JP2002060360A - ビスフェノールの製造方法 - Google Patents
ビスフェノールの製造方法Info
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- JP2002060360A JP2002060360A JP2000246664A JP2000246664A JP2002060360A JP 2002060360 A JP2002060360 A JP 2002060360A JP 2000246664 A JP2000246664 A JP 2000246664A JP 2000246664 A JP2000246664 A JP 2000246664A JP 2002060360 A JP2002060360 A JP 2002060360A
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- ketone
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- bisphenol
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 フェノール類とケトンとから、高い選択率及
び収率でビスフェノールを製造する。 【解決手段】 メルカプトアルキルピリジン類で部分的
に変性されたスルホン酸型陽イオン交換樹脂が充填され
ている固定床反応器に、ケトンとこれに対して化学量論
量より過剰のフェノール類とを含有する原料混合物を5
/hr以下の空間速度で連続的に供給する。
び収率でビスフェノールを製造する。 【解決手段】 メルカプトアルキルピリジン類で部分的
に変性されたスルホン酸型陽イオン交換樹脂が充填され
ている固定床反応器に、ケトンとこれに対して化学量論
量より過剰のフェノール類とを含有する原料混合物を5
/hr以下の空間速度で連続的に供給する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はケトンとフェノール
類とからビスフェノールを製造する方法の改良に関する
ものである。本発明によれば、ビスフェノールを高い選
択率で収率よく製造することができる。
類とからビスフェノールを製造する方法の改良に関する
ものである。本発明によれば、ビスフェノールを高い選
択率で収率よく製造することができる。
【0002】
【従来の技術】ケトンとフェノール類とを反応させてビ
スフェノールを製造することは公知である。最も大規模
に行われているのは、アセトンとフェノールからのビス
フェノールAの製造である。この反応の触媒としては種
々のものが提案されているが、スルホン酸型陽イオン交
換樹脂をアミノチオール化合物で変性したものが最も好
ましいと考えられている。変性に用いるアミノチオール
化合物として最も一般的なのは2−アミノエタンチオー
ルであるが、メルカプトアルキルピリジン類も好適な変
性剤であることが知られている。
スフェノールを製造することは公知である。最も大規模
に行われているのは、アセトンとフェノールからのビス
フェノールAの製造である。この反応の触媒としては種
々のものが提案されているが、スルホン酸型陽イオン交
換樹脂をアミノチオール化合物で変性したものが最も好
ましいと考えられている。変性に用いるアミノチオール
化合物として最も一般的なのは2−アミノエタンチオー
ルであるが、メルカプトアルキルピリジン類も好適な変
性剤であることが知られている。
【0003】アミノチオール化合物で変性したスルホン
酸型陽イオン交換樹脂を触媒とするビスフェノールの製
造方法としては、懸濁床方式と固定床方式とが提案され
ているが、工業的には固定床方式が好ましいと考えられ
る。この反応方式によるときは、ケトンとフェノール類
を含む原料混合物を触媒が充填されている反応器に連続
的に供給してビスフェノールを生成させ、反応器から流
出した反応生成液は、蒸留して副生した水及び未反応の
ケトンを留去したのち、通常は晶析により生成したビス
フェノールを回収する。未反応のフェノール類、副生物
及び残留したビスフェノールなどを含む残留液は原料混
合物の一部として反応器に循環される。また反応生成液
から留出させたケトンは、蒸留して同伴している水を除
去したのち、原料混合物の一部として反応器に循環され
る。このケトンの脱水蒸留の負荷を低減させるため、通
常は原料混合物中にケトンに対して化学量論量よりも大
過剰のフェノール類を存在させて、ケトンの反応率がで
きるだけ高くなるようにしている。
酸型陽イオン交換樹脂を触媒とするビスフェノールの製
造方法としては、懸濁床方式と固定床方式とが提案され
ているが、工業的には固定床方式が好ましいと考えられ
る。この反応方式によるときは、ケトンとフェノール類
を含む原料混合物を触媒が充填されている反応器に連続
的に供給してビスフェノールを生成させ、反応器から流
出した反応生成液は、蒸留して副生した水及び未反応の
ケトンを留去したのち、通常は晶析により生成したビス
フェノールを回収する。未反応のフェノール類、副生物
及び残留したビスフェノールなどを含む残留液は原料混
合物の一部として反応器に循環される。また反応生成液
から留出させたケトンは、蒸留して同伴している水を除
去したのち、原料混合物の一部として反応器に循環され
る。このケトンの脱水蒸留の負荷を低減させるため、通
常は原料混合物中にケトンに対して化学量論量よりも大
過剰のフェノール類を存在させて、ケトンの反応率がで
きるだけ高くなるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ビスフェノールの製造
に際して重要なことは、副生物の生成を抑制して所望の
ビスフェノールの選択率をできるだけ高くすることであ
る。また、ケトンの反応率もできるだけ高くするのが望
ましい。本発明はこのような要求を満足するビスフェノ
ールの製造法を提供しようとするものである。
に際して重要なことは、副生物の生成を抑制して所望の
ビスフェノールの選択率をできるだけ高くすることであ
る。また、ケトンの反応率もできるだけ高くするのが望
ましい。本発明はこのような要求を満足するビスフェノ
ールの製造法を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、メルカ
プトアルキルピリジン類で部分的に変性されたスルホン
酸型陽イオン交換樹脂が充填されている固定床流通式反
応器に、ケトンとこれに対して化学量論量より過剰のフ
ェノール類とを含有する原料混合物を5/hr以下の空
間速度で連続的に供給することにより、高い選択率及び
ケトン反応率でビスフェノールを製造することができ
る。
プトアルキルピリジン類で部分的に変性されたスルホン
酸型陽イオン交換樹脂が充填されている固定床流通式反
応器に、ケトンとこれに対して化学量論量より過剰のフ
ェノール類とを含有する原料混合物を5/hr以下の空
間速度で連続的に供給することにより、高い選択率及び
ケトン反応率でビスフェノールを製造することができ
る。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明では、触媒として、メルカ
プトアルキルピリジン類で部分的に変性されたスルホン
酸型陽イオン交換樹脂を用いる。この変性スルホン酸型
陽イオン交換樹脂を触媒として、ケトンとフェノール類
とからビスフェノールを製造することは、特公昭63−
14690号公報に記載されている。また特公昭64−
8607号公報に記載されているように、メルカプトア
ルキルピリジン類そのものの代りに、これとケトンとの
反応物であるチオアセタールで変性されたスルホン酸型
陽イオン交換樹脂を用いることもできる。本明細書にお
いてメルカプトアルキルピリジン類で変性されたスルホ
ン酸型陽イオン交換樹脂とは、両者のいずれをも意味す
るものである。
プトアルキルピリジン類で部分的に変性されたスルホン
酸型陽イオン交換樹脂を用いる。この変性スルホン酸型
陽イオン交換樹脂を触媒として、ケトンとフェノール類
とからビスフェノールを製造することは、特公昭63−
14690号公報に記載されている。また特公昭64−
8607号公報に記載されているように、メルカプトア
ルキルピリジン類そのものの代りに、これとケトンとの
反応物であるチオアセタールで変性されたスルホン酸型
陽イオン交換樹脂を用いることもできる。本明細書にお
いてメルカプトアルキルピリジン類で変性されたスルホ
ン酸型陽イオン交換樹脂とは、両者のいずれをも意味す
るものである。
【0007】メルカプトアルキルピリジン類としては、
通常はピリジンにメルカプト低級アルキル基が結合した
ものを用いるが、ピリジンの代りにピコリンなどにメル
カプトアルキル基が結合したものを用いることもでき
る。ピリジン環上でのメルカプトアルキル基の結合位置
は通常は4位であるが、他の位置であってもよい。また
メルカプトアルキル基の炭素鎖の長さは通常は2〜4炭
素原子である。
通常はピリジンにメルカプト低級アルキル基が結合した
ものを用いるが、ピリジンの代りにピコリンなどにメル
カプトアルキル基が結合したものを用いることもでき
る。ピリジン環上でのメルカプトアルキル基の結合位置
は通常は4位であるが、他の位置であってもよい。また
メルカプトアルキル基の炭素鎖の長さは通常は2〜4炭
素原子である。
【0008】スルホン酸型陽イオン交換樹脂としては、
最も一般的なスチレン−ジビニルベンゼン共重合体を、
発煙硫酸などのスルホン化剤でスルホン化したものを用
いればよい。樹脂はゲル型でもポーラス型でもよい。所
望ならばフェノール−ホルムアルデヒド樹脂のスルホン
化物を用いることもできる。スルホン酸型陽イオン交換
樹脂の交換容量は通常0.5〜6meq/gであるが、
交換容量の大きいものを用いるのが好ましい。通常はこ
のスルホン酸基の2〜40%をメルカプトアルキルピリ
ジン類で変性する。スルホン酸基の5〜30%、特に1
0〜20%を変性するのが好ましい。変性率が小さいと
変性の効果の発現が不十分であり、逆に変性率が大きす
ぎると触媒活性が低下する。変性は常法に従い、メルカ
プトアルキルピリジン類がスルホン酸型陽イオン交換樹
脂と均一に接触して、スルホン酸型陽イオン交換樹脂が
全体として均一に変性されるようにするのが好ましい。
反応原料のフェノール類としては、通常はフェノールを
用いるのが、o−クレゾール、m−クレゾール、o−ク
ロロフェノール、m−クロロフェノール、o−t−ブチ
ルフェノール、2,6−キシレノール、2,6−ジ−t
−ブチルフェノール、o−フェニルフェノールなど、こ
の反応の原料として用い得ることが知られている置換フ
ェノールを用いることもできる。ケトンとしては通常は
アセトンを用いるが、エチルメチルケトン、イソブチル
メチルケトン、アセトフェノン、シクロヘキサノン、
1,3−ジクロロアセトンなど他のケトンを用いること
もできる。反応に供するケトンとフェノール類との比率
は、通常はケトン1モルに対してフェノール類3〜30
モル、好ましくは5〜25モルである。
最も一般的なスチレン−ジビニルベンゼン共重合体を、
発煙硫酸などのスルホン化剤でスルホン化したものを用
いればよい。樹脂はゲル型でもポーラス型でもよい。所
望ならばフェノール−ホルムアルデヒド樹脂のスルホン
化物を用いることもできる。スルホン酸型陽イオン交換
樹脂の交換容量は通常0.5〜6meq/gであるが、
交換容量の大きいものを用いるのが好ましい。通常はこ
のスルホン酸基の2〜40%をメルカプトアルキルピリ
ジン類で変性する。スルホン酸基の5〜30%、特に1
0〜20%を変性するのが好ましい。変性率が小さいと
変性の効果の発現が不十分であり、逆に変性率が大きす
ぎると触媒活性が低下する。変性は常法に従い、メルカ
プトアルキルピリジン類がスルホン酸型陽イオン交換樹
脂と均一に接触して、スルホン酸型陽イオン交換樹脂が
全体として均一に変性されるようにするのが好ましい。
反応原料のフェノール類としては、通常はフェノールを
用いるのが、o−クレゾール、m−クレゾール、o−ク
ロロフェノール、m−クロロフェノール、o−t−ブチ
ルフェノール、2,6−キシレノール、2,6−ジ−t
−ブチルフェノール、o−フェニルフェノールなど、こ
の反応の原料として用い得ることが知られている置換フ
ェノールを用いることもできる。ケトンとしては通常は
アセトンを用いるが、エチルメチルケトン、イソブチル
メチルケトン、アセトフェノン、シクロヘキサノン、
1,3−ジクロロアセトンなど他のケトンを用いること
もできる。反応に供するケトンとフェノール類との比率
は、通常はケトン1モルに対してフェノール類3〜30
モル、好ましくは5〜25モルである。
【0009】本発明では上述のメルカプトアルキルピリ
ジン類で変性したスルホン酸型陽イオン交換樹脂を充填
した固定床流通式反応器に、ケトンとフェノール類とを
上述の比率で含有する原料混合物を5/hr以下の空間
速度で連続的に供給して、ビスフェノールを生成させ
る。本発明者らの検討によれば、メルカプトアルキルピ
リジン類で変性したスルホン酸型陽イオン交換樹脂を触
媒とする場合には、ビスフェノールの選択率が空間速度
により変化し、空間速度が小さい方がビスフェノールの
選択率が向上する。最も一般的な変性剤である2−アミ
ノエタンチオールで変性したスルホン酸型陽イオン交換
樹脂を触媒とする場合には、ビスフェノールの選択率は
空間速度によらずにほぼ一定なので、ビスフェノールの
選択率が空間速度に依存して変化するという現象は全く
予想外のことである。本発明では、好ましくは原料混合
物を2/hr以下、特に1/hr以下の空間速度で、連
続的に反応器に供給する。これによりビスフェノールの
選択率を大きく向上させることができる。
ジン類で変性したスルホン酸型陽イオン交換樹脂を充填
した固定床流通式反応器に、ケトンとフェノール類とを
上述の比率で含有する原料混合物を5/hr以下の空間
速度で連続的に供給して、ビスフェノールを生成させ
る。本発明者らの検討によれば、メルカプトアルキルピ
リジン類で変性したスルホン酸型陽イオン交換樹脂を触
媒とする場合には、ビスフェノールの選択率が空間速度
により変化し、空間速度が小さい方がビスフェノールの
選択率が向上する。最も一般的な変性剤である2−アミ
ノエタンチオールで変性したスルホン酸型陽イオン交換
樹脂を触媒とする場合には、ビスフェノールの選択率は
空間速度によらずにほぼ一定なので、ビスフェノールの
選択率が空間速度に依存して変化するという現象は全く
予想外のことである。本発明では、好ましくは原料混合
物を2/hr以下、特に1/hr以下の空間速度で、連
続的に反応器に供給する。これによりビスフェノールの
選択率を大きく向上させることができる。
【0010】固定床流通式反応器を用いるビスフェノー
ルの製造は通常は断熱方式で行われる。この反応は発熱
反応なので、反応器内での温度は入口から出口に向けて
漸次上昇する。本発明では、反応は反応器から流出する
反応生成液の温度が70℃以上で行うのが好ましい。本
発明者らの知見によれば、本発明で用いる触媒は、アミ
ノチオール変性スルホン酸型陽イオン交換樹脂を触媒と
する場合に常用されている温度よりも、高温での方が活
性が大きく、かつ失活が少ないという特異な性質を有し
ている。しかも反応生成液の温度が70℃以上となる高
温で反応を行っても、高い選択率でビスフェノールを製
造することができる。しかしながら反応温度が高過ぎる
と触媒の失活が促進される惧れがあるので、反応は反応
器から流出する反応生成液の温度が70〜90℃、特に
70〜85℃で行うのが好ましい。そして原料混合物を
5/hr以下の空間速度で反応器に供給して、反応生成
液の温度が70℃以上となるように反応を行わせること
により、75%以上という高いケトン反応率を達成する
ことができ、80%以上のケトン反応率を達成すること
も容易である。本発明の好ましい一態様では、空間速
度、及び反応温度を制御することにより、85%以上、
特に90%以上のケトン反応率を達成するように反応を
行わせる。なお、ケトン反応率とは、反応に供したケト
ンに対する反応により消費されたケトンの比率である。
ルの製造は通常は断熱方式で行われる。この反応は発熱
反応なので、反応器内での温度は入口から出口に向けて
漸次上昇する。本発明では、反応は反応器から流出する
反応生成液の温度が70℃以上で行うのが好ましい。本
発明者らの知見によれば、本発明で用いる触媒は、アミ
ノチオール変性スルホン酸型陽イオン交換樹脂を触媒と
する場合に常用されている温度よりも、高温での方が活
性が大きく、かつ失活が少ないという特異な性質を有し
ている。しかも反応生成液の温度が70℃以上となる高
温で反応を行っても、高い選択率でビスフェノールを製
造することができる。しかしながら反応温度が高過ぎる
と触媒の失活が促進される惧れがあるので、反応は反応
器から流出する反応生成液の温度が70〜90℃、特に
70〜85℃で行うのが好ましい。そして原料混合物を
5/hr以下の空間速度で反応器に供給して、反応生成
液の温度が70℃以上となるように反応を行わせること
により、75%以上という高いケトン反応率を達成する
ことができ、80%以上のケトン反応率を達成すること
も容易である。本発明の好ましい一態様では、空間速
度、及び反応温度を制御することにより、85%以上、
特に90%以上のケトン反応率を達成するように反応を
行わせる。なお、ケトン反応率とは、反応に供したケト
ンに対する反応により消費されたケトンの比率である。
【0011】反応器から流出した反応生成液からは、常
法により生成したビスフェノールを回収する。これは更
に晶析、蒸留など公知の精製操作により、所望の純度の
ビスフェノールに仕上げられる。反応生成液から回収し
た未反応ケトン、及び反応生成液からビスフェノールを
回収した後の残留液は、常法により原料混合物の一部と
して反応器に循環する。
法により生成したビスフェノールを回収する。これは更
に晶析、蒸留など公知の精製操作により、所望の純度の
ビスフェノールに仕上げられる。反応生成液から回収し
た未反応ケトン、及び反応生成液からビスフェノールを
回収した後の残留液は、常法により原料混合物の一部と
して反応器に循環する。
【0012】
【実施例】以下に実施例により本発明を更に具体的に説
明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものでは
ない。 実施例1〜3及び比較例1 スルホン酸型陽イオン交換樹脂(ダイヤイオン SK1
04、ダイヤイオンは三菱化学社の登録商標)と、4−
(2−メルカプトエチル)ピリジンの溶液とを混合し
て、スルホン酸基の15%が4−(2−メルカプトエチ
ル)ピリジンで変性された変性スルホン酸型陽イオン交
換樹脂を調製した。
明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものでは
ない。 実施例1〜3及び比較例1 スルホン酸型陽イオン交換樹脂(ダイヤイオン SK1
04、ダイヤイオンは三菱化学社の登録商標)と、4−
(2−メルカプトエチル)ピリジンの溶液とを混合し
て、スルホン酸基の15%が4−(2−メルカプトエチ
ル)ピリジンで変性された変性スルホン酸型陽イオン交
換樹脂を調製した。
【0013】この変性スルホン酸型陽イオン交換樹脂を
反応管に充填し、これにフェノールとアセトンとの混合
液(フェノール/アセトン=12.94(モル比))を
連続的に供給し、常圧下、73℃で等温反応を行わせ
た。反応開始後5時間目の反応生成液を分析し、アセト
ンの反応率、及びビスフェノールAの選択率を求めた。
結果を表−1に示す。
反応管に充填し、これにフェノールとアセトンとの混合
液(フェノール/アセトン=12.94(モル比))を
連続的に供給し、常圧下、73℃で等温反応を行わせ
た。反応開始後5時間目の反応生成液を分析し、アセト
ンの反応率、及びビスフェノールAの選択率を求めた。
結果を表−1に示す。
【0014】比較例2〜5 スルホン酸型陽イオン交換樹脂(ダイヤイオン SK1
04)と、2−アミノエタンチオールの溶液とを混合し
て、スルホン酸基の10%が2−アミノエタンチオール
で変性された変性スルホン酸型陽イオン交換樹脂を調製
した。この変性スルホン酸型陽イオン交換樹脂を反応管
に充填し、これにフェノールとアセトンとの混合液(フ
ェノール/アセトン=12.94(モル比))を連続的
に供給し、常圧下、73℃で等温反応を行わせた。反応
開始5時間目の反応液を分析し、アセトンの反応率及び
ビスフェノールAの選択率を求めた。結果を表−1に示
す。
04)と、2−アミノエタンチオールの溶液とを混合し
て、スルホン酸基の10%が2−アミノエタンチオール
で変性された変性スルホン酸型陽イオン交換樹脂を調製
した。この変性スルホン酸型陽イオン交換樹脂を反応管
に充填し、これにフェノールとアセトンとの混合液(フ
ェノール/アセトン=12.94(モル比))を連続的
に供給し、常圧下、73℃で等温反応を行わせた。反応
開始5時間目の反応液を分析し、アセトンの反応率及び
ビスフェノールAの選択率を求めた。結果を表−1に示
す。
【0015】
【表1】
Claims (6)
- 【請求項1】 メルカプトアルキルピリジン類で部分的
に変性されたスルホン酸型陽イオン交換樹脂が充填され
ている固定床流通式反応器に、ケトンとこれに対して化
学量論量より過剰のフェノール類とを含有する原料混合
物を連続的に供給してビスフェノールを生成させる方法
において、原料混合物を5/hr以下の空間速度で反応
器に供給することを特徴とするビスフェノールの製造方
法。 - 【請求項2】 原料混合物を2/hr以下の空間速度で
反応器に供給することを特徴とする請求項1記載のビス
フェノールの製造方法。 - 【請求項3】 反応器から流出する反応生成液中のケト
ンの反応率が75%以上となるように反応を行わせるこ
とを特徴とする請求項1又は2記載のビスフェノールの
製造方法。 - 【請求項4】 反応器から流出する反応生成液中のケト
ンの反応率が85%以上となるように反応を行わせるこ
とを特徴とする請求項1又は2記載のビスフェノールの
製造方法。 - 【請求項5】 反応を反応器から流出する反応生成液の
温度が70℃以上となるように行わせることを特徴とす
る請求項1ないし4のいずれかに記載のビスフェノール
の製造方法。 - 【請求項6】 メルカプトアルキルピリジン類が2−メ
ルカプトエチルピリジンであることを特徴とする請求項
1ないし5のいずれかに記載のビスフェノールの製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000246664A JP2002060360A (ja) | 2000-08-16 | 2000-08-16 | ビスフェノールの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000246664A JP2002060360A (ja) | 2000-08-16 | 2000-08-16 | ビスフェノールの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002060360A true JP2002060360A (ja) | 2002-02-26 |
Family
ID=18736932
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000246664A Pending JP2002060360A (ja) | 2000-08-16 | 2000-08-16 | ビスフェノールの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002060360A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008120666A1 (ja) * | 2007-03-30 | 2008-10-09 | Mitsubishi Chemical Corporation | ビスフェノール化合物の製造方法、及び陽イオン交換樹脂触媒 |
JP2009196930A (ja) * | 2008-02-21 | 2009-09-03 | Mitsui Chemicals Inc | ビスフェノールaの製造方法 |
-
2000
- 2000-08-16 JP JP2000246664A patent/JP2002060360A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008120666A1 (ja) * | 2007-03-30 | 2008-10-09 | Mitsubishi Chemical Corporation | ビスフェノール化合物の製造方法、及び陽イオン交換樹脂触媒 |
JP2008273951A (ja) * | 2007-03-30 | 2008-11-13 | Mitsubishi Chemicals Corp | ビスフェノール化合物の製造方法、及び陽イオン交換樹脂触媒 |
JP2009196930A (ja) * | 2008-02-21 | 2009-09-03 | Mitsui Chemicals Inc | ビスフェノールaの製造方法 |
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