JP2002060535A - 発泡スチロール処理用溶剤及びこれを用いた発泡スチロールの処理方法 - Google Patents

発泡スチロール処理用溶剤及びこれを用いた発泡スチロールの処理方法

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JP2002060535A
JP2002060535A JP2000252154A JP2000252154A JP2002060535A JP 2002060535 A JP2002060535 A JP 2002060535A JP 2000252154 A JP2000252154 A JP 2000252154A JP 2000252154 A JP2000252154 A JP 2000252154A JP 2002060535 A JP2002060535 A JP 2002060535A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、発泡スチロールをゼリー状ないし
はゲル状にして処理するための液状媒体として、グリコ
ールエーテル類とゲル化凝集剤とを構成成分とすること
により、引火点が高く、作業上充分な安全性を得ること
ができるので、取り扱い性が良好であり、又、有害な刺
激臭や不快臭が無く、且つ安全で、防毒マスク或いは防
臭マスクの使用や局所排気の必要がなく、作業環境の改
善及び安全性を図ることができるので、作業環境の観点
から問題が無く、しかも神経障害や肝臓障害、更に、催
奇形性並びに発ガン性を生じることがない上、地域差・
気候差、特に低温においても、実用上要求される発泡ス
チロール処理量や優れた溶解速度を発現し得るようにし
た発泡スチロール処理用溶剤及びこれを用いた発泡スチ
ロールの処理方法を提供することを目的とする。 【構成】 本発明は、発泡スチロールをゼリー状ないし
ゲル状にしてその体積を減少させるための液状媒体であ
って、この液状媒体は、グリコールエーテル類とゲル化
凝集剤とを構成成分とすることを特徴とするものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、発泡スチロールと接触
させて脱泡させることにより、この発泡スチロールをゼ
リー状ないしはゲル状にしてその体積を減少させるため
の発泡スチロール処理用溶剤に関し、特に、従来の発泡
スチロール処理用溶剤は神経障害や肝臓障害、更には催
奇形性や発ガン性を有し、しかも刺激臭や不快臭があ
り、その取り扱いには防毒マスクや防臭マスクを用いた
り、局所排気を完全に行うなど、特殊施設が必要であ
り、又、低温条件下において発泡スチロールに対する活
性が低く、実用的に使用が制限されるものであったが、
本発明は、有機溶媒の蒸散や臭気の発生を抑制して、作
業環境の改善及び安全性、取り扱い性を至極向上させ、
引火や爆発等の火災事故の発生を未然に防ぐことができ
る上、低温条件下においても非常に良好な活性を維持す
ることができる発泡スチロール処理用溶剤及びこれを用
いた発泡スチロールの処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】発泡スチロール(発泡ポリスチレン)樹
脂は、安定な化合物であり、しかも、単位体積当たりの
重量が非常に軽く(容積1立方メートルあたり約5〜2
0kg)、成形性、保温・断熱性が良好である上、安価
である等の諸特性を有するため、容器、食器、飲料容
器、梱包材、緩衝材等の素材として多岐に亘って使用さ
れている。
【0003】そして、発泡スチロールは、前記のように
安価で、且つ軽量で、成形性に優れるなどの理由から、
主に使い捨てを目的として成形・製品化されることが多
く、現在では、毎年約40万トンもの発泡スチロールが
発泡スチロール製品として生産・使用され、その後、そ
のほとんどが廃棄物として処理されている。
【0004】しかしながら、このように廃棄された発泡
スチロールを処理するためには様々な問題がある。
【0005】この発泡スチロールの安定・軽量性等の諸
特性は、発泡スチロール製品として用いる場合には大き
な利点であるが、一旦、発泡スチロール製品が廃棄物と
なると、逆に、この特性が最大の問題となる。
【0006】即ち、発泡スチロールは、その安定性のた
め生分解を受け難く、従って、廃棄処分の際に埋め立て
処分をした場合には、土壌中で分解されることなく半永
久的に土壌中に残存することとなり、環境への悪影響が
問題となる。
【0007】又、これらの廃材を焼却処理する場合に
は、発泡スチロール廃材の発熱量が高すぎて、焼却炉の
炉内温度が高くなりすぎる結果、焼却炉の炉材を傷め、
焼却炉の寿命を短くするばかりでなく、二酸化炭素の放
出に伴う地球温暖化等の環境悪化の原因となり、一方、
燃焼が不十分になると、一酸化炭素等の有害ガスの排出
が問題となる。
【0008】更に、発泡スチロールは、その発泡・軽量
性のため至極嵩張る上、発泡スチロールの構造は強固で
相当の外圧をかけてもその内部の気体を圧縮・放出する
ことができず、廃棄された発泡スチロールを回収する際
の輸送効率が悪くなり、輸送コストや処理コストが著し
く高くなるといった問題がある。
【0009】これらの問題を解決するために、特開平5
−92428号公報及び特開平5−92429号公報で
は、発泡スチロール廃材を回収・再資源化する目的で、
廃材を細かく裁断し、これを加熱溶融して体積を減少さ
せ、ペレット状にして搬送する方法が提案されている。
【0010】又、特開平4−198516号公報及び特
開平6−238688号公報では、発泡スチロール廃材
を加熱して圧縮する方法が提案されている。
【0011】更に、特開平3−214号公報及び特開平
4−219186号公報では、加熱廃油或いは加熱オイ
ルを利用して、発泡スチロール廃材の体積を減少させる
方法が提案されている。
【0012】しかしながら、前述のいずれの方法を用い
ても、発泡スチロールの分解ガスの発生や、廃油発生に
伴う悪臭の発生等のため、環境に対する配慮が必要とな
るのであり、又、廃材を加熱して溶融、固化させる方法
では、多大のエネルギーが必要となり、これに費やすコ
ストが高くなるといった問題がある。
【0013】そこで、加熱等の手段を用いずに、少ない
エネルギーで発泡スチロール廃材の体積を減少させる方
法としては、発泡スチロール廃材を溶解可能な液状媒体
に接触させ、これにより、発泡スチロール廃材を溶解な
いしゲル状にして脱泡、体積を減少させる発泡スチロー
ル処理用溶剤及びこれを用いた発泡スチロールの処理方
法が提案されている(特開平2−1748号公報、特開
平5−59212号公報、特開平7−113089号公
報、特開平9−40802号公報、特開平9−1574
35号公報等)。
【0014】即ち、これらの方法は、発泡スチロールを
溶解可能な液状媒体、例えば、芳香族化合物や、アセト
ンやメチルエチルケトン等の低級脂肪族ケトン等の有機
溶媒を用いて、発泡スチロール廃材を溶解ないしゲル状
にしてその体積を減少させるためものである。
【0015】これらの方法は、省エネルギーで短時間に
発泡スチロール廃材を処理することができる上、処理後
のスチロール樹脂の回収、再生が容易であり、又、場所
をとらず、しかも比較的廉価な溶剤を用いることができ
るため、経済的にも優れるといった利点がある。
【0016】しかしながら、前記の方法は、トルエンや
キシレン更にエチルベンゼン等の芳香族化合物、アセト
ンやメチルエチルケトン等の低級脂肪族ケトン或いはこ
れらの混合物を主成分とする有機溶媒を発泡スチロール
処理用の溶剤として用いるものであり、これらの有機溶
媒の蒸気が人体や環境に悪影響を与えたり、火災の発生
原因となるといった問題がある。
【0017】即ち、作業者等が、芳香族化合物、低級脂
肪族ケトン或いはこれらの混合物を主成分とする有機溶
媒の蒸気を吸引すると、当該作業者等が神経障害や肝臓
障害を発生する恐れがある上、催奇形性や発ガン性も有
し、しかも刺激臭があるため、作業中においては、この
有機溶媒を除去するための防毒マスクの装着が必要であ
る等、その取り扱いに厳格な注意を要するのである。
【0018】又、前記理由により、作業場における施設
や設備面においても、相当の注意を払う必要があり、例
えば局所排気を完全に行うなど、特殊施設が必要でコス
ト高となるなどの問題がある。
【0019】更に、トルエンやキシレン更にエチルベン
ゼン等の芳香族化合物、或いはアセトン、メチルエチル
ケトン及びメチルイソブチルケトン等の低級脂肪族ケト
ンは、いわゆる「第4類危険物」のなかでも特に引火点
の低い「第1石油類」ないしは「第2石油類」に該当
し、これらの有機溶媒から発生した蒸気が空気と混同す
ると、引火や爆発等、火災の発生を招きやすいのであ
り、しかも、一旦これらの有機溶媒に引火すると流動性
があるので火災が拡大しやすいといった危険性がある。
【0020】加えて、これらの有機溶媒は、刺激臭を発
生するものであり、これより、作業環境が一層悪化する
といった問題もある。
【0021】これらの問題を解決するには、前記の芳香
族化合物や低級脂肪族ケトン等に替えて、高級脂肪族ケ
トン或いは高級エステル類等の、蒸散性が低く、引火点
が高く、人体や環境に対する毒性の低い有機溶媒を使用
する方法が提案される。
【0022】しかしながら、高級脂肪族ケトン或いは高
級エステル類等の、引火点が高く、有害成分の蒸散が少
ない溶媒は、概して発泡スチロールに対する溶解性(活
性)に劣るものであり、特に、低温条件下(冬季、寒冷
地等)において発泡スチロールに対する活性の低下が著
しく、しかも、これら高級脂肪族ケトンや高級エステル
類等は、トルエンやキシレン等の芳香族化合物と比較し
て、溶剤単位量当たりの単価が高く、これらの溶剤を発
泡スチロール処理用の溶剤として用いたものは、コスト
面からも実用的ではない。
【0023】又、これらの高級脂肪族ケトンや高級エス
テル類等は、トルエンやキシレン等の芳香族化合物のよ
うな、人体に有害な刺激臭を発生するものではないが、
独特の臭いがある。
【0024】ところで、特開平11−80418号公報
にはその請求項1において、「発泡ポリスチレンをグリ
コールエーテル酢酸エステル系化合物、グリコールエー
テル系化合物、アセチルアセトン、炭酸ジエチルおよび
オルトギ酸エチルよりなる群から選ばれた溶解溶剤に溶
解することを特徴とする発泡ポリスチレンの減容化方
法。」、が提案されている。
【0025】このグリコールエーテル酢酸エステル系化
合物としてはその請求項3において、「エチレングリコ
ールモノメチルエーテル酢酸エステル、エチレングリコ
ールモノエチルエーテル酢酸エステル、エチレングリコ
ールモノn−ブチルエーテル酢酸エステル、ジエチレン
グリコールモノエチルエーテル酢酸エステル又はジエチ
レングリコールモノn−ブチルエーテル酢酸エステルで
ある。」、と記載されており、又、同公報、第2頁、第
2欄、[0009]において同内容の記載がある。
【0026】前記グリコールエーテル系化合物としては
その請求項4において、「エチレングリコールジメチル
エーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエ
チレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコ
ールジエチルエーテルまたはジエチレングリコールジn
−ブチルエーテルである。」、と記載されており、又、
同公報、第3頁、第3欄、[0010]において同内容
の記載がある。
【0027】ところで、同公報の発泡ポリスチレンの減
容化方法は、その出願前の従来から公知乃至周知であ
る、発泡ポリスチレン(ポリスチレン)がグリコールエ
ーテル酢酸エステル系化合物やグリコールエーテル系化
合物に溶解するとの公知技術をそっくりそのまま転用し
たものであり、それに何ら、新規且つ進歩的な技術を加
味したものではないのである。
【0028】又、特開平11−80418号公報に記載
されている発泡ポリスチレンのリサイクル方法はその請
求項2において、「発泡ポリスチレンをグリコールエー
テル酢酸エステル系化合物、グリコールエーテル系化合
物、アセチルアセトン、炭酸ジエチルおよびオルトギ酸
エチルよりなる群から選ばれた溶解溶剤に溶解し、この
溶液に析出剤として低級アルコール類を加えてポリスチ
レンを析出させ、ポリスチレン析出物を上記溶剤と析出
剤からなる混合液から分離して再利用に供し、残った混
合液を蒸留により上記溶剤と析出剤に分離し、これらを
それぞれ再利用に供することを特徴とする発泡ポリスチ
レンのリサイクル方法。」、が提案されている。
【0029】この発泡ポリスチレンのリサイクル方法に
おいては、発泡ポリスチレンを特定の溶剤の群から選ば
れた溶解溶剤に溶解した後、次工程でこの溶液に低級ア
ルコール類を加えてポリスチレンを析出、分離するもの
である。
【0030】そして、この析出剤である低級アルコール
類としてはその請求項5において、「メタノール、エタ
ノール、n−プロパノール、isoプロパノール、n−
ブタノール、sec−ブタノール、iso−ブタノー
ル、n−アミルアルコール、tert−アミルアルコー
ル、n−ヘキサノールまたはsec−ヘキサノールであ
る。」、と記載されており、又、同公報、第3頁、第3
欄、[0011]において同内容の記載がある。
【0031】即ち、特開平11−80418号公報に記
載されている発泡ポリスチレンの減容化方法は、単に発
泡ポリスチレンを溶解する特定の溶剤の群から選ばれた
溶解溶剤に溶解することを特徴とするものであり、又、
同公報に記載されている発泡ポリスチレンのリサイクル
方法は、このように特定の溶剤の群から選ばれた溶剤に
発泡ポリスチレンを溶解した後、次工程でこの溶液に析
出剤として低級アルコール類を加えてポリスチレンを析
出させ、ポリスチレン析出物を上記溶剤と析出剤からな
る混合液から分離して再利用に供するものである。
【0032】
【発明の解決しようとする課題】しかしながら、特開平
11−80418号公報に記載されている発泡ポリスチ
レンの減容化方法は、単に発泡ポリスチレンを溶解する
特定の溶剤の群から選ばれた溶解溶剤に溶解することを
特徴とするものであるが、この方法では、以下に述べる
ように、発泡ポリスチレンの溶解速度が遅い上、溶剤の
単位重量当たりの発泡ポリスチレンの溶解量が少なく、
実用面から問題が残る。
【0033】即ち、発泡ポリスチレンをその溶剤に溶解
する場合、その溶解速度は発泡ポリスチレンと溶剤との
親和性に影響を受けるのであり、例えば発泡ポリスチレ
ンと溶剤の親和性が良好な場合、つまり溶剤と発泡ポリ
スチレンとの濡れ性が良いと、発泡ポリスチレンの周囲
に溶剤が廻り込んで浸透し、これによって、発泡ポリス
チレンの溶解速度が速くなるが、逆に、発泡ポリスチレ
ンと溶剤の親和性が悪い場合、つまり溶剤と発泡ポリス
チレンとの濡れ性が悪いと、発泡ポリスチレンの周囲へ
の溶剤の回り込みがなく、発泡ポリスチレンと溶剤の接
触部のみしか溶解が開始されないので、溶解速度が遅く
なる。つまり、発泡ポリスチレンの溶剤でもその溶剤の
物性、特に、有機性と無機性のバランスによってによっ
て溶解速度が異なる。
【0034】又、発泡ポリスチレンをその溶剤に溶解す
る場合において、その溶解速度は溶剤の比重に影響を受
けるのであり、溶剤の比重が比較的大であるとその溶剤
の中に発泡ポリスチレンを投入した際、発泡ポリスチレ
ンの下端部が溶剤に沈む割合が少なくなって溶剤との接
触面積が小さくなる結果、溶解速度が比較的遅くなり、
一方逆に、溶剤の比重が比較的小であるとその溶剤の中
に発泡ポリスチレンを投入した際、発泡ポリスチレンの
下端部が溶剤に沈む割合が大となって溶剤との接触面積
が大きくなる結果、溶解速度が比較的速くなる。
【0035】そして、グリコールエーテル類からなる溶
剤は、前述の溶剤(キシレン等や高級脂肪族ケトン)と
比較すると、その比重が極めて高く、この観点から、発
泡ポリスチレンのような軽量の高分子材料の溶解には至
極不利で、本来の溶解特性を充分に発現できないのであ
る。
【0036】ところで、一般に、溶剤(溶媒)に固体
(発泡ポリスチレン)を溶解して行くと、溶剤中の発泡
ポリスチレンの濃度が徐々に上昇し、この溶解したポリ
スチレンが発泡ポリスチレンの溶剤への溶解を著しく妨
げ、溶解速度が低下し、溶解しなくなる。その結果、溶
剤に一定量の発泡ポリスチレンを溶解する際、その溶解
時間が長くなるだけでなく、一定量の溶剤に溶解する発
泡ポリスチレンの溶解量も少なくなる。
【0037】事実、特開平11−80418号公報、第
3頁、第4欄、[0016]の実施例1において、「発
泡ポリスチレン5gを粉砕し、エチレングリコールモノ
エチルエーテル酢酸エステル25gの入った100ml
のビーカーに粉砕物を逐次投入し、自然溶解させた(濃
度16.7重量%)。発泡ポリスチレンは8分間で完全
に溶解した。・・・略・・・このポリスチレン溶液にメ
タノールを20g投入し、溶液を撹拌したところ、ポリ
スチレンが析出した。・・・略・・・。」、と記載され
ているように、5gの発泡ポリスチレンをエチレングリ
コールモノエチルエーテル酢酸エステル(溶剤)に溶解
するのに8分間と長時間要している。
【0038】又、同公報、第3頁、第4欄、[001
8]の実施例2において、「発泡ポリスチレン5gを各
種溶解溶剤25gに投入し、溶解時間を測定した。その
結果を図5に示す。図中、EGMeAc、EGEtA
c、EGn−BuAc、EGEtAcおよびEG2n−
BuAcはそれぞれ前記の化合物である。・・・略・・
・」、と記載されており、更に、同公報、第3頁、第3
欄、[0014]において、「・・・略・・・図中、E
GEtAcはエチレングリコールモノエチルエーテル酢
酸エステル、EGMeAcはエチレングリコールモノメ
チルエーテル酢酸エステル、EGn−BuAcはエチレ
ングリコールモノn−ブチルエーテル酢酸エステル、E
G2EtAcはジエチレングリコールモノエチルエーテ
ル酢酸エステル、EG2n−BuAcはジエチレングリ
コールモノn−ブチルエーテル酢酸エステルをそれぞれ
意味する。・・・略・・・」、と記載されている。
【0039】従って、図5に示す結果から、5gの発泡
ポリスチレンをグリコールエーテル酢酸エステル系化合
物(溶剤)に溶解するのに8〜13分間と長時間要して
いる。
【0040】次に、同公報、第3頁、第4欄、[002
0]の実施例4において、「溶解溶剤として、エチレン
グリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエ
チルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテ
ル、ジエチレングリコールジエチルエーテルまたはジエ
チレングリコールジn−ブチルエーテルをそれぞれ25
g用いた点を除いて実施例2と同じ操作を行って、溶解
時間を測定した。その結果をd−リモネンと比較して図
7に示す。図中、EGMe2はエチレングリコールジメ
チルエーテル、EGEt2はエチレングリコールジエチ
ルエーテは、EG2Me2はジエチレングリコールジメ
チルエーテルは、EG2Et2はジエチレングリコール
ジエチルエーテルは、EG2n−Bu2はジエチレング
リコールn−ブチルエーテルをそれぞれ意味する。・・
・略・・・。」、と記載されている。
【0041】そして、図7に示す結果から、5gの発泡
ポリスチレンをグリコールエーテル系化合物(溶剤)に
溶解するのに6〜17分間と長時間要している。
【0042】以上のことより、特開平11−80418
号公報に記載された発明では、前述のように、図5及び
図7に示す結果から、5gの発泡ポリスチレンを25g
のグリコールエーテル類からなる溶剤に溶解するのに6
〜17分間と長時間要し、又、後述する比較例から、2
5gのグリコールエーテル類からなる溶剤に溶解する発
泡ポリスチレンの溶解限界は8.5〜11.5gである
ことが認められた。
【0043】このように、同公報に記載された発明では
一定量の発泡ポリスチレンを当該公報に記載されている
溶剤に溶解するのに長時間要し、短時間に大量の発泡ポ
リスチレンを処理する必要がある、中央市場、建設・建
築現場、ダム建設現場、土木現場、百貨店等、短時間に
大量の発泡ポリスチレンを処理する必要がある現場では
到底対応できないなどの問題がある。
【0044】又、同公報に記載されている発泡ポリスチ
レンのリサイクル方法においては、前述のように、ま
ず、発泡ポリスチレンを特定の溶剤に溶解した後、次工
程で、この溶液に析出剤として低級アルコール類を加え
てポリスチレンを析出させ、ポリスチレン析出物を上記
溶剤と析出剤からなる混合液から分離して再利用に供
し、残った混合液を蒸留により上記溶剤と析出剤に分離
し、これらをそれぞれ再利用に供することを特徴とす
る、との技術的構成を採用している。
【0045】従って、この方法ではa.発泡ポリスチレ
ンを特定の溶剤に溶解する工程、b.この溶液に析出剤
として低級アルコール類を加えてポリスチレンを析出さ
せる工程、c.ポリスチレン析出物を上記溶剤と析出剤
からなる混合液から分離して再利用する工程、d.残っ
た混合液を蒸留により上記溶剤と析出剤に分離し、これ
らをそれぞれ再利用に供する工程、の4工程からなる
が、前記c.工程において、分離されたポリスチレン析
出物はポリスチレンと前記特定の溶剤と析出剤である低
級アルコール類との混合物からなり、このポリスチレ
ン、特定の溶剤及び析出剤である低級アルコール類を再
利用しようとすると、まず、この混合物から蒸留によっ
てポリスチレン(固体)と、特定の溶剤及び析出剤であ
る低級アルコール類(混合液体)とに分離した後、更
に、この混合液体を蒸留によって特定の溶剤と、析出剤
である低級アルコール類とに分離する必要があり、分離
工程が極めて複雑で、効率が悪く、不経済である結果、
ポリスチレンの再利用の大きな妨げとなっている。
【0046】そこで、本発明者は、作業上充分な安全性
を得ることができるので、取り扱い性が良好であり、
又、有害な刺激臭や不快臭が無く、且つ安全で、防毒マ
スク或いは防臭マスクの使用や局所排気の必要がなく、
作業環境の改善及び安全性を図ることができるので、作
業環境の観点から問題が無く、しかも神経障害や肝臓障
害、更に、催奇形性並びに発ガン性を生じることがない
上、地域差・気候差、特に低温においても、実用上要求
される発泡スチロール処理量及び溶解速度を発現できる
溶剤の開発に着手し、前記課題を解決すべく鋭意、検討
を重ねて来た。
【0047】その結果、グリコールエーテル類、特に、
エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリ
コールジメチルエーテル及びトリエチレングリコールジ
メチルエーテル等のグリコールジエーテル系化合物や、
エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート等の
グリコールエーテル脂肪酸アルキルエステル系化合物
が、発泡スチロールを迅速に溶解し、人体に対する毒性
がない上、ほとんど無臭、ないしは臭気を発生しても極
微香性であるとの知見を得た。
【0048】しかも、これらのグリコールエーテル類
は、引火点が比較的高いにもかかわらず、低温条件下に
おいても液状で、発泡スチロールに対する活性を十分に
維持するといった非常に特異な性質を有しているとの知
見も得た。
【0049】しかしながら、これらのグリコールエーテ
ル類のみを用いた溶剤では、前述の種々の問題がある。
【0050】そこで、本発明者は、グリコールエーテル
類からなる溶剤に発泡ポリスチレンを溶解して行くと、
当該溶剤中の発泡ポリスチレンの濃度が徐々に上昇し、
この溶解したポリスチレンが発泡ポリスチレンの溶剤へ
の溶解を著しく妨げ、溶解速度が低下し、溶解しなくな
る点に着目し、このグリコールエーテル類に、高級脂肪
酸や高級アルコール、特に脂肪族炭化水素等(以下、こ
れらの化合物等を「ゲル化凝集剤」という。)を混合す
ることによって、発泡ポリスチレンを当該溶剤、つまり
混合溶剤(以下、液状媒体という。)で減容化(溶解)
すると同時乃至ほぼ同時にゲル化凝集剤でポリスチレン
を沈殿、沈降させ、つまり発泡ポリスチレン−溶剤の溶
解系からポリスチレンを除去して常に液状媒体がフレッ
シュ乃至ほぼフレッシュな状態で発泡ポリスチレンと接
触するように構成すると、発泡ポリスチレンを前記液状
媒体に溶解して行っても、その溶解速度が初期の段階と
ほとんど変化しない結果、発泡ポリスチレンが前記液状
媒体に速やかに溶解して溶解時間が著しく短くなるとの
知見を得た。
【0051】又、本発明者は、発泡ポリスチレンの溶剤
への溶解を著しく妨げるポリスチレンを、ゲル化凝集剤
で発泡ポリスチレン−溶剤の溶解系から除くと、一定量
の溶剤(液状媒体)に溶解する発泡ポリスチレンの溶解
量も至極向上するとの知見も得た。
【0052】更に、本発明者は、発泡ポリスチレンの溶
剤であるグリコールエーテル類にゲル化凝集剤を配合す
ることによって、液状媒体の物性、特に、有機性と無機
性のバランスを良好にしたり、発泡ポリスチレンと液状
媒体との親和性を向上させたり、更に液状媒体の比重を
低下させて、発泡ポリスチレンと液状媒体との接触面積
を向上させたり、沈殿したポリスチレンの沈降速度を向
上させて当該ポリスチレンを発泡ポリスチレン−溶剤の
溶解系から速やかに除くと、発泡ポリスチレンの溶解速
度が著しく向上するだけでなく、一定量の液状媒体に溶
解する発泡ポリスチレンの溶解量も格段に向上するとの
知見も得た。
【0053】又、これらのグリコールエーテル類のみを
用いた溶剤は、水に対してかなりの親和性を示すもので
あり、しかもこの溶剤中に少しでも水が混入すると、当
該グリコールエーテル類の有する発泡スチロールに対す
る溶解性が著しく減少するといった問題がある。
【0054】従って、実用的な使用状態を鑑みると、水
分の付着した発泡スチロールを処理用溶剤中に投入する
ことも有り得るのであり、このような使用条件下におい
ては、当該処理用溶剤の発泡スチロールに対する溶解性
が早急に喪失することになる結果、取り扱いに注意を要
し、使用が著しく制限されるという大きな問題がある。
【0055】そこで、本発明者は、これらグリコールエ
ーテル類に対し、高級脂肪酸や高級アルコール、特に脂
肪族炭化水素等の水に対してほとんど親和性を示さない
溶媒、つまりゲル化凝集剤を混合し、いわゆる親油性の
液状媒体とすることによって、当該液状媒体の水に対す
る親和性を著しく低減することができるとの知見を得
た。
【0056】本発明は、前記知見に基づき完成されたも
のであって、発泡スチロールをゼリー状ないしはゲル状
にして処理するための液状媒体として、グリコールエー
テル類とゲル化凝集剤とを構成成分とすることにより、
引火点が高く、作業上充分な安全性を得ることができる
ので、取り扱い性が良好であり、又、有害な刺激臭や不
快臭が無く、且つ安全で、防毒マスク或いは防臭マスク
の使用や局所排気の必要がなく、作業環境の改善及び安
全性を図ることができるので、作業環境の観点から問題
が無く、しかも神経障害や肝臓障害、更に、催奇形性並
びに発ガン性を生じることがない上、地域差・気候差、
特に低温においても、実用上要求される発泡スチロール
処理量や優れた溶解速度を発現し得るようにした発泡ス
チロール処理用溶剤及びこれを用いた発泡スチロールの
処理方法を提供することを目的とする。
【0057】
【課題を解決するための手段】本発明における発泡スチ
ロール処理用溶剤は、前記目的を達成するために、発泡
スチロールをゼリー状ないしはゲル状にしてその体積を
減少させるための液状媒体であって、この液状媒体は、
グリコールエーテル類とゲル化凝集剤とを構成成分とす
ることを特徴とするものである。
【0058】従来の発泡スチロール処理用溶剤は、トル
エンやキシレン等の芳香族炭化水素を発泡スチロールに
対する溶解成分として多量に添加したものが一般的であ
り、これら従来の発泡スチロール処理用溶剤の引火点は
1気圧において概ね40℃以下で、特に夏期において、
引火や爆発等、火災が発生し易く、至極危険であるだけ
でなく、吸引等により神経障害、肝臓障害、発ガン性或
いは催奇形性等の障害を引き起こす恐れがある。
【0059】又、従来の発泡スチロール処理用溶剤に
は、他に、刺激臭や不快臭の発生も大きな問題となって
おり、本発明者は、従来の毒性が高く、しかも刺激臭や
不快臭を発する物質の使用を避けることにより、無臭或
いは弱微香性といった特性を有し、これによって作業環
境を改善した極めて有益な発泡スチロール処理用溶剤を
完成するに至ったものである。
【0060】加えて、現在、この種、発泡スチロール処
理用溶剤としては、環境問題と相俟って、安全で、引火
点が高い上、刺激臭や不快臭の発生がないものが要求さ
れている上、低温条件下における大量の発泡スチロール
処理能力及び迅速な溶解速度が強く要求されているので
あるが、本発明における発泡スチロール処理用溶剤は、
発泡スチロール処理用溶剤として、グリコールエーテル
類とゲル化凝集剤とを構成成分とする液状媒体を用いる
ことにより、実用上要求される処理能力及び溶解速度を
も発現することに成功したのである。
【0061】又、本発明に係る発泡スチロール処理用溶
剤においては、前述のグリコールエーテル類の長所を生
かす一方、前述のように、ゲル化凝集剤を用いることに
よって、前述のグリコールエーテル類の欠点を解消した
ものである。以下、本発明について、更に詳細に説明す
る。
【0062】本発明において、「発泡スチロールをゼリ
ー状ないしはゲル状にしてその体積を減少させる」と
は、発泡スチロールを液状媒体(溶剤)に接触させるこ
とにより、発泡スチロールの内部に含まれる気泡を除去
し、ゼリー状(ペースト状)ないしはゲル状(半固形
状)に凝集して発泡スチロールの体積を減少させること
をいう。
【0063】そして、本発明に係る発泡スチロール処理
用溶剤は、この液状媒体が、グリコールエーテル類と、
ゲル化凝集剤とを構成成分とする点、に最も大きな特徴
を有するものである。
【0064】本発明において用いられる、「グリコール
エーテル類」とは、一般式がR1−(O−R2)n−O
−R3で表されるグリコールジエーテル系化合物、又
は、一般式がR4−(O−R5)n−O−CO−R6で
表されるグリコールエーテル脂肪酸アルキルエステル系
化合物のことをいう。
【0065】前記一般式において、Oは酸素原子、Cは
炭素原子を表し、又、R1,R3,R4又はR6はメチ
ル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素数が1
〜6のアルキル基であり、nは1〜5、特に1〜3の数
を示し、R2又はR5は−(CH2)m−基を示し、m
は2〜6の数を示す。
【0066】そして、本発明で用いられるグリコールエ
ーテル類としては、前記一般式で表される構造を有し、
発泡スチロールに対して親和性があり、単独で発泡スチ
ロールを溶解するものであれば特に限定されるものでは
なが、一般的には、R1,R3,R4又はR6は炭素数
が1〜6のアルキル基、特に1〜4のアルキル基が好ま
しく、又、R2又はR5においてmは2〜6、特に2〜
4のものが好ましい。
【0067】又、これらのうち、グリコールエーテル類
の分子中における総炭素数が4〜20程度、特に5〜1
2程度のものが好ましい。
【0068】この理由としては、グリコール類の分子中
における総炭素数は4が最小物質(エチレングリコール
ジメチルエーテル)であり、一方、グリコール類の分子
中における総炭素数が20を超えると、発泡スチロール
に対する活性が減少するため好ましくないからである。
【0069】具体的な例としては、(モノ)エチレング
リコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコ
ール、テトラエチレングリコール等のエチレングリコー
ル系化合物や(モノ)プロピレングリコール、ジプロピ
レングリコール、トリプロピレングリコール等のプロピ
レングリコール系化合物の両末端に存在する二つの水酸
基(−OH)の水素基をアルキル基(メチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基等)で置換したエチレングリ
コールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチル
エーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエ
チレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコ
ールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエ
チルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテ
ル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、トリエ
チレングリコールメチルエチルエーテル、テトラエチレ
ングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコール
ジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエ
ーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、ジ
プロピレングリコールメチルエチルエーテル、トリプロ
ピレングリコールジメチルエーテル等のグリコールジエ
ーテル系化合物を挙げることができる。
【0070】又、本発明におけるグリコールエーテル類
としては、前記のエチレングリコール系化合物やプロピ
レングリコール系化合物の両末端の水酸基の内の一の水
素をアルキル基(メチル基、エチル基、プロピル基、ブ
チル基等)で置換し、もう一方の水酸基を酢酸やプロピ
オン酸等の脂肪酸によってエステル化したエチレングリ
コールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリ
コールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレング
リコールモノメチルエーテルアセテート等のグリコール
エーテル脂肪酸アルキルエステル系化合物も含まれるの
であり、本発明においては、これらのグリコールジエー
テル系化合物やグリコールエーテル脂肪酸アルキルエス
テル系化合物から選ばれた少なくとも1種以上を適宜選
択して用いることができる。
【0071】そして、本発明の最も大きな特徴は、発泡
スチロール処理用溶剤として、これらグリコールエーテ
ル類とゲル化凝集剤とを構成成分とする液状媒体を用い
た点、にある。
【0072】つまり、本発明においては、発泡スチロー
ル処理用溶剤として、グリコールエーテル類とゲル化凝
集剤とを構成成分とする液状媒体を用いることにより、
前述のようにグリコールエーテル類をこの種、溶剤とし
て用いた場合の欠点を解消できるのである。
【0073】即ち、本発明に係る発泡スチロールを処理
用溶剤においては、前記グリコールエーテル類にゲル化
凝集剤を混合してなる液状媒体を用いることによって、
発泡ポリスチレンを当該液状媒体で減容化(溶解)する
と同時乃至ほぼ同時にゲル化凝集剤でポリスチレンを沈
殿、沈降させ、つまり発泡ポリスチレン−溶剤の溶解系
からポリスチレンを除去して常に液状媒体がフレッシュ
乃至ほぼフレッシュな状態で発泡ポリスチレンと接触す
るように構成すると、発泡ポリスチレンを前記液状媒体
に溶解して行っても、その溶解速度が初期の段階とほと
んど変化しない結果、発泡ポリスチレンが前記液状媒体
に速やかに溶解して溶解時間が著しく短くなるように改
良したものである。
【0074】又、本発明に係る発泡スチロールを処理用
溶剤においては、発泡ポリスチレンの液状媒体(溶剤)
への溶解を著しく妨げるポリスチレンを、ゲル化凝集剤
で発泡ポリスチレン−溶剤の溶解系から除くと、液状媒
体中のポリスチレンが発泡ポリスチレンの当該液状媒体
による減容化を妨害しないので、一定量の溶剤(液状媒
体)に溶解する発泡ポリスチレンの溶解量も至極向上さ
せたものである。
【0075】更に、本発明に係る発泡スチロールを処理
用溶剤においては、発泡ポリスチレンの溶剤であるグリ
コールエーテル類にゲル化凝集剤を配合することによっ
て、液状媒体の物性、特に、有機性と無機性のバランス
を良好にしたり、発泡ポリスチレンと液状媒体との親和
性を向上させたり、更に液状媒体の比重を低下させて、
発泡ポリスチレンと液状媒体との接触面積を向上させた
り、沈殿したポリスチレンの沈降速度を向上させて当該
ポリスチレンを発泡ポリスチレン−溶剤の溶解系から速
やかに除くと、発泡ポリスチレンの溶解速度が著しく向
上するだけでなく、一定量の液状媒体に溶解する発泡ポ
リスチレンの溶解量も格段に向上させたものである。
【0076】又、これらのグリコールエーテル類のみを
用いた溶剤は、水に対してかなりの親和性を示すもので
あり、特に、グリコールエーテル類の総炭素数が少ない
とその傾向が著しく、しかもこの溶剤中に少しでも水が
混入すると、当該グリコールエーテル類の有する発泡ス
チロールに対する溶解性(活性)が著しく減少する。
【0077】しかしながら、現場の状況等、つまり実用
的な使用状態を鑑みると、水分の付着した発泡スチロー
ルを処理用溶剤中に投入することも有り得るのであり、
このような使用条件下においては、当該処理用溶剤の発
泡スチロールに対する溶解性が早急に喪失することにな
る結果、取り扱いに注意を要し、使用が著しく制限され
る。
【0078】そこで、本発明に係る発泡スチロールを処
理用溶剤においては、これらグリコールエーテル類に対
し、高級脂肪酸や高級アルコール更に脂肪族炭化水素、
特に、廉価で安全な高級脂肪族炭化水素等の水に対して
ほとんど親和性を示さない溶媒、つまりゲル化凝集剤を
混合し、いわゆる親油性の液状媒体とすることによっ
て、耐水性を向上させ、含水による発泡スチロールに対
する溶解性の喪失、というグリコールエーテル類特有の
欠点が解消したものである。
【0079】しかも、本発明に係る発泡スチロールを処
理用溶剤においては、当該発泡スチロール処理用溶剤に
は、芳香族化合物等の人体や環境等に有害な毒性を発現
したり、刺激臭や不快臭を発する溶剤を用いていないた
め、有害物質の蒸散がなく、作業環境の改善、取り扱い
性及び安全性を至極向上させることができるのである。
【0080】特に、このように構成することにより、グ
リコールエーテル類の有する、低温条件下での発泡スチ
ロールに対する良好な溶解性を確実に確保し、これによ
って、従来の発泡スチロールの処理用溶剤では不可能で
あった零度近辺においても良好な発泡スチロール処理能
力を発現することができるのである。
【0081】本発明において、「ゲル化凝集剤」とは、
前述のように極めて重要な機能を発現するものである
が、それ自身は発泡スチロールを溶解する役割を全く乃
至ほとんど有さず、発泡スチロール処理用溶剤中におい
て、グリコールエーテル類が溶解した発泡スチロールを
速やかにゼリー状ないしはゲル状に凝集する作用を発現
するものをいい、本発明においては、液状の脂肪族炭化
水素、高級アルコール又は高級脂肪酸から選択された少
なくとも1種を好適に用いることができる。
【0082】具体的には、例えば、脂肪族炭化水素とし
ては、ヘキサン類、ヘプタン類、オクタン類、ノナン
類、デカン類、ウンデカン類、ドデカン類、トリデカン
類、テトラデカン類、ペンタデカン類、ヘキサデカン
類、ヘプタデカン類、オクタデカン類等の炭素数が6〜
18の脂肪族飽和炭化水素、不飽和脂肪族炭化水素又は
これらの異性体を挙げることができるのであり、又、高
級アルコール類としては、炭素数が6〜15程度の直鎖
アルコール若しくはこれらの異性体を挙げることができ
るのであり、更に、高級脂肪酸としては、ラウリン酸、
オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、リシノール酸等
の他、椰子油脂肪酸等の天然脂肪酸やこれに水素添加し
た椰子油脂肪酸等の天然脂肪酸等、天然の脂肪酸やそれ
に水素添加した脂肪酸更にこれらから抽出乃至分離され
た特定の炭素数(6〜14、特に8〜12)の脂肪酸等
を挙げることができる。
【0083】勿論、これらの物質を二種以上選択し、混
合して用いても良く、更に、前記した具体例以外のもの
であっても、前記具体例の如き化合物やグリコールエー
テル類と混合することにより、少なくとも1気圧、温度
30℃以下、好ましくは温度20℃以下、特に好ましく
は温度15℃程度以下の条件下において、液状となるも
のであれば、使用することができる。
【0084】本発明においては、前記ゲル化凝集剤のう
ち、特に、炭素数が8〜16の脂肪族炭化水素、特に、
飽和脂肪族炭化水素から選ばれた少なくとも一種以上
を、ゲル化凝集剤として使用することが最も好ましいの
である。
【0085】この理由としては、脂肪族炭化水素は、そ
の分子構造中に酸素原子を含まないため、全く、水と相
溶することがなく、従って、これらの脂肪族炭化水素を
グリコールエーテル類と混合することにより、耐水性が
一層向上するうえ、廉価で安全、且つ安定しているから
である。
【0086】又、脂肪族炭化水素は、高級アルコールや
高級脂肪酸と比較して、比重が小さく、従って、発泡ポ
リスチレンが沈み易く、又、ゼリー状ないしはゲル状に
凝集されたスチロール樹脂が、速やかに発泡スチロール
処理用溶剤の底部に沈降し、当該処理用溶剤の表面に蓄
積して、いわゆる蓋をするような現象が生じないからで
ある。
【0087】本発明で用いられる飽和脂肪族炭化水素の
好適な市販品の例としては、日本石油化学工業(株)社
製のノルマルパラフィンSL、ノルマルパラフィンL、
ノルマルパラフィンM又はノルマルパラフィンHや同社
製のイソパラフィンであるアイソゾール300,アイソ
ゾール400等が挙げられる。
【0088】又、本発明で用いられる不飽和脂肪族炭化
水素の好適な市販品の例としては、同社製のオレフィン
であるドデセン、56Nポリマー、ハイマスポリマー等
が挙げられる。
【0089】本発明において、グリコールエーテル類と
ゲル化凝集剤との配合割合としては、グリコールエーテ
ル類として選択された物質の種類や、ゲル化凝集剤とし
て選択された物質の種類によって、適宜決定されるもの
であり、一概に特定されるものではないが、一般的に
は、前記液状媒体において、グリコールエーテル類80
〜20重量%の範囲、好ましくは70〜30重量%の範
囲、特に好ましくは65〜35重量%の範囲とするのが
望ましく、一方、ゲル化凝集剤の配合割合が20〜80
重量%の範囲、好ましくは30〜70重量%の範囲、特
に好ましくは65〜35重量%の範囲とするのが望まし
い。
【0090】液状媒体において、ゲル化凝集剤の配合割
合が20重量%未満では、当該ゲル化凝集剤の配合割合
が少なくなり過ぎて単位重量(一定量)当たりの発泡ス
チロール処理用溶剤に対する発泡スチロールの溶解量が
減少したり、所要の溶解速度の向上が得られないうえ、
充分な耐水性の確保が得られないので好ましくなく、一
方、ゲル化凝集剤の割合が80重量%を超えると、逆に
グリコールエーテル類の割合が少なくなり過ぎて発泡ス
チロール処理用溶剤の初期の溶解スピードが遅くなるの
で好ましくない。
【0091】ところで、本発明に係る発泡スチロール処
理用溶剤は、無臭ないしは弱微香性であり、又、このま
まで十分な発泡スチロール処理能力及び溶解速度を発現
するものであるが、使用態様によっては、無臭のものよ
り何らかの臭いがするものの方が、安全対策上好まれる
場合もあり、又、更なる発泡スチロール処理能力及び溶
解速度を要求する場合も考えられることから、このよう
な使用態様や要求に応えるため、本発明においては、本
発明の発泡スチロール処理用溶剤に、品質向上剤を添加
して、何らかの臭いを付与したり、品質向上剤との相乗
作用によって発泡スチロールの処理能力や溶解速度の向
上することが好ましい。
【0092】この品質向上剤としては、人体や環境に悪
影響を与えることがないものが好ましいため、ベンゼ
ン、キシレン及びエチルベンゼン等の芳香族化合物は好
ましくなく、従って、本発明において好ましい品質向上
剤としては、トイレや家庭内更に事業所或いは車内灯で
一般に用いられている香料、食品添加物、医薬品或いは
化粧品等に用いられているものが好ましく、更に、発泡
スチロールに対して親和性を示すものが特に好ましい。
【0093】品質向上剤の具体的な例としては、トリシ
クレン、ピネン、フェンケン、カンフェン、ミルセン、
ピナン、メンタン、シネオール、リモネン、シメン等の
テルペン類、フェンコン、リナロール、フェンコール、
シトロネラール、ショウノウ、テルビネオール、メント
ン、ネオメントール、ボルネオール、イソボルネオー
ル、メントール、シトロネロール、ネロール、ゲラニオ
ール、カルボン、ヒドロキシシトロネラール、テルピ
ン、イオノン等のテルペノイド類、酢酸、プロピオン
酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、エナント酸、カプリル
酸、ペラゴン酸、カプリン酸、ウンデシル酸、ラウリン
酸、トリデシル酸等の脂肪酸をエステル化して得られる
脂肪酸アルキルエステルや、ヤシ油やひまし油等の植物
から抽出した脂肪酸をエステル化して得た脂肪酸エステ
ル類、ヘプタノン、オクタノン、ノナノン、デカノン等
の高級ケトン類を挙げることができ、本発明において
は、これらのうちから選ばれた少なくとも1種以上を用
いることができる。
【0094】又、これらの品質向上剤の添加量として
は、品質向上剤の種類や組み合わせ、或いは使用条件や
態様によって適宜決定されるものであり、一概に限定す
ることはできないが、一般的には、発泡スチロール処理
用溶剤に対して、0.1〜15重量%程度を添加するこ
とが好ましく、更に、0.5〜10重量%程度を添加す
ることが特に好ましい。
【0095】品質向上剤の添加量が0.1重量%未満の
場合はその添加割合が少なすぎて添加する意味がないの
であり、一方、添加量が15重量%を超えると、発泡ス
チロールの溶解量や溶解速度に悪影響を与える恐れが有
るうえ、臭いが強くなりすぎて、逆にこれを不快臭に感
じる恐れがあるため好ましくない。
【0096】本発明に係る発泡スチロールの処理方法に
おいては、前記目的を達成するために、本発明に係る発
泡スチロール処理用溶剤を用いて、発泡スチロールをゼ
リー状ないしはゲル状にしてその体積を減少させること
を特徴とするものであり、この結果、発泡スチロールの
処理能力の著しい向上を図ったり、発泡スチロールの溶
解速度を至極向上することができるのであり、又、人体
や作業環境に悪影響を与えることがないのであり、更
に、作業環境の改善や安全で、取り扱い性が著しく向上
するのである。
【0097】特に、本発明に係る発泡スチロール処理用
溶剤を用いることにより、従来の発泡スチロール処理用
溶剤では不可能であった零度近辺においても、発泡スチ
ロールに対して極めて優れた処理能力を発現するのであ
る。
【0098】ところで、本発明に係る発泡スチロールの
処理方法においては、本発明に係る発泡スチロール処理
用溶剤を用いることを特徴とするものであり、本発明に
係る発泡スチロールを処理用溶剤は、グリコールエーテ
ル類にゲル化凝集剤を混合してなる液状媒体を用いるこ
とによって、発泡ポリスチレンを当該液状媒体で減容化
(溶解)すると同時乃至ほぼ同時にゲル化凝集剤でポリ
スチレンを沈殿、沈降させるものであり、又、得られた
ゼリー状ないしはゲル状のポリスチレンを一工程の蒸留
によってポリスチレン(固体)と液状媒体に分離できる
上、このポリスチレン(固体)は再度発泡させて発泡ポ
リスチロールとして再利用したり、燃料等として用いる
ことができる一方、得られた液状媒体はそのまま発泡ポ
リスチロールの処理溶剤として再利用できるのでる結
果、その処理が著しく簡単で、処理効率が極めて高い結
果、大量の発泡ポリスチロールを短時間に、しかも至極
廉価に処理できるのである。
【0099】
【作用】本発明に係る発泡スチロール処理用溶剤におい
ては、発泡スチロール処理用溶剤として、グリコールエ
ーテル類とゲル化凝集剤とを構成成分とする液状媒体を
用いることにより、前述のようにグリコールエーテル類
をこの種、溶剤として用いた場合の欠点を、以下に述べ
るようにゲル化凝集剤で解消できる作用を有するのであ
る。
【0100】即ち、本発明に係る発泡スチロールを処理
用溶剤においては、グリコールエーテル類にゲル化凝集
剤を混合してなる液状媒体を用いることによって、発泡
ポリスチレンを当該液状媒体で減容化(溶解)すると同
時乃至ほぼ同時にゲル化凝集剤でポリスチレンを沈殿、
沈降させ、つまり発泡ポリスチレン−溶剤の溶解系から
ポリスチレンを除去して常に液状媒体がフレッシュ乃至
ほぼフレッシュな状態で発泡ポリスチレンと接触するよ
うに構成できる作用を有するのである。
【0101】そしてその結果、本発明に係る発泡スチロ
ールを処理用溶剤においては、発泡ポリスチレンを液状
媒体に溶解して行っても、その溶解速度が初期の段階と
ほとんど変化することがなく、発泡ポリスチレンが液状
媒体に速やかに溶解して溶解(処理)時間が著しく短く
なる作用を有するのである。
【0102】又、本発明に係る発泡スチロールを処理用
溶剤においては、発泡ポリスチレンの液状媒体(溶剤)
への溶解を著しく妨げるポリスチレンを、ゲル化凝集剤
で発泡ポリスチレン−溶剤の溶解系から除くと、液状媒
体中のポリスチレンが発泡ポリスチレンの当該液状媒体
による減容化を妨害しないので、一定量の溶剤(液状媒
体)に溶解する発泡ポリスチレンの溶解量も至極向上す
る作用を有するのである。
【0103】更に、本発明に係る発泡スチロールを処理
用溶剤においては、発泡ポリスチレンの溶剤であるグリ
コールエーテル類にゲル化凝集剤を配合することによっ
て、液状媒体の物性、特に、有機性と無機性のバランス
を良好にしたり、発泡ポリスチレンと液状媒体との親和
性を向上させたり、更に液状媒体の比重を低下させて、
発泡ポリスチレンと液状媒体との接触面積を向上させた
り、沈殿したポリスチレンの沈降速度を向上させて当該
ポリスチレンを発泡ポリスチレン−溶剤の溶解系から速
やかに除くと、発泡ポリスチレンの溶解速度が著しく向
上するだけでなく、一定量の液状媒体に溶解する発泡ポ
リスチレンの溶解量も格段に向上させることができる作
用を有するのである。
【0104】又、これらのグリコールエーテル類のみを
用いた溶剤は、水に対してかなりの親和性を示すもので
あり、特に、グリコールエーテル類の総炭素数が少ない
とその傾向が著しく、しかもこの溶剤中に少しでも水が
混入すると、当該グリコールエーテル類の有する発泡ス
チロールに対する溶解性(活性)が著しく減少する。
【0105】しかしながら、現場の状況等、つまり実用
的な使用状態を鑑みると、水分の付着した発泡スチロー
ルを処理用溶剤中に投入することも有り得るのであり、
このような使用条件下においては、当該処理用溶剤の発
泡スチロールに対する溶解性が早急に喪失することにな
る結果、取り扱いに注意を要し、使用が著しく制限され
る。
【0106】そこで、本発明に係る発泡スチロールを処
理用溶剤においては、これらグリコールエーテル類に対
し、高級脂肪酸や高級アルコール更に脂肪族炭化水素、
特に、廉価で安全な高級脂肪族炭化水素等の水に対して
ほとんど親和性を示さない溶媒、つまりゲル化凝集剤を
混合し、いわゆる親油性の液状媒体とすることによっ
て、耐水性を向上させ、含水による発泡スチロールに対
する溶解性の喪失、というグリコールエーテル類特有の
欠点が解消できる作用を有するのである。
【0107】しかも、本発明に係る発泡スチロールを処
理用溶剤においては、当該発泡スチロール処理用溶剤に
は、芳香族化合物等の人体や環境等に有害な毒性を発現
したり、刺激臭や不快臭を発する溶剤の使用を避けてい
るので、有害物質の蒸散がなく、作業環境の改善、取り
扱い性及び安全性を至極向上させることができる作用を
有するのである。
【0108】特に、このように構成することにより、グ
リコールエーテル類の有する、低温条件下での発泡スチ
ロールに対する良好な溶解性を確実に確保し、これによ
って、従来の発泡スチロールの処理用溶剤では不可能で
あった零度近辺においても良好な発泡スチロール処理能
力を発現する作用を有するのである。
【0109】本発明に係る発泡スチロール処理用溶剤に
おいては、発泡スチロールをゼリー状ないしはゲル状に
してその体積を減少させるための液状媒体であって、こ
の液状媒体は、グリコールエーテル類とゲル化凝集剤と
を構成成分とすることを特徴とするものであり、人体や
作業環境に悪影響を与えることなく、又、無臭ないしは
弱微香性で、安全で取り扱いが簡便な上、特に低温条件
下においても発泡スチロールの溶解速度を至極向上した
り、発泡スチロールに対して極めて優れた処理能力を発
現する作用を有するのである。
【0110】即ち、本発明における発泡スチロール処理
用溶剤は、グリコールエーテル類とゲル化凝集剤とを構
成成分とする液状媒体からなり、芳香族化合物等の毒性
が高く、更に刺激臭や不快臭を発する物質の使用を避け
ることにより、無臭或いは弱微香性といった特性を有
し、これによって作業環境を改善することができる作用
を有するのである。
【0111】又、本発明の発泡スチロール処理用溶剤に
おいては、更に品質向上剤を添加すると、優れた香りを
発現し何らかの臭いを付与することにより、安全対策の
向上を図る作用を奏する上、品質向上剤との相乗作用に
よって発泡スチロールの処理能力や溶解速度の向上を図
ることができる作用を有するのである。
【0112】本発明の発泡スチロールの処理方法におい
ては、本発明の発泡スチロール処理用溶剤を用いて、発
泡スチロールを処理するものであり、この結果、発泡ス
チロールの処理能力の著しい向上を図ったり、発泡スチ
ロールの溶解速度を至極向上することができるのであ
り、又、人体や作業環境に悪影響を与えることがないの
であり、更に、作業環境の改善や安全で、取り扱い性が
著しく向上することができる作用を有するのである。
【0113】特に、本発明の発泡スチロールの処理方法
においては、本発明に係る発泡スチロール処理用溶剤を
用いることにより、従来の発泡スチロール処理用溶剤で
は不可能であった零度近辺においても、発泡スチロール
に対して極めて優れた処理能力を発現する作用を有する
のである。
【0114】ところで、本発明に係る発泡スチロールの
処理方法においては、本発明に係る発泡スチロール処理
用溶剤を用いることを特徴とするものであり、本発明に
係る発泡スチロールを処理用溶剤は、グリコールエーテ
ル類にゲル化凝集剤を混合してなる液状媒体を用いるこ
とによって、発泡ポリスチレンを当該液状媒体で減容化
(溶解)すると同時乃至ほぼ同時にゲル化凝集剤でポリ
スチレンを沈殿、沈降させるものであり、又、得られた
ゼリー状ないしはゲル状のポリスチレンを一工程の蒸留
によってポリスチレン(固体)と液状媒体に分離できる
のであり、その処理が著しく簡単で、処理効率が極めて
高い結果、大量の発泡ポリスチロールを短時間に、しか
も至極廉価に処理できる作用を有するのである。
【0115】
【実施例】以下、実施例に基づき、本発明の発泡スチロ
ール処理用溶剤及びこれを用いた発泡スチロールの処理
方法を説明するが、本発明はこれに限定されるものでは
ない。
【0116】実施例1 グリコールエーテル類として、ジエチレングリコールジ
メチルエーテル50重量部と、これにゲル化凝集剤とし
て日本石油化学(株)社製のノルマルパラフィンL50
重量部とを均一に混合して、無色、無臭で、引火点が6
0℃の本発明の発泡スチロール処理用溶剤を得た。
【0117】実施例2 グリコールエーテル類として、トリエチレングリコール
ジメチルエーテル60重量と、これにゲル化凝集剤とし
て日本石油化学(株)社製のノルマルパラフィンL40
重量部とを均一に混合して、無色、極微香性で、引火点
が72℃の本発明の発泡スチロール処理用溶剤を得た。
【0118】実施例3 グリコールエーテル類として、ジプロピレングリコール
ジメチルエーテル55重量部と、これにゲル化凝集剤と
して日本石油化学(株)社製のノルマルパラフィンL4
5重量部とを均一に混合して、無色、極微香性で、引火
点が61℃の本発明の発泡スチロール処理用溶剤を得
た。
【0119】実施例4 グリコールエーテル類として、エチレングリコールモノ
メチルエーテルアセテート40重量部と、これにゲル化
凝集剤として日本石油化学(株)社製のノルマルパラフ
ィンSL60重量%部とを均一に混合して、無色、無臭
で、引火点が60℃の本発明の発泡スチロール処理用溶
剤を得た。
【0120】実施例5 グリコールエーテル類として、ジエチレングリコールジ
エチルエーテル55重量部と、これにゲル化凝集剤とし
て日本石油化学(株)社製のノルマルパラフィンSL4
5重量部とを均一に混合して、無色、弱微香性で、引火
点が74℃の本発明の発泡スチロール処理用溶剤を得
た。
【0121】実施例6 グリコールエーテル類として、エチレングリコールジブ
チルエーテル50重量部と、これにゲル化凝集剤として
日本石油化学(株)社製のノルマルパラフィンL45重
量部とを加え、更に品質向上剤としてのリモネンを5重
量%添加したものを均一に混合して、無色、弱微香性
で、引火点が73℃の本発明の発泡スチロール処理用溶
剤を得た。
【0122】比較例1 実施例1においてゲル化凝集剤を用いない以外は、実施
例1と同様にして発泡スチロール処理用溶剤を得た。
【0123】比較例2 実施例2においてゲル化凝集剤を用いない以外は、実施
例2と同様にして発泡スチロール処理用溶剤を得た。
【0124】比較例3 実施例3においてゲル化凝集剤を用いない以外は、実施
例3と同様にして発泡スチロール処理用溶剤を得た。
【0125】比較例4 実施例4においてゲル化凝集剤を用いない以外は、実施
例4と同様にして発泡スチロール処理用溶剤を得た。
【0126】比較例5 実施例5においてゲル化凝集剤を用いない以外は、実施
例5と同様にして発泡スチロール処理用溶剤を得た。
【0127】比較例6 実施例6においてゲル化凝集剤を用いない以外は、実施
例6と同様にして発泡スチロール処理用溶剤を得た。
【0128】比較例7 比較例7として、発泡スチロールを溶解するための有機
溶媒としてキシレン40重量部と、エチルベンゼン40
重量部と、トリデカン20重量部とを均一に混合して発
泡スチロール処理用溶剤を得た。この発泡スチロール処
理用溶剤は無色、刺激臭で、引火点が35℃であった。
【0129】実施例1〜6の各実施例の発泡スチロール
処理用溶剤25gを100mlのビーカーに採取し、こ
れに発泡倍率16倍程度の発泡スチロール5gを室温
(25℃)で投入したところ、投入と同時に激しく気泡
を発しながら沈殿、沈降し、75〜115秒で完全に減
容化できることが認められた。又、この場合、発泡スチ
ロールの投入の初期と後期とでは全くと言って良いほど
減容化速度は変わらないことが認められた。
【0130】又、比較例1〜6の各比較例の発泡スチロ
ール処理用溶剤25gを100mlのビーカーに採取
し、これに発泡倍率16倍程度の発泡スチロール5gを
室温(25℃)で投入したところ、投入の初期では激し
く気泡を発しながら溶解したが、その溶解速度が徐々に
低下し、40〜50秒経過するとその溶解速度が著しく
低下し、完全に溶解するのに5分間〜15分間と長時間
要することが認められた。
【0131】更に、比較例7の発泡スチロール処理用溶
剤25gを100mlのビーカーに採取し、これに発泡
倍率16倍程度の発泡スチロール5gを室温(25℃)
で投入したところ、投入の初期では激しく気泡を発しな
がら溶解したが、その溶解速度が徐々に低下し、45〜
60秒経過するとその溶解速度が著しく低下し、完全に
溶解するのに3.5分間〜8.5分間と長時間要するこ
とが認められた。
【0132】又、前記実施例1〜6のものと比較例1〜
7のものとをそれぞれ100g採取し、これを発泡スチ
ロールの処理に供し、0℃における溶解速度について調
査したところ、各比較例のものは全くと言っていいほど
発泡スチロールを溶解することはできなかったが、各実
施例のものは良好な活性を維持しており、低温条件下に
おいても、発泡スチロール処理能力を発現していること
が確認された。
【0133】又、前記実施例1〜6のものと比較例1〜
7のものとをそれぞれ100g採取し、室温(25℃)
で発泡スチロールの減容化の処理能力(処理量)につい
て比較した結果を表1に示す。
【0134】この場合、発泡スチロールの溶解性につい
ては、各実施例及び各比較例で得られた溶剤100gに
対して、発泡スチロールを1回に5gを徐々に添加して
いき、最終的に、発泡スチロールに対して最大の処理量
を比較することにより評価した。
【0135】なお、表1において、発泡スチロール処理
用溶剤の引火点は、JIS K 2265−1989の
「タグ密閉式」に準拠して測定したものである。
【0136】
【表1】
【0137】表1に示す結果より、実施例1〜6のもの
は60℃以上でないと引火しないことが認められ、これ
によって、各実施例の発泡スチロール処理用溶剤の引火
点が高いことが認められる。
【0138】一方、比較例7のものは引火点が35℃で
あり、引火性が極めて高いことが認められるのであり、
これによって、本発明に係る発泡スチロール処理用溶剤
の安全性が著しく高いことが認められた。
【0139】又、各比較例の溶剤が発泡スチロールを約
50〜65g/溶剤100g程度しか溶解することがで
きないのに対し、各実施例のものは約140g/溶剤1
00g前後の量の発泡スチロールを溶解することができ
ることが確認され、これによって、本発明に係る発泡ス
チロール処理用溶剤は、発泡スチロールの減容化の処理
能力(処理量)が至極高いことが認められた。
【0140】なお、実施例1〜6のものと比較例1〜6
のものについて、無作為に選んだパネラー5人(25〜
31才の女性)に対し、各溶媒の臭いを嗅いでもらった
ところ、パネラー5人の全てが、いずれのものも無臭乃
至弱微香性であると訴えた。
【0141】又、比較例7のものは、前記パネラー5人
の全てが臭いが著しく強く、しかもその臭いは刺激臭
で、不快臭であると訴えた。
【0142】
【発明の効果】本発明に係る発泡スチロール処理用溶剤
においては、発泡スチロールをゼリー状ないしはゲル状
にしてその体積を減少させるための液状媒体であって、
この液状媒体は、グリコールエーテル類及びゲル化凝集
剤を構成成分とすることを特徴とするものであり、人体
や作業環境に悪影響を与えることがなく、無臭ないしは
弱微香性で、安全で取り扱いが簡便な上、特に低温条件
下においても良好な発泡スチロールの処理能力(処理
量)を実現できるだけでなく、発泡スチロールの溶解速
度が著しく高いなどの効果を奏するのである。
【0143】即ち、本発明に係る発泡スチロール処理用
溶剤においては、グリコールエーテル類とゲル化凝集剤
とを構成成分とする液状媒体であり、芳香族化合物等の
毒性が高くしかも刺激臭や不快臭を発する物質の使用を
避けて、無臭或いは弱微香性といった優れた特性を発現
し、これによって作業環境を著しく改善することのでき
るなどの効果を有するのである。
【0144】又、本発明に係る発泡スチロール処理用溶
剤においては、グリコールエーテル類とゲル化凝集剤と
を構成成分とする液状媒体を用いることにより、当該処
理用溶剤の耐水性を向上させ、含水による発泡スチロー
ルに対する溶解性の喪失というグリコールエーテル類特
有の欠点を解消することができと共に、発泡スチロール
処理用溶剤の単位重量当たりの発泡スチロールの溶解量
を著しく向上させることができるなどの効果を奏するの
である。
【0145】更に、本発明に係る発泡スチロール処理用
溶剤においては、グリコールエーテル類とゲル化凝集剤
とを構成成分とする液状媒体を用いることにより、低温
条件下においても至極優れた発泡スチロールの処理能力
や溶解性更に溶解速度を発現するのである。
【0146】加えて、本発明の発泡スチロール処理用溶
剤に、品質向上剤を添加したものは、何らかの臭いを発
現して注意を喚起させ、安全対策の向上を図ったり、品
質向上剤との相乗作用によって、発泡スチロールの処理
能力や溶解性更に溶解速度を更に一層向上することがで
きる効果を奏するのである。
【0147】本発明に係る発泡スチロールの処理方法に
おいては、本発明に係る発泡スチロール処理用溶剤を用
いることを特徴とするものであり、本発明に係る発泡ス
チロールを処理用溶剤は、グリコールエーテル類にゲル
化凝集剤を混合してなる液状媒体を用いることによっ
て、発泡ポリスチレンを当該液状媒体で減容化(溶解)
すると同時乃至ほぼ同時にゲル化凝集剤でポリスチレン
を沈殿、沈降させるものであり、又、得られたゼリー状
ないしはゲル状のポリスチレンを一工程の蒸留によって
ポリスチレン(固体)と液状媒体に分離できる上、得ら
れたポリスチレン(固体)は再度発泡させて発泡ポリス
チロールとして再利用したり、燃料等として用いること
ができる一方、得られた液状媒体はそのまま発泡ポリス
チロールの処理溶剤として再利用できるのでるのであ
り、その処理が著しく簡単で、処理効率が極めて高い結
果、大量の発泡ポリスチロールを短時間に、しかも至極
廉価に処理できる効果を発現する結果、その有用性は極
めて大きいのである。
【0148】又、 本発明に係る発泡スチロールの処理
方法においては、本発明の発泡スチロール処理用溶剤を
用いて、発泡スチロールを処理するものであり、特に低
温条件下においても、至極優れた発泡スチロールの処理
能力や溶解性更に溶解速度を発現し、又、人体や作業環
境に悪影響を与えることなく、安全で取り扱いが簡便と
なる優れた効果を有するのである。
【0149】従って、本発明に係る発泡スチロールの処
理方法においては、人体や作業環境に悪影響を与えるこ
となく、至極安全で取り扱いが簡便である等、極めて優
れた効果を奏するのである。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発泡スチロールをゼリー状ないしゲル状
    にしてその体積を減少させるための液状媒体であって、
    この液状媒体は、グリコールエーテル類と、ゲル化凝集
    剤とを構成成分とすることを特徴とする発泡スチロール
    処理用溶剤。
  2. 【請求項2】 グリコールエーテル類が、下記一般式 R1−(O−R2)n−O−R3 で表されるグリコールジエーテル系化合物又は下記一般
    式 R4−(O−R5)n−O−CO−R6 で表されるグリコールエーテル脂肪酸アルキルエステル
    系化合物から選ばれた少なくとも1種以上である請求項
    1に記載の発泡スチロール処理用溶剤。
  3. 【請求項3】 R1、R3、R4又はR6が、炭素数が
    1〜6のアルキル基から選ばれた少なくとも1種である
    請求項2に記載の発泡スチロール処理用溶剤。
  4. 【請求項4】 R2又はR5は−(CH2)m−基を示
    し、しかもmは炭素数が2〜4の数である請求項2又は
    3に記載の発泡スチロール処理用溶剤。
  5. 【請求項5】 ゲル化凝集剤が、脂肪族炭化水素、高級
    アルコール又は高級脂肪酸から選ばれた少なくとも1種
    である請求項1ないし4のいずれか1項に記載の発泡ス
    チロール処理用溶剤。
  6. 【請求項6】 液状媒体におけるゲル化凝集剤の配合割
    合が、20〜80重量%である請求項1ないし5のいず
    れか1項に記載の発泡スチロール処理用溶剤。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれか1項に記載
    の発泡スチロール処理用溶剤において、更に品質向上剤
    を添加してなる発泡スチロール処理用溶剤。
  8. 【請求項8】 品質向上剤の添加量が、0.1〜15重
    量%である請求項7に記載の発泡スチロール処理用溶
    剤。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし8のいずれか1項に記載
    の発泡スチロール処理用溶剤を用いて、発泡スチロール
    をゼリー状ないしはゲル状にしてその体積を減少させる
    ことを特徴とする発泡スチロールの処理方法。
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