JP4097664B2 - 地盤注入工法 - Google Patents

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  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)

Description

本発明は非アルカリ領域、特に酸性領域のシリカグラウトの注入に係り、特にpH差のあるシリカグラウトを多段階に注入するか、或はホモゲルのゲルタイム、およびサンドゲルのゲルタイムを所定の範囲に設定する地盤注入工法に係り、所定の注入領域を確実に浸透固結すると共に強度の均等化をはかり、かつ浸透固結領域のpHをほぼ中性域に保つ地盤注入工法に関する。
従来通常のシリカ溶液を用いた薬液注入工法は1点からの球状注入を基本にし、通常注入速度10〜20リットル/分、注入孔間隔が0.8〜1程度で行われてきた。これは1点から球状浸透を行う場合、確実に固結するには注入孔間隔が0.8〜1m程度、即ち直径0.8〜1.0m程度が限度であって、これ以上になると固結が不確実になり、均等な固結が期待できないことによる。
一方、近年液状化防止注入が行われるにつれ、恒久的かつ経済的地盤固化が要求されるようになってきた。恒久的注入効果をうるには耐久性のあるシリカ注入液を用いて低吐出量で土粒子間浸透をはかる必要がある。なぜならば経済性をうるために大きな吐出量で注入すれば脈状注入になり、未固結部分が生じて耐久性のある固結地盤が形成されないからである。
一方経済性をうるには注入孔間隔を大きくとり、大きな注入固結径を得ることが必要である。このためには注入孔間隔を1m以上2〜4m、即ち固結径を1m以上2〜4mの大きな浸透固結を行う事が必要である。この場合、1注入ステージ当たりの注入量は数100リットル〜1000リットル以上となり、1注入ステージ当り数時間から十数時間を要する事になり、当然数時間から十数時間の長いゲル化時間を要求される事になる。
ところでシリカ注入液として水ガラスに反応剤を加えてアルカリ領域でゲル化させる注入液は、この様な長いゲル化時間をうるには反応剤を過少にしなくてはならず、ゲル化が不確実になる。又、たとえゲル化してもゲル中の未反応水ガラスの存在によりそのアルカリがゲルを溶かして耐久性が得られない。このために水ガラスのアルカリを酸又はイオン交換処理してアルカリを除去して得られた非アルカリ性シリカ溶液、特に酸性領域のシリカ溶液が本出願人によって開発された。その様なゲルはアルカリが残存せず、しかも数時間又は十数時間のゲル化時間をうることが出来るという優れた特徴を有す事が実証されている。又、注入液そのものは酸性でも最終的に固結地盤はほぼ中性域を呈するという特徴がある。
然るにこのような耐久性に優れたシリカゲルを形成するシリカ注入液を用いて、直径1m以上〜4mの固結径をうるべく大きな注入孔間隔で注入した場合、浸透固結は注入孔から離れるにつれ特に外周に近くなると固結強度が低下することが判った。即ち従来の1m程度の固結径ならばともかくそれ以上2〜4mの固結径を得ようとした場合、土中に浸透している注入液は急速に地下水中に拡散してしまい、或は拡散と共に地下水に希釈されて、その固結機能が不十分になり、或は外周部にいくにつれシリカの填充率が低下し、均質な固結が得にくいことが判った。
特に非アルカリ領域のシリカ溶液を地盤中に注入した場合、地盤はほぼ中性付近、或は液状化が問題になる海岸地域では貝殻等の存在により弱アルカリになったり、或はCa、Mg等の等価金属が地盤中に含有されているため土中におけるゲル化時間は気中のゲル化時間に比べて大幅に短縮する。
このため、大径の浸透固結径をうるには、現場の砂とシリカ溶液を混合したゲル化時間(土中ゲル化時間或はサンドゲルのゲル化時間という)を所定注入ステージの注入量を注入するに要する時間、或はそれ以上となるように注入液のゲル化時間(気中ゲル化時間、或はホモゲルのゲル化時間という)を設定し、そのようなゲル化時間に対応したシリカ溶液のpH値を測定してそのようなpH値が得られるように酸性シリカ溶液の配合量を設定した。
従って、このように長い土中ゲル化時間をうるにはpH値が1〜2付近のきわめて酸性の強いシリカ溶液を用いることを要した。
また、すでに外周部の強度が低くなるという欠点を防ぐ為に浸透距離に応じてシリカ濃度を調整する方式についてはすでに提言されている。しかるに上記問題を解決するには単にシリカ濃度のみでは解決がつかないことを本発明者は見出した。又、注入孔間隔を大きくとるには本出願人等によって、注入源を長尺の柱状浸透源とすることにより、大きな注入速度で注入しても浸透源の単位面積からの注入速度は少なくなり、低圧注入が可能であるところから、柱状浸透注入工法が開発されている。又、複数の注入管吐出口からの同時注入によって、1つの吐出口からは低い注入速度で全体では大きな注入速度で注入する3次元同時注入工法が開発されている。しかし注入浸透固結径を大きくとろうとするほど上記の問題が大きくなることが判った。
なし
本発明者はこのような非アルカリ領域、特に酸性領域のシリカ溶液を地盤に注入して固結するに当ってのホモゲルのゲル化時間、サンドゲルのゲル化時間、土中に浸透中におけるシリカ注入液のpHの変化やゲル化時間の変化、注入されている地盤のpHの変化や分布、固結地盤の強度の分布を研究し、そのメカニズムを解明した結果、上記欠点を解決したもので、広範囲の注入を逸脱しにくく均等に浸透固結し、かつほぼ中性になるように地盤を改良する事を可能にしたものである。
上述の課題を解決するため、本発明によれば、地盤中に非アルカリ性シリカ注入液を注入する地盤注入工法であって、シリカ注入液のpH値を段階的に変化させて注入し、先行注入液のpH値を低く、後続する注入液のpH値を高く設定して、注入の進行に伴う土中ゲル化時間の延長を低減し、注入液浸透固結地盤のpH値を中性付近の均等化をはかることを特徴とする。
1.地盤中に非アルカリ性シリカ注入液を注入する地盤注入工法であって、注入液のホモゲルのゲルタイムをその注入ステージにおける注入液の注入時間よりも長く、サンドゲルのゲルタイムを上記注入時間より短く設定することにより、土中ゲル化時間の延長を低減し、注入液浸透固結地盤のpH値を中性付近に均等化すると共に強度分布の均等化を図ることができる。さらに、浸透地盤を直径1.5〜4mの範囲で改良することができる。
2.シリカグラウトは浸透距離が長いほど稀釈され、固結強度が低くなり、pHが低くなるほど固結強度が低くなる性質より、注入初期と注入後期において、注入材の配合を変えることで、目的の地盤を強固に、かつ、確実に固結する。
3.地盤中における固結体の硬化時間が一定なため、改良予定地盤から薬液の流出を防ぐことができ、目的の地盤を確実に固結する。
4.地盤中における固結体の中心部と外周部の硬化時間がほぼ同一で、1日以内に硬化することが可能であり、地盤改良後、時間を空けずに次の工事を行うことができる。
5.シリカグラウトのpHとシリカ濃度を多段階に変化させ、注入することで、薬液の過剰注入を防ぎ少量の硬化剤にて目的の土中ゲルタイムを得られ、環境への影響が少ない。
6.改良予定地盤において、貝殻等由来のCa、Mg、Fe、等が存在し、薬液の土中ゲル化時間に影響する場合においても、段階的にシリカ濃度とpHを調整し、目的の強度および土中ゲル化時間を得ることができる。
本発明者は上記問題の解決のためのビーカー中における酸性シリカ液のpHとゲル化時間(ホモゲルのpHとゲル化時間)の関係、小型モールド(直径5cm×長さ10cm)における現場砂(海砂)のpHとゲル化時間(サンドゲルのpHと土中ゲル化時間)との関係を調べ、さらに直径10cm×長さ2mの円筒型モールド内に浸透した固結土のpHとゲル化時間、浸透固結長と固結砂の強度の関係を調べた結果、実際の固結地盤におけるサンプリング供試体の強度とpHの関係より、上記問題は以下の理由によって起きることを解明した。その結果、上記問題を解決し、本発明を完成したものである。
通常の地盤であるほぼ中性又は、弱アルカリの地盤中に酸性シリカ溶液等、非アルカリ性シリカ溶液を注入し続けた場合、地盤中で中和反応が進行し、或は地盤中の貝殻等のアルカリ分と反応し、或は地盤中に含まれるCa、Mg、Fe、等の多価金属イオンと反応してシリカ溶液はpHが中性方向に移行し土中ゲル化時間が短縮する。
注入初期段階のシリカ溶液はその先行部は常に新しい地盤と反応を続けていくため急速に上記反応が進行するが、後続のシリカ溶液はすでに反応した後の地盤に浸透するため地盤との反応が少なくて済むから、pHの上昇度が低下し、土中注入液のpHは気中で配合された注入液のpH(ホモゲルのpH)に近くなり、したがって土中ゲル化時間は短縮せずにホモゲル(気中で配合されたままの注入液)のゲル化時間に近づくように遅延して、土中ゲル化時間は長いままで浸透が続けられていく事がわかった。
一方、注入孔間隔が従来の注入孔間隔1mの場合よりも大きくなるにつれ、浸透している注入液の先端部の浸透面積は急激に増大し、一方、注入液は注入圧の圧力勾配が大幅に低下する為浸透面積が拡大する程注入液の単位面積当たりの浸透速度は低下して、注入液は拡散し、希釈して固結性が低減する。このため、ゲル化時間が長いままの土中注入液は、希釈されてますます固結性を失う。
このため、注入領域のうち中心部からはなれるにつれ、大幅に強度低下や未固結部分が生じるのみならず、注入途中で注入液が注入範囲外に逸脱したり地上部に逸脱したり、一度逸脱すると止まらず注入を中止して固結を待たなくてはならず、その場合固結待ちに長時間かかり、且つ、再注入しても固結状態が不均等になっている為、注入対象地盤の計画通りの注入が出来ず、注入領域内部の固結が不均一であったりすることが判った。
同一シリカ濃度、とホモゲルのpH値が一定の酸性シリカ溶液を注入した場合、土中における反応が完了した最終的な強度は、外周部に行くにつれて低く、中心部の強度が高く、中心部がモールド中における固結強度(長さ10cmのモールド中に間隙を100%注入液で充填した砂の強度、即ちサンドゲル強度)よりも大きくなる。
又、注入領域の地盤のpH値は外周部程中性に近く、内部は酸性を呈する。その理由は地下水と注入液が希釈されるという従来考えられていた理由のほかに、シリカ溶液の注入が進歩するにつれ注入孔に近い領域ではコロイド状に増粒したシリカ分が土粒子表面に吸着されるため、中心部はシリカ分が密実に充填され、外周部ほどその残存シリカ分からなる薄いシリカ溶液が浸透するためであると考えられる。又、後続シリカ液は先行シリカ溶液が反応済みの地盤に浸透する後続シリカ液に充填された地盤ではホモゲルのpHに近くなる。
同一シリカ濃度の場合、非アルカリ領域のシリカ溶液のpHとサンドゲルの強度の関係はpHが中性になるにつれて強度が大きくなる。
以上の研究より、本発明者は非アルカリ領域のシリカ溶液を広範囲に、しかも所定領域に限定して確実な注入を行う為には、地盤中に非アルカリ性シリカ注入液のホモゲルのゲルタイムをその注入ステージにおける注入液の注入時間よりも長く、サンドゲルのゲルタイムを上記注入時間より短く設定することにより土中ゲル化時間の延長を低減し、注入液浸透固結地盤のpH値を中性付近に均等化すると共に強度分布の均等化を図り、浸透地盤を直径1.5〜4m、好ましくは2〜4mの範囲で、注入圧力を1〜20kgf/cmで注入することを可能にした。
又、注入領域を均等に固化し、且つ注入領域全体を過剰の酸をすくなくしてほぼ中性領域でゲル化せしめ、注入浸透固結領域の固結強度分布を均等化するには、注入領域に対し、浸透距離に対応して薬液のpH値或は、更に、シリカ濃度を変化させることで、土中でのゲルタイムの延長を低減し、或は注入液のホモゲルのpHとゲルタイムと注入ステージの注入時間とサンドゲルのpHとゲルタイムの関係やシリカ濃度の関係から所定の範囲に定めることにより強度やpHを一定にする事を想到して本発明を完成したものである。
具体的には、第一は、地盤中に非アルカリ性シリカ注入液を注入する地盤注入工法であって、シリカ注入液のpH値を段階的に変化させて注入し、先行注入液のpH値を低く後続する注入液のpH値を高く設定して、注入の進行に伴う土中ゲル化時間の延長を低減し、注入液浸透固結地盤のpH値を中性付近に均等化をはかる。
第二には、地盤中に非アルカリ性シリカ注入液を注入する地盤注入工法であって、注入液のホモゲルのゲルタイムをその注入ステージにおける注入液の注入時間よりも長く、サンドゲルのゲルタイムを上記注入時間より短く設定することにより土中ゲル化時間の延長を低減し、注入液浸透固結地盤のpH値を中性付近に均等化すると共に、強度分布の均等化を図ることを特徴とする。
また、上記において浸透地盤を直径1.5〜4mとする地盤注入工法や、柱状浸透源、或は複数の注入管の吐出口から同時注入する。
更に上記において、シリカ注入液のpH値を段階的に変化させて注入し、先行注入液のpH値を低く、後続する注入液のpH値を高く設定する。
又、上記において、注入液のホモゲルのpH値を所定注入ステージにおける注入量の注入時間に対応したゲルタイムのpH値よりも低く、該注入時間に対応したサンドゲルのゲルタイムのpH値よりも高く設定する。
或は上記において、先行注入液はシリカ濃度が高く、後続注入液のシリカ濃度を低く設定して注入液浸透固結地盤の強度の均等化を図る事を特徴とする。
又、上記において先行注入液はホモゲルのゲルタイムが所定注入ステージにおける注入量の注入時間よりも長く、後続する注入液のサンドゲルのゲルタイムが注入時間よりも短く設定する。
或は、上記において先行注入液のpH値を所定の注入ステージにおける注入量の注入時間に対応したホモゲルのゲルタイムのpH値よりも低く、後続する注入液のpH値を該注入時間に対応したサンドゲルのゲルタイムのpH値よりも高く設定する。更に上記注入工法を砂地盤の液状化対策工法に用いる。
又、上記のシリカグラウトが水ガラスと酸を有効成分とする酸性シリカグラウトであり、
或は、上記シリカグラウトがコロイダルシリカと活性シリカのいずれか、又は両者と水ガラスと酸を有効成分とする酸性シリカグラウトである。或は上記酸性シリカグラウトが酸として以下を有効成分とする酸を使用する。(1)リン酸(2)リン酸化合物やその他の金属イオン封鎖剤と硫酸(3)硫酸(4)アルミニウム塩と酸。
本発明に使用するシリカグラウトとは、水ガラスを素材とするグラウトであって、水ガラスと酸を混合して脱アルカリした酸性水ガラス溶液、或は、水ガラスを脱アルカリ処理して得られる活性珪酸、或はこれを濃縮増粒したコロイダルシリカをベースにしたシリカを有効成分としたシリカグラウトであって、これに更に酸を加えて酸性シリカ溶液とし、或は、水ガラスやアルカリを加えてpHを調整してアルカリに安定化し、更に酸を加えた酸性シリカグラウト、或はコロイダルシリカや活性シリカと酸性水ガラスを混合した酸性シリカグラウト等である。
更に、詳しく云えば、水ガラスをイオン交換樹脂またはイオン交換膜によって水ガラス中のアルカリの全部または一部を除去し、または、水ガラスを酸と混合して水ガラス中のアルカリを中和し、得られる酸性水ガラスをイオン交換樹脂またはイオン交換膜によって酸性水ガラス中の酸または塩の全部または一部を除去した酸性活性シリカ、或はこれを濃縮重合して弱アルカリで安定化したコロイダルシリカ、活性またはコロイダルシリカに水ガラスを加えたシリカ溶液に酸を加えた酸性シリカグラウト、或は上記シリカの混合物或はこれらと水ガラスやアルカリを加えて調整して現場に搬入し現場でpH調整をおこなって酸性シリカ溶液とを素材とするシリカグラウト等が挙げられる。
一般に、シリカ源として水ガラスを用いるアルカリ性シリカグラウトはゲルの収縮が大きくなり、未反応水ガラスが溶出して耐久性は低下する。一方、酸性水ガラスグラウトはシリカの溶出は少ないが収縮が大きい。これに対して水ガラスをイオン交換して得られる酸が活性シリカは低濃度であっても強度が高く収縮も少なく安定している。また、活性シリカを増粒したコロイダルシリカグラウトはシリカ粒子が大きく、ゲル自体は安定しているものの、シリカ濃度の高い割には固結強度が低く、かつ強度発現が遅いが収縮が少なく、シリカの溶出量が殆ど無視できるほど小さい為、ゲルが構造的にも化学的にも安定しており長期耐久性に優れている。これらを、単独または、用途に合わせて混合し使用するのが好ましい。
本発明で用いられる水ガラスはいかなるモル比のものでもよいが、実用的にはJIS3号水ガラスからモル比5迄の水ガラスである。なお、この水ガラスの代わりに珪酸カリ、珪酸アルミニウム等の水溶性珪酸塩を用いることもできる。
本発明に用いられる硬化剤としては、リン酸、硫酸等の鉱酸、硫酸水素ナトリウム、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム等、水に溶解して比較的強酸性を呈する塩類、その他の無機塩類、金属有機酸等をあげることができる。この中で特に、リン酸、リン酸系化合物をはじめとする金属イオン封鎖剤、キレート剤、或は更に硫酸等を併用して主成分とする硬化剤はシリカと共に地中のコンクリート構造物をマスキング作用によって被覆膜を形成するため、コンクリートを保護する効果があるので好ましい。これは、リン酸イオンが土中の微量金属や貝殻などのカルシウム分と反応して不溶性あるいは難溶性の化合物をつくるためと推測される。
なお、硬化剤としての上述無機塩類には水溶性の塩化ナトリウム、塩化カリ、塩化カルシウム等の鉱酸のアルカリ金属塩、アルカリ土金属塩、あるいは硫酸バンド、塩化アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、明ばん等のアルミニウム塩等があり、これらを少量添加して緩衝能を高め、ゲル化時間調整剤としての機能を保持せしめることもできる。
さらに、本発明において、リン酸化合物以外の金属イオン封鎖剤を使用し、金属イオンのマスキングを期待せしめることもできる。このような金属封鎖剤としてテトラポリリン酸塩、ヘキサメタリン酸塩(特にナトリウム塩が良い)、トリポリリン酸塩、ピロリン酸塩、酸性ヘキサメタリン酸塩、酸性ピロリン酸塩等の縮合リン酸塩類、エチレンジアミン四酢酸、ニトリロトリ酢酸、グルコン酸、酒石酸またはこれらの塩類等を挙げることができる。
本発明に用いる代表的シリカ溶液としては、特に水ガラスと酸を混合して水ガラス中のアルカリを中和して得られる酸性シリカ溶液(シリカ液I)や、コロイダルシリカ(或は活性シリカ)と水ガラスと酸を混合してなる活性シリカ系コロイダルシリカ溶液(シリカ液II)が好ましい。このうち酸性シリカ溶液と活性シリカ系コロイダルシリカ溶液の違いは図1に示すようにシリカ液Iは中性領域で瞬結領域になるため、長いゲル化時間を得るには強酸性にする必要がある。又、ゲル化時間とpHの曲線が急なため、ゲル化時間の調整が難しい。
それに対してシリカ液IIでは中性領域でゲル化時間は短縮するものの瞬結には至らないので長いゲル化時間を弱酸性領域で得られることができるし、又、中性方向に移行してもゲル化時間が急激に短縮することがないので、長時間の土中ゲル化をうるのに適している。
これらの違いはシリカ液IIはコロイド状でシリカの粒径が大きく、シリカ液Iはコロイドのシリカの粒径が小さいことによる。シリカ液IIとシリカの両者を有効成分とするシリカ液は、これらの中間的特性を持つ。
3号水ガラスを稀釈し陽イオン交換樹脂に通過し処理して得られた活性尻か(pH2.8、比重1.03、SiO=4.5%)に水ガラス(まらはアルカリ)を加えてSiO=5%安定化したアルカリ性シリカゾルにリン酸、または硫酸を加え、pHを中性から酸性へと変化させた。これによりホモゲルのpHとゲル化時間の関係を観察した結果を表1に示す。リン酸を酸として使用すると硫酸を酸として使用する場合に比べてpHとゲル化時間の勾配がゆるやかになりpHを段階的に変化させやすい。これに対し、硫酸単独の場合、pHとゲル化時間の関係が急速に変化し、ゲルタイムは短いか、非常に長いかを設定する事は容易であるが、中間的ゲルタイムを調整することは難しい。しかし、段階的にpHを変化させることはできる。
したがって酸としてリン酸単独を用いるかリン酸と硫酸を併用して用いる方がpH
やゲル化時間を共に段階的に変化させる事は容易である。リン酸と硫酸を併用した場合表1の中間的値が得られる。
また、硫酸バンド、塩化アルミニウム、ポリ塩化アルミニュウム、ミョウバン等のアルミニウム塩を酸と併用する事も効果的である。即ち、リン酸と硫酸バンド、硫酸と硫酸バンド等の併用である。この場合、Alイオンの緩衝作用によってpHの急激な変化を抑えてゲル化時間の急激な変化を抑える為、ゲル化時間の調整が容易になる。
以下、本発明を実施例によって説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
実験1
1.pHと強度変化
シリカグラウトの固結強度はpHによって変化することを実証する為、豊浦標準砂を用いた混合法によるサンドゲル供試体を作成し(Dr=60%)、一軸圧縮強度を測定した。
(1)モールド
内径約50mm、長さ約100mm
(2)試料砂
豊浦標準砂
(3)薬液
活性シリカに水ガラス(またはアルカリ)を加えて安定化したアルカリ性シリカゾルに酸を加えた酸性シリカ液を実施例とする。
活性シリカ
活性シリカは、3号水ガラスを水で希釈した液を陽イオン交換樹脂に通過して処理し、得られるpH2.8、比重1.03、SiO=4.5%のシリカである。上記において活性シリカの代わりに活性シリカを増粒したコロイダルシリカを用いてもよい。又は、水ガラスと酸を加えて水ガラスのアルカリを除去して得られた酸性シリカゾルからなる酸性シリカ液を用いてもほぼ同様の効果が得られる。コロイドの大きな場合は図1の活性シリカ系コロイダルシリカ(シリカII)の特性を持ちコロイドの小さな酸性シリカゾルの場合は図1の水ガラス系酸性シリカ液(シリカI)の特性を持つ。この、上記酸性シリカ液では酸として75%リン酸を用い、シリカ濃度が5%となるように調整した。また、リン酸の添加量を換え、薬液のpHを2〜7に調整した。
pHと一軸圧縮強度の変化を表2に示す。シリカグラウトは酸性領域において、中性に近いほど一軸圧縮強度が高く発現し、酸性側になるほど一軸圧縮強度は低く発現する。
2.シリカ濃度とゲルタイム
シリカグラウトの地盤中でのゲルタイムは薬液中の硬化剤の量以外にも、シリカ濃度や地盤中の環境に左右される。薬液中のシリカ濃度が高い場合、分子間が密になり、ゲルタイムが早くなる。また、シリカグラウトをテーブルテストにより固結させた時のゲルタイム(ホモゲルのゲルタイム)と、現場砂と中にシリカグラウトを混合し、ゲル化させた時のゲルタイム(サンドゲルのゲルタイム、土中ゲルタイム)とでは、砂のpH、砂中の成分の影響を受け差が出る。そこで、シリカ濃度6%でのゲルタイム、土中ゲルタイム(現場採取砂)を測定した表4。
コロイダルシリカ、5号水ガラス、75%リン酸を混合し、シリカ濃度が4、5、6%となるように調整し、薬液のみのゲルタイムを測定した。また、薬液10ml試料砂(現場採取砂)を30g混合し、土中ゲルタイム(サンドゲルのゲルタイム)を測定した。その結果を表4に示す。また、シリカ濃度5%のホモゲルと現場砂中の土中ゲルタイム(サンドゲルのゲルタイムとpHの関係を図2に示す。この時の試料砂のpH試験は、豊浦標準砂pH7.26、現場採取砂pH7.20である。
また、現場採取砂の含有試験の結果を表3に示す。
シリカグラウトは表2に示すとおり、酸性溶液型グラウトの場合、中性に近いほど固結体の一軸圧縮強度が高くなる。しかし、中性領域になるほどゲルタイムが短く固結しやすい。また、シリカ濃度が薄いとゲルタイムが長く、濃いとゲルタイムが短くなる。しかし、実際に注入する地盤においては、注入液が地盤中の貝殻等のカルシウム分や微量のアルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩表3と反応してしまい、土中ゲルタイム(サンドゲルのゲルタイム)が薬液のゲルタイム(ホモゲルのゲルタイム)より短くなる。(表4、図2)表4では、ホモゲル、サンドゲルのpHとゲル化時間を比較した。ホモゲルのゲルタイムに比べ、現場砂中でのゲルタイム(サンドゲルのゲルタイム)のほうが短い。これは現場砂が中性付近にある事と、カルシウム分表3による。
実験2
地盤中のシリカグラウトの地盤中でのpHの変化、注入地盤における浸透距離と注入地盤のpHの変化、浸透距離と強度を測定するため、浸透実験を行った。
(1)試料砂
現場採取砂(海砂)
(2)薬液
活性シリカは、3号水ガラスを水で希釈した液を陽イオン交換樹脂に通過して処理し、pH2.8、比重1.03、SiO=4.5%の活性シリカが得られた。
更に、5号水ガラス、75%リン酸を混合し、シリカ濃度が4、5、6%となるように調整した。配合を表5に示す。
実験装置
実験装置を図3に示す。図3において、
1は コンプレッサー、2は圧力計、3は圧力計、4は活性シリカ溶液タンク、5は硬化剤タンク、6は水タンク、7はポンプ、8は流量計、9は水槽、10は攪拌器、11はアクリルモード、12は試料砂、13はメスシリンダーである。
事前準備として、試料砂12を長さ2mのアクリルモールド11上部より自由落下させて充填し(Dr=60%)、薬液の注入に先立って、水で飽和させた。活性シリカ溶液と水ガラスの混合液、硬化剤、水をタンクに入れポンプ7により水槽9中に投入する。この時の投入量は流量計8によって管理する。投入された薬液は攪拌機10によって攪拌され、コンプレッサー1によって押し出され、アクリルモールド11中の試料砂12中に浸透される。薬液の注入はアクリルモールド11下部より0.03MPaで定圧注入し、試料砂12中を通過した薬液はアクリルモールド11上部より排出され、メスシリンダー13に採取される。浸透後作成されたサンドゲル(浸透固結サンドゲル)供試体は、4週間静置した後、切断し、浸透距離10cmごとに一軸圧縮強度と供試体のpHを測定した。
結果
(1)流出液のpH変化
浸透試験においてアクリルモールド上部から流出した薬液のpH変化を観察した。これを図4に示す。まず飽和した水が溢出した後注入液が溢水した。モールド中の間隙は約1500cmである。間隙量に相当する溢出が終わって後の溢出液はpHが中性から酸性に徐々になることから、地盤中に注入された注入液は浸透距離が長くなるほど(溢出量が多くなるほど)中性から酸性に変化するまでの溢出量が大きかった。これは先行シリカ液の浸透距離が大きいほど希釈されやすいことを示しており、この為、先行シリカによる固結が不十分になることを意味している。
又、同時に、注入初期段階の薬液とアクリルモールドの試料砂が反応し、中和されるため、先行シリカ液のpHが中性に近くなっている。しかし、注入量が増えるに従い、中和反応が終了し試料砂自体が酸性シリカ液に飽和されて溢出シリカ液のpHはシリカ液のpH(ホモゲルのpH)に近づきpHが低下する。
(2)浸透距離と浸透固結体のpH試験によるpHの変化
現場採取砂の薬液注入一週間後、アクリルモールドを10cm間隔で切断し、アクリルモールド中の浸透固結体を削りとり試料50g採取し、蒸留水125g(質量比2.5)を混合攪拌した。これを図5に示す。2時間静置後にpHを測定した。これより、非アルカリ性シリカはそれ自体酸性でも最終的固結土はほぼ中世を呈する事が判る。然るに、注入工程中は先行する酸性シリカで土粒子が填充され、その中を後続する酸性シリカが浸透していくことによって、生ずる問題を本発明は解決するものである。
(3)浸透距離と強度変化
薬液中のシリカ濃度を4,5,6%としたときの現場砂での浸透距離と一軸圧縮強度の関係を図6に示す。
実験3
シリカ溶液通液後の浸透砂の土中pHとゲルタイム(浸透サンドゲルのpHとゲルタイム)の変化。実際の地盤において、初期の注入薬液表6、中期の注入薬液、後期の注入薬液を通過させた後の、地盤の土中pH、薬液のpH、薬液のゲルタイムを以下の方法により調べた。
実験方法
・現場砂 pH6.46
・薬液配合
3号水ガラスを稀釈し陽イオン交換樹脂に通過し処理して得られた活性尻か(pH2.8、比重1.03、SiO=4.5%)に水ガラス(まらはアルカリ)を加えてSiO=5%安定化したアルカリ性シリカゾルにリン酸、または硫酸を加え、pHを中性から酸性へと変化させた。
漏斗の中に敷いた濾紙上に現場砂200mlを入れて水を通したものを20個用意しNo.1~No.20まで付番する。これは、浸透試験2mに対し10cmの浸透距離に相当する現場砂量である。No.1が注入孔に最も近く、No.20は最も遠い。注入薬液約100mlを15回に分け、No.1の現場砂に加え、通過液を100mlを取り、No.2の現場砂に通す。同じ操作をNo.20まで繰返し、それぞれの薬液通過後の現場砂のpH即ち土中pH(浸透サンドゲルのpH)と、上澄みのpH(浸透薬液のpH)を測定する。同じ操作を薬液15回分繰り返した。
結果
薬液が現場砂を通過した後の、薬液のpH(浸透薬液のpH)、通過後の薬液のゲルタイム(浸透薬液のゲルタイム)を表7に示す。
表7の各現場砂の通液量におけるpHの関係をより、No.1においては薬液の影響を大きく受け、薬液の浸透後はほぼ薬液(ホモゲルpH)と同じ土中pH(浸透サンドゲルpH)になることがわかった。それに対し、No.20においては、最初の通液においてpHは大幅に上昇したものの硬化せず、したがって中和反応の進行でpHが上昇したが、希釈が大きくシリカ濃度が低下して固結しないことが判った。その後の通液においては、薬液の影響を受け、浸透サンドゲルpHの変化は小さく、土中pH(浸透サンドゲル)も下がったが、内部のサンドゲルのpHや通液後のpHは内部ほど、又、通過回数が大きいほどホモゲルのpH値に近くなった。
この原因として、薬液の通液量が増えるごとに、地盤のpHが低下し、また、浸透距離が少ないほど初期の浸透薬液(ホモゲル)の影響を受け、地盤がホモゲルのpHに近くなることがわかる。このことから、実際の地盤においては、注入孔に近い地盤ほど薬液と地盤が反応しきった浸透サンドゲルに更にホモゲルに相当する薬液が填充される事になり、その浸透サンドゲルのpHはホモゲルのpHに近い値を呈し、浸透距離が長いほど、先行している浸透薬液のpHの酸性分は中和して失われ、又浸透サンドゲルのpHも内部ほどpHが酸性側となっている。又、浸透距離が長くなる程希釈が大きくなり固結が不十分になる。そして、後続するシリカ溶液は酸性化されたサンドゲル中を通過するため、浸透薬液はホモゲルのpHに近づき、内部ほど酸性が強くなり、したがって浸透薬液のゲルタイムは長いままになっている。
次に地盤中を浸透後の薬液の通液量とゲルタイムの関係は、注入初期の薬液(浸透薬液)は2m浸透後のゲルタイムが長く、先行注入液が300ml以下の通液量ではゲル化しなかった。これは初期の浸透注入液が土中水により希釈されたものと思われる。通液量が多くなると(注入後期の後続注入液)においてはゲルタイム(浸透注入液のゲルタイム)が400分と短く、ホモゲルのゲルタイム約1000分と比べて短縮が見られた。
これを図7に示す 4〜6%のホモゲルのpHとゲルタイムと、現場砂通液のpHとゲルタイムを比較すると初期の通液ほどpHに対しゲルタイムが長く、後期の通液はpHとゲルタイムが5%のホモゲルに近い値を示すことより、浸透距離により薬液はシリカ濃度が低下し、ゲルタイムが長くなると考えられる。
実施例1の結果をふまえて、実際の注入地盤を想定した浸透試験を行った。
(1)試料砂
現場採取砂(海砂)
(2)実験装置
実施例1と同様の装置で行う。
(3)実験方法
2mの浸透試験装置を注入孔から浸透する方向に「領域(1)」、「領域(2)」、「領域(3)」の3つの領域に分けた。これは実際に注入した地盤にできる球状の固結体の「吐出孔付近」、「中心部」、「外周部」に相当する。
配合
本実験にて注入する薬液については、実験1の表4の配合を元に75%リン酸量を増減させることによりpHを調整し、注入した。薬液のpHとシリカ濃度を表8に示す。
結果
方法1,2,3においての実験1と同様に注入後、供試体を切断し、改良砂のpHと土中GT測定した。その結果を表9に示す。
以下の方法を用いて浸透試験を行い、領域(1),(2),(3)のpH及び土中GTを測定した。
「方法1」薬液を注入(従来の方法)
注入初期から注入終了時まで同じ配合の薬液を使用する。この時、注入薬液(ホモゲル)のシリカ濃度、pHは一定とする。「方法1」の従来の注入方法においては、現場砂と反応しpHが低下するが実験1で外周部では希釈のためゲルタイムが長くなり、中心部ではpHが低い為ゲルタイムが長くなることで、固結に時間がかかることがわかった。
また、注入孔より注入された薬液のシリカ濃度が砂地盤中の水分によって希釈され、シリカ濃度が低下する。従来の研究により、シリカ濃度は浸透距離により希釈されることが判明しているので薬液の希釈率と改良砂中のシリカ濃度を求めた。
希釈率は浸透距離に比例しており、領域(1)では殆ど希釈は見られないものの、領域(2)では約15%、領域(3)では約30%の希釈がみられた。これをシリカ濃度に換算すると、それぞれ領域(2)では5%、領域(3)では4%となり、外周部に行くにしたがってシリカ濃度が低下することがわかった。
「方法2」シリカ濃度を一定、領域毎にpHを変化させた薬液を注入
注入初期においては酸を多く加えた配合でpHを低くすることにより、地盤中のアルカリ分と反応しても、早期のゲル化が起きないようにする。又、pHを調整して注入時間より短いゲル化時間に相当するpH値にして配合する事によって、外周部における希釈に対してゲル化しやすいように調整する。
注入中期においては「方法1」の配合と同様にする。
注入後期においては酸を少なく加えた配合でpHを高くすることにより、すでに、前段階において酸性シリカ液が通過して酸性を呈する地盤においても固結することができる。
「方法2」では、浸透距離によるpHの低下によるゲルタイムの延長を防ぐ為薬液のpHを変え注入した。pHを変化させることで、吐出孔付近でのpHの低下によるゲルタイムの延びを防ぐことが出来た。しかし、この場合、浸透距離によるシリカ濃度の低下により薬液が分散して固結が不十分になるが希釈を考慮してpHを高めに設定してゲル化時間を短めに設定することによりゲル化を確実化すると共に、後続するpHが高い注入液の固結が不十分な外周部に浸透する、及び外周部が固結しその内部の充填性が大きくなり外周部の固結強度の低減が改善される。
この実験により、濃度を調整しなくても注入中にpHを変化させる事によって、外周部の強度の低下を抑制し、注入領域の強度分布の均質化を得ることが出来ることが判った。これによって簡便に広範囲の注入領域の注入液を拡散させる事なく均等に固結することができる。
「方法3」領域毎にシリカ濃度、pHを変化させて注入
「方法2」の薬液のpHを変化させる方法に加え、「方法1」の結果より地盤中の地下水等によりシリカ濃度が希釈されることを考慮し、領域ごとに段階的にシリカ濃度を変化させる。注入初期においては、pHを低くして浸透中におけるpHの上昇にも拘わらず、充分なゲルタイムを保持し、かつ、地盤中の地下水等により希釈されやすい環境にあることからシリカ濃度を高く配合する。「方法1の配合で30%の低下があったことより、シリカ濃度を2%高くし、領域(3)に到達した時点で、シリカ濃度6%程度になるように注入した。
注入中期においては「方法1」の配合と同様にする。注入後期においては、地盤中に前段階において注入したシリカ分子が多く存在することから、シリカ濃度を低くし、かつ、pHを高くし、注入ゾーンの強度の均一化をはかった。同一シリカの濃度の場合、中性に近いpH値では酸性の強いpHの場合よりも強度が高くなるから、「方法1」の配合よりシリカ濃度を低くすることができる。これによって外周部における希釈による薬液の分散未固結を防ぎ注入領域全体の固結の均質化と、平均的に中性に近い固結を可能とした。
地盤において浸透距離を長くし、改良地盤を広げる為には、シリカ溶液を地盤中に広範囲に注入する必要があるが、一方の注入孔からの注入圧を上げると地盤が割裂してしまう。
通常の注入圧力で注入を行うと、固結地盤の外周部では圧力勾配が低下するので、注入範囲が広くなると注入が不十分になり、充分な圧力勾配が得られず拡散による浸透に近くなってしまう為、このため希釈によって固結体は外周部に行くほど強度低下がおこる。
これを防ぐ為に、注入液のホモゲルのゲルタイムをその注入ステージにおける注入液の注入時間よりも長く、サンドゲルのゲルタイムを上記注入時間より短く設定する方法について実施例を挙げ、以下に説明する。
(1)試料砂
現場採取砂
(2)実験装置
図3と同様の装置で行う。
(3)実験方法
実験2における注入速度より注入時間を算出した。
注入量=体積×注入率=1570ml
注入率=0.4%
注入速度:注入速度は約8ml/minとした。
注入時間=約200min
図2より、注入時間よりゲルタイム約200minの時のホモゲルとサンドゲルのpHはサンドゲルでpH3.2、ホモゲルでpH4.2を示す。これより、本発明における注入液はホモゲルのゲルタイムをその注入ステージにおける注入液の注入時間よりも長く、サンドゲルのゲルタイムを上記注入時間より短く設定することより、注入時間約200minのときpH3.2〜4.2の間で設定する。
(4)結果
実験1と同様に注入後、供試体を切断し、改良砂のpHと強度を測定した。その結果を表11に示す。
実施例においてpH3.2の薬液を用いた場合、注入口から2mまでの浸透領域まで浸透した。注入後、供試体を切断し強度を測定した結果、注入口から遠い領域(3)においても充分な強度が得られた。比較例1においてpH2.3の薬液を用いた場合、2mまでの浸透領域まで浸透するものの、先端近くの領域の固結が不十分で均質な強度が得られずpH値も酸性が強かった。
比較例2においてpH5の薬液を用いた場合、注入途中で地盤への浸透が止まったため、中断した。注入後、供試体を切断し強度を測定した結果、注入口付近の領域(1)では高い強度は得られるものの、注入口から離れた領域(2)においては注入が充分でなく、領域(3)においては全く薬液の浸透が見られなかった。
これより、実施例の場合、先行注入液のサンドゲルのゲルタイムは全浸透時間よりも短い為、途中までの土との反応でpHが上昇してゲル化時間が短縮する可能性があり、ゲル化が開始され流動性が低下するが、後続するシリカ溶液であってpHが低いままの流動性の大きいシリカ溶液は流動性が低下した先行シリカ溶液と一部混合して先行シリカ液のpHを低下させてゲル化を抑えながらそれを乗り越えて、更に前進し、先行シリカに取って代わる。以上を繰返しながら浸透範囲を拡大することにより、希釈を最小限に低減しながら注入領域とゲル化領域を拡大して所定量の注入が完了すると共に全体的な固化が生ずる。このため先行薬液の希釈度が最小限に防がれてシリカ濃度の低減も防ぐ事ができ、pHの中性付近の均等化、強度分布の均等化が可能になる。比較例1においては、浸透しやすいものの、外周部の固結が不十分で注入領域の均質な強度分布が得られず、又、地盤のpH値も中性領域に均等化されにくい。比較例2においては注入中期において注入領域の中間部で固結するため、後続の注入が地盤に浸透せず、改良領域が小さくなり、目的の改良範囲が改良できないことが判った。
本発明の実施例として実施例1、実施例2の実験データより、実際の施工地盤において、図8に示すように注入孔を4m間隔で注入装置を設置し、注入材を3段階にわけ注入する方法を示す。
施工方法
従来、注入孔間隔が長い場合、地盤を非アルカリ性領域にすることで耐久性が良くなること、長期のゲルタイムが得られることから薬液には酸性シリカ溶液が使用されている。しかし、土中に注入すると地盤中の地下水やアルカリ成分によって薬液が中性付近に移行し土中ゲルタイム短くなる。そのため、外周部の強度が弱いか固結が不十分、注入領域の強度分布が不均質、逸脱しやすい、中心部のpHは酸性が強い等の問題点があった。
そこで、注入地盤を薬液吐出口から図9のように3つの領域に分け、それぞれの領域ごとに薬液の配合及び注入を行った。図9に示す注入地盤の断面を図10に示す。注入孔を4m間隔で埋設した場合、注入管から吐出される薬液の浸透距離は2mとなる。
注入管の吐出口から遠く、外周部0.6mの地盤を領域(3)とする。従来この領域においては、初期に注入した薬液が地盤中の水、及び現地盤との反応によって薬液が中性化し、また、一方で地盤中の水によりシリカ分が希釈され固結した地盤の強度が低下や未固結等の問題点がある。そこで、現場砂を使用した浸透試験の1.4〜2.0mの実験結果を考慮した注入を行う。
吐出口から離れた0.6mの領域(2)においては初期に注入した薬液により地盤のアルカリ分が中和され希釈が少ない。この領域では浸透距離0.8〜1.4mの実験結果を考慮した注入を行う。吐出口付近の領域(1)においては先に注入した薬液により地盤中は中性からほぼホモゲルのpHに近づき、又、希釈も殆どない。
この時、各領域とも注入後1日程度で固結し、固結体の一軸圧縮強度は均一に約0.1MN/mになるように薬液を配合する。
以下、具体的な注入方法及び、薬液の配合方法を記す。
実際の注入においては各改良領域における薬液の注入時間を管理することで、各領域毎に薬液の配合を換え注入することができる。
薬液注入時間の算出は次のように行った。
各段階における注入時間の算出
1. 注入管の埋設間隔 4m
2. 注入体積 固結体P=2m×2m×2m×4/3π=33.49 (m3
の円形とする
3. 領域(1)の改良土量(m3) V(1)=0.8m×0.8m×0.8m×4/3π=2.14
4. 領域(2)の改良土量(m3) V(2)=1.4m×1.4m×1.4m×4/3π)V(1)=9.35
5. 領域(3)の改良土量(m3) V(3)=(2m×2m×2m×4/3π)
−(1.4m×1.4m×1.4.m×4/3π)=22.00
6. 注入率 0.35〜0.40
7. 領域(1)の薬液の注入量(kl) Q(1)=V(1)×0.35〜0.40=0.75〜0.86
8. 領域(2)の薬液の注入量(kl) Q(2)=V(2)×0.35〜0.40=3.27〜3.74
9. 領域(3)の薬液の注入量(kl) Q(3)=V(3)×0.35〜0.40=7.70〜8.80
10.注入速度 8(l/min)
11.領域(1)の注入時間(min) T(1)=Q(1)/注入速度=93.75〜107.5
12.領域(2)の注入時間(min) T(2) = Q(2)/注入速度=408.75〜467.5
13.領域(3)の注入時間(min) T(3)=Q(3)/注入速度=962.5〜1100
算出した注入時間より、3段階に注入する薬液の配合例を表12示す。
また、注入1日後に各領域の固結体をサンプリングし、一軸圧縮強度およびpHを測定した。
結果
領域(3)では、実施例1、表4の6%現場砂におけるpHが高い配合でのゲルタイムと、図8における6%現場砂での浸透距離1.4m乃至2mの土中固結と同じ一軸圧縮強度をとる。そこで、領域(3)に注入する薬液の配合はシリカ濃度高く配合する。また、薬液が地盤中においてアルカリ成分の影響をうけpHが急激に上昇するのを防ぐ為、シリカの硬化に要する以上の酸を混入して、pHを低く設定した。
領域(3)の注入後の固結体は、初期注入段階の薬液が浸透固結するため、浸透中に地盤中の影響をうけ、配合時より、シリカ濃度が低下するため一軸圧縮強度が低下し、土中pHが薬液pHに比べ上昇した。
領域(2)では、実施例1、表4でのpH3.5〜4、シリカ濃度5%配合の薬液のホモゲルにおける挙動に近くなる。また固結体は図6における5%現場砂の浸透距離0.6m乃至1.4mの土中固結と同じ一軸圧縮強度をとる。
そこで、領域(2)に注入する薬液の配合のシリカ濃度は従来の地盤改良濃度と同じ5%程度とする。また、地盤中のアルカリ成分は初期注入における薬液により反応は低下しものの、未反応のものも存在し、微弱ながら影響を及ぼす。そこで、固結pHよりやや低いpHに設定し、地盤中の未反応アルカリ成分と反応しても急速に固結することがないようにした。
領域(2)の注入固結体は注入初期段階の薬液が浸透した後、2段階目の薬液を注入する為、地盤は初期の注入によってpHが下がっているため、pHの大きな変化は見られなかった。また、初期注入により地盤中にSiO分子が存在する為、シリカ濃度の希釈が少なく注入液に対する影響が少なく、一軸圧縮強度は図6における5%現場砂の一軸圧縮強度とほぼ一致した。
領域(1)では、実施例1、表4、4%ホモゲルにおけるpH4〜5と同じ挙動をとる。また、図6における4%現場砂の浸透距離0m乃至0.6mの一軸圧縮強度に近い値を示すと考えられる。
そこで、領域(1)に注入する配合は、地盤中にシリカ分子が多量に存在することからシリカ濃度4%と比較的濃度を低く設定し、pHも4〜4.5と高めに設定する。この配合は通常ホモゲルの状態では表4の示すとおり200〜300分程度のゲルタイムであるが、地盤中では、前段階の薬液によりpHが下がっていることより500分程度のゲルタイムを要するものと考えられる。
領域(1)の注入固結体の土中pHより、初期段階、2段階の薬液が浸透し、地盤中のアルカリ成分と反応しているため、pHは低く、3段階目に注入する薬液は地盤中の影響を殆ど受けないことがわかる。また、初期段階、2段階に注入された薬液により地盤中には豊富にSiO分子が存在し、3段階目に注入する薬液はシリカ濃度が希釈されることがない。よって、図6の4%現場砂の浸透距離0m乃至0.6mの一軸圧縮強度よりもやや高い値になった。
尚、地盤中に相液する注入装置は、実施例1、図3の送液装置のように、原材料を流量計により、混入量を調整し、初期段階と次段階において配合を変化させる方法を用いてもよい。また、複数の水槽を用いて段階ごとに配合した薬液を注入する方法でもよい。
本発明はpH差のあるシリカグラウトを多段階に注入するか、ホモゲルのゲルタイム、およびサンドゲルのゲルタイムを所定の範囲に設定する地盤注入工法であって、所定の注入領域を確実に浸透固結すると共に強度の均等化をはかり、かつ浸透固結領域のpHをほぼ中性域に保つ地盤注入工法であるから、地盤注入技術分野において利用可能性が高い。
シリカ溶液のpHとゲル化時間の関係を表したグラフである。 ホモゲルとサンドゲルのpHおよびゲルタイムの関係を表したグラフである。 試料砂中に薬液を通過させる浸透実験装置の模型図である。 現場砂と豊浦標準砂に関する流出量とpHとの関係を表したグラフである。 浸透固結体の浸透距離とpHとの関係を表したグラフである。 浸透固結体の浸透距離と一軸圧縮強度との関係を表したグラフである。 ホモゲルと現場砂通液のpHとゲルタイムの関係を表したグラフである。 薬液の注入孔を中心とした浸透地盤の模型断面図である。 薬液の注入管を中心とした浸透地盤を表した模型図である。 薬液の注入管からの浸透領域を表した模型図である。
符号の説明
1 コンプレッサー
2 圧力計
3 圧力計
4 活性シリカ溶液タンク
5 硬化剤タンク
6 水タンク
7 ポンプ
8 流量計
9 水槽
10 攪拌機
11 アクリルモード
12 試料砂
13 メスシリンダー

Claims (13)

  1. 地盤中に非アルカリ性シリカ注入液を注入する地盤注入工法であって、シリカ注入液のPH値を段階的に変化させて注入し、先行注入液のPH値を低く、後続する注入液のPH値を高く設定して、注入の進行に伴う土中ゲル化時間が長びくことを押さえ、注入液浸透固結地盤のPH値を中性付近に均等化をはかることを特徴とする地盤注入工法。
  2. 地盤中に非アルカリ性シリカ注入液を注入する地盤注入工法であって、注入液のホモゲルのゲルタイムをその注入ステージにおける注入液の注入時間よりも長く、サンドゲルのゲルタイムを上記注入時間より短く設定することにより土中におけるサンドゲルのゲルタイムが長びくことを押さえ、注入液浸透固結地盤のPH値を中性付近に均等化すると共に強度分布の均等化を図ることを特徴とする地盤注入工法。
  3. 請求項1において、浸透地盤を浸透点を中心にして直径1.5〜4mとする地盤注入工法。
  4. 請求項1、2または3において、柱状浸透源、或は複数の注入管の吐出口から同時注入する地盤注入工法。
  5. 請求項2において、シリカ注入液のPH値を段階的に変化させて注入し、先行注入液のPH値を低く、後続する注入液のPH値を高く設定する地盤注入工法。
  6. 請求項1または2において、注入液のホモゲルのPH値を所定の注入ステージにおける注入量の注入時間に対応した値よりも低いPH値とし、該注入時間に対応したサンドゲルのゲルタイムのPH値よりも高く設定する地盤注入工法。
  7. 請求項1、または5において、先行注入液はシリカ濃度が高く、後続注入液のシリカ濃度を低く設定して注入液浸透固結地盤の強度の均等化を図る事を特徴とする地盤注入工法。
  8. 請求項1、または5において、先行注入液はホモゲルのゲルタイムが所定注入ステージにおける注入量の注入時間よりも長く、後続する注入液のサンドゲルのゲルタイムが注入時間よりも短く設定する地盤注入工法。
  9. 請求項1、または5において、先行注入液のPH値を所定の注入ステージにおける注入量の注入時間に対応した値よりも低いPH値とし、後続する注入液のPH値を該注入時間に対応したサンドゲルのゲルタイムのPH値よりも高く設定する地盤注入工法。
  10. 請求項1または2記載の注入工法を砂地盤の液状化対策工法に用いる地盤注入工法。
  11. 請求項1または2のシリカグラウトが水ガラスと酸を有効成分とする酸性シリカグラウト地盤注入工法。
  12. 請求項1または2のシリカグラウトがコロイダルシリカと活性シリカのいずれか、又は両者と水ガラスと酸を有効成分とする酸性シリカグラウトを注入する地盤改良工法。
  13. 請求項11の酸性シリカグラウトが次の(1)〜(4)を有効成分とする酸を使用する地盤注入工法。(1)リン酸、(2)リン酸化合物の金属イオン封鎖剤と硫酸、(3)硫酸、(4)アルミニウム塩と酸。
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