdまで上昇しないことに
なる。すなわち、第2作動室6内の冷媒は第2作動室6
内において膨張収縮を繰り返すのみで、吐出弁7を押し
開いて吐出室8へ吐出することができなくなる。
この状態においては、また吸入室9から第2作動室6
内へ冷媒が吸入されることもなくなる。従って、このよ
うな状態では第2作動室6へ吸入される冷媒の動きがな
くなることになる。ここで、圧縮機は冷媒中に含まれて
いる潤滑オイルにより摺動部の潤滑を行なうようにして
いるため、第2作動室6側への冷媒流れが阻害されるこ
とになると、摺動部での焼付きなどの恐れが生じてく
る。特に、第2作動室6側へ流れる冷媒はベアリング11
および軸封装置12の冷却、潤滑を行うため、この部位で
の発熱およびシール不足等が問題となる。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、上記点に鑑みて案出されたものであり、上
述した本発明者らが先に提案した可変容量式斜板型圧縮
機を改良することを目的とする。
特に本発明の圧縮機においては、ピストンの往復スト
ロークが小さい、第2作動室内において大きなデッドボ
リュームが生じた状態であっても、第2作動室に連通す
る吸入室側に確実に流体が流れるようにすることを目的
とする。
本発明の圧縮機においては、圧縮機の吐出容量のいか
んにかかわらず、ベアリングおよび軸封装置が良好に作
用し得るようにすることを目的とする。
〔発明の構成および作動〕
上記目的を達成するため、本発明の圧縮機では吸入さ
れる冷媒を第2作動室側の第2吸入室に連通する第1吸
入通路を形成する。また、この第2吸入室内の流体を第
1作動室側の第1吸入室に導く第2吸入通路を形成す
る。
ごのように第1吸入通路および第2吸入通路を設ける
ことにより、流体の流れをまず第2吸入室側に流すこと
ができる。これにより、流体が圧縮機内部を広く循環す
ることになり、各部における冷却および潤滑が良好にな
される。
本発明においては、また第1吸入通路をバイパスし
て、第1吸入室側に流体を流す第3吸入通路を設ける。
これにより、圧縮機が最大吐出容量状態で作動する時
に、多量の流体を確実に第1吸入室および第2吸入室に
流入させることができる。
本発明の圧縮機ではまた、第3吸入通路を開閉する開
閉手段を設ける。これにより、第3吸入通路を流れる流
体量増加により、第1吸入通路側に充分な流体が流れな
くなることを防止する。
〔実施例〕
以下本発明の一実施例を第1図に基づいて説明する。
図中20はアルミニウム合金性のシリンダハウジング
で、内部にシリンダ室10を5ヶ所有する。第1図では、
シリンダ室10は1ヶ所のみ示されているが、5つのシリ
ンダ室10はそれぞれ平行に形成されている。このシリン
ダハウジング20内にシャフト1がベアリング11および21
を介して回転自在に支持されている。尚、シャフト1上
には支持部材3が摺動自在に取付けられており、この支
持部材3を介してベアリング21はシャフト1をスプール
22に支持する。そして、スプール22はシリンダハウジン
グ20に形成された円筒状部23およびリアハウジング24に
形成された円筒状部25によって摺動自在に支持される。
斜板2がピストン4を往復駆動する時に生じるスラスト
力はスラストベアリング26および27によって支持され
る。スラストベアリング26は支持部材3に形成された係
止部28とスプール22の端部によって保持される。一方、
スラストベアリング27はシャフト1に形成された係止部
29とシリンダハウジング20に形成された係止肩30によっ
て挟持される。
支持部3には球形部31が形成されており、この球形部
31により、斜板2の回転中心位置を揺動可能に支持して
いる。また、斜板2にはスリット32が形成されており、
このスリットはシャフト1と一体形成された平面部33に
面接触している。従って、シャフト1の回転は平面部33
とスリット32との接触を介して斜板2に伝達される。さ
らにシャフトの平面部33には長溝34が形成されており、
この長溝34内に伝動ピン35が配置される。伝動ピン35は
斜板2のスリット32にベアリングを介して係止される。
斜板2の端部にはピストン4がシュー36,37を介して
連結する。2つのシュー36,37は斜板2に取付けられた
状態で単一の球形外面を形成するようになっている。斜
板2の回転を伴う揺動運動はシュー36,37を介してピス
トン4に伝達される。従って、斜板2の運動のうち回転
方向の成分はシュー36,37により逃がされる。そして、
斜板2の揺動方向の成分がシュー36,37を介してピスト
ン4の往復運動に変換される。
ピストン4はシリンダ室10内に往復移動するもので、
シリンダ室内面とピストン4端部との間に第1作動室5
および第2作動室6を形成する。第1作動室5および第
2作動室6はそれぞれ吸入孔38,39を介して、第1吸入
室40、第2吸入室9と連通する。また、第1作動室5第
2作動室6は吐出孔41,42を介して、第1吐出室43、第
2吐出室8にそれぞれ連通する。尚、吐出孔41,42の吐
出室側部には吐出弁7が配置される。また、吸入孔38,3
9の作動室側部分には吸入弁が配置される。上述の吸入
孔38,39、吐出孔41,42はそれぞれサイドプレート44,45
に形成される。
第2吐出室8および第2吸入室9はそれぞれフロント
ハウジング46に形成される。また、このフロントハウジ
ング46にはシャフト1と対向して軸封装置12が配置され
る。この軸封装置は圧縮機内部の潤滑油および冷媒がシ
ャフト1外周面にそって外部に漏れてるのを防止するも
のである。
シリンダハウジング20には吸入連通ポート50と第2吸
入室9とを連通する第1吸入通路51が形成されている。
ここで、第1吸入通路9はシャフト1を覆うように形成
されているため、第1吸入通路51を介して、第2吸入室
9に流入した冷媒は同時にシャフト1外面や、ベアリン
グ11さらには軸封装置12に流入することになる。
シリンダハウジング20内には第2吸入室9と第1吸入
室40とを連通する第2吸入通路52が形成されている。こ
の第2吸入通路は、その途中において吸入通路室53と対
向している。さらに吸入通路室53は吸入連通ポート50と
第3吸入通路54を介して連通している。従って、第2吸
入通路52は吸入通路室53および第3吸入通路54を介して
も、吸入連通ポート50と連通する。
第1吸入室40はリアハウジング24とスプール22との間
に形成される。そして、スプール22のうちこの第1吸入
室40と反対側の部位には制御圧室55が形成される。従っ
て、制御圧室55内の圧力を図示しない制御弁により吸入
圧Psから吐出圧Pdの間で制御することにより、スプール
22が図中左右方向に変位することになる。そしてこのス
プール22の変位はスラストベアリング26を介して支持部
材3に伝達され、さらには斜板2の傾斜角および回転中
心位置を可変することになる。
上述の第3吸入通路53はシリンダ室10のうち最上方部
に位置するシリンダ室に開口している。そして、このシ
リンダ室10内を摺動するピストン4には第1図および第
4図に示すように開閉部材60が形成されている。この開
閉部材60が第3吸入通路54と直接対向し得るようになっ
ており、開閉部材60が第3吸入通路54と直接対面した位
置では第3吸入通路54は閉じられることになる。そし
て、開閉部材60が第3吸入通路54に対向するか否かはピ
ストン4の往復移動ストロークおよび往復変位位置によ
って制御されることになる。
第5図および第6図はピストン4が第1作動室5側に
位置で、かつ小さなストロークで往復移動する状態を示
す。この状態におけるストロークSでは開閉部材60が常
時第3吸入通路54を閉じることになる。また、第5図お
よび第6図に示すような状態では、第2作動室6でのデ
ッドスペースが大きく、これは前述した第3図の実線B
ないし実線Dの状態である。すなわち、開閉部材60が第
3吸入通路54を閉じる状態は、第2作動室6内の圧力が
吐出圧Pd以上に増加しない状態と符合する。
第7図はピストン4が大きなストロークでシリンダ室
10内を往復移動する状態を示し、この状態ではピストン
4が第2作動室6側へ変位したときに開閉部材60が第3
吸入通路54を開くことになる。また、第7図図示状態は
第3図において、実線Aから実線Bに示す作動状態に符
合する。
次に、上述した圧縮機の作動を説明する。
図示しない電磁クラッチが接続し、自動車走行用エン
ジンからの回転駆動力がシャフト1に伝達されると、シ
ャフト1はシリンダハウジング20内で回転を開始する。
シャフト1の回転は、斜板2に形成されたスリット32お
よびシャフト1に形成された平面部33を介して斜板2に
伝達される。ここで、斜板2はシャフト1に対して傾斜
しているため、斜板2は吸入通路室53内で揺動を伴う回
転運動を行うことになる。この斜板の運動のうち回転方
向の運動はシューによって逃がされ、揺動運動成分がシ
ュー36,37を介して、往復運動に変換されピストン4に
伝達される。すなわち、ピストン4は斜板2の傾斜角に
応じたストロークでシリンダ室10内を往復移動する。
冷凍サイクルの図示しない蒸発器側からの低温低圧の
冷媒は吸入連通ポートより第1吸入通路51を介して第2
吸入室9に吸入される。また、この冷媒は第2吸入通路
52を介して第1吸入室40にも吸入される。ピストン4が
吸入ストロークにあるときには、吸入室9,40内の冷媒は
吸入孔38,39を介してそれぞれ第1吸入室5、第2吸入
室6に吸入される。作動室5,6に吸入された冷媒は、次
いでピストンの圧縮ストロークにおいて圧縮され吐出圧
Pd以上になれば、吐出弁7を押し開いて、第1吐出室4
3、第2吐出室8にそれぞれ吐出する。両吐出室43,8に
吐出した高温高圧の冷媒は図示しない吐出連通ポートよ
り冷凍サイクルの凝縮器に吐出される。
また本例の圧縮機では制御圧室55内の圧力を図示しな
い制御弁により制御することにより、圧縮機の吐出容量
が連続的に可変される。第1図は制御圧室55内に吐出圧
が導入された状態であり、この場合には制御圧室55内の
吐出圧Pdと第2吸入室40内の吸入圧Psとの差圧によりス
プール22が図中最も左方向に変位している。このスプー
ル22の変位はスラストベアリング26を介して支持部材3
に伝達される。従って、支持部材3の球面支持部31の図
中左方向に変位していることになる。その結果、斜板2
の回転中心位置も図中最左方向に変位し、かつ斜板2の
傾斜角も最も傾いた状態となっている。
従って、第1図図示状態においては、ピストン4がシ
リンダ室10内で最大ストロークにより往復運動を行う。
この状態では第1作動室5、第2作動室6の双方におい
てピストン4の先端で不必要なデッドボリュームを生じ
させることがない位置まで前進する。従って、この状態
では圧縮機の吐出容量が最大であり、冷凍サイクルの蒸
発器側からは多量の冷媒が吸入されることになる。しか
も、この状態では第7図に示したように開閉部材60が第
3吸入通路54を開くことができる。第7図より明らかな
ようにピストン4が第2作動室6側に所定値以上前進す
れば、開閉部材60は第3吸入通路54を開く。従って、こ
のように多量の吸入冷媒を流入する必要がある状態にお
いては、第1吸入通路51と第3吸入通路53の双方から冷
媒が圧縮機内部に吸入されることになり、吸入効率を損
なうことはない。
次に冷凍サイクルより要求される圧縮機の吐出容量が
小さい状態では、図示しない制御弁により制御圧室55内
の圧力を低減させる。その結果、スプール22前後の差圧
が少なくなり、スプール22は、ピストン4の圧縮時に生
じる反力により第1図中右方向に変位する。このスプー
ル22の変位は球面支持部31を介して斜板に伝達され、そ
の結果、斜板2は傾斜が小さくなるとともに、その回転
中心位置も図中右方向に変位することになる。
そのため、ピストン4は第1作動室5側では常に上死
点位置まで前進するものの、第2作動室6側では大きな
デッドボリュームを残すことになる。このピストン往復
ストロークの減少に伴い、第1作動室5側では吐出容量
が減少する。一方、第2作動室6側では上述のデッドボ
リュームの増大に伴い、圧縮機能が停止することにな
る。
しかしながら、本例の圧縮機では、第1吸入通路51が
吸入連通ポート50と吸入室9とを連通しているため、第
2作動室6が圧縮吐出作用を停止した状態であっても、
常に冷媒が第2吸入室9に供給されることになる。そし
て、第2吸入室9に導入された冷媒は次いで第2吸入通
路52を介して第1吸入室40に吸入される。換言すれば、
本例の圧縮機においては、第1作動室5に伴う冷媒の吸
入圧縮吐出作用により、冷媒が第2吸入室9側にも供給
されることになる。この第2吸入室9に吸入される冷媒
は同時にベアリング11の潤滑冷却を行い、かつ軸封装置
12についてもそのシール部の潤滑を行う。そのため、圧
縮機の吐出容量が最小となった状態であっても、常に良
好にシャフト1の回転がなされ、かつシャフト1回りの
シールが確保される。
ところが、このような状態において第3吸入通路54が
大きく開いていると、吸入連通ポート50内の冷媒は主に
第3吸入通路54から吸入通路室53に吸入され、次いで第
1吸入室40側に吸入されることになりかねない。このよ
うな場合、多量の冷媒が第3吸入通路54側から吸入され
ることになれば、この結果として、第1吸入通路51に吸
入される冷媒の流量が低減してしまう。そのことは、つ
いでは軸封装置12やベアリング11等の摺動不良にもつな
がりかねない。
そこで、本発明の圧縮機ではピストン4に形成された
開閉部材60によってこのような状態での第3吸入通路54
の閉止がなされる。
すなわち、吐出容量が減少してきた状態では、上述の
ごとく支持部材3の球面支持部31が第1図中右方向に変
位し、それにともないピストン4全体の往復位置もシリ
ンダ室10内のうち第1作動室5側のみとなる。第5図、
第6図はこの状態におけるピストン4の上死点位置と下
死点位置を示すが、この図のようにピストン4が第1作
動室5側に変位した状態では、上死点位置から下死点位
置へかけての全ての領域において開閉部材60が第3吸入
通路54を閉止することになる。
従って、本例の圧縮機によれば、吸入冷媒流量が低減
する圧縮機の小容量状態において、第3吸入通路54を確
実に閉止することができ、その結果として第1吸入通路
51側への冷媒流れを確保できる。
尚、この状態において、第1吸入室40に吸入される冷
媒は吸入連通ポート50から、第1吸入通路51、第1吸入
室9、第2吸入通路52、吸入通路室53、第2吸入通路52
を介して導入されることになり、その吸入径路が長いも
のとなる。しかしながら、このような状態にあっては、
圧縮機に全体として要求される吐出容量が小さなもので
あるため、このように長い吸入経路をたどったものであ
っても、その吸入経路の長さゆえに起因する吸入絞り抵
抗の弊害は実質的には表れない。
尚、上述の実施例では、ピストン4に形成された開閉
部材60が小容量時に第3吸入通路54を完全に閉止するよ
うにしていたが、開閉部材60は第3吸入通路54を完全に
閉止することが要求されるものではない。即ち、開閉部
材60は第1吸入通路51側への冷媒の流れを確保できるも
のであればよく、第3吸入通路53に所定値以上の抵抗を
加えることができるものであればよい。
また、上述の例では開閉部材をピストン4と一体成形
したが、別体に形成された開閉部材60をピストン4上に
取付けるようにしてもよい。
更には、開閉部材60をピストン4と別体に設け、ピス
トン4とは別の位置で第3吸入通路54の開閉を行うよう
にしてもよい。
即ち、開閉部材は第1吸入通路51側への冷媒流れを確
保すべく、第3吸入通路54に抵抗を与えることができる
ものであればよい。
更には、第1吸入通路51のみで充分な冷媒流量が第1
吸入室9、第2吸入室40の双方に供給されるものである
場合には、第3吸入通路54を廃止してもよい。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明の圧縮機では流体をまず
第2吸入室へ流し、次いで第2吸入室から第1吸入室側
へ流すことができるようにしたため、圧縮機が第1作動
室側でのみ吸入圧縮吐出がなされる状態であっても、圧
縮機内部の冷却および潤滑を良好に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明圧縮機の一実施例を示す断面図、第2図
は本発明者らが先に提案した圧縮機を示す断面図、第3
図は第1図および第2図双方の圧縮機において、第2作
動室内の圧力変化を示す説明図、第4図は第1図図示圧
縮機のピストンおよび開閉部材部分を示す断面図、第5
図ないし第7図は第1図図示圧縮機のピストン変位状態
を示す断面図である。 1……シャフト,2……斜板,3……支持部材,4……ピスト
ン,5……第1作動室,6……第2作動室,9……第1吸入
室,10……シリンダ室,11……ベアリング,12……軸封装
置,40……第2吸入室、51……第1吸入通路,52……第2
吸入通路,54……第3吸入通路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安田 真範 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式 会社日本自動車部品総合研究所内 (72)発明者 黒川 喜生 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部にシリンダ室を有するシリンダハウジ
    ングと、 このシリンダハウジング内に回転自在に支持されたシャ
    フトと、 このシャフトに揺動可能に連結し、シャフトと一体回転
    する斜板と、 前記シリンダ室内に摺動自在に配設され、前記斜板の揺
    動運動を受けて、前記シリンダ室内を往復移動するピス
    トンと、 このピストンの両側の端部のそれぞれに前記シリンダ室
    内面との間に形成され、流体の吸入圧縮吐出を行う第
    1、第2作動室と、 前記シャフトと同軸上に配設され、前記斜板を揺動可能
    に支持し、前記斜板の中心点位置を前記シャフトの軸方
    向に変位させるとともに、前記斜板の傾斜角を変位させ
    る支持部とを備え、 前記作動室のうち前記ピストンの一端面側に形成された
    第1作動室においては、前記斜板の傾斜角変位にかかわ
    らず、前記ピストンを流体の吸入圧縮吐出を行う位置ま
    で前進可能にし、前記作動室のうち前記ピストンの他面
    側に形成された第2作動室においては、前記斜板の傾斜
    角に応じて前記作動室にデッドスペースが生じるように
    形成し、 かつ、吸入流体を前記第2作動室と連通する第2吸入室
    に導く第1吸入通路と、 前記第2吸入室内の吸入流体を前記第1作動室と連通す
    る第1吸入室に導く第2吸入通路とを備えることを特徴
    とする可変容量式斜板型圧縮機。
  2. 【請求項2】請求項1において、吸入流体を前記第1吸
    入通路を迂回して、前記第2吸入室に導入する第3吸入
    通路を有することを特徴とする可変容量式斜板型圧縮
    機。
  3. 【請求項3】請求項2において、前記第3吸入通路を開
    閉する開閉手段を設けたことを特徴とする可変容量式斜
    板型圧縮機。
  4. 【請求項4】請求項3において、 前記開閉手段は前記斜板の傾斜角に応じて、前記第3吸
    入通路を開閉するものであることを特徴とする可変容量
    式斜板型圧縮機。
  5. 【請求項5】請求項3および4において、 前記開閉手段は前記斜板の傾斜角変位が所定角以上とな
    り、前記ピストンが所定値以上のストロークで往復移動
    する際に、前記第3吸入通路を開き、 前記斜板の傾斜角変位が所定角以下で、前記ピストン
    が、所定値以下のストロークで往復移動する際に、前記
    第3吸入通路を閉じるものであることを特徴とする可変
    容量式斜板角圧縮機。
  6. 【請求項6】請求項3ないし5いずれか記載の可変容量
    式斜板型圧縮機において、 前記開閉手段は前記ピストンに形成されていることを特
    徴とする可変容量式斜板型圧縮機。
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