JP6995328B2 - 地盤注入工法並びに注入材 - Google Patents

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Description

本発明は地盤中に注入材を注入することにより、地盤の止水性の向上、強度増大、液状化防止等の地盤改良を実施するための地盤注入工法並びに注入材に関するものである。
近年の地盤注入工法は、大深度掘削工事や耐震補強、大規模工事に伴う長期工事等、地盤条件の悪い施工現場での注入された地盤の強度、止水性、あるいは固結性の持続性等、確実な地盤改良効果と経済性を要求されるようになってきた。従って注入技術は、注入材そのものの化学的安定性のみならず、土粒子間浸透注入が可能で、かつ経済的施工が可能な注入技術の開発が必要になっている。
特に地震の多発に伴い、確実な浸透固結性ともに広範囲の浸透固結性と所定の品質を持ち、かつ注入された注入液が所定の注入範囲外や地表面に逸脱することなく広範囲に経済的に改良できる注入工法が要求されている。しかるに、地盤注入は通常異なる土層の互層からなる不均質地盤の改良であり、広範囲な地盤改良ほど、又浸透性に優れた注入材ほど注入液が逸脱しやすく、所定領域を確実に浸透固結することが困難になっている。
本発明はそれらの要望に答えるべく完成したもので、耐久性と浸透性に優れた注入材を用いて、広範囲の均質浸透固結を可能にすることによって、浸透注入工法の課題を解決したものであって、複雑な土層からなる地盤条件下で所定の計画注入範囲外への逸脱を低減しながら注入量に相当する大きな固結径の固結体を注入した領域に確実に形成させる経済的浸透注入工法を完成したものである。
本発明者はすでに耐久性に優れた非アルカリ性シリカグラウトを開発し、大きな吐出量で低圧で土粒子間浸透できる注入工法を開発し、液状化対策工や地盤補強工事に適用している。
例えば、特許文献1は耐久期間を考慮した現場採取土を用いた配合設計法に関わり、特許文献2は注入液のゲル化時間が地盤中に浸透していくうちにpHが上昇してゲル化が短縮されることに関わり、特許文献3は注入地盤前後のシリカ量を分析することによる注入地盤の強度の推定に関わり、特許文献4は土中ゲル化時間と注入時間の関係から注入液の配合を設定することに関わる地盤改良工法である。
これらは、いずれもシリカグラウトを地盤に注入して耐久地盤を形成するための本出願人によって開発された技術であるが、実際の施工において適用対象となる地盤条件、施工条件、環境条件に対応してどのように注入方式と注入設計と注入材と注入材の処方を選定するかは確立していなかった。
本発明は多様な地盤条件下で注入中もゲル化後も地盤との間の化学的反応が継続してそれが耐久性に影響するシリカグラウトを用いて、対象とする地盤条件、施工条件、環境条件において注入目的と要求される期間における所定の改良土効果等に対応して、所定の注入領域から注入材を逸脱することなく、所定の注入効果を持続するための注入方式並びに注入設計の選定、注入材と処方の選定、施工管理も含めた一体化した統合技術が必要であることに着目して本発明を完成したものである。
特許第5156928号公報 特許第4097664号公報 特許第4486564号公報 特許第4437481号公報
本発明は地盤に設置した注入管から地盤中に注入材を注入することにより、地盤の止水性の向上、強度増大、液状化防止等の地盤改良を実施するための地盤注入技術に関する発明であって、大きな固結径を得ようとすると粗い土層から所定注入領域外へ逸脱しやすいという問題を解決して、特に複雑な土層からなる地盤条件下で粗い土層や地表面に逸脱することなく土粒子間浸透により所定の範囲に大きな固結体を経済的に、かつ注入量に相当する固結体を注入した領域に確実に形成することを可能にしたものである。
[耐久性と浸透性にすぐれたシリカグラウト]
非アルカリ性シリカグラウトとしては、水ガラスのアルカリを酸で除去した酸性~中性を呈する水ガラスグラウト(シリカゾルグラウト)と水ガラスをイオン交換処理して脱アルカリした活性シリカをさらに増粒したコロイダルシリカ、コロイダルシリカと水ガラスと酸を混合した複合シリカからなる非アルカリ性シリカや金属シリカをあげることができる。また非アルカリ性シリカ溶液とセメントやスラグと炭酸塩(重曹、炭酸ソーダ)を加えることによって、得られた懸濁性グラウトをあげることができる。本工法に用いる注入材としては、溶液型注入材としては有機系水ガラスや中~酸性領域のシリカグラウトやシリカコロイドと水ガラスの複合シリカグラウト(非アルカリ性シリカグラウト)が望ましい。また懸濁型グラウトとしてはセメント系、セメント・ベントナイト系、スラグ系グラウトや上記非アルカリ性シリカを用いた懸濁型グラウトが望ましい。
[土中ゲルタイムと地盤条件と施工法を考慮した注入材の配合処方の設定]
非アルカリ性シリカグラウトのpHとゲル化時間とシリカ濃度の関係を図1、2に示す。図2より非アルカリ性シリカはゲル化時間が10,000分までの長いゲル化時間が可能で、かつ図2より注入液が地下水で希釈されてもゲル化し、固結性を保つことがわかる。また図2よりpHが中性に近い地盤に注入されると、非アルカリ性シリカはゲル化時間の長い酸性シリカグラウトでも中性方向にpHが移行してゲル化時間が短縮してゲル化することが判る(図3、図4)。
図3、4は実際の地盤において、注入目的を達した非アルカリ性シリカグラウトの気中ゲルタイム(GT0)と注入液の気中pH(PH0)と土中ゲルタイムGTS0と土中pH(PHS0)の関係を示す。土中ゲルタイム(GT S0)とは注入対象地盤からの採取土と注入液の混合物又は採取土に注入液を浸透させた試料のpHをいう。地盤のpHをPHSとすると、通常PHS=5~8付近にある。
本発明者の研究によれば、広範囲の浸透に必要な注入時間(H)よりも土中ゲルタイム(GTo)が短くても図5に示すように地盤中で注入液がゲル化しかかったサンドゲルの表皮を超えながら浸透固結領域が拡大して所定の注入量に相当する注入土量の固結体を形成することが判った。この場合、GTo>H≧GTSoとなる。また一次注入としてセメント・ベントナイトを用い、二次注入として非アルカリ性シリカグラウトを重ねて注入した場合のゲル化時間の短縮例を図6に示す。一次注入の量が地盤中における注入率が多いと二次注入のゲル化時間は短縮するため二次注入材の注入領域外への逸脱は低減する。しかし図5の挙
動によって所定の注入量に相当する固結体を形成する。この例ではゲルタイムが205分の注入液がセメントベントナイトの影響でほぼ10分に短縮している。
また透水係数がk=10-2~10-3程度の均質地盤或いは不均質地盤で一次注入材の注入で粗い土層や逸脱しやすい土層を充填して均質地盤にした上で非アルカリ性シリカグラウトを注入した場合、土中ゲルタイム(GTSo)が注入時間(H)より長くても注入液は注入した領域にとどまり、ゲルタイムの経過と共にゲル化し、注入量に相当する固結土量を形成することが判った。これは酸性シリカ溶液が中性に近い地盤中でゲル化が進行する特性があることにもよる。この場合、GTo>GTSo≧Hとなる。
この注入材の特性を用いて配合処方をどうすれば、所定範囲から逸脱することなく広い注入間隔を用いて大きな固結径を形成するという本発明工法並びに注入材について説明する。本発明者によれば、長い気中ゲル化時間(GTo)の非アルカリ性シリカグラウトを用いて低注入速度(q(L/min))で注入時間(H)をかけて広範囲に所定注入量を注入範囲外への逸脱を低減しながら浸透固結することが判った。
この場合、GTo≧H≧GSoとすると、これは図5に示すようにpHが中性側の地盤にゲル化しかかった注入液を乗り越えて浸透することが判った。この場合、非アルカリ性の注入液のpHが上昇するにつれ、注入液がゲル化しかかり、さらにその上をpHが低い注入液が乗り越えてpHが上昇してゲル化が進行することを繰り返しながら固結領域を拡大するという挙動を利用して注入孔を広くとって、注入範囲を広くしても、所定の領域を固化することを可能にした。
土粒子間浸透せしめるためには図7に示すように割裂注入領域の限界よりも低い注入速度q(L/min)で注入しなくてはならない。もし点注入ならば図8に示すように浸透半径を大きくするには高い注入圧力を必要とし、割裂注入領域に入ってしまう。しかし、多数の点注入を同時に行うとか、柱状浸透にすれば図9に示すように同一条件下で注入速度を大きくしても低圧で浸透注入できることが判る。また多数の注入ポイントから同時注入するならば、1点当りから低い注入速度で注入しても同時注入で大きな注入速度で低圧注入できることが判る。
地盤は通常異なる土質が層状に形成されている、一方確実な地盤改良するためにはゲル化時間の長い浸透性に優れた溶液型注入材を土粒子間に浸透注入しなくてはならない。浸透性のよい注入材は不均質地盤では粗い層や地表面に逸脱しやすく、その結果、細かい層への土粒子間浸透が阻害されるし、広範囲な土粒子間浸透が困難になる。これを防ぐために浸透性の良い注入液の注入に先立って、懸濁型グラウトや瞬結性グラウト等の浸透性の悪い注入材を一次注入して地盤を均質化して浸透性の良い注入材を二次注入して複合注入を確実に行って注入範囲からの逸脱をおさえて対象地盤全体を広範囲に地盤改良すること
が可能になる。(図10~図12)
非アルカリ性シリカグラウトのシリカ溶液のpHとゲル化時間の関係を示すグラフである。 非アルカリ性シリカ溶液のゲルタイムとpHとシリカ濃度の例を示すグラフである。 非アルカリ性シリカゾルグラウトの気中ゲルタイムと土中ゲルタイムを示すグラフである。 非アルカリ性シリカグラウトのpHと気中ゲルタイムと土中ゲルタイムの関係を示すグラフである。 シリカグラウトの浸透固結の挙動に関する説明図である。 pH2のシリカ溶液中のCB塊の混入率とシリカ溶液のゲルタイム(分)の関係を示すグラフである。 土粒子間限界注入速度の説明図である。 球状浸透半径の推定計算(Maagの平衡式)のグラフである。 柱状浸透半径の推定計算(Theimの平衡式)を示すグラフである。 各種急速浸透注入工法の説明図である。 多点同時注入方式の浸透固結モデルを示す図である。 柱状浸透注入方式のシステム概要図である。 一本の注入流路をもつ注入内管5から外管吐出口6からシールグラウト8をやぶってL1に注入することを示す断面図である。 同じく2本の注入流路をもつ注入内管5から流路11AからL2に注入し、流路11BからL1に同時注入、または選択的に注入することを示す断面図である。 図13の注入方式の外管に袋パッカ18を設けた注入管の断面図である。 図14の注入方式の外管に袋パッカ18を設けた注入管の断面図である。 袋パッカを用いた注入管の断面図である。上下の袋パッカは間はシールグラウトが充填されており注入管は一つ又は複数の逆止弁のある吐出口が設けられており、その表面は透水性被覆膜又は水溶性フィルム又は注入圧によって縦方向に亀裂を生ずるフィルムで覆われている。また地盤条件が均質ならばシールグラウトがなくて空間又は砂を充填して良いし、またシールグラウトとして水溶性高分子ポリマーを有効成分とする組成を用いても良い。このような注入管の吐出口の被覆やシールグラウトは他の注入外管にも適用できる。注入内管は流路が1つでも流路が2つでも良い。図13と図14と同様に注入できる。 複数の流路11A、11Bを有する内管5を持ち、外管に一次注入材の吐出口15と表面吐出部7(スリット7')のある弾性被覆膜8を有する注入管の側面図である。2ステージ同時注入も選択注入も可能である。 図18に袋パッカ18を設けた注入管の側面図である。 外管に一次注入材の吐出口と弾性被覆膜を有する注入管の側面図である。一本の注入内管から外管吐出口16より一次注入を行って後、二次注入を順次ステージを移動させながら浸透注入することができる。 図20に袋パッカ18を設けた注入管の側面図である。 上下の袋パッカの間に外管吐出口1を設けて一次注入を行うようにした場合の側面図である。 図13、図14、図17、図18、図20の注入管を用いる場合の施工手順を示す断面図である。外管吐出口から一次注入をして後、同一吐出口から二次注入しても良いし、二次注入は別の吐出口から注入することもできる。また各ステージに順次に注入することもできるし、同時注入することもできる。 図15、図16、図17、図19、図21の注入管を用いる場合の施工手順を示す断面図である。 カルシウムアルミネートからなるシールグラウトのゲルタイムのグラフである。 カルシウムアルミネートからなるグラウトの一軸圧縮強度のグラフである。 施工管理とICTによる地盤改良管理システムを示す説明図である。
以上の手法によって地盤の均質化をはかって注入地盤を拘束したうえで、大きな注入孔間隔でも所定の範囲外へ逸脱することなく所定の注入量に相当する固結体を形成するための注入液の処方を適用しなくてはならない。そのための手法を以下に述べる(表1)。
1)対象となる土を用いて所定の密度で要求される強度が得られるシリカ濃度を設定する。
なぜならば、非アルカリ領域のシリカグラウトによるサンドゲルの強度はシリカ濃度でほとんど決まるからである。
2)所定のシリカ濃度を用いてpH或いは添加剤に対応したゲル化時間(GT0)を有するシリカグラウト配合液を調整する。
3)その配合液を用いて現場土と混合して土中ゲル化時間(GTS0)を測定する。
4)想定する注入孔間隔、注入方式、1注入ステージ長より単位ステージの固結土量を設定する。なお、表1の受持土量は実際は円柱であるが、便宜上角柱として計算した。(表1(a))
5)単位ステージの固結土量から所定注入量を算出し、浸透可能限界内の注入速度から単位ステージ当たりの注入時間(H)を設定する。(表1(a))
6)地盤状況に応じて、
GT0>H≧GTS0又はGT0>GT S0≧H
となる注入液のゲルタイム(GT0)とシリカ濃度からなる配合処方を設定する(表1(b))。
以上の条件を満たすように、注入孔間隔、注入方式(点注入、柱状注入、多ステージ同時注入又は選択注入、二重管ロッド瞬結・緩結複合注入)、単位ステージ長、毎分吐出量を設定する。
表1(a)に注入孔間隔と1ステージ長と毎分吐出量q(L/min)と注入時間Hの関係を示す。また図8、図9、表1(a)より本発明において広い注入孔間隔で低吐出量で長いゲル化時間で長時間注入して所定領域からの逸脱を低減して土粒子間浸透させるためには一次注入する場合も含めてβ=H/GTS0とすると、β=1080~0.001(0018)、さらに好ましくはβ=1080~1の範囲で注入液の配合処方を設定すれば良いことが判った。
ただしGT0=10000分~10分、GT0>H≧GT S0
以上より本発明は複雑な土層からなる地盤条件下で地表面や粗い土層に逸脱しにくい地盤改良を可能にするが、さらに注入孔間隔を広くとっても所定注入領域外に注入液が逸脱することなく所定の注入量に相当する固結体を形成することが可能になる。
以下に具体例を示す。
注入孔間隔:1m~3m(表1(a))
土中ゲル化時間(GTS0)=10~3000分(図4)
注入速度(毎分吐出量)=1~30l/min(表1(a))
但し、注入速度は限界浸透注入速度内とする。(図7)
1ステージ当たりの注入量=132l~10,800l(表1(a))
1ステージ当たりの注入時間(H)=4.4分~10,800分(表1(a))
β=H/GTS0=10800/10~4.4/3000=1080~0.001、好ましくは1080~1
以上は点注入を含む場合であり、多点同時注入、或いは多ステージ同時注入の場合は表1の1ステージ注入量を同時ステージの数だけ分割されるから、分割した単位ステージの注入時間Hは小さくなる。従って、βも小さくなる。
また表1(a)より、点注入に限定して毎分吐出速度を1~25L/minとすれば、H=5.28分~10,800分となり、同様に計算できる。
なお、柱状浸透に限定すると、
1ステージ当たりの注入量132l~10,800l(表1(a))
注入速度10l~30l/min(表7(a))
1ステージ当たりの注入時間4.4分~1080分(表1(a))
土中ゲル化時間(GTS0)=10~3000分(図4)
β=H/GT0=1080/10 ~ 4.4/3000=108~0.001、好ましくは、β=108~1。
以上において、H≧GS0(図25)の場合が注入液が注入対象外へ逸脱しにくいと考えれば、H=GTS0とし、H=H/GTS0の最小値は1となることから、好ましくは点注入を含めた場合はβ=1080~1、柱状注入に限定した場合は、β=108~1となる。
以上の条件を満たす注入液の配合処方と注入孔間隔、単位ステージ、毎分注入量、1ステージ当りの注入時間Hからなる注入設計を行えばよい。また図6より一次注入と二次注入の複合注入の場合、土中ゲルタイムは通常はほぼ10分程度になるとみて良い。
また以上より本発明者は本地盤改良工法に以下の注入材を適用すれば上記(0002)並びに(0006)に記載した課題を解決することが判った。
地盤に注入材を注入して地盤改良する注入材であり、該注入材のpHが1~10であって、シリカコロイド又は水ガラスのいずれか1種又は複数種と、反応剤として酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分とし、該シリカ注入液がコロイドと水ガラスと酸からなる場合は該シリカコロイドに起因するシリカ濃度と水ガラスに起因するシリカ濃度の比率は100:0~0:100、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカのモル比2.0~100、ゲル化時間は瞬結から10000分の配合から選定したシリカグラウトであって、注入液のゲルタイムをGT0、注入液と注入液を混合したゲルタイムを地中ゲルタイムGTS0として、1ステージ
当りの注入時間をHとすると、
注入孔間隔 1m~3m 土中ゲル化時間(GTS0)=10~3000分
注入速度(毎分吐出量)=1~30l/min
但し、注入速度は限界浸透注入速度内とする。
1ステージ長:0.33~3.0m
1ステージ当たりの注入量=132l~10,800l
1ステージ当たりの注入時間(H)=4.4分~10,800分
の注入条件下で、以下のA並びにBを満たすゲルタイム(GT0)を呈することを特徴とする注入材。
(A)GT0>H≧GTS0又はGT0>GTS0≧H
(B)β=H/GTS0=1080~0.001、好ましくは1080~1
実施工において所定の注入効果が得られた具体例を、表1(b)に示す。
Figure 0006995328000001
[浸透性にすぐれかつ所定の領域から逸脱しにくい注入システム]
本発明の地盤注入工法は耐久性がすぐれた、上記注入材のゲル化に到る挙動(0012)~(0019)を適合せしめることによって、長いゲル化時間で広範囲に土粒子間浸透して、かつ広範囲に浸透して、しかも所定注入領域外や地表面に逸脱しにくい特性を発揮することが可能になる。本注入工法に用いる注入システムの例を図10~図24並びに(0023)の図面で説明する。
(0011)に述べた非アルカリ性シリカグラウトの浸透ゲル化の特性(0012)~(0019)を、図10~図24の浸透注入工法に適用して(0010)に述べた地盤注入工法の課題を解決することができる。表1の点注入、柱状注入を行う注入工法に用いる注入管と施工法の例を図10~図24に示す。なお、注入管としてシールグラウト内に設置した外管に内管を挿入して注入材がシールグラウトを破って注入する方式の他に、二重管を地盤中に挿入して瞬結グラウトの一次注入を注入して後、浸透性グラウトを二次注入することを繰り返しながら注入管ロッドを移動させながら注入する二重管ロッド複合注入工法を用いることができる
。この場合、表1の点注入に相当する。
上記図の注入管において注入管吐出口は弾性スリーブからなる逆止弁を有する注入口や吐出口を透水性被覆膜で覆われた吐出口であって、又は水溶性のポリビニルアルコールやカルボキシメチルセルロースのような被覆膜で覆う構造を用いることができる。吐出孔の表面は例えば注入材は通すがシールグラウト材は通さないような素材からなるメッシュ状または布状のシート材、透水性ウレタン被覆材等の空隙保持材、あるいは構造的にシールグラウト材の流入を阻止するように形成されたスリットや小孔を有するゴムシートやビニールシート等のシート材等の円筒形材料を用いることができる。また例えば、織布や不織布からなるシート材などがあり、又スリットや小孔で注入外管の内側から外側に吐出される注入材の吐出圧によって開くが、外からのシールグラウトの流入は阻止するように形成されたヒレ状の逆止弁を有するもの等でもよい。
また、注入材の吐出圧で簡単に破断するようなミシン目を入れたビニール被覆材を用いれば、注入材の吐出圧によって簡単に破られるため、注入材はシールグラウトの固結層を破壊して地盤中に注入することができる。
さらに、水溶性のポリビニルアルコールやカルボキシメチルセルロース等、表4に示す高分子ポリマー等からなるシート材を被覆材として用いれば、注入管を削孔内に挿入する際にシールグラウトの侵入を防止することができるだけでなく、注入材の吐出によって溶けるため、注入材の注入が妨げられることはない。また、注入材の吐出圧によって簡単に破れるような弱いビニール被覆膜材を用いることもできる。
なお、図17は上下の袋パッカの間はシールグラウトを設けた例である。逆止弁の吐出口の表面を透水性被覆膜や高分子フィルムで覆っても良いし、また後述する水溶性高分子ポリマーを有効成分とするシールグラウトを充填しても良い。この場合、水溶性高分子ポリマーは注入液の圧入によって、容易に溶解すると共に一部が削孔壁に浸入して削孔壁を安定させるが注入液の地盤への浸透を阻害しない。また上下の袋パッカ間の注入外管には一つ又は複数の逆止弁で覆われた吐出口を設けることができる。また地盤条件が均質ならば、上下の袋パッカ間にシールグラウトを設けなくても図15、図16の注入管を用いて、一つの吐出口各に順次注入しても良いし、複数の吐出口より同時注入することもできる。
上記にて袋パッカの材質は広げれば筒状になる布パッカでもゴムパッカでも良い。或いはそれを重ねて用いても良い。このうち布パッカは固結材を加圧した場合、その径の大きさは布が破けない強度を持つ限り、筒の径の大きさに限定される。従って、削孔径よりも大きい径にして、地盤中に設置すれば布パッカは削孔壁を閉束するだけでなく、それ以上に大きくなり、削孔壁周辺を圧縮して土中パッカを形成する。
それに対してゴムパッカは固結材を圧入すると不均等に膨出して、部分破損しやすい。そのため、外側を布パッカで重ねることにより、パッカの径の大きさを管理できる。袋パッカの位置は、地盤条件、注入目的に応じて、被覆膜の区間の上下でも、或いは上部又は下部でもよく、1個でも複数でも良いし、最上部に1箇所でも良い。
いずれにせよ袋パッカはシールグラウトと共に注入外管の上下方向への注入液の流出を防ぐのみならず、削孔径よりも大きな固結径を形成して、その周辺土も高密度化するため、一次注入も二次注入も上下方向への流出を防ぎ、二次注入液が所定の注入ステージにほぼ水平方向に広範囲に土粒子間浸透することができる。また袋パッカを装着した注入外管に袋パッカ並びに弾性被覆膜以外の位置に1個又は任意の数、注入外管吐出口1を設けて、袋パッカの地表面方向、即ち縦方向のパッカ効果と一次注入材による粗い土層からの逸脱防止効果を併用することにより、浸透性の二次注入材を所定注入領域に確実に土粒子間浸透できる。
なお、袋パッカ中への固結材の充填は削孔内におけるシールグラウトの充填後、或いはシールグラウトの固結強度が大きい場合、完全に固結してから袋パッカを大きく膨出するのは難しいのでシールグラウトの充填工程の途中で行うこともできる。
以下に本発明に用いるシールグラウトについて説明する。
シールグラウトは削孔を保護し、かつ他の注入管から或いは他の注入ステージからの注入液の侵入を防ぐ役をすると共に注入時の孔壁の保持に効果がある。シールグラウトは以下のいずれかの材料を用いて一軸強度で1MN/m2以下、さらに好ましくは0.5MN/m2以下の低強度であることが好ましい。
1)カルシウムアルミネートを有効成分とする懸濁型グラウト。
2)高分子ポリマーを有効成分とするグラウト。
3)粘土を有効成分とする懸濁型グラウト。
4)セメント・ベントナイトを有効成分とする懸濁型グラウト。
セメントグラウトはpHが13以上の高アルカリで高強度であってもシールグラウトを所定長割裂を生じさせるのは困難である。また、高アルカリは二次注入材の溶液型シリカグラウトを劣化しやすい。このため本発明に用いるシールグラウトはpHが13より低い低アルカリで一軸圧縮強度で10kg/cm2以下、好ましくは5kg/cm2以下が望ましい。これらの特性をもつ注入材はシールグラウトのみならず、一次注入材としても優れている。なぜならば低アルカリであるため、溶液型シリカグラウトと併用してシリカグラウトの劣化を防ぐのみならず弾性被覆膜が面圧をもってシールグラウトを全長に割裂を生じやすいからである。
以上のグラウトのうちカルシウムアルミネートを主成分とするシールグラウトの例を以下に示す。
カルシウムアルミネートを主成分とする懸濁型地盤固結材とは、水和反応によって固結する能力を有するもので、セメントの急結材として通常使用されるカルシウムアルミネート(12CaO・7Al2O3、CaO・2Al2O3、3CaO・Al2O3等、あるいはさらにこれらとハロゲン元素が固溶したカルシウムハロアルミネート、例えば、11CaO・7Al2O3・CaF等)を主成分とする懸濁型地盤固結材を意味し、さらに、このようなカルシウムアルミネートに石膏、硫酸ナトリウムなどの無機硫酸塩を混合あるいは溶融して得られたものも含むものとする。またカルシウムアルミネートとスラグを主
成分としても良い。固結剤はpHがほぼ10.8以下で強度も比較的低強度で割裂を生じやすい。
以下に本工法のシールグラウトに適したカルシウムアルミネートを主成分とするシールグラウトの試験例を示す。なお、ゲルタイムは表-2の水の配合量を減らせば短縮することができる。
(1)組成 表2
(2)配合例 表3
(3)ゲルタイム 図25
(4)圧縮強度 図26
次に高分子ポリマーを有効成分とするグラウトの例を示す。
本発明に用いるシールグラウトとしての高分子ポリマーは削孔壁を安定にすると共に注入液が注入されるとその注入圧で溶解するが削孔壁に一部浸入して孔壁の安定を保ちながら注入液の地盤への浸透を可能にする効果がある。表4は水溶性高分子ポリマーの例である。
また、高分子ポリマーは得られる注入材の固結性や固結強度に悪影響を与えないものであって、例えば、有機高分子系ポリマーであり、具体的には例えば、多糖類またはその誘導体、天然ガム類、水溶性の合成高分子物質等が挙げられる。
多糖類またはその誘導体としては、カルボキメチルセルロースナトリウム(CMC)、ヒドロキシエチルセルロース、澱粉グリコール酸ナトリウム、澱粉リン酸エステルナトリウム、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、カゼインナトリウム等のアルカリ金属塩が挙げられ、天然ガム類としてはアラビアゴム、アルギン酸、カゼイン、グアガム、グルテン、ローストビーンガム等が挙げられ、また、水溶性の合成高分子物質としてはポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム等が挙げられる。
このようなポリマーは濃度を調整して高い粘性をもつので、それ自体でシールグラウトとして用いることもできるが、シリカ化合物やベントナイトやセメント等と混合して可塑性を付与して任意の固結時間や強度やpH値を得ることができる。表-3に高分子ポリマーの例を示す。
Figure 0006995328000002
Figure 0006995328000003
Figure 0006995328000004
これらは高粘度の溶液にして削孔壁の安定液としてシールグラウトとして用いることができるがベントナイトと混合することにより、低濃度の高分子を用いて大きな粘性をもつ削孔壁の安定液となるシールグラウトとして用いることができる。もちろんベントナイト、セメント液やシリカ溶液と混合して用いてもよい。
高分子ポリマーはシリカ化合物と混合することにより所定の粘性とゲル化時間と強度をもつシールグラウトをつくることができる。溶液型シリカ化合物の例を表5に示す。また高分子ポリマーとシリカ化合物を混合した場合の例を表6に示す。
ポリマーやシリカ化合物の濃度は、得られる注入材が2~40mPa・s、好ましくは2~20mPa・sの粘度を呈するような量でもって定める。高分子ポリマーの量は具体的には注入材配合液中、0.1~5重量%の範囲内であることが好ましい。
Figure 0006995328000005
高分子ポリマーを加えたシリカ化合物の粘度の例を表6に示す。
Figure 0006995328000006
これらに酸や塩等の添加剤を含有させることにより任意のゲル化時間を得ることができる。
添加剤を以下に示すが本発明ではこれに制限されない。
塩酸 HCl 35% 試薬1級
塩化アルミニウム AlCl3 ・6H2 O 試薬1級
塩化マグネシウム MgCl2 ・6H2 O 試薬1級
塩化カリウム KCl 試薬1級
3号水ガラス 旭電化工業(株)製
添加剤を加えた場合の粘度のゲルタイムの例を表7に示す。
Figure 0006995328000007
表7はゲルタイムの長い例であって、高分子ポリマーの濃度や塩を増やすことにより、またシリカ濃度を大きくすることにより、ゲルタイムは数分にまで短縮することができる。またこれにカルシウムシリケートやベントナイトを加えることによりゲル化時間や粘度や可塑性を地盤条件、削孔条件、施工条件に応じて任意に調整することができる。
粘土を有効成分とする注入材は可塑性グラウトとして削孔内に流動して充填されるが充填後はゲル化状態になり流動性が起こらず地下水による流動性や希釈をおさえて孔壁を安定化する。その後、注入液がシールグラウトを加圧してその加圧力が可塑性ゲルのせん断力を超えればゲルは流動性を起こし、或いは粘土やシリカ溶液又は、セメントを混合した固結物の強度を超えれば、シールグラウトに割裂を生じて注入液を地盤内に浸透注入せしめることができる。なお、粘土としてベントナイトよりもカオリン系粘土を用いた方がpHが低い中性に近いシールグラウトを得ることができる。
その他の上記シールグラウトについてセメント・ベントナイトはそれぞれの濃度並びにセメントに対するベントナイトの比率を大きくすれば強度を低くpHを低くすることができるし、また粘土の場合は粘土濃度を増減や粘土の種類によって粘土ゲルの強度やpHや可塑性を調整できるが、ここでは詳細は省略する。
[施工管理とICTによる地盤改良管理システム]
さらにまた本発明はICTによる地盤改良システムを用いて所定の注入領域に所定の注入が行われ、所定の効果が得られる地盤改良管理システムが可能になる。(図11、図12、図27)データとしては地盤データ、薬液データ、注入データ、環境データ等があり、具体例図27(b)A群等がある。
これらの(1)注入液のデータ(2)注入工法並びに削孔データ注入領域のブロック区分或いは注入孔や注入孔間隔と各注入ステージにおける注入圧と流量(注入速度)と積算流量等のデータ等の注入データ(3)上記(1)、(2)の他にさらに環境データ等を施工中に注入現場からリアルタイムでデータ情報管理センターサーバー又はクラウドに送信して一括管理して発注者、施工会社、現場事務所がリアルタイムで注入状況を把握できるとともにデータ情報を保持、共有し、或いは任意の時点で開示または提供できることを可能にする。
またこれらの現場データをデータ情報管理センター或いはクラウドサーバーで解析し、或いはすでに集積している多数の現場から集めた多量のデータのもとにデータ情報管理センターで自動判断して、或いは現場に必要な指示をインターネットを通して行い、かつそれを保管或いは開示できるようにして、所定注入領域に所定の注入がなされていることが確認、また注入が不十分な領域は再注入して充分な注入効果を得ることができる。
このようにして図27(b)のB群の例に示す効果を得ることができる。上記注入液データは上述したように、例えば地盤条件、注入液の組成や配合処方やシリカ濃度、ゲル化時間GT(GT0やGTS0)、pH(pH0やpHS0)や注入孔間隔、注入ステージや注入範囲における注入効果の確認データと注入設計等のデータ、注入液と水洗水の区別、或いは地表面への溢出水の内容の判定による地盤中にとどまっている注入液の注入量の判定等がある。また注入液と注入液固結土の耐久データに記載されている。
上述した耐久性と浸透性にすぐれたシリカグラウトを土中ゲルタイムを考慮した配合処方を上記注入システムを用いて図27の管理システムを用いて所定領域に所定の効果を有する地盤注入が可能な注入管理が可能になり、(0010)に記載した地盤注入工法の課題を解決できる。またこのようにして施工の進歩状況や三次元の固結状況や出来形等の可視化、品質状況、地盤中の固結状況並びに出来形の可視化、施工内容並びに工程の可視化、施工中のデータをリアルタイムで解析して地盤状況や注入状況に応じて注入速度や注入量がそれぞれのステージ毎に適正に行われるように注入現場或いは集中管理装置にフィードバッ
クして指示することができる。
また環境データとしては地下水のpH、地盤の変位、構造物の位置や変位等がある。このようにして遠距離からの管理システムにより図27(b)のA群の情報をインターネットで各注入現場の計測器のセンサーからの信号でデータ処理管理センターサーバーにより一括管理してB群の基本データにより解析し、施工状況を評価し、或いは自動判定結果や改善ポイントを工事現場毎にフィードバックすることができ、さらに大量のデータの集積と解析による遠隔制御による集中管理装置への指示による自動注入への道が可能になる。また地盤状態や注入材のゲルタイムに係る注入に伴う変位量等において、浸透距離や注入圧力、注
入速度、注入量の実際を通してセンサーの追加や制御プログラムの変更に対応することもできる。
またデータ情報管理センターサーバーやクラウドからの情報はビックデータといわれるほど大量の情報となり情報の選定がそのデータ解析にとって重要となる。これらの蓄積したデータを基本データとして受信した現場データを解析して当現場における注入目的を満たすように施工現場にフィードバックするとともに情報を共有して耐久地盤改良を可能にならしめている。また、この地盤改良システムはシリカ溶液の注入のみならずセメントやスラグを主成分とするシリカを含有してゲル化を伴う懸濁型グラウトを含む薬液注入の注入に適用できる。
本発明は、主に地盤の止水性向上、強度増大、液状化防止に適し、大きな吐出量の注入材を孔壁周囲の地盤中に低圧力で広範囲かつ均一に浸透注入させることができる。本発明は、不均質地盤でも大きな固結径でかつ所定範囲以外への逸脱を低減し、経済的で確実に地盤改良を実施することができる。
A…注入管装置
1…地盤
2…削孔
3…シールグラウト
4…注入外管
5…注入内管
6…外管吐出口2
7…表面吐出部 7’…スリット
8…長尺弾性被腹膜
9…固着材、加締金具
10…内管パッカ
11,11A,11B…注入液送液管路
11'…注入液送液管路逆止弁
12…内管吐出口
13…内管注入部
14…長尺弾性被覆膜内
15…外管吐出口1逆止弁
16…外管吐出口1
17…外管吐出口逆止弁(伸縮性スリーブ)
18…袋パッカ
19…袋パッカ内外管吐出口
20…袋パッカ内逆止弁
21…パッカ流体流路
22…パッカ流体吐出口
23…シールグラウト割裂
24…透水性被覆膜又は高分子フィルム
25…透水性空間保持材

Claims (14)

  1. 地盤注入材を地盤の削孔内に設置した注入管の吐出口から注入して地盤改良する地盤注入工法において、前記地盤注入材は、pHは1~10であって、シリカコロイド又は水ガラスのいずれか1種又は複数種を反応剤として、酸或いは塩のいずれか1種或いは複数種を有効成分とし、かつシリカ濃度は0.4~40wt%、シリカのモル比は2.0~100、ゲル化時間は瞬結から10000分の配合から選定したシリカ注入液であって、該シリカ注入液のゲル化時間を(GT0)、該シリカ注入液と現場土を混合したゲル化時間を土中ゲル化時間(GTS0)として1ステージ当たりの注入時間を(H)とすると、1080≧β=H/GTS0>100とし、地盤状況、注入孔間隔、ステージ長、並びに単位ステージ当りの注入量に応じて、GT0>H≧GTS0又はGT0>GTS0≧Hとなるように、該シリカ注入液のゲル化時間(GT0)とシリカ濃度からなる配合処方を用い、施工条件を以下の範囲で設定するものとし、該シリカ注入液の配合処方は以下の手順を行うことにより、注入範囲外への逸脱を低減することを特徴とする地盤注入工法。
    (施工条件)
    (1)注入速度は限界浸透注入速度内とする。
    (2)注入孔間隔又は固結径L=1~3m
    (3)毎分注入速度q=1~30L/min ただし、限界浸透注入速度内とする。
    (4)1ステージ長:0.33m~3.0m
    (5)1ステージ当たりの注入時間(H) 4.4~10000分
    (6)気中ゲル化時間(GT0) 10分~10000分
    (7)気中pH(PH0) 1~10
    (8)シリカ濃度 0.4~40%(重量%)
    (9)土中ゲル化時間 (GTS0) 10分~3000分
    (10)1080≧β=H/GTS0>100
    ここで限界浸透注入速度内とは、割裂注入領域の限界よりも小さい浸透注入速度をいう。
    (シリカ注入液の配合処方の手順)
    (1)地盤注入の対象となる土を用いて注入対象地盤の密度で要求される固結土の強度が得られるシリカ濃度を設定する。
    (2)要求される固結土の強度が得られるシリカ濃度を用いて、pH或いは添加剤に対応したゲル化時間(GT0)を有するシリカ注入液を調整する。
    (3)その配合液を注入対象地盤の現場土と混合して、土中ゲル化時間(GTS0)を測定する。
    (4)設定した注入孔間隔、注入方式、1注入ステージ長より単位ステージの固結対象土量を設定する。
    (5)単位ステージの固結対象土量から注入量を設定し、浸透可能限界内の注入速度から単位ステージ当たりの注入時間(H)を設定する。
    (6)地盤状況、注入孔間隔、ステージ長、並びに単位ステージ当りの注入量に応じて、GT0>H≧GTS0又はGT0>GTS0≧H となる該シリカ注入液のゲル化時間(GT0)とシリカ濃度からなる配合処方を設定する。
  2. 請求項1に記載の地盤注入工法であって、前記注入管は、削孔内に充填したシールグラウト内に固定される注入外管と該注入外管に挿入して上下に摺動する一本又は複数本の注入液送液管路を有する注入内管からなり、記シリカ注入液は、前記シールグラウトを破って地盤に注入することを特徴とする地盤注入工法。
  3. 請求項1または2に記載の地盤注入工法において、前記シリカ注入液は、以下の条件を満たす柱状浸透注入によって注入することを特徴とする地盤注入工法。
    (1)1ステージ当たりの注入量132l~10,800l
    (2)注入速度10l~30l/min
    (3)1ステージ当たりの注入時間4.4分~1080分
    (4)土中ゲル化時間(GTSO)=10~3000分
    (5)1080≧β=H/GTS0>100
  4. 請求項1または2に記載の地盤注入工法おいて、前記シリカ注入液は、以下のいずれか又は複数の注入方式によって、地盤に注入することを特徴とする地盤注入工法。
    (1)点注入
    (2)多点注入
    (3)柱状注入
    (4)袋パッカ注入
    (5)多点同時注入
    (6)多ステージ同時注入
    (7)多ステージ選択注入
  5. 請求項1~4のいずれか一項に記載の地盤注入工法において、前記シリカ注入液を注入するのに先立って、懸濁型グラウト或いは瞬結型グラウトを注入することを特徴とする地盤注入工法。
  6. 請求項1~5のいずれか一項に記載の地盤注入工法において、前記シリカ注入液は、一次注入材を注入した後、二次注入材として注入することを特徴とする地盤注入工法。
  7. 請求項2に記載の地盤注入工法において、前記注入外管は、削孔内に充填されたシールグラウト内に設置され、前記シールグラウトは以下のいずれかのグラウトであることを特徴とする地盤注入工法。
    (1)カルシウムアルミネートを有効成分とする懸濁型グラウト。
    (2)高分子増粘剤を有効成分とするグラウト。
    (3)粘土を有効成分とする懸濁型グラウト。
    (4)セメント・ベントナイトを有効成分とする懸濁型グラウト。
  8. 請求項2に記載の地盤注入工法において、前記注入外管の吐出口は、弾性逆止弁又は透水性被覆膜又は水溶性高分子フィルム又は縦方向に亀裂を生ずるフィルムで覆われていることを特徴とする地盤注入工法。
  9. 請求項1に記載の地盤注入工法において、前記シリカ注入液は、二重管ロッドを用いて瞬結型グラウトによる一次注入を行って後、浸透性グラウトの二次注入として注入することを特徴とする地盤注入工法。
  10. 請求項1~9のいずれか一項に記載の地盤注入工法の注入管理方法において、以下のいずれか又は複数のデータを現場集中管理装置又は情報管理センターサーバーにデータを蓄積し、施工現場からのデータを既存のデータと共に解析し、その結果を直接又はインターネットで施工現場にフィードバックするものとし、或いは解析の結果、目的とする注入が行われていないと判断した場合、注入の補正を施工現場に指示して確実な施工を行わせしめ、又はその情報を現場の集中管理装置に送信して、或いは注入の自動化を行うものとし、その情報過程をデータ情報センター又はクラウドで管理し、リアルタイム又は必要な任意の時点で開示できるようにしたことを特徴とする地盤注入工法の注入管理方法。
    (1)注入地盤データ並びに削孔データ
    (2)注入装置データ
    (3)計測装置と計測データ
    (4)注入液のデータ
    (5)注入工法のデータ
    (6)注入計画データ
    (7)注入前後の試験データ
    (8)注入データ
    (9)追加注入データ
    (10)環境データ
    (11)注入効果の確認データ
    ただし、上記において、薬液注入とはシリカ注入液或いはシリカを含有する懸濁型注入液の注入をいう。
  11. 請求項1~9のいずれか一項に記載の地盤注入工法の注入管理方法において、注入圧力、注入速度、注入量、浸透状況に関するデータを三次元的に画面表示で可視化して所定の注入領域における注入状況をリアルタイムで、或いは注入結果を把握し、注入圧力および/または流量の少なくとも一つの設定範囲を満たしていない部分を見出した場合は、その部分に再注入することを特徴とする地盤注入工法の注入管理方法。
  12. 請求項1~9のいずれか一項に記載の地盤注入工法であって、削孔に充填したシールグラウト中に設けた注入管の管壁に袋パッカを形成する袋体を間隔をあけて複数個取り付け、かつ、前記袋体の内部ならびに上下に隣接する前記袋体間に開口する吐出口を備えた注入管装置を地盤中に設けられた削孔中に挿入し、次いで前記袋体の内部に開口する吐出口から前記袋体中に硬化性懸濁液を充填し、膨らませて袋パッカを形成するとともに、前記上下に隣接する前記袋体間に開口する吐出口から前記シリカ注入液を注入して前記シールグラウトを破って前記地盤を固結することを特徴とする地盤注入工法。
  13. 請求項12に記載の地盤注入工法であって、前記袋パッカ中への固結材の充填は削孔内におけるシールグラウトの充填後、或いは前記シールグラウトの充填工程の途中で行うことを特徴とする地盤注入工法。
  14. 請求項1に記載の地盤注入工法であって、吐出口を有する注入管を複数本、前記削孔に充填したシールグラウト中に設け、それぞれの注入管からの注入を集中管理装置で制御して同時に又は選択的に地盤に注入することを特徴とする地盤注入工法。
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