JP6733066B1 - ゴム臭気消臭用組成物及びゴム臭気の消臭方法 - Google Patents
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Abstract
Description
項1
パイン油及びリモネンを少なくとも含む、ゴム臭気消臭用組成物。
項2
芳香族化合物及び脂肪族アルコールをさらに含む、項1に記載のゴム臭気消臭用組成物。
項3
前記パイン油、前記リモネン、前記芳香族化合物及び前記脂肪族アルコールの総質量に対し、前記パイン油の含有割合が20〜70質量%であり、前記リモネンの含有割合が15〜25質量%であり、前記脂肪族アルコールの含有割合が1〜10質量%であり、残部が前記芳香族化合物である、項2に記載のゴム臭気消臭用組成物。
項4
前記芳香族化合物が、フェニルエチルアルコール、ベンズアルデヒド及びサリチル酸メチルからなる群より選ばれる少なくとも1種を含む、項2又は3に記載のゴム臭気消臭用組成物。
項5
前記脂肪族アルコールがゲラニオールを含む、項2〜4のいずれか1項に記載のゴム臭気消臭用組成物。
項6
さらにノニオン性界面活性剤及び/又はアニオン性界面活性剤と、水とを含む、項1〜5のいずれか1項に記載のゴム臭気消臭用組成物。
項7
項1〜6のいずれか1項に記載のゴム臭気消臭用組成物を噴霧する工程を備える、ゴム臭気の消臭方法。
ゴム臭気を消臭するための有効成分として、下記の各種化合物を準備した。
・パイン油(日本テルペン化学社製「パインオイルNT−20」)
・D−リモネン(塩野香料社製「D−LIMONENE」)
・ベンズアルデヒド(塩野香料社製「ベンズアルデヒド」)
・サリチル酸メチル(塩野香料社製「メチルサリシレート」)
・ゲラニオール(塩野香料社製「ゲラニオール」)
・フェニルエチルアルコール(塩野香料社製「フェニルエチルアルコール」)
・ノニオン性界面活性剤:ポリオキシエチレンアルキルエーテル(第一工業製薬製「ノイゲンET135」)
・アニオン性界面活性剤:アルキル硫酸アステルトリエタノールアミン塩(第一工業製薬製「モノゲンT423S」)
後掲の表1に示す配合割合で有効成分を調製した。具体的に、パイン油68質量%、D−リモネン24質量%、ベンズアルデヒド2質量%、サリチル酸メチル2質量%、ゲラニオール1質量%及びフェニルエチルアルコール3質量%で構成される有効成分1を調製した。
パイン油、D−リモネン、ベンズアルデヒド、サリチル酸メチル、ゲラニオール及びフェニルエチルアルコールの配合割合を後掲の表1に示す配合割合に変更したこと以外は調製例1と同様の方法で有効成分をそれぞれ調製した。調製例2〜6で得られた有効成分をそれぞれ有効成分2、有効成分3、有効成分4、有効成分11、及び、有効成分12とした。
後掲の表2に示すように、前記有効成分1が1質量%、前記ノニオン界面活性剤が1質量%、前記アニオン界面活性剤が1質量%、水が97質量%となるように、各原料を配合することで、試験サンプル1を得た。具体的には、所定量の前記有効成分1と前記ノニオン界面活性剤と、前記アニオン界面活性剤とを混合し、ラボディスパーで攪拌しながら水を少量ずつ添加することで、試験サンプル1を得た。
前記有効成分1を前記有効成分2に変更したこと以外は実施例1と同様の方法で、試験サンプル2を得た。
前記有効成分1を前記有効成分3に変更したこと以外は実施例1と同様の方法で、試験サンプル3を得た。
前記有効成分1を前記有効成分4に変更したこと以外は実施例1と同様の方法で、試験サンプル4を得た。
後掲の表2に示すように、前記有効成分3が1質量%、前記ノニオン界面活性剤が0.2質量%、前記アニオン界面活性剤が0.2質量%、水が99.6質量%となるようにしたこと以外は実施例3と同様の方法で、試験サンプル5を得た。
前記有効成分1を前記有効成分12に変更したこと以外は実施例1と同様の方法で、試験サンプル12を得た。
前記有効成分1を前記有効成分11に変更したこと以外は実施例1と同様の方法で、試験サンプル11を得た。
所定量の前記ノニオン界面活性剤と、前記アニオン界面活性剤とを混合し、ラボディスパーで攪拌しながら水を少量ずつ添加することで、表2に示す配合割合の試験サンプル21を得た。
各実施例で得られた試験サンプルの外観評価、ラボ消臭試験及びタイヤ工場での消臭試験を以下の手順で実施した。
試験サンプルを25℃及び50℃の恒温槽にそれぞれ保存し、24時間後の外観を目視観察した。
自動車タイヤなどで使用されている一般用天然ゴムを5mm片の立方体にカットし、そのうちの20gを150℃のホットプレートで加熱した。この加熱により発生する臭気をテドラバッグに捕集し、捕集したゴム臭気をGC−MSで組成分析した。なお、この組成分析では、ケトン類(メチルビニルケトン、メチルエチルケトン)、アルデヒド類(イソブチルアルデヒド、バレルアルデヒド、ブテナール)等が検出された。前述のテドラバッグに捕集したゴム臭気を1Lのテドラバックに小分けし、そこへ水で30倍希釈した試験サンプルを100μL注入した。この注入から10分後、1Lのテドラバック内の臭気強度及び快不快度を、6名のパネラーによる官能評価により、下記評価基準により臭気判定した。
≪臭気強度≫
0:無臭
1:やっと感知できるにおい(検知閾値)
2:何のにおいであるかわかる弱いにおい(検知閾値)
3:楽に感知できる臭い
4:強いにおい
5:強烈なにおい
≪快不快度≫
+4:極端に快
+3:非常に快
+2:快
+1:やや快
0:快でも不快でもない
−1:やや不快
−2:不快
−3:非常に不快
−4:極端に不快
ゴム加工工場にて発生する天然ゴム由来のゴム臭気を、排気ダクトを使って工場外に排気放出する際に、試験サンプルをダクト内へ噴霧し、噴霧前のダクト内の臭気(原臭)及び噴霧後の臭気(処理臭)を採取し、両者の臭気濃度を測定することで、消臭効果を確認した。ここでいう臭気濃度は、臭気を無臭空気で希釈し、臭気を感じなくなる希釈倍数を示すもので、平成7年9月13日環境庁告示第63号「臭気指数の算定方法」に準拠して測定した値とした。試験で使用した試験サンプルは、実施例2で得られた試験サンプル2を水で30倍に希釈して調製した。また、排気臭気1m3/分に対し、前記希釈した試験サンプルを二流体ノズルにより、1cc/分の割合でダクト内に噴霧した。
Claims (7)
- パイン油及びリモネンを少なくとも含む、ゴム臭気消臭用組成物。
- 芳香族化合物及び脂肪族アルコールをさらに含む、請求項1に記載のゴム臭気消臭用組成物。
- 前記パイン油、前記リモネン、前記芳香族化合物及び前記脂肪族アルコールの総質量に対し、前記パイン油の含有割合が20〜70質量%であり、前記リモネンの含有割合が15〜25質量%であり、前記脂肪族アルコールの含有割合が1〜10質量%であり、残部が前記芳香族化合物である、請求項2に記載のゴム臭気消臭用組成物。
- 前記芳香族化合物が、フェニルエチルアルコール、ベンズアルデヒド及びサリチル酸メチルからなる群より選ばれる少なくとも1種を含む、請求項2又は3に記載のゴム臭気消臭用組成物。
- 前記脂肪族アルコールがゲラニオールを含む、請求項2〜4のいずれか1項に記載のゴム臭気消臭用組成物。
- さらにノニオン性界面活性剤及び/又はアニオン性界面活性剤と、水とを含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載のゴム臭気消臭用組成物。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載のゴム臭気消臭用組成物を噴霧する工程を備える、ゴム臭気の消臭方法。
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