JP2002059571A - 濃淡色振分処理プログラムを記録した媒体、濃淡色振分処理装置および濃淡色振分処理方法 - Google Patents

濃淡色振分処理プログラムを記録した媒体、濃淡色振分処理装置および濃淡色振分処理方法

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JP2002059571A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 所定の色については濃淡色の色に振り分けて
インクジェットプリンタに出力する画像データを生成し
ており、この振り分ける手法は多数あるものの、最適な
振り分け方を実現することが可能なものはなかった。 【解決手段】 画素Xの(C,M)を濃淡色(C1,M
1,Lc1,Lm1)に振り分けるに際して、当該画素
XのCMY色空間内での座標値を当該画素Xを含む所定
の平面Sを分割した長方形の面積S1〜S4と、所定の
濃淡色振分特性DR1〜DR4との位置関係から把握
し、これらの面積S1〜S4と濃淡色振分特性DR1〜
DR4とに基づいて振り分けを適宜変化させることによ
って、各画素について最適な濃淡色への振り分けを実現
することが可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、濃淡色振分処理プ
ログラムを記録した媒体、濃淡色振分処理装置および濃
淡色振分処理方法に関し、特に、各画素の色空間内での
座標値に基づいて当該画素の所定の要素色の階調値を濃
淡色の階調値に振り分ける濃淡色振分処理プログラムを
記録した媒体、濃淡色振分処理装置および濃淡色振分処
理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、コンピュータの出力装置とし
て、ヘッドに備えられた複数のノズルから吐出される数
色のインクによりドットを形成して画像を記録するイン
クジェットプリンタが提案されている。当該インクジェ
ットプリンタは、コンピュータが処理した画像データを
入力して多色多階調で印刷するために利用されている。
かかるインクジェットプリンタは、通常、各画素ごとの
階調を表現するために、所定領域内に打ち込む複数のド
ットを適宜オン・オフしている。すなわち、ドットのオ
ン・オフによる2階調によってのみ各画素ごとの階調を
表現可能になっている。従って、コンピュータはインク
ジェットプリンタに画像データを出力するに際して、画
像データの有する階調をドットの分散性により表現する
ための画像処理、いわゆるハーフトーン処理を施した上
で画像データを出力し、当該画像データに基づいてイン
クジェットプリンタは印刷を行なう。このとき、所定の
色の階調を表現するために、濃淡色の2色を利用してい
る。例えば、「シアン」の所定の階調値を濃色の「シア
ン」と淡色の「ライトシアン」との二種類の濃淡色を適
宜組み合わせて表現している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、所定
の色については濃淡色の色に振り分けてインクジェット
プリンタに出力する画像データを生成しており、この振
り分ける手法は多数あるものの、最適な振り分け方を実
現することが可能なものはなかった。本発明は、上記課
題にかんがみてなされたもので、所定の色を適切な濃淡
色の色に振り分けることが可能な濃淡色振分処理プログ
ラムを記録した媒体、濃淡色振分処理装置および濃淡色
振分処理方法の提供を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1にかかる発明は、画像を構成する各画素の
所定の要素色の階調値を濃淡色の階調値に振り分ける濃
淡色振分処理プログラムを記録した媒体であって、上記
画素の所定の要素色の階調値を入力して、濃淡色の階調
値に振り分けるに際して、当該画素の色空間内での座標
値に基づいて、濃淡色の階調値への振り分け対応関係を
適宜変化させる濃淡色振分機能をコンピュータに実現さ
せる構成としてある。
【0005】上記のように構成した請求項1にかかる発
明においては、画像を構成する各画素の所定の要素色の
階調値を濃淡色の階調値に振り分ける濃淡色振分処理プ
ログラムを記録した媒体を提供する。本濃淡色振分処理
プログラムを記録した媒体は、濃淡色振分機能を備えて
おり、当該濃淡色振分機能によって、濃淡色の要素色へ
の振り分けを実行する。かかる場合、画素の所定の要素
色の階調値を入力して、濃淡色の階調値に振り分けるに
際して、当該画素の色空間内での座標値に基づいて、濃
淡色の階調値への振り分け対応関係を適宜変化させる。
これにより、各画素ごとに異なる色特性に応じて適切な
濃淡色への振り分けを実行することを可能にしている。
【0006】上述した対応関係を適宜変化させる手法の
具体的な一例として、請求項2にかかる発明は、上記請
求項1に記載の濃淡色振分処理プログラムを記録した媒
体において、上記対応関係は、所定の演算パラメータと
上記所定の要素色の階調値によって特定される演算式で
あるとともに、上記濃淡色振分機能は、濃淡色の階調値
への振り分けに際して、上記座標値に基づいて当該演算
パラメータを適宜変化させる構成としてある。上記のよ
うに構成した請求項2にかかる発明においては、対応関
係を所定の演算パラメータと上記所定の要素色の階調値
によって特定される演算式にて表現する。そして、濃淡
色振分機能は、濃淡色の階調値への振り分けに際して、
振り分けを実施する画素の色空間内での座標値に基づい
て当該演算式の演算パラメータを適宜変化させる。これ
により、対応関係が適宜変化することになる。
【0007】また、対応関係を適宜変化させる手法の具
体的な他の一例として、請求項3にかかる発明は、上記
請求項1に記載の濃淡色振分処理プログラムを記録した
媒体において、上記対応関係は、所定の演算パラメータ
と上記所定の要素色の階調値によって特定される演算式
であるとともに、上記濃淡色振分機能は、濃淡色の階調
値への振り分けに際して、上記座標値に基づいて上記階
調値を所定の非線形関数によって適宜変化させる構成と
してある。上記のように構成した請求項3にかかる発明
においては、対応関係を所定の演算パラメータと上記所
定の要素色の階調値によって特定される演算式にて表現
する。そして、濃淡色振分機能は、濃淡色の階調値への
振り分けに際して、振り分けを実施する画素の色空間内
での座標値に基づいて当該演算式の階調値を所定の非線
形関数によって適宜変化させる。これにより、対応関係
が適宜変化することになる。
【0008】振り分けを行なう画素の色空間内での座標
を評価する手法の一例として、請求項4にかかる発明
は、上記請求項1〜請求項3のいずれかに記載の濃淡色
振分処理プログラムを記録した媒体において、上記濃淡
色振分機能は、上記画素の色空間内での座標値を一次元
的な評価基準に基づいて評価するとともに、当該評価結
果に基づいて上記対応関係を適宜変化させる構成として
ある。上記のように構成した請求項4にかかる発明にお
いては、濃淡色振分機能にて振り分けを実施する画素の
座標値を色空間内にて一次元的な評価基準に基づいて評
価する。そして、当該評価結果に基づいて対応関係を適
宜変化させる。一次元的な評価基準とは、例えば、当該
画素の座標と、評価基準となる所定の領域とから形成さ
れる距離に基づいて当該画素の色空間内における評価を
決定し、この評価結果を考慮して対応関係を適宜変化さ
せる。
【0009】振り分けを行なう画素の色空間内での座標
を評価する手法の他の一例として、請求項5にかかる発
明は、上記請求項1〜請求項3のいずれかに記載の濃淡
色振分処理プログラムを記録した媒体において、上記濃
淡色振分機能は、上記画素の色空間内での座標値を二次
元的な評価基準に基づいて評価するとともに、当該評価
結果に基づいて上記対応関係を適宜変化させる構成とし
てある。上記のように構成した請求項5にかかる発明に
おいては、濃淡色振分機能にて振り分けを実施する画素
の座標値を色空間内にて二次元的な評価基準に基づいて
評価する。そして、当該評価結果に基づいて対応関係を
適宜変化させる。一次元的な評価基準とは、例えば、当
該画素の座標と、評価基準となる所定の領域とから形成
される面積に基づいて当該画素の色空間内における評価
を決定し、この評価結果を考慮して対応関係を適宜変化
させる。
【0010】振り分け後の濃淡色の各要素色の階調値に
よって表現される画像の画質を向上させる好適な手法と
して、請求項6にかかる発明は、上記請求項1〜請求項
5のいずれかに記載の濃淡色振分処理プログラムを記録
した媒体において、上記濃淡色振分機能は、振り分け後
の各濃淡色の階調値を表現可能なインク量の総量が所定
値に制限されるように上記対応関係を適宜変化させる構
成としてある。上記のように構成した請求項6にかかる
発明においては、振り分け後の各濃淡色の階調値を表現
可能なインク量の総量が所定値に制限されるように対応
関係を適宜変化させる。画素の座標値に基づいて適宜変
化させるに際して、インク量の総量を考慮する。これに
より、振り分け後の各要素色にて所定の記録媒体に塗布
されるインクの粒状性を最適にできるため、再現される
画像の画質を向上させることが可能になる。
【0011】かかる制限を行なうにあたり、濃淡色のイ
ンク量を決定する手法の一例として、請求項7にかかる
発明は、上記請求項6に記載の濃淡色振分処理プログラ
ムを記録した媒体において、上記濃淡色振分機能は、上
記インク量の総量を制限するに際して、制限後の各淡色
の階調値を表現可能なインク量の比と、振り分け前の各
要素色の階調値を表現可能なインク量の比とを略同一に
する構成としてある。上記のように構成した請求項7に
かかる発明においては、インク量の総量を制限するに際
して、制限後の各淡色の階調値を表現可能なインク量の
比と、振り分け前の各要素色の階調値を表現可能なイン
ク量の比とを略同一にする。
【0012】また、上述した制限を行なうにあたり、濃
淡色のインク量を決定する手法の他の一例として、請求
項8にかかる発明は、上記請求項6に記載の濃淡色振分
処理プログラムを記録した媒体において、上記濃淡色振
分機能は、上記インク量の総量を制限するに際して、制
限後の各淡色の階調値を表現可能なインク量の比と、振
り分け後であって制限前の各淡色の階調値を表現可能な
インク量の比とを略同一にする構成としてある。上記の
ように構成した請求項8にかかる発明においては、イン
ク量の総量を制限するに際して、制限後の各淡色の階調
値を表現可能なインク量の比と、振り分け後であって制
限前の各淡色の階調値を表現可能なインク量の比とを略
同一にする。
【0013】上述してきた濃淡色振分処理プログラムを
記録した媒体は、磁気記録媒体であってもよいし光磁気
記録媒体であってもよいし、今後開発されるいかなる記
録媒体においても全く同様に考えることができる。ま
た、一次複製品、二次複製品などの複製段階については
全く問う余地無く同等である。さらに、一部がソフトウ
ェアであって、一部がハードウェアで実現されている場
合においても発明の思想において全く異なるものではな
く、一部を記録媒体上に記憶しておいて必要に応じて適
宜読み込まれるような形態のものとしてあってもよい。
【0014】また、このような濃淡色振分処理プログラ
ムを記録した媒体は、単独で取引の対象となるととも
に、このハーフトーン処理プログラムが実現する各機能
を実行可能な手段にて構成した実体のある装置としても
取引の対象とすることができることはいうまでもない。
このため請求項9〜請求項16にかかる発明は、上述し
た濃淡色振分処理プログラムを記録した媒体にて実現さ
れる機能を実体化して、同様の効果を奏する濃淡色振分
処理装置を提供する。
【0015】このように画像を構成する各画素の所定の
要素色の階調値を濃淡色の階調値に振り分ける手法は必
ずしも実体のある濃淡色振分処理装置に限られる必要は
なく、その方法としても機能することは容易に理解でき
る。このため、請求項17〜請求項24にかかる発明
は、上述した濃淡色振分処理装置を実現する方法を提供
するものである。すなわち、必ずしも実体のある濃淡色
振分処理装置に限らず、濃淡色振分処理方法としても有
効であることに相違はない。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、所定の要
素色を濃淡色の要素色に最適に振り分けることが可能な
濃淡色振分処理プログラムを記録した媒体を提供するこ
とができる。また、請求項2にかかる発明によれば、対
応関係を適宜変更させる具体的手法を提案することがで
きる。さらに、請求項3にかかる発明によれば、対応関
係を適宜変更させる他の具体的手法を提案することがで
きる。さらに、請求項4にかかる発明によれば、対応関
係を適宜変化させるに際して、画素の座標値を評価する
手法を提案することができる。さらに、請求項5にかか
る発明によれば、対応関係を適宜変化させるに際して、
画素の座標値を評価する他の手法を提案することができ
る。さらに、請求項6にかかる発明によれば、インク量
の総量を制限することによって、インクの粒状性を適切
にすることでき、にじみを低減することが可能になる。
さらに、請求項7にかかる発明によれば、インク量の総
量を制限する際の手法を提案することができる。さら
に、請求項8にかかる発明によれば、インク量の総量を
制限する際の他の手法を提案することができる。さら
に、請求項9〜請求項16にかかる発明によれば、所定
の要素色を濃淡色の要素色に最適に振り分けることが可
能な濃淡色振分処理装置を提供することができる。さら
に、請求項17〜請求項24にかかる発明によれば、所
定の要素色を濃淡色の要素色に最適に振り分けることが
可能な濃淡色振分処理方法を提供することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面にもとづいて本発明の
実施形態を説明する。図1は、本発明の一実施形態にか
かる濃淡色振分処理装置のクレーム対応図を示してい
る。同図において、濃淡色振分処理装置Mは、入力手段
C1と、濃淡色振分制御手段C2と、濃淡色振分手段C
3とを備える。ここで、入力手段C1は画像を構成する
各画素の色相を構成する各要素色、例えば、シアン
(C)、マゼンダ(M)、イエロ(Y)の階調値を入力
する。そして、CとMは、それぞれ所定の階調値を表現
するに際して、濃色のインクであるC,Mと、淡色であ
るライトシアン(Lc)とライトマゼンダ(Lm)とを
併用する。すなわち、C,MをC,MおよびLc,Lm
の組み合わせに振り分ける。そして、この振り分けが濃
淡色振分手段C3にて実行される。この濃淡色振分手段
C3は、入力した要素色(C,M)の階調値と濃淡色
(C,M,Lc,Lm)の階調値との所定の対応関係に
基づいて振り分けを実行する。このとき、濃淡色振分制
御手段C2は、振り分けを行なう画素の色空間内での座
標値に基づいて、上述した濃淡色の階調値への振り分け
対応関係を適宜変化させることによって、各画素ごとに
適切な濃淡色の要素色への振り分けを行なうことを可能
にする。
【0018】図2は、本発明の一実施形態としての濃淡
色振分処理装置を適用した印刷システムの構成を示すブ
ロック図である。同図においては、印刷システムは概
略、コンピュータ10と、スキャナ20と、カラープリ
ンタ30とから構成され、コンピュータ10にスキャナ
20とカラープリンタ30とが接続されている。そし
て、当該コンピュータ10に所定のプログラムがロード
されるとともに、実行されることにより、本発明にかか
る濃淡色振分処理装置として機能する。また、このコン
ピュータ10は所定のプログラムに従って濃淡色への振
り分け処理などに関する動作を制御するための各種演算
処理を実行するCPU11を中心に、バス12により相
互に接続された各部を備えている。
【0019】ROM13は、CPU11で各種演算処理
を実行するのに必要なプログラムやデータを予め格納し
ており、RAM14は、同じくCPU11で各種演算処
理を実行するのに必要な各種プログラムやデータが一時
的に読み書きされるメモリである。入力インターフェイ
ス15は、スキャナ20やキーボード21aやマウス2
1bなどの入力機器21からの信号の入力を制御し、出
力インタフェース16は、カラープリンタ30へのデー
タの出力を制御している。CRTDRV17は、カラー
表示可能なCRT22への信号出力を制御し、ディスク
コントローラ(DDC)18は、ハードディスク23や
CD−ROMドライブ24を駆動しCD−ROM24a
からプログラムなどを読み取り、コンピュータ10にて
実行可能にしているとともに、図示しないフレキシブル
ドライブとの間のデータの授受を制御している。ハード
ディスク23には、RAM14にロードされて実行可能
な各種プログラムやデバイスドライバの形式で提供され
る各種プログラムなどが記憶されている。
【0020】このほか、バス12には、シリアル入出力
インタフェース(SIO)19が接続されている。この
SIO19は、モデム25に接続されており、モデム2
5を介して、公衆電話回線PNTに接続されている。す
なわち、コンピュータ10は、このSIO19およびモ
デム25を介して、外部のネットワークに接続されてお
り、特定のサーバー26に接続することにより、所定の
処理に必要なプログラムをハードディスク23にダウン
ロードすることも可能になっている。
【0021】図3は、本印刷システムのソフトウェアの
構成を示すブロック図である。同図において、コンピュ
ータ10では、所定のオペレーティングシステムの下
で、アプリケーションプログラム40が動作する。この
オペレーティングシステムには、CRTDRV17やプ
リンタドライバ41が組み込まれており、アプリケーシ
ョンプログラム40からはプリンタドライバ41を介し
て、カラープリンタ30に転送するための画像データD
T1が出力されることになる。
【0022】また、画像のレタッチなどを行うアプリケ
ーションプログラム40は、スキャナ20から画像を読
み込み、これに対して所定の処理を行いつつ、CRTD
RV17を介してCRT22に画像を表示している。こ
のスキャナ20から供給される画像データDT2は、カ
ラー原稿から読みとられた場合、レッド(R),グリー
ン(G),ブルー(B)の3色の色成分から構成され
る。
【0023】ここで、このアプリケーションプログラム
40が、印刷命令を発すると、コンピュータ10のプリ
ンタドライバ41が、画像情報をアプリケーションプロ
グラム40から受け取り、これをカラープリンタ30に
て処理可能な信号(ここではシアン、マゼンダ、イエロ
ー、ブラックの各色についての多値化された信号)に変
換している。このプリンタドライバ41は、内部に解像
度変換モジュール41aと、色補正モジュール41b
と、色補正テーブルLUTと、ハーフトーンモジュール
41cと、ラスタライザ41dとを備えている。
【0024】解像度変換モジュール41aは、アプリケ
ーションプログラム40が扱っている画像データDT2
の解像度、即ち単位長さ当たりの画素数をプリンタドラ
イバ41にて扱うことができる解像度に変換する。この
ように解像度が変換された画像データDT2は、まだR
GBの3色からなる画像情報である。従って、次に、色
補正モジュール41bは色補正テーブルLUTを参照し
つつ、各画素ごとにカラープリンタ30が使用するシア
ン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)、ブラック
(K)の各色のデータに変換する。
【0025】こうして色補正された画像データDT2
は、例えば256階調等の幅で階調値を有している。こ
こで、ハーフトーンモジュール41cは、ドットを分散
して形成することによりカラープリンタ30でかかる階
調値を表現するためのハーフトーン処理を実行すること
になる。このように処理された画像データDT2は、ラ
スタライザ41dによってカラープリンタ30に転送す
べきデータ順に並べ替えられ、最終的な画像データDT
1としてカラープリンタ30に出力される。
【0026】本実施形態では、カラープリンタ30は画
像データDT1に従ってドットを形成して所定の画像デ
ータ処理を実行しないで印刷を行う構成を採用している
が、むろん、カラープリンタ30にて所定の画像データ
処理を実行する構成にしても良い。
【0027】次に、本印刷システムのプリントドライバ
41にて実行されるドット形成処理の処理内容を図4の
フローチャートに示す。このフローチャートは、コンピ
ュータ10のCPU11にて実行される処理である。同
図において、ドット形成処理が開始されると、CPU1
1は画像データDT2を入力する(ステップS10
0)。この画像データDT2は、図3に示したアプリケ
ションプログラム40から受け渡されるデータであり、
画像を構成する各画素ごとにR,G,Bそれぞれの色に
ついて、0〜255の256段階の階調値を有するデー
タになっている。
【0028】ここで、CPU11は、解像度変換モジュ
ール41aにて入力された画像データDT2の解像度を
カラープリンタ30にて印刷を実行するための解像度に
変換する(ステップS105)。画像データDT2の解
像度が印刷解像度よりも低い場合には、線形補間により
隣接する原画像データの間に新たなデータを生成するこ
とで解像度変換を行うことになる。一方、画像データD
T2の解像度が印刷解像度よりも高い場合には、一定の
割合でデータを間引くことにより解像度変換を行うこと
になる。なお、解像度変換処理は本実施形態において本
質的なものではなく、かかる処理を行わずに印刷を実行
するものとしても構わない。
【0029】次に、CPU11は、色補正モジュール4
1bにて色補正処理を行う(ステップS110)。この
色補正処理とはR,G,Bの階調値からなる画像データ
DT2をカラープリンタ30で使用するC,M,Y,K
の各色の階調値のデータに変換する処理である。この色
補正処理は、R,G,Bのそれぞれの組み合わせからな
る色をカラープリンタ30で表現するためのC,M,
Y,Kの組み合わせを記憶した色補正テーブルLUTを
利用して実行される。当該色補正テーブルLUTを利用
して色補正する処理自体については、公知の種々の技術
が適用可能であり、例えば補間演算による処理が適用さ
れることになる。
【0030】こうして色補正された画像データDT2に
対して、CPU11はハーフトーンモジュール41cに
て多値化処理を行う(ステップS115)。多値化処理
とは、原画像データの0〜255で表現される256階
調の階調値をカラープリンタ30が各画素ごとに表現可
能な階調値に変換することをいう。多値化を行う処理に
はディザ法など種々の手法を適用可能である。
【0031】こうして多値化処理が終了すると、CPU
11はラスタライザ41dにてラスタライズを行う(ス
テップS120)。これは、1ラスタ分のデータをカラ
ープリンタ30のヘッドに転送する順序に並べ替えるこ
とをいう。ここで、カラープリンタ30がラスタを形成
する記録方法には種々のモードがある。最も単純なもの
は、ヘッドの1回の往運動で各ラスタのドットを全て形
成するモードである。この場合には1ラスタ分のデータ
を処理された順序でヘッドに出力すればよい。他のモー
ドとしては、いわゆるオーバラップがある。例えば、1
回目の主走査では各ラスタのドットを例えば1つおきに
形成し、2回目の主走査で残りのドットを形成する記録
方法である。この場合は各ラスタを2回の主走査で形成
することになる。
【0032】かかる記録方法を採用する場合には、各ラ
スタのドットを1つおきにピックアップしたデータをヘ
ッドに転送する必要がある。さらに別の記録モードとし
ていわゆる双方向記録がある。これはヘッドの往運動の
みならず復運動時にもドットを形成するものである。か
かる記録モードを採用する場合には、往運動時用のデー
タと復運動時用のデータとは転送順序を逆転する必要が
生じる。このようにしてカラープリンタ30にて印刷可
能な画像データDT1が生成されると、CPU11は当
該画像データDT1を出力し、カラープリンタ30に転
送する(ステップS125)。
【0033】本実施形態においては、色補正モジュール
41bにてRGBデータをCMYKデータに変換した後
に、この濃色にて形成される(C,M)を濃淡色にて形
成される(C,M,Lc,Lm)に振り分ける手法を開
示する。図5は、RGBデータをCMYデータに色変換
した場合のCMY色空間を示しているとともに、図6
は、このCMY色空間の所定の各辺部に設定する濃淡色
振分特性の一例を示している。同図において、CMYデ
ータは各CMYの階調値に基づいてCMY色空間内で特
定することが可能になっている。すなわち、CMYデー
タの各階調値によってCMY色空間内での座標値が決め
られる。そして、上記したように濃淡色に振り分けが為
されるのはCMデータであるため、このCMY色空間に
おいてCMデータの階調値が変化する辺部(Wh→
C),(Y→G),(R→Bk),(M→B),(Wh
→M),(Y→R),(G→Bk),(C→B)に対し
て振り分けの際に利用する濃淡色振分特性を設定する。
【0034】この濃淡色振分特性は、各辺部の端部から
一方の端部間にて形成される色濃度の変化を示してい
る。すなわち、辺部(Wh→C),(Y→G),(R→
Bk),(M→B)においてはMYの階調値を固定しつ
つ、Cの階調値のみを階調が増加する方向に変化させて
色濃度の変化を発生させる。この設定作業は測色器を利
用して実施され、適宜CMYの各階調値を組み合わせ
て、適切な色濃度の変化が実現されるように濃淡色振分
特性DR1〜DR4を作成し設定する。この作成された
濃淡色振分特性DR1〜DR4は、階調値を変化させて
色濃度の変化を発生させる色Cの下地となる各色(W
h,M,Y,R)によって、淡色のシアンの上に印字さ
れる濃色のシアンの目立ちやすさは異なることから、そ
れぞれが異なった値を取ることになる。ここで、各濃淡
色振分特性DR1〜DR4の色濃度の変化を図7に示
す。同図においては、各濃淡色振分特性DR1〜4が
「0」でなくなった所から濃色のシアンが印字され始め
「DR=1」となる点で淡色のシアンが使用されなくな
ることを示している。また、上述した色Cと下地の各色
(Wh,M,Y,R)との関係から、下地の色が淡いほ
ど濃色のシアンが目立ちやすくなることになる。これ
は、各濃淡色振分特性DR1〜DR4が「0」の状態か
ら立ち上がる点が遅くなることに現れる。すなわち、図
に示すように、下地が「Wh」のときに立ち上がりが最
も遅くなり、以降「Y、M、R」の順で立ち上がりが遅
くなることになる。従って、本実施形態では、「DR
1,DR3,DR2,DR4」の順番で立ち上がりが遅
くなる。
【0035】次に、かかるCMY色空間を利用して、当
該CMY色空間内の所定の画素Xの(C,M)を(C
1,M1,Lc1,Lm1)に振り分ける手法を説明す
る。ここで、振り分け後の(C1,M1,Lc1,Lm
1)を算出する演算式を下記式(1),(2)に示す。 C1,M1=C,M*演算パラメータPRM ・・・(1) Lc1,Lm1={C,M*(1−演算パラメータPRM)}*DL_RAT IO ・・・(2) ここで、演算パラメータPRMは、本来のCを表現する
濃インクにて印刷する割合を決定するものであり、0<
演算パラメータPRM<1の値となる。この演算パラメ
ータPRMは画素XのCMY色空間上の座標値で適宜変
化することになる。また、DL_RATIOは、ある濃
インク(C,M)の量に対して、それと同等の明るさを
得るために必要な淡インク(Lc,Lm)の量の比を示
している。このDL_RATIOは、1<DL_RAT
IOの値となり、固定値である。
【0036】図8は、CMY色空間における画素Xの位
置を示している。この画素Xの位置関係から上記演算パ
ラメータPRMを算出し、当該画素XのC,Mを(C
1,M1,Lc1,Lm1)に振り分ける。この画素X
について(C,M)を(C1,M1,Lc1,Lm1)
の濃淡色に振り分ける濃淡色振分処理の処理内容を図9
のフローチャートに示す。図において、最初に画素Xの
座標値を取得することによって、画素XのCMY色空間
内での位置関係を把握する(ステップS100)。次
に、濃淡色に振り分ける色がCであるかMであるかを判
別する(ステップS105)。ここで、上述した手法に
よって各辺部(Wh→C)、(Y→G)、(R→B
k)、(M→B)の4軸(Cの濃度が変化する軸に平行
な軸)について予め最適な濃淡色振分特性DR1〜DR
4を作成されているため、Cについての濃淡色振分特性
DR1〜DR4を取得する(ステップS110)。
【0037】そして、CMY色空間において、画素Xを
含む平面のうち辺部(Wh→C)に垂直な平面S(図8
の斜線で示された平面)を設定する(ステップS11
5)。平面Sを設定すると、当該平面Sと各辺部(Wh
→C)、(Y→G)、(R→Bk)、(M→B)との交
点P1〜P4を設定するとともに、図10に示すよう
に、濃淡色振分特性DR1〜DR4上の交点P1〜P4
にて示される位置から濃淡色振分値DR(Wh→C),
DR(M→B),DR(Y→G),DR(R→Bk)を
取得する(ステップS120)。
【0038】ここで、平面Sを図11に示すように画素
Xを一つの頂点とする4つの長方形の領域に分割し(ス
テップS125)、それぞれの面積S1〜S4を算出す
る(ステップS130)。そして、濃淡色振分値DR
(Wh→C),DR(M→B),DR(Y→G),DR
(R→Bk)を利用して下記式(3)より、画素Xにお
ける演算パラメータPRMを算出する(ステップS13
5)。 演算パラメータPRM=S1*DR(M→B)+S2*DR(Wh→C)+S 3*DR(R→Bk)+S4*DR(Y→G) ・・・(3)
【0039】そして、算出された演算パラメータPRM
を式(1)および(2)に代入して、C1,M1,Lc
1,Lm1を算出する(ステップS140)。ここで、
画素XのMを(M1,Lm1)に振り分ける場合は、濃
淡色振分特性を取得する各辺部が(Wh→M),(Y→
R),(G→Bk),(C→B)の4軸となり、この辺
部の濃淡色振分特性を取得する(ステップS145)。
また、ステップS115にて設定する画素Xを含む平面
Sは、当該各辺部(Wh→M),(Y→R),(G→B
k),(C→B)に垂直な平面Sとなる。以上の手順に
よって、画素Xについて、(C,M)=(C1,M1,
Lc1,Lm1)に変換することができる。これを全画
素について実行する。Yについては濃淡色を備えないた
め、濃淡色への振り分けは行われない。
【0040】ここで、本実施形態においては、画素Xの
演算パラメータPRMを算出するに際して、画素Xを一
つの頂点とする長方形に分割してこの長方形の面積S1
〜S4と、それぞれの各辺部の濃淡色振分値とに基づい
て算出する構成を採用した。これは、各辺部の濃淡色振
分値が画素Xに及ぼす影響度合いを考慮したものであ
り、このように各辺部の濃淡色振分値が画素Xに及ぼす
影響度合いを考慮する手法は面積S1〜S4を利用する
構成に限定されない。すなわち、画素Xと各辺部との相
対位置関係が把握でき、それによって影響度合いを把握
できればよいため、図12に示すように画素Xと各辺部
との距離l1〜l4とに基づいて演算パラメータPRM
を算出するようにしてもよい。このとき、上記式(3)
は、下記式(4)となる。 演算パラメータPRM=l1*DR(M→B)+l2*DR(Wh→C)+l 3*DR(R→Bk)+l4*DR(Y→G) ・・・(4)
【0041】このようして画素Xについて(C,M)を
(C1,M1,Lc1,Lm1)に適切に振り分けるこ
とが可能になるものの、かかる振り分けを行なうに際し
ては、振り分け後の(C1,M1,Lc1,Lm1,
Y)に基づいてインクを吐出されるインク総量は考慮さ
れていない。このインク総量を考慮しないと、振り分け
を行なうことによって、使用するインク総量が増加し、
印刷媒体に吐出したときにインクにて形成されるドット
の粒状性が悪くなる場合がある。従って、ドットの粒状
性を向上させるにはインク総量を制限する必要がある。
【0042】次に、このインク総量に制限を掛けるイン
ク総量制限処理の処理内容を図13のフローチャートに
示す。本実施形態においては、下記に示す条件に基づい
て、上述のように振り分けられた(C1,M1,Lc
1,Lm1,Y)のインク総量に制限(デューティー制
限)をかける態様を説明する。 ・条件1:制限後の(C2,M2,Lc2,Lm2,
Y)のインク総量がインク量制限値と等しくなるように
変換する。 ・条件2:Lc2:Lm2は、振り分け前のCとMの比
C:Mに等しくする。同図において、最初に、インク量
制限値を考慮してインクマージンmarginを算出す
る(ステップS200)。このmarginは、下記式
(5)に基づいて算出することができる。 margin=(インク量制限)ー(CMY) ・・・(5) そして、上記二つの条件を満たす(C2,M2,Lc
2,Lm2)を算出する(ステップS205)。このと
き、当該(C2,M2,Lc2,Lm2)は、下記式
(6)〜(9)に基づいて算出される。 C2=C−margin/(DL_RATIO−1)*C/(C+M) ・・・(6) Lc2=(CーC2)*DL_RATIO ・・・(7) M2=Mーmargin/(DL_RATIOー1)*M/(C+M) ・・・(8) Lm2=(MーM2)*DL_RATIO ・・・(9) ここで、DL_RATIOの定義は上述したとおりであ
る。そして、式(6)によって算出されたC2と、上記
式(1)(2)よって算出されたC1を比較し(ステッ
プS210)、C2>C1であれば、上記C2,Lc2
の値を使用する(ステップS215)。一方、C2>C
1でなければ、上記C1,Lc1の値を使用する(ステ
ップS220)。次に、式(8)によって算出されたM
2と、上記式(1)(2)よって算出されたM1を比較
し(ステップS225)、M2>M1であれば、上記M
2,Lm2の値を使用する(ステップS230)。一
方、M2>M1でなければ、上記M1,Lm1の値を使
用する(ステップS235)。
【0043】このようなインク総量に制限を掛ける手法
の他の態様を説明する。かかる態様の場合は次の条件に
従う。 ・条件1:制限後の(C3,M3,Lc3,Lm3,
Y)のインク総量がインク量制限値と等しくなるように
変換する。 ・条件2:Lc3:Lm3は、振り分け後であって制限
前のLc1とLm1の比Lc1:Lm1に等しくする。
【0044】上記二つの条件を満たす(C3,M3,L
c3,Lm3,Y)は以下の式(10)〜(14)に基
づいて算出される。 C3=C−margin/(DL_RATIO−1)*Lc1/(Lc1+L m1) ・・・(10) Lc3=(CーC3)*DL_RATIO ・・・(11) M3=Mーmargin/(DL_RATIOー1)*Lm1/(Lc1+L m1) ・・・(12) Lm3=(MーM3)*DL_RATIO ・・・(13) ここで、margin=(インク量制限)ー(CMY) ・・・(14)
【0045】そして、式(10)により算出されたC
3,M3と式(1)(2)より算出されたC1,M1と
をそれぞれ比較し、C3>C1の時、上記C3,Lc3
を使用する。また、M3>M1の時は、上記M1,Lm
1を使用する。かかる態様によってインク総量を制限す
ることにより、前者の手法と比較して淡色のインクを必
要とする部分で当該淡色のインクを効果的に使用できる
ようになる。
【0046】上述した二つのインク総量の制限方法につ
いて具体的な例を用いてその相異を説明する。ここで、
最初に説明した制限方法を制限方法[1]とし、次に説
明した制限方法を制限方法[2]とする。本実施形態で
はインク総量の制限を130%の条件にて、(C,M,
Y)=(10%,100%,0)を(C1,M1,Lc
1,Lm1,Y)に変換する場合を採用する。最初に、
式(1)(2)に基づいて算出する。上述したようにM
は、100%であるので、淡インクを使う必要がない。
従って、M1=100%,Lm1=0%となる。また、
Cは、10%でハイライト付近ではなるべく淡インクを
使用した方が良いことを考慮して、C1=0%,Lc1
=30%とする。
【0047】次に、制限方法[1]を利用して、(C
2,M2,Lc2,Lm2)を算出する。このとき、式
(5)〜(9)より以下の結果となる。 C2=9.1% Lc2=2.7% M2=90.9% Lm2=27.3% かかる結果と、式(1)(2)による結果との比較を実
行し(ステップS210,S225)、Cについては、
C2>C1より、C1=9.1%,Lc1=2.7%と
なる。Mについては、M1>M2より、M1=100
%,Lm1=0%となる。
【0048】次に、制限方法[2]を利用して、(C
3,M3,Lc3,Lm3)を算出する。このとき、式
(10)〜(14)より以下の結果となる。 C3=0% Lc3=30% M3=100% Lm3=0% かかる結果と、式(1)(2)による結果との比較を実
行し、Cについては、C3=C1より、C1=0%,L
c1=30%となる。また、Mについては、M1=M3
より、M1=100%,Lm1=0%となる。
【0049】この結果、制限方法[1]では本来使用し
たい淡インクが考慮されず、元の濃インクによってのみ
淡インクの使用比率を決定しているため、濃シアンが発
生してしまっている。これが粒状性を落とす結果とな
る。これに対して、制限方法[2]では本来使用したい
淡インクを考慮した制限方法となっているので、不要な
濃インクの発生が抑えることが可能になっている。
【0050】本実施形態においては、上記に示した式
(1)の演算パラメータPRMを画素Xの座標値に基づ
いて適宜変化させ、濃淡色への振り分けを適宜変化させ
る構成を採用した。むろん、式(1)を利用して振り分
けとを適宜変化させる場合、当該式(1)の演算パラメ
ータPRMを変化させてもよいし、式(1)のCあるい
はMを適宜変化させてもよい。かかる場合、図14に示
すような非線形関数Fを利用してCあるいはMを適宜
C’あるいはM’に変換し、その後に式(1)に代入す
ることによって、振り分けを変化させてもよい。
【0051】このように、画素Xの(C,M)を濃淡色
(C1,M1,Lc1,Lm1)に振り分けるに際し
て、当該画素XのCMY色空間内での座標値を当該画素
Xを含む所定の平面Sを分割した長方形の面積S1〜S
4と、所定の濃淡色振分特性DR1〜DR4との位置関
係から把握し、これらの面積S1〜S4と濃淡色振分特
性DR1〜DR4とに基づいて振り分けを適宜変化させ
ることによって、各画素について最適な濃淡色への振り
分けを実現することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる濃淡色振分装置のクレーム対応
図を示した図である。
【図2】本実施例の濃淡色振分装置を適用した印刷シス
テムの概略構成図である。
【図3】ソフトウェアの構成を示す説明図である。
【図4】ドット形成処理の処理内容を示したフローチャ
ートである。
【図5】CMY色空間を示した図である。
【図6】CMY色空間の所定の辺部の濃淡色振分特性を
示した図である。
【図7】各DRの値の変化を示した図である。
【図8】CMY色空間内での画素Xの位置関係を示した
図である。
【図9】濃淡色振分処理の処理内容を示したフローチャ
ートである。
【図10】平面Sに基づいて特定される所定の辺部の濃
淡色振分値を示した図である。
【図11】平面Sに基づいて演算パラメータPRMを算
出する態様を示した図である。
【図12】平面Sに基づいて演算パラメータPRMを算
出する他の態様を示した図である。
【図13】インク総量制限処理の処理内容を示したフロ
ーチャートである。
【図14】C,Mを変換する非線形関数の一例を示した
図である。
【符号の説明】
10…コンピュータ 11…CPU 12…バス 13…ROM 14…RAM 15…入力インターフェース 16…出力インターフェース 17…CRTDRV 18…ディスクコントローラ 19…SIO 20…スキャナ 21…入力機器 22…CRT 23…ハードディスク 24…CD−ROMドライブ 25…モデム 26…サーバ 30…カラープリンタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 1/407 H04N 1/40 101E 5C079 1/46 1/46 Z Fターム(参考) 2C056 EA11 EC76 ED07 EE03 2C057 AF39 AF91 CA07 5B057 AA11 BA25 CA01 CA12 CA16 CB01 CB08 CB16 CE11 CH01 CH11 DB06 DB09 5C074 AA05 BB16 DD03 DD24 FF05 FF15 5C077 MP01 MP08 NN02 NN08 PP14 PP15 PP20 PP31 PP32 PP33 PP37 PP43 PQ12 PQ22 PQ23 RR09 RR19 TT05 5C079 HB02 KA15 LA02 LA12 LB01 MA11 NA05 NA29

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像を構成する各画素の所定の要素色の
    階調値を濃淡色の階調値に振り分ける濃淡色振分処理プ
    ログラムを記録した媒体であって、 上記画素の所定の要素色の階調値を入力して、濃淡色の
    階調値に振り分けるに際して、当該画素の色空間内での
    座標値に基づいて、濃淡色の階調値への振り分け対応関
    係を適宜変化させる濃淡色振分機能をコンピュータに実
    現させることを特徴とする濃淡色振分処理プログラムを
    記録した媒体。
  2. 【請求項2】 上記請求項1に記載の濃淡色振分処理プ
    ログラムを記録した媒体において、 上記対応関係は、所定の演算パラメータと上記所定の要
    素色の階調値によって特定される演算式であるととも
    に、 上記濃淡色振分機能は、濃淡色の階調値への振り分けに
    際して、上記座標値に基づいて当該演算パラメータを適
    宜変化させることを特徴とする濃淡色振分処理プログラ
    ムを記録した媒体。
  3. 【請求項3】 上記請求項1に記載の濃淡色振分処理プ
    ログラムを記録した媒体において、 上記対応関係は、所定の演算パラメータと上記所定の要
    素色の階調値によって特定される演算式であるととも
    に、 上記濃淡色振分機能は、濃淡色の階調値への振り分けに
    際して、上記座標値に基づいて上記階調値を所定の非線
    形関数によって適宜変化させることを特徴とする濃淡色
    振分処理プログラムを記録した媒体。
  4. 【請求項4】 上記請求項1〜請求項3のいずれかに記
    載の濃淡色振分処理プログラムを記録した媒体におい
    て、 上記濃淡色振分機能は、上記画素の色空間内での座標値
    を一次元的な評価基準に基づいて評価するとともに、当
    該評価結果に基づいて上記対応関係を適宜変化させるこ
    とを特徴とする濃淡色振分処理プログラムを記録した媒
    体。
  5. 【請求項5】 上記請求項1〜請求項3のいずれかに記
    載の濃淡色振分処理プログラムを記録した媒体におい
    て、 上記濃淡色振分機能は、上記画素の色空間内での座標値
    を二次元的な評価基準に基づいて評価するとともに、当
    該評価結果に基づいて上記対応関係を適宜変化させるこ
    とを特徴とする濃淡色振分処理プログラムを記録した媒
    体。
  6. 【請求項6】 上記請求項1〜請求項5のいずれかに記
    載の濃淡色振分処理プログラムを記録した媒体におい
    て、 上記濃淡色振分機能は、振り分け後の各濃淡色の階調値
    を表現可能なインク量の総量が所定値に制限されるよう
    に上記対応関係を適宜変化させることを特徴とする濃淡
    色振分処理プログラムを記録した媒体。
  7. 【請求項7】 上記請求項6に記載の濃淡色振分処理プ
    ログラムを記録した媒体において、 上記濃淡色振分機能は、上記インク量の総量を制限する
    に際して、制限後の各淡色の階調値を表現可能なインク
    量の比と、振り分け前の各要素色の階調値を表現可能な
    インク量の比とを略同一にすることを特徴とする濃淡色
    振分処理プログラムを記録した媒体。
  8. 【請求項8】 上記請求項6に記載の濃淡色振分処理プ
    ログラムを記録した媒体において、 上記濃淡色振分機能は、上記インク量の総量を制限する
    に際して、制限後の各淡色の階調値を表現可能なインク
    量の比と、振り分け後であって制限前の各淡色の階調値
    を表現可能なインク量の比とを略同一にすることを特徴
    とする濃淡色振分処理プログラムを記録した媒体。
  9. 【請求項9】 画像を構成する各画素の所定の要素色の
    階調値を入力する入力手段と、 上記入力した所定の要素色の階調値を所定の対応関係に
    基づいて濃淡色の階調値に振り分ける濃淡色振分手段
    と、 上記振り分けに際して、上記画素の色空間内での座標値
    に基づいて、上記対応関係を適宜変化させる濃淡色振分
    制御手段とを具備することを特徴とする濃淡色振分処理
    装置。
  10. 【請求項10】 上記請求項9に記載の濃淡色振分処理
    装置において、 上記対応関係は、所定の演算パラメータと上記所定の要
    素色の階調値によって特定される演算式であるととも
    に、 上記濃淡色振分制御手段は、濃淡色の階調値への振り分
    けに際して、上記座標値に基づいて当該演算パラメータ
    を適宜変化させることを特徴とする濃淡色振分処理装
    置。
  11. 【請求項11】 上記請求項9に記載の濃淡色振分処理
    装置において、 上記対応関係は、所定の演算パラメータと上記所定の要
    素色の階調値によって特定される演算式であるととも
    に、 上記濃淡色振分制御手段は、濃淡色の階調値への振り分
    けに際して、上記座標値に基づいて上記階調値を所定の
    非線形関数によって適宜変化させることを特徴とする濃
    淡色振分処理装置。
  12. 【請求項12】 上記請求項9〜請求項11のいずれか
    に記載の濃淡色振分処理装置において、 上記濃淡色振分制御手段は、上記画素の色空間内での座
    標値を一次元的な評価基準に基づいて評価するととも
    に、当該評価結果に基づいて上記対応関係を適宜変化さ
    せることを特徴とする濃淡色振分処理装置。
  13. 【請求項13】 上記請求項9〜請求項11のいずれか
    に記載の濃淡色振分処理装置において、 上記濃淡色振分制御手段は、上記画素の色空間内での座
    標値を二次元的な評価基準に基づいて評価するととも
    に、当該評価結果に基づいて上記対応関係を適宜変化さ
    せることを特徴とする濃淡色振分処理装置。
  14. 【請求項14】 上記請求項9〜請求項13のいずれか
    に記載の濃淡色振分処理装置において、 上記濃淡色振分制御手段は、振り分け後の各濃淡色の階
    調値を表現可能なインク量の総量が所定値に制限される
    ように上記対応関係を適宜変化させることを特徴とする
    濃淡色振分処理装置。
  15. 【請求項15】 上記請求項14に記載の濃淡色振分処
    理装置において、 上記濃淡色振分制御手段は、上記インク量の総量を制限
    するに際して、制限後の各淡色の階調値を表現可能なイ
    ンク量の比と、振り分け前の各要素色の階調値を表現可
    能なインク量の比とを略同一にすることを特徴とする濃
    淡色振分処理装置。
  16. 【請求項16】 上記請求項14に記載の濃淡色振分処
    理装置において、 上記濃淡色振分制御手段は、上記インク量の総量を制限
    するに際して、制限後の各淡色の階調値を表現可能なイ
    ンク量の比と、振り分け後であって制限前の各淡色の階
    調値を表現可能なインク量の比とを略同一にすることを
    特徴とする濃淡色振分処理装置。
  17. 【請求項17】 画像を構成する各画素の所定の要素色
    の階調値を濃淡色の階調値に振り分ける濃淡色振分処理
    方法であって、 上記画素の所定の要素色の階調値を入力する入力工程
    と、 上記入力した所定の要素色の階調値を所定の対応関係に
    基づいて濃淡色の階調値に振り分ける濃淡色振分工程
    と、 上記振り分けに際して、上記画素の色空間内での座標値
    に基づいて、上記対応関係を適宜変化させる濃淡色振分
    制御工程とを具備することを特徴とする濃淡色振分処理
    方法。
  18. 【請求項18】 上記請求項17に記載の濃淡色振分処
    理方法において、 上記対応関係は、所定の演算パラメータと上記所定の要
    素色の階調値によって特定される演算式であるととも
    に、 上記濃淡色振分制御工程は、濃淡色の階調値への振り分
    けに際して、上記座標値に基づいて当該演算パラメータ
    を適宜変化させることを特徴とする濃淡色振分処理方
    法。
  19. 【請求項19】 上記請求項17に記載の濃淡色振分処
    理方法において、 上記対応関係は、所定の演算パラメータと上記所定の要
    素色の階調値によって特定される演算式であるととも
    に、 上記濃淡色振分制御工程は、濃淡色の階調値への振り分
    けに際して、上記座標値に基づいて上記階調値を所定の
    非線形関数によって適宜変化させることを特徴とする濃
    淡色振分処理方法。
  20. 【請求項20】 上記請求項17〜請求項19のいずれ
    かに記載の濃淡色振分処理方法において、 上記濃淡色振分制御工程は、上記画素の色空間内での座
    標値を一次元的な評価基準に基づいて評価するととも
    に、当該評価結果に基づいて上記対応関係を適宜変化さ
    せることを特徴とする濃淡色振分処理方法。
  21. 【請求項21】 上記請求項17〜請求項19のいずれ
    かに記載の濃淡色振分処理方法において、 上記濃淡色振分制御工程は、上記画素の色空間内での座
    標値を二次元的な評価基準に基づいて評価するととも
    に、当該評価結果に基づいて上記対応関係を適宜変化さ
    せることを特徴とする濃淡色振分処理方法。
  22. 【請求項22】 上記請求項17〜請求項21のいずれ
    かに記載の濃淡色振分処理方法において、 上記濃淡色振分制御工程は、振り分け後の各濃淡色の階
    調値を表現可能なインク量の総量が所定値に制限される
    ように上記対応関係を適宜変化させることを特徴とする
    濃淡色振分処理方法。
  23. 【請求項23】 上記請求項22に記載の濃淡色振分処
    理方法において、 上記濃淡色振分制御工程は、上記インク量の総量を制限
    するに際して、制限後の各淡色の階調値を表現可能なイ
    ンク量の比と、振り分け前の各要素色の階調値を表現可
    能なインク量の比とを略同一にすることを特徴とする濃
    淡色振分処理方法。
  24. 【請求項24】 上記請求項22に記載の濃淡色振分処
    理方法において、 上記濃淡色振分制御工程は、上記インク量の総量を制限
    するに際して、制限後の各淡色の階調値を表現可能なイ
    ンク量の比と、振り分け後であって制限前の各淡色の階
    調値を表現可能なインク量の比とを略同一にすることを
    特徴とする濃淡色振分処理方法。
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