JP2002060748A - 地盤固結材および地盤固結工法 - Google Patents
地盤固結材および地盤固結工法Info
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Abstract
による公害も発生せず、複合注入工法で使用される溶液
型注入材への影響も極めて少ない、耐久性と環境保全性
に優れた懸濁型地盤固結材および地盤固結工法を提供す
る。 【解決手段】 カルシウムアルミネートとスラグとを主
成分とし、セメント類を実質的に含まない。
Description
た懸濁型地盤固結材および地盤固結工法に関し、特に弱
アルカリ性である懸濁型地盤固結材と、溶液型シリカ地
盤固結材とを併用して軟弱地盤等の対象地盤を固結す
る、耐久性と環境保全性に優れた懸濁型地盤固結材およ
び地盤固結工法に関する。
アルミネートを主成分とする懸濁型地盤固結材を使用す
ることにより、併用する溶液型シリカ固結材の硬化性、
耐久性に与える影響が極めて少ない地盤固結工法に関す
る。さらに、本発明の懸濁型地盤固結材を使用すること
により、地盤のアルカリ公害が少なく、六価クロム等の
重金属による汚染がないこと、さらに軽量であるため浸
透、混合性が優れていることを特徴とする。
入材の主成分としてセメントを使用する場合には、この
セメント中に微量の六価クロムが含有されており、固化
するまでにこれらの重金属が溶出して環境を汚染する危
険性が指摘されている。しかしながら、カルシウムアル
ミネートはセメントの急結材として使用されるため、カ
ルシウムアルミネートと同量あるいはそれ以上のセメン
トを使用するのが通例である。
材と、水ガラス系溶液型注入材とを併用する、いわゆる
複合注入工法も従来より知られているが、かかる水ガラ
ス系溶液型注入材の固結体がセメントのアルカリによっ
て劣化する等の問題があった。これは、注入目的が仮設
である場合には、それほどの問題もなかったが、注入材
にも次第に耐久性が要求されるようになってきたことか
ら、今日では、溶液型注入材ではシリカゾル系(水ガラ
スと酸の中和反応によりアルカリを除去した酸性〜弱ア
ルカリ性シリカ水溶液グラウト)、コロイダルシリカ
系、活性シリカ系(水ガラスをイオン交換樹脂またはイ
オン交換膜で脱アルカリした酸性〜弱アルカリ性シリカ
水溶液グラウト)注入材等、水ガラスグラウトの劣化の
要因であるアルカリを除去した注入材が使用されるよう
になった。
うな弱アルカリ性〜非アルカリ性シリカゾルグラウトで
あっても、アルカリ性の高い懸濁型注入材と併用する
と、弱アルカリ性〜非アルカリ性シリカグラウトのpH
が変化するため、ゲル化時間が大きく変動し、また、懸
濁型注入材からのアルカリがゲル化物を溶解する等、固
結体の耐久性にも影響を受けた。
次注入材であるスラグやセメントを主成分とする懸濁型
注入材と、二次注入材である水ガラス系注入材とが接触
すると、水ガラス系注入材にゲル化の遅延が起こり、場
合によっては、ゲル化しなかったり、一旦ゲル化したも
のが再溶解するということもあり、他方、懸濁型注入材
においても強度低下が起こることがあった。このよう
に、懸濁型注入材と水ガラス系溶液型注入材とを併用す
る地盤注入工法においては、懸濁型注入材がセメントを
主成分としアルカリ性が高い場合には、水ガラス系溶液
型地盤注入材のゲル化物を劣化させて耐久性に問題を生
じていた。また、水ガラスを使用し、アルカリ側でゲル
化させた場合には、アルカリが溶出するため、アルカリ
公害が懸念された。
用せず、よって六価クロムによる公害も発生せず、複合
注入工法で使用される溶液型注入材への影響も極めて少
ない、耐久性と環境保全性に優れた懸濁型地盤固結材お
よび地盤固結工法を提供することにある。
解決すべく鋭意研究した結果、懸濁型注入材の主成分と
してカルシウムアルミネートを使用することにより、地
盤を確実にかつ強固に固結し、かつ、耐久性と環境保全
性にも良好であることを見出し、本発明を完成するに至
った。
シウムアルミネートとスラグとを主成分とし、セメント
類を実質的に含まないことを特徴とするものである。
盤固結材と溶液型シリカ固結材とを併用する地盤固結工
法において、懸濁型地盤固結材として、カルシウムアル
ミネート、またはカルシウムアルミネートとスラグとを
主成分とする懸濁型地盤固結材を用いることを特徴とす
るものである。
結材の固結体からアルカリの溶脱が殆どなく、また、セ
メントを使用せずにカルシウムアルミネートを主成分と
する懸濁型地盤固結材を使用するため、六価クロム等の
重金属の溶脱による公害も発生せず、さらには複合注入
工法で使用される溶液型固結材への影響も極力少なくす
ることができる。
法で使用される注入材、高圧噴射注入、裏込注入、土と
の混合による地盤改良、廃土の固化、掘削土の固化、気
泡や気泡ビーズを混ぜた軽量盛土材等に用いる固結材を
いうものとする。
て説明する。本発明の懸濁型地盤固結材は、カルシウム
アルミネートとスラグとを主成分とし、セメント類を実
質的に含まない。従来は、一次注入材として一般的には
セメント−ベントナイト懸濁液が使用されており、この
調製液のpHは直ちに約12.5となる。これに対し、
本発明者は、pHがほぼ10.8以下の弱アルカリ性懸
濁液を用いると、溶液型注入材への影響が極力抑制され
ることを見出した。また、カルシウムアルミネートはセ
メントの急結材として使用されており、それ単独では耐
久性の優れた固結体を得ることはできなかったが、カル
シウムアルミネートにスラグを併用することにより、高
強度で耐久性に優れた固結体を得ることができることも
見出した。
とする懸濁型地盤固結材とは、水和反応によって固結す
る能力を有するもので、セメントの急結材として通常使
用されるカルシウムアルミネート(12CaO・7Al
2O3、CaO・2Al2O3、3CaO・Al2O3等、あ
るいはさらにこれらとハロゲン元素が固溶したカルシウ
ムハロアルミネート、例えば、11CaO・7Al2O3
・CaF等)を主成分とする懸濁型地盤固結材を意味
し、さらに、このようなカルシウムアルミネートに石
膏、硫酸ナトリウムなどの無機硫酸塩を混合あるいは溶
融して得られたものも含むものとする。
メントの急結材として用いた場合には、そのような固結
体からはアルカリが溶脱し、また重金属類も溶脱し、固
結体の耐久性や公害の問題が生ずることになる。
例えば、カルシウムアルミネート水和物を600〜90
0℃で焼成し急冷して無定形とするか、比較的純度の高
いアルミナと生石灰を1000℃以上、好ましくは15
00〜1600℃の高温で、例えば、電気炉にて焼成
し、粉砕する方法が挙げられる。
000cm2/g以上が好ましく、3000〜5000
cm2/gがより好ましい。ただし、浸透性をそれ程要
求されない一次注入材として注入する場合には、200
0〜4000cm2/g程度でもよい。
て得られたカルシウムアルミネートにスラグを併用する
が、さらに石膏、消石灰等を添加して、固結体の強度を
大きくしたり、凝結時間を調整することが好ましく、さ
らにはベントナイト等を添加することもできる。
酸、酒石酸、リンゴ酸、グルコン酸等の有機ヒドロキシ
カルボン酸や蔗糖、炭酸ナトリウムや炭酸カリウムのよ
うな無機炭酸塩等が挙げられる。
平均粒径10ミクロン以下、あるいは比表面積6000
cm2/g以上の微粒子状のものが好ましい。このよう
な微粒子はカルシウムアルミネートとの反応性が良好と
なり、固結性の点から好ましい。
石膏の添加量は、100:5〜1000(重量部)が好
ましい。また、カルシウムアルミネートに対する遅延剤
の添加量は、100:0〜10(重量部)が好ましい。
(二重管ダブルパッカ工法等注入管まわりの削孔孔壁の
空隙に填充する注入材を含む)として使用する場合に
は、配合液1m3当たりカルシウムアルミネートおよび
スラグの合計量が100〜300kg、高圧噴射等の高
強度を要する配合液では、配合液1m3当たり150〜
600kgが好ましい。なお、固結体の強度でみると、
一般注入工法の場合には、0.1〜5.0MN/m2、
高圧噴射工法の場合には1.0〜10.0MN/m2と
なるように配合を決定するのが好ましい。
製から増粘してほぼ送液不能となるまでの時間をここで
は可使時間とする)は、添加する遅延剤の種類と添加量
により異なる。その他、必要に応じて流動化剤等を添加
することもできるし、気泡剤を混入することもできる。
濁型地盤固結材とともに溶液型シリカ固結材とを併用す
る場合、溶液型シリカ固結材として水ガラス系注入材を
使用することができる。水ガラスをゲル化材として使用
すれば、ゲル化時間を短縮することができ、また、非ア
ルカリ性水ガラスや水ガラスと酸を混合、中和してアル
カリを除去したシリカゾルを使用すれば、弱アルカリ性
〜弱酸性でゲル化時間を短縮することができる。
濁型地盤固結材)の強度は、地盤への注入率によっても
異なるが、強度が大き過ぎると二次注入材を十分に注入
することができなくなることがあるため、1日強度で
0.2〜1.5MN/m2程度が好ましい。
でもよいが、当然、耐久性の優れた固結材が好ましく、
水ガラスからイオン交換樹脂またはイオン交換膜により
脱アルカリ処理、または酸による中和処理によって得ら
れた水溶性シリカ化合物を主成分とする注入材が好まし
い。このような水溶性シリカ化合物を主成分とする注入
材としては、コロイダルシリカ系注入材(コロイダルシ
リカに無機塩等の硬化剤を添加してゲル化させる注入
材)、活性シリカ系注入材(活性シリカまたは弱アルカ
リ性シリカにpH調整材および必要に応じて無機塩類を
添加してゲル化させる注入材)、およびシリカゾル系注
入材(弱アルカリ性〜中性、酸性)が好ましい。なお、
コロイダルシリカ系注入材の場合には、少量の酸類を添
加して固結体のpHを下げた方がより耐久性が良好とな
る。他方、酸性シリカゾルの場合、あるいはコロイダル
シリカ、活性シリカ系でも同様であるが、弱アルカリ性
懸濁型注入材のpHの影響によりゲル化時間が大幅に短
縮することがあるので、酸性シリカゾルに燐酸化合物お
よび/または金属封鎖剤を含有させたものを用いるのが
望ましい。このような化合物としては、燐酸、燐酸1ソ
ーダ、燐酸2ソーダ、燐酸3ソーダ、ピロ燐酸ソーダ、
酸性ピロ燐酸ソーダ、トリポリ燐酸ソーダ、テトラポリ
燐酸ソーダ、ヘキサメタ燐酸ソーダ、酸性メタ燐酸ソー
ダ等が挙げられる。
地盤が極めて粗であり、しかも一次注入材の注入量が少
ない場合には、瞬結でも構わないが、通常1〜60分が
好ましく、大量注入する場合には、ゲル化時間が1日以
上のものも使用可能である。なお、このゲル化時間は土
中ゲル化時間に相当するものであり、溶液型シリカ固結
材の型により大きく異なる。例えば、活性シリカ系注入
材は、配合液単位でのゲル化時間が数日程度と長くて
も、地盤に注入するとゲル化時間が土との接触により1
日以内ともなり得る。
注入材として使用し、粗な部分を充填し、地盤の強度を
確保し、次いで、本発明の地盤固結工法に従い、溶液型
シリカ固結材を二次注入材として使用し、地盤の止水性
を向上させるが、地盤状況により懸濁型地盤固結材と溶
液型シリカ固結材とを交互に注入することもできる。
影響をより受けにくくするためには、懸濁型地盤固結材
を注入してから固結後に溶液型シリカ固結材を注入する
のが好ましく、例えば、懸濁型地盤固結材を注入して1
日以上経過後に溶液型シリカ固結材を注入することもで
きる。
比率は、注入する地盤の状況により異なるが、懸濁型地
盤固結材1に対し、溶液型シリカ固結材1〜5(体積
比)の比率とするのが好ましい。
重管ダブルパッカ工法の一次注入材として、あるいは二
重管複合注入工法の一次注入材として本発明の懸濁型地
盤固結材を使用したり、複数個の袋体を装着した注入管
を使用し、該袋体に本発明の懸濁型地盤固結材を充填、
膨張させ、これらをパッカとし、溶液型シリカ固結材を
二次注入材として地盤に注入し、注入管周囲から上部へ
の漏洩を防止すると同時に地盤に浸透させることができ
る。
述する。図1は、二重管ダブルパッカ注入装置Aを削孔
に建て込んだ状態の一例であり、軸方向に複数の外管吐
出口3を有する外管1と、この外管1の管路1a内に挿
入され、先端部に内管吐出口5を有し、かつ、この内管
吐出口5の上下位置に間隔をあけて一対のパッカ6、6
を保持した内管2とを備えて構成される。内管2は一対
のパッカ6、6が外管1の内壁面7を慴動しながら上下
に移動自在である。
注入するに当たり、まず、軸方向に複数の外管吐出口3
を有する外管1を注入すべき地盤8の削孔11に挿入
し、スリーブグラウト10で固定する。次いで、先端部
に内管吐出口5を有し、かつ、この内管吐出口5の上下
位置に間隔をあけてパッカ6、6を保持した内管2を外
管管路1a内に挿入するとともに、一対のパッカ6、6
を外管1の内壁面7に慴動させながら、外管吐出口3が
一対のパッカ6、6間に位置するように上下する。この
状態で溶液型シリカ固結材を内管管路2a、内管吐出口
5、外管吐出口3および空間10を通して地盤8中に注
入する。
孔に建て込んだ他の例であり、外管には袋パッカ9が装
着されている。軸方向に複数の外管吐出口3および3a
を有する外管1と、この外管1の管路1a内に挿入さ
れ、先端部に内管吐出口5を有し、かつこの内管吐出口
5の上下位置に間隔をあけて一対のパッカ6、6を保持
した内管2とを備えて構成される。内管2は一対のパッ
カ6、6が外管1の内壁面7を慴動しながら上下に移動
自在である。
注入するに当たり、まず軸方向に複数の外管吐出口3お
よび3aを有する外管1を注入すべき地盤8の削孔11
に挿入する。次いで、先端部に内管吐出口5を有し、か
つ、この内管吐出口5の上下位置に間隔をあけてパッカ
6、6を保持した内管2を外管管路1a内に挿入すると
ともに、一対のパッカ6、6を外管1の内壁面7に慴動
させながら、袋パッカ9の箇所の外管吐出口3aが一対
のパッカ6、6間に位置するように上下する。この状態
で懸濁型地盤固結材を内管管路2a、内管吐出口5およ
び外管吐出口3aを通して袋パッカ9に送液して袋パッ
カ9を膨張させ、隣接する袋パッカ9、9に空間12を
形成する。
壁面7に慴動させながら空間12の箇所の外管吐出口3
が一対のパッカ6、6間に位置するように上下に移動
し、この状態で溶液型シリカ固結材を内管管路2a、内
管吐出口5、外管吐出口3および空間12を通して地盤
8中に注入する。
工法に限定されることなく、地盤改良工での粉体噴射撹
拌、高圧噴射撹拌、スラリー撹拌等の深層混合処理工
法、表層混合処理工、路床安定処理工、下層・上層路盤
等の舗装工、地中連続壁工、圧入による周辺地盤の圧密
強化等にも使用可能である。
本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。本
実施例において使用した材料は下記の通りである。 (1)普通セメント ブレーン比表面積3300cm2/gの普通ポルトラン
ドセメント(比重:3.17) (2)スラグ ブレーン比表面積10000cm2/gの超微粒子スラ
グ(比重:2.90) その主な成分(%)は下記の表1に示す通りである。
ミクロンのコロイダルシリカ水溶液 (6)弱アルカリ性シリカ 水ガラスをイオン交換樹脂で脱アルカリし、少量の水ガ
ラスでpH調整した、pH9.5、シリカ濃度4.5
%、比重1.025の弱アルカリ性シリカ
表記する) 比重2.80 ブレーン値5800cm2/g 懸濁液のpHは約10.3である。その主な成分(%)
は以下の表2に示す通りである。
と表記する) 非晶質の12CaO・7Al2O3とII型無水石膏との
等重量混合物 比重2.90 ブレーン値5500〜6000cm2/
g 懸濁液のpHは約11.8である。 (11)遅延剤 クエン酸 工業用
濃度8.1%の酸性液を調製した。 (ロ)酸性シリカゾル(2) 酸性シリカゾル(1)にヘキサメタ燐酸ソーダを2重量
%添加した。 (ハ)酸性シリカゾル(3) 酸性シリカゾル(1)に燐酸を1重量%添加した。 (ニ)上記コロイダルシリカ(コロイダルシリカ
(1))にヘキサメタ燐酸ソーダを2重量%添加し、コ
ロイダルシリカ(2)とした。 (ホ)上記弱アルカリ性シリカ(弱アルカリ性シリカ
(1))に燐酸を1重量%添加し、弱アルカリ性シリカ
(2)とした。
の配合について、A液(表3)およびB液(表4)の合
計が400mlとなるように夫々調製した(配合例1〜
8)。得られた溶液型シリカ注入材のpH、ゲル化時間
および強度を表4に併記する。なお、pHは液の調製後
直ちに測定した。
行った。 (接触試験)懸濁型注入材と溶液型注入材が直接接触し
た時、どのような現象がみられるかを試験するため、懸
濁型注入材による固結体(直径5cm×高さ10cm)
を1000mlの容器に入れ、そこへ固結体全体が浸漬
されるように溶液型注入材を500ml注ぎこんで、ゲ
ル化時間およびゲルの状態を観察した。
棒で液をゆっくりかき混ぜ、抵抗が急に大きくなった時
間をゲル化時間とした。ゲルの状態は溶液型注入材を注
ぎ込んでから7日後および28日後に目視により確認し
た(7日後に変化のなかったものについては28日後も
変化していなかった)。他方、固結体を浸漬しない場合
についてはカップ倒立法でゲル化時間を測定したが、両
者の間に大差はなかった。
型地盤固結材(注入材)の実施例1〜5と、カルシウム
アルミネートと石膏とを主成分とする懸濁型地盤固結材
の参考例を下記の表5に示す。これらについて、ゲル化
時間、配合液調製2分後のpHおよび密封養生1日およ
び28日の一軸圧縮強度を表5に併記する。
〜8の溶液型注入材とで接触試験を行い、固結体の強度
および溶液型注入材の性状を測定した。その結果を下記
の表6に示す。なお、表6の内容を理解し易いように、
主成分をカッコ内に表示した。
体浸漬水のpHを以下の方法により測定した。固結体1
00mlを水500mlに浸漬し3日後に浸漬水のpH
を測定した。その結果は下記の表7に示す通りである。
なお、配合の主成分のみを示した。また、実施例18〜
21の養生水について原子吸光法によりクロムを測定し
たが、未検出であった。
おいて、カルシウムアルミネート1を1m3当たり15
0kg使用して調製した懸濁液を建て込みに使用した。
懸濁液は約40分で増粘した。建て込み1日後にその一
部をサンプリングし、強度を測定したところ、0.45
MN/m2であり、注入管の固定には何ら問題はなかっ
た。次いで、カルシウムアルミネート1を1m3当たり
200kg使用して調製した懸濁液を一次注入材として
地盤に注入した。注入圧約0.5MPaで所定量が注入
された。1ケ月後、掘削したところ浸透注入されてお
り、固結体(サンドゲル)の強度を測定したところ0.
63MN/m2であった。
ば主に以下の1〜3の効果が得られる。 1.アルカリ公害が極めて少なく、水質保全性に優れて
いる。 弱アルカリ性懸濁型地盤固結材を使用するため、アルカ
リ、特に水ガラスに起因するアルカリの溶脱がない。 2.重金属の溶出がない。 特に、六価クロムを含有していない材料を使用している
ため、その溶脱がない。 3.溶液型固結材の耐久性が高い。 アルカリに対して耐久性の高い溶液型シリカ固結材を使
用しており、懸濁型地盤固結材と併用した場合にも、固
結した溶液型固結材がアルカリによって溶解することが
ない。
装置および地盤の断面図である。
管装置および地盤の断面図である。
Claims (9)
- 【請求項1】 カルシウムアルミネートとスラグとを主
成分とし、セメント類を実質的に含まないことを特徴と
する懸濁型地盤固結材。 - 【請求項2】 上記スラグが比表面積6000cm2/
g以上の微粒子である請求項1記載の懸濁型地盤固結
材。 - 【請求項3】 懸濁型地盤固結材と溶液型シリカ固結材
とを併用する地盤固結工法において、懸濁型地盤固結材
として、カルシウムアルミネート、またはカルシウムア
ルミネートとスラグとを主成分とする懸濁型地盤固結材
を用いることを特徴とする地盤固結工法。 - 【請求項4】 上記懸濁型地盤固結材を、注入管周囲の
空隙に填充するためのスリーブグラウトとして用いる請
求項3記載の地盤固結工法。 - 【請求項5】 上記懸濁型地盤固結材を注入管周囲に填
充し、一次注入材として地盤に注入する請求項3記載の
地盤固結工法。 - 【請求項6】 上記溶液型シリカ固結材が水ガラスの脱
アルカリ処理または中和処理によって得られた水溶性シ
リカ化合物を主成分とする請求項3記載の地盤固結工
法。 - 【請求項7】 注入管に装着させた袋体に上記懸濁型地
盤固結材を充填して、袋体を膨張させる請求項3記載の
地盤固結工法。 - 【請求項8】 水溶性シリカ化合物を主成分とする上記
溶液型シリカ固結材を上記袋体外の地盤に注入する請求
項7記載の地盤固結工法。 - 【請求項9】 上記溶液型シリカ固結材が燐酸化合物お
よび/または金属イオン封鎖剤を含む請求項3記載の地
盤固結工法。
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---|---|---|---|
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