JP2002060989A - パラジウム電気メッキ浴および電気メッキ方法 - Google Patents

パラジウム電気メッキ浴および電気メッキ方法

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JP2002060989A
JP2002060989A JP2001173378A JP2001173378A JP2002060989A JP 2002060989 A JP2002060989 A JP 2002060989A JP 2001173378 A JP2001173378 A JP 2001173378A JP 2001173378 A JP2001173378 A JP 2001173378A JP 2002060989 A JP2002060989 A JP 2002060989A
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metal
sulfonic acid
electroplating
plating
alloy
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JP2001173378A
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Conor Anthony Dullaghan
アンソニー デュラグハム コナー
Joseph Anthony Abys
アンソニー アビス ジョセフ
Peter Epstein
エプスタイン ピーター
Joseph John Maisano
ジョン マイサノ ジョセフ
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Nokia of America Corp
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Lucent Technologies Inc
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来法の問題を有さないパラジウム電気メッ
キ法を提供する。 【解決手段】 本発明の電気メッキ浴は金属−スルホン
酸錯体(ここで金属は貴金属である)および遊離スルホ
ン酸を含む。この貴金属は、Pd、Au、硬質Au(硬
化剤としてNiまたはCoを含む)、Pt、Rh、R
u、Agおよびそれらの合金を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気メッキに関す
るものであり、さらに特に、電気メッキ塩、電気メッキ
浴および電気メッキ方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】貴金属は、電気接触面、導電路およびヒ
ートシンクのような電気回路を含む多くの工業的応用分
野で使用されている。貴金属の種々の性質は、このよう
な応用分野で貴金属を使用するのに非常に有利である。
この性質としては、物理的および化学的安定性、高い導
電性、低い気孔率、および高い熱伝導性がある。貴金属
は前記した一つ、またはそれ以上の性質のために、集積
回路のような高密度回路にしばしば使用される。
【0003】貴金属電気メッキ法の一つの問題は、最初
にメッキ金属をメッキ浴に供給するのに適した化合物の
選択である。このような化合物は安定であり、かなり純
粋な形で容易に作られ、そして電気メッキ浴に容易に溶
解しなければならない。この問題は迅速な多量のパラジ
ウム電気メッキが行われる場合に、特に困難である。こ
の場合、比較的多量のパラジウム金属がメッキされ、従
って多量のパラジウムをメッキ浴に添加しなければなら
ない。このような事情の下では、高い溶解度および高い
溶解速度が特に重要である。
【0004】さらに、パラジウム化合成分(錯体類、ア
ニオンなど)の相容性およびメッキ浴の複雑さも、これ
らの因子がメッキ浴の寿命を制限し、メッキ浴の電気メ
ッキ特性を変え、主メッキタンクに汚染物を加える場合
があるので、実際上非常に重要である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、上記
のような問題点を有しない電気メッキ方法を提供するこ
とである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の一実施形態によ
れば、電気メッキ浴は、金属−スルホン酸錯体(ここで
金属は貴金属である)および遊離スルホン酸を含んでい
る。本明細書中で使用する“貴金属”という語は、P
a、Au、硬質Au(硬化剤としてのNiまたはCoを
含む)、Pt、Rh、Agおよびそれらの合金を含む。
スルホン酸は次の構造式 R[SO]−X (式中、Rはアルキル基またはアリール基であり、Xは
カチオン性化学種である)で表される酸である場合があ
る。
【0007】スルホン酸はたとえばメタンスルホン酸
(MSA)である。得られるメッキ浴は、2.5未満の
pH、特に1.0未満のpHを有する。
【0008】電気メッキ浴は光沢剤(brighten
er、brightening agent)の様な添
加剤を単独でのみ含有することができる。
【0009】貴金属合金をメッキするとき、電気メッキ
浴は、合金金属−スルホン酸錯体を含んでいても良い。
たとえば、Pd−Ni合金をメッキするメッキ浴は、P
d−スルホン酸錯体およびNi−スルホン酸錯体を含有
することができる。この2種の金属錯体の濃度は、合金
の所望の組成%によって主に決められる。
【0010】本発明の他の実施形態によれば、対象物
(たとえば基質)上に金属を電気メッキする方法は、メ
ッキすべき対象物を、電気メッキ浴に電流を供給しなが
ら、貴金属を有する金属−スルホン酸錯体および遊離ス
ルホン酸を含有する溶液中に保持することを含む。対象
物は、スルホン酸中に予備浸漬することができる。
【0011】一実施例において、貴金属は、Cuまたは
その合金のような基質上に浸漬沈着したPdであっても
よい。
【0012】本発明のさらに他の実施形態において、P
dまたはPd合金を電気メッキするための電気メッキ浴
中で使用する金属塩が提供される。このPd塩の化学式
は次の通りである: Pd(NHMSA (式中、xは0〜4の範囲内にある)。
【0013】本発明のさらに他の実施形態によれば、電
気メッキ浴にメッキ金属を供給する際に使用する金属塩
の合成方法が提供される。この方法は、スルホン酸を金
属イオン源(ここで金属は貴金属である)と混合してス
ラリーを作り;このスラリーをろ過して貴金属−スルホ
ン酸塩を捕集し;捕集した塩をアルコールで洗浄し;そ
してこの洗浄した塩を乾燥することを含む場合がある。
混合は、略室温で行うことができる。
【0014】本発明のその他の態様は、以下の記載の中
で、および添付図面を参照することにより明らかになる
であろう。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明は、電気メッキ浴にメッキ
金属を供給するための金属組成物、特にメタンスルホン
酸(MSA)の金属錯体、および金属−MSA錯体の合
成方法を提供するものである。
【0016】本発明はさらに、スルホン酸の金属錯体を
含む電気メッキ浴および対象物(たとえば基質)上に貴
金属を電気メッキするために前記のようなメッキ浴を使
用する方法を提供するものである。本明細書中で使用す
る“貴金属”と言う語は、Pd、Au、硬質Au(硬化
剤としてNiまたはCoを含む)、Pt、Rh、Ru、
Agおよびそれらの合金を含む。
【0017】対象物の表面上に貴金属を電気メッキする
ために電気メッキ浴にメッキ金属を供給するのに、一般
にスルホン酸の金属錯体を使用できることが見出され
た。本明細書中、少量または最小量の下層金属廃物で高
収率の金属塩の得られる金属−スルホン酸錯体の製造方
法が提供される。
【0018】このような金属−スルホン酸錯体の使用に
より、対象物上にストライクまたは下層をメッキする際
に特に適している貴金属電気メッキ用の非常に酸性のメ
ッキ浴を得ることができる。さらに、この金属−スルホ
ン酸錯体は、化学物質および添加剤の要求が少なく、主
メッキタンクの汚染または汚染の可能性が減少し、良品
質のメッキ製品が製造され、そして主メッキタンクの保
全の全コストを低下させることのできる電気メッキ浴ま
たは溶液が提供される。
【0019】一実施態様によれば、電気メッキまたは溶
液は、対象物の表面上に貴金属をメッキするために供給
される。このメッキ浴または溶液は、金属−スルホン酸
錯体または塩(ここで金属は貴金属である)および遊離
スルホン酸からなる。このメッキ浴は、貴金属合金をメ
ッキするために合金金属−スルホン酸錯体または塩を含
有しても良い。このような構成には、2.5未満、好ま
しくは1.0未満のpH水準を酸性メッキ浴に与える。
【0020】一実施例において、メッキ浴または溶液
は、単一の添加剤だけ、たとえば光沢剤またはその他の
周知のメッキ添加剤だけに制限される。たとえば、Pd
メッキ用の添加剤系は、典型的には次の二つのクラスに
分けられる。
【0021】クラスI(光沢剤)は、一般に、スルホン
基に対してα−またはβ−位置に不飽和結合のある不飽
和スルホン化合物である。このような化合物は、式A−
SO −B(ここでAは、置換されているか、または置
換されていないアリール基またアルキレン基であり、B
はOH、OR、OM、NHなどである場合がある)で
表される。
【0022】クラスIIの有機光沢剤は、一般に不飽和
またはカルボニル有機化合物である。たとえば>C=
O、>C=C<、>C=N−、(−N=N−)などを含
む化合物である。
【0023】従って、メッキ浴または溶液における化学
物質の減少または最少化は、主メッキタンクの汚染また
は汚染の可能性を低下させる。
【0024】他の実施態様によれば、ここで貴金属のメ
ッキ方法が提供される。このメッキ方法は、一般に、メ
ッキ浴に電流を供給しながら、金属スルホン酸錯体(こ
こで金属は貴金属である)を含有するメッキ浴または溶
液中にメッキすべき対象物(たとえば基質)を保持する
ことを含む。貴金属合金をメッキするために、メッキ浴
はさらに合金金属−スルホン酸錯体を含有することがで
きる。
【0025】上記方法は、貴金属のストライクまたは下
層を沈着させるのに使用することができる。
【0026】さらに他の実施態様によれば、電解質また
は塩およびそれらの製造方法は、Pdのような貴金属を
メッキする際に使用に供される。Pd電解質または塩は
式: Pd(NHMSA (式中、xは0〜4の範囲内にあり、MSAはメタンス
ルホン酸である)で表されるパラジウム−アミンメタン
スルホン酸錯体からなる場合がある。このスルホン酸の
Pd錯体は、一般に、遊離スルホン酸(この例ではMS
A)をPd塩のようなPdイオン源を含有する溶液と混
合することによって作ることができる。
【0027】金属−スルホン酸塩の使用により一般的ア
プローチに種々の利益および利点が得られる。たとえ
ば、Pd−MSAの使用により、特にストライク(たと
えば厚さ約3〜4μインチの層)をメッキするのに有用
な、そして厚さ約10〜20μインチの他の型の金属層
をメッキするのにも有用な、少なくとも2.5未満、好
ましくは1.0未満のpHを有する非常に酸性のメッキ
浴が得られる。高い酸性度のメッキ浴は、典型的にメッ
キ浴の複雑性およびコストを高める追加の化学物質また
は添加剤を必要としないで、メッキすべき基質上の表面
層(たとえば酸化物層)を除去する。メッキ浴は、単一
の添加剤だけに制限することができる。
【0028】化学物質および添加剤の要求が少ないこと
により、基質の腐蝕、および/または先のメッキ操作か
らタンクに引きずり込まれる金属塩による主メッキタン
クの汚染、または汚染の可能性が実質的に減少する。主
メッキタンク中の汚染物質の減少は良好な品質のメッキ
製品の製造を確実にし、主メッキタンクの保持にかかる
全コストを減少する。
【0029】さらに、Pd−MSA塩は、特にストライ
クの沈着に適しているメッキ浴を提供する。このこと
は、Niのような容易に不動態化される表面への改良さ
れた接着、続く沈着物の気孔率の減少を含む追加の利益
をもたらし、そしてさらに、基質の腐蝕および先のメッ
キ操作から引きずり込まれる金属塩によって生じる汚染
から主メッキ浴を保護する。
【0030】さらに、Pd−MSA塩は、主メッキタン
クによって実施することのできる、非ハライドおよびハ
ライド基材化学反応のような他のメッキ操作と相容性の
あるメッキ浴を提供する。
【0031】たとえば、Pd(NH[MSA]
のようなPd−MSA塩の製造を含む反応形態の例は、
次の反応式(3) [Pd(NH]A+過剰のMSA→[Pd(NH][MSA] +MSA+HA (3) (式中、xは好ましくは0〜4の範囲内にあり、Aはア
ニオンである)によって示される。この例において、ス
ルホン酸はメタンスルホン酸であり、Pdの金属イオン
源はPd(NH)A塩(ここでアニオンAは、たとえ
ばサルフェート、ハライド(たとえばフルオライド、ク
ロライド、ブロマイドおよびヨウ化物)、ナイトレー
ト、ナイトライト、アセテート、ホスフェートまたはス
ルファミン酸塩である場合がある)である。反応式
(3)について、NHは除去されて純粋な金属−スル
ホン酸錯体を提供するか、または他の有機アミンで置換
されてPd−MSA塩の錯体類を提供する場合がある。
【0032】上記のことは、Pd−MSA塩の一例を含
む反応形態を示しているが、一般にその他の貴金属−ス
ルホン酸塩を得るため、および合金金属−スルホン酸塩
を得るために同一、または同様なアニオン交換反応を適
用することができる。
【0033】たとえば、合金金属−MSA塩の反応式
は、一般に次式によって示される: [M][A]+MSA(過剰)→[M][MSA]+MSA+HA (4) (式中、MはNi、Co、Ag、Snなどのような合金
金属であり、MSAはメタンスルホン酸である)。反応
式(3)と同様に、アニオンAは、サルフェート、ハラ
イド(たとえばフルオライド、クロライド、ブロマイド
およびヨウ化物)、ナイトレート、ナイトライト、アセ
テート、ホスフェートまたはスルファミン酸塩である場
合がある。Mは、所望の用途によって選択することので
きるNi、Co、AgまたはSnのような任意の所望の
合金金属である場合がある。この合金金属Mは、最初は
合金金属を含む金属塩のような合金金属イオン源の形で
あっても良い。合金金属の濃度は、沈着される合金組成
(Pd10〜95重量%)に依存する。
【0034】合金のメッキにおいて、メッキ浴または溶
液は、合金金属−MSA錯体の溶液をPd−MSA錯体
および遊離MSAと混合することによって作ることがで
きる。
【0035】合金のメッキを容易化するために、混合リ
ガンド系を所望により使用することもできる。所望合金
中の金属により適当なリガンドを選択することができ
る。たとえば、Pdのリガンドはアンモニアである。
【0036】上記のことは、メタンスルホン酸について
記述したが、構造式R[SO]−X(式中、Rはアル
キル基またはアリール基であり、Xはカチオン性化学
種、たとえばHまたはNaなどである)で表される
グループの他のスルホン酸は、貴金属を電気メッキする
ための金属−スルホン酸錯体およびメッキ浴を提供する
ために使用することができる。
【0037】図1を参照すると、貴金属メッキ金属をメ
ッキ浴に供給する際に使用するためのスルホン酸の貴金
属錯体の一般的な合成方法は、 (a)貴金属イオン源(たとえば貴金属塩)の溶液にス
ルホン酸を添加してスラリーを作り; (b)このスラリーを沈殿物と共に適当な時間かきま
ぜ; (c)スラリーをろ過し、金属−スルホン酸塩を捕集
し; (d)この塩をイソプロパノールのようなアルコールで
洗浄し;そして (e)洗浄した金属−スルホン酸塩を空気乾燥すること
からなる。
【0038】残ったろ液、およびアルコールは、適宜捕
集して再利用することができる。
【0039】上記の方法により、最少量の金属廃物で非
常に高い収率で金属−スルホン酸塩、特にPd−MSA
塩を製造する有効な方法が提供される。このことは、高
価な貴金属を取り扱うときに、特に重要である。
【0040】実施例1 Pd−MSA塩の合成方法の例をここに示す。この実施
例において、メタンスルホン酸(70%v/v溶液)2
50mlを、Pd(金属として)70g/lを含有する
1lの[Pd(NH][SO]に、室温でかき
混ぜながら、徐々に添加した。MSAの添加が完了した
後、得られた淡黄色懸濁液をさらに30分間連続してか
き混ぜた。次に、反応器の内容物を大型ブフナー漏斗に
注いだ。わずかに灰色がかった白色の微細結晶性生成物
をイソプロパノール(IPA)40mlで少量宛3回洗
浄し、空気乾燥する。こうしてPd−MSA塩220g
([Pd(NH][SO]溶液からのPd70
g/lに対して90%)が得られた。
【0041】残ったろ液を捕集し、Pd回収のために再
循環に送る。所望により、生成物洗浄のために使用した
アルコールも標準の装置を用いた蒸発、および凝縮によ
り再利用することができる。
【0042】図2を参照すると、貴金属を供給するため
の金属−スルホン酸塩を含有するメッキ浴を使用するこ
とによって対象物(たとえば基質)上に貴金属を電気メ
ッキすることのできる一般的方法は、好ましくは (a)パラジウム、またはパラジウム合金のような貴金
属またはその合金でメッキされるべき露出表面部分を有
する対象物を、メッキ金属−スルホン酸塩と相容性のあ
るスルホン酸中に予備浸漬し; (b)対象物をすすぎ; (c)工程の型(たとえばラック(rack)式または
連続式)により5mA/cmより大きい電流密度をメ
ッキ浴に適用し;そして (d)メッキすべき対象物を、露出表面部分上に所望の
厚さの貴金属層が形成されるのに充分な時間メッキ浴中
に保持することを含む。
【0043】上記の電気メッキ方法は、Cuまたはその
合金のような基質上にPdを浸漬沈着するのに使用する
ことができる。
【0044】PdおよびPd合金のためのメッキ浴また
は溶液の例を以下に示す。このメッキ浴は、ラックが取
り付けられた物品に典型的な低速メッキ、または電子部
分(たとえばコネクター、プリント回路板、プリント配
線板など)用のリール対リール型連続供給に典型的な高
速メッキのような種々のメッキ方法に使用することがで
きる。
【0045】実施例2 この実施例では、Pd電気メッキ用浴または溶液の組成
を示す。単一の添加剤は、前記したクラスIまたはII
の光沢剤である場合がある。Pdは1未満のpHで沈着
される場合がある。
【0046】 [Pd(NH]MSA Pd 0.5〜20g/l 単一添加剤 0.5〜10ml/l 遊離MSA 50〜300ml/l pH 1未満 温度 室温 電流密度 5〜50ASF 回転数 100〜50rpm
【0047】実施例3 この実施例では、Pd−Ni合金電気メッキ用浴または
溶液の組成を示す。単一の添加剤は、前記したクラスI
またはIIの光沢剤である場合がある。Pd−Ni合金
は1未満のpHで沈着される場合がある。
【0048】 [Pd(NH]MSA Pd 0.5〜20g/l Ni[MSA] Ni 0.5〜20g/l 単一添加剤 0.5〜10ml/l 遊離MSA 50〜300ml/l pH 1未満 温度 室温 電流密度 50〜50ASF 回転数 100〜500rpm
【0049】Cuで作られたような対象物または基質上
にPdを電気メッキするためにPd−MSAを使用する
ことを検討する種々の試験を行ったが、これを以下に説
明する。
【0050】図3A〜3Dは図1および2に示した方法
を用いて基質、または対象物上に沈着したPd層の異な
る厚さ水準で走査電子顕微鏡を用いて得た2,200倍
の像を示している。図示のように沈着した層は、微細な
クラッキングを示していなかった。
【0051】銅基質上でPd−MSAメッキ浴を用いた
浸漬沈着は明るい白色のPd層を与えた。このような現
象は、特に電子工業における使用の際に見られる場合が
ある。さらに特に、プリント配線板(PWB)、プリン
ト回路板(PCB)の製造およびプラスチック上へのメ
ッキにおいて見られる。
【0052】主メッキタンクの金属汚染を試験するため
にNiおよびCuを共に50ppmまで添加したが、沈
着品質に不利なインパクトはなかった。他のメッキ操作
からの引きずり込みに関してハライド系および非ハライ
ド系に共に20ml/lまで故意に添加したが問題は生
じなかった。
【0053】当業者にとって、多数の変更形態および変
形形態は容易に行うことができると思われるので、本発
明は、本明細書中に例示し述べた厳密な構成および操作
に制限されるものではなく、適用されるすべての適当な
変更形態および等価物は本出願の特許請求の範囲内にあ
るものと考えられる。
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、従来の問題点が軽減さ
れたパラジウム電気メッキ方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】貴金属(その合金を含む)を電気メッキするた
めのメッキ浴または溶液にメッキ金属を供給する際に使
用する金属−スルホン酸錯体、または塩または電解質の
一般的な合成方法のフローチャートである。
【図2】貴金属を電気メッキするための金属−スルホン
酸錯体を含むメッキ浴または溶液の一般的な使用方法の
フローチャートである。
【図3】A〜Dは、図1および2に示した方法を用いて
基質または対象物上に沈着した種々の厚さのPd層の走
査電子顕微鏡を用いて得た像である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジョセフ アンソニー アビス アメリカ合衆国 07059 ニュージャーシ ィ,ワレン,ブルー ジェイ コート 4 (72)発明者 ピーター エプスタイン アメリカ合衆国 07726 ニュージャーシ ィ,マナラパン,マキントッシュ レーン 14 (72)発明者 ジョセフ ジョン マイサノ アメリカ合衆国 08876 ニュージャーシ ィ,ブランチバーグ,カスケイズ テラス 28 Fターム(参考) 4K023 AA24 AA25 AA28 AB40 AB42 AB44 AB45 AB46 BA16 BA22 BA27 BA29 CB08 CB13 DA02 4K024 AA10 AA11 AA12 AA24 AB01 BA09 BB09 CA01 CA03 GA16

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属が貴金属である金属−スルホン酸錯
    体と遊離スルホン酸とからなる電気メッキ浴。
  2. 【請求項2】 さらに単一の添加剤だけを含む請求項1
    に記載の電気メッキ浴。
  3. 【請求項3】 さらに合金金属−スルホン酸錯体からな
    る請求項1に記載の電気メッキ浴。
  4. 【請求項4】 貴金属がPdであり、合金金属がNi、
    Co、AgおよびSnからなる群から選択される請求項
    2に記載の電気メッキ浴。
  5. 【請求項5】 pHが2.5未満である請求項1に記載
    の電気メッキ浴。
  6. 【請求項6】 pHが1.0未満である請求項5に記載
    の電気メッキ浴。
  7. 【請求項7】スルホン酸が次の構造式 R[SO]−X (式中、Rはアルキル基またはアリール基であり、Xは
    カチオン性化学種である)で表される酸である請求項1
    に記載の電気メッキ浴。
  8. 【請求項8】 単一の添加剤がグループIまたはIIの
    光沢剤のうちの1つである請求項1に記載の電気メッキ
    浴。
  9. 【請求項9】 スルホン酸がメタンスルホン酸からな
    り、金属−スルホン酸錯体が金属−メタンスルホン酸錯
    体からなる請求項1に記載の電気メッキ浴。
  10. 【請求項10】 メッキすべき対象物を、貴金属を有す
    る金属−スルホン酸錯体および遊離スルホン酸を含有す
    る溶液中に、メッキ浴に電流を供給しながら保持するこ
    とからなる対象物上に金属を電気メッキする方法。
  11. 【請求項11】 さらに、前記対象物をスルホン酸中に
    予備浸漬することからなる請求項10に記載の方法。
  12. 【請求項12】 メッキ浴が単一の添加剤だけを含有し
    ている請求項10に記載の方法。
  13. 【請求項13】 メッキ浴がさらに合金金属−スルホン
    酸塩を含む請求項10に記載の方法。
  14. 【請求項14】 貴金属がPdであり、合金金属がN
    i、Co、AgおよびSnからなる群から選択される請
    求項13に記載の方法。
  15. 【請求項15】 pHが2.5未満である請求項10に
    記載の方法。
  16. 【請求項16】 pHが1.0未満である請求項15に
    記載の方法。
  17. 【請求項17】 スルホン酸が次の構造式 R[SO]−X (式中、Rはアルキル基またはアリール基であり、Xは
    カチオン性化学種である)で表される酸である請求項1
    0に記載の方法。
  18. 【請求項18】 スルホン酸がメタンスルホン酸からな
    り、金属−スルホン酸錯体が金属メタンスルホン酸錯体
    からなる請求項10に記載の方法。
  19. 【請求項19】 貴金属が、基質状に浸漬沈着されるP
    dである請求項10に記載の方法。
  20. 【請求項20】 前記対象物がCuまたはCu合金のう
    ちの少なくとも一つからなる請求項19に記載の方法。
  21. 【請求項21】 式 Pd(NHMSA (式中、xは0〜4の範囲内にある)で表される化合物
    からなる、PdまたはPd合金を電気メッキするための
    電気メッキ浴に使用する金属塩。
  22. 【請求項22】 スルホン酸を金属イオン源と混合して
    スラリーを作り(ここで金属は貴金属である);そして
    このスラリーをろ過して貴金属−スルホン酸塩を捕集す
    ることからなる、電気メッキ浴にメッキ金属を供給する
    際に使用するための金属塩の合成方法。
  23. 【請求項23】 さらに、捕集した塩をアルコールで洗
    浄し;そして洗浄した塩を乾燥することからなる請求項
    22に記載の方法。
  24. 【請求項24】 混合を略室温で行う請求項22に記載
    の方法。
  25. 【請求項25】 貴金属がPdであり、スルホン酸がメ
    タンスルホン酸である請求項22に記載の方法。
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